JP2009090915A - 車両の前部車体構造 - Google Patents

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健志 浅田
Isao Toda
功 任田
Shigeyuki Mori
茂之 森
Yukio Nakamura
幸雄 中村
Masayuki Iwasaka
公志 岩坂
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Abstract

【課題】パワートレインを車両の後方側に配設して操縦安定性を向上させるとともに、エンジンルーム内で発生したエンジン騒音等の影響が車外に及ぶのを効果的に抑制できるようにする。
【解決手段】車室1とエンジンルーム2とを区画するダッシュパネル3に車体の後方側へ凹入する凹入部5が設けられるとともに、この凹入部5内に車輪を駆動するパワートレイン11の一部が配設された車両において、上記エンジンルーム2内にはパワートレイン11の前方部位を前後に区画する隔壁部材19が車幅方向に延設されるとともに、この隔壁部材19と上記ダッシュパネル3との間を覆うカバー部材35が設置された。
【選択図】図1

Description

本発明は、車室とエンジンルームとを区画するダッシュパネルに車体の後方側へ凹入する凹入部が設けられるとともに、この凹入部内に車輪を駆動するパワートレインの一部が配設された車両の前部車体構造に関するものである。
従来、下記特許文献1〜3に示されるように、車室と、その前方にダッシュパネルにより区画されたエンジンルームとが設けられ、上記エンジンルーム内にエンジン本体およびトランスミッション等からなるパワートレインが配設された車両において、上記ダッシュパネルの車幅方向中央部に、その両側部より車両後方に向けて凹入する凹入部を設け、この凹入部内に上記エンジン本体の後端部およびトランスミッション等を配設し、このパワートレインを車体の後方側に位置させることにより、車両の走行時におけるヨー慣性モーメントを低減して操縦安定性を向上させることが行われている。
特開2003−326981号公報 特開2005−028911号公報 特開2005−029057号公報
上記特許文献1〜3に開示されているようにダッシュパネルに形成された凹入部内に上記パワートレインを配設した場合には、車両の走行時における操縦安定性を向上させることができるとともに、エンジンルーム内の有効スペースを効果的に拡大することが可能であるという利点がある。この反面、エンジンルーム内で発生したエンジン騒音等が上記スペース内において共鳴し、大きな騒音が発生し易い等の問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、パワートレインを車両の後方側に配設して操縦安定性を向上させるとともに、エンジンルーム内で発生したエンジン騒音等の影響が車外に及ぶこと等を効果的に抑制することができる車両の前部車体構造を提供することを目的としている。
請求項1に係る発明は、車室とエンジンルームとを区画するダッシュパネルに車体の後方側へ凹入する凹入部が設けられるとともに、この凹入部内に車輪を駆動するパワートレインの一部が配設された車両において、上記エンジンルーム内にはパワートレインの前方部位を前後に区画する隔壁部材が車幅方向に延設されるとともに、この隔壁部材と上記ダッシュパネルとの間を覆うカバー部材が設置されたものである。
請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載の車両の前部車体構造において、上記隔壁部材とダッシュパネルとカバー部材とにより区画された空間部に物品の収納部が形成されるとともに、この物品の収納部を開閉可能に覆うリッド部材を備えたものである。
請求項3に係る発明は、上記請求項1または2に記載の車両の前部車体構造において、上記物品の収納部に車室内から連通するアクセス通路と、このアクセス通路を開閉するリッド部材とを備えたものである。
請求項4に係る発明は、上記請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両の前部車体構造において、上記隔壁部材とダッシュパネルとカバー部材とにより区画された空間部にパワートレイン用のエアクリーナが配設されたものである。
請求項5に係る発明は、上記請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両の前部車体構造において、上記エアクリーナまたはこれに連通する吸気管に、吸気音を車体の後方側に向けて案内する吸気音案内管を接続したものである。
請求項6に係る発明は、上記請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両の前部車体構造において、上記エンジンルーム内に左右一対のフロントサイドフレームが車体の前後方向に延びるように配設されるとともに、この左右のフロントサイドフレームを連結するように上記隔壁部材が配設されたものである。
請求項7に係る発明は、上記請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両の前部車体構造において、上記パワートレインが、エンジンルーム内に縦置き式に配設されるエンジン本体と、その後方に接続されたトランスミッションとを備えたものである。
請求項1に係る発明では、上記パワートレインの一部をダッシュパネルの凹入部内に配設することにより、エンジンルーム内の重量物である上記パワートレインを、可及的に車両の後方側に配設することができるため、車両の重心を車体の中心部側に位置させることにより、車両の走行時に作用するヨー慣性モーメントを効果的に低減して操縦安定性を向上させることができる。また、上記パワートレインが車両の後方側に配設されることによりスペース的に余裕が生じたエンジンルーム内に上記隔壁部材を設置してパワートレインの前方部位を前後に区画するとともに、この隔壁部材と上記ダッシュパネルとの間を覆うようにカバー部材を設置したため、エンジンルーム内に形成されたスペース内でエンジン騒音が共鳴する等により大きな騒音が発生した場合に、この騒音の影響が車外に及ぶのを防止して環境が悪化するのを効果的に抑制できる等の利点がある。
請求項2に係る発明では、隔壁部材とダッシュパネルとカバー部材とにより区画された空間部に物品の収納部を設けるとともに、この物品の収納部を開閉可能に覆うリッド部材を設けた場合には、エンジンルーム内に物品を収納可能に構成してエンジンルームにおけるデッドスペースの有効利用を図ることができるとともに、収納された物品が盗難に遭うのを効果的に防止できる等の利点がある。
請求項3に係る発明では、上記隔壁部材とダッシュパネルとカバー部材とにより区画された空間部に物品の収納部を設けるとともに、この物品の収納部を開閉可能に覆うリッド部材を設けたため、上記収納部に対する物品の出し入れを車室内から容易に行うことができる。
請求項4に係る発明では、上記隔壁部材とダッシュパネルとカバー部材とにより区画された空間部にパワートレイン用のエアクリーナを配設したため、エンジンルームに設けられたデッドスペースの有効利用を図ることができる。
請求項5に係る発明では、エアクリーナまたはこれに連通する吸気管に、吸気音を車体の後方側に向けて案内する吸気音案内管を接続したため、車両の走行時に発生した吸気音を車体の後方側に案内して車室内へ積極的に伝播させることにより、スポーティな走行フィーリングを運転者に与えることができる。
請求項6に係る発明では、エンジンルーム内に配設された左右一対のフロントサイドフレームを上記隔壁部材によって互いに連結するように構成したため、上記フロントサイドフレームの前後方向中間部を上記隔壁部材により効果的に補強することができ、車両の走行時に上記フロントサイドフレームに前輪からサスペンション部材を介して大きな荷重が入力された場合等に、前部車体が変形するのを抑制して操縦安定性を効果的に向上できるという利点がある。
請求項7に係る発明では、エンジンルーム内において縦置き式に配設された重量物であるエンジン本体およびトランスミッションを有するパワートレインを可及的に車両の後方側に配設することができるため、車両の重心を車体の中心部側に位置させることにより、車両の走行時に作用するヨー慣性モーメントを効果的に低減して操縦安定性を向上させることができる。
図1〜図4は、本発明に係る車両の前部車体構造の第1実施形態を示している。上記車両には、車室1とエンジンルーム2とを区画するダッシュパネル3が設けられるとともに、このダッシュパネル3の下端部にフロアパネル4の前端部が接続されている。上記ダッシュパネル3の車幅方向中央部には、車体の後方側へ凹入する凹入部5が形成されるとともに、上記フロアパネル4の車幅方向中央部には、上方に向けて膨出するトンネル部6が形成され、かつその左右には、運転席シート7および助手席シート8が配設されている。
上記エンジンルーム2内には、左右一対のフロントサイドフレーム9,9が車体の前後方向に延びるように配設されるとともに、その先端部にはバンパレインフォースメント10が車幅方向に延びるように設置されている。また、上記エンジンルーム2の後方部には、縦置き式に配設されたロータリエンジン等からなるエンジン本体12と、その後方に接続されたトランスミッション13とを有するパワートレイン11が配設されている。
そして、上記エンジン本体12の後部が、ダッシュパネル3に形成された凹入部5内に配設されるとともに、上記トランスミッション13およびこれに接続されたプロペラシャフト14と、パワープラントフレーム15とが上記トンネル部6内に配設されている。そして、上記パワートレイン11の駆動力がプロペラシャフト14を介して図外の後部車輪に伝達されることにより、この後部車輪が駆動されるように構成されている。
また、上記パワートレイン11の前方部には、ラジエータ等からなるパワートレイン冷却用の熱交換器本体16と、この熱交換器本体16を冷却する冷却ファン17とを有する熱交換器18が配設され、その前方側には、上記両フロントサイドフレーム9,9の前後方向中間部を連結するように車幅方向に延設されて上記パワートレイン11の前方部位を前後に区画する隔壁部材19が設けられている。この隔壁部材19は、所定の剛性と遮熱性とを有する素材、例えばカーボンファイバー樹脂またはアルミニウム合金等により形成されるとともに、図5に示すように、上下に分割された上方部材20と下方部材21とにより構成されている。
上記フロントサイドフレーム9の車内側壁面と、その上方に配設されたエプロンレインフォースメント22の車内側壁面には、上方部材20の左右両端部が取付ボルト等を介して脱着可能に取り付けられる取付ブラケット23,23が設けられている。また、フロントサイドフレーム9の下面には、図示を省略した前輪用のサスペンションーアーム等が取り付けられるサスペンションクロスメンバ24が固定され、このサスペンションクロスメンバ24の前面に取付ボルト等を介して上記下方部材21の左右両端部が脱着可能に取り付けられるようになっている。
そして、上記上方部材20の左右両端部が上記取付ブラケット23,23に取り付けられた状態で、上記下方部材21が取り付けられたサスペンションクロスメンバ24の左右両端部が上記フロントサイドフレーム9の下面に固定されることにより、上記上方部材20の下端部と下方部材21の上端部とが突き合わされた状態となって上記隔壁部材19が形成される。
上記隔壁部材19の前方部には、排気ガス浄化用のキャタライザー等からなるパワートレイン用補機25が配設されるとともに、上記下方部材21の上端部には、上記パワートレイン用補機25をパワートレイン11に接続する排気管26からなる接続部材が挿通される挿通孔27,28が形成されている。また、上記隔壁部材19を構成する下方部材21の上辺部中央には、上記パワートレイン用補機25の背面部を覆うように突出部32が設けられるとともに、この突出部32に対応する凹部33が上記上方部材20の下辺部中央に形成されている。
上記排気管26は、エンジン本体12の一側面部から車体の前方側に延びる前方延長部29と、その前端部からエンジン本体12の他側辺部側に向けて車幅方向に延びる側方延長部30と、その側端部から車体の後方側に延びる後方延長部31とを有している。そして、上記排気管26の前方延長部29および後方延長部31が、上記上方部材20と下方部材21との接続部に形成された挿通孔27,28からなる挿通部を挿通した状態で設置されることにより、上記排気管26の側方延長部30に設けられたパワートレイン用補機25が隔壁部材19の前方側に配設されている。
上記エンジンルーム2の上面部には、ボンネット34が開閉可能に設置されるとともに、上記隔壁部材19とダッシュパネル3との間に形成された空間部の上面を覆うカバー部材35が上記ボンネット34の下方に設置されている。このカバー部材35は、無機充填材が混入されたカーボンファイバー樹脂またはアルミニウム合金製のハニカム構造体等からなる遮熱性および遮音性と所定の剛性とを有する素材により形成されている。
そして、カバー部材35の前端部が上記隔壁部材19の上端部に接続されて係止されるとともに、カバー部材35の後端部が上記ダッシュパネル3の上端部または図示を省略したカウルボックスの前壁部等に接続されて係止され、かつ上記カバー部材35の左右両端部が上記エプロンレインフォースメント22の上面に載置されて係止される等により、上記隔壁部材19の後方側に位置するエンジンルーム2の後方空間部の上面略全体が上記カバー部材35を介して覆われている。
上記のように車室1とエンジンルーム2とを区画するダッシュパネル3に車体の後方側へ凹入する凹入部5が設けられるとともに、この凹入部5内に車輪を駆動するパワートレイン11の一部が配設された車両において、上記エンジンルーム2内に、パワートレインの前方部位を前後に区画する隔壁部材19を車幅方向に延設するとともに、この隔壁部材19と上記ダッシュパネル3との間を覆うカバー部材35を設置したため、パワートレイン11を車両の後方側に配設して操縦安定性を向上させるとともに、エンジンルーム2内で発生したエンジン騒音等が外部に漏れるのを効果的に抑制できるという利点がある。
すなわち、上記パワートレイン11を構成するエンジン本体12の後部等を上記ダッシュパネル3の凹入部5内に配設することにより、エンジンルーム2内において縦置き式に配設された重量物である上記エンジン本体12およびトランスミッション13を有するパワートレイン11を、可及的に車両の後方側に配設することができるため、車両の重心を車体の中心部側に位置させることにより、車両の走行時に作用するヨー慣性モーメントを効果的に低減して操縦安定性および走行安定性を向上させることができる。
そして、上記のようにパワートレイン11が車両の後方側に配設されることによりスペース的に余裕が生じたエンジンルーム2内に上記隔壁部材19を設置してパワートレイン11の前方部位を前後に区画するとともに、この隔壁部材19と上記ダッシュパネル3との間を覆うようにカバー部材35を設置したため、エンジンルーム内2に形成されたスペース内でエンジン騒音が共鳴する等により大きな騒音が発生した場合においても、この騒音の影響が車外に及ぶのを防止して環境が悪化するのを効果的に抑制できるという利点がある。
また、上記のように前部車体の剛性を確保するためにエンジンルーム2内に配設された左右一対のフロントサイドフレーム9,9を上記隔壁部材19によって互いに連結するように構成したため、ダッシュパネル3を介して基端部が互いに連結されるとともに、バンパレインフォースメント10を介して先端部が互いに連結された上記フロントサイドフレーム9,9の前後方向中間部を上記隔壁部材19により効果的に補強することができる。したがって、車両の走行時に、上記フロントサイドフレーム9,9に前輪からサスペンション部材を介して大きな荷重が入力された場合等においても、前部車体が変形するのを抑制して操縦安定性を効果的に向上できるという利点がある。
特に、上記第1実施形態に示すように隔壁部材19とダッシュパネル3との間に形成された空間部、つまりエンジンルーム2内の後方空間部の上面を上記カバー部材35により覆うように構成した場合には、エンジンルーム2内の後部を効果的に補強してその剛性を効果的に向上させることができる。したがって、車両の衝突時に車体前部を変形させることによる衝撃吸収機能を維持しつつ、エンジンルーム2の後部に配設された上記パワートレイン11および車両用補機等に衝突荷重が及ぶのを効果的に防止できるという利点がある。さらに、上記のようにパワートレイン11を車両の後方側に配設することによりスペース的に余裕が生じたエンジンルーム2内に物品の収納部等を設けることが可能であるとともに、この収納部内に収納された物品が盗難に遭うのを上記カバー部材35により効果的に防止できる等の利点がある。
また、上記第1実施形態では、排気ガス浄化用のキャタライザー等からなるパワートレイン用補機25を上記隔壁部材19の前方部に配設するとともに、このパワートレイン用補機25をパワートレイン11に接続する排気管26の前方延長部29および後方延長部31の挿通孔27,28からなる挿通部を上記隔壁部材19に形成したため、上記パワートレイン用補機25において発生した反応熱や騒音が、エンジンルーム2内の後方部または車室内等に伝播するのを上記隔壁部材19により効果的に阻止できるという利点がある。しかも、フロントグリルの開口部等からなるエンジンルーム2内に導入された走行風によって上記パワートレイン用補機25を効果的に冷却できるため、このパワートレイン用補機25がその反応熱に応じて過度に加熱されることにより早期に熱劣化するのを防止できるとともに、パワートレイン用補機25の温度が適正値以上となって排気ガスの浄化機能が損なわれること等を効果的に防止できるという利点がある。
なお、上記パワートレイン用補機25としては排気ガス浄化用のキャタライザー以外に、排気ガス中の未燃焼成分を燃焼させるサーマルリアクタ、またはターボチャージャー用の排気タービン等が考えられる。しかし、上記排気ガス浄化用のキャタライザーは、その反応熱によって高温に加熱され易い傾向があるため、この排気ガス浄化用のキャタライザーからなるパワートレイン用補機25を上記隔壁部材19の前方側に配設するとともに、無機充填材が混入されたカーボンファイバー樹脂またはアルミニウム合金製のハニカム構造体等からなる遮熱性を有する素材により上記隔壁部材19を構成した場合には、上記パワートレイン用補機25が配設されたエンジンルーム2内の前方部をホットエリアとし、その後方側のエリアに上記パワートレイン用補機25の熱影響が及ぶのを上記隔壁部材19により効果的に防止することができる。したがって、上記ホットエリアの後方エリアに配設された車載バッテリまたはオルタネータ(図示せず)等の車両用補機が、上記パワートレイン用補機25の反応熱の影響を受けて早期に熱劣化すること等を効果的に防止できるという利点がある。
図6および図7は、本発明に係る車両の前部車体構造の第2実施形態を示している。この第2実施形態では、パワートレイン11の前方部位に設置された上記隔壁部材19とダッシュパネル3との間に形成された空間部の側面を覆う縦壁板36からなる左右一対のカバー部材をエンジンルーム2内に配設するとともに、上記縦壁板36と、ホイールエプロンパネル37からなるエンジンルーム2の側面板とにより区画された側方空間の上部に物品の収納部39を形成するとともに、その上面部を開閉可能に覆うリッド部材38を設けたものである。
上記第2実施形態に示すように隔壁部材19とダッシュパネル3とカバー部材(縦壁板36)とにより区画されるとともにエンジンルーム2内の側方空間部に物品の収納部39を形成するとともに、この物品の収納部39を開閉可能に覆うリッド部材38を設けた場合には、エンジンルーム2内に物品を収納可能に構成してエンジンルーム2におけるデッドスペースの有効利用を図ることができる。しかも、上記ボンネット34を開放しなければ、上記収納部39内の物品を取り出すことができないため、この収納部39内に収納された物品が盗難に遭うのを効果的に防止できるという利点がある。
上記収納部39の上面を開閉可能に覆うリッド部材38を設けてなる上記第2実施形態に代え、図8に示すように、車体の右側(助手席シート8側)等に配設された物品の収納部39に車室内から連通するアクセス通路40を上記ダッシュパネル3およびその後方側に配設されたインストルメントパネル(図示せず)に設けるとともに、上記アクセス通路40を開閉するリッド部材41を設けた構造としてもよい。このように構成した場合には上記収納部39に対する物品の出し入れを車室内から容易に行うことができるとともに、車両の走行時においても上記助手席シート8側から収納部39に対してアクセス可能であるという利点がある。
図9および図10は、本発明に係る車両の前部車体構造の第4実施形態を示している。この第4実施形態では、上記隔壁部材19とダッシュパネル3とカバー部材(縦壁板36)とにより区画されたエンジンルーム2内の側方空間部39a内に、吸気管42を介してエンジン本体12に接続されたエアクリーナ43を配設している。このように構成した場合には、エンジンルーム2に設けられたデッドスペースの有効に利用して上記エアクリーナ43を配設できるとともに、このエアクリーン43において発生した吸気音等の影響が車外に及ぶのを防止して環境が悪化するのを効果的に抑制できるという利点がある。
図11および図12は、本発明に係る車両の前部車体構造の第5実施形態を示している。この第5実施形態では、エンジン本体12の前面に近接した位置に隔壁部材19を配設して車幅方向に延設させ、この隔壁部材19の前方側に、吸気管42を介してエンジン本体12に接続されたエアクリーナ43を配設するとともに、その下方側に熱交換器18とパワートレイン用補機25とを配設したものである。
上記構成によれば、車両の走行時にエンジンルーム2内に導入される走行風により上記熱交換器18およびエアクリーナ43の設置部を効果的に冷却することができるため、上記吸気管42を介してエンジン本体12に供給される吸気の充填効率を効果的に向上させることができるとともに、上記熱交換器18における熱交換を効率よく行うことができる。また、上記隔壁部材19の前方側に配設された上記排気ガス浄化用のキャタライザーからなるパワートレイン用補機25において発生した熱の影響がエンジンルーム2の後方側に及ぶのを上記隔壁部材19により効果的に阻止できるという利点がある。さらに、上記第5実施形態に示すように、隔壁部材19の前方側にエアクリーナ43を配設した場合には、このエアクリーナ43の設置部近傍において発生する吸気音が車室1内へ伝播されるのを効果的に防止して、車室1内の静粛性を向上させることができるという利点がある。
なお、図13に示す第6実施形態のように、上記エアクリーナ43に連通する吸気管42に吸気音案内管44を接続し、この吸気音案内管44を上記隔壁部材19に形成された挿通孔を介してエンジンルーム2の後方側に延設した構造としてもよく、あるいは上記エアクリーナ43に上記吸気音案内管44を接続した構造としてもよい。この構成によれば、車両の走行時に発生した吸気音を車体の後方側に案内して車室1内へ積極的に伝播させることにより、スポーティな走行フィーリングを運転者に与えることができるという利点がある。
上記各実施形態では、エンジンルーム2内に縦置き式に配設されるエンジン本体12と、その後方に接続されたトランスミッション13とを備えたパワートレイン11の一部を、ダッシュパネル3に形成された後方側への凹入部5内に配設したため、重量物である上記エンジン本体12およびトランスミッション13を、可及的に車両の後方側に配設して車両の重心を車体の中心部側に位置させることにより、車両の走行時に作用するヨー慣性モーメントを効果的に低減して操縦安定性を向上させることができるという利点がある。
本発明に係る車両の前部車体構造の第1実施形態を示す側面断面図である。 上記前部車体構造の第1実施形態を示す平面断面図である。 上記前部車体構造の第1実施形態を示す正面断面図である。 図2のA−A線断面図である。 隔壁部材等の具体的構成を示す分解斜視図である。 本発明に係る車両の前部車体構造の第2実施形態を示す正面断面図である。 上記前部車体構造の第2実施形態を示す斜視図である。 本発明に係る車両の前部車体構造の第3実施形態を示す斜視図である。 本発明に係る車両の前部車体構造の第4実施形態を示す平面断面図である。 上記前部車体構造の第4実施形態を示す正面断面図である。 本発明に係る車両の前部車体構造の第5実施形態を示す側面断面図である。 上記前部車体構造の第5実施形態を示す平面断面図である。 本発明に係る車両の前部車体構造の第6実施形態を示す平面断面図である。
符号の説明
1 車室
2 エンジンルーム
3 ダッシュパネル
5 凹入部
9 フロントサイドフレーム
11 パワートレイン
12 エンジン本体
13 トランスミッション
19 隔壁部材
38 リッド部材
39 物品の収納部
40 アクセス通路
41 リッド部材
42 吸気管
43 エアクリーナ
44 吸気音案内管

Claims (7)

  1. 車室とエンジンルームとを区画するダッシュパネルに車体の後方側へ凹入する凹入部が設けられるとともに、この凹入部内に車輪を駆動するパワートレインの一部が配設された車両において、上記エンジンルーム内にはパワートレインの前方部位を前後に区画する隔壁部材が車幅方向に延設されるとともに、この隔壁部材と上記ダッシュパネルとの間を覆うカバー部材が設置されたことを特徴とする車両の前部車体構造。
  2. 上記隔壁部材とダッシュパネルとカバー部材とにより区画された空間部に物品の収納部が形成されるとともに、この物品の収納部を開閉可能に覆うリッド部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両の前部車体構造。
  3. 上記物品の収納部に車室内から連通するアクセス通路と、このアクセス通路を開閉するリッド部材とを備えたことを特徴とする請求項2に記載の車両の前部車体構造。
  4. 上記隔壁部材とダッシュパネルとカバー部材とにより区画された空間部にパワートレイン用のエアクリーナが配設されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両の前部車体構造。
  5. 上記エアクリーナまたはこれに連通する吸気管に、吸気音を車体の後方側に向けて案内する吸気音案内管を接続したことを特徴とする請求項4に記載の車両の前部車体構造。
  6. 上記エンジンルーム内に左右一対のフロントサイドフレームが車体の前後方向に延びるように配設されるとともに、この左右のフロントサイドフレームを連結するように上記隔壁部材が配設されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両の前部車体構造。
  7. 上記パワートレインは、エンジンルーム内に縦置き式に配設されるエンジン本体と、その後方に接続されたトランスミッションとを備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両の前部車体構造。
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