JP6922394B2 - レジストパターン形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レジストパターン形成方法に関する。
半導体デバイス、液晶デバイス等の各種電子デバイス構造の微細化に伴って、リソグラフィー工程におけるレジストパターンの微細化が要求されている。このような要求に対し、レンズとフォトレジスト膜との間を純水やフッ素系不活性液体等の液浸媒体で満たして露光を行う液浸露光法が利用されている。この液浸露光法によれば、レンズの開口数(NA)の拡大が可能となり高い解像度が得られるといった利点がある。
この液浸露光法によるパターン形成方法では、フォトレジスト膜成分の液浸液への溶出や、フォトレジスト膜表面に残存した液浸液の液滴によるパターン欠陥を抑制すること等が要求されている。これらの要求を満たすための技術として、フォトレジスト膜と液浸液との間にトップコート層を設けることが行われている(国際公開第2004/74937号、特開2007−324385号公報及び特開2008−42019号公報参照)。
国際公開第2004/74937号 特開2007−324385号公報 特開2008−42019号公報
このようなトップコート層を設ける場合、スキャン性能を向上させるために、トップコート層表面の撥水性を高めることが行われている。しかし、トップコート層表面の撥水性を高めるため、トップコート層におけるフッ素含有量を上げると、形成されるレジストパターンにおいて、ウォーターマーク欠陥及び残渣欠陥が発生するという不都合がある。
本発明は、上記のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、ウォーターマーク欠陥及び残渣欠陥の発生を抑制することができるレジストパターン形成方法を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた発明は、基板表面に直接又は間接にフォトレジスト組成物を塗工する工程(以下、「塗工工程」ともいう)と、この塗工工程により得られたフォトレジスト膜表面に直接又は間接にトップコート層を積層する工程(以下、「積層工程」ともいう)と、上記トップコート層表面に液浸液を介在させた状態で上記フォトレジスト膜を液浸露光する工程(以下、「液浸露光工程」ともいう)と、上記フォトレジスト膜を現像する工程(以下、「現像工程」ともいう)とを備え、上記液浸露光工程と現像工程との間に、トップコート層の一部を除去する工程(以下、「除去工程」ともいう)を備えるレジストパターン形成方法である。
本発明のレジストパターン形成方法によれば、ウォーターマーク欠陥及び残渣欠陥の少ないレジストパターンを形成することができる。従って、当該レジストパターン形成方法は、今後ますます微細化が進行すると予想される半導体デバイスの加工プロセス等に好適に用いることができる。
<レジストパターン形成方法>
当該レジストパターン形成方法は、塗工工程と、積層工程と、液浸露光工程と、現像工程とを備え、上記液浸露光工程と現像工程との間に、除去工程を備える。
当該レジストパターン形成方法によれば、ウォーターマーク欠陥及び残渣欠陥の少ないレジストパターンを形成することができる。当該レジストパターン形成方法が上記構成を備えることで上記効果を奏する理由については、必ずしも明確ではないが、例えば以下のように推察することができる。すなわち、当該レジストパターン形成方法は、フォトレジスト膜表面にトップコート層を積層する工程を備えることにより、液浸露光工程においてウォーターマーク欠陥の発生を抑制することができる。また、液浸露光工程後、現像工程前に、トップコート層の一部を除去する工程を備え、トップコート層を構成する重合体のうち、現像液に溶けきれない重合体を予め除去することにより、残渣欠陥の発生を抑制することができると考えられる。加えて、この残渣欠陥の発生の抑制には、除去工程で除去されなかったトップコート層の重合体等が寄与しており、現像工程において、残渣欠陥の原因となりうるフォトレジスト膜中の低溶解性の重合体等の現像液への溶解性を向上させることによるものと考えられる。以下、各工程について説明する。
[塗工工程]
本工程では、基板表面に直接又は間接にフォトレジスト組成物を塗工する。これにより、基板表面に直接又は他の層を介してフォトレジスト膜が形成される。用いる基板としては、通常、シリコンウエハ、アルミニウムで被覆したシリコンウエハ等が挙げられる。また、形成するフォトレジスト膜の特性を最大限に引き出すため、あらかじめ、上記他の層として、基板表面に、例えば特公平6−12452号公報等に記載されている有機系又は無機系の反射防止膜を形成しておくことが好ましい。
(フォトレジスト組成物)
フォトレジスト組成物としては、その種類は特に限定されず、従来、フォトレジスト膜を形成するために用いられているフォトレジスト組成物の中から、レジストの使用目的に応じて適宜選択して使用することができる。その中でも、酸解離性基(以下、「酸解離性基(a)」ともいう)を含む重合体(以下、「重合体(P)」ともいう)と感放射線性酸発生体(以下、「酸発生体(Q)」ともいう)とを含有するフォトレジスト組成物が好ましい。
上記重合体(P)において、酸解離性基(a)を含む構造単位(以下、「構造単位(p)」ともいう)としては、例えば下記式(A)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0006922394
上記式(A)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rp1は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。Rp2及びRp3は、それぞれ独立して炭素数1〜20の1価の炭化水素基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の脂環構造を表す。
としては、構造単位(p)を与える単量体の共重合性の観点から、水素原子及びメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
p1、Rp2及びRp3で表される炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−ブチル基、n−ブチル基等のアルキル基などが挙げられる。
炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えばシクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基等の単環の脂環式炭化水素基;ノルボルニル基、アダマンチル基、ノルボルネニル基等の多環の脂環式炭化水素基などが挙げられる。
炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基としては、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等のアラルキル基などが挙げられる。
p2及びRp3の基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の脂環構造としては、例えばシクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、シクロヘキセン構造等の単環の脂環構造;ノルボルナン構造、アダマンタン構造、ノルボルネン構造等の多環の脂環構造などが挙げられる。
構造単位(p)としては、例えば、1−エチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレート等の1−アルキル−1−単環脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリレート;2−i−プロピル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート等の2−アルキル−2−多環脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリレートに由来する構造単位等が挙げられる。
重合体(P)は、構造単位(p)以外にも、ラクトン構造、環状カーボネート構造、スルトン構造又はこれらの組み合わせを含む構造単位(以下、「構造単位(q)」ともいう)をさらに有することが好ましい。
構造単位(q)としては、例えば、
ラクトン構造として、ノルボルナンラクトン構造、ブチロラクトン構造等;
環状カーボネート構造として、エチレンカーボネート構造、プロピレンカーボネート構造等;
スルトン構造として、ノルボルナンスルトン構造、プロパンスルトン構造等を含む(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位などが挙げられる。
また、重合体(P)は、構造単位(p)及び構造単位(q)以外のその他の構造単位を有していてもよい。その他の構造単位としては、例えば、炭素数4以上20以下の炭化水素基を含む構造単位(以下、「構造単位(r)」ともいう)、ヒドロキシ基等の極性基を含む構造単位などが挙げられる。構造単位(r)としては、例えばトリシクロデカニル(メタ)アクリレートに由来する構造単位等が挙げられる。
構造単位(p)の含有割合の下限としては、重合体(P)を構成する全構造単位に対して、25モル%が好ましく、35モル%がより好ましい。上記含有割合の上限としては、60モル%が好ましく、50モル%がより好ましい。構造単位(p)の含有割合を上記範囲とすることで、フォトレジスト組成物の解像性を向上させることができる。
構造単位(q)の含有割合の下限としては、重合体(P)を構成する全構造単位に対して、20モル%が好ましく、30モル%がより好ましい。上記含有割合の上限としては、70モル%が好ましく、60モル%がより好ましい。構造単位(q)の含有割合を上記範囲とすることで、フォトレジスト組成物から形成されるフォトレジスト膜の現像液への溶解性を適度に調整することができると共に、フォトレジスト膜と基板との密着性を向上させることができる。
その他の構造単位の含有割合の上限としては、重合体(P)を構成する全構造単位に対して、20モル%が好ましく、15モル%がより好ましい。
酸発生体(Q)は、放射線照射(露光)により酸(以下、「酸(b)」ともいう)を発生する物質である。この発生した酸(b)の作用により、露光部において、重合体(P)のカルボキシ基等の酸性基を保護していた酸解離性基(a)が解離して酸性基が生じる。その結果、重合体(P)は、露光部において、現像液への溶解性が変化し、レジストパターンが形成される。
フォトレジスト組成物における酸発生体(Q)の含有形態としては、後述するような化合物の形態(以下、「酸発生剤(Q)」ともいう)でも、重合体の一部として組み込まれた形態でも、これらの両方の形態でもよい。
露光により発生する酸(b)としては、例えばスルホン酸、カルボン酸、ジスルホニルイミド酸等が挙げられる。
露光により発生するスルホン酸としては、例えば
(1)スルホ基に隣接する炭素原子に1以上のフッ素原子又はフッ素化炭化水素基が結合した化合物、
(2)スルホ基に隣接する炭素原子にフッ素原子又はフッ素化炭化水素基が結合していない化合物
等が挙げられる。
露光により発生するカルボン酸としては、例えば
(3)カルボキシ基に隣接する炭素原子に1以上のフッ素原子又はフッ素化炭化水素基が結合した化合物、
(4)カルボキシ基に隣接する炭素原子にフッ素原子又はフッ素化炭化水素基が結合していない化合物
等が挙げられる。
露光により発生するジスルホニルイミド酸としては、例えば
(5)スルホニル基に隣接する炭素原子に1以上のフッ素原子又はフッ素化炭化水素基が結合した化合物、
(6)スルホニル基に隣接する炭素原子にフッ素原子又はフッ素化炭化水素基が結合していない化合物
等が挙げられる。
上記酸(b)としては、上記(1)又は(5)の化合物が好ましく、上記(1)の化合物がより好ましい。また、酸(b)としては、環状構造を有するものが特に好ましい。
酸発生剤(Q)としては、例えば露光により上記酸(b)を発生するオニウム塩化合物、N−スルホニルオキシイミド化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物等が挙げられる。オニウム塩化合物としては、例えばスルホニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等が挙げられる。これらの中で、スルホニウム塩及びテトラヒドロチオフェニウム塩が好ましい。
上記スルホニウム塩としては、例えば、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2’−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2’−イル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート等が挙げられる。
上記テトラヒドロチオフェニウム塩としては、例えば、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2’−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート等が挙げられる。
フォトレジスト組成物は、重合体(P)及び酸発生剤(Q)以外にも、酸拡散制御剤(R)、撥水性樹脂(F)、界面活性剤等のその他の成分を含有していてもよい。酸拡散制御剤(R)としては、例えば、トリオクチルアミン、トリエタノールアミン等のアミン化合物;R−(+)−(t−ブトキシカルボニル)−2−ピペリジンメタノール、N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン等のN−t−アルコキシカルボニル含有アミド化合物;上記酸解離性基(a)を実質的に解離させない酸を露光により発生する化合物(G)などが挙げられる。上記化合物(G)としては、例えばトリフェニルスルホニウムサリチレート等が挙げられる。撥水性樹脂(F)としては、例えばフッ素系樹脂が挙げられ、具体的には、フッ素化炭化水素基を有する樹脂、鎖式パーフルオロアルキルポリエーテル、環式パーフルオロアルキルポリエーテル、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等が挙げられる。
フォトレジスト組成物は、例えば重合体(P)、酸発生剤(Q)及び必要に応じて酸拡散制御剤(R)等を溶媒に溶解させて調製される。また、フォトレジスト組成物は、通常、孔径30nm程度のフィルターでろ過したものが用いられる。フォトレジスト組成物の固形分濃度は、塗工容易性の観点から、その下限としては、0.2質量%が好ましく、1質量%がより好ましい。上記固形分濃度の上限としては、20質量%が好ましく、10質量%がより好ましい。
フォトレジスト組成物の塗工方法としては、回転塗工、流延塗工、ロール塗工等の従来公知の塗工方法等が挙げられる。基板上にフォトレジスト組成物を塗工した後、溶媒を揮発させるために、プレベーク(PB)を行ってもよい。上記PBの温度の下限としては、50℃が好ましく、70℃がより好ましい。上記温度の上限としては、150℃が好ましく、120℃がより好ましい。上記PBの時間の下限としては、10秒が好ましく、30秒がより好ましい。上記時間の上限としては、600秒が好ましく、300秒がより好ましい。
[積層工程]
本工程では、上記塗工工程により得られたフォトレジスト膜表面に直接、又は間接すなわち他の層を介してトップコート層を積層する。このトップコート層の積層は、通常フォトレジスト膜表面に直接又は間接に、好ましくは直接、トップコート組成物を塗工することにより行われる。
(トップコート組成物)
トップコート組成物は、通常、重合体(以下、「[A]重合体」ともいう)と溶媒(以下、「[B]溶媒」ともいう)とを含有する。トップコート組成物は、[A]重合体及び[B]溶媒以外にも、界面活性剤等のその他の成分を含有していてもよい。
[A]重合体としては、トップコート層を形成して液浸露光ができるものであれば用いることができる。また、[A]重合体は、特性が相違する2種以上の重合体を含むことが好ましい。この重合体の特性としては、例えば剥離液に対する溶解速度、ドライエッチングにおけるエッチング速度、成膜状態における後退接触角等が挙げられる。
[A]重合体としては、例えば撥水性樹脂、酸性樹脂等が挙げられる。「撥水性樹脂」とは、成膜状態での水との後退接触角が80°以上である樹脂をいう。「酸性樹脂」とは、pKaが10以下の酸性官能基を有する樹脂をいう。[A]重合体は、撥水性樹脂及び酸性樹脂以外の他の樹脂を含んでいてもよい。
撥水性樹脂としては、例えばフッ素系樹脂が挙げられ、具体的には、フッ素化炭化水素基を有する樹脂、鎖式パーフルオロアルキルポリエーテル、環式パーフルオロアルキルポリエーテル、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等が挙げられる。
フッ素系樹脂におけるフッ素原子の質量含有率の下限としては、0.1質量%が好ましく、1質量%がより好ましく、5質量%がさらに好ましい。上記質量含有率の上限としては、30質量%が好ましく、25質量%がより好ましい。
酸性樹脂としては、例えばオキソ酸基を有する樹脂、フェノール性水酸基を有する樹脂等が挙げられる。オキソ酸基としては、例えばスルホ基、カルボキシ基等が挙げられる。
トップコート組成物が[A]重合体として特性が相違する2種以上の重合体を含む場合、上記2種以上の重合体として、撥水性樹脂と酸性樹脂とを有することが好ましい。
[B]溶媒としては、例えばアルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エステル系溶媒、炭化水素系溶媒等が挙げられる。
アルコール系溶媒としては、例えば
メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、iso−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、tert−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フルフリルアルコール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール等のモノアルコール系溶媒;
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等の多価アルコール系溶媒;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等の多価アルコール部分エーテル系溶媒等が挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えば
ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソアミルエーテル等のジアルキルエーテル系溶媒;
アニソール、ジフェニルエーテル等の芳香環含有エーテル系溶媒;
テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル系溶媒が挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えば
アセトン、2−ブタノン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−n−アミルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン等の鎖状ケトン系溶媒;
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン等の環状ケトン系溶媒などが挙げられる。
アミド系溶媒としては、例えば
N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド等の鎖状アミド系溶媒;
N,N’−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の環状アミド系溶媒などが挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えば
酢酸メチル、酢酸エチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸iso−アミル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、等のモノカルボン酸エステル系溶媒;
酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコール部分エーテルカルボキシレート系溶媒;
ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒;
γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン等のラクトン系溶媒;
シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジn−ブチル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル等のジカルボン酸エステル系溶媒;
ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコールなどが挙げられる。
炭化水素系溶媒としては、例えば
n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、iso−ヘキサン、n−ヘプタン、iso−ヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、iso−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;
ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、iso−プロピルベンゼン、ジエチルベンゼン、iso−ブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−iso−プロピルベンセン、n−アミルナフタレン等の芳香族炭化水素系溶媒などが挙げられる。
[B]溶媒としては、エーテル系溶媒、アルコール系溶媒及びフッ素系溶媒が好ましく、ジアルキルエーテル系溶媒、モノアルコール系溶媒及びフッ素含有アミンがより好ましく、ジイソアミルエーテル、4−メチル−2−ペンタノール及びパーフルオロトリブチルアミンがさらに好ましい。
トップコート組成物は、例えば[A]重合体及び必要に応じてその他の成分を、[B]溶媒に溶解させて調製される。また、トップコート組成物は、通常、孔径30nm程度のフィルターでろ過したものが用いられる。トップコート組成物の固形分濃度は、塗工容易性の観点から、その下限としては、0.2質量%が好ましく、1質量%がより好ましい。上記固形分濃度の上限としては、20質量%が好ましく、10質量%がより好ましい。
トップコート組成物の塗工方法としては、上記塗工工程におけるフォトレジスト組成物の塗工方法と同様の方法等が挙げられる。トップコート組成物の塗工後に、プレベーク(PB)を行うことが好ましい。上記PBの温度の下限としては、50℃が好ましく、70℃がより好ましい。上記温度の上限としては、150℃が好ましく、120℃がより好ましい。上記PBの時間の下限としては、10秒が好ましく、30秒がより好ましい。上記時間の上限としては、600秒が好ましく、300秒がより好ましい。
(トップコート層)
上記塗工されたトップコート組成物から[B]溶媒を除去すること等により、[A]重合体等から構成されるトップコート層が形成される。
形成されたトップコート層の平均厚みの下限としては、5nmが好ましく、10nmがより好ましく、15nmがさらに好ましい。上記平均厚みの上限としては、100nmが好ましく、70nmがより好ましく、50nmがさらに好ましい。
形成するトップコート層の平均厚みは、λ/4m(λ:放射線の波長、m:保護膜の屈折率)の奇数倍にできる限り近づけることが好ましい。このようにすることで、フォトレジスト膜の上側界面における反射抑制効果を大きくすることができる。
トップコート層は、特性が相違する2種以上の重合体を含有することが好ましく、上記2種以上の重合体として、撥水性樹脂と酸性樹脂とを有することがより好ましい。また、この場合、除去工程で除去される重合体が、撥水性樹脂であることが好ましい。
[液浸露光工程]
本工程では、上記トップコート層表面に液浸液を介在させた状態で上記フォトレジスト膜を液浸露光する。この液浸露光は、通常、トップコート層表面及び露光装置の対物レンズ間に液浸液を配置し、この液浸液を介して露光することにより行う。
液浸液としては、通常、空気より屈折率の高い液体を使用する。液浸液としては、水を用いることが好ましく、純水を用いることがさらに好ましい。なお必要に応じて液浸液のpHを調整してもよい。この液浸液を介在させた状態で、すなわち、露光装置のレンズとフォトレジスト膜との間に液浸液を満たした状態で、露光装置から露光光を照射し、所定のパターンを有するマスクを介してフォトレジスト膜を露光する。
この液浸露光に用いる露光光は、フォトレジスト膜やトップコート層の種類に応じて適宜選択することができ、例えば可視光線;g線、i線等の紫外線;エキシマレーザー光等の遠紫外線;シンクロトロン放射線等のX線;電子線等の荷電粒子線等が挙げられる。これらの中でも、遠紫外線が好ましく、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)がより好ましく、ArFエキシマレーザ光がさらに好ましい。また、露光光の照射条件、例えば露光量等は、フォトレジスト組成物やトップコート組成物の配合組成、これらに含まれる添加剤の種類等に応じて適宜設定することができる。
液浸露光後、得られるレジストパターンの解像度、パターン形状、現像性等を向上させるために、ポストエクスポージャーベーク(PEB)を行うことが好ましい。PEBの温度は、使用されるフォトレジスト組成物やトップコート組成物の種類等によって適宜設定することができるが、その下限としては、50℃が好ましく、80℃がより好ましい。上記温度の上限としては、200℃が好ましく、150℃がより好ましい。PEBの時間の下限としては、5秒が好ましく、10秒がより好ましい。上記時間の上限としては、600秒が好ましく、300秒がより好ましい。
[除去工程]
本工程では、トップコート層の一部を除去する。除去されるトップコート層の一部は、通常トップコート層の表層である。
トップコート層が特性が相違する2種以上の重合体を含有する場合、除去工程で、少なくとも表面側に偏在する重合体を除去することが好ましい。また、トップコート層が上記2種以上の重合体として撥水性樹脂と酸性樹脂とを有する場合、除去工程で除去される重合体は、上記撥水性樹脂の少なくとも一部であることが好ましい。
トップコート層の一部を除去する方法としては特に限定されず、例えば剥離液を用いてトップコート層の表層を溶解させて除去する方法、ドライエッチングにより、トップコート層の表層を除去する方法等が挙げられる。これらの中で、より簡便に、かつ除去する部分の調整がより容易であることから、剥離液を用いて行う方法が好ましい。
(剥離液)
剥離液としては、通常、有機溶媒を主成分とする。剥離液中の有機溶媒の含有率の下限としては、50質量%が好ましく、80質量%がより好ましく、95質量%がさらに好ましい。上記含有率の上限としては、例えば100質量%である。
剥離液が含有する有機溶媒としては、例えば上記トップコート組成物が含有する有機溶媒として例示したものと同様の有機溶媒等が挙げられる。剥離液としては、これらの中で、エーテル系溶媒、炭化水素系溶媒、アルコール系溶媒及び/又はフッ素系溶媒を主に含むものが好ましい。
エーテル系溶媒としては、ジイソアミルエーテル及びジブチルエーテルが好ましい。
炭化水素系溶媒としては、デカン及びシクロヘキサンが好ましい。
アルコール系溶媒としては、1−デカノール及び4−メチル−2−ペンタノールが好ましい。
フッ素系溶媒としては、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)が好ましい。
剥離液は、上記主に含む溶媒に加えて、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶媒などを含有していてもよい。
剥離液の溶解度パラメーター値は、上記トップコート組成物の[B]溶媒の溶解度パラメーター値よりも小さいことが好ましい。剥離液の溶解度パラメーター値を上記範囲とすることで、トップコート層のうち欠陥の原因となり易い部分をより選択的かつ効率よく除去することができる。ここで、「溶解度パラメーター」は、例えばポリマーハンドブック(Polymer Handbook)(第4版)(Wiley、1999)に記載されている値(単位:(MPa)1/2)を用いることができる。また、溶媒が、溶媒1及び溶媒2の2種の混合溶媒の場合の溶解度パラメーターδmは、δm=X×δ+(1−X)×δ(δ及びδは、それぞれ溶媒1及び溶媒2の溶解度パラメーター値である。Xは、溶媒中における溶媒1のモル分率である。)により求めることができる。
上記トップコート組成物の[B]溶媒のパラメーター値から剥離液の溶解度パラメーター値を減じた値の下限としては、0.1が好ましく、0.5がより好ましい。上記減じた値の上限としては、8が好ましく、5がより好ましい。
剥離液の溶解度パラメーター値の上限としては、21が好ましく、19がより好ましく、18がさらに好ましく、17が特に好ましい。上記溶解度パラメーター値の下限としては、11が好ましく、12がより好ましい。
剥離液としては、下記条件を満たすことが好ましい。
条件:基板表面に上記フォトレジスト膜を形成し、さらに上記フォトレジスト膜表面に厚み30nmの上記トップコート層を形成し、上記剥離液を上記トップコート層と60秒間接触させた際に、上記トップコート層が厚みとして2nm以上28nm以下残存するように溶解される。
積層工程で形成されたトップコート層の平均厚みに対する除去工程後に残存するトップコート層の平均厚みの比率(トップコート層残存率)の下限としては、30%が好ましく、50%がより好ましく、60%がさらに好ましい。上記トップコート層残存率の上限としては、90%が好ましく、85%がより好ましく、80%がさらに好ましい。
除去工程は、液浸露光工程と現像工程との間であれば、どの時点でも行うことができる。例えば液浸露光後にPEBを行う場合、PEBの前、PEBと同時及びPEBの後のいずれでもよいが、レジストパターンの形状をより良好にする観点から、PEBの後が好ましい。
剥離液を用いてトップコート層の一部を除去する方法としては、例えばトップコート層上に剥離液をスピンコートした後、一定時間静置し、次いでスピンドライする方法等が挙げられる。
積層工程で形成されたトップコート層表面の後退接触角θ1から、除去工程後のトップコート層表面の後退接触角θ2を減じた値(θ1−θ2)の下限としては、10°が好ましく、15°がより好ましく、20°がさらに好ましい。上記値の上限としては、65°が好ましく、55°がより好ましく、35°がさらに好ましい。
[現像工程]
本工程では、上記フォトレジスト膜を現像する。この現像は、上記液浸露光されたフォトレジスト膜と現像液とを接触させることにより行う。これにより、除去工程において除去されなかったトップコート層の部分を除去すると共に、所望のレジストパターンを得ることができる。フォトレジスト膜とトップコート層との間に他の層が形成されている場合、この他の層も除去される。
現像液としては、例えばアルカリ現像液、有機溶媒現像液等が挙げられる。
アルカリ現像液として、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類(例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドなど)、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノナン等のアルカリ性化合物を少なくとも1種溶解したアルカリ性水溶液などが挙げられる。これらの中で、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類の水溶液が好ましく、TMAH水溶液がより好ましい。
有機溶媒現像液としては、例えば上記剥離液が含有する有機溶媒として例示したものと同様の有機溶媒等が挙げられる。これらの中で、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒及びエステル系溶媒が好ましく、酢酸n−ブチル、酢酸イソプロピル、酢酸アミル、アニソール、2−ブタノン、メチル−n−ブチルケトン及びメチル−n−アミルケトンがより好ましい。これらの有機溶媒は、単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
有機溶媒現像液中の有機溶媒の含有量の下限としては、80質量%が好ましく、90質量%がより好ましく、99質量%がさらに好ましい。有機溶媒現像液中の有機溶媒の含有量を上記範囲とすることで、露光部及び未露光部間における溶解コントラストをより向上させることができ、その結果、リソグラフィー特性に優れたレジストパターンを形成することができる。有機溶媒以外の成分としては、例えば、水、シリコンオイル等が挙げられる。
現像液は、含窒素化合物を含有していてもよい。上記現像液が含窒素化合物を含有することで、形成されるレジストパターンの膜減りをより低減させることができる。
含窒素化合物としては、例えば(シクロ)アルキルアミン、含窒素複素環化合物、アミド基含有化合物、ウレア化合物等が挙げられる。
現像液には、必要に応じて界面活性剤を適当量添加することができる。界面活性剤としては例えば、イオン性や非イオン性のフッ素系界面活性剤及び/又はシリコン系界面活性剤等を用いることができる。
現像方法としては、例えば現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液塗出ノズルをスキャンしながら現像液を塗出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)等が挙げられる。
現像工程の後に、フォトレジスト膜をリンス液により洗浄するリンス工程を含むことが好ましい。リンス工程におけるリンス液としては、有機溶媒を使用することができる。リンス液として、有機溶媒を使用することで、発生したスカムを効率よく洗浄することができる。
リンス液として使用する有機溶媒としては、炭化水素系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、アルコール系溶媒及びアミド系溶媒が好ましい。これらの中で、アルコール系溶媒及びエステル系溶媒がより好ましく、アルコール系溶媒がさらに好ましい。アルコール系溶媒の中で、炭素数6〜8の1価のアルコール系溶媒が好ましい。
炭素数6〜8の1価のアルコール系溶媒としては、例えば鎖状の1価アルコール、環状の1価アルコール等が挙げられ、具体的には、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−ヘキサノール、2−ヘプタノール、2−オクタノール、3−ヘキサノール、3−ヘプタノール、3−オクタノール、4−オクタノール、ベンジルアルコール等が挙げられる。これらの中で、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、2−ヘプタノール及び4−メチル−2−ペンタノールが好ましい。
リンス液中の各成分は、1種又は2種以上を用いることができる。リンス液中の含水率の上限としては、10質量%が好ましく、5質量%がより好ましく、3質量%がさらに好ましい。リンス液中の含水率を上記上限以下とすることで、良好な現像特性を得ることができる。なお、リンス液には界面活性剤を添加できる。
リンス液による洗浄処理の方法としては、例えば一定速度で回転している基板上にリンス液を塗出しつづける方法(回転塗工法)、リンス液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面にリンス液を噴霧する方法(スプレー法)等が挙げられる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。各種物性値の測定方法を以下に示す。
<重合体の合成>
フォトレジスト組成物用重合体及びトップコート組成物用重合体の合成に用いた単量体を以下に示す。
Figure 0006922394
[フォトレジスト組成物用重合体の合成]
[合成例1](重合体1の合成)
上記化合物(M−1)53.93g(50モル%)、化合物(M−2)35.38g(40モル%)及び化合物(M−3)10.69g(10モル%)を2−ブタノン200gに溶解し、さらに重合開始剤としてのジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)5.58gを投入した単量体溶液を調製した。次に、100gの2−ブタノンを投入した500mLの三口フラスコを30分窒素パージした。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、上記調製した単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合反応終了後、重合反応液は、水冷することにより30℃以下に冷却してから、2,000gのメタノールへ投入し、析出した白色粉末をろ別した。ろ別された白色粉末を2回400gずつのメタノールを用いてスラリー状にして洗浄した後、ろ別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体1を得た(収量74g、収率74%)。重合体1のMwは6,900、Mw/Mnは1.70であった。13C−NMR分析の結果、(M−1)、(M−2)及び(M−3)に由来する各構造単位の含有割合は、それぞれ53.0モル%、37.2モル%及び9.8モル%であった。また、重合体1中の各単量体由来の低分子量成分の含有量は、0.03質量%であった。
[合成例2](重合体2の合成)
上記化合物(M−2)85モル%及び化合物(M−4)15モル%を2−ブタノン200gに溶解させ、さらに重合開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリルを上記化合物の合計に対して7モル%溶解させて、単量体溶液を調製した。使用する単量体の合計質量は、100gとした。次に、2−ブタノン100gを入れた500mL三口フラスコを窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃に加熱し、上記調製した単量体溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに3時間、80℃で加熱することにより重合反応を行った。重合反応終了後、重合反応液を室温に冷却した。重合反応液を分液漏斗に移液した後、300gのn−ヘキサンで上記重合反応液を均一に希釈し、1,200gのメタノールを投入して混合した。次いで、60gの蒸留水を投入し、さらに攪拌して30分静置した。次に、下層を回収し、溶媒をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに置換することで、重合体2のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た(収率79%)。重合体2のMwは5,200、Mw/Mnは1.82であった。また、13C−NMR分析の結果、(M−2)及び(M−4)に由来する各構造単位の含有割合は、それぞれ85.0モル%及び15.0モル%であった。
Figure 0006922394
[トップコート組成物用重合体の合成]
[合成例3](重合体3の合成)
重合開始剤としての2,2−アゾビス(2−メチルイソプロピオン酸メチル)25.0gを2−ブタノン25.0gに溶解させた重合開始剤溶液を調製した。一方、温度計及び滴下漏斗を備えた2,000mLの三口フラスコに、上記化合物(M−4)133.6g(50モル%)、化合物(M−5)166.4g(50モル%)及び2−ブタノン575.0gを投入し、30分間窒素パージした。窒素パージ後、フラスコ内をマグネティックスターラーで撹拌しながら80℃になるように加熱した。次に、滴下漏斗を用い、上記調製した重合開始剤溶液を5分かけて滴下し、6時間熟成させた。その後、30℃以下に冷却して重合反応液を得た。
次いで、得られた重合反応液を600gに濃縮した後、分液漏斗に移した。この分液漏斗に、メタノール193g及びn−ヘキサン1,542gを投入し、分離精製を実施した。分離後、下層液を回収した。回収した下層液に2−ブタノン117g及びn−ヘキサン1,870gを投入し、分離精製を実施した。分離後、下層液を回収した。さらに回収した下層液にメタノール93g、2−ブタノン77g及びn−ヘキサン1,238gを投入し、分離精製を実施した。分離後、下層液を回収した。回収した下層液を4−メチル−2−ペンタノールに置換し、この溶液を蒸留水にて洗浄して再度、4−メチル−2−ペンタノールに置換して、重合体3を含む溶液を得た(収率79%)。重合体3のMwは7,700、Mw/Mnは1.61であった。13C−NMR分析の結果、(M−4)及び(M−5)に由来する各構造単位の含有割合はそれぞれ49モル%及び51モル%であった。
[合成例4及び5](重合体4及び5の合成)
下記表2に示す種類及び使用量の単量体を用いた以外は、合成例3と同様にして、重合体4及び5をそれぞれ合成した。合成した重合体4及び5の収率(%)、Mw、Mw/Mn及び各単量体に由来する構造単位の含有割合(モル%)について表2に合わせて示す。
[合成例6](重合体6の合成)
上記化合物(M−5)46.95g(85モル%)及び重合開始剤としての2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)6.91gをイソプロパノール100gに溶解させた単量体溶液を調製した。一方、温度計及び滴下漏斗を備えた500mLの三口フラスコにイソプロパノール50gを投入し、30分間窒素パージした。窒素パージの後、フラスコ内をマグネティックスターラーで攪拌しながら、80℃になるように加熱した。次いで、滴下漏斗を用い、上記調製した単量体溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間反応を行った。その後、上記化合物(M−6)3.05g(15モル%)のイソプロパノール溶液10gを30分かけて滴下し、さらに1時間反応を行った後、30℃以下に冷却して、重合反応液を得た。
次いで、得られた重合反応液を150gに濃縮した後、分液漏斗に移した。この分液漏斗にメタノール50gとn−ヘキサン600gを投入し、分離精製を実施した。分離後、下層液を回収した。この下層液をイソプロパノールで希釈して100gとし、再度、分液漏斗に移した。その後、メタノール50gとn−ヘキサン600gを上記分液漏斗に投入して、分離精製を実施し、分離後、下層液を回収した。回収した下層液を4−メチル−2−ペンタノールに置換し、全量を250gに調整した後、水250gを加えて分離精製を実施し、分離後、上層液を回収した。次いで、回収した上層液を、4−メチル−2−ペンタノールに置換して、重合体6を含む溶液を得た(収率79%)。重合体6のMwは7,950、Mw/Mnは1.50であった。13C−NMR分析の結果、(M−5)及び(M−6)に由来する各構造単位の含有割合はそれぞれ95モル%及び5モル%であった。
[合成例7](重合体7の合成)
下記表2に示す種類及び使用量の単量体を用いた以外は、合成例6と同様にして、重合体7を合成した。合成した重合体7の収率(%)、Mw、Mw/Mn及び各単量体に由来する構造単位の含有割合(モル%)について表2に合わせて示す。
Figure 0006922394
<組成物の調製>
[フォトレジスト組成物の調製]
[調製例1](フォトレジスト組成物1の調製)
100質量部の重合体1、感放射線性酸発生剤としてのトリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート1.5質量部及び1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート6質量部並びに酸拡散制御剤としてのR−(+)−(tert−ブトキシカルボニル)−2−ピペリジンメタノール0.65質量部を混合し、この混合物に、溶媒としてのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2,900質量部、シクロヘキサノン1,250質量部及びγ−ブチロラクトン100質量部を加えて、固形分濃度を5質量%に調整し、孔径30nmのフィルターでろ過することにより、フォトレジスト組成物1を調製した。
[調製例2](フォトレジスト組成物2の調製)
97質量部の重合体1、3質量部の重合体2、感放射線性酸発生剤としてのトリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート1.5質量部及び1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート6質量部、酸拡散制御剤としてのR−(+)−(tert−ブトキシカルボニル)−2−ピペリジンメタノール0.65質量部を混合し、この混合物に、溶媒としてのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2,900質量部、シクロヘキサノン1,250質量部及びγ−ブチロラクトン100質量部を加えて、固形分濃度を5質量%に調整し、孔径30nmのフィルターでろ過することにより、フォトレジスト組成物2を調製した。
[トップコート組成物の調製]
[調製例3]
30質量部の重合体3及び70質量部の重合体6を混合し、この混合物に、溶媒としての4−メチル−2−ペンタノール1,000質量部及びジイソアミルエーテル4,000質量部を加え、孔径30nmのフィルターでろ過することにより、トップコート組成物1を調製した。
[調製例4〜6]
下記表3に示す種類及び含有量の各成分を用いた以外は、調製例3と同様にして、トップコート組成物2〜4を調製した。なお、トップコート組成物4の調製に用いた「デムナムS−20」(ダイキン工業社)は、下記式(p−1)で表される鎖状パーフルオロアルキルポリエーテルであり、「サイトップ」(旭硝子社)は、下記式(p−2)で表される環式パーフルオロアルキルポリエーテルである。
Figure 0006922394
Figure 0006922394
<レジストパターンの形成>
[実施例1〜13及び比較例1〜4]
12インチシリコンウエハ表面に、下層反射防止膜用組成物(日産化学工業社の「ARC66」)を塗工/現像装置(東京エレクトロン社の「Lithius Pro−i」)を使用してスピンコートした後、PBを行うことにより平均厚み105nmの下層反射防止膜を形成した。次に、上記塗工/現像装置を使用して、下記表4に示すフォトレジスト組成物をスピンコートし、90℃で60秒間PBを行った後、23℃で30秒間冷却することにより平均厚み90nmのフォトレジスト膜を形成した。次いで、このフォトレジスト膜表面に、下記表4に示すトップコート組成物を塗工し、90℃で60秒間PBを行うことにより平均厚み30nmのトップコート層を形成した。
次に、ArF液浸露光装置(ニコン社の「S610C」)を使用し、NA:1.30、Dipoleの光学条件にて、45nmライン/90nmピッチのパターン形成用のマスクを介して露光した。次いで、上記Lithius Pro−iのPIRモジュールにて超純水により60秒リンス後、水滴が付いた状態で60秒間静置した。次いで、ホットプレート上で、90℃で60秒間PEBを行い、23℃で30秒間冷却した。
次に、下記表4に示す剥離液(剥離液が混合溶媒である場合の比は質量比である)をスピンコートすることにより、トップコート層の一部を剥離した。次いで、2.38質量%TMAH水溶液を現像液として10秒間パドル現像を行った。この後、2,000rpm、15秒間の振り切りでスピンドライすることにより、レジストパターンが形成された基板を得た。比較例1における「−」は、剥離液による剥離を行わなかったことを示す。
<評価>
上記レジストパターンの形成において、下記方法に従い、一部剥離前及び一部剥離後のトップコート層表面の後退接触角(°)、トップコート層残存率(%)及びウォーターマーク欠陥及び残渣欠陥について評価した。評価結果を表4に合わせて示す。
[一部剥離前及び一部剥離後のトップコート層表面の後退接触角]
トップコート層の一部剥離前及び一部剥離後それぞれのトップコート層表面における水の後退接触角を測定した。8インチシリコンウエハ上に、トップコート組成物をスピンコートし、ホットプレート上で、90℃で60秒間PBを行い、膜厚30nmのトップコート層が形成された基板(一部剥離前)を得た。次に、この基板のトップコート層上に下記表4に示す剥離液をスピンコートした後、60秒間静置し、次いで2,000rpm、15秒間振り切りでスピンドライすることにより、一部剥離後のトップコート層が形成された基板を得た。
上記得られた一部剥離前及び一部剥離後のトップコート層が形成された基板のそれぞれについて、接触角計(KRUS社の「DSA−10」)を用い、速やかに、室温23℃、湿度45%、常圧の環境下で、以下の手順により後退接触角を測定した。
まず、上記接触角計のウエハステージ位置を調整し、この調整したステージ上に上記ウエハをセットした。次に、針に水を注入し、上記セットしたウエハ上に水滴を形成可能な初期位置に針の位置を微調整した。その後、この針から水を排出させてウエハ上に25μLの水滴を形成し、一旦、この水滴から針を引き抜き、再び初期位置で針を引き下げて水滴内に配置した。続いて、10μL/minの速度で90秒間、針によって水滴を吸引すると同時に接触角を毎秒1回合計90回測定した。このうち、接触角の測定値が安定した時点から20秒間の接触角についての平均値を算出して後退接触角(単位:(°))とした。
[トップコート層残存率]
トップコート層の一部剥離後の平均厚みを測定し、トップコート層残存率を求めた。8インチシリコンウエハ上に、フォトレジスト組成物をスピンコーター(東京エレクトロン社の「CLEAN TRACK ACT8」)を使用して塗工した後、90℃で60秒間加熱することにより、平均厚み90nmのフォトレジスト膜を形成した。次いで、上記スピンコーターを用いてトップコート組成物を塗工し、90℃で60秒間加熱することにより平均厚み30nmのトップコート層を形成した。次に、フォトレジスト膜の表面に形成されたトップコート層を、下記表4に示す剥離液を用いて剥離した後、残存したトップコート層の平均厚みを測定し、この測定値から、当初の平均厚み30nmに対するトップコート層の残存率(%)を求めた。
[ウォーターマーク欠陥抑制性及び残渣欠陥抑制性]
上記得られたレジストパターンが形成された基板について、欠陥検査装置(KLA−Tencor社の「KLA2810」)による欠陥検査と、走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社の「RS6000」)による観察とを行うことによりウォーターマーク欠陥及び残渣欠陥の数をそれぞれ測定した。ウォーターマーク欠陥抑制性は、ウォーターマーク欠陥の数が1ウエハあたり0個の場合は「○」と、1個以上の場合は「×」と評価した。比較例1における「−」は、残渣欠陥が著しく多いため測定不可であることを示す。また、残渣欠陥抑制性は、残渣欠陥の数が1ウエハあたり100個以下の場合は「○」と、100個を超える場合は「×」と評価した。
Figure 0006922394
表4の結果から分かるように、実施例のレジストパターン形成方法によれば、ウォーターマーク欠陥及び残渣欠陥の発生を共に抑制することができる。これに対し、比較例のレジストパターン形成方法では、残渣欠陥の発生を抑制することができていない。
本発明のレジストパターン形成方法によれば、ウォーターマーク欠陥及び残渣欠陥の少ないレジストパターンを形成することができる。従って、当該レジストパターン形成方法は、今後ますます微細化が進行すると予想される半導体デバイスの加工プロセス等に好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. 基板表面に直接又は間接にフォトレジスト組成物を塗工する工程と、
    この塗工工程により得られたフォトレジスト膜表面に直接又は間接にトップコート層を積層する工程と、
    上記トップコート層表面に液浸液を介在させた状態で上記フォトレジスト膜を液浸露光する工程と、
    上記フォトレジスト膜を現像する工程と
    を備え、
    上記液浸露光工程と現像工程との間に、トップコート層の一部を除去する工程のみを備え、
    上記トップコート層が、特性が相違する2種以上の重合体を含有し、
    上記除去工程で、少なくとも表面側に偏在する重合体を除去し、
    上記2種以上の重合体として、撥水性樹脂と酸性樹脂とを有し、
    上記除去工程で除去される重合体が、上記撥水性樹脂の少なくとも一部であるレジストパターン形成方法。
  2. 上記除去工程における除去を、剥離液を用いて行う請求項1に記載のレジストパターン形成方法。
  3. 上記剥離液が、下記条件を満たす請求項2に記載のレジストパターン形成方法。
    条件:基板表面に上記フォトレジスト膜を形成し、さらに上記フォトレジスト膜表面に厚み30nmの上記トップコート層を形成し、上記剥離液を上記トップコート層と60秒間接触させた際に、上記トップコート層が厚みとして2nm以上28nm以下残存するように溶解される。
  4. 上記剥離液が有機溶媒を主成分とする請求項2又は請求項3に記載のレジストパターン形成方法。
  5. 上記剥離液の溶解度パラメーター値が上記トップコート層を形成する組成物が含有する溶媒の溶解度パラメーター値よりも小さい請求項4に記載のレジストパターン形成方法。
  6. 上記有機溶媒がエーテル系溶媒を主に含む請求項4に記載のレジストパターン形成方法。
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