JP6920181B2 - テザークリップ装着装置および車両内装部材の製造方法 - Google Patents
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Description
車両内装部材を車体構成部材に取り付けるためのテザークリップを、該車両内装部材に装着するテザークリップ装着装置であって、
前記テザークリップにおいて湾曲するように形成されたテザー部を、その湾曲部分の曲がりの軸方向(V)から把持可能な第1ハンドと、
前記テザークリップにおいて前記車体構成部材に取り付く車体取付部を、把持可能な第2ハンドと、
前記車体取付部を押して、前記車両内装部材に設けられた台座部に形成された挿通孔に、前記テザークリップの係止部を押し込んで該テザークリップを該台座部に装着するプッシャーと、を備え、
前記第1ハンドおよび前記第2ハンドは、前記テザークリップを把持したもとで、前記テザー部の先端に設けられたアンカー部が前記挿通孔に対して挿通可能な向きと挿通不能な向きとになるように移動可能であると共に、該挿通可能な向きで該アンカー部を該挿通孔に挿入するように移動可能に構成され、
前記第2ハンドは、前記車体取付部を引っ掛けて、前記第1ハンドによる把持が解除された前記テザー部を前記挿通孔に挿入すると共に前記係止部を該挿通孔の貫通方向に合わせるように移動可能に構成され、
前記プッシャーは、前記挿通孔の貫通方向と交差する方向へ前記車体取付部を押して、前記テザークリップを揺動可能に構成されていることを要旨とする。
前記第2ハンドは、前記半開状態にある前記爪部で前記車体取付部を引っ掛けて、前記テザー部の湾曲部分の軸周りに前記テザークリップを回転させて前記係止部を前記台座部にのせるように移動することを要旨とする。
前記第2ハンドによって前記テザー部を前記挿通孔に挿入すると共に前記係止部を前記台座部にのせるように移動する際に、前記第1ハンドを退避位置に配置することを要旨とする。
車体構成部材に取り付くテザークリップが装着された車両内装部材の製造方法であって、
前記テザークリップにおいて湾曲するように形成されたテザー部を、その湾曲部分の曲がりの軸方向(V)から第1ハンドで把持すると共に、該テザークリップにおいて前記車体構成部材に取り付く車体取付部を第2ハンドで把持し、
前記第1ハンドおよび前記第2ハンドで把持した前記テザークリップを移動して、前記車両内装部材に設けられた台座部に形成された挿通孔に、前記テザー部の先端に設けられたアンカー部を挿通し、
前記第1ハンドおよび前記第2ハンドで把持した前記テザークリップを、前記挿通孔の貫通方向を軸として回転して、前記アンカー部を該挿通孔に対して挿通不能な向きとし、
前記第1ハンドによる把持を解除したもとで、前記第2ハンドにより前記車体取付部を引っ掛けて前記テザー部の湾曲部分の軸周りに前記テザークリップを回転して、該テザー部を前記挿通孔に挿入すると共に該テザークリップの係止部を該挿通孔の貫通方向に合わせて、
プッシャーによって、前記挿通孔の貫通方向と交差する方向へ前記車体取付部を押して前記テザークリップを揺動した後に、該プッシャーにより該車体取付部を押して前記係止部を該挿通孔に押し込んで、該テザークリップを前記台座部に装着することを要旨とする。
請求項1および請求項5に係る発明によれば、テザークリップの車両内装部材への装着作業を自動化することで、車両内装部材に対してテザークリップを効率よく装着でき、製造サイクルを短縮化できる。第1ハンドによってテザー部の湾曲部分を把持したもとで、テザー部の先端に設けられたアンカー部を車両内装部材の台座部の挿通孔に挿入するので、テザー部の変形を第1ハンドで押さえて、アンカー部を挿通孔に円滑に挿通させることができる。また、台座部にのせたテザークリップをプッシャーで揺らすことで、テザークリップを台座部に対して適切な位置に配置することができると共にテザークリップの姿勢を整えることができ、係止部を挿通孔に円滑に挿入することができる。
前記一対の爪部が前記把持状態よりも開くと共に前記解除状態よりも閉じた半開状態にある該爪部に前記車体取付部を引っ掛けて、前記第2ハンドの移動に伴って前記テザークリップを前記テザー部の湾曲部分の軸周りに回転させることを要旨とする。
請求項2および請求項6に係る発明によれば、半開状態にある第2ハンドによって車体取付部を引っ掛けてテザークリップを回転させることで、テザークリップの回転に伴う第2ハンドに対する車体取付部のある程度の姿勢変化が許容され、テザー部が挿通孔を通るようにテザークリップを円滑に姿勢変化させることができる。
請求項3および請求項7に係る発明によれば、第1ハンドを退避位置に配置することで、第2ハンドおよびテザークリップを、第1ハンドで邪魔せず、円滑に移動させることができる。
請求項4および請求項8に係る発明によれば、台座部にのせたテザークリップをプッシャーで係止爪の突出方向と交差する方向へ揺らすことで、テザークリップを台座部に対して適切な位置に配置することができると共にテザークリップの姿勢を整えることができ、係止部を挿通孔に円滑に挿入することができる。
図1〜図3に示すように、実施例に係るピラーガーニッシュ30は、合成樹脂製のピラーガーニッシュ30の裏側に一体成形された台座部32を備え、テザークリップ10が台座部32に装着される。台座部32は、ピラーガーニッシュ30の裏面から立ち上がる板状の脚部34,36,38と、脚部34,36,38に支持されてピラーガーニッシュ30の裏面と間をあけて延在する板状の受部40とを備えている。台座部32は、受部40とピラーガーニッシュ30の裏面との間に収納部42を設けている。台座部32には、長方形状に開口する挿通孔44が、受部40を貫通するように形成されている(図2参照)。台座部32は、受部40において挿通孔44を短手方向に挟む縁のそれぞれに脚部34,36が連なっており、一方の第1脚部34が受部40からピラーガーニッシュ30の裏面に向かうにつれて他方の第2脚部36から離れるように斜めに延在し、他方の第2脚部36が、挿通孔44の貫通方向へ延在している(図1参照)。収納部42は、受部40において挿通孔44を長手方向に挟む縁の一方に連なり、挿通孔44の貫通方向へ延在する第3脚部38、第1脚部34および第2脚部36により三方が塞がれているが、第3脚部38と反対側が開口している。受部40には、第1脚部34が連なる縁に、挿通孔44の長手方向に間をあけて立ち上がる一対の突片46,46と、収納部42が開口する縁に立ち上がる段部48とが設けられている(図2および図10参照)。
次に、実施例に係るテザークリップ装着装置50およびピラーガーニッシュ30の製造方法で用いるテザークリップ10について説明する。なお、実施例のテザークリップ10は、各部が一体成形された合成樹脂の成形品である。
次に、前述したテザークリップ10をピラーガーニッシュ30の台座部32に装着するためのテザークリップ装着装置(以下、単に装着装置という。)50について説明する。
次に、前述した装着装置50を用いたテザークリップ10を装着したピラーガーニッシュ30の製造方法について説明する。なお、テザークリップ10を装着する際に、ピラーガーニッシュ30は、裏面を上方に向けて台座部32の受部40を上にした姿勢で、作業スペースに保持されている。
前述した実施例の構成に限らず、例えば以下のように変更可能である。
(1)実施例では、車両内装部材としてフロントピラーガーニッシュを挙げたが、これに限らず、ルーフサイドガーニッシュや、リアピラーに取り付けられるピラーガーニッシュなど、その他の車両内装部材であってもよい。
(2)テザークリップの構成は、実施例の構成に限らず、例えば弾性片を省略したものなど、その他の構成であっても、前述した装置および製造方法を適用可能である。
(3)実施例では、第1ハンド、第2ハンドおよびプッシャーをロボットで移動させる構成であるが、第1ハンド、第2ハンドおよびプッシャーを、それぞれ独立したロボットや、モータやシリンダ等の作動手段により、適宜動作させる構成であってもよい。
20 車体取付部,24 係止爪,30 ピラーガーニッシュ(車両内装部材),
32 台座部,44 挿通孔,52 第1ハンド,54 第2ハンド,56 プッシャー,
64 爪部,P フロントピラー(車体構成部材),
V 湾曲軸方向(テザー部の湾曲部分の曲がりの軸方向)
Claims (8)
- 車両内装部材を車体構成部材に取り付けるためのテザークリップを、該車両内装部材に装着するテザークリップ装着装置であって、
前記テザークリップにおいて湾曲するように形成されたテザー部を、その湾曲部分の曲がりの軸方向(V)から把持可能な第1ハンドと、
前記テザークリップにおいて前記車体構成部材に取り付く車体取付部を、把持可能な第2ハンドと、
前記車体取付部を押して、前記車両内装部材に設けられた台座部に形成された挿通孔に、前記テザークリップの係止部を押し込んで該テザークリップを該台座部に装着するプッシャーと、を備え、
前記第1ハンドおよび前記第2ハンドは、前記テザークリップを把持したもとで、前記テザー部の先端に設けられたアンカー部が前記挿通孔に対して挿通可能な向きと挿通不能な向きとになるように移動可能であると共に、該挿通可能な向きで該アンカー部を該挿通孔に挿入するように移動可能に構成され、
前記第2ハンドは、前記車体取付部を引っ掛けて、前記第1ハンドによる把持が解除された前記テザー部を前記挿通孔に挿入すると共に前記係止部を該挿通孔の貫通方向に合わせるように移動可能に構成され、
前記プッシャーは、前記挿通孔の貫通方向と交差する方向へ前記車体取付部を押して、前記テザークリップを揺動可能に構成されている
ことを特徴とするテザークリップ装着装置。 - 前記第2ハンドは、前記車体取付部を把持する把持状態と該車体取付部が外れる解除状態との間で、対向配置された一対の爪部が開閉すると共に、前記一対の爪部が前記把持状態よりも開くと共に前記解除状態よりも閉じた半開状態で該車体取付部が該爪部に引っ掛かるように構成され、
前記第2ハンドは、前記半開状態にある前記爪部で前記車体取付部を引っ掛けて、前記テザー部の湾曲部分の軸周りに前記テザークリップを回転させて前記係止部を前記台座部にのせるように移動する請求項1記載のテザークリップ装着装置。 - 前記第1ハンドは、前記テザー部を把持する把持位置と、該把持位置より退避する退避位置との間で進退移動し、
前記第2ハンドによって前記テザー部を前記挿通孔に挿入すると共に前記係止部を前記台座部にのせるように移動する際に、前記第1ハンドを退避位置に配置する請求項1または2記載のテザークリップ装着装置。 - 前記プッシャーは、前記係止部において前記挿通孔の開口縁と重なる係止爪の突出方向と交差する方向へ前記テザークリップを揺らして、前記台座部に対して該テザークリップを位置合わせする請求項1〜3の何れか一項に記載のテザークリップ装着装置。
- 車体構成部材に取り付くテザークリップが装着された車両内装部材の製造方法であって、
前記テザークリップにおいて湾曲するように形成されたテザー部を、その湾曲部分の曲がりの軸方向(V)から第1ハンドで把持すると共に、該テザークリップにおいて前記車体構成部材に取り付く車体取付部を第2ハンドで把持し、
前記第1ハンドおよび前記第2ハンドで把持した前記テザークリップを移動して、前記車両内装部材に設けられた台座部に形成された挿通孔に、前記テザー部の先端に設けられたアンカー部を挿通し、
前記第1ハンドおよび前記第2ハンドで把持した前記テザークリップを、前記挿通孔の貫通方向を軸として回転して、前記アンカー部を該挿通孔に対して挿通不能な向きとし、
前記第1ハンドによる把持を解除したもとで、前記第2ハンドにより前記車体取付部を引っ掛けて前記テザー部の湾曲部分の軸周りに前記テザークリップを回転して、該テザー部を前記挿通孔に挿入すると共に該テザークリップの係止部を該挿通孔の貫通方向に合わせて、
プッシャーによって、前記挿通孔の貫通方向と交差する方向へ前記車体取付部を押して前記テザークリップを揺動した後に、該プッシャーにより該車体取付部を押して前記係止部を該挿通孔に押し込んで、該テザークリップを前記台座部に装着する
ことを特徴とする車両内装部材の製造方法。 - 前記第2ハンドは、前記車体取付部を把持する把持状態と該車体取付部が外れる解除状態との間で、対向配置された一対の爪部が開閉し、
前記一対の爪部が前記把持状態よりも開くと共に前記解除状態よりも閉じた半開状態にある該爪部に前記車体取付部を引っ掛けて、前記第2ハンドの移動に伴って前記テザークリップを前記テザー部の湾曲部分の軸周りに回転させる請求項5記載の車両内装部材の製造方法。 - 前記第2ハンドによって前記テザー部を前記挿通孔に挿入すると共に前記係止部を前記台座部にのせるように前記テザークリップを移動する前に、前記第1ハンドを、該テザー部を把持する把持位置から退避した退避位置に配置する請求項5または6記載の車両内装部材の製造方法。
- 前記プッシャーは、前記係止部において前記挿通孔の開口縁と重なる係止爪の突出方向と交差する方向へ前記テザークリップを揺らして、前記台座部に対して該テザークリップを位置合わせする請求項5〜7の何れか一項に記載の車両内装部材の製造方法。
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