JP6919836B2 - 転写シート及び該転写シートを使用したメラミン化粧板の製造方法 - Google Patents

転写シート及び該転写シートを使用したメラミン化粧板の製造方法 Download PDF

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本発明は、転写シート及び該転写シートを使用したメラミン化粧板の製造方法に関する。
従来、凹凸面を有する金属板(エンボス板)又は転写シートを使用して、凹凸面を有するメラミン化粧板を製造する方法が知られている(例えば、特許文献1〜3)。また、電離放射線硬化性樹脂の硬化物は、一般的な熱可塑性樹脂と比較して架橋密度が高く、メラミン化粧板を製造する際に実施される高圧及び高温下でのプレス加工により変質が生じにくいため、転写シートの凹凸面は、電離放射線硬化性樹脂の硬化物により形成することが好ましいことが知られている(例えば、特許文献4及び5)。
近年、凹凸面の艶が低いメラミン化粧板に対する要望が高まっている。メラミン化粧板の凹凸面を構成する凹凸を微細化すれば、メラミン化粧板の凹凸面の艶を低くすることができる。しかしながら、メラミン化粧板の凹凸面を構成する凹凸を微細化すると、メラミン化粧板の凹凸面の易掃性が低下し、メラミン化粧板の凹凸面に付着した汚れを容易に除去できないという問題が生じる。
特開平3−174281号公報 特開平8−072214号公報 特開平9−156063号公報 国際公開第2008/111645号 実昭開61−28628号公報
そこで、本発明は、艶が低く、易掃性及び耐指紋性に優れた凹凸面を有するメラミン化粧板を製造するための転写シート、及び、該転写シートを使用してメラミン化粧板を製造する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下の発明を提供する。
[1]第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を有するとともに、前記第1面側の表面として凹凸面を有する基材層と、前記凹凸面上に設けられた転写層とを備える転写シートであって、
前記凹凸面を構成する凹凸の中心線平均粗さRaが1.8μm以上3.0μm以下であり、
前記凹凸面を構成する凹凸の最大高さRmaxが11.0μm以上21.0μm以下であり、
前記凹凸面を構成する凹凸の十点平均粗さRzが10.0μm以上20.0μm以下であり、
前記凹凸面を構成する凹凸の平均間隔Smが30.0μm以上65.0μm以下である、前記転写シート。
[2]前記基材層が、基材シートと、前記基材シートの前記第1面側に設けられた樹脂層とを備え、
前記凹凸面が、前記樹脂層の表面により形成されている、[1]に記載の転写シート。
[3]前記樹脂層が微粒子を含む、[2]に記載の転写シート。
[4]前記微粒子の平均粒径が8μm以上15μm以下である、[3]に記載の転写シート。
[5]前記樹脂層に含まれる前記微粒子の量が、前記樹脂層の総質量を基準として40質量%以上60質量%以下である、[3]又は[4]に記載の転写シート。
[6]前記樹脂層に含まれる前記微粒子がアクリルビーズである、[3]〜[5]のいずれかに記載の転写シート。
[7]前記樹脂層が電離放射線硬化性樹脂の硬化物を含む、[2]〜[6]のいずれかに記載の転写シート。
[8]前記基材層が、前記基材シートと前記樹脂層との間に位置する層間プライマー層をさらに備える、[2]〜[7]のいずれかに記載の転写シート。
[9]前記層間プライマー層が微粒子を含む、[8]に記載の転写シート。
[10]前記層間プライマー層に含まれる前記微粒子がシリカ微粒子である、[9]に記載の転写シート。
[11]前記転写層が電離放射線硬化性樹脂の硬化物を含む、[1]〜[10]のいずれかに記載の転写シート。
[12]前記転写層が電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物で形成されている、[11]に記載の転写シート。
[13]前記電離放射線硬化性樹脂組成物が多官能性モノマーを含む、[12]に記載の転写シート。
[14]前記電離放射線硬化性樹脂組成物に含まれる前記多官能性モノマーの量が、前記前記電離放射線硬化性樹脂組成物の固形分総質量を基準として50質量%以上100質量%以下である、[13]に記載の転写シート。
[15]前記転写層の厚みが30μm以上50μm以下である、[11]〜[14]のいずれかに記載の転写シート。
[16]前記転写シートが、前記転写層の前記第1面側に設けられた表面プライマー層をさらに備え、
前記第1面が、前記表面プライマー層の表面により形成されている、[1]〜[15]のいずれかに記載の転写シート。
[17][1]〜[16]のいずれかに記載の転写シートを使用して、凹凸面を有するメラミン化粧板を製造する方法であって、
(a)コア層と、前記コア層上に設けられた未硬化メラミン樹脂層と、前記転写シートの前記第1面が前記未硬化メラミン樹脂層と接するように、前記未硬化メラミン樹脂層上に設けられた前記転写シートとを備える積層体を準備する工程、
(b)前記積層体を加圧及び加熱し、前記未硬化メラミン樹脂層を硬化させる工程、並びに、
(c)前記積層体から前記基材層を剥離する工程
を含む、前記方法。
本発明によれば、艶が低く、易掃性及び耐指紋性に優れた凹凸面を有するメラミン化粧板を製造するための転写シート、及び、該転写シートを使用してメラミン化粧板を製造する方法が提供される。
図1は、本発明の一実施形態に係る転写シートの構成を模式的に示す断面図である。 図2Aは、本発明の一実施形態に係る転写シートを使用してメラミン化粧板を製造する方法を説明するための図である。 図2Bは、本発明の一実施形態に係る転写シートを使用してメラミン化粧板を製造する方法を説明するための図である。 図2Cは、本発明の一実施形態に係る転写シートを使用してメラミン化粧板を製造する方法を説明するための図である。 図3Aは、マルテンス硬度の測定に使用されるダイヤモンド圧子(ビッカース圧子)を説明するための図である。 図3Bは、マルテンス硬度の測定条件を説明するための図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について説明する。
≪転写シートの構成≫
以下、図1に基づいて、本発明の一実施形態に係る転写シート1の構成について説明する。図1は、転写シート1の構成を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、転写シート1は、第1面S1と、第1面S1の反対側に位置する第2面T1とを有する。
図1に示すように、転写シート1は、第1面S1側の表面として凹凸面110を有する基材層11と、凹凸面110上に設けられた転写層12とを備える。
図1に示すように、転写シート1は、転写層12の第1面S1側に設けられた表面プライマー層13をさらに備える。表面プライマー層13は必要に応じて設けられる層であり、本発明には、表面プライマー層13が省略された実施形態も包含される。表面プライマー層13が設けられている実施形態において、転写シート1の第1面S1は、表面プライマー層13の表面により形成されることが好ましい。表面プライマー層13が省略された実施形態において、転写シート1の第1面S1は、転写層12の表面により形成されることが好ましい。
<基材層>
図1に示すように、基材層11は、第1面S1側の表面として凹凸面110を有する。凹凸面110を構成する凹凸の中心線平均粗さRa、最大高さRmax、十点平均粗さRz及び平均間隔Smは、以下の範囲である。これにより、転写シート1を使用して製造されるメラミン化粧板の凹凸面が、低い艶を有するとともに、優れた易掃性及び耐指紋性を有するものとなる。
基材層11の凹凸面110を構成する凹凸の中心線平均粗さRaは、1.8μm以上3.0μm以下、好ましくは1.8μm以上2.8μm以下、さらに好ましくは1.8μm以上2.7μm以下である。中心線平均粗さRaの定義は、JIS B0601−1982に従う。
基材層11の凹凸面110を構成する凹凸の最大高さRmaxは、11.0μm以上21.0μm以下、好ましくは14.5μm以上21.0μm以下、さらに好ましくは14.5μm以上19.0μm以下である。最大高さRmaxの定義は、JIS B0601−1982に従う。
基材層11の凹凸面110を構成する凹凸の十点平均粗さRzは、10.0μm以上20.0μm以下、好ましくは12.5μm以上16.5μm以下、さらに好ましくは14.5μm以上16.5μm以下である。十点平均粗さRzの定義は、JIS B0601−1982に従う。
基材層11の凹凸面110を構成する凹凸の平均間隔Smは、30.0μm以上65.0μm以下、好ましくは45.0μm以上65.0μm以下、さらに好ましくは50.0μm以上60.0μm以下である。平均間隔Smの定義は、JIS B0601−1994に従う。
Ra、Rmax、Rz及びSmの測定は、表面粗さ測定器(小坂研究所製三次元表面粗さ測定器SE−30K)及び表面粗さ解析装置(小坂研究所製サーフコーダーAY−31)を使用して、下記の条件に従って測定する。なお、転写シート1の形態では、基材層11の凹凸面110が転写層12で被覆されている。したがって、転写シート1の形態から、基材層11の凹凸面110に関するRa、Rmax、Rz及びSmを測定する場合には、転写シート1から基材層11の凹凸面110上に積層された全ての層(転写層12、表面プライマー層13)を切削、剥離等により除去し、基材層11の凹凸面110を露出させた後、基材層11の凹凸面110に関するRa、Rmax、Rz及びSmを測定する。
1)表面粗さ検出部の触針
・先端径:R2μm
・スキッド:R40mm×R2mm
・材質:サファイア
・針圧:0.7μN
・触針の送り速さ:0.5mm/s
2)測定条件
・カットオフ値(基準長さ):0.08mm
・測定長さ(カットオフ値×100):8mm
・縦倍率:1000倍
・横倍率:10倍
基材層11の凹凸面110の60°光沢度は、好ましくは20以下、さらに好ましくは17以下である。60°光沢度の下限値は特に限定されないが、好ましくは11、さらに好ましくは12である。60°光沢度は、JIS Z8741:1997に準拠して測定される。具体的には、グロス計として、村上色彩技術研究所製GMX−202を使用して、入射角=60°の条件で、基材層11の凹凸面110の60°光沢度が測定される。
図1に示すように、基材層11は、基材シート111と、基材シート111の第1面S1側に設けられた樹脂層112とを備える。
図1に示すように、基材層11は、基材シート111と樹脂層112との間に位置する層間プライマー層113をさらに備える。なお、層間プライマー層113は必要に応じて設けられる層であり、本発明には、層間プライマー層113が省略された実施形態も包含される。
(基材シート)
基材シート111は、その上に設けられた層を支持し得る限り特に限定されない。基材シート111は可撓性を有することが好ましい。基材シート111が可撓性を有すると、基材層11の剥離が容易となる。基材シート111は、例えば、プラスチックシートである。プラスチックシートを構成する合成樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン樹脂;ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂等のビニル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合樹脂、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等のポリエステル樹脂;ポリ(メタ)アクリル酸メチル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エチル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル樹脂等のアクリル樹脂;ナイロン6又はナイロン66等で代表されるポリアミド樹脂;三酢酸セルロース樹脂、セロファン等のセルロース系樹脂;ポリスチレン樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリアリレート樹脂;ポリイミド樹脂等が挙げられる。これらのうち、耐熱性及び寸法安定性に優れている点から、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、特に2軸延伸したポリエステル樹脂が好ましい。
基材シート111上に設けられる層との密着性を向上させるために、基材シート111の表面に易接着層を形成してもよい。易接着層(プライマー層、アンカー層と呼ばれることもある)に含まれる易接着性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン等が挙げられる。
基材シート111上に設けられる層との密着性を向上させるために、基材シート111の表面に酸化法、凹凸化法等の物理的又は化学的表面処理を施してもよい。酸化法としては、例えば、コロナ放電処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理法等が挙げられ、凹凸化法としては、例えば、サンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。
基材シート111の厚さは特に制限はないが、基材シート111としてプラスチックシートを使用する場合、プラスチックシートの厚さは、好ましくは25μm以上75μm以下、さらに好ましくは35μm以上50μm以下である。
(樹脂層)
樹脂層112は、基材シート111の第1面S1側に設けられている。樹脂層112は、平面視において基材シート111の全体と重なるように設けられていてもよいし、平面視において基材シート111の一部と重なるように設けられていてもよい。樹脂層112は、連続した1つの層で構成されていてもよいし、不連続な複数の層で構成されていてもよい。なお、本発明において、「平面視」とは、対象となる部材又は部分を、転写シート1の第1面S1の法線方向(厚み方向)から観察することを意味する。例えば、図1において、同図に向かって上方から下方を見降ろすことを意味する。また、「平面視」は、対象となる部材又は部分がその他の部材又は部分に隠れて実際には観察できない場合であっても観察できるものとして取り扱う仮想的な概念である。すなわち、「平面視」は、対象となる部材又は部分を、転写シート1の厚さ方向に対して垂直な仮想平面に投影することに相当する。
図1に示すように、樹脂層112の第1面S1側の表面は、凹凸形状を有し、基材シート111の凹凸面110を形成している。
樹脂層112は、硬化樹脂を含有する層であり、例えば、(A)微粒子及び硬化性樹脂を含む樹脂層形成用組成物を層間プライマー層113上(層間プライマー層113が省略された実施形態では、基材シート111上)に塗布して樹脂層形成用組成物の塗膜を形成した後、塗膜を硬化させる方法、(B)硬化性樹脂を含む樹脂層形成用組成物を層間プライマー層113上(層間プライマー層113が省略された実施形態では、基材シート111上)に塗布して樹脂層形成用組成物の塗膜を形成した後、所定の凹凸面を有する型を塗膜に押し付けて塗膜を硬化させる方法(例えば、ドラムプリンティング法、ナノインプリント法)等により形成することができる。これらのうち、製造が容易である点から、方法Aが好ましい。なお、ドラムプリンティングシステム(Drum Printing System)とは、特開平5−238196号公報、特許第3083380号公報等に開示されるような、版面上の凹凸形状を其の微細構造部分も含めて電離放射線硬化性樹脂層表面に忠実に賦形することができる輪転式の凹版印刷方式である。
方法Aにおいて、硬化性樹脂が硬化してバインダー樹脂となる際、微粒子が存在しない部分においては、硬化性樹脂が硬化収縮を起こすため全体的に収縮する。これに対して、微粒子が存在する部分においては、微粒子が硬化収縮を起こさないため、微粒子の上下に存在する硬化性樹脂のみが硬化収縮を起こす。これにより、微粒子が存在する部分は微粒子が存在しない部分に比べて樹脂層112の膜厚が厚くなるので、樹脂層112の表面が凹凸面となる。したがって、微粒子の種類、粒径、含有量等、硬化性樹脂の種類等を適宜選択して塗膜形成条件を調整することにより、所望の凹凸面を有する樹脂層112を形成することができる。
以下、樹脂層112が微粒子及びバインダー樹脂を含む実施形態(樹脂層112が方法Aにより形成される実施形態)について説明する。
樹脂層112に含まれる微粒子は、好ましくは有機微粒子である。有機微粒子としては、例えば、プラスチックビーズを挙げることができる。プラスチックビーズとしては、例えば、アクリルビーズ、ポリスチレンビーズ、メラミン樹脂ビーズ、アクリル−スチレンビーズ、シリコーンビーズ、ベンゾグアナミンビーズ、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合ビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズ等が挙げられる。これらのうち、アクリルビーズが好ましい。アクリルビーズは、樹脂層形成用組成物に含まれる溶媒に対して膨潤しにくい。また、樹脂層形成用組成物が電離放射線硬化性樹脂を含む場合、アクリルビーズは、電離放射線硬化性樹脂の硬化物と結合した状態で樹脂層112に存在し得るので、樹脂層112から剥がれにくい。
樹脂層112に含まれる微粒子の平均粒径は、好ましくは8μm以上15μm以下、さらに好ましくは8μm以上14μm以下である。平均粒径は、JIS Z8825:2013に準拠するレーザー回折・散乱法によって、体積基準で測定される。レーザー回折・散乱法によって体積基準の粒度分布を測定するための市販の機器としては、例えば、ベックマンコールター社製の粒度分布測定装置LS−230が挙げられる。
樹脂層112に含まれる微粒子の量は、樹脂層112の総質量を基準として、好ましくは35質量%以上60質量%以下、さらに好ましくは40質量%以上55質量%以下である。樹脂層112に含まれる微粒子の量は、樹脂層112に含まれるバインダー樹脂100質量部に対して、好ましくは50質量部以上150質量部以下、さらに好ましくは65質量部以上120質量部以下である。なお、樹脂層112の総質量は、樹脂層112の乾燥時の総質量(すなわち、樹脂層112の固形分総質量)を意味する。
微粒子の単粒子状態での形状は、球状が好ましい。微粒子の形状が球状であると、凹凸面の形状を調整しやすい。なお、球状には、例えば、真球状、楕円球状等が含まれる。
方法Aにより形成される樹脂層112は、微粒子及び硬化性樹脂を含む樹脂層形成用組成物の硬化により形成された層であり、硬化性樹脂の硬化物をバインダー樹脂として含む。樹脂層形成用組成物に含まれる硬化性樹脂は、例えば、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等、好ましくは電離放射線硬化性樹脂であり、樹脂層112は、好ましくは電離放射線硬化性樹脂の硬化物を含む。樹脂層形成用組成物としては、後述する電離放射線硬化性樹脂組成物を使用することが好ましい。樹脂層形成用組成物に含まれる微粒子は、電離放射線硬化性樹脂の硬化物と結合した状態で樹脂層112に存在し得る。熱硬化性樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂(2液硬化型ポリウレタンも含む)、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。樹脂層形成用組成物は、必要に応じて、熱硬化性樹脂の硬化反応に関与する成分、例えば、触媒、硬化剤(架橋剤、重合開始剤、重合促進剤等を含む)等を含んでもよい。例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の硬化剤としては、イソシアネート、有機スルホン酸塩等が挙げられ、エポキシ樹脂等の硬化剤としては、有機アミン等が挙げられ、不飽和ポリエステル樹脂のラジカル開始剤としては、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物、アゾイソブチルニトリル等が挙げられる。
方法Bにより形成される樹脂層112は、例えば、硬化性樹脂を含む樹脂層形成用組成物の硬化により形成された層であり、硬化性樹脂の硬化物を含む。樹脂層形成用組成物に含まれる硬化性樹脂は、例えば、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等、好ましくは電離放射線硬化性樹脂であり、樹脂層112は、好ましくは電離放射線硬化性樹脂の硬化物を含む。樹脂層形成用組成物としては、後述する電離放射線硬化性樹脂組成物を使用することが好ましい。熱硬化性樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂(2液硬化型ポリウレタンも含む)、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。樹脂層形成用組成物は、必要に応じて、熱硬化性樹脂の硬化反応に関与する成分、例えば、触媒、硬化剤(架橋剤、重合開始剤、重合促進剤等を含む)等を含んでもよい。例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の硬化剤としては、イソシアネート、有機スルホン酸塩等が挙げられ、エポキシ樹脂等の硬化剤としては、有機アミン等が挙げられ、不飽和ポリエステル樹脂のラジカル開始剤としては、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物、アゾイソブチルニトリル等が挙げられる。
樹脂層112の厚みは特に限定されないが、好ましくは5μm以上12μm以下、さらに好ましくは6μm以上10μm以下である。なお、樹脂層112の最小厚み及び最大厚みの両者が、上記範囲内であることが好ましい。
(層間プライマー層)
層間プライマー層113は、基材シート111の第1面S1側の表面の一部又は全体に設けられている。なお、層間プライマー層113は、必要に応じて設けられる層であり、本発明には、層間プライマー層113が省略された実施形態も包含される。また、本発明には、基材シート111と層間プライマー層113との間に1又は2以上の層が設けられた実施形態も包含される。このような層は、当該層に求められる機能に応じて適宜選択することができる。
層間プライマー層113は、バインダー樹脂を含む。バインダー樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリル−ウレタン共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−アクリル共重合体樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ニトロセルロース樹脂(硝化綿)、酢酸セルロース樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
層間プライマー層113は、微粒子を含むことが好ましい。層間プライマー層113に含まれる微粒子は、樹脂層112の表面の凹凸形状に寄与し得る。微粒子は、公知の艶消し剤(マット剤)の中から適宜選択することができる。微粒子としては、例えば、有機微粒子、無機微粒子等が挙げられるが、樹脂層112の表面に微細な凹凸形状を付与し得る点から、無機微粒子が好ましい。有機微粒子としては、例えば、アクリルビーズ、ウレタンビーズ、シリコーンビーズ、ナイロンビーズ、スチレンビーズ、メラミンビーズ、ウレタンアクリルビーズ、ポリエステルビーズ、ポリエチレンビーズ等の合成樹脂微粒子が挙げられる。無機微粒子としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸リチウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素(シリカ)、カオリン等からなる微粒子が挙げられる。これらのうち、樹脂層112の表面に微細な凹凸形状を付与し得る点から、シリカ微粒子が好ましい。微粒子は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。微粒子の平均粒径は、好ましくは1μm以上5μm以下、さらに好ましくは2μm以上3μm以下である。平均粒径は、JIS Z8825:2013に準拠するレーザー回折・散乱法によって、体積基準で測定される。レーザー回折・散乱法によって体積基準の粒度分布を測定するための市販の機器としては、例えば、ベックマンコールター社製の粒度分布測定装置LS−230が挙げられる。
層間プライマー層113に含まれる微粒子の量は、樹脂層112の表面の凹凸形状に寄与し得る限り特に制限されない。層間プライマー層113に含まれる微粒子の量は、層間プライマー層113の総質量を基準として、好ましくは15質量%以上30質量%以下、さらに好ましくは20質量%以上25質量%以下である。層間プライマー層113に含まれる微粒子の量は、層間プライマー層113に含まれるバインダー樹脂100質量部に対して、好ましくは20質量部以上35質量部以下、さらに好ましくは25質量部以上30質量部以下である。なお、層間プライマー層113の総質量は、層間プライマー層113の乾燥時の総質量(すなわち、層間プライマー層113の固形分総質量)を意味する。
層間プライマー層113は、必要に応じて、安定剤、潤滑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、消泡剤、蛍光増白剤等の1種又は2種以上の添加剤を含んでもよい。
層間プライマー層113の厚みは特に限定されないが、好ましくは1μm以上5μm以下、さらに好ましくは2μm以上3μm以下である。
<転写層>
図1に示すように、転写層12は、基材層11の凹凸面110上に設けられている。
図1に示すように、転写層12の第2面T1側の表面は、基材層11の凹凸面110に沿った凹凸形状を有する。
転写層12は、例えば、樹脂を含む転写層形成用組成物の硬化により形成された樹脂層である。転写層形成用組成物に含まれる樹脂は、好ましくは硬化性樹脂であり、転写層12は、好ましくは硬化性樹脂の硬化物を含む。転写層形成用組成物に含まれる硬化性樹脂は、好ましくは電離放射線硬化性樹脂であり、転写層12は、好ましくは電離放射線硬化性樹脂の硬化物を含む。転写層形成用組成物としては、後述する電離放射線硬化性樹脂組成物を使用することが好ましい。転写層12が電離放射線硬化性樹脂の硬化物を含むことにより、転写層12の硬度を向上させることができ、これにより、転写シート1を使用して製造される化粧板の表面の耐傷性、マルテンス硬度及び弾性変形率を向上させることができる。熱硬化性樹脂としては、例えば、ポリオール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂(2液硬化型ポリウレタンも含む)、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。ポリオール樹脂としては、例えば、アクリルポリオール;ポリエステルポリオール;ポリエステルウレタンポリオール、アクリルウレタンポリオール等のウレタンポリオール;ポリエチレンポリオール、ポリプロピレンポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等のポリオレフィンポリオール等が挙げられる。熱硬化性樹脂は、1種を単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。熱硬化性樹脂には、必要に応じて、熱硬化性樹脂の硬化反応に関与する成分、例えば、触媒、硬化剤(架橋剤、重合開始剤、重合促進剤等を含む)等を配合してもよい。
転写層12の厚みは適宜調整することができるが、転写層12の硬度(ひいては、転写シート1を使用して製造された化粧板の表面の耐傷性、マルテンス硬度及び弾性変形率)を向上させる点から、好ましくは30μm以上50μm以下、さらに好ましくは35μm以上50μm以下である。なお、転写層12の最小厚み及び最大厚みの両者が、上記範囲内であることが好ましい。
<表面プライマー層>
図1に示すように、表面プライマー層13は、転写層12の第1面S1側に設けられている。表面プライマー層13は、転写層12と、転写層12を転写すべき対象物との密着性を向上させることを目的として、必要に応じて転写シート1の最外層として設けられ、転写シート1の第1面S1を形成する。このようなプライマー層は、転写層12を転写すべき対象物が有してもよい。したがって、表面プライマー層13は省略可能である。表面プライマー層13が省略された実施形態において、転写シート1の第1面S1は、例えば、転写層12により形成される。なお、本発明には、転写層12と表面プライマー層13との間に1又は2以上の層が設けられた実施形態も包含される。このような層は、当該層に求められる機能に応じて適宜選択することができる。
表面プライマー層13は、樹脂を含む表面プライマー層形成用組成物により形成することができる。表面プライマー層形成用組成物に含まれる樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、(メタ)アクリル−ウレタン共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂等が挙げられ、これらのうち、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、(メタ)アクリル−ウレタン共重合体樹脂等が好ましい。表面プライマー層形成用組成物に含有される樹脂は、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。
ウレタン樹脂としては、ポリオール(多価アルコール)を主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするポリウレタンを使用することができる。ポリオールとしては、分子中に2個以上の水酸基を有する化合物であればよく、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。イソシアネートとしては、例えば、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネート;4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(又は脂環族)イソシアネートが挙げられる。イソシアネートを硬化剤として用いる場合、表面プライマー層形成用組成物に含まれるイソシアネートの量は特に制限されないが、ポリオール100質量部に対して、好ましくは3質量部以上45質量部以下、さらに好ましくは3質量部以上25質量部以下である。
アクリル樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、2種以上の異なる(メタ)アクリル酸エステルモノマーの共重合体、又は(メタ)アクリル酸エステルと他のモノマーとの共重合体が挙げられる。(メタ)アクリル樹脂として、より具体的には、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸エチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
(メタ)アクリル−ウレタン共重合体樹脂としては、例えば、アクリル−ウレタン(ポリエステルウレタン)ブロック共重合系樹脂が挙げられる。また、硬化剤としては、前述のイソシアネートが用いられる。アクリル−ウレタン(ポリエステルウレタン)ブロック共重合系樹脂におけるアクリルとウレタン比の比率については、特に制限されないが、例えば、アクリル/ウレタン比(質量比)として、9/1〜1/9、好ましくは8/2〜2/8が挙げられる。
表面プライマー層形成用組成物には、1種又は2種以上の添加剤を配合することができる。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、耐摩耗性向上剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤、着色剤、マット剤等が挙げられる。
表面プライマー層13の厚みは適宜調整することができるが、好ましくは1μm以上5μm以下、さらに好ましくは2μm以上3μm以下である。
<電離放射線硬化性樹脂組成物>
電離放射線硬化性樹脂組成物は、1種又は2種以上の電離放射線硬化性樹脂を含む。電離放射線硬化性樹脂は、電離放射線の照射により架橋重合反応を生じ、3次元の高分子構造に変化する樹脂である。電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合又は架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が使用されるが、その他、X線、γ線等の電磁波、α線、イオン線等の荷電粒子線も含むものである。電離放射線硬化性樹脂の中でも、電子線硬化性樹脂は、無溶剤化が可能であり、安定な硬化特性が得られる点で好ましい。
電離放射線硬化性樹脂としては、例えば、電離放射線の照射により架橋可能な重合性不飽和結合、カチオン重合性官能基等を分子中に有するモノマー、オリゴマー、プレポリマー等の1種以上を使用することができる。電離放射線硬化性樹脂組成物に含有される電離放射線硬化性樹脂は、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。
電離放射線硬化性樹脂として使用される上記モノマーとしては、例えば、分子中にラジカル重合性不飽和基を有する(メタ)アクリレートモノマー等が挙げられ、特に、多官能性(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。なお、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
多官能性(メタ)アクリレートモノマーは、分子内に重合性不飽和結合を2個以上(2官能以上)、好ましくは3個以上(3官能以上)有する(メタ)アクリレートモノマーであればよく、特に限定されない。多官能性(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。多官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。多官能性(メタ)アクリレートとともに、その粘度を低下させる等の目的で、単官能性(メタ)アクリレートを併用してもよい。
電離放射線硬化性樹脂として使用される上記オリゴマーとしては、例えば、分子中にラジカル重合性不飽和基を有する(メタ)アクリレートオリゴマー等が挙げられ、特に、分子内に重合性不飽和結合を2個以上(2官能以上)有する多官能性(メタ)アクリレートオリゴマーが好ましい。多官能性(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えば、ポリカーボネート(メタ)アクリレート、アクリルシリコーン(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリブタジエン(メタ)アクリレート、シリコン(メタ)アクリレート、分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマー(例えば、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル等)等が挙げられる。ここで、ポリカーボネート(メタ)アクリレートは、ポリマー主鎖にカーボネート結合を有し、かつ末端又は側鎖に(メタ)アクリレート基を有するものであれば特に制限されず、例えば、ポリカーボネートポリオールを(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリカーボネート(メタ)アクリレートは、例えば、ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート等であってもよい。ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、ポリカーボネートポリオールと、多価イソシアネート化合物と、ヒドロキシ(メタ)アクリレートとを反応させることにより得られる。アクリルシリコーン(メタ)アクリレートは、シリコーンマクロモノマーを(メタ)アクリレートモノマーとラジカル共重合させることにより得ることができる。ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。エポキシ(メタ)アクリレートは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。また、このエポキシ(メタ)アクリレートを部分的に二塩基性カルボン酸無水物で変性したカルボキシル変性型のエポキシ(メタ)アクリレートも使用することができる。ポリエステル(メタ)アクリレートは、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、或いは多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエーテル(メタ)アクリレートは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリブタジエン(メタ)アクリレートは、ポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリル酸を付加することにより得ることができる。シリコン(メタ)アクリレートとは、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコンの末端又は側鎖に(メタ)(メタ)アクリル酸を付加することにより得ることができる。これらの中でも、転写層12の硬度(ひいては、転写シート1を使用して製造された化粧板の表面の耐傷性、マルテンス硬度及び弾性変形率)を向上させる点からは、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが好ましい。これらのオリゴマーは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
電離放射線硬化性樹脂の重量平均分子量は、好ましくは500以上、さらに好ましくは1000以上である。電離放射線硬化性樹脂の重量平均分子量が上記範囲であると、電離放射線硬化性樹脂組成物をある層(例えば、基材層11)に塗布する際、電離放射線硬化性樹脂組成物が当該層へ浸み込みにくいので、電離放射線硬化性樹脂組成物の塗膜を形成しやすい。
電離放射線硬化性樹脂の重量平均分子量は、好ましくは80000以下、さらに好ましくは50000以下である。電離放射線硬化性樹脂の重量平均分子量が上記範囲であると、電離放射線硬化性樹脂組成物の粘度を、塗布に適した粘度に調整しやすい。
なお、「重量平均分子量」は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により、ポリスチレンを標準物質に用いて測定される値である。
電離放射線硬化性樹脂は、重量平均分子量が500以上である多官能モノマー及びオリゴマーから選択される少なくとも1種であることが好ましい。このような多官能モノマー又はオリゴマーとしては、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート等のアクリレート樹脂が挙げられる。
電離放射線硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、電離放射線硬化性樹脂の硬化反応に関与する成分、例えば、光重合開始剤(増感剤)を含んでもよい。例えば、紫外線の照射により電離放射線硬化性樹脂を硬化させる場合、電離放射線硬化性樹脂組成物は光重合開始剤(増感剤)を含むことが好ましい。なお、電離放射線硬化性樹脂は電子線を照射すれば十分に硬化するので、電子線の照射により電離放射線硬化性樹脂を硬化させる場合、電離放射線硬化性樹脂組成物は光重合開始剤(増感剤)を含まなくてもよい。
電離放射線硬化性樹脂がラジカル重合性不飽和基を有する場合、光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、ミヒラーケトン、ジフェニルサルファイド、ジベンジルジサルファイド、ジエチルオキサイト、トリフェニルビイミダゾール、イソプロピル−N,N−ジメチルアミノベンゾエート等の少なくとも1種を使用することができる。また、電離放射線硬化性樹脂がカチオン重合性官能基を有する場合、光重合開始剤としては、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル、フリールオキシスルホキソニウムジアリルヨードシル塩等の少なくとも1種を使用することができる。
電離放射線硬化性樹脂組成物に含まれる光重合開始剤の量は特に限定されないが、電離放射線硬化性樹脂100質量部に対して、通常0.1質量部以上10質量部以下である。
電離放射線硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、溶剤乾燥型樹脂(熱可塑性樹脂等、塗工時に固形分を調整するために添加した溶剤を乾燥させるだけで、被膜となるような樹脂)、熱硬化性樹脂等を含んでもよい。
電離放射線硬化性樹脂組成物に溶剤乾燥型樹脂を添加することにより、電離放射線硬化性樹脂組成物の塗膜を形成する際に、電離放射線硬化性樹脂組成物の塗布面の被膜欠陥を有効に防止することができる。溶剤乾燥型樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂を使用することができ、熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース誘導体、シリコーン系樹脂及びゴム又はエラストマー等が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。
転写層12の形成に使用される電離放射線硬化性樹脂組成物は、多官能性モノマーを含有することが好ましい。転写層12が、多官能性モノマーを含有する電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物により形成されることにより、転写層12の硬度を向上させることができ、ひいては、転写シート1を使用して製造される化粧板の表面の耐傷性、マルテンス硬度及び弾性変形率を向上させることができる。転写層12の硬度(ひいては、転写シート1を使用して製造される化粧板の表面の耐傷性、マルテンス硬度及び弾性変形率)は、電離放射線硬化性樹脂組成物に含まれる多官能性モノマーの官能数、量等を調整することにより、所望の範囲に調整することができる。電離放射線硬化性樹脂組成物に含まれる多官能性モノマーの量は、電離放射線硬化性樹脂組成物の固形分総質量を基準として、好ましくは50質量部以上100質量部以下、さらに好ましくは50質量部以上75質量部以下である。多官能性モノマーは、重合性不飽和基又はカチオン重合性官能基を2個以上有する限り特に限定されないが、3官能以上のモノマーが好ましい。多官能性モノマーとしては、例えば、上記した多官能性(メタ)アクリレートモノマー等が挙げられる。
≪転写シートの製造≫
以下、方法Aを使用した転写シート1の製造について説明する。
まず、基材シート111の第1面T1に、層間プライマー層113を形成する。層間プライマー層113を形成する前に、基材シート111の表面に対して、易接着層の形成、あるいは、酸化法、凹凸化法等の物理的又は化学的表面処理を行ってもよい。これにより、層間プライマー層113の密着性を高めることができる。
層間プライマー層113は、基材シート111の表面に、層間プライマー層形成用組成物を塗布することにより形成することができる。塗布方法としては、スピンコート、ディップ法、スプレー法、スライドコート法、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、ダイコート法等が挙げられる。
層間プライマー層形成用組成物は、例えば、溶剤又は分散媒と、バインダー樹脂、微粒子等の固形分との混合物である。溶剤又は分散媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水等の無機溶剤等が挙げられる。溶剤又は分散媒は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
層間プライマー層形成用組成物の塗布量は特に限定されないが、好ましくは1g/m以上5g/m以下、さらに好ましくは2g/m以上3g/m以下である。
層間プライマー層113の形成後、層間プライマー層113上(層間プライマー層113が省略された実施形態では、基材シート111上)に樹脂層形成用組成物を塗布する。塗布方法の具体例は、上記と同様である。
樹脂層形成用組成物は、例えば、溶剤又は分散媒と、電離放射線硬化性樹脂、微粒子等の固形分との混合物である。溶剤又は分散媒の具体例は、上記と同様である。溶剤又は分散媒は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。樹脂層形成用組成物は、必要に応じて、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光重合開始剤等を含んでもよい。また、樹脂層形成用組成物は、樹脂層の硬度を高くする、硬化収縮を抑える等を目的として、分散剤、界面活性剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、増粘剤、着色防止剤、着色剤(顔料、染料)、消泡剤、レベリング剤、難燃剤、紫外線吸収剤、接着付与剤、重合禁止剤、酸化防止剤、表面改質剤、易滑剤等を含んでもよい。
樹脂層形成用組成物の塗布量は特に限定されないが、好ましくは5g/m以上12g/m以下、さらに好ましくは6g/m以上10g/m以下である。
樹脂層形成用組成物の塗布後、樹脂層形成用組成物の塗膜を乾燥させる。乾燥条件を調整することにより、微粒子の分布状態を調整することができる。乾燥温度は、好ましくは40℃以上100℃以下、さらに好ましくは40℃以上60℃以下である。このような乾燥条件での乾燥処理を1回又は複数回行うことにより微粒子の分布状態を所望の状態に調整することができる。
樹脂層形成用組成物の塗膜の乾燥後、紫外線等の電離放射線を照射して電離放射線硬化性樹脂を硬化させ、凹凸面を有する樹脂層112を形成する。
電離放射線硬化性樹脂を硬化させるための電離放射線として紫外線を使用する場合には、紫外線源として、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯等の光源を使用することができる。紫外線の波長は、通常190nm以上380nm以下である。電離放射線硬化性樹脂を硬化させるための電離放射線として電子線を使用する場合には、電子線源として、例えば、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の電子線加速器を使用することができる。電子線のエネルギーは、通常100keV以上1000keV以下、好ましくは100keV以上300keV以下である。電子線の照射量は、通常2Mrad以上15Mrad以下である。
樹脂層112の形成後、樹脂層112の凹凸面上に、転写層形成用組成物を塗布する。塗布方法の具体例は、上記と同様である。
転写層形成用組成物は、例えば、溶剤又は分散媒と、電離放射線硬化性樹脂等の固形分との混合物である。溶剤又は分散媒の具体例は、上記と同様である。溶剤又は分散媒は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。転写層形成用組成物は、必要に応じて、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光重合開始剤等を含んでもよい。また、転写層形成用組成物は、樹脂層の硬度を高くする、硬化収縮を抑える等を目的として、分散剤、界面活性剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、増粘剤、着色防止剤、着色剤(顔料、染料)、消泡剤、レベリング剤、難燃剤、紫外線吸収剤、接着付与剤、重合禁止剤、酸化防止剤、表面改質剤、易滑剤等を含んでもよい。
転写層形成用組成物の塗布量は特に限定されないが、好ましくは10g/m以上50g/m以下、さらに好ましくは30g/m以上50g/m以下である。
樹脂層112の凹凸面に転写層形成用組成物を塗布した後、転写層形成用組成物の塗膜を乾燥させる。乾燥温度は、好ましくは40℃以上100℃以下、さらに好ましくは40℃以上60℃以下である。このような乾燥条件での乾燥処理は、複数回行ってもよい。
転写層形成用組成物の塗膜の乾燥後、紫外線等の電離放射線を照射して電離放射線硬化性樹脂を硬化させ、転写層12を形成する。
電離放射線硬化性樹脂を硬化させるための電離放射線として紫外線を使用する場合には、紫外線源として、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯等の光源を使用することができる。紫外線の波長は、通常190nm以上380nm以下である。電離放射線硬化性樹脂を硬化させるための電離放射線として電子線を使用する場合には、電子線源として、例えば、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の電子線加速器を使用することができる。電子線のエネルギーは、通常100keV以上1000keV以下、好ましくは100keV以上300keV以下である。電子線の照射量は、通常2Mrad以上15Mrad以下である。
転写層12の形成後、転写層12上に表面プライマー層形成用組成物を塗布し、表面プライマー層13を形成する。塗布方法の具体例は、上記と同様である。
表面プライマー層形成用組成物は、例えば、溶剤又は分散媒と、樹脂等の固形分との混合物である。溶剤又は分散媒の具体例は、上記と同様である。溶剤又は分散媒は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
表面プライマー層形成用組成物の塗布量は特に限定されないが、好ましくは1g/m以上5g/m以下、さらに好ましくは2g/m以上3g/m以下である。
≪転写シートの使用≫
転写シート1は、凹凸面を有するメラミン化粧板を製造するために使用される。以下、図2A〜図2Cに基づいて、転写シート1を使用して、凹凸面を有するメラミン化粧板を製造する方法の一実施形態について説明する。図2A〜図2Cは、転写シート1を使用してメラミン化粧板3を製造する方法を説明するための図である。
本実施形態に係るメラミン化粧板の製造方法は、(a)積層体2を準備する工程、(b)積層体2を加圧及び加熱する工程、及び、(c)積層体2から基材層11を剥離する工程を含む。
図2Aに示すように、工程(a)で準備される積層体2は、コア層21と、コア層21上に設けられた、化粧板用原紙にメラミン樹脂の未硬化物を含浸して形成される未硬化メラミン樹脂層22と、未硬化メラミン樹脂層22上に設けられた転写シート1とを備える。転写シート1は、転写シート1の第1面S1が未硬化メラミン樹脂層22と接するように、未硬化メラミン樹脂層22上に設けられている。なお、メラミン樹脂の未硬化物は、メラミンとホルムアルデヒドとを中性又はアルカリ性条件下で反応させて得られ、メラミンとホルムアルデヒドとの反応生成物は、メチロールメラミン類(モノメチロールメラミン、ジメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン)を含有する。メラミン樹脂は、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂とも呼ばれる。
コア層21は、例えば、フェノール樹脂含浸紙又はその積層体である。フェノール樹脂含浸紙は、例えば、坪量150〜300g/m程度のクラフト紙に、フェノール樹脂を主成分とする樹脂を、後述の式で算出される含浸率が30〜80%程度となるように含浸させ、乾燥させることにより得られる。
コア層21は、ガラスクロス又はガラス不織布、あるいは、ガラスクロス又はガラス不織布を基材とするプリプレグであってもよい。プリプレグは、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等を含有する樹脂組成物をガラスクロス又はガラス不織布に含浸させることにより得られる。
未硬化メラミン樹脂層22は、例えば、メラミン樹脂含浸紙又はその積層体である。メラミン樹脂含浸紙は、例えば、坪量70〜140g/m程度の化粧板用原紙に、メラミン樹脂の未硬化物、代表的にはメチロールメラミンを主成分とする樹脂を、後述の式で算出される含浸率が70〜160%程度となるように含浸させ、乾燥させることにより得られる。
未硬化メラミン樹脂層22は、メラミン樹脂含浸オーバーレイ紙又はメラミン樹脂含浸オーバーレイ紙を含む積層体であってもよい。メラミン樹脂含浸オーバーレイ紙は、例えば、坪量23〜60g/m程度のオーバーレイ原紙に、メラミン樹脂の未応化物、代表的にはメチロールメラミンを主成分とする樹脂を、後述の式で算出される含浸率が200〜400%程度となるように含浸させ、乾燥させることにより得られる。メラミン樹脂含浸オーバーレイ紙は、例えば、化粧板用原紙上に積層した上で、未硬化メラミン樹脂層22として使用することができる。
未硬化メラミン樹脂層22は、メラミン樹脂含浸紙及びメラミン樹脂含浸オーバーレイ紙の両方を含む積層体であってもよい。
フェノール樹脂含浸紙及びメラミン樹脂含浸紙における含浸率は、次式に基づいて求められる。
含浸率(%)=〔(含浸後の含浸紙の質量)−(含浸前の原紙の質量)〕/(含浸前の原紙の質量×100
工程(b)における積層体2の加圧及び加熱は、例えば、図2Bに示すように、積層体2を2枚の鏡面加工金属板P1,P2の間に挟んだ状態で実施される。積層体2の加圧及び加熱により、未硬化メラミン樹脂層22が硬化する。積層体2が工程(b)で加圧及び加熱されることにより、コア層21からコア層31が形成され、未硬化メラミン樹脂層22から、メラミン樹脂の硬化物を含む硬化樹脂層32が形成される。コア層21として、フェノール樹脂含浸紙又はその積層体が使用される場合、コア層21に含まれるフェノール樹脂もこの段階で硬化する。転写シート1の転写層12は、表面プライマー層13を介して硬化樹脂層32と接合する。転写層12と硬化樹脂層32とを接合させるためのプライマー層は、転写シート1が有している必要はなく、積層体2において転写シート1とコア層21との間に設けられていてもよい。
鏡面加工金属板P1,P2によって加えられる圧力は、通常9.0N/m以上10.5N/m以下である。加熱温度は、通常130℃以上180℃以下であり、加熱時間は、通常5分以上50分以下である。
工程(c)において、基材層11を積層体2から剥離することにより、図2Cに示すように、凹凸面30を有するメラミン化粧板3が製造される。基材層11を積層体2から剥離する際、転写層12は積層体2側に残存する。基材層11を積層体2から剥離すると、基材層11の凹凸面110に沿った凹凸形状となっている転写層12の第2面T1側の表面が露出し、メラミン化粧板3の凹凸面30が形成される。
メラミン化粧板3は、コア層31と、メラミン樹脂の硬化物を含む硬化樹脂層32と、表面層33とを備える。表面層33の表面は、メラミン化粧板3の凹凸面30を形成している。コア層31の前駆層は、積層体2のコア層21であり、積層体2が工程(b)で加圧及び加熱されることにより、コア層21からコア層31が生じる。硬化樹脂層32の前駆層は、積層体2の未硬化メラミン樹脂層22であり、積層体2が工程(b)で加圧及び加熱されることにより、未硬化メラミン樹脂層22から硬化樹脂層32が生じる。表面層33の前駆層は、積層体2の転写層12であり、積層体2が工程(b)で加圧及び加熱された後、基材層11が積層体2から剥離されることにより、表面層33が生じる。
メラミン化粧板3の凹凸面30を構成する凹凸の中心線平均粗さRa、最大高さRmax、十点平均粗さRz及び平均間隔Smは、以下の範囲であることが好ましい。これにより、メラミン化粧板3の凹凸面30が、低い艶を有するとともに、優れた易掃性及び耐指紋性を有するものとなる。
メラミン化粧板3の凹凸面30を構成する凹凸の中心線平均粗さRaは、好ましくは1.8μm以上2.7μm以下、さらに好ましくは1.8μm以上2.3μm以下である。中心線平均粗さRaの定義は、JIS B0601−1982に従う。
メラミン化粧板3の凹凸面30を構成する凹凸の最大高さRmaxは、好ましくは12.0μm以上21.0μm以下、さらに好ましくは13.5μm以上18.0μm以下である。最大高さRmaxの定義は、JIS B0601−1982に従う。
メラミン化粧板3の凹凸面30を構成する凹凸の十点平均粗さRzは、好ましくは10.0μm以上17.0μm以下、さらに好ましくは11.0μm以上15.0μm以下である。十点平均粗さRzの定義は、JIS B0601−1982に従う。
メラミン化粧板3の凹凸面30を構成する凹凸の平均間隔Smは、好ましくは45.0μm以上65.0μm以下、さらに好ましくは50.0μm以上65.0μm以下である。平均間隔Smの定義は、JIS B0601−1994に従う。
メラミン化粧板3が暗色を呈する場合、メラミン化粧板3の凹凸面30の60°光沢度は、好ましくは3以下、さらに好ましくは2.5以下である。60°光沢度の下限値は特に限定されないが、好ましくは1.5、さらに好ましくは1.7である。
メラミン化粧板3の凹凸面30の60°光沢度は、JIS Z8741:1997に準拠して測定される。具体的には、グロス計として、村上色彩技術研究所製GMX−202を使用して、入射角=60°の条件で、メラミン化粧板3の凹凸面30の60°光沢度が測定される。
メラミン化粧板3が暗色を呈するか否かは、メラミン化粧板3の凹凸面30側からメラミン化粧板3を視認して判断することができる。なお、「暗色」とは、その色調が低明度の有彩色又は無彩色であることを意味する。例えば、黒色、濃い灰色等の無彩色、及び、紺色、茶褐色、黄褐色、深緑色、濃紫色、臙脂色等の有彩色が暗色に該当する。暗色は、好ましくは黒色である。
硬化樹脂層32が暗色を呈することにより、メラミン化粧板3は暗色を呈することができる。未硬化メラミン樹脂層22が暗色顔料を含むことにより、硬化樹脂層32は暗色を呈することができる。暗色顔料は、例えば、化粧板用原紙に含まれる。暗色顔料は、公知の暗色顔料の中から適宜選択することができる。暗色顔料は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。黒色顔料としては、例えば、有機黒色顔料、無機黒色顔料等が挙げられる。有機黒色顔料としては、例えば、アゾメチンアゾ系黒色顔料、ペリレン系黒色顔料、アゾ系黒色顔料、アニリンブラック、アセチレンブラック、カーボンブラック、ランプブラック、ベンズイミダゾロンピグメントブラウン25(茶)とフタロシアニンブルー(青)との混合顔料等が挙げられる。無機黒色顔料としては、例えば、複合酸化物、鉄黒、チタンブラック等が挙げられる。複合酸化物は、少なくとも2種の金属元素を含む酸化物である。複合酸化物は、少なくともマンガン元素を含む複合酸化物、すなわち、マンガン元素と、マンガン元素以外の少なくとも1種の金属元素を含む酸化物であることが好ましい。複合酸化物に含まれるマンガン元素以外の金属元素は、特に限定されるものではなく、適宜選択することができる。複合酸化物に含まれるマンガン元素以外の金属元素は、1種単独であってもよいし、2種以上の組み合わせであってもよい。複合酸化物に含まれるマンガン元素以外の金属元素としては、例えば、カルシウム元素、バリウム元素等の第2族元素;イットリウム元素、ランタン元素、プラセオジム元素;ネオジム元素等の第3族元素、チタン元素、ジルコニウム元素等の第4族元素;ホウ素元素、アルミニウム元素、ガリウム元素、インジウム元素等の第13族元素;アンチモン元素、ビスマス元素等の第15族元素等の金属元素が挙げられる。これらのなかでも、第2族元素、第4族元素、第15族元素が好ましく、カルシウム元素、チタン元素、及びビスマス元素がより好ましく、カルシウム元素及びチタン元素がさらに好ましい。複合酸化物の特に好ましい具体例としては、マンガン元素、カルシウム元素及びチタン元素を含む複合酸化物が挙げられる。
メラミン化粧板3の凹凸面30の耐傷性は、好ましくは100g以上、さらに好ましくは150g以上、さらに一層好ましくは160g以上である。メラミン化粧板3の凹凸面30の耐傷性の上限値は特に限定されないが、好ましくは500g、さらに好ましくは400gである。凹凸面30の耐傷性の測定方法は、次の通りである。対面角60°のダイヤモンド針を使用して、10gずつ荷重を増加させながら凹凸面30に対して表面スクラッチを行い、スクラッチ痕を光学顕微鏡で観察してクラックの有無を確認し、クラックの入らない最大荷重を凹凸面30の耐傷性とする。
メラミン化粧板3の凹凸面30のマルテンス硬度は、好ましくは95N/mm2以上、さらに好ましくは110N/mm2以上、さらに一層好ましくは130N/mm2以上である。メラミン化粧板3の凹凸面30のマルテンス硬度の上限値は特に限定されないが、好ましくは600N/mm2、さらに好ましくは230N/mm2である。凹凸面30のマルテンス硬度の測定方法は、次の通りである。凹凸面30のマルテンス硬度は、表面皮膜物性試験機(PICODENTOR HM−500、株式会社フィッシャー・インストルメンツ製)を使用して、温度23℃及び相対湿度38%の環境下で測定される。具体的には、図3Aに示す対面角136°のダイヤモンド圧子(ビッカース圧子)を使用して、凹凸面30にダイヤモンド圧子を押し込み、押し込み荷重Fと押し込み深さh(圧痕深さ)から、次式:
マルテンス硬度=F/(26.43×h2
により、マルテンス硬度を求める。押し込みは、温度23℃及び相対湿度38%の環境下、凹凸面30に対して、図3Bに示すように、まず0〜40mNまでの負荷を10秒間で加え、次に40mNの負荷で5秒間保持し、最後に40〜0mNまでの除荷を10秒間で行う。凹凸面30の10箇所のマルテンス硬度を測定し、その平均値を凹凸面30のマルテンス硬度とする。
メラミン化粧板3の凹凸面30の弾性変形率は、好ましくは40%以上、さらに好ましくは50%以上、さらに一層好ましくは60%以上である。メラミン化粧板3の凹凸面30の弾性変形率が大きいほど(すなわち、100%に近いほど)、メラミン化粧板3の凹凸面30の耐傷性が向上するので、メラミン化粧板3の凹凸面30の弾性変形率の上限値は特に限定されない。メラミン化粧板3の凹凸面30の弾性変形率の上限値は、例えば、100%、95%、90%、85%又は80%である。凹凸面30の弾性変形率の測定方法は、次の通りである。凹凸面30の弾性変形率は、表面皮膜物性試験機(PICODENTOR HM−500、株式会社フィッシャー・インストルメンツ製)を使用して、温度23℃及び相対湿度38%の環境下で測定される。具体的には、図3Aに示す対面角136°のダイヤモンド圧子(ビッカース圧子)を使用して、凹凸面30にダイヤモンド圧子を押し込み、その際の押込み弾性変形回復仕事量Welastと機械的押込み全仕事量Wtotalから、次式:
弾性変形率(%)=Welast/Wtotal×100
により、弾性変形率を求める。押し込みは、温度23℃及び相対湿度38%の環境下、凹凸面30に対して、図3Bに示すように、まず0〜40mNまでの負荷を10秒間で加え、次に40mNの負荷で5秒間保持し、最後に40〜0mNまでの除荷を10秒間で行う。凹凸面30の10箇所の弾性変形率を測定し、その平均値を凹凸面30の弾性変形率とする。
以下、実施例に基づいて、本発明について説明する。
〔実施例1〕
(1)転写シートの製造
厚み50μmの易接着性ポリエステル(PET)フィルム(東洋紡社製A4100)の易接着性面上に、グラビア印刷法を使用して、シリカ微粒子(平均粒径:3μm)及び2液硬化型ウレタン樹脂(昭和インク工業社製EBF)を含有する層間プライマー層形成用組成物を塗布し、層間プライマー層(厚み1μm)を形成した。層間プライマー層形成用組成物に含まれるシリカ微粒子及び2液硬化型ウレタン樹脂の量は、それぞれ、層間プライマー層形成用組成物に含まれる固形分の総質量を基準として、28質量%及び70質量%である。
層間プライマー層上に、グラビア印刷法を使用して、アクリルビーズ(平均粒径:12μm)及び4官能アクリレートオリゴマー(重量平均分子量:2,000)を含有する電子線硬化性樹脂組成物を塗工した後、80℃で1分間乾燥して溶剤分を除いた。電子線硬化性樹脂組成物の塗膜は、乾燥後の重量が9.0g/mとなるように調整した。乾燥後の塗膜を165KV、50kGryの条件で電子線を照射して硬化させ、露出面(プライマー層とは反対側の面)として凹凸面を有する樹脂層を形成した。なお、電子線硬化性樹脂組成物に含まれるアクリルビーズ量は、電子線硬化性樹脂組成物に含まれる固形分の総質量を基準として50質量%であり、電子線硬化性樹脂組成物のP/V比(アクリルビーズ量/アクリレートオリゴマー量)は1.0である。
こうして、PETフィルムと、PETフィルム上に設けられた層間プライマー層と、層間プライマー層上に設けられた樹脂層とを備える基材層であって、樹脂層の表面により形成された凹凸面を有する基材層を得た。基材層の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ等を後述する方法により測定した。基材層は、50℃で24時間加熱養生した後、次工程に使用した。
基材層の凹凸面上に、3官能アクリルモノマー(重量平均分子量:300)及び5官能ウレタンアクリレートオリゴマー(重量平均分子量:25,000)を含有する電子線硬化性樹脂組成物をミヤバーにて塗工した後、80℃で1分間乾燥して溶剤分を除いた。電子線硬化性樹脂組成物の塗膜は、乾燥後の厚みが50μmとなるように調整した。乾燥後の塗膜を165KV、50kGryの条件で電子線を照射して硬化させ、転写層を形成した。なお、電子線硬化性樹脂組成物に含まれる3官能アクリルモノマー及び5官能ウレタンアクリレートオリゴマーの量は、それぞれ、電子線硬化性樹脂組成物に含まれる固形分の総質量を基準として、50質量%及び50質量%である。
次いで、転写層上に、2液硬化型ウレタン樹脂(DICグラフィックス社製SG−63プライマー)100質量部及び硬化剤(大日精化社製A硬化剤)12質量部を含有する表面プライマー層形成用組成物をミヤバーにて塗工し、表面プライマー層(厚み2.0μm)を形成した。
こうして、凹凸面を有する基材層と、基材層の凹凸面上に設けられた転写層と、転写層上に設けられた表面プライマー層とを備える転写シートを得た。転写シートは、50℃で24時間加熱養生した後、メラミン化粧板の製造に使用した。転写シートの製造条件を表1に示す。
(2)転写シートを使用したメラミン化粧板の製造
水溶性メチロールメラミン(日本カーバイド社製ニカレジンS−260)100質量部を水60質量部で希釈してメラミン−ホルムアルデヒド水溶液を調製した後、坪量80g/mの化粧板用原紙に対して含浸量80g/m(乾燥時)となるように含浸させて乾燥し、メラミン樹脂含浸紙を製造した。この際、白色化粧板を製造する際には、チタン原紙として、KJ特殊紙社製KW−801Pを、黒色化粧板を製造する際には、チタン原紙として、KJ特殊紙社製PM−802PKを使用した。
フェノール樹脂を含有する樹脂組成物をクラフト紙に含浸させて調製された、坪量245g/mのフェノール樹脂含浸コア紙(太田産業社製太田コア)を2枚積層し、フェノール樹脂含浸コア紙の積層体の上にメラミン樹脂含浸紙を積層し、さらに、表面プライマー層がメラミン樹脂含浸紙と接するように、メラミン樹脂含浸紙の上に転写シートを積層した。
こうして形成された積層体を2枚のプレス板で挟み、温度135℃、プレス圧9.8N/mの条件で30分間、プレス加工を行った。プレス加工後、転写シートのうち基材層を剥離し、凹凸面を有するメラミン化粧板を得た。
(3)評価方法
転写シート及びメラミン化粧板の特性の評価方法は、以下の通りである。転写シートの特性(基材層の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ等)及びメラミン化粧板の特性(メラミン化粧板の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ、易掃性、耐指紋性、耐傷性等)を表1に示す。
[表面粗さ]
基材層の凹凸面及びメラミン化粧板(黒色チタン紙を使用して製造したメラミン化粧板)の凹凸面に関し、凹凸面を構成する凹凸の中心線平均粗さRa(JIS B0601−1982)、凹凸面を構成する凹凸の最大高さRmax(JIS B0601−1982)、凹凸面を構成する凹凸の十点平均粗さRz(JIS B0601−1982)、及び、凹凸面を構成する凹凸の平均間隔Sm(JIS B0601−1994)を、表面粗さ測定器(小坂研究所製三次元表面粗さ測定器SE−30K)及び表面粗さ解析装置(小坂研究所製サーフコーダーAY−31)を使用して、下記の条件に従って測定した。
1)表面粗さ検出部の触針
・先端径:R2μm
・スキッド:R40mm×R2mm
・材質:サファイア
・針圧:0.7μN
・触針の送り速さ:0.5mm/s
2)測定条件
・カットオフ値(基準長さ):0.08mm
・測定長さ(カットオフ値×100):8mm
・縦倍率:1000倍
・横倍率:10倍
[60°光沢度]
基材層の凹凸面及びメラミン化粧板(黒色チタン紙を使用して製造したメラミン化粧板)の凹凸面に関し、凹凸面の60°光沢度を、JIS Z8741:1997に準拠して測定した。具体的には、グロス計として、村上色彩技術研究所製GMX−202を使用して、入射角=60°の条件で、凹凸面の60°光沢度を測定した。
[易掃性]
メラミン化粧板(白色チタン紙を使用して製造したメラミン化粧板)の凹凸面に関し、水性サインペン(ぺんてる社製)を使用して凹凸面に文字を書いた後、乾いた布で拭き取り、凹凸面の状態を以下の基準で評価した。
A:サインペンで書いた文字が容易に拭き取れ、インキによる汚染が全く生じていない。
B:サインペンで書いた文字が拭き取れ、インキによる汚染がほとんど生じていない。
C:サインペンで書いた文字が拭き取れず、インキによる汚染が生じている。
[耐指紋性]
メラミン化粧板(黒色チタン紙を使用して製造したメラミン化粧板)に関し、人工指紋液(JIS−K2246準拠。精製水500mL、メタノール500mL、塩化ナトリウム7g、尿素1g及び乳酸4gを含有。)を凹凸面に塗布した後、自然乾燥させ、乾燥後の凹凸面を目視観察し、凹凸面の耐指紋性を以下の基準で評価した。
A::人工指紋液を塗布した場所と、人工指紋液を塗布しなかった場所との間で、表面状態にほとんど差が観察されない。
B:人工指紋液を塗布した場所が、人工指紋液を塗布しなかった場所よりも白くなり、人工指紋液を塗布した場所と、人工指紋液を塗布しなかった場所との間で、表面状態に差が観察される。
C:人工指紋液を塗布した場所が、人工指紋液を塗布しなかった場所よりも顕著に白くなり、人工指紋液を塗布した場所と、人工指紋液を塗布しなかった場所との間で、表面状態に顕著な差が観察される。
[耐傷性]
メラミン化粧板(黒色チタン紙を使用して製造したメラミン化粧板)に関し、対面角60°のダイヤモンド針を使用して、10gずつ荷重を増加させながらメラミン化粧板の凹凸面に対して表面スクラッチを行った。スクラッチ痕を光学顕微鏡で観察してクラックの有無を確認し、クラックの入らない最大荷重を求めた。
[マルテンス硬度]
凹凸面のマルテンス硬度の測定方法は、次の通りである。凹凸面のマルテンス硬度は、表面皮膜物性試験機(PICODENTOR HM−500、株式会社フィッシャー・インストルメンツ製)を使用して、温度23℃及び相対湿度38%の環境下で測定した。具体的には、図3Aに示す対面角136°のダイヤモンド圧子(ビッカース圧子)を使用して、凹凸面にダイヤモンド圧子を押し込み、押し込み荷重Fと押し込み深さh(圧痕深さ)から、次式:
マルテンス硬度=F/(26.43×h2
により、マルテンス硬度を求めた。押し込みは、温度23℃及び相対湿度38%の環境下、凹凸面に対して、図3Bに示すように、まず0〜40mNまでの負荷を10秒間で加え、次に40mNの負荷で5秒間保持し、最後に40〜0mNまでの除荷を10秒間で行った。凹凸面の10箇所のマルテンス硬度を測定し、その平均値を凹凸面のマルテンス硬度とした。
[弾性変形率]
凹凸面の弾性変形率の測定方法は、次の通りである。凹凸面の弾性変形率は、表面皮膜物性試験機(PICODENTOR HM−500、株式会社フィッシャー・インストルメンツ製)を使用して、温度23℃及び相対湿度38%の環境下で測定した。具体的には、図3Aに示す対面角136°のダイヤモンド圧子(ビッカース圧子)を使用して、凹凸面にダイヤモンド圧子を押し込み、その際の押込み弾性変形回復仕事量Welastと機械的押込み全仕事量Wtotalから、次式:
弾性変形率(%)=Welast/Wtotal×100
により、弾性変形率を求めた。押し込みは、温度23℃及び相対湿度38%の環境下、凹凸面に対して、図3Bに示すように、まず0〜40mNまでの負荷を10秒間で加え、次に40mNの負荷で5秒間保持し、最後に40〜0mNまでの除荷を10秒間で行った。凹凸面の10箇所の弾性変形率を測定し、その平均値を凹凸面の弾性変形率とした。
〔実施例2〕
実施例2は、転写層の形成の際、電子線硬化性樹脂組成物の塗膜の乾燥後の厚みを30μmとなるように調整した点を除き、実施例1と同様である。転写シートの製造条件、転写シートの特性(基材層の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ等)及びメラミン化粧板の特性(メラミン化粧板の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ、易掃性、耐指紋性、耐傷性等)を表1に示す。
〔実施例3〕
実施例3は、転写層の形成の際、電子線硬化性樹脂組成物の塗膜の乾燥後の厚みを10μmとなるように調整した点を除き、実施例1と同様である。転写シートの製造条件、転写シートの特性(基材層の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ等)及びメラミン化粧板の特性(メラミン化粧板の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ、易掃性、耐指紋性、耐傷性等)を表1に示す。
〔実施例4〕
実施例4は、転写層を形成するための電子線硬化性樹脂組成物として、3官能アクリルモノマー(重量平均分子量:300)及びアクリルポリマー(重量平均分子量:120,000)を含有する電子線硬化性樹脂組成物を使用した点を除き、実施例1と同様である。実施例4で使用し電子線硬化性樹脂組成物に含まれる3官能アクリルモノマー及びアクリルポリマーの量は、それぞれ、電子線硬化性樹脂組成物に含まれる固形分の総質量を基準として、50質量%及び50質量%である。転写シートの製造条件、転写シートの特性(基材層の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ等)及びメラミン化粧板の特性(メラミン化粧板の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ、易掃性、耐指紋性、耐傷性等)を表1に示す。
〔実施例5〕
実施例5は、転写層を形成するための電子線硬化性樹脂組成物として、3官能アクリルモノマー(重量平均分子量:300)及び2官能アクリルオリゴマー(重量平均分子量:10,000)を含有する電子線硬化性樹脂組成物を使用した点を除き、実施例1と同様である。実施例5で使用した電子線硬化性樹脂組成物に含まれる3官能アクリルモノマー及び2官能アクリルオリゴマーの量は、それぞれ、電子線硬化性樹脂組成物に含まれる固形分の総質量を基準として、50質量%及び50質量%である。転写シートの製造条件、転写シートの特性(基材層の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ等)及びメラミン化粧板の特性(メラミン化粧板の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ、易掃性、耐指紋性、耐傷性等)を表1に示す。
〔実施例6〕
実施例6は、転写層を形成するための電子線硬化性樹脂組成物として、3官能アクリルモノマー(重量平均分子量:300)及び2官能アクリルオリゴマー(重量平均分子量:20,000)を含有する電子線硬化性樹脂組成物を使用した点を除き、実施例1と同様である。実施例6で使用した電子線硬化性樹脂組成物に含まれる3官能アクリルモノマー及び2官能アクリルオリゴマーの量は、それぞれ、電子線硬化性樹脂組成物に含まれる固形分の総質量を基準として、50質量%及び50質量%である。なお、実施例6で使用した2官能アクリルオリゴマーは、実施例5で使用した2官能アクリルオリゴマーとは異なる。転写シートの製造条件、転写シートの特性(基材層の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ等)及びメラミン化粧板の特性(メラミン化粧板の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ、易掃性、耐指紋性、耐傷性等)を表1に示す。
〔実施例7〕
実施例7は、転写層を形成するための電子線硬化性樹脂組成物として、6官能ウレタンアクリレートオリゴマー(重量平均分子量:1,000)を含有する電子線硬化性樹脂組成物を使用した点を除き、実施例1と同様である。実施例7で使用した電子線硬化性樹脂組成物に含まれる6官能ウレタンアクリレートオリゴマーの量は、電子線硬化性樹脂組成物に含まれる固形分の総質量を基準として、100質量%である。転写シートの製造条件、転写シートの特性(基材層の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ等)及びメラミン化粧板の特性(メラミン化粧板の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ、易掃性、耐指紋性、耐傷性等)を表1に示す。
〔実施例8〕
実施例8は、転写層を形成するための電子線硬化性樹脂組成物として、2官能ウレタンアクリレートオリゴマー(重量平均分子量:3,000)及び6官能ウレタンアクリレートオリゴマー(重量平均分子量:1,000)を含有する電子線硬化性樹脂組成物を使用した点を除き、実施例1と同様である。実施例8で使用した電子線硬化性樹脂組成物に含まれる2官能ウレタンアクリレートオリゴマー及び6官能ウレタンアクリレートオリゴマーの量は、それぞれ、電子線硬化性樹脂組成物に含まれる固形分の総質量を基準として、50質量%及び50質量%である。転写シートの製造条件、転写シートの特性(基材層の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ等)及びメラミン化粧板の特性(メラミン化粧板の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ、易掃性、耐指紋性、耐傷性等)を表1に示す。
〔実施例9〕
実施例9は、転写層を形成するための電子線硬化性樹脂組成物として、2液硬化型ウレタン樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物を使用した点を除き、実施例1と同様である。実施例9で使用した熱硬化性樹脂組成物に含まれる2液硬化型ウレタン樹脂の量は、熱硬化性樹脂組成物に含まれる固形分の総質量を基準として、100質量%である。転写シートの製造条件、転写シートの特性(基材層の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ等)及びメラミン化粧板の特性(メラミン化粧板の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ、易掃性、耐指紋性、耐傷性等)を表1に示す。
〔比較例1〕
比較例1は、樹脂層を形成するための電子線硬化性樹脂組成物に関し、アクリルビーズ量を、電子線硬化性樹脂組成物に含まれる固形分の総質量を基準として、37.5質量%に変更し、P/V比(アクリルビーズ量/アクリレートオリゴマー量)を、0.6に変更した点、並びに、電子線硬化性樹脂組成物の塗膜の乾燥後の重量を7.2g/mとなるように調整した点を除き、実施例1と同様である。転写シートの製造条件、転写シートの特性(基材層の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ等)及びメラミン化粧板の特性(メラミン化粧板の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ、易掃性、耐指紋性、耐傷性等)を表2に示す。
〔比較例2〕
比較例2は、樹脂層を形成するための電子線硬化性樹脂組成物に関し、アクリルビーズの平均粒径を7μmに変更した点、並びに、電子線硬化性樹脂組成物の塗膜の乾燥後の重量を8.9g/mとなるように調整した点を除き、実施例1と同様である。転写シートの製造条件、転写シートの特性(基材層の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ等)及びメラミン化粧板の特性(メラミン化粧板の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ、易掃性、耐指紋性、耐傷性等)を表2に示す。
〔比較例3〕
比較例3は、樹脂層を形成するための電子線硬化性樹脂組成物に関し、アクリルビーズの平均粒径を16μmに変更した点、並びに、電子線硬化性樹脂組成物の塗膜の乾燥後の重量を13.7g/mとなるように調整した点を除き、実施例1と同様である。転写シートの製造条件、転写シートの特性(基材層の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ等)及びメラミン化粧板の特性(メラミン化粧板の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ、易掃性、耐指紋性、耐傷性等)を表2に示す。
〔比較例4〜7〕
比較例4〜7は、基材層として、ソマール社製サンドブラストPET W3(比較例4)、きもと社製サンドブラストPET UG(比較例5)、東洋クロス社製トークロマットフィルムSP3000CE(比較例6)、東洋紡社製E5007(比較例7)を使用した点を除き、実施例1と同様である。転写シートの製造条件、転写シートの特性(基材層の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ等)及びメラミン化粧板の特性(メラミン化粧板の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ、易掃性、耐指紋性、耐傷性等)を表2に示す。
〔比較例8〕
比較例8は、転写シートを使用せずに、化粧板を製造した点を除き、実施例1と同様である。メラミン化粧板の特性(メラミン化粧板の凹凸面に関する60°光沢度、表面粗さ、易掃性、耐指紋性、耐傷性等)を表2に示す。
Figure 0006919836
Figure 0006919836
表1及び表2に示されるように、基材層の凹凸面を構成する凹凸に関し、中心線平均粗さRaが1.8μm以上3.0μm以下であり、最大高さRmaxが11.0μm以上21.0μm以下であり、十点平均粗さRzが10.0μm以上20.0μm以下であり、平均間隔Smが30.0μm以上65.0μm以下であると、艶が低く(メラミン化粧板が黒色を呈する場合には、メラミン化粧板の凹凸面の60°光沢度が3以下)、易掃性及び耐指紋性に優れた凹凸面を有するメラミン化粧板を製造することができる。
表1及び表2に示されるように、転写層が電離放射線硬化性樹脂の硬化物を含むと、メラミン化粧板の凹凸面の耐傷性を向上させることができる。転写層の形成に使用される電離放射線硬化性樹脂組成物が多官能性モノマーを含むと、この効果は顕著となる。
1・・・転写シート
11・・・基材層
110・・・基材層の凹凸面
111・・・基材シート
112・・・樹脂層
113・・・層間プライマー層
12・・・転写層
13・・・表面プライマー層
S1・・・転写シートの第1面
T1・・・転写シートの第2面
2・・・積層体
21・・・コア層
22・・・未硬化メラミン樹脂層
3・・・メラミン化粧板
30・・・メラミン化粧板の凹凸面
31・・・コア層
32・・・硬化樹脂層
33・・・表面層

Claims (17)

  1. 第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を有するとともに、前記第1面側の表面として凹凸面を有する基材層と、前記凹凸面上に設けられた転写層とを備える転写シートであって、
    前記凹凸面を構成する凹凸の中心線平均粗さRaが1.8μm以上3.0μm以下であり、
    前記凹凸面を構成する凹凸の最大高さRmaxが11.0μm以上21.0μm以下であり、
    前記凹凸面を構成する凹凸の十点平均粗さRzが10.0μm以上20.0μm以下であり、
    前記凹凸面を構成する凹凸の平均間隔Smが30.0μm以上65.0μm以下である、前記転写シート。
  2. 前記基材層が、基材シートと、前記基材シートの前記第1面側に設けられた樹脂層とを備え、
    前記凹凸面が、前記樹脂層の表面により形成されている、請求項1に記載の転写シート。
  3. 前記樹脂層が微粒子を含む、請求項2に記載の転写シート。
  4. 前記微粒子の平均粒径が8μm以上15μm以下である、請求項3に記載の転写シート。
  5. 前記樹脂層に含まれる前記微粒子の量が、前記樹脂層の総質量を基準として40質量%以上60質量%以下である、請求項3又は4に記載の転写シート。
  6. 前記樹脂層に含まれる前記微粒子がアクリルビーズである、請求項3〜5のいずれか一項に記載の転写シート。
  7. 前記樹脂層が電離放射線硬化性樹脂の硬化物を含む、請求項2〜6のいずれか一項に記載の転写シート。
  8. 前記基材層が、前記基材シートと前記樹脂層との間に位置する層間プライマー層をさらに備える、請求項2〜7のいずれか一項に記載の転写シート。
  9. 前記層間プライマー層が微粒子を含む、請求項8に記載の転写シート。
  10. 前記層間プライマー層に含まれる前記微粒子がシリカ微粒子である、請求項9に記載の転写シート。
  11. 前記転写層が電離放射線硬化性樹脂の硬化物を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の転写シート。
  12. 前記転写層が電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物で形成されている、請求項11に記載の転写シート。
  13. 前記電離放射線硬化性樹脂組成物が多官能性モノマーを含む、請求項12に記載の転写シート。
  14. 前記電離放射線硬化性樹脂組成物に含まれる前記多官能性モノマーの量が、前記前記電離放射線硬化性樹脂組成物の固形分総質量を基準として50質量%以上100質量%以下である、請求項13に記載の転写シート。
  15. 前記転写層の厚みが30μm以上50μm以下である、請求項11〜14のいずれか一項に記載の転写シート。
  16. 前記転写シートが、前記転写層の前記第1面側に設けられた表面プライマー層をさらに備え、
    前記第1面が、前記表面プライマー層の表面により形成されている、請求項1〜15のいずれか一項に記載の転写シート。
  17. 請求項1〜16のいずれか一項に記載の転写シートを使用して、凹凸面を有するメラミン化粧板を製造する方法であって、
    (a)コア層と、前記コア層上に設けられた未硬化メラミン樹脂層と、前記転写シートの前記第1面が前記未硬化メラミン樹脂層と接するように、前記未硬化メラミン樹脂層上に設けられた前記転写シートとを備える積層体を準備する工程、
    (b)前記積層体を加圧及び加熱し、前記未硬化メラミン樹脂層を硬化させる工程、並びに、
    (c)前記積層体から前記基材層を剥離する工程
    を含む、前記方法。
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