JP7243878B1 - 化粧板及びその製造方法並びに転写シート - Google Patents

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Abstract

【課題】経時による各層同士の密着性の低下を抑制する、優れた耐候性を有する化粧板及びその製造方法並びに転写シートを提供する。【解決手段】下記(1)~(4)の工程を有し、該工程の後に(5)の工程を行う、化粧板の製造方法。(1)離型性支持体、第1の紫外線吸収剤を含む表面保護層、及び密着層をこの順に有する転写シートの表面保護層を基準として密着層側に、化粧原紙及びコア紙をこの順に積層してなる、第1の積層体を得る工程。(2)化粧原紙に未硬化の第1の硬化性樹脂を含浸する工程。(3)コア紙に未硬化の第1の硬化性樹脂を含浸する工程。(4)第1の積層体を加熱及び加圧することにより、未硬化の第1の硬化性樹脂を硬化する工程。(5)第1の積層体から離型性支持体を剥離除去し、表面保護層、密着層、化粧原紙及びコア紙をこの順に有する化粧板を得る工程。【選択図】図1

Description

本開示は、耐候性を有する化粧板及びその製造方法並びに転写シートに関する。
従来、建築物の内装用及び外装用部材、建具、家具、車両の内装用及び外装用部材等の表面を装飾するための物品として、いわゆる化粧板が用いられてきた。
化粧板は、例えば転写層及び剥離フィルムを含む転写シートを積層体に積層し、剥離フィルムを剥離して、積層体の表面に転写層のみを転写する。これにより積層体表面に所望の機能を付与することができる。
転写シートは、基材表面に所望の機能を付与するために、例えば、耐擦傷性、耐汚染性及び耐候性等の表面特性、また各層同士の密着性や加工特性等の様々な性能が求められる。
例えば、特許文献1には、基材層、転写層及び密着層を備える転写シートが記載され、これを用いてメラミン化粧板を製造することが提案されている。
特開2021-62580号公報
化粧材は、物品の表面に用いられる。このため、特に外装用部材に用いられる場合には、紫外線等に曝されることとなるため、高い耐候性が要求される。耐候性には、経時による、積層体を構成する各層同士の密着性の低下が含まれる。
しかしながら、特許文献1の転写シート及びこれを用いたメラミン化粧板では、十分な耐候性が得られず、各層同士の密着性の低下が生じる場合があった。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであり、経時による各層同士の密着性の低下を抑制することができる、優れた耐候性を有する化粧板及びその製造方法並びに転写シートを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく、本開示は、以下の[1]~[3]を提供する。
[1]下記(1)~(4)の工程を有し、下記(1)~(4)の工程の後に、下記(5)の工程を行う、化粧板の製造方法。
(1)離型性支持体、第1の紫外線吸収剤を含む表面保護層、及び密着層をこの順に有する転写シートの前記表面保護層を基準として前記密着層側に、化粧原紙及びコア紙をこの順に積層してなる、第1の積層体を得る工程。
(2)前記化粧原紙に未硬化の第1の硬化性樹脂を含浸する工程。
(3)前記コア紙に未硬化の第1の硬化性樹脂を含浸する工程。
(4)前記第1の積層体を加熱及び加圧することにより、前記未硬化の第1の硬化性樹脂を硬化する工程。
(5)前記第1の積層体から、前記離型性支持体を剥離除去し、前記表面保護層、前記密着層、前記化粧原紙及び前記コア紙をこの順に有する化粧板を得る工程。
[2]コア紙、化粧原紙、密着層及び表面保護層をこの順に有してなり、
前記コア紙及び前記化粧原紙が第1の硬化性樹脂の硬化物を含み、
前記表面保護層が第1の紫外線吸収剤を含む、
化粧板。
[3]密着層、表面保護層及び離型支持体をこの順に有してなり、
前記表面保護層が第1の紫外線吸収剤を含む、
化粧板用の転写シート。
本開示によれば、経時による各層同士の密着性の低下を抑制することができる、優れた耐候性を有する化粧板及びその製造方法並びに転写シートを提供することができる。
本開示の化粧板の一実施形態を示す断面図である。 本開示の化粧板の一実施形態を示す断面図である。 本開示の前記化粧板用の転写シートの一実施形態を示す断面図である。 (4)の工程において、前記第1の積層体を加熱及び加圧する一実施形態を示す断面図である。
[化粧板]
本開示の化粧板は、図1に図示するように、コア紙15、化粧原紙14、密着層13及び表面保護層12をこの順に有し、前記コア紙15及び前記化粧原紙14が第1の硬化性樹脂の硬化物を含み、前記表面保護層12が第1の紫外線吸収剤を含むことを要する。また、前記化粧原紙が、絵柄層を含んでいてもよい。
このように第1の紫外線吸収剤を含む表面保護層12が、化粧板の最表面にある層構成とすることで、経時による各層同士の密着性の低下が抑えられ、後記する化粧板の製造方法により容易に製造することができる。また、化粧原紙が絵柄層を含んでいる場合には、絵柄層の経時による退色も抑えられるため好ましい。
本開示の化粧板は、表面保護層と化粧原紙の間に、密着層を有する。密着層を有することで、化粧板中の表面保護層と他の層との密着性を高めることができる。
第1の硬化性樹脂及び第1の紫外線吸収剤に関しては、後記する。
本開示の化粧板は、図2に図示するように、前記密着層13と化粧原紙14の間に、更にヒートシール層18を更に有していてもよい。
前記ヒートシール層が、前記密着層及び化粧原紙と接触して積層すると、密着層、ヒートシール層及び化粧原紙の各層同士の密着性を高めることができるため、更に好ましい。
以下に、本開示の化粧板が有する、表面保護層、密着層及び化粧原紙を説明する。
<表面保護層>
前記表面保護層は、本開示の化粧板の最表面に設けられる層である。表面保護層は後記する第1の紫外線吸収剤を含むことを要する。表面保護層は紫外線吸収剤を含むと、後記する第1の硬化性樹脂の硬化物を含む化粧原紙との密着性が低下するが、本開示の化粧板は、化粧原紙と表面保護層の間に密着層を有するため、各層同士の密着性が高い。加えて、第1の紫外線吸収剤を含む表面保護層が化粧板の最表面に有することで、紫外線の影響による、経時による各層同士の密着性の低下が抑えられるため好ましい。
また、化粧板が絵柄層を有する場合には、紫外線による絵柄層の退色も抑えることができ好ましい。更に、表面保護層に第1の紫外線吸収剤を含むことで、前記の特許文献1に記載のメラミン化粧板と比較して、紫外線の影響により化粧板が黄変等の着色することを抑えることができ好ましい。
表面保護層は、本開示の化粧板の最表面の一部又は全面を覆うことが好ましいが、経時による各層同士の密着性の低下、退色や着色を抑制するためには、表面保護層が化粧板の全面を覆うことがより好ましい。
表面保護層は、その最表面は平滑であっても、凹凸を有していてもよいが、防汚性を高めるためには、平滑であることが好ましい。本開示の化粧板が、後記する絵柄層を有している場合には、その絵柄と同調して凹凸を表面保護層に設けることで、リアル感とともに高級感を有する、質感の高い意匠性を発現するため好ましい。
表面保護層は、後記する第1の硬化性樹脂の硬化物を含んでいても、含んでいなくてもよいが、耐擦傷性のため、第1の紫外線吸収剤の効果をより発現させるため、及び表面保護層からの第1の紫外線吸収剤のブリードアウトすることを抑制するために、第1の硬化性樹脂の硬化物を含まないことが好ましい。
本開示において表面保護層は、耐候性を向上させるため、また耐擦傷性を向上させるために、樹脂成分として、硬化性樹脂組成物の硬化物を含むことが好ましい。硬化性樹脂組成物の硬化物の割合は、表面保護層を構成する全樹脂成分に対して、70質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることが更に好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
硬化性樹脂組成物の硬化物としては、耐候性を向上させるため、また耐擦傷性を向上させるために、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物であることが好ましい。
電離放射線硬化性樹脂組成物としては、例えば、電子線硬化性樹脂組成物及び紫外線硬化性樹脂組成物が挙げられ、これらの中でも、重合開始剤が不要のため臭気が少なく、着色がしにくいことから、電子線硬化性樹脂組成物が好ましい。また、表面保護層は紫外線吸収剤を含有するが、電子線硬化性樹脂組成物の方が硬化物層の架橋密度を高くしやすく、耐候性、耐擦傷性及び耐汚染性を良好にしやすい点でも好ましい。
電離放射線硬化性樹脂組成物は、電離放射線硬化性官能基を有する化合物(以下、「電離放射線硬化性化合物」ともいう)を含む組成物である。電離放射線硬化性官能基としては、電離放射線の照射によって架橋硬化する基であり、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性二重結合を有する官能基等が好ましく挙げられる。なお、本明細書において、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基を示す。また、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを示す。
また、電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線等の電磁波、α線、イオン線等の荷電粒子線も含まれる。
電離放射線硬化性化合物は、転写シートの加工特性並びに表面保護層の耐擦傷性及び耐候性を向上させるために、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリカーボネート(メタ)アクリレート、アクリル(メタ)アクリレートから選ばれる1種以上が含まれることが好ましく、ウレタン(メタ)アクリレートが更に好ましい。
また、ウレタン(メタ)アクリレートとしては、カプロラクトン系ウレタンアクリレートを用いることが好ましく、カプロラクトン系ウレタンアクリレートと、カプロラクトン変性されていないウレタン(メタ)アクリレートを混合して用いることがより好ましい。
電離放射線硬化性化合物として、カプロラクトン系ウレタンアクリレートと、カプロラクトン変性されていないウレタン(メタ)アクリレートを混合して用いる場合、表面保護層に含まれるカプロラクトン系ウレタンアクリレートの含有量をMCLUA、カプロラクトン変性されていないウレタン(メタ)アクリレートの含有量MUAとしたとき、質量比MCLUA/MUAは、40/60以上90/10以下が好ましく、45/55以上80/20以下がより好ましく、50/50以上70/30以下が更に好ましい。
質量比MCLUA/MUAを上記範囲内にすることにより、転写シートの加工特性並びに表面保護層の耐擦傷性及び耐候性を向上しやすくできる。
カプロラクトン系ウレタンアクリレートは、通常、カプロラクトン系ポリオールと、有機イソシアネートと、ヒドロキシ(メタ)アクリレートとの反応により得ることができる。合成法としては、ポリカプロラクトン系ポリオールと有機ポリイソシアネートとを反応させて、両末端に-NCO基(イソシアナート基)を含有するポリウレタンプレポリマーを生成させた後に、ヒドロキシ(メタ)アクリレートと反応させる方法が好ましい。反応の条件等は常法に従えばよい。
カプロラクトン系ポリオールとしては、市販されるものを使用することができ、好ましくは2個の水酸基を有し、数平均分子量が好ましくは500以上3000以下、より好ましくは750以上2000以下のものが挙げられる。また、カプロラクトン系以外のポリオール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール等のポリオールを1種又は複数種を任意の割合で混合して使用することもできる。
有機ポリイソシアネートとしては、2個のイソシアネート基を有するジイソシアネートが好ましく、黄変を抑制する観点から、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4′-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が好ましく挙げられる。
ヒドロキシ(メタ)アクリレートとしては、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、カプロラクトン変性-2-ヒドロキシエチルアクリレート等が好ましく挙げられる。
本開示において、電離放射線硬化性樹脂組成物がカプロラクトン系ポリオールを含む場合、カプロラクトン系ウレタンアクリレートは、カプロラクトンジオール系ウレタンアクリレートであることが好ましい。カプロラクトンジオール系ウレタンアクリレートとは、カプロラクトン系ウレタンアクリレートのうち、末端がジエチレングリコールとなっているウレタンアクリレートのことである。カプロラクトンジオール系ウレタンアクリレートを用いることで、特に割れや白化が生じることがない加工性に優れる化粧板が得られる。
本開示において電離放射線硬化性化合物の数平均分子量は、1000以上10000以下であることが好ましく、2000以上10000以下がより好ましい。すなわち、電離放射線硬化性化合物はオリゴマーであることが好ましい。数平均分子量が上記範囲内であれば、表面保護層を形成するための組成物が適度なチキソ性が得られるので、加工性に優れ、表面保護層の形成が容易となる。また、表面保護層の耐擦傷性及び耐候性を向上しやすくできる。
なお、本明細書において、数平均分子量は、GPC分析によって測定され、かつ標準ポリスチレンで換算された平均分子量である。
表面保護層の後記する線膨張係数は、表面保護層に含まれる電離放射線硬化性化合物の官能基数によって調整することができる。電離放射線硬化性化合物の官能基数を少なくすることで、表面保護層に含まれる電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物において、架橋点を少なくできるため、より柔軟な構造とすることができ、また、表面保護層のガラス転移温度を高くすることができるため、表面保護層の線膨張係数を大きくしやすくできる。
本開示において電離放射線硬化性化合物の官能基数としては、2以上20以下が好ましく、2以上18以下がより好ましく、2以上15以下が更に好ましい。電離放射線硬化性化合物の官能基数を2以上とすることにより、表面保護層の耐擦傷性及び耐候性を向上しやすくでき、電離放射線硬化性化合物の官能基数を20以下とすることにより、化粧板の加工特性及び、表面保護層と密着層との層間の経時による密着性の低下を向上しやすくできる。
また、電離放射線硬化性化合物にカプロラクトン系ウレタンアクリレートの場合、カプロラクトン系ウレタンアクリレートの官能基数は、2以上4以下が好ましく、2以上3以下がより好ましい。カプロラクトン系ウレタンアクリレートの官能基数を上記範囲内にすることにより、転写シートの加工特性並びに表面保護層の耐擦傷性及び耐候性を向上しやすくできる。
ウレタン(メタ)アクリレートは2官能のウレタン(メタ)アクリレートと多官能のウレタン(メタ)アクリレートを組み合わせて用いると、表面保護層の耐擦傷性及び耐候性を向上しやすくでき、好ましい。
表面保護層における、2官能のウレタン(メタ)アクリレートと多官能のウレタン(メタ)アクリレートの質量比は、20:80以上であることが好ましく、30:70以上であることが好ましく、40:60以上であることが好ましく、80:20以下であることが好ましく、70:30以下であることが好ましく、60:40以下であることが好ましい。
電離放射線硬化性化合物が紫外線硬化性化合物である場合には、光重合開始剤及び光重合促進剤等の添加剤を含むことが好ましい。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、α-ヒドロキシアルキルフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α-アシルオキシムエステル、アシルフォスフィンオキサイド、チオキサントン類等から選ばれる1種以上が挙げられる。
また、光重合促進剤は、硬化時の空気による重合阻害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等から選ばれる1種以上が挙げられる。
表面保護層は、後記する離型性支持体に表面保護層の形成に用いられるインキを塗布して所望の表面保護層を形成することが好ましい。
表面保護層の形成に用いられるインキの塗布は、グラビア印刷法、バーコート法、ロールコート法、リバースロールコート法、コンマコート法等の公知の方式、好ましくはグラビア印刷法により行う。
表面保護層の形成に用いられるインキは、電離放射線硬化性樹脂組成物又は熱硬化性樹脂組成物、及び溶媒を含むことが好ましい。前記溶媒は溶質を溶解し、塗布に支障がなければ特に制限はない。
電離放射線硬化性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂組成物としては、前記の離型シートに使用することができる樹脂組成物を好ましく使用することができる。
溶媒としては、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン系;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶媒を単独又は組み合わせて用いることができる。
前記インキに電離放射線硬化性樹脂組成物を使用した場合、インキの塗布により形成した未硬化樹脂層は、電子線、紫外線等の電離放射線を照射して硬化物とすればよい。ここで、電離放射線として電子線を用いる場合、その加速電圧については、用いる樹脂や層の厚みに応じて適宜選定し得るが、通常加速電圧70kV以上300kV以下で未硬化樹脂層を硬化させることが好ましい。照射線量は、電離放射線硬化性樹脂の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常5kGy以上300kGy以下(0.5Mrad以上30Mrad以下)、好ましくは10kGy以上50kGy以下(1Mrad以上5Mrad以下)の範囲で選定される。
電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用いることができる。
また、電離放射線として紫外線を用いる場合には、波長190nm以上380nm以下の紫外線を含むものを放射する。紫外線源としては特に制限はなく、例えば高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク灯等が用いられる。
表面保護層の厚みは、後記する転写シートの加工特性並びに化粧板の耐候性及び耐擦傷性を向上させるために、5μm以上100μm以下が好ましく、8μm以上70μm以下がより好ましく、10μm以上50μm以下が更に好ましい。
耐候性のうち、経時による各層同士の密着性の低下は、紫外線照射による、促進耐候試験後の層間分離により評価できる。紫外線の照射により、化粧板を構成する各層が剥がれ、分離してしまうと、経時による各層同士の密着性が低下したと評価できる。経時による各層同士の密着性は、例えば実施例に記載した方法で決定できる。特許文献1のように、表面保護層に紫外線吸収剤を含まない化粧板であれば、特に表面保護層と密着層間の密着性が低下する。
耐擦傷性は、鉛筆硬度で評価することができる。鉛筆硬度は、例えば実施例に記載の方法で決定することができる。
<<第1の紫外線吸収剤>>
本開示の表面保護層は、第1の紫外線吸収剤を含むことを要する。
表面保護層に含まれる紫外線吸収剤としては、表面保護層から第1の紫外線吸収剤がブリードアウトすることを抑制しやすく、本開示の化粧板に長時間の耐候性を付与することができることから、第1の紫外線吸収剤はトリアジン化合物が好ましく、ヒドロキシフェニルトリアジン化合物が好ましい。
ヒドロキシフェニルトリアジン化合物としては、例えば、2-(2-ヒドロキシ-4-[1-オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)-4,6-ビス(4-フェニルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-[(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロピル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-ブトキシフェニル]-6-(2,4-ジブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-[(2-ヒドロキシ-3-トリデシルオキシプロピル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-[(2-ヒドロキシ-3-(2'-エチル)ヘキシル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5[2-(2-エチルヘキサノイルオキシ)エトキシ]フェノール等が好ましく挙げられ、これらを単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。
表面保護層に含まれる第1の紫外線吸収剤の含有量は、樹脂成分100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、0.3質量部以上8質量部以下がより好ましく、0.8質量部以上5質量部以下がより好ましい。第1の紫外線吸収剤の含有量が上記範囲内であれば、該紫外線吸収剤がブリードアウトすることなく、また経時による各層同士の密着性の低下、退色や着色を抑制する効果が得られる。また、第1の紫外線吸収剤の含有量を10質量部以下とすることで、表面保護層の架橋密度の低下を抑制でき、耐候性を向上しやすくできる。
表面保護層は、本開示の効果を損なわない限りにおいて、必要に応じてその他の添加剤を含んでもよい。その他の添加剤としては、例えば、フィラー、光安定剤、硬化剤、酸化防止剤等を用いることが好ましい。
<<フィラー>>
表面保護層は、表面保護層の耐擦傷性が向上するため、フィラーを含むことが好ましい。フィラーとしては、アクリル樹脂ビーズ、ウレタン樹脂ビーズ等の有機フィラー及び無機フィラーが挙げられ、耐擦傷性のため無機フィラーがより好ましい。。
無機フィラーとしては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、シリカ、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニア等の酸化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の炭酸塩;硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の硫酸塩;ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸等のケイ酸塩等の無機材料からなる粒子が挙げられる。中でも、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、シリカ、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛等の酸化物が好ましく、特にシリカが好ましい。
シリカとしては、平均粒径が0.3μm以上、20μm以下のシリカであっても、平均粒径が1.0nm以上、50nm以下のいわゆるナノシリカであってもよく、ナノシリカが好ましい。
無機フィラーの平均粒径は、より質感の高い意匠性を得るため、好ましくは0.3μm以上、20μm以下、より好ましくは0.5μm以上、10μm以下である。本明細書において、フィラーの平均粒径は、レーザー光回折法による粒度分布測定における質量平均値d50として求められる値である。
ナノシリカの平均粒径は、好ましくは1μm以下であり、1nm以上、500nm以下、より好ましくは2nm以上、100nm以下である。
これらの無機フィラーは表面処理されたものであることが好ましい。無機フィラーを表面処理する表面処理剤としては、アルコキシシラン、また(メタ)アクリロイルオキシ基、エポキシ基、ビニル基、スチリル基、アミノ基、イソシアネート基、ウレイド基、スルフィド基、メルカプト基等の反応性基を有するシランカップリング剤等が挙げられる。より質感の高い意匠性を得るため、(メタ)アクリロイルオキシ基、エポキシ基、ビニル基、アミノ基を有するシランカップリング剤、すなわち(メタ)アクリロイルオキシ系シランカップリング剤、エポキシ系シランカップリング剤、ビニル系シランカップリング剤、アミノ系シランカップリング剤が好ましい。これらの表面処理剤は、単独で、又は複数種を混合して用いてもよい。
アルコキシシランとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン等のトリアルコキシシランが好ましく挙げられる。
また、(メタ)アクリロイルオキシ系シランカップリング剤としては、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等が好ましく挙げられ、エポキシ系シランカップリング剤としては、ジエトキシ(グリシディルオキシプロピル)メチルシラン、2-(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が好ましく挙げられ、ビニル系シランカップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等が好ましく挙げられ、アミノ系シランカップリング剤としては、N-2(アミノエチル)3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2(アミノエチル)3-アミノプロピルトリメトキシシラン等が好ましく挙げられる。
上記の中でも、無機フィラーとしては、耐擦傷性を向上させるため、シリカ粒子を、シランカップリング剤で表面処理した表面処理シリカ粒子が好ましい。
フィラーの含有量は、表面保護層を形成する樹脂成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上20質量部以下、より好ましくは0.5質量部以上10質量部以下であり、更に好ましくは0.8質量部以上5質量部以下である。フィラーの含有量が上記範囲内であると、効率的にフィラーの添加効果が得られる。
<<光安定剤>>
光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤が好ましい。
ヒンダードアミン系光安定剤としては、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニルメタクリレート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)セバケート、メチル(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)セバケート、2,4-ビス[N-ブチル-N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ]-6-(2-ヒドロキシエチルアミン)-1,3,5-トリアジン)等が挙げられる。
表面保護層に含まれる光安定剤の含有量は、樹脂成分100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、0.5質量部以上8質量部以下がより好ましく、0.8質量部以上5質量部以下がより好ましい。光安定剤の含有量が上記範囲内であれば、該光安定剤がブリードアウトすることなく、また十分な光安定性が得られるので、優れた耐候性が得られる。
<密着層>
本開示の化粧シートは、前記表面保護層と、後記する化粧原紙との間に密着層を有することを要する。本開示の化粧シートが、密着層を表面保護層と化粧原紙との間に有することにより、各層同士の初期の密着性が向上し、更に経時による各層同士の密着性の低下が抑制されるため、化粧板の耐候性及び耐久性を向上できる。密着層を含まず、表面保護層と化粧原紙、表面保護層とヒートシール層を直接積層する場合に比べて、密着層を介してこれら層を積層することで、密着性は向上するため好ましい。初期の密着性を以下「初期密着性」とも記載する。
前記の表面保護層は、電離放射線硬化性樹脂の硬化物を含むことが好ましく、また、表面保護層を形成する際に十分に硬化をさせることが好ましいことから、線膨張係数が比較的小さい傾向がある。
一方、密着層は、密着層の初期密着性を向上させ、転写層を構成する層と層との間の密着性を向上させるために、Tgを低くする場合があるため、線膨張係数が比較的大きくなる傾向がある。
本開示の化粧板は、後記する製造方法(B)及び(C)において、密着層を有するため、未硬化の第1の硬化性樹脂が、表面保護層及び密着層に含浸し難いため好ましい。
温度領域が40℃~50℃における前記表面保護層の線形膨張係数と前記密着層の線形膨張係数との差の絶対値をAHC-Pr、温度領域が70℃~80℃における前記表面保護層の線形膨張係数と前記密着層の線形膨張係数との差の絶対値をBHC-Prとした時に、下記(式1)を満たすことが好ましい。
HC-Pr-AHC-Pr≦5.0×10-4/℃ (式1)
HCは、ハードコートの略称であり、表面保護層に該当し、Prは、プライマーの略称であり、密着層に該当する。
密着層は、その構造をよりリジットにし、線膨張係数を小さくすることで、AHC-Pr及びBHC-Prを小さくし、上記(式1)を満たしやすくできるため、表面保護層と密着層との経時による密着性をより向上しやすくできる。
当該効果が得られる理由は定かではないが、以下のように推定される。
上記(式1)の内、AHC-Prはいわゆる低温域における表面保護層及び密着層の線膨張係数の差であり、低温域における表面保護層と密着層との変形のし易さの差を表した指標である。また、BHC-Prはいわゆる高温域における表面保護層及び密着層の線膨張係数の差であり、高温域における表面保護層と密着層との変形のし易さの差を表した指標である。
これらの指標が小さいと、各温度領域において、表面保護層と密着層との層間の、温度変化による変形に伴うひずみを抑制することができるため、当該層間の密着性が低下を防ぐことができると考えられる。
そして、上記(式1)の左辺は、高温域で表面保護層と密着層との変形のし易さの差と、低温域での表面保護層と密着層との変形のし易さの差との、違いを表現したものである。つまり、上記(式1)の左辺は、表面保護層と密着層との変形のし易さの差の温度依存性を意味しており、この値が小さいほど、屋外のような、昼夜の温度差や季節の違いによる温度差等、急激な温度変化が繰り返されるような環境下においても、表面保護層の変形と、密着層の変形との差が小さいため、当該層間の密着性の低下を防ぐことができると考えられる。
したがって、本開示の化粧板が、上記(式1)を満たすことにより、特に特に屋外で使用する部材に用いた際の経時による耐候性を向上できるため好ましい。
前記(式1)の値は、表面保護層と密着層との層間の経時による密着性を向上させるため、5.0×10-4/℃以下であり、4.5×10-4/℃以下が好ましく、4.0×10-4/℃以下がより好ましく、3.5×10-4/℃以下が更に好ましい。また、上記(式1)において、下限値は特に制限はされないが、表面保護層と密着層との層間の経時による密着性を向上させるため、0/℃以上であることが好ましい。
本開示の化粧板において、BHC-Prは、高温域における表面保護層と密着層との層間の密着性を向上させるため、7.0×10-4/℃以下が好ましく、6.0×10-4/℃以下がより好ましく、5.0×10-4/℃以下が更に好ましく、4.5×10-4/℃以下がより更に好ましい。また、BHC-Prにおいて、下限値は特に制限はされないが、高温域における表面保護層と密着層との層間の初期密着性を向上させるため、0/℃以上であることが好ましい。
本開示の化粧板において、AHC-Prは、低温域における表面保護層と密着層との層間の初期密着性を向上させるため、2.0×10-4/℃以下が好ましく、1.5×10-4/℃以下がより好ましく、1.1×10-4/℃以下が更に好ましい。また、AHC-Prにおいて、下限値は特に制限はされないが、低温域における表面保護層と密着層との層間の初期密着性を向上させるため、0/℃以上であることが好ましい。
密着層は、後記する転写シートの加工性及び化粧板に含まれる表面保護層と化粧原紙との間の密着性を向上させるために、硬化性樹脂組成物の硬化物を含むことが好ましい。
密着層に含まれる硬化性樹脂組成物の硬化物としては、転写層に含有される層と層との間の密着性を向上させるために、熱硬化性樹脂組成物の硬化物を含むことが好ましい。
熱硬化性樹脂組成物は、少なくとも熱硬化性樹脂を含む組成物であり、加熱により、硬化する樹脂組成物である。熱硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ウレタンアクリル樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられ、これらは単独で、又は複数種を組み合わせて使用できる。また、熱硬化性樹脂組成物は、これら樹脂に、イソシアネート系硬化剤、エポキシ系硬化剤等の硬化剤を添加したものであってもよい。
密着層は、後記する第1の硬化性樹脂の硬化物を含んでいても含んでいなくてもよいが、第2の紫外線吸収剤を含む場合、第2の紫外線吸収剤の効果をより発現させるため、及び密着層からの第2の紫外線吸収剤のブリードアウトすることを抑制するために、第1の硬化性樹脂の硬化物を含まないことが好ましい。
加えて、後記する転写シートの加工性及び化粧板に含有される層と層との間の密着性を向上させるために、第1の硬化性樹脂の硬化物を含まないことが好ましい。
密着層に含まれる熱硬化性樹脂組成物の硬化物としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂又はウレタンアクリル樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物の硬化物がより好ましく、ウレタンアクリル樹脂を含むことがより好ましい。また、密着層に含まれる熱硬化性樹脂組成物の硬化物は、密着層に含まれる熱硬化性樹脂組成物の硬化物の構造をよりリジットにするために、イソシアネート系硬化剤又はエポキシ系硬化剤架橋剤を含むことが好ましく、イソシアネート系硬化剤を含むことがより好ましい。
また、密着層がウレタンアクリル樹脂を含む場合、ウレタンアクリル樹脂は、アクリルウレタン共重合体であることが好ましく、ポリカーボネート系アクリルウレタン共重合体であることが好ましい。
密着層がポリカーボネート系アクリルウレタン共重合体を含むことによって、化粧板を構成する層と層との間の密着性を向上しやすくでき、転写層の耐候性及び耐久性を向上しやすくなる。また、密着層の構造をよりリジットにし易くでき、線膨張係数を小さくしやすくできるため、前記(式1)を満たしやすくできる。
ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体は、ポリカーボネートジオールと(ジ)イソシアネートを反応させて得られるポリカーボネート系ポリウレタン高分子を、ラジカル重合開始剤として使用して、アクリルモノマーをラジカル重合させて得られる樹脂である。
(ジ)イソシアネートとしては、例えば、4,4′-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、n-イソシアネートフェニルスルホニルイソシアネート、o-イソシアネートフェニルスルホニルイソシアネート、p-イソシアネートフェニルスルホニルイソシアネート等の芳香族イソシアネート;1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネート;イソホロンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環式イソシアネート、及びこれらの付加体、多量体等を、単独で又は2種以上を併用できる。これらの中でも、転写層の耐候密着性を向上させるため、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環式イソシアネートを用いることが好ましい。
アクリルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸-n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸-n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上を併用できる。
本開示において、密着層がポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体を含む場合、ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体のウレタン成分とアクリル成分の質量比[ウレタン成分]/[アクリル成分]は、75/25以上95/5以下が好ましく、80/20以上90/10以下がより好ましい。
本開示において、密着層がポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体を含む場合、密着層の熱膨張係数は、ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体のウレタン成分とアクリル成分の質量比[ウレタン成分]/[アクリル成分]で調整をすることができる。
ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体の[ウレタン成分]/[アクリル成分]を大きくすることで、ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体のウレタン成分の割合を多くすることができることから、ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体中のウレタン結合及びポリカーボネートジオールに由来するポリカーボネート構造を多くすることができる。そのため、ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体の構造がよりリジットになり、温度変化に対する体積の変化量が小さくなることから、密着層の低温域及び高温域における線膨張係数を小さくすることができる。
ウレタン(メタ)アクリレートは、2官能のウレタン(メタ)アクリレートと多官能のウレタン(メタ)アクリレートを組み合わせて用いると、初期密着性を向上しやすくでき、好ましい。
密着層における、2官能のウレタン(メタ)アクリレートと多官能のウレタン(メタ)アクリレートの質量比は、80:20以上であることが好ましく、85:15以上であることが好ましく、87:13以上であることが好ましく、98:2以下であることが好ましく、95:5以下であることが好ましく、93:7以下であることが好ましい。
<<第2の紫外線吸収剤>>
前記密着層は、第2の紫外線吸収剤を含んでいることが好ましい。表面保護層に加え、更に密着層にも紫外線吸収剤を含むことで、経時による各層同士の密着性の低下、退色や着色を抑制することがより一層できるため好ましい。
第2の紫外線吸収剤は、第1の紫外線吸収剤と同様のものを用いることができ、第1の紫外線吸収剤と第2の紫外線吸収剤は、同じものであっても、異なっていてもよいが、本開示の化粧板に長時間の耐候性を付与することができることから、ともに前記のトリアジン化合物であることが好ましい。
密着層に含まれる第2の紫外線吸収剤の含有量は、樹脂成分100質量部に対して、5質量部以上60質量部以下が好ましく、10質量部以上50質量部以下がより好ましく、15質量部以上45質量部以下がより好ましい。第2の紫外線吸収剤の含有量が上記範囲内であれば、該第2の紫外線吸収剤がブリードアウトすることなく、また経時による各層同士の密着性の低下、退色や着色を抑制する効果が得られる。また、第2の紫外線吸収剤の含有量を60質量部以下とすることで、密着層の架橋密度の低下を抑制でき、耐久性を向上しやすくできる。
本開示の化粧板が、密着層が第2の紫外線吸収剤を含む場合において、表面保護層の単位体積当たりの第1の紫外線吸収剤の含有量は、密着層の単位体積当たりの第2の紫外線吸収剤の含有量より少ないことが好ましい。これにより初期密着性が向上するため好ましい。表面保護層の単位体積当たりの第2の紫外線吸収剤の含有量は、密着層の単位体積当たりの第1の紫外線吸収剤の含有量の1.0倍以上100.0倍以下がより好ましく、2.0倍以上60.0倍以下がより好ましく、3.0倍以上50.0倍以下がより好ましい。
密着層は、本開示の効果を損なわない限りにおいて、必要に応じてその他の添加剤を含んでもよい。その他の添加剤としては、例えば、フィラー、光安定剤、硬化剤、酸化防止剤等を用いることが好ましい。
フィラーとしては、前記フィラーと同様のものを使用することができるが、シリカが好ましい。
シリカとしては、平均粒径が0.3μm以上、20μm以下のシリカであっても、平均粒径が1.0nm以上、50nm以下のいわゆるナノシリカであってもよく、平均粒径が0.3μm以上、20μm以下のシリカが好ましい。
シリカの平均粒径は、より質感の高い意匠性を得るため、好ましくは0.5μm以上、10μm以下、より好ましくは1μm以上、8μm以下である。
フィラーの含有量は、密着層を形成する樹脂成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上20質量部以下、より好ましくは0.5質量部以上10質量部以下であり、更に好ましくは0.8質量部以上5質量部以下である。フィラーの含有量が上記範囲内であると、効率的にフィラーの添加効果が得られる。
光安定剤としては、前記の光安定化剤を用いることができ、ヒンダードアミン系光安定剤が好ましい。
光安定剤の含有量は、密着層を形成する樹脂成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上20質量部以下、より好ましくは0.5質量部以上10質量部以下であり、更に好ましくは0.8質量部以上5質量部以下である。光安定剤の含有量が上記範囲内であると、効率的に光安定剤の添加効果が得られる。
硬化剤としては、イソシアネート系硬化剤又はエポキシ系硬化剤架橋剤が好ましく、イソシアネート系硬化剤がより好ましい。
硬化剤の含有量は、密着層を形成する樹脂成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上20質量部以下、より好ましくは0.5質量部以上15質量部以下であり、更に好ましくは0.8質量部以上12質量部以下である。硬化剤の含有量が上記範囲内であると、効率的に硬化剤の添加効果が得られる。
密着層は、表面保護層上に密着層形成用のインキを用いて、形成することが好ましい。密着層の形成は、保護層の形成と同様の方法で行うことができる。
密着層の厚みは、転写シートの加工特性並びに転写層の耐候密着性を向上させるために、2μm以上10μm以下が好ましく、3μm以上8μm以下がより好ましく、3μm以上5μm以下が更に好ましい。
<化粧原紙>
本開示の化粧板は、化粧原紙を有することを要する。前記化粧原紙は、後記する第1の硬化性樹脂の硬化物を含むことを要する。
本開示の化粧板は、化粧原紙を有することで、機械的物性等に優れ、化粧板を保持することができるため好ましい。
化粧原紙としては、特に制限はなく、所望の性能に応じて適宜選択すればよく、取扱性を向上するため、紙基材、繊維基材、樹脂基材等が好ましく挙げられ、より優れた機械的物性等を有する化粧板を得ることができるため、液体浸透性を有する紙基材、繊維基材がより好ましく、紙基材が更に好ましい。
紙基材としては、例えばチタン紙、クラフト紙、リンター紙、樹脂含浸紙、薄葉紙、和紙等が挙げられる。繊維基材としては、例えば不織布、織布が挙げられ、例えばガラス繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、炭素繊維等の無機繊維で構成される繊維基材、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等の各種合成樹脂の有機繊維で構成される繊維基材、またこれらの複合体等の基材が挙げられる。
化粧原紙の厚さは、特に制限はなく、所望の性能に応じて適宜選択すればよく、機械的物性の確保、取扱性を向上させるため、通常10μm以上200μm以下、好ましくは20μm以上150μm以下、更に好ましくは30μm以上120μm以下である。また、化粧原紙として紙基材を用いる場合、取扱性を向上するため、その坪量は、通常20g/m以上150g/m以下、好ましくは30g/m以上100g/m以下である。
化粧原紙は、第1の硬化性樹脂の液体状の未硬化物を含浸させた紙基材又は繊維基材を用いて、加圧成形又は加熱加圧成形を施して、第1の硬化性樹脂の硬化物を含む化粧原紙とすることが好ましい。かかる構成により、本開示の化粧板の、機械的強度が向上する。製造方法の詳細は、後記する。
<<第1の硬化性樹脂>>
化粧原紙が含む第1の硬化性樹脂の硬化物としては、例えば、メラミン樹脂、尿素樹脂、メラミン-尿素樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が好ましく挙げられ、メラミン樹脂、尿素樹脂、メラミン-尿素樹脂、グアナミン樹脂、スルホンアミド樹脂等の熱硬化性樹脂が好ましく、中でもメラミン樹脂、メラミン-尿素樹脂、フェノール樹脂が好ましく、特にメラミン樹脂が好ましい。
メラミン樹脂は、前記の化粧原紙及び後記するコア紙への含浸が容易であること、密着層、化粧板がヒートシール層を有する場合のヒートシール層及びコア紙との初期密着性が向上することから、水性メラミン樹脂であることが好ましい。
化粧原紙は、第1の硬化性樹脂を未硬化のまま使用してもよいが、その一部を硬化させてから使用してもよい。
水性メラミン樹脂は、メラミンとアルデヒドとの反応によって得られるメチロール化アミノ樹脂及びメチロール化アミノ樹脂を適当なアルコールによってエーテル化したエーテル化アミノ樹脂のうち、水溶性を有するものか、水分散性を有するものであることが好ましい。前記アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンゾアルデヒド等が好ましい。また、エーテル化に用いられるアルコールはメチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、i-プロピルアルコール、n-ブチルアルコール、i-ブチルアルコールが好ましく、メチルアルコールがより好ましい。
化粧原紙は、他の層との層間密着性の向上のために、その片面又は両面に、酸化法、凹凸化法等の物理的表面処理、又は化学的表面処理等の表面処理を施してもよい。
酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン-紫外線処理法等が挙げられ、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。これらの表面処理は、基材の種類に応じて適宜選択されるが、一般にはコロナ放電処理法が、表面処理の効果及び操作性等の面から好ましく用いられる。
<<絵柄層>>
本開示の化粧原紙は、より質感の高い意匠性を表現し、また多様な意匠性に対応するため、絵柄層を含んでいてもよい。絵柄層は、化粧原紙の密着層側の表面に有することが好ましい。
絵柄層は、例えば、全面を被覆する着色層(いわゆるベタ着色層)であってもよいし、種々の模様により形成される模様層であってもよいし、またこれらを組み合わせたものであってもよい。例えば、化粧原紙等の地色を着色隠蔽する場合には、ベタ着色層とすることで、着色隠蔽しつつ、より質感の高い意匠性が得られる。更に多様な意匠性に対応を表現するため、ベタ着色層と模様層とを組み合わせてもよいし、一方、被着材の地模様を生かす場合は、ベタ着色層とせずに模様層のみを設ければよい。
化粧原紙の全面に絵柄層を有していてもよく、その一部にのみ絵柄層を有していてもよい。
絵柄層として模様層を有する場合、絵柄層が呈する模様としては、例えば、木目導管模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)、花崗岩板のへき開面等の岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、レザーのシボを表現したレザー模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、ヘアライン、万線条溝、梨地、砂目、文字、記号、幾何学模様、これらを複合した寄木、パッチワーク等の模様、その他、上記の人造大理石のような模様が挙げられる。
絵柄層の厚さは、所望の絵柄に応じて適宜選択すればよいが、質感の高い意匠性を得るため、0.5μm以上20.0μm以下が好ましく、1.0μm以上10.0μm以下がより好ましく、2.0μm以上7.0μm以下が更に好ましい。
絵柄層は、化粧原紙上に絵柄層形成用のインキを用いて、形成することが好ましい。絵柄層の形成は、保護層の形成と同様の方法で行うことができる。
<コア紙>
コア紙は、本開示の化粧板を補強する層であり、前記化粧原紙の、前記密着層とは逆の側に、設けられる。コア紙は、化粧板の種類、用途に応じて各種材料、各種層を構成する材料を用い得る。コア紙は前記第1の硬化性樹脂の硬化物を含むことを要する。化粧板が熱硬化性樹脂化粧板の場合は、コア紙は未硬化の硬化性樹脂を含み、これを熱硬化させ形成されることが好ましい。コア紙が前記第1の硬化性樹脂の硬化物を含むことで、より機械的物性に優れる化粧板が得られる。
更にコア紙は、第2の硬化性樹脂の硬化物を更に含んでいてもよい。
コア紙に用いられる繊維基材、紙基材の種類は、化粧原紙の繊維基材及び紙基材等として例示したものであればよい。コア紙は化粧原紙と異なり、坪量は好ましくは100g/m以上300g/m以下、より好ましくは150g/m以上250g/m以下である。
<<第2の硬化性樹脂>>
前記第2の硬化性樹脂は、前記第1の硬化性樹脂と同様のものを使用することができ、第2の硬化性樹脂と第1の硬化性樹脂は、同一のものであっても、異なるものであってもよい。第2の硬化性樹脂は、フェノール樹脂であることが、好ましい。
第2の硬化性樹脂が、フェノール樹脂である場合には、コア紙は、メラミン樹脂化粧板等のコア紙として汎用される、フェノール樹脂含浸紙が好ましい。
フェノール樹脂含浸紙は、第2の硬化性樹脂を未硬化のまま使用してもよいが、その一部を硬化させてから使用してもよい。
フェノール樹脂含浸紙としては、例えば坪量150g/m以上250g/m以下のクラフト紙に、フェノール樹脂を含浸率20%以上60%以下となるように含浸させて、100℃以上140℃以下で乾燥させることにより製造されるものが好ましく用いられる。
(ヒートシール層)
本開示の化粧板は、前記密着層と化粧原紙の間に、更にヒートシール層を有していることが好ましい。
ヒートシール層を有することで、密着層と化粧原紙間の経時による密着性の低下が抑制できるため好ましい。前記密着層に前記の第2の紫外線吸収剤を含ませると、前記の化粧原紙との密着性が低下し易いが、ヒートシール層を有することで、化粧原紙への密着性を良好とすることができるため、密着層に含ませた第2の紫外線吸収剤の効果を発揮しつつ、化粧原紙への密着性を改善できるため好ましい。
ヒートシール層としては、感圧接着層、硬化系の接着層及び感熱接着層のいずれかであってもよく、この中でも、後記する転写シートの加工性及び転写シートと化粧原紙との密着性を向上させるために、感熱接着層であることが好ましい。
ヒートシール層が感圧接着層の場合、接着層に粘着剤を含むことが好ましい。
粘着剤としては、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系、ゴム系等の粘着剤を適宜選択して使用できる。
ヒートシール層が硬化系の接着層の場合、接着層に熱硬化性接着剤を含むことが好ましい。
熱硬化型接着剤としては、熱によって化学反応が生じて架橋する性質を有する組成物を含むものが好ましく、例えば、2液硬化型ウレタン系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、ポリエーテルウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリ酢酸ビニル系接着剤、エポキシ系接着剤、ゴム系接着剤等を例示できる。なお、2液硬化型ウレタン系接着剤を構成するウレタン系樹脂は、ポリオール(多価アルコール)を主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするポリウレタンである。
ヒートシール層が感熱接着層の場合、接着層に熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。
熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、スチレン-アクリル共重合、ポリエステル樹脂、アミド樹脂、シアノアクリレート樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ、これらを単独で、又は複数種を組み合わせて使用できる。この中でも、転写シートを用いた部材を形成時の加工性及びヒートシール層と化粧原紙との密着性を向上させるために、アクリル樹脂を用いることが好ましい。
前記熱可塑性樹脂の重量平均分子量は、10,000以上200,000以下が好ましく、50,000以上150、000以下が好ましく、80,000以上120,000以下がより好ましい。前記熱可塑性樹脂組成物の重量平均分子量が前記の範囲内であると、コーティング適性が良好になり、ヒートシール層を良好な状態で形成しやすくなる。更に、後記する転写シートを用いて化粧板を製造する際、ヒートシール層と化粧原紙との密着性を向上しやすくなり、部材の耐久性を向上しやすくできる。
ヒートシール層の厚みは、2μm以上10μm以下が好ましく、3μm以上8μm以下がより好ましく、3μm以上5μm以下が更に好ましい。ヒートシール層の厚みが上記範囲内であると、部材を形成時、ヒートシール層と基材との密着性を良好にしやすくできる。
[転写シート]
本開示の転写シート2は、前記化粧板用の転写シートであり、図3に図示するように、密着層13、表面保護層12及び離型支持体11をこの順に有してなり、前記表面保護層12が第1の紫外線吸収剤を含むことを要する。
前記転写シートは、転写シートの前記表面保護層を基準として前記密着層側に、前記化粧原紙及び前記コア紙をこの順に積層し、前記離型性支持体を剥離除去することで、前記化粧板となる。
前記転写シートは、前記密着層の前記表面保護層とは反対側に、更にヒートシール層を有していてもよい。
<離型性支持体>
図3に示すように前記離型性支持体11は、密着層13及び表面保護層12とともに転写シート2を形成するものであり、転写シート2から剥離される。離型性支持体11は、離型性支持体のみであってもよく、離型性支持体11の表面保護層12の側の、少なくとも一部に剥離層(図示せず。)を有していてもよい。前記剥離層が、離型性支持体11の全面を覆っていると、表面保護層12から、剥離層とともに容易に離型性支持体11を剥離することができるため好ましい。
前記離型性支持体としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂;アクリル樹脂;等の各種樹脂のシートが挙げられる。
離型性支持体を樹脂シートとすることで、転写シートの機械強度が増すため好ましい。
離型性支持体の層厚は、優れた機械強度を得るために、通常20μm以上200μm以下、好ましくは30μm以上100μm以下である。
(剥離層)
剥離層は、硬化性樹脂とともに剥離剤を含むことが好ましい。剥離剤を含むことにより、離型性支持体を転写シートから剥離除去しやすくなるため好ましい。
剥離剤としては、フッ素系離型剤、シリコーン系剥離剤等が挙げられ、より質感の高い意匠性を得るため、シリコーン系剥離剤が好ましい。
シリコーン系離型剤としては、離型層で用いる反応性シリコーンと同様のものを使用することができる。
剥離剤の含有量は、剥離層を形成する硬化性樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上5質量部以下、より好ましくは0.5質量部以上4質量部以下、更に好ましくは1質量部以上3質量部以下である。離型剤の含有量が上記範囲内であると、効率的に剥離剤の添加効果が得られる。
剥離層は、無機フィラー、紫外線吸収剤、光安定剤等の耐候剤、その他所望に応じた各種添加剤を、単独で、又は複数種を更に含んでいてもよい。
無機フィラーを添加することで、表面保護層との剥離性が向上するため好ましい。無機フィラーの含有量は、剥離層を形成する硬化性樹脂100質量部に対して、10質量部以下とすることが好ましく、含まないことも好ましい。
剥離層の厚さは、前記機能を発揮するような厚さであれば特に制限はなく、通常0.1μm以上20μm以下であり、より容易に質感の高い意匠性を得るため、好ましくは0.5μm以上10μm以下、より好ましくは1μm以上5μm以下である。
[化粧板の製造方法]
本開示の化粧板の製造方法は、下記(1)~(4)の工程を有し、下記(1)~(4)の工程の後に、下記(5)の工程を行うことを要する。
(1)図4に図示するように、離型性支持体11、第1の紫外線吸収剤を含む表面保護層12、及び密着層13をこの順に有する転写シートの前記表面保護層12を基準として前記密着層側13に、化粧原紙14及びコア紙15をこの順に積層してなる、第1の積層体を得る工程。
(2)前記化粧原紙に未硬化の第1の硬化性樹脂を含浸する工程。
(3)前記コア紙に未硬化の第1の硬化性樹脂を含浸する工程。
(4)前記第1の積層体を加熱及び加圧することにより、前記未硬化の第1の硬化性樹脂を硬化する工程。
(5)前記第1の積層体から、前記離型性支持体を剥離除去し、前記表面保護層、前記密着層、前記化粧原紙及び前記コア紙をこの順に有する化粧板を得る工程。
(1)~(4)の工程は、どのような順番で行っても、また複数の工程を同時に行ってもよい。好ましい製造方法として製造方法(A)~(D)が挙げられるが、これに限られるものではない。
製造方法(A)は、(1)の工程の後、(2)及び(3)の工程を同時に行った後、(4)の工程を行い、更に(5)の工程を行うものである。
製造方法(A)は、(1)の工程により第1の積層体を得た後、第1の積層体に必要に応じて溶媒により希釈した未硬化の第1の硬化性樹脂に浸け、未硬化の第1の硬化性樹脂を前記化粧原紙及び前記コア紙に含浸することが好ましい。
製造方法(A)では、前記化粧原紙及び前記コア紙に同時に未硬化の第1の硬化性樹脂を含浸させるので、(2)及び(3)の工程を同時に行うこととなる。
(2)及び(3)の工程の後であって、(4)の工程の前に、化粧原紙及び/又はコア紙に含侵した未硬化の第1の硬化性樹脂を、加熱して半硬化させてもよい。また、(2)及び(3)の工程の後であって、(4)の工程の前に、必要に応じて前記コア紙が含む、未硬化の第2の硬化性樹脂を加熱して半硬化させてもよい。
溶媒は、前記溶媒と同様のものを用いることができる。
(4)の工程は、未硬化の第1の硬化性樹脂が含浸した第1の積層体を、加熱及び加圧して、第1の硬化性樹脂を硬化させる。
(4)の工程の際、図4に図示する2枚の金属板16及び17で挟み、加熱するとともに、加圧して、第1の硬化性樹脂を硬化させてもよい。前記コア紙が未硬化の第2の硬化性樹脂を含む場合には、本(4)の工程で硬化させることが好ましい。以下、製造方法(B)及び(C)でも同様である。
前記金属板は、その表面を鏡面加工した鏡面板であることが好ましい。
加熱温度は、優れた機械強度を得るため、10℃以上、300℃以下であることが好ましく、80℃以上、200℃以下であることがより好ましく、100℃以上、180℃以下であることが更に好ましい。
加圧の圧力は、1MPa以上、30MPa以下であることが好ましく、3MPa以上、20MPa以下であることがより好ましく、5MPa以上、15MPa以下であることが更に好ましい。
加熱及び加圧の時間は、第1の積層体の厚さ、第1の硬化性樹脂及び含まれる場合の第2の硬化性樹脂の量及び種類によって適宜調整することができるが、優れた機械強度を得るため、5分以上、120分以下であることが好ましく、10分以上、60分以下であることがより好ましく、20分以上、50分以下であることが更に好ましい。
前記半硬化は、未硬化の第1の硬化性樹脂及び/又は、必要に応じて含む第2の硬化性樹脂を、(4)の工程とは異なり、完全に硬化させるのではなく、その一部を硬化させる処理である。この処理を行うことで、前記化粧原紙及び前記コア紙から未硬化の硬化性樹脂が漏れ出すことを防ぐことができ、未硬化の硬化性樹脂の含有量を調整し、また作業工程も簡略化できるため好ましい。
加熱温度は、10℃以上、200℃以下であることが好ましく、30℃以上、150℃以下であることがより好ましく、50℃以上、100℃以下であることが更に好ましい。
加熱の時間は、前記化粧原紙及び前記コア紙の厚さ、第1の硬化性樹脂及び含まれる場合の第2の硬化性樹脂の量及び種類によって適宜調整することができるが、1分以上、60分以下であることが好ましく、5分以上、30分以下であることがより好ましく、8分以上、15分以下であることが更に好ましい。
(1)の工程では、前記密着層13の前記表面保護層12とは反対側に、更に図4に図示するヒートシール層18を有する転写シート2を用いてもよい。以下、製造方法(B)及び(C)でも同様である。
(1)の工程において、前記化粧原紙が絵柄層を含む場合には、化粧原紙の絵柄層側に転写シートが位置するよう積層することにより、化粧原紙が不透明であっても絵柄層が視認できるため好ましい。
(5)の工程として、第1の硬化性樹脂の硬化物を含む第1の積層体から、前記離型性支持体を剥離除去し、前記表面保護層、前記密着層、前記化粧原紙及び前記コア紙をこの順に有する化粧板を得ることができる。
製造方法(B)は、(2)の工程及び(1)の工程をこの順番で行った後、(3)の工程及び(4)の工程を同時に行うものである。
製造方法(B)は、まず、(2)の工程として化粧原紙に未硬化の第1の硬化性樹脂を含浸させる。含浸は前記と同様の方法を採用することができる。得られた未硬化の第1の硬化性樹脂を含浸した化粧原紙を用いて、(1)の工程を行い、第1の積層体を得る。
この第1の積層体を2枚の金属板で挟み、加熱とともに加圧することで、化粧原紙に含浸した第1の硬化性樹脂が、コア層に含浸しつつ、化粧原紙及びコア層に含浸した第1の硬化性樹脂が、加熱により硬化するため、工程数を短縮することができ好ましい。
この加熱及び加圧により、化粧原紙に含浸していた第1の硬化性樹脂が、(3)の工程としてコア紙に含浸しつつ、(4)の工程として未硬化の第1の硬化性樹脂を硬化される。
(5)の工程として、第1の硬化性樹脂の硬化物を含む第1の積層体から、前記離型性支持体を剥離除去し、前記表面保護層、前記密着層、前記化粧原紙及び前記コア紙をこの順に有する化粧板を得ることができる。
製造方法(C)は、(2)の工程、(1)の工程、(3)の工程及び(4)の工程をこの順番で行うものである。
製造方法(C)は、製造方法(B)と、(3)の工程及び(4)の工程を別工程とする点で異なる。製造方法(C)は、第1の積層体を得るまでは、製造方法(B)と同様であるが、第1の積層体を2枚の金属板で挟み、加圧のみを行う点で、製造方法(B)と異なる。
製造方法(C)は、まず、(2)の工程として化粧原紙に未硬化の第1の硬化性樹脂を含浸させる。含浸は前記と同様の方法を採用することができる。得られた未硬化の第1の硬化性樹脂を含浸した化粧原紙を用いて、(1)の工程を行い、第1の積層体を得る。この第1の積層体を2枚の金属板で挟み、加圧する。加圧は前記と同様に行うことができる。この加圧により、化粧原紙に含浸していた第1の硬化性樹脂が、(3)の工程としてコア紙に含浸する。これにより、第1の硬化性樹脂がコア紙に含浸する際に途中で硬化することを防ぐことができ、コア紙に第1の硬化性樹脂が均一に含浸するため好ましい。
製造方法(C)では、前記化粧原紙及び前記コア紙への未硬化の第1の硬化性樹脂を含浸させる工程が、同時ではなく、別々の工程となる。
(3)の工程の後、(4)の工程を行うこととなる。
(5)の工程として、第1の硬化性樹脂の硬化物を含む第1の積層体から、前記離型性支持体を剥離除去し、前記表面保護層、前記密着層、前記化粧原紙及び前記コア紙をこの順に有する化粧板を得ることができる。
製造方法(D)は、更に前記の半硬化する工程を含む(2)の工程により得られた化粧原紙と、必要に応じて前記コア紙が未硬化の第2の硬化性樹脂を含み、前記コア紙に含まれる未硬化の第2の硬化性樹脂を前記の半硬化したコア紙を用いて、(1)の工程を行い、得られた第1の積層体を用いて、(3)の工程、(4)の工程及び(5)の工程をその順で行うものである。
製造方法(D)では、化粧原紙含まれる未硬化の第1の硬化性樹脂を半硬化し、必要に応じて含まれる未硬化の第2の硬化性樹脂を前記の半硬化したコア紙を用いて、(1)の工程を行うものである。これにより、経時による各層同士の密着性の低下を抑制し、優れた耐候性を有する化粧板が得られるため好ましい。
コア紙が未硬化の第2の硬化性樹脂を含む場合には、これを半硬化して用いることで、前記化粧原紙及び前記コア紙が第1の硬化性樹脂及び第2の硬化性樹脂を均一に含むこととなり好ましい。
(化粧板の用途)
本開示の化粧板は、耐候性に優れた化粧板である。よって、本開示の化粧板は、そのままで、又は所定の成形加工等を施して各種用途に用いることができる。例えば、各種素材の平板、曲面板等の板材、シート(又はフィルム)等の基体に積層し、内外装用建材、例えば家具や台所製品のキャビネット、各種カウンター及び机等に用いられる天板、ドア等の住宅用建材に用いることが可能である。
基体としては、例えば、杉、檜、松、ラワン等の各種木材からなる木材単板、木材合板、パーティクルボード、MDF(中密度繊維板)等の木質繊維板等の板材や立体形状物品等として用いられる木質部材;鉄、アルミニウム等の板材や鋼板、立体形状物品、あるいはシート等として用いられる金属部材;ガラス、陶磁器等のセラミックス、石膏等の非セメント窯業系材料、ALC(軽量気泡コンクリート)板等の非陶磁器窯業系材料等の板材や立体形状物品等として用いられる窯業部材;アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ABS(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体)樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニル樹脂、セルロース樹脂、ゴム等の板材、立体形状物品、あるいはシート等として用いられる樹脂部材等が挙げられる。また、これらの部材は、単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。
本開示は、例えば、以下の[1]~[22]を提供する。
[1]下記(1)~(4)の工程を有し、下記(1)~(4)の工程の後に、下記(5)の工程を行う、化粧板の製造方法。
(1)離型性支持体、第1の紫外線吸収剤を含む表面保護層、及び密着層をこの順に有する転写シートの前記表面保護層を基準として前記密着層側に、化粧原紙及びコア紙をこの順に積層してなる、第1の積層体を得る工程。
(2)前記化粧原紙に未硬化の第1の硬化性樹脂を含浸する工程。
(3)前記コア紙に未硬化の第1の硬化性樹脂を含浸する工程。
(4)前記第1の積層体を加熱及び加圧することにより、前記未硬化の第1の硬化性樹脂を硬化する工程。
(5)前記第1の積層体から、前記離型性支持体を剥離除去し、前記表面保護層、前記密着層、前記化粧原紙及び前記コア紙をこの順に有する化粧板を得る工程。
[2]前記転写シートが、前記密着層の前記表面保護層とは反対側に、更にヒートシール層を有する、[1]に記載の化粧板の製造方法。
[3]前記密着層が、第2の紫外線吸収剤を含む、[1]又は[2]に記載の化粧板の製造方法。
[4]表面保護層の単位体積当たりの第1の紫外線吸収剤の含有量が、前記密着層の単位体積当たりの第2の紫外線吸収剤の含有量より少ない、[3]に記載の化粧板の製造方法。
[5]前記第1の硬化性樹脂が、メラミン樹脂である、[1]~[4]のいずれかに記載の化粧板の製造方法。
[6]前記メラミン樹脂が、水性メラミン樹脂である、[5]に記載の化粧板の製造方法。
[7]前記コア紙が、(1)~(4)の工程の前に更に、未硬化の第2の硬化性樹脂を含む、[1]~[6]のいずれかに記載の化粧板の製造方法。
[8]前記未硬化の第2の硬化性樹脂がフェノール樹脂である、[7]に記載の化粧板の製造方法。
[9]前記第1の紫外線吸収剤が、トリアジン化合物である、[1]~[8]のいずれかに記載の化粧板の製造方法。
[10]前記化粧原紙が、絵柄層を含む、[1]~[9]のいずれかに記載の化粧板の製造方法。
[11]前記コア紙の坪量が、100g/m以上300g/m以下である、[1]~[10]のいずれかに記載の化粧板の製造方法。
[12]コア紙、化粧原紙、密着層及び表面保護層をこの順に有してなり、
前記コア紙及び前記化粧原紙が第1の硬化性樹脂の硬化物を含み、
前記表面保護層が第1の紫外線吸収剤を含む、
化粧板。
[13]前記密着層と化粧原紙の間に、更にヒートシール層を有する、[12]に記載の化粧板。
[14]前記密着層が、第2の紫外線吸収剤を含む、[12]又は[13]に記載の化粧板。
[15]前記コア紙が、第2の硬化性樹脂の硬化物を更に含む、[12]~[14]のいずれかに記載の化粧板。
[16]前記第1の硬化性樹脂が、メラミン樹脂である、[12]~[15]のいずれかに記載の化粧板。
[17]前記第1の紫外線吸収剤及び第2の紫外線吸収剤が、トリアジン化合物である、[12]~[16]のいずれかに記載の化粧板。
[18]前記化粧原紙が、絵柄層を含む、[12]~[17]のいずれかに記載の化粧板。
[19]前記表面保護層が、フィラーを含む、[12]~[18]のいずれかに記載の化粧板。
[20]前記表面保護層の層厚が、5μm以上100μm以下である、[12]~[19]のいずれかに記載の化粧板。
[21]密着層、表面保護層及び離型支持体をこの順に有してなり、
前記表面保護層が第1の紫外線吸収剤を含む、[12]~[20]のいずれかに記載の化粧板用の転写シート。
[22]前記密着層の前記表面保護層とは反対側に、更にヒートシール層を有する、[21]に記載の化粧板用の転写シート。
以下に、実施例により本開示を具体的に説明するが、本開示はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。各性状の評価は、次の方法により、測定、評価した。
1.測定及び評価方法
1-1.耐候性(密着性)の評価
実施例及び比較例の化粧板に対して、メタルハライドランプ(MWOM)による促進耐候試験(下記の照射条件で20時間紫外線を照射した後、下記の結露条件で4時間結露を行う工程を1サイクルとして、前記サイクルを繰り返し行う試験)を最大で900時間実施した。
100時間ごとに、測定サンプルを取り出し、粘着テープ(「セロテープ(登録商標)」、ニチバン株式会社製)を、部材の端部から5cm程はみ出るようにし、2.5cm×2.5cmの面積で貼り付けた。その後、貼り付けた粘着テープのはみ出た部分をつまみ、部材の表面に対し45°の方向に粘着テープを剥がすことで、ハードコート層とプライマー層との間の密着性を確認した。
<促進耐候試験の条件>
(試験装置)
ダイプラ・ウィンテス社製、商品名「ダイプラ・メタルウェザー」
(照射条件)
照度:65mW/cm、ブラックパネル温度:63℃、槽内湿度:50%RH、時間:20時間
(結露条件)
照度:0mW/cm、槽内湿度:98%RH、時間:4時間
<評価基準>
A:促進耐候試験を900時間行った後でも、いずれの層間で剥離は生じなかった。
B:促進耐候試験を900時間未満で、表面保護層と密着層間で剥離が生じた。
1-2.耐候性(退色)の評価
実施例及び比較例の化粧板に対して、L値を測定した。測定装置は、分光測色計(「CM-3700A」(型番)、コニカミノルタ株式会社製)を用いた。
次いで、実施例及び比較例の化粧板に対して、前記の促進耐候試験を1200時間実施した。そして、促進耐候試験後のL値を測定した。
そして、促進耐候試験前後の測定値から色差(ΔEab)を算出した。
色差(ΔEab)は、促進耐候試験前の測定値をL*1、a*1及びb*1とし、促進耐候試験後の測定値をL*2、a*2及びb*2としたときに、下記の数式で算出することができる。
ΔEab=〔(L*2-L*1+(a*2-a*1+(b*2-a*21/2
<耐候性評価基準>
AA:ΔEabが2.7以上
A:ΔEabが2.5以上2.7未満
B:ΔEabが2.0以上2.5未満
C:ΔEabが1.5以上2.0未満
D:ΔEabが1.5未満
1-3.鉛筆硬度
実施例及び比較例の化粧板から縦100mm×横100mmのサンプルを切り出し、鉛筆硬度試験を実施した。鉛筆硬度試験は、JIS K5600-5-4:1999に準拠した方法により実施した。具体的には、荷重は100g、速度は3mm/sとした。また、合格の判定条件は5回の評価のうち3回以上傷つかなかったこととした。例えば、硬度2Bで5回中3回以上傷つかなければ硬度2Bは合格として、次に硬い硬度での試験に進む、という判定手法とした。鉛筆硬度8Hにおいて、5回の評価のうち3回以上傷つかないものが合格レベルである。
1-4.線膨張係数の測定
実施例及び比較例で用いた表面保護層形成用インキ及び密着層形成用インキを、それぞれ離型PETの離型面側に塗布し、表面保護層及び密着層の単層膜(厚さ20μm)を作製した。次いで、前記単層膜を切り出し、長さ10mm、幅5mm、厚さ20μmの線膨張係数測定用サンプルを作製した。
作製したそれぞれの線膨張係数測定用サンプルを、熱機械分析装置(TMA-60、株式会社島津製作所製)にセットし、下記の条件で線膨張係数を測定した。測定結果は、表1にまとめた。
<測定条件>
・雰囲気ガス:窒素
・荷重:2g/5mm
・測定モード:引張
・温度プログラム
Step1:昇温温度10℃/minで30℃まで昇温後、30℃で10分間保持。
Step2:昇温温度5℃/minで100℃まで昇温後、100℃で1分間保持。
Step3:-30℃/minで0℃まで冷却。
また、上記線膨張係数の測定結果から、下記の値並びにBHC-Pr-AHC-Prを求めた。
・AHC-Pr:温度領域が40℃~50℃における表面保護層の線形膨張係数と密着層の線形膨張係数との差の絶対値
・BHC-Pr:温度領域が70℃~80℃における表面保護層の線形膨張係数と密着層の線形膨張係数との差の絶対値
HC-Pr-AHC-Prは、5.00×10-4/℃以下であると合格レベルと判定した。
[実施例1]
2-1.転写シートの製造
離型性支持体として、厚さ25μmの離型PETフィルム(「E5001」、東洋紡株式会社製)を用意した。離型フィルムの離型処理がされた面上に、下記の表面保護層形成用インキ1を、乾燥後の塗工量が5g/mとなるように塗布し、70℃、1分で乾燥後、電子線(加圧電圧:175keV、5Mrad(50kGy))を照射し、厚さ5μmの表面保護層を形成した。更に形成した表面保護層の面側に、90kWでコロナ処理を行った。
<表面保護層形成用インキ1>
・ウレタンアクリレート:100質量部
(2官能カプロラクトン変性ウレタンアクリレート/多官能ウレタンアクリレート=50/50(質量比))
・紫外線吸収剤:1.5質量部
(製品名:Tinuvin479、BASF社製)
・光安定剤:3質量部
(製品名:LS-3410、日本乳化剤株式会社製)
・ナノシリカ(平均粒径:1μm未満):2質量部
・非反応シリコーン:0.2質量部
・溶剤:適量
(メチルエチルケトン)
次いで、形成した表面保護層上に、下記の密着層形成用インキ1を、乾燥後の塗工量が3g/mとなるように塗布し、70℃、1分で乾燥させ、厚さ3μmの密着層を形成し、転写シートを得た。
<密着層形成用インキ1>
・ポリカーボネート系ウレタンアクリル共重合体:100質量部
(ウレタン成分/アクリル成分=90/10(質量比))
・紫外線吸収剤:30質量部
(「Tinuvin479」(BASF社製)16質量部、「Tinuvin400」(BASF社製)14質量部)
・光安定剤:3質量部
(「Tinuvin123」(BASF社製))
・シリカ(平均粒径:3~5μm):3質量部
・ヘキサメチレンジイソシアネート系硬化剤:10質量部
・溶剤:適量
(メチルエチルケトン)
2-2.化粧原紙の調製
建材用チタン紙原紙(KJ特殊紙株式会社製の商品名「PM-67P」、坪量:80g/m、厚さ:100μm)に対し、第1の硬化性樹脂としてメラミンホルムアルデヒド樹脂60質量部、水35質量部、及びイソプロピルアルコール5質量部からなる第1の硬化性樹脂の液状未硬化組成物を、含浸用の含浸装置を用いて該未硬化組成物が80g/m(乾燥時)の割合となるように含浸し、乾燥することにより未硬化の第1の硬化性樹脂を含浸した化粧原紙を得た。
得られた化粧原紙を80℃で10分加熱して、メラミンホルムアルデヒド樹脂を半硬化の状態とした。
得られた化粧原紙の一方の面に、絵柄印刷インキ(DICグラフィックス株式会社製、オーデSPTI)を用いて、厚み3μmの木目柄の絵柄層を形成し、化粧原紙を得た。
1-3.化粧板の製造
1-1で製造した転写シートの表面保護層を基準とした密着層側に、1-2で調製した化粧原紙を絵柄層が転写シート側に来るよう積層した。更に、化粧原紙に接するようにコア紙(太田産業株式会社、太田コア)を積層し、第1の積層体を得た。前記コア紙は、坪量245g/mとなるようクラフト紙に第2の硬化性樹脂としてフェノール樹脂からなる樹脂液を含浸したフェノール樹脂含浸コア紙であり、80℃で10分加熱して、フェノール樹脂を半硬化の状態とした。
得られた第1の積層体を2枚の鏡面加工した金属板(鏡面板)で挟み、熱プレス機を用いて圧力8MPaで、成型温度140℃で30分間の条件にて加熱及び加圧し、化粧原紙に含浸した第1の硬化性樹脂をコア層に含浸させつつ、未硬化の第1の硬化性樹脂、未硬化の第2の硬化性樹脂、未硬化の密着層を硬化させた。
得られた硬化後の第1の積層体から、剥離性支持体を剥離除去して、化粧板を製造した。
[実施例2]
実施例1において、2-1.転写シートの製造で、表面保護層上に、前記の密着層形成用インキ1を、乾燥後の塗工量が3g/mとなるように塗布し、70℃、1分で乾燥させ、厚さ3μmの密着層を形成し、更に密着層上に、アクリル樹脂(PMMA、重量平均分子量:96,000)を塗布、乾燥し、厚さ4μmのヒートシール層を形成し、転写シートを得た。
得られた転写シートを用いる以外は実施例1と同様にして、化粧板を製造した。
[比較例1]
表面保護層形成用インキ1が、紫外線吸収剤及び光安定剤を含まず、密着層形成用インキ1が、紫外線吸収剤及び光安定剤を含まないこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の転写シート及び化粧板を得た。
実施例1及び比較例1で得られた化粧板について、耐候性(密着性)、耐候性(退色)及び鉛筆硬度の評価結果を表1にまとめた。
Figure 0007243878000002
実施例1及びは、耐候性(密着性)、耐候性(退色)及び鉛筆硬度に優れることから、本開示の化粧板及び転写シートを、特に外装用の部材等に用いた場合でも、経時による各層同士の密着性の低下、退色を抑制することができることが確認できた。
一方、比較例1は、密着性及び鉛筆硬度は実施例1及び2と同程度であるものの、ΔEabが大幅に変化しており退色が生じ、耐候性が劣る結果となった。
本開示の化粧シート及び転写シートは、優れた耐候密着性を有するため、壁、天井、床等の建築物の内装用部材又は外壁、屋根、軒天井、柵、門扉等の外装用部材、窓枠、玄関ドア等の各種扉、手すり、幅木、廻り縁、窓枠、扉枠、モール等の建具又は造作部材の他、箪笥、棚、机等の一般家具、食卓、流し台等の厨房家具、又は弱電製品、OA機器等のキャビネットの表面化粧板、車両の内装用部材又は外装用部材として好適に用いられる。また、本開示の化粧シート及び転写シートを用いた部材は、上記の各種部材、中でも直射日光に晒される環境で用いられる部材として好適に用いられる。
1 化粧板
2 転写シート
3 第1の積層体
11 離型性支持体
12 表面保護層
13 密着層
14 化粧原紙
15 コア層
16 金属板
17 金属板
18 ヒートシール層

Claims (21)

  1. 下記(1)~(4)の工程を有し、下記(1)~(4)の工程の後に、下記(5)の工程を行う、化粧板の製造方法。
    (1)離型性支持体、第1の紫外線吸収剤を含んで厚みが8μm以上100μm以下である表面保護層、及び密着層をこの順に有する転写シートの前記表面保護層を基準として前記密着層側に、化粧原紙及びコア紙をこの順に積層してなる、第1の積層体を得る工程。
    (2)前記化粧原紙に未硬化の第1の硬化性樹脂を含浸する工程。
    (3)前記コア紙に未硬化の第1の硬化性樹脂を含浸する工程。
    (4)前記第1の積層体を加熱及び加圧することにより、前記未硬化の第1の硬化性樹脂を硬化する工程。
    (5)前記第1の積層体から、前記離型性支持体を剥離除去し、前記表面保護層、前記密着層、前記化粧原紙及び前記コア紙をこの順に有し、かつ、前記表面保護層を最表面に備えた化粧板を得る工程。
  2. 前記転写シートが、前記密着層の前記表面保護層とは反対側に、更にヒートシール層を有する、請求項1に記載の化粧板の製造方法。
  3. 前記密着層が、第2の紫外線吸収剤を含む、請求項1又は2に記載の化粧板の製造方法。
  4. 表面保護層の単位体積当たりの第1の紫外線吸収剤の含有量が、前記密着層の単位体積当たりの第2の紫外線吸収剤の含有量より少ない、請求項3に記載の化粧板の製造方法。
  5. 前記第1の硬化性樹脂が、メラミン樹脂である、請求項1~4のいずれか1項に記載の化粧板の製造方法。
  6. 前記メラミン樹脂が、水性メラミン樹脂である、請求項5に記載の化粧板の製造方法。
  7. 前記コア紙が、(1)~(4)の工程の前に更に、未硬化の第2の硬化性樹脂を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の化粧板の製造方法。
  8. 前記未硬化の第2の硬化性樹脂がフェノール樹脂である、請求項7に記載の化粧板の製造方法。
  9. 前記第1の紫外線吸収剤が、トリアジン化合物である、請求項1~8のいずれか1項に記載の化粧板の製造方法。
  10. 前記化粧原紙が、絵柄層を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の化粧板の製造方法。
  11. 前記コア紙の坪量が、100g/m以上300g/m以下である、請求項1~10のいずれか1項に記載の化粧板の製造方法。
  12. コア紙、化粧原紙、密着層及び表面保護層をこの順に有してなり、
    前記コア紙及び前記化粧原紙が第1の硬化性樹脂の硬化物を含み、
    前記表面保護層は、第1の紫外線吸収剤を含み、かつ、樹脂成分として硬化性樹脂組成物の硬化物を含み、かつ、厚みが8μm以上100μm以下であり、
    前記表面保護層を最表面に備える、
    化粧板。
  13. 前記密着層と化粧原紙の間に、更にヒートシール層を有する、請求項12に記載の化粧板。
  14. 前記密着層が、第2の紫外線吸収剤を含む、請求項12又は13に記載の化粧板。
  15. 前記コア紙が、第2の硬化性樹脂の硬化物を更に含む、請求項12~14のいずれか1項に記載の化粧板。
  16. 前記第1の硬化性樹脂が、メラミン樹脂である、請求項12~15のいずれか1項に記載の化粧板。
  17. 前記第1の紫外線吸収剤及び第2の紫外線吸収剤が、トリアジン化合物である、請求項12~16のいずれか1項に記載の化粧板。
  18. 前記化粧原紙が、絵柄層を含む、請求項12~17のいずれか1項に記載の化粧板。
  19. 前記表面保護層が、フィラーを含む、請求項12~18のいずれか1項に記載の化粧板。
  20. 密着層、表面保護層及び離型支持体をこの順に有してなり、
    前記表面保護層と前記離型性支持体とが接してなり、
    前記表面保護層は、第1の紫外線吸収剤を含み、かつ、樹脂成分として硬化性樹脂組成物の硬化物を含み、かつ、厚みが8μm以上100μm以下である、請求項12~19のいずれか1項に記載の化粧板用の転写シート。
  21. 前記密着層の前記表面保護層とは反対側に、更にヒートシール層を有する、請求項20に記載の化粧板用の転写シート。
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