JP6914136B2 - ダンパ装置 - Google Patents
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Description
特に、駆動源の駆動力を開閉部材に出力する出力歯車と、該駆動力を出力歯車に伝達する伝達歯車と、伝達歯車が接触することで伝達歯車の回転範囲を規制する規制部と、を有する構成において、該規制部の損傷を抑制することが必要である。
前記第1構成部に対して第2構成部を設ける組合せ構造にすれば、第1構成部と共に前記伝達歯車から受ける力を安定して受け止めることができる。
[実施例1](図1〜図15)
最初に、実施例1のダンパ装置1の概要について説明する。
図1は、本実施例のダンパ装置1を備える装置の一例である冷蔵庫101を表す概略図(一部透視図)である。
また、図2及び図3は本実施例のダンパ装置1の概略図である。このうち、図2は、駆動力伝達装置2に対して第1フレーム3及び第2フレーム4を取り付けた状態を表している。一方、図3は、駆動力伝達装置2に対して第1フレーム3及び第2フレーム4を取り外した状態を表している。
ただし、本実施例のダンパ装置1を備える装置は、冷蔵庫に限定されない。また、本実施例のダンパ装置1を備える冷蔵庫の構成は、図1で表される構成に限定されない。
ここで、方向Xは、駆動力伝達装置2に対する第1フレーム3及び第2フレーム4の配置方向に沿う方向(+X方向は第1フレーム3側から第2フレーム4側に向かう方向であり、−X方向はその反対方向)である。また、方向Yは、方向Xと直交する方向であるとともに開口部7及び開口部8の開口方向に沿う方向(+Y方向は開口部7及び開口部8が開く方向であり、−Y方向はその反対方向)である。また、方向Zは、方向X及び方向Yと共に直交する方向(+Z方向は第1フレーム3を右側に第2フレーム4を左側にして+Y方向から見た場合の上方向であり、−Z方向はその反対方向)である。
本実施例のダンパ装置1は、開閉板5及び開閉板6の開閉位置として、双方が閉位置、一方が開位置で他方が閉位置、双方が開位置、一方が閉位置で他方が開位置の4つの状態をとることが可能になっている。そして、冷蔵庫101は、ダンパ装置1がこのような4つの状態をとることで、冷蔵室102、冷凍室103及び野菜室104に導入する気流AFを調整可能(すなわち、冷蔵室102、冷凍室103及び野菜室104の温度を調整可能)になっている。なお、本実施例の冷蔵庫101においては、開閉板5や開閉板6が全開している状態(全開位置)または開閉板5や開閉板6が完全に閉じている状態(全閉位置)で使用することのほか、開閉板5や開閉板6が完全には開き切っていない状態や、開閉板5や開閉板6が完全には閉じ切っていない状態で使用することも可能である。
ここで、図4〜図8は、本実施例のダンパ装置1の駆動力伝達装置2の概略図である。このうち、図4は、方向Xに沿う方向から見た駆動力伝達装置2の概略図である。また、図5及び図6は駆動力伝達装置2の概略斜視図であり、図6は歯車12及び歯車13の構成を分かり易くするために図5で表される状態に対して歯車10及び歯車11を浮かした状態を表している。図7は、歯車12及び歯車13以外の歯車を取り外した状態であって、方向Xに沿う方向から見た駆動力伝達装置2の概略図であり、歯車12が第1位置にある状態を表している。そして、図8は、歯車12及び歯車13以外の歯車を取り外した状態であって、方向Xに沿う方向から見た駆動力伝達装置2の概略図であり、歯車12が第2位置にある状態を表している。
また、図9は、本実施例のダンパ装置1の駆動力伝達装置2の一部を表す概略図であり、歯車12が第1位置にある状態を表している。
また、図10は、本実施例のダンパ装置1の駆動力伝達装置2の一部を表す概略断面図である。
そして、図11〜図14は本実施例のダンパ装置1の伝達歯車である歯車12を表しており、図11は斜視図であり、図12は駆動力伝達装置2に取り付けられた状態における平面図であり、図13は底面図であり、図14は図11とは異なる方向から見た斜視図である。
なお、本実施例の駆動力伝達装置2は、駆動源としてステッピングモータ48を有する構成であるが、駆動源に特に限定は無く、例えば、ステッピングモータ48の代わりにDCモータなどを使用してもよい。
また、第2歯車21は、第1歯車18の小径歯車部20と噛合う大径歯車部22と、大径歯車部22よりも内周側に設けられた小径歯車部23と、を有している。
また、第3歯車24は、第2歯車の小径歯車部23と噛合う大径歯車部25と、大径歯車部25よりも内周側に設けられた小径歯車部26と、を有している。本実施例の歯車列9はこのような構成になっているが、歯車列の構成に特に限定は無い。
そして、本実施例の駆動力伝達装置2は、第1フレーム3における開閉板5の回転軸と共通する回転軸である回転軸30を基準に回転可能な歯車11を備えている。歯車11は、外周部に設けられ且つ歯28と噛合う歯29を有している。歯車11の回転移動に同期して開閉板5は回転移動する。
そして、本実施例の駆動力伝達装置2は、第2フレーム4における開閉板6の回転軸と共通する回転軸である回転軸33を基準に回転可能な歯車13(扇型歯車)を備えている。この歯車13の回転軸33は、上記した歯車11の回転軸30と組み付け状態において軸心位置は一致している。歯車13は、外周部38に設けられ且つ歯31と噛合う歯32を有している。この歯32も全周に亘らず周方向の一部の範囲に設けられている。歯車13の回転移動に同期して開閉板6は回転移動する。
そこで、本実施例の駆動力伝達装置2においては、歯車12の伴回りを抑制可能な構成になっている。具体的には、図11〜図14で表されるように、歯車12は、小径円弧部52に対して回転軸37からの距離が長い大径円弧部51(カム面)を歯車12の周囲の一部に備えている。そして、図7及び図8で表されるように、駆動力伝達装置2は、大径円弧部51及び後述の角部54が接触する位置に板バネである押圧部36を備えている。
の間に位置している。
歯車12は、このように大径円弧部51が板バネである押圧部36に押圧される(歯車10の回転力により伴回りしないように負荷が加えられる)ことで伴回りが抑制される構成になっている。詳細には、歯車12が規制部15で規制された状態(図7及び図8参照)のときは、角部54が押圧部36に押圧されることで伴回りが抑制される構成になっている。ただし、押圧部の構成はこのような板バネに限定されない。歯車12に負荷を掛けることができるのであれば、例えばゴムなどの弾性体などであっても良い。また、外周部38のカム面に押圧部を接触させるのでなく、回転軸37を構成する軸部に押圧部を接触させる構成などとしてもよい。
なお、歯車10の回転範囲のうち接触部34が被接触部35を押す範囲を歯車10が移動しているときは、押圧部36が歯車12の回転を抑制する力よりも接触部34が被接触部35を押す力の方が強いので、歯車12は歯車10の回転に伴って回転する。その際、カム面(大径円弧部51)は押圧部36に摺動する。
図11で表されるように、歯車12は、回転軸37の軸線方向において、上側(−X方向側であって歯車10が載置される側)に歯車10を載せることができる載置面56が形成され、該歯車12の平板部53から上側に被接触部35が載置面56よりもさらに上側まで延在するように構成されている。そして、上記のように、該歯車12が規制部15で規制された状態において押圧部36から負荷が加えられることにより伴回りを防止する角部54を有し、被接触部35が接触部34に当接して回転する際に押圧部36に摺動する大径円弧部51を有する。そして、大径円弧部51は円弧を構成する曲面となっており、大径円弧部51及び角部54の接続部分と角部54及び平面部61の接続部分とを介し、大径円弧部51は平面部61と連続する面になっている。
大径円弧部51及び角部54の接続部分と角部54及び平面部61の接続部分とでは、大径円弧部51及び角部54の接続部分の方が径方向外側に位置する(回転軸37からの距離が長い)。このため、押圧部36が角部54を乗り越えようとする際の抵抗により伴回りが防止される。
なお、平板部53の小径円弧部52は、図11〜図14で表されるように、歯31の形成領域を除き、上側(−X方向側)は平面部61、角部54及び大径円弧部51とともに外周部38を構成するが、下側(+X方向側)は全体的に円弧状(円柱状)となっている。具体的には、図12で表されるように、大径円弧部51の下部には、小径円弧部52の円弧を構成する逃げ部55が形成されている。また、該小径円弧部52は、円周方向の一部の領域にのみ歯31を有している。
本実施例では規制部15(第1規制部15a及び第2規制部15b)は収容部14と同じ樹脂材料で該収容部14と一体成形により作られている。勿論、規制部15(第1規制部15a及び第2規制部15b)は収容部14と別の材料で作られ、締結具によって収容部14の所定位置に取り付けられていてもよい。
本実施例の規制部15は収容部14と一体成形により作られているので、収容部14の壁部42及び面14a(底面)に対して連続的に形成されている。ただし、このような構成に限定されず、収容部14の壁部42に対してのみ連続的に形成されている構成や、面14aに対してのみ連続的に形成されている構成や、面14aと対向する側の面に対してのみ連続的に形成されている構成などとしてもよい。
図9に表したように、歯車12は外周部38に外周面49を有しており、規制部15の側面39と外周面49とが接触することにより歯車12の回転範囲が規制される構成になっている。
本実施例のダンパ装置1は、駆動源としてのステッピングモータ48と、ステッピングモータ48の駆動力により開閉する開閉部材としての開閉板6と、ステッピングモータ48の駆動力を開閉板6に出力する出力歯車としての歯車13と、を備えている。また、ステッピングモータ48の駆動力を歯車13に伝達する伝達歯車としての歯車12と、歯車12が接触することで歯車12の回転範囲を規制する規制部15と、規制部15が設けられ、歯車13と歯車12とを収容する収容部14と、を備えている。そして、歯車12は、規制部15により回転範囲が規制されることにより、第1位置から第2位置までの回転範囲で回転するように構成されている。
なお、本実施例のダンパ装置1においては、第1位置が開閉板6の全開位置に対応し、第2位置が全閉位置に対応している。
なお、「別に構成される」とは、図10で表されるように、歯車12の外周部38が当接する当接部60(本実施例では後述の第1構成部15a’及び第1構成部15b’における歯車12の外周部38が接触する部分に相当する)を有しており、該当接部60が収容部14における規制部15が設けられる側の面14aにおいて独立していることを意味する。ただし、2つの規制部15の当接部60同士が繋がっていなければ、2つの規制部15同士を繋いだ構成(例えば図10の破線で表されたリブ50参照)も含む意味である。
なお、「歯車12と接触することにより歯車12から力を受ける方向に延びる」とは、厳格に力を受ける方向(例えば方向F1)に延びる構成でなくてもよく、概ね力を受ける方向(例えば本実施例の方向F2)に延びる構成であればよい意味である。具体的には、例えば、力を受ける方向に対して±90度以下の角度となる方向に延びる構成、さらに好ましくは、±45度以下の角度となる方向に延びる構成などが該当する。
また、「歯車12から力を受ける方向とは異なる方向に延びる」とは、歯車12から力を受ける部位において歯車12と規制部15とが面接触する場合に、その面に沿う方向に延びる構成と、その面にほぼ沿う方向に延びる構成も含む意である。
このため、規制部15(第1規制部15a及び第2規制部15b)に加わる力を第1構成部15a’及び第1構成部15b’が延びる方向に分散することができるとともに、規制部15に加わる力を第2構成部15a’’及び第2構成部15b’’で効果的に受け止めることができる。したがって、本実施例のダンパ装置1は、規制部15が損傷することを抑制することができる。
規制部15と歯車12の外周部38とを接触させる構成とすることで、歯車12の外側に規制部15を形成できるので、規制部15を大きく頑丈に形成することが容易になるとともに、規制部15を梁状にすることなどで収容部14も頑丈にすることができる。
なお、本実施例の規制部15は、「歯車12の回転軸37を基準とする歯車12の外周部38」が第1構成部15a’及び第1構成部15b’に切り替わって接触することで歯車12の回転を規制する構成になっている。このため、規制部15及び歯車12をこのような構成とすることで、歯車12の回転軸37から規制部15と歯車12との接触位置までの距離を長く設定することが可能となっている(図15の距離L1と図24の距離L2参照)。すなわち、歯車12から規制部15にかかる応力を緩和することができる。これにより、本実施例のダンパ装置1は、特に効果的に規制部15が損傷することを抑制することができる。本実施例の規制部15は、このような構成になっているが、「外周部」は必ずしも歯車12の回転軸37を基準とする歯車12の外周部に限定されない。例えば、収容部14の面14aと対向する面に規制部15を2つ形成し、平板部53の載置面56側の面57にこれら2つの規制部15と当接する当接部材を備える構成などとしてもよい。
ここで、規制部15の側面39(図9)も少なくとも歯車12の外周部38と当接する部分は面形状に形成することが好ましい。このように構成すれば、歯車12の外周部38と規制部15は、互いの当接部分が両方とも面形状の面接触となり、前記力の一点集中を一層抑制することができる。
このように、本実施例のダンパ装置1は、規制部15が収容部14の壁部42に繋がっているので、規制部15に加わる力を収容部14の壁部42にも分散させることができ、以って前記加わる力を効果的に受け止めることができる。
なお、「収容部14の壁部42」とは、詳細には、歯車12の回転軸37が延びる方向とは交差する方向(方向Xと交差する方向)における収容部14の壁部42を意味する。
ここで、本実施例では規制部15は収容部14の外周壁としての壁部42に繋がる構成であり、別途壁部を構成することなく規制部15に加わる力を効果的に受け止めることができる構成になっている。しかしながら、このような構成に限定されず、収容部14の外周壁とは別に壁部を形成(例えば収容部14の面14aや該面14aと対向する面に形成)し、規制部15を該壁部に繋がる構成としてもよい。
なお、本実施例のダンパ装置1では、第1規制部15aのみが壁部42の複数個所に繋がっている構成であるが、第2規制部15bも壁部42の複数個所に繋がっている構成にすることがさらに好ましい。
なお、「規制部15の端部40」とは、図9に表した実施例では、歯車12の回転軸37が延びる方向及び歯車12から力を受ける方向F1とは共に交差する方向(すなわち、図9における方向E)における規制部15の端部を意味する。そして、「規制部15の端部40から外れた位置」とは、例えば、規制部15の端部40と接触しない位置が該当する。
「規制部15の端部40から外れた位置」を図9に表した実施例の構造を離れて一般化して以下に定義する。
上記の通り「規制部の端部」は、規制部15が歯車12から力を受ける部分を説明する概念である。即ち、「規制部の端部から外れた位置」とは、ある形状に形成された規制部15において、歯車12からの前記力によって損傷しやすい部位を外して、損傷しにくい部分で前記力を受けるように構成することを意味する。具体的には、例えば、規制部15が歯車12と接触する部分(例えば規制部15の側面39)が面や辺を有していた場合、該面や辺の中間部分などが該当する。
このように、本実施例のダンパ装置1は、規制部15が収容部14の壁部42に繋がっているので、規制部15に加わる力を収容部14の壁部42にも分散させることができ、以って前記加わる力を効果的に受け止めることができる。
ただし、このような構成に限定されず、規制部15は収容部14と一体成形で作らなくてもよいし、規制部15と収容部14とを別の素材で構成してもよい。
なお、上記のように、本実施例の規制部15は収容部14と一体成形により作られているので、収容部14の壁部42及び面14aに対して連続的に形成されている。ただし、このような構成に限定されず、収容部14の壁部42に対してのみ連続的に形成されている構成や、面14aに対してのみ連続的に形成されているや、面14aと対向する側の面に対してのみ連続的に形成されている構成などとしてもよい。
規制部15に角部47がある場合、該角部47から規制部15は損傷しやすいが、本実施例のダンパ装置1のように規制部15に角部47がある場合でも角部47が面取りされていれば、規制部15の損傷を効果的に抑制することができるためである。
なお、「角部47は面取りされている」とは、角部47が平面状に面取りされている場合のほか、角部47が曲面状(例えば、本実施例の角部47のようにラウンド状)に面取りされている場合も含む意味である。
なお、上記のように、平板部53の小径円弧部52は、歯31の形成領域を除き、上側(−X方向側)は平面部61、角部54及び大径円弧部51とともに外周部38を構成するが、下側(+X方向側)は全体的に円弧状(円柱状)となっている。また、該小径円弧部52は、円周方向の一部の領域にのみ歯31を有している。そして、上記のように、歯車13は扇型歯車であり、扇型の最外周部分(円弧部分)に歯32が形成されている。また、歯32の下側(+X方向側)の一部の領域には、小径円弧部52に当接する当接歯が設けられている。歯車13はこのような構成となっていることで、歯31が歯32と噛合う位置にあるときは歯31により拘束されて位置決めされ、歯31が歯32と噛合う位置にないときは小径円弧部52における歯31が形成されていない部分により拘束されて位置決めされる。このような構成により、歯車13は、歯車12に対して常に接触することとなり、開閉板のがたつきを抑制し、意図しない動作を防ぐことができる。
図15は、本実施例のダンパ装置1の駆動力伝達装置2における各歯車の動作を説明するための概略図である。
また、図24は、参考例のダンパ装置の駆動力伝達装置における各歯車の動作を説明するための概略図である。なお、図24は規制部15(規制部15e)の構成が分かり易いように、本実施例の歯車12に対応する伝達歯車としての歯車212を一部透視図として表している。参考例のダンパ装置は、歯車212に一つの規制部15eに対する溝状の通路260が形成されている。そして、歯車212を回転させた際に規制部15eが通路260の端部に接触することで歯車212の回転が規制される構成になっている。
ここで、本実施例のダンパ装置1においては、第1位置が開閉板6の全開位置に対応し、第2位置が全閉位置に対応している。第1位置及び第2位置を図15に対応させると、第1位置(開閉板6の全開位置)は、開−開原点位置、開−開停止位置及び閉−開停止位置(図15の右側3つ)に対応し、歯車12は第1規制部15aに当接する。一方、第2位置(開閉板6の全閉位置)は、閉−閉原点位置、閉−閉停止位置及び開−閉停止位置(図15の左側3つ)に対応し、歯車12は第2規制部15bに当接する。
そこで、上記のように、本実施例のダンパ装置1は、接触部34と被接触部35とが当接しない状態において、押圧部36に角部54を接触させることで歯車12に負荷をかけ、歯車10の回転に伴って歯車12が伴回りしないようにしている。
また、図15で表されるように、歯車10の回転範囲の一部である連動範囲(開−閉停止位置から開−開原点位置までの間、並びに、閉−開停止位置から閉−閉原点位置までの間)を接触部34が回転移動する際において接触部34と被接触部35とが接触し、該連動範囲を外れた非連動範囲(閉−閉原点位置から開−閉停止位置までの間、並びに、開−開原点位置から閉−開停止位置までの間)を接触部34が回転移動する際において接触部34と被接触部35との接触が解除される構成になっている。そして、歯車12の非連動範囲における回動に対して負荷を与えることによる伴回りを阻止する押圧部36を備えている。
本実施例のダンパ装置1のように、伝達歯車(歯車12)と回転軸(回転軸37)が共通の回転歯車(歯車10)を備え、伝達歯車(歯車12)が回転歯車(歯車10)と連動して接触部34と被接触部35とが接触する連動範囲を回転する従動歯車である構成においては、非連動範囲を接触部34が回転移動する際に伝達歯車が伴回りしてしまう場合がある。歯車10と歯車12との間に摩擦力が生じるためである。しかしながら、本実施例のダンパ装置1は、歯車12に対して押し当てられる押圧部36を備えているので、非連動範囲を接触部34が回転移動する際に歯車12が伴回りしてしまうことを抑制できる構成になっている。
[実施例2](図16〜図21)
図16〜図21は、実施例2のダンパ装置の駆動力伝達装置2を表す概略図である。このうち、図18〜図21は、内部構成を分かり易くするために構成部材を一部省略して表している。また、図16は、実施例1の駆動力伝達装置2の図4に対応する図である。また、図17は、実施例1の駆動力伝達装置2の図6に対応する図である。また、図20は、実施例1の駆動力伝達装置2の図7に対応する図である。また、図21は、実施例1の駆動力伝達装置2の図8に対応する図である。なお、上記実施例1と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。
なお、本実施例のダンパ装置は、駆動力伝達装置2の以外は、実施例1のダンパ装置1と同様の構成である。
本実施例の規制部15は、図19〜図21で表されるように、第1規制部15cと第2規制部15dとにより構成されている。本実施例の規制部15(第1規制部15c及び第2規制部15d)は収容部14の壁部42に繋がる構成とはなっていないが、収容部14の内部に十分なスペースを確保できない構成である場合などにおいては、このような構成とすることで規制部15の形成を容易にすることができる。
図22は、実施例3のダンパ装置の駆動力伝達装置2の一部を表す概略図であり、実施例1の駆動力伝達装置2の図9に対応する図である。また、図23は、実施例3〜実施例5の駆動力伝達装置2の一部を表す概略図である。このうち、図23(a)は、図22において方向Dから見た実施例3の駆動力伝達装置2の一部断面図である。また、図23(b)は、実施例4の駆動力伝達装置2の一部断面図であり、実施例3の駆動力伝達装置2の一部断面図である図23(a)に対応する図である。そして、図23(c)は、実施例5の駆動力伝達装置2の一部断面図であり、実施例3の駆動力伝達装置2の一部断面図である図23(a)に対応する図である。なお、上記実施例1及び実施例2と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。
なお、実施例3〜実施例5のダンパ装置は、何れも、駆動力伝達装置2の以外は、実施例1のダンパ装置と同様の構成である。
まず、実施例3のダンパ装置は、図22及び図23(a)で表されるように、規制部15(詳細には、第1規制部15aにおける第1構成部15a’)が歯車12から当接し力を受ける側とは反対側(方向F1における下流側)に補強部43(補強部43a)が設けられている。ここで、本実施例の補強部43aは、図23(a)で表されるように、収容部14における規制部15が設けられる側の面14aとは反対側の面14bに形成されている。本実施例の補強部43aは、歯車12から力を受ける方向F1の下流側で規制部15を支持することにより、該規制部15を補強可能な構成になっている。
なお、本実施例においては、規制部15に凸部が設けられ、補強部43bに凹部が設けられる構成であるが、規制部15に凹部が設けられ、補強部43bに凸部が設けられる構成であってもよい。
また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
5…開閉板(開閉部材)、6…開閉板(開閉部材)、7…開口部、8…開口部、
9…歯車列、10…歯車(回転歯車)、11…歯車(出力歯車)、
12…歯車(伝達歯車、従動歯車)、13…歯車(出力歯車)、14…収容部、
14a…規制部15が設けられる側の面、14b…面14aとは反対側の面、
15…規制部、15a…第1規制部、15a’…第1構成部、
15a’’…第2構成部、15b…第2規制部、15b’…第1構成部、
15b’’…第2構成部、15c…第1規制部、15d…第2規制部、
15e…規制部、16…回転軸、17…歯車、18…第1歯車、19…大径歯車部、
20…小径歯車部、21…第2歯車、22…大径歯車部、23…小径歯車部、
24…第3歯車、25…大径歯車部、26…小径歯車部、27…歯、28…歯、
29…歯、30…回転軸、31…歯、32…歯、33…回転軸、34…接触部、
35…被接触部、36…押圧部、37…回転軸、38…歯車12の外周部、
39…規制部15の側面、40…規制部15の端部、41…接触位置、42…壁部、
42a…壁部、42b…壁部、42c…壁部、43…補強部、43a…補強部、
43b…補強部、43c…補強部、44…凸部、45…凹部、46…噛合い部、
47…角部、48…ステッピングモータ(駆動部)、
49…歯車12の外周面(接触面)、50…リブ、51…大径円弧部、
52…小径円弧部、53…平板部、54…角部、55…逃げ部、56…載置面、
57…平板部53の載置面56側の面、58…逃げ部、59…円周部、60…当接部、
61…平面部、101…冷蔵庫、102…冷蔵室、103…冷凍室、104…野菜室、
105…冷却器、106…送風機、107…ダンパ装置、108…ダンパ装置、
210…歯車、211…歯車、212…歯車、213…歯車、260…通路、
AF…気流、E…力を受ける方向と異なる方向、F1…力を受ける方向、
F2…受けた力を受け止める方向、L1…距離、L2…距離
Claims (12)
- 駆動源と、
前記駆動源の駆動力により開閉する開閉部材と、
前記駆動源の駆動力を前記開閉部材に出力する出力歯車と、
前記駆動源の駆動力を前記出力歯車に伝達する伝達歯車と、
前記伝達歯車が接触することで前記伝達歯車の回転範囲を規制する規制部と、
前記規制部が設けられ、前記出力歯車と前記伝達歯車とを収容する収容部と、を備え、
前記伝達歯車は、前記規制部により回転範囲が規制されることにより、第1位置から第2位置までの回転範囲で回転するように構成され、
前記規制部は、前記伝達歯車の回転を前記第1位置で規制する第1規制部と、前記第1規制部とは別に構成されるとともに前記伝達歯車の回転を前記第2位置で規制する第2規制部と、を備えており、
前記規制部は、前記伝達歯車と接触することにより前記伝達歯車から力を受ける方向に延びる第2構成部を有し、
前記第2構成部は、前記伝達歯車から力を受ける側とは反対側が前記収容部の外周壁に繋がっていることを特徴とするダンパ装置。 - 請求項1に記載のダンパ装置において、
前記規制部は、前記伝達歯車の外周部が接触することで前記伝達歯車の回転を規制する構成になっていることを特徴とするダンパ装置。 - 請求項1または2に記載のダンパ装置において、
前記伝達歯車は、前記規制部に対する接触面を有することを特徴とするダンパ装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のダンパ装置において、
前記規制部は、前記伝達歯車と接触することにより前記伝達歯車から力を受ける方向とは異なる方向に延びる第1構成部を有することを特徴とするダンパ装置。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載のダンパ装置において、
前記規制部は、前記外周壁の複数個所に繋がっていることを特徴とするダンパ装置。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載のダンパ装置において、
前記規制部は、リブ状であることを特徴とするダンパ装置。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載のダンパ装置において、
前記規制部における前記伝達歯車との接触位置は、前記規制部の端部から外れた位置であることを特徴とするダンパ装置。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載のダンパ装置において、
前記規制部は、前記収容部と一体成形されていることを特徴とするダンパ装置。 - 請求項1から8のいずれか1項に記載のダンパ装置において、
接触部を有し、前記伝達歯車と回転軸が共通であって、前記接触部を介して前記駆動源の駆動力を前記伝達歯車に伝達する回転歯車を備え、
前記伝達歯車は、被接触部を有し、前記接触部と前記被接触部とが接触して前記接触部により前記被接触部が力を受けることにより前記回転歯車と連動して回転する従動歯車であり、
前記回転歯車の回転範囲の一部である連動範囲を前記接触部が回転移動する際において前記接触部と前記被接触部とが接触し、前記連動範囲を外れた非連動範囲を前記接触部が回転移動する際において前記接触部と前記被接触部との接触が解除される構成になっており、
前記伝達歯車の前記非連動範囲における回動に対して負荷を与えることによる伴回りを阻止する押圧部を備えていることを特徴とするダンパ装置。 - 請求項1から9のいずれか1項に記載のダンパ装置において、
前記伝達歯車は、前記伝達歯車の回転軸を基準とする同心円の一部に歯が設けられた噛合い部を有し、前記噛合い部を前記出力歯車の歯と噛合わせることで前記駆動源の駆動力を前記出力歯車に伝達する構成になっていることを特徴とするダンパ装置。 - 請求項1から10のいずれか1項に記載のダンパ装置において、
前記規制部を補強する補強部を備えていることを特徴とするダンパ装置。 - 請求項1から11のいずれか1項に記載のダンパ装置において、
前記規制部は、二つの面が交わる部分の少なくとも一つは面取りされていることを特徴とするダンパ装置。
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