JP2019052687A - ダンパ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】羽板の取り付けやすさと外れにくさとが両立されたダンパ装置を提供する。
【解決手段】駆動源と、羽板(20)と、前記羽板を回動可能に支持する枠体と、動力伝達機構と、を備え、前記羽板のその回動中心線(a)に平行な方向の寸法を該羽板の長さ(l)としたときに、該羽板の長さ方向の両端には、該長さ方向に突出した軸部である第1軸部(21)が形成されており、前記枠体は、羽板支持部を有しており、前記羽板支持部の周方向の一部に、前記第1軸部が径方向に差し込まれる切欠部である差込口が形成されており、前記差込口に差し込まれる前記第1軸部は、その周方向における一部に、軸幅(w2)が他の部分の軸幅(w1)よりも小さく形成された小径部(21c)を有しており、前記羽板支持部の周方向における前記差込口の開口幅は、前記第1軸部の前記他の部分の軸幅よりも小さいことを特徴とするダンパ装置により解決する。
【選択図】図2

Description

本発明はダンパ装置に関する。
下記特許文献1には、蓋体に突設する回動軸が、L字型の突片よりなるケース本体の受け部に嵌合されている蓋付き器具ケースが開示されている。
実開平1−165681号公報
上記特許文献1は、蓋体に突設する回動軸の断面が楕円形に設けられており、本体ケースの抜け止めボスの先端と受け部の垂直片の内面との間隔を、回動軸の短径よりも若干短くしたことにより、蓋体を本体ケースに嵌合し易くなっている。しかし、回動軸の外周面が、受け部に対して点接触あるいは線接触しているため、蓋体の開閉動作により蓋体に外力が加わったときに、回動軸の外周面の点接触あるいは線接触する部分が支点となり、蓋体がケース本体から外れやすくなっている。
上記問題に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、羽板の取り付けやすさと外れにくさとが両立されたダンパ装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のダンパ装置は、駆動源と、羽板と、前記羽板を回動可能に支持する枠体と、前記駆動源の駆動力を前記羽板に伝達し該羽板を回動させる動力伝達機構と、を備え、前記羽板のその回動中心線に平行な方向の寸法を該羽板の長さとしたときに、該羽板の長さ方向の両端には、該長さ方向に突出した軸部である第1軸部が形成されており、前記枠体は、前記各第1軸部を回動可能に支持する一対の軸受である羽板支持部を有しており、前記羽板支持部の少なくともいずれか一方には、その周方向の一部に、前記第1軸部が径方向に差し込まれる切欠部である差込口が形成されており、前記第1軸部の前記回動中心線に直交する方向の寸法を該第1軸部の軸幅としたときに、前記差込口に差し込まれる前記第1軸部は、その周方向における一部に、軸幅が他の部分の軸幅よりも小さく形成された小径部を有しており、前記羽板支持部の周方向における前記差込口の開口幅は、前記第1軸部の前記他の部分の軸幅よりも小さいことを特徴とする。
羽板の第1軸部が小径部を有しており、羽板支持部の周方向における差込口の開口幅は、第1軸部の他の部分の軸幅よりも小さいことにより、羽板支持部の差込口の開口幅を小径部の軸幅に合わせて小さく設計することができる。これにより、差込口の開口幅の寸法と、第1軸部の他の部分の軸幅との差を大きくすることができ、他の部分の軸幅に対する羽板支持部の外れ止めとすることができる。そのため、羽板支持部に対する羽板の取り付けやすさと外れにくさとを両立させることができる。
また、前記小径部は、前記第1軸部の周面の一部が平面状に形成されることで軸幅が小さくされた部分であることが好ましい。さらに、前記小径部は、前記第1軸部の周方向において、前記回動中心線を挟んで互いに反対側に位置する部分が平面状に形成されることで軸幅が小さくされた部分であることが好ましい。
小径部は、平面状に形成されることで軸幅が小さくされた部分であることにより、小径部の軸幅の寸法管理が容易になり、例えば、小径部が楕円の周面の一部により形成されている場合と比べて、小径部の寸法管理が容易となることで所望する形状の羽板を作成することが可能となり、羽板を羽板支持部から、より抜けにくく嵌めやすい形状とすることができる。また、組み立て時に小径部の位置の判別が容易であり、枠体に対する羽板の組み立て性を向上することができる。
また、前記羽板は樹脂製の部材であり、前記羽板の表面または裏面における長さ方向に直交する方向の寸法を該羽板の幅とし、前記羽板の長さ方向および幅方向に直交する方向の寸法を該羽板の厚さとしたときに、前記小径部を構成する前記平面状に形成された面は、前記羽板の厚さ方向に平行な面であることが好ましい。
また、前記羽板支持部の周方向における前記差込口の開口幅は、前記小径部の軸幅よりも小さいことが好ましい。
羽板支持部の周方向における差込口の開口幅を、小径部の軸幅よりも小さくすることにより、羽板の第1軸部の小径部を、羽板支持部の差込口の開口に圧入して、羽板支持部の差込口を弾性変形させて嵌合することができる。これにより、羽板を枠体から外れにくくすることができる。
また、複数の前記羽板を備え、前記枠体は、前記複数の羽板の前記第1軸部を回動可能に支持する複数組の前記羽板支持部を有しており、前記枠体は、流体の流入口および流出口である一対の開口部を有し、前記枠体における、前記一対の開口部を連通している中空部を該枠体の流路部としたときに、前記複数の羽板は、前記流路部内に、いずれか一方の前記開口部である第1開口部に沿って、平行に並べて配置されていることが好ましい。
流体の流路を開閉する羽板を複数枚に分割することにより、ダンパ装置の開口面積が大きくなった場合でも、羽板の回動スペースの拡大を抑えることができる。これにより、本発明のダンパ装置は、羽板の回動スペースの確保が容易となり、より狭小なスペースに設置することが可能とされている。
また、前記各羽板の表面または裏面における長さ方向に直交する方向の寸法を該羽板の幅とし、前記流路部における流体の流路方向の寸法を該流路部の高さとしたときに、前記流路部の高さは、前記各羽板の幅よりも高いことが好ましい。
ダンパ装置の枠体が複数の羽板を覆う高さを有していることにより、ダンパ装置の出荷時、保管時、および取付時において、羽板をより安全に保護することができる。
また、前記動力伝達機構は前記流路部内に配置されたリンク機構を有しており、前記リンク機構の揺動範囲は、前記流路部内に収まることが好ましい。
複数の羽板の駆動部材であるリンク機構が、その揺動動作を枠体の流路部内で行い、枠体の外にはその機構を突き出さない構成であることにより、ダンパ装置の設置場所の自由度が高められる。
また、前記動力伝達機構は、前記流路部内に配置されたリンク機構と、該リンク機構に連結され、前記駆動源の駆動力を前記リンク機構に伝達する部材であるリンク駆動部材と、を有しており、前記枠体は、前記リンク駆動部材の支持部であるリンク駆動部材支持部を有しており、前記複数組の羽板支持部および前記リンク駆動部材支持部は、前記枠体と一体成形されていることが好ましい。
羽板支持部とリンク駆動部材支持部とが枠体と一体成形されていることにより、羽板とリンク機構との相対的な位置関係を一定に保つことができる。これにより、寸法誤差や組立誤差によるこれら部材の位置精度への影響を抑え、羽板のスムーズな動作を担保することができる。
また、前記動力伝達機構は、前記流路部内に配置されたリンク機構と、該リンク機構に連結され、前記駆動源の駆動力を前記リンク機構に伝達する部材であるリンク駆動部材と、を有しており、前記リンク機構は、前記リンク駆動部材に連結される第1リンク部材と、該第1リンク部材と前記各羽板の長さ方向の一端とを連結する第2リンク部材と、を有することが好ましい。
リンク機構が上記第1リンク部材および第2リンク部材を有することにより、第1リンク部材を駆動リンクとし、第2リンク部材を中間リンク、枠体を固定リンク、各羽板を従動リンクとする4節リンク機構を構成することができる。これにより、簡易な構造で各羽板の回動動作を同期させることが可能となる。
また、前記動力伝達機構は、前記流路部内に配置されたリンク機構と、該リンク機構に連結され、前記駆動源の駆動力を前記リンク機構に伝達する部材であるリンク駆動部材と、を有しており、前記リンク駆動部材は、歯車部、および出力軸部を有しており、前記駆動源の駆動力は、前記動力伝達機構が有する一又は複数の歯車部材により前記リンク駆動部材に伝達され、前記リンク駆動部材の歯車部および前記歯車部材はケース体であるギヤボックスに収容されており、前記リンク駆動部材の歯車部または前記歯車部材、および前記ギヤボックスは、前記リンク駆動部材が所定の角度位置になったときに、互いに当接して前記駆動力の伝達を遮断するストッパ部を有することが好ましい。
羽板がその回動限界角度に至った時に、リンク機構よりも前の動力伝達部材で駆動力の伝達を遮断することにより、羽板やリンク機構に過剰な応力が加えられることが防止され、羽板およびリンク機構の部品寿命の低下を抑えることができる。
また、前記動力伝達機構は、前記流路部内に配置されたリンク機構と、該リンク機構に連結され、前記駆動源の駆動力を前記リンク機構に伝達する部材であるリンク駆動部材と、を有しており、前記枠体は、前記リンク駆動部材の支持部であるリンク駆動部材支持部を有しており、前記リンク駆動部材支持部は、前記リンク駆動部材を回動可能に支持する軸受であり、前記リンク駆動部材支持部の軸穴方向、および前記各羽板支持部の軸穴方向は、一直線上または平行となる向きに延びていることが好ましい。
これらリンク駆動部材支持部と各羽板支持部の軸穴方向が同一方向であることにより、駆動力を効率的に伝達することができ、また、羽板のねじれなど、各部材に加わる負荷を抑えることができる。
また、前記各羽板の長さ方向の一端には、該長さ方向に突出し、前記第2リンク部材に連結される軸部である第2軸部が形成されており、前記各羽板の表面または裏面における長さ方向に直交する方向の寸法を該羽板の幅としたときに、前記第1軸部および前記第2軸部は、前記各羽板の幅方向における両端に配置されていることが好ましい。
各羽板の幅方向における両端にこれら軸部が設けられていることにより、最小限の駆動力で羽板を回動させることができるとともに、羽板の動作精度を高めることができる。
本発明のダンパ装置は、羽板の取り付けやすさと外れにくさとを両立することができる。
実施形態にかかるダンパ装置の概略構成およびその動作を示す平面図である。 羽板の形状を示す外観斜視図である。 フレームの形状を示す平面図および側面視断面図である。 実施形態にかかるダンパ装置の分解斜視図である。 歯車部材の減速構造を示す透過平面図である。 ストッパ部の構造を示す側面図である。 リンク機構の揺動動作を示す側面図である。 羽板支持部の差込口の開口角度を説明する側面視断面図である。 小径部を示す模式図である。 フレームと羽板の嵌合を示す側面視部分断面図である。 羽板の成形金型を示す側面視断面図である。 変形例の羽板を示す外観斜視図である。 フレームと変形例の羽板の嵌合を示す側面視部分断面図である。
以下、本発明にかかるダンパ装置の実施形態について図面を用いて説明する。本実施形態にかかるダンパ装置Dは、図示しない冷蔵庫の内部に配置され、庫内における冷気の循環を制御する。本実施形態のダンパ装置Dは、例えば冷蔵庫のダクトの中途や、ダクトと収納室との間に嵌め込まれて使用される。本発明のダンパ装置の適用対象は冷蔵庫には限られず、流体の流路の開閉や流量の調節を行う目的において広範な機器や設備に適用可能である。
<全体構成概要>
図1は、本実施形態に係るダンパ装置Dの概略構成およびその動作を示す平面図である。図1(a)は、羽板20が閉じた状態のダンパ装置Dであり、図1(b)は、羽板20が開いた状態のダンパ装置Dである。
ダンパ装置Dは、3枚の羽板20、およびこれら羽板20を回動可能に支持する枠体であるフレーム10を有している。フレーム10には、フレーム10の枠内とダクトとを連通させる一対の開口部である第1開口部11および第2開口部12が形成されている。本実施形態のフレーム10には、冷気が第2開口部12から流入し、第1開口部11から流出する。本実施形態における羽板20は、フレーム10の第1開口部11に沿うように平行に並べて配置されている。これら羽板20は、ダンパ装置Dが備える駆動源であるモータ40の駆動力により回動し、第1開口部11を開閉する。フレーム10の第1開口部11側の端部には、その全周から第1開口部11の中心となる位置に向かって延出したフランジ部10fが形成されており。第1開口部11は、フランジ部10fにより、羽板20でその全面を覆うことができる程度の開口面積に調節されている。第2開口部12側にはフランジ部は設けられておらず、これにより第2開口部12の開口面積は、第1開口部11よりもフランジ部10fの延出幅の分だけ広く形成されている。
ダンパ装置Dは、第1開口部11を開閉する板状部材が複数枚の羽板20に分割されている。このため、ダンパ装置Dの開口面積が大きくなった場合でも、羽板20の数を増やすことで個々の羽板20の回動スペースを一定に保つことができる。これにより、ダンパ装置Dは、羽板20の回動スペースを確保することが容易化されており、狭小なスペースにおいても羽板20を適切に動作させることが可能とされている。
<羽板の構成>
(全体構成)
図2は羽板20の形状を示す外観斜視図である。羽板20は細長く形成された板状部材である。以下の説明では、羽板20のその回動中心線aに平行な方向の寸法を羽板20の長さlといい、羽板20の表面20aまたは裏面20bにおける長さl方向に直交する方向の寸法を羽板20の幅wという。また、以下の説明では、羽板20のその幅w方向における回動中心線a側の端部を羽板20の基端部b、その反対側の端部を羽板20の先端部tという。
羽板20の長さl方向の両端には、長さl方向に突出した軸部である第1軸部21が形成されている。第1軸部21はフレーム10に回動可能に支持されており、これにより、羽板20の回動中心線aの位置が決められている。羽板20の長さl方向の一端には、長さl方向に突出した第2軸部22が形成されている。第2軸部22は、モータ40の駆動力をうけて回動中心線aを中心とする円弧上を往復移動し、羽板20の回動角度を決定する。第1軸部21および第2軸部22は、羽板20の幅w方向において、ほぼその両端となる位置に配置されている。これにより最小限の駆動力で羽板20を回動させることができるとともに、羽板20の動作精度が高められている。
後述する図3に示す羽板支持部15の差込口15aに差し込まれる第1軸部21の周面である外周面21bには、小径部21cが形成されている。また、小径部21cは、回動中心線aを挟んで互いに反対側に、外周面21bの一部が平面状に形成された面である平面部21aが形成されている。なお、小径部21cの詳細は、後述する。
羽板20の幅w方向の両端面は、その表面20a側および裏面20b側の角部が丸められた曲面により構成されている。これにより、羽板20の開閉時において、隣接する羽板20と角部が接触することが防止され、第1開口部11を閉じたときの各羽板20間の隙間を小さくすることが可能とされている。
第2軸部22には、羽板20および第2軸部22と一体成形された補強部22rが設けられている。補強部22rは第2軸部22の第1軸部21側の側面を支持することで、第2軸部22の強度を補っている。また、第2軸部22は、羽板20の先端tよりもやや中心側に配置されている。第2軸部22から先端tまでの空間Sと、補強部22rから第1軸部21までの空間Sは、各羽板20が第1開口部11を閉じたときに、後述する羽板支持部15をその空間内に逃がし、羽板20と羽板支持部15とが接触することを防ぐための構成である。
(小径部)
図9は、小径部21cを示す模式図である。図9(a)は、羽板20をフレーム10に嵌合した状態である。また、図9(b)は、羽板20を回動した状態である。なお、図9は、説明を明確にするために、羽板支持部15の差込口15aの開口幅w3と、軸幅w2の小径部21cとが明確に相違するように図示した。
図9(a)に示すように、羽板支持部15の差込口15aに差し込まれる第1軸部21は、他の部分の軸幅である軸幅w1の外周面21bと、軸幅w2が外周面21bの軸幅w1よりも小さく形成された小径部21cとから構成されている。また、羽板支持部15の差込口15aの開口幅w3は、第1軸部21の外周面21bの軸幅w1よりも小さく形成されている。また、第1軸部21は、軸幅w2の小径部21cを構成する平面部21aが、羽板支持部15の開口幅w3の差込口15aに差し込まれる。ここで、第1軸部21の回動中心線aに直交する方向の寸法を、第1軸部21の軸幅w1、w2とする。また、小径部21cは、第1軸部21を羽板支持部15の差込口15aに差し込む方向から見て、第1軸部21の軸幅w1よりも小さい軸幅で形成されている。
また、第1軸部21の軸幅w1の外周面21bは、羽板支持部15の軸穴の内周面と接触することにより、軸受として機能している。また、軸幅w2の小径部21cは、羽板支持部15の軸穴の内周面と接触していない。そのため、第1軸部21は、形状の精度が求められる軸幅w1の外周面21bと、軸幅w1の外周面21bに比べて形状の精度が求められない軸幅w2の小径部21cから構成されている。
羽板20の第1軸部21が小径部21cを有しており、羽板支持部15の周方向における差込口15aの開口幅w3は、第1軸部21の外周面21bの軸幅w1よりも小さいことにより、羽板支持部15の差込口15aの開口幅w3を、小径部21cの軸幅w2に合わせて小さく設計することができる。これにより、差込口15aの開口幅w3の寸法と、第1軸部21の小径部21c以外の軸幅w1との差を大きくすることができ、小径部21c以外の軸幅w1に対する羽板支持部15の外れ止め効果の低下が抑制できている。そのため、羽板支持部15に対する羽板20の取り付けやすさと外れにくさとを両立させることができている。
また、小径部21cは、第1軸部21の外周面21bの一部が、平面状に形成されることで外周面21bの軸幅w1よりも小さい軸幅w2に形成されている。これにより、小径部21cの軸幅w2の寸法を管理することが容易となっている。例えば、小径部21cが楕円の周面の一部により形成されている場合と比べて、小径部21cの形状の管理が容易であり測定を容易にすることができている。また、小径部21cが、第1軸部21の外周面21bの一部を曲面に形成することで外周面21bの軸幅w1よりも小さい軸幅w2に形成されている場合には、小径部21cの軸幅w2の最大部は1点となり、羽板20の寸法管理が困難になる。また、組み立て時に軸幅w2の最大部の位置の判別が困難になる。一方、小径部21cが、第1軸部21の外周面21bの一部を平面状に形成することで外周面21bの軸幅w1よりも小さい軸幅w2に形成されている場合には、小径部21cの軸幅w2の最大部は平面部の範囲となり、小径部21cの寸法管理が容易となることで所望する形状の羽板20を作成することが可能となり、羽板20を羽板支持部15から、より抜けにくく嵌めやすい形状とすることができる。また、小径部21cの軸幅w2の最大部は平面部であるため、組み立て時に軸幅w2の最大部の位置の判別が容易であり、フレーム10に対する羽板20の組み立て性を向上することができる。
また、小径部21cは、第1軸部21の外周面21bにおいて、回動中心線aを挟んで互いに反対側に平面部21aが形成されることで外周面21bの軸幅w1よりも小さい軸幅w2に形成されている。
また、羽板支持部15の周方向における差込口15aの開口幅w3は、小径部21cの軸幅w2よりも小さく設けられている。また、羽板支持部15は、弾性変形可能であり、差込口15aの開口幅w3の両側は、図9の座標軸表示におけるZ軸方向に平行な方向に突出した突起状に形成されている。これにより、羽板20の第1軸部21の小径部21cを、羽板支持部15の差込口15aに圧入して、羽板支持部15の差込口15aを弾性変形させて嵌合することができている。そのため、羽板20をフレーム10から外れにくくすることができている。また、図9(b)に示すように、羽板20を回動した状態においては、羽板支持部15の軸穴に対して、第1軸部21の軸幅w1の外周面21bが接触する面積を、図9(a)に示す羽板20をフレーム10に嵌合した状態に比べて増やすことができている。そのため、羽板20をフレーム10から、より外れにくくすることができている。
(羽板とフレームの嵌合)
図10は、フレーム10と羽板20の嵌合を示す側面視部分断面図である。図10(a)は、図1のE方向から見たフレーム10に対する羽板20の嵌めこみ位置を示す側面視部分断面図であり、図10(b)および図10(c)は、フレーム10に嵌合した羽板20の回動範囲を示す側面視部分断面図である。また、図10(b)は、羽板20の回動範囲の一端であり、羽板20の開位置を示している。また、図10(c)は、羽板20の回動範囲の他端であり、羽板20の嵌めこみ位置から所定の回動角度θ分だけ、開位置側に回動している閉位置を示している。なお、以下の説明では、第1軸部21の回動中心線aに直交する方向の寸法を第1軸部21の軸幅w1、w2という。以下、図10により、羽板20をフレーム10に嵌合する状態、およびダンパ装置Dの搬送時および使用時の一例を説明する。
図10(a)に示すように、第1軸部21は、第1軸部21の外周面21bの一部が、外周面21bの軸幅w1よりも小さい軸幅w2である小径部21cを構成する平面部21aを有している。また、小径部21cは、第1軸部21の外周面21bの一部が平面状に形成されており、第1軸部21の外周面21bにおいて、回動中心線aを挟んで互いに反対側に平面部21aが形成されている。
また、図10(a)に示すように、フレーム10に対する羽板20の嵌めこみ位置は、図10(b)に示す羽板20の開位置と図10(c)に示す羽板20の閉位置とにより設定される回動範囲の範囲外に設定されている。
また、羽板20の第1軸部21は、フレーム10に形成された後述する羽板支持部15の差込口15aに差し込まれる。ここで、差し込まれる方向は、図10(a)の座標軸表示におけるZ軸方向に平行な方向であって、図中の白抜き矢印が示す方向をいう。羽板支持部15の差込口15aに差し込まれてフレーム10に嵌合した羽板20は、嵌めこみ位置となっている。また、羽板20は、羽板支持部15の差込口15aに差し込まれて嵌合した後、ダンパ装置Dの使用時に、図10(b)から図10(c)に示す回動範囲を回動する。また、ダンパ装置Dの搬送時には、羽板20は、図10(b)から図10(c)に示す回動範囲を回動して位置決めされる。
また、図10(c)の回動角度θは、羽板20が嵌めこみ位置になるまでの角度であれば、任意に角度を設定できる。例えば、羽板20が嵌めこみ位置になることを回避する角度として、羽板20を、開位置から嵌めこみ位置に至る直前の数度前の角度で回動するように制御することにより、羽板支持部15の軸穴に対して、第1軸部21の軸幅w1の外周面21bが接触する面積を、羽板20の嵌めこみ位置に比べて増やすことができている。また、羽板20が嵌めこみ位置まで回動する場合であっても、羽板20は、第1軸部21の小径部21cの平面部21aを、羽板支持部15の開口幅w3の差込口15aに圧入して、羽板支持部15の開口幅w3の差込口15aを弾性変形させて、羽板支持部15に嵌合されているため、羽板20がフレーム10から外れにくくすることができている。
なお、回動範囲は、羽板20に度当たりを設けることにより設定することができる。また、羽板20を駆動させる第1リンク部材56、第2リンク部材57等の駆動部材に度当たりを設けることにより設定することができる。さらにまた、モータ40の制御により設定することができる。
(羽板の成形)
図11は、羽板20の成形金型を示す側面視断面図である。以下、図11により、羽板20の成形方法を説明する。
図11に示す羽板20は、樹脂製の部材であり、上型60aおよび下型60bからなる成形金型60により成形する。成形金型60のパーティングライン60cが設けられている位置は、図11の座標軸表示におけるY軸方向に平行な方向であって、成形する羽板20の第1軸部21の回動中心線aを挟んで互いに反対側に形成されている小径部21cの平面部21aに接する位置であり、小径部21cの平面部21aに直交するように設けられている。また、成形金型60の抜き方向は、羽板20の厚さ方向に平行な方向に設けられている。また、小径部21cの平面部21aは、羽板20の厚さ方向に平行な面となっている。ここで、羽板20の厚さ方向とは、図11の座標軸表示におけるZ軸方向に平行な方向である。なお、パーティングライン60cは、平面部21aに対して図11の座標軸表示におけるZ軸方向で重なる位置関係になっていれば良い。
また、第1軸部21の小径部21cの軸幅を設定するときは、第1軸部21の回動中心線aを挟んで互いに反対側に対向して形成されている外周面21bの円弧の角度範囲を、羽板20の回動角度範囲以上にすることが望ましい。これにより、フレーム10に対する羽板20の嵌めこみ位置を羽板20の回動範囲が跨がない限り、常に第1軸部21の直径位置である外周面21bを羽板支持部15の軸穴の内周面に摺動させることができる。
プラスチック射出成形では、成形金型60のパーティングライン60c上に線跡やバリなどが生じるため、パーティングライン60c上の成形精度は、他の部位の成形精度に比べて劣る。成形品の曲面や複雑な面をパーティングライン60c上に配置し、これを高い精度で成形しようとするときには、成形金型60にも相応の高い精度が要求される。そこで、羽板20を成形する成形金型60の抜き方向を、羽板20の厚さ方向に平行な方向にし、第1軸部21の小径部21cを構成する平面部21aをパーティングライン60c上に配置することにより、パーティングライン60c上の成形品の形状が単純化され、第1軸部21の成形精度が高められるとともに、成形金型60に要求される精度が緩和される。
また、円柱状の第1軸部21を全周で精度を高める事は困難であり、特にパーティングライン60c上では成形金型60の摩耗などにより精度が悪化しやすい。そのため、第1軸部21に軸受として使用しない小径部21cを構成する平面部21aを作り、その平面部21aをパーティングライン60c上に配置することによって、軸受として使用する平面部21a以外の外周面21bの成形精度を高めつつも成形金型60の管理がしやすくなっている。
尚、本実施形態においては3枚の羽板20が用いられているが、本発明のダンパ装置の羽板の数は、2枚以上であることを条件として、その上限については特に制限されない。例えば、羽板20の幅wを狭くして、同一面積の流路に対してより多くの羽板20を配置することにより、個々の羽板20の回動スペースをさらに小さく抑えることができるが、部品点数が増えることにより、当然、故障率や組み立て工数も増加する。一方、羽板20の数を減らせば、そのような問題を軽減することができるが、羽板20の数を減らした分だけ羽板20の回動スペースは大きくなる。本発明のダンパ装置の羽板の数は、ダンパ装置が用いられる環境条件に応じて、その増減に伴うメリットおよびデメリットのバランスを鑑みて、最適な数を決定すればよい。尚、本実施形態においては、後述するリンク機構50lの構造上、羽板20を奇数枚とすることが好ましい。
<フレームの構成>
(全体構成)
図3はフレーム10の形状を示す平面図および側面視断面図である。図3(a)はフレーム10の平面図、図3(b)は、図3(a)におけるA−A方向断面図である。
フレーム10は、3枚の羽板20を回動可能に支持する略矩形状の中空の枠体である。フレーム10には、その枠内に冷気を通す第2開口部12および第1開口部11が形成されている。以下、第2開口部12と第1開口部11とを連通しているフレーム10の中空部をフレーム10の流路部10aという。上でも述べたように、フレーム10には、第1開口部11の全周にわたってフランジ部10fが形成されている。これにより、外力に対するフレーム10の剛性が高められており、外力によるフレーム10の変形が抑えられている。また、フレーム10の図3(a)視右側の端部には、後述する歯車部材50gが収容されるケース状部であるギヤボックス10gと、同じく後述するリンク機構50lが収容される空間であるリンク機構配置部10lと、が一体的に成形されている。
本実施形態のフレーム10は、流路部10aにおける流体の流路方向の寸法を流路部10aの高さhとしたときに、流路部10aの高さhは、各羽板20の幅wと略同じ高さとされている。これにより、ダンパ装置D全体の薄型化が図られている。流路部10aの高さhは、常に羽板20の幅wと同じである必要はなく、ダンパ装置Dが用いられる環境条件に応じて、さらに低くしてもよく、逆に羽板20の幅wより高くしてもよい。例えば、流路部10aの高さhを各羽板20の幅wよりも高くすることにより、ダンパ装置Dの組立時や搬送時に羽板20に不用意に力が加わることを防ぐことができる。
(羽板支持部の構成)
フレーム10の枠内には、羽板20を支持する複数の羽板支持部15が形成されている。羽板支持部15は、それぞれが羽板20の第1軸部21を回動可能に支持する軸受である。羽板支持部15は、各羽板20に対して一対ずつ、羽板20の長さl方向の両端に相当する位置に設けられている。各羽板20の一対の羽板支持部15のうち、図3(a)視右側の羽板支持部15は、フランジ部10fに形成されており、その周方向の一部に、第1軸部21がその羽板支持部15に対して径方向に差し込まれる切欠部である差込口15aが形成されている。図3(a)視左側の羽板支持部15は、フレーム10の内壁面に形成されており、同羽板支持部15の軸穴は、フレーム10の側壁を貫通しない凹部とされている。これにより、同羽板支持部15に塗布されたグリスはその軸穴内に留められ、グリスが容易に外部へ流出することが防止されている。
また、図3(a)において最も上側に配置された羽板支持部15の組は、その支持する羽板20が閉状態にあるときに、その羽板20の先端部tがフランジ部10fに重なる位置に調節されている(図1(a)参照)。さらに、図3(a)において最も下側に配置された羽板支持部15の組は、その支持する羽板20が全開状態にあるときに、その羽板20の少なくとも一部が、第1開口部11側から見てフランジ部10fの背後に隠れる位置に調節されている(図1(b)参照)。本実施形態のダンパ装置Dでは、羽板支持部15がこのように配置されていることにより、第1開口部11の開口面積の最大化が図られている。
図8は、図3(b)に示されるフレーム10に対して、羽板20が全開状態で配置されたときの側面視断面図である。図8に示されるように、差込口15aが形成された各羽板支持部15の、その周方向における差込口15aの開口角度は、第1開口部11の開口径方向のうち、各羽板20の長さl方向と直交する方向である短辺方向11aに対して、直角となる角度に設定されている。なお、第1開口部11の「開口径方向」とは、第1開口部11の開口面積を定める面方向であって、図8の座標軸表示におけるXY平面に平行な方向をいう。また、短辺方向11aと「直角」とは図8の座標軸表示におけるZ軸方向に平行な方向をいう。
羽板支持部15の差込口15aを第1開口部11の短辺方向11aに対して直角に形成することにより、差込口15aは、羽板20の回動動作の全開となる方向に開口されることとなる。本実施形態のダンパ装置Dは、差込口15aの切欠方向が羽板20の回動動作の全開となる方向に向けられていることにより、羽板20を羽板支持部15の差込口15aにたいして、鉛直方向から嵌合できる。これにより、羽板20をフレーム10へワンタッチで組み付けることができる。ここで、鉛直方向とは、図8の座標軸表示におけるZ軸方向に平行な方向のことをいう。また、各羽板支持部15は、図8の座標軸表示におけるY軸方向に平行な方向にたいして、左右対称の形状に形成されている。これにより、各羽板支持部15は、羽板20を取り付ける時に、羽板20から加えられる荷重を左右均等に分散できる。そのため、羽板支持部15の破損が抑制されている。
<動力伝達機構>
(全体構成)
図4は、本実施形態のダンパ装置Dの分解斜視図である。ダンパ装置Dは、モータ40の駆動力で羽板20を回動させて第1開口部11を開閉することにより、冷気の流路を連通させたり、遮断したりする。モータ40の駆動力は、歯車部材50gおよびリンク機構50lからなる動力伝達機構50により、羽板20に伝達される。
(モータ)
本実施形態のモータ40にはステッピングモータが使用されている。ステッピングモータは正逆両方向に回転可能であり、また、ステップ数によりその回転角度を算出することができる。よって、羽板20のその時々における配置角度を検出するために別途ロータリエンコーダなどによるフィードバック制御を行う必要がない。これにより、ダンパ装置D全体における部品点数の削減および装置の小型化が図られている。
(歯車部材)
図5は、図4のB方向から見た歯車部材50gの減速構造を示す透過平面図である。以下、図4と図5を参照して歯車部材50gについて説明する。
モータ40の駆動力は、その出力軸に固定されたモータピニオン41から、歯車部材50gを介して減速されてリンク機構50lに伝達される。歯車部材50gは、第1歯車51から第4歯車54、および、リンク機構50lを揺動させるリンク駆動部材である第5歯車55の5つの歯車部材により構成されている。
フレーム10とモータ40とは、これらの間に配置されたケース体である中ケース30により連結されている。第1歯車51は、モータ40と中ケース30とにより区画される空間内に配置され、同空間内に設けられた支軸42に回転可能に支持されている。第2歯車52から第4歯車54は、フレーム10のケース状部であるギヤボックス10gと中ケース30とにより区画される空間内に配置され、同空間内に設けられた支軸32に回転可能に支持されている。第5歯車55は、中ケース30に形成された凹部33と、ギヤボックス10gから流路部10aに貫通した軸受部であるリンク駆動部材支持部16とにより回転可能に支持されている。
第1歯車51から第4歯車54は、モータピニオン41の回転を減速して第5歯車55に伝達する減速歯車列である。第5歯車55は、第4歯車54と噛合する扇状の歯車が形成された歯車部55gと、その駆動力をリンク機構50lに伝達する出力軸部である軸部55sとが一体化された部材である。第5歯車55の軸部55sは、その外周面の一部が平面状に切り欠かれている。かかる切り欠きは、軸部55sの周方向において対称となる位置に一対設けられている。
歯車部材50gを構成する第1歯車51から第4歯車54は、大径の平歯車および小径の平歯車が軸方向に連結されて一体化された複合歯車である。モータ40のモータピニオン41には第1歯車51の大径歯車51wが噛合しており、大径歯車51wの回転はその小径歯車51nに減速されて伝達される。中ケース30には、フレーム10側に突き出した有蓋筒状のカバー部31が形成されており、その筒内には第1歯車51の小径歯車51nが収容されている。カバー部31はその周方向の一部が切り欠かれており、そこから小径歯車51nの一部が露出している。そして、小径歯車51nのその露出した部分は、第2歯車52の大径歯車52wに噛合している。以降、順次、第2歯車52の小径歯車52nから第3歯車53の大径歯車53wに、第3歯車53の小径歯車53nから第4歯車54の大径歯車54wに、第4歯車54の小径歯車54nから第5歯車55の歯車部55gに、モータ40の駆動力が減速されて伝達される。
図6は、リンク駆動部材支持部16に挿入された第5歯車55を、図4のC方向からみた側面図である。説明の便宜上、フレーム10と第5歯車55以外の部材は図示を省略している。第5歯車55の歯車部55gとフレーム10のギヤボックス10gは、羽板20が所定の回動角度になったとき、すなわち、第5歯車55が所定の角度位置になったときに、互いに当接することでリンク機構50lへの駆動力の伝達を遮断する、ストッパ部10c,55cを有している。本実施形態の動力伝達機構50は、羽板20がその回動限界角度に至った時に、リンク機構50lよりも前の動力伝達部材で駆動力の伝達を遮断する構成とされていることにより、羽板20やリンク機構50lに過剰な応力が加えられることが防止されており、羽板20およびリンク機構50lの部品寿命の低下が抑えられている。本実施形態においては第5歯車55にストッパ部55cが設けられているが、本発明の歯車部材側のストッパ部は、第5歯車55以外の歯車部材に設けられていてもよい。尚、本実施形態では、ギヤボックス10gがフレーム10の一部としてフレーム10と一体成形されているが、ギヤボックス10gはフレーム10とは別体であってもよい。
(リンク機構)
図7は、リンク機構50lの揺動動作を図4のC方向から見た図である。図7(a)は羽板20が全開状態のときの透過側面図であり、図7(b)は羽板20が閉状態のときの透過側面図である。以下、図4と図7を参照してリンク機構50lについて説明する。
リンク機構50lは、第1リンク部材56および第2リンク部材57により構成されている。第1リンク部材56は、第5歯車55の駆動力を受けて第2リンク部材57を揺動させ、これにより第2リンク部材57は、3枚の羽板20の第2軸部22を、それら各羽板20の回動中心線aを中心とする円弧上で往復移動させ、各羽板20を回動させる。
第1リンク部材56は、2つの略円筒形状の軸受が互いに径方向に連結された部材である。第1リンク部材56は、第5歯車55の軸部55sが嵌合される嵌合穴56bと、第2リンク部材57の連結軸57aを回動可能に支持する軸穴56aとを有している。第1リンク部材56の嵌合穴56bの形状は、第5歯車55の軸部55sの形状に対応している。これにより、軸部55sの平面に切り欠かれた部分が、嵌合穴56bに対して周方向に係合し、第5歯車55と第1リンク部材56とが一体的に回動する。
第2リンク部材57は、細長い板状体を主構成とする部材である。第2リンク部材57の羽板20側の面には、3枚の羽板の第2軸部22を回動可能に支持する3つの連結穴57bが形成されており、その反対側の面には、第1リンク部材56の軸穴56aに支持される連結軸57aが第1リンク部材56側に突出している。
本実施形態のリンク機構50l、羽板20、およびフレーム10は、第1リンク部材56を駆動リンクとし、第2リンク部材57を中間リンク、フレーム10を固定リンク、各羽板20を従動リンクとする4節リンク機構を構成している。これにより、簡易な構造で各羽板20の回動動作を同期させることが可能とされている。
ここで、フレーム10のリンク駆動部材支持部16には、第5歯車55の軸部55sが支持されている。本実施形態におけるフレーム10には、このリンク駆動部材支持部16と、上述の羽板支持部15とが一体成形されている。本実施形態のダンパ装置Dでは、羽板支持部15およびリンク駆動部材支持部16がフレーム10と一体成形されていることにより、羽板20とリンク機構50lとの相対的な位置関係を一定に保つことが可能とされている。これにより、寸法誤差や組立誤差によるこれら部材の位置精度への影響が抑えられており、羽板20のスムーズな動作が担保されている。
また、リンク機構50lは、図1や図4においてリンク機構50lの第2開口部12側がカバー部19で覆われていることからも分かるように、その揺動範囲が、フレーム10の流路部10aの範囲内に収まっている。つまり、本実施形態のリンク機構50lは、その揺動動作の全過程において、フレーム10の外部にその端部が突き出すことがない。これにより、ダンパ装置Dの設置場所の自由度が高められている。
さらに、リンク駆動部材支持部16の軸穴方向、および各羽板支持部15の軸穴方向は、一直線上または平行となる向きに延びている。本実施形態のダンパ装置Dは、これらリンク駆動部材支持部16と各羽板支持部15の軸穴方向が同一方向とされていることにより、モータ40の駆動力を効率的に伝達することができ、また、羽板20のねじれなど、各部材に加わる負荷が抑えられている。
<変形例>
以下に、先の実施形態のダンパ装置Dの変形例について説明する。以下の説明では、先の実施形態と同一または同様の構造および機能を有する構成については、先の実施形態と同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図12は変形例の羽板29を示す外観斜視図である。また、図13は、フレーム10と変形例の羽板29の嵌合を示す側面視部分断面図である。図13(a)は、フレーム10に対する変形例の羽板29の嵌めこみ位置を示す側面視部分断面図である。図13(b)および図13(c)は、フレーム10に嵌合した変形例の羽板29の回動範囲を示す側面視部分断面図である。また、図13(b)は、変形例の羽板29の回動範囲の一端であり、羽板29の開位置を示している。また、図13(c)は、変形例の羽板29の回動範囲の他端であり、羽板29の嵌めこみ位置から所定の回動角度θ分だけ、開位置側に回動されている閉位置を示している。以下の説明では、第1軸部21の回動中心線aに直交する方向の寸法を第1軸部21の軸幅w1、w4とする。
図12および図13(a)に示すように、変形例の羽板29の第1軸部21は、第1軸部21の外周面21bの一部が、外周面21bの軸幅w1よりも小さい軸幅w4に形成された小径部21dを有している。また、小径部21dは、第1軸部21の外周面21bにおいて、回動中心線aを挟んで互いに反対側に平面部21aが形成されている。また、図13(a)に示すように、変形例の羽板29は、第1軸部21の軸幅w4の小径部21dを構成する平面部21aを、フレーム10の羽板支持部15の開口幅w5の差込口15aに差し込んだ後、フレーム10に対して図13(b)から図13(c)に示す回動範囲を回動する。このとき、第1軸部21は、羽板支持部15の軸穴に対して、第1軸部21の軸幅w1の外周面21bが接触する面積を、羽板29の嵌めこみ位置に比べて増やすことができている。
ここで、変形例の羽板29の第1軸部21の軸幅w4は、図2および図10に示す羽板20の小径部21cの軸幅w2よりも小さく形成されているため、変形例の羽板29を差し込む差込口15aの開口幅w5を、羽板20を差し込む差込口15aの開口幅w3よりも小さく設定することができている。これにより、図13(a)に示す変形例の羽板29の外周面21bの軸幅w1と差込口15aの開口幅w5との寸法差は、図10(a)に示す羽板20の外周面21bの軸幅w1と差込口15aの開口幅w3との寸法差に比べて大きくなっている。そのため、ダンパ装置Dの搬送時および使用時に、変形例の羽板29は、羽板20に比べて、より羽板支持部15から外れにくくすることができている。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、上記実施形態では、全ての羽板20を一つのモータ40の駆動力により回動させているが、これら各羽板20を複数のモータ40を用いて回動させる構成などが考えられる。
D ダンパ装置
10 フレーム(枠体)
10a 流路部
10g ギヤボックス
10c ストッパ部
11 第1開口部
11a 第1開口部の短辺方向
12 第2開口部
h 流路部10aの高さ
15 羽板支持部
15a 差込口
16 リンク駆動部材支持部
20、29 羽板
20a 表面
20b 裏面
a 羽板20の回動中心線
l 羽板20の長さ
w 羽板20の幅
w1 第1軸部21の他の部分の軸幅
w2 小径部21cの軸幅
w4 小径部21dの軸幅
w3、w5 差込口15aの開口幅
b 羽板20の基端
t 羽板20の先端
21 第1軸部
21a 平面部
21b 外周面(周面)
21c、21d 小径部
22 第2軸部
40 モータ(駆動源)
50 動力伝達機構
50g 歯車部材
50l リンク機構
55 第5歯車(リンク駆動部材)
55g 歯車部
55c ストッパ部
55s 出力軸部
56 第1リンク部材
57 第2リンク部材

Claims (13)

  1. 駆動源と、
    羽板と、
    前記羽板を回動可能に支持する枠体と、
    前記駆動源の駆動力を前記羽板に伝達し該羽板を回動させる動力伝達機構と、
    を備え、
    前記羽板のその回動中心線に平行な方向の寸法を該羽板の長さとしたときに、該羽板の長さ方向の両端には、該長さ方向に突出した軸部である第1軸部が形成されており、
    前記枠体は、前記各第1軸部を回動可能に支持する一対の軸受である羽板支持部を有しており、
    前記羽板支持部の少なくともいずれか一方には、その周方向の一部に、前記第1軸部が径方向に差し込まれる切欠部である差込口が形成されており、
    前記第1軸部の前記回動中心線に直交する方向の寸法を該第1軸部の軸幅としたときに、前記差込口に差し込まれる前記第1軸部は、その周方向における一部に、軸幅が他の部分の軸幅よりも小さく形成された小径部を有しており、
    前記羽板支持部の周方向における前記差込口の開口幅は、前記第1軸部の前記他の部分の軸幅よりも小さいことを特徴とするダンパ装置。
  2. 前記小径部は、前記第1軸部の周面の一部が平面状に形成されることで軸幅が小さくされた部分であることを特徴とする請求項1に記載のダンパ装置。
  3. 前記小径部は、前記第1軸部の周方向において、前記回動中心線を挟んで互いに反対側に位置する部分が平面状に形成されることで軸幅が小さくされた部分であることを特徴とする請求項2に記載のダンパ装置。
  4. 前記羽板は樹脂製の部材であり、
    前記羽板の表面または裏面における長さ方向に直交する方向の寸法を該羽板の幅とし、前記羽板の長さ方向および幅方向に直交する方向の寸法を該羽板の厚さとしたときに、
    前記小径部を構成する前記平面状に形成された面は、前記羽板の厚さ方向に平行な面であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のダンパ装置。
  5. 前記羽板支持部の周方向における前記差込口の開口幅は、前記小径部の軸幅よりも小さいことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  6. 複数の前記羽板を備え、
    前記枠体は、前記複数の羽板の前記第1軸部を回動可能に支持する複数組の前記羽板支持部を有しており、
    前記枠体は、流体の流入口および流出口である一対の開口部を有し、
    前記枠体における、前記一対の開口部を連通している中空部を該枠体の流路部としたときに、
    前記複数の羽板は、前記流路部内に、いずれか一方の前記開口部である第1開口部に沿って、平行に並べて配置されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  7. 前記各羽板の表面または裏面における長さ方向に直交する方向の寸法を該羽板の幅とし、前記流路部における流体の流路方向の寸法を該流路部の高さとしたときに、
    前記流路部の高さは、前記各羽板の幅よりも高いことを特徴とする請求項6に記載のダンパ装置。
  8. 前記動力伝達機構は前記流路部内に配置されたリンク機構を有しており、
    前記リンク機構の揺動範囲は、前記流路部内に収まることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のダンパ装置。
  9. 前記動力伝達機構は、前記流路部内に配置されたリンク機構と、該リンク機構に連結され、前記駆動源の駆動力を前記リンク機構に伝達する部材であるリンク駆動部材と、を有しており、
    前記枠体は、前記リンク駆動部材の支持部であるリンク駆動部材支持部を有しており、
    前記複数組の羽板支持部および前記リンク駆動部材支持部は、前記枠体と一体成形されていることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  10. 前記動力伝達機構は、前記流路部内に配置されたリンク機構と、該リンク機構に連結され、前記駆動源の駆動力を前記リンク機構に伝達する部材であるリンク駆動部材と、を有しており、
    前記リンク機構は、前記リンク駆動部材に連結される第1リンク部材と、該第1リンク部材と前記各羽板の長さ方向の一端とを連結する第2リンク部材と、を有することを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  11. 前記動力伝達機構は、前記流路部内に配置されたリンク機構と、該リンク機構に連結され、前記駆動源の駆動力を前記リンク機構に伝達する部材であるリンク駆動部材と、を有しており、
    前記リンク駆動部材は、歯車部、および出力軸部を有しており、
    前記駆動源の駆動力は、前記動力伝達機構が有する一又は複数の歯車部材により前記リンク駆動部材に伝達され、
    前記リンク駆動部材の歯車部および前記歯車部材はケース体であるギヤボックスに収容されており、
    前記リンク駆動部材の歯車部または前記歯車部材、および前記ギヤボックスは、前記リンク駆動部材が所定の角度位置になったときに、互いに当接して前記駆動力の伝達を遮断するストッパ部を有することを特徴とする請求項6から請求項10のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  12. 前記動力伝達機構は、前記流路部内に配置されたリンク機構と、該リンク機構に連結され、前記駆動源の駆動力を前記リンク機構に伝達する部材であるリンク駆動部材と、を有しており、
    前記枠体は、前記リンク駆動部材の支持部であるリンク駆動部材支持部を有しており、
    前記リンク駆動部材支持部は、前記リンク駆動部材を回動可能に支持する軸受であり、
    前記リンク駆動部材支持部の軸穴方向、および前記各羽板支持部の軸穴方向は、一直線上または平行となる向きに延びていることを特徴とする請求項6から請求項11のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  13. 前記各羽板の長さ方向の一端には、該長さ方向に突出し、前記第2リンク部材に連結される軸部である第2軸部が形成されており、
    前記各羽板の表面または裏面における長さ方向に直交する方向の寸法を該羽板の幅としたときに、
    前記第1軸部および前記第2軸部は、前記各羽板の幅方向における両端に配置されていることを特徴とする請求項10に記載のダンパ装置。
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