JP2018194220A - ダンパ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】羽板の回動スペースがダンパ装置の開口面積に左右されにくく、狭小なスペースでも動作可能であり、かつ羽板と軸部との接合部に応力が集中することを抑制して、羽板の強度を向上させることができるダンパ装置を提供する。
【解決手段】駆動源と、複数の板状部材である羽板(20)と、枠体(10)と、動力伝達機構と、を備え、前記枠体は、一対の開口部を有しており、前記複数の羽板は、いずれか一方の前記開口部である第1開口部(11)に沿って流路部内に平行に並べて配置されており、前記各羽板の長さ方向の両端には、第1軸部(21f、21l)が形成され、前記各羽板の長さ(l)方向の一端には、該長さ方向に突出し、前記動力伝達機構に連結された軸部である第2軸部(22)が形成されており、前記各羽板の厚み方向における前記第2軸部の寸法(d1)は、これら各羽板の厚み(t1)よりも小さいことを特徴とするダンパ装置により解決する。
【選択図】図2

Description

本発明はダンパ装置に関する。
下記特許文献1には、庫内を循環する冷気の流路を制御するダンパ装置を備えた冷蔵庫が開示されている。
特開2009−002545号公報
上記特許文献1のダンパ装置は、一枚のバッフルを備え、これを回動させることで冷気の流路を連通させたり遮断したりする。そのため、特許文献1のダンパ装置は、その開口面積に比例してバッフルの回動スペースが大きくなり、開口面積を大きく設けるときにはバッフルの回動スペースの確保が問題となる。例えば、底部に滞留した結露水が凍結した場合には、これが堆積することで、羽板の開閉動作が妨げられるおそれがある。また、バッフルは、回転軸を支軸として回動されているが、例えば、バッフルに結露水が固着した場合には、バッフルがフレームと凍結するおそれがある。そのため、特許文献1のダンパ装置は、バッフルと回転軸との接合部に応力が集中するおそれがあることが問題となる。
上記問題に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、羽板の回動スペースがダンパ装置の開口面積に左右されにくく、狭小なスペースでも動作可能であり、かつ羽板と軸部との接合部に応力が集中することを抑制して、羽板の強度を向上させることができるダンパ装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のダンパ装置は、駆動源と、複数の板状部材である羽板と、前記各羽板を回動可能に支持する枠体と、前記駆動源の駆動力を前記各羽板に伝達しこれら各羽板を回動させる動力伝達機構と、を備えるダンパ装置であって、前記枠体は、流体の流入口および流出口である一対の開口部を有しており、前記枠体における前記一対の開口部を連通している中空部を該枠体の流路部としたときに、前記複数の羽板は、いずれか一方の前記開口部である第1開口部に沿って前記流路部内に平行に並べて配置されており、前記各羽板のその回動中心線に平行な方向の寸法を該羽板の長さ、前記各羽板の板厚方向の寸法を該羽板の厚みとしたときに、前記各羽板の長さ方向の両端には、該長さ方向に突出し、前記枠体に支持される軸部である第1軸部が形成され、前記各羽板の長さ方向の一端には、該長さ方向に突出し、前記動力伝達機構に連結される軸部である第2軸部が形成されており、前記各羽板の厚み方向における前記第2軸部の寸法は、これら各羽板の厚みよりも小さいことを特徴とする。
流体の流路を開閉する羽板を複数枚に分割することにより、ダンパ装置の開口面積が大きくなった場合でも、羽板の回動スペースの拡大を抑えることができる。これにより、本発明のダンパ装置は、羽板の回動スペースの確保が容易となり、より狭小なスペースに設置することが可能とされている。
また、羽板の揺動時に第2軸部に生じる応力を分散することができる。そのため、羽板の強度を向上させることができる。特に、結露水の凍結により枠体に固着した羽板を枠体から引き剥がすときの第2軸部の折損を防ぐことができる。
また、前記各羽板の前記一端側の端面における前記第2軸部の形成位置は、これら各羽板の揺動方向における前記第1開口部の閉方向側の端部よりも開方向側であることが好ましい。
各羽板を枠体に閉じた時に、枠体と接近する側に、各羽板の厚み方向における第2軸部の寸法と各羽板の厚みとの差によるスペースが設けられることにより、特に、結露水の凍結により枠体に固着した各羽板を枠体から引き剥がすときの第2軸部の折損を防ぐことができる。
また、前記各羽板の前記一端側の端面における前記第2軸部の形成位置は、これら各羽板の揺動方向における前記第1開口部の開方向側の端部よりも閉方向側であることが好ましい。
第2軸部の両側に、各羽板の厚み方向における第2軸部の寸法と各羽板の厚みとの差によるスペースが設けられることにより、各羽板の開閉時のどちらの場合においても、結露水の凍結により枠体に固着した羽板を枠体から引き剥がすときの第2軸部の折損を防ぐことができる。
また、前記第2軸部の基端部には、径方向の断面積が該第2軸部の先端部よりも大きく形成された補強部が設けられていることが好ましい。
補強部は、羽板の揺動時に、第2軸部の基端部に加わる応力を受けることができる。そのため、補強部は、第2軸部の基端部の強度を補うことができる。
また、前記動力伝達機構は前記流路部内に配置されたリンク機構を有しており、前記リンク機構の揺動範囲は、前記流路部内に収まることが好ましい。
複数の羽板の駆動部材であるリンク機構が、その揺動動作を枠体の流路部内で行い、枠体の外にはその機構を突き出さない構成であることにより、ダンパ装置の設置場所の自由度が高められる。
また、前記動力伝達機構は前記複数の羽板に連結されたリンク機構を有しており、前記動力伝達機構はさらに、前記リンク機構に連結されて、前記駆動源の駆動力を前記リンク機構に伝達する部材であるリンク駆動部材を有しており、前記枠体は、前記各羽板の支持部である複数の羽板支持部と、前記リンク駆動部材の支持部であるリンク駆動部材支持部とを有しており、前記複数の羽板支持部および前記リンク駆動部材支持部は、前記枠体と一体成形されていることが好ましい。
羽板支持部とリンク駆動部材支持部とが枠体と一体成形されていることにより、羽板とリンク機構との相対的な位置関係を一定に保つことができる。これにより、寸法誤差や組立誤差によるこれら部材の位置精度への影響を抑え、羽板のスムーズな動作を担保することができる。
また、前記動力伝達機構は前記複数の羽板に連結されたリンク機構を有しており、前記動力伝達機構はさらに、前記リンク機構に連結されて、前記駆動源の駆動力を前記リンク機構に伝達する部材であるリンク駆動部材を有しており、前記リンク機構は、前記リンク駆動部材に連結される第1リンク部材と、該第1リンク部材と前記各羽板の前記第2軸部とを連結する第2リンク部材と、を有することが好ましい。
リンク機構が上記第1リンク部材および第2リンク部材を有することにより、第1リンク部材を駆動リンクとし、第2リンク部材を中間リンク、枠体を固定リンク、各羽板を従動リンクとする4節リンク機構を構成することができる。これにより、簡易な構造で各羽板の回動動作を同期させることが可能となる。
また、前記動力伝達機構は前記複数の羽板に連結されたリンク機構を有しており、前記動力伝達機構はさらに、前記リンク機構に連結されて、前記駆動源の駆動力を前記リンク機構に伝達する部材であるリンク駆動部材を有しており、前記リンク駆動部材は、歯車部、および出力軸部を有しており、前記駆動源の駆動力は、前記動力伝達機構が有する一又は複数の歯車部材により前記リンク駆動部材に伝達され、前記リンク駆動部材の歯車部および前記歯車部材はケース体であるギヤボックスに収容されており、前記リンク駆動部材の歯車部または前記歯車部材、および前記ギヤボックスは、前記リンク駆動部材が所定の角度位置になったときに、互いに当接して前記駆動力の伝達を遮断するストッパ部を有することが好ましい。
羽板がその回動限界角度に至った時に、リンク機構よりも前の動力伝達部材で駆動力の伝達を遮断することにより、羽板やリンク機構に過剰な応力が加えられることが防止され、羽板およびリンク機構の部品寿命の低下を抑えることができる。
また、前記動力伝達機構は前記複数の羽板に連結されたリンク機構を有しており、前記動力伝達機構はさらに、前記リンク機構に連結されて、前記駆動源の駆動力を前記リンク機構に伝達する部材であるリンク駆動部材を有しており、前記枠体は、前記各羽板の支持部である複数の羽板支持部と、前記リンク駆動部材の支持部であるリンク駆動部材支持部とを有しており、前記リンク駆動部材支持部は、前記リンク駆動部材を回動可能に支持する軸受であり、前記複数の羽板支持部は、それぞれが前記第1軸部を回動可能に支持する軸受であり、前記リンク駆動部材支持部の軸穴方向、および前記各羽板支持部の軸穴方向は、一直線上または平行となる向きに延びていることが好ましい。
これらリンク駆動部材支持部と各羽板支持部の軸穴方向が同一方向であることにより、駆動力を効率的に伝達することができ、また、羽板のねじれなど、各部材に加わる負荷を抑えることができる。
また、前記枠体は、前記各羽板の支持部である複数の羽板支持部を有しており、前記各羽板の長さ方向の両端には、該長さ方向に突出し、前記羽板支持部に支持される軸部である第1軸部が形成されており、前記各羽板の表面または裏面における長さ方向に直交する方向の寸法を該羽板の幅としたときに、前記第1軸部および前記第2軸部は、前記各羽板の幅方向における両端に配置されていることが好ましい。
各羽板の幅方向における両端にこれら軸部が設けられていることにより、最小限の駆動力で羽板を回動させることができるとともに、羽板の動作精度を高めることができる。
本発明のダンパ装置は、羽板の回動スペースがダンパ装置の開口面積に左右されにくく、狭小なスペースでも動作可能であり、かつ羽板と軸部との接合部に応力が集中することを抑制して、羽板の強度を向上させることができる。
実施形態にかかるダンパ装置の概略構成およびその動作を示す平面図である。 羽板の形状を示す外観斜視図および第2軸部を説明する側面視断面図である。 フレームの形状を示す平面図、側面視断面図および底面図である。 実施形態にかかるダンパ装置の分解斜視図である。 歯車部材の減速構造を示す透過平面図である。 ストッパ部の構造を示す側面図である。 リンク機構の揺動動作を示す側面図である。 羽板支持部の差込口の開口角度および排水口を説明する側面視断面図である。 リンク駆動部材支持部の構造を示す平面視断面図である。 ギヤボックスの構造を示す側面視断面図である。 リンク駆動部材の変形例を示す模式図である。 ダンパ装置の組み付け時の構造を示す平面視断面図である。 フレームの形状を示す側面視断面図である。 保護カバーおよびフレームの構造を示す側面視断面図である。 羽板支持部の変形例を示す模式図である。 コネクタ部の構造を示す斜視図である。 コネクタ部の構造を示す分解斜視図である。
以下、本発明にかかるダンパ装置の実施形態について図面を用いて説明する。本実施形態にかかるダンパ装置Dは、図示しない冷蔵庫の内部に配置され、庫内における冷気の循環を制御する。本実施形態のダンパ装置Dは、例えば冷蔵庫のダクトを流通する冷気の流路の中間位置や、ダクトと収納室との間に嵌め込まれて使用される。本発明のダンパ装置の適用対象は冷蔵庫には限られず、流体の流路の開閉や流量の調節を行う目的において広範な機器や設備に適用可能である。
<全体構成概要>
図1は、本実施形態に係るダンパ装置Dの概略構成およびその動作を示す平面図である。図1(a)は、羽板20が閉じた状態のダンパ装置Dであり、図1(b)は、羽板20が開いた状態のダンパ装置Dである。
ダンパ装置Dは、3枚の羽板20、およびこれら羽板20を回動可能に支持する枠体であるフレーム10を有している。フレーム10には、フレーム10の枠内とダクトとを連通させる一対の開口部である第1開口部11および第2開口部12が形成されている。本実施形態のフレーム10には、冷気が第2開口部12から流入し、第1開口部11から流出する。本実施形態における羽板20は、フレーム10の第1開口部11に沿うように平行に並べて配置されている。これら羽板20は、ダンパ装置Dが備えるモータ40の駆動力により回動し、第1開口部11を開閉する。
フレーム10には、枠板が形成されている。枠板には、底板10jおよび隔壁10fが形成されており、羽板20が収容されている。底板10jは、ダンパ装置Dの設置時に底部となるよう形成されている。また、隔壁10fは、底板10jから起立して形成されている。隔壁10fの中央部には、2箇所のリブ10hにより補強された第1開口部11が形成されており、第1開口部11は、隔壁10fにより、羽板20でその全面を覆うことができる程度の開口面積に調節されている。フレーム10の第2開口部12側には隔壁10fは設けられておらず、これにより第2開口部12の開口面積は、第1開口部11よりも隔壁10fの分だけ広く形成されている。
また、フレーム10および羽板20は、同一の樹脂材料により形成されている。そのため、
熱変化による形状伸縮により発生するフレーム10および複数の羽板20の間の位置ずれ等の影響を抑制できる。例えば、羽板20が回動可能に支持されたフレーム10の長さ方向において、羽板20のガタツキあるいは羽板20のロックによる回動の動作不良が発生することを抑制できる。また、羽板20を取り付けるフレーム10の軸穴と羽板20の軸部との間のクリアランスにおいても、同様に羽板20のガタツキあるいは羽板20のロックによる回動の動作不良が発生することを抑制できる。これにより、フレーム10および羽板20は、熱膨張による不具合を軽減できる。ここで、フレーム10および羽板20の長さ方向とは、図1(a)の座標軸表示におけるX軸方向に平行な方向をいう。
ダンパ装置Dは、第1開口部11を開閉する板状部材(特許文献1におけるバッフルに相当する部材)が複数枚の羽板20に分割されている。このため、ダンパ装置Dの開口面積が大きくなった場合でも、羽板20の数を増やすことで個々の羽板20の回動スペースを一定に保つことができる。これにより、ダンパ装置Dは、羽板20の回動スペースを確保することが容易化されており、狭小なスペースにおいても羽板20を適切に動作させることが可能とされている。
<羽板の構成>
図2は、羽板の形状を示す外観斜視図および第2軸部を説明する側面視断面図である。図2(a)は、羽板20の形状を示す外観斜視図、図2(b)は、羽板20における第2軸部22の形成位置を説明する側面視断面図である。
羽板20は細長く形成された板状部材である。以下の説明では、羽板20のその回動中心線aに平行な方向において、第2軸部22および後述する第1軸部21fおよび第1軸部21lを除く寸法を羽板20の長さl、羽板20の板厚方向の寸法を羽板20の厚みt1といい、羽板20の表面20aまたは裏面20bにおける長さl方向に直交する方向の寸法を羽板20の幅wという。また、以下の説明では、羽板20のその幅w方向における回動中心線a側の端部を羽板20の基端部b、その反対側の端部を羽板20の先端部tという。ここで、羽板20の表面20aは、羽板20が第1開口部11を閉じたときの隔壁10f側の面であり、羽板20の裏面20bは、隔壁10f側と反対側の面である。
羽板20の長さl方向の両端には、長さl方向に突出した軸部である第1軸部21fおよび第1軸部21lが形成されている。第1軸部21fは、長さl方向のフレーム10側に形成されており、第1軸部21lは、長さl方向の後述するリンク機構501側に形成されている。第1軸部21fおよび第1軸部21lはフレーム10に回動可能に支持されており、これにより、羽板20の回動中心線aの位置が決められている。羽板20の長さl方向の一端には、長さl方向に突出した第2軸部22が形成されている。第2軸部22は、モータ40の駆動力をうけて回動中心線aを中心とする円弧上を往復移動し、羽板20の回動角度を決定する。また、各羽板20が第1開口部11を閉じたときに、後述する羽板支持部15lをその空間内に逃がし、羽板20と羽板支持部15lとが接触することを防ぐために、第2軸部22から先端tまでの空間Sと、補強部22rから第1軸部21lまでの空間Sが設けられている。第1軸部21f、第1軸部21lおよび第2軸部22は、羽板20の幅w方向において、羽板20同士または羽板支持部15lとの干渉を防ぎ、かつ可能な限り第1開口部11を覆うことができるように、先端tから空間S分だけ距離を空け、かつ空間Sの両側に配置されている。これにより第1軸部21lを直接駆動する場合に比べて、第1軸部21lの回動中心と力点である第2軸部22が離れていることによって小さい駆動力で羽板20を回動させることができるとともに、羽板20の動作精度が高められている。
羽板20の幅w方向の両端面は、その表面20a側および裏面20b側の角部が丸められた曲面により構成されている。これにより、羽板20の開閉時において、隣接する羽板20と角部が接触することが防止され、第1開口部11を閉じたときの各羽板20間の隙間を小さくすることが可能とされている。
第2軸部22には、羽板20および第2軸部22と一体成形された補強部22rが設けられている。また、第2軸部22の基端部22bには、径方向の断面積が第2軸部22の先端部22tよりも大きく形成された補強部22rが設けられている。ここで、径方向とは、図2(b)の座標軸表示におけるYZ平面に平行な方向である。補強部22rは、羽板20の揺動時に、第2軸部22の基端部22bに加わる応力を分散して受けることができる。そのため、補強部22rは、第2軸部22の基端部22bの強度を補うことができる。また、補強部22rは第2軸部22の第1軸部21l側の側面を支持することで、第2軸部22の強度を補っている。また、第2軸部22から先端tまでの空間Sと、補強部22rから第1軸部21lまでの空間Sは、各羽板20が第1開口部11を閉じたときに、後述する羽板支持部15lをその空間内に逃がし、羽板20と羽板支持部15lとが接触することを防ぐための構成である。また、第2軸部22は、羽板20の先端tよりも空間S分だけ距離を空けて配置されている。空間Sにより、各羽板20が第1開口部11を閉じたときに、図2(b)の座標軸表示におけるY軸方向に平行な方向において、羽板20と羽板支持部15lとは、重ねられて設けられている。
第2軸部22は、羽板20の長さl方向の一端側の端面22fに設けられている。第2軸部22の径d1は、羽板20の厚みt1方向において、羽板20の厚みt1よりも小さく設けられている。これにより、第2軸部22の基端部22bには、第2軸部22の径d1と羽板20の厚みt1との差によるスペースである段部22aが形成される。ここで、基端部22bには、凹R状に肉盛りされたR形成面22gが設けられている。また、第2軸部22は、略円柱状に設けられているが、例えば角部が丸められた略四角柱状に設けられていてもよい。
羽板20の揺動時には、第2軸部22における補強部22r側の端部22cと、段部22aに応力が生じる。羽板20は、段部22aが設けられているため、揺動時に生じる応力が段部22aに分散されている。これにより、羽板20の強度が高められている。また、段部22aが設けられていることにより、段部22aが設けられていない構成に比べて、羽板20とフレーム10との隙間が広くなっている。例えば、結露水の凍結により羽板20がフレーム10に固着することを想定した場合、羽板20は、表面20aと補強部22rにおける表面20a側の側面との隙間分だけ広くなっている分、凍結が抑制されている。そのため、段部22aを設けることにより、羽板20の破損が抑制されている。
また、図2(b)に示すように、羽板20により第1開口部11を開閉するために、羽板20を揺動する方向において、羽板20により第1開口部11を閉じる方向をb1方向、羽板20により第1開口部11を開く方向をb2方向としたときに、第2軸部22は、羽板20の一端側の端面22fにおいて、b1方向側の端部22dよりもb2方向側に設けられている。このとき、第2軸部22は、フレーム10と接近する側の端部22dに段部22aが設けられることになる。羽板20をフレーム10に閉じた時に、フレーム10と接近する側に段部22aが設けられることにより、特に、結露水の凍結によりフレーム10に固着した羽板20をフレーム10から引き剥がすときの第2軸部22の折損を防いでいる。
また、第2軸部22は、羽板20の一端側の端面22fにおいて、b2方向側の端部22eよりもb1方向側に設けられている。このとき、第2軸部22は、フレーム10と離反する側の端部22eに、段部22aが設けられることになる。そのため、羽板20は、端面22fにおいて、第2軸部22の両側に段部22aが設けられることになる。これにより、羽板20によるフレーム10の開閉時のどちらの場合においても、結露水の凍結によりフレーム10に固着した羽板20をフレーム10から引き剥がすときの第2軸部22の折損を防いでいる。
尚、本実施形態においては3枚の羽板20が用いられているが、本発明のダンパ装置の羽板の数は、2枚以上であることを条件として、その上限については特に制限されない。例えば、羽板20の幅wを狭くして、同一面積の流路に対してより多くの羽板20を配置することにより、個々の羽板20の回動スペースをさらに小さく抑えることができるが、部品点数が増えることにより、当然、故障率や組み立て工数も増加する。一方、羽板20の数を減らせば、そのような問題を軽減することができるが、羽板20の数を減らした分だけ羽板20の回動スペースは大きくなる。本発明のダンパ装置の羽板の数は、ダンパ装置が用いられる環境条件に応じて、その増減に伴うメリットおよびデメリットのバランスを鑑みて、最適な数を決定すればよい。尚、本実施形態においては、後述するリンク機構50lの構造上、羽板20を奇数枚とすることが好ましい。
<フレームの構成>
(全体構成)
図3は、フレームの形状を示す平面図、側面視断面図および底面図である。図3(a)はフレーム10の平面図、図3(b)は図3(a)におけるA−A方向断面図、図3(c)はフレーム10の底面図である。
フレーム10は、3枚の羽板20を回動可能に支持する略矩形状の中空の枠体である。フレーム10には、その枠内に冷気を通す第2開口部12および第1開口部11が形成されている。以下、第2開口部12と第1開口部11とを連通しているフレーム10の中空部をフレーム10の流路部10aという。上でも述べたように、フレーム10には、底板10jから起立した枠板である隔壁10fが形成されている。また、隔壁10fの中央部には、第1開口部11が形成されている。また、フレーム10の図3(a)視左側の端部には、後述する歯車部材50gが収容されるフレーム10のケース状部10gと、同じく後述するリンク機構50lが収容される空間であるリンク機構配置部10lと、が一体的に成形されている。
本実施形態のフレーム10は、流路部10aにおける流体の流路方向の寸法を流路部10aの高さhとしたときに、流路部10aの高さhは、各羽板20の幅wと略同じ高さとされている。これにより、ダンパ装置D全体の薄型化が図られている。流路部10aの高さhは、常に羽板20の幅wと同じである必要はなく、ダンパ装置Dが用いられる環境条件に応じて、さらに低くしてもよく、逆に羽板20の幅wより高くしてもよい。例えば、流路部10aの高さhを各羽板20の幅wよりも高くすることにより、ダンパ装置Dの組立時や搬送時に羽板20に不用意に力が加わることを防ぐことができる。
また、第1開口部11は、隔壁10fの中央部に形成されており、2箇所のリブ10hにより補強されている。また、底板10jにおける隔壁10f側の端部には、後述する排水口10kが形成されている。ここで、底板10jは、ダンパ装置Dの設置時に、底部となる枠板である。
(排水口の構成)
ダンパ装置Dは、図3(a)の座標軸表示におけるY軸方向に平行な方向を上下方向として、図3(a)視の状態で、機器や設備に配置される。フレーム10の図3(b)視下側および図3(c)視下側に示すように、フレーム10の底板10jにおける隔壁10f側の端部には、排水口10kが形成されている。排水口10kは、貫通孔であり、羽板20に発生した結露水をダンパ装置D外へ排水するためのものである。底板10jにおける隔壁10f側の端部は、結露水の滞留しやすい場所であり、ここに排水口10kが形成されている。このことにより、ダンパ装置Dは、フレーム10が隔壁10f側に傾斜して設置されている場合でも、底板10jに結露水が滞留することを抑制できる。これにより、底板10jに排水口10kを形成するものに対して、底板10jにおける角部10sから効果的に排水を行うことができる。ここで、排水口10kは、底板10jにおける隔壁10f側の端部の近傍に設けることができる。なお、近傍とは、図3(a)の座標軸表示におけるZ軸方向に平行な方向において、隔壁10f側の端部から所定距離だけ離れた場所のことである。
図2に示す各羽板20を配置したフレーム10において、各羽板20の長さl方向と同方向の排水口10kの全長は、長さcである。排水口10kの長さcと各羽板20の長さlは、同じ長さである。また、長さcは、長さlよりも長くてもよい。フレーム10に各羽板20の長さlと同じ長さかまたは長さlよりも長い全長の排水口10kが設けられていることにより、各羽板20の長さlに亘って発生する結露水を、排水口10kに導くことができ、より効率的に排水を行うことができる。
また、各羽板20の長さl方向と同方向の第1開口部11の全長は、長さc1である。第1開口部11の長さc1と各羽板20の長さlは、同じ長さである。また、長さcは、長さlよりも長くてもよい。フレーム10に各羽板20の長さlと同じ長さかまたは長さlよりも長い全長の第1開口部11が設けられていることにより、各羽板20が第1開口部11を通過する冷気などに直接晒される範囲が、効率的にカバーされている。なお、第1開口部11は、各羽板20の先端部tが設けられている領域に形成されている形態が、最適の形態である。
排水口10kには、該排水口10kの長さc方向に沿って所定の間隔で、排水口10kの長さc方向に直交する方向に横断する補強リブ10qが設けられている。補強リブ10qが設けられていることにより、開口面積の大きな排水口10kが設けられている場合でも、フレーム10の強度を確保することができる。なお、補強リブ10qが設けられている方向は、排水口10kの長さc方向に直交する方向には限定されるものではなく、排水口10kから水が流出できる方向であれば、いかなる方向でもよい。
また、補強リブ10qが横断することにより分割された各排水口10kの穴径は、水滴が排水口10kから流れ落ちることができる大きさに形成されている。また、排水口10kは、フレーム10の厚さが2.5mm程度の場合、図3(b)の座標軸表示におけるZ軸方向に平行な方向において、底板10jの角部10sと隔壁10fとの間の開口幅が2mm程度に形成されている。これにより、結露水が、その表面張力により排水口10kに滞留することを抑制できる。そのため、排水口10kから効果的に排水を行うことができる。
図8は、図3(b)に示されるフレーム10に対して、各羽板20が、第2開口部12および第1開口部11を通る冷気の流れを制限するように配置される状態のうち、全開状態および全閉状態で配置されたときの側面視断面図である。図8において、点線表示の各羽板20は全開状態、一点鎖線表示の各羽板20は全閉状態を示す。各羽板20は、ダンパ装置Dの設置後に、第2開口部12および第1開口部11を通る冷気の流れを制限する角度に配置されたときに、各羽板20の先端部tが排水口10kの鉛直上方に配置されている。これにより、各羽板20に発生する結露水は、各羽板20の先端部tから下方に垂れて、排水口10kから除去される。そのため、効果的に排水を行うことができる。ここで、鉛直上方となる位置とは、図8の座標軸表示におけるY軸方向に平行な方向であって、図8視における下方から上方へ向かう位置のことをいう。
(羽板支持部の構成)
フレーム10の枠内には、羽板20を支持する複数の羽板支持部15fおよび羽板支持部15lが形成されている。羽板支持部15fは、フレーム10の図3(a)視右側に形成されており、羽板支持部15lは、フレーム10の図3(a)視左側に形成されている。羽板支持部15fは、羽板20のフレーム10側の第1軸部21fを回動可能に支持する軸受である。また、羽板支持部15lは、リンク機構501側の第1軸部21lを回動可能に支持する軸受である。羽板支持部15fおよび羽板支持部15lは、各羽板20に対して一対ずつ、羽板20の長さl方向の両端に相当する位置に設けられている。各羽板20の一対の羽板支持部15fおよび羽板支持部15lのうち、図3(a)視左側の羽板支持部15lは、隔壁10fに形成されており、その周方向の一部に、第1軸部21lがその羽板支持部15lに対して径方向に差し込まれる切欠部である差込口15aが形成されている。図3(a)視右側の羽板支持部15fは、フレーム10の内壁面に形成されており、同羽板支持部15fの軸穴は、フレーム10の側壁を貫通しない凹部とされている。これにより、同羽板支持部15fに塗布されたグリスはその軸穴内に留められ、グリスが容易に外部へ流出することが防止されている。図3(a)視左側の羽板支持部15lは、羽板20の第1軸部21lが、羽板支持部15lに形成されている差込口15aに対して、差込口15aが弾性変形することにより差し込まれている。
また、図3(a)において最も下側に配置された羽板支持部15fおよび羽板支持部15lの組は、その支持する羽板20が閉状態にあるときに、その羽板20の先端部tが隔壁10fに重なる位置に調節されている(図1(a)参照)。さらに、図3(a)において最も上側に配置された羽板支持部15fおよび羽板支持部15lの組は、その支持する羽板20が全開状態にあるときに、その羽板20の少なくとも一部が、第1開口部11側から見て第1開口部11の開口面積に影響しない位置に調節されている(図1(b)参照)。本実施形態のダンパ装置Dでは、羽板支持部15fおよび羽板支持部15lがこのように配置されていることにより、流路部10aの流れを阻害しないようになっている。
また、図8に示されるように、差込口15aが形成された各羽板支持部15lの、その周方向における差込口15aの開口角度は、第1開口部11の開口径方向のうち、各羽板20の長さl方向と直交する方向である短辺方向11aに対して、直角となる角度に設定されている。なお、第1開口部11の「開口径方向」とは、第1開口部11の開口面積を定める面方向であって、図8の座標軸表示におけるXY平面に平行な方向をいう。また、短辺方向11aと「直角」とは図8の座標軸表示におけるZ軸方向に平行な方向をいう。
羽板支持部15lの差込口15aを第1開口部11の短辺方向11aに対して直角に形成することにより、差込口15aは、羽板20の回動動作の全開となる方向に開口されることとなる。本実施形態のダンパ装置Dは、差込口15aの切欠方向が羽板20の回動動作の全開となる方向に向けられていることにより、羽板20を羽板支持部15lの差込口15aにたいして、鉛直方向から嵌合できる。これにより、羽板20をフレーム10へ容易に組み付けることができる。ここで、鉛直方向とは、図8の座標軸表示におけるZ軸方向に平行な方向のことをいう。また、各羽板支持部15lは、図8の座標軸表示におけるY軸方向に平行な方向にたいして、左右対称の形状に形成されている。これにより、各羽板支持部15lは、羽板20を取り付ける時に、羽板20から加えられる荷重による変形を左右に分散できる。そのため、羽板支持部15lの破損が抑制されている。なお、図8に示す羽板支持部15lの差込口15aを鉛直上方に移動させて、羽板支持部15lの少なくとも一部がフレーム10と一体化するように配置した場合には、フレーム10をコンパクトにすることができる。
また、図13は、図3(a)におけるF−F方向から見たフレームの形状を示す側面視断面図である。図3(a)、および図13に示されるように、流路部10aを区画するフレーム10の内面には、内面の位置が部分的にフレーム10の外側に窪められた窪み部10bが設けられている。また、窪み部10bは、流路部10aの内側寸法a1が、部分的に内側寸法a2に窪められて設けられている。窪み部10bは、後述する第2リンク部材57の揺動空間を確保するために設けられている。また、第2リンク部材57は、各羽板20を回動させるために設けられている。これにより、図13において最も上側に配置された羽板支持部15lは、窪み部10bにおいて、流路部10aの内周面10iとの間に隙間mが確保されている。
窪み部10bにより流路部10aの内周面10iとの隙間mが確保された羽板支持部15lは、窪み部10bがなければ流路部10aの内周面10iと接触するか、内周面10iに羽板支持部15lの一部が一体化される位置にある。羽板支持部15lが内周面10iに接触している場合、その羽板支持部15lは内周面10i側への変形が阻害されるため、他の部分の変形量が大きくなる。これにより羽板支持部15lが破損しやすくなる。一方、図13において最も上側に配置された羽板支持部15lは、流路部10aの内周面10iとの間に隙間mが確保されていることにより、羽板20を取り付ける時に、羽板支持部15lの破損が抑制されている。
<動力伝達機構>
(全体構成)
図4は、本実施形態のダンパ装置Dの分解斜視図である。ダンパ装置Dは、モータ40の駆動力で羽板20を回動させて第1開口部11を開閉することにより、冷気の流路を連通させたり、遮断したりする。モータ40の駆動力は、歯車部材50gおよびリンク機構50lからなる動力伝達機構50により、羽板20に伝達される。
(モータ)
本実施形態のモータ40にはステッピングモータが使用されている。ステッピングモータは正逆両方向に回転可能であり、また、ステップ数によりその回転角度を算出することができる。よって、羽板20のその時々における配置角度を検出するために別途ロータリエンコーダなどによるフィードバック制御を行う必要がない。これにより、ダンパ装置D全体における部品点数の削減および装置の小型化が図られている。
(歯車部材)
図5は、図4のB方向から見た歯車部材50gの減速構造を示す透過平面図である。以下、図4と図5を参照して歯車部材50gについて説明する。
モータ40の駆動力は、その出力軸に固定されたモータピニオン41から、歯車部材50gを介して減速されてリンク機構50lに伝達される。歯車部材50gは、第1歯車51から第4歯車54、および、リンク機構50lを揺動させるリンク駆動部材である第5歯車55の5つの歯車部材により構成されている。
モータ40は、後述するギヤボックス10nを構成するケース体であるモータカバー44におけるケース半体である第1モータカバー43に収容されており、フレーム10に形成されたケース状部10gと、第1モータカバー43との間に配置されたケース半体である第2モータカバー30により、連結されている。また、モータ40は、後述するコネクタ部60を備えている。第1歯車51は、第1モータカバー43と第2モータカバー30とにより区画される空間内に配置され、同空間内に設けられた支軸42に回転可能に支持されている。第2歯車52から第4歯車54は、フレーム10のケース状部10gと第2モータカバー30とにより区画される空間内に配置され、同空間内に設けられた支軸32に回転可能に支持されている。第5歯車55は、第2モータカバー30に形成された凹部33と、ケース状部10gから流路部10aに貫通した軸受部であるリンク駆動部材支持部16とにより回転可能に支持されている。
第1歯車51から第4歯車54は、モータピニオン41の回転を減速して第5歯車55に伝達する減速歯車列である。第5歯車55は、第4歯車54と噛合する扇状の歯車が形成された歯車部55gと、その駆動力をリンク機構50lに伝達する出力軸部である軸部55sとが一体化された部材である。第5歯車55の軸部55sは、その外周面の一部が平面状に切り欠かれている。かかる切り欠きは、軸部55sの周方向において対称となる位置に一対設けられている。
軸部55sの外周形状は、非真円に設けられており、軸部55sは、後述する第1リンク部材56の嵌合穴56bの内面と嵌合する。嵌合穴56bは、軸部55sと周方向に係合可能な形状に形成されている。ここで、非真円とは、真円以外の形状のことである。また、軸部55sの周方向には、嵌合穴56bの内面と係合する角部55kが設けられていることにより、角部55kは、軸部55sの周方向への回り止めとなっている。このとき、軸部55sと第1リンク部材56とは、後述する軸部55sのアール面55h、55jを嵌合穴56bの内面に圧入することによる摩擦係合により、嵌合されている。ここで、軸部55sのアール面55h、55jは、第1リンク部材56との軸線方向における抜け止めになっている。これにより、非真円に設けられた軸部55sと、軸部55sと周方向に係合可能な形状に形成されている嵌合穴56bの内面とが、圧入されることで連結されることにより、容易に軸部55sに対して嵌合穴56bが移動したり外れたりすることが抑制されている。ここで、圧入とは、第5歯車55および第1リンク部材56の変形時の弾性力により軸部55sと嵌合穴56bの内面との間に摩擦力が発生して、軸部55sが嵌合穴56bの内面に係止されていることである。
ここで、嵌合穴56bの内面は、貫通孔が設けられているが、軸部55sと周方向に係合可能な形状に形成されているものであれば、貫通孔以外に凹部が設けられていても良い。なお、軸部55sの外周面と嵌合穴56bの内面とは、同一形状である必要はなく、角部55kにより嵌合穴56bの内面に対する回り止めおよび嵌合ができる形状であれば、いかなる形状でもよい。
より具体的には、第5歯車55の軸部55sの外周面には、軸部55sの周方向において、対称となる位置に、二つの平面部55nが設けられている。これにより、軸部55sは、二つの平面部55nが軸部55sの周方向への回り止めとなっている。また、軸部55sは、二つの平面部55nの両端部に、角部55kが設けられている。また、平面部55n以外の面は、軸部55sの周方向における対称位置に、周方向に沿って湾曲した曲面であるアール面55h、55jが設けられており、アール面55h、55jは、嵌合穴56bの内面に曲面で圧入されている。また、アール面55h、55jは、真円の一部の円弧を切り取った一部であり、それぞれの回転軸を同一にする円周の一部である。これにより、軸部55sを、その径方向で嵌合穴56bの内面と圧入することで連結することにより、第5歯車55と第1リンク部材56の軸の位置が固定されて、同軸が容易に確保されている。
また、嵌合穴56bの内面は、軸部55sの外形に対応した形状に形成されている。これにより、軸部55sは、嵌合穴56bの内面の形状に沿って圧入されている。そのため、第5歯車55と第1リンク部材56の同軸が容易に確保されている。
図11は、第5歯車55の軸部55sの外周面に、一つの平面部が設けられている変形例である。以下、図11を参照して軸部55sの変形例について説明する。ここで、軸部55sと嵌合する嵌合穴56bの内面は、軸部55sと周方向に係合可能な形状に形成されているものとする。
図11の第5歯車55aは、軸部55sの外周面に、一つの平面部55pが設けられている。軸部55sの周方向における平面部55pの両端部には、角部55tが設けられていることにより、角部55tは、第1リンク部材56の嵌合穴56bの内面と2箇所で接触する。また、軸部55sの周方向における平面部55p以外の面は、アール面55rが設けられていることにより、アール面55rは、嵌合穴56bの内面と曲面で接触する。曲面で接触するアール面55rは、嵌合穴56bの内面に対して曲面部で圧入して嵌合されているため、軸部55sと嵌合穴56bとの同軸を確保し易くなっている。これにより、軸部55sと、嵌合穴56bの内面とが、圧入されることで連結されることにより、第5歯車55aと第1リンク部材56との間でスリップが発生することが抑制されている。また、アール面55rを設けることにより、平面部55pよりも嵌合穴56bの内面に対して接触面積を増やすことができている。これにより、アール面55rを嵌合穴56bと同軸の円弧面とすることにより、第5歯車55aと第1リンク部材56との同軸が容易に確保されている。
歯車部材50gを構成する第1歯車51から第4歯車54は、大径の平歯車および小径の平歯車が軸方向に連結されて一体化された複合歯車である。モータ40のモータピニオン41には第1歯車51の大径歯車51wが噛合しており、大径歯車51wの回転はその小径歯車51nに減速されて伝達される。第2モータカバー30には、フレーム10側に突き出した有蓋筒状の突起部であるカバー部31が形成されており、その筒内には第1歯車51の小径歯車51nが収容されている。カバー部31はその周方向の一部が切り欠かれており、そこから小径歯車51nの一部が露出している。そして、小径歯車51nのその露出した部分は、第2歯車52の大径歯車52wに噛合している。以降、順次、第2歯車52の小径歯車52nから第3歯車53の大径歯車53wに、第3歯車53の小径歯車53nから第4歯車54の大径歯車54wに、第4歯車54の小径歯車54nから第5歯車55の歯車部55gに、モータ40の駆動力が減速されて伝達される。
図6は、リンク駆動部材支持部16に挿入された第5歯車55を、図4のC方向からみた側面図である。説明の便宜上、フレーム10と第5歯車55以外の部材は図示を省略している。第5歯車55の歯車部55gとフレーム10のケース状部10gは、羽板20が所定の回動角度になったとき、すなわち、第5歯車55が所定の角度位置になったときに、互いに当接することでリンク機構50lへの駆動力の伝達を遮断する、ストッパ部55c、55v、10c、10vを有している。歯車部55gは、羽板20が回動して第1開口部11を全閉にする位置において、歯車部55gのストッパ部55cが、ケース状部10gのストッパ部10cに当接する。また、歯車部55gは、羽板20が回動して第1開口部11を全開にする位置において、歯車部55gのストッパ部55vが、ケース状部10gのストッパ部10vに当接する。これにより、ストッパ部55vがストッパ部10vに当接する位置から、ストッパ部55cがストッパ部10cに当接する位置の間が、第5歯車55の揺動角度の範囲となっており、羽板20が開閉する範囲となっている。本実施形態の動力伝達機構50は、羽板20がその回動限界角度に至った時に、リンク機構50lよりも前の動力伝達部材で駆動力の伝達を遮断する構成とされていることにより、羽板20やリンク機構50lに過剰な応力が加えられることが防止されており、羽板20およびリンク機構50lの部品寿命の低下が抑えられている。本実施形態においては第5歯車55にストッパ部55c、55vが設けられているが、本発明の歯車部材側のストッパ部は、第5歯車55以外の歯車部材に設けられていてもよい。尚、本実施形態では、ケース状部10gがフレーム10の一部としてフレーム10と一体成形されているが、ケース状部10gはフレーム10とは別体であってもよい。
(リンク駆動部材支持部)
図9は、リンク駆動部材支持部の構造を示す平面視断面図である。以下、図9を参照してリンク駆動部材支持部16および第5歯車55の軸部55sについて説明する。
第5歯車55は、歯車部材50gおよびリンク機構50lからなる動力伝達機構50において、動力伝達部材である歯車部材50gを構成している部品である。第5歯車55は、その軸部55sが、フレーム10に形成された貫通孔16aから流路部10a内に挿入されている。軸部55sは、先端部55dと、大径部55fと、拡径部55eと、が形成されており、先端部55dは、流路部10a内に挿入されている。大径部55fは、先端部55dよりも直径が大きくなっている。拡径部55eは、先端部55dと、大径部55fとの間に形成されている。なお、先端部55dは、流路部10a内の後述する第1リンク部材56の嵌合穴56bに嵌合されている。
貫通孔16aの縁部16cには、抜け止め部であるリンク駆動部材支持部16が形成されている。リンク駆動部材支持部16は、軸部55sの先端部55dを支持している。また、リンク駆動部材支持部16の軸部55sとの対向面の形状は、軸部55sの先端部55dの外周面を支持しており、拡径部55eの少なくとも一部と軸部55sの軸線方向に当接可能であり、大径部55fの先端部55d側の一部を覆う形状に形成されている。また、拡径部55eは、リンク駆動部材支持部16の内周面に当接することにより、第5歯車55の軸線方向の移動が規制されている。ここで、軸線方向とは、図9の座標軸表示におけるX軸方向に平行な方向をいう。
リンク駆動部材支持部16の軸部55sとの対向面の形状は、軸部55sの先端部55dの外周面を支持しており、拡径部55eの少なくとも一部と軸部55sの軸線方向に当接可能であり、大径部55fの先端部55d側の一部を覆う形状に形成されていることにより、先端部55dからケース状部10g内へ侵入する水の浸入経路は、拡径部55eの長さ分、長くなっている。これにより、水がケース状部10g内に侵入することを抑制することができる。また、軸部55sは、拡径部55eにより、先端部55dからケース状部10g内へ浸入する水の浸入路が屈曲している。これにより、水がケース状部10g内に浸入することが抑制されている。
軸部55sとリンク駆動部材支持部16との間には、潤滑剤であるグリスgが充填されている。これにより、これらの隙間からの水の浸入が阻止されている。また、リンク駆動部材支持部16は大径部55f、拡径部55e、および先端部55dに沿って形成されていることから、リンク駆動部材支持部16の内面には、段状に屈曲した部分である段状部16bが設けられている。この段状部16bにより、軸部55sの回転によるグリスgの流出が抑えられ、グリスgによる防水効果を長く保つことが可能とされている。
また、軸部55sの大径部55fと、リンク駆動部材支持部16との間に設けられた隙間dは、先端部55dと、リンク駆動部材支持部16との間に設けられたクリアランスeよりも大きく設けられている。これにより、隙間d内にグリスgをクリアランスeよりも多く充填することができ、グリスgによる防水効果が長く保たれている。一方で、軸部55sの先端部55dと、リンク駆動部材支持部16との間のクリアランスeを可能な限り小さくすることにより、リンク駆動部材支持部16に対する先端部55dの位置決め精度が高められるとともに、ケース状部10g内への水の進入口が狭められ、防水性がさらに高められている。
また、大径部55fと、拡径部55eとの間の角部55aは、曲面に丸められている。リンク駆動部材支持部16は、大径部55f、拡径部55e、および先端部55dに沿って形成されており、これにより、リンク駆動部材支持部16の内面には、段状に屈曲した部分である段状部16bが設けられている。そして、大径部55fと、拡径部55eとの間の角部55aを曲面に丸めることにより、その角部55aと段状部16bとの間に、角部55aが到達できない隙間fが確保されている。かかる隙間fに蓄えられたグリスgは容易には飛散・漏出せずに留まるため、グリスgによる防水効果がより長く保たれている。
(ギヤボックス)
図10は、図4のE方向から見たギヤボックスの構造を示す側面視断面図である。以下、図4、図5、および図10を参照してギヤボックス10nについて説明する。なお、説明の便宜上、図10はフレーム10、モータ40、モータピニオン41、第1歯車51、および第2歯車52以外の部材は図示を省略している。
フレーム10には、歯車部材50gが収容されるケース体であるギヤボックス10nが形成されている。ギヤボックス10nは、フレーム10のケース状部10g、およびフレーム10のケース状部10gに嵌合されるモータカバー44からなり、モータカバー44は、2つのケース部材である第1モータカバー43、第2モータカバー30により構成されている。第1モータカバー43は、モータ40が収容されている。第2モータカバー30は、フレーム10のケース状部10gと第1モータカバー43との間に配置されている。ギヤボックス10nの内部は、複数の歯車部材50gを構成する第1歯車51の軸線方向に3つの層に分割されている。ここで、軸線方向とは、図10の座標軸表示におけるX軸方向に平行な方向をいう。
上でも述べたように、第1歯車51は、第2モータカバー30と第1モータカバー43との間に収容されており、第1歯車51の大径歯車51wは、モータ40のモータピニオン41と第2モータカバー30内において噛合している。モータピニオン41が収容された第2モータカバー30において、ケース状部10gを隔てる隔壁30cには、ケース状部10g側に突き出した有蓋筒状のカバー部31が設けられている。また、第1歯車51の支軸42は、ケース状部10g側の端部がカバー部31の蓋部31aに固定されている。また、支軸42は、第1モータカバー43側の端部がモータ40と第2モータカバー30との間で固定されている。また、第1歯車51は、小径歯車51nおよび支軸42の一部がカバー部31の筒内に収容されている。カバー部31は、その周方向の一部が切り欠かれていて、そこから第1歯車51の小径歯車51nがケース状部10g内に露出しており、ケース状部10g内において第2歯車52の大径歯車52wと噛合している。ここで、モータ40は、略正方形の第1モータカバー43の中央部に配置されている。そのため、モータピニオン41をケース状部10g内に貫通させた場合には、ケース状部10g内において歯車部材50gの配置の自由度が低くなり、歯車部材50gをケース状部10g内にコンパクトに配置することが困難となる。ここで、第1歯車51は、第1モータカバー43の中央部からずれた位置においてケース状部10g内に貫通している。第1歯車51は、支軸42のケース状部10g側の端部がカバー部31の蓋部31aに固定されていることにより、モータピニオン41が収容された第2モータカバー30内に収容され、第1歯車51の小径歯車51nがカバー部31の切り欠かれた部分からケース状部10g内に露出している。これにより、モータピニオン41の配置された位置に制約を受けない位置に第1歯車51を配置することができる。そのため、ケース状部10gの歯車部材50gの配置の自由度を高めることで、スペースの有効利用がされている。
ダンパ装置Dは、ギヤボックス10nの内部を複数の歯車部材50gの軸線方向に3つの層に分割することにより、第1歯車51から第4歯車54により構成される減速歯車列の平面方向への広がりを高さ方向に転換し、その平面方向におけるギヤボックス10nの寸法が小さくされている。これにより、ダンパ装置Dは、小型化されている。ここで、平面方向とは、図4の座標軸表示におけるYZ平面に平行な方向であり、高さ方向とは、図4の座標軸表示におけるX軸方向に平行な方向である。また、対向する面は、一部、当接して設けられていてもよい。
ケース状部10gには嵌合部10t、第2モータカバー30には嵌合部30aおよび嵌合部30b、第1モータカバー43には嵌合部43aが設けられており、嵌合部30aの内周面と嵌合部43aの外周面とが、第2モータカバー30および第1モータカバー43の厚み方向に対向するように嵌合されている。また、嵌合部30bの内周面と嵌合部10tの外周面とが、第2モータカバー30およびケース状部10gの厚み方向に対向するように嵌合されている。ギヤボックス10nは、ケース状部10g、第2モータカバー30、および第1モータカバー43の3つのケース部材が互いに厚み方向に対向するように嵌合されていることにより、対向する面の隙間を小さくすることができる。これにより、ダンパ装置Dは、ギヤボックス10nの内部へ水が直接、浸入することが抑制されている。ここで、厚み方向とは、図10の座標軸表示におけるZ軸方向に平行な方向である。また、対向する面は、一部、当接して設けられていてもよい。
なお、例えば、冷蔵庫の奥に本発明のダンパ装置を配置する場合、ギヤボックスの平面方向の寸法が小さくなることにより、冷蔵庫の格納スペースの奥行きを増やすことが可能となる。
(リンク機構)
図7は、リンク機構50lの揺動動作を図4のC方向から見た図である。図7(a)は羽板20が全開状態のときの透過側面図であり、図7(b)は羽板20が閉状態のときの透過側面図である。以下、図4と図7を参照してリンク機構50lについて説明する。
リンク機構50lは、第1リンク部材56および第2リンク部材57により構成されている。第1リンク部材56は、第5歯車55の駆動力を受けて第2リンク部材57を揺動させ、これにより第2リンク部材57は、3枚の羽板20の第2軸部22を、それら各羽板20の回動中心線aを中心とする円弧上で往復移動させ、各羽板20を回動させる。
第1リンク部材56は、2つの略円筒形状の軸受が互いに径方向に連結された部材である。第1リンク部材56は、第5歯車55の軸部55sが嵌合される嵌合穴56bと、第2リンク部材57の連結軸57aを回動可能に支持する軸穴56aとを有している。第1リンク部材56の嵌合穴56bの形状は、第5歯車55の軸部55sの形状に対応している。これにより、軸部55sの平面に切り欠かれた部分が、嵌合穴56bに対して周方向に係合し、第5歯車55と第1リンク部材56とが一体的に回動する。
第2リンク部材57は、細長い板状体を主構成とする部材である。第2リンク部材57の羽板20側の面には、3枚の羽板20の第2軸部22を回動可能に支持する3つの連結穴57bが形成されており、その反対側の面には、第1リンク部材56の軸穴56aに支持される連結軸57aが第1リンク部材56側に突出している。また、連結穴57bは、穴底を有する軸穴に形成されている。第2リンク部材57は、羽板20を連結穴57bの穴底に当接させることにより、羽板20の軸線方向の位置決めをすることができる。これにより、第2リンク部材57と羽板20の補強部22rとが当接することによる引っ掛かりが抑止されている。ここで、軸線方向とは、図7の座標軸表示におけるX軸方向に平行な方向をいう。
本実施形態のリンク機構50l、羽板20、およびフレーム10は、第1リンク部材56を駆動リンクとし、第2リンク部材57を中間リンク、フレーム10を固定リンク、各羽板20を従動リンクとする4節リンク機構を構成している。これにより、簡易な構造で各羽板20の回動動作を同期させることが可能とされている。
ここで、フレーム10のリンク駆動部材支持部16には、第5歯車55の軸部55sが支持されている。本実施形態におけるフレーム10には、このリンク駆動部材支持部16と、上述の羽板支持部15fおよび羽板支持部15lとが一体成形されている。本実施形態のダンパ装置Dでは、羽板支持部15fおよび羽板支持部15lとリンク駆動部材支持部16とが枠体10と一体成形されていることにより、羽板20とリンク機構50lとの相対的な位置関係を一定に保つことが可能とされている。これにより、寸法誤差や組立誤差によるこれら部材の位置精度への影響が抑えられており、羽板20のスムーズな動作が担保されている。
また、リンク機構50lは、図1や図4においてリンク機構50lの第2開口部12側が保護カバーであるカバー部19で覆われていることからも分かるように、その揺動範囲が、フレーム10の流路部10aの範囲内に収まっている。つまり、本実施形態のリンク機構50lは、その揺動動作の全過程において、フレーム10の外部にその端部が突き出すことがない。これにより、ダンパ装置Dの設置場所の自由度が高められている。
さらに、リンク駆動部材支持部16の軸穴方向、各羽板支持部15fおよび羽板支持部15lの軸穴方向は、一直線上または平行となる向きに延びている。本実施形態のダンパ装置Dは、これらリンク駆動部材支持部16と各羽板支持部15fおよび羽板支持部15lの軸穴方向が同一方向とされていることにより、モータ40の駆動力を効率的に伝達することができ、また、羽板20のねじれなど、各部材に加わる負荷が抑えられている。
また、第2リンク部材57が回動可能に支持する羽板20の枚数が奇数枚のときには、第2リンク部材57の連結軸57aと、奇数箇所の連結穴57bにおいて中央に形成された連結穴57bとを、同軸に配置することができる。これにより、第2リンク部材57の左右方向における中央の位置に、第5歯車55の軸部55sおよび第1リンク部材56を配置することができる。そのため、第2リンク部材57は、羽板20をスムーズに回動させることができる。ここで、左右方向とは、図7の座標軸表示におけるY軸方向に平行な方向である。
(部品間のクリアランス除去工程)
図12は、ダンパ装置の組み付け時の構造を示す平面視断面図である。図12(a)は、リンク駆動部材である第1リンク部材56、第2リンク部材57および各羽板20の組み付け時の構造を示す平面視断面図、図12(b)は、第5歯車55を第2リンク部材57に圧入後、圧入しろを調節して、部品間の遊びであるクリアランスを除去する構造を示す平面視断面図である。以下、図12を参照して、第5歯車55を第2リンク部材57に圧入後、圧入しろを調節して、部品間のクリアランスを除去する工程について説明する。
ダンパ装置Dは、図12(a)に示すように、フレーム10に、各羽板20、第1リンク部材56、第2リンク部材57を組み付ける。これらの部品は、各部品間で干渉することがないように組み付ける。それにより、各部品は、スムーズな動作が担保されており、各部品間には、不可避的に、組み付け時のクリアランスが設けられている。ここで、クリアランスとは、設計上、考慮される交差等の寸法上の余裕であり、後述する隙間とは、意図的に設けているものである。
また、各羽板20の長さ方向に平行な方向をダンパ装置Dの軸線方向としたときに、第1リンク部材56、第2リンク部材57、各羽板20、およびフレーム10の各連結部には軸線方向の隙間である遊びが設けられている。ここで、軸線方向とは、図12の座標軸表示におけるX軸方向に平行な方向をいう。
このとき、各羽板20と、フレーム10との間には、各羽板20における図12(a)視右側のフレーム10側の第1軸部21f側の端面21hと、フレーム10における図12(a)視右側の羽板支持部15fの端面15cとの間に遊びであるクリアランスh1が設けられる。また、第2リンク部材57における軸受部である連結穴57bの底面と、各羽板20における図12(a)視左側の羽板の先端22tとの間にクリアランスiが設けられる。また、第1リンク部材56における軸受部である嵌合穴56aの図12(a)視右側の端面56cと、第2リンク部材57における軸部である連結軸57aの基端部の端面57cとの間にクリアランスjが設けられる。
また、第5歯車55はダンパ装置Dの軸線方向における位置が固定されている。第1リンク部材56は、第5歯車55との圧入状態を維持しつつ、ダンパ装置Dの軸線方向における位置を後述する隙間kの範囲内で変更可能である。
次に、各部品間のクリアランスを除去する工程について説明する。ダンパ装置Dは、図12(b)に示すように、フレーム10に、各羽板20、第1リンク部材56、第2リンク部材57を組み付けた後、第5歯車55の凸部である軸部55sを、第1リンク部材56の貫通孔である嵌合穴56bに圧入することにより、第5歯車55および第1リンク部材56の摩擦力によって係止されている。このとき、圧入しろを調節することにより、第1リンク部材56の端面56cは、第2リンク部材57の端面57cに当接する。また、第2リンク部材57は、第1リンク部材56に押圧されることにより各羽板20を押圧する。このとき、羽板20の先端22tと第2リンク部材の連結孔57bの底面が当接する。これにより、第2リンク部材57と羽板20の補強部22rとの間に隙間を設けることが可能であり、羽板20の開閉動作時に、第2リンク部材57と羽板20の補強部22rとが干渉することが防止されている。また、各羽板20は、第2リンク部材57に押圧されることによりフレーム10を押圧する。このとき、各羽板20の端面21hは、羽板支持部15fのフランジ部の端面15cに当接する。これにより、各羽板20とフレーム10との摺動面がフランジ部と羽板20の重なる部分のみとなり、羽板20の開閉動作時の摩擦力が抑制されている。また、羽板20の開閉動作時には、羽板20の先端22tと第2リンク部材の連結孔57bの底面が当接して摺動する。また、第1リンク部材56と第2リンク部材57とが当接して摺動する。
このとき、第1リンク部材56、第2リンク部材57、各羽板20、およびフレーム10の部品間のクリアランスh1、クリアランスiおよびクリアランスjは除去されている。また、第5歯車55の軸部55sにおける図12(b)視左側の端面55xと、第1リンク部材56における図12(b)視左側の端面56dとの間に隙間kが設けられる。隙間kの圧入しろである調整域は、クリアランスh1、クリアランスi、およびクリアランスjの累積分よりも長く設けられている。これにより、ダンパ装置Dは、クリアランスh1、クリアランスi、およびクリアランスjを潰すことができるように圧入しろをクリアランスh1、クリアランスi、およびクリアランスjの累積分よりも長く設け、クリアランスh1、クリアランスi、およびクリアランスjを潰して圧入しろの部分のみで調整し、第1リンク部材56、第2リンク部材57、各羽板20、およびフレーム10の部品間のガタつきを抑制し、異音の発生や動作不良が低減されている。
(保護カバー)
図14は、図4におけるG−G方向から見た保護カバーおよびフレームの構造を示す側面視断面図である。以下、図4および図14を参照して保護カバーであるカバー部19およびフレーム10について説明する。なお、説明の便宜上、図14はカバー部19、およびフレーム10以外の部材は図示を省略している。
フレーム10には、第2開口部12の一部に被せられ、流路部10a内に配置されたリンク機構50lを覆うカバー部19が設けられている。カバー部19により、物や人の手が、リンク機構50lに接触することが避けられている。これにより、ダンパ装置Dは、ダンパ装置Dを運搬する時および取り付ける時に、物や人の手がリンク機構50lに接触して、リンク機構501が破損することが防止されている。
カバー部19は、平板状の保護部19a、および保護部19aの両端部に固定部19bが設けられている。保護部19aは、フレーム10の第2開口部12を覆うように設けられている。固定部19bは、フレーム10の外面10mに沿って延びるように設けられている。フレーム10の外面10mおよび固定部19bには、フレーム10の外面10mに固定部19bを係止する固定構造である係止部13が設けられている。
係止部13は、固定部19bを弾性変形させて、フレーム10の外面10mに係合するよう設けられている。また、係止部13は、爪部13a、および貫通孔13dにより構成されている。爪部13aは、フレーム10の外面10mに設けられており、貫通孔13dは、固定部19bに設けられている。爪部13aは、フレーム10へのカバー部19の取り付け方向に沿って、爪部13aの頂部13eに向かって次第に隆起した第1テーパ部である第1テーパ面13b、および頂部13eから次第に沈降した第2テーパ部である第2テーパ面13cが設けられている。ここで、フレーム10へのカバー部19の取り付け方向とは、図14の座標軸表示におけるZ軸方向に平行な方向である。
カバー部19に爪部13a、および貫通孔13dからなる係止部13が設けられていることにより、カバー部19を、フレーム10に他部品を組み付けた後に、取り付けることができる。これにより、フレーム10の流路部10a内に、リンク機構50lが容易に組み付けられている。そのため、カバー部19をフレーム10に取り付ける作業工数を低減することができる。
また、爪部の形状が、片方の側部のみに第1テーパ面13bが設けられた一般的な爪形状の場合、カバー部19を取り付け後に、カバー部19の貫通孔13dと、第1テーパ面13bが設けられていないもう一方の側部との間に、隙間によるガタツキが発生する。本実施形態のダンパ装置Dの爪部13aは、第1テーパ面13b、および第2テーパ面13cが設けられている。また、フレーム10へのカバー部19の取り付け方向に対して第1テーパ面13bが隆起する角度は、フレーム10へのカバー部19の取り付け方向に対して第2テーパ面13cが沈降する角度よりも小さく設けられている。これにより、カバー部19は、固定部19bが第1テーパ面13b、頂部13e、第2テーパ面13cの順に接触した後、第2テーパ面13cに取り付けられる。このとき、カバー部19は、図14視において、固定部19bの先端に対して開いている弱ハの字状に弾性変形している。これにより、カバー部19が常に第2テーパ面13cに接触して、爪部13aとの間にガタツキが発生していない。そのため、取り付け後のカバー部19のガタツキも抑えられ、カバー部19に振動や衝撃が加わった場合に、カバー部19から異音が発生することが抑制されている。また、カバー部19を爪部13aへ取り付ける時に、カバー部19の個体差によるバラツキが抑制されている。ここで、片側の固定部19bが第2テーパ面13cに接している場合には、反対側の固定部19bが第2テーパ面13cを超えてフレーム10に接触していてもよい。また、フレーム10の外面10mにガイド壁14a、およびガイド壁14bが設けられている。これにより、カバー部19は、ガイド壁14a、およびガイド壁14bに沿って、フレーム10に対して位置ずれが抑制されている。
なお、係止部13は、フレーム10の外面10mに形成された凹部(図示せず)と、固定部19bに形成された爪部(図示せず)とにより構成されている場合、フレーム10の外面10mに形成された爪部と、固定部19bに形成された凹部とにより構成されている場合、フレーム10の外面10mに形成された貫通孔(図示せず)と、固定部19bに形成された爪部とにより構成されている場合、フレーム10の外面10mに形成された爪部と、固定部19bに形成された貫通孔とにより構成されている場合、のいずれの場合においても、同様の効果を発揮できる。
また、図4に示すように、カバー部19を取り付けるフレーム10の外面10mには、ガイド壁14a、およびガイド壁14bからなる固定部19bのガイド部であるガイド14が設けられている。ガイド壁14a、およびガイド壁14bは、フレーム10へのカバー部19の取り付け時に、固定部19bの位置ずれを阻止し、固定部19bの貫通孔13dをフレーム10の爪部13aに係止するように誘導するものである。ここで、位置ずれを阻止する方向は、図4の座標軸表示におけるXZ平面に平行な方向をいう。
また、先に図3(a)および図13に示したように、流路部10aを区画するフレーム10の内面には、第1リンク部材56および第2リンク部材57からなるリンク機構501の揺動空間を確保するため、内面の位置が部分的にフレーム10の外側に窪められた窪み部10bが設けられている。また、窪み部10bは、流路部10aの内側寸法a1が、部分的に内側寸法a2に窪められて設けられている。窪み部10bにより外側に迫り出したフレーム10の外面10pは、ガイド14の一部であるガイド壁14bとなっている。
リンク機構501の揺動空間を確保するために設けた窪み部10bにより外側に迫り出したフレーム10の外面10pを、固定部19bのガイド壁14bとしても利用することにより、窪み部10bとガイド壁14bとをそれぞれ独立させて設ける場合に比べ、フレーム10の構造効率が高められている。
(コネクタ部)
図16は、コネクタ部の構造を示す斜視図である。また、図17は、コネクタ部の構造を示す分解斜視図である。以下、図16と図17を参照してコネクタ部60について説明する。なお、以下に示すコネクタ部の前、後ろ、左、右、上、下の各方向は、図16および図17の座標軸表示における前、後ろ、左、右、上、下の各方向を示す。
図16において、モータ40は、ケース体であるモータカバー44に収容されている。モータ40の図示しない端子は、モータ40が備えるコネクタ部60に保持されている。コネクタ部60は、コネクタ部60と対となる図示しない他のコネクタが接続される開口部60aと、コネクタ部60の外面の一部である前面60bと、がモータカバー44から外部に露出している。また、モータカバー44は、ケース半体である第1モータカバー43と第2モータカバー30とが嵌合されて設けられている。また、モータカバー44は、開口部60aおよび前面60bを除くコネクタ部60の外面を覆うコネクタ保護部44aが設けられている。ここで、コネクタ保護部44aは、図16の点線表示部分よりもコネクタ部60側の部分である。また、コネクタ部60の前面60b、第1モータカバー43の外面43dおよび第2モータカバー30の外面30eは、略同一の平面70を形成している。
コネクタ部60は、開口部60aと前面60bを除き、モータカバー44のコネクタ保護部44aに覆われていることにより、ダンパ装置Dの運搬時や組み付け時に、コネクタ部60が、周辺物に引っかかって破損したり変形したりすることが防止されている。また、コネクタ部60の前面60bと、コネクタ保護部44aの外面である第1モータカバー43の外面43dおよび第2モータカバー30の外面30eとは、略同一の平面70を形成していることにより、ダンパ装置Dの外形が単純化される。これにより、モータカバー44と、コネクタ部60の境界f1、f2、f3を、防水テープ等で隙間なく塞ぐことが可能となっている。これにより、ダンパ装置Dの防水性を高めることができる。また、例えば冷蔵庫へのダンパ装置Dの組み付けが容易になっている。
また、第1モータカバー43および第2モータカバー30の境界線44cは、コネクタ部60の前面60bを跨ぐ位置に設けられている。これにより、例えば防水テープ等を第1モータカバー43および第2モータカバー30の境界線44を覆うように巻き付けるときに、コネクタ部60の前面60bを含めて、第1モータカバー43および第2モータカバー30の間、第1モータカバー43とコネクタ部60との間、および第2モータカバー30とコネクタ部60との間に隙間ができてしまうことを抑制することが可能であるので、テープ等を巻回しやすい。ここで、コネクタ部60の前面60bを跨ぐ位置とは、境界線44cの上下方向の位置が、コネクタ部60の前面60bにおける上下方向の高さ60hの範囲内である位置のことである。
また、図17において、コネクタ部60の左右の面および下面には、側方および下方にフランジ状に広がったフランジ部60cが設けられている。フランジ部60cは、第1モータカバー43内および第2モータカバー30内に配置する際に、フランジ部60cが後述する側面支持部43hおよび側面支持部30iと、第1モータカバー43内および第2モータカバー30との間に挿入されて設けられている。これにより、コネクタ部60の前面60bからフランジ部60cを伝って侵入した水を、コネクタ部60から離れた浸水防止部43mまたは浸水防止部30nまで導くことができる。また、フランジ部60cは、第1モータカバー43の内面43fおよび第2モータカバー30の内面30gに当接して設けられている。これにより、図16に示すコネクタ部60の前面60bと第1モータカバー43および第2モータカバー30との境界f1、f2、f3の隙間から侵入した水の進行が、フランジ部60cで遮断されている。ここで、コネクタ部60の前面60b側をコネクタ部60の前、その反対側をコネクタ部60の後ろ、コネクタ部60の開口部60aの開口方向をコネクタ部60の上、その反対側をコネクタ部60の下、コネクタ部60の前後上下以外の方向をコネクタ部60の左右および側方としている。
また、第1モータカバー43は、コネクタ部60の左右の面である側面60dに当接して側面60dを支持する側面支持部43hが設けられている。また、第2モータカバー30は、コネクタ部60の左右の面である側面60dに当接して側面60dを支持する側面支持部30iが設けられている。これにより、第1モータカバー43および第2モータカバー30に対するコネクタ部60の左右方向における位置が固定されている。また、コネクタ部60の側面60dに沿った水の浸入を抑制することができる。また、コネクタ部60は、第2モータカバー30の辺30j、辺30m、辺30p、および第1モータカバー43の辺43kに当接させることにより、モータカバー44内への水の浸入が抑制されている。また、モータカバー44内に入った場合においても、リブ60eが設けられているので、水の流路が制限されて、モータ40へ水が浸入することが抑制されている。さらにまた、コネクタ部60に外力が働いた場合においても、側面支持部43hおよび側面支持部30iにより、コネクタ部60の変形を抑制するようにサポートされている。
また、コネクタ部60の両側の側面60dには、第1モータカバー43の側面支持部43hと、第2モータカバー30の側面支持部30iと、により上下から狭まれる被狭持部であるリブ60eが設けられている。これにより、第1モータカバー43および第2モータカバー30に対するコネクタ部60の上下方向の位置が固定されている。また、コネクタ部60の上下方向におけるリブ60eの位置は、図16に示す第1モータカバー43および第2モータカバー30の境界線44cの位置とは異なった位置に設けられている。これにより、リブ60eを伝って下に落ちる水は、図16に示す第1モータカバー43および第2モータカバー30の境界線44cと異なる位置に落ちた後、後述する浸水防止部43mまたは浸水防止部30nに流れやすくなっており、水がモータ40へ直接、流れ込むことが抑制されている。
また、コネクタ部60の前面60bおよび開口部60aは、第1モータカバー43の外面に設けられた凹部43jおよび第2モータカバー30の外面に設けられた凹部30kから外部に露出して設けられている。また、コネクタ保護部44aにおける第1モータカバー43側の内部には、第1モータカバー43の中心部43pから隔離された空間である浸水防止部43mが設けられている。また、コネクタ保護部44aにおける第2モータカバー30側の内部には、第2モータカバー30の中心部30lから隔離された空間である浸水防止部30nが設けられている。これにより、コネクタ部60と第1モータカバー43および第2モータカバー30の隙間から侵入した水は、浸水防止部43mおよび浸水防止部30nに留められることになる。そのため、侵入した水が第1モータカバー43の中心部43p側および第2モータカバー30の中心部30l側へ到達することが阻止されている。
<変形例>
以下に、先の実施形態のダンパ装置Dの変形例について説明する。以下の説明では、先の実施形態と同一または同様の構造および機能を有する構成については、先の実施形態と同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図15は、羽板支持部の変形例を示す模式図である。図15に示されるように、差込口15aが形成された各羽板支持部15hの、その周方向における差込口15aの開口角度は、第1開口部11の開口径方向のうち、各羽板20の長さl方向と直交する方向である短辺方向11aに対して、平行ではなく、かつ直角ではない角度、すなわち、第1開口部11の短辺方向11aに対して斜めとなる角度に設定されている。なお、第1開口部11の「開口径方向」とは、第1開口部11の開口面積を定める面方向であって、図15の座標軸表示におけるXY平面に平行な方向をいう。また、短辺方向11aと「平行」とは図15の座標軸表示におけるY軸方向に平行な方向をいい、短辺方向11aと「直角」とは同座標軸表示におけるZ軸方向に平行な方向をいう。
羽板支持部15hの差込口15aを第1開口部11の短辺方向11aに対して斜めに形成することにより、差込口15aは、羽板20の回動動作の中途位置となる方向に開口されることとなる。一般に、本発明のようなダンパ装置Dを運送するときには、ダンパ装置Dは、その羽板20が閉じた状態となる向き、またはその羽板20が全開となる向きに並べられて梱包される。本実施形態のダンパ装置Dは、差込口15aの切欠方向が羽板20の回動動作の中途位置となる方向に向けられていることにより、ダンパ装置Dの運送時にその羽板20が羽板支持部15hから脱落することが防止されている。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、上記実施形態では、全ての羽板20を一つのモータ40の駆動力により回動させているが、これら各羽板20を複数のモータ40を用いて回動させる構成などが考えられる。
また、上記実施形態では、排水口10kを底板10jにおける隔壁10f側の端部に形成させているが、これら排水口10kを底板10jの全面に格子状に配置させる構成などが考えられる。
また、上記実施形態では、第5歯車55は、軸部55sの大径部55fと拡径部55eとの間の角部55aを、曲面に丸めているが、これら拡径部55eにグリスg溜まり用の凹部を形成する構成などが考えられる。
また、上記実施形態では、第2軸部22は、段部22aが形成されているが、段部22aを曲面に丸める構成などが考えられる。
また、上記実施形態では、モータピニオン41と直接噛合する第1歯車51が、その収容された層を貫通して他の層に収容された歯車部材50gと噛合して形成されているが、モータピニオン41と直接噛合する第1歯車51以外の歯車部材50gが、その収容された層を貫通して他の層に収容された歯車部材50gと噛合して形成されている構成などが考えられる。
また、上記実施形態では、第5歯車55の軸部55sを、第1リンク部材56の嵌合穴56bに圧入させているが、嵌合穴が設けられた第5歯車55を、軸部が設けられた第1リンク部材56に圧入させる構成などが考えられる。
また、上記実施形態では、カバー部19は、リンク機構50lを覆うように設けられているが、カバー部19は、歯車部材50gおよびリンク機構50lからなる動力伝達機構50を覆うように設ける構成などが考えられる。
また、上記実施形態では、モータカバー44は、第1モータカバー43と第2モータカバー30とが嵌合されて設けられているが、第1モータカバー43と第2モータカバー30とを一体成形させる構成などが考えられる。
D ダンパ装置
10 フレーム(枠体)
10a 流路部
10c、10v ストッパ部
10n ギヤボックス
11 第1開口部
12 第2開口部
15f、15h、15l 羽板支持部
15a 差込口
16 リンク駆動部材支持部
20 羽板
20a 表面
20b 裏面
21f、21l 第1軸部
22 第2軸部
22b 第2軸部22の基端部
22d b1方向側の端部
22e b2方向側の端部
22f 端面
22r 補強部
40 モータ(駆動源)
50 動力伝達機構
50g 歯車部材
50l リンク機構
55 第5歯車
55c、55v ストッパ部
55g 歯車部
55s 軸部(出力軸部)
56 第1リンク部材
57 第2リンク部材
a 羽板20の回動中心線
b 羽板20の基端
b1 第1開口部11を閉じる方向
b2 第1開口部11を開く方向
d1 第2軸部22の寸法
h 流路部10aの高さ
l 羽板20の長さ
t 羽板20の先端
t1 羽板20の厚み
w 羽板20の幅

Claims (10)

  1. 駆動源と、
    複数の板状部材である羽板と、
    前記各羽板を回動可能に支持する枠体と、
    前記駆動源の駆動力を前記各羽板に伝達しこれら各羽板を回動させる動力伝達機構と、
    を備えるダンパ装置であって、
    前記枠体は、流体の流入口および流出口である一対の開口部を有しており、
    前記枠体における前記一対の開口部を連通している中空部を該枠体の流路部としたときに、前記複数の羽板は、いずれか一方の前記開口部である第1開口部に沿って前記流路部内に平行に並べて配置されており、
    前記各羽板のその回動中心線に平行な方向の寸法を該羽板の長さ、前記各羽板の板厚方向の寸法を該羽板の厚みとしたときに、
    前記各羽板の長さ方向の両端には、該長さ方向に突出し、前記枠体に支持される軸部である第1軸部が形成され、
    前記各羽板の長さ方向の一端には、該長さ方向に突出し、前記動力伝達機構に連結される軸部である第2軸部が形成されており、
    前記各羽板の厚み方向における前記第2軸部の寸法は、これら各羽板の厚みよりも小さいことを特徴とするダンパ装置。
  2. 前記各羽板の前記一端側の端面における前記第2軸部の形成位置は、これら各羽板の揺動方向における前記第1開口部の閉方向側の端部よりも開方向側であることを特徴とする請求項1に記載のダンパ装置。
  3. 前記各羽板の前記一端側の端面における前記第2軸部の形成位置は、これら各羽板の揺動方向における前記第1開口部の開方向側の端部よりも閉方向側であることを特徴とする請求項2に記載のダンパ装置。
  4. 前記第2軸部の基端部には、径方向の断面積が該第2軸部の先端部よりも大きく形成された補強部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  5. 前記動力伝達機構は前記流路部内に配置されたリンク機構を有しており、
    前記リンク機構の揺動範囲は、前記流路部内に収まることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  6. 前記動力伝達機構は前記複数の羽板に連結されたリンク機構を有しており、
    前記動力伝達機構はさらに、前記リンク機構に連結されて、前記駆動源の駆動力を前記リンク機構に伝達する部材であるリンク駆動部材を有しており、
    前記枠体は、前記各羽板の支持部である複数の羽板支持部と、前記リンク駆動部材の支持部であるリンク駆動部材支持部とを有しており、
    前記複数の羽板支持部および前記リンク駆動部材支持部は、前記枠体と一体成形されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  7. 前記動力伝達機構は前記複数の羽板に連結されたリンク機構を有しており、
    前記動力伝達機構はさらに、前記リンク機構に連結されて、前記駆動源の駆動力を前記リンク機構に伝達する部材であるリンク駆動部材を有しており、
    前記リンク機構は、前記リンク駆動部材に連結される第1リンク部材と、該第1リンク部材と前記各羽板の前記第2軸部とを連結する第2リンク部材と、を有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  8. 前記動力伝達機構は前記複数の羽板に連結されたリンク機構を有しており、
    前記動力伝達機構はさらに、前記リンク機構に連結されて、前記駆動源の駆動力を前記リンク機構に伝達する部材であるリンク駆動部材を有しており、
    前記リンク駆動部材は、歯車部、および出力軸部を有しており、
    前記駆動源の駆動力は、前記動力伝達機構が有する一又は複数の歯車部材により前記リンク駆動部材に伝達され、
    前記リンク駆動部材の歯車部および前記歯車部材はケース体であるギヤボックスに収容されており、
    前記リンク駆動部材の歯車部または前記歯車部材、および前記ギヤボックスは、前記リンク駆動部材が所定の角度位置になったときに、互いに当接して前記駆動力の伝達を遮断するストッパ部を有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  9. 前記動力伝達機構は前記複数の羽板に連結されたリンク機構を有しており、
    前記動力伝達機構はさらに、前記リンク機構に連結されて、前記駆動源の駆動力を前記リンク機構に伝達する部材であるリンク駆動部材を有しており、
    前記枠体は、前記各羽板の支持部である複数の羽板支持部と、前記リンク駆動部材の支持部であるリンク駆動部材支持部とを有しており、
    前記リンク駆動部材支持部は、前記リンク駆動部材を回動可能に支持する軸受であり、
    前記複数の羽板支持部は、それぞれが前記第1軸部を回動可能に支持する軸受であり、
    前記リンク駆動部材支持部の軸穴方向、および前記各羽板支持部の軸穴方向は、一直線上または平行となる向きに延びていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のダンパ装置。
  10. 前記枠体は、前記各羽板の支持部である複数の羽板支持部を有しており、
    前記各羽板の長さ方向の両端には、該長さ方向に突出し、前記羽板支持部に支持される軸部である第1軸部が形成されており、
    前記各羽板の表面または裏面における長さ方向に直交する方向の寸法を該羽板の幅としたときに、
    前記第1軸部および前記第2軸部は、前記各羽板の幅方向における両端に配置されていることを特徴とする請求項7に記載のダンパ装置。
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