JP6913839B1 - コイル架台 - Google Patents

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Abstract

コイル状物6を横向きに搭載して輸送用コンテナ2に配置されるコイル架台1であり、輸送用コンテナ2の長手方向に延在して対向配置され、コンテナ底面4に置かれる1対の台座桁21と、長手方向と直交する方向に延在し、台座桁21を連結する架台横桁23と、1対の台座桁21に保持された外形がブロック状で、コイル状物6の円筒面を支持する支持面53を上面に有し、支持面53が、互いに近づく向きに下方に傾斜した1対のコイル支持ブロック19を備え、コイル支持ブロック19は台座桁21に固定された内殻ブロック55と、内殻ブロック55を外側から覆いコンテナ側壁5に係合し内殻ブロック55より反発弾性率が低い外殻ブロック58を備える。これによりコイル状物の垂直荷重をコンテナ側壁に近いコンテナ横桁の根元に伝える構造であっても、コイル状物を擦傷させずに支持できる架台を提供できる。

Description

本発明は、コイル架台に関する。
鋼板コイルのように板材を円筒状に巻き回したコイル状物は、円筒の孔部にフォークリフトのフォークを突き刺した搬送を行うために、円筒の軸方向を水平方向に向けた「横置き」で架台に設置し、架台を輸送用コンテナに搭載して搬送する場合がある。
一方で横置ではコイル状物の円筒面を架台が下から支える構造になるため、コイル状物の荷重を均等に架台及びコンテナに伝達し難く、荷重が集中した部分を起点にコイル状物や架台、輸送用コンテナのいずれかが変形、損傷する恐れがある。
コイル状物の荷重を均等に架台及び輸送用コンテナに伝達する構造として、コイル状物を支持する支持面を円筒に対応したU字状とした架台がある(特許文献1)。
一方で、輸送用コンテナは繰り返し使用により、新品と比べて強度が低下したものがある。輸送用コンテナは、輸送対象の荷重を受けるコンテナ横桁がコンテナ側壁を連結して配置され、コンテナ底面を支持しているが、コンテナ横桁の強度が低下すると、コイル状物の荷重でコンテナ横桁が変形してコイル状物や架台が損傷する可能性がある。そのため、コイル状物の荷重を均等に架台及び輸送用コンテナに伝達できるだけでなく、経年劣化によるコンテナ横桁の強度低下にも対応できる架台があれば、好ましい。
コンテナ横桁の強度が低下した場合でも損傷を防止できる構造として、コンテナ横桁の、コンテナ側壁との連結部に近い根元に荷重を伝達する構造がある。これは、コンテナ横桁の根元は中央部より変形しにくいためである。そこでコイル状物の荷重を支持する台座をコンテナ側壁の近くのみに設けた構造も知られている(特許文献2)。
この構造では架台の幅方向の両端に荷重が集中して中央部が撓みやすいため、架台、特にコイル状物を支持する部分を外力で変形しにくい剛体で構成する場合がある。例えば特許文献2ではコイル状物を支持する保定歯止が鋼製である。しかしながら架台を剛体で構成すると、コイル状物が架台と接触した際に擦傷して接触面が損傷する恐れがあった。そのため、搬送中の擦傷が品質管理上、許容されない種類のコイル状物の搬送は困難であった。一方で、コイルを擦傷しない材料でコイル状物の支持部材を構成すると、強度不足で支持部材が変形・損傷してしまい、コイル状物を支持できない場合があった。
日本出願特開2017−95152号公報 日本出願特開2003−192088号公報
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、コイル状物の垂直荷重をコンテナ横桁のコンテナ側壁に近い根元に伝える構造であっても、架台、コイル状物、及びコンテナを損傷させずに支持できる架台の提供である。
上記のような目的を達成するための本発明のコイル架台は、板状部材を円筒状に巻き回したコイル状物を、円筒の軸が水平方向を向くように横向きに搭載して輸送用コンテナの内部に配置されるコイル架台であって、前記輸送用コンテナの長手方向に延在して対向配置され、前記輸送用コンテナの底面に置かれる1対の桁状の台座桁と、前記長手方向と直交する直交方向に延在し、前記台座桁を連結する横桁と、1対の前記台座桁に各々前記直交方向に対向して保持された外形がブロック状の1対の部材であり、前記コイル状物の円筒面を支持する支持面を上面に有し、かつ前記支持面が、互いに近づく向きに下方に傾斜した1対のコイル支持ブロックを備え、1対の前記コイル支持ブロックは、前記台座桁に固定された内殻ブロックと、前記内殻ブロックを外側から覆って前記コイル状物を前記支持面で支持し、前記長手方向に沿う前記輸送用コンテナのコルゲート状のコンテナ側壁に係合し、前記内殻ブロックより反発弾性率が低い外殻ブロックを備えることを特徴とする。
この構成では、コイル架台にコイル状物が搭載されると、外殻ブロックの支持面が弾性変形してコイル状物内周面の形状に追従して擦傷を防止しつつ、内殻ブロックがコイル状物を支えて外殻ブロックの過度な変形を抑制する。
本発明では、コイル状物の垂直荷重をコンテナ横桁のコンテナ側壁に近い根元に伝える構造であっても、架台、コイル状物、及びコンテナを損傷させずに支持できる架台を提供できる。
図1は本発明の実施形態に係るコイル架台を搭載した輸送用コンテナを示す平面図であってコンテナ上壁は記載を省略している。 図2は図1の正面図であって、扉及びコンテナ奥壁は記載を省略している。 図3は図1のコイル架台がレールに搭載された状態を示す斜視図であって、左側が輸送用コンテナの手前側、右側が奥側である。 図4は図1の外殻ブロック及び案内部材を外した状態を示す斜視図である。 図5はコイル架台を図1とは別の角度から見た斜視図であって、外殻ブロック、上部内殻ブロック、及び当接部材は記載を省略している。 図6は図1の横断面図であって、(a)はA−A断面図、(b)はB−B断面図である。 図7(a)は図6(b)の垂直荷重支持ブロックの1つの拡大図、図7(b)は図6(b)の1つの垂直荷重支持ブロック付近の拡大図である。 図8は図1の横断面図であって、(a)はC−C断面図で外殻ブロックを省略した図、(b)はD−D断面図である。 図9はコイル架台を用いたコイル状物の搬送手順のフロー図である。 図10はコイル架台を用いたコイル状物の搬送手順を説明する図である。 図11はコイル架台を用いたコイル状物の搬送手順を説明する図である。 図12はコイル架台を用いたコイル状物の搬送手順を説明する図である。 図13はコイル架台を用いたコイル状物の搬送手順を説明する図である。
以下、図面に基づき本発明に好適な実施形態を詳細に説明する。
まず、図1〜図8を参照して本発明の実施形態に係るコイル架台1の構成を説明する。
なお、本明細書では、コイル架台1が搭載される輸送用コンテナ2の奥行き方向をX方向、鉛直方向をZ方向とし、X、Z方向に直交する方向をY方向とする。
また、参照する図面は実施形態を説明する概略図であり、部材同士の寸法比率や形状は図示及び説明し易いように実物と異なる場合もある。
図1及び図2に示すようにコイル架台1は、板状部材を円筒状に巻き回したコイル状物6を、円筒の軸が水平方向を向くように横向きに搭載して輸送用コンテナ2の内部に配置される架台である。
具体的なコイル状物6としては鋼板を巻き回した鋼板コイルを例示できる。
図2に示すようにコイル架台1は、コイル状物6の円筒の軸方向がX方向を向くように輸送用コンテナ2の内部に配置される。輸送用コンテナ2とはコイル状物6を含む輸送対象物を搭載した状態で、外力から輸送対象物を保護しつつ車両や船舶等で輸送される箱型の搬送容器を意味する。
輸送用コンテナ2はコイル状物6を搭載したコイル架台1を収納できる大きさと、これらの重量や輸送中の振動や衝撃で変形しない強度を備えればよい。具体的には主に海上輸送で使用される20フィート型コンテナや40フィート型コンテナが挙げられる。
図1に示すように、輸送用コンテナ2は、コンテナ側壁5、コンテナ横桁3、コンテナ底面4、奥壁10、及び扉12を備える。
コンテナ側壁5はコルゲート状の1対の側壁であり、X方向から見て左右に配置される。コンテナ横桁3は、コンテナ側壁5の下端をY方向に連結して、X方向に所定の間隔で設けられた複数の桁である。コンテナ底面4はコンテナ横桁3の上に張られた板材である。奥壁10はX方向奥側の側壁である。扉12はX方向手前側に設けられた開閉可能な側壁である。輸送用コンテナ2は、コンテナ側壁5、奥壁10、及び扉12の上端を覆う上壁も備えるが、図1では記載を省略している。輸送用コンテナ2は、輸送効率の観点からISOコンテナのように寸法が規格化されたコンテナが好ましいが、専用コンテナでもよい。
図1〜図6に示すようにコイル架台1は台座桁21、架台横桁23、コイル支持ブロック19、案内部材27、当接部材28、及び押込引出治具30を備える。
台座桁21はコイル架台1を構成する他の部材、及びコイル架台1に搭載されたコイル状物6の重量を受けとめて輸送用コンテナ2のコンテナ横桁3に伝達する1対の支持桁である。
台座桁21は1方向としてのX方向に延在する角柱状の部材であり、輸送用コンテナ2に搭載された状態で、輸送用コンテナ2の長手方向であるX方向に延在して対向配置され、コンテナ底面4に置かれる。台座桁21のX方向長さは、コイル状物6の円筒の軸方向の長さよりも長いことが好ましい。このような長さとすることで、コイル架台1にコイル状物6を設置した場合に、コイル状物6がコイル架台1からX方向にはみ出すことがない。
台座桁21はコイル架台1を構成する他の部材、及びコイル状物6の重量で変形しない強度を有し、加工が容易な材料が好ましい。またコイル架台1自体の搬送を容易とするため、なるべく軽量の材料が好ましい。さらに、台座桁21は輸送用コンテナ2に搭載する際にコンテナ底面4をX方向に摺動するため、耐摩耗性も求められる。このような材料としては集成材のような木材やプラスチック擬木が挙げられる。プラスチック擬木とは、ポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂片を成型・加熱して木材と類似した強度と重量に調整した樹脂成型品である。
集成材とプラスチック擬木のいずれを用いるかは、求められる強度やコスト、環境負荷等を考慮して適宜設定すればよい。例えば集成材はコストの面でプラスチック擬木よりも有利である。一方でプラスチック擬木は樹脂片の材料、寸法、成型・条件の調整で強度や重量を調整しやすい点で有利である。また原料の樹脂片も廃プラスチックでよいため、集成材と比べて環境負荷が小さく、仮に壊れた場合でも、壊れた材料を新たなプラスチック擬木の原料にできる点も有利である。ただし、集成材は無垢材に使えなかった木材を再利用したものであるため、無垢材と比べれば環境負荷は小さい。
図3〜図6に示すように1対の台座桁21は架台横桁23に連結される。架台横桁23も桁状の部材であり、輸送用コンテナ2に搭載された状態で、X方向に直交する直交方向であるY方向に延在して設けられる。
架台横桁23のY方向長さはコイル状物6の直径以上であることが好ましい。このような長さとすることで、コイル架台1にコイル状物6を設置した場合に、コイル状物6がコイル架台1からY方向にはみ出すことがない。架台横桁23のY方向長さの上限は輸送用コンテナ2に搭載可能な長さである。
架台横桁23は台座桁21の相対移動を拘束でき、かつコイル状物6の搭載の邪魔にならない位置にあれば、その数は適宜設定できる。図3では1対の端部横桁23aと、1対のコイル固定横桁23bと、1つの補強横桁23cを図示している。端部横桁23aは1対の台座桁21の長手方向端部を連結する架台横桁23であり、台座桁21の連結機能のみを備える。コイル固定横桁23bは、端部横桁23aに挟まれるようにその近傍に設けられた架台横桁23であり、台座桁21の連結機能だけでなく、コイル状物6の軸方向の両端を挟み込んでその移動を規制する機能も備える。補強横桁23cは他の架台横桁23では連結する力が不十分である可能性がある場合に必要に応じて設けられる補強用の架台横桁23であり、台座桁21のX方向中央近傍を連結する。補強横桁23cはY方向中央が凹んだ形状を備えるが、これはコイル状物6の下面と補強横桁23cの接触を防ぐためである。
台座桁21と架台横桁23の連結手段としては、ボルト等の公知の締結手段を用いればよい。また、図3及び図4に示すように架台横桁23における台座桁21との連結部51を、台座桁21のY方向の幅に応じた長さの凹形状として台座桁21を嵌め込む構造とするのが好ましい。コイル架台1の組み立て時に台座桁21が取り付けられる架台横桁23の位置を連結部51の凹形状から視覚的に作業員が容易に把握できるためである。
架台横桁23は1対の台座桁21を連結して、台座桁21のY方向の相対距離を拘束できる強度を備え、かつコイル架台1の搬送を容易にするため軽量であるのが好ましい。具体的には台座桁21と同じ材料でよい。
台座桁21を一対の部材として輸送用コンテナ2の長手方向に対向配置して架台横桁23で連結する構造とすることで、左右のコンテナ側壁5に近いコンテナ横桁3の1対の根元の上に1対の台座桁21を配置できる。そのため、台座桁21がコイル状物6から受ける荷重をコンテナ横桁3の、コンテナ側壁5に近い根元に伝達できる。よって、コンテナ横桁3の強度が低下した場合でもコンテナ横桁3の損傷を防止できる。
図3〜図6では1対の台座桁21が各々、固定桁29及び可動桁31を備える。よって図3〜図6のコイル架台1は1対の固定桁29及び1対の可動桁31を備える。
固定桁29は架台横桁23に対する取り付け位置が決められている台座桁21であり、図3〜図6では1対の固定桁29は、架台横桁23の延在方向両端に各々連結される。
固定桁29はコイル架台1を輸送用コンテナ2の内部に引き込む場合、及び輸送用コンテナ2の内部から引き出す場合の滑走板としても用いられる。
図1及び図3〜図5に示す輸送用コンテナ2は、コンテナ側壁5に連結されるコンテナ横桁3の根元の上方に、X方向に沿って1対のレール25が設けられている。レール25はここではX方向から見て凹形状の板金でありY方向の幅は固定桁29のY方向の幅より若干大きい。輸送用コンテナ2にコイル架台1を搭載する際は、レール25の凹形状の底面に固定桁29の底面が接触するように固定桁29をレール25に収納する。この状態でコイル架台1にX方向へ力を加えると、固定桁29がレール25を滑走しつつ、凹形状の側面にガイドされてX方向にコイル架台1が移動できる。
このように固定桁29は、コイル架台1を構成する他の部材やコイル状物6を支持するだけでなく、コイル架台1を輸送用コンテナ2内で移動させる場合の滑走板としても用いられる。そのためコイル架台1は、輸送用コンテナ2内での移動用の車輪や滑走板を別途用意する必要が無い点も有利である。
なお図3〜図5に示すようにレール25は、所定の位置で両側面が欠損した欠損部25cが設けられる。欠損部25cには図1に示すように欠損部25cのY方向の幅よりも幅広のブロック状のストッパ34が嵌合する。ストッパ34は、コイル架台1の輸送用コンテナ2内への設置が完了した後で固定桁29がレール25上をX方向に移動するのを規制する部材である。
可動桁31は、Y方向において架台横桁23の異なる複数位置に固定可能な1対の桁であり、Y方向において1対の固定桁29の間に設けられる。可動桁31を架台横桁23の異なる複数位置に固定可能な構造としては、図3に示すように架台横桁23のY方向において、可動桁31の数よりも、架台横桁23が連結される連結部51の数が多ければよい。図3では可動桁31が1対であるのに対して、補強横桁23cの形状から明らかなように連結部51は2対が設けられる。
台座桁21を固定桁29と可動桁31で構成することで、Y方向における固定桁29と可動桁31の距離を変えることができる。例えばコイル状物6の直径が異なる等してコイル状物6とコイル架台1の接触位置がY方向に異なる場合に、可動桁31の架台横桁23への取付位置を移動できる。これにより、コイル支持ブロック19に加わるコイル状物6の荷重を固定桁29と可動桁31で均等に受け止められる。
コイル支持ブロック19はコイル状物6と直接接触して荷重を受け止めて支持する部材である。
図2、図3、及び図6に示すようにコイル支持ブロック19は、1対の台座桁21に各々Y方向に対向して保持された外形がブロック状の1対の部材である。コイル支持ブロック19はコイル状物6の円筒面を支持するため、円筒面を支持する支持面53を上面に有している。この支持面53は、1対のコイル支持ブロック19において、互いに近づく向きに下方に傾斜しており、全体としてクサビ状の形状を有する部分がある。具体的にはコイル支持ブロック19はY方向に対向しているため、Y方向において互いに近づく向きに支持面53が下方に傾斜している。そのためコイル支持ブロック19は、図1ではY方向において台座桁21の間の中心に向けて支持面53が下方に傾斜している。
この構造では図2に示すように支持面53がコイル状物6の円筒面の両側面を挟み込み、かつ下から円筒面を受け止める態様でコイル状物6を支持する。
この状態でコイル状物6がY方向に移動しようとしても傾斜面である支持面53に移動を阻止される。またZ方向下向きに移動しようとしても傾斜面である支持面53に移動を阻止される。そのためコイル支持ブロック19はコイル状物6のY方向及びZ方向下向きへの移動を拘束できる。また、この構造ではX方向から見て、コイル支持ブロック19の傾斜面でコイル状物6を挟み込んだ状態で、1対のコイル支持ブロック19が各々1か所でも接触していればコイル状物6を保持できる。そのため1対のコイル支持ブロック19に搭載した状態でコイル状物6がコンテナ底面4に接触しない程度の直径以上であれば、直径の異なるコイル状物6を同じ寸法のコイル支持ブロック19で保持できる。そのため、コイル支持ブロック19の寸法や形状をコイル状物6の直径に応じて変える必要がない。
なお、コイル状物6のZ方向上方への移動は図2に示す固縛用ベルト52で阻止される。
図2では固縛用ベルト52はコイル状物6とコイル架台1を固縛している。具体的にはコイル支持ブロック19の下方に位置する、台座桁21とコンテナ底面4の間の隙間に固縛用ベルト52が通され、さらにコイル状物6の円筒の孔に固縛用ベルト52が通されてループ状に結束することで、コイル状物6とコイル架台1を固縛している。
コイル状物6は輸送用コンテナ2に固縛してもよいが、コイル架台1に固縛するのが好ましい。理由は以下の通りである。
コイル状物6を輸送用コンテナ2に固縛する場合、適切に固縛されるか否かは輸送用コンテナ2の強度にも依存する。一方で輸送用コンテナ2はISOコンテナのような規格品であっても経年劣化で強度が下がっている場合がある。輸送用コンテナ2は荷主が所有者とは限らないので、輸送用コンテナ2の強度を荷主側で保証するのが困難な場合がある。
一方でコイル架台1はコイル状物6の輸送専用に用いられるものであり荷主が所有者なので、強度の保証が輸送用コンテナ2よりも容易である。
また、コイル架台1は、輸送用コンテナ2のコンテナ横桁3のうち、コンテナ側壁5に近い根元にコイル状物6の荷重を伝えるために台座桁21がコンテナ側壁5寄りに1対設けられており、かつ台座桁21の上面にコイル支持ブロック19が設けられる。
そのため図2に示すコイル支持ブロック19とコンテナ底面4の間、つまりコイル状物6の荷重Fの垂直成分を受ける部分の下方の近傍に隙間が生じる。この隙間に固縛用ベルト52を通してコイル状物6とコイル架台1を連結すれば、仮にコイル状物6が固縛の力に逆らってZ方向に移動しようとしても、コイル状物6自身の荷重Fの垂直成分で移動を阻止できる。以上がコイル状物6をコイル架台1に固縛するのが好ましい理由である。
このようにコイル架台1は、コイル状物6と固縛できる形状であることも大きな特徴である。
なお、直径の異なるコイル状物6を支持する場合、支持面53においてコイル状物6と接触するY方向位置は異なる。例えば図6(a)に示すようにコイル状物6として、直径が異なる2種のコイル状物6a、6bをコイル架台1に搭載する場合を考える。
この場合、コイル状物6から受ける垂直荷重が1対の台座桁21の一方に偏らないようにするため、直径によらず、コイル状物6a、6bの軸中心がY方向における1対の固定桁29の間の中心に位置するようにコイル状物6a、6bが配置される。そのため、直径が小さくなるほど、コイル状物6とコイル支持ブロック19の接触するY方向位置は固定桁29の間の中心に近い位置になり、固定桁29から遠くなる。図6(a)ではコイル状物6aの直径よりもコイル状物6bの直径が小さい。よって、コイル状物6aよりもコイル状物6bの方が、コイル支持ブロック19と接触するY方向位置が固定桁29から遠い。
一方でコイル架台1の可動桁31はY方向における固定桁29と可動桁31の距離を変えることができる。固定桁29の架台横桁23との連結位置は変わらないので、この構成では可動桁31のY方向位置を変更できる。そのため、コイル状物6の直径が小さくなるほど可動桁31のY方向における設置位置を固定桁29の間の中心、つまりコイル状物6の軸中心に近づけることで、コイル支持ブロック19に加わるコイル状物6の荷重が固定桁29と可動桁31で均等に受け止められる。例えば図6(a)でコイル状物6aを搭載する場合は可動桁31のY方向における設置位置を位置P1とし、コイル状物6bを搭載する場合は可動桁31のY方向における設置位置を位置P1よりもコイル状物6の軸中心に近い位置P2とすればよい。
図6(b)に示すように1対のコイル支持ブロック19は各々、内殻ブロック55及び外殻ブロック58を備える。
内殻ブロック55はコイル支持ブロック19を台座桁21に支持させるためのブロック状の部材であり、長手方向をY方向に向けて台座桁21に図示しないボルト等の締結手段で固定される。図4では内殻ブロック55は、1つのコイル支持ブロック19に対して2つ設けられるため、合計で4つ設けられる。4つの内殻ブロック55は、各々1つの他の内殻ブロック55とY方向に対向する。またコイル架台1は台座桁21が固定桁29及び可動桁31を備えるので、図6(b)に示すように1つの内殻ブロック55は隣接する固定桁29と可動桁31を跨設している。
図4、図5、及び図6(b)に示すように内殻ブロック55は、下部内殻ブロック57、上部内殻ブロック59、及び連結ブロック61を備える。
下部内殻ブロック57は内殻ブロック55の台座となる長板状の部材であり、互いに隣接する固定桁29と可動桁31を跨設して台座桁21に固定される。図6(b)に示すように下部内殻ブロック57は上面に凹形状の下部側連結凹部57aを備える。
上部内殻ブロック59は下部内殻ブロック57の上面に搭載されるブロック状の部材であり、下部内殻ブロック57の上面に搭載された状態で下部側連結凹部57aの上方に位置する下面に凹形状の上部側連結凹部59aを備える。上部側連結凹部59aの寸法・形状は下部側連結凹部57aと同じである。
連結ブロック61は下部内殻ブロック57と上部内殻ブロック59を連結するブロック状の部材であり、上部側連結凹部59a及び下部側連結凹部57aに対応した概形を有し、かつ高さは2倍である。
そのため、連結ブロック61を上部側連結凹部59aと下部側連結凹部57aに挿入することで上部内殻ブロック59と下部内殻ブロック57を連結できる。連結した状態で上部内殻ブロック59と下部内殻ブロック57のY方向へ相対移動しようとすると、上部側連結凹部59aと下部側連結凹部57aが連結ブロック61に引っかかるため、移動が規制される。なお、図5に示すように下部内殻ブロック57の上面にはY方向に沿う溝部である係合溝57cも設けられる。また図4に示すように上部内殻ブロック59の下面には係合溝57cに嵌合する係合凸部59cも設けられている。この構造では係合溝57cと係合凸部59cが篏合することで、上部内殻ブロック59と下部内殻ブロック57のX方向への相対移動も規制できる。
図6(b)に示すように上部内殻ブロック59及び下部内殻ブロック57の上面は、支持面53の下方に位置する部分が支持面53と同じ向きに下方に傾斜している。具体的には、下部内殻ブロック57のうち、支持面53の下方に位置する部分は、支持面53と同じ向きであるY方向中心部側に向けて下方に傾斜した下部側傾斜部57bを備える。上部内殻ブロック59のうち、支持面53の下方に位置する部分は、支持面53と同じ向きであるY方向中心部側に向けて下方に傾斜した上部側傾斜部59bを備える。
この構造では、下部内殻ブロック57は固定桁29と可動桁31に跨設されているので、固定桁29と可動桁31の連結強度を高める機能も果たすことができる。
また、この構造では、上部内殻ブロック59は上部側連結凹部59aが連結ブロック61を挿入できる形状であれば、下部内殻ブロック57と連結できる。そのため、形状・寸法・強度の異なる上部内殻ブロック59を複数用意することで、コイル状物6の寸法・重量等に応じて下部内殻ブロック57に連結するのに適切な上部内殻ブロック59を変更できる。
さらに図6(b)に示すように、上部内殻ブロック59及び下部内殻ブロック57の上面は、支持面53の下方に位置する傾斜面である上部側傾斜部59b及び下部側傾斜部57bが台座桁21の延在方向であるX方向から見て上に凸の弧状である。このような形状をイチョウ型とも呼ぶ。
このように傾斜面をイチョウ型とすることで、傾斜面がアーチ構造としてコイル状物6を支持する。そのため、傾斜面を直線構造とする場合と比べてコイル状物6の荷重に対する内殻ブロック55の強度が向上する。
外殻ブロック58はコイル状物6と直接接触すると共にコイル支持ブロック19を台座桁21だけでなくコンテナ側壁5にも支持させる部材である。
図3及び図6(b)に示すように外殻ブロック58は内殻ブロック55を外側から覆うように配置されており、かつ支持面53を備える。
また図3に示すように外殻ブロック58は、輸送用コンテナ2のコンテナ側壁5に係合するブロック側コルゲート部75をY方向におけるコンテナ側壁5側の端面に備える。よって図2に示すように、外殻ブロック58に加えられた荷重Fが、輸送時の船舶や車両の横揺れにより水平方向にずれた荷重F´となった場合、この荷重F´はコンテナ側壁5に直接伝達される。よって輸送時の動揺によるコイル架台1の水平方向への移動をコンテナ側壁5によって抑制できる。
外殻ブロック58は内殻ブロック55に保持されているが、嵌合しているだけであり、ボルト等で互いに締結されていない。
具体的には外殻ブロック58は図7(a)に示すように底面に内殻ブロック55の外形に対応した収容凹部58aが形成されており、内殻ブロック55を外殻ブロック58の収容凹部58aに挿入して嵌合することで、内殻ブロック55を外側から覆う。
内殻ブロック55と外殻ブロック58は、材料が異なる。具体的には外殻ブロック58は内殻ブロック55よりも反発弾性率が低い弾性体で構成される。
反発弾性率とは、荷重を加えた物体の外形に追従して弾性変形する際のエネルギー吸収の程度を示す物性値であり、反発弾性率が低いほど、荷重で弾性変形した場合に元の形状に戻る速度が遅いことを意味する。外殻ブロック58を弾性体で構成すると、コイル状物6の荷重による変形に追従して弾性変形することで接触面積が大きくなるので、剛体と比べて安定した支持が可能であり、コイル状物6を擦傷し難いので好ましい。また、コイル状物6を取り外すと弾性変形で元の形状に戻るため、繰り返し使用に耐える点でも好ましい。一方で単に弾性率が高い材料を外殻ブロック58に使用すると、コイル状物6の荷重による変形に対して外殻ブロック58が反発して直ぐに元の形状に戻ろうとする。そのため、輸送中の振動で僅かでも接触位置がずれると直ぐに外殻ブロック58が反発して安定した支持が難しい場合がある。特に海上輸送では波浪による輸送船の船体動揺で、陸上輸送時には生じない大きさの横揺れや縦揺れが生じるため、安定した支持がさらに難しくなる。
そこで、反発弾性率の低い弾性体を外殻ブロック58に用いることで、コイル状物6の荷重で弾性変形した場合に元の形状に戻る速度が遅くなり、より安定した支持が可能になる。反発弾性率の測定方法はJIS K 6400-3に記載した方法が挙げられる。
一方で、コイル支持ブロック19の全部を反発弾性率の低い弾性体で構成すると、コイル状物6の荷重による変形が過度になり、コイル状物6を支持できない可能性がある。そこで、反発弾性率の高い内殻ブロック55を反発弾性率の低い外殻ブロック58で覆う構成とすること、つまり硬い内殻ブロック55を柔らかい外殻ブロック58の芯材とすることで、内殻ブロック55がコイル状物6を支えて外殻ブロック58の過度な変形を抑制する。
そのためコイル状物6の荷重をコンテナ横桁3の、コンテナ側壁5に近い根元に伝える構造であっても、コイル状物6と輸送用コンテナ2を損傷させずにコイル状物6を支持できる。
なお、ここでいう「硬い」材料とは、一方を他方に押し付けた場合に変形が小さい方を意味し、「柔らかい」材料とは、一方を他方に押し付けた場合に変形が大きい方を意味する。
一方で外殻ブロック58と内殻ブロック55は互いに固定されておらず、かつ外殻ブロック58のみがコンテナ側壁5に係合している。
そのため、よって図2に示すように、外殻ブロック58に加えられた荷重Fが、輸送時の船舶や車両の横揺れにより水平方向にずれた荷重F´となった場合、この荷重F´はコンテナ側壁5に直接伝達される。よって輸送時の動揺によるコイル架台1の水平方向への移動をコンテナ側壁5によって抑制できる。
また図6(b)に示すように内殻ブロック55にも傾斜部を設けることで、支持面53に加えられたコイル状物6の荷重が下部側傾斜部57bと上部側傾斜部59bに沿って内殻ブロック55に加えられる。
そのため、内殻ブロック55を単純な立方体等で形成した場合と比べて外殻ブロック58に加えられたコイル状物6の荷重を内殻ブロック55がより均等に受け止められ、外殻ブロック58や内殻ブロック55が損傷し難くる。
外殻ブロック58を構成する材料としては、ビーズ法発泡ポリオレフィンが挙げられる。ビーズ法発泡ポリオレフィンとは、エチレンやプロピレン等のオレフィンを縮合してポリオレフィンとする場合にビーズ法で発泡させた材料である。ビーズ法発泡ポリオレフィンは、発泡スチロールのようにスチレンを発泡させた材料と比べて反発弾性率が低いため好ましい。ビーズ法発泡ポリオレフィンの具体例としては、ビーズ法発泡ポリエチレンやビーズ法発泡ポリプロピレンが挙げられる。
内殻ブロック55の材料は反発弾性率が低い材料である必要はなく、必ずしも弾性体である必要もない。これは、内殻ブロック55はコイル支持ブロック19を台座桁21に支持させる部材であり、コイル状物6と直接接触しないので、外殻ブロック58と比べて接触の際の反発を考慮する必要性が低いためである。また、内殻ブロック55の反発弾性率が低すぎるとコイル状物6の荷重で内殻ブロック55が潰れてしまい、コイル状物6が補強横桁23cやコンテナ底面4に接触する可能性もある。
ただし、内殻ブロック55よりも外殻ブロック58の反発弾性率が低いのであれば、内殻ブロック55と外殻ブロック58を全く異なる材料で構成する必要もない。具体的には上部内殻ブロック59と外殻ブロック58をいずれもビーズ法発泡ポリオレフィンで形成し、外殻ブロック58の方が発泡倍率の高い材料としてもよい。同じ組成のビーズ法発泡ポリオレフィンの場合、発泡倍率が高い方が空隙率も高くなり、反発弾性率が低くなるためである。この場合、発泡倍率が8〜15倍のビーズ法発泡ポリプロピレンで内殻ブロック55の上部内殻ブロック59を構成し、発泡倍率が18〜20倍のビーズ法発泡ポリエチレンで外殻ブロック58を構成するのが好ましい。ビーズ法発泡ポリプロピレンはビーズ法発泡ポリエチレンと比べて反発弾性率が高いが、外力に対して変形し難いためである。なお、下部内殻ブロック57は変形しにくい材料が好ましいため、集成材やプラスチック擬木でよい。
この構成では、異なる物性の上部内殻ブロック59と外殻ブロック58を、同じポリオレフィンの製造装置を用いて、原料と製造時の発泡条件の変更のみで製造でき、生産性の点で有利である。
なお、上部内殻ブロック59は、外殻ブロック58よりも反発弾性率が高いのであれば、集成材やプラスチック擬木のように、ビーズ法発泡ポリオレフィンと異なる材料でもよい。ただし、集成材やプラスチック擬木は重量が重くなりやすく、安全で簡易な固縛作業には不向きである。
そこで、上部内殻ブロック59、外殻ブロック58を、発泡倍率や材質の異なるビーズ法発泡ポリオレフィンで構成することで、コイル状物6への擦傷を防ぎ、かつ安全輸送の要件を満たしつつ簡易、安全な固縛作業を実現できる。
図3及び図6(b)に示すように外殻ブロック58は垂直荷重支持ブロック71及び固定部材73を備える。
垂直荷重支持ブロック71は外殻ブロック58のうち、内殻ブロック55及びコイル状物6と接するブロック状の部分である。より具体的には垂直荷重支持ブロック71は図6(b)に示すように、上面に支持面53を有し、図7(a)に示すように底面に収容凹部58aを有する。垂直荷重支持ブロック71は内殻ブロック55を覆う部材であるため、内殻ブロック55と同じ数だけ設けられる。
図3に示す垂直荷重支持ブロック71はコンテナ側壁5と対向する面、つまり支持面53の傾斜する向きと逆を向いた面が平面視でX方向に延在する波形の形状を有するブロック側波形部91を有する。
固定部材73は外殻ブロック58のうち、コルゲート状のコンテナ側壁5と嵌合することで外殻ブロック58の水平移動を規制するブロック状の部材である。図2に示すように外殻ブロック58に加えられた荷重Fが、輸送時の船舶や車両の横揺れにより水平方向にずれた荷重F´となった場合、この荷重F´は固定部材73からコンテナ側壁5に伝達される。
図3に示すように固定部材73はX方向に延在したブロック状であり、ブロック側コルゲート部75と固定部材側波形部81を有する。
ブロック側コルゲート部75はコンテナ側壁5と対向する面、つまり支持面53の傾斜する向きと逆を向いた面に設けられ、コルゲート状のコンテナ側壁5と嵌合するコルゲート状の部分である。
固定部材側波形部81は垂直荷重支持ブロック71のブロック側波形部91と係合する部分であり、ブロック側波形部91と対向する面、つまりブロック側コルゲート部75と反対側の面に設けられる。固定部材側波形部81の形状は平面視でX方向に延在する波形の形状であり、波長、振幅等の波の形状・寸法はブロック側波形部91と同じである。
この構造では垂直荷重支持ブロック71のブロック側波形部91と固定部材73の固定部材側波形部81が係合することで、垂直荷重支持ブロック71と固定部材73が一体となり外殻ブロック58を構成する。さらに一体となった状態でコンテナ側壁5とブロック側コルゲート部75が篏合することで、外殻ブロック58の水平移動が拘束される。また図2に示すように外殻ブロック58に加えられた荷重Fが、輸送時の船舶や車両の横揺れにより水平方向にずれた荷重F´となった場合、この荷重F´はコンテナ側壁5に直接伝達される。
またこの構造ではブロック側波形部91と固定部材側波形部81が係合する波の位相を変更することで垂直荷重支持ブロック71と固定部材73のX方向の相対位置を変更できる。この構成による利点は以下の通りである。
輸送用コンテナ2はコイル状物6を搬送するフォークリフトのフォークの長さよりも奥行きが深いことが多い。そのためコイル架台1の輸送用コンテナ2内におけるX方向の位置を固定してからコイル架台1にコイル状物6を搭載しようとすると、フォークがコイル架台1に届かない場合がある。よって、まずコイル架台1をフォークが届く位置に搭載し、コイル状物6を載せてからコイル架台1をX方向奥側に移動させて、所望の固定位置まで移動させるのが好ましい。
一方で固定部材73はコンテナ側壁5と嵌合するとX方向への移動を拘束する。そのため、所望の固定位置までコイル架台1が移動するまでは固定部材73を垂直荷重支持ブロック71から分離し(図10参照)、移動後に一体化するのが好ましい(図13参照)。
ただし、一体化の際には、固定部材73と垂直荷重支持ブロック71が互いにX方向に移動しないように嵌合する嵌合構造が必要である。
嵌合構造は単純な凹凸の嵌めあいでもよいが、固定部材73のX方向位置はコンテナ側壁5に拘束される一方で、垂直荷重支持ブロック71のX方向位置はストッパ34に拘束される。そのため、ストッパ34の設置位置によっては、単純な凹凸の嵌めあいでは固定部材73と垂直荷重支持ブロック71の凹凸のX方向位置がずれて嵌められない場合がある。
そこで、ブロック側波形部91と固定部材側波形部81で固定部材73と垂直荷重支持ブロック71を連結する構造とすれば、仮に固定部材73と垂直荷重支持ブロック71のX方向位置がずれても、波の位相をずらして係合すれば、位置ずれを吸収できる。
また、X方向に隣接する2つの垂直荷重支持ブロック71のX方向距離がコイル状物6の軸方向の長さよりも長いと、コイル状物6を支持できない。よってこの場合は垂直荷重支持ブロック71同士の距離がコイル状物6の軸方向の長さよりも短くなるようにX方向位置を移動させる必要がある。この場合でも、移動後の垂直荷重支持ブロック71と固定部材73とのX方向位置がずれても、波の位相をずらして係合すれば、位置ずれを吸収できる。
また、ブロック側波形部91と固定部材側波形部81の形状はブロック側コルゲート部75と異なり、コンテナ側壁5のコルゲート形状の影響を受けない。そのため、波長を短くするほど係合位置の調整が可能なX方向の最小距離が短くなり、より微細な位置ずれの調整が可能となる点も有用である。
ただし、あまりブロック側波形部91と固定部材側波形部81の波長を短くすると強度が低下して波形の部分が折れやすくなるため、強度を保つことができる範囲で適宜設定する。
また波の振幅は大きいほど係合による保持力が高くなるが、大きすぎると波形の部分が折れやすくなるため、強度を保つことができる範囲で適宜設定する。
なお、図示した外殻ブロック58は2つの垂直荷重支持ブロック71と1つの固定部材73を組み合わせた構造であるが、固定部材73を2分割する等して、1つの垂直荷重支持ブロック71と1つの固定部材73を組み合わせた構造でもよい。つまり、外殻ブロック58と垂直荷重支持ブロック71の組み合わせの数は適宜選択できる。
一方で、ブロック側波形部91と固定部材側波形部81で固定部材73と垂直荷重支持ブロック71を連結する構造の場合、コイル状物6の荷重で固定部材73と垂直荷重支持ブロック71の係合が外れる可能性がある。この点について説明する。
コイル支持ブロック19は下方に傾斜した支持面53でコイル状物6の荷重を受け止めるため、コイル状物6の荷重により、外殻ブロック58の支持面53は図7(b)に示すH1の向きに引っ張られる。
支持面53がH1の向きに引っ張られると、支持面53よりも固定部材73に近い上面である逆傾斜部54がH2の向きに引っ張られる。H2の向きは固定部材73から離れる向きである。そのため引っ張り力によってはブロック側波形部91が固定部材側波形部81から外れて垂直荷重支持ブロック71がH2の向きに浮き上がる可能性がある。この状態では固定部材73と垂直荷重支持ブロック71の係合が外れてしまう。また支持面53がH1の向きに引っ張られると、コイル状物6も下降して、コンテナ底面4に接触する可能性がある。
そこで、コイル支持ブロック19は、垂直荷重支持ブロック71の浮き上がりを防止するために、図4及び図7に示すように内殻側波形部62a、外殻側波形部62b、ブロック溝部54a、蟻ホゾ56a、及び蟻溝56bを備える。
具体的には、図4及び図7に示すように上部内殻ブロック59の傾斜面の上面に内殻側波形部62aが設けられている。内殻側波形部62aは台座桁21の延在方向であるX方向から見て波形の部分である。
また、図7に示すように外殻ブロック58における内殻ブロック55の傾斜面との接触面、つまり収容凹部58aの上面には、内殻側波形部62aと係合する波形の外殻側波形部62bが形成されている。
さらに図7に示すように上部内殻ブロック59は、支持面53よりも固定部材73側の上面に、支持面53と逆向きに下方に傾斜した逆傾斜部54を備える。
逆傾斜部54は、台座桁21の延在方向であるX方向に延びるブロック溝部54aを備える。
また上部内殻ブロック59は、固定部材73と対向する垂直面に、鉛直方向に沿って設けられた蟻ホゾ又は蟻溝を備える。図4及び図7では蟻ホゾ56aを図示している。
一方で、外殻ブロック58の、上部内殻ブロック59の鉛直面に対向する内周面には蟻ホゾ又は蟻溝と係合する蟻溝又は蟻ホゾを備える。図7では蟻ホゾ56aと係合する蟻溝56bを図示している。
この構造では、コイル状物6の荷重により、垂直荷重支持ブロック71の支持面53が図7(b)に示すH1の向きに引っ張られた場合、以下のように垂直荷重支持ブロック71の浮き上がりが阻止される。
まず内殻側波形部62aと外殻側波形部62bが係合することで、外殻ブロック58が内殻ブロック55に対してH1の向きに相対移動するのを防ぐ。これにより逆傾斜部54がH2の向きに引っ張られて垂直荷重支持ブロック71が浮き上がるのを阻止する。
次に、仮に逆傾斜部54がH2の向きに引っ張られた場合でも、図7(b)の矢印H3に示すようにブロック溝部54aが水平方向に拡張するように変形することで、引っ張り力がブロック側波形部91に伝達されるのを阻止する。これにより図7(a)に示すブロック側波形部91の図7(b)のH2の向きへの移動を阻止して、固定部材側波形部81(図3参照)からブロック側波形部91が外れるのを防ぐ。
さらに、垂直荷重支持ブロック71と上部内殻ブロック59が蟻ホゾ56aと蟻溝56bで係合することで、水平方向への移動を規制する。これによりブロック側波形部91のH1の向きへの移動を阻止して、固定部材側波形部81からブロック側波形部91が外れるのを防ぐ。
案内部材27は台座桁21のY方向のコンテナ側壁5側への移動を規制する部材であり、台座桁21とコンテナ側壁5の間に挿入されたブロック状の部材である。
具体的には図5に示すように案内部材27は立方体であり、X―Z平面に平行な面の1つである台座桁側当接面27aが架台横桁23と接触する。図5では台座桁側当接面27aに案内部材凹部27bが設けられている。補強横桁23cのうち、台座桁21を超えてY方向のコンテナ側壁5側に突出した部分が案内部材凹部27bに嵌合することで、案内部材27が補強横桁23cに固定され、台座桁21との相対位置が固定される。
図2に示すように案内部材27はコンテナ底面4に設けられる。そのため案内部材27は固定部材73の下方に設けられており、固定部材73を下方から支持する機能も果たす。
図5に示すように台座桁側当接面27aはブロック側波形部91と係合する案内部材側波形部50を備える。案内部材側波形部50は平面視でX方向に沿う波形の部分である。案内部材側波形部50がブロック側波形部91と係合することで、案内部材27を垂直荷重支持ブロック71と係合させることができ、垂直荷重支持ブロック71の浮き上がりを防止する効果が益々向上する。
また、案内部材側波形部50がブロック側波形部91と係合するため、案内部材27の上面の高さは、ブロック側波形部91の下端よりも高い。つまり案内部材27は外殻ブロック58の垂直荷重支持ブロック71とも対向する。
一方で台座桁側当接面27aと反対側の面、つまりコンテナ側壁5と対向する面である壁面側案内面27cはコルゲートでも波形でもない平面であり、図1に示すようにコンテナ側壁5のコルゲートの凸状部32aと当接する。そのため、案内部材27のY方向への移動はコンテナ側壁5の凸状部32aに拘束される。一方で壁面側案内面27cはコルゲートでも波形でもないのでコンテナ側壁5の凹部32bに当接せずに離間する。よって壁面側案内面27cはコンテナ側壁5と嵌合せず、案内部材27のX方向への移動はコンテナ側壁5に拘束されない。
コイル架台1を輸送用コンテナ2に搭載した状態でコイル架台1にX方向に外力を加えると、案内部材27の壁面側案内面27cが壁面側コルゲート部32の凸状部32aに当接して摺動しつつ、ストッパ34に当接するまでX方向に案内される。
そのため、コイル架台1を輸送用コンテナ2の長手方向であるX方向に移動させる際のガイドとして、レール25だけでなく案内部材27も利用でき、レール25のガイドの負荷を低減できる。また、レール25が設けられていない輸送用コンテナ2にコイル架台1を搭載する場合でもコイル架台1をX方向にガイドできる。
案内部材27はコイル架台1をX方向に移動させる際の摺動で容易に摩耗、損傷せず、かつ固定部材73を支持できる強度と、取り付けの際に作業員の負担にならない質量の材料を適宜設定する。具体的には外殻ブロック58と同じ材料が挙げられる。また、案内部材27の数は図面では固定部材73と同じ数であるが、固定部材73を支持できるのであれば異なる数でもよい。
当接部材28はコイル状物6の軸方向両端の平坦面である両端面に当接してコイル状物6をX方向に挟み込むことで、コイル状物6がコイル架台1上でX方向に移動するのを規制する部材である。特にコイル状物6を陸上輸送する際に、輸送車両は交通信号の指示や前後を走行する車両との車間距離に応じて船舶よりも加減速を頻繁に行うため、コイル架台1がX方向に振動しやすい。そのため、海上輸送時よりも陸上輸送時はX方向へのコイル状物6の移動規制が重要となり、当接部材28が重要となる。
図3に示すように当接部材28は、コイル状物6を挟むように対向配置された1対の架台横桁23の1種である1対のコイル固定横桁23bの対向面側に各々設けられる。
より具体的には、図8に示すように当接部材28の底面は凹形状の断面形状を備える当接部材凹部28aを備え、当接部材凹部28aの側面間のX方向の距離Lxがコイル固定横桁23bのX方向の幅と同程度に形成される。
この構造では当接部材凹部28aを下にしてコイル固定横桁23bに上から嵌め込んで固定することで当接部材28が補強横桁23cの対向面側に設けられる。
図1に示す当接部材28のY方向の幅Dyは、当接部材28を補強横桁23cに固定した状態で、コイル状物6と当接し、かつ輸送時の振動等でコイル状物6が輸送時の振動等でコイル固定横桁23bにコイル状物6が接触しない程度の幅が好ましい。ただし当接部材28とコイル状物6の間に緩衝材を挿入する構造であれば、コイル状物6と当接部材28が当接しなくてもよい。
幅Dyは、コイル状物6が輸送時の振動等で水平方向に回転した場合でもコイル固定横桁23bにコイル状物6が接触しない程度の幅があれば、コイル状物6の直径よりも長い必要はない。
一方で、図1に示すように台座桁21の延在方向であるX方向において、1対の当接部材28間の距離Dxはコイル状物6を搭載しない状態で、コイル状物6の円筒の軸方向距離Cx以下である必要がある。この条件を満たさないとコイル状物6と当接部材28の間に隙間が生じ、挟んで保持できないためである。ただし、隙間に緩衝部材を挿入する場合は、1対の当接部材28間の距離Dxはコイル状物6の円筒の軸方向距離Cx以下でなくてもよい。
なお図1では当接部材28をコイル固定横桁23bに固定しているが、コイル固定横桁23bを設けずに端部横桁23aに固定してもよい。コイル固定横桁23bに固定する場合は、端部横桁23aに加えられる荷重を軽減でき、さらに架台横桁23の数が増えるので、コイル架台1の全体の強度が向上する点で有利である。
端部横桁23aに固定する場合は、端部横桁23aがコイル固定横桁23bを兼ねるため、コイル架台1の構造が単純になり、コストと作業性の点で有利である。
当接部材28はコイル状物6に当接した状態で輸送時の振動が生じてもコイル状物6を擦傷しない程度の粘弾性が求められる。具体的には外殻ブロック58と同じ材料を用いればよい。
また、当接部材28とコイル状物6の間に緩衝材を挿入する場合、緩衝材の材料も、コイル状物6に当接した状態で輸送時の振動が生じてもコイル状物6を擦傷しない程度の粘弾性が求められる。具体的には外殻ブロック58と同じ材料を用いればよい。
このようにコイル状物6の両端面を当接部材28でX方向に挟み込むことで、コイル状物6の軸方向であるX方向へのコイル状物6の移動を拘束でき、輸送中のコイル状物6の擦傷を防止できる効果が益々向上する。
押込引出治具30はコイル状物6を輸送用コンテナ2に押し込む場合、及び輸送用コンテナ2から引き出す際に用いられる治具である。
図1及び図3に示すように、押込引出治具30は柱状部30a及びフック部30bを備える。
柱状部30aは、コイル状物6を輸送用コンテナ2に押し込む際に押される部分であり、例えば鋼製の角筒である。
柱状部30aは、端部横桁23aに台座桁21の延在方向であるX方向に当接して着脱可能に設けられ、端部横桁23aの延在方向と同じY方向に延在する。柱状部30aは、端部横桁23aに当接した状態で位置を保持できるのであれば、台座桁21に固定する必要はなく、単に接触しているだけでもよい。
この構造では柱状部30aは、コイル状物6を輸送用コンテナ2に押し込む際には輸送用コンテナ2の手前側の端部横桁23aに当接されて押される(図11参照)。柱状部30aを用いる理由は以下の通りである。
コイル架台1はコイル状物6を輸送用コンテナ2に押し込む際には、レール25や案内部材27にY方向に荷重が加えられないように、押し込みによる荷重の方向がX方向に平行になるのが好ましい。一方でコイル架台1は1対の固定桁29を滑走板としてレール25上を滑走させることでX方向に移動するため、押し込みによる荷重の方向をX方向に平行にするためには、1対の固定桁29に均等に荷重を加える必要がある。
そこで、端部横桁23aに柱状部30aを当接させて延在方向の中央付近を押すことで、1対の固定桁29に均等に荷重を加えられる。
フック部30bは、コイル状物6を輸送用コンテナ2から引き出す際に引っ張られるベルトである引き出し用ベルト36が結束される部材であり、柱状部30aの下端近傍に設けられる。
図1及び図3に示すようにフック部30bはU字の手すり状の棒材である。
コイル状物6を輸送用コンテナ2から引き出す際には、輸送用コンテナ2のX方向奥側の端部横桁23aに柱状部30aを当接させ、引き出し用ベルト36をフック部30bに結束させて引っ張ることで、コイル架台1をX方向手前側に移動させられる。
図1及び図3に示すようにフック部30bは柱状部30aの延在方向に沿った面の1つの両端に1対が設けられるのが好ましい。つまりX方向から見て正面又は背面のY方向両端近傍に設けられるのが好ましい。理由は以下の通りである。まず、コイル状物6を輸送用コンテナ2から引き出す際には、レール25や案内部材27にY方向に荷重が加えられないように、引張による荷重の方向がX方向に平行になるのが好ましい。しかしながらフック部30bが1つの場合、引き出し用ベルト36の引き出し方向がY方向に平行な方向からX方向に傾きやすいため、引張による荷重の方向をY方向に保持するのが難しいためである。次に、図1のようにレール25上を固定桁29が滑走する構造の場合、固定桁29になるべく近い位置にフック部30bを設ける方が引張による荷重の方向をY方向に平行な方向にしやすい。ただし、レール25と固定桁29は1対設けられるため、フック部30bが1つの場合、片側にしか設けられないためである。
フック部30bを1対設ける場合、図1に示すように1対のフック部30bに各々引き出し用ベルト36を結束し、引き出し用ベルト36を輸送用コンテナ2の扉12側で1つに束ね、束ねた部分を引っ張る。この際に2つのフック部30bと、束ねた部分の距離が各々等しくなるように引き出し用ベルト36を引っ張れば、引き出し用ベルト36の引張による荷重の方向をY方向に平行な方向に保持できる。
このように押込引出治具30を設けることで、柱状部30aを押し込むことでコイル架台1を輸送用コンテナ2に押し込むことができる。
また、フック部30bに引き出し用ベルト36をかけて引っ張ればコイル架台1を輸送用コンテナ2から引き出すことができる。
そのため、押し込み/引き出し用の治具を別途用意する必要が無く、作業性が益々向上する。なお、押込引出治具30は予め一方の端部横桁23aに取り付けた状態で輸送用コンテナ2に搭載してもよいし、押し込み/引き出しを行う場合のみ一方の端部横桁23aに取り付けてもよい。
フック部30bは引き出し用ベルト36を結束でき、かつ結束した状態で引き出し用ベルト36を引っ張った場合に変形したり引き出し用ベルト36が外れたりしないような構造であればU字の棒状には限定されない。J字のような鍵形でもよい。また引き出し用べルト36を結束する孔や溝を柱状部30aに設けてフック部30bとしてもよい。
以上が本実施形態に係るコイル架台1の構成の説明である。
次に、コイル架台1にコイル状物6を搭載して輸送用コンテナ2で輸送を行う輸送方法について説明する。この輸送方法の積み込み工程(バンニング工程:コンテナに荷物を積める工程)では、図9に示すように、敷設工程、コイル搭載工程、奥側位置決め工程、押し込み工程、手前側位置決め工程、固縛工程が行われる。
最初に、敷設工程では、図1に示すように、輸送用コンテナ2の扉12を開けて、コイル架台1を輸送用コンテナ2の内部に配置する。この際、図10に示すようにレール25の凹形状の底面に固定桁29の底面が接触するように固定桁29をレール25に収納し、かつ案内部材27をコンテナ側壁5に当接させることで、Y方向の位置の仮決めができる。また、垂直荷重をコンテナ横桁3の、コンテナ側壁5に近い根元に伝えられる位置に台座桁21が配置される。
図10に示すように敷設工程では固定部材73(図3)をコイル架台1から取り外した状態とする。固定部材73を取り付けた状態ではコイル架台1がコンテナ側壁5に拘束されてX方向に移動できないためである。
固定部材73以外の部材は、敷設工程でコイル架台1に取り付けた状態まで組み立てればよい。これらの部材は輸送用コンテナ2の内部で組み立ててもよいし、輸送用コンテナ2の外部で組み立てたものを輸送用コンテナ2の内部に搬入してもよい。
組み立ての際は、まず台座桁21をコンテナ底面4に設置し、次に架台横桁23で台座桁21を連結する。次に台座桁21に内殻ブロック55を固定し、内殻ブロック55を外殻ブロック58の垂直荷重支持ブロック71で覆う。さらに案内部材27を補強横桁23cに係合させる。
コイル搭載工程では、図10に示すように、コイル架台1の上にコイル状物6を載置する。具体的には、まず輸送用コンテナ2の外部で、図示しないフォークリフト等で、コイル状物6の円筒の孔部にフォークを差し込んで、コイル状物6を持ち上げる。
次に、フォークリフトを移動させて、コイル状物6を輸送用コンテナ2の内部のコイル架台1の上方に移動させる。この移動後に、フォークを下降させて、コイル状物6をコイル架台1のコイル支持ブロック19の支持面53上に載置する。載置後に、フォークを少し上昇させてから、フォークリフトを後進させ、コイル状物6の孔部からフォークを抜くことで輸送対象物搭載工程が終了する。
なお、コイル状物6をコイル架台1に載置した状態で、当接部材28にコイル状物6の間にX方向に隙間が生じる等して当接しない場合は、この隙間に緩衝材を挿入する等して隙間を埋める。
奥側位置決め工程では、図10に示すようにストッパ34をレール25の定位置に配置してコイル架台1のX方向奥側の位置決め部材及び輸送時のX方向奥側へのコイル架台1の移動規制部材とする。既に他のコイル架台1が輸送用コンテナ2に積載されている場合、積載済の輸送用コンテナ2のX方向手前側のストッパ34を位置決め部材及び移動規制部材として利用すれば、新たなストッパ34を設ける必要はない。
押し込み工程では、図11に示すようにコイル状物6を載置したコイル架台1を、輸送用コンテナ2の入口側である扉12側から、ストッパ34が設けられた位置までX方向に押し込む。押し込み工程では、コイル架台1の固定桁29はレール25上を滑走するので、押し込む前に、レール25の、コイル架台1の奥側に潤滑材としてグリース又はシリコンをスプレー等で塗布して、滑走が容易となるようにするのが好ましい。
押し込み工程では図11に示すように、押込引出治具30をX方向手前側の端部横桁23aに当接させ、かつレール25の上端に乗せる等してレール25の上方に配置した状態にする。この状態で輸送用コンテナ2の外部からフォークリフト等で押込引出治具30の延在方向中央をX方向奥側に押圧することでコイル架台1を押し込む。押し込まれたコイル架台1は、レール25及び案内部材27に案内されて輸送用コンテナ2内をX方向に移動する。コイル架台1のX方向奥側端部がストッパ34と接触する位置まで押し込まれると押し込み工程を終了する。押込引出治具30は端部横桁23aから取り外してもよいし、そのまま端部横桁23aに固定して引き出し時に使用してもよい。
手前側位置決め工程では、図12に示すように手前側のストッパ34をコイル架台1のX方向手前側の定位置に配置する。手前側のストッパ34はコイル架台1の位置決めともなるが、輸送時の移動を抑制する役割の方が大きい。手前側のストッパ34の配置方法は、奥側のストッパ34の配置方法と同じである。
固縛工程では、まず図13に示すように、固定部材73を案内部材27の上に配置して固定部材側波形部81を垂直荷重支持ブロック71のブロック側波形部91と係合することで固定部材73と垂直荷重支持ブロック71を一体化して外殻ブロック58とする。
さらに、固定部材73のブロック側コルゲート部75をコンテナ側壁5に嵌合することで、外殻ブロック58をコンテナ側壁5と連結する。
次に、図2に示すようにコイル状物6をコイル架台1に固縛する。具体的には、まず固縛用ベルト52をコイル状物6の円筒の孔部に通し、さらに下部内殻ブロック57とコンテナ底面4と可動桁31と固定桁29の間の隙間に固縛用ベルト52を通す。この状態で固縛用ベルト52をループ状に結束し、図示しないラチェット等で締め付けることでコイル状物6をコイル架台1に固縛する。
固縛工程ではコイル状物6とコンテナ底面4に設けられた図示しないフックを結束することでコイル状物6を輸送用コンテナ2に固縛してもよいが、コイル状物6をコイル架台1に固縛する方が、固縛の強度を保証しやすいので好ましい。
固縛工程が完了した状態では、コイル架台1のX方向への移動は、ストッパ34、及び固定部材73のブロック側コルゲート部75と輸送用コンテナ2のコンテナ側壁5の嵌合で拘束される。コイル状物6のコイル架台1とのX方向及びY方向の相対移動は固縛用ベルト52でも拘束される。コイル状物6の自重による可動桁31とコンテナ底面4の間の摩擦と、固定桁29とレール25の間の摩擦もX方向の移動を抑制する。
また、コイル架台1のY方向への移動は、固定桁29がレール25に収納されていることと、案内部材27と輸送用コンテナ2のコンテナ側壁5が当接していること、及び外殻ブロック58がコンテナ側壁5と嵌合していることで抑制される。コイル状物6の自重による可動桁31とコンテナ底面4の間の摩擦と、固定桁29とレール25の間の摩擦もY方向の移動を抑制する。
また、コイル状物6とコイル架台1は、横揺れ、横傾斜、及びこれらに起因する回転に対しても、案内部材27とコンテナ側壁5の当接と、固定部材73のコンテナ側壁5との当接と、固縛用ベルト52による固縛、及び当接部材28との当接で移動を抑制される。このとき、固定部材73を案内部材27の上に配置しているので、コイル状物6とコイル架台1の重心高さに近い高さで固定部材73をコンテナ側壁5に嵌合させることができ、移動を抑制するのに益々有利である。
コイル状物6の跳ね上がりは、自重と固縛用ベルト52により防止する。
これらの効果について、より具体的に説明する。
図9に示すように、コイル架台1を用いたコイル状物6の搬送は陸上輸送と海上輸送の両方を実施する複合一貫輸送と呼ばれる輸送である。複合一貫輸送では、車両による陸上輸送中に、悪路の路面の凹凸や高速道路の路面の繋ぎ目に上下方向の比較的小さいが頻度の高い反復的な衝撃をコイル状物6が受ける。また、陸上輸送時にはブレーキなどによる頻繁な前後方向への衝撃も加えられる。
一方で、海上輸送時には内航、外航ともにローリングと呼ばれる横揺れによる衝撃が加えられる。
さらに、陸上輸送と海上輸送の間では輸送機器への積載、荷下ろしが必要となるため、積載、荷下ろし時に上下方向の比較的大きな衝撃が加えられる。
そのため、複合一貫輸送では多種多様な衝撃への対応が必要となる。
従来の複合一貫輸送では、安全輸送の理由から、コイル状物6の固縛の際には材木などの硬い固縛材を用い、コイル状物6を固定しているため、固縛材がコイル状物6を擦傷する可能性がある。
また、硬い固縛材による固い固縛は、陸上輸送時時の上下方向及び前後方向の頻度の高い繰り返しの衝撃を直に受けることで、固縛が外れてしまう可能性がある。
一方で海上輸送では、横揺れによる衝撃への対応に注目がいきがちであり、陸上輸送時の上下方向及び前後方向の衝撃にも対応する固縛を実現するためには、さらに大量の資材、人員による固縛、固縛作業が必要となる。
また、固縛作業の際に材木などの硬いが比重が重い材料を使用すると、固縛作業中の危険を伴う。パレットのように組立済みの形状でフォークリフトによる搬送が可能な部材は、重量が重くても安全且つ効率的な作業に資するが重量物を手作業で運搬し、組み立てる作業には特に危険が伴う。
これに対して本実施形態のコイル架台1は、コイル状物6を支持する外殻ブロック58と、外殻ブロック58を支持する内殻ブロック55が反発弾性率の異なる材料で構成されている。好ましくは外殻ブロック58、上部内殻ブロック59、案内部材27、及び当接部材28を材木よりも軽量なビーズ法発泡ポリオレフィンで構成している。これにより陸上輸送時時の上下方向及び前後方向の頻度の高い繰り返しの衝撃の際にビーズ法発泡ポリオレフィンの収縮でコイル状物6の衝撃を吸収でき、コイル状物6の擦傷を防止できる。またコイル架台1の変形、移動も防止できる。
さらに、この構成は海上輸送時の横揺れによる衝撃にも対応している。
固縛工程後は、外殻ブロック58の支持面53が弾性変形してコイル状物6の内周面の形状に追従してコイル状物6の擦傷を防止しつつ、内殻ブロック55と共にコイル状物6を支える。
またコイル状物6の荷重は、直接的には、外殻ブロック58に加わるが、荷重の垂直成分は内殻ブロック55及び台座桁21に伝達されて、輸送用コンテナ2のコンテナ底面4のコンテナ横桁3の根元に分散して伝達される。
そのため、垂直荷重を輸送用コンテナ2のコンテナ横桁3のコンテナ側壁5に近い根元に伝える構造であっても、コイル状物6と輸送用コンテナ2を損傷させずにコイル状物6を支持できる。また、台座桁21の幅や個数を増加させることで、容易に、輸送用コンテナ2のコンテナ底面4に接触する面における単位面積当たりの荷重を小さくできる。
複数のコイル状物6を一つの輸送用コンテナ2で輸送する場合は、コイル状物6の数だけコイル架台1を用意する。このコイル架台1を1つずつ、敷設工程から固縛工程までを繰り返して、コイル架台1やコイル状物6が互いに当接しないようにX方向に並べて固定する。
このように、複数のコイル状物6を輸送用コンテナ2の内部に搭載する場合に、コイル架台1とコイル状物6が互いに当接しないように配置することで、隣接するコイル架台1同士及びコイル状物6同士が加速度による移動力を受けない配置となる。これにより、輸送用コンテナ2にX方向成分を有する加速度が加わった時でも、内部の複数のコイル架台1が当接しないため、輸送用コンテナ2の奥壁10に加わる力が大きくなることを回避できる。
固縛工程が完了すると、輸送工程に移行する。図9に示すように、輸送工程は、第1陸上輸送工程、船積み工程、海上輸送工程、陸揚げ工程、第2陸上輸送工程を含む。第1陸上輸送工程では、トラック、鉄道などの移動手段を使用して、輸送用コンテナ2を発送地から積出港に移動する。また、積出港では、船積み工程で、輸送用コンテナ2をコンテナ船等の船舶に積み込む。積み込み後は海上輸送工程で船舶の航行により、目的地の最寄りの目的港に移動する。
目的港では、陸揚げ工程で、輸送用コンテナ2をコンテナ船等の船舶から陸上げする。その後、第2陸上輸送工程で、トラック、鉄道などの移動手段を使用して、輸送用コンテナ2を目的港から目的地に移動する。輸送用コンテナ2のこれらの移動と船積み、陸揚げなどは周知のコンテナの移動方法と同じである。これにより、コイル状物6を発送地から目的地に輸送する。
次に、目的地における荷降ろし工程(デバンニング工程:コンテナから荷物を取り出す工程)について説明する。この積み降し工程では、固縛解除工程と、引き出し工程、コイル降し工程、後処理工程が実施される。
固縛解除工程では、まず輸送用コンテナ2の扉12を開いて、図2に示す固縛用ベルト52を解いて、コイル状物6の固縛を解除する。また、固定部材73を上側に抜いて、コイル架台1のX方向への移動の拘束を解除する(図13参照)。
さらに、X方向手前側のストッパ34を取り外す。これにより、コイル状物6を載置した状態のコイル架台1をX方向に移動できる状態にする(図12参照)。
引き出し工程では、固定桁29はレール25の上を滑走するので、滑走前に、コイル架台1の手前側のレール25に潤滑材としてグリース又はシリコンをスプレーして、移動が容易となるようにする。次に、図1に示すように押込引出治具30をX方向奥側の端部横桁23aに当接させ、レール25の上端に載せる等してレール25の上方に配置する。次に引き出し用ベルト36を押込引出治具30のフック部30bに結束し、フォークリフトや車両や外部のウインチ等により引っ張ることで、コイル架台1を、レール25上を滑らせて移動させる。この移動により、コイル架台1を輸送用コンテナ2の輸送時の位置から入口側である扉12側に引き出す。
引き出し工程が終了して、コイル架台1が入口側に引き出されると、コイル降し工程で、コイル状物6をコイル架台1から持ち上げて輸送用コンテナ2から取り出す。より詳細には、フォークリフトを前進させて、コイル状物6の円筒の孔部にフォークを差し込んでから、フォークを少し上昇させる。これにより、コイル状物6をコイル架台1から取り外す。次に、フォークリフトを後進させて、コイル状物6を輸送用コンテナ2の内部から取り出す。そして、コイル状物6を予め設定された所定の場所に移動させる。このコイル降し工程でコイル状物6の輸送は完了する。
後処理工程では、輸送完了後のコイル架台1を輸送用コンテナ2から取り出す。コイル架台1は分解して輸送用コンテナ2から取り出してもよいし、分解せずに輸送用コンテナ2から取り出してもよい。分解する場合は組み立てと逆の手順で各構成部材を分離すればよい。
コイル架台1を輸送用コンテナ2から取り出した後は、必要に応じて輸送用コンテナ2の内部を清掃する。
以上が輸送方法の説明である。
このように本実施形態のコイル架台1は1対の台座桁21、架台横桁23、内殻ブロック55、及び内殻ブロック55を覆ってコイル状物6を支持し、内殻ブロック55より反発弾性率が低く、コンテナ側壁5に係合する外殻ブロック58を備える。
この構成では、コイル架台1にコイル状物6が搭載されると、外殻ブロック58の支持面53が弾性変形してコイル状物6の内周面の形状に追従して擦傷を防止しつつ、内殻ブロック55がコイル状物6を支えて外殻ブロック58の過度な変形を抑制する。
そのため、垂直荷重をコンテナ底面4のコンテナ横桁3の、コンテナ側壁5に近い根元に伝える構造であっても、コイル架台1、コイル状物6、及び輸送用コンテナ2を損傷させずにコイル状物6を支持できる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが本発明は実施形態に限定されない。当業者であれば本発明の技術思想の範囲内で各種変形例及び改良例に想到するのは当然のことであり、これらも本発明に含まれる。
1 :コイル架台
2 :輸送用コンテナ
3 :コンテナ横桁
4 :コンテナ底面
5 :コンテナ側壁
6、6a、6b :コイル状物
10 :奥壁
12 :扉
19 :コイル支持ブロック
21 :台座桁
23 :架台横桁
23a :端部横桁
23b :コイル固定横桁
23c :補強横桁
25 :レール
25c :欠損部
27 :案内部材
27a :台座桁側当接面
27b :案内部材凹部
27c :壁面側案内面
28 :当接部材
28a :当接部材凹部
29 :固定桁
30 :押込引出治具
30a :柱状部
30b :フック部
31 :可動桁
32a :凸状部
32b :凹部
34 :ストッパ
36 :引き出し用ベルト
50 :案内部材側波形部
51 :連結部
52 :固縛用ベルト
53 :支持面
54 :逆傾斜部
54a :ブロック溝部
55 :内殻ブロック
56a :蟻ホゾ
56b :蟻溝
57 :下部内殻ブロック
57a :下部側連結凹部
57b :下部側傾斜部
57c :係合溝
58 :外殻ブロック
58a :収容凹部
59 :上部内殻ブロック
59a :上部側連結凹部
59b :上部側傾斜部
59c :係合凸部
61 :連結ブロック
62a :内殻側波形部
62b :外殻側波形部
71 :垂直荷重支持ブロック
73 :固定部材
75 :ブロック側コルゲート部
81 :固定部材側波形部
91 :ブロック側波形部

Claims (13)

  1. 板状部材を円筒状に巻き回したコイル状物を、円筒の軸が水平方向を向くように横向きに搭載して輸送用コンテナの内部に配置されるコイル架台であって、
    前記輸送用コンテナの長手方向に延在して対向配置され、前記輸送用コンテナの底面に置かれる1対の桁状の台座桁と、
    前記長手方向と直交する直交方向に延在し、前記台座桁を連結する架台横桁と、
    1対の前記台座桁に各々前記直交方向に対向して保持された外形がブロック状の1対の部材であり、前記コイル状物の円筒面を支持する支持面を上面に有し、かつ前記支持面が、互いに近づく向きに下方に傾斜した1対のコイル支持ブロックを備え、
    1対の前記コイル支持ブロックは、
    前記台座桁に固定された内殻ブロックと、
    前記内殻ブロックを外側から覆って前記コイル状物を前記支持面で支持し、前記長手方向に沿う前記輸送用コンテナのコルゲート状のコンテナ側壁に係合し、前記内殻ブロックより反発弾性率が低い外殻ブロックを備えることを特徴とするコイル架台。
  2. 前記外殻ブロックは、
    前記内殻ブロック及び前記コイル状物と接する垂直荷重支持ブロックと、
    前記コンテナ側壁と前記垂直荷重支持ブロックの間に挿入され、前記垂直荷重支持ブロックの水平移動を規制する固定部材を備え、
    前記固定部材は、
    前記コンテナ側壁と対向する面が前記コンテナ側壁と係合するコルゲート状のブロック側コルゲート部を有し、前記外殻ブロックと対向する面が、平面視で前記長手方向に延在する波形の形状を有する固定部材側波形部を有し、
    前記垂直荷重支持ブロックは、前記固定部材と対向する面が、前記固定部材側波形部と係合する波形のブロック側波形部を備える請求項1に記載のコイル架台。
  3. 前記台座桁と前記コンテナ側壁の間に挿入され前記固定部材を下方から支持し、前記コンテナ側壁と前記長手方向に移動可能に当接し、かつ前記垂直荷重支持ブロックと対向し、前記架台横桁に嵌合して前記台座桁の前記コンテナ側壁側への移動を規制する案内部材を備え、
    前記案内部材は、前記垂直荷重支持ブロックとの対向面が、前記ブロック側波形部と係合する波形の案内部材側波形部を備える請求項2に記載のコイル架台。
  4. 前記台座桁は、
    前記架台横桁に固定される1対の固定桁と、
    1対の前記固定桁の間に設けられ、前記直交方向で前記架台横桁の異なる複数位置に固定可能な1対の可動桁を備える請求項2又は3に記載のコイル架台。
  5. 前記固定桁は、前記長手方向に沿って前記輸送用コンテナのコンテナ底面に設けられたレール上を滑走する滑走板である請求項4に記載のコイル架台。
  6. 前記内殻ブロックは、
    隣接する前記固定桁と前記可動桁に跨設された下部内殻ブロックと、
    前記下部内殻ブロック上に固定された上部内殻ブロックを備え、
    前記上部内殻ブロック及び前記下部内殻ブロックの上面は、前記支持面の下方に位置する部分が前記支持面と同じ向きに下方に傾斜している請求項4又は5に記載のコイル架台。
  7. 前記上部内殻ブロック及び前記下部内殻ブロックの上面は、前記支持面の下方に位置する部分が前記支持面と同じ向きに下方に傾斜しており、かつその傾斜した面が前記台座桁の延在方向から見て上に凸の弧状である請求項6に記載のコイル架台。
  8. 前記台座桁の延在方向から見て、前記上部内殻ブロック及び前記下部内殻ブロックの上面に設けられた波形の内殻側波形部と、
    前記外殻ブロックの前記上面との接触面に設けられ、前記内殻側波形部と係合する波形の外殻側波形部を備える請求項6又は7に記載のコイル架台。
  9. 前記上部内殻ブロックは、前記支持面よりも前記固定部材に近い側の上面に、前記支持面と逆向きに下方に傾斜した逆傾斜部を備え、
    前記逆傾斜部は、前記台座桁の延在方向に延びるブロック溝部を備える請求項6〜8のいずれか一項に記載のコイル架台。
  10. 前記上部内殻ブロックの前記固定部材と対向する垂直面に、鉛直方向に沿って設けられた蟻ホゾ又は蟻溝と、前記外殻ブロックの、前記鉛直面に対向する内周面に設けられ、前記蟻ホゾ又は蟻溝と係合する蟻溝又は蟻ホゾを備える請求項6〜9のいずれか一項に記載のコイル架台。
  11. 前記下部内殻ブロックを構成する材料は集成材又はプラスチック擬木であり、
    前記上部内殻ブロックを構成する材料はビーズ法発泡ポリプロピレンであり、
    前記外殻ブロックを構成する材料は、ビーズ法発泡ポリエチレンであり、前記内殻ブロックよりも発泡倍率が高い請求項6〜10のいずれか一項に記載のコイル架台。
  12. 前記架台横桁は、
    前記コイル状物を挟むように対向配置された1対のコイル固定横桁と、
    1対の前記コイル固定横桁の対向面側に設けられ、前記コイル状物の両端面に各々当接して前記コイル状物を挟み込むことで前記コイル状物の前記長手方向への移動を規制する1対の当接部材を備え、前記台座桁の延在方向において、1対の前記当接部材間の距離が前記コイル状物の円筒の軸方向距離以下である請求項1〜11のいずれか一項に記載のコイル架台。
  13. 前記架台横桁に前記台座桁の延在方向に当接して着脱可能に設けられ、前記架台横桁の延在方向と同じ方向に延在し、前記コイル状物を前記輸送用コンテナに押し込む際に押される柱状部と、
    前記柱状部の延在方向に沿った面の1つの両端に設けられ、前記コイル状物を前記輸送用コンテナから引き出す際に引っ張られるベルトである引き出し用ベルトが結束されるフック部と、を有する押込引出治具を備える請求項1〜12のいずれか一項に記載のコイル架台。
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