JP7216852B2 - 緩衝材 - Google Patents

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Description

本発明は、金属コイルと共にトレーラ等の貨物車の荷台に設置される緩衝材に関する。
鋼板等の金属板をコイル状に巻いて形成される金属コイルや、このような金属コイルを載置するための載置架台が広く知られている。ここで、金属コイルは、重量が数十トン程度となるものであり、非常に重量があるものとなっている。このため、このような載置架台は、十分な耐荷重性を発揮させるべく、木材や鋼材等を原料として形成されることが一般的である。
例えば、特許文献1には、概形が略直方体状の本体部分に対し、断面形状がV字状又は台形形状で延びる溝を形成したコイル置き台が開示されている。このコイル置き台は、溝部分の内壁を形成する2つの傾斜面のそれぞれに、金属コイルの側面のうちの異なる2箇所を接触させ、金属コイルを支持する構造となっている。
また、トレーラによっては、金属コイルのような巨大な円筒形状の積載物を運搬する目的で、進行方向と直交する方向にV字状又は台形形状をなすコイル積載部が形成されているものもある。このようなトレーラにあっては、進行方向と同軸に積載された複数の円筒形状の積載物の間に進行方向における動きを制限するための緩衝材がコイル積載部に設置される。
特開2006-281306号公報
従来の架台は、金属コイルの動きを制限するための強度を要するため、木材や鋼材等を原料として形成されており、必然的に重くなってしまうので、持ち運び難いという問題がある。なお、特許文献1のコイル置き台は、その原料について何ら記載や示唆はないが、一般的な原料で形成した場合、必然的に重くなってしまう。
比較的軽量となるスペーサ要素を形成すると、十分に軽くすることができる反面、強度に問題が生じるおそれがある。そして、比較的耐荷重性の高いスペーサ要素を形成すると、従来に比べて軽量のものとはなるが、人の手で運搬することを考えた際に未だ課題があった。
また、V字状又は台形形状をなすコイル積載部が形成されているトレーラに設置する緩衝材にあっては、低密度ポリエチレン(LDPE)由来のポリエチレン系樹脂再生材料からなる緩衝材が多く用いられていた。このような緩衝材は、比重が0.96g/cm程度であるため、重く(15~20kg)、金属コイル等の積載物の積み込み、積み下ろし時に伴う緩衝材の移動作業等が作業者にとって取り扱いにくかった。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、金属コイルを載置する架台としての機能を併せ持ち、作業者の作業効率を向上させる緩衝材を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のある実施形態の緩衝材は、進行方向に沿って並行して延びるトレーラの2本の主フレームからそれぞれ幅方向に対向するように俯角をなして前記主フレームに沿って延びるように設けられた一対の傾斜部を備えたコイル積載部に設置される緩衝材であって、ポリオレフィン系樹脂発泡体からなり、上面部及び該上面部より寸法が小さい下面部と、前記上面部と前記下面部との幅方向の両端部間を連結し、等脚台形形状をなす側面部と、前記幅方向に直交する長手方向における前記上面部と前記下面部との両端部間を連結し、前記一対の傾斜部にそれぞれ接する一対の斜面部とを有する。
ここで、上記緩衝材においては、前記斜面部の30%以上80%以下が前記コイル積載部の前記傾斜部に接するように形成される態様であってもよい。
また、上記緩衝材においては、前記上面部に対する前記斜面部のなす角度が26.0°~26.75°である態様であってもよい。
また、上記緩衝材においては、前記側面部と前記下面部とを切り欠いてなる把持部が設けられる態様であってもよい。
また、上記緩衝材においては、前記側面部には、前記上面部側から5%~30%の範囲で前記上面部に垂直に形成された第2垂直部と、該第2垂直部のそれぞれの下端から前記下面部にかけて0.5°~5.0°の傾斜でテーパ状に縮幅されたテーパ部とが形成される態様であってもよい。
本発明のある実施形態の緩衝材によれば、金属コイルを載置する架台としての機能を併せ持ち、作業者の作業効率を向上させる緩衝材を提供することができる。
緩衝材の第1実施形態において設置されるトレーラの構成を示す側面図である。 図1の2-2線に沿う断面図である。 緩衝材の第1実施形態における構成を示す斜視図であり、(a)は上面側から見た斜視図、(b)は下面側から見た斜視図である。 緩衝材の第1実施形態における構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図、(d)は正面図、(e)は(a)の4e-4e線に沿う断面図、(f)は(b)の4f-4f線に沿う断面図である。 第1実施形態の緩衝材をコイル積載部に設置した態様を示す斜視図である。 第1実施形態の緩衝材をコイル積載部に設置した態様を示す図であり、(a)は平面図、(b)はトレーラの側方から見た概略図、(c)は斜視図である。 第3実施形態の緩衝材をコイル積載部に設置した態様を示す図であり、(a)はトレーラの側方から見た概略図、(b)は(a)の7b-7b線に沿う断面図である。 第3実施形態の緩衝材をコイル積載部に設置した態様を示す図であり、(a)はトレーラの側方から見た概略図、(b)は(a)の丸印で示した部分の拡大概略図、(c)は(a)の8c-8c線に沿う断面図である。 緩衝材の第4実施形態における構成を示す斜視図であり、(a)は上面側から見た斜視図、(b)は下面側から見た斜視図である。 緩衝材の第4実施形態における構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図、(d)は正面図、(e)は(a)の10e-10e線に沿う断面図、(f)は(b)の10f-10f線に沿う断面図である。 第4実施形態の緩衝材をコイル積載部に設置した態様を示す斜視図である。 第4実施形態の緩衝材をコイル積載部に設置した態様を示す図であり、(a)は平面図、(b)はトレーラの側方から見た概略図、(c)は斜視図である。 緩衝材の第5実施形態における構成を示す斜視図であり、(a)は上面側から見た斜視図、(b)は下面側から見た斜視図である。
以下、本発明の緩衝材のある実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の緩衝材が設置されるトレーラの構成を示す側面図である。また、図2は、図1の2-2線に沿う断面図である。また、図3は、トレーラに対する緩衝材の設置態様を示す斜視図である。
<トレーラ>
図1に示すように、トレーラ100は、トラクタヘッド200により牽引されて金属コイルCを搬送するためのものである。トレーラ100は、図1,図2に示すように、フレーム部110と、コイル積載部120とを備える。
[フレーム部]
フレーム部100は、前後方向(図1における左右方向)に並行して延びる2本の主フレーム111と、主フレーム111の各々に対して直交する方向内側に接続された複数の内クロスメンバ112とを備える。
[主フレーム]
各主フレーム111は、図2に示すように、例えば、上フランジ111a及び下フランジ111cと、上下フランジ111a,111cを接続するウエブ111bとを有するI形鋼により形成されている。また、図1に示すように、主フレーム111は、前後方向に延びる主要部111Aと、主要部111Aの前方側に一連に設けられ、主要部111Aのウエブ111bに対してウエブ111bが鉛直方向に短く形成されたネック部111Bとを有する。
[内クロスメンバ]
各内クロスメンバ112は、例えばI形鋼により形成されており、主フレーム111に対して直交する方向に配置され、2本の主フレーム111,111間を懸架するように各主フレーム111の下フランジ111c(図2参照)の上部に接続されている。
[コイル積載部]
コイル積載部120は、図2に示すように、2本の主フレーム111,111からそれぞれ幅方向に対向するように俯角をなして主フレーム111,111に沿って延びるように設けられた傾斜部121,121を備えている。すなわち、トレーラ100の側面同士を結ぶ方向に沿う断面が略台形状になるように折り曲げ形成された鋼板床板の幅方向(図1における紙面に垂直な方向)両端を、2本の主フレーム111,111間を懸架するように各主フレーム111に接続している。これによって、2本の主フレーム111,111からそれぞれ幅方向に対向するように俯角をなした傾斜部121,121を上記幅方向の端部に備えた鋼板床板は、前後方向に延びる略台形の溝状に形成されている。
(緩衝材)
[緩衝材の構成]
図3は、本実施形態における緩衝材の構成を示す斜視図であり、(a)は上面側から見た斜視図、(b)は下面側から見た斜視図である。また、図4は、本実施形態における緩衝材の構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図、(d)は正面図、(e)は(a)の4e-4e線に沿う断面図、(f)は(b)の4f-4f線に沿う断面図である。また、図5は、コイル積載部に設置された緩衝材の一態様を示す斜視図である。
図3及び図4に示すように、緩衝材1は、矩形の上面部10と、この上面部10よりも長手方向で寸法が小さい矩形の下面部20と、上面部10と下面部20とをそれぞれの長手方向両端部で連結する矩形の斜面部30,30と、上面部10と下面部20とを高さ方向で連結する等脚台形形状の側面部(一方の側面部)40A,他方の側面部40Bとを有する。すなわち、緩衝材1は、長手方向に沿う断面形状が等脚台形形状をなし、この等脚台形形状は上面部10の寸法よりも下面部20の寸法が小さい形状である。
そして、図5に示すように、等脚台形形状の側面部40を有する緩衝材1は、下面部20を上面部10よりも鉛直下側に位置させ、傾斜部121,121に斜面部30,30をそれぞれ支持させてコイル積載部120に設置される。すなわち、緩衝材1は、その側面(側面部40A,40B)が向く方向とトレーラ100の側面が向く方向とが直交するようにコイル積載部120に設置される。緩衝材1は、本実施形態においては、コイル積載部120に載置された金属コイルC,C間に設置され、スペーサとして機能する。
[緩衝材の材料]
緩衝材1の材料としては、成形性が高く、耐荷重性を備えた材料であれば特に制限はないが、発泡樹脂が好ましい。例えば、緩衝材1は、ポリオレフィン系樹脂発泡体によって形成され、発泡倍率が2倍以上30倍以下となるように発泡成形されたものが好ましい。なお、本実施形態においては、緩衝材1は、ポリプロピレン系樹脂によって形成され、発泡倍率が5倍程度となるように発泡成形されたものとなっている。
なお、ここでいう発泡倍率は、発泡させてない状態の原料に対する倍率となっている。
また、発泡樹脂の発泡倍率は、発泡樹脂の重量をw(g)とし、該発泡樹脂を水槽等に水没させたときの水の体積の増加分から求めた発泡樹脂の体積v(L)を用い、発泡倍率(倍)=d×v/w、により求めることができる。なお、dは発泡樹脂を発泡させる前の樹脂の密度であり、例えば、ポリプロピレン系樹脂であれば、d=900g/L、として計算すればよい。
ポリオレフィン系樹脂発泡体としては、ポリエチレン系樹脂またはポリプロピレン系樹脂からなる発泡体が挙げられ、強度、耐熱性、経済性の観点より、ポリプロピレン系樹脂発泡体が好ましい。
ここでいう「ポリプロピレン系樹脂」とは、プロピレンホモポリマーや、プロピレンと、プロピレン以外のコモノマーを含んだポリプロピレン系ランダム共重合体を含むものであり、前記コモノマーとしては、例えば、1-ブテン、エチレン、イソブテン、1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、3,4-ジメチル-1-ブテン、1-ヘプテン、3-メチル-1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセンなどの炭素数2または4~12のα-オレフィン、などが挙げられる。これらのコモノマーは、単独で使用されてもよいし、併用されてもよい。さらに、ここでいう「ポリプロピレン系樹脂」は、ポリプロピレン系樹脂と混合使用可能な他の熱可塑性樹脂をポリプロピレン系樹脂の特性が失われない範囲で使用してもよい。この混合使用可能な樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブデン、アイオノマー等がある。
ここで、発泡樹脂を製造する方法としては、特に制限はないが、上記のようなポリプロピレン系樹脂からなるポリプロピレン系樹脂発泡粒子を一旦製造した後、該ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を金型に充填して型内発泡成形して発泡樹脂成形体(ポリプロピレン系樹脂型内発泡成形体)とすることが好ましい。
なお、発泡樹脂には、上記ポリプロピレン系樹脂以外のポリオレフィン系樹脂を用いることも可能であり、例えば、国際公開第2009/075208号、特開2006-117842号公報、あるいは特開平4-372630号公報等に開示されているポリオレフィン系樹脂を用いることができるとともに、発泡粒子や発泡樹脂成形体(型内発泡成形体)を得る製造方法についても該公報に記載の製造方法を用いることができる。
さらに、ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂を用いることも可能であり、例えば、スチレン系樹脂、スチレン改質オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂およびポリ乳酸系樹脂等が挙げられる。そして、スチレン系樹脂発泡粒子であれば特開2003-201360号公報、特開2014-118474号公報や国際公開第2015/137363号等に開示されている製造方法により得ることが可能である。また、スチレン改質オレフィン系樹脂発泡粒子であれば特開2008-239794号公報や国際公開2016/152243号等に開示されている製造方法により得ることが可能である。
本発明の緩衝材1は、特段着色等施していない材料としてポリプロピレン系樹脂を発泡させた発泡体を適用することにより、該発泡体の色目が白色又は乳白色のものとなり、従来のように黒色であるよりも、薄暗い屋内の作業場内で緩衝材1が目立つようになる。その結果、作業者が緩衝材1を認識しやすくなることによって金属コイルCの積み込み及び積み下ろしを行いやすくなり、作業効率を向上させることができる。また、屋外使用時、日射による緩衝材の温度上昇が抑制され、緩衝材1の熱変形が抑制できる効果を奏する。さらに、緩衝材1の材料としては、屋外で使用するため、耐候性に優れる加工がされてもよい。
[緩衝材の寸法]
上述したとおり、緩衝材1を構成する下面部20の長手方向の寸法は、上面部10の長手方向の寸法よりも小さい。そして、上面部10、下面部20、及び斜面部30の寸法は、設置されるトレーラ100のコイル積載部120の傾斜部121の寸法や、傾斜部121,121間の間隔に応じて当該トレーラ100の荷台がほぼ面一になるように決定される(図4参照)。
また、上面部10の幅方向の寸法は、例えば、150mmや200mmに規格され、金属コイルCの積み込み及び積み下ろしに用いられるクレーン等の爪の可動域に応じて、どちらのサイズの緩衝材1をいくつ組み合わせればよいか作業者が把握できるようにされている。具体的には、クレーン等の爪の可動域に応じて金属コイルC,C間の間隔が450mm必要であれば、幅寸法150mmの緩衝材1を3つ連続して設置すればよいし、金属コイルC,C間の間隔が600mm必要であれば、幅寸法200mmの緩衝材1を3つ連続して設置すればよい。
このように規格された緩衝材1を用いることで、作業者は都度測定しなくても金属コイル間の寸法を把握することができる。なお、従来のポリエチレン系樹脂再生材料からなる緩衝材は幅方向の寸法が300mmのものが多い。よって、上面部10の幅方向の寸法として例えば、150mmや200mmに規格された緩衝材1を用いることにより、金属コイル間の寸法をすぐに把握できるだけでなく、軽量化された取り扱いやすい緩衝材を提供することができる。
<把持部>
緩衝材1には、作業者が緩衝材1自体を容易につかむための把持部50が設けられてもよい。把持部50は、例えば、図3(a),(b)に示すように、側面部40A、他方の側面部40B、及び下面部20を切り欠いた切り欠き部51が設けられる態様で設けられる。切り欠き部51は、作業者が緩衝材1を取り扱いしやすいように、側面部40A及び他方の側面部40Bの少なくともいずれかと下面部20とを切り欠かれた態様であれば、図3(a),(b)に示す態様に限られない。この把持部50は、作業者が緩衝材1を抱えるようにして持つことなく、下面部20における切り欠き部51,51間を片手で掴んで持ち上げられるように形成されることが好ましい。また、この切り欠き部51は、作業者が容易に掴むきっかけを得やすい形状に切り欠かれていれば、その形状に制限はなく、例えば、図3(a),(b)に示すように下面部20から上面部10に向かって縮幅された台形形状に形成されてもよい。
<側面部の傾斜>
本実施形態の緩衝材1においては、図4(f)に示すように、上面部10と下面部20とを高さ方向で連結する側面部40A,他方の側面部40Bが、上面部10から下面部20にかけて0.5°~5.0°の傾斜でテーパ状に縮幅されてもよい。この傾斜は1°程度が好ましい。以下、側面部40A,他方の側面部40Bを総称して「側面部40」ということがある。
型内発泡成形における効果として、金型構造上、通常は抜き勾配が設けられており、抜き勾配が設けられていない形状は離型性が悪く、生産性を低下させるが、傾斜面を例えば1°以上設けることで、離型性を向上させることができる。
<第1垂直部>
本実施形態の緩衝材においては、図3及び図4に示すように、斜面部30と上面部10との間に第1垂直部31が形成されてもよい。第1垂直部31は、緩衝材1の長手方向の両端部において高さ方向にカットした態様で形成される。
<第2垂直部>
本実施形態の緩衝材1においては、図4(d)に示すように、傾斜面が形成された側面部40において、側面部40全体のうち、上面部10側から5%~30%の範囲で第2垂直部41が形成されてもよい。第2垂直部41は、緩衝材1の幅方向の両端部において上面部10側の一部を高さ方向にカットした態様で形成される。すなわち、緩衝材1の上面部10側から5%~30%の範囲で側面部40に第2垂直部41が形成されると共に、第2垂直部41から下面部20にかけて0.5°~5.0°の傾斜でテーパ状に縮幅されたテーパ部42が形成されていてもよい。なお、図4(d)では、テーパ部42が中心線(長手方向に沿う側面部40A,40B間の中心線)又は第2垂直部41に対してなす傾斜角(0.5°~5.0°)を少々誇張して表現している。
このように第2垂直部41が形成されていることで、金属コイルCとの接触を線接触から面接触に変換でき、トレーラ100の急制動等によって発生する衝撃や、繰り返し使用することによる緩衝材1の破損を防ぐことができる。
また、本実施形態のような緩衝材を製造するための金型においては、通常、金型に抜き勾配を設けることで、パーティングラインは僅かに鋭角に形成されるが、第2垂直部41を設けるための金型においては、ほぼ直角のパーティングラインが形成され、原料が充填されないエッジ部分が減少する。その結果として、端部まで原料が充填され、成形品の末端部の強度・剛性の向上を図ることができる。
<緩衝材の強度>
緩衝材1の強度としては、本実施形態においては、金属コイルC,C間に設置されるため、金属コイルCの軸方向の動きを制限できるだけの強度があれば、特に制限はない。
また、後述の通り、緩衝材1を金属コイルC,C間のスペーサとして設置するだけでなく、上面部10上に金属コイルCを載置する態様においても、金属コイルCの運搬に支障が及ばない程度の強度が保持できれば特に制限はない。
(緩衝材の設置)
図6は、コイル積載部に設置された本実施形態の緩衝材を示す図であり、(a)は平面図、(b)はトレーラの側方から見た概略図、(c)は斜視図である。
図6(a),(b)に示すように、本実施形態では、進行方向と直交する方向に対向するテーパ状の断面形状をなして形成されたトレーラ100のコイル積載部120に設置された金属コイルC,C間にスペーサとして緩衝材1が設置されている。
ここで、図6(a),(b)に示すように、複数の緩衝材1を隣接させてコイル積載部120に設置する態様においては、緩衝材1に第2垂直部41が形成されていることにより、隣接して設置される緩衝材1,1同士も第2垂直部41で面接触することとなり、整列における安定性が向上する。
また、図6(c)に示すように、緩衝材1の設置態様としては、金属コイルCに図示しない側面部(他方の側面部)が接触している緩衝材1Aの上面部10A上に、図示しない側面部(他方の側面部)が接触し、かつ金属コイルCに上面部10を接触させるようにした緩衝材1Bを設置してもよい。この緩衝材1Bは、レバーホイスト等によってトレーラ100に固定される。
このような緩衝材1Bを設置することによって、緩衝材1Aと共に金属コイルCを固定するので、トレーラ100に金属コイルCを強固に搭載することができる。
(第2実施形態)
緩衝材1の第2実施形態としては、斜面部30の長手方向の30%以上80%以下がコイル積載部120の傾斜部121,121に接するように形成される。すなわち、本実施形態の緩衝材1は、斜面部30,30の全面がコイル積載部120の傾斜部121,121に接するのではなく、撓むことによって斜面部30,30の30%以上80%以下がコイル積載部120の傾斜部121,121に接している。なお、斜面部30,30が傾斜部121,121に接する領域は、上面部10側から10%~40%の領域を含むことが好ましい。その領域を図4(c)に網掛けのハッチングで表示する。斜面部30,30の接する範囲が30%である場合は、例えば、上面部10側から10%~40%の領域で接し、斜面部30,30の接する範囲が80%である場合は、例えば、上面部10側から10%~90%の領域で接する。この緩衝材1の撓み量には把持部50の形状が関与していることが好ましい。
また、本実施形態の緩衝材1としては、上面部10に対する斜面部30のなす角度(俯角θ(図4(b)参照)が26.0°~26.75°であることが好ましい。
また、本実施形態の緩衝材1としては、上面部10に対する斜面部30の俯角θ(図4(b)参照)が、主フレーム111の上面に対する傾斜部121のなす俯角ψ(図2参照)に対して、-1.5°から-0.05°に設定されてもよい。
ここで、従来のトレーラ100における俯角ψは、表1に示すように、車両メーカーによってまちまちであり、それぞれに応じた緩衝材を用意する必要があったため、コスト高につながっていた。
Figure 0007216852000001
そこで、表1に示す本実施形態のように、傾斜部121に対する斜面部30の接触領域及び俯角θの少なくともいずれかを設定することにより、車両メーカーにかかわらず適切に設置でき、安価で軽量な緩衝材1を提供することができる。
(第3実施形態)
図7は、コイル積載部に設置された緩衝材の第3実施形態としての態様を示す図であり、(a)はトレーラの側方から見た概略図、(b)はトレーラの後方から見た概略図である。また、図8は、第3実施形態としてさらに重い金属コイルが搭載された緩衝材の設置態様を示す図であり、(a)はトレーラの側方から見た概略図、(b)は(a)の丸印で示した部分の拡大概略図、(c)はトレーラの後方から見た概略図である。
本実施形態は、上述の実施形態のように、緩衝材1がスペーサとして機能するのではなく、コイル積載部120に緩衝材1を設置し、この緩衝材1を衝撃吸収性のある架台として当該緩衝材1上に金属コイルCを載置、固定する態様である。したがって、上述の実施形態ではトレーラ100に載置された金属コイルCの軸方向がトレーラ100の進行方向と同じ方向であったのに対し、本実施形態では、トレーラ100に載置された金属コイルCの軸方向がトレーラ100の進行方向と直交する。
図7(a),(b)に示すように、本実施形態の緩衝材1は、その幅方向(トレーラ100の進行方向)に沿ってコイル積載部120に複数設置されている。
ここで、上述したように、緩衝材1に第2垂直部41が形成されていることにより、隣接して設置される緩衝材1,1同士も第2垂直部41で面接触することとなり、整列における安定性が向上する。特に、緩衝材1をスペーサとして用いる上述の実施形態よりも、本実施形態のように、金属コイルCを上面部10に載置する前提で多くの緩衝材1を隣接させて設置する場合には、その安定性の効果は顕著である。
図7(a),(b)に示すように、コイル積載部120に複数設置された緩衝材1の上面部10上には、シート状の弾性体R及び支持台W,Wを介して金属コイルCが載置されている。
支持台Wは、例えば木製であり、トレーラ100の進行方向における金属コイルCの動きを制限するために設けられる。また、シート状の弾性体Wは、トレーラ100の走行における衝撃吸収のために支持台Wと金属コイルC又は主フレーム111との間に設けられる。
そして、支持台W,Wによってトレーラ100の進行方向における動きを制限された金属コイルCは、レバーホイスト等によってトレーラ100に固定される。
また、さらに重量のある金属コイルCをトレーラ100に載置する場合には、図8(a),(b)に示すように、コイル積載部120に複数設置された緩衝材1の上面部10上に、板材B等を介して支持台W,Wが置かれ、さらにその上にシート状の弾性体Rを介して金属コイルCが載置されている。
板材Bは例えば木製であり、金属コイルCの荷重を緩衝材1にかけるためにシート状の弾性体Rと支持台Wとの間に設けられる。また、支持台Wは、例えば木製であり、トレーラ100の進行方向における金属コイルCの動きを制限するために設けられる。また、シート状の弾性体Wは、トレーラ100の走行における衝撃吸収のために支持台Wと金属コイルCとの間に設けられる。
そして、支持台W,Wによってトレーラ100の進行方向における動きを制限された金属コイルCは、レバーホイスト等によってトレーラ100に固定される。
本実施形態によれば、緩衝材1が支持台Wと共に金属コイルCを載置する架台として機能するため、金属コイルCを固定するための強度を分散させることができる。そして、従来、平坦な荷台上に設置されるため、強度向上の目的で重量化される支持台Wを軽量化させることができる。その結果、緩衝材1だけでなく、支持台Wも軽量化できるので、作業者の作業効率を向上させることができる。
(第4実施形態)
以下、本発明の第4実施形態について説明する。なお、第4実施形態の説明においては、緩衝材の形状が第1実施形態~第3実施形態と異なるだけなので、第1実施形態~第3実施形態と同様の態様及び作用効果については説明を省略することがある。
(緩衝材)
[緩衝材の構成]
図9は、本実施形態における緩衝材の構成を示す斜視図であり、(a)は上面側から見た斜視図、(b)は下面側から見た斜視図である。また、図10は、本実施形態における緩衝材の構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図、(d)は正面図、(e)は(a)の10e-10e線に沿う断面図、(f)は(b)の10f-10f線に沿う断面図である。また、図11は、本実施形態の緩衝材をコイル積載部に設置した態様を示す斜視図である。
図9及び図10に示すように、緩衝材1は、矩形の上面部10と、この上面部10よりも長手方向で寸法が小さい矩形の下面部20と、上面部10と下面部20とをそれぞれの長手方向両端部で連結する矩形の斜面部30,30及び一対の第1垂直部31,31と、上面部10と下面部20とを高さ方向で連結する六角形状の側面部(一方の側面部)40A,他方の側面部40Bとを有する。斜面部30,30は、上面部10と、第1垂直部31,31とに連結し、第1垂直部31,31は、斜面部30,30と下面部20とに連結している。すなわち、緩衝材1は、長手方向に沿う断面形状が六角形状をなし、この六角形状は上面部10の寸法よりも下面部20の寸法が小さい形状である。なお、上記六角形状は、側面部40における上面10がなす辺と下面20がなす辺とが平行をなすことが好ましい。また、側面部40における第1垂直部31,31が、上面部10及び下面部に直交する面(高さ方向に沿う面)をなしていることが好ましい。例えば、緩衝材1の側面部40の形状は、上面10と下面20とが平行をなし、かつ第1垂直部31,31が平行をなし、高さ方向に沿う線において対称な六角形状であることが好ましい。
そして、図11に示すように、六角形状の側面部40を有する緩衝材1は、下面部20を上面部10よりも鉛直下側に位置させ、傾斜部121,121に斜面部30,30をそれぞれ支持させてコイル積載部120に設置される。すなわち、緩衝材1は、その側面(側面部40A,40B)が向く方向とトレーラ100の側面が向く方向とが直交するようにコイル積載部120に設置される。緩衝材1は、本実施形態においても、コイル積載部120に載置された金属コイルC,C間に設置され、スペーサとして機能する。
[緩衝材の材料]
緩衝材1の材料としては、第1実施形態と同様に、成形性が高く、耐荷重性を備えた材料であれば特に制限はないが、発泡樹脂が好ましい。なお、発泡樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂発泡体が好ましく、ポリプロピレン系樹脂発泡体がより好ましい。なお、発泡樹脂としてポリオレフィン系樹脂以外を用いることも可能である。
ここで、発泡樹脂を製造する方法としては、特に制限はないが、上記のようなポリプロピレン系樹脂からなるポリプロピレン系樹脂発泡粒子を一旦製造した後、該ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を金型に充填して型内発泡成形して発泡樹脂成形体(ポリプロピレン系樹脂型内発泡成形体)としてもよい。また、本実施形態の発泡樹脂による緩衝材を製造する他の方法としては、上述の発泡樹脂成形体を作製した後、長手方向の両端部(図10(b)の破線部)を切断する方法を採用してもよい。
[緩衝材の寸法]
上述したとおり、緩衝材1を構成する下面部20の長手方向の寸法は、上面部10の長手方向の寸法よりも小さい。そして、上面部10、下面部20、及び斜面部30の寸法は、設置されるトレーラ100のコイル積載部120の傾斜部121の寸法や、傾斜部121,121間の間隔に応じて当該トレーラ100の荷台がほぼ面一になるように決定される(図10参照)。
また、上面部10の幅方向の寸法は、例えば、150mmや200mmに規格され、金属コイルCの積み込み及び積み下ろしに用いられるクレーン等の爪の可動域に応じて、どちらのサイズの緩衝材1をいくつ組み合わせればよいか作業者が把握できるようにされている。具体的には、クレーン等の爪の可動域に応じて金属コイルC,C間の間隔が450mm必要であれば、幅寸法150mmの緩衝材1を3つ連続して設置すればよいし、金属コイルC,C間の間隔が600mm必要であれば、幅寸法200mmの緩衝材1を3つ連続して設置すればよい。
このように規格された緩衝材1を用いることで、作業者は都度測定しなくても金属コイル間の寸法を把握することができる。なお、従来のポリエチレン系樹脂再生材料からなる緩衝材は幅方向の寸法が300mmのものが多い。よって、上面部10の幅方向の寸法として例えば、150mmや200mmに規格された緩衝材1を用いることにより、金属コイル間の寸法をすぐに把握できるだけでなく、軽量化された取り扱いやすい緩衝材を提供することができる。
<第1垂直部>
本実施形態の緩衝材においては、図9及び図10に示すように、斜面部30と上面部10との間に第1垂直部31が形成されている。第1垂直部31は、緩衝材1の長手方向の両端部において高さ方向にカットした態様で形成される。ここで、本実施形態の第1垂直部31の形成箇所は、長手方向の寸法における斜面部30の各先端から約1/3程度で切断されたような態様が好ましい。
<把持部>
本実施形態においては、第1実施形態と同様に、緩衝材1には、作業者が緩衝材1自体を容易につかむための把持部50が設けられてもよい。
<側面部の傾斜>
本実施形態の緩衝材1においては、図10(f)に示すように、上面部10と下面部20とを高さ方向で連結する側面部40A,他方の側面部40Bが、上面部10から下面部20にかけて0.5°~5.0°の傾斜でテーパ状に縮幅されてもよい。この傾斜は1°程度が好ましい。以下、側面部40A,他方の側面部40Bを総称して「側面部40」ということがある。
型内発泡成形における効果として、金型構造上、通常は抜き勾配が設けられており、抜き勾配が設けられていない形状は離型性が悪く、生産性を低下させるが、傾斜面を例えば1°以上設けることで、離型性を向上させることができる。
<緩衝材の強度>
緩衝材1の強度としては、本実施形態においては、第1実施形態と同様に、金属コイルC,C間に設置されるため、金属コイルCの軸方向の動きを制限できるだけの強度があれば、特に制限はない。
また、後述の通り、緩衝材1を金属コイルC,C間のスペーサとして設置するだけでなく、上面部10上に金属コイルCを載置する態様においても、金属コイルCの運搬に支障が及ばない程度の強度が保持できれば特に制限はない。
(緩衝材の設置)
図12は、コイル積載部に設置された本実施形態の緩衝材を示す図であり、(a)は平面図、(b)はトレーラの側方から見た概略図、(c)は斜視図である。
図12(a),(b)に示すように、本実施形態では、進行方向と直交する方向に対向するテーパ状の断面形状をなして形成されたトレーラ100のコイル積載部120に設置された金属コイルC,C間にスペーサとして緩衝材1が設置されている。
ここで、図12(a),(b)に示すように、第1垂直部31,31を形成して長手方向の寸法を小さくすることによって、コイル積載部に設置された緩衝材1の長手方向の一方の端部に作業者が不用意に荷重をかけてしまっても、モーメントが小さくなるので、緩衝材1の他方の端部がコイル積載部の傾斜部の表面に沿ってズレて跳ね上がることを防ぐことができる。なお、緩衝材1の長手方向の寸法は、緩衝材1の材質、比重や形状、設置態様によって適切な寸法に設定される。すなわち、作業状況に応じて、第1実施形態のように、第1垂直部31を僅かにしか設けない緩衝材1の態様が好ましい場合もある。本実施形態は、長手方向の寸法を斜面部30の1/3程度ずつ短くするように第1垂直部31,31を形成した緩衝材1を設けても作業効率に著しい影響が及ばない場合、上記作用効果が望める点で有用である。また、複数の緩衝材1を隣接させてコイル積載部120に設置する態様においては、緩衝材1に第2垂直部41が形成されていることにより、隣接して設置される緩衝材1,1同士も第2垂直部41で面接触することとなり、整列における安定性が向上する。
また、図12(c)に示すように、緩衝材1の設置態様としては、金属コイルCに図示しない側面部(他方の側面部)が接触している緩衝材1Aの上面部10A上に、図示しない側面部(他方の側面部)が接触し、かつ金属コイルCに上面部10を接触させるようにした緩衝材1Bを設置してもよい。この緩衝材1Bは、レバーホイスト等によってトレーラ100に固定される。
このような緩衝材1Bを設置することによって、緩衝材1Aと共に金属コイルCを固定するので、トレーラ100に金属コイルCを強固に搭載することができる。
(第5実施形態)
以下、本発明の第5実施形態について説明する。なお、第5実施形態の説明においては、緩衝材の側面部の形状、すなわち第1垂直部の態様が第4実施形態と異なるだけなので、第4実施形態と同様の態様及び作用効果については説明を省略する。
(緩衝材)
[緩衝材の構成]
図13は、本実施形態における緩衝材の構成を示す斜視図であり、(a)は上面側から見た斜視図、(b)は下面側から見た斜視図である。
図13に示すように、緩衝材1は、矩形の上面部10と、この上面部10よりも長手方向で寸法が小さい矩形の下面部20と、上面部10と下面部20とをそれぞれの長手方向両端部で連結する矩形の斜面部30,30及び一対の第1垂直部31,31と、上面部10と下面部20とを高さ方向で連結する六角形状の側面部(一方の側面部)40A,他方の側面部40Bとを有する。斜面部30,30は、上面部10と、第1垂直部31,31とに連結し、第1垂直部31,31は、斜面部30,30と下面部20とに連結している。すなわち、緩衝材1は、長手方向に沿う断面形状が六角形状をなし、この六角形状は上面部10の寸法よりも下面部20の寸法が小さい形状である。なお、上記六角形状は、側面部40における上面10がなす辺と下面20がなす辺とが平行をなすことが好ましい。また、側面部40における第1垂直部31,31が、上面部10及び下面部に直交する面(高さ方向に沿う面)をなしていることが好ましい。
<第1垂直部>
本実施形態の緩衝材においては、図9及び図10に示すように、斜面部30と上面部10との間に第1垂直部31が形成されている。第1垂直部31は、緩衝材1の長手方向の両端部において高さ方向にカットした態様で形成される。ここで、本実施形態の第1垂直部31の形成箇所は、長手方向の寸法における斜面部30の各先端から約1/2程度で切断されたような態様が好ましい。
このように、緩衝材1に第1垂直部31,31を形成することによって、コイル積載部に設置された緩衝材1の長手方向の一方の端部に作業者が不用意に荷重をかけてしまっても、モーメントが小さくなるので、緩衝材1の他方の端部がコイル積載部の傾斜部の表面に沿ってズレて跳ね上がることを防ぐことができる。なお、本実施形態でも、緩衝材1の長手方向の寸法は、緩衝材1の材質、比重や形状、設置態様によって適切な寸法に設定される。すなわち、作業状況に応じて、第1実施形態のように、第1垂直部31を僅かにしか設けない緩衝材1の態様が好ましい場合もある。本実施形態は、長手方向の寸法を斜面部30の1/2程度ずつ短くするように第1垂直部31,31を形成した緩衝材1を設けても作業効率に著しい影響が及ばない場合、上記作用効果が望める点で有用である。また、複数の緩衝材1を隣接させてコイル積載部120に設置する態様においては、緩衝材1に第2垂直部41が形成されていることにより、隣接して設置される緩衝材1,1同士も第2垂直部41で面接触することとなり、整列における安定性が向上する。
[緩衝材の材料]
緩衝材1の材料としては、第1,4実施形態と同様に、成形性が高く、耐荷重性を備えた材料であれば特に制限はないが、発泡樹脂が好ましい。なお、発泡樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂発泡体が好ましく、ポリプロピレン系樹脂発泡体がより好ましい。なお、発泡樹脂としてポリオレフィン系樹脂以外を用いることも可能である。
ここで、発泡樹脂を製造する方法としては、特に制限はないが、上記のようなポリプロピレン系樹脂からなるポリプロピレン系樹脂発泡粒子を一旦製造した後、該ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を金型に充填して型内発泡成形して発泡樹脂成形体(ポリプロピレン系樹脂型内発泡成形体)としてもよい。また、本実施形態の発泡樹脂による緩衝材を製造する他の方法としては、上述の発泡樹脂成形体を作製した後、長手方向の両端部を切断する方法を採用してもよい。
<把持部>
本実施形態においては、第1実施形態と同様に、緩衝材1には、作業者が緩衝材1自体を容易につかむための把持部50が設けられてもよい。
以上説明したように、上述の実施形態によれば、より軽量で移動の際に作業者への負担が小さく、金属コイル等重量物を載置するにあたり十分な強度を発揮させることが可能であって、安価で架台としてもスペーサとしても機能する緩衝材を提供することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに、種々の変更、改良を行うことができる。特に、第4実施形態や第5実施形態では、第1垂直部が形成される位置を長手方向における斜面部の寸法の端部から1/3や1/2といったように緩衝材の長手方向の寸法を小さくしているが、これに限られず、用途に応じて第1垂直部が形成される位置を長手方向において決めればよい。また、上記実施形態は、用途の一例として鋼材輸送を挙げたが、重量物に対して緩衝材や架台として機能するのであれば、用途はこれに限られない。
1 緩衝材
10 上面部
20 下面部
21 離型ピン跡
30 斜面部
31 第1垂直部
40A 側面部(一方の側面部)
40B 他方の側面部
41 第2垂直部
42 テーパ部
50 把持部
51 切り欠き部
100 トレーラ
110 フレーム部
111 主フレーム
111A 主要部
111B ネック部
112 内クロスメンバ
120 コイル積載部
121 傾斜部
C 金属コイル

Claims (7)

  1. 進行方向に沿って並行して延びるトレーラの2本の主フレームからそれぞれ幅方向に対向するように俯角をなして前記主フレームに沿って延びるように設けられた一対の傾斜部を備えたコイル積載部に設置される緩衝材であって、
    ポリオレフィン系樹脂発泡体からなり、
    上面部及び該上面部より寸法が小さい下面部と、
    前記上面部と前記下面部との幅方向の両端部間を連結し、等脚台形形状をなす側面部と、
    前記幅方向に直交する長手方向における前記上面部と前記下面部との両端部間を連結し、前記一対の傾斜部にそれぞれ接する一対の斜面部とを有することを特徴とする緩衝材。
  2. 進行方向に沿って並行して延びるトレーラの2本の主フレームからそれぞれ幅方向に対向するように俯角をなして前記主フレームに沿って延びるように設けられた一対の傾斜部を備えたコイル積載部に設置される緩衝材であって、
    ポリオレフィン系樹脂発泡体からなり、
    上面部及び該上面部より寸法が小さい下面部と、
    前記上面部と前記下面部との幅方向の両端部間を連結し、六角形状をなす側面部と、
    前記幅方向に直交する長手方向における前記上面部と前記下面部との両端部間を連結し、前記一対の傾斜部にそれぞれ接する一対の斜面部及び一対の第1垂直部とを有することを特徴とする緩衝材。
  3. 前記斜面部の30%以上80%以下が前記コイル積載部の前記傾斜部に接するように形成された請求項1又は2に記載の緩衝材。
  4. 前記上面部に対する前記斜面部のなす角度が26.0°~26.75°である請求項1から3のいずれか一項に記載の緩衝材。
  5. 前記ポリオレフィン系樹脂発泡体が、発泡倍率2倍以上30倍以下であるポリプロピレン系樹脂発泡体である請求項1から4のいずれか一項に記載の緩衝材。
  6. 前記側面部と前記下面部とを切り欠いてなる把持部が設けられた請求項1から5のいずれか一項に記載の緩衝材。
  7. 前記側面部には、前記上面部側から5%~30%の範囲で前記上面部に垂直に形成された第2垂直部と、該第2垂直部のそれぞれの下端から前記下面部にかけて0.5°~5.0°の傾斜でテーパ状に縮幅されたテーパ部とが形成された請求項1から6のいずれか一項に記載の緩衝材。
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