JP6913499B2

JP6913499B2 - 梱包体

Info

Publication number: JP6913499B2
Application number: JP2017082712A
Authority: JP
Inventors: 岩原大; 野坂智則
Original assignee: Ｓｂｓリコーロジスティクス株式会社
Priority date: 2017-04-19
Filing date: 2017-04-19
Publication date: 2021-08-04
Anticipated expiration: 2037-04-19
Also published as: US10513368B2; JP2018177343A; US20180305067A1

Description

本発明は、梱包体に関するものである。

各種製品の梱包仕様は、製品の外形寸法、重量により異なる。複写機やプリンタ等の画像形成装置にあっても比較的重量の重い（４０ｋｇ超）クラスの製品では半Ａ式仕様（JIS Z1507 0200）の包装形態で輸送梱包されている。

半Ａ式包装形態に関して、製品を載せるベースとなるパレットと製品の周囲を囲う外装箱とを締結するにあたって、複数の樹脂製ジョイントでパレットと外装箱を固定するやり方と、ポリプロピレン製のバンド（ＰＰバンド）でパレットと外装箱の天面を締め付けて固定するやり方が知られている。半Ａ式包装形態において、合板パレットを採用する場合には、ＰＰバンド固定を採用するのが一般的である。

例えば特許文献１では、使用後の梱包箱を容易に効率よく分解し、且つ分別の処理を要することなくリサイクル用の廃品として効率よく処分するために、パレット等の素材を平板状紙材とし、その素材の折り曲げや差し込みにより立体形状に組み立てるとともに、外装ケースを接着剤のみを用いて筒形状に組み立てることが提案されている。

しかしながら、このような提案構成を含めて、従来のＰＰバンドのような結束部材でパレットと外装箱の天面を締め付けて固定するやり方では、結束部材で外装箱を固定した後に、追加の同梱物を天面側から収容する場合、結束部材の締結を一旦解除し、追加梱包の作業後に再度、ＰＰバンドで固定する作業が発生する。固定作業工程は、樹脂製ジョイントを用いた場合よりも大幅に増加することが従来問題として顕在化している。

従来、追加同梱物を入れる目的で、外装箱の側面にミシン目を有した窓枠を設ける構成も知られているが、窓枠の大きさや位置によっては、外装箱の耐圧強度が低下する問題がある。画像形成装置の梱包にあっても、工場から製品を完全梱包して出荷した後に、各拠点にて各国対応の同梱物（トナーボトル等）を入れることは多々あるが、同梱物を箱の中に入れるために専用の抜き穴加工を天面に施すことは外装箱の耐圧強度が低下する等の理由から見送られている。そのため、追加梱包の都度、作業者に大きな負担をかけており、作業性の悪化という問題が顕著になっている。

本発明の課題は、梱包・結束のための結束部材や外箱を取り外すことなく同梱物を入れることを可能とし、耐圧強度を備えながらも簡単且つ確実に梱包作業を行うことができ、同梱物の梱包作業の負担を軽減することにある。

前記課題は、被梱包物を載置するベース部と、前記被梱包物の天面及び側面を覆う外箱部とを、結束部材により締結する梱包体であって、前記外箱部が直方体形に形成され、その上側開放部の互いに対向する二つの辺に連接して第１のフラップ片が対をなして形成され、前記上側開放部の互いに対向する他の二つの辺に連接して第２のフラップ片が対をなして形成され、前記第１のフラップ片が、先端縁辺の対向する辺から延びる互いに対向して対で配置されたそれぞれの部分フラップ片を有し、前記部分フラップ片を開放した位置に折り曲げることで同梱物を収容するための開口部が形成されるのに対し、前記第１のフラップ片の残りは閉じた位置に留まり、折り曲げられた前記第１のフラップ片の対の上に、折り曲げられた前記第２のフラップ片の対が位置するようになって、前記結束部材は前記第１のフラップ片と前記第２のフラップ片の間に配置されることによって、解決される。

本発明によれば、折り曲げられた第２のフラップの対の下側に位置する第１のフラップ片に同梱物を収容するための開口部が形成され、折り曲げられた第１のフラップ片と折り曲げられた第２のフラップ片の間に結束部材が配置されるので、梱包・結束のための結束部材や外箱を取り外すことなく同梱物を入れることを可能とし、耐圧強度を備えながらも簡単且つ確実に梱包作業を行うことができ、同梱物の梱包作業の負担が軽減される。

本発明の一実施形態に係る梱包体の構造を示す分解斜視図である。本発明の一実施形態に係る梱包体の外箱部のフラップ片を閉じる様子を示す斜視図である。本発明の一実施形態に係る梱包体の斜視図である。梱包体に同梱物を収容するために部分フラップ片を引き開く直前の概念図である。梱包体に同梱物を収容するために部分フラップ片を引き開いた状態を示す概念図である。梱包体に同梱物を収容する直前の概念図である。梱包体に同梱物を収容した状態を示す概念図である。梱包体に同梱物を収容した後に第１のフラップ片を差し込む状態を示す概念図である。同梱物収容後の梱包体の状態を示す概念図である。

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。本発明の一実施形態に係る梱包体は、図１に示すように、画像形成装置、その他の情報をデジタル処理する機器や映像・音声を電気的にアナログ処理する機器等を含む電子機器である製品１０（被梱包物）の底面以外の周囲、即ち、天面及び側面を覆って保護する外箱部１と、被梱包物を載置するパレット２たるベース部とを備えている。そして、外箱部１とパレット２は、荷崩れしないように複数本（本実施形態では二本）のバンド３等、結束部材で固定される（図３）。

外箱部１は、図２、図３に示すように、例えば段ボール等の紙材（プラスチック等を含有する場合もある）から成る素材を順次内側にほぼ９０度ずつ折り曲げて筒形状とし、その一つの角部において素材の一方の側縁を他方の側縁にステープルで結合して、上下を開放させた立体的な筒形状に組み立てられたものである。ステープル結合に代えて接着剤で結合させてもよい。外箱部１の側面四つ角には、各コーナーをそれぞれ内側から補強する例えば紙製で横断面Ｌ字状の補強部材４が配置されている。そして、立体的な筒形状体の上側開放部の各辺にそれぞれフラップ片が一体的に形成されている。

これらフラップ片についてもう少し詳しく説明する。
筒形状体の上側開放部の互いに対向する二つの辺に連接して第１のフラップ片（内フラップ）５ａが対をなして形成されていて、これらを折り曲げて、夫々の先端縁辺５０ａ同士を突き合わせることで、外箱部の上側開放部を塞いで、下方を開口させた直方体形の箱状とする。また、第１のフラップ片５ａには、他のフラップ片（外フラップ）の先端部を差し入れるための差し込み口（各フラップ片にそれぞれ二つ）５１ａ，５１ｂが設けられ、また一方の差し込み口５１ａの対に近い側で他のフラップ片のフラップ片折り曲げ端（筒形状体の上側開放部の辺と共通する部分）との間には、先端縁辺５０ａからフラップ片折り曲げ端５０ｂに近い箇所まで延びる二本の切れ目５２ａ，５２ｂが形成されており、これらにより部分フラップ片５３が規定される。

本実施形態では、第１のフラップ片５ａの先端縁辺５０ａは直線状に形成されているが、各先端縁辺５０ａの一部、例えば二つの差し込み口５１ａ，５１ｂの間に対応する先端縁辺部分に凹凸となる山部と谷部を設けて、フラップ片折り曲げの際に夫々の山部が対向する谷部に被さる状態で、あるいは谷部の裏面に差し込まれる状態で突き合わせるようになっていてもよい。

一方、筒形状体の上側開放部の互いに対向する他の二つの辺に連接して第２のフラップ片（外フラップ）５ｂが対をなして形成されている。第２のフラップ片５ｂはそれぞれ、先端縁辺に二つの差し込み突片５４ａ，５４ｂとこれら差し込み突片の間の中央突円片５５とを有している。第２のフラップ片５ｂの差し込み突片５４ａ，５４ｂは、第１のフラップ片５ａに形成された差し込み口５１ａ．５１ｂに差し込まれるようになっている。差し込み動作を容易にするため、第２のフラップ片５ｂには、フラップ折り曲げ端に並行した向きに折り目５６が付けられている。第２のフラップ片５ｂの中央突円片５５は、外箱部１の上側開放部を塞ぐ対の第１のフラップ片５ａの突き合わせ部分に被さって突き合わせがずれるのを防止する。

図１に戻って、パレット２は、一般に輸送・物流用に使用される簀の子状の台であり、例えば合板から作られており、製品を載置する載置面２０と、床面等への設置面２１を上下に備えるように所定の厚みで形成されている。かかる上下方向である厚み方向の載置面２０と設置面２１との間には、フォーク孔２２が設けられ、フォークリフトのフォークを差し込むことで、パレット２が支持されて梱包体の移動に供せられる。

このような梱包体による製品の梱包を説明する。パレット２上の適切な位置に製品１０を載置する。その際、パレット載置面２０の、製品の下四隅に対応する位置に、発泡スチロールで形成された下部緩衝材２３をかませて、移動等の際の外部衝撃から製品を保護するように、製品の底面を支持する。下部緩衝材２３を適切な位置に正しく置くために、配置位置が分かるように切り欠き等を有したシートをまずパレット２上に取り付けてもよい。

次に、製品１０、下部緩衝材２３を覆うように、外箱部１をパレット２上に載せる。そして、同梱物のための保持部材を兼ねる二個の第１の上部緩衝材２４と、第２の上部緩衝材２５と、第３の上部緩衝材２６とを被梱包品である製品１０の上に置いて、外箱部１の天面を下から支えることができるようにする。これら上部緩衝材２４，２５，２６は外箱部１の四つの内側コーナーに配置させる。なお必要に応じて、これら上部緩衝材２４，２５，２６を製品１０に載せる前に、製品１０の底面以外の面（底面を含めた全面でもよい）を覆う袋を製品１０に被せてもよい。

しかる後に、パレット２上に載せた外箱部１の第１のフラップ片５ａを互いの先端縁辺５０ａを突き合わせるようにして閉じる。閉じられ外箱部１の天面を形成する第１のフラップ片５ａの上側に、梱包・結束用の例えばポリプロピレン製のバンド３を張り渡す。この二本のバンド３は、第１のフラップ片５ａの先端縁辺５０ａに直交する向きに張り渡され、特に一方のバンド３は、第２のフラップ片５ｂのフラップ片折り曲げ端５７に比較的近くで、第１のフラップ片５ａに形成された二本の切れ目５２ａ，５２ｂのうち、第２のフラップ片５ｂのフラップ片折り曲げ端５７の側の切れ目５２ａとの間に張り渡されて、更にパレット２のフォーク孔２２に通して、スピードストッパ５８と称される継ぎ手を締めることで、外箱部１をパレット２上に締め付ける。この際、保持部材等、緩衝材２３，２４，２５，２６によって箱全体に強度が付与されているので、バンド締結時の箱の変形を防ぐことができる。

バンドによる締め付け後、第２のフラップ片５ｂを第１のフラップ片５ａの上に重ねるように折り畳む。その際、第２のフラップ片５ｂの折り目５６を幾らか山なりに折るようにした上で、差し込み突片５４ａ，５４ｂを第１のフラップ片５ａの差し込み口５１ａ，５１ｂに差し入れる。このようにして、製品の梱包を完了する（図３）。

このように製品を梱包体に梱包した後に、トナーボトルやインク容器のような消耗品を収容した収容箱である同梱物を収容する態様について、説明する。なお、同梱物には、このような収容箱のほかに、表示部、交換部品、消耗品、マニュアル等の添付書類が含まれる。

まず、第１のフラップ片５ａを覆う第２のフラップ片５ｂの一方のみを開く（図４）。同梱物収容のための開口部を覆う側の第２のフラップ片５ｂを予め認識できるように、該当する第２のフラップ片５ｂの中央突円片５５に切り欠き５９を設けて目印としてもよい。目印としては、他のマーキングやシールのようなものであってもよい。そして、第１のフラップ片５ａの切れ目により形成される部分フラップ片５３を開くことで、第１のフラップ片の開口部が現れる。部分フラップ片５３の開きを容易にするため、部分フラップ片５３の先端には、切り欠き孔６０が形成され、ここを指で引っ掛けて部分フラップ片５３を左右に広げる（図５）。部分フラップ片５３に代えて、該部分フラップ片の部分を切り取ることで開口部を形成してもよい。いずれにせよ、開口部は同梱物のサイズに合わせて、その開口部寸法が決められている。第１のフラップ片５ａに形成された二本の切れ目５２ａ，５２ｂのうち、第２のフラップ片５ｂのフラップ片折り曲げ端５７の側の切れ目５２ａとフラップ片折り曲げ端５７の間に結束バンドが張り渡されているので、バンドの張り渡しは、部分フラップ片５３上には重ならず、したがってバンドを外してパレットとの固定状態を解除することなく部分フラップ片５３を引き開くことができるし、バンドがずれても第２のフラップ片５ｂのフラップ片折り曲げ端５７に引っかかるので、同梱物の収容作業中にバンドが外れる事態を回避できる。フラップ片の一部を切り取ることで開口部を形成する場合には、部分フラップ片の引き開きを要しないので、同梱物を出し入れできる限り、バンドの張り渡しが開口部にかかっていることもあり得る。また、開口部を第２のフラップ片５ｂには形成せず、第１のフラップ片５ａのみに形成したことにより、梱包体の耐圧強度の低下を抑えることができ、梱包体の積み重ねの際の下側の梱包体の胴膨れ等の問題を発生させずに済む。

第１のフラップ片５ａの開口部を介して同梱物７０を第１の上部緩衝材２４の間に置いて、同梱物７０を第１の上部緩衝材２４によって保持する（図６、図７）。これにより製品の上に置かれた保持部材である第１の上部緩衝材２４によって同梱物７０が開口部内に保持され、安定して収容されることとなる。保持後、部分フラップ片５３を閉じ、開いていた側の第２のフラップ片５ｂの折り目５６を幾らか山なりに折るようにしながら、第２のフラップ片５ｂの差し込み突片５４ａ，５４ｂを第１のフラップ片５ａの差し込み口５１ａに差し入れて（図８）、第２のフラップ片５ｂを第１のフラップ片５ａの上に重ね、同梱物の収容を完了する（図９）。

以上のような構成により、被梱包物である製品の梱包完了後でも同梱物を追加して搭載可能となる。特に画像形成装置では、装置本体の生産拠点と消耗品の生産拠点が異なっている場合や、環境によって影響を受ける消耗品（インク、トナー）を装置本体とは別に輸送する場合があり、後から消耗品を同梱物として追加搭載することがある。本発明の構成によれば、生産拠点や輸送経路が異なる同梱物を後から追加搭載することが可能である。

なお、本発明は半Ａ式仕様の包装形態だけでなく、底面も閉じた梱包箱（Ａ式仕様）にも応用することができる。そして、外箱部たる梱包箱をベース部たるパレットに載置して結束部材で締結するので、パレットは梱包箱の底面を介在させて被梱包物を載置することとなる。なおパレットを用いない態様も考えられ、この場合は、バンドを梱包箱の底面、側面及び第１のフラップ片と第２のフラップ片の間に張り渡して固定することとなり、梱包箱の底面がベース部として機能する。

１外箱部
２パレット
３バンド
５ａ，５ｂフラップ片
１０製品
２０載置面
２１接地面
２２フォーク孔
５１ａ，５１ｂ差し込み口
５３部分フラップ片
差し込み突片５４ａ，５４ｂ
中央突円片５５

特開２００４−２６８９７９号公報

Claims

被梱包物を載置するベース部と、前記被梱包物の天面及び側面を覆う外箱部とを、結束部材により締結する梱包体であって、前記外箱部が直方体形に形成され、その上側開放部の互いに対向する二つの辺に連接して第１のフラップ片が対をなして形成され、前記上側開放部の互いに対向する他の二つの辺に連接して第２のフラップ片が対をなして形成され、前記第１のフラップ片が、先端縁辺の対向する辺から延びる互いに対向して対で配置されたそれぞれの部分フラップ片を有し、前記部分フラップ片を開放した位置に折り曲げることで同梱物を収容するための開口部が形成されるのに対し、前記第１のフラップ片の残りは閉じた位置に留まり、折り曲げられた前記第１のフラップ片の対の上に、折り曲げられた前記第２のフラップ片の対が位置するようになって、前記結束部材は前記第１のフラップ片と前記第２のフラップ片の間に配置されることを特徴とする梱包体。
前記開口部に前記結束部材が重ならないことを特徴とする請求項１に記載の梱包体。
被梱包物を載置するベース部と、前記被梱包物の天面及び側面を覆う外箱部とを、結束部材により締結する梱包体であって、前記外箱部が直方体形に形成され、その上側開放部の互いに対向する二つの辺に連接して第１のフラップ片が対をなして形成され、前記上側開放部の互いに対向する他の二つの辺に連接して第２のフラップ片が対をなして形成され、前記第１のフラップ片に、該フラップ片の折り曲げ端に直交する向きの切れ目が二本設けられ、これら二本の切れ目によって規定される部分フラップ片を開くことで同梱物を収容するための開口部を形成することができるのに対し、前記第１のフラップ片の残りは閉じた位置に留まり、折り曲げられた前記第１のフラップ片の対の上に、折り曲げられた前記第２のフラップ片の対が位置するようになって、前記結束部材は前記第１のフラップ片と前記第２のフラップ片の間に配置されるとともに、前記部分フラップ片に重ならないことを特徴とする梱包体。
前記外箱部の内側コーナーに配置され前記被梱包物の上に置かれた緩衝材の一部が、前記開口部に収容された同梱物を保持することを特徴とする請求項１〜３のいずれか一項に記載の梱包体。
前記結束部材の少なくとも一本は、前記緩衝材に対応する位置に配置されることを特徴とする請求項４に記載の梱包体。
前記ベース部がパレットであることを特徴とする請求項１〜５のいずれか一項に記載の梱包体。
前記開口部のある側の前記第２のフラップ片に目印を設けたことを特徴とする請求項１〜６のいずれか一項に記載の梱包体。
前記第１のフラップ片に差し込み口が形成され、前記第２のフラップ片に対応する差し込み突片が形成されたことを特徴とする請求項１〜７のいずれか一項に記載の梱包体。
前記被梱包物が画像形成装置であり、前記同梱物が消耗品を収容した収容箱であることを特徴とする請求項１〜８のいずれか一項に記載の梱包体。
前記被梱包物が電子機器であり、前記同梱物が表示部、交換部品、消耗品、添付書類から選ばれる少なくとも一つのものであることを特徴とする請求項１〜８のいずれか一項に記載の梱包体。