JP6910157B2 - プラスチックボトル - Google Patents

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Description

本発明は、飲料が充填されるプラスチックボトルに関し、特に凹凸感の少ない外観デザインを実現する技術に関する。
従来、飲料を充填するプラスチックボトルについては、内部の負圧による変形を防ぐために減圧吸収パネルを設けることや、外部からの加重による変形を防ぐための耐圧強度向上を図るための設計が行われており、関連技術について開示する文献も数多く存在する。
特許文献1には、ボトル胴部にパネルやビード等を設けることなく、減圧吸収性能、縦圧縮強度及び横剛性に優れ、外観上も滑らかでイメージ的にも柔らかい胴部を持たせた構成が開示されている。
特許文献2には、環状突部と、弧状形状をなす曲面部よりなるくびれ部分と、を備え、減圧吸収パネルを用いることなく減圧吸収機能や強度を確保するとともに、意匠性を確保することを目的とした構成が開示されている。
特開2006−306415号公報 特許第4953055号明細書
上述した特許文献1、2にも記載されるように、デザイン性の観点から減圧吸収パネルを用いない構成が検討されている。
しかしながら、特許文献1に開示される技術は波型の縦方向の輪郭線を多用し、壁面においても波型の輪郭線により挟まれる面を構成するものであって、シンプルな外観形状を実現するには適用し難い技術である。
また、特許文献2においても、全体構成として、断面が円形の丸筒型のプラスチックボトルに適用されるものであり、上、中、下の三箇所の円環状の環状突部が存在することも相まって、丸筒型以外のプラスチックボトルには適用し難い技術である。
他方、角筒型のプラスチックボトルも数多く存在する。この角筒型は、一般に四面の平坦壁部と、平坦壁部同士を繋ぐコーナー部と、を有する構成とするものであるが、平面部が広く構成されるため、変形を防止する観点から減圧吸収パネルを多用する傾向があった。
このため、角筒型であるために角張った堅い印象がただでさえ発揮されてしまうことに加え、減圧吸収パネルによる凹凸感により、さらに堅い印象を与えるデザインになってしまう傾向があった。
以上に鑑み、本願発明は、減圧吸収パネルに頼ることなく減圧吸収性能を確保することができ、特に、従来の角筒型用のデザインとして用いた場合に、角張った堅い印象を与えることなく、シンプルなデザインを実現するために好適な新規なプラスチックボトルを提案するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1に記載のごとく、
円筒状の口部と、
口部と連続し、口部の中心軸と直交し、口部から離れるに従って拡大する水平断面であって、中心軸からの距離が最大になる4点の最大距離点を結んでなる水平断面を形成する肩部と、
肩部と連続し、前記中心軸からの距離が最大になる4点の最大距離点を結んでなる水平断面を形成する胴部と、
胴部と連続する底部と、を順に有してなり、
胴部には、前記中心軸の軸方向に胴部を二分して上胴部と下胴部に区分けする周溝が設けられ、
前記胴部の水平断面は、最大距離点を含む4箇所の弧状のコーナー部と、隣り合うコーナー部同士を結ぶ4箇所の側壁面部と、を有して構成され、
前記側壁面部の一つに対面する正面視において表れる肩部と胴部の輪郭形状は、
前記中心軸の軸方向における肩部と胴部の寸法を合わせた全体幅に対して60%以上94%以下が、前記中心軸と平行でない弧状形状であり、その残りが前記中心軸と平行な直線形状であ
少なくとも前記下胴部において、前記弧状形状が連続的に形成されている、こととするものである。
また、請求項2に記載のごとく
前記上胴部にある前記水平断面において、隣り合う2点の最大距離点の中央部において、前記中心軸から最も短い距離にある最小距離点が形成される、こととする。
また、請求項3に記載のごとく
前記上胴部の前記正面視の視線方向と垂直な縦断面による輪郭形状は、前記中心軸側に屈曲する弧状形状である、こととする。
また、請求項4に記載のごとく
前記下胴部にある前記水平断面において、隣り合う2点の最大距離点の中央部において、前記中心軸から最も短い距離にある最小距離点が形成される、こととする。
また、請求項5に記載のごとく
前記下胴部の前記正面視の視線方向と垂直な縦断面による輪郭形状は、前記中心軸側に屈曲する弧状形状である、こととする。
また、請求項6に記載のごとく
前記肩部において、前記中心軸の軸方向の少なくとも一部の前記水平断面は、隣り合う2点の最大距離点の中央部において、前記中心軸から最も短い距離にある最小距離点が形成される、こととする。
また、請求項7に記載のごとく
前記周溝は、前記中心軸からの距離が最大になる4点の最大距離点を結んでなる水平断面を形成する、こととする。
また、請求項8に記載のごとく
前記周溝は、前記中心軸を中心とする真円の水平断面を形成する、こととする。
また、請求項9に記載のごとく
請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載のプラスチックボトルであって、
減圧吸収パネルが設けられない、
ことを特徴とするプラスチックボトルとする。
本発明の構成によれば、全体的に弧状のラインで構成されるプラスチックボトルの外観を構成することができる。このプラスチックボトルは、角筒型でありながら角張った堅い印象を与えることがなく、シンプルですっきりとした印象を与えるデザインを実現することができる。また、減圧吸収パネルを設けることなく、充分な減圧吸収性能や耐圧強度を確保することができる。
(A)は実施例1に係るプラスチックボトルの側面図、(B)は対角側面図。 (A)は図1(A)のA−A線断面図、(B)は同じくB−B線断面図、(C)は同じくC−C線断面図、(D)は同じくD−D線断面図。 実施例1に係るプラスチックボトルの外観形状について示す図。 (A)は実施例2に係るプラスチックボトルの側面図、(B)は対角側面図。 (A)は図4(A)のA−A線断面図、(B)は同じくB−B線断面図、(C)は同じくC−C線断面図、(D)は同じくD−D線断面図。 実施例2に係るプラスチックボトルの外観形状について示す図。 (A)は部分圧縮試験の概要図。(B)は座屈試験の概要図。
図1(A)(B)は、本願発明の一実施形態に係るプラスチックボトル1を示すものであり、(A)は側面図、(B)は対角側面図である。
この図1(A)(B)に示すように、プラスチックボトル1は、
円筒状の口部10と、
口部10と連続し、口部10の中心軸12と直交し、口部10から離れるに従って拡大する水平断面22であって、中心軸12を基準として4点の最大距離点24を結んでなる水平断面22を形成する肩部20と、
肩部20と連続し、前記中心軸12を基準として4点の最大距離点34を結んでなる水平断面32を形成する胴部30と、
胴部30と連続する底部40と、を順に有してなり、
胴部30には、前記中心軸12の方向に胴部を二分して上胴部36と下胴部38に区分けする周溝50が設けられる構成としている。
このプラスチックボトル1には、各種清涼飲料、乳酸菌飲料、乳飲料、茶、コーヒー、水などの各種飲料が充填され得るものであり、特に、一般に非炭酸飲料といわれるものに好適に用いることが想定される。
プラスチックボトル1は、従来ペットボトル(PETボトル)として周知のものであり、プリフォームを二軸延伸ブロー成形法により加工することで成形されるものである。
また、以下の説明では、口部10側に近い側を上側とし、底部40側に近い側を下側とし、中心軸12から離れる方向を左右方向として説明する。
以下、図1(A)(B)に示す構成を実施例1として説明する。
円筒状の口部10の外周には、雄螺子部が設けられており、図示せぬキャップを螺着できるようになっている。また、口部10の中心軸12が、プラスチックボトル1の中心軸となる。
肩部20は、口部10との境界部K12から胴部30との境界部K23の範囲を構成するものであり、図1(A)に示す側面視の輪郭において略直線状の傾斜面をなし、図1(B)に示す対角側面視の輪郭においてわずかに膨らむ円弧状の傾斜面をなす。
図2(A)は、図1(A)のA−A線断面図であり、肩部20の水平断面22の形状の概略を示すものであり、この水平断面22の輪郭により肩部20の形状を説明することを目的とするものである。
この水平断面22は、中心軸12を基準として4点の最大距離点24,24を結んでなるものであり、各最大距離点24,24は、中心軸12を中心として周方向に均等(90度間隔)に配置され、中心軸12から半径R2aの距離に位置するものである。
また、水平断面22において、隣り合う2点の最大距離点24,24の中央部において、中心軸12から最も短い距離にある最小距離点25,25が形成される。最小距離点25は、中心軸12から半径R2bの距離に位置するものである。そして、最大距離点24と最小距離点25が弧状線で結ばれることで水平断面22の輪郭が形成される。
また、水平断面22において、図1(A)において紙面と平行に表れる面が側壁面部26sとされ、図1(B)において紙面左右方向の中心部と、左右方向端部に表れる部位がコーナー部26kとされ、図2(B)に示すように、4つの側壁面部26sが4つの弧状のコーナー部26kによって接続される水平断面22が構成されるようになっている。
ここで、半径R2aに対する半径R2bの比率H2(=R2b/R2a)は、中心軸12の軸方向において、口部10(境界部K12)に近い部分と、胴部30(境界部K23)に近い部分が大きく構成され、口部10と胴部30の間の中間部分については、口部10(境界部K12)に近くなるにつれ大きくなり、また、胴部30(境界部K23)に近くなるにつれ大きくなり、最も小さくなる最深点S2は、中間部分のいずれかの位置に配置される。
本実施例では、肩部20において、中心軸12の軸方向の略中心となる位置に、比率H2が最も小さくなる最深点S2が設定され、これにより、水平断面において、最深点S2が中心軸12側に向けて窪む弧状形状が構成され、正面視の視線方向(図2(A)矢印DA)と垂直な縦断面Dzによる輪郭形状においても、最深点S2の部位が中心軸12側に向けて窪む弧状形状が構成される。なお最深点S2の位置はこの例に限定されるものではなく、また、複数個所に存在してもよい。
比率H2については、特に限定するものではないが、例えば、境界部K12において1.0、境界部K23において0.84、最深点S2において0.81とすることができる。これにより、最深点S2に向けて連続的に深くなる窪みを付けたデザインが実現できる。
図2(B)(C)(D)は、それぞれ、図1(A)のB−B線、C−C線、D−D線の断面図であり、胴部30の水平断面32の形状の概略を示すものであり、この水平断面32の輪郭により胴部30の形状を説明することを目的とするものである。
図1(A)に示すように、胴部30は、肩部20との境界部K23から底部40との境界部K34の範囲を構成するものであり、図1(A)に示す側面視の輪郭において中心軸12の軸方向の中央部が中心軸12側に屈曲する弧状形状をなし、図1(B)に示す対角側面視の輪郭においても中心軸12の軸方向の中央部が中心軸12側に屈曲する弧状形状をなす。
また、胴部30には、中心軸12の方向に胴部を二分して上胴部36と下胴部38に区分けする周溝50が設けられる。周溝50は、底部に僅かな平坦部を有する略V字状断面を構成し、中心軸12と直交する周方向に連続して設けられる。周溝50と上胴部36の境界部K65、及び、周溝50と下胴部38の境界部K85から、それぞれ傾斜面を経て平坦な最深点S5に到達する。
上胴部36において、図1(A)において紙面と平行に表れる面が側壁面部36sとされ、図1(B)において紙面左右方向の中心部と、左右方向端部に表れる部位がコーナー部36kとされ、図2(B)に示すように、4つの側壁面部36sが4つの弧状のコーナー部36kによって接続される水平断面32が構成されるようになっている。
同様に、下胴部38において、図1(A)において紙面と平行に表れる面が側壁面部38sとされ、図1(B)において紙面左右方向の中心部と、左右方向端部に表れる部位がコーナー部38kとされ、図2(D)に示すように、4つの側壁面部38sが4つの弧状のコーナー部38kによって接続される水平断面32が構成されるようになっている。
同様に、周溝50において、図2(C)に示すように、4つの側壁面部37sが4つの弧状のコーナー部37kによって接続される水平断面32が構成されるようになっている。
また、以上のように、上胴部36と下胴部38のそれぞれにおいて、4つの側壁面部が4つのコーナー部にて接続される構成とすることで、全体として角筒型のプラスチックボトル1が構成される。
水平断面32は、中心軸12を基準として4点の最大距離点34,34を結んでなるものであり、各最大距離点34,34は、中心軸12を中心として周方向に均等(90度間隔)に配置され、中心軸12から半径R3aの距離に位置するものである。
また、水平断面32において、隣り合う2点の最大距離点34,34の中央部において、中心軸12から最も短い距離にある最小距離点35,35が形成される。最小距離点35は、中心軸12から半径R3bの距離に位置するものである。そして、最大距離点34と最小距離点35が弧状線で結ばれることで水平断面32の輪郭が形成される。
ここで、半径R3aに対する半径R3bの比率H3(=R3b/R3a)は、中心軸12の軸方向において、上胴部36では、略一定の値である。下胴部38では、境界部K85に近い部分と、底部40(境界部K34)に近い部分が大きく構成され、周溝50と底部40の間の中間部分については、境界部K85に近くなるにつれ大きくなり、また、底部40(境界部K34)に近くなるにつれ大きくなり、最も小さくなる最深点S3は、中間部分のいずれかの位置に配置される。また、中間部分において、最大距離点34が最も大きい最大膨出部KBが形成され、最大膨出部KBにおいては、中心軸から離れる方向の弧状形状が構成される。
本実施例では、下胴部38において、中心軸12の軸方向の中心から底部40側に、下胴部38の中心軸12の軸方向の長さの約2/3ずれた位置に、比率H3が最も小さくなる最深点S3が設定され(図1(A))、これにより、水平断面において、最深点S3が中心軸12側に向けて窪む弧状形状が構成され、正面視の視線方向(図2(C)矢印DA)と垂直な縦断面Dzによる輪郭形状においても、最深点S3の部位が中心軸12側に向けて窪む弧状形状が構成される。なお最深点S3の位置はこの例に限定されるものではなく、また、複数個所に存在してもよい。
比率H3については、特に限定するものではないが、例えば、上胴部36について、境界部K23において0.84、境界部K65において0.86とし、その間に最深点を置かないこととすることができる。一方で、下胴部38について、境界部K85において0.86とし、最大膨出部KBにおいて0.84とし、最深点S3において0.81とすることができる。これにより、最深点S3に向けて連続的に深くなる窪みを付けたデザインが実現できる。
周溝50の水平断面の形状は、境界部K65から最深点S5の間は、境界部K65における水平断面を均等に縮小した形状とし、境界部K85から最深点S5の間は、境界部K85における水平断面を均等に縮小した形状とすることができる。
以上の構成とする胴部30の下端部は、底部40に連続する。底部40は、テーブルなどの設置面に対して対向する面である。
以上の構成において、図1(A)に示すように、側壁面部36sの一つに対面する正面視(図2(A)の矢印DA方向となる正面視)において表れる肩部20と胴部30の輪郭形状は、94%が中心軸12とは平行でない弧状形状であり、その残りが中心軸12と平行な直線形状であることとしている。
本実施例では、口部10の下端部であって、中心軸12と平行な輪郭と平行でない輪郭が交差する点が境界部K12となり、当該境界部K12以下が肩部20として構成される。
また、胴部30(上胴部36)の上部に直線部T1が形成され、当該直線部T1の上端部を胴部30の上端部とし、当該上端部に肩部20との境界となる境界部K23が構成される。
また、胴部30(下胴部38)の下部に直線部T3が形成され、当該直線部T3の下端部から中心軸12側に回り込むように底部40との境界となる境界部K34に達する。
また、周溝50の底部に直線部T2が形成される。
そして、各直線部T1、T2、T3は中心軸12と平行である。
以上のように、境界部K12から境界部K34までを肩部20と胴部30として定義し、当該肩部20と胴部30を合わせた上下方向寸法を全体幅30Hとする。
そして、この全体幅30Hに対する直線部T1、T2、T3の合計幅の割合を、百分率(%)で示した直線比率Twとする。
図1(A)に示す本実施例では、直線比率Twが6%となる。
そして、直線部T1、T2、T3以外の部位は、中心軸12とは平行でない弧状形状であり、この部分の割合を弧状比率Kwとすると、弧状比率Kwが94%となる。
以上のようにして、図3に示すように、全体的に弧状のラインで構成されるプラスチックボトルの外観を構成することができる。このプラスチックボトルは、角筒型でありながら角張った堅い印象を与えることがなく、シンプルですっきりとした印象を与えるデザインを実現することができる。
以下、図4(A)(B)に示す構成を実施例2として説明する。
図5において、(A)は図4(A)のA−A線断面図、(B)は同じくB−B線断面図、(C)は同じくC−C線断面図、(D)は同じくD−D線断面図である。図6は、実施例2の外観構成について示す図である。
この実施例2においては、周溝50の部位において、境界部K65と境界部K85における水平断面32が真円を構成することとするものである。また、周溝50の部分においても水平断面が真円を構成することとするものである。このように周溝50の付近を真円とすることにより、周溝50箇所を掴んだ際に丸筒型のプラスチックボトルの把持感覚を実現でき、把持性に優れた構成を実現できる。
また、本実施例2では、口部10の下端部であって、中心軸12と平行な輪郭と平行でない輪郭が交差する点が境界部K12となり、当該境界部K12以下が肩部20として構成される。
また、胴部30の上胴部36の全体的部分に直線部T1が形成され、当該直線部T1の上端部を胴部30の上端部とし、当該上端部に肩部20との境界となる境界部K23が構成される。
また、胴部30(下胴部38)の下部に直線部T3が形成され、当該直線部T3の下端部から中心軸12側に回り込むように底部40との境界となる境界部K34に達する。
また、周溝50の底部に直線部T2が形成される。
なお、各直線部T1、T2、T3は中心軸12と平行である。
以上のように、境界部K12から境界部K34までを肩部20と胴部30として定義し、当該肩部20と胴部30を合わせた上下方向寸法を全体幅30Hとする。
そして、この全体幅30Hに対する直線部T1、T2、T3の合計幅の割合を、百分率(%)で示した直線比率Twとする。
図4(A)に示す本実施例では、直線比率Twが32%となる。直線部T1、T2、T3以外の部位は、弧状の輪郭を形成する。
そして、直線部T1、T2、T3以外の部位は、中心軸12とは平行でない弧状形状であり、この部分の割合を弧状比率Kwとすると、弧状比率Kwが68%となる。
以上のようにして、図6に示すように、全体的に弧状のラインで構成されるプラスチックボトルの外観を構成することができる。このプラスチックボトルは、角筒型でありながら角張った堅い印象を与えることがなく、シンプルですっきりとした印象を与えるデザインを実現することができる。
なお、実施例1において説明した各部の構成は、実施例2に適宜適用することができ、説明を省略する。また、弧状比率Kwについては、実施例1では94%、実施例2では68%としたが、弧状比率Kwが高いほど角張った堅い印象は抑えられる。デザイン性と後述する減圧吸収性能や強度を兼ね備えることを考慮すると、弧状比率Kwは60%以上94%とすることが好適である。
そして、以上に説明した実施例1、2の構成によれば、胴部30において多くの範囲で弧状の輪郭が形成されるため、内部の負圧による作用する加重を容器全体に分散させる減圧吸収性能を確保することができ、減圧吸収パネルを省略することも可能となる。
さらに、胴部30において多くの範囲で弧状の輪郭が形成されるため、外部からの加重による変形を防ぐための耐圧強度についても、加重が容器全体に分散されることで、充分な耐圧強度を確保することができる。
以下の表1は、図7(A)に示すように、容器内部に液体を充填したプラスチックボトル1を横倒しにし、周溝50の部位に直径20mmの治具90を押し当て荷重を加え、治具90が5mm下方に移動した際の荷重(N)の比較例と実施例との比を示すものである。比較例は、実施例と同じボトル重量で、市販されている一般的な減圧吸収パネル付きの角筒型のプラスチックボトル形状に成形した品における試験結果である。この試験は、開封前において、プラスチックボトルを手で握っても変形し難いことを評価することを目的とするものである(開封前の把持性の評価(部分圧縮試験))。
Figure 0006910157
この表1から明らかなように、液体が充填された状態において、減圧吸収パネルが設けられていない実施例1、2のいずれにおいても、比較例よりも高い耐圧強度(横方向の加重に対し変形し難い)を発揮できることが確認され、開封前において良好な把持性を確保できることが確認された。
また、以下の表2は、同じく図7(A)に示す試験方法において、液体を充填しない空容器でキャップを取り外した状態での試験結果である。この試験は、開封後に飲料が減っていく場合において、プラスチックボトルを手で握っても変形し難いことを評価することを目的とするものである(開封後の把持性の評価)。
Figure 0006910157
この表2から明らかなように、液体が充填されていない空の状態において、減圧吸収パネルが設けられていない実施例1、2のいずれにおいても、比較例よりも高い耐圧強度(横方向の加重に対し変形し難い)を発揮できることが確認され、開封後において良好な把持性を確保できることが確認された。
また、以下の表3は、図7(B)に示すように、液体を充填しプラスチックボトル1を正立させ、キャップ部分に直径20mmの治具90を押し当て荷重を加え、付可逆な変形が生じた際の荷重(N)の比較例と実施例との比を示すものである。この試験は、プラスチックボトル1を箱詰にして積み上げた際の座屈変形を想定した試験である(座屈試験)。
Figure 0006910157
この表3から明らかなように、減圧吸収パネルが設けられていない実施例1、2のいずれにおいても、比較例よりも高い耐圧強度(縦方向の加重に対し変形し難い)を発揮できることが確認され、流通過程で作用する加重に耐え得る強度を確保できることが確認された。
以上のようにして本発明を実現することができる。
即ち、図1乃至図6に示すように、
円筒状の口部10と、
口部10と連続し、口部10の中心軸12と直交し、口部10から離れるに従って拡大する水平断面22であって、中心軸12を基準として4点の最大距離点24を結んでなる水平断面22を形成する肩部20と、
肩部20と連続し、前記中心軸12を基準として4点の最大距離点34を結んでなる水平断面32を形成する胴部30と、
胴部30と連続する底部40と、を順に有してなり、
胴部30には、前記中心軸12の方向に胴部を二分して上胴部36と下胴部38に区分けする周溝50が設けられ、
胴部30の水平断面32は、最大距離点を含む4箇所の弧状のコーナー部36k,37k,38kと、隣り合うコーナー部36k,37k,38k同士を結ぶ4箇所の側壁面部36s,37s,38sと、を有して構成され、
前記側壁面部36s,37s,38sの一つに対面する正面視(図2(A)の矢印DA方向となる正面視)において表れる肩部20と胴部30の輪郭形状は、
前記中心軸12の軸方向における肩部20と胴部30の寸法を合わせた全体幅30Hに対して60%以上94%以下が、前記中心軸12と平行でない弧状形状であり、その残りが前記中心軸12と平行な直線形状である、プラスチックボトル1とするものである。
この構成により、実施例1、2に説明した内容を含む構成が実現され、本願発明の目的、効果を実現することができる。
1 プラスチックボトル
10 口部
12 中心軸
20 肩部
22 水平断面
24 最大距離点
25 最小距離点
30 胴部
30H 全体幅
32 水平断面
34 最大距離点
35 最小距離点
36 上胴部
36k コーナー部
36s 側壁面部
38 下胴部
38k コーナー部
38s 側壁面部
40 底部
50 周溝
90 治具
H2 比率
H3 比率
K12 境界部
K23 境界部
K34 境界部
K65 境界部
K85 境界部
S2 最深点
S3 最深点
S5 最深点
S8 最深点
T1 直線部
T2 直線部
T3 直線部

Claims (9)

  1. 円筒状の口部と、
    口部と連続し、口部の中心軸と直交し、口部から離れるに従って拡大する水平断面であって、中心軸からの距離が最大になる4点の最大距離点を結んでなる水平断面を形成する肩部と、
    肩部と連続し、前記中心軸からの距離が最大になる4点の最大距離点を結んでなる水平断面を形成する胴部と、
    胴部と連続する底部と、を順に有してなり、
    胴部には、前記中心軸の軸方向に胴部を二分して上胴部と下胴部に区分けする周溝が設けられ、
    前記胴部の水平断面は、最大距離点を含む4箇所の弧状のコーナー部と、隣り合うコーナー部同士を結ぶ4箇所の側壁面部と、を有して構成され、
    前記側壁面部の一つに対面する正面視において表れる肩部と胴部の輪郭形状は、
    前記中心軸の軸方向における肩部と胴部の寸法を合わせた全体幅に対して60%以上94%以下が、前記中心軸と平行でない弧状形状であり、その残りが前記中心軸と平行な直線形状であ
    少なくとも前記下胴部において、前記弧状形状が連続的に形成されている、
    プラスチックボトル。
  2. 前記上胴部にある前記水平断面において、隣り合う2点の最大距離点の中央部において、前記中心軸から最も短い距離にある最小距離点が形成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラスチックボトル。
  3. 前記上胴部の前記正面視の視線方向と垂直な縦断面による輪郭形状は、前記中心軸側に屈曲する弧状形状である、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプラスチックボトル。
  4. 前記下胴部にある前記水平断面において、隣り合う2点の最大距離点の中央部において、前記中心軸から最も短い距離にある最小距離点が形成される、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
  5. 前記下胴部の前記正面視の視線方向と垂直な縦断面による輪郭形状は、前記中心軸側に屈曲する弧状形状である、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
  6. 前記肩部において、前記中心軸の軸方向の少なくとも一部の前記水平断面は、隣り合う2点の最大距離点の中央部において、前記中心軸から最も短い距離にある最小距離点が形成される、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
  7. 前記周溝は、前記中心軸からの距離が最大になる4点の最大距離点を結んでなる水平断面を形成する、こととする。
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
  8. 前記周溝は、前記中心軸を中心とする真円の水平断面を形成する、こととする。
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載のプラスチックボトルであって、
    減圧吸収パネルが設けられない、
    ことを特徴とするプラスチックボトル。
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