JP2018104045A - 樹脂製容器 - Google Patents

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昌俊 相原
Masatoshi Aihara
昌俊 相原
真也 伊藤
Shinya Ito
真也 伊藤
高志 秋山
Takashi Akiyama
高志 秋山
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Abstract

【課題】胴部だけでなく肩部の下端部分においても、ボトル同士の接触による変形が生じ難い樹脂製容器を提供すること。【解決手段】キャップが着脱自在な口部2と、口部2に連設される肩部3と、肩部3に連設される胴部4と、胴部4に連設され最下部に位置する底部11とを備え、肩部3がその上端から下方に向けて連続して拡径しており、胴部4がその上端から下方に向けて連続して縮径していることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、ペットボトル等の樹脂製容器に関する。
従来の樹脂製容器として、例えば、特許文献1に示すように、口部と肩部と直胴部とを備えるペットボトルがよく知られている。このようなペットボトルでは、輸送等の際にボトル同士が接触しても直胴部の面接触により衝撃力が和らげられるため、直胴部の変形が生じ難い。
特開2015−66776号公報
しかしながら、上記従来のペットボトルでは、ボトル同士が接触すると肩部の下端部分(肩部と直胴部の接続部分)が凹み易く、この点に改善する余地が残されている。従って、本発明の目的は、胴部だけでなく肩部の下端部分においても、ボトル同士の接触による変形が生じ難い樹脂製容器を提供することにある。
本発明の樹脂製容器の特徴構成は、キャップが着脱自在な口部と、該口部に連設される肩部と、該肩部に連設される胴部と、該胴部に連設され最下部に位置する底部とを備え、前記肩部がその上端から下方に向けて連続して拡径しており、前記胴部がその上端から下方に向けて連続して縮径している点にある。
本発明の樹脂製容器のさらなる特徴構成は、前記肩部と前記胴部との接続部分の縦断面形状が、容器外側に凸となる円弧状に形成されている点にある。
本発明の樹脂製容器のさらなる特徴構成は、前記接続部分の曲率半径が1.5〜5mmである点にある。
本発明の樹脂製容器のさらなる特徴構成は、前記胴部が、下方に向けて連続して縮径した後、連続して拡径して前記底部に連設される点にある。
本構成のごとく、肩部がその上端から下方に向けて連続して拡径しており、胴部がその上端から下方に向けて連続して縮径していることによって、肩部の下端部分から胴部の上端部分にかけての形状が、容器の横外方に出っ張るように湾曲する形状となり、ボトル同士の接触による変形が生じ難くなる。
樹脂製容器の斜視図である。 樹脂製容器の側面図である。 図2の矢視線III−IIIにおける樹脂製容器の縦断面図である。 減圧吸収部の拡大図である。 樹脂製容器の底部の縦断面図である。 樹脂製容器のその他の実施形態における肩部と胴部の接続部分付近の拡大図である。
〔実施形態〕
以下、本発明に係る樹脂製容器の好適な実施の形態として、飲料等の液体が充填されるプラスチックボトル1を図面に基づいて説明する。
まず、本明細書で用いる各種の用語について以下のとおり定義する。
本明細書中において「上下方向」とは、図1のプラスチックボトル1(以下、ボトル1と略称する)の中心軸X−Xの方向を意味する。特に図1〜図3において、上方とは、図面の上端側を指し、下方とは図面の下端側を指す。
「横方向」又は「水平方向」とは、中心軸X−X方向に直交する方向を意味する。
「周方向」とは、横断面形状の輪郭に沿う方向を意味する。
「径方向」とは、中心軸X−Xを円の中心として考えた場合におけるその円の半径方向を意味する。
「高さ」とは、中心軸X−X方向に沿う長さを意味する。
「深さ」とは、径方向に沿う長さを意味する。
「横断面形状」とは、中心軸X−Xに直交する平面(横断面)におけるボトル1の断面形状を意味する。
「縦断面形状」とは、中心軸X−Xに沿う平面(縦断面)におけるボトル1の断面形状を意味する。
図1〜図3に示されるように、本実施形態に係るボトル1は、上方から順に、キャップが着脱自在な口部2と、口部2に連設される肩部3と、肩部3に連設される胴部4と、胴部4に連設され最下部に位置する底部11とを備える。また本実施形態に係るボトル1は、横断面が略円形の円筒状の容器である。
ボトル1は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂を主材料として、二軸延伸ブロー成形法などの公知の成形法によって製造することができる。
ボトル1に充填される液体としては、特に限定されるものではなく、例えば、飲料水、茶、果汁、コーヒー、ココア、清涼飲料水、アルコール飲料、乳飲料、スープなどの飲料や、ソースや醤油などの液体調味料といったものが挙げられる。またボトル1の内容量についても特に限定されるものではなく、充填する液体の種類等に応じて、数百ミリリットル単位の比較的小容量のものから、数リットル単位の比較的大容量のものに至るまで任意に適用して良い。尚、ボトル1を飲料用ボトルとして適用する場合は、内容量を500〜550mLとすることが望ましい。
(口部)
口部2は、上端が開口する円筒で構成される部分であり、飲料等の注ぎ口として機能する。口部2の外周面には雄ネジ部が形成されており、図示しないキャップが着脱自在に螺合固定される。
(肩部)
肩部3は、その上端から下方に向けて連続して拡径してなる、略円錐状に構成される部分である。肩部3の縦断面形状は、容器外側に凸となる緩やかな円弧(例えば、曲率半径=250mm(250R))であることが望ましい。
(胴部)
胴部4は、その上端から下方に向けて連続して縮径した後、上下方向における胴部4のおよそ半分の位置から連続して拡径して底部11に連設される。尚、本実施形態における胴部4の縦断面形状は、曲率半径がそれぞれ異なる2つの円弧を連設させて構成されている。本実施形態では、胴部4のおよそ上半分の円弧の曲率半径が、胴部4のおよそ下半分の円弧の曲率半径よりも小さく設定されている。胴部4のおよそ上半分の円弧の曲率半径は、例えば600mm(600R)であり、胴部4のおよそ下半分の円弧の曲率半径は、例えば1052mm(1052R)である。
胴部4には、複数の減圧吸収部5が、周方向に所定の間隔で陥没形成されている。尚、本実施形態における減圧吸収部5は、胴部4の上半分と下半分の両方に亘って陥没形成されている。減圧吸収部5の上側に、上側ほど横幅が狭く且つ浅くなる先細領域6が形成されている。本実施形態においては、先細領域6は、胴部4の上半分に設けられている。
図4に示されるように、減圧吸収部5は、先細領域6と、先細領域6の最大横幅と同じ横幅の一定幅を有する一定領域7と、一定領域7から徐々に横幅が広くなる拡大領域8とが、上から順に連設して構成されている。減圧吸収部5の輪郭に沿って、断面V字状の溝9が形成されており、減圧吸収部5の上端における溝9が、胴部4の側面に連続してつながっている。
尚、図示しないが、上述の減圧吸収部5は、上下を逆にしても良い。この場合、先細領域6と、一定領域7と、拡大領域8とが、下から順に連設して構成され、減圧吸収部5の下端における溝9が、胴部4の側面に連続してつながる。また先細領域6は、胴部4の下半分に設けられることになる。
減圧吸収部5には、容器内側に凸となる凹み部10が形成されている。本実施形態においては、菱形四角錐状の凹み部10が、一定領域7の一部と拡大領域8の一部に亘って形成されているが、凹み部10の形状及び設定位置については当該構成に限定されるものではない。尚、減圧吸収部5には、凹み部10に替えて、容器外側に凸となる突出部を形成しても良い。この場合も凹み部10と同様に、菱形四角錐状の突出部を一定領域7の一部と拡大領域8の一部に亘って形成するようにして良いが、突出部の形状及び設定位置については当該構成に限定されるものではない。
尚、先細領域6、一定領域7、及び拡大領域8のそれぞれの表面積を足し合わせた面積の、ボトル1の全表面積に対する割合は、およそ30%〜45%となることが望ましい。
(肩部と胴部との接続部分)
図3に示されるように、肩部3と前記胴部4との接続部分Cの縦断面形状は、容器外側に凸となる円弧状に形成されている。接続部分Cの曲率半径は、1.5〜5mm(1.5R〜5R)であり、より好ましくは1.5〜3.5mm(1.5R〜3.5R)である。肩部3の下端部分から接続部分Cそして胴部4の上端部分にかけての形状は、容器の横外方に出っ張るように湾曲する形状となっている。
(胴部と底部との接続部分)
図1〜図3に示されるように、胴部4と底部11との接続部分には、全周に亘る周溝20が形成されている。周溝20は、ボトル1の側面に対して加えられる衝撃や荷重に対する強度を補強する補強リブとして機能する。
図5に示されるように、周溝20の縦断面形状は、容器外側に凸となる縁の円弧21と、容器内側に凸となる底の円弧23と、容器外側に凸となる縁の円弧22とが、上側から順に連設する形状で構成されている。縁の円弧21,22の曲率半径は、底の円弧23の曲率半径よりも大きいことが望ましく、例えば、縁の円弧21,22の曲率半径は2mm(2R)であり、底の円弧23の曲率半径は1.5mm(1.5R)である。また、周溝20の深さは、例えば、1〜1.5mmとすることが望ましい。
(底部)
図5に示されるように、底部11は、側壁12と底壁13とを備えて構成されている。側壁12の下端に、周方向に沿って内側に凹む段差14が形成されている。
段差14の縦断面形状は、容器外側に凸となる第1曲線部15と、容器内側に凸となる第2曲線部16と、容器外側に凸となる第3曲線部17とが、上側から順に連設する形状で構成されている。第2曲線部16の曲率半径は、第1曲線部15の曲率半径よりも小さいことが望ましい。また、第1曲線部15、第2曲線部16、及び第3曲線部17のそれぞれの曲率半径は、いずれも5mm(5R)以下であることが望ましく、例えば、第1曲線部15の曲率半径は3mm(3R)であり、第2曲線部16の曲率半径は1.5mm(1.5R)であり、第3曲線部17の曲率半径は2mm(2R)である。また、段差14の高さは、4mm以下であることが望ましい。
また、段部14の縦断面形状については、上述の構成に限定されるものではなく、第1曲線部15と第2曲線部16との間、及び/又は第2曲線部16と第3曲線部17との間に直線部を設けるように構成しても良い。
底部11の底壁13は、容器内側に凹む凹み部分18と、ボトル1を立てたときに設置面と接する底面19とを備えて構成される。凹み部分18の縦断面形状は、階段状に凹む円形ドーム状の形状である。底面19は、平面視においてリング形状をなし、凹み部分18の外周に配置される。
底部11の側壁12の最大外径T1に対する、底面19の最大外径T2の縮径率は、60%〜90%であることが望ましい。
〔その他の実施形態〕
上述の実施形態における、肩部3の下端部分から接続部分Cそして胴部4の上端部分にかけての形状については、例えば図6に示されるように、容器の横外方への出っ張りの程度がさらに大きい形状としても良い。この実施形態では、容器内側に凸となる円弧24が胴部4の上端部分に形成されており、接続部分Cに円弧24が連設されている。円弧24の曲率半径は、接続部分の曲率半径よりも大きく、例えば、10〜20mm(10R〜20R)である。
本発明の樹脂製容器は、飲料類や調味料などを密封充填する容器として好適に用いることができる。
1 ボトル
2 口部
3 肩部
4 胴部
5 減圧吸収部
6 先細領域
7 一定領域
8 拡大領域
9 断面V字状の溝
10 菱形四角錐状の凹み部
11 底部
12 側壁
13 底壁
14 段差
15 第1曲線部
16 第2曲線部
17 第3曲線部
18 凹み部分
19 底面
20 周溝
21,22 縁の円弧
23 底の円弧
24 その他の実施形態における円弧
T1 底部の側壁の最大外径
T2 底面の最大外径
C 肩部と胴部との接続部分

Claims (4)

  1. キャップが着脱自在な口部と、該口部に連設される肩部と、該肩部に連設される胴部と、該胴部に連設され最下部に位置する底部とを備え、
    前記肩部がその上端から下方に向けて連続して拡径しており、前記胴部がその上端から下方に向けて連続して縮径していることを特徴とする樹脂製容器。
  2. 前記肩部と前記胴部との接続部分の縦断面形状が、容器外側に凸となる円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂製容器。
  3. 前記接続部分の曲率半径が1.5〜5mmであることを特徴とする請求項2に記載の樹脂製容器。
  4. 前記胴部が、下方に向けて連続して縮径した後、連続して拡径して前記底部に連設されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂製容器。
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