JP6907878B2 - 電子写真感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真感光体は、像担持体として電子写真方式の画像形成装置(例えば、プリンター、及び複合機)において用いられる。電子写真感光体は、感光層を備える。電子写真感光体としては、例えば、単層型電子写真感光体、及び積層型電子写真感光体が挙げられる。単層型電子写真感光体は、電荷発生の機能と、電荷輸送の機能とを有する感光層を備える。積層型電子写真感光体は、電荷発生の機能を有する電荷発生層と、電荷輸送の機能を有する電荷輸送層とを含む感光層を備える。
特許文献1に記載の電子写真感光体が備える感光層は、下記化学式(ET−A)で表される化合物を含有する。
Figure 0006907878
特開2013−117572号公報
しかしながら、本発明者らの検討により、特許文献1に記載の電子写真感光体では、転写メモリーの発生を抑制するのは困難であることが判明した。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、転写メモリーの発生を抑制できる電子写真感光体を提供することである。また、本発明の別の目的は、画像不良の発生を抑制する画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
本発明の電子写真感光体は、導電性基体と感光層とを備える。前記感光層は、単層であり、かつ電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤及びバインダー樹脂を含む。前記電子輸送剤は、第一電子輸送剤及び第二電子輸送剤を含む。前記第一電子輸送剤は、下記一般式(1)で表される化合物である。前記第二電子輸送剤は、下記一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)又は一般式(5)で表される化合物である。
Figure 0006907878
前記一般式(1)中、R1及びR2は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、又は水素原子を表す。
Figure 0006907878
前記一般式(2)中、R11及びR12は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。前記一般式(3)中、R17及びR18は、各々独立に、炭素原子数1以上4以下のアルキル基を有してもよい炭素原子数6以上14以下のアリール基を表す。前記一般式(4)中、R19及びR20は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表し、R21は、ハロゲン原子を有してもよい炭素原子数6以上14以下のアリール基を表す。前記一般式(5)中、R22、R23、R24及びR25は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、帯電部と、露光部と、現像部と、転写部とを備える。前記像担持体は、上述の電子写真感光体である。前記帯電部は、前記像担持体の表面を帯電させる。前記帯電部の帯電極性は、正極性である。前記露光部は、帯電された前記像担持体の前記表面を露光して、前記像担持体の前記表面に静電潜像を形成する。前記現像部は、前記静電潜像をトナー像として現像する。前記転写部は、前記像担持体の前記表面と被転写体とを接触させながら前記トナー像を前記像担持体から前記被転写体へ転写する。
本発明のプロセスカートリッジは、上述の電子写真感光体を備える。
本発明の電子写真感光体は、転写メモリーの発生を抑制することができる。また、本発明の画像形成装置及びプロセスカートリッジは、画像不良の発生を抑制することができる。
本発明の第一実施形態に係る電子写真感光体の構造の一例を示す部分断面図である。 本発明の第一実施形態に係る電子写真感光体の構造の一例を示す部分断面図である。 本発明の第一実施形態に係る電子写真感光体の構造の一例を示す部分断面図である。 本発明の第二実施形態に係る画像形成装置の一例を示す図である。 画像ゴーストが発生した画像を示す図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内で、適宜変更を加えて実施できる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。また、本明細書において、化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。化合物名の後に「系」を付けて重合体名を表す場合には、重合体の繰返し単位が化合物又はその誘導体に由来することを意味する。
以下、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基、炭素原子数6以上14以下のアリール基、及びハロゲン原子は、各々、次の意味である。
炭素原子数1以上6以下のアルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上6以下のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、及びヘキシル基が挙げられる。
炭素原子数1以上4以下のアルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上4以下のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、及びt−ブチル基が挙げられる。
炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、及びヘキシルオキシ基が挙げられる。
炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、及びt−ブトキシ基が挙げられる。
炭素原子数6以上14以下のアリール基は、非置換である。炭素原子数6以上14以下のアリール基としては、例えば、炭素原子数6以上14以下の非置換の芳香族単環炭化水素基、炭素原子数6以上14以下の非置換の芳香族縮合二環炭化水素基、及び炭素原子数6以上14以下の非置換の芳香族縮合三環炭化水素基が挙げられる。より具体的な炭素原子数6以上14以下のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、及びフェナントリル基が挙げられる。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
また、以下において「炭素原子数1以上4以下のアルキル基を有してもよい」とは、官能基の水素原子の一部又は全部が炭素原子数1以上4以下のアルキル基で置換されていてもよいことを意味する。「ハロゲン原子を有してもよい」についても同様である。
<第一実施形態:電子写真感光体>
本発明の第一実施形態に係る電子写真感光体(以下、感光体と記載することがある。)の構造を説明する。図1、図2及び図3は、第一実施形態の一例である感光体1の構造を示す部分断面図である。図1に示すように、感光体1は、導電性基体2と、感光層3とを備える。感光層3は、単層の感光層である。図1に示すように、感光層3は導電性基体2上に直接的に設けられてもよい。また、図2に示すように、感光体1は、例えば、導電性基体2と、中間層4(例えば下引き層)と、感光層3とを備えてもよい。図2に示す例では、感光層3は、導電性基体2上に中間層4を介して間接的に設けられている。また、図3に示すように、感光体1は、最表面層として保護層5を備えてもよい。
以下、感光体1の要素(導電性基体2、感光層3、及び中間層4)を説明する。更に感光体1の製造方法も説明する。
[1.導電性基体]
導電性基体2は、感光体1の導電性基体として用いることができる限り、特に限定されない。導電性基体2としては、少なくとも表面部が導電性を有する材料で構成される導電性基体を用いることができる。導電性基体2としては、例えば、導電性を有する材料(導電性材料)で構成される導電性基体、及び導電性材料で被覆される導電性基体が挙げられる。導電性材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、錫、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、及びインジウムが挙げられる。これらの導電性材料は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。二種以上の組合せとしては、例えば、合金(より具体的には、アルミニウム合金、ステンレス鋼、真鍮等)が挙げられる。これらの導電性材料の中でも、感光層3から導電性基体2への電荷の移動が良好であることから、アルミニウム及びアルミニウム合金が好ましい。
導電性基体2の形状は、使用する画像形成装置の構造に合わせて適宜選択することができる。導電性基体2の形状としては、例えば、シート状、及びドラム状が挙げられる。また、導電性基体2の厚みは、導電性基体2の形状に応じて、適宜選択することができる。
[2.感光層]
感光層3は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂とを含有する。感光層3は更に添加剤を含有してもよい。感光層3の厚さは、感光層としての機能を十分に発現できれば、特に限定されない。具体的には、感光層3の厚さは、5μm以上100μm以下であってもよく、10μm以上50μm以下であることが好ましい。
以下、電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、バインダー樹脂及び任意成分である添加剤について説明する。
(電荷発生剤)
電荷発生剤は、感光体用の電荷発生剤である限り、特に限定されない。電荷発生剤としては、例えば、フタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、ビスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、無機光導電材料(例えば、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム及びアモルファスシリコン)の粉末、ピリリウム顔料、アンサンスロン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料及びキナクリドン系顔料が挙げられる。電荷発生剤は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
フタロシアニン系顔料としては、例えば、下記化学式(C−1)で表される無金属フタロシアニン、及び金属フタロシアニンが挙げられる。金属フタロシアニンとしては、例えば、下記化学式(C−2)で表されるチタニルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン及びクロロガリウムフタロシアニンが挙げられる。フタロシアニン系顔料は、結晶であってもよく、非結晶であってもよい。フタロシアニン系顔料の結晶形状(例えば、α型、β型、X型、Y型、V型及びII型)については特に限定されず、種々の結晶形状を有するフタロシアニン系顔料が使用される。
Figure 0006907878
Figure 0006907878
無金属フタロシアニンの結晶としては、例えば、無金属フタロシアニンのX型結晶(以下、X型無金属フタロシアニンと記載することがある。)が挙げられる。チタニルフタロシアニンの結晶としては、例えば、チタニルフタロシアニンのα型、β型及びY型結晶(以下、それぞれα型、β型及びY型チタニルフタロシアニンと記載することがある。)が挙げられる。ヒドロキシガリウムフタロシアニンの結晶としては、ヒドロキシガリウムフタロシアニンのV型結晶が挙げられる。
また、デジタル光学式の画像形成装置(例えば、半導体レーザーのような光源を使用した、レーザービームプリンター及びファクシミリ)に感光体1を適用する場合は、700nm以上の波長領域に感度を有する電荷発生剤を用いることが好ましい。この場合の電荷発生剤としては、700nm以上の波長領域で高い量子収率を有することから、フタロシアニン系顔料が好ましく、無金属フタロシアニン及びチタニルフタロシアニンがより好ましい。
また、短波長レーザー光源(例えば、350nm以上550nm以下の波長を有するレーザー光源)を用いた画像形成装置に感光体1を適用する場合は、電荷発生剤として、例えばアンサンスロン系顔料、及びペリレン系顔料が好適に用いられる。
電荷発生剤としては、転写メモリーの発生をより抑制する観点から、X型無金属フタロシアニンが好ましい。
電荷発生剤の含有量は、電荷を効率よく発生させる観点から、バインダー樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上50質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上30質量部以下であることがより好ましく、0.5質量部以上10質量部以下であることが特に好ましい。
(正孔輸送剤)
正孔輸送剤としては、例えば、含窒素環式化合物及び縮合多環式化合物が挙げられる。含窒素環式化合物及び縮合多環式化合物としては、例えば、トリフェニルアミン誘導体;ジアミン誘導体(より具体的には、N,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジン誘導体、N,N,N’,N’−テトラフェニルフェニレンジアミン誘導体、N,N,N’,N’−テトラフェニルナフチレンジアミン誘導体、ジ(アミノフェニルエテニル)ベンゼン誘導体、N,N,N’,N’−テトラフェニルフェナントリレンジアミン誘導体等);オキサジアゾール系化合物(より具体的には、2,5−ジ(4−メチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等);スチリル系化合物(より具体的には、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等);カルバゾール系化合物(より具体的には、ポリビニルカルバゾール等);有機ポリシラン化合物;ピラゾリン系化合物(より具体的には、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等);ヒドラゾン系化合物;インドール系化合物;オキサゾール系化合物;イソオキサゾール系化合物;チアゾール系化合物;チアジアゾール系化合物;イミダゾール系化合物;ピラゾール系化合物;トリアゾール系化合物が挙げられる。これらの正孔輸送剤は、一種を単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの正孔輸送剤のうち、転写メモリーの発生をより抑制する観点から、下記一般式(9)で表される化合物(以下、正孔輸送剤(9)と記載することがある。)が好ましい。
Figure 0006907878
一般式(9)中、R31、R32及びR33は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基又は炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基を表す。m1及びm2は、各々独立に、1以上3以下の整数を表す。n1、n2及びn3は、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。n1が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR31は互いに同一であっても異なってもよい。n2が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR32は互いに同一であっても異なってもよい。n3が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR33は互いに同一であっても異なってもよい。
一般式(9)中、R31、R32及びR33は、転写メモリーの発生を更に抑制する観点から、各々独立に、炭素原子数1以上4以下のアルキル基又は炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基を表すことが好ましい。
一般式(9)中、m1及びm2は、転写メモリーの発生を更に抑制する観点から、2又は3を表すことが好ましい。
一般式(9)中、n1は、転写メモリーの発生を更に抑制する観点から、1又は2を表すことが好ましい。同様の観点から、一般式(9)中、n2及びn3は、0を表すことが好ましい。
正孔輸送剤(9)としては、例えば、下記化学式(HT−1)〜(HT−7)で表される化合物(以下、それぞれ正孔輸送剤(HT−1)〜(HT−7)と記載することがある。)が挙げられる。
Figure 0006907878
これらの正孔輸送剤のうち、転写メモリーの発生を更に抑制する観点から、正孔輸送剤(HT−1)、(HT−3)、(HT−4)及び(HT−5)が好ましい。
正孔輸送剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、10質量部以上200質量部以下であることが好ましく、10質量部以上100質量部以下であることがより好ましい。
(電子輸送剤)
電子輸送剤は、第一電子輸送剤及び第二電子輸送剤を含む。第一電子輸送剤は、下記一般式(1)で表される化合物である。第二電子輸送剤は、下記一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)又は一般式(5)で表される化合物である。感光層3は、第一電子輸送剤の一種又は二種以上と、第二電子輸送剤の一種又は二種以上とを含む。
Figure 0006907878
一般式(1)中、R1及びR2は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、又は水素原子を表す。
Figure 0006907878
一般式(2)中、R11及びR12は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。一般式(3)中、R17及びR18は、各々独立に、炭素原子数1以上4以下のアルキル基を有してもよい炭素原子数6以上14以下のアリール基を表す。一般式(4)中、R19及びR20は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表し、R21は、ハロゲン原子を有してもよい炭素原子数6以上14以下のアリール基を表す。一般式(5)中、R22、R23、R24及びR25は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。
感光体1は、感光層3に第一電子輸送剤及び第二電子輸送剤を含むことにより、転写メモリーの発生を抑制できる。その理由は以下のように推測される。
第一電子輸送剤は、電子受容性が比較的高いため、電荷発生剤からキャリア(電子)を受容し易い傾向がある。また、第二電子輸送剤は、π共役系が比較的大きいため、複数の第二電子輸送剤のπ共役系が互いに重なり易くなり、複数の第二電子輸送剤の分子間におけるキャリア(電子)の移動距離が比較的小さくなる。そのため、第二電子輸送剤は、キャリア(電子)の輸送性が高くなる傾向がある。よって、感光体1は、キャリア(電子)の受容性が比較的高い第一電子輸送剤と、キャリア(電子)の輸送性が比較的高い第二電子輸送剤とを感光層3内に含むことで、感光層3内の残留電荷を低減でき、転写メモリーの発生を抑制できると考えられる。
一般式(1)中、R1及びR2は、転写メモリーの発生をより抑制する観点から、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表すことが好ましく、炭素原子数1以上4以下のアルキル基を表すことがより好ましく、炭素原子数1以上4以下の分枝鎖状のアルキル基を表すことが更に好ましい。
一般式(2)中、R11及びR12は、転写メモリーの発生をより抑制する観点から、各々独立に、炭素原子数1以上6以下の分枝鎖状のアルキル基を表すことが好ましい。
一般式(3)中、R17及びR18は、転写メモリーの発生をより抑制する観点から、各々独立に、炭素原子数1以上4以下のアルキル基を有するフェニル基を表すことが好ましく、炭素原子数1以上4以下のアルキル基を2つ有するフェニル基を表すことがより好ましい。
一般式(4)中、R19及びR20は、転写メモリーの発生をより抑制する観点から、各々独立に、炭素原子数1以上4以下のアルキル基を表すことが好ましい。同様の観点から、一般式(4)中、R21は、ハロゲン原子を有するフェニル基を表すことが好ましく、塩素原子を有するフェニル基を表すことがより好ましい。
一般式(5)中、R22、R23、R24及びR25は、転写メモリーの発生をより抑制する観点から、各々独立に、炭素原子数1以上4以下のアルキル基を表すことが好ましい。
転写メモリーの発生をより抑制する観点から、第二電子輸送剤としては、一般式(2)、一般式(4)又は一般式(5)で表される化合物が好ましい。
第一電子輸送剤としては、例えば、下記化学式(ET−1)で表される化合物(以下、電子輸送剤(ET−1)と記載することがある。)が挙げられる。また、第二電子輸送剤としては、例えば、下記化学式(ET−2)〜(ET−5)で表される化合物(以下、それぞれ電子輸送剤(ET−2)〜(ET−5)と記載することがある。)が挙げられる。
Figure 0006907878
第一電子輸送剤と第二電子輸送剤との含有量比は、転写メモリーの発生をより抑制する観点から、質量比(第一電子輸送剤/第二電子輸送剤)として1/4以上4/1以下であることが好ましい。
感光層3は、上述した第一電子輸送剤及び第二電子輸送剤以外に他の電子輸送剤を含んでもよい。他の電子輸送剤としては、例えばキノン系化合物、ジイミド系化合物、ヒドラゾン系化合物、マロノニトリル系化合物、チオピラン系化合物、トリニトロチオキサントン系化合物、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン系化合物、ジニトロアントラセン系化合物、ジニトロアクリジン系化合物、テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼン、ジニトロアクリジン、無水コハク酸、無水マレイン酸、及びジブロモ無水マレイン酸のうち、第一電子輸送剤及び第二電子輸送剤とは異なる構造の化合物が使用できる。電子輸送剤の合計質量に対する第一電子輸送剤及び第二電子輸送剤の合計の含有量は、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
電子輸送剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、5質量部以上100質量部以下であることが好ましく、10質量部以上80質量部以下であることがより好ましく、30質量部以上60質量部以下であることが特に好ましい。
(バインダー樹脂)
バインダー樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及び光硬化性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル酸重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂及びポリエーテル樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂及びメラミン樹脂が挙げられる。光硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ−アクリル酸系樹脂(エポキシ化合物のアクリル酸付加物)及びウレタン−アクリル酸系共重合体(ウレタン化合物のアクリル酸付加物)が挙げられる。これらのバインダー樹脂は、一種を単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの樹脂の中では、加工性、機械的特性、光学的特性及び耐摩耗性のバランスに優れた感光層3が得られることから、ポリカーボネート樹脂が好ましい。ポリカーボネート樹脂の例としては、下記化学式で表されるビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂、ビスフェノールZC型ポリカーボネート樹脂、ビスフェノールC型ポリカーボネート樹脂及びビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂が挙げられる。
Figure 0006907878
バインダー樹脂の粘度平均分子量は、30,000以上であることが好ましく、35,000以上55,000以下であることがより好ましい。バインダー樹脂の粘度平均分子量が35,000以上であると、感光層3の耐摩耗性を向上させ易い。バインダー樹脂の粘度平均分子量が55,000以下であると、感光層3の形成時にバインダー樹脂が溶剤に溶解し易くなり、感光層用塗布液の粘度が高くなり過ぎない。その結果、感光層3を形成し易くなる。
(添加剤)
任意成分である添加剤としては、例えば、劣化防止剤(より具体的には、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、消光剤、紫外線吸収剤等)、軟化剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、ドナー、界面活性剤、及びレベリング剤が挙げられる。添加剤を添加する場合は、これらの添加剤の一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、チオエーテル化合物、及びホスファイト化合物が挙げられる。これらの酸化防止剤の中でも、ヒンダードフェノール化合物及びヒンダードアミン化合物が好ましい。
[3.中間層]
上述したように感光体1は、中間層4(例えば、下引き層)を有してもよい。中間層4は、例えば、無機粒子、及び中間層に用いられる樹脂(中間層用樹脂)を含有する。中間層4を介在させると、リーク発生を抑制し得る程度の絶縁状態を維持しつつ、感光体1を露光した時に発生する電流の流れを円滑にして、電気抵抗の上昇を抑えることができる。
無機粒子としては、例えば、金属(より具体的には、アルミニウム、鉄、銅等)の粒子、金属酸化物(より具体的には、酸化チタン、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化亜鉛等)の粒子、及び非金属酸化物(より具体的には、シリカ等)の粒子が挙げられる。これらの無機粒子は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。なお、無機粒子は、表面処理を施してもよい。
中間層用樹脂としては、中間層を形成する樹脂として用いることができれば、特に限定されない。
[4.感光体の製造方法]
感光体1の製造方法について説明する。感光体1の製造方法は、例えば、感光層形成工程を有する。感光層形成工程では、感光層3を形成するための感光層用塗布液を調製する。次いで、感光層用塗布液を導電性基体2上に塗布する。次いで、適宜な方法で乾燥することによって、塗布した感光層用塗布液に含まれる溶剤の少なくとも一部を除去して感光層3を形成する。感光層用塗布液は、例えば、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂と、溶剤とを含む。このような感光層用塗布液は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂とを溶剤に溶解又は分散させることにより調製する。感光層用塗布液は、必要に応じて各種添加剤を加えてもよい。
以下、感光層形成工程の詳細を説明する。感光層用塗布液に含有される溶剤は、感光層用塗布液に含まれる各成分を溶解又は分散できれば、特に限定されない。溶剤としては、例えば、アルコール(より具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等)、脂肪族炭化水素(より具体的には、n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等)、芳香族炭化水素(より具体的には、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭化水素(より具体的には、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン等)、エーテル(より具体的には、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等)、ケトン(より具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、エステル(より具体的には、酢酸エチル、酢酸メチル等)、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、及びジメチルスルホキシドが挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの溶剤のうち、非ハロゲン溶剤を用いることが好ましい。
感光層用塗布液は、それぞれ各成分を混合し、溶剤に分散することにより調製される。混合又は分散には、例えば、ビーズミル、ロールミル、ボールミル、アトライター、ペイントシェーカー、又は超音波分散器を用いることができる。
感光層用塗布液は、各成分の分散性を向上させるために、例えば、界面活性剤を含有してもよい。
感光層用塗布液を塗布する方法としては、感光層用塗布液を均一に塗布できる方法であれば、特に限定されない。塗布方法としては、例えば、ディップコート法、スプレーコート法、スピンコート法、及びバーコート法が挙げられる。
感光層用塗布液に含まれる溶剤の少なくとも一部を除去する方法としては、感光層用塗布液中の溶剤の少なくとも一部を蒸発させ得る方法であれば、特に限定されない。除去する方法としては、例えば、加熱、減圧、又は加熱と減圧との併用が挙げられる。より具体的には、高温乾燥機、減圧乾燥機等を用いて、熱処理(熱風乾燥)する方法が挙げられる。熱処理条件は、例えば、40℃以上150℃以下の温度、かつ3分間以上120分間以下の時間である。
なお、感光体1の製造方法は、必要に応じて中間層4を形成する工程等を更に有してもよい。中間層4を形成する工程は、公知の方法を適宜選択することができる。
以上説明した本実施形態の感光体は、転写メモリーの発生を抑制することができるため、種々の画像形成装置で好適に使用できる。
<第二実施形態:画像形成装置>
以下、第二実施形態に係る画像形成装置の一態様について、タンデム方式のカラー画像形成装置を例に挙げて説明する。図4は、第二実施形態に係る画像形成装置の一例を示す図である。第二実施形態に係る画像形成装置100は、像担持体30と、帯電部42と、露光部44と、現像部46と、転写部48とを備える。像担持体30は、第一実施形態に係る感光体である。帯電部42は、像担持体30の表面を帯電する。帯電部42の帯電極性は、正極性である。露光部44は、帯電された像担持体30の表面を露光して、像担持体30の表面に静電潜像を形成する。現像部46は、静電潜像をトナー像として現像する。転写部48は、像担持体30の表面と記録媒体P(被転写体)とを接触させながらトナー像を像担持体30から記録媒体Pへ転写する。以上、第二実施形態に係る画像形成装置100の概要を説明した。
第二実施形態に係る画像形成装置100は、画像不良の発生を抑制することができる。その理由は、以下のように推測される。第二実施形態に係る画像形成装置100は、像担持体30として第一実施形態に係る感光体を備える。第一実施形態に係る感光体は、転写メモリーの発生を抑制することができる。よって、第二実施形態に係る画像形成装置100は、例えば後述する画像ゴースト等の画像不良の発生を抑制することができる。以下、転写メモリーの発生に起因する画像ゴーストについて説明する。
画像形成プロセスで転写メモリーが発生すると、像担持体30の表面における基準周(連続的に画像が形成される場合の任意の1周)の周回の非露光領域は、基準周の周回の露光領域に比べ、基準周の次周回の帯電時に電位が低下する傾向がある。このため、基準周の非露光領域は、次周回の現像工程において正常時よりも正帯電トナーを引き付け易くなる。その結果、基準周の次周回において、基準周の非画像部(非露光領域)を反映した画像が形成され易い。このような基準周の非画像部を反映した画像が次周回で形成される画像不良が、転写メモリーに起因して発生する画像ゴーストである。
図5を参照して、画像ゴーストについて説明する。図5は、画像ゴーストが発生した画像60を示す図である。画像60は、領域62及び領域64を含む。領域62は像担持体1周分(基準周の1周分)に相当する領域であり、領域64も像担持体1周分(基準周の次周回1周分)に相当する領域である。領域62は画像66を含む。画像66は、正方形状のソリッド画像から構成される。領域64は画像68及び画像69を含む。画像68は、正方形状のハーフトーン画像である。画像69は、領域64における画像68を除いた領域のハーフトーン画像である。なお、領域64の設計画像は、全面ハーフトーン画像である。図5に示すように、画像69は、画像68に比べ画像濃度が濃い。画像69は、領域62の非露光領域を反映し、設計画像濃度より濃くなった画像不良(画像ゴースト)である。
以下、図4を参照して画像形成装置100の各部について詳細に説明する。
画像形成装置100は、直接転写方式を採用する。つまり、画像形成装置100では、転写部48が、像担持体30の表面と記録媒体Pとを接触させながらトナー像を記録媒体Pに転写する。通常、直接転写方式を採用する画像形成装置では、像担持体が転写バイアスの影響を受けやすいため、転写メモリーが発生し易い。しかし、第二実施形態に係る画像形成装置100は、像担持体30として第一実施形態に係る感光体を備える。第一実施形態に係る感光体は、転写メモリーの発生を抑制することができる。よって、像担持体30として第一実施形態に係る感光体を備えると、直接転写方式を採用する画像形成装置100であっても、転写メモリーに起因する画像不良の発生が抑制される。
画像形成装置100は、画像形成ユニット40a、40b、40c及び40dと、転写ベルト50と、定着部54とを備える。以下、区別する必要がない場合には、画像形成ユニット40a、40b、40c及び40dの各々を、画像形成ユニット40と記載する。
画像形成ユニット40は、像担持体30と、帯電部42と、露光部44と、現像部46と、転写部48と、像担持体30の表面を清掃するクリーニング部52とを備える。クリーニング部52は、クリーニングブレードである。通常、クリーニングブレードを備えた画像形成装置では、像担持体とクリーニングブレードとが接触することにより、像担持体が摩擦帯電し易い。そのため、クリーニングブレードを備えた画像形成装置は、摩擦帯電により発生した電荷が像担持体中に残留することによって、転写メモリーが発生し易い。しかし、第二実施形態に係る画像形成装置100は、像担持体30として第一実施形態に係る感光体を備える。第一実施形態に係る感光体は、転写メモリーの発生を抑制することができる。よって、像担持体30として第一実施形態に係る感光体を備えると、クリーニングブレードを備えた画像形成装置100であっても、転写メモリーに起因する画像不良の発生が抑制される。
像担持体30は、画像形成ユニット40の中央位置において、矢符方向(反時計回り)に回転可能に設けられる。像担持体30の周囲には、帯電部42を基準として像担持体30の回転方向の上流側から順に、帯電部42、露光部44、現像部46、転写部48、及びクリーニング部52が設けられる。なお、画像形成ユニット40には、除電部(不図示)が更に備えられてもよい。
画像形成ユニット40a〜40dの各々によって、転写ベルト50上の記録媒体Pに、複数色(例えば、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの4色)のトナー像が順に重ねられる。
帯電部42は、帯電ローラーである。帯電ローラーは、像担持体30の表面と接触しながら像担持体30の表面を帯電する。通常、帯電ローラーを備える画像形成装置では、転写メモリーに起因する画像不良が生じ易い。しかし、第二実施形態に係る画像形成装置100は、像担持体30として第一実施形態に係る感光体を備える。第一実施形態に係る感光体は、転写メモリーの発生を抑制することができる。よって、帯電部42として帯電ローラーを備える画像形成装置100であっても、転写メモリーに起因する画像不良の発生が抑制される。なお、他の接触帯電方式の帯電部としては、例えば、帯電ブラシが挙げられる。また、帯電部は、非接触方式であってもよい。非接触方式の帯電部としては、例えば、コロトロン帯電部、及びスコロトロン帯電部が挙げられる。
帯電部42が印加する電圧は、特に限定されない。帯電部42が印加する電圧としては、直流電圧、交流電圧、及び重畳電圧(直流電圧に交流電圧が重畳した電圧)が挙げられ、より好ましくは直流電圧が挙げられる。直流電圧は交流電圧及び重畳電圧に比べ、以下に示す優位性がある。帯電部42が直流電圧のみを印加すると、像担持体30に印加される電圧値が一定であるため、像担持体30の表面を一様に一定電位まで帯電させ易い。また、帯電部42が直流電圧のみを印加すると、感光層の磨耗量が減少する傾向がある。その結果、好適な画像を形成することができる。
露光部44は、帯電された像担持体30の表面を露光する。これにより、像担持体30の表面に静電潜像が形成される。静電潜像は、画像形成装置100に入力された画像データに基づいて形成される。
現像部46は、像担持体30の表面にトナーを供給し、静電潜像をトナー像として現像する。現像部46としては、例えば、像担持体30の表面と接触しながら静電潜像をトナー像として現像する現像部を採用することができる。
転写ベルト50は、像担持体30と転写部48との間に記録媒体Pを搬送する。転写ベルト50は、無端状のベルトである。転写ベルト50は、矢符方向(時計回り)に回転可能に設けられる。
転写部48は、現像部46によって現像されたトナー像を、像担持体30の表面から記録媒体Pへ転写する。像担持体30から記録媒体Pにトナー像が転写されるときに、像担持体30は記録媒体Pと接触している。転写部48としては、例えば、転写ローラーが挙げられる。
定着部54は、転写部48によって記録媒体Pに転写された未定着のトナー像を、加熱及び/又は加圧する。定着部54は、例えば、加熱ローラー及び/又は加圧ローラーである。トナー像を加熱及び/又は加圧することにより、記録媒体Pにトナー像が定着する。その結果、記録媒体Pに画像が形成される。
以上、第二実施形態に係る画像形成装置の一例について説明したが、第二実施形態に係る画像形成装置は、上述した画像形成装置100に限定されない。例えば、上述した画像形成装置100はタンデム方式の画像形成装置であったが、第二実施形態に係る画像形成装置はこれに限定されず、例えばロータリー方式の画像形成装置であってもよい。また、第二実施形態に係る画像形成装置は、モノクロ画像形成装置であってもよい。この場合、画像形成装置は、例えば画像形成ユニットを1つだけ備えていればよい。また、第二実施形態に係る画像形成装置は、中間転写方式を採用してもよい。第二実施形態に係る画像形成装置が中間転写方式を採用する場合、被転写体は中間転写ベルトに相当する。
<第三実施形態:プロセスカートリッジ>
第三実施形態に係るプロセスカートリッジは、第一実施形態に係る感光体を備える。引き続き、図4を参照して、第三実施形態に係るプロセスカートリッジについて説明する。
プロセスカートリッジは、ユニット化された部分を含む。ユニット化された部分は、像担持体30を含む。ユニット化された部分は、像担持体30に加えて、帯電部42、露光部44、現像部46、転写部48、及びクリーニング部52からなる群より選択される少なくとも1つを含んでもよい。プロセスカートリッジは、例えば、画像形成ユニット40a〜40dの各々に相当する。プロセスカートリッジには、除電器(不図示)が更に備えられてもよい。プロセスカートリッジは、例えば画像形成装置100に対して着脱自在に設計される。この場合のプロセスカートリッジは、取り扱いが容易であり、像担持体30の感度特性等が劣化した場合に、像担持体30を含めて容易かつ迅速に交換することができる。
以上、第三実施形態に係るプロセスカートリッジを説明した。第三実施形態に係るプロセスカートリッジは、像担持体として第一実施形態に係る感光体を備えることで、画像不良の発生を抑制することができる。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明する。なお、本発明は実施例の範囲に何ら限定されるものではない。
<実施例及び比較例で用いた材料>
感光層を作製するための材料として、以下の電荷発生剤、正孔輸送剤、及び電子輸送剤を準備した。
[電荷発生剤]
X型無金属フタロシアニン(以下、電荷発生剤(CG−1)と記載する。)、及びY型チタニルフタロシアニン(以下、電荷発生剤(CG−2)と記載する。)を準備した。
[正孔輸送剤]
正孔輸送剤として、第一実施形態で述べた正孔輸送剤(HT−1)〜(HT−7)を準備した。更に、正孔輸送剤(HT−8)及び(HT−9)も準備した。正孔輸送剤(HT−8)及び(HT−9)は、それぞれ以下に示す化学式(HT−8)及び(HT−9)で表される正孔輸送剤である。
Figure 0006907878
[電子輸送剤]
第一実施形態で説明した電子輸送剤(ET−1)〜(ET−5)を準備した。更に、電子輸送剤(ET−A)及び(ET−B)も準備した。電子輸送剤(ET−A)及び(ET−B)は、それぞれ以下に示す化学式(ET−A)及び(ET−B)で表される電子輸送剤である。
Figure 0006907878
<感光体の作製>
以下に示す方法により感光体(A−1)〜(A−16)及び(B−1)〜(B−12)を作製した。
[感光体(A−1)の作製]
電荷発生剤(CG−1)(5.0質量部)と、正孔輸送剤(HT−5)(50.0質量部)と、電子輸送剤(ET−1)(17.5質量部)と、電子輸送剤(ET−2)(17.5質量部)と、バインダー樹脂としてのビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学株式会社製「PCZ500」、粘度平均分子量50,000)(100.0質量部)と、溶剤としてのテトラヒドロフラン(800.0質量部)とをボールミル内に投入した。これらの材料と溶剤とをボールミルにより50時間混合して、材料を溶剤に分散させた。これにより、感光層用塗布液を得た。この感光層用塗布液を、導電性基体としてのアルミニウム製のドラム状支持体上に、ディップコート法を用いて塗布した。塗布した感光層用塗布液を100℃で40分間熱風乾燥させた。これにより、導電性基体上に感光層(膜厚30μm)を形成し、単層型感光体である感光体(A−1)を得た。
[感光体(A−2)〜(A−16)及び(B−1)〜(B−12)の作製]
以下の点を変更した以外は、感光体(A−1)の作製と同様の方法で、感光体(A−2)〜(A−16)及び(B−1)〜(B−12)を作製した。
(変更点)
感光体(A−1)の作製に用いた電荷発生剤(CG−1)を、表1に示す電荷発生剤に変更した。感光体(A−1)の作製に用いた正孔輸送剤(HT−5)を、表1に示す正孔輸送剤に変更した。感光体(A−1)の作製に用いた電子輸送剤(ET−1)及び(ET−2)を、表1に示す電子輸送剤に変更すると共に、電子輸送剤の含有量比を表1に示す質量比に変更した。感光体(A−2)〜(A−16)及び(B−1)〜(B−12)の作製に用いたそれぞれの電子輸送剤の合計質量は、感光体(A−1)の作製に用いた電子輸送剤の合計質量と同じであった。
Figure 0006907878
<感光体の評価>
[露光後電位及び転写メモリー電位の測定]
感光体(A−1)〜(A−16)及び(B−1)〜(B−12)の各々に対して、露光後電位及び転写メモリー電位の測定を行った。評価には、画像形成装置(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「FS−C5250DN」)を用いた。この画像形成装置は、感光体の表面と中間転写ベルトとを接触させながらトナー像を感光体から中間転写ベルトへ転写する方式を採用していた。また、この画像形成装置は、直流電圧を印加する接触方式の帯電ローラーを帯電部として備えていた。この帯電ローラーは、エピクロルヒドリン樹脂に導電性カーボンを分散させた帯電性ゴムからなる弾性体層を備えていた。
まず、上記画像形成装置に感光体を装着し、帯電部の帯電電圧を調整し、非露光時の現像部位置に対応する感光体の帯電電位を+570V±10Vに設定した。
次いで、バンドパスフィルターを用いて、ハロゲンランプの白色光から単色光(波長780nm、半値幅20nm、光強度1.16μJ/m2)を取り出した。取り出した単色光で感光体の表面の一部を露光し、現像部位置に対応する感光体の露光領域及び非露光領域について、それぞれ表面電位を測定した。測定された露光領域の表面電位を、露光後電位VL(単位:V)とした。また、測定された非露光領域(白紙部)の表面電位を白紙部電位V3(単位:V)とした。なお、露光後電位VL及び白紙部電位V3は、転写バイアスをオフにした状態で測定された。
次いで、−2.0kVの転写バイアスを印加し、転写バイアスをオンにした状態で測定したこと以外は、白紙部電位V3の測定と同様の条件で非露光領域の表面電位を測定した。得られた非露光領域(白紙部)の表面電位を、白紙部電位V4とした。得られたV3とV4とから数式「転写メモリー電位ΔVtc=V3−V4」を用いて転写メモリー電位ΔVtc(単位:V)を得た。なお、測定環境は、温度23℃かつ湿度50%RHであった。
得られた露光後電位VL及び転写メモリー電位ΔVtcを表2に示す。なお、露光後電位VLの絶対値が小さいほど、感光体の感度特性が優れていることを示す。また、転写メモリー電位ΔVtcの絶対値が小さいほど、転写メモリーの発生が抑制されていることを示す。
Figure 0006907878
表1に示すように、感光体(A−1)〜(A−16)では、感光層が、一般式(1)に包含される電子輸送剤と、一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)又は一般式(5)に包含される電子輸送剤とを含有していた。
表2に示すように、感光体(A−1)〜(A−16)では、ΔVtcが12V以上24V以下であった。
表1に示すように、感光体(B−1)、(B−2)、(B−4)、(B−6)、(B−7)及び(B−9)〜(B−11)では、感光層が、一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)及び一般式(5)に包含される電子輸送剤を含有していなかった。感光体(B−3)〜(B−5)、(B−8)及び(B−12)では、感光層が、一般式(1)に包含される電子輸送剤を含有していなかった。
表2に示すように、感光体(B−1)〜(B−12)では、ΔVtcが28V以上であった。
以上の結果から明らかなように、感光体(A−1)〜(A−16)は、感光体(B−1)〜(B−12)に比べ、転写メモリーの発生を抑制できていた。
本発明に係る感光体は、画像形成装置に利用することができる。
1 電子写真感光体
2 導電性基体
3 感光層

Claims (8)

  1. 導電性基体と感光層とを備える電子写真感光体であって、
    前記感光層は、単層であり、かつ電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤及びバインダー樹脂を含み、
    前記電子輸送剤は、第一電子輸送剤及び第二電子輸送剤を含み、
    前記第一電子輸送剤は、下記一般式(1)で表される化合物であり、
    前記第二電子輸送剤は、下記一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)又は一般式(5)で表される化合物であり、
    前記正孔輸送剤は、下記化学式(HT−1)又は化学式(HT−3)で表される化合物を含む、電子写真感光体。
    Figure 0006907878
    (前記一般式(1)中、R1及びR2は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、又は水素原子を表す。)
    Figure 0006907878
    (前記一般式(2)中、R11及びR12は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表し、
    前記一般式(3)中、R17及びR18は、各々独立に、炭素原子数1以上4以下のアルキル基を有してもよい炭素原子数6以上14以下のアリール基を表し、
    前記一般式(4)中、
    19及びR20は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表し、
    21は、ハロゲン原子を有してもよい炭素原子数6以上14以下のアリール基を表し、
    前記一般式(5)中、R22、R23、R24及びR25は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。)
    Figure 0006907878
  2. 前記第二電子輸送剤は、前記一般式(2)、一般式(4)又は一般式(5)で表される化合物である、請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記一般式(1)中、R1及びR2は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表し、
    前記一般式(3)中、R17及びR18は、各々独立に、炭素原子数1以上4以下のアルキル基を有するフェニル基を表し、
    前記一般式(4)中、R21は、ハロゲン原子を有するフェニル基を表す、請求項1に記載の電子写真感光体。
  4. 前記第一電子輸送剤は、下記化学式(ET−1)で表される化合物を含み、
    前記第二電子輸送剤は、下記化学式(ET−2)、化学式(ET−3)、化学式(ET−4)又は化学式(ET−5)で表される化合物を含む、請求項3に記載の電子写真感光体。
    Figure 0006907878
  5. 像担持体と、
    前記像担持体の表面を帯電する帯電部と、
    帯電された前記像担持体の前記表面を露光して、前記像担持体の前記表面に静電潜像を形成する露光部と、
    前記静電潜像をトナー像として現像する現像部と、
    前記トナー像を前記像担持体から被転写体へ転写する転写部と
    を備える画像形成装置であって、
    前記像担持体は、請求項1〜の何れか一項に記載の電子写真感光体であり、
    前記帯電部の帯電極性は、正極性であり、
    前記転写部は、前記像担持体の前記表面と前記被転写体とを接触させながら前記トナー像を前記像担持体から前記被転写体へ転写する、画像形成装置。
  6. 前記被転写体は、記録媒体である、請求項に記載の画像形成装置。
  7. 前記帯電部は、前記像担持体の前記表面と接触しながら、前記像担持体の前記表面を帯電する、請求項又はに記載の画像形成装置。
  8. 請求項1〜の何れか一項に記載の電子写真感光体を備える、プロセスカートリッジ。
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