JP6906654B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、より特定的には、半導体素子が配置された絶縁基板を外部に接続する半導体装置およびその製造方法に関する。
従来、発電・送電から効率的なエネルギーの利用・再生まであらゆる場面で利用される半導体装置が知られている。このような半導体装置として、半導体素子が配置された絶縁基板を冷却部材に接続した構成を有するものがある。また、当該半導体装置においては、半導体素子を内部に配置するようにケースが配置されるとともに、当該ケースの内部に樹脂が充填される場合がある。
このような半導体装置の生産性と信頼性向上のため、たとえばフィラーを分散させたエポキシ封止樹脂をケースに注入するダイレクトポッティング封止技術が普及しつつある。また、このような半導体装置では、絶縁基板の冷却部材に対する密着性の確保が課題となっている。
たとえば、特開2000−200865号公報では、あらかじめ下に凸のそりを与えた絶縁基板を用い、半導体素子をアセンブリしてモジュール化し、冷却部材に対して当該モジュールをネジ固定することで絶縁基板と冷却部材との間に放熱グリスを均一に広げ、密着性を確保することが開示されている。
また、特開平8−236667号公報では、半導体素子が設置された絶縁基板の外縁より内側を押圧して下向きに凸形状の反りを生じさせることにより冷却部材へ絶縁基板を押し付け、当該絶縁基板と冷却部材との密着性を高めることが開示されている。
特開2000−200865号公報 特開平8−236667号公報
ここで、半導体装置としては、高電圧・大電流を扱うパワー半導体素子を用いたものが知られており、接合部の抵抗によるジュール熱や変換ロスによる発熱を外部に効率よく排出する機能が求められる。輸送機器やFAなどの産業用で一般に用いられるケース型半導体装置(ケースの内部に半導体素子を収納した構成の半導体装置)では、底面の絶縁基板を冷却部材に対して熱伝導させるために放熱グリスを用いるのが通常である。このグリスを十分に広げることや、グリス中に空気をかみ込むことによってできる空隙(ボイド)発生を抑制することが、効率的な放熱を長期的に実現するうえで重要となる。そのためには半導体装置の底面に露出する絶縁基板やヒートシンクのそりをコントロールすることが重要であり、冷却器を固定するためのネジ締めによるケースなどの変形も考慮する必要がある。
また、ケース内部のパワー半導体素子や配線を絶縁封止するために、信頼性を向上させる目的で上述したようにダイレクトポッティング封止樹脂の適用が進んでいる。ダイレクトポッティング封止樹脂は、エポキシ樹脂にシリカなどのフィラーを分散させた液状樹脂を、ケース内部に注入したのちに加熱硬化させる封止樹脂である。このようなダイレクトポッティング封止樹脂を用いれば、トランスファモールどのような金型が不要である。しかし、上記ダイレクトポッティング封止樹脂はゲルに比較すると弾性係数が高く、硬化収縮による半導体装置の変形も大きいため、上述のような絶縁基板の反りのコントロールのためには新しい概念を適用する必要がある。
しかし、上記特開2000−200865号公報に開示された技術では、反った絶縁基板に対してパワー半導体素子などの半導体素子をダイボンドしたり配線のためのワイヤボンドを行う必要がある。この場合、位置決めや接合条件の安定化が困難であるため、このような作業の作業性は平坦な絶縁基板を用いる場合の作業性よりも劣るとともに、歩留および生産性の低下や信頼性の低下の要因となると考えられる。また、絶縁基板を冷却部材へ固定するためのネジ固定時に、ネジ締め部で絶縁基板が冷却部材に対して密着すると、絶縁基板が逆ぞりしようとするために空気をかみ込む可能性があった。
また、上記特開平8−236667号公報に開示された技術では、ベースとなる金属製の放熱部材と絶縁基板との線膨張差の吸収について考慮しているが、絶縁封止用の樹脂との関係について特に考慮していない。このため、絶縁基板において安定した凸形状の反りを与えて管理することが難しい。すなわち、冷却部材への絶縁基板の密着性を確実に高めることが難しく、さらに半導体装置の製造工程における生産性や歩留の点でも問題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するために成されたものであり、この発明の目的は、安定した絶縁基板の凸形状の反りを実現できるとともに、冷却部材など半導体装置の外部に位置する外部部材と絶縁基板との密着性を確保でき、高い信頼性を有する半導体装置およびその製造方法を得ることを目的とする。
この発明の1実施形態に係る半導体装置は、絶縁基板と、絶縁基板の第1の面上に配置された半導体素子と、半導体素子を内側に収容するように絶縁基板と接続されたケースと、ケースの内側に半導体素子を埋め込むように充填された樹脂とを備え、絶縁基板の厚みをt1、樹脂の厚みをt2、絶縁基板の線膨張係数をα1、樹脂の線膨張係数をα2とした場合に、t2≧t1、およびα2≧α1、という関係式を満足し、絶縁基板は第2の面が凸形状となるように反っている。
上記によれば、半導体装置において安定した絶縁基板の凸形状の反りを実現できるとともに、冷却部材と絶縁基板との密着性を確保でき、高い信頼性を有する半導体装置を得ることができる。
本発明の実施の形態1による半導体装置の断面模式図である。 図1に示した半導体装置の上面図である。 図1に示した半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。 図3に示した半導体装置の製造方法を説明するための断面模式図である。 図3に示した半導体装置の製造方法を説明するための断面模式図である。 図3に示した半導体装置の製造方法を説明するための断面模式図である。 図1に示した半導体装置の変形例を示す断面模式図である。 図1に示した半導体装置の変形例を示す断面模式図である。 本発明の実施の形態2による半導体装置の断面模式図である。 図9に示した半導体装置の変形例を示す断面模式図である。
以下、添付の図面を用いて、本発明の実施の一形態を説明する。なお、以下の図面において相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による半導体装置の断面模式図である。図2は図1に示した半導体装置の上面図であり、説明のためダイレクトポッティング封止樹脂(ダイレクトポッティングにより形成された封止樹脂、以下単に封止樹脂とも呼ぶ)の表示を省略している。
<半導体装置の構成>
図1および図2を参照して、半導体装置は、絶縁基板1(以下、基板1とも呼ぶ)と、半導体素子としてのパワー半導体素子3と、ケース51と、ケース51内に充填されている樹脂としてのダイレクトポッティング封止樹脂6(以下、単に封止樹脂6とも呼ぶ)とを主に備える。半導体装置はさらに、半導体装置の外部に位置する外部部材の一例である冷却部材としての冷却器54にケース51を固定する固定部材としてのネジ52を備える。絶縁基板1の厚みをt1、ダイレクトポッティング封止樹脂6の厚みをt2、絶縁基板1の線膨張係数をα1、ダイレクトポッティング封止樹脂6の線膨張係数をα2とした場合に、半導体装置はt2≧t1、およびα2≧α1、という関係式を満足する。絶縁基板1は、パワー半導体素子3が配置された第1の面と反対側の第2の面が凸形状となるように反っている。
絶縁基板1のサイズは、たとえば縦:70mm×横:70mm×厚さ:3mmである。絶縁基板1は、銅基材13上にエポキシ絶縁層12および銅配線11が形成された多層構造を有している。このような多層構造の絶縁基板1における線膨張係数については、各層の材質に応じた線膨張係数を体積比などで比例配分して決定することができるし、実際に多層構造の絶縁基板1について線膨張係数を実験的に測定してもよい。絶縁基板1の第1の面である表面上にパワー半導体素子3が配置されている。パワー半導体素子3としては、たとえばサイズが縦:15mm×横:15mm×厚さ:0.3mmのIGBTおよびサイズが縦:12mm×横:15mm×厚さ:0.3mmのダイオードを用いることができる。
パワー半導体素子3は、はんだ(たとえばSn−Ag−Cuはんだを用いることができ、当該はんだの融点は217℃である)によって絶縁基板1の銅配線11上にダイボンディングされている。パワー半導体素子3は、ワイヤボンディングにより形成された配線41(たとえば主回路側の配線φ0.4mmのアルミニウム製配線)によって、ケース51の外部信号端子42および外部主端子43との間において電気回路を形成している。なお、外部主端子43には開口部が形成されており、当該開口部下にはナット44が配置されている。ここで、ケース51としては、平面形状がたとえば四角形状である樹脂製のケースを用いることができ、具体的にはサイズが縦:120mm×横:80mm×高さ:20mmであり、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂製であって平面形状が四角形状の枠体をケース51として用いることができる。ケース51は、絶縁基板1の外周を囲むように配置されている。ケース51の外周部には、外側に突出するスリーブ部53が形成されている。
ケース51と絶縁基板1とにより囲まれた領域(ケース51の内側の領域)には、パワー半導体素子3と配線41を絶縁封止するダイレクトポッティング封止樹脂6が注型されている。ダイレクトポッティング封止樹脂6としては、たとえばエポキシ樹脂にシリカフィラーを分散させた樹脂を用いることができる。ケース51のスリーブ部53にはネジ52を通すための貫通穴が形成されている。ネジ52により、ケース51は冷却器54に対して固定されている。冷却器54としては、たとえばサイズが縦:120mm×横:80mm×高さ:20mmであって、絶縁基板1と接触する上部平坦部と、当該上部平坦部から絶縁基板1と接触する側とは反対側に突出する複数のフィン部とを含む冷却器54を用いることができる。当該冷却器54の材料としては、任意の材料を用いることができるがたとえばアルミニウム(より具体的にはアルミ鋳造製)とすることができる。絶縁基板1と冷却器54との間には放熱グリス7が供給されている。放熱グリス7としては、たとえばシリコーン樹脂にシリカフィラーが分散したものを用いることができる。
絶縁基板1は、冷却器54に対向する側の第2の面が凸形状となるように反った状態になっている。また、ケース51の内周側の底部には、絶縁基板1の外縁を保持するための段差部511が形成されている。段差部511において外縁が冷却器54側に押圧された状態となっているとともに、絶縁基板1は第2の面が凸形状となるように反った状態であるので、絶縁基板1と冷却器54との間の密着性は良好な状態となっている。
<半導体装置の製造方法>
図3は、図1および図2に示した半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。図4〜図6は、図3に示した製造方法を説明するための断面模式図である。以下、図3〜図6を参照して、半導体装置の製造方法を説明する。
図3に示すように、まず準備工程(S10)を実施する。具体的には、図4に示すように、絶縁基板1の銅配線11上にはんだ31とパワー半導体素子3とを重ねて加熱することでダイボンディングを行う。さらに、絶縁基板1の外周を囲むようにケース51を配置した上で、配線41となるべきアルミワイヤによって主回路と信号回路がダイボンディングされることでそれぞれ形成される。この段階では絶縁基板はほぼ平坦である。
次に、図3に示すように樹脂封止工程(S20)を実施する。具体的には、図5に示すように、ケース51の内側へダイレクトポッティング封止樹脂6を常温で注型する。そして、加熱部材としてのオーブンで加熱温度:150℃、加熱時間:3時間という熱処理を行うことでダイレクトポッティング封止樹脂6を硬化させる。このときダイレクトポッティング封止樹脂6の硬化収縮(たとえば体積%で5%程度の収縮)と、絶縁基板1に対するダイレクトポッティング封止樹脂6の熱膨張係数差によって、絶縁基板1には下に凸の反り(たとえば反り量が0.1mm程度の反り)が生じる。ここで、絶縁基板1の線膨張係数はたとえば16ppm/Kとすることができ、ダイレクトポッティング封止樹脂6の線膨張係数はたとえば18ppm/Kとすることができる。
最後に、図3に示すように組立工程(S30)を実施する。具体的には、図6に示すように、冷却器54の上部平坦部の中央に放熱グリス7を塗布し、ケース51のスリーブ部53の穴に矢印で示すようにネジ52を挿入してネジ固定する。この時、ケース51において絶縁基板1の一部(外縁)を収容する段差部511の深さは、絶縁基板1の厚さt1(たとえば3mm)と、絶縁基板1の反り量(たとえば0.1mm)を合計した3.1mmよりも小さくなるように設定されている。たとえば、段差部511の深さを3.0mmとすることができる。
スリーブ部53は絶縁基板1の外周よりも外側に配置されており、ネジ52を締め付けることによって絶縁基板1の外周を冷却器54側へ押さえつけることができる。このため、絶縁基板1の反り方向は下(冷却器54側)に凸のまま、反りの大きさを0.1mmからほぼフラットまで小さくすることができる。このようにして、図1および図2に示す半導体装置を得ることができる。
また、図7に示すように、ダイレクトポッティング封止樹脂6のもれを防止するために、ケース51と絶縁基板1の接触部分に接着剤17を塗布しても同様の効果が得られる。図7は、図1に示した半導体装置の変形例を示す断面模式図である。図7を参照して、半導体装置は、基本的には図1に示した半導体装置と同様の構成を備えるが、ケース51と絶縁基板1との接触部分に接着剤17が配置されている点が異なる。接着剤17は、絶縁基板1の外縁に沿って環状に配置されている。このような接着剤17を配置することにより、ケース51と絶縁基板1の外縁とが確実に接続されるので、上述の樹脂封止工程(S20)においてケース51と絶縁基板1との接続部から封止樹脂6が漏れるといった問題の発生確率を低減できる。
また、ここでは絶縁基板1よりも大きな熱膨張係数(線膨張係数)を有するダイレクトポッティング封止樹脂6を用いたが、硬化収縮が十分に大きい場合には、熱膨張係数(線膨張係数)が絶縁基板1と同じかより大きいダイレクトポッティング封止樹脂6でも同様の効果が得られる。
図8は、図1に示した半導体装置の変形例を示す断面模式図である。図8を参照して、半導体装置は、基本的には図1に示した半導体装置と同様の構成を備えるが、ケース51の段差部511の深さおよびケース51が弾性変形している点が図1に示した半導体装置と異なっている。具体的には、図8に示した半導体装置におけるケース51の段差部511の深さを3.0mmとした。そして、上記組立工程(S30)においては、ネジ52を締め付けることによりケース51の弾性変形を利用して絶縁基板1を拘束する。このようにすれば、図1に示した半導体装置と同様の効果を得ることができるとともに、絶縁基板1の反りの大きさが若干ばらついた場合でも、弾性変形を利用することで絶縁基板1の確実な固定が可能となる。
(実施の形態2)
図9は本発明の実施の形態2による半導体装置の断面模式図である。
<半導体装置の構成>
半導体装置は、基本的には図1に示した半導体装置と同様の構成を備えるが、ネジ52によりケース51および絶縁基板1を固定する部分の構成が図1に示した半導体装置とは異なっている。すなわち、ケース51は、平面視において絶縁基板1の外縁と重なる部分としてのスリーブ部53を有している。スリーブ部53の下にまで絶縁基板1の外縁が伸びている。また異なる観点からいえば、図1の半導体装置では段差部511がスリーブ部53より内周側に形成されていたのに対して、図9に示した半導体装置では段差部511はスリーブ部53に形成されている。スリーブ部53と絶縁基板1の外縁とを貫通するように貫通穴が形成されている。スリーブ部53および絶縁基板1の外縁を冷却器54と固定するように、固定部材としてのネジ52が貫通穴を挿通した状態で固定されている。
絶縁基板1のサイズは、たとえば縦:110mm×横:70mm×厚さ:3mmである。絶縁基板1は、図1に示した絶縁基板1と同様に、銅基材13上にエポキシ絶縁層12および銅配線11が形成された多層構造を有している。絶縁基板1の第1の面である表面上にパワー半導体素子3が配置されている。パワー半導体素子3としては、実施の形態1におけるパワー半導体素子3と同様の素子を用いることができる。
パワー半導体素子3は、図1に示した半導体装置と同様に、はんだによって絶縁基板1の銅配線11上にダイボンディングされている。パワー半導体素子3は、ワイヤボンディングにより形成された配線41によって、ケース51の外部信号端子42および外部主端子43との間において電気回路を形成している。
ケース51と絶縁基板1とにより囲まれた領域(ケース51の内側の領域)には、図1に示した半導体装置と同様にパワー半導体素子3と配線41を絶縁封止するダイレクトポッティング封止樹脂6が注型されている。ケース51のスリーブ部53にはネジ52を通すための貫通穴が形成されている。また、当該貫通穴と重なる位置において、絶縁基板1にも貫通穴14が形成されている。ネジ52により、ケース51および絶縁基板1は冷却器54に対して固定されている。冷却器54の形状や材質などは、図1に示した冷却器54と同様とすることができる。絶縁基板1と冷却器54との間には放熱グリス7が供給されている。放熱グリス7としては、図1に示した半導体装置と同様に、たとえばシリコーン樹脂にシリカフィラーが分散したものを用いることができる。
絶縁基板1は、冷却器54に対向する側の第2の面が凸形状となるように反った状態になっている。また、ケース51の内周側の底部には、絶縁基板1の外縁を保持するための段差部511が形成されている。段差部511において外縁が冷却器54側に押圧された状態となっているとともに、絶縁基板1は第2の面が凸形状となるように反った状態であるので、絶縁基板1と冷却器54との間の密着性は良好な状態となっている。
ケース51において絶縁基板1の外縁を収容する段差部511の深さは、絶縁基板1の厚さt1(3mm)と、絶縁基板1の反り(0.1mm)とを合計した値(3.1mm)よりも小さくなるように設計されている。たとえば、段差部511の深さをここでは3.0mmとすることができる。このようにすれば、絶縁基板1の反り方向(冷却器54側に凸となる方向)は維持したまま、反りの大きさを0.1mmからほぼゼロ(ほぼフラットな形状)まで小さくできる。
図9に示した半導体装置では、図1に示した半導体装置と同様の効果を得られるとともに、絶縁基板1の貫通穴14を通してケース51ごとネジ締めすることにより、厚さ方向だけでなく縦横方向にもより強固に絶縁基板1の固定が可能となっている。
また、絶縁基板1における冷却器54と接する面には、貫通穴14より外側に、突起15(たとえば高さ0.1mm)を形成している。この突起15が形成されていることにより、ネジ締め部分の絶縁基板1が冷却器54に密着して絶縁基板1が逆反りする(絶縁基板1の中央部がパワー半導体素子3側に凸形状となるように反ること)を防止する効果が得られる。
<半導体装置の製造方法>
図9に示した半導体装置の製造方法は、準備する絶縁基板1やケース51のサイズや形状などが図1に示した半導体装置とは異なっているが、基本的には図1に示した半導体装置の製造方法と同様である。
なお、上述した各実施の形態では銅基材13を含む絶縁基板1を用いたが、アルミなど放熱性に優れた金属板を基材とする絶縁基板1であれば同様の効果が得られる。さらに、アルミナ、窒化アルミ、または窒化シリコンなどを基材としたセラミック基板を絶縁基板1として用いても同様の効果が得られる。また、発熱の小さなパワー半導体素子3を用いる場合、ガラスエポキシ基板を絶縁基板1として用いても同様の効果が得られる。さらにこれらの絶縁基板1を銅やアルミなどのヒートシンクに貼り付けたものでも同様の効果が得られる。
また、上述した各実施の形態では配線41としてアルミワイヤボンディングを用いたが、銅ワイヤボンディングやアルミリボンボンディングを配線41として用いても同様の効果が得られる。さらにケース51の外部端子をそのままパワー半導体素子3上に延長したバスバー状の端子をパワー半導体素子3にはんだ付けや超音波接合するような配線形状であっても、同様の効果が得られる。
また、上述した各実施の形態ではケース51としてPPS製ケースを用いたが、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ナイロン6(PA6)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、PET+PBTといった樹脂材料や耐熱性に優れた液晶ポリマーをケース51の材料として用いても、同様の効果が得られる。また、外部主端子43として、ナット44を下部に配置したネジ止め端子を用いたが、他の構成の端子を用いてもよい。たとえば、外部主端子43として、溶接によってケーブルと接続するようなストレート端子を用いても、同様の効果が得られる。
また、上述した各実施の形態では液状の放熱グリス7を冷却器54の中央に塗布したが、他の任意の方法で放熱グリス7を所定の位置に配置してもよい。たとえば、放熱グリス7を冷却器54などに所望のパターンで印刷供給したり、ディスペンサ供給しても同様の効果が得られる。さらに、熱軟化する板状の放熱シートを冷却器54と絶縁基板1との間に配置して、その後軟化熱処理するといったプロセスを用いても同様の効果が得られる。
また、図10に示すように、ダイレクトポッティング封止樹脂6のもれを防止するために、ケース51と絶縁基板1の接触部分に接着剤27を塗布しても同様の効果が得られる。図10は、図9に示した半導体装置の変形例を示す断面模式図である。図10を参照して、半導体装置は、基本的には図9に示した半導体装置と同様の構成を備えるが、ケース51と絶縁基板1との接触部分に接着剤27が配置されている点が異なる。接着剤27は、絶縁基板1の貫通穴14の内側において絶縁基板1の外縁に沿って環状に配置されている。このような接着剤27を配置することにより、ケース51と絶縁基板1の外縁とが確実に接続されるので、上述の樹脂封止工程(S20)においてケース51と絶縁基板1との接続部から封止樹脂6が漏れるといった問題の発生確率を低減できる。
また、ここでは絶縁基板1よりも大きな熱膨張係数(線膨張係数)を有するダイレクトポッティング封止樹脂6を用いたが、硬化収縮が十分に大きい場合には、熱膨張係数(線膨張係数)が絶縁基板1と同じかより大きいダイレクトポッティング封止樹脂6でも同様の効果が得られる。
上述した実施の形態と一部重複する部分もあるが、以下本発明の特徴的な構成を列挙する。
この発明の1実施形態に係る半導体装置は、絶縁基板1と、絶縁基板1の第1の面上に配置された半導体素子(パワー半導体素子3)と、半導体素子を内側に収容するように絶縁基板1と接続されたケース51と、ケース51の内側に半導体素子を埋め込むように充填された樹脂(ダイレクトポッティング封止樹脂6)とを備え、絶縁基板1の厚みをt1、樹脂(ダイレクトポッティング封止樹脂6)の厚みをt2、絶縁基板1の線膨張係数をα1、樹脂の線膨張係数をα2とした場合に、t2≧t1、およびα2≧α1、という関係式を満足し、絶縁基板1は第2の面が凸形状となるように反っている。
このようにすれば、封止のために充填されるダイレクトポッティング封止樹脂6と絶縁基板1との線膨張係数の差によって、ケース51の内側に樹脂を充填して固化するといった工程を行うことで絶縁基板1の第2の面が凸形状となるように、当該絶縁基板1を反らせることができる。このため、当該樹脂を充填する前段階では絶縁基板1の形状を平坦な形状としておくことが可能である。したがって、樹脂の充填前に行う絶縁基板1に対するパワー半導体素子3のボンディングや配線のためのワイヤボンディングを、平坦な絶縁基板1に対して行うことができる。このため、半導体素子のボンディングなどの作業性を良好なものとし、作業不良の発生確率を低減して信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
また、樹脂の充填・固化によって絶縁基板の第2の面が凸形状となるように当該絶縁基板を反らせているので、たとえば絶縁基板1の第1の面と反対側の第2の面に冷却部材(冷却器54)を接続する場合に、冷却部材と絶縁基板の第2の面との間で(たとえば第2の面の中央部などで)空隙が発生することを防止できる。
さらに、樹脂および絶縁基板の線膨張係数および厚みを制御することで、結果的に絶縁基板の反りの方向と反り量を再現性良く制御することができる。
上記半導体装置において、ケース51は、図1に示すように、平面視において絶縁基板1の外縁と重なる部分(図1のケース51において段差部511が形成された部分)と、当該重なる部分から絶縁基板1の外縁より外側に延在する部分(図1のスリーブ部53)とを有していてもよい。ケース51の上記延在する部分を半導体装置の外部に位置する外部部材の一例である冷却部材(冷却器54)と固定する固定部材(ネジ52)をさらに備えていてもよい。重なる部分には、絶縁基板1の外縁を収容する段差部511が形成されていてもよい。段差部511の深さは、絶縁基板1の厚みt1と、絶縁基板1の外縁をケース51の段差部511により押圧していない状態における絶縁基板1の反り量との合計値より小さくてもよい。
この場合、ケース51の段差部511により絶縁基板1の外縁を押圧することで、当該絶縁基板1を確実に保持できるとともに、段差部511により保持された状態での絶縁基板1の反り量を正確に決定することができる。
上記半導体装置において、ケース51は、図8に示すように、上記重なる部分と外部部材(冷却器54)との間に絶縁基板1の外縁を挟んだ状態で固定部材(ネジ52)を用いて外部部材に固定されることにより、弾性変形していてもよい。
この場合、絶縁基板1の外縁部をケース51により押圧する前段階での絶縁基板1の反りが大きいときであっても、ケース51が弾性変形することにより当該絶縁基板1の大きな反りを吸収し、絶縁基板1を外部部材(冷却器54)に確実に固定することができる。
上記半導体装置において、ケース51は、図9に示すように平面視において絶縁基板1の外縁と重なる部分(図9において段差部511が形成された部分)を有していてもよい。ケース51の上記重なる部分と絶縁基板1の外縁とを貫通する貫通穴(図9のケース51の穴および絶縁基板1の貫通穴14)が形成されていてもよい。重なる部分および絶縁基板1の外縁を半導体装置の外部に位置する外部部材(冷却器54)と固定するように、貫通穴を挿通した状態で配置された固定部材(ネジ52)をさらに備えていてもよい。
この場合、固定部材(ネジ52)によりケース51と共に絶縁基板1も外部部材(冷却器54)へと確実に固定することができる。
この発明の1実施形態に係る半導体装置の製造方法は、絶縁基板1の第1の面上に半導体素子(パワー半導体素子3)を配置するとともに、半導体素子を内部に収容するように絶縁基板1と接続されたケース51を準備する工程(準備工程(S10))と、ケース51の内部に半導体素子(パワー半導体素子3)を埋め込むように樹脂(ダイレクトポッティング封止樹脂6)を充填する工程(樹脂封止工程(S20))とを備える。絶縁基板1の厚みをt1、樹脂の厚みをt2、絶縁基板1の線膨張係数をα1、樹脂の線膨張係数をα2とした場合に、t2≧t1、およびα2≧α1、という関係式を満足し、樹脂を充填する工程(S20)の後、絶縁基板1の第2の面が凸形状となるように反っている。また、上記準備する工程(S10)では、絶縁基板1は樹脂を充填する工程の後の反り量より小さな反り量を有する(好ましくは平坦な形状となっている)ことが好ましい。
このようにすれば、封止のために充填される樹脂(ダイレクトポッティング封止樹脂6)と絶縁基板1との線膨張係数の差によって、ケース51の内側に樹脂を充填する工程(S20)を行うことで絶縁基板1の第2の面が凸形状となるように、当該絶縁基板1を反らせることができる。このため、当該樹脂を充填する前段階の上記準備する工程(S10)では、絶縁基板1の形状を平坦な形状としておくことが可能である。したがって、準備する工程(S10)での作業(たとえば絶縁基板1に対するパワー半導体素子3のボンディングや配線のためのワイヤボンディングなどの作業)を、平坦な絶縁基板1に対して行うことができる。このため、上記準備する工程(S10)の作業性を良好なものとし、作業不良の発生確率を低減して信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
また、樹脂を充填する工程(S20)によって絶縁基板1の第2の面が凸形状となるように当該絶縁基板1を反らせているので、冷却部材(冷却器54)と絶縁基板1の第2の面との間で(たとえば第2の面の中央部などで)空隙が発生することを防止できる。
さらに、樹脂および絶縁基板1の線膨張係数および厚みを制御することで、結果的に絶縁基板1の反りの方向と反り量を再現性良く制御した半導体装置を得ることができる。
上記半導体装置の製造方法は、樹脂を充填する工程(S20)の後、絶縁基板1の第1の面と反対側の第2の面を半導体装置の外部に位置する外部部材(冷却部材としての冷却器54)に接続する工程(組立工程(S30))をさらに備えていてもよい。上記半導体装置の製造方法では、準備する工程(S10)において、ケース51は、平面視において絶縁基板1の外縁と重なる部分(図1において段差部511が形成された部分)と、重なる部分から絶縁基板1の外縁より外側に延在する部分(スリーブ部53)とを有していてもよい。重なる部分には、絶縁基板1の外縁を収容する段差部511が形成されていてもよい。段差部511の深さは、絶縁基板1の厚みt1と、絶縁基板1の外縁をケース51の段差部511により押圧していない状態における絶縁基板1の反り量との合計値より小さくてもよい。接続する工程(S30)では、固定部材(ネジ52)を用いてケース51の延在する部分を外部部材(冷却器54)に固定してもよい。
この場合、接続する工程(S30)において、ケース51の段差部511により絶縁基板1の外縁を押圧することで、当該絶縁基板1を確実に保持できるとともに、段差部511により保持された状態での絶縁基板1の反り量を正確に決定することができる。
上記半導体装置の製造方法では、接続する工程(S30)において、ケース51は、重なる部分と外部部材(冷却器54)との間に絶縁基板1の外縁を挟んだ状態で固定部材(ネジ52)を用いて外部部材に固定されることにより、弾性変形してもよい。
この場合、樹脂を充填する工程(S20)において反った絶縁基板1の反りが大きいときであっても、ケース51が弾性変形することにより当該絶縁基板1の大きな反りを吸収し、絶縁基板1を外部部材に確実に固定することができる。
上記半導体装置の製造方法は、樹脂を充填する工程(S20)の後、絶縁基板1の第1の面と反対側の第2の面を半導体装置の外部に位置する外部部材(冷却部材としての冷却器54)に接続する工程(組立工程(S30))をさらに備えていてもよい。上記半導体装置の製造方法では、準備する工程(S10)において、ケース51は、平面視において絶縁基板1の外縁と重なる部分(図9における段差部511が形成された部分)を有していてもよい。ケース51の重なる部分と絶縁基板1の外縁とを貫通する貫通穴(ケース51の貫通穴+絶縁基板1の貫通穴14)が形成されていてもよい。接続する工程(S30)において、重なる部分および絶縁基板1の外縁を外部部材に固定するように、貫通穴を挿通した状態で固定部材(ネジ52)を配置する。
この場合、接続する工程(S30)において固定部材(ネジ52)によりケース51と共に絶縁基板1も外部部材(冷却器54)へと確実に固定することができる。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、特にパワー半導体素子を用いた半導体装置に有利に適用される。
1 絶縁基板、3 パワー半導体素子、6 ダイレクトポッティング封止樹脂、7 放熱グリス、11 銅配線層、12 エポキシ絶縁層、13 銅基材、14 貫通穴、15 突起、17,27 接着剤、41 配線、42 外部信号端子、43 外部主端子、44 ナット、51 ケース、52 ネジ、53 スリーブ部、54 冷却器、511 段差。

Claims (6)

  1. 絶縁基板と、
    前記絶縁基板の第1の面上に配置された半導体素子と、
    前記半導体素子を内側に収容するように前記絶縁基板と接続されたケースと、
    前記ケースの内側に前記半導体素子を埋め込むように充填された樹脂とを備え、
    前記絶縁基板の厚みをt1、前記樹脂の厚みをt2、前記絶縁基板の線膨張係数をα1、前記樹脂の線膨張係数をα2とした場合に、
    t2≧t1、および
    α2≧α1、という関係式を満足し、
    前記樹脂はエポキシ樹脂にシリカフィラーを分散させたものであり、
    前記絶縁基板は前記第1の面と反対側の第2の面が凸形状となるように反っており、
    前記ケースは、平面視において前記絶縁基板の外縁と重なる部分を有し、
    前記重なる部分と前記第1の面の前記外縁とが接着剤により接続され、
    前記接着剤は、前記第1の面の前記外縁の端までが前記重なる部分と接続されるように設けられており、
    前記ケースは、前記重なる部分から前記外縁より外側に延在する部分を有し、
    前記延在する部分は、第1高さを有する第1部分と、前記第1部分より外側に位置し、前記第1高さより低い第2高さを有する第2部分とを含み、
    前記延在する部分を半導体装置の外部に位置する外部部材と固定する固定部材をさらに備え、
    前記外部部材と前記第2の面との間に放熱グリースが挟まれ、
    前記放熱グリースは、平面視において前記絶縁基板の中心部から前記重なる部分にまで設けられ、かつ、前記第2の面の前記外縁の端から前記中心部の方向に後退して設けられ、
    前記重なる部分には、前記外縁を収容する段差部が形成されており、
    前記段差部の深さは、前記絶縁基板の厚みと、前記外縁を前記段差部により押圧していない状態における前記絶縁基板の反り量との合計値より小さく、前記絶縁基板の厚みより大きく、
    前記外縁を前記段差部により押圧した状態における前記絶縁基板の反り量は、前記第2の面が凸形状で0.1mm以下である、半導体装置。
  2. 前記ケースは、前記重なる部分と前記外部部材との間に前記外縁を挟んだ状態で前記固定部材を用いて前記外部部材に固定されることにより、弾性変形している、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記重なる部分で、平面視において前記接着剤と前記放熱グリースとが重なりを有し、
    前記段差部において、前記放熱グリースが後退した部分は空洞である、請求項1もしくは請求項2に記載の半導体装置。
  4. 絶縁基板の第1の面上に半導体素子を配置するとともに、前記半導体素子を内部に収容するように前記絶縁基板と接続されたケースを準備する工程と、
    前記ケースの内部に前記半導体素子を埋め込むように樹脂を充填する工程とを備え、
    前記樹脂は、エポキシ樹脂にシリカを分散させた液状樹脂を前記ケースの内部に注入したのち加熱硬化させたものであり、
    前記絶縁基板の厚みをt1、前記樹脂の厚みをt2、前記絶縁基板の線膨張係数をα1、前記樹脂の線膨張係数をα2とした場合に、
    t2≧t1、および
    α2≧α1、という関係式を満足し、
    前記樹脂を充填する工程の後、前記第1の面と反対側の第2の面が凸形状となるように反っており、
    前記準備する工程において、前記ケースは、平面視において前記絶縁基板の外縁と重なる部分と、前記重なる部分から前記外縁より外側に延在する部分とを有し、
    前記延在する部分は、第1高さを有する第1部分と、前記第1部分より外側に位置し、前記第1高さより低い第2高さを有する第2部分とを含み、
    前記準備する工程において、前記重なる部分と前記外縁の端を含む前記第1の面の前記外縁とが接着剤により接続され、
    前記樹脂を充填する工程の後、前記絶縁基板の前記第2の面を半導体装置の外部に位置する外部部材に接続する工程をさらに備え、
    前記接続する工程では、放熱グリースを前記外部部材と前記第2の面との間に、平面視において前記絶縁基板の中心部から前記重なる部分にまで、かつ、前記第2の面の前記外縁の端から前記中心部の方向に後退させるように設け、固定部材を用いて前記延在する部分を前記外部部材に固定し、
    前記重なる部分には、前記外縁を収容する段差部が形成され、
    前記段差部の深さは、前記絶縁基板の厚みと、前記外縁を前記段差部により押圧していない状態における前記絶縁基板の反り量との合計値より小さく、前記絶縁基板の厚みより大きくなるようにし、
    前記外縁を前記段差部により押圧した状態における前記絶縁基板の反り量は、前記第2の面が凸形状で0.1mm以下とする、半導体装置の製造方法。
  5. 前記接続する工程において、前記ケースは、前記重なる部分と前記外部部材との間に前記外縁を挟んだ状態で前記固定部材を用いて前記外部部材に固定されることにより、弾性変形する、請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記重なる部分で、平面視において前記接着剤と前記放熱グリースとが重なりを有するようにし、
    前記段差部において、前記放熱グリースが後退した部分は空洞とする、請求項4もしくは請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
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