JP6900638B2 - 包装体 - Google Patents

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本発明は、食品等を包装する四面体形状の包装体に関するものである。
従来の包装体は特許文献1に開示される。特許文献1の積層フィルムにより形成される包装体は内容物が収納される四面体形状の収納部を有する。また、収納部は90°捻れて対向する二辺がそれぞれシール部により熱接着される。
包装体は一方のシール部に沿って積層フィルムを破断して開封され、内容物が取り出される。
また、一方のシール部の中央部から積層フィルムを破断すると、収納部の該シール部により熱接着される2面が引き裂かれる。破断したシール部の両端を離れる方向に拡げると開封口が他方のシール部の両側端に到達し、包装体が舟形形状に開封される。これにより、開封後の包装体を容器(皿)として使用し、内容物を取り出すことができる。
実開平3−90874号公報
しかしながら、上記従来の包装体によると、積層フィルムにより形成される包装体は変形し易い。このため、内容物が流動性を有する場合に包装体を舟形形状に開封すると、第2シール部の両側端から内容物が漏出する。このため、包装体の利便性が悪い問題があった。
本発明は上記問題点に鑑み、流動性を有する内容物の漏出を防止して利便性に優れる包装体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、外層と、熱接着性樹脂からなる内層と、を少なくとも有する積層フィルムにより形成される包装体であって、内容物が収納される四面体形状の収納部と、前記収納部の90°捻れて対向する二辺に沿って前記内層同士を熱接着した第1シール部及び第2シール部を有し、前記第1シール部が前記第2シール部に向かって突出する突出部を延在方向の両端に有し、前記突出部の前記収納部に面した内縁が前記第1シール部の延在方向に対して傾斜することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の包装体において、前記内縁が直線から成り、前記第1シール部の延在方向に対して5°以上80°以下の角度を有することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の包装体において、前記突出部の突出量が3mm以上であることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の包装体において、前記内縁が前記収納部から離れる方向に凸の曲線から成ることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の包装体において、前記第1シール部上から一端部が前記第1シール部に直交する方向に延在するとともに前記第2シール部上から他端部が前記第2シール部に直交する方向に延在して前記内層同士を熱接着した第3シール部を有し、
前記積層フィルムは、前記第3シール部の延在方向と平行方向に易引き裂き性を有することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の包装体において、前記第2シール部の延在方向における中央部に開封開始手段を設けたことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の包装体において、前記積層フィルムを構成する少なくとも一層が、前記第3シール部の延在方向に延伸された一軸延伸フィルムであることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の包装体において、前記内層は、前記第3シール部の延在方向に延伸された一軸延伸フィルムであることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の包装体において、前記外層と前記内層の間にガスバリア性を有するバリア層を設けたことを特徴としている。
本発明によると、四面体形状の収納部の90゜捻れて対向する二辺が第1シール部及び第2シール部により接着され、第1シール部の両端に設けた突出部の内縁が第1シール部の延在方向に対して傾斜する。これにより、第2シール部の中央部から破断して包装体を舟形形状に開封した際に、突出部により流動性を有する内容物の漏出が防止される。また、突出部の内縁の傾斜によって開封時に皺が発生し難いため、包装体を安定して載置することができるとともに流動性の内容物の残滓を低減できる。従って、包装体の利便性を向上することができる。
本発明の第1実施形態に係る包装体の斜視図。 本発明の第1実施形態に係る包装体の正面図。 本発明の第1実施形態に係る包装体の展開図。 本発明の第1実施形態に係る包装体のブランクシートを構成する積層する積層フィルムの層構成を示す断面図。 本発明の第1実施形態に係る包装体のブランクシートが連なった長尺状の積層フィルムの平面図。 本発明の第1実施形態に係る包装体を開封後の状態を示す斜視図。 本発明の第2実施形態に係る包装体の第1シール部の一部を拡大して示す平面図。 本発明の第3実施形態に係る包装体を構成する積層する積層フィルムの層構成を示す断面図。
<第1実施形態>
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態を説明する。図1は包装体1の斜視図であり、図2は包装体1の正面図である。包装体1は、ブランクシート102(図2参照)により形成され、三角形状の底面3及び側面4a〜4cで構成される四面体形状の収納部9を有している。収納部9の内部には内容物10が密封収納されている。底面3及び側面4cを連接する一辺13に沿って底シール部(第1シール部)5が熱接着により形成されている。また、側面4a、4bを連接する一辺14に沿って天シール部(第2シール部)6が熱接着により形成されている。底シール部5と天シール部6とは、90°捻れて対向する。
また、天シール部6から底シール部5に連続して背シール部(第3シール部)7が熱接着により形成されている。背シール部7の一端部は天シール部6上から天シール部6に直交する方向に延在する。また、背シール部7の他端部は底シール部5上から底シール部5に直交する方向に延在する。また、背シール部7は底面3と側面4aを連接する一辺11を跨ぐように延びている。なお、包装体1の正面は背シール部7の非形成面であり、底辺に底シール部5が配される側面4cである。底シール部5、天シール部6及び背シール部7は後述する積層フィルム2の内層23同士を対向させて所定幅で熱接着して形成される。
底シール部5の延在方向の両端には天シール部6に向かって突出する突出部50が設けられる。突出部50の収納部9に面する内縁50aは底シール部5の延在方向に対して傾斜するとともに収納部9から離れる方向に凸の曲線から成る。また、突出部50の突出量が3mm以上である。突出量が3mmより小さい場合、後述する収納部9の側壁9b(図6参照)の高さが低く形成され、流動性を有する内容物10が側壁9bから漏出する虞がある。
また、天シール部6の延在方向の中央部には開封用ノッチ(Vノッチ)6aが設けられている。
図3は包装体1の展開図であり、包装体1は矩形状の1枚のブランクシート102から成形される。後述するようにブランクシート102を熱接着して側面4a、4bは同一の三角形状に形成され、底面3と側面4cとは突出部50の内縁50aによって2角が円弧状に形成された同一の三角形状に形成される。また、底面3及び側面4a〜4cを囲むように底シール部5、天シール部6、背シール部7が配されている。側面4a及び底面3は一部を分割して配置されている。また、底面3と側面4aを連接する辺11、底面3と側面4bを連接する辺12、側面4a、4cを連接する辺15、側面4b、4cを連接する辺16は四面体形状に収納部9を形成したときの稜線である。
また、ブランクシート102は背シール部7の延在方向に直線状の易引き裂き性(直線引き裂き性)を有する。この易引き裂き方向はMD方向(縦方向:Machine Direction=フィルムの流れ方向)と一致しており、MD方向の引き裂伝播抵抗値がTD方向(横方向:Transverse Direction=フィルムの幅方向)に比べて小さい。
なお、易引き裂き方向(MD方向)は図1の包装体1において、天シール部6が1辺となる側面4a、4bにおいて、天シール部6の延在方向に直交する方向に延びる。また、底シール部5が1辺となる側面4c及び底面3において底シール部5の延在方向に直交する方向に延びる。このため、天シール部6の開封用ノッチ6aから易引き裂き方向に側面4a、4bを真っ直ぐ引き裂くと引き裂き線は突出部50に到達する。
図4はブランクシート102を構成する積層フィルム2の積層構成を示す断面図である。積層フィルム2は、外層22と、熱接着性(熱可塑性)樹脂層からなる内層23とを積層した積層体である。
外層22は、包装体1を構成する基本素材となることから、機械的、物理的、化学的等において優れた性質を有する合成樹脂製フィルムを用いることができ、例えば、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリプロピレン系等の樹脂を用いることができる。外層22を構成するフィルムの厚さとしては、コスト等を勘案して決定すればよいが、12〜25μm程度が適当である。
外層22の具体例としては、一軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ナイロンフィルム、ポリプロピレンフィルム(OPP)、ポリエステル系樹脂フィルム等の単体またはそれらの積層体が用いられる。ポリエステル系樹脂フィルムの具体的な材質としては、例えばポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレン−2、6−ナフタレート樹脂、ポリブチレン−2、6−ナフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート樹脂等の各種のポリエステル系樹脂を使用することができる。
外層22には、文字、図形、記号、模様等の所望の印刷模様を付加する印刷層を形成しても良い。印刷層はインキ組成物を用いてグラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、スクリーン印刷、転写印刷、フレキソ印刷等の印刷方式により外層22の裏面に所望の印刷模様を印刷して印刷層を形成する。
インキ組成物は、通常のインキビヒクルの1種ないし2種以上を主成分とし、必要に応じて可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤等の添加剤の1種または2種以上を任意に添加し、更に、染料・顔料等の着色剤を添加し、溶媒、希釈剤等で充分に混練して調製する。
内層23は、熱接着性(熱可塑性)樹脂から成る層であり、熱によって溶融して積層フィルム2を融着するものである。内層23に用いられる熱接着性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(CPP)、蒸着層(シリカ、アルミナ、アルミニウム等)を設けたポリプロピレン(VMCPP)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレンとアクリル酸エステルとのエステルコポリマー、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等)を不飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマール酸等)で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂等から選ばれた1種ないし2種以上を使用することができる。
内層23の層厚としては、要求される物性(ヒートシール性)とコスト等を考慮して適宜決定すればよく、10μm〜100μm程度、特に15μm〜50μm程度であることが好ましい。内層23の形成方法としては、上記の熱接着性樹脂の単層ないし多層フィルムを積層する方法や、熱接着性樹脂を溶融押出し法により積層する方法が用いられる。
さらに、外層22、内層23の少なくとも一層に、延伸された一軸延伸フィルムを使用することにより、積層フィルム2の引き裂き方向の引き裂伝播抵抗値を小さくして積層フィルム2の引き裂き性を向上させることができる。特に、内層23を構成する熱接着性樹脂は加熱によって粘りが出やすく、引き裂き性が低下し易い。そのため、特に包装体1に内容物10を充填したまま加熱調理する用途の場合は、内層23に一軸延伸フィルムを使用して引き裂き性を向上させておくことが好ましい。
積層フィルム2の製造方法としては、通常の包装材料を製造するときに使用する積層法、例えば、ドライラミネーション法、ウエットラミネーション法、無溶剤ラミネーション法、共押出ラミネーション法、インフレーション法等を用いることができる。
また、必要ならば上記各層の積層を行う際に、被積層基材の表面に、例えばコロナ放電処理、オゾン処理、フレーム処理、ブラスト処理等の前処理を任意に施すことができる。
図5はブランクシート102が連なった長尺状の積層フィルム2の平面図である。包装体1の製造方法は、先ず、複数のブランクシート102が底シール部5及び天シール部6において連なった形状の長尺状の積層フィルム2が充填機にセットされる。
積層フィルムは易引き裂き方向(MD方向)を、背シール部7に平行な方向に形成される。また、隣接するブランクシート102は、底面3、側面4a〜4cが底シール部5または天シール部6を挟んでMD方向に対称となるように配置される。
次に、積層フィルム2を先端から順次繰り出しながら、内層23が対向するように幅方向(図4の上下方向)に湾曲させて背シール部7同士を連続的に熱接着していく。背シール部7を熱接着することで、分割された底面3及び側面4aが接合される。
次に、背シール部7を熱接着して環状となった積層フィルム2の底シール部5を、開封用ノッチ6aから易引き裂き方向(MD方向)に延びる直線上に配される側面4cの両端部(図3の矢印Bの位置)で折り曲げ、内層23が対向するように重ね合わせて熱接着する。このとき、側面4cの両端部には天シール部6に向かって突出する突出部50が形成される。次に、残りの一辺の未シール部(天シール部6)から所定量の内容物10(ここでは流動性の食品)を充填する。
その後、天シール部6及び次の包装体1の天シール部6を、側面4bの両端部(図3の矢印Aの位置)で折り曲げ、内層23が対向するように重ね合わせて同時に熱接着し、四面体形状の収納部9を形成する。このとき、底シール部5と天シール部6は90°捻れて対向する。
最後に、各天シール部6の間をスリッターにより切断して図1に示すような包装体1を形成する。従って、次の包装体1では未シール部である底シール部5から内容物10が充填される。以降、上記の手順を繰り返して包装体1を連続的に形成する。
なお、熱接着の方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
図6は包装体1の開封後の状態を示す斜視図である。図1に示した包装体1は天シール部6の開封用ノッチ6aを起点にして引き裂かれる。これにより、天シール部6に連続する側面4a、4bは積層フィルム2の易引き裂き方向(MD方向)に沿って円滑に引き裂かれる。
さらに、切断された天シール部6の両端が離れる方向に開封口9aを拡げると、引き裂きによる破断線が突出部50の内縁50aに到達して収納部9の破断が止まる。これにより、上部に大きな開封口9aを有する舟形の容器が形成される。容器の底部9cは底面3及び側面4cにより形成され、容器の側壁9bは底面3、側面4a、4b、4cにより形成される。
このとき、収納部9の側壁9bは底シール部5の両端から突出する突出部50によって補強されている。また、収納部9の側壁9bの最も低い部位は破断線の最下端であって突出部50の内縁50aに位置する。これにより、流動性を有する内容物10の重みで収納部9の底部9cが平坦化しても突出部50によって補強された収納部9の側壁9bは一定の高さが保持される。従って、内容物10の漏出を防止することができるとともに、包装体1を安定して載置することができる。
また、突出部50の内縁50aは底シール部5の延在方向に対して傾斜するため、内縁50aに沿って側面4a、4bを折り返したときに収納部9の内部に皺が発生し難い。このため、収納部9の内部に内容物10の残滓を低減することができる。この時、突出部50の内縁50aが収納部9から離れる方向に凸の曲線から成る。これにより、側面4a、4bを折り返した際の収納部9の内部の皺をより低減できる。また、底シール部5の両端で内縁50aの傾斜角度が大きくなるため、包装体1を開封した舟形形状の容器が傾いた際の内容物の漏出を防止することができる。
本実施形態によると、底シール部5(第1シール部)の両端に設けた突出部50の内縁が底シール部5の延在方向に対して傾斜する。これにより、天シール部6(第2シール部)の中央部から破断して包装体1を舟形形状に開封した際に、突出部50により流動性を有する内容物の漏出が防止される。また、突出部50の内縁の傾斜によって開封時に皺が発生し難いため、流動性の内容物の残滓を低減できる。従って、包装体1の利便性を向上することができる。
また、突出部50の突出量を3mm以上にしたので、流動性の内容物の漏洩をより確実に防止することができる。
また、突出部50の内縁50aが収納部から離れる方向に凸の曲線から成るので、側面4a、4bを折り返した際の収納部9の内部の皺をより低減できる。また、底シール部5の両端で内縁50aの傾斜角度が大きくなるため、包装体1を開封した舟形形状の容器が傾いた際の内容物の漏出を防止することができる。
また、背シール部7(第3シール部)の延在方向に平行な方向に積層フィルム2の易引き裂き方向(MD方向)を配したので、天シール部6の中央部を開封起点にして積層フィルム2の易引き裂き方向(MD方向)に沿って収納部9を円滑に引き裂くことができる。従って、包装体1を容易に開封して舟形の容器を形成することができる。
また、天シール部(第2シール部)6の延在方向における中央部に開封用ノッチ6a(開封開始手段)を設けたことにより、包装体1の開封を容易にして利便性を向上することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図7は第2実施形態の包装体1の底シール部5の一部を拡大して示す平面図である。説明の便宜上、前述の図1〜図6に示す第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付している。本実施形態では突出部50の形状が第1実施形態と異なっている。その他の部分は第1実施形態と同様である。
底シール部5の両端から突出する突出部50の内縁50aは直線により形成される。また、突出部50の内縁50aの底シール部5の延在方向に対する傾斜角θは5°以上80°以下に形成されている。
内縁50aの傾斜角θが5°より小さい場合、包装体1を開封した舟形形状の容器が傾いた際に、内容物が漏出し易くなる。また、内縁50aの傾斜角θが80°より大きい場合、包装体1を開封した際に内縁50aに沿って側面4a、4bを折り返し難くなる。このため、収納部9の内部に皺が発生し易く、内容物10の残滓が発生し易くなる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図8は第3実施形態の包装体1を構成する積層フィルム2の層構成を示す断面図である。説明の便宜上、前述の図1〜図6に示す第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付している。本実施形態では外層22と内層23との間にバリア層24が設けられている。その他の部分は第1実施形態と同様である。
バリア層24は封入される内容物10が水分や酸素により変質し易い場合に水蒸気バリア性、ガスバリア性に優れる材料を用いることが好ましい。具体的には、エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)等の樹脂フィルムを用いることができる。また、ポリエチレンテレフタレート、二軸延伸ナイロン等の樹脂フィルムから成る基材層上にバリア性を有する蒸着層(シリカ、アルミナ、アルミニウム等)、金属箔(アルミニウム等)、塗膜層(ポリ塩化ビニリデン等)等を設けてもよい。
アルミニウム箔またはアルミニウムの蒸着層を設けたフィルムは、不透明であるため遮光層を兼ねることもできる。バリア層24に用いるアルミニウム箔としては、焼鈍処理されたアルミニウム箔が適当であり、その厚みとしては6〜15μm程度が適当である。
また、外層22として用いる二軸延伸ナイロンフィルム、ポリエステル系樹脂フィルムの裏面にシリカ、アルミナ、アルミニウム等の蒸着層、或いは、ポリ塩化ビニリデン、エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)等のコーティング層を設けてバリア層24としてもよい。
また、外層22として、ナイロン/EVOH/ナイロンの積層フィルム、ナイロン/メタキシリレンジアミン・アジピン酸共重合体(MXD)/ナイロンの積層フィルム等を用い、多層構造でバリア性を形成してもよい。
なお、包装体1に必要とされる物性、例えば、機械的強靭性、耐屈曲性、耐突き刺し(耐ピンホール)性、耐衝撃性、耐寒性、耐熱性、耐薬品性等の物性を付与するために、これらの物性に優れる材料をバリア層24に用いてもよい。
具体的には、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィンの延伸フィルムを用いることができる。
さらに、積層フィルム2として耐熱性の高いフィルムを使用することにより、包装体1に充填された状態で内容物10を加熱調理することも可能となる。例えば、未開封の包装体1を熱湯に入れることにより内容物10をボイルすることができる。
また、バリア層24として金属層を含まず、融点が100℃以上の積層フィルム2を用いることで、電子レンジによる加熱調理も可能である。この場合、加熱時の内圧上昇による包装体1の破裂を防止するために、天シール部6から側面4a、4bを僅かに破断することにより、収納部9に小孔を開けておけばよい。
また、バリア層24として列挙した上記基材を複数積層してバリア層24を構成してもよい。また、外層22、内層23、バリア層24の少なくとも一層に、延伸された一軸延伸フィルムを使用することにより、積層フィルム2の引き裂き方向の引き裂伝播抵抗値を小さくして積層フィルム2の引き裂き性を向上させることができる。
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では開封開始手段として開封用ノッチ6aをVノッチで形成したが、Vノッチに代えてIノッチやUノッチとすることもできる。また、開封用ノッチ6aに代えて、天シール部6に複数の微細な突き刺し孔からなる傷痕群領域を設けることもできる。
また、天シール部6に開封開始手段を設けなくても使用者が天シール部6の中央部を開封開始するように誘導する印刷マークを設けてもよい。使用者は印刷マークを目印にして天シール部6の中央部にハサミなどで切込みを設けて開封の起点を形成し、舟形の容器となるように包装体1を開封することができる。また、天シール部6の端面を鋸状に形成して、各延在方向に複数の開封用ノッチ(Vノッチ)6aを並設してもよい。この場合、使用者は任意の位置で包装体1を開封することができ、開封口9aの大きさを使用者が自由に選択することができる。
また、上記実施形態では、天シール部6に形成した開封用ノッチ6aから包装体1を開封したが、天シール部6及び底シール部5の両方に突出部50を形成するとともに底シール部5の延伸方向中央部に開封用ノッチを設けてもよい。この場合、側面4aが下向きになるように包装体1を反転させると、底シール部5と天シール部6とが入れ替わる。従って、天シール部6に代えて底シール部5に形成した開封用ノッチから底面3、側面4cを破断して包装体1を開封して舟形の容器を形成することができる。
以下、実施例を用いて本発明の効果をさらに詳細に説明する。
バリア層24が積層された外層22として、厚さ12μmのシリカ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(IBPET−RB、大日本印刷社製)を使用し、このバリア層24(シリカ蒸着層)にドライラミネート層を積層した後、バリア層24として厚さ15μmの易引き裂き性を有する一軸延伸ナイロンフィルム(エンブレムNCBC、ユニチカ社製)を積層した。次に、バリア層24の表面にドライラミネート層を積層した後、内層23として厚さ40μmのポリプロピレンフィルム(ZK99S、東レフィルム加工社製)を積層して、MD方向に易引き裂き性を有する積層フィルム2を製造した。この積層フィルム2を用いて、図1に示したような、一辺100mmの正四面体形状の包装体1を製造した。なお、積層フィルム2の易引き裂き方向を背シール部7の延在方向と平行に配した。また、底シール部5の両端部に突出部50を形成した。突出部50は底シール部5の延在方向に30mm幅で形成され、内縁50aの傾斜角θを30°とした。
外層22として、厚さ15μmの複合ナイロン延伸フィルム(BWC15、グンゼ社製)を使用し、外層22の表面にドライラミネート層を積層した後、内層23として厚さ50μmの易引き裂き性を有する一軸延伸ポリプロピレンフィルムを積層して、MD方向に易引き裂き性を有する積層フィルム2を製造した。また、この積層フィルム2は融点が130℃以上であった。この積層フィルム2を用いて実施例1と同一形状の包装体1を製造した。
外層22として、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(CB−931、コーロン社製)を使用し、バリア層24として、厚さ12μmのシリカ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(品番1312、東レフィルム加工社製)を使用し、外層22とバリア層24とをドライラミネート層を介して接着した。このとき、バリア層24のシリカ蒸着層は外層22に対して反対側の面に配した。また、バリア層24のシリカ蒸着層側にドライラミネート層を積層した後、内層23として厚さ50μmの易引き裂き性を有する一軸延伸ポリプロピレンフィルムを積層して、MD方向に易引き裂き性を有する積層フィルム2を製造した。この積層フィルム2を用いて実施例1と同一形状の包装体1を製造した。なお、実施例3に係る突出部50は底シール部5の延在方向に10mm幅で形成され、内縁50aの傾斜角θを80°とした。
[比較例1]
比較例1に係る積層フィルムは実施例3と同一の層構成をとり、この積層フィルムを用いて実施例1と同一形状の包装体を製造した。なお、比較例1に係る包装体は底シール部5に突出部50が形成されていない。
[比較例2]
比較例2に係る積層フィルムは実施例3と同一の層構成をとり、この積層フィルムを用いて実施例1と同一形状の包装体を製造した。なお、比較例2に係る突出部50は底シール部5の延在方向に30mm幅で形成され、突出部50の突出量を30mmとした。また、内縁50aの傾斜角θを90°とした。
[比較例3]
比較例3に係る積層フィルムは実施例1と同一の層構成をとり、この積層フィルムを用いて実施例1と同一形状の包装体を製造した。なお、比較例3に係る包装体は底シール部5に突出部50が形成されていない。
実施例1〜実施例3の包装体1及び比較例1、2の包装体の容器としての使用適性について評価した。また、実施例2、3及び比較例1、2の包装体は加熱後の使用適性について評価した。
使用適性の評価は、開封時の使用適性と開封後の容器としての使用適性について評価を行った。開封時の使用適性は、包装体を天シール部6の中央部から底シール部5の両端に亘って引き裂いて開封した時の流動性を有する内容物10の漏出が有るか否かを目視により評価した。評価基準は、開封時に内容物10の漏出が無かった場合を◎、内容物の漏出が少量あった場合を△、内容物の漏出が多量にあった場合を×とした。
開封後の使用適性は図5のように包装体1を舟形の容器とした際に、流動性を有する内容物10の漏出が有るか否かを目視により評価した。評価基準は、包装体1を安定して載置でき、内容物10の漏出が無かった場合を◎、包装体1を安定して載置できず、内容物の漏出が少量あった場合を△、内容物の漏出が多量にあった場合を×とした。
実施例1、比較例3の使用適性は包装体内部に蜂蜜(50g)を収納して評価を行った。また、実施例2、3及び比較例1、2の使用適性は包装体内部に固形のチョコレート(5g)を4個収納して電子レンジにより600wで20秒加熱して内容物を溶かした後に、評価を行った。開封時及び開封後の使用適性の評価結果を併せて表1に示す。
Figure 0006900638
表1から明らかなように、流動性を有する内容物10を収納した包装体1を開封する際、突出部50を形成していない包装体1は、収納部9の側壁9bが低く変形し易いため内容物10が漏出した。傾斜した内縁50aを有する突出部50を形成した場合、開封時の内容物10の流出を防止するともに開封後の容器として使用する際も突出部50により収納部9の側壁9bが補強されて内容物10の漏出を防止することができた。
これに対し、突出部50が形成されていない比較例1、3の包装体では、内容物の漏出が発生した。また、比較例2の包装体では開封後に安定して載置し難く、少量の内容物が漏出した。
本発明は、流動性の食品等を包装する包装体に利用可能である。
1 包装体
2 積層フィルム
3 底面
4a〜4c 側面
5 底シール部(第1シール部)
6 天シール部(第2シール部)
7 背シール部(第3シール部)
9 収納部
9a 開封口
9b 側壁
9c 底部
10 内容物
22 外層
23 内層
24 バリア層
50 突出部
50a 内縁

Claims (4)

  1. 外層と、熱接着性樹脂からなる内層と、を少なくとも有する積層フィルムにより形成され、電子レンジにより加熱される電子レンジ加熱用の包装体であって、
    内容物が収納される四面体形状の収納部と、
    前記収納部の90°捻れて対向する二辺に沿って前記内層同士を熱接着した第1シール部及び第2シール部を有し、
    前記第1シール部が前記第2シール部に向かって突出する突出部を延在方向の両端に有し、前記突出部の前記収納部に面した内縁が前記第1シール部の延在方向に対して傾斜し、
    前記収納部の全面において、前記積層フィルムの深さ方向の切込みが未形成であり、
    前記第2シール部上から前記突出部に向かって、前記収納部の前記内層同士が未接着の領域を破断して開封され、
    前記内縁が直線から成り、前記第
    1シール部の延在方向に対して5°以上80°以下の角度を有し、
    前記内層は、前記第3シール部の延在方向に延伸された一軸延伸フィルムであり、
    前記外層と前記内層の間にガスバリア性を有するバリア層を設けたことを特徴とする包装体。
  2. 前記突出部の突出量が3mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の包装体。
  3. 前記第1シール部上から一端部が前記第1シール部に直交する方向に延在するとともに前記第2シール部上から他端部が前記第2シール部に直交する方向に延在して前記内層同士を熱接着した第3シール部を有し、
    前記積層フィルムは、前記第3シール部の延在方向と平行方向に易引き裂き性を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の包装体。
  4. 前記第2シール部の延在方向における中央部に開封開始手段を設けたことを特徴とする請求項3に記載の包装体。
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