JP5215791B2 - 易開封性深絞り包装体 - Google Patents
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Description
この深絞り包装体の開封手段の一つとして、イージーピールタイプのものがあり、これは、底材又は蓋材のシール層に凝集破壊等のイージーピール機能を付与するもので、深絞り包装体の周縁の熱接合部に、熱接合されていない部分を配設し、その熱接合されていない部分を剥離開始部とし、そこから剥離するというものである。また、他の開封手段として、完全シールタイプのもがあり、これは、深絞り包装体の熱接合部にVノッチなどの切り込み部を設け、その切り込み部から底材と蓋材とを同時に引き裂いて開封するというものである。
また、特許文献2には、蓋体の外周に2つのノッチを設け、この2つのノッチの周辺部がヒートシールされないようにして、蓋材と底材とが溶着していないフラップ部を形成し、この2つのノッチに挟まれたフラップ部をつまんで、蓋材の切り裂き方向性と平行な開封方向に引っ張ることにより、帯状に引き裂いて開封する完全シールタイプの易開封性深絞り包装体が開示されている。
さらに、特許文献3には、高弾性ポリアミド樹脂層と低弾性ポリアミド樹脂層とをヒートシール層以外に隣接して設けてなる共押出複合フィルムにより、引き裂き強度を低くして、開封性を改善することが開示されている。
この点、特許文献1に記載の易開封性深絞り包装体では、イージーピール強度を強くしても比較的開封性を良好に保てるが、それでもイージーピール機構を設けなければならないため、輸送中の破袋の危険性は残っていた。
例えば、ノッチから開封する場合、フィルムが斜めに切れる場合も多く、フィルムが斜めに切れると、液体や内容物がこぼれ易くなるという問題がある。また、ノッチが無い場合はハサミ等の道具を用いなければならず、近くに適当な道具が無い場合、開封が困難である。
特に、深絞り包装体の場合、一般に、底材として無延伸フィルムが用いられており、配向されていない無延伸フィルムは引き裂き強度が非常に強いため、完全シールタイプの包装体では、開封し難いものになっていた。
(1) 底材と蓋材とがシールされた易開封性深絞り包装体であって、前記底材及び/又は前記蓋材が、20mm以下の直線カット性(縦方向(MD)に直線を引き、20cm引き裂いたときのその直線からのズレ量の絶対値)を有する底材及び/又は蓋材である易開封性深絞り包装体、
(2) 前記底材及び/又は前記蓋材が、少なくとも一軸方向に2.0〜5.0倍延伸されたフィルムを少なくとも1層含む上記(1)に記載の易開封性深絞り包装体、
(3) 前記底材及び/又は前記蓋材が、10mm以下の直線カット性を有する一軸延伸ポリオレフィンフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルム又は二軸延伸ポリアミドフィルムを少なくとも1層含む上記(1)又は(2)に記載の易開封性深絞り包装体、
(4) 前記底材及び/又は前記蓋材が、脂肪族ポリアミド重合体(A)を55〜79質量%、芳香族ポリアミド重合体(B)を21〜45質量%混合してなるフィルムを少なくとも1層含み、前記フィルムが、縦方向(MD)、横方向(TD)ともに2.0〜4.5倍延伸した後、95℃の熱水に5分間保持した際の縦方向(MD)及び横方向(TD)の少なくとも一方の熱水収縮率が3.0%以下となるように熱固定した二軸延伸ポリアミドフィルムである上記(1)〜(3)のいずれかに記載の易開封性深絞り包装体、
(5) 前記底材及び/又は前記蓋材が、脂肪族ポリアミド重合体(A)を55〜79質量%、芳香族ポリアミド重合体(B)を21〜45質量%混合してなる(a)フィルムの層と、芳香族ポリアミド重合体(B)を90〜100質量%含む(b)フィルムの層とをそれぞれ少なくとも1層有する積層フィルムを含み、前記積層フィルムが、縦方向(MD)、横方向(TD)ともに2.4〜4.5倍延伸した後、95℃の熱水に5分間保持した際の縦方向(MD)の熱水収縮率が3.0%以下となるように熱固定した二軸延伸ポリアミドフィルムである上記(1)〜(3)のいずれかに記載の易開封性深絞り包装体、
(6) 前記底材及び/又は前記蓋材が、脂肪族ポリアミド重合体(A)を55〜79質量%、芳香族ポリアミド重合体(B)を21〜45質量%混合してなる(a)フィルムの層と、エチレン−ビニルアルコール共重合体(C)を90〜100質量%含む(c)フィルムの層とをそれぞれ少なくとも1層有する積層フィルムを含み、前記積層フィルムが、縦方向(MD)、横方向(TD)ともに2.4〜4.5倍延伸した後、95℃の熱水に5分間保持した際の縦方向(MD)の熱水収縮率が3.0%以下となるように熱固定した二軸延伸ポリアミドフィルムである上記(1)〜(3)のいずれかに記載の易開封性深絞り包装体、
(7) 前記脂肪族ポリアミド重合体(A)がポリアミド6であり、前記芳香族ポリアミド重合体(B)がポリメタキシリレンアジパミドである上記(4)〜(6)のいずれかに記載の易開封性深絞り包装体、
(8) 前記底材及び/又は前記蓋材が、シール層を有するものであり、前記シール層が、密度が0.910〜0.940g/cm3、融点が105〜135℃の直鎖状低密度ポリエチレンを含む層である上記(1)〜(7)のいずれかに記載の易開封性深絞り包装体、
(9) 前記底材が少なくとも5mm絞られている上記(1)〜(8)のいずれかに記載の易開封性深絞り包装体、
(10) 前記底材の引き裂かれる部分の絞り深さは、0〜10mmである上記(1)〜(9)のいずれかに記載の易開封性深絞り包装体、
(11) 前記易開封性深絞り包装体が、周囲にシールをするためのシール枠を有するパック品であり、前記周囲は1〜50mmの幅でシールされている上記(1)〜(10)のいずれかに記載の易開封性深絞り包装体、
(12) 前記底材と前記蓋材とのシール強度が、9.8N/15mm幅以上である上記(1)〜(11)のいずれかに記載の易開封性深絞り包装体、
である。
本発明の底材及び/又は蓋材は、縦方向(MD:フィルムの流れ方向)の直線カット性(L)が20mm以下であることが必要であり、好ましくは15mm以下、さらに好ましくは10mm以下であり、最も好ましくは5mm以下であり、直線カット性(L)が0mmであるのが一番好ましい。
この直線カット性(L)は、以下のようにして評価される。
底材及び/又は蓋材に用いられるフィルムの流れ方向である縦方向(MD)に直線を引き、20cmの長さを約5秒間で引き裂き、20cm引き裂いた地点の直線とのズレ量を測定する。そして、このズレ量の絶対値を直線カット性(L)とする。
そして、このズレ量が20mm以下であれば、開封時に、大きく斜めに切れることが防止でき、中身の液体をこぼしたり、内容物を変形させたり、内容物を落とすことを防止することができる。
本発明の底材及び/又は蓋材は、10mm以下の直線カット性(L)を有する一軸延伸ポリオレフィンフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルム、二軸延伸ポリアミドフィルムを少なくとも1層含むことが好ましい。フィルムとしては、例えば、二軸延伸バリアポリアミドフィルム(MXD6中間層タイプ)、二軸延伸ハイバリアポリアミドフィルム(EVOH中間層タイプ)等が使用でき、さらに、無延伸6ナイロンフィルムと一軸延伸ポリオレフィンフィルムとを共押出法やドライラミネート法等により積層フィルムとすることもできる。
さらに前記フィルムに、共押出法やドライラミネート法等によりシール層を積層することもできる。
二軸延伸ポリアミドフィルムとしては、脂肪族ポリアミド重合体(A)を55〜79質量%と、芳香族ポリアミド重合体(B)を21〜45質量%混合してなるフィルムを用いることができ、これにより20mm以下の直線カット性(L)を付与することができる。これは脂肪族ポリアミド重合体の海に、縦方向(MD)に細長く芳香族ポリアミド重合体の島を作ることにより直線カット性(L)を付与するものである。芳香族ポリアミド重合体の含有量が21質量%以上で45質量%以下であれば、直線カット性(L)が十分となり、また、二軸延伸フィルムの強度が強いものとなる。脂肪族ポリアミド重合体(A)と芳香族ポリアミド重合体(B)の比率は、好ましくは脂肪族ポリアミド重合体(A)が60〜77質量%で、芳香族ポリアミド重合体(B)が23〜40質量%であり、さらに好ましくは脂肪族ポリアミド重合体(A)が62〜75質量%で、芳香族ポリアミド重合体(B)が25〜38質量%である。
芳香族ポリアミド重合体(B)としては、芳香族環を有するポリアミドであれば、特に制限されるものではないが、キシリレンジアミンと炭素数が6〜12のα,ω脂肪族ジカルボン酸とからなるポリアミド構成単位を分子鎖中に70モル%以上含有するものが好適に用いられ、これにより高いガスバリア性が得られる。
本発明では、特にポリアミド6とポリメタキシリレンアジパミド(以下、「MXD6」という)とを用いることが延伸性も良好で強度も保持したまま直線カット性(L)が付与できるため好ましい。
柔軟性改質材としては、ポリオレフィン類、ポリアミドエラストマー類、ポリエステルエラストマー類などが挙げられる。
ポリエステルエラストマー類としては、例えばポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールを組み合わせたポリエーテル・エステルエラストマーや、ポリブチレンテレフタレートとポリカプロラクトンを組み合わせたポリエステル・エステルエラストマーなどが挙げられる。
また酸素バリア性の付与のため、前記芳香族ポリアミド重合体(B)を90〜100質量%含む(b)フィルムの層の替わりにエチレン−ビニルアルコール共重合体(以下、「EVOH」という)(C)を90〜100質量%含む(c)フィルムの層を用いることができる。
また、EVOHの鹸化度が95モル%以上であれば、酸素ガスバリア性や耐湿性に優れ、98モル%以上であればその傾向が顕著となるからである。
これらの共重合成分や熱可塑性樹脂は、単独でも2種類以上を混合して使用してもよく、添加量は10質量%以下、好ましくは8質量%以下、さらに好ましくは6質量%以下である。
熱処理後のフィルムは、95℃の熱水に5分間保持した際の縦方向(MD)及び横方法(TD)の少なくとも一方の熱水収縮率が3.0%以下であることが好ましい。3.0%以下であれば、印刷やラミネート加工時の収縮が少なく、印刷ピッチズレやシワの発生等の問題を防止できるからである。特に、フィルム流れ方向である縦方向(MD)の熱水収縮率が3.0%以下であることが好ましく、より好ましくは2.5%以下、さらに好ましくは2.0%以下である。
直鎖状低密度ポリエチレンの密度が0.910g/cm3以上で0.940g/cm3以下のシーラントフィルムであれば、適度な硬さのフィルムが得られ、引き裂き時に伸びることを防止でき、開封を阻害することが少なく、また、耐衝撃強度が低下し難いものとなる。この密度は、好ましくは0.915〜0.935g/cm3、さらに好ましは0.918〜0.933g/cm3である。
ラミネート面の接着強度は、2.9N/15mm幅以上であり、好ましくは4.9N/15mm幅以上、さらに好ましくは7.8N/15mm幅以上である。
特に、底材に一軸延伸ポリオレフィンや二軸延伸ポリアミドフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルムを用いる場合には、絞りの形状に注意する必要がある。コーナーのRを小さくしてしまうと絞りきれず破れの原因となるため、Rを大きく取った無理の無い形状とすることが必要である。
シール強度が、9.8N/15mm幅以上であれば、輸送中等にシール破袋し難くなり、内容物として液体を含む場合でも、液体分の漏れを防いで他の輸送容器等が汚染することを防ぐことができるからである。シール強度は、好ましくは14.7N/15mm幅以上、さらに好ましくは19.6N/15mm幅以上である。シール強度の上限は特に限定されないが、通常、147N/15mm幅以下、好ましくは117.6N/15mm幅以下、さらに好ましくは98N/15mm幅以下である。
(1)フィルム
以下に実施例、比較例に用いたポリアミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム等を示す。
スーパーニールSPR−M:三菱樹脂(株)社製の二軸延伸バリアナイロンフィルム(脂肪族ポリアミド重合体(ポリアミド6)を0〜5質量%、芳香族ポリアミド重合体(MXD6)を95〜100質量%含むフィルムの中間層の両外側に、脂肪族ポリアミド重合体を68〜72質量%、芳香族ポリアミド重合体を28〜32質量%含むフィルムを設けた積層フィルム)
縦方向(MD)の延伸倍率2.5〜2.7倍、熱水収縮率1.8%
横方向(TD)の延伸倍率3.5〜3.8倍、熱水収縮率3.5%
サントニールSNR:三菱樹脂(株)社製の二軸延伸6ナイロンフィルム(脂肪族ポリアミド重合体が100質量%で、芳香族ポリアミド重合体は0質量%のフィルム)
縦方向(MD)の延伸倍率2.8〜3.0倍、熱水収縮率1.5%
横方向(TD)の延伸倍率3.4〜3.7倍、熱水収縮率2.0%
ユニアスロンTB1000:出光ユニテック(株)社製の二軸延伸ポリアミドフィルム
縦方向(MD)の熱水収縮率4.0%
横方向(TD)の熱水収縮率2.5%
エンブレットPC:ユニチカ(株)社製の二軸延伸ポリエステルフィルム
三井ノーブレンフィルムASC:三井化学ファブロ(株)社製の一軸延伸ポリプロピレンフィルム
縦方向(MD)の延伸倍率2.7倍、熱水収縮率1.8%
横方向(TD)の延伸倍率3.7倍、熱水収縮率3.2%
上記シール層を形成するためのシーラントフィルムを以下に示す。
T.U.X HC:東セロ(株)社製の直鎖状低密度ポリエチレンフィルム
密度0.931g/cm3、融点124℃
T.U.X FC−S:東セロ(株)社製の直鎖状低密度ポリエチレンフィルム
密度0.918g/cm3、融点116℃
底材及び蓋材は、上記ポリアミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム等の各フィルム及び上記シーラントフィルムをドライラミネートすることにより作製した。ドライラミネーション用の接着剤としては2液硬化型接着剤(主剤として大日本インキ(株)製、商品名「ディックドライLX−75A」、硬化剤として大日本インキ(株)製、商品名「ディックドライKW−40」を使用して作成した。
また、実施例、比較例の括弧内は、各層の厚さを示し、「//」は、その前後に記載されている層がドライラミネート法により接合されていることを示すものである。
フィルムの直線カット性(L)の評価は、以下の方法によって行なった。実施例、比較例における評価の結果を表1に示す。
フィルムの両端部、及び中央の三点から、縦方向(MD)に300mm、横方向(TD)に180mmの大きさのフィルムを、各2枚ずつ切り出し、縦方向(MD)と正確に平行な線を、30mm間隔で引く、次にこの線の上にフェザー刃を用いて端から50mmのところまで切れ目を入れ、短冊状にし、試験片を作製する。次に、試験片を測定者の正面に、縦方向(MD)が真っ直ぐ前を向く方法に、平らなすりガラスの上に置く。ここで、右手引きの場合は右手で試験片の右端の短冊部分を持ち、左手はその隣の短冊部分を押さえる。短冊部分を持った右手を、約5秒間かけてゆっくり、真っ直ぐに手前に引く。この操作を右端から順に5回行う。左引きの場合は逆の操作を行う。
以上の試験を、右手引き、左手引きそれぞれについて試験を行い、平均値(平均値の少数第2位を四捨五入)を取り、両端部、及び中央の計六点のうち、最も大きいものについて以下の評価を行った。
実施例、比較例に記載の底材及び蓋材を用いて、図1及び2に示すような深絞り包装体を作製した。この深絞り包装体は、縦17cm、横13cm、底材の絞り深さが20mmの凹型絞りの形状であり、さらに周囲にシール枠10cmを設け、8cmの幅で底材と蓋材とをシールした深絞り真空包装体であるパック品である。また、左端から3cmの上端にVノッチの切り込み部を設けた。尚、引き裂き部には縦方向に4cmの幅で非成形部を設けた。
上記(5)で作製した空の深絞り真空包装体をVノッチの部分から縦方向に約3秒かけて引き裂き開封し、そのVノッチと反対側のシール部に到達したときの底材と蓋材とのズレ量をM(mm)とし、直線カット性(M)の指標とした。
シール強度は、以下のようにして測定した。
実施例、比較例に記載の底材及び蓋材のシール層(直鎖状低密度ポリエチレンフィルム)同士を合わせてシールし、当該シール部を15mm幅の短冊状に切り取り、引張り試験機にて200mm/minの引張り速度で引っ張った時の最大応力を測定した。
深絞り包装機ムルチバックR530を用いて、開封性を以下のように評価した。
上記(5)で作製した空の深絞り真空包装体を約3秒かけて開封を行う。そのときフィルムが伸びず抵抗感なく弱い力で開封できるものを◎、若干フィルムが伸び抵抗感があるものを○、フィルムが伸び開封に力を要するものを×とした。
実施例1の底材及び蓋材として、以下のシール層付フィルムを用いた。
底材:スーパーニールSPR−M(15μm)//T.U.X HC(50μm)
蓋材:スーパーニールSPR−M(15μm)//T.U.X FC−S(50μm)
表1に示すように、底材及び蓋材に用いられているスーパーニールSPR−M(フィルム)の直線カット性(L)は1.5mmであり、底材(シール層付フィルム)及び蓋材(シール層付フィルム)の直線カット性(L)はそれぞれ3.5mm、4.5mm、であり、単層フィルム、積層フィルムともに優れた直線カット性(L)を有していた。
(2)深絞り包装体の直線カット性(M)
表2に示すように、深絞り包装体の直線カット性(M)は、2.0mmであり、底材と蓋材との開きは少なく、優れた直線カット性(M)を有していた。
(3)深絞り包装体のシール強度
表2に示すように、深絞り包装体の底材と蓋材とのシール強度は、57N/15mmであり、強いシール強度を有していた。
(4)深絞り包装体の開封性
表2に示すように、深絞り包装体の開封性は、「◎」であり、優れた開封性を有していた。
実施例2の底材及び蓋材として、以下のシール層付フィルムを用いた。
底材:スーパーニールSPR−M(15μm)//T.U.X HC(50μm)
蓋材:ユニアスロンTB1000(15μm)//T.U.X FC−S(50μm)
表1に示すように、底材に用いられているスーパーニールSPR−M(フィルム)、蓋材に用いられているユニアスロンTB1000(フィルム)、底材(シール層付フィルム)及び蓋材(シール層付フィルム)は、優れた直線カット性(L)を有していた。
(2)深絞り包装体の直線カット性(M)
表2に示すように、底材と蓋材との開きは少なく、優れた直線カット性(M)を有していた。
(3)深絞り包装体のシール強度
表2に示すように、強いシール強度を有していた。
(4)深絞り包装体の開封性
表2に示すように、深絞り包装体の開封性は、「◎」であり、優れた開封性を有していた。
実施例3の底材及び蓋材として、以下のシール層付フィルムを用いた。
底材:スーパーニールSPR−M(15μm)//T.U.X HC(50μm)
蓋材:エンブレットPC(12μm)//T.U.X FC−S(50μm)
表1に示すように、底材に用いられているスーパーニールSPR−M(フィルム)、蓋材に用いられているエンブレットPC(フィルム)、底材(シール層付フィルム)及び蓋材(シール層付フィルム)は、優れた直線カット性(L)を有していた。
(2)深絞り包装体の直線カット性(M)
表2に示すように、底材と蓋材との開きは少なく、優れた直線カット性(M)を有していた。
(3)深絞り包装体のシール強度
表2に示すように、強いシール強度を有していた。
(4)深絞り包装体の開封性
表2に示すように、深絞り包装体の開封性は、「◎」であり、優れた開封性を有していた。
実施例4の底材及び蓋材として、以下のシール層付フィルムを用いた。
底材:スーパーニールSPR−M(15μm)//T.U.X HC(50μm)
蓋材:サントニールSNR(15μm)//三井ノーブレンフィルムASC(20μm)//T.U.X HC(50μm)
表1に示すように、底材に用いられているスーパーニールSPR−M(フィルム)、蓋材に用いられている三井ノーブレンフィルムASC(フィルム)、底材(シール層付フィルム)及び蓋材(シール層付フィルム)は、優れた直線カット性(L)を有していた。
(2)深絞り包装体の直線カット性(M)
表2に示すように、底材と蓋材との開きは少なく、優れた直線カット性(M)を有していた。
(3)深絞り包装体のシール強度
表2に示すように、強いシール強度を有していた。
(4)深絞り包装体の開封性
表2に示すように、深絞り包装体の開封性は、「◎」であり、優れた開封性を有していた。
実施例5の底材及び蓋材として、以下のシール層付フィルムを用いた。
底材:エンブレットPC(12μm)//T.U.X HC(50μm)
蓋材:スーパーニールSPR−M(15μm)//T.U.X HC(50μm)
表1に示すように、底材に用いられているエンブレットPC(フィルム)、蓋材に用いられているスーパーニールSPR−M(フィルム)、底材(シール層付フィルム)及び蓋材(シール層付フィルム)は、優れた直線カット性(L)を有していた。
(2)深絞り包装体の直線カット性(M)
表2に示すように、底材と蓋材との開きは少なく、優れた直線カット性(M)を有していた。
(3)深絞り包装体のシール強度
表2に示すように、強いシール強度を有していた。
(4)深絞り包装体の開封性
表2に示すように、深絞り包装体の開封性は、「◎」であり、優れた開封性を有していた。
実施例6の底材及び蓋材として、以下のシール層付フィルムを用いた。
底材:ダイアミロンC−Z(30μm)//三井ノーブレンフィルムASC(20μm)//T.U.X HC(40μm)
蓋材:スーパーニールSPR−M(15μm)//T.U.X HC(50μm)
表1に示すように、底材に用いられている三井ノーブレンフィルムASC(フィルム)、蓋材に用いられているスーパーニールSPR−M(フィルム)、底材(シール層付フィルム)及び蓋材(シール層付フィルム)は、優れた直線カット性(L)を有していた。
(2)深絞り包装体の直線カット性(M)
表2に示すように、底材と蓋材との開きは少なく、優れた直線カット性(M)を有していた。
(3)深絞り包装体のシール強度
表2に示すように、強いシール強度を有していた。
(4)深絞り包装体の開封性
表2に示すように、深絞り包装体の開封性は、「○」であり、実施例1〜5、7には及ばないものの使用に耐え得る開封性を有していた。
実施例7の底材及び蓋材として、以下のシール層付フィルムを用いた。
底材:スーパーニールSPR−M(15μm)//T.U.X HC(50μm)
蓋材:サントニールSNR(15μm)//T.U.X HC(50μm)
表1に示すように、蓋材に用いられているサントニールSNR(フィルム)の直線カット性(L)は22mmであり、蓋材(シール層付フィルム)の直線カット性(L)は35mmであったが、底材に用いられているスーパーニールSPR−M(フィルム)及び底材(シール層付フィルム)は、優れた直線カット性(L)を有していた。
(2)深絞り包装体の直線カット性(M)
表2に示すように、深絞り包装体の直線カット性(M)は、実施例1〜6には及ばないものの使用に耐え得る直線カット性(M)を有していた。
(3)深絞り包装体のシール強度
表2に示すように、強いシール強度を有していた。
(4)深絞り包装体の開封性
表2に示すように、深絞り包装体の開封性は、「◎」であり、優れた開封性を有していた。
実施例8の底材及び蓋材として、以下のシール層付フィルムを用いた。
底材:ダイアミロンC−Z(30μm)//T.U.X HC(50μm)
蓋材:スーパーニールSPR−M(15μm)//T.U.X HC(50μm)
表1に示すように、底材に用いられているダイアミロンC−Z(フィルム)の直線カット性(L)は14mmであり、底材(シール層付フィルム)の直線カット性(L)は23mmであった。しかし、蓋材に用いられているスーパーニールSPR−M(フィルム)及び蓋材(シール層付フィルム)は、優れた直線カット性(L)を有していた。
(2)深絞り包装体の直線カット性(M)
表2に示すように、深絞り包装体の直線カット性(M)は、実施例1〜6には及ばないものの使用に耐え得る直線カット性を有していた。
(3)深絞り包装体のシール強度
表2に示すように、包装体は、強いシール強度を有していた。
(4)深絞り包装体の開封性
表2に示すように、深絞り包装体の開封性は、「○」であり、実施例1〜5、7には及ばないものの使用に耐え得る開封性を有していた。
実施例9の底材及び蓋材として、以下のシール層付フィルムを用いた。
底材:EVOH系直線カットフィルム(15μm)//T.U.X HC(50μm)
蓋材:EVOH系直線カットフィルム(15μm)//T.U.X FC−S(50μm)
表1に示すように、底材及び蓋材に用いられているEVOH系直線カットフィルム(フィルム)、底材(シール層付フィルム)及び蓋材(シール層付フィルム)は、優れた直線カット性(L)を有していた。
(2)深絞り包装体の直線カット性(M)
表2に示すように、底材と蓋材との開きは少なく、優れた直線カット性(M)を有していた。
(3)深絞り包装体のシール強度
表2に示すように、強いシール強度を有していた。
(4)深絞り包装体の開封性
表2に示すように、深絞り包装体の開封性は、「◎」であり、優れた開封性を有していた。
比較例1の底材及び蓋材として、以下のシール層付フィルムを用いた。
底材:ダイアミロンC−Z(30μm)//T.U.X HC(50μm)
蓋材:サントニールSNR(15μm)//T.U.X HC(50μm)
表1に示すように、底材に用いられているダイアミロンC−Z(フィルム)、蓋材に用いられているサントニールSNR(フィルム)、底材(シール層付フィルム)及び蓋材(シール層付フィルム)の直線カット性(L)は優れたものではなかった。
(2)深絞り包装体の直線カット性(M)
表2に示すように、深絞り包装体の直線カット性(M)は、25mmであった。
(3)深絞り包装体のシール強度
表2に示すように、強いシール強度を有していた。
(4)深絞り包装体の開封性
表2に示すように、深絞り包装体の開封性は、「○」であった。
比較例2の底材及び蓋材として、以下のシール層付フィルムを用いた。
底材:ダイアミロンC−Z(30μm)//T.U.X HC(50μm)
蓋材:ダイアミロンC−Z(30μm)//T.U.X HC(50μm)
表1に示すように、底材及び蓋材に用いられているダイアミロンC−Z(フィルム)、底材(シール層付フィルム)及び蓋材(シール層付フィルム)の直線カット性(L)は優れたものではなかった。
(2)深絞り包装体の直線カット性(M)
表2に示すように、深絞り包装体の直線カット性(M)は、33mmであった。
(3)深絞り包装体のシール強度
表2に示すように、強いシール強度を有していた。
(4)深絞り包装体の開封性
表1に示すように、深絞り包装体の開封性は、「×」であった。
比較例3の底材及び蓋材として、以下のシール層付フィルムを用いた。
底材:サントニールSNR(15μm)//T.U.X HC(50μm)
蓋材:サントニールSNR(15μm)//T.U.X HC(50μm)
表1に示すように、底材及び蓋材に用いられているサントニールSNR(フィルム)、底材(シール層付フィルム)及び蓋材(シール層付フィルム)の直線カット性(L)は優れたものではなかった。
(2)深絞り包装体の直線カット性(M)
表2に示すように、深絞り包装体の直線カット性(M)は、18mmであった。
(3)深絞り包装体のシール強度
表2に示すように、強いシール強度を有していた。
(4)深絞り包装体の開封性
表1に示すように、深絞り包装体の開封性は、「◎」であるが、上記のように直線カット(L)性が優れておらず、使用上好ましいものではなかった。
特に、ハンバーグやミートボール、油揚げ等のタレやスープ等の液体を含んだ内容物を包装する場合に、優れた易開封性と耐破袋性とが両立した易開封性深絞り包装体を提供することができる。
Claims (12)
- 底材と蓋材とがシールされた易開封性深絞り包装体であって、前記底材及び/又は前記蓋材が、20mm以下の直線カット性(縦方向(MD)に直線を引き、20cm引き裂いたときのその直線からのズレ量の絶対値)を有してなり、かつ少なくとも一軸方向に2.0〜5.0倍延伸されたフィルムを少なくとも1層含んでなる底材及び/又は蓋材であることを特徴とする易開封性深絞り包装体。
- 底材と蓋材とがシールされた易開封性深絞り包装体であって、前記底材及び/又は前記蓋材が、20mm以下の直線カット性(縦方向(MD)に直線を引き、20cm引き裂いたときのその直線からのズレ量の絶対値)を有してなり、かつ10mm以下の直線カット性を有する一軸延伸ポリオレフィンフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルム又は二軸延伸ポリアミドフィルムを少なくとも1層含んでなる底材及び/又は蓋材であることを特徴とする易開封性深絞り包装体。
- 底材と蓋材とがシールされた易開封性深絞り包装体であって、前記底材及び/又は前記蓋材が、20mm以下の直線カット性(縦方向(MD)に直線を引き、20cm引き裂いたときのその直線からのズレ量の絶対値)を有してなり、かつ脂肪族ポリアミド重合体(A)を55〜79質量%、芳香族ポリアミド重合体(B)を21〜45質量%混合してなるフィルムを少なくとも1層含んでなる底材及び/又は蓋材であって、前記フィルムが、縦方向(MD)、横方向(TD)ともに2.0〜4.5倍延伸した後、95℃の熱水に5分間保持した際の縦方向(MD)及び横方向(TD)の少なくとも一方の熱水収縮率が3.0%以下となるように熱固定した二軸延伸ポリアミドフィルムであることを特徴とする易開封性深絞り包装体。
- 底材と蓋材とがシールされた易開封性深絞り包装体であって、前記底材及び/又は前記蓋材が、20mm以下の直線カット性(縦方向(MD)に直線を引き、20cm引き裂いたときのその直線からのズレ量の絶対値)を有してなり、かつ脂肪族ポリアミド重合体(A)を55〜79質量%、芳香族ポリアミド重合体(B)を21〜45質量%混合してなる(a)フィルムの層と、芳香族ポリアミド重合体(B)を90〜100質量%含む(b)フィルムの層とをそれぞれ少なくとも1層有する積層フィルムを含んでなる底材及び/又は蓋材であって、前記積層フィルムが、縦方向(MD)、横方向(TD)ともに2.4〜4.5倍延伸した後、95℃の熱水に5分間保持した際の縦方向(MD)の熱水収縮率が3.0%以下となるように熱固定した二軸延伸ポリアミドフィルムであることを特徴とする易開封性深絞り包装体。
- 底材と蓋材とがシールされた易開封性深絞り包装体であって、前記底材及び/又は前記蓋材が、20mm以下の直線カット性(縦方向(MD)に直線を引き、20cm引き裂いたときのその直線からのズレ量の絶対値)を有してなり、かつ脂肪族ポリアミド重合体(A)を55〜79質量%、芳香族ポリアミド重合体(B)を21〜45質量%混合してなる(a)フィルムの層と、エチレン−ビニルアルコール共重合体(C)を90〜100質量%含む(c)フィルムの層とをそれぞれ少なくとも1層有する積層フィルムを含んでなる底材及び/又は蓋材であって、前記積層フィルムが、縦方向(MD)、横方向(TD)ともに2.4〜4.5倍延伸した後、95℃の熱水に5分間保持した際の縦方向(MD)の熱水収縮率が3.0%以下となるように熱固定した二軸延伸ポリアミドフィルムであることを特徴とする易開封性深絞り包装体。
- 前記脂肪族ポリアミド重合体(A)がポリアミド6であり、前記芳香族ポリアミド重合体(B)がポリメタキシリレンアジパミドであることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の易開封性深絞り包装体。
- 底材と蓋材とがシールされた易開封性深絞り包装体であって、前記底材及び/又は前記蓋材が、シール層を有するとともに、20mm以下の直線カット性(縦方向(MD)に直線を引き、20cm引き裂いたときのその直線からのズレ量の絶対値)を有する底材及び/又は蓋材であり、前記シール層が、密度が0.910〜0.940g/cm 3 、融点が105〜135℃の直鎖状低密度ポリエチレンを含む層であることを特徴とする易開封性深絞り包装体。
- 底材と蓋材とがシールされた易開封性深絞り包装体であって、前記底材及び/又は前記蓋材が、20mm以下の直線カット性(縦方向(MD)に直線を引き、20cm引き裂いたときのその直線からのズレ量の絶対値)を有してなり、前記底材及び蓋材の縦方向(MD)を一致させてなることを特徴とする易開封性深絞り包装体。
- 前記底材が少なくとも5mm絞られていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の易開封性深絞り包装体。
- 前記底材の引き裂かれる部分の絞り深さは、0〜10mmであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の易開封性深絞り包装体。
- 前記易開封性深絞り包装体が、周囲にシールをするためのシール枠を有するパック品であり、前記周囲は1〜50mmの幅でシールされていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の易開封性深絞り包装体。
- 前記底材と前記蓋材とのシール強度が、9.8N/15mm幅以上であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の易開封性深絞り包装体。
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