JP2017061325A - 易開封性深絞り包装体 - Google Patents
易開封性深絞り包装体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017061325A JP2017061325A JP2015187141A JP2015187141A JP2017061325A JP 2017061325 A JP2017061325 A JP 2017061325A JP 2015187141 A JP2015187141 A JP 2015187141A JP 2015187141 A JP2015187141 A JP 2015187141A JP 2017061325 A JP2017061325 A JP 2017061325A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- deep
- heat seal
- film
- package
- handle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Packages (AREA)
Abstract
【解決手段】 蓋材の周縁部と深絞り底材の周縁部とをヒートシールしてなる深絞り包装体であって、前記蓋材が、少なくとも1枚の直線カット性を有する延伸フィルムとヒートシール層とを有し、かつ、該蓋材の周縁部の直線カット方向に少なくとも2箇所の切り込みを有し、前記深絞り底材が、ヒートシール層を有する共押出多層フィルムで形成され、前記蓋材および前記深絞り底材の少なくとも一方のヒートシール層が、凝集破壊、層間剥離および界面剥離の何れかの易開封機能を有し、前記蓋材の2箇所の切り込みに挟まれた部分を持ち手とし、該持ち手から直線カット方向にヒートシール部を剥離することにより前記蓋材の一部をテープ状に開封可能な深絞り包装体。
【選択図】 図3
Description
しかしながら、一般に、深絞り包装体の底材には無延伸フィルムが用いられるので、このような開封方法では、引き裂きに大きな力を要して引き裂き難く、更には内容物に液体が含まれていると引き裂いた反動で液体が飛び散るといった実用上の不便性が大きい。
しかしながら、このような包装体では開封した面積が大きくなり過ぎるため、液体を多く含む内容物を収容した包装体の場合には内容物がこぼれてしまい、また、蓋材を取り除く場合には全てのヒートシール部を剥離させる手間の煩わしさがあった。
このような包装体は、所望の広さで開口できるものの、一般に、熱接合(ヒートシール)されていない剥離開始部(持ち手)は、包装体周縁部の角に配設されるため、直線カット方向に沿った一辺のヒートシール部を開封して行かなければならない、また、開封位置はその剥離開始部の角部に限定されてしまう等、開封使用の点で不便であった。特に、内容物に液体を含む場合、液漏れしないように周縁の熱接合を強化する必要があるため、上記一辺のヒートシール部を開封することは、凝集破壊易開封性の底材を用いても、開封に力を要し、開封し難いという現状にある。
しかしながら、このような包装体は、パートコートを施すため、内容物に液体が含まれている場合は熱シールが不十分となり密封性が損なわれ、また袋体であるため、開封と同時に内容物の液体がこぼれ出すものであった。
すなわち、蓋材の周縁部と深絞り底材の周縁部とをヒートシールしてなる深絞り包装体であって、前記蓋材が、少なくとも1枚の直線カット性を有する延伸フィルムとヒートシール層とを有し、かつ、該蓋材の周縁部の直線カット方向に少なくとも2箇所の切り込みを有し、前記深絞り底材が、ヒートシール層を有する共押出多層フィルムで形成され、前記蓋材および前記深絞り底材の少なくとも一方のヒートシール層が、凝集破壊、層間剥離および界面剥離の何れかの易開封機能を有し、前記蓋材の2箇所の切り込みに挟まれた部分を持ち手とし、該持ち手から直線カット方向にヒートシール部を剥離することにより前記蓋材の一部をテープ状に開封可能な深絞り包装体、に存する。
そのため、深絞り包装体の内容物に液体が含まれている場合も、十分なヒートシールで密封することができ、しかも、開封時に液体の飛び散りやこぼれ出しを防ぐことができる。
本発明の深絞り包装体は、図1のように、蓋材と深絞り底材とを有し、蓋材の周縁部と底材の周縁部とをヒートシールしてなる。
本発明の包装体を構成する蓋材は、少なくとも1枚の直線カット性を有する延伸フィルムを用いてヒートシール層を積層してなることにより、蓋材自体が直線カット性機能を有する。
直線カット性とは、フィルム端に手や刃物で切り込み(ノッチ)を形成し、該切り込みの両側のフィルムを水平に持って、切り込みの両側のフィルムを垂直方向に引き裂いた場合に、直線的に一方向に切れる特性をいう。
一般に、直線カット性は、フィルムの延伸配向技術により付与され、フィルム流れ方向に平行して切れるように設計されることが多い。特に、フィルム流れ方向に対して平行に切れることが、包装体の製造や消費者の利便性の観点で望ましい。
また、直線性は、例えば図2のように、フィルム流れ方向に距離200mmを切った際に、カットの開始から終了までのフィルム幅方向のずれの絶対値が10mm以下であることが好ましく、5mm以下がより好まく、3mm以下であることが特に好ましい。
直線カット性延伸フィルムの組成は、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂およびポリスチレン樹脂が挙げられ、単層でも多層でも良い。中でも、蓋材として、シーラントフィルムと積層して用いる際の切れやすさや、透明性、強靭性を兼備する点から、ポリエチレンテレフタレート樹脂やポリアミド樹脂のからなる二軸延伸フィルムが好ましい。
蓋材のガスバリア性は、食品包装用途で用いる場合には、25℃相対湿度50%条件において、酸素透過率50cc/m2/24h/atm以下が好ましく、30cc/m2/24h/atm以下がより好ましく、10cc/m2/24h/atm以下が更に好ましい。酸素透過率50cc/m2/24h/atm以下であれば、食品の腐敗の抑制し、保存性を高めることができる。
シーラントフィルムは、単層でも多層でもよく、底材とヒートシールする場合、シーラントフィルムはポリオレフィン系樹脂からなるフィルムが好ましい。また、直線カット性延伸フィルムとシーラントフィルムとの積層は、押出ラミネート、ドライラミネート等の公知の方法で行うことができる。
また、層間剥離タイプでは、例えば、ポリエチレン層とポリプロピレン層との積層等が挙げられる。
また、界面剥離タイプでは、蓋材または底材の一方のシール層にエチレン−酢酸ビニル共重合体を用い、他方のシール層にアイオノマー樹脂を用いる例などが挙げられる。
内容物に液体を多く含む場合や、ガス封入により内圧がかかるガスパックの場合等には、十分な密封のために、剥離強度を大きく設計することが有効である。
蓋材の構成としては、例えば、次などが挙げられる。
・直線カット性延伸フィルム/接着剤/シーラントフィルム
・直線カット性延伸フィルム/接着剤/ガスバリア性フィルム/接着剤/シーラントフィルム
・直線カット性延伸フィルム/接着剤/{EVOH/Ny/シーラント}共押出フィルム
・直線カット性延伸フィルム/接着剤/{PE/EVOH/シーラント}共押出フィルム
・ポリプロピレン延伸フィルム/接着剤/直線カット性延伸フィルム/接着剤/シーラントフィルム
また、切り込みの位置は、直線カット性の方向上であれば、内容物の取り出し易さを考慮して包装体の何れの位置に形成しても良く、例えば、図3のように包装体の中央寄りでも、図4のように端側でも良い。
2箇所の切り込みに挟まれた持ち手の幅は、内容物の取り出し易さを考慮して適宜決定することができ、狭幅でも広幅でも、蓋材をテープ状に切り開くことができればよい。また、持ち手の幅を、図6(c)のように直線非平行のハの字状に、周縁部の端部からヒートシール部に向かって狭くすると、開封するテープ状の幅が狭い場合に持ち手を大きくすることができるので、好ましい。
蓋材の切り込みの形は、図6(a)のように直線状でも、図6(b)のように切り欠き状でも良い。また、各切り込み形状が異なっていても良い。また、直線カット方向上に形成してあれば、2箇所の切り込みが互いに平行でなくても構わない。例えば、図6(c)のように、2箇所の切り込み間の幅が開封するヒートシール部の幅よりも広く形成すると、持ち手が大きくなり、開封時に引き開け易い利点がある。
内容物に液体が含まれている場合としては、例えば、だし汁、つゆ、スープ、とろみ、たれ、ソース等と共に収容される油揚げ、ハンバーグ、おでん、煮魚、煮豚(角煮)、もつ煮、豆腐、焼豚、漬物、肉じゃがなどの調理食品や、薬液に浸漬させたガーゼ、綿棒、脱脂綿、綿球、ウェットティッシュ、貼付材などの医療品が挙げられる。
切り込みの破線の間隔は、特に限定はないが、1mm〜3mm程度である。
点シールの大きさは、特に限定はないが、直径1mm〜3mm程度である。
切り込みの内側のシール距離は、特に限定はないが、1mm〜3mm程度である。
本発明の包装体の底材には、公知の深絞り用共押出多層フィルムを用いることができる。
その多層構成は、内容物の種類および重量や、蓋材とのヒートシール性および開封性や、包装後の保存および搬送などを考慮して、フィルム強度、ガスバリア性、ヒートシール性、層間接着性、透明性、フィルム共押出成膜性などが所望の物性となるように、各層の樹脂種類や厚さや層数を設計する。
EVOHの場合、エチレン含有率は特に限定されないが、下限は32モル%以上が好ましく、38モル%以上がより好ましく、上限は47モル%以下が好ましく、44モル%以下がより好ましい。EVOHのケン化度は90モル%以上が好ましく、95モル%以上がより好ましい。EVOHのエチレン含有量およびケン化度を上記範囲とすることにより、多層フィルムの共押出性や、フィルム強度を良好なものとすることができる。
PP層やAPET層の形成は、他の層と同様に共押出する方法、底材用共押出フィルムに押出ラミネートする方法、PPやAPETからなる単体フィルム或いはシートを底材用共押出フィルムとドライラミネートする方法から、適宜選択できる。
深絞り底材に着色や、和紙柄、木目柄、内容表示などの印刷を付ける場合は、PPやAPETからなる単体フィルム或いはシートに着色や印刷を施し、底材用共押出フィルムとドライラミネートすると良い。
本発明の包装体においては、蓋材および底材の何れか一方のヒートシール層に易開封(イージーピール)機能を付与すると、包装体の開封が容易になる。底材のヒートシール層にイージーピール機能を付与するには、前述の蓋材のヒートシール層にイージーピール機能を付与する場合と同様に行うことができる。
・PA/ヒートシール
・PA/EVOH/ヒートシール
・PP/PA/ヒートシール
・PP/EVOH/PA/ヒートシール
・PA/PE/PA/EVOH/ヒートシール
また、包装体にガス封入するガスパックの場合は、次の層構成などが挙げられる。
・APET/EVOH/PA/ヒートシール
・APET/PE/EVOH/ヒートシール
・APET/PE/PA/EVOH/PA/ヒートシール
・PP/EVOH/ヒートシール
本発明の深絞り包装体は、蓋材と深絞り底材とを用い、周縁部をヒートシールしてなるものであれば、特に形状の限定はなく、内容物の性状、形状、重量などを考慮して適宜設定できる。
例えば、上面や底面の形状は、略正方形、略長方形、略菱形、略円形、略楕円形が挙げられ、上面と底面の大きさや形状は異なっていても良い。また、深絞りの側面と底面との接する角度は、略直角から緩やかな曲率にするなどが可能である。
深絞り包装体の作製は、公知の深絞り包装機を用いることができる。工程は、底材フィルムを供給して所望の深絞り形状に加熱成形し、次いで深絞り部に内容物を充填し、次いで蓋材フィルムを被せてヒートシールし、各個の深絞り部の間を切断する。
切り込みの形成は、カッター刃や打ち抜き刃などを用いて行い、蓋材のみに設ける場合は、底材とのヒートシールの前に行い、蓋材と底材の両方に設ける場合は、ヒートシールの後に行うと良い。
ガスパックの場合は、蓋材フィルムを被せてヒートシールする際に、ガスを封入する。
ボイルやレトルト処理する場合は、各個の深絞り包装体を作製の後に行う。
(蓋材の作製)
両表層にナイロン6樹脂、中層にポリメタキシリレンアジパミド樹脂を用いた、直線カット性とガスバリア性を有する共押出多層二軸延伸フィルム、三菱樹脂製「スーパーニールSP−R−M」15μm厚品を用い、その一方の表面に二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム12μm厚品をドライラミネートし、また他方の表面にシーラントフィルムとして無延伸ポリプロピレンフィルム50μm厚品をドライラミネートし、蓋材を作製した。ドライラミネートには、2液混合タイプのポリウレタン系接着樹脂を用い、接着剤厚を3μmとした。
蓋材は、フィルム流れ方向に直線カット性があり、切り欠け(ノッチ)を付けてその両側を水平に持って前後に引き、フィルム流れ方向に200mm距離を切った際のカット開始から終了までのフィルム幅方向のずれの絶対値は5mmであった。また、蓋材のフィルム流れ方向の引裂強度は1.0Nであった。
共押出Tダイ法によって、フィルム層構成が、ポリプロピレン樹脂(30μm)/接着性樹脂(10μm)/ポリメタキシリレンアジパミド樹脂(15μm)/ナイロン6樹脂(30μm)/接着性樹脂(10μm)/ポリプロピレン樹脂(45μm)/ヒートシール層(10μm)である共押出多層無延伸フィルムを作製した。
ヒートシール層は、ポリプロピレン樹脂と低密度ポリエチレン樹脂とを質量比65:35で混合して構成し、凝集破壊性イージーピール機能を付与した。
深絞り包装機(大森機械工業社製FV6300)を用いて、深絞り成型温度100℃、成型加熱時間2秒の条件で、長辺(フィルム流れ方向、直線カット性方向)160mm、短辺(フィルム幅方向)120mm、絞り深さ25mmの略直方体形状に深絞り成形し、底材を作製した。続いて、底材に水を150cc入れ、蓋材をシーラントフィルム面を底材へ向けて被せ、底材と蓋材の周縁部をシール温度170℃、シール時間2秒、シール幅7mmの条件でヒートシールし、切り込みを蓋材の短辺の中央に2箇所設け、深絞り包装体を作製した。
切り込みとその近傍のヒートシールは、図6(a)のように、2箇所の切り込みを平行に、ヒートシールを一直線状に形成した。切り込みは、長さ20mm、2箇所間の切り込み間の幅20mmの条件で蓋材に設け、持ち手を形成した。
深絞り包装体のヒートシールを、図10(a)のようにV字型にした他は、実施例1と同様に作製した。
深絞り包装体のヒートシールの形状を、図9(a)のように、持ち手に約1mm径の点状のヒートシールを2箇所設けた他は、実施例1と同様に作製した。
(蓋材の作製)
三菱樹脂製「スーパーニールSP−R−M」15μm厚品の一方の表面に、シーラントフィルムとして無延伸ポリエチレンフィルム50μm厚品をドライラミネートし、蓋材を作製した。ドライラミネートは、実施例1と同様にして行った。
蓋材を実施例1と同様にフィルム流れ方向に200mm距離切った際の、フィルム幅方向のずれの絶対値は、3mmであった。また、蓋材のフィルム流れ方向の引裂強度は0.3Nであった。
(底材の作製)
共押出Tダイ法によって、フィルム層構成が、ナイロン6樹脂(50μm)/接着性樹脂(10μm)/ポリエチレン樹脂(75μm)/ヒートシール層(5μm)である共押出多層無延伸フィルムを作製した。
ヒートシール層は、直線状低密度ポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂とを質量比70:30で混合して構成し、凝集性イージーピール機能を付与した。
(深絞り包装体の作製)
深絞り包装体の切り込みを図8(c)のように、約2mm間隔の破線状とした他は、実施例1と同様に作製した。
(蓋材の作製)
三菱樹脂製「スーパーニールSP−R−M」15μm厚品の一方の表面に、無延伸ポリプロピレンフィルム30μm厚品をドライラミネートし、また他方の表面にシーラントフィルムとして無延伸ポリエチレンフィルム50μm厚品をドライラミネートし、蓋材を作製した。ドライラミネートは、実施例1と同様にして行った。
蓋材を実施例1と同様にフィルム流れ方向に200mm距離切った際の、フィルム幅方向のずれの絶対値は、5mmであった。また、蓋材のフィルム流れ方向の引裂強度は1.5Nであった。
(底材の作製)
共押出Tダイ法によって、フィルム層構成が、ポリプロピレン樹脂(30μm)/接着性樹脂(10μm)/エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物樹脂(10μm)/ナイロン6樹脂(30μm)/接着性樹脂(10μm)/ポリエチレン樹脂(75μm)/ヒートシール層(5μm)である共押出多層無延伸フィルムを作製した。
ヒートシール層は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂とを質量比70:30で混合して構成し、凝集性イージーピール機能を付与した。
(深絞り包装体の作製)
深絞り包装体の切り込みを図6(c)のように、持ち手の幅が周縁部の端部からヒートシール部に向かって、30mmから20mmに狭くなるように形成した他は、実施例1と同様に作製した。
深絞り包装体の周縁部の角部1箇所を、長さ及び幅20mmの略三角形で状にヒートシールを行わないことで、開封のための持ち手を形成し、また、長さ20mmのV字カットの切り欠きを、短辺の端から27mm位置の1箇所に形成して、ヒートシールと切り欠きを図10(b)のように形成した他は、実施例1と同様に深絞り成形体を作製した。尚、切り欠きの位置は、長辺のヒートシール幅7mm位置から深絞り形状部の開封幅を20mmとするために設定した。
(蓋材の作製)
実施例1と同様にして作製した。
(底材の作製)
共押出Tダイ法によって、フィルム層構成が、ポリプロピレン樹脂(30μm)/接着性樹脂(10μm)/ポリメタキシリレンアジパミド樹脂(15μm)/ナイロン6樹脂(30μm)/接着性樹脂(10μm)/ポリプロピレン樹脂(55μm)である共押出多層無延伸フィルムを作製した。
(深絞り包装体の作製)
蓋材のシーラントフィルム面のヒートシールを行う短辺箇所に、感熱接着剤をパートコートした他は、実施例1と同様に作製した。
以下の評価を行い、表1にまとめた。
(剥離開始強度)
切り込みを設けた箇所について、深絞り包装体を15mm幅に切り取って試験片とし、オートグラフ(インストロン製3342)を用い引張速度200mm/分の条件で、蓋材と底材とを180度剥離させ、ヒートシール部が剥離し始めた時の剥離強度を計測した。
蓋材のシーラントフィルムが無延伸ポリプロピレンフィルムである実施例1〜3と比較例1〜2の深絞り包装体については、120℃30分間のレトルト処理を行い、20℃30分間冷却し、水分を拭き取り乾燥させた。
蓋材のシーラントフィルムが無延伸ポリエチレンフィルムである実施例4〜5の深絞り包装体については、95℃30分間のボイル処理を行い、20℃30分間冷却し、水分を拭き取り乾燥させた。
熱水処理後の深絞り包装体を卓上に水平に置き、持ち手のカール状態を観察した。
熱水処理後の深絞り包装体を卓上に水平に置き、片方の手で持ち手の隣接部を掴んで固定し、もう一方の手で持ち手を摘み、長辺に対して平行に180度剥離するように引いて開封し、包装体中の水のこぼれ具合を観察した。
実施例2はヒートシールがV字型であり、また比較例2はパートコート処理により、軽い力で剥離開始できた。
比較例2は、蓋材にパートコートを施したヒートシール部が、熱処理により開いてしまい、深絞り包装体の密封性が保てなかった。
実施例3は持ち手部分に点状ヒートシールがあること、実施例4は切り込みが破線状であること、実施例5は蓋材のシーラントフィルムと反対側の表面に無延伸ポリプロピレンフィルム30μm厚を配設していること、により熱水処理しても持ち手がほとんどカールしなかった。
実施例1〜5は、安定して軽い力でテープ状の引裂開封ができ、内容物の水はこぼれなかった。
比較例1は、包装体の長辺のヒートシール部を剥離しながら開封しなければならず、その動きにより内容物の水がこぼれた。
消費者が開封しやすく、食品等の内容物を取りおきしやすい包装体は、高齢化や、個食化、少食化が進む社会状況において、利便性が高く有効である。また、医療品の個包装化にも対応でき、安全に且つ衛生的に内容物を取り出すことができ、有用である。
2; 深絞り包装体の底材
3; 深絞り包装体のヒートシールされた周縁部
4; 直線カット性フィルムの切り込み
5; 切り開始点
6; 切り終了点
7; 切り開始点と切り終了点のフィルム幅方向距離
8; ヒートシール部
9; ヒートシールをしていない部分
10; 蓋材の切り込み
11; 蓋材をテープ状に切り開いた部分
12; 持ち手の部分に設けた点状のヒートシール(点シール)
Claims (7)
- 蓋材の周縁部と深絞り底材の周縁部とをヒートシールしてなる深絞り包装体であって、前記蓋材が、少なくとも1枚の直線カット性を有する延伸フィルムとヒートシール層とを有し、かつ、該蓋材の周縁部の直線カット方向に少なくとも2箇所の切り込みを有し、前記深絞り底材が、ヒートシール層を有する共押出多層フィルムで形成され、前記蓋材および前記深絞り底材の少なくとも一方のヒートシール層が、凝集破壊、層間剥離および界面剥離の何れかの易開封機能を有し、前記蓋材の2箇所の切り込みに挟まれた部分を持ち手とし、該持ち手から直線カット方向にヒートシール部を剥離することにより前記蓋材の一部をテープ状に開封可能な深絞り包装体。
- 前記持ち手の幅が、周縁部の端部からヒートシール部に向かって狭くなる、請求項1に記載の深絞り包装体。
- 液体を含む内容物を収容するための請求項1または2に記載の深絞り包装体。
- 前記切り込みが破線状である、請求項1〜3の何れかに記載のボイル用深絞り包装体。
- 前記持ち手が部分的にヒートシールされている、請求項1〜4の何れかに記載のボイル用深絞り包装体。
- 前記持ち手から開封の始まるヒートシール部が、前記持ち手側に少なくとも1つの凸形状を有する、請求項1〜5の何れかに記載の深絞り包装体。
- 前記底材の共押出多層フィルムが、少なくとも1層のポリアミド樹脂層を含み、かつ、前記蓋材の直線カット性を有する延伸フィルムが、ポリアミド樹脂で形成される二軸延伸フィルムである、請求項1〜6の何れかに記載の深絞り包装体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015187141A JP2017061325A (ja) | 2015-09-24 | 2015-09-24 | 易開封性深絞り包装体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015187141A JP2017061325A (ja) | 2015-09-24 | 2015-09-24 | 易開封性深絞り包装体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017061325A true JP2017061325A (ja) | 2017-03-30 |
Family
ID=58429110
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015187141A Pending JP2017061325A (ja) | 2015-09-24 | 2015-09-24 | 易開封性深絞り包装体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017061325A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7484084B2 (ja) | 2019-04-15 | 2024-05-16 | 住友ベークライト株式会社 | 食肉包装用多層フィルム及び包装体 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57156464U (ja) * | 1981-03-26 | 1982-10-01 | ||
JPS57162170U (ja) * | 1981-04-03 | 1982-10-12 | ||
JPH09142536A (ja) * | 1995-11-27 | 1997-06-03 | Asahi Sogyo:Kk | 液体用小型容器 |
JP2000177776A (ja) * | 1998-12-15 | 2000-06-27 | Fujimori Kogyo Co Ltd | 蓋材用フィルム及び容器 |
JP2000355367A (ja) * | 1999-06-15 | 2000-12-26 | Oji Paper Co Ltd | 易開封性紙容器 |
JP3092392U (ja) * | 2002-08-28 | 2003-03-07 | 明星食品株式会社 | 易開封性を有する深絞り包装体 |
-
2015
- 2015-09-24 JP JP2015187141A patent/JP2017061325A/ja active Pending
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57156464U (ja) * | 1981-03-26 | 1982-10-01 | ||
JPS57162170U (ja) * | 1981-04-03 | 1982-10-12 | ||
JPH09142536A (ja) * | 1995-11-27 | 1997-06-03 | Asahi Sogyo:Kk | 液体用小型容器 |
JP2000177776A (ja) * | 1998-12-15 | 2000-06-27 | Fujimori Kogyo Co Ltd | 蓋材用フィルム及び容器 |
JP2000355367A (ja) * | 1999-06-15 | 2000-12-26 | Oji Paper Co Ltd | 易開封性紙容器 |
JP3092392U (ja) * | 2002-08-28 | 2003-03-07 | 明星食品株式会社 | 易開封性を有する深絞り包装体 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7484084B2 (ja) | 2019-04-15 | 2024-05-16 | 住友ベークライト株式会社 | 食肉包装用多層フィルム及び包装体 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8827557B2 (en) | Gusseted bag with easy-open lap seal | |
JP6239234B2 (ja) | 液体排出孔を備えた蓋材 | |
US10233007B2 (en) | Package, packaged product, method of releasing at least one agent into chamber portion of package, and process of packaging | |
JP2008105751A (ja) | 樹脂製包装袋 | |
JP5215791B2 (ja) | 易開封性深絞り包装体 | |
JP2014227190A (ja) | 包装袋 | |
WO2016093849A1 (en) | Flexible package with embossed liquid containment cells | |
JP5400646B2 (ja) | 二軸延伸多層フィルムを用いた食品用容器 | |
JP2009067446A (ja) | 包装袋 | |
JP4508723B2 (ja) | 電子レンジ加熱用包装袋 | |
AU2013220132A1 (en) | Packaging container | |
JP2017061325A (ja) | 易開封性深絞り包装体 | |
JP2006290438A (ja) | 易開封性深絞り包装体 | |
JP3867474B2 (ja) | 易開封性複合フィルム及び包装容器 | |
JP2019018907A (ja) | 包装袋 | |
JP2008254800A (ja) | 易開封性包装袋 | |
JP6802988B2 (ja) | ブリスター包装体 | |
JP4392629B2 (ja) | 保香性を有する易開封性包装体 | |
JP6507646B2 (ja) | ブリスター包装体 | |
WO2018181616A1 (ja) | 容器及び容器の製造方法 | |
JP2730164B2 (ja) | 易剥離性積層フィルム | |
JP2001058649A (ja) | 包装材料およびそれを用いたパウチ | |
JP2006219165A (ja) | 包装袋 | |
JPH10193518A (ja) | プラスチック製袋 | |
JP6895044B2 (ja) | 包装体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20170428 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180329 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190110 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190115 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20190709 |