JP4242749B2 - 深絞り成形用共押出積層フィルム - Google Patents

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本発明は、特定厚さを有する非晶性ポリエステル樹脂の外層と特定樹脂からなる各層とからなる酸素ガスバリヤー性を有する、特定厚みの深絞り成形用共押出積層フィルムに関する。
深絞り成形により得られる積層フィルムの底材に内容物を収納後、蓋材をシールするとともに真空脱気する真空包装は、スライスハムなどの包装に広く用いられている。これらの包装に用いられる包装材料としては酸素ガス遮断層を含んだ積層フィルムが用いられている。
特許文献1は、最内層にヒートシール性樹脂層、その反対の最外層が非晶質ポリエステル樹脂層からなり、中間層にポリアミド樹脂層又はポリアミド樹脂層とエチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物層からなるバリアー性樹脂層を配し、最外層と中間層の間、及びヒートシール性樹脂層と中間層の間にポリオレフィン系接着樹脂層を配するとともに、上記非晶質ポリエステル樹脂層の厚みが複合フィルム全厚みの4〜18%の範囲であることを特徴とする深絞り成形用共押出複合フィルムを記載している。
また、特許文献2には、ポリアミド系樹脂、及びポリエステル系樹脂から選ばれた樹脂からなる外層(A)、少なくともポリアミド系樹脂層を含む中間層(B)、ヒートシール性を有する外層(C)で構成された多層フィルムであって、外層(A)は表層側にあって、ポリアミド系樹脂が飽和吸水率5%未満である脂肪族ポリアミド樹脂或いは該ポリアミド系樹脂を含む組成物、ポリエステル系樹脂が炭化水素の炭素原子数が3以上のジオール成分とジカルボン酸成分の(共)重合体から選ばれたポリエステル系樹脂であり、外層(C)は表層側に配置されたヒートシール層(C1)と、それに隣接する内層(C2)からなり、ヒートシール層(C1)を形成する樹脂の融点が、内層(C2)を形成する樹脂の融点より低いことを特徴とする深絞り成形用多層フィルムが記載されている。
深絞り成形用積層フィルムは、通常、底材として用いられる。特許文献1及び特許文献2に記載の積層フィルムを深絞り成形した底材に、内容物を収納後蓋材をシールするとともに真空脱気を行い、包装体としたときに、或いは、包装体を保管時に包装体のフランジ部分が内容物の側へカールすることがあり、カール発生のない包装材料が求められている。
特許文献3には、引張り弾性率が120〜400Kg/mm2で、吸湿率が0.4%以下、層の厚みが全厚みの5〜40%である剛性のある樹脂層を最外層とした、カール防止効果のある複合フィルムが開示されている。この厚み比率が大きすぎると(40%を超えると)、包装体にした場合の内容物への複合フィルムのフィット性が悪いと記載されている。
一方、被包装物が充填され、蓋材と一体化成形後の前記包装体は、自動整列機に送られ、包装体三個又は四個を一連として粘着テープで固定されて最終製品となる場合もある。その際、包装体のフランジ部が、柔らかいか、またはカールしていると、包装体は自動整列機内で、きれいに整列せず、そのため粘着テープで固定されにくくなる。
特許第3051614号公報(請求項1、2頁右上蘭1〜5行目) 特開2002−178470号公報(請求項1) 特開昭58−39443号公報(請求項1、2頁右上蘭1〜3行目)
本発明の目的は、深絞り成形により得られる底材に内容物を収納して、蓋材をシールしたとき、及び/または包装体の保管時に、包装体のフランジ部分(蓋材と底材の内層面同士が重ね合わされた耳の部分)がカールすることのない深絞り成形用共押出積層フィルムを提供すること、及び内容物へのフィルムのフィット性が損なわれず、更には包装体の三個又は四個を一連として粘着テープで固定する作業が円滑に行われる深絞り成形用共押出積層フィルムを提供することである。
本発明者らは、前記課題の解決のために鋭意検討した結果、非晶性ポリエステル樹脂層からなる外層(A)、接着樹脂層(B)、ポリアミド樹脂層(C)、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂層(D)、接着樹脂層(E)、ポリオレフィン樹脂からなる内層(F)からなる深絞り成形用共押出積層フィルムの全層の厚み範囲及び外層(A)の厚み比率を特定範囲に設定することにより、カールの発生がなく、また内容物へのフィルムのフィット性が損なわれず、かつ包装体三個又は四個を一連として粘着テープで固定する作業が円滑に行われる、深絞り成形用積層フィルムが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の第1は、非晶性ポリエステル樹脂からなる外層(A)、接着樹脂層(B)、ポリアミド樹脂層(C)、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂層(D)、接着樹脂層(E)、ポリオレフィン樹脂からなる内層(F)からなり、全層の厚みが50〜150μm、外層(A)の厚み比率が全層の厚みの40%を超え60%以下であり、且つ酸素透過度が50cm3/m2・day・atm以下であることを特徴とする深絞り成形用共押出積層フィルムを提供する。
本発明の第2は、順に、外層(A)、接着樹脂層(B)、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂層(D)、ポリアミド樹脂層(C)、接着樹脂層(E)、内層(F)の層順序をとることを特徴とする前記第1の発明の深絞り成形用共押出積層フィルムを提供する。
本発明の第3は、内層(F)が被包装物に接する層(F1)と被包装物に接しない層(F2)の異なる2層からなり、層(F1)の厚みが2〜20μmの範囲であることを特徴とする前記第1又は第2の発明の深絞り成形用共押出積層フィルムを提供する。
本発明の第4は、層(F1)がイージーピール性樹脂層であることを特徴とする前記第3の発明の深絞り成形用共押出積層フィルムを提供する。
本発明の第5は、外層(A)の厚みが30〜85μmであることを特徴とする前記第1〜4の発明の深絞り成形用共押出積層フィルムを提供する。
真空包装によりスライスハムなどを包装する際、本発明の深絞り成形用共押出積層フィルムを底材として用いることにより、包装体のフランジ部のカールの状態、また内容物へのフィルムのフィット性が損なわれず、かつ包装体三個又は四個を一連として粘着テープで固定する作業を円滑に行うことができる包装体を得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、深絞り成形用共押出積層フィルムを構成する外層(A)に用いる非晶性ポリエステル樹脂からなる層の厚み比率を全層の厚みに対し、特定範囲に設定することにより深絞り成形用共押出積層フィルムから成形された底材と、別に調製された蓋材を用い内容物を収納し真空包装体とした時に、包装体のフランジ部分にカールの発生による問題が起こらない包装材を提供する。
本発明の積層フィルムを構成する外層(A)に用いる非晶性ポリエステル樹脂は、DSC(示差熱走査型熱量計)などの熱分析により融点が観測されないポリエステルであれば、特に制限はない。イーストマンケミカル社製のPET−G6763を代表的な例として挙げることができる。
非晶性ポリエステルの厚みは、全層の厚みの40%を超え60%以下、好ましくは41%以上、60%以下、最も好ましくは41%以上、55%以下である。また、非晶性ポリエステル樹脂からなる外層(A)の厚みは、好ましくは30〜85μm、更には35〜70μmである。非晶性ポリエステル樹脂からなる外層(A)の厚みが本発明で定める範囲にあることにより、包装体としたときにカールが発生し難く、内容物に対するフィルムのフィット性が維持でき、ガスバリアー性、強度等の積層フィルムとしての性能も保たれる。ポリエステルが非晶性であることは、絞り加熱成形、加熱殺菌などによるポリエステルフィルム面の白化が抑えられること、フィルムの寸法安定性が得られること等の点で有利である。
接着樹脂層(B)及び(E)に用いられる樹脂は、各種ポリオレフィンに、アクリル酸、メタクリル酸などの一塩基性不飽和脂肪酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの二塩基性不飽和脂肪酸、又はこれらの無水物をグラフトさせたもの、例えばマレイン酸グラフト化EVA、マレイン酸グラフト化エチレン−α−オレフィン共重合体、或いはエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)等のエチレン系共重合体と無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン(PE)と無水マレイン酸共重合体などを挙げることができる。接着材層の厚さは、1〜10μmが好ましい。
ポリアミド層(C)に用いるポリアミドは、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6−66、ナイロン6−12、ナイロン6T−6I等が好適に用いられる。ポリアミド層(C)の厚さは、5〜20が好ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂(略称、EVOH)層(D)に用いられる樹脂は、エチレン含量が30〜60モル%、ケン化度が95%以上であることが好ましい。EVOH層(D)の厚さは、5〜25μmが好ましい。
内層(F)は、ポリオレフィン樹脂からなる。ポリオレフィン樹脂としては、シングルサイト触媒(以下、「SSC」と略記する)を用いて重合された直鎖状低密度ポリエチレン(SSC−LLDPE)や、SSCを用いて重合された直鎖状超低密度ポリエチレン(SSC−VLDPE)、従来のLDPE(低密度ポリエチレン)、VLDPE(超低密度ポリエチレン)、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)などのポリエチレン(PE)、EVA、EAA、EMAA、EEAなどのエチレン系共重合体、アイオノマー樹脂、ポリプロピレン(PP)、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体などのポリプロピレン系共重合体などを挙げることができる。ヒートシール層の厚さは、10〜100μmが好ましい。
内層(F)は、一つの層であってもよいし、複数の層からなっていてもよい。内層(F)の被包装物に接する層はヒートシール性を有することが好ましい。内層(F)が複数の層からなる場合、被包装物に接する層(F1)と被包装物に接しない層(F2)からなっていてもよい。複数層の場合は、被包装物に接する層(F1)は、好ましくはイージーピール性樹脂から選択される。イージーピール性樹脂としては、各種ポリオレフィン系共重合体のポリマーブレンドからなり、例えば、EVAとPP系樹脂とPE−MAH(無水マレイン酸グラフト化ポリエチレン)の混合樹脂、EMAAとPPとPE−MAHの混合樹脂から選ばれる樹脂を用いると、蓋材シール層と底材イージーピール層をヒートシール後、蓋材と底材フィルムを剥離する際、底材の内層(F)の層(F1)で凝集破壊し、イージーピール性(易剥離性)を示す。層(F1)の厚さは、2〜20μmが好ましい。被包装物に接しない層(F2)は、層(F1)、及び層全体を補強するための層となり、前記のポリオレフィン樹脂から適宜選択される。層(F2)の厚さは、8〜98μmが好ましい。
本発明の積層フィルムは、公知の方法で製造される。T−ダイ法による未延伸積層フィルムの製造を例示する。各樹脂は、各々別の押出機で溶融混練され、T−ダイ共押出により、樹脂温度200〜260℃で積層構成の溶融パリソンを成形する。次いでこのパリソンを規定の厚みになるようにドラフト比を設定し、20〜60℃のチルロール上で急冷し、ドラフトして未延伸積層フィルムを得る。層構成は、外層(A)/接着樹脂層(B)/ポリアミド樹脂層(C)/EVOH層(D)/接着樹脂層(E)/ポリオレフィン樹脂の内層(F)の層順、又は外層(A)/接着樹脂層(B)/EVOH層(D)/ポリアミド樹脂層(C)/接着樹脂層(E)/ポリオレフィン樹脂の内層(F)の層順をとることができる。また、内層(F)が被包装物に接する層(F1)と、それに接する層(F2)からなるときは、上記の層順で内層(F)が層(F2)/層(F1)の順に置き換わった層構成となる。この場合、層(F1)は、イージーピール性樹脂層となる。
尚、外層、ポリアミド層、EVOH層、接着剤層、ヒートシール層、或いはイージーピール層を構成する各樹脂には、本発明の所望する性質を損なわない範囲で、必要に応じて各種添加剤、有機系又は無機系滑剤、安定剤などを添加してもよい。
このようにして得られた積層フィルムは、30℃、相対湿度(RH)80%における酸素透過度は、50cm3/m2・day・atm以下、好ましくは40cm3/m2・day・atm以下、更に好ましくは30cm3/m2・day・atm以下である。また、透湿度は、40℃、相対湿度90%で20g/m2・day以下、更には15g/m2・day以下であることが好ましい。
積層フィルム全層の厚みは50〜150μm、好ましくは60〜130μm、より好ましくは70〜110μm、特に好ましくは75〜100μmである。全層の厚みが150μmを超えた場合、この積層フィルムを深絞り成形後内容物を充填し、更に蓋材と一体にした包装材を成形後熱処理すると、底材側面部に縦じわが発生し外観が悪くなり、また全層の厚みが増すことによってフィルムが硬くなり、内容物とフィルムとのフィット性が悪化する。全層の厚みが50μmより小さい場合、フィルム全体の強度が低下し、深絞り成形工程においてピンホールが発生したり、包装体フランジ部にカールが発生したり、更には包装体三個又は四個を一連として粘着テープで固定する作業がし難くなるという問題がある。従って、全体の厚みが前記の範囲にあることにより、カールし難く、内容物とのフィット性が良好で、更にはガスバリヤー性、耐ピンホール性が満足できる。
(実施例)
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、試料の評価は以下の方法で行った。
カール性評価:深絞り成形機(Multivac社製、ムルチA422型)を用い、絞り成形温度85℃で直径95mm、深さ5mmに成形し、直径90mm、重量43〜47gのポークスライスハムを充填、シール温度127℃で蓋材フィルムと真空脱気後、ヒートシールを行い、ハム充填包装体を得た。得られた包装体を5℃冷蔵庫中に保管し、フランジ部のカールの状態を観察し、フラット(平らな)状態からの変位が、5mm以内の場合はカールの状態を○、変位が5mmを超える場合はカール状態を×、とした。
フィット性:前記ハム充填包装体の内容物が、底材フィルムとの接触面において、充填前の形に比べて肉眼で変形が認められない場合を○、認められる場合を×、とした。
自動整列性:前記ハム充填包装体を自動整列機にかけたとき、包装体4個を一連として粘着テープでつなげる作業を100連行った時、ミスがゼロの場合を○、ミスが一回以上ある場合を×とした。
ハム保存性:前記、ハム充填包装体を5℃冷蔵庫中で2週間保存し、ハムの変色、ネト発生(粘りけの発生)、異臭の有無を調べ、異臭の無い場合を○、異臭のある場合を×、とした。
酸素透過度:ASTM D3985−81に準じて、モダンコントロール社製、OX−TRAN 2/20型を用い、特別の断りがない限り30℃、80%RHの条件にて測定した。
透湿度:ASTM F372−73に準じて、モダンコントロール社製、PERMATRAN−W3/31型を用い、特別の断りがない限り40℃、90%RHの条件で測定した。
(実施例1)
以下の6種類の樹脂材料を用いて7層構成の多層フィルムを製膜した。
(1)(A)は、非晶性ポリエステル樹脂(イーストマンケミカル社製、PET−G6733)の外層(以下、PET層と云う)。
(2)(B)及び(E)は無水マレイン酸変性ポリオレフィン(三菱化学(株)製、銘柄名、モディック、MI(メルトインデックス):9g/100min/10分)、(略称、PO−MAH)の接着樹脂層。
(3)(C)は、6−66ナイロン樹脂層(東レ(株)製、銘柄名、アミランCM6001FS)。
(4)(D)は、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂(日本合成(株)製、ソアノール A4412B)(略称、EVOH)の層。
(5)(F2)は、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂(酢酸ビニル含量:6重量%、MI:6g/10分)、(略称、EVA)の層。
(6)(F1)は、エチレン・メタクリル酸共重合体樹脂(メタクリル酸(MAA)含量:9重量%、MFR:3dg/分、密度:0.93g/cm3)(略称、EMAA)70重量%とポリプロピレン樹脂30重量%との混合樹脂100重量部と前記PO−MAH6重量部からなる混合樹脂層(イージーピールシーラント層)。
(7)(F)は、EVA(日本ユニカー社製、銘柄:NUC3660、酢酸ビニル含有量:5〜7%、MI:6g/10min)。
常法のT−ダイ法により、樹脂温度240℃で共押出し、幅1m、厚み81μmの積層フィルムを得た。各層の厚さは、(A)/(B)/(C)/(D)/(E)/(F2)/(F1)=35/5/7/11/5/14/4(μm)、(全層厚み:81μm、PET層厚み比率43%)であった。この積層フィルムの酸素透過度は、20cm3/m2・day・atmであった。また、透湿度は、12g/m2・dayであった。この積層フィルムを底材とした。
別に蓋材用積層フィルムとして、外層OPP(延伸ポリプロピレン)フィルム(厚さ:20μm)、シリカ蒸着PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム(厚さ:12μm)のガスバリアー層、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)フィルム(厚さ:40μm)のシール層の各層間をポリウレタン系接着剤を用いて常法のドライラミネートにより接着し、積層フィルムを得た。
得られた底材、蓋材フィルムを深絞り成形機(Multivac社製、ムルチ A422型)を用い、絞り成形温度85℃にて直径95mm、深さ5mmに成形し、直径90mm、重量43〜47gのポークスライスハムを充填、シール温度127℃で蓋材フィルムと真空脱気後、ヒートシールを行い、ハム充填包装体を得た。この包装体について各物性を評価した結果を表1に示す。
(実施例2)
各層の厚みを変えた以外は実施例1と同様にして、各層の厚さが、(A)/(B)/(C)/(D)/(E)/(F2)/(F1)=78/6/8/12/6/15/5(μm)、(全厚み:130μm、PET層厚み比率60%)、の積層フィルムを得た。この積層フィルムの酸素透過度は、l9cm3/m2・day・atmであり、また、透湿度は、10g/m2・dayであった。この積層フィルムを底材とし、実施例1で用いたものと同様の蓋材を使用し、ハム充填包装体を得た。この包装体について各物性を評価した結果を表1に示す。
(実施例3)
各層の厚みを変えた以外は実施例1と同様にして、各層の厚さが、(A)/(B)/(C)/(D)/(E)/(F)=35/3/5/7/3/6(μm)、(全厚み:59μm、PET層厚み比率58%)、の積層フィルムを得た。但し、層(F)は、VLDPEからなるヒートシール層とした。この積層フィルムの酸素透過度は、31cm3/m2・day・atmであり、また、透湿度は、13g/m2・dayであった。この積層フィルムを底材とし、実施例1で用いたものと同様の蓋材を使用し、ハム充填包装体を得た。この包装体について各物性を評価した結果を表1に示す。
(比較例1)
各層の厚みを変えた以外は実施例1と同様にして、各層の厚さを、(A)/(B)/(C)/(D)/(E)/(F2)/(F1)=65/11/15/23/11/29/8(μm)、(全厚み:162μm)、の積層フィルムを得た。(A)の引張弾性率は、176Kg/mm2で、吸湿率は0.1%であった。この積層フィルムの酸素透過度は、9cm3/m2・day・atmであり、また、透湿度は、8g/m2・dayであった。この積層フィルムを底材とし、実施例1で用いたものと同様の蓋材を使用し、ハム充填包装体を得た。この包装体について各物性を評価した結果を表1に示す。
(比較例2)
各層の厚みを変えた以外は実施例1と同様にして、各層の厚さを、(A)/(B)/(C)/(D)/(E)/(F2)/(F1)=52/3/4/5/3/11/2(μm)、(全厚み81μm、PET層厚み65%)、の積層フィルムを得た。この積層フィルムの酸素透過度は、43cm3/m2・day・atmであり、また、透湿度は、15g/m2・dayであった。この積層フィルムを底材とし、実施例1で用いたものと同様の蓋材を使用し、ハム充填包装体を得た。この包装体について各物性を評価した結果を表1に示す。
(比較例3)
各層の厚みを変えた以外は実施例1と同様にして、各層の厚さを、(A)/(B)/(C)/(D)/(E)/(F2)/(F1)=15/8/10/16/8/19/5(μm)、(全厚み81μm、PET層厚み18%)、の積層フィルムを得た。この積層フィルムの酸素透過度は、15cm3/m2・day・atmであり、また、透湿度は、10g/m2・dayであった。この積層フィルムを底材とし、実施例1で用いたものと同様の蓋材を使用し、ハム充填包装体を得た。この包装体について各物性を評価した結果を表1に示す。

Claims (5)

  1. 非晶性ポリエステル樹脂からなる外層(A)、接着樹脂層(B)、ポリアミド樹脂層(C)、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂層(D)、接着樹脂層(E)、ポリオレフィン樹脂からなる内層(F)からなり、全層の厚みが50〜150μm、外層(A)の厚み比率が全層の厚みの40%を超え60%以下であり、且つ酸素透過度が50cm3/m2・day・atm以下であることを特徴とする深絞り成形用共押出積層フィルム。
  2. 順に、外層(A)、接着樹脂層(B)、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂層(D)、ポリアミド樹脂層(C)、接着樹脂層(E)、内層(F)の層順序をとることを特徴とする請求項1記載の深絞り成形用共押出積層フィルム。
  3. 内層(F)が被包装物に接する層(F1)と被包装物に接しない層(F2)の異なる2層からなり、層(F1)の厚みが2〜20μmの範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の深絞り成形用共押出積層フィルム。
  4. 層(F1)がイージーピール性樹脂層であることを特徴とする請求項3記載の深絞り成形用共押出積層フィルム。
  5. 外層(A)の厚みが30〜85μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の深絞り成形用共押出積層フィルム。
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