以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態として、例えば図1〜図5に示すキャップユニット1Aを備えたキャップ付き容器100について説明する。なお、図1は、キャップ付き容器100の構成を示す断面図である。図2は、キャップユニット1Aの構成を示す斜視図である。図3は、キャップユニット1Aの構成を示す分解斜視図である。図4は、キャップユニット1Aの構成を示す断面図である。図5は、キャップユニット1Aの要部を拡大して示す断面図である。
本実施形態のキャップ付き容器100は、図1に示すように、本実施形態のキャップユニット1Aと、このキャップユニット1Aが着脱自在に取り付けられる容器本体2とを備えている。キャップ付き容器100は、真空断熱構造を有する容器本体2によって、この容器本体2に収容された飲料(内容物)を保温又は保冷することが可能な飲料用容器である。
具体的に、この容器本体2は、例えばステンレス等からなる有底筒状の外容器3及び内容器4を有し、外容器3の内側に内容器4を収容した状態で互いの口元部を接合した二重構造の容器により構成されている。また、外容器3と内容器4との間には、真空断熱層5が設けられている。真空断熱層5は、例えば、高真空に減圧(真空引き)されたチャンバー内で、外容器3の底面中央部に設けられた脱気孔を塞ぐことによって形成することができる。
容器本体2は、略円形状の底面部2aと、底面部2aの外周から略円筒状に起立した胴部2bと、胴部2bの上部側において縮径された略円筒状の口頸部2cとを有している。また、口頸部2cの上端部は、容器本体2の上部開口部2dとして、円形状に開口している。
口頸部2cの内周面は、胴部2bの内周面よりも縮径されている。また、口頸部2cの内周面には、第1の雌ネジ部6が設けられている。第1の雌ネジ部6は、口頸部2cの上端側から下方に向けて螺旋状に突出したネジ山から構成されている。さらに、第1の雌ネジ部6の下方には、リング状の張出部7が容器本体2の内周面から全周に亘って突出して設けられている。
なお、本実施形態のキャップ付き容器100は、全体として略円筒状の外観形状を有しているが、キャップ付き容器100の外観形状については、特に限定されるものではなく、サイズやデザイン等に合わせて、適宜変更を加えることが可能である。また、容器本体2の外周面には、塗装や印刷等が施されていてもよい。
本実施形態のキャップユニット1Aは、図2〜図4に示すように、容器本体2の上部開口部2dを閉塞する栓体を構成するものであり、キャップ本体8と、このキャップ本体8に着脱自在に取り付けられる蓋体9とを備えている。
キャップ本体8は、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性樹脂からなる筒状の外筒部材10及び内筒部材11を有している。キャップ本体8では、外筒部材10の内周面に設けられた係止凹部10aに内筒部材11の外周面に設けられた係止凸部11aが係止されることによって、外筒部材10を貫通した内筒部材11が外筒部材10に一体に取り付けられている。なお、外筒部材10については、上述したPPの他にも、例えばアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)等の熱可塑性樹脂を用いることも可能である。
内筒部材11(キャップ本体8)の内側には、飲み口又は注ぎ口となる通液孔12が設けられている。通液孔12は、内筒部材11(キャップ本体8)の上端から下方に向けて漸次縮径されたテーパー孔部12aと、テーパー孔部12aの下端から下方に向けて同一径とされた第1のストレート孔部12bと、第1のストレート孔部12bの下端に第1のストレート孔部12bよりも縮径された段差部12cと、段差部12cから下方に向けて同一径とされた第2のストレート孔部12dとを有している。
内筒部材11の外筒部材10を挟んだ下方側の外周面には、第1の雄ネジ部13が設けられている。第1の雄ネジ部13は、内筒部材11の下端側から上方に向けて螺旋状に突出したネジ山から構成されている。これにより、キャップ本体8は、第1の雌ネジ部6と第1の雄ネジ部13とを構成するネジ山同士の螺合によって、容器本体2の口頸部2cに着脱自在に取り付けられている。
内筒部材11の下端部には、止水パッキン14が着脱自在に取り付けられている。止水パッキン14は、リング状のシール部材であり、例えばシリコーンゴム等の耐熱性を有するゴムやエラストマーなどの弾性部材からなる。一方、内筒部材11の下端部には、フランジ部11bが拡径方向に突出して設けられている。止水パッキン14は、このフランジ部11bに全周に亘って嵌め付けられている。
また、止水パッキン14の外周面には、上下方向に並ぶ複数(本実施形態では2つ)の弾性フランジ部14aが拡径方向に突出して設けられている。止水パッキン14は、容器本体2の口頸部2cにキャップ本体8が取り付けられた際に、弾性フランジ部14aが弾性変形しながら、容器本体2の張出部7に全周に亘って密着した状態となる。これにより、張出部7(容器本体2)と内筒部材11(キャップ本体8)との間を密閉することが可能となっている。
また、止水パッキン14は、下側の弾性フランジ部14aが張出部7の頂上側に接触し、上側の弾性フランジ部14aが張出部7の入側に接触することが好ましい。これにより、張出部7(容器本体2)と内筒部材11(キャップ本体8)との間の密閉性を向上させることができる。
一方、止水パッキン14は、それ自体を弾性変形させる(引っ張り伸ばす)ことによって、フランジ部11bから取り外すことが可能である。これにより、止水パッキン14とキャップ本体8とをそれぞれ別々に洗浄することができ、止水パッキン14とフランジ部11bとの間を衛生的に保つことができる。
なお、止水パッキン14については、上述した形状のものに必ずしも限定されるものではなく、例えば、弾性フランジ部14aの数については、上述した2つに限らず、1つ又は3つ以上とすることも可能である。また、止水パッキン14は、上述した弾性フランジ部14aが設けられた構成に必ずしも限定されるものではなく、その形状等について適宜変更を加えることが可能である。
外筒部材10(キャップ本体8)の外周面は、容器本体2の胴部2bと面一となるように略円筒状に形成されている。また、外筒部材10の外周面には、第2の雄ネジ部15が設けられている。第2の雄ネジ部15は、外筒部材10の上端から下方に向けて螺旋状に切り欠かれた複数(本実施形態では3つ)のネジ溝から構成されている。
内筒部材11の外筒部材10を挟んだ上方側は、テーパー孔部12aの形状に合わせて、上端に向けて漸次拡径された広口部16を形成している。これにより、通液孔12から流出した飲料(内容物)を飲み易く又は注ぎ易くすることができる。
蓋体9は、通液孔12を開閉するものであり、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性樹脂からなる外蓋17及び中栓18を有している。外蓋17は、外筒部材10(キャップ本体8)の外周面と面一となるように略円筒状に形成された周壁部17aと、周壁部17aの上部に周壁部17aよりも縮径された開口部17bが形成された天壁部17cとを有している。
周壁部17a(外蓋17)の内周面には、第2の雌ネジ部19が設けられている。第2の雌ネジ部19は、周壁部17aの下端側から突出した複数(本実施形態では3つ)のネジ山突起から構成されている。これにより、外蓋17(蓋体9)は、第2の雄ネジ部15を構成するネジ溝に第2の雌ネジ部19を構成するネジ山突起がそれぞれ螺合されることによって、外筒部材11(キャップ本体8)の外周部に着脱自在に取り付けられている。
なお、第2の雄ネジ部15及び第2の雌ネジ部19については、上述した複数のネジ溝に複数のネジ山突起が螺合される構成に限らず、上記第1の雄ネジ部13及び第1の雌ネジ部6と同様に、螺旋状に突出されたネジ山同士が螺合される構成としてもよい。さらに、互いに相補形を為す二条ネジによって螺合される構成としてもよい。
中栓18は、通液孔12の内側に嵌め込まれた状態で通液孔12を閉塞するものであり、外蓋17の内側に回転自在に取り付けられている。具体的に、この中栓18は、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性に優れた樹脂からなる有底筒状の下側栓部材20と、例えばポリアセタール(POM)等の耐摩耗性に優れた樹脂からなる有天筒状の上側栓部材21とを有している。
下側栓部材20の上方側の内周面には、複数(本実施形態では4つ)の係止凹部20aが周方向に並んで設けられている。また、下側栓部材20の上方側の外周面には、下側フランジ部20bが拡径方向に突出して設けられている。
上側栓部材21の下方側の外周面には、複数(本実施形態では4つ)の係止凸部21aが周方向に並んで設けられている。また、上側栓部材21の上方側の外周面には、上側フランジ部21bが拡径方向に突出して設けられている。
一方、外蓋17は、開口部17bの内側に位置して、中央部に円形状の中心孔17dが設けられた底壁部17eと、中心孔17dの周囲から縮径方向に突出された内側フランジ部17fとを有している。
中栓18では、図5に示すように、下側栓部材20が中心孔17dの内側に挿入された状態で、下側栓部材20に上側栓部材21が嵌め込まれることによって、各係止凹部20aに各係止凸部21aが係止される。また、下側フランジ部20bと上側フランジ部21bとの間で内側フランジ部17fが挟み込まれた状態となる。これにより、中栓18は、下側栓部材20と上側栓部材21とが一体化されることによって、外蓋17の内側に外蓋17と中心軸を一致させた状態で回転自在に取り付けられている。なお、中栓18の内部は、空気に限らず、断熱材を配置した構成としてもよい。
中栓18の外周部には、図2〜図4に示すように、蓋パッキン22が着脱自在に取り付けられている。蓋パッキン22は、リング状のシール部材であり、上記止水パッキン14と同様に、例えばシリコーンゴム等の耐熱性を有するゴムやエラストマーなどの弾性部材からなる。一方、下側栓部材20の下方側の外周面には、リング状に切り欠かれた溝部20cが設けられている。蓋パッキン22は、この溝部20cに全周に亘って嵌め付けられている。
また、蓋パッキン22の外周面には、上下方向に並ぶ複数(本実施形態では2つ)の弾性フランジ部22aが拡径方向に突出して設けられている。蓋パッキン22は、キャップ本体8に蓋体9が取り付けられた際に、弾性フランジ部22aが弾性変形しながら、通液孔12に全周に亘って密着した状態となる。これにより、通液孔12と中栓18との間を密閉(閉栓)することが可能となっている。
また、蓋パッキン22は、中栓18が通液孔12を閉塞したときに、テーパー孔部12aと第1のストレート孔部12bとの境界近傍の第1のストレート孔部12bに、弾性フランジ部22aが密着した状態となることが好ましい。これにより、キャップ本体8から蓋体9を取り外す際に、弾性フランジ部22aが第1のストレート孔部12bに密着した状態から、テーパー孔部12a側に少し移動するだけで、通液孔12と中栓18との間を開放(開栓)することができる。
一方、蓋パッキン22は、それ自体を弾性変形させる(引っ張り伸ばす)ことによって、溝部20cから取り外すことが可能である。これにより、蓋パッキン22と蓋体9とをそれぞれ別々に洗浄することができ、蓋パッキン22と溝部20cとの間を衛生的に保つことができる。
なお、蓋パッキン22については、上述した形状のものに必ずしも限定されるものではなく、例えば、弾性フランジ部22aの数については、上述した2つに限らず、1つ又は3つ以上とすることも可能である。また、蓋パッキン22は、上述した弾性フランジ部22aが設けられた構成に必ずしも限定されるものではなく、その形状等について適宜変更を加えることが可能である。
外蓋17の天壁部17cには、開口部17bを閉塞する天板23が設けられている。天板23は、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性樹脂からなり、開口部17bに対応した円板形状を有している。天板23の下面には、上側栓部材21の上面中央部に設けられた円形状の内側嵌合凹部21cに嵌合される円環状の内側嵌合凸部23aと、天壁部17cの開口部17bと後述する内歯歯車25との間に設けられた円環状の外側嵌合凹部17gに嵌合される円環状の外側嵌合凸部23bとが突出して設けられている。
天板23は、天壁部17cと面一となるように開口部17bの周囲に嵌め込まれた状態で、天壁部17cに一体に取り付けられている。なお、天面板23については、外蓋17と同じ材質のものに限らず、材質や色等が異なるものを用いてもよく、透明な材質からなるものを用いてもよい。また、天板23の取付方法については、特に限定されるものではなく、上述した嵌め込み以外にも、ネジ止めや接着剤等を用いて取り付ける方法を用いてもよい。さらに、外蓋17に対して天板23を着脱自在に取り付けてもよい。
蓋体9は、中栓18が一方向にのみ回転するように、外蓋17に対する中栓18の回転方向を制限する回転制限機構24Aを有している。回転制限機構24Aは、ラチェット機構であり、キャップ本体8に対して外蓋17が螺合される方向(右回り方向)とは反対方向(左回り方向)にのみ中栓18が回転するように、外蓋17に対する中栓18の回転方向を制限する。
具体的に、この回転制限機構24Aは、天板23(外蓋17)と上側栓部材21(中栓18)との間に、内歯歯車25と、複数(本実施形態では2つ)の歯止め爪26と、複数(本実施形態では2つ)のバネ部材27とを有している。
内歯歯車25は、例えばポリアセタール(POM)等の耐摩耗性に優れた樹脂からなる円環状のリング部材25aを有している。内歯歯車25は、このリング部材25aの内側に、同一方向に傾斜した複数の傾斜歯25bが周方向に配列された形状を有している。また、内歯歯車25は、リング部材25aの外周面における相対する位置に一対の位置決め凹部25cを有している。一方、外蓋17は、開口部17bの内周面における相対する位置に一対の位置決め凸部17hを有している。内歯歯車25は、一対の位置決め凹部25cに一対の位置決め凸部17hが係合された状態で底壁部17eの面上に配置されている。
2つの歯止め爪26は、内歯歯車25の内側の相対する位置に配置されている。各歯止め爪26は、内歯歯車25の傾斜歯25bと噛合されるように、上側栓部材21の上面に回動自在に取り付けられている。
具体的に、この歯止め爪26は、例えばステンレス等の耐腐食性に優れた金属からなり、基端側の軸部26aと、軸部26aから先端側に向けて延長された爪部26bとを有している。一方、上側栓部材21の上面には、歯止め爪26の軸部26aが軸支される軸穴21dと、軸穴21dに連続して爪部26bの回動範囲に対応して切り欠かれた切欠部21eとが設けられている。
各歯止め爪26は、傾斜歯25bが傾斜する方向と同一方向に傾斜した状態で、内歯歯車25の傾斜歯25bと噛合される位置に回動自在に取り付けられている。
2つのバネ部材27は、各歯止め爪26に隣接する位置に各々対応して配置されている。各バネ部材27は、各歯止め爪26を内歯歯車25の傾斜歯25bと噛合される方向に付勢した状態で、上側栓部材21の上面に取り付けられている。
具体的に、このバネ部材27は、例えばステンレス等の耐腐食性に優れた金属板(板バネ)からなり、基端側の軸部27aと、軸部27から先端側に向けて延長された弾性片27bの先端に当接部27cとを有している。一方、上側栓部材21の上面には、バネ部材27の軸部27aが固定される軸穴21fが設けられている。
各バネ部材27は、当接部27cを歯止め爪26に当接しながら、片持ち支持された弾性片27bの弾性力によって、各歯止め爪26を内歯歯車25の傾斜歯25bと噛合される方向に付勢している。
以上のような回転制限機構24Aの動作について、図6(a),(b)を参照して説明する。なお、図6(a)は、回転制限機構24Aを一の方向に回転させた状態を示す要部平面図、図6(b)は、回転制限機構24Aを一の方向とは反対方向に回転させた状態を示す要部平面図である。
回転制限機構24Aでは、図6(a)に示すように、内歯歯車25の傾斜歯25bに対して歯止め爪26の爪部26bがバネ部材27の付勢に抗して傾斜歯25bを乗り越える方向に、外蓋17に対して中栓18(又は中栓18に対して外蓋17)が独立して回転可能となっている。
一方、回転制限機構24Aでは、図6(b)に示すように、上述した方向とは逆方向に中栓18(又は外蓋17)を回そうとしたときに、隣り合う傾斜歯25bの間に形成される隅部25dに歯止め爪26の爪部26bが突き合わされることで、外蓋17に対する中栓18(又は中栓18に対する外蓋17)の独立した回転が阻止された状態となる。
本実施形態の回転制限機構24Aでは、キャップ本体8に対して外蓋17が螺合(締結)される方向(右回り方向)とは反対方向(左回り方向)にのみ中栓18が回転するように、外蓋17に対する中栓18の回転方向が制限されている。逆に、キャップ本体8に対して外蓋17が螺合(締結)される方向(右回り方向)にのみ外蓋17が回転するように、中栓18に対する外蓋17の回転方向が制限されている。
以上のような構成を有するキャップユニット1Aでは、キャップ本体8に蓋体9を取り付けて通液孔12を閉塞する際に、先ず、キャップ本体8に蓋体9を被せることによって、通液孔12の内側に中栓18が嵌め込まれ、通液孔12の第1のストレート孔部12bに蓋パッキン22が接触した状態となる。
次に、この状態から、第2の雄ネジ部15(キャップ本体8)に対して第2の雌ネジ部19(外蓋17)が螺合される方向(右回り方向)に蓋体9を回転させると、通液孔12に接触した蓋パッキン22の摩擦力によって、キャップ本体8に対する中栓18の独立した回転が阻止される。
一方、外蓋17は、回転が阻止された中栓18に対して回転制限機構24Aによる回転方向の制限を受けることがない。このため、内歯歯車25の傾斜歯25bに対して歯止め爪26の爪部26bが傾斜歯25bを乗り越えながら、中栓18に対して外蓋17が回転することになる。
したがって、キャップ本体8に対して外蓋17を右回りに回転させることによって、中栓18は回転しないまま通液孔12の下方に向けて移動する。これにより、蓋パッキン22は、中栓18と共に通液孔12の下方へと押し込まれ、捩れることなく通液孔12の第1のストレート孔部12bに密着した状態となる。
ここで、外蓋17と中栓18との間には、互いの中心軸から半径方向に僅かな隙間(遊び)が設けられていることが好ましい。この場合、通液孔12の内側に中栓18が嵌め込まれる際に、外蓋17と中栓18との中心軸が半径方向にずれたとしても、通液孔12(キャップ本体8)の中心軸に合わせて中栓18を通液孔12の内側に嵌め込むことができる。
これにより、外蓋17と中栓18との軸ずれによる蓋パッキン22の通液孔12に対する接触の偏りを緩和しながら、中栓18が通液孔12を閉塞したときに、蓋パッキン22を通液孔12の第1のストレート孔部12bの全周に亘って密着させることができる。
また、回転制限機構24Aでは、中栓18に対して外蓋17が右回りに回転することによって、歯止め爪26の爪部26bが内歯歯車25の傾斜歯25bを乗り越える毎に、“カチッ”といった音が鳴る。これにより、外蓋17が螺合の終端まで回転する間、この回転制限機構24Aから鳴る音によって、キャップ本体8に対する蓋体9の締め込み具合を確認することができる。
さらに、キャップ本体8に蓋体9を取り付ける際は、キャップ本体8に対して中栓18を回転させずに、外蓋17だけを右回りに回転操作(閉操作)できるため、この外蓋17を閉操作したときの操作抵抗を低減できる。
なお、中栓18から蓋パッキン22を取り外した状態では、中栓18が通液孔12に接触しないため、この状態でキャップ本体8に対して外蓋17を右回りに回転操作(閉操作)したときに、中栓18が外蓋17と共に回転することになる。この場合、上述した通液孔12に接触した蓋パッキン22による摩擦力(操作抵抗)が発生せず、歯止め爪26の爪部26bが内歯歯車25の傾斜歯25bを乗り越える音も発生しない。したがって、キャップ本体8に蓋体9を取り付ける際に、中栓18に対する蓋パッキン22の付け忘れに容易に気付くことができる。
一方、キャップユニット1Aでは、キャップ本体8から蓋体9を取り外して通液孔12を開放する際に、先ず、キャップ本体8に対して蓋体9が締め込まれた状態から、第2の雄ネジ部15(キャップ本体8)に対して第2の雌ネジ部19(外蓋17)が螺合される方向とは反対方向(左回り方向)に蓋体9を回転させる。このとき、中栓18は、外蓋17に対して回転制限機構24Aによる回転方向の制限を受けるため、外蓋17と共に回転しながら、通液孔12の上方に向けて移動する。
これにより、蓋パッキン22は、中栓18と共に回転しながら、通液孔12の上方に向けて移動する。この場合、通液孔12の第1のストレート孔部12bに蓋パッキン22が密着した状態から、蓋パッキン22をテーパー孔部12a側へと速やかに離脱させることができる。
また、キャップ本体8から蓋体9を取り外す際は、キャップ本体8に対して外蓋17を右回りに回転操作(閉操作)するときよりも、キャップ本体8に対して外蓋17を左回りに回転操作(開操作)したときの方が、この外蓋17を開操作したときの操作抵抗が増すことになる。これにより、蓋体9を取り外す方向(左回り方向)に回したときに緩く感じるといったことを防ぐことができる。
また、キャップ本体8に蓋体9が取り付けられた状態では、外蓋17に外力が加わっても、上述した外蓋17と中栓18との間に隙間(遊び)が設けられていることによって、この外蓋17と中栓18との軸ずれによる蓋パッキン22の通液孔12に対する接触の偏りを抑制できる。これにより、蓋パッキン22が通液孔12の第1のストレート孔部12bの全周に亘って密着された状態を維持できるため、通液孔12からの液漏れを防止することが可能である。
また、キャップ本体8から蓋体9を取り外した状態では、通液孔12の内側に螺合のためのネジ山等が存在しないため、この通液孔12から流出される飲料(内容物)の流れが阻害されたり、飲料(内容物)が溜まったりすることがない。これにより、通液孔12における通液性や洗浄性を良好に保つことができ、この通液孔12から流出した飲料(内容物)を飲み易く又は注ぎ易くすることが可能である。
以上のように、本実施形態のキャップユニット1Aでは、蓋パッキン22による密閉性を良好に保ちながら、蓋体9を開閉する際の操作性を向上させることが可能である。したがって、このようなキャップユニット1Aを備えるキャップ付き容器100では、更なる使い勝手の向上を図ることが可能である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態として図7及び図8に示すキャップユニット1Bについて説明する。なお、図7は、キャップユニット1Bの構成を示す斜視図である。図8は、キャップユニット1Bの構成を示す分解斜視図である。また、以下の説明では、上記キャップユニット1Aと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
本実施形態のキャップユニット1Bは、上記キャップユニット1Aの代わりに、容器本体2に取り付けられることによって、上記キャップ付き容器100を構成するものである。
具体的に、このキャップユニット1Bは、図7及び図8に示すように、上記回転制限機構24Aの代わりに、回転制限機構24Bを備えている。それ以外は、上記キャップユニット1Aと基本的に同じ構成である。
回転制限機構24Bは、ラチェット機構であり、キャップ本体8に対して外蓋17が螺合される方向(右回り方向)とは反対方向(左回り方向)にのみ中栓18が回転するように、外蓋17に対する中栓18の回転方向を制限する。
具体的に、この回転制限機構24Bは、天板23(外蓋17)と上側栓部材21(中栓18)との間に、冠歯車28と、複数(本実施形態では3つ)の歯止め爪29が設けられたリング部材30とを有している。
冠歯車28は、上側栓部材21の上面における内側嵌合凹部21cと外側嵌合凹部17gとの間に、上側栓部材21と一体に設けられている。冠歯車28は、同一方向に傾斜した複数の傾斜歯28aが周方向に配列された形状を有している。
リング部材30は、例えばポリアセタール(POM)等の耐摩耗性に優れた樹脂からなり、円環状のリング部30aと、リング部30aの内側から周方向に沿って延長された複数(本実施形態では3つ)の弾性片部30bとを有している。また、3つの弾性片部30bは、リング部30aの周方向において等間隔に並ぶ位置から、傾斜歯28aが傾斜する方向と同一方向に延長して設けられている。
リング部材30は、リング部30aの外周面における相対する位置に一対の位置決め凹部30cを有している。そして、リング部材30は、これら一対の位置決め凹部30cに上記外蓋17の一対の位置決め凸部17hが係合された状態で、底壁部17eの面上に配置されている。また、各弾性片部30bは、この状態で冠歯車28の傾斜歯28aと周方向において対向して配置されている。
3つの歯止め爪29は、各弾性片部30bの先端側に各々対応して配置されて、各弾性片部30bの下面から突出して設けられている。また、各歯止め爪29は、冠歯車28の傾斜歯28aと噛合されている。
回転制限機構24Bでは、冠歯車28の傾斜歯28aに対して歯止め爪29が弾性片部30bを弾性変形させながら傾斜歯28aを乗り越える方向に、外蓋17に対して中栓18(又は中栓18に対して外蓋17)が独立して回転可能となっている。一方、それとは逆方向に中栓18(又は外蓋17)を回そうとした場合は、隣り合う傾斜歯28aの間に形成される隅部28bに歯止め爪29が突き合わされることで、外蓋17に対する中栓18(又は中栓18に対する外蓋17)の独立した回転が阻止された状態となる。
本実施形態の回転制限機構24Bでは、キャップ本体8に対して外蓋17が螺合(締結)される方向(右回り方向)とは反対方向(左回り方向)にのみ中栓18が回転するように、外蓋17に対する中栓18の回転方向が制限されている。逆に、キャップ本体8に対して外蓋17が螺合(締結)される方向(右回り方向)にのみ外蓋17が回転するように、中栓18に対する外蓋17の回転方向が制限されている。
以上のような構成を有するキャップユニット1Bでは、上述した回転制限機構24Bを備える以外は、上記キャップユニット1Aと基本的に同じ構成を有することで、上記キャップユニット1Aと同様の作用効果を得ることが可能である。
すなわち、キャップ本体8に蓋体9を取り付けて通液孔12を閉塞する際に、先ず、キャップ本体8に蓋体9を被せることによって、通液孔12の内側に中栓18が嵌め込まれ、通液孔12の第1のストレート孔部12bに蓋パッキン22が接触した状態となる。
次に、この状態から、第2の雄ネジ部15(キャップ本体8)に対して第2の雌ネジ部19(外蓋17)が螺合される方向(右回り方向)に蓋体9を回転させると、通液孔12に接触した蓋パッキン22の摩擦力によって、キャップ本体8に対する中栓18の独立した回転が阻止される。
一方、外蓋17は、回転が阻止された中栓18に対して回転制限機構24Bによる回転方向の制限を受けることがない。このため、冠歯車28の傾斜歯28aに対して歯止め爪29が傾斜歯28aを乗り越えながら、中栓18に対して外蓋17が回転することになる。
したがって、キャップ本体8に対して外蓋17を右回りに回転させることによって、中栓18は回転しないまま通液孔12の下方に向けて移動する。これにより、蓋パッキン22は、中栓18と共に通液孔12の下方へと押し込まれ、捩れることなく通液孔12の第1のストレート孔部12bに密着した状態となる。
ここで、外蓋17と中栓18との間には、互いの中心軸から半径方向に僅かな隙間(遊び)が設けられていることが好ましい。これにより、外蓋17と中栓18との軸ずれによる蓋パッキン22の通液孔12に対する接触の偏りを緩和しながら、中栓18が通液孔12を閉塞したときに、蓋パッキン22を通液孔12の第1のストレート孔部12bの全周に亘って密着させることができる。
また、回転制限機構24Bでは、中栓18に対して外蓋17が右回りに回転することによって、歯止め爪29が冠歯車28の傾斜歯28aを乗り越える毎に、“カチッ”といった音が鳴る。これにより、外蓋17が螺合の終端まで回転する間、この回転制限機構24Bから鳴る音によって、キャップ本体8に対する蓋体9の締め込み具合を確認することができる。
さらに、キャップ本体8に蓋体9を取り付ける際は、キャップ本体8に対して中栓18を回転させずに、外蓋17だけを右回りに回転操作(閉操作)できるため、この外蓋17を閉操作したときの操作抵抗を低減できる。
なお、中栓18から蓋パッキン22を取り外した状態では、中栓18が通液孔12に接触しないため、この状態でキャップ本体8に対して外蓋17を右回りに回転操作(閉操作)したときに、中栓18が外蓋17と共に回転することになる。この場合、上述した通液孔12に接触した蓋パッキン22による摩擦力(操作抵抗)が発生せず、歯止め爪29が冠歯車28の傾斜歯28aを乗り越える音も発生しない。したがって、キャップ本体8に蓋体9を取り付ける際に、中栓18に対する蓋パッキン22の付け忘れに容易に気付くことができる。
一方、キャップユニット1Bでは、キャップ本体8から蓋体9を取り外して通液孔12を開放する際に、先ず、キャップ本体8に対して蓋体9が締め込まれた状態から、第2の雄ネジ部15(キャップ本体8)に対して第2の雌ネジ部19(外蓋17)が螺合される方向とは反対方向(左回り方向)に蓋体9を回転させる。このとき、中栓18は、外蓋17に対して回転制限機構24Bによる回転方向の制限を受けるため、外蓋17と共に回転しながら、通液孔12の上方に向けて移動する。
これにより、蓋パッキン22は、中栓18と共に回転しながら、通液孔12の上方に向けて移動する。この場合、通液孔12の第1のストレート孔部12bに蓋パッキン22が密着した状態から、蓋パッキン22をテーパー孔部12a側へと速やかに離脱させることができる。
また、キャップ本体8から蓋体9を取り外す際は、キャップ本体8に対して外蓋17を右回りに回転操作(閉操作)するときよりも、キャップ本体8に対して外蓋17を左回りに回転操作(開操作)したときの方が、この外蓋17を開操作したときの操作抵抗が増すことになる。これにより、蓋体9を取り外す方向(左回り方向)に回したときに緩く感じるといったことを防ぐことができる。
また、キャップ本体8に蓋体9が取り付けられた状態では、外蓋17に外力が加わっても、上述した外蓋17と中栓18との間に隙間(遊び)が設けられていることによって、この外蓋17と中栓18との軸ずれによる蓋パッキン22の通液孔12に対する接触の偏りを抑制できる。これにより、蓋パッキン22が通液孔12の第1のストレート孔部12bの全周に亘って密着された状態を維持できるため、通液孔12からの液漏れを防止することが可能である。
また、キャップ本体8から蓋体9を取り外した状態では、通液孔12の内側に螺合のためのネジ山等が存在しないため、この通液孔12から流出される飲料(内容物)の流れが阻害されたり、飲料(内容物)が溜まったりすることがない。これにより、通液孔12における通液性や洗浄性を良好に保つことができ、この通液孔12から流出した飲料(内容物)を飲み易く又は注ぎ易くすることが可能である。
以上のように、本実施形態のキャップユニット1Bでは、蓋パッキン22による密閉性を良好に保ちながら、蓋体9を開閉する際の操作性を向上させることが可能である。したがって、このようなキャップユニット1Bを備えるキャップ付き容器100では、更なる使い勝手の向上を図ることが可能である。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態として図9〜図11に示すキャップユニット1Cについて説明する。なお、図9は、キャップユニット1Cの要部の構成を示す斜視図である。図10は、キャップユニット1Cを上方側から見た分解斜視図である。図11は、キャップユニット1Cを下方側から見た分解斜視図である。また、以下の説明では、上記キャップユニット1Aと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
本実施形態のキャップユニット1Cは、上記キャップユニット1Aの代わりに、容器本体2に取り付けられることによって、上記キャップ付き容器100を構成するものである。
具体的に、このキャップユニット1Cは、図9〜図11に示すように、上記外蓋17の代わりに外蓋17Aと、上記回転制限機構24Aの代わりに回転制限機構24Cとを備えている。それ以外は、上記キャップユニット1Aと基本的に同じ構成である。
外蓋17Aは、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性樹脂からなる外蓋本体31及び底板32を備えている。外蓋本体31は、外筒部材10(キャップ本体8)の外周面と面一となるように略円筒状に形成された周壁部31aと、周壁部31aの上面を覆う天壁部31bとを有している。また、周壁部31aの内周面には、複数(本実施形態では4つ)の係止凸部31cが周方向に並んで設けられている。
底板32は、中央部に円形状の中心孔32aが設けられた円板形状を有している。また、底板32は、中心孔32aの周囲から縮径方向に突出された内側フランジ部32bを有している。
中栓18では、下側栓部材20が中心孔32aの内側に挿入された状態で、下側栓部材20に上側栓部材21が嵌め込まれることによって、各係止凹部20aに各係止凸部21aが係止される。また、下側フランジ部20bと上側フランジ部21bとの間で内側フランジ部32bが挟み込まれた状態となる。これにより、中栓18は、下側栓部材20と上側栓部材21とが一体化されることによって、底板32(外蓋17A)の内側に底板32(外蓋17A)と中心軸を一致させた状態で回転自在に取り付けられている。
底板32の外周部には、複数(本実施形態では4つ)の係止凹部32cが周方向に並んで設けられている。外蓋17Aでは、中栓18が取り付けられた底板32が外蓋本体31の内側に嵌め込まれ、各係止凹部32cに各係止凸部31cが係止されることによって、外蓋本体31に底板32が一体に取り付けられている。
回転制限機構24Cは、ラチェット機構であり、キャップ本体8に対して外蓋17Aが螺合される方向(右回り方向)とは反対方向(左回り方向)にのみ中栓18が回転するように、外蓋17Aに対する中栓18の回転方向を制限する。
具体的に、この回転制限機構24Cは、外歯歯車33と、複数(本実施形態では2つ)の歯止め部材34と、複数(本実施形態では2つ)のバネ部材35とを有している。
外歯歯車33は、上側栓部材21の上部側の外周面において、上側栓部材21と一体に設けられている。外歯歯車33は、同一方向に傾斜した複数の傾斜歯33aが周方向に配列された形状を有している。
2つの歯止め部材34は、外歯歯車33の外側の相対する位置に配置されている。各歯止め部材34は、外歯歯車33の傾斜歯33aと噛合されるように、底板32の上面に回動自在に取り付けられている。
具体的に、この歯止め部材34は、例えばステンレス等の耐腐食性に優れた金属板からなり、基端側の軸部34aと、軸部34aから先端側に向けて延長されたアーム部34bと、アーム部34bの先端側の外歯歯車33と対向する側面から突出された爪部34cとを有している。一方、底板32の上面には、歯止め部材34の軸部34aを軸支する軸穴32dと、アーム部34bの先端側を支持する段差面32eとが設けられている。
各歯止め部材34は、傾斜歯33aが傾斜する方向と同一方向にアーム部34bが延長された状態で、外歯歯車33の傾斜歯33aに爪部34cが噛合される位置に回動自在に取り付けられている。
2つのバネ部材35は、各歯止め部材34に隣接する位置に各々対応して配置されている。各バネ部材35は、各歯止め部材34を外歯歯車33の傾斜歯33aに爪部34cが噛合される方向に付勢した状態で、底板32の上面に取り付けられている。
具体的に、このバネ部材35は、例えばステンレス等の耐腐食性に優れた金属製のコイルバネからなり、その一端側に設けられた一方のフック部35aと、その他端側に設けられた他方のフック部35bとを有している。
バネ部材35は、一方のフック部35aが歯止め部材34の先端側に設けられた一方の掛止部34dに掛止され、他方のフック部35bが底板32の上面に設けられた他方の掛止部32eに掛止されている。これにより、各バネ部材35は、各歯止め部材34を外歯歯車33の傾斜歯33aに爪部34cが噛合される方向に付勢している。
なお、バネ部材35については、上述したコイルバネを用いた構成に必ずしも限定されるものではなく、例えばシリコン樹脂製のリング部材等を用いて、このリング部材の弾性力によって、各歯止め部材34を外歯歯車33の傾斜歯33aに爪部34cが噛合される方向に付勢することも可能である。また、その形状や材質等について適宜変更を加えることが可能である。
回転制限機構24Cでは、外歯歯車33の傾斜歯33aに対して歯止め部材34の爪部34cがバネ部材35の付勢に抗して傾斜歯33aを乗り越える方向に、外蓋17Aに対して中栓18(又は中栓18に対して外蓋17A)が独立して回転可能となっている。一方、それとは逆方向に中栓18(又は外蓋17A)を回そうとした場合は、隣り合う傾斜歯33aの間に形成される隅部33bに歯止め部材34の爪部34cが突き合わされることで、外蓋17Aに対する中栓18(又は中栓18に対する外蓋17A)の独立した回転が阻止された状態となる。
本実施形態の回転制限機構24Cでは、キャップ本体8に対して外蓋17Aが螺合(締結)される方向(右回り方向)とは反対方向(左回り方向)にのみ中栓18が回転するように、外蓋17Aに対する中栓18の回転方向が制限されている。逆に、キャップ本体8に対して外蓋17Aが螺合(締結)される方向(右回り方向)にのみ外蓋17Aが回転するように、中栓18に対する外蓋17Aの回転方向が制限されている。
以上のような構成を有するキャップユニット1Cでは、上述した外蓋17A及び回転制限機構24Cを備える以外は、上記キャップユニット1Aと基本的に同じ構成を有することで、上記キャップユニット1Aと同様の作用効果を得ることが可能である。
すなわち、キャップ本体8に蓋体9を取り付けて通液孔12を閉塞する際に、先ず、キャップ本体8に蓋体9を被せることによって、通液孔12の内側に中栓18が嵌め込まれ、通液孔12の第1のストレート孔部12bに蓋パッキン22が接触した状態となる。
次に、この状態から、第2の雄ネジ部15(キャップ本体8)に対して第2の雌ネジ部19(外蓋17A)が螺合される方向(右回り方向)に蓋体9を回転させると、通液孔12に接触した蓋パッキン22の摩擦力によって、キャップ本体8に対する中栓18の独立した回転が阻止される。
一方、外蓋17Aは、回転が阻止された中栓18に対して回転制限機構24Cによる回転方向の制限を受けることがない。このため、外歯歯車33の傾斜歯33aに対して歯止め部材34の爪部34cが傾斜歯33aを乗り越えながら、中栓18に対して外蓋17Aが回転することになる。
したがって、キャップ本体8に対して外蓋17Aを右回りに回転させることによって、中栓18は回転しないまま通液孔12の下方に向けて移動する。これにより、蓋パッキン22は、中栓18と共に通液孔12の下方へと押し込まれ、捩れることなく通液孔12の第1のストレート孔部12bに密着した状態となる。
ここで、底板32(外蓋17A)と中栓18との間には、互いの中心軸から半径方向に僅かな隙間(遊び)が設けられていることが好ましい。これにより、底板32(外蓋17A)と中栓18との軸ずれによる蓋パッキン22の通液孔12に対する接触の偏りを緩和しながら、中栓18が通液孔12を閉塞したときに、蓋パッキン22を通液孔12の第1のストレート孔部12bの全周に亘って密着させることができる。
また、回転制限機構24Cでは、中栓18に対して外蓋17Aが右回りに回転することによって、歯止め部材34の爪部34cが外歯歯車33の傾斜歯33aを乗り越える毎に、“カチッ”といった音が鳴る。これにより、外蓋17Aが螺合の終端まで回転する間、この回転制限機構24Cから鳴る音によって、キャップ本体8に対する蓋体9の締め込み具合を確認することができる。
さらに、キャップ本体8に蓋体9を取り付ける際は、キャップ本体8に対して中栓18を回転させずに、外蓋17Aだけを右回りに回転操作(閉操作)できるため、この外蓋17Aを閉操作したときの操作抵抗を低減できる。
なお、中栓18から蓋パッキン22を取り外した状態では、中栓18が通液孔12に接触しないため、この状態でキャップ本体8に対して外蓋17Aを右回りに回転操作(閉操作)したときに、中栓18が外蓋17Aと共に回転することになる。この場合、上述した通液孔12に接触した蓋パッキン22による摩擦力(操作抵抗)が発生せず、歯止め部材34の爪部34cが外歯歯車33の傾斜歯33aを乗り越える音も発生しない。したがって、キャップ本体8に蓋体9を取り付ける際に、中栓18に対する蓋パッキン22の付け忘れに容易に気付くことができる。
一方、キャップユニット1Cでは、キャップ本体8から蓋体9を取り外して通液孔12を開放する際に、先ず、キャップ本体8に対して蓋体9が締め込まれた状態から、第2の雄ネジ部15(キャップ本体8)に対して第2の雌ネジ部19(外蓋17A)が螺合される方向とは反対方向(左回り方向)に蓋体9を回転させる。このとき、中栓18は、外蓋17Aに対して回転制限機構24Cによる回転方向の制限を受けるため、外蓋17Aと共に回転しながら、通液孔12の上方に向けて移動する。
これにより、蓋パッキン22は、中栓18と共に回転しながら、通液孔12の上方に向けて移動する。この場合、通液孔12の第1のストレート孔部12bに蓋パッキン22が密着した状態から、蓋パッキン22をテーパー孔部12a側へと速やかに離脱させることができる。
また、キャップ本体8から蓋体9を取り外す際は、キャップ本体8に対して外蓋17Aを右回りに回転操作(閉操作)するときよりも、キャップ本体8に対して外蓋17Aを左回りに回転操作(開操作)したときの方が、この外蓋17Aを開操作したときの操作抵抗が増すことになる。これにより、蓋体9を取り外す方向(左回り方向)に回したときに緩く感じるといったことを防ぐことができる。
また、キャップ本体8に蓋体9が取り付けられた状態では、外蓋17Aに外力が加わっても、上述した底板32(外蓋17A)と中栓18との間に隙間(遊び)が設けられていることによって、この底板32(外蓋17A)と中栓18との軸ずれによる蓋パッキン22の通液孔12に対する接触の偏りを抑制できる。これにより、蓋パッキン22が通液孔12の第1のストレート孔部12bの全周に亘って密着された状態を維持できるため、通液孔12からの液漏れを防止することが可能である。
また、キャップ本体8から蓋体9を取り外した状態では、通液孔12の内側に螺合のためのネジ山等が存在しないため、この通液孔12から流出される飲料(内容物)の流れが阻害されたり、飲料(内容物)が溜まったりすることがない。これにより、通液孔12における通液性や洗浄性を良好に保つことができ、この通液孔12から流出した飲料(内容物)を飲み易く又は注ぎ易くすることが可能である。
以上のように、本実施形態のキャップユニット1Cでは、蓋パッキン22による密閉性を良好に保ちながら、蓋体9を開閉する際の操作性を向上させることが可能である。したがって、このようなキャップユニット1Cを備えるキャップ付き容器100では、更なる使い勝手の向上を図ることが可能である。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態として図12〜図14に示すキャップユニット1Dについて説明する。なお、図12は、キャップユニット1Dを上方側から見た分解斜視図である。図13は、キャップユニット1Dを下方側から見た分解斜視図である。図14は、キャップユニット1Dの構成を示す断面図である。また、以下の説明では、上記キャップユニット1Aと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
本実施形態のキャップユニット1Dは、上記キャップユニット1Aの代わりに、容器本体2に取り付けられることによって、上記キャップ付き容器100を構成するものである。
具体的に、このキャップユニット1Dは、図12〜図14に示すように、上記外蓋17及び中栓18の代わりに外蓋17B及び中栓18Aと、上記回転制限機構24Aの代わりに回転制限機構24Dとを備えている。それ以外は、上記キャップユニット1Aと基本的に同じ構成である。
外蓋17Bは、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性樹脂からなる外蓋本体36及び天板37を備えている。外蓋本体36は、外筒部材10(キャップ本体8)の外周面と面一となるように略円筒状に形成された周壁部36aと、周壁部36aの上部に周壁部36aよりも縮径された開口部36bが形成された天壁部36cと、開口部36bの内側に位置して、中央部に円形状の中心孔36dが設けられた底壁部36eと、底壁部36eの中心孔36dの周囲から下方に向けて筒状に突出された内筒部36fと、底壁部36gの内筒部36fの周囲から下方に向けて筒状に突出された上側栓部36gとを有している。
天板37は、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性樹脂からなり、開口部36bに対応した円板形状を有している。天板37の下面には、中心孔36dの内側に嵌合される円筒状の嵌合筒部37aと、開口部36bの内側に嵌合される円環状の外側嵌合凸部37bとが突出して設けられている。天板37は、天壁部36cと面一となるように開口部36bの周囲に嵌め込まれた状態で、天壁部36cに一体に取り付けられている。
中栓18Aは、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性樹脂からなる有底筒状の下側栓部材38を有している。中栓18Aでは、下側栓部材38に上側栓部37eが嵌め込まれた状態で、後述する回転制限機構24Dを介して下側栓部材38が外蓋本体36に対して回転自在に取り付けられている。
回転制限機構24Dは、ワンウェイクラッチ機構であり、キャップ本体8に対して外蓋17Bが螺合される方向(右回り方向)とは反対方向(左回り方向)にのみ中栓18Aが回転するように、外蓋17Bに対する中栓18Aの回転方向を制限する。
具体的に、この回転制限機構24Dは、下側栓部材38と上側栓部36gとの内側に、ワンウェイクラッチ39と、回転軸40と、軸ホルダ41と、上側リングワッシャ42及び下側リングワッシャ43と、ベアリング44と、回り止め板45とを有している。
ワンウェイクラッチ39は、図示を省略する外輪と内輪との間に配置されたカムクラッチを介して回転方向を一方向にのみ制限するものであり、例えばTNT社製のHF型シリーズなどを用いることができる。ワンウェイクラッチ39は、内筒部36fの内側に外輪が回り止めされた状態で差し込まれている。
回転軸40は、例えばステンレス等からなる円柱部材からなり、その外周面の相対する位置に一対の切欠部40aを有している。一対の切欠部40aは、回転軸40の下端から上方の中途部に亘って互いに平行に切り欠かれている。
軸ホルダ41は、例えばステンレス等からなる円筒部材からなり、その内周面の相対する位置に一対の平坦部41aを有している。一対の平坦部41aは、軸ホルダ41の下端から上方の中途部に亘って互いに平行な面を形成している。
回転軸40は、軸ホルダ41の上部側から挿入され、一対の切欠部40aを一対の平坦部41aに係合させた状態で、軸ホルダ41に保持されている。また、回転軸40は、この軸ホルダ41を介してワンウェイクラッチ39の内輪の内側に挿入されている。
回転軸40は、軸ホルダ41の下部側から突出されている。そして、この突出された部分に、上側リングワッシャ42及び下側リングワッシャ43を介してベアリング44及び回り止め板45が取り付けられている。なお、上側リングワッシャ42、下側リングワッシャ43及びベアリング44については、特に限定されるものではなく、市販のものを用いることができる。
回り止め板45は、例えばステンレス等からなる円板からなり、その中央部に回転軸40の下端部に対応した形状の中心孔45aを有している。回転軸40の下端部は、この中心孔45aに回り止めされた状態で差し込まれている。
また、回り止め板45の外周部には、拡径方向に突出した複数(本実施形態では4つ)の位置決め片45bが周方向に並んで設けられている。一方、下側栓部材38の内側には、ベアリング44及び回り止め板45を収容する収容凹部38aが設けられている。また、収容凹部38aの内周面には、各位置決め片45bが係合される複数(本実施形態では4つ)の位置決めスリット38bが周方向に並んで設けられている。
これにより、中栓18Aは、回転制限機構24Dを介して外蓋17Bの内側に外蓋17Bと中心軸を一致させた状態で回転自在に取り付けられている。すなわち、この中栓18Aでは、ワンウェイクラッチ39及びベアリング44を介して回転自在に支持された回転軸40に下側栓部材38が一体に取り付けられる。
回転制限機構24Dでは、ワンウェイクラッチ39によって、一の方向に中栓18A(又は外蓋17B)を回そうとした場合、外蓋17Bに対して中栓18A(又は中栓18Aに対して外蓋17B)が独立して回転可能となっている。一方、それとは逆方向に中栓18A(又は外蓋17B)を回そうとした場合は、外蓋17Bに対する中栓18A(又は中栓18Aに対する外蓋17B)の独立した回転が阻止された状態となる。
本実施形態の回転制限機構24Dでは、キャップ本体8に対して外蓋17Bが螺合(締結)される方向(右回り方向)とは反対方向(左回り方向)にのみ中栓18Aが回転するように、外蓋17Bに対する中栓18Aの回転方向が制限されている。逆に、キャップ本体8に対して外蓋17Bが螺合(締結)される方向(右回り方向)にのみ外蓋17Bが回転するように、中栓18Aに対する外蓋17Bの回転方向が制限されている。
以上のような構成を有するキャップユニット1Dでは、上述した外蓋17B、中栓18A及び回転制限機構24Dを備える以外は、上記キャップユニット1Aと基本的に同じ構成を有することで、上記キャップユニット1Aと同様の作用効果を得ることが可能である。
すなわち、キャップ本体8に蓋体9を取り付けて通液孔12を閉塞する際に、先ず、キャップ本体8に蓋体9を被せることによって、通液孔12の内側に中栓18Aが嵌め込まれ、通液孔12の第1のストレート孔部12bに蓋パッキン22が接触した状態となる。
次に、この状態から、第2の雄ネジ部15(キャップ本体8)に対して第2の雌ネジ部19(外蓋17B)が螺合される方向(右回り方向)に蓋体9を回転させると、通液孔12に接触した蓋パッキン22の摩擦力によって、キャップ本体8に対する中栓18Aの独立した回転が阻止される。
一方、外蓋17Bは、回転が阻止された中栓18Aに対して回転制限機構24Dによる回転方向の制限を受けることがない。このため、中栓18Aに対して外蓋17Bが回転することになる。
したがって、キャップ本体8に対して外蓋17Bを右回りに回転させることによって、中栓18Aは回転しないまま通液孔12の下方に向けて移動する。これにより、蓋パッキン22は、中栓18Aと共に通液孔12の下方へと押し込まれ、捩れることなく通液孔12の第1のストレート孔部12bに密着した状態となる。
さらに、キャップ本体8に蓋体9を取り付ける際は、キャップ本体8に対して中栓18Aを回転させずに、外蓋17Bだけを右回りに回転操作(閉操作)できるため、この外蓋17Bを閉操作したときの操作抵抗を低減できる。
なお、中栓18Aから蓋パッキン22を取り外した状態では、中栓18Aが通液孔12に接触しないため、この状態でキャップ本体8に対して外蓋17Bを右回りに回転操作(閉操作)したときに、中栓18Aが外蓋17Bと共に回転することになる。この場合、上述した通液孔12に接触した蓋パッキン22による摩擦力(操作抵抗)が発生しない。したがって、キャップ本体8に蓋体9を取り付ける際に、中栓18Aに対する蓋パッキン22の付け忘れに容易に気付くことができる。
一方、キャップユニット1Dでは、キャップ本体8から蓋体9を取り外して通液孔12を開放する際に、先ず、キャップ本体8に対して蓋体9が締め込まれた状態から、第2の雄ネジ部15(キャップ本体8)に対して第2の雌ネジ部19(外蓋17B)が螺合される方向とは反対方向(左回り方向)に蓋体9を回転させる。このとき、中栓18Aは、外蓋17Bに対して回転制限機構24Dによる回転方向の制限を受けるため、外蓋17Bと共に回転しながら、通液孔12の上方に向けて移動する。
これにより、蓋パッキン22は、中栓18Aと共に回転しながら、通液孔12の上方に向けて移動する。この場合、通液孔12の第1のストレート孔部12bに蓋パッキン22が密着した状態から、蓋パッキン22をテーパー孔部12a側へと速やかに離脱させることができる。
また、キャップ本体8から蓋体9を取り外す際は、キャップ本体8に対して外蓋17Bを右回りに回転操作(閉操作)するときよりも、キャップ本体8に対して外蓋17Bを左回りに回転操作(開操作)したときの方が、この外蓋17Bを開操作したときの操作抵抗が増すことになる。これにより、蓋体9を取り外す方向(左回り方向)に回したときに緩く感じるといったことを防ぐことができる。
また、キャップ本体8から蓋体9を取り外した状態では、通液孔12の内側に螺合のためのネジ山等が存在しないため、この通液孔12から流出される飲料(内容物)の流れが阻害されたり、飲料(内容物)が溜まったりすることがない。これにより、通液孔12における通液性や洗浄性を良好に保つことができ、この通液孔12から流出した飲料(内容物)を飲み易く又は注ぎ易くすることが可能である。
以上のように、本実施形態のキャップユニット1Dでは、蓋パッキン22による密閉性を良好に保ちながら、蓋体9を開閉する際の操作性を向上させることが可能である。したがって、このようなキャップユニット1Dを備えるキャップ付き容器100では、更なる使い勝手の向上を図ることが可能である。
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記キャップユニット1A〜1Dでは、キャップ本体8に蓋体9を被せたときに、通液孔12の第1のストレート孔部12bに蓋パッキン22が接触した状態となる構成となっているが、キャップ本体8に蓋体9を被せたときに、通液孔12の第1のストレート孔部12bに蓋パッキン22が非接触となる構成であってもよい。
この構成の場合、キャップ本体8に蓋体9を被せた状態から、蓋体9を右回りに回転操作(閉操作)することによって、中栓18(18A)が外蓋17(17A,17B)と共に回転しながら、通液孔12の下方に向けて移動する。そして、通液孔12に蓋パッキン22が接触した状態となった後に、中栓18(18A)の回転が阻止され、外蓋17(17A,17B)のみが回転するようにすればよい。これにより、上記キャップユニット1A〜1Dと同様の効果を得ることが可能である。
また、上記回転制限機構24A〜24Dについては、キャップ本体8に対して外蓋17(17A,17B)が螺合される方向(右回り方向)とは反対方向(左回り方向)にのみ中栓18(18A)が回転するように、外蓋17(17A,17B)に対する中栓18(18A)の回転方向を制限する構成となっているが、それとは逆の構成としてもよい。すなわち、キャップ本体8に対して外蓋17(17A,17B)が螺合される方向と同一方向(左回り方向)にのみ中栓18(18A)が回転するように、外蓋17(17A,17B)に対する中栓18(18A)の回転方向を制限する構成とすることも可能である。
さらに、上記キャップユニット1A〜1Dにおいて、上記回転制限機構24A〜24Dを省略した構成、すなわち、外蓋17(17A,17B)に対する中栓18(18A)の回転方向を制限することなく、外蓋17(17A,17B)に対して中栓18(18A)が両方向(左回り方向及び右回り方向)に回転自在に取り付けられた構成とすることも可能である。
また、本発明は、上述したキャップ本体8に対して通液孔12を開閉する蓋体9が着脱自在に取り付けられたキャップユニット1A〜1Dの構成に限らず、容器本体2の上部開口部2dを開閉する蓋体を備えたキャップユニットにおいて、上記キャップユニット1A〜1Dの蓋体9と同様の構成を適用することが可能である。
すなわち、本発明では、容器本体2の口頸部2cに取り付けられるキャップ本体と、容器本体2の上部開口部2dを開閉する蓋体とを備え、蓋体が、キャップ本体の外周部に螺合により取り付けられる外蓋と、外蓋の内側に回転自在に取り付けられると共に、容器本体2の内側に嵌め込まれた状態で上部開口部2dを閉塞する中栓と、中栓の外周部に取り付けられて、容器本体2の内側に設けられた張出部7と中栓との間を密閉する止水パッキン(シール部材)とを有した構成とし、更に、外蓋に対する中栓の回転方向を一方向にのみ回転するように制限する回転制限機構を設けた構成とすることも可能である。
この場合、上記キャップ本体8の内筒部材11を省略した構成とし、上記キャップ本体8の外筒部材10が飲み口又は注ぎ口となる。これにより、部品点数の削減による低コスト化及び小型化が可能である。
また、本発明は、上述した真空断熱構造を有する容器本体2によって保温・保冷機能を持たせたキャップ付き容器100に本発明を適用した場合を例示しているが、このような真空断熱構造を有する容器本体2を備えたものに必ずしも限定されるものではない。すなわち、本発明は、キャップユニットが容器本体の口頸部に着脱自在に取り付けられるキャップ付き容器に対して幅広く適用することが可能である。