JP4964716B2 - 飲料用容器 - Google Patents
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Description
ところが、従来は、金属製の外胴部材が飲料用容器の外観の大部分を構成していることから、外胴部材の外面にシールを貼り付けたり、印刷を施したりすることで柄表示を行なっている。外胴部材への印刷、シール等による柄表示は、柄表示の種類の数だけ製品仕様を要することになり、現実的には数種類に留まっている。このため、従来の真空二重容器を備えた飲料用容器は、上記のような使用者の要求に十分に応えることができない。
具体的には、真空二重容器の外胴部材のうち、肩部外面より下側の部分は、真空二重容器を把持する際に掴み得る部分である。その部分に、外径側に膨出する大径部と、この大径部より下側に連続する小径部とを形成しておけば、小径部が把持部となる。小径部を掴む手が滑って容器が下に抜け落ちようとしても、小径部の上側にある大径部に手が引っ掛かる。
したがって、この第1の発明は、外胴部材を膨出させた大径部が滑り止めになるため、飲料用容器の部品数を増やすことなく容器の抜け落ちを防止することができる。
具体的には、真空二重容器の外胴部材の大径部の下側に小径部が連続しているため、この径差を利用して、筒状カバーを真空二重容器の下から大径部まで通すことができる。
真空二重容器に通した筒状カバーの上端部は、大径部に突き当てることができ、これにより、筒状カバーと外胴部材との間を閉じ合わせ、筒状カバーを上側に位置決めすることができる。
真空二重容器の底カバーは、筒状カバーの上端部が大径部に突き当てられた状態で該筒状カバーから露出させることができるので、その底カバーに着脱自在のカバーストッパを備えることが可能である。
大径部と底カバーに装着されたカバーストッパの受け部とで筒状カバーを上下に挟んで位置決めするようにすれば、筒状カバーを真空二重容器に着脱自在に位置決めすることができる。
その着脱式の筒状カバーと小径部との間に空間を空け、上記筒状カバーを、上記空間内を透視可能なものとすれば、筒状カバーを真空二重容器から離脱させた状態で、使用者はその空間に任意の柄表示部材を配置し、筒状カバーの外から透視される飲料用容器の柄とすることができる。
柄表示部材そのものは、上記配置空間に収まるものであればよく、使用者側で様々なものを用意することが可能である。
したがって、この第2の発明は、使用者側で柄を任意に変更し得る飲料用容器を提供することができる。
上記第2の発明によれば、断熱容器である真空二重容器の外胴部材の外面に結露の心配がなく、その外胴部材の小径部と筒状カバー間の空間に柄表示部材が配置されるため、柄表示部材に印刷物を採用しても、印刷や柄表示部材自体が結露で崩れることがない、という利点がある。
例えば、筒状カバーの上端部を大径部に突き当てた状態で上記空間が下面に開放するように生じさせる構成を採用すれば、飲料用容器を上下逆さまにした姿勢で柄表示部材を上記空間に挿入し、その後、カバーストッパを底カバーに装着することができる。
また、筒状カバーを離脱させれば、上記筒状カバー等に柄表示部材を接着により直接に留めることも可能である。
この構成によれば、筒状カバーが大径部とカバーストッパとで上下及び径方向に位置決めされるので、筒状カバーと上記小径部との間に径方向の位置決め構造を膨出させる必要がなく、柄表示部材を上記空間に大きく配置することが容易になる。また、使用者が紙等からなる柄表示部材を上記空間に配置しても、その柄表示部材の局所的な形状歪みや光学的歪みを防止することができる。
上記のように、柄表示部材としては、紙等の印刷物が第1の選択に挙げられる。そのような柄表示部材は、巻いて切断端を重ね、筒状カバーに全周に亘るように沿わせることができる。
上記筒状カバーの内面側に、上記のように沿わせた柄表示部材を載せる落ち止め部を設けておけば、柄表示部材を内面側に沿わせた状態で落ち止め部に載せた筒状カバーを、飲料用容器を上下逆さまにすることなく、下から上に移動させることにより上記空間に柄表示部材を配置することができ、配置された柄表示部材の上下方向の移動範囲を大径部及び落ち止め部で規制することができる。
また、飲料用容器を上下逆さまにすることなく柄表示部材の配置を可能にしておけば、飲料用容器の首部の上面に容器口が開放する状態で柄表示部材の配置を行なうときでも、容器内の残滴が垂れる事態を防止することができる。
上記底カバーの内周部に上下軸回りで螺着脱自在の螺合部を設ければ、底カバーの外周に凹凸状を形成することができる。
上記底カバーの外周部と上記筒状カバーの内周部とに上下軸回りの回転方向に係合する凹凸部を形成し、上記筒状カバーを上記大径部に突き当てることで上記凹凸部が回転規制位置になるようにすれば、上記大径部に筒状カバーの上端部を突き当てると、筒状カバーが外胴部材に固定された底カバーとの係合で回り止めされる。
上記カバーストッパの受け部を上記筒状カバーの下端部に対して上下軸回りに相対回転自在に設ければ、大径部に突き当てた筒状カバーを把持することにより凹凸部で筒状カバーが底カバーに回り止めされた状態を維持することができ、その状態で、カバーストッパを底カバーに螺着脱することができる。
ここで、上記筒状カバーを非透水部材とし、上記筒状カバーと上記外胴部材との間に、上記空間の上方に位置するパッキンを介在させた構成を採用すれば、上記首部からの水滴が筒状カバーの上端部と大径部の突き当て間に流れても、上記パッキンにより上記空間への浸水が防止されるので、上記柄表示部材への浸水を防止することができる。
また、この発明は、さらに、上記真空二重容器の下から上記大径部まで通す筒状カバーと、上記筒状カバーの上端部が上記大径部に突き当てられた状態で上記真空二重容器の底カバーに着脱自在のカバーストッパとを備え、上記筒状カバーと上記小径部との間に空間を空け、上記筒状カバーを、上記空間内を透視可能なものとし、上記大径部と上記底カバーに装着された上記カバーストッパの受け部とで上記筒状カバーを上下に挟んで位置決めするようにした構成の採用により、使用者側で柄を任意に変更し得る飲料用容器を提供することができる。
図1は、第1実施形態に係る飲料用容器を正面から見て、左半分を外観視とし、右半分を縦断面視で示している。図2は、第1実施形態に係る飲料用容器の分解状態を斜め上方の視線で示している。
筒状カバー13の上端部が大径部11に突き当てられた状態で、落ち止め部13bは、底カバー5の上端部より低いところに位置するようになっている。このため、落ち止め部13bに柄表示部材16を載せた状態で、筒状カバー13の上端部を大径部11に突き当てるまで通しても、落ち止め部13bが底カバー5や外胴部材2と干渉することはない。
したがって、柄表示部材16を内面側に沿わせた状態で落ち止め部13bに載せた筒状カバー13を下から上に移動させることにより、空間15に柄表示部材16を配置することができる。配置された柄表示部材16の上下方向の移動範囲は、大径部11、パッキン17及び落ち止め部13bで規制することができる。
筒状カバー13の落ち止め部13bは周方向に断絶しており、その周方向両端間は上下に開放されている。その落ち止め部13bの周方向両端間に、筒状カバー13を下から上に通す間に、底カバー5の外周部に形成された径方向の凹部5a、5a間の部分が通される。
筒状カバー13の上端部が大径部11に突き当てられた状態で、筒状カバー13の落ち止め部13bが底カバー5の凹部5a、5aに径方向に臨み、落ち止め部13bの各周方向端部からなる凸部13cが凹部5a、5a間の部分に周方向に臨む。このため、筒状カバー13を大径部11に突き当てることで凹凸部5a、13cが回転規制位置になる。
その結果、筒状カバー13の上端部が大径部11に突き当てられた状態で筒状カバー13を把持すれば、真空二重容器の重みでその状態を維持することができ、筒状カバー13に上下軸回りの回転トルクが伝達されても、筒状カバー13が凹凸部5a、13cにより回り止めされる。
このとき、カバーストッパ14の受け部14aと筒状カバー13の下端部13aによる上記押し合い部分が維持されることにより、外側からの浸水を防止するシール効果が得られる。
空間15を形成する筒状カバー13及びカバーストッパ14が非透水性部材とされ、空間15の上方は、パッキン17で外部からの浸水がシールされ、空間15の下方は、上記シール効果により外部からの浸水がシールされるので、空間15がシール空間となる。このため、第1実施形態に係る飲料用容器は、空間15内に配置された柄表示部材16やその印刷が浸水で崩れることを防止することができる。
上記仕様変更により、外胴部材2のうち、大径部11より下側に連続する小径部12が把持部となる。小径部12を掴む手が滑って飲料用容器が下に抜け落ちようとしても、小径部12の上側にある大径部11に手が引っ掛かる。
したがって、第2実施形態に係る飲料用容器は、外胴部材2を膨出させた大径部11が滑り止めになるため、飲料用容器の部品数を増やすことなく容器の抜け落ちを防止することができる。
2 外胴部材
3 底部材
4 排気口封止部分
5、24 底カバー
5a 凹部
5b 内周部
6 容器口
7 首部外面
8 肩部外面
9 容器蓋
10 飲み口部材
11 大径部
12 小径部
13 筒状カバー
13a 下端部
13b 落ち止め部
13c 凸部
14 カバーストッパ
14a 受け部
14b 螺合部
15 空間
16 柄表示部材
17、21、22、23 パッキン
Claims (5)
- 首部より外径を拡げた肩部が形成された真空二重容器を備え、この真空二重容器の上記肩部より下側の部分が把持される飲料用容器において、上記真空二重容器の外胴部材のうち、上記肩部外面より下側の部分に、外径側に膨出する大径部と、この大径部より下側に連続する小径部とを形成し、
上記真空二重容器の下から上記大径部まで通す筒状カバーと、上記筒状カバーの上端部が上記大径部に突き当てられた状態で上記真空二重容器の底カバーに着脱自在のカバーストッパとを備え、上記筒状カバーと上記小径部との間に空間を空け、上記筒状カバーを、上記空間内を透視可能なものとし、上記大径部と上記底カバーに装着された上記カバーストッパの受け部とで上記筒状カバーを上下に挟んで位置決めするようにし、
上記カバーストッパに、上記底カバーの内周部に上下軸回りで螺着脱自在の螺合部を設け、上記底カバーの外周部と上記筒状カバーの内周部とに上下軸回りの回転方向に係合する凹凸部を形成し、上記筒状カバーを上記大径部に突き当てることで上記凹凸部が回転規制位置になるようにし、上記カバーストッパの受け部を、上記筒状カバーの下端部に対して上下軸回りに相対回転自在に設けたことを特徴とする飲料用容器。 - 上記筒状カバーを非透水部材とし、上記筒状カバーと上記外胴部材との間に、上記空間の上方に位置するパッキンを介在させた請求項1に記載の飲料用容器。
- 上記カバーストッパを、上記筒状カバーとインロー嵌合された状態で上記底カバーを下から覆い隠す非透水部材とし、上記筒状カバーの下端部と上記受け部とをインロー嵌合とし、互いの嵌合面を、上記カバーストッパの装着により径方向に押し合う円すい状とした請求項1又は2に記載の飲料用容器。
- 上記外胴部材の上記大径部で上記筒状カバーの上端部を上及び内径側に位置決めし、上記カバーストッパの上記受け部で上記筒状カバーの下端部を下及び外径側に位置決めした請求項1から3のいずれか1項に記載の飲料用容器。
- 上記筒状カバーの内面側に、該筒状カバーに全周に亘って沿わせた柄表示部材を載せる落ち止め部を設けた請求項1から4のいずれか1項に記載の飲料用容器。
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