JP6895257B2 - 酸性乳飲料及びその製造方法 - Google Patents

酸性乳飲料及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6895257B2
JP6895257B2 JP2016556635A JP2016556635A JP6895257B2 JP 6895257 B2 JP6895257 B2 JP 6895257B2 JP 2016556635 A JP2016556635 A JP 2016556635A JP 2016556635 A JP2016556635 A JP 2016556635A JP 6895257 B2 JP6895257 B2 JP 6895257B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
milk
acidic
milk beverage
acidic milk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016556635A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016068251A1 (ja
Inventor
智寿 土師
智寿 土師
あゆみ 赤松
あゆみ 赤松
敏弘 大森
敏弘 大森
淳 神田
神田  淳
恭佑 中山
恭佑 中山
誠一郎 東
誠一郎 東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meiji Co Ltd
Original Assignee
Meiji Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meiji Co Ltd filed Critical Meiji Co Ltd
Publication of JPWO2016068251A1 publication Critical patent/JPWO2016068251A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6895257B2 publication Critical patent/JP6895257B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23CDAIRY PRODUCTS, e.g. MILK, BUTTER OR CHEESE; MILK OR CHEESE SUBSTITUTES; MAKING THEREOF
    • A23C9/00Milk preparations; Milk powder or milk powder preparations
    • A23C9/152Milk preparations; Milk powder or milk powder preparations containing additives
    • A23C9/156Flavoured milk preparations ; Addition of fruits, vegetables, sugars, sugar alcohols or sweeteners
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L11/00Pulses, i.e. fruits of leguminous plants, for production of food; Products from legumes; Preparation or treatment thereof
    • A23L11/60Drinks from legumes, e.g. lupine drinks
    • A23L11/65Soy drinks

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Agronomy & Crop Science (AREA)
  • Botany (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Dairy Products (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)

Description

関連出願の参照
本特許出願は、2014年10月30日に出願された日本国特許出願2014−222049号に基づく優先権の主張を伴うものであり、かかる先の特許出願における全開示内容は、引用することにより本明細書の一部とされる。
本発明は、酸性乳飲料及びその製造方法に関する。
酸性乳飲料は、乳を酸性化させた飲用向けの食品であり、ドリンクヨーグルト(のむヨーグルト)、乳酸菌飲料などの発酵乳(ヨーグルト)を原料とした発酵乳飲料が代表的である。これらの発酵乳飲料には、スプーンなどの食器類を用意することなく、手軽に発酵乳及び/又は乳酸菌を摂取できるなどの利点がある。これらの発酵乳飲料以外の酸性乳飲料には、例えば、いちごオレ、バナナオレ、メロンオレなどのフルーツオレ(フルーツ乳飲料)に代表される、乳含有溶液に酸味料を直接添加し、pHを酸性に調整したものがある。これらの酸性乳飲料は、発酵乳(ヨーグルト)を原料としなくても爽やかで飲みやすい風味に仕立てていることが特徴である。
このように、酸性乳飲料には、乳含有溶液を酸性化する工程を必須とする。この時に、乳に含まれるカゼインタンパク質が酸凝固し、このままでは、酸凝固に由来する分離及び沈殿が発生する。酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、安定化させることは、従来からの課題とされており、以下の解決方法が知られている。
酸性乳飲料の分離及び沈殿は、その酸性化において、カゼインタンパク質の等電点のpHを通過することにより、カゼインタンパク質の電荷的な反発力が失われ、酸凝固しやすくなることが知られている。このような状態で、カゼインタンパク質の酸凝固を抑制し、粘度の低い液状の酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制して安定化させるためには、HMペクチン(ハイメトキシルペクチン)などのように、カゼインタンパク質と結合することにより、電荷的な反発力を持たせて安定化させる安定剤を使用する方法が知られている。HMペクチンは、市販のドリンクヨーグルトなどで安定剤として使用されている。
また、水溶性大豆多糖類を分散剤として含有することを特徴とする酸性蛋白質食品が知られている(特許文献1)。特許文献1では、HMペクチン(ハイメトキシルペクチン)、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸プロピレングリコールエステルなどの従来に知られている安定剤では、蛋白質粒子の凝集や沈殿を完全に防止するには、これらの安定剤の添加量を増やしてネクター状の如く粘度を高い食感する必要があるが、大豆多糖類を安定剤として使用することで、粘度の高い食感とならずに酸性蛋白質食品における蛋白質粒子の凝集、沈殿、相分離などの欠点を防止できることが記載されている。
さらに、特許文献2には、酸性乳飲料に対する添加量が0.03〜0.2重量%である、平均直径0.01〜0.1μmまでミクロフィブリル化された繊維状の不溶性セルロース、並びに酸性乳飲料に対する添加量が0.05〜5重量%である、ハイメトキシルペクチン、大豆多糖類及びカルボキシメチルセルロースから選ばれる1種又は2種以上、を含有することを特徴とする、不溶性固形分を均一に分散する酸性乳飲料が記載されている。
特許文献1及び特許文献2に記載されている酸性乳飲料は、その酸性乳飲料の無脂乳固形分、及びカゼインを含む乳タンパク質の濃度が低いものを対象としており、無脂乳固形分の濃度が8重量%(乳タンパク質の濃度が3重量%)以上の高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料において、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、低粘度で安定化させることについての記載はない。また、特許文献2に記載されている酸性乳飲料は、全般的に粘度の高い酸性乳飲料を対象としており、これらの酸性乳飲料を低粘度化しても、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、安定化できることについての記載はない。
ところで、カゼインを含む乳タンパク質には、タンパク質としての栄養価値、カゼインタンパク質及び/又はホエイタンパク質に由来する機能性(健康訴求)などが期待され、カゼインを含む乳タンパク質の効率的な摂取を実現できる商品が市場で求められている。すなわち、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料において、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、低粘度で安定化している酸性乳飲料を提供できれば、カゼインを含む乳タンパク質の効率的な摂取できる商品も実現できる。
一方、特許文献1及び特許文献2に記載されている酸性乳飲料において、無脂乳固形分の濃度が8重量%(乳タンパク質の濃度が3重量%)以上の高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料に応用するには、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、安定化させるには、安定剤の濃度を更に高め、更に高粘度な酸性乳飲料とする必要があった。
このような状況に対し、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料において、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、低粘度で飲みやすい形態の酸性乳飲料及びその製造方法を提供することは重量な課題である。
特開平5−7458号公報 特開2005−245217号公報
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、酸性乳飲料において特定の組成を採用すると、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態が実現できることを見出した。さらに、特定の組成の酸性乳飲料によれば、酸性乳飲料に由来する爽やかな風味により、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質の効率的な摂取も実現できることを見出した。さらに、特定の組成の酸性乳飲料によれば、牛乳及び脱脂乳と比較して、摂取された後に、胃内において、乳タンパク質が凝集(カード化)されにくいため、その後の腸管での乳タンパク質の吸収性が高まることを見出した。
本発明はかかる知見に基づくものである。
すなわち、本発明は、次の通りとなる。
[1]0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチン、0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有することを特徴とする、酸性乳飲料、
[2]更に0.5〜5重量%のトレハロースを含有することと特徴とする、[1]に記載の酸性乳飲料、
[3]酸性乳飲料が3重量%以上のカゼインを含む乳タンパク質を含有することを特徴とする、[1]又は[2]に記載の酸性乳飲料、
[4]酸性乳飲料のpHが3〜6であることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれか1に記載の酸性乳飲料、
[5]酸性乳飲料の粘度(10℃)が3〜30mPa・sであることを特徴とする、[1]〜[4]のいずれか1に記載の酸性乳飲料、
[6]繊維状の不溶性セルロースが発酵セルロースであることを特徴とする、[1]〜[4]のいずれか1に記載の酸性乳飲料、
[7]0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチン、0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有する乳含有溶液を、pHを酸性に調整する工程、及び均質化する工程、を含有することを特徴とする、酸性乳飲料の製造方法、
[8]乳含有溶液に更に0.5〜5重量%のトレハロースを含有することと特徴とする、[7]に記載の酸性乳飲料の製造方法、
[9]酸性乳飲料が3重量%以上のカゼインを含む乳タンパク質を含有することを特徴とする、[7]又は[8]に記載の酸性乳飲料の製造方法、
[10]酸性乳飲料のpHが3〜6となるようにpHを酸性に調整することを特徴とする、[7]〜[9]のいずれか1に記載の酸性乳飲料の製造方法、
[11]更に加熱殺菌することを特徴とする、[7]〜[10]のいずれか1に記載の酸性乳飲料の製造方法、
[12]乳含有溶液を凝固させずにpHを酸性に調整することを特徴とする、[7]〜[11]のいずれか1に記載の酸性乳飲料の製造方法、
[13]酸性乳飲料の粘度(10℃)が3〜30mPa・sであることを特徴とする、[7]〜[12]のいずれか1に記載の酸性乳飲料の製造方法、
[14][1]〜[6]のいずれか1に記載の酸性乳飲料を有効成分とする、タンパク質吸収促進剤。
本発明によれば、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態が実現できる。また、本発明によれば、酸性乳飲料に由来する爽やかな風味により、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質の効率的な摂取も実現できる。さらに、本発明によれば、牛乳及び脱脂乳と比較して、摂取された後に、胃内において、乳タンパク質が凝集(カード化)されにくいため、その後の腸管での乳タンパク質の吸収性が高めることができる。
本発明の酸性乳飲料(実施例群)、牛乳、脱脂乳を経口投与した場合の、血中総アミノ酸含量(TAA)への影響を示している。
発明の具体的説明
以下では、本発明を詳細に説明するが、本発明は、個々の形態には限定されない。
本発明の酸性乳飲料とは、酸性化された乳飲料をいう。また、本発明の乳飲料とは、乳及び/又は乳製品を含む飲料をいう。ここでいう、乳は、例えば、牛乳、羊乳、山羊乳、水牛乳、めん羊乳、ラクダ乳、クジラ乳、イルカ乳、人乳などの哺乳動物由来の乳などである。また、ここでいう、乳製品とは、乳を加工したもののであり、公知の液状の原料、例えば、脱脂乳、部分脱脂乳、脱塩脱脂乳、脱塩乳、成分調整乳、ホエイ、濃縮乳、脱脂濃縮乳、部分脱脂濃縮乳、脱塩脱脂濃縮乳、れん乳、クリーム、公知方法により調製した乳原料由来のパーミエイト、公知方法により調製した乳タンパク質濃縮物なども使用でき、公知の加工された原料、例えば、粉乳、バター、濃縮乳、れん乳、乳糖、乳清ミネラルなども使用することができる。中でも、本発明の酸性乳飲料のように、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料には、カゼインを含む乳タンパク質を豊富に含有する乳原料である、乳タンパク質濃縮物(MPC)を使用することが好ましい。この乳タンパク質濃縮物には、カゼインタンパク質とホエイタンパク質との重量の割合は、(カゼインタンパク質):(ホエイタンパク質)として、例えば、5〜3:2〜0.5であり、好ましくは4:1である。
本発明の酸性乳飲料は、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態が特徴である。この形態に該当する範囲であれば、その詳細な性質(pH、粘度など)は、任意に設計することができる。
本発明の酸性乳飲料のpHは、例えば、3〜6、3.1〜5.8、3.2〜5.6、3.3〜5.4、3.4〜5.2、3.5〜5、3.6〜4.8、3.7〜4.6、3.8〜4.4である。本発明の酸性乳飲料のpHが3を上回ることは、酸味が強く感じられ、飲みづらくなるのを防止する上で好ましい。また、本発明の酸性乳飲料のpHが6を下回ることは、酸味が弱く感じられ、酸性乳飲料として、飲みづらくなるのを防止する上で好ましい。
本発明の酸性乳飲料の粘度(10℃)は、B型回転粘度計により測定された酸性乳飲料の粘度である。本発明の酸性乳飲料の粘度(10℃)は、例えば、3〜30mPa・s、3.5〜30mPa・s、4〜30mPa・s、4.5〜30mPa・s、5〜30mPa・s、5.5〜29mPa・s、6〜28mPa・s、6.5〜27mPa・s、7〜26mPa・s、7.5〜25mPa・s、8〜24mPa・s、8.5〜23mPa・s、9〜22mPa・s、9.5〜21mPa・s、10〜20mPa・sである。本発明の酸性乳飲料の粘度(10℃)が3mPa・sを上回ることは、酸性乳飲料のカゼインタンパク質が安定しづらくなり、酸性乳飲料の分離及び沈殿が発生しやすくなるのを防止する上で好ましい。また、本発明の酸性乳飲料の粘度(10℃)が30mPa・sを下回ることは、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも低粘度で飲みやすい形態ではなくなることを防止する上で好ましい。なお、本発明の酸性乳飲料の粘度(10℃)は、ブルックフィールド粘度計などの汎用のB型回転粘度計などで測定された酸性乳飲料の粘度である。
また、本発明の一つの態様によれば、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態である酸性乳飲料を提供することができる。ここで、カゼインを含む乳タンパク質のうちのカゼインタンパク質は、一般的に、中性領域では安定であるが、等電点であるpH4.6周辺よりも低いpH領域の環境では、酸凝固により、カゼインタンパク質同士が凝集し、これが酸性乳飲料の分離や沈殿の発生につながる。一方、本発明の酸性乳飲料によれば、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態とすることができる。ここでいう、本発明の酸性乳飲料に含有されている、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質の濃度は、例えば、3重量%以上、3.2重量%以上、3.4重量%以上、3.6重量%以上、3.8重量%以上、4重量%以上、4.2重量%以上、4.4重量%以上、3〜10重量%、3〜9.5重量%、3〜9重量%、3〜8.5重量%、3〜8重量%、3〜7.5重量%、3〜7重量%、3.2〜10重量%、3.2〜9.5重量%、3.2〜9重量%、3.2〜8.5重量%、3.2〜8重量%、3.2〜7.5重量%、3.2〜7重量%、3.4〜10重量%、3.4〜9.5重量%、3.4〜9重量%、3.4〜8.5重量%、3.4〜8重量%、3.4〜7.5重量%、3.4〜7重量%、3.6〜10重量%、3.6〜9.5重量%、3.6〜9重量%、3.6〜8.5重量%、3.6〜8重量%、3.6〜7.5重量%、3.6〜7重量%、3.8〜10重量%、3.8〜9.5重量%、3.8〜9重量%、3.8〜8.5重量%、3.8〜8重量%、3.8〜7.5重量%、3.8〜7重量%、4〜10重量%、4〜9.5重量%、4〜9重量%、4〜8.5重量%、4〜8重量%、4〜7.5重量%、4〜7重量%、4.2〜10重量%、4.2〜9.5重量%、4.2〜9重量%、4.2〜8.5重量%、4.2〜8重量%、4.2〜7.5重量%、4.2〜7重量%、4.4〜10重量%、4.4〜9.5重量%、4.4〜9重量%、4.4〜8.5重量%、4.4〜8重量%、4.4〜7.5重量%、4.4〜7重量%である。
本発明の酸性乳飲料における、カゼインを含む乳タンパク質とは、カゼインタンパク質とホエイタンパク質で構成されている乳タンパク質のことをいう。ここで、本発明の酸性乳飲料における、カゼインタンパク質とホエイタンパク質との重量の割合は、(カゼインタンパク質):(ホエイタンパク質)として、例えば、20:1、15:1、12:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:12、1:15、1:20である。すなわち、本発明の酸性乳飲料における、カゼインタンパク質とホエイタンパク質の重量の割合は、(カゼインタンパク質):(ホエイタンパク質)として、例えば、20〜1:1〜20、15〜1:1〜15、12〜1:1〜12、10〜1:1〜10、9〜1:1〜9、8〜1:1〜8、7〜1:1〜7、6〜1:1〜6、5〜1:1〜5、4〜1:1〜4、3〜1:1〜3、2〜1:1〜2である。
本発明の酸性乳飲料は、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態である特徴を出すために、0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチン、0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有することがきる。
本発明の大豆多糖類とは、大豆由来のラムノース、ガラクトース、アラビノース、キシロース、グルコース、ウロン酸の1種もしくは2種以上を含むものであればよいが、大豆のなかでも子葉由来のものが好ましい。本発明の大豆多糖類は、その分子量に特に制限はないが、高分子の分子量であることが好ましく、平均分子量が数千〜数百万、具体的には5千〜100万であるのが好ましい。なお、この大豆多糖類の平均分子量は標準プルラン(昭和電工株式会社)を標準物質として0.1MのNaNO3溶液中の粘度を測定する極限粘度法で求めた値である。かかる大豆多糖類は商業的に入手可能であり、例えば、SM−700(三栄源エフ・エフ・アイ社製)、SM−900(三栄源エフ・エフ・アイ社製)がある。大豆多糖類は、その側鎖の構造により、酸性乳飲料中のカゼインタンパク質同士の酸凝固が原因となる、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制すると言われている。
本発明の大豆多糖類の添加量は、本発明の酸性乳飲料に0.1〜0.5重量%のHMペクチン、0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有させる場合には、例えば、0.2〜1.2重量%、0.25〜1.15重量%、0.3〜1.1重量%、0.35〜1.05重量%、0.4〜1重量%、0.4〜0.9重量%である。本発明の大豆多糖類の添加量が1.2重量%を下回ることは、酸性乳飲料に大豆独特の風味が感じられるようになることを回避する上で好ましい。また、本発明の大豆多糖類の添加量が0.2重量%を上回ることは、本発明の酸性乳飲料の分離及び沈殿の発生を抑制し、さらには、再分散性も良好にする上で好ましい。
本発明のHMペクチンとは、野菜や果物に細胞壁成分として存在する、α−D−ガラクツロン酸を主鎖成分とする酸性多糖類である。ペクチンを構成するガラクツロン酸は部分的にメチルエステル化されており、エステル化度によってLMペクチンとHMペクチンに分けられる。HMペクチンは、一般的にエステル化度が50%以上であるものをいう。かかるHMペクチンは商業的に入手可能であり、例えば、SM−478(三栄源エフ・エフ・アイ社製)、SM−666(三栄源エフ・エフ・アイ社製)、AYD5110SB(ユニテックフーズ社製)などがある。HMペクチンは、マイナス荷電を帯びているのが特徴であり、カゼインタンパク質と結合することにより、結合したカゼインタンパク質同士が電荷により反発することで、カゼインタンパク質同士の凝集を防ぐと言われている。
本発明のHMペクチンの添加量は、本発明の酸性乳飲料に0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有させる場合には、例えば、0.1〜0.5重量%、0.1〜0.45重量%、0.1〜0.4重量%、0.1〜0.35重量%、0.1〜0.3重量%、0.12〜0.29重量%、0.14〜0.28重量%、0.16〜0.27重量%、0.18〜0.26重量%、0.2〜0.25重量%である。本発明のHMペクチンの添加量が0.5重量%を下回ることは、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも低粘度で飲みやすい形態とする上で好ましい。また、本発明のHMペクチン添加量が0.1重量%を上回ることは、酸性乳飲料の分離及び沈殿の発生を抑制し、さらには、再分散性も良好にする上で好ましい。
本発明の酸性乳飲料には、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態である特徴を出すために、大豆多糖類及び/又はHMペクチンと併用して、もしくは大豆多糖類及び/又はHMペクチンの代わりにカルボキシメチルセルロースナトリウム及び/又はアルギン酸プロピレングリコールエステルなどの他の安定剤を添加することができる。特に、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び/又はアルギン酸プロピレングリコールエステルなどの他の安定剤が、大豆多糖類及び/又はHMペクチンと比較して、より低粘度で酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好である場合には、大豆多糖類及び/又はHMペクチンと併用して、もしくは大豆多糖類及び/又はHMペクチンの代わりに使用することが好ましい。
本発明の酸性乳飲料には、カルボキシメチルセルロースナトリウムを添加することができる。カルボキシメチルセルロースナトリウムは、セルロースのグルコースの水酸基にカルボキシメチル基を置換させたものであり、通常、エーテル化度0.6〜1.5程度のものである。かかるカルボキシメチルセルロースナトリウムは、商業的に入手可能であり、例えば、セロゲンF−SL(第一工業製薬社製)、セロゲンF−810A(第一工業製薬社製)、セロゲンF−SB(第一工業製薬社製)、セロゲンF−820B(第一工業製薬社製)、セロゲンF−1220B(第一工業製薬社製)などがある。
本発明の酸性乳飲料には、アルギン酸プロピレングリコールエステルを添加することができる。アルギン酸プロピレングリコールエステルは、コンブ、ワカメなどの藻藻類から精製された多糖類アルギン酸を化学修飾して得られる物質である。かかるアルギン酸プロピレングリコールエステルは、商業的に入手可能であり、例えば、タックロイドLF−M(キッコーマンバイオケミファ社製)、タックロイドEF(キッコーマンバイオケミファ社製)、タックロイドPF(キッコーマンバイオケミファ社製)、タックロイドPF−H(キッコーマンバイオケミファ社製)などがある。
本発明のカルボキシメチルセルロースナトリウム又はアルギン酸プロピレングリコールエステルの添加量は、本発明の酸性乳飲料の特徴である、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態であれば、その添加量には制限はない。本発明の酸性乳飲料に添加する、カルボキシメチルセルロースナトリウム又はアルギン酸プロピレングリコールエステルの添加量は、例えば、0.01〜2重量%、0.01〜1.5重量%、0.01〜1.2重量%、0.01〜1.0重量%である。本発明の酸性乳飲料に添加する、カルボキシメチルセルロースナトリウム又はアルギン酸プロピレングリコールエステルの添加量が1重量%を下回ることは、酸性乳飲料が低粘度でなくなり、飲みやすくなくなることを回避する上で好ましい。また、本発明の酸性乳飲料に添加する、カルボキシメチルセルロースナトリウム又はアルギン酸プロピレングリコールエステルの添加量が0.01重量%を上回ることは、かかる安定剤の添加に寄与する、酸性乳飲料の分離及び沈殿の発生を抑制、ならびに再分散性の良好さを保持する上で好ましい。
本発明の繊維状の不溶性セルロースとは、酸性乳飲料に含有させることで、その酸性乳飲料中に三次元網目構造を構築することで、沈殿などの不溶性成分の分散性を向上できる安定剤である。本発明の繊維状の不溶性セルロースは、本発明の酸性乳飲料の特徴である、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態であれば、その由来などには制限がなく、植物由来及び/又は微生物由来のものを使用することができる。微生物由来の繊維状の不溶性セルロースは、例えば、微生物により産生された発酵セルロースを培地から分離処理され、洗浄されて、適宜精製され繊維状としたものである。この繊維状の不溶性セルロースは、例えば、平均直径0.01〜0.1μmまでミクロフィブリル化されている繊維状不溶性セルロース(特許文献2)、又は発酵セルロースである。本発明の繊維状の不溶性セルロースは商業的に入手可能であり、例えば、サンアーティストPG(三栄源エフ・エフ・アイ社製)、サンアーティストPN(三栄源エフ・エフ・アイ社製)である。
本発明の繊維状の不溶性セルロースの添加量は、本発明の酸性乳飲料に0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチンを含有させる場合には、例えば、0.01〜0.1重量%、0.015〜0.09重量%、0.02〜0.08重量%、0.025〜0.085重量%、0.03〜0.07重量%、0.03〜0.065重量%、0.03〜0.06重量%、0.03〜0.055重量%、0.03〜0.05重量%である。本発明の繊維状の不溶性セルロースの添加量が0.1重量%を下回ることは、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料が低粘度で飲みやすい形態ではなくなることを回避する上で好ましい。また、本発明の繊維状の不溶性セルロースが0.01重量%を上回ることは、酸性乳飲料の分離及び沈殿の発生を抑制できず、さらには、再分散性も良好でなくなることを回避する上で好ましい。
本発明の酸性乳飲料には、更にトレハロースを添加することで、本発明の酸性乳飲料の特徴である、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態の特徴を更に付与することができる。具体的には、本発明の酸性乳飲料に、更にトレハロースを添加することで、本発明の酸性乳飲料のpHが4を上回り、カゼインの等電点のpHに近いところであっても、本発明の酸性乳飲料の特徴である、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態の特徴を高めることができる。本発明のトレハロースは商業的にも入手可能であり、例えば、トレハ(林原社製)がある。
本発明のトレハロースの添加量は、本発明の酸性乳飲料に、0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチン、0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有させる場合には、例えば、0.1〜5重量%、0.2〜4.5重量%、0.3〜4重量%、0.4〜3.5重量%、0.5〜3重量%、0.6〜2.5重量%、0.7〜2重量%、0.8〜1.5重量%、0.9〜1.3重量%、0.9〜1.1重量%である。本発明のトレハロースの添加量が5重量%を下回ることは、酸性乳飲料にトレハロースに由来する風味及び食感が付与されることを回避する上で好ましい。また、トレハロースの添加量が0.1重量%を上回ることは、トレハロースの添加に寄与する、酸性乳飲料の分離及び沈殿の発生を抑制、ならびに再分散性の良好さを保持する上で好ましい。
本発明の酸性乳飲料の製造方法は、0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチン0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有する乳含有溶液を、pHを酸性に調整する工程、及び均質化する工程、を含有することを特徴とする。
本発明の酸性乳飲料の製造方法における、pHを酸性に調整することは、本発明の特徴である、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態の酸性乳飲料が得られる範囲で、この乳含有溶液を所定のpHにまで低下させることができれば、その手段や方法には特に制限はない。この乳含有溶液のpHを酸性に調整する方法は、例えば、乳含有溶液に乳酸菌などの発酵微生物により発酵させる方法、及び乳含有溶液に酸を添加する方法がある。
本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液とは、乳及び/又は乳製品を含む飲料をいう。ここでいう、乳は、例えば、牛乳、羊乳、山羊乳、水牛乳、めん羊乳、ラクダ乳、クジラ乳、イルカ乳、人乳などの哺乳動物由来の乳などである。また、ここでいう、乳製品とは、乳を加工したもののであり、公知の液状の原料、例えば、脱脂乳、部分脱脂乳、脱塩脱脂乳、脱塩乳、成分調整乳、ホエイ、濃縮乳、脱脂濃縮乳、部分脱脂濃縮乳、脱塩脱脂濃縮乳、れん乳、クリーム、公知方法により調製した乳原料由来のパーミエイト、公知方法により調製した乳タンパク質濃縮物なども使用でき、公知の加工された原料、例えば、粉乳、バター、濃縮乳、れん乳、乳糖、乳清ミネラルなども使用することができる。中でも、本発明の酸性乳飲料のように、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料には、カゼインを含む乳タンパク質を豊富に含有する乳原料である、乳タンパク質濃縮物(MPC)を使用することが好ましい。
本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液に酸を添加する方法として、例えば、クエン酸、乳酸、酢酸、リンゴ酸、フマル酸、塩酸などの酸溶液を所定の条件で、乳含有溶液が凝固しない条件で、添加する方法がある。例えば、3重量%以上のカゼインを含む乳タンパク質を含有する本発明の酸性乳飲料の乳含有溶液に5〜15重量%のクエン酸溶液を添加して、乳含有溶液のpHを3〜6に低下させる場合には、乳含有溶液をよく撹拌した状態で、所定の時間を要して少しずつ5〜15重量%のクエン酸溶液を添加する。具体的には、3重量%以上のカゼインを含む乳タンパク質を含有する本発明の酸性乳飲料の乳含有溶液に、5〜15重量%のクエン酸溶液を添加して、乳含有溶液のpHを3〜6に低下させる場合には、添加に要する時間は、例えば0.5〜30分間、0.6〜25分間、0.7〜20分間、0.8〜17分間、0.9〜15分間、1〜13分間である。この乳含有溶液への有機酸溶液の添加は、撹拌条件や有機酸溶液の濃度などにより適宜調整できる。
本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液に酸を添加することで調整されたpHは、例えば、3〜6、3.1〜5.8、3.2〜5.6、3.3〜5.4、3.4〜5.2、3.5〜5、3.6〜4.8、3.7〜4.6、3.8〜4.4である。本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液に酸を添加することで調整されたpHが3を上回ることは、酸味が強く感じられ、飲みづらくなることを回避する上で有利である。また、本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液に酸を添加することで調整されたpHが6を下回ることは、酸味が弱く感じられ、酸性乳飲料として、飲みづらくなることを回避する上で有利である。
本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液に含有されるカゼインを含む乳タンパク質の濃度は、本発明の酸性乳飲料の特徴である、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態であれば、特にその乳含有溶液に含有されるカゼインを含む乳タンパク質の濃度に制限はない。ここで、カゼインを含む乳タンパク質のうちのカゼインタンパク質は、一般的に、中性領域では安定であるが、等電点であるpH4.6周辺よりも低いpH領域の環境では、酸凝固により、カゼインタンパク質同士が凝集し、これが酸性乳飲料の分離や沈殿の発生につながる。一方、上述の通り、本発明の酸性乳飲料は、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態であることを見出した。ここでいう、本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液に含有されるカゼインを含む乳タンパク質の濃度は、例えば、3重量%以上、3.2重量%以上、3.4重量%以上、3.6重量%以上、3.8重量%以上、4重量%以上、4.2重量%以上、4.4重量%以上、3〜10重量%、3〜9.5重量%、3〜9重量%、3〜8.5重量%、3〜8重量%、3〜7.5重量%、3〜7重量%、3.2〜10重量%、3.2〜9.5重量%、3.2〜9重量%、3.2〜8.5重量%、3.2〜8重量%、3.2〜7.5重量%、3.2〜7重量%、3.4〜10重量%、3.4〜9.5重量%、3.4〜9重量%、3.4〜8.5重量%、3.4〜8重量%、3.4〜7.5重量%、3.4〜7重量%、3.6〜10重量%、3.6〜9.5重量%、3.6〜9重量%、3.6〜8.5重量%、3.6〜8重量%、3.6〜7.5重量%、3.6〜7重量%、3.8〜10重量%、3.8〜9.5重量%、3.8〜9重量%、3.8〜8.5重量%、3.8〜8重量%、3.8〜7.5重量%、3.8〜7重量%、4〜10重量%、4〜9.5重量%、4〜9重量%、4〜8.5重量%、4〜8重量%、4〜7.5重量%、4〜7重量%、4.2〜10重量%、4.2〜9.5重量%、4.2〜9重量%、4.2〜8.5重量%、4.2〜8重量%、4.2〜7.5重量%、4.2〜7重量%、4.4〜10重量%、4.4〜9.5重量%、4.4〜9重量%、4.4〜8.5重量%、4.4〜8重量%、4.4〜7.5重量%、4.4〜7重量%である。
本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液は、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態である特徴を出すために、0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチン、0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有させることが好ましい。
本発明の酸性乳飲料の製造方法における、大豆多糖類とは、大豆由来のラムノース、ガラクトース、アラビノース、キシロース、グルコース、ウロン酸の1種もしくは2種以上を含むものであればよいが、大豆のなかでも子葉由来のものが好ましい。本発明の大豆多糖類は、その分子量に特に制限はないが、高分子の分子量であることが好ましく、平均分子量が数千〜数百万、具体的には5千〜100万であるのが好ましい。なお、この大豆多糖類の平均分子量は標準プルラン(昭和電工株式会社)を標準物質として0.1MのNaNO3溶液中の粘度を測定する極限粘度法で求めた値である。かかる大豆多糖類は商業的に入手可能であり、例えば、SM−700(三栄源エフ・エフ・アイ社製)、SM−900(三栄源エフ・エフ・アイ社製)がある。大豆多糖類は、その側鎖の構造により、酸性乳飲料中のカゼインタンパク質同士の酸凝固が原因となる、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制すると言われている。
本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液への大豆多糖類の添加量は、本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液に0.1〜0.5重量%のHMペクチン、0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有させる場合には、例えば、0.2〜1.2重量%、0.25〜1.15重量%、0.3〜1.1重量%、0.35〜1.05重量%、0.4〜1重量%、0.4〜0.9重量%であることが好ましい。本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液への大豆多糖類の添加量が1.2重量%より上回ると、本発明の酸性乳飲料に大豆独特の風味が感じられるようになり、好ましくない。また、本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液への大豆多糖類の添加量が0.2重量%を下回ると、本発明の酸性乳飲料の分離及び沈殿の発生を抑制できず、さらには、再分散性も良好でなくなり、好ましくない。
本発明の酸性乳飲料の製造方法における、HMペクチンとは、野菜や果物に細胞壁成分として存在する、α−D−ガラクツロン酸を主鎖成分とする酸性多糖類である。ペクチンを構成するガラクツロン酸は部分的にメチルエステル化されており、エステル化度によってLMペクチンとHMペクチンに分けられる。HMペクチンは、エステル化度が50%以上である。かかるHMペクチンは商業的に入手可能であり、例えば、SM−478(三栄源エフ・エフ・アイ社製)、SM−666(三栄源エフ・エフ・アイ社製)、AYD5110SB(ユニテックフーズ社製)などがある。HMペクチンは、マイナス荷電を帯びているのが特徴であり、カゼインタンパク質と結合することにより、結合したカゼインタンパク質同士が電荷により反発することで、カゼインタンパク質同士の凝集を防ぐと言われている。
本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液へのHMペクチンの添加量は、本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液に0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有させる場合には、例えば、0.1〜0.5重量%、0.1〜0.45重量%、0.1〜0.4重量%、0.1〜0.35重量%、0.1〜0.3重量%、0.12〜0.29重量%、0.14〜0.28重量%、0.16〜0.27重量%、0.18〜0.26重量%、0.2〜0.25重量%である。本発明のHMペクチンの添加量が0.5重量%を下回ることは、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも低粘度で飲みやすい形態とする上で好ましい。また、本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液へのHMペクチン添加量が0.1重量%を上回ることは、本発明の酸性乳飲料の分離及び沈殿の発生を抑制し、さらには、再分散性も良好にする上で好ましい。
本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液には、本発明の特徴である、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態である特徴を出すために、大豆多糖類及び/又はHMペクチンと併用して、もしくは大豆多糖類及び/又はHMペクチンの代わりにカルボキシメチルセルロースナトリウム及び/又はアルギン酸プロピレングリコールエステルなどの他の安定剤を添加することができる。特に、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び/又はアルギン酸プロピレングリコールエステルなどの他の安定剤が、大豆多糖類及び/又はHMペクチンと比較して、より低粘度で酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好である場合には、大豆多糖類及び/又はHMペクチンと併用して、もしくは大豆多糖類及び/又はHMペクチンの代わりに本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液に添加することが好ましい。
本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液には、カルボキシメチルセルロースナトリウムを添加することができる。カルボキシメチルセルロースナトリウムは、セルロースのグルコースの水酸基にカルボキシメチル基を置換させたものであり、通常、エーテル化度0.6〜1.5程度のものである。かかるカルボキシメチルセルロースナトリウムは、商業的に入手可能であり、例えば、セロゲンF−SL(第一工業製薬社製)、セロゲンF−810A(第一工業製薬社製)、セロゲンF−SB(第一工業製薬社製)、セロゲンF−820B(第一工業製薬社製)、セロゲンF−1220B(第一工業製薬社製)などがある。
本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液には、アルギン酸プロピレングリコールエステルを添加することができる。アルギン酸プロピレングリコールエステルは、コンブ、ワカメなどの藻藻類から精製された多糖類アルギン酸を化学修飾して得られる物質である。かかるアルギン酸プロピレングリコールエステルは、商業的に入手可能であり、例えば、タックロイドLF−M(キッコーマンバイオケミファ社製)、タックロイドEF(キッコーマンバイオケミファ社製)、タックロイドPF(キッコーマンバイオケミファ社製)、タックロイドPF−H(キッコーマンバイオケミファ社製)などがある。
本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液に添加する、カルボキシメチルセルロースナトリウム又はアルギン酸プロピレングリコールエステルの添加量は、本発明の酸性乳飲料の特徴である、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態であれば、その添加量には制限はない。本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液に添加する、カルボキシメチルセルロースナトリウム又はアルギン酸プロピレングリコールエステルの添加量は、例えば、0.01〜2重量%、0.01〜1.5重量%、0.01〜1.2重量%、0.01〜1.0重量%である。本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液に添加する、カルボキシメチルセルロースナトリウム又はアルギン酸プロピレングリコールエステルの添加量が1重量%を下回ることは、酸性乳飲料が低粘度でなくなり、飲みやすくなくなることを回避する上で好ましい。また、本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液に添加する、カルボキシメチルセルロースナトリウム又はアルギン酸プロピレングリコールエステルの添加量が0.01重量%を上回ることは、かかる安定剤の添加に寄与する、酸性乳飲料の分離及び沈殿の発生を抑制、ならびに再分散性の良好さを保持する上で好ましい。
本発明の酸性乳飲料の製造方法における、繊維状の不溶性セルロースとは、酸性乳飲料に含有させることで、その酸性乳飲料中に三次元網目構造を構築することで、沈殿などの不溶性成分の分散性を向上できる安定剤である。本発明の酸性乳飲料の製造方法における、繊維状の不溶性セルロースは、本発明の酸性乳飲料の特徴である、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態であれば、その由来などには制限がなく、植物由来及び/又は微生物由来のものを使用することができる。微生物由来の繊維状の不溶性セルロースは、例えば、微生物により産生された発酵セルロースを培地から分離処理され、洗浄されて、適宜精製され繊維状としたものである。この繊維状の不溶性セルロースは、例えば、平均直径0.01〜0.1μmまでミクロフィブリル化されている繊維状不溶性セルロース(特許文献2)、又は発酵セルロースである。本発明の繊維状の不溶性セルロースは商業的に入手可能であり、例えば、サンアーティストPG(三栄源エフ・エフ・アイ社製)、サンアーティストPN(三栄源エフ・エフ・アイ社製)である。
本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液への繊維状の不溶性セルロースの添加量は、本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液に0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチンを含有させる場合には、例えば、0.01〜0.1重量%、0.015〜0.09重量%、0.02〜0.08重量%、0.025〜0.085重量%、0.03〜0.07重量%、0.03〜0.065重量%、0.03〜0.06重量%、0.03〜0.055重量%、0.03〜0.05重量%である。本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液への繊維状の不溶性セルロースの添加量が0.1重量%を下回ることは、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料が低粘度で飲みやすい形態ではなくなることを回避する上で好ましい。また、本発明酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液への繊維状の不溶性セルロースが0.01重量%を下回ると、酸性乳飲料の分離及び沈殿の発生を抑制し、さらには、再分散性も良好でなくなることを回避する上で好ましい。
本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液には、更にトレハロースを添加することで、本発明の酸性乳飲料の特徴である、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態の特徴を高めるができる。具体的には、本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液に、更にトレハロースを添加することで、本発明の酸性乳飲料のpHが4を上回り、カゼインの等電点のpHに近いところであっても、本発明の酸性乳飲料の特徴である、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態の特徴を高めることができる。本発明のトレハロースは商業的にも入手可能であり、例えば、トレハ(林原社製)がある。
本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液へのトレハロースの添加量は、本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液に、0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチン、0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有させる場合には、例えば、0.1〜5重量%、0.2〜4.5重量%、0.3〜4重量%、0.4〜3.5重量%、0.5〜3重量%、0.6〜2.5重量%、0.7〜2重量%、0.8〜1.5重量%、0.9〜1.3重量%、0.9〜1.1重量%である。本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液へのトレハロースの添加量が5重量%を下回ることは、酸性乳飲料にトレハロースに由来する風味及び食感が付与されることを回避する上で好ましい。また、本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液へのトレハロースの添加量が0.1重量%を下回ると、トレハロースの添加に寄与する、本発明の酸性乳飲料の分離及び沈殿の発生を抑制、ならびに再分散性の良好さを保持する上で好ましい。
本発明の酸性乳飲料の製造方法において、乳含有溶液には、本発明の酸性乳飲料の特徴である、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態である特徴を出すために、0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチン、0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有することが好ましい。本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液に含有する、大豆多糖類、HMペクチン、及び繊維状の不溶性セルロースは、その他の原料の一部又は全部と共に添加しながら、50〜100℃に加温した状態で溶解させてもよいし、予め温水などで溶解したものを用意してもよい 本発明の酸性乳飲料の製造方法における、乳含有溶液は、例えば、乳原料を水で溶解した乳液と、大豆多糖類、HMペクチン、及び繊維状の不溶性セルロースを水で溶解した安定剤液とを、混合することで得られる。
本発明の酸性乳飲料の製造方法において、乳含有溶液に酸を添加してpHを調整する他に、本発明の効果を高めるために、乳含有溶液を機械的なせん断処理による均質化をすることができる。均質化により、pHを調整した乳含有溶液のカゼインタンパク質を微粒化して、予め含有されている、0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチン、及び0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースと結合すると、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態の酸性乳飲料が得られる。均質化は、牛乳などの脂肪球の均質化、及び発酵乳の液状化に使用している汎用の均質機を使用することができる。
本発明の酸性乳飲料の製造方法において、乳含有溶液に酸を添加してpHを調整する他に、本発明の効果を高めるために、乳含有溶液を均質機を使用して均質化する場合には、その均質化圧は、例えば、1〜100MPa、2〜80MPa、3〜60MPa、4〜40MPa、5〜20MPa、6〜19MPa、7〜18MPa、8〜17MPa、9〜16MPa、10〜15MPaである。また、均質化をする温度は、例えば、50〜100℃、55〜95℃、60〜90℃、65〜85℃、70〜80℃である。また、本発明の酸性乳飲料の製造方法において、乳含有溶液に酸を添加してpHを調整する工程、及び乳含有溶液を均質機を使用して均質化する工程、はその順番に制限はない。すなわち、本発明の酸性乳飲料の製造方法において、乳含有溶液に酸を添加してpHを調整した後に、その乳含有溶液を均質機を使用して均質化することも可能であり、乳含有溶液を均質機を使用して均質化した後に、その乳含有溶液に酸を添加してpHを調整することも可能である。なお、本発明の酸性乳飲料の製造方法における、均質化処理の工程は、本発明の酸性乳飲料の特徴である、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態である特徴の酸性乳飲料が得られる範囲において、後述する加熱殺菌の前にも後にも設定することができる。
本発明の酸性乳飲料の製造方法において、本発明の酸性乳飲料の保存性を高めるために、加熱殺菌をすることができる。本発明の酸性乳飲料の製造方法における、本発明の酸性乳飲料の加熱殺菌の方法は、公知の牛乳及び/又は飲料の殺菌方法及び殺菌条件を設定することができる。殺菌方法は、例えば、プレート式加熱殺菌、チューブ式加熱殺菌、バッチ式加熱殺菌、通電加熱殺菌、マイクロウエーブ波による加熱殺菌、レトルト加熱などの間接加熱殺菌、スチームインジェクション、スチームインフュージョンなどの直接加熱殺菌である。殺菌条件は、牛乳と同じく、例えば、60〜65℃で20〜30分間保持、80〜100℃で15秒〜10分間保持、110℃〜150℃で2〜15秒間保持であり、これと同等の殺菌条件であれば、適宜変更することができる。
本発明の酸性乳飲料の製造方法において、本発明の酸性乳飲料の保存性を高めるために、非加熱殺菌をすることができる。本発明の酸性乳飲料の製造方法における、本発明の酸性乳飲料の非加熱殺菌の方法は、公知の殺菌方法及び殺菌条件を設定することができる。非加熱殺菌の殺菌方法は、例えば、光照射殺菌、放射線照射殺菌、高電圧パルス殺菌などである。非加熱殺菌の殺菌条件は、牛乳の加熱殺菌と同じ殺菌効果、例えば、60〜65℃で20〜30分間保持、80〜100℃で15秒〜10分間保持、110℃〜150℃で2〜15秒間保持であり、これと同等の殺菌効果があれば、非加熱殺菌の殺菌条件を適宜変更することができる。
本発明の酸性乳飲料の製造方法において、本発明の酸性乳飲料の保存性を高めるために、0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチン0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有する乳含有溶液を、pHを酸性に調整する工程と、均質化する工程を含む工程で得られた酸性乳飲料を冷却することができる。最終的に冷却された酸性乳飲料の温度は、例えば、0〜30℃、0〜25℃、0〜20℃、0〜15℃、0〜12℃、0〜10℃である。
本発明の酸性乳飲料は、本発明の酸性乳飲料の特徴である、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態であれば、その他の食品原料及び/又は食品添加物原料を添加することができる。例えば、本発明の酸性乳飲料の嗜好性の付与を目的に、甘味料(砂糖類、液糖類、果糖、麦芽糖、三温糖など)、糖アルコール(エリスリトールなど)、高感度甘味料(ステビア、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム)、香料、果汁、野菜汁などを添加することができる。また、本発明の酸性乳飲料の機能性の付与を目的に、ミネラル類(カルシウム、鉄、マンガン、マグネシウム、亜鉛など)、ビタミン類、機能性素材、プロバイオティクス乳酸菌などを添加することができる。
本発明の酸性乳飲料は、市場での提供を目的として、容器詰飲料、容器入り飲料の形態にすることができる。容器は、紙容器(ゲーブルトップ型容器、ブリック型容器など)、ソフトバック、ペットボトル、缶、ビンなど、公知のものを使用することができる。容器の容量は、特に制限はなく、例えば、10〜5000g、20〜4000g、30〜3000g、40〜2000g、50〜1500g、60〜1400g、70〜1300g、80〜1200g、90〜1100gである。中でも、ファミリーサイズ(複数飲用)の場合には、例えば、300〜5000g、300〜4000g、300〜3000g、300〜2000g、300〜1500g、300〜1400g、300〜1300g、300〜1200g、300〜1100gであり、パーソナルサイズ(個別飲用)の場合、10〜300g、20〜300g、30〜300g、40〜300g、50〜300g、60〜300g、70〜300g、80〜300g、90〜300gである。
本発明の酸性乳飲料は、その特徴である、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料でありながらも、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、再分散性も良好で、低粘度で飲みやすい形態であれば、市場への提供形態に制限はなく、例えば、10℃以下のチルド流通、常温流通がある。酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制する観点から、10℃以下のチルド流通が好ましい。
本発明の酸性乳飲料は、カゼインを含む乳タンパク質の効率的な摂取を目的とした、カゼインを含むタンパク質吸収促進効果のある栄養食品としても活用することができる。ここで、栄養食品とは、例えば、機能性食品、サプリメントなどがある。例えば、本発明の酸性乳飲料100gを容器詰の栄養食品として市場に供給した場合には、1本で、例えば3g以上、3.2g以上、3.4g以上、3.6g以上、3.8g以上、4g以上、4.2g以上、4.4g以上、3〜10g、3〜9.5g、3〜9g、3〜8.5g、3〜8g、3〜7.5g、3〜7g、3.2〜10g、3.2〜9.5g、3.2〜9g、3.2〜8.5g、3.2〜8g、3.2〜7.5g、3.2〜7g、3.4〜10g、3.4〜9.5g、3.4〜9g、3.4〜8.5g、3.4〜8g、3.4〜7.5g、3.4〜7g、3.6〜10g、3.6〜9.5g、3.6〜9g、3.6〜8.5g、3.6〜8g、3.6〜7.5g、3.6〜7g、3.8〜10g、3.8〜9.5g、3.8〜9g、3.8〜8.5g、3.8〜8g、3.8〜7.5g、3.8〜7g、4〜10g、4〜9.5g、4〜9g、4〜8.5g、4〜8g、4〜7.5g、4〜7g、4.2〜10g、4.2〜9.5g、4.2〜9g、4.2〜8.5g、4.2〜8g、4.2〜7.5g、4.2〜7g、4.4〜10g、4.4〜9.5g、4.4〜9g、4.4〜8.5g、4.4〜8g、4.4〜7.5g、4.4〜7gのカゼインを含む乳タンパク質を摂取できる栄養食品とすることができる。
本発明の酸性乳飲料は、牛乳及び脱脂乳と比較して、摂取された後に、胃内において、乳タンパク質が凝集(カード化)されないため、その後の腸管での乳タンパク質の吸収性が高まることを本発明者らは見出した。このため、本発明の酸性乳飲料、すなわち、0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチン、0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有することを特徴とする、酸性乳飲料を有効成分とするカゼインを含む乳タンパク質吸収促進剤としての効果も期待できる。このカゼインを含む乳タンパク質吸収促進剤は、医薬品用途にも適用可能であり、公知の医薬の形態全てに対し、その適用をすることができる。
したがって、本発明の一つの態様によれば、乳タンパク質の吸収促進方法であって、それを必要とする対象に対して、乳タンパク質、0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチン及び0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを、同時または逐次に摂取させることを含んでなる方法が提供される。また上記方法において対象は好ましくはヒトである。当該対象は健常者であっても患者であってもよいが、好ましくは健常者とされる。また、対象が健常者である場合、上記方法は非治療的方法である。
また、本発明の別の態様によれば、乳タンパク質の吸収促進剤の製造における、0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチン及び0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースの組合せの使用が提供される。また、本発明のさらに別の態様によれば、乳タンパク質の吸収促進剤としての、0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチン及び0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースの組合せの使用が提供される。
以下では、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これにより限定されない。なお、本発明の測定方法及び単位は、特段の記載のない限り、日本工業規格(JIS)の規定に従う。
[実施例1]
乳タンパク質濃縮物(乳タンパク質80重量%、乳糖6.5重量%)5.65kgを39.35kgの水に加熱溶解し、溶液Aとした。大豆多糖類(SM−900、三栄源エフエフアイ社製)0.45kg、HMペクチン(AYD5110SB、ユニテックフーズ社製)0.2kg、発酵セルロース(サンアーティストPG、三栄源エフエフアイ社製)0.03kg、砂糖4.5kg、スクラロース0.0053kgを39.81kgの水に加温溶解し、溶液Bとした。クエン酸1.15kgを8.85kgの水に溶解し、溶液Cとした。溶液Aと溶液Bを混合後、この混合液を撹拌しながら溶液Cを10回に分けて5分間かけて添加し、殺菌前のベースミックスとした。このベースミックスをプレート殺菌機で15MPaの均質化処理(70〜80℃)をしてから、130℃2秒間の殺菌をした後に、10℃以下に冷却したものを実施例1(乳タンパク質4.5重量%、大豆多糖類0.45重量%、HMペクチン0.2重量%、発酵セルロース0.03重量%)とした。実施例1のpH3.8、粘度は15mPa・s(10℃)であった。
[実施例2]
乳タンパク質濃縮物(乳タンパク質80重量%、乳糖6.5重量%)5.65kgを39.35kgの水に加熱溶解し、溶液Aとした。大豆多糖類(SM−900、三栄源エフエフアイ社製)0.45kg、HMペクチン(AYD5110SB、ユニテックフーズ社製)0.2kg、発酵セルロース(サンアーティストPG、三栄源エフエフアイ社製)0.05kg、砂糖4.5kg、スクラロース0.0053kgを39.79kgの水に加温溶解し、溶液Bとした。クエン酸1.15kgを8.85kgの水に溶解し、溶液Cとした。溶液Aと溶液Bを混合後、この混合液を撹拌しながら溶液Cを10回に分けて5分間かけて添加し、殺菌前のベースミックスとした。このベースミックスをプレート殺菌機で15MPaの均質化処理(70〜80℃)をしてから、130℃2秒間の殺菌をした後に、10℃以下に冷却したものを実施例2(乳タンパク質4.5重量%、大豆多糖類0.45重量%、HMペクチン0.2重量%、発酵セルロース0.05重量%)とした。実施例2のpH3.8、粘度は15mPa・s(10℃)であった。
[比較例1]
乳タンパク質濃縮物(乳タンパク質80重量%、乳糖6.5重量%)5.65kgを39.35kgの水に加熱溶解し、溶液Aとした。大豆多糖類(SM−900、三栄源エフエフアイ社製)0.45kg、HMペクチン(AYD5110SB、ユニテックフーズ社製)0.2kg、発酵セルロース(サンアーティストPG、三栄源エフエフアイ社製)0kg、砂糖4.5kg、スクラロース0.0053kgを39.84kgの水に加温溶解し、溶液Bとした。クエン酸1.15kgを8.85kgの水に溶解し、溶液Cとした。溶液Aと溶液Bを混合後、この混合液を撹拌しながら溶液Cを10回に分けて5分間かけて添加し、殺菌前のベースミックスとした。このベースミックスをプレート殺菌機で15MPaの均質化処理(70〜80℃)をしてから、130℃2秒間の殺菌をした後に、10℃以下に冷却したものを比較例1(乳タンパク質4.5重量%、大豆多糖類0.45重量%、HMペクチン0.2重量%、発酵セルロース0重量%)とした。比較例1のpH3.8、粘度は15mPa・s(10℃)であった。
実施例1〜2及び比較例1の評価を行った。評価項目は、「飲み口」、「沈殿(目視)」、「再分散性(目視)」であった。「飲み口」と「再分散性(目視)」は、それぞれ5、4、3、2、1の5段階評価とし、4以上の評価を許容範囲とした(表1)。例えば、飲み口は、5がスッキリしており、4がややすっきりしている実施例1と実施例2は「飲み口」、「沈殿」、「再分散性」ともに良好であった。一方、比較例1は「再分散性」が悪かった。
Figure 0006895257
なお、発酵セルロールの最終濃度範囲を0.1重量%以上に調整する以外、比較例1と同様の酸性乳飲料を製造して、表1と同様の評価を補足的に行った。その結果、発酵セルロール0.1重量%以上の酸性乳飲料では、実施例1および2と比較して「再分散性」および「飲み口」が低下する傾向が観察された。「飲み口」については、特に強い低下傾向が観察された。
以上の結果より、発酵セルロースの添加量は0.01〜0.1重量%であれば、酸性乳飲料の「飲み口」、「沈殿」、「再分散性」がともに良好であることがわかった。
[実施例3]
乳タンパク質濃縮物(乳タンパク質80重量%、乳糖6.5重量%)5.65kgを39.35kgの水に加熱溶解し、溶液Aとした。大豆多糖類(SM−900、三栄源エフエフアイ社製)0.55kg、HMペクチン(AYD5110SB、ユニテックフーズ社製)0.2kg、発酵セルロース(サンアーティストPG、三栄源エフエフアイ社製)0.05kg、砂糖4.5kg、スクラロース0.0053kgを39.69kgの水に加温溶解し、溶液Bとした。クエン酸1.15kgを8.85kgの水に溶解し、溶液Cとした。溶液Aと溶液Bを混合後、この混合液を撹拌しながら溶液Cを10回に分けて5分間かけて添加し、殺菌前のベースミックスとした。このベースミックスをプレート殺菌機で15MPaの均質化処理(70〜80℃)をしてから、130℃2秒間の殺菌をした後に、10℃以下に冷却したものを実施例3(乳タンパク質4.5重量%、大豆多糖類0.55重量%、HMペクチン0.2重量%、発酵セルロース0.05重量%)とした。実施例3のpH3.8、粘度は15mPa・s(10℃)であった。「飲み口」、「沈殿」、「再分散性」ともに良好であった。
[比較例2]
乳タンパク質濃縮物(乳タンパク質80重量%、乳糖6.5重量%)5.65kgを39.35kgの水に加熱溶解し、溶液Aとした。大豆多糖類(SM−900、三栄源エフエフアイ社製)0.60kg、HMペクチン(AYD5110SB、ユニテックフーズ社製)0kg、発酵セルロース(サンアーティストPG、三栄源エフエフアイ社製)0.05kg、砂糖4.5kg、スクラロース0.0053kgを39.84kgの水に加温溶解し、溶液Bとした。クエン酸1.15kgを8.85kgの水に溶解し、溶液Cとした。溶液Aと溶液Bを混合後、この混合液を撹拌しながら溶液Cを10回に分けて5分間かけて添加し、殺菌前のベースミックスとした。このベースミックスをプレート殺菌機で15MPaの均質化処理(70〜80℃)をしてから、130℃2秒間の殺菌をした後に、10℃以下に冷却したものを比較例2(乳タンパク質4.5重量%、大豆多糖類0.6重量%、HMペクチン0重量%、発酵セルロース0.05重量%)とした。比較例2のpH3.8、粘度は5mPa・s(10℃)であった。「沈殿」が底に張り付き、「再分散性」も良好ではなかった。
[実施例4]
乳タンパク質濃縮物(乳タンパク質80重量%、乳糖6.5重量%)5.65kgを39.35kgの水に加熱溶解し、溶液Aとした。大豆多糖類(SM−900、三栄源エフエフアイ社製)0.3kg、HMペクチン(AYD5110SB、ユニテックフーズ社製)0.4kg、発酵セルロース(サンアーティストPG、三栄源エフエフアイ社製)0.05kg、トレハロース1kg、砂糖4.5kg、スクラロース0.0053kgを38.74kgの水に加温溶解し、溶液Bとした。クエン酸0.9kgを9.1kgの水に溶解し、溶液Cとした。溶液Aと溶液Bを混合後、この混合液を撹拌しながら溶液Cを10回に分けて5分間かけて添加し、殺菌前のベースミックスとした。このベースミックスをプレート殺菌機で15MPaの均質化処理(70〜80℃)をしてから、130℃2秒間の殺菌をした後に、10℃以下に冷却したものを実施例5(乳タンパク質4.5重量%、大豆多糖類0.3重量%、HMペクチン0.4重量%、発酵セルロース0.05重量%、トレハロース1重量%)とした。実施例4のpH4.0、粘度は17mPa・s(10℃)であった。「飲み口」、「沈殿」、「再分散性」ともに良好であった。
[実施例5]
乳タンパク質濃縮物(乳タンパク質80重量%、乳糖6.5重量%)7.5kgを37.5kgの水に加熱溶解し、溶液Aとした。大豆多糖類(SM−900、三栄源エフエフアイ社製)0.7kg、HMペクチン(AYD5110SB、ユニテックフーズ社製)0.15kg、発酵セルロース(サンアーティストPG、三栄源エフエフアイ社製)0.05kg、トレハロース1kg、砂糖4.5kg、スクラロース0.0053kgを38.64kgの水に加温溶解し、溶液Bとした。クエン酸0.9kgを9.1kgの水に溶解し、溶液Cとした。溶液Aと溶液Bを混合後、この混合液を撹拌しながら溶液Cを10回に分けて5分間かけて添加し、殺菌前のベースミックスとした。このベースミックスをプレート殺菌機で15MPaの均質化処理(70〜80℃)をしてから、130℃2秒間の殺菌をした後に、10℃以下に冷却したものを実施例5(乳タンパク質6重量%、大豆多糖類0.7重量%、HMペクチン0.15重量%、発酵セルロース0.05重量%、トレハロース1重量%)とした。実施例5のpH4.0、粘度は10mPa・s(10℃)であった。「飲み口」、「沈殿」、「再分散性」ともに良好であった。
[実施例6]
乳タンパク質濃縮物(乳タンパク質80重量%、乳糖6.5重量%)7.5kgを37.5kgの水に加熱溶解し、溶液Aとした。大豆多糖類(SM−900、三栄源エフエフアイ社製)0.9kg、HMペクチン(AYD5110SB、ユニテックフーズ社製)0.25kg、発酵セルロース(サンアーティストPG、三栄源エフエフアイ社製)0.05kg、トレハロース1kg、砂糖4.5kg、スクラロース0.0053kgを38.64kgの水に加温溶解し、溶液Bとした。クエン酸0.9kgを9.1kgの水に溶解し、溶液Cとした。溶液Aと溶液Bを混合後、この混合液を撹拌しながら溶液Cを10回に分けて5分間かけて添加し、殺菌前のベースミックスとした。このベースミックスをプレート殺菌機で15MPaの均質化処理(70〜80℃)をしてから、130℃2秒間の殺菌をした後に、10℃以下に冷却したものを実施例6(乳タンパク質6重量%、大豆多糖類0.9重量%、HMペクチン0.25重量%、発酵セルロース0.05重量%、トレハロース1重量%)とした。実施例6のpH4.0、粘度は16mPa・s(10℃)であった。「飲み口」、「沈殿」、「再分散性」ともに良好であった。
[実施例7]
乳タンパク質濃縮物(乳タンパク質80重量%、乳糖6.5重量%)8.75kgを36.25kgの水に加熱溶解し、溶液Aとした。大豆多糖類(SM−900、三栄源エフエフアイ社製)0.7kg、HMペクチン(AYD5110SB、ユニテックフーズ社製)0.2kg、発酵セルロース(サンアーティストPG、三栄源エフエフアイ社製)0.05kg、トレハロース1kg、砂糖4.5kg、スクラロース0.0053kgを38.54kgの水に加温溶解し、溶液Bとした。クエン酸0.63kgを9.37kgの水に溶解し、溶液Cとした。溶液Aと溶液Bを混合後、この混合液を撹拌しながら溶液Cを10回に分けて5分間かけて添加し、殺菌前のベースミックスとした。このベースミックスをプレート殺菌機で15MPaの均質化処理(70〜80℃)をしてから、130℃2秒間の殺菌をした後に、10℃以下に冷却したものを実施例7(乳タンパク質7重量%、大豆多糖類0.7重量%、HMペクチン0.2重量%、発酵セルロース0.05重量%、トレハロース1重量%)とした。実施例7のpH4.0、粘度は16mPa・s(10℃)であった。「飲み口」、「沈殿」、「再分散性」ともに良好であった。
[実施例8]
乳タンパク質濃縮物(乳タンパク質80重量%、乳糖6.5重量%)8.75kgを36.25kgの水に加熱溶解し、溶液Aとした。大豆多糖類(SM−900、三栄源エフエフアイ社製)0.9kg、HMペクチン(AYD5110SB、ユニテックフーズ社製)0.25kg、発酵セルロース(サンアーティストPG、三栄源エフエフアイ社製)0.05kg、トレハロース1kg、砂糖4.5kg、スクラロース0.0053kgを38.29kgの水に加温溶解し、溶液Bとした。クエン酸0.63kgを9.37kgの水に溶解し、溶液Cとした。溶液Aと溶液Bを混合後、この混合液を撹拌しながら溶液Cを10回に分けて5分間かけて添加し、殺菌前のベースミックスとした。このベースミックスをプレート殺菌機で15MPaの均質化処理(70〜80℃)をしてから、130℃2秒間の殺菌をした後に、10℃以下に冷却したものを実施例8(乳タンパク質7重量%、大豆多糖類0.9重量%、HMペクチン0.25重量%、発酵セルロース0.05重量%、トレハロース1重量%)とした。実施例8のpH4.1、粘度は23mPa・s(10℃)であった。「飲み口」、「沈殿」、「再分散性」ともに良好であった。
[実施例9]
乳タンパク質濃縮物(乳タンパク質80重量%、乳糖6.5重量%)9.375kgを35.625kgの水に加熱溶解し、溶液Aとした。大豆多糖類(SM−900、三栄源エフエフアイ社製)0.7kg、HMペクチン(AYD5110SB、ユニテックフーズ社製)0.2kg、発酵セルロース(サンアーティストPG、三栄源エフエフアイ社製)0.05kg、トレハロース1kg、スクラロース0.0063kgを43.04kgの水に加温溶解し、溶液Bとした。クエン酸0.63kgを9.37kgの水に溶解し、溶液Cとした。溶液Aと溶液Bを混合後、この混合液を撹拌しながら溶液Cを10回に分けて5分間かけて添加し、殺菌前のベースミックスとした。このベースミックスをプレート殺菌機で15MPaの均質化処理(70〜80℃)をしてから、130℃2秒間の殺菌をした後に、10℃以下に冷却したものを実施例9(乳タンパク質7.5重量%、大豆多糖類0.7重量%、HMペクチン0.2重量%、発酵セルロース0.05重量%、トレハロース1重量%)とした。実施例9のpH4.0、粘度は16mPa・s(10℃)であった。「飲み口」、「沈殿」、「再分散性」ともに良好であった。
[実施例10]
乳タンパク質濃縮物(乳タンパク質80重量%、乳糖6.5重量%)9.375kgを35.625kgの水に加熱溶解し、溶液Aとした。大豆多糖類(SM−900、三栄源エフエフアイ社製)0.9kg、HMペクチン(AYD5110SB、ユニテックフーズ社製)0.2kg、発酵セルロース(サンアーティストPG、三栄源エフエフアイ社製)0.05kg、トレハロース1kg、スクラロース0.0063kgを42.84kgの水に加温溶解し、溶液Bとした。クエン酸0.63kgを9.37kgの水に溶解し、溶液Cとした。溶液Aと溶液Bを混合後、この混合液を撹拌しながら溶液Cを10回に分けて5分間かけて添加し、殺菌前のベースミックスとした。このベースミックスをプレート殺菌機で15MPaの均質化処理(70〜80℃)をしてから、130℃2秒間の殺菌をした後に、10℃以下に冷却したものを実施例10(乳タンパク質7.5重量%、大豆多糖類0.9重量%、HMペクチン0.2重量%、発酵セルロース0.05重量%、トレハロース1重量%)とした。実施例11のpH4.0、粘度は19mPa・s(10℃)であった。「飲み口」、「沈殿」、「再分散性」ともに良好であった。
[実施例11]
乳タンパク質濃縮物(乳タンパク質80重量%、乳糖6.5重量%)4.25kgを40.75kgの水に加熱溶解し、溶液Aとした。大豆多糖類(SM−900、三栄源エフエフアイ社製)0.45kg、HMペクチン(AYD5110SB、ユニテックフーズ社製)0.2kg、発酵セルロース(サンアーティストPG、三栄源エフエフアイ社製)0.05kg、トレハロース1kg、砂糖3.3kgスクラロース0.0063kgを39.99kgの水に加温溶解し、溶液Bとした。クエン酸0.64kgを9.36kgの水に溶解し、溶液Cとした。溶液Aと溶液Bを混合後、この混合液を撹拌しながら溶液Cを10回に分けて5分間かけて添加し、殺菌前のベースミックスとした。このベースミックスをプレート殺菌機で15MPaの均質化処理(70〜80℃)をしてから、130℃2秒間の殺菌をした後に、10℃以下に冷却したものを実施例11(乳タンパク質3.4重量%、大豆多糖類0.45重量%、HMペクチン0.2重量%、発酵セルロース0.05重量%、トレハロース1重量%)とした。実施例11のpH4.1、粘度は10mPa・s(10℃)であった。「飲み口」、「沈殿」、「再分散性」ともに良好であった。
[試験例1]
実験動物として、8週齢のSD系オスラット(日本クレア社製)14匹を用いた。全ての実験動物は、明期7時から19時、暗期19時から7時、室温22±2℃の条件下、ステンレス製ケージ内で個体別に予備飼育された。
5日間の予備飼育終了後、全ての実験動物に門脈カテーテルを留置した。門脈カテーテルを留置してから1日後に、全ての実験動物に対し、16時間の絶食をさせ、これらの実験動物の体重の平均値が均一になるように、酸性乳(エネルギー32kcal/100g、タンパク質3.4g/100g、クエン酸640mg/100g)群、牛乳(エネルギー67kcal/100g、タンパク質3.3g/100g、脂質3.8g/100g)群、脱脂乳(エネルギー33kcal/100g、タンパク質3.4g/100g)群の3群に群わけ(酸性乳群及び牛乳群n=5、脱脂乳群n=4)をした。酸性乳群には、実施例11を使用した。各群にそれぞれの試験溶液を、10mL/kgBWとなるように、それぞれの実験動物に単回経口投与した。単回経口投与前、単回経口投与後30分後、60分後、90分後、120分後、240分後に門脈カテーテルより血液を200μLずつ血清分離用チューブに採取することで、血清を得た。240分後の採血終了後、全ての実験動物は過麻酔により安楽死させた。
門脈血中のアミノ酸濃度は、LC/MS装置を用いて測定した。各採血時間において、一元配置の分散分析後、Tukeyの多重比較検定を行った。
門脈血中総アミノ酸(TAA)濃度の経時的変化を図1に示した。投与30分後の門脈血中TAA濃度は、酸性乳群において牛乳群及び脱脂乳群と比較して、有意に高い値を示した。酸性乳群は、牛乳群及び脱脂乳群と比べて、タンパク質の吸収速度が速いことが示された。
[試験例2]
人工胃液(ペプシン0.6%含有、pH1.2)と実施例11とを、重量比で(人工胃液):(実施例11)=1:1.6となるように混合し、37℃10分間保持した。この時に、人工胃液と混合した実施例11では、実施例11に由来する乳タンパク質が凝集しなかった。対照として、同様の試験を実施例11の代わりに、脱脂乳を使用した試験も行った。人工胃液(ペプシン0.6%含有、pH1.2)と脱脂乳とを、重量比で(人工胃液):(脱脂乳)=1:1.6となるように混合し、37℃10分間保持した。この時に、人工胃液と混合した脱脂乳では、脱脂乳に由来する乳タンパク質が凝集した。
試験例1〜2より、本発明の酸性乳飲料は、牛乳及び脱脂乳と比較して、摂取(投与)された後に、胃内において、乳タンパク質が凝集(カード化)されないため、その後の腸管での乳タンパク質の吸収性が高まることが示唆された。
本発明の酸性乳飲料は、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質を含有する酸性乳飲料において、酸性乳飲料の分離及び沈殿を抑制し、低粘度で飲みやすい形態であり、酸性乳飲料に由来する爽やかな風味により、高濃度のカゼインを含む乳タンパク質の効率的な摂取も実現できる。また、本発明の酸性乳飲料は、牛乳及び脱脂乳と比較して、摂取された後に、胃内において、乳タンパク質が凝集(カード化)されないため、その後の腸管での乳タンパク質の吸収性が高まることを見出した。

Claims (18)

  1. 0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチン、0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有することを特徴とする、酸性乳飲料。
  2. 更に0.5〜5重量%のトレハロースを含有することと特徴とする、請求項1に記載の酸性乳飲料。
  3. 酸性乳飲料が3重量%以上の乳タンパク質を含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の酸性乳飲料。
  4. 酸性乳飲料のpHが3〜5であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の酸性乳飲料。
  5. 酸性乳飲料の粘度(10℃)が3〜30mPa・sであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の酸性乳飲料。
  6. 繊維状の不溶性セルロースが発酵セルロースであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の酸性乳飲料。
  7. 3〜10重量%以上の乳タンパク質、0.25〜1.15重量%の大豆多糖類、0.1〜0.45重量%のHMペクチン、0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の酸性乳飲料。
  8. 0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチン、0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有する乳含有溶液を、pHを酸性に調整する工程、及び均質化する工程、を含有することを特徴とする、酸性乳飲料の製造方法。
  9. 乳含有溶液に0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチン、0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有させることを特徴とする、酸性乳飲料の製造方法。
  10. 乳含有溶液に更に0.5〜5重量%のトレハロースを含有することと特徴とする、請求項8又は9に記載の酸性乳飲料の製造方法。
  11. 3重量%以上の乳タンパク質を含有することを特徴とする、請求項8〜10のいずれか1項に記載の酸性乳飲料の製造方法。
  12. 酸性乳飲料のpHが3〜5となるようにpHを酸性に調整することを特徴とする、請求項8〜11のいずれか1項に記載の酸性乳飲料の製造方法。
  13. 更に加熱殺菌することを特徴とする、請求項8〜12のいずれか1項に記載の酸性乳飲料の製造方法。
  14. 乳含有溶液を凝固させずにpHを酸性に調整することを特徴とする、請求項8〜13のいずれか1項に記載の酸性乳飲料の製造方法。
  15. 酸性乳飲料の粘度(10℃)が3〜30mPa・sであることを特徴とする、請求項8〜14のいずれか1項に記載の酸性乳飲料の製造方法。
  16. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の酸性乳飲料を有効成分とする、乳タンパク質吸収促進剤。
  17. 乳タンパク質の吸収促進剤の製造における、0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチン及び0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有する酸性乳飲料の使用。
  18. 乳タンパク質の吸収促進剤としての、0.2〜1.2重量%の大豆多糖類、0.1〜0.5重量%のHMペクチン及び0.01〜0.1重量%の繊維状の不溶性セルロースを含有する酸性乳飲料の使用。
JP2016556635A 2014-10-30 2015-10-29 酸性乳飲料及びその製造方法 Active JP6895257B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014222049 2014-10-30
JP2014222049 2014-10-30
PCT/JP2015/080590 WO2016068251A1 (ja) 2014-10-30 2015-10-29 酸性乳飲料及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016068251A1 JPWO2016068251A1 (ja) 2017-08-10
JP6895257B2 true JP6895257B2 (ja) 2021-06-30

Family

ID=55857586

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016556635A Active JP6895257B2 (ja) 2014-10-30 2015-10-29 酸性乳飲料及びその製造方法

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6895257B2 (ja)
CN (1) CN106998759A (ja)
SG (1) SG11201703408XA (ja)
WO (1) WO2016068251A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6928431B2 (ja) * 2016-09-09 2021-09-01 アサヒ飲料株式会社 タンパク質含有容器詰飲料およびその製造方法
JP2018184369A (ja) * 2017-04-26 2018-11-22 株式会社明治 知的作業能力向上用組成物および認知能力向上用組成物
JP6901350B2 (ja) * 2017-08-28 2021-07-14 ユニテックフーズ株式会社 発酵乳飲料の製造方法
CN107744023A (zh) * 2017-10-09 2018-03-02 内蒙古蒙牛乳业(集团)股份有限公司 蛋白饮品及其制备方法
CN110856508B (zh) * 2018-08-22 2023-06-23 内蒙古蒙牛乳业(集团)股份有限公司 发酵乳及其制备方法
JPWO2021241686A1 (ja) * 2020-05-27 2021-12-02
CN114158616A (zh) * 2020-09-11 2022-03-11 内蒙古蒙牛乳业(集团)股份有限公司 一种含果酱颗粒的发酵乳饮料及其制备方法
CN112544841A (zh) * 2020-12-11 2021-03-26 北京海生泰合医药科技有限公司 一种高酸性乳清蛋白饮料组合物及其超高压杀菌制备工艺
CN114052260B (zh) * 2021-11-23 2024-05-31 南京财经大学 一种抑制高浓度蛋白热致凝胶的方法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2834345B2 (ja) * 1991-07-02 1998-12-09 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 酸性蛋白食品
JP2000279098A (ja) * 1999-03-31 2000-10-10 Snow Brand Milk Prod Co Ltd 乳タンパク質素材
JP4151885B2 (ja) * 2002-07-12 2008-09-17 旭化成ケミカルズ株式会社 水分散性セルロースおよびその製造方法
EP1698239A4 (en) * 2003-12-19 2008-05-21 Fuji Oil Co Ltd SAUCE PROTEIN CONTAINING FOOD OR DRINK AND MATERIAL THEREFOR
JP4249059B2 (ja) * 2004-03-01 2009-04-02 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 酸性乳飲料及びその製造方法
JP2005323530A (ja) * 2004-05-13 2005-11-24 Sanei Gen Ffi Inc 酸性乳飲料
JP2006008857A (ja) * 2004-06-25 2006-01-12 Asahi Kasei Chemicals Corp 高分散性セルロース組成物
JP4749363B2 (ja) * 2007-03-13 2011-08-17 旭化成ケミカルズ株式会社 マイルドな酸味を有する酸性乳食品
CN102835453A (zh) * 2012-04-24 2012-12-26 徐州工程学院 一种蔬菜乳的生产方法
JP5868791B2 (ja) * 2012-06-15 2016-02-24 株式会社 伊藤園 乳性飲料及び乳性飲料の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
SG11201703408XA (en) 2017-05-30
JPWO2016068251A1 (ja) 2017-08-10
WO2016068251A1 (ja) 2016-05-06
CN106998759A (zh) 2017-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6895257B2 (ja) 酸性乳飲料及びその製造方法
TWI430753B (zh) Mcc/水膠體穩定劑及含其之可食的組成物
JP6600622B2 (ja) 弱酸性の乳飲料の製造方法
CN101675747B (zh) 含有叶黄素酯和玉米黄质的液态乳制品及其生产方法
JP6961339B2 (ja) 微生物菌体含有飲料
JP6728071B2 (ja) 筋肉合成促進剤
JP6424161B2 (ja) 発酵乳含有飲料
JP6971647B2 (ja) 微生物菌体含有炭酸飲料、および炭酸飲料における微生物菌体粉末の沈澱物または凝集物の分散性向上方法
CN107212090B (zh) 发酵乳饮料及其制备方法
JP2013009681A (ja) トロミヨーグルトの製造方法
JP5261114B2 (ja) 酸性タイプ液状経腸栄養剤
CN104144617A (zh) 具有改进的感官性质的富含能量的液体营养组合物
JP5384333B2 (ja) ホエイタンパク質を高濃度で含む液状栄養組成物およびその製造方法
TW200936060A (en) Induced viscosity nutritional emulsions comprising a carbohydrate-surfactant complex
JPH10155432A (ja) 新規ペクチン及びそれを含有する乳化液
JP5789981B2 (ja) 液状栄養組成物
JP6400940B2 (ja) 乳性飲料
JP6753255B2 (ja) 液体栄養組成物
JP6964443B2 (ja) 微生物菌体含有非炭酸液状飲食品、および飲食品における微生物菌体粉末の沈澱物または凝集物の分散性向上方法
WO2017146141A1 (ja) 水分補給用剤
JP2013215128A (ja) コンドロイチン硫酸含有酸性乳飲料の製造方法
WO2017130432A1 (ja) 容器詰め殺菌飲料及び容器詰め殺菌飲料の製造方法
TWI741000B (zh) 酸性液狀營養組合物
CN102084899B (zh) 一种含灵芝提取物的调味乳及其制备方法
JP2007259806A (ja) 酸性乳飲料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190827

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20191024

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200529

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200604

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210514

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210607

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6895257

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150