JP6891181B2 - ゴム組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ゴム組成物に関する。
一般に、ゴムは、大気中のオゾンに晒されると、表面が劣化して亀裂が生じるという性質を有する。そのため、例えばホースにおける外面ゴム層や、タイヤにおけるサイドウォールゴムやトレッドゴム等といった、大気に晒され易いゴム部材については、オゾンにより劣化することへの対策として、ゴム成分及び各種添加剤等を用いて当該ゴム部材用のゴム組成物を調製する際に、オゾン劣化防止剤を配合することが、通常なされている。
ここで、オゾン劣化防止剤としては、例えば、アミン系老化防止剤、ワックス等が挙げられる。これらのオゾン劣化防止剤は、多量に配合するほどゴム部材の耐オゾン性の向上に寄与し得るが、過度に多量であると、ゴム部材の表面に析出し(いわゆるブルーム)、外観を悪化させ得るという問題があった。このような事実の下、オゾン劣化防止剤による耐オゾン性の向上効果を十分にもたらしつつも、ゴム部材の外観性の悪化を抑制するための検討が種々行われている。
例えば、オゾン劣化防止剤としてアミン系老化防止剤を用いた場合の技術として、特許文献1には、ジエン系ゴムからなるゴム成分に、アミン系老化防止剤とフェノール系化合物と白色充填剤とを事前に所定の割合で混合させた混合物を配合してなるゴム組成物が、耐オゾン性と外観性とを高く保持できることが開示されている。
特開2011−063718号公報
一方で、オゾン劣化防止剤としてワックスを用いつつ、高い耐オゾン性と外観性とを並立したゴム部材も求められている。しかしながら、そのような技術については、未だ十分な検討がなされていなかった。なお、ワックスは、アミン系老化防止剤に比べて容易に析出する傾向があり、ゴム部材の表面に析出してワックス層を形成し、このワックス層が表面から剥離することで外観を著しく悪化させ得るため、このような事態を回避するための工夫が必要である。
更に、例えば、上述したホースにおける外面ゴム層は、ブラスめっきワイヤー等からなる補強層の外側に積層されることが多い。即ち、上述したゴム部材は、高い耐オゾン性と外観性とが並立しているとともに、ホース等のゴム製品の耐久性を保持するため、金属部材との高い接着性を同時に備えていることも重要である。
そこで、本発明の目的は、耐オゾン性に優れる上、ゴム製品に用いられた場合に当該ゴム製品の外観性の悪化を抑制することができ、且つ、金属部材との接着性が高い、ゴム組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、驚くべきことに、ワックスとともに所定量の酸化カルシウムをゴム組成物に含有させることにより、少なくとも、ワックスに起因した高い耐オゾン性が維持されつつ、当該ワックスのブルームが抑えられて、ゴム製品の外観性の悪化を抑制することができることを見出した。
即ち、本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴムを含むゴム成分と、ワックスと、酸化カルシウムとを含有し、前記ワックスの含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して1質量部以上であり、前記酸化カルシウムの含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して0.5質量部以上10質量部以下であることを特徴とする。
本発明によれば、耐オゾン性に優れる上、ゴム製品に用いられた場合に当該ゴム製品の外観性の悪化を抑制することができ、且つ、金属部材との接着性が高い、ゴム組成物を提供することができる。
以下、本発明を、実施形態に基づき詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係るゴム組成物(以下、単に「本発明のゴム組成物」と称することがある。)は、少なくとも、ジエン系ゴムを含むゴム成分と、ワックスと、酸化カルシウムとを含有し、更に必要に応じて、オイル成分、ファクチス、その他の成分を含有する。
<ゴム成分>
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴムを含むゴム成分を含有する。ゴム組成物がジエン系ゴムを含有することにより、基本的な耐破壊性を維持することができる。ジエン系ゴムとしては、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
特に、本発明のゴム組成物は、クロロプレンゴムを含有することが好ましい。ゴム組成物がクロロプレンゴムを含有することにより、耐オゾン性をより向上させることができる。また、クロロプレンゴムは、極性を有するため耐油性に優れることから、油圧ホース等の耐油性が求められるゴム製品用のゴム組成物に好適に用いることができる。本発明のゴム組成物が含有するゴム成分におけるクロロプレンゴムの割合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば当該ゴム組成物をホースの外面ゴム層に用いる場合には、耐オゾン性及び耐油性を向上させる観点から、30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、また、100質量%以下であることが好ましい。
また、本発明のゴム組成物は、スチレン−ブタジエンゴムを含有することも好ましい。ゴム組成物が含有するゴム成分としてスチレン−ブタジエンゴムを用いることにより、製造コストを低減することができる。本発明のゴム組成物が含有するゴム成分におけるスチレン−ブタジエンゴムの割合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば当該ゴム組成物をホースの外面ゴム層に用いる場合には、15質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましく、また、70質量%以下であることが好ましい。
更に、本発明のゴム組成物は、ブタジエンゴムを含有することも好ましい。ゴム組成物がブタジエンゴムを含有することにより、耐摩耗性を向上させることができる。本発明のゴム組成物が含有するゴム成分におけるブタジエンゴムの割合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば当該ゴム組成物をホースの外面ゴム層に用いる場合には、10質量%以上であることが好ましく、また、30質量%以下であることが好ましい。
なお、本発明のゴム組成物は、ゴム成分として非ジエン系ゴムを含有していてもよい。非ジエン系ゴムとしては、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、シリコーンゴム等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のゴム組成物が含有するゴム成分におけるジエン系ゴムの割合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、基本的な耐破壊性を十分に保持する観点から、90質量%以上であることが好ましく、100質量%である(即ち、ゴム成分がジエン系ゴムのみからなる)ことがより好ましい。
<ワックス>
本発明のゴム組成物は、ワックスを含有する。ゴム組成物がワックスを含有することにより、耐オゾン性を向上させることができる。
ワックスとしては、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスが挙げられる。
本発明のゴム組成物におけるワックスの含有量は、ゴム成分100質量部に対して1質量部以上である。ゴム組成物におけるワックスの含有量がゴム成分100質量部に対して1質量部未満であると、耐オゾン性を向上させる効果を得ることができない。また、本発明のゴム組成物におけるワックスの含有量は、耐オゾン性をより向上させる観点から、ゴム成分100質量部に対して1.5質量部以上であることが好ましい。
更に、本発明のゴム組成物におけるワックスの含有量は、5質量部以下であることが好ましい。ワックスの含有量がゴム成分100質量部に対して5質量部以下であることにより、後述する、酸化カルシウムによるワックスのブルーム抑止効果を十分に得ることができ、ゴム製品の外観性をより良好に保つことができる。同様の観点から、本発明のゴム組成物におけるワックスの含有量は、4.0質量部以下であることがより好ましい。
<酸化カルシウム>
本発明のゴム組成物は、酸化カルシウムを含有する。通常、酸化カルシウムは、ゴム業界において発泡防止剤として用いられ、ゴム製品の製造の際に、加圧を要しない連続加硫(例えば、塩浴加硫法など)や、モールドを使用しない加硫などを実施する必要がある場合に限り、ゴム組成物に配合され得るものであった。しかしながら、本発明者らは、驚くべきことに、ワックスを含有するゴム組成物に酸化カルシウムを同時に含有させることにより、ワックスに起因した高い耐オゾン性が維持されつつ、当該ワックスのブルームが抑えられて、ゴム製品の外観性の悪化を抑制することができることを見出した。なお、酸化カルシウムに代えて、例えばシリカや炭酸カルシウムなどを用いたとしても、ワックスのブルーム抑止効果、ひいてはゴム製品の外観性悪化の抑制効果を得ることはできない。
酸化カルシウムの形状や大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本発明のゴム組成物における酸化カルシウムの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.5質量部以上であり、且つ、10質量部以下である。ゴム組成物における酸化カルシウムの含有量がゴム成分100質量部に対して0.5質量部未満であると、ワックスのブルームを抑制する効果を十分に得ることができず、ゴム製品の外観性が悪化する。また、ゴム組成物における酸化カルシウムの含有量がゴム成分100質量部に対して10質量部超であると、例えば当該ゴム組成物をホースの外面ゴム層に用いた場合に、ブラスめっきワイヤー等の金属部材との接着性が悪化する。
また、本発明のゴム組成物における酸化カルシウムの含有量は、ブラスめっきワイヤー等の金属部材との接着性を高く維持する観点から、ゴム成分100質量部に対して5質量部以下であることが好ましく、2.5質量部以下であることがより好ましい。
<オイル成分>
本発明のゴム組成物は、上述したゴム成分、ワックス及び酸化カルシウムの他、オイル成分を更に含有していてもよい。
オイル成分としては、例えば、アロマ系オイル、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル等が挙げられる。
本発明のゴム組成物中のオイル成分の含有量としては、特に制限されず、目的に応じて適宜選択することができるが、ゴム成分100質量部に対して、3質量部以上であることが好ましく、また、30質量部以下であることが好ましい。ゴム組成物中のオイル成分の含有量がゴム成分100質量部に対して3質量部以上であることにより、ゴム組成物の適度な軟化を図り、加工性を向上させることができる。また、ゴム組成物中のオイル成分の含有量がゴム成分100質量部に対して30質量部以下であることにより、ゴム組成物が過度に軟化することによる加工性の悪化を抑制することができる。同様の観点から、ゴム組成物中のオイル成分の含有量は、ゴム成分100質量部に対して20質量部以下であることがより好ましい。
ここで、本発明のゴム組成物がオイル成分を含有する場合、当該オイル成分は、アロマ系オイルを含むことが好ましい。言い換えれば、本発明のゴム組成物は、アロマ系オイルを含むオイル成分を更に含有することがより好ましい。ゴム組成物がアロマ系オイルを含有することにより、ワックスのブルーム抑止効果をより高めることができ、ゴム製品の外観性をより良好に保つことができる。
オイル成分をゴム組成物に用いる場合、当該オイル成分中のアロマ系オイルの割合としては、特に制限されず、目的に応じて適宜選択することができるが、30質量%以上であることが好ましい。ゴム組成物が含有するオイル成分中のアロマ系オイルの割合が30質量%以上であることにより、一層効果的にワックスのブルームを抑制することができ、ゴム製品の外観性をより良好に保つことができる。同様の観点から、オイル成分中のアロマ系オイルの割合は、50質量%以上であることが好ましく、100質量%である(即ち、オイル成分がアロマ系オイルのみからなる)ことがより好ましい。
一方で、オイル成分としてアロマ系オイル及び他のオイルを併用することで、ゴム組成物のロール密着性の悪化を抑制することができるという利点が得られる。
<ファクチス>
本発明のゴム組成物は、更に、ファクチスを含有することができる。ここで、ファクチスとは、「サブ」(rubber substituteの略)とも呼ばれる成分であり、例えば、植物油又は魚油などの油脂を、硫黄又は塩化硫黄などの硫黄含有化合物で加熱加硫させて得ることができる。ゴム組成物がファクチスを含有することにより、例えば塩浴加硫法による加硫を行う場合であっても、酸化カルシウム及び/又は有機酸コバルト化合物に由来する成分のブルーム(「白化現象」という。)が抑制され、ゴム製品の外観性をより良好に保つことができる。
本発明のゴム組成物中のファクチスの含有量としては、特に制限されず、目的に応じて適宜選択することができるが、ゴム成分100質量部に対して、1質量部以上であることが好ましく、また、10質量部以下であることが好ましい。ゴム組成物中のファクチスの含有量がゴム成分100質量部に対して1質量部以上であることにより、白化現象を抑制する効果をより確実に得ることができる。また、ゴム組成物中のファクチスの含有量がゴム成分100質量部に対して10質量部以下であることにより、加硫後のゴム組成物の破壊特性を十分に高く保つことができる。同様の観点から、ゴム組成物中のファクチスの含有量は、ゴム成分100質量部に対して3質量部以上であることがより好ましく、また、6質量部以下であることがより好ましい。
ここで、ファクチスとしては、例えば、硫黄ファクチス、塩化硫黄ファクチス、無硫黄ファクチス等が挙げられる。また、市販されている硫黄ファクチスとしては、天満サブ化工株式会社製の「ゴールデンファクチス」グループ、「黒サブ」グループ、「ネオファクチス」グループ等が挙げられ、市販されている塩化硫黄ファクチスとしては、天満サブ化工株式会社製の「白サブ」グループ、「あめサブ」グループ等が挙げられる。これらの中でも、ファクチスとしては、白化現象をより効果的に抑制する観点から、硫黄ファクチスを用いることが好ましく、「黒サブ」を用いることがより好ましい。
<その他の成分>
本発明のゴム組成物は、更に、必要に応じ、上述したもの以外の添加剤等を含有してもよい。かかる添加剤等としては、例えば、硫黄などの加硫剤、加硫促進剤、リターダー(スコーチ防止剤)、カーボンブラックやシリカなどの補強性充填剤、老化防止剤、可塑剤、酸化防止剤、滑剤、紫外線吸収剤、分散剤、相溶化剤、均質化剤、ステアリン酸、亜鉛華等が挙げられる。
また、本発明のゴム組成物がゴム成分としてクロロプレンゴムを含有する場合には、ゴム組成物は、酸化マグネシウム等の塩基性無機酸化物を更に含有することが好ましい。この場合、塩基性無機酸化物は、受酸剤として機能することができる。
更に、本発明のゴム組成物は、ブラスめっきワイヤー等の金属部材との接着性をより向上させる観点から、ナフテン酸コバルト、ネオデカン酸コバルト、ステアリン酸コバルト等の有機酸コバルト化合物を含有することが好ましい。ここで、ゴム組成物中の有機酸コバルト化合物は、金属部材との接着性の向上効果を十分に得る観点から、ゴム成分100質量部に対して0.5質量部以上であることが好ましく、また、耐熱老化性の悪化を抑制する観点から、ゴム成分100質量部に対して5.0質量部以下であることが好ましい。
なお、有機酸コバルト化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。特に、ロール密着性が過剰となることを抑制する観点からは、有機酸コバルト化合物として、ネオデカン酸コバルトとステアリン酸コバルトとを併用することが好ましい。
<ゴム組成物の製造>
本発明のゴム組成物は、上述した各成分を、例えば、開放混合式の練りロール機、密閉式混合機のバンバリーミキサー、ニーダー等の混練機を用いて混練りすることにより、得ることができる。
<ゴム組成物の用途>
本発明のゴム組成物の用途としては、特に制限されず、本発明のゴム組成物は、油圧ホース等のホース、タイヤ、コンベアベルト、防振ゴム、空気ばね等のゴム製品の種々の部位に、好適に用いることができる。特に、本発明のゴム組成物は、耐オゾン性に優れ、ゴム製品の外観性の悪化を抑制することができる上、金属部材との接着性が高いため、油圧ホース等のホースの外面ゴム層(外被)に用いられることが好ましい。本発明のゴム組成物を用いて外面ゴム層が形成されたホースは、耐オゾン性に優れ、外面ゴム層とブラスめっきワイヤーとの接着性が高いため耐久性に優れ、また、ワックスのブルームが抑制されているため外観性が良好に保持される。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例になんら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更可能である。
バンバリーミキサーを用い、表1〜3に示す配合の未加硫ゴム組成物を調製した。この未加硫ゴム組成物を用い、外観状態、ワックスブルーム量、耐オゾン性、ブラスめっきワイヤーとの接着性、及び塩浴加硫時の白化の有無を、以下に示す手順に従って評価した。
(外観状態)
未加硫ゴム組成物を、一辺150mm×厚さ2mmのシート状に切断した。次いで、モールドを用い、このシート状サンプルを150℃で60分間加硫し、加硫済サンプルを得た。その後、得られた加硫済サンプルを、温度35℃、湿度70%に調整された恒温恒湿層に入れ、30日間放置した。そして、放置後の加硫済サンプルを180°に折り曲げ、析出したワックス層を破壊し、その破壊状態を観察して、下記の基準に従って外観状態を評価した。結果を表1〜3に示す。
筋状に割れ目がつくが、加硫済サンプルからのワックス層の剥離は少ない・・・○
ワックス層が割れ、フケ状の物質が加硫済サンプルから多く剥離した・・・×
上記○と上記×の中間である・・・△
(ワックスブルーム量)
未加硫ゴム組成物を、一辺150mm×厚さ2mmのシート状に切断した。次いで、モールドを用い、このシート状サンプルを150℃で60分間加硫し、加硫済サンプルを得た。その後、得られた加硫済サンプルを、温度35℃、湿度70%に調整された恒温恒湿層に入れ、30日間放置した。そして、放置後の加硫済サンプルを25mm幅×150mm長さに切り出し、表面に析出したワックスを削り落として、削り落とす前と後の重量差を、ワックスブルーム量として測定した。結果を表1〜3に示す。
(耐オゾン性)
未加硫ゴム組成物を、一辺150mm×厚さ2mmのシート状に切断した。次いで、モールドを用い、このシート状サンプルを150℃で60分間加硫し、加硫済サンプルを得た。その後、JIS K 6259「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−耐オゾン性の求め方」に準拠して、オゾン濃度50±5pphm、温度40±2℃、引張歪み40±2%で、168時間の暴露試験を実施し、オゾンクラックによる切断の有無を観察した。そして、オゾンクラックによる切断が確認できなかった場合には「異常なし」、確認できた場合には「異常あり」と評価した。結果を表1〜3に示す。
(ブラスめっきワイヤーとの接着性)
未加硫ゴム組成物を、10mm角のブロック状に成形した後、その中央部に、φ0.60mm×50mm長さのブラスめっきワイヤーを配置し、150℃で60分間加硫した。次いで、加硫後のサンプルからブラスめっきワイヤーを引き抜き、当該ワイヤーへのゴム分の付着面積率(%)を目視で測定した。例えば、ワイヤー表面が全面的にゴムで覆われている状態であれば100%とし、ワイヤー表面にゴムが全く付着してない状態であれば0%とした。このゴム分の付着面積率が80%以上であれば、ブラスめっきワイヤーとの接着性が良好であるといえる。結果を表1〜3に示す。
(塩浴加硫時の白化の有無)
ガラス製の試験管に、塩(硝酸カリウム、亜硝酸ナトリウム及び硝酸ナトリウムの混合物)を入れ、190℃に加熱して溶融させた。次いで、未加硫ゴム組成物を、溶融した塩の中に浸漬させて加硫した。その後、ゴム組成物を塩から取り出し、水洗するとともに、この水洗により冷却した。冷却後のゴム組成物を目視にて観察し、白化が確認できた場合には「白化有り」、確認できなかった場合には「白化無し」と評価した。この評価は、実施例18、26についてのみ行った。結果を表3に示す。なお、白化の発生は、水洗による急激な冷却によるものと考えられる。
Figure 0006891181
Figure 0006891181
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*1 天然ゴム:RSS#1
*2 ブタジエンゴム:JSR株式会社製、「JSR−BR01」
*3 スチレン−ブタジエンゴム:JSR株式会社製、「JSR−1500」
*4 クロロプレンゴム:電気化学工業株式会社製、「デンカクロロプレンM−40」
*5 ワックス:精工化学株式会社製、「サンタイト(登録商標)S」、精製ワックス
*6 酸化カルシウム:近江化学工業株式会社製、「CML(登録商標)#21」
*7 シリカ:東ソー・シリカ株式会社製、「ニプシール(登録商標)AQ」
*8 炭酸カルシウム:日東粉化工業株式会社製、「NS#100」
*9 アロマ系オイル:JX日鉱日石エネルギー株式会社製、「コウモレックス(登録商標)300」
*10 パラフィン系オイル:JX日鉱日石エネルギー株式会社製、「スーパーオイルY22」
*11 ナフテン系オイル:SUN REFINING AND MARKETING COMPANY製、「サンセン4240」
*12 コバルト化合物:DIC株式会社製、「DICNATE(登録商標)5000」、ネオデカン酸コバルト
*13 酸化マグネシウム:協和化学工業株式会社製、「キョーワマグ(登録商標)30」
*14 カーボンブラック:旭カーボン株式会社製、「旭#60」、FEF級
*15 ステアリン酸:新日本理化株式会社製、「ステアリン酸50S」
*16 亜鉛華:東邦亜鉛株式会社製、「銀嶺(登録商標)SR」、酸化亜鉛
*17 硫黄:鶴見化学工業株式会社製、「サルファックス5」、5%オイルトリート硫黄
*18 老化防止剤:大内新興化学工業株式会社製、「ノクラック6C」
*19 加硫促進剤:大内新興化学工業株式会社製、「ノクセラーCZ」
*20 ファクチス:天満サブ化工株式会社製、「黒サブ」、硫黄ファクチス
表1,2の結果から、ワックス及び酸化カルシウムを含有するとともに、ワックスの含有量がゴム成分100質量部に対して1質量部以上であり、酸化カルシウムの含有量がゴム成分100質量部に対して0.5質量部以上10質量部以下である実施例に係るゴム組成物は、耐オゾン性に優れ、ワックスのブルームが抑えられて外観状態も良好であり、且つ、ブラスめっきワイヤーとの接着性が高いことが分かる。
また、表3の結果から、実施例に係るゴム組成物の中でも特に、ファクチスを更に含有するゴム組成物は、塩浴加硫法による加硫を行ったとしても、白化を抑制することができることが分かる。
これに対して、酸化カルシウムを含有しない比較例1に係るゴム組成物、酸化カルシウムに代えてシリカを含有する比較例3に係るゴム組成物、及び酸化カルシウムに代えて炭酸カルシウムを含有する比較例4に係るゴム組成物は、ワックスのブルーム量が多く、外観状態が悪化していることが分かる。
また、酸化カルシウムの含有量がゴム成分100質量部に対して10質量部超である比較例2に係るゴム組成物は、耐オゾン性及び外観状態は比較的良好であるものの、ブラスめっきワイヤーとの接着性が悪化していることが分かる。
更に、ワックスの含有量がゴム成分100質量部に対して1質量部未満である比較例5に係るゴム組成物は、耐オゾン性が低いことが分かる。
本発明によれば、耐オゾン性に優れる上、ゴム製品に用いられた場合に当該ゴム製品の外観性の悪化を抑制することができ、且つ、金属部材との接着性が高い、ゴム組成物を提供することができる。

Claims (6)

  1. ジエン系ゴムを含むゴム成分と、ワックスと、酸化カルシウムと、オイル成分とを含有し、
    前記オイル成分は、アロマ系オイルを含み、
    前記ワックスの含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して1質量部以上であり、
    前記酸化カルシウムの含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して0.5質量部以上2.5質量部以下であることを特徴とする、ゴム組成物。
  2. 前記ワックスの含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して5質量部以下である、請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記ゴム成分におけるクロロプレンゴムの割合が30質量%以上である、請求項1又は2に記載のゴム組成物。
  4. 前記オイル成分中のアロマ系オイルの割合が、30質量%以上である、請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物。
  5. ファクチスを更に含有し、前記ファクチスの含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して1質量部以上10質量部以下である、請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物。
  6. ホースの外面ゴム層に用いられる、請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物。
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