JP6883956B2 - マスク - Google Patents

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本発明は、着用時に口元を覆うマスク本体部と、固定部とを有するマスクに関する。
従来、不織布等を複数層となるように積層したマスク本体部に耳紐等を取り付けた使い捨てマスクが知られている。マスク本体部は着用者の口元や鼻腔を覆うものであるから、マスク着用時には、マスク本体部と、着用者の顔面下部の間に隙間が生じないことが好ましい。一方で、マスク本体部と口元や鼻腔が密接していると着用者は息苦しさを感じることがある。
このため、近年は、マスク本体部にプリーツ加工を施すことで、着用時にマスク本体部が立体化する使い捨てマスクが開発されている。しかし、このようなマスクを着用した場合、マスク本体部と着用者の顔面下部の間に隙間が生じやすく、マスク本来の機能が十分に発揮されないという問題がある。
マスク本体部にプリーツ加工を施した場合であっても、マスク本体部と着用者の顔面下部の間に隙間が生じないようにするためには、例えば、マスク本体部の上端部にノーズフィット部材を取り付けることが行われている。ノーズフィット部材は、着用者の鼻の形状に沿って折り曲がるものであるから、マスク本体部の上端及び側端部が着用者の顔面形状に沿ってフィットしやすくなる。
また、マスク本体部と着用者の顔面下部の間に生じる隙間を少なくするために、マスク本体部の端部に粘着部を設けたマスクも知られている(特許文献1)。ここでは、マスク本体部の端部に設けられた粘着部を介してマスク本体部と顔面下部の密着性を高めることが提案されている。
特許文献2では、マスク本体部の側端部と顔面下部の間に生じる隙間を少なくするために、側端部に設けられる補強帯の形状を工夫したマスクが開示されている。ここでは、マスク本体部の中央に向かって補強帯の折り返し片が伸びており、着用時に、この折り返し片がマスク本体部と頬部の間に生じる隙間を塞ぐ働きをする。
特許第4648441号公報 特許第5615195号公報
上述したように、種々の工夫が施されたマスクが開発されているが、マスク本体部は、着用者の顔面に直接触れるものであるから、柔らかさや優れた触感を有することも求められている。特に、長時間マスクを着用する人は、使用感やつけ心地に優れたマスクを求める傾向が強い。しかしながら、従来の使い捨てマスクにおいては、マスク本体部の両側端部と頬部が擦れることにより不快感が生じる場合があり、良好な使用感は高いレベルで達成されていなかった。一方で、マスクは複数回の脱着や変形にも耐え得る必要があるため、マスク本体部の両側端部は柔らかさ等の質感に加えて、ある程度の強度を有する必要もある。
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、マスク本体部の両側端部が柔らかく、着用時の使用感に優れたマスクを提供することを目的として検討を進めた。また、本発明者らは、マスク本体部の両側端部が十分に補強されているマスクを提供することも目的として検討を進めた。
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明者らは、マスク本体部の各側端部を複数層からなる不織布で挾着し、側端部の各面に積層された不織布の合計目付量を所定の範囲内とすることにより、マスク本体部の両側端部が柔らかく、着用時の使用感に優れたマスクが得られることを見出した。そして、本発明者らは、このようなマスク本体部の両側端部は、複数回の脱着や変形にも耐え得る強度を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1] 第1面と、第1面とは反対側の第2面とを有するマスク本体部と、マスク本体部に連結され、マスク本体部を着用者の顔面下部に固定するための固定部と、を有し、マスク本体部の各側端部には、複数層からなる不織布が挾着しており、各側端部の第1面側及び第2面側に積層された不織布の合計目付量は、各々25g/m2以上50g/m2以下であるマスク。
[2] 不織布の各層の目付量はそれぞれ10g/m2以上30g/m2以下である[1]に記載のマスク。
[3] マスク本体部の各側端部には、2層からなる不織布が挾着している[1]又は[2]に記載のマスク。
[4] 各側端部は、不織布を固定する溶着部を有し、溶着部の総面積は5mm2以上100mm2以下である[1]〜[3]のいずれかに記載のマスク。
[5] マスク本体部は少なくとも、第1の不織布と、第2の不織布と、第1の不織布と第2の不織布の間に形状維持層と、を有する[1]〜[4]のいずれかに記載のマスク。
[6] マスク本体部はさらに微粒子ブロック層を有する[5]に記載のマスク。
[7] マスク本体部は、プリーツ状の立体形状を形成し得る折り目を有する[1]〜[6]のいずれかに記載のマスク。
[8] マスク本体部の上端部は、マスク着用者の鼻部の形状に適合するように変形可能なノーズフィット部材を備える[1]〜[7]のいずれかに記載のマスク。
本発明によれば、マスク本体部の両側端部が柔らかく、着用時の使用感に優れたマスクを得ることができる。また、本発明のマスクは、両側端部の強度が十分であるため、優れた耐久性を有している。
図1は、本発明のマスクの構造を説明する平面図である。 図2は、本発明のマスク本体部の断面図である。 図3は、本発明のマスク本体部の断面図である。 図4は、本発明のマスクの製造工程を説明する図である。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。
(マスク)
本発明は、マスク本体部と、マスク本体部に連結され、マスク本体部を着用者の顔面下部に固定するための固定部と、を有するマスクに関する。マスク本体部は、第1面と、第1面とは反対側の第2面とを有する。マスク本体部の各側端部には、複数層からなる不織布が挾着しており、各側端部の第1面側及び第2面側に積層された不織布の合計目付量は、各々25g/m2以上50g/m2以下である。
本発明のマスクは上記構成を有するものであるため、マスク本体部の両側端部が柔らかく、着用時の使用感に優れている。また、本発明のマスクは、上記構成を有するため、両側端部を覆う不織布は十分な強度を有しており、さらに両側端部の補強が十分に行われている。
図1は、本発明のマスクの構造を説明する平面図であり、マスク本体部10を第1面側から見た平面図である。図1に示されているように、本発明のマスク100は、マスク本体部10と、固定部30を有する。マスク本体部10は、表面と裏面を有しており、表面はマスク本体部10の第1面に相当し、裏面はマスク本体部10の第2面に相当する。第2面(裏面)は、マスク100を着用時に着用者の顔面側に配される面である。
マスク本体部10は、左右方向の両端に側端部12をそれぞれ有している。本明細書においては、図1において、Y軸方向で表された方向を上下方向といい、X軸方向で表された方向を左右方向という。また、マスク100を着用した際に、着用者の右手側にくるマスク本体部10の側端部を右側端部といい、着用者の左手側にくるマスク本体部10の側端部を左側端部という。
側端部12は、マスク本体部10の端縁から一定の幅を有する領域であり、例えば、マスク本体部10の左右方向の幅に対して2%以上10%以下の幅を有する領域である。実際は、側端部用の不織布が積層されている領域を側端部12とする。
マスク本体部10の各側端部12には、複数層からなる不織布14が挾着している。このため、マスク本体部10の各側端部12の第1面側及び第2面側には、それぞれ複数層の不織布が積層された状態となっている。各側端部の第1面側及び第2面側に積層された不織布の合計目付量は、各々25g/m2以上であればよく、30g/m2以上であることが好ましく、35g/m2以上であることがより好ましい。また、不織布の合計目付量は、各々50g/m2以下であればよく、46g/m2以下であることが好ましい。上記合計目付量は、各面の各側端部上に積層されている不織布の合計の目付量であり、例えば、第1面側の右側端部上に積層されている不織布の合計の目付量である。同様に第1面側の左側端部上に積層されている不織布の合計目付量、第2面側の右側端部又は左側端部上に積層されている不織布の合計目付量も上記範囲内であることが好ましい。また、上記合計目付量は、非溶着部の合計の目付量であり、各領域の上に積層されている不織布の非溶着部を切り出すことにより、合計目付量を測定することができる。
第1面及び第2面の各側端部に積層された複数層からなる不織布の各層の目付量は、それぞれ10g/m2以上であることが好ましく、12g/m2以上であることがより好ましく、14g/m2以上であることがさらに好ましい。また、不織布の各層の目付量は、30g/m2以下であることが好ましく、25g/m2以下であることがより好ましく、22g/m2以下であることがさらに好ましい。上記目付量は、各面の各側端部上に積層されている不織布1層当たりの目付量である。上記1層当たりの目付量は、非溶着部の1層当たりの目付量であり、各領域の上に積層されている不織布の非溶着部を切り出し、単層とした後に測定することができる。
本発明においては、第1面側及び第2面側の各側端部に固定された複数層からなる不織布の合計目付量と、各層の目付量を上記範囲内とすることにより、両側端部の柔らかさを高めつつも、両側端部の補強を十分に行うことができる。
マスク本体部10は、マスク本体部用の不織布シートから構成されるものである。マスク本体部は1枚の不織布シートからなるものであってもよいが、2枚以上の不織布シートを積層した構成であることが好ましい。不織布シートの積層枚数は2枚以上であることが好ましく、3枚以上であることがより好ましい。また、不織布シートの積層枚数は10枚以下であることが好ましく、5枚以下であることがより好ましい。
不織布シートとしては、例えば、スパンボンド(SB)不織布、ポイントボンド(PB)不織布、スパンレース(SL)不織布、エアスルー(AT)不織布からなるシートを用いることができる。
マスク本体部10は、不織布シートに加えて、他の機能層を有することが好ましい。他の機能層としては、例えば、形状維持層や微粒子ブロック層等を挙げることができる。形状維持層は、マスク本体部が立体形状を保持するためのシートであることが好ましく、樹脂からなるメッシュ状のシートであることが好ましい。マスク本体部10が形状維持層を備えることにより、後述するプリーツ形状を展開した後に形成される立体形状を長時間維持することができる。微粒子ブロック層は、塵埃、細菌、ウィルス、花粉等を捕集する機能を有するフィルターシートであることが好ましい。このような微粒子ブロック層は捕集機能を有する物質を吸着させた樹脂等のシートであってもよく、捕集機能を有する不織布シートであってもよい。
マスク本体部10は、第1の不織布と、第2の不織布を有し、第1の不織布と第2の不織布の間に形状維持層を有するものであることが好ましい。また、マスク本体部10は、さらに微粒子ブロック層を有するものであることが好ましい。この場合、微粒子ブロック層は、第1の不織布と第2の不織布の間に配されることが好ましく、例えば、第1の不織布、形状維持層、微粒子ブロック層、第2の不織布がこの順で積層された構造とすることもできる。なお、形状維持層や微粒子ブロック層は、マスク本体部10の側端部12にも存在するように積層される。
マスク本体部10は、上述したような各種シートを積層構造とした後に、端部領域を溶着することで形成される。なお、マスク本体部10が形状維持層などのメッシュ状の機能層を有する場合は、接着剤等で不織布と機能層を接着し一体化したものを用いてもよい。
マスク本体部10は、プリーツ状の立体形状を形成し得る折り目を有するものであることが好ましい。このような折り目は、マスク本体部10に襞状に形成され、両側端部が接合されることによって端部で形状を保持する。すなわち、両側端部の接合部で折り目の展開が阻止され、両側端部領域の間に位置する中間領域において、装着時に折り目が展開されることで、マスク本体部10のプリーツが広げられ立体形状が形成される。なお、非装着時にはプリーツが閉じてかさばらない平面状とすることができる。
図2は、図1におけるマスク本体部10のA−A'線の断面図である。図2に示されているように、マスク本体部10には複数の折り山(襞山)が形成されており、折れ線は左右方向に延びるように形成されている。図2に示されているように、マスク本体部10では、折り山(襞山)40が上方向もしくは下方向に向かって形成されることが好ましく、折り山(襞山)40のうち少なくとも1つは上方向に向かって形成され、少なくとも1つは下方向に向かって形成されることが好ましい。図2では、マスク本体部10は、上方向に向かって形成された折り山(襞山)40aと、下方向に向かって形成された折り山(襞山)40b、40c、40dを有する。なお、図2に示す折り山(襞山)の形態や個数は、必要に応じて適宜に選択が可能である。
上述したように、マスク本体部10は、左右方向の両端に側端部12をそれぞれ有している。側端部12には、側端部用の不織布14が固定されており、このような不織布14は補強帯と呼ばれることもある。各々の側端部12には、複数層からなる不織布14が挾着している。複数層からなる不織布14は、側端部12の表裏面を側端から挟み込むように固定されていることが好ましい。複数層からなる不織布14の層構成は2層以上であることが好ましく、2層以上10層以下であることがより好ましく、2層以上5層以下であることがさらに好ましい。中でも、製造効率や製造コストの観点から、2層であることが特に好ましい。すなわち、本発明では、マスク本体部の各側端部には、2層からなる不織布が挾着していることが好ましい。本発明においては、側端部12にこのような複数層からなる不織布14を固定することにより、両側端部の柔らかさを高めることができ、マスク着用時の使用感を高めることができる。
図3は、図1におけるマスク本体部10のB−B'線の断面図である。図3に示されているように、マスク本体部10の側端部12には複数層からなる不織布14が挾着している。図3(a)に示されているように、不織布14は、2枚の不織布(不織布14aと不織布14b)を重ねたものであってもよく、このように積層された不織布14を側端部12の表裏面を側端から挟み込むように固定してもよい。また、図3(b)に示されているように、不織布14は、1枚の不織布14を幅方向の中心線で2つ折りにし、さらに同方向に2つ折りにしつつ、側端部12の表裏面を側端から挟み込むように固定してもよい。なお、不織布14の幅方向とは、不織布の短辺が延びる方向であり、幅方向の中心線で2つ折りにした場合、折れ線は不織布の長さ方向(長辺方向)に平行に形成される。本発明においては、製造工程を簡略化できる観点等から、図3(b)に示されているような構成となるように不織布14を固定することが好ましい。
不織布14が1枚の不織布から構成されるものである場合、1枚の不織布の幅は10mm以上100mm以下であることが好ましい。また、1枚の不織布の目付量は、10g/m2以上であることが好ましく、12g/m2以上であることがより好ましく、14g/m2以上であることがさらに好ましい。不織布の目付量は、30g/m2以下であることが好ましく、25g/m2以下であることがより好ましく、22g/m2以下であることがさらに好ましい。
不織布14は溶着部15によってマスク本体部10に固定される。溶着部15の溶着は、マスク本体部10に上述したような折り山(襞山)40を形成し、複数層からなる不織布14を積層した後に行われる。
図1に示されるように、溶着部15は、側端部12に間欠的に設けられていることが好ましく、側端部12には溶着部15が設けられていない非溶着部が存在することが好ましい。非溶着部においては、マスク本体部10の側端部12上に不織布のみが積層されており、非溶着部では、不織布が空気層を含みつつ積層されている。
溶着部15の総面積は5mm2以上であることが好ましく、7mm2以上であることがより好ましく、10mm2以上であることがさらに好ましい。また、溶着部15の総面積は100mm2以下であることが好ましく、50mm2以下であることがより好ましく、35mm2以下であることがさらに好ましい。なお、溶着部15の総面積とは、溶着部15を第1面側から見た際の溶着部15の面積の合計面積である。溶着部15の総面積を上記範囲内とすることにより両側端部の柔らかさをより効果的に高めることができる。また、溶着部15の総面積を上記範囲内とすることにより側端部12が着用者の頬部の形状に追従しやすくなる。
溶着部15の総面積は、側端部12の一方の面側の面積の50%以下であることが好ましく、40%以下であることがより好ましく、30%以下であることがさらに好ましい。また、溶着部15の総面積は、側端部12の一方の面側の面積の1%以上であることが好ましい。溶着部15の総面積の割合を上記範囲内とすることにより両側端部の柔らかさをより効果的に高めることができる。
側端部12には、固定部30が固定される。固定部30は、ループ状もしくは紐状の伸縮性材料から構成されることが好ましい。伸縮性材料としては、ゴム糸と綿の交織帯や、樹脂フィラメントの交編ネット、伸縮性の不織布等を挙げることができる。固定部30は、このような伸縮性材料から形成される紐状部材であることが好ましい。固定部30は、マスク本体部10の左右両側にそれぞれ設けられることが好ましく、固定部30は耳紐であることが好ましい。また、マスク本体部10の左右両側をそれぞれ始点と終点とした一連のループ状部材であってもよく、着用者の頭部に掛けるヘッドバンドであってもよい。固定部30は、側端部12の所定の位置に溶着されることで、マスク本体部10に固定される。図1においては、固定部30は、側端部12の上端及び下端領域の溶着領域18に溶着されている。溶着領域18では、固定部30を強固に固定する必要があるため、多数の溶着部や網目状の連続した溶着部が形成されることが好ましい。
マスク本体部10は上端部16と下端部17をそれぞれ有することが好ましい。上端部16と下端部17では、マスク本体部10を構成する不織布等の積層体の端部が露出しないように、上端及び下端はそれぞれ不織布で覆われていることが好ましい。この場合、上端部16と下端部17には、マスク本体部10を構成する不織布とは別の不織布をそれぞれ積層し、上端部16と下端部17の表裏面を上端及び下端からそれぞれ挟み込むように固定してもよい。上端部16と下端部17を挟み込む不織布は単層であっても複数層であってもよい。また、マスク本体部10を構成する最表層の不織布の1層を他の層よりも延出させて、延出部で端縁を挟み込んだ後に固定をしてもよい。図2では、第2面側(裏面側)の不織布層を他の層よりも延出させた後に、延出部を第1面側(表面側)に挟み込むように折り返した後に、固定をしている。
上端部16は、ノーズフィット部材28を備えることが好ましい。ノーズフィット部材28は、マスク着用者の鼻部の形状に適合するように変形可能な部材である。ノーズフィット部材28としては、例えば、樹脂製の板状もしくは棒状の部材を用いることが好ましい。また、ノーズフィット部材28として金属テープ等を用いてもよい。
ノーズフィット部材28は、上端部16の左右方向に延びるように、埋め込まれていることが好ましい。また、ノーズフィット部材28が上端部16の所定位置に配設された後は、上下方向及び左右方向の移動が制限されることが好ましい。このため、上端部16のノーズフィット部材28の周囲には溶着部23が形成される。具体的には、図1に示されているように、ノーズフィット部材28の上方及び下方に溶着部23aがそれぞれライン状となるように間欠的に形成され、さらに、ノーズフィット部材28の左右方向にはノーズフィット部材28を挟んで2箇所の溶着部23bが形成されることが好ましい。このようにノーズフィット部材28の周縁を囲むように溶着部23aと溶着部23bを設けることにより、ノーズフィット部材28の移動を制限することができる。溶着部23aと溶着部23bでは、ノーズフィット部材を包み込むように、積層した不織布と折り返した不織布も含めて全ての層が溶着される。
下端部17における各層の固定は溶着部25で達成される。溶着部25では、下端部17において積層した不織布と折り返した不織布も含めて全ての層が溶着される。下端部17では、各層の固定のみが行われればよいため、例えば図1に示したような溶着部25がライン状となるように間欠的に設けられればよい。
上下端及び左右の側端部の溶着や、固定部30を溶着する方法としては、ミシン糸等による縫合、ホットメルト接着剤等による接着、ヒートシール、超音波溶着等の方法を挙げることができる。中でも、超音波溶着の方法を採用することが好ましい。溶着を行う面積や間隔は固定をする各部材や固定強度に応じて適宜調整することができる。
(製造方法)
本発明のマスクの製造方法は、側端部用不織布をマスク本体部の側端部に固定する工程を含む。この工程では、複数層からなる側端部用不織布をマスク本体部の側端部に挾着する。また、該工程の前には、複数層からなる側端部用不織布を得る工程を含むことが好ましく、複数層からなる側端部用不織布を得る工程は、不織布を積層する工程もしくは、1枚の不織布を複数層となるように折りたたむ工程であることが好ましい。
図4は、本発明のマスクの製造工程を説明する図である。本発明のマスクの製造工程では、まず、マスク本体部の積層構造を形成する。図4における右上の3本のロールは、それぞれ、第1層用ロール、第2層用ロール及び第3層用ロールである。第1層用ロールは、例えば、マスク本体部用の第1の不織布のロールであることが好ましく、第2層用ロールは、形状維持層(樹脂メッシュ層)のロールであることが好ましく、第3層用ロールは第2の不織布のロールであることが好ましい。第1層用ロール〜第3層用ロールを巻きときながら各シートを重ね、積層構造を形成した後、第1溶着工程で、3層の積層体の第1溶着を行う。第1溶着工程においては、3層の積層体を後工程でカットした後に中心部となる箇所を仮溶着する。これにより、3層の積層構造が固定されることとなる。
その後、第1層用ロールから巻きとかれたシートの上(第1の不織布上)にノーズフィット部材が置かれ、さらにその上に新たに巻きといた第3の不織布を積層し、さらに、第3の不織布も含めた積層体を挟み込むように第2の不織布の上端を折り返した後に第2溶着を行う。
第2溶着工程では、図1に記載した溶着部が形成されるようにマスク本体部の上端部の所定位置を第2溶着する。さらに第2溶着工程では、図1に記載した溶着部が形成されるようにマスク本体部の下端部の所定位置の溶着も行う。具体的には、図1に示した溶着部23a、23b、及び溶着部25が形成されるようにマスク本体部の上下端部を溶着する。
次いで、上下端部を溶着したマスク本体部には、プリーツ加工が施される。プリーツ加工は、例えば、図2に示したような折り返し構造が形成されるようにマスク本体部を折りたたむことでなされる。マスク本体部を折りたたんだ後は、マスク本体部の両側端部となる位置が折りたたまれた状態で固定されるように第3溶着を行う。第3溶着工程では、折り込み部の端部が固定されるように溶着する。このような第3溶着工程は、立体形状維持機能用溶着処理ともいう。
図4における切断工程では、連続して工程上を流れるシート状の不織布積層体を個々のマスク本体部にすべく切断を行う。この際、切断位置は第3溶着工程で両側端部を溶着した位置に合うように調整する。
次いで、個々のマスク本体部の両側端部に側端部用の不織布を固定する。側端部用の不織布は、2枚以上の不織布を重ねたものであってもよく、このように積層された不織布を各側端部の表裏面を側端から挟み込むように固定してもよい。また、側端部用の不織布は、1枚の不織布を幅方向の中心線で2つ折りにしたものであってもよい。この場合、2つ折りにした不織布をさらに同方向に2つ折りにしつつ、側端部の表裏面を側端から挟み込むように固定する。本発明の製造工程においては、側端部用の不織布を得る工程で、1枚の不織布を幅方向の中心線で2つ折りにする工程を含むことが好ましい。また、1枚の不織布を幅方向の中心線で2つ折りにした不織布を予め巻き取っておき、第4溶着工程において、2つ折りにした不織布を巻きときながら各側端部の表裏面を側端から挟み込むように配置し、溶着をしてもよい。
第4溶着工程では、各側端部の表裏面を側端から挟み込むように積層した不織布をマスク本体部に固定する。第4溶着工程では、図1に示した溶着部15が形成されるようにマスク本体部の上下端部を溶着する。
上述した第1溶着工程〜第4溶着工程では、ミシン糸等による縫合、ホットメルト接着剤等による接着、ヒートシール、超音波溶着等の方法を挙げることができる。中でも、超音波溶着の方法を採用することが好ましい。
その後、マスク本体部の両側端部に固定部(耳紐)を溶着により取り付け、マスク本体部と固定部(耳紐)を有するマスクとする。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(実施例1)
実施例1のマスクは、図4に記載した製造工程により作製した。まず、マスク本体部を形成するために、第1の不織布と、形状維持層(樹脂メッシュ層)と、第2の不織布を積層し、3層の積層体のマスク中央部を第1溶着した。次いで、ノーズフィット部材を図1に記載した位置にくるように3層の積層体上の第1不織布上に載せ、ノーズフィット部材を埋め込むようにさらにその上に第3の不織布を積層し、図1に記載した溶着部が形成されるようにマスク本体部の上下端部の所定位置を第2溶着した。その後、図2に示したような折り返し構造が形成されるようにマスク本体部を折りたたむことでプリーツ加工を行い、マスク本体部の両側端部となる位置が折りたたまれた状態で固定されるように第3溶着を行った。図4における切断工程では、連続したシート状の不織布積層体を個々のマスク本体部にすべく切断を行った。この際、切断位置は第3溶着工程で両側端部を溶着した位置に合うように調整した。
次いで、個々のマスク本体部の両側端部に側端部用不織布を固定した。この際、使用した側端部用不織布の幅は40mmであり、表1に示した目付量を有する不織布である。このような側端部用不織布を幅方向の中心線が折り目となるように均等に2つ折りし、2つ折りした側端部用不織布をさらに幅方向の中心線で2つ折りにしつつ、マスク本体部の両側端部の第1面と第2面を端縁側から挟み込み、第4溶着を行った。
その後、マスク本体部の両側端部に耳紐を溶着により取り付け、マスク本体部と固定部(耳紐)を有するマスクとした。
(実施例2)
マスク本体部の両側端部に側端部用不織布を固定する工程において、幅が20mm、表1に記載の目付量を有する側端部用不織布を2枚積層し、2枚積層不織布の幅方向の中心線が折り目となるように2つ折りにしつつ、両側端部の第1面と第2面を端縁側から挟み込み、第4溶着を行った以外は、実施例1と同様にしてマスクを作製した。なお、表1において、1層目の不織布は、マスク本体部に直接接している不織布であり、2層目の不織布は、1層目の不織布の外側に配置されている不織布である。
(実施例3)
幅が20mmの2枚の側端部用不織布の各々の目付量を表1の通りに変更した以外は、実施例2と同様にしてマスクを作製した。
(実施例4)
幅が40mmの側端部用不織布の目付量を表1の通りに変更した以外は、実施例1と同様にしてマスクを作製した。
(実施例5)
幅が20mmの2枚の側端部用不織布の各々の目付量を表1の通りに変更した以外は、実施例2と同様にしてマスクを作製した。
(比較例1及び2)
幅が40mmの側端部用不織布の目付量を表1の通りに変更した以外は、実施例1と同様にしてマスクを作製した。
(比較例3)
幅が20mmの2枚の側端部用不織布の各々の目付量を表1の通りに変更した以外は、実施例2と同様にしてマスクを作製した。
(比較例4及び5)
表1に記載の目付量を有し、幅が20mmの側端部用不織布を1枚用いた以外は、実施例2と同様にしてマスクを作製した。
(評価)
(強度)
マスク本体部の平面(第1面及び第2面)が地面と水平のなる向きで手に持ち、片側の側端部の中点を挟んで左右それぞれ4cmの箇所を指で挾持した。その状態で、側端部の中点が上下に折曲するように、挾持した指の指先を左右同時に上下方向へ100回動かした。折曲後の側端部の不織布の状態を目視で評価した。
◎:全く変化なし
○:わずかに不織布が伸びたように感じられるが、ほぼ外観に変化なし
△:不織布が若干伸びているものの問題ないレベル
×:不織布が伸びてたるみが見られ、著しく見栄えが悪い
(柔らかさ)
マスク本体部の平面(第1面及び第2面)が地面と水平になる向きで手に持ち、片側の側端部を手で曲げながら触り、表面質感の印象を以下の基準で評価した。
◎:非常に柔らかい
○:柔らかい
△:やや柔らかい
×:硬い
Figure 0006883956
実施例においては、マスク本体部の両側端部に設けられた不織布の強度が十分であり、かつ両側端部の柔らかさに優れていた。
10 マスク本体部
12 側端部
14 不織布
15 溶着部
16 上端部
17 下端部
18 溶着領域
23 溶着部
25 溶着部
28 ノーズフィット部材
30 固定部
40 折り山(襞山)
100 マスク

Claims (8)

  1. 第1面と、前記第1面とは反対側の第2面とを有するマスク本体部と、
    前記マスク本体部に連結され、前記マスク本体部を着用者の顔面下部に固定するための固定部と、を有し、
    前記マスク本体部の各側端部には、前記各側端部の第1面と第2面を端縁側から挟み込むように複数層からなる不織布が積層しており、
    前記各側端部の各面に積層された前記複数層からなる不織布の合計目付量は、各々25g/m以上50g/m以下であり、
    前記各側端部は前記複数層からなる不織布を固定する溶着部と、非溶着部を有する、マスク。
  2. 前記複数層からなる不織布の各層の目付量はそれぞれ10g/m以上30g/m以下である請求項1に記載のマスク。
  3. 前記マスク本体部の各側端部には、前記各側端部の第1面と第2面を端縁側から挟み込むように2層からなる不織布が積層している請求項1又は2に記載のマスク。
  4. 前記溶着部の総面積は5mm以上100mm以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載のマスク。
  5. 前記マスク本体部は少なくとも、第1の不織布と、第2の不織布と、前記第1の不織布と前記第2の不織布の間に形状維持層と、を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のマスク。
  6. 前記マスク本体部はさらに微粒子ブロック層を有する請求項5に記載のマスク。
  7. 前記マスク本体部は、プリーツ状の立体形状を形成し得る折り目を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載のマスク。
  8. 前記マスク本体部の上端部は、マスク着用者の鼻部の形状に適合するように変形可能なノーズフィット部材を備える請求項1〜7のいずれか1項に記載のマスク。
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