JP6879389B2 - ワイヤロープ検査装置、ワイヤロープ検査システムおよびワイヤロープ検査方法 - Google Patents

ワイヤロープ検査装置、ワイヤロープ検査システムおよびワイヤロープ検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、ワイヤロープ検査装置、ワイヤロープ検査システムおよびワイヤロープ検査方法に関する。
従来、ワイヤロープ検査装置が知られている。たとえば、このようなワイヤロープ検査装置は、特許第5044545号公報に開示されている。
特許第5044545号公報には、ワイヤロープの漏洩磁束を検知する検知コイルと、検知コイルにより取得した検知信号に基づいてワイヤロープの状態を検知する制御部とを備えるワイヤロープの監視システム(ワイヤロープ検査装置)が開示されている。
特許第5044545号公報
しかしながら、特許第5044545号公報に記載のワイヤロープの監視システム(ワイヤロープ検査装置)では、ワイヤロープの損傷がない箇所であっても、検知コイルにより、漏洩磁束の変化が雑音データ(ノイズ)として検知されるという不都合がある。その結果、雑音データの影響を受けてワイヤロープの損傷を精度よく検出することが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、ワイヤロープの損傷を精度よく検出することが可能なワイヤロープ検査装置、ワイヤロープ検査システムおよびワイヤロープ検査方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本願発明者が鋭意検討した結果、ワイヤロープが固有の磁気特性を有することを新たに見い出した。そして、本願発明者は、ワイヤロープが固有の磁気特性を有することにより、ワイヤロープの磁界の変化を検知するワイヤロープ検査装置による測定毎に、ワイヤロープの長手方向の各位置における出力が、略同じになる(再現性よく計測される)という知見を得た。すなわち、測定前後でワイヤロープを損傷した際の損傷箇所における出力以外の従来より単なる雑音データ(ノイズ)として捉えていた出力が、再現性よく計測可能な固有の値であるという知見を得た。なお、ワイヤロープの固有の磁気特性に基づくワイヤロープ検査装置の出力は、ワイヤロープの長手方向に直交する断面位置における撚(よ)りの均一度や、鋼材の量の均一度などの違いに依存して変化するという知見も得た。
この発明の第1の局面によるワイヤロープ検査装置は、ワイヤロープに対して予め磁界を印加し磁性体であるワイヤロープの磁化の大きさおよび方向を整える磁界印加部と、第1受信コイルおよび第2受信コイルを有し、第1受信コイルを通る磁束により変化する検知電圧と、第2受信コイルを通る磁束により変化する検知電圧との差に基づいて、ワイヤロープの磁界の変化を検知する検知コイルと、第1測定においてワイヤロープと検知コイルとを相対移動させて検知コイルにより取得した第1検知信号と、第1測定の後の第2測定においてワイヤロープと検知コイルとを相対移動させて検知コイルにより取得した第2検知信号との略同じ位置における差分に基づいて、ワイヤロープの状態を検知する制御部と、を備える。
上記の知見に基づき、この発明の第1の局面によるワイヤロープ検査装置では、上記のように構成することによって、互いに略同じ出力が得られる第1測定による第1検知信号および第2測定による第2検知信号の略同じ位置における差分により、第1測定後に生じたワイヤロープの損傷箇所の出力を除いて、ワイヤロープの雑音データをキャンセルすることができるので、ワイヤロープの雑音データ(固有の磁気特性の変化)の影響を受けずに第1測定後に生じたワイヤロープの損傷を検出することができる。その結果、検知信号に基づく出力波形において、ワイヤロープの損傷箇所と非損傷箇所とをより明確に区別可能な態様でメリハリを付けて出力することができるので、ワイヤロープの損傷を精度よく検出することができる。すなわち、上記差分により、出力波形において、ワイヤロープの損傷箇所の出力の変化量を相対的に大きくし、非損傷箇所の出力の変化量を相対的に小さくすることができるので、ワイヤロープの損傷を精度よく検出することができる。
上記第1の局面によるワイヤロープ検査装置において、好ましくは、検知コイルにより、ワイヤロープの固有の磁気特性の変化を検知するように構成され、制御部は、第1検知信号と第2検知信号との略同じ位置における差分を取得することにより、ワイヤロープの固有の磁気特性の変化に基づく出力をキャンセルするように構成されている。このように構成すれば、ワイヤロープの固有の磁気特性の変化に基づく出力をキャンセルして、ワイヤロープの損傷を精度よく検出することができる。
上記第1の局面によるワイヤロープ検査装置において、好ましくは、磁界印加部は、ワイヤロープに対して、ワイヤロープの延びる方向に交差する方向に磁界を印加することによりワイヤロープの磁化の方向を整えるように構成されている。このように構成すれば、磁界印加部によりワイヤロープに対して予め磁界を印加して、ワイヤロープの損傷等のない部分の磁化を整えることができるので、ワイヤロープ検査装置による測定毎の出力の再現性をより向上させることができる。その結果、差分によってワイヤロープの固有の磁気特性の変化をより確実にキャンセルすることができる。すなわち、雑音データの影響をより小さくしてワイヤロープの損傷を検出することができる。
上記第1の局面によるワイヤロープ検査装置において、好ましくは、第1検知信号および第2検知信号のそれぞれと、ワイヤロープの位置情報とを関連付けた検知情報を記憶する記憶部をさらに備え、制御部は、記憶部から検知情報を取得して、第1測定および第2測定においてワイヤロープを検知した位置を互いに略一致させて、第1検知信号と第2検知信号との差分を取得するように構成されている。このように構成すれば、検知情報を記憶する記憶部により、第1検知信号と第2検知信号との略同じ位置における差分を容易に取得することができる。
上記第1の局面によるワイヤロープ検査装置において、好ましくは、制御部は、第1検知信号または第2検知信号に対して、検知コイルの感度の補正、および、ワイヤロープを検知した位置の補正の少なくとも一方を行った上で、第1検知信号と第2検知信号との差分を取得するように構成されている。このように構成すれば、感度補正により、第1測定および第2測定が互いに異なる温度環境などで行われた場合でも、第1測定および第2測定の際の検知コイルの感度レンジを整合させることができるので、第1検知信号と第2検知信号との差分により取得される出力の変化量をより小さくすることができる。また、位置補正により、第1測定および第2測定が互いにワイヤロープのずれた位置で行われた場合でも、位置ずれの影響を抑制することができるので、第1検知信号と第2検知信号との差分により取得される出力の変化量をより小さくすることができる。これにより、ワイヤロープの損傷をより一層精度よく検出することができる。
この発明の第2の局面によるワイヤロープ検査システムは、ワイヤロープに対して予め磁界を印加し磁性体であるワイヤロープの磁化の大きさおよび方向を整える磁界印加部と、第1受信コイルおよび第2受信コイルを有し、第1受信コイルを通る磁束により変化する検知電圧と、第2受信コイルを通る磁束により変化する検知電圧との差に基づいて、ワイヤロープの磁界の変化を検知する検知コイルとを含む検査装置と、第1測定においてワイヤロープと検知コイルとを相対移動させて検知コイルにより取得した第1検知信号と、第1測定の後の第2測定においてワイヤロープと検知コイルとを相対移動させて検知コイルにより取得した第2検知信号との略同じ位置における差分に基づいて、ワイヤロープの状態を検知する制御装置とを備える。
この発明の第2の局面によるワイヤロープ検査システムでは、上記のように構成することによって、互いに略同じ出力が得られる第1測定による第1検知信号および第2測定による第2検知信号の略同じ位置における差分により、第1測定後に生じたワイヤロープの損傷箇所の出力を除いて、ワイヤロープの雑音データをキャンセルすることができるので、ワイヤロープの雑音データ(固有の磁気特性の変化)の影響を受けずに第1測定後に生じたワイヤロープの損傷を検出することができる。その結果、検知信号に基づく出力波形において、ワイヤロープの損傷箇所と非損傷箇所とをより明確に区別可能な態様でメリハリを付けて出力することができるので、ワイヤロープの損傷を精度よく検出することが可能なワイヤロープ検査システムを提供することができる。すなわち、上記差分により、出力波形において、ワイヤロープの損傷箇所の出力の変化量を相対的に大きくし、非損傷箇所の出力の変化量を相対的に小さくすることができるので、ワイヤロープの損傷を精度よく検出することが可能なワイヤロープ検査システムを提供することができる。
上記第2の局面によるワイヤロープ検査システムにおいて、好ましくは、検査装置は、検知コイルにより、ワイヤロープの固有の磁気特性の変化を検知するように構成され、制御装置は、第1検知信号と第2検知信号との略同じ位置における差分を取得することにより、ワイヤロープの固有の磁気特性の変化に基づく出力をキャンセルするように構成されている。このように構成すれば、ワイヤロープの固有の磁気特性の変化に基づく出力をキャンセルして、ワイヤロープの損傷を精度よく検出することが可能なワイヤロープ検査システムを提供することができる。
この発明の第3の局面によるワイヤロープ検査方法は、磁界印加部によりワイヤロープに対して予め磁界を印加し磁性体であるワイヤロープの磁化の大きさおよび方向を整える工程と、ワイヤロープと第1受信コイルおよび第2受信コイルを有する検知コイルとを相対移動させて、検知コイルにより、第1受信コイルを通る磁束により変化する検知電圧と、第2受信コイルを通る磁束により変化する検知電圧との差に基づいて、ワイヤロープの磁界の変化を検知して第1検知信号を取得する第1測定を行う工程と、第1測定の後に、ワイヤロープと検知コイルとを相対移動させて、検知コイルにより、第1受信コイルを通る磁束により変化する検知電圧と、第2受信コイルを通る磁束により変化する検知電圧との差に基づいて、ワイヤロープの磁界の変化を検知して第2検知信号を取得する第2測定を行う工程と、第1検知信号と第2検知信号との略同じ位置における差分に基づいて、ワイヤロープの状態を検知する工程とを備える。

この発明の第3の局面によるワイヤロープ検査方法では、上記のように構成することによって、互いに略同じ出力が得られる第1測定による第1検知信号および第2測定による第2検知信号の略同じ位置における差分により、第1測定後に生じたワイヤロープの損傷箇所の出力を除いて、ワイヤロープの雑音データをキャンセルすることができるので、ワイヤロープの雑音データ(固有の磁気特性の変化)の影響を受けずに第1測定後に生じたワイヤロープの損傷を検出することができる。その結果、検知信号に基づく出力波形において、ワイヤロープの損傷箇所と非損傷箇所とをより明確に区別可能な態様でメリハリを付けて出力することができるので、ワイヤロープの損傷を精度よく検出することが可能なワイヤロープ検査方法を提供することができる。すなわち、上記差分により、出力波形において、ワイヤロープの損傷箇所の出力の変化量を相対的に大きくし、非損傷箇所の出力の変化量を相対的に小さくすることができるので、ワイヤロープの損傷を精度よく検出することが可能なワイヤロープ検査方法を提供することができる。
上記第3の局面によるワイヤロープ検査方法において、好ましくは、ワイヤロープの状態を検知する工程では、第1検知信号と第2検知信号との略同じ位置における差分を取得することにより、ワイヤロープの固有の磁気特性の変化に基づく出力をキャンセルする。このように構成すれば、ワイヤロープの固有の磁気特性の変化に基づく出力をキャンセルして、ワイヤロープの損傷を精度よく検出することが可能なワイヤロープ検査方法を提供することができる。
本発明によれば、上記のように、ワイヤロープの損傷を精度よく検出することができる。
第1実施形態によるワイヤロープ検査装置の構成を示す概略図である。 第1実施形態によるワイヤロープ検査装置により検査されるワイヤロープが使用されるエレベータを示した模式図である。 第1実施形態によるワイヤロープ検査装置の制御的な構成を示すブロック図である。 第1実施形態による磁性体検査装置の磁界印加部および検出部の構成を説明するための図である。 第1実施形態によるワイヤロープの固有の磁気特性について説明するための図である。 第1実施形態によるワイヤロープ検査装置により取得された第1検知信号と、第2検知信号と、第1検知信号および第2検知信号の差分との出力波形をそれぞれ示した図である。 第2実施形態によるワイヤロープ検査システムの制御的な構成を示すブロック図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1〜図6を参照して、第1実施形態によるワイヤロープ検査装置100の構成について説明する。
(ワイヤロープ検査装置の構成)
図1に示すように、ワイヤロープ検査装置100は、検査対象物であるワイヤロープWを検査するように構成されている。ワイヤロープ検査装置100は、ワイヤロープWを定期的に検査するように構成されている。ワイヤロープ検査装置100は、ワイヤロープWの損傷を検査するように構成されている。
なお、ワイヤロープWの損傷とは、スレ、局所的磨耗、素線断線、凹み、腐食、亀裂、折れ等により生じる検知方向に対する(ワイヤロープW内部で傷等が生じた場合の空隙に起因するものを含む)断面積の変化、ワイヤロープWの錆、溶接焼け、不純物の混入、組成変化等により生じる透磁率の変化、その他ワイヤロープWが不均一となる部分を含む広い概念である。
図2に示すように、ワイヤロープ検査装置100は、検査対象物であるワイヤロープWの表面に沿って相対移動させながら、ワイヤロープWを検査する。ワイヤロープWは、エレベータEに使用されている。エレベータEは、カゴ部E1と、ワイヤロープWを巻き上げてカゴ部E1を昇降させる巻上機E2と、カゴ部E1(ワイヤロープW)の位置を検知する位置センサE3とを備えている。エレベータEでは、ワイヤロープWが巻上機E2により移動されるため、ワイヤロープ検査装置100を固定した状態で、ワイヤロープWの移動に伴って、検査が行われる。ワイヤロープWは、ワイヤロープ検査装置100の位置において、X方向に延びるように配置されている。
図3に示すように、ワイヤロープ検査装置100は、検出部1と、電子回路部2とを備えている。検出部1は、一対の受信コイル11および12を有する差動コイル10と、励振コイル13とを含んでいる。電子回路部2は、制御部21と、受信I/F22と、記憶部23と、励振I/F24と、電源回路25と、通信部26とを含んでいる。また、ワイヤロープ検査装置100は、磁界印加部4(図4参照)を備えている。なお、差動コイル10は、請求の範囲の「検知コイル」の一例である。
ワイヤロープ検査装置100には、通信部26を介して外部装置300が接続されている。
図1に示すように、外部装置300は、通信部301と、解析部302と、表示部303とを備えている。外部装置300は、通信部301を介して、ワイヤロープ検査装置100によるワイヤロープWの計測データを受信するように構成されている。また、外部装置300は、受信したワイヤロープWの計測データに基づいて、解析部302により、素線断線、断面積変化などの損傷の種類を解析するように構成されている。また、外部装置300は、解析結果を、表示部303に表示するように構成されている。また、外部装置300は、解析結果に基づいて、異常判定を行い、表示部303に結果を表示するように構成されている。
図4に示すように、ワイヤロープ検査装置100は、差動コイル10によりワイヤロープWの磁界(磁束)の変化を検知するように構成されている。ワイヤロープ検査装置100のコイル近傍には、直流磁化器が配置されないように構成されている。
なお、磁界の変化とは、ワイヤロープWと検出部1とを相対移動させることによる検出部1で検知される磁界の強さの時間的な変化、および、ワイヤロープWに印加する磁界を時間変化させることによる検出部1で検知される磁界の強さの時間的な変化を含む広い概念である。
ワイヤロープ検査装置100は、時間的に互いに異なる2つの時点における測定により得られた検知信号(たとえば、後述する第1検知信号および第2検知信号)に基づいて、ワイヤロープWの検知信号に含まれる雑音データ(固有の磁気特性の変化)を除去するように構成されている。詳細については後述する。
(ワイヤロープの構成、特性)
ワイヤロープWは、磁性を有する素線材料が編みこまれる(たとえば、ストランド編みされる)ことにより形成されている。ワイヤロープWは、X方向に延びる長尺材からなる磁性体である。ワイヤロープWは、劣化による切断が起こるのを防ぐために、状態(傷等の有無)を監視されている。そして、劣化が所定量より進行したワイヤロープWは、交換される。
ワイヤロープWは、固有の磁気特性を有している。固有の磁気特性とは、ワイヤロープWの長手方向(X方向)に直交する断面位置における撚(よ)りの均一度や、鋼材の量の均一度などの違いに起因して、変化する磁気特性である。ここで、ワイヤロープWの撚りの均一度や、鋼材の量の均一度は、経時的に略変化することがない(もしくは経時的に大きく変化しにくい)。したがって、ワイヤロープWは、固有の磁気特性を有することにより、ワイヤロープ検査装置100による時間的に互いに異なる時点における測定毎に、ワイヤロープWの長手方向(X方向)の各位置における出力が、略同じになる(再現性よく計測される)。
具体的には、図5(A)に示すように、ワイヤロープ検査装置100による第1測定により得られたワイヤロープWの長手方向の所定位置における出力と、図5(B)に示すように、第1測定の後の第2測定により得られたワイヤロープWの長手方向の所定位置における出力とが略同じになる。
したがって、ワイヤロープの長手方向(X方向)の略同じ位置における差分を取得すると、固有の雑音データが除去された図5(C)に示すような振幅の小さな出力波形が得られる。すなわち、第1測定時および第2測定時におけるワイヤロープWの互いの固有の磁気特性の変化に基づく出力がキャンセルされて、図5(C)に示すような比較的平坦な出力波形が得られる。このような結果は、第1測定と第2測定との間の期間が、比較的短い期間(数秒、数分)および比較的長い期間(数ヶ月、数年)のいずれの場合でも、同様に得られる。なお、ワイヤロープWが固有の磁気特性を有することは、本発明の発明者が鋭意検討した結果、見出した知見である。
(磁界印加部の構成)
図4に示すように、磁界印加部4は、検査対象物であるワイヤロープWに対して予めY方向(ワイヤロープWの延びる方向に交差する方向)に磁界を印加し磁性体であるワイヤロープWの磁化の大きさおよび方向を整えるように構成されている。また、磁界印加部4は、磁石41および42を含む第1磁界印加部と、磁石43および44を含む第2磁界印加部とを含んでいる。第1磁界印加部(磁石41および42)は、検出部1に対して、ワイヤロープWの延びる方向の一方側(X1方向側)に配置されている。また、第2磁界印加部(磁石43および44)は、検出部1に対して、ワイヤロープWの延びる方向の他方側(X2方向側)に配置されている。
第1磁界印加部(磁石41および42)は、ワイヤロープWの延びる方向(X方向)に交差する面に平行かつY2方向に磁界を印加するように構成されている。第2磁界印加部(磁石43および44)は、ワイヤロープWの延びる方向(X方向)に交差する面に平行かつY1方向に磁界を印加するように構成されている。すなわち、磁界印加部4は、長尺材の長手方向であるX方向と略直交する方向に磁界を印加するように構成されている。
(検出部の構成)
差動コイル10(受信コイル11および12)と、励振コイル13とは、図3に示すように、長尺材からなる磁性体であるワイヤロープWの延びる方向を中心軸として、長手方向に沿うようにそれぞれ複数回巻回されている。また、差動コイル10および励振コイル13は、ワイヤロープWの延びるX方向(長手方向)に沿って円筒形となるように形成される導線部分を含むコイルである。したがって、差動コイル10および励振コイル13の巻回される導線部分の形成する面は、長手方向に略直交している。ワイヤロープWは、差動コイル10および励振コイル13の内部を通過する。また、差動コイル10は、励振コイル13の内側に設けられている。なお、差動コイル10および励振コイル13の配置はこれに限られない。差動コイル10の受信コイル11は、X1方向側に配置されている。また、差動コイル10の受信コイル12は、X2方向側に配置されている。受信コイル11および12は、数mm〜数cm程度の間隔を隔てて配置されている。
励振コイル13は、ワイヤロープWの磁化の状態を励振する。具体的には、励振コイル13に励振交流電流が流されることにより、励振コイル13の内部において、励振交流電流に基づいて発生する磁界がX方向に沿って印加されるように構成されている。
差動コイル10は、一対の受信コイル11および12の差動信号を送信するように構成されている。具体的には、差動コイル10は、ワイヤロープWの磁界の変化を検知して差動信号を送信するように構成されている。差動コイル10は、検査対象物であるワイヤロープWのX方向の磁界の変化を検知して検知信号(電圧)を出力するように構成されている。すなわち、差動コイル10は、磁界印加部4によりY方向に磁界が印加されたワイヤロープWに対して、Y方向に交差するX方向の磁界の変化を検知する。また、差動コイル10は、検知したワイヤロープWのX方向の磁界の変化に基づく差動信号(電圧)を出力するように構成されている。また、差動コイル10は、励振コイル13によって発生する磁界の略全てが検知可能に(入力される様に)配置されている。
ワイヤロープWに欠陥(傷等)が存在する場合は、欠陥(傷等)のある部分でワイヤロープWの全磁束(磁界に透磁率と面積とを掛けた値)が小さくなる。その結果、たとえば、受信コイル11が、欠陥(傷等)のある場所に位置する場合、受信コイル12を通る磁束量が受信コイル11と比較して変化するため、差動コイル10による検知電圧の差の絶対値(差動信号)が大きくなる。一方、欠陥(傷等)のない部分での差動信号は略ゼロとなる。このように、差動コイル10において、欠陥(傷等)の存在をあらわす明確な信号(S/N比の良い信号)が検知される。これにより、電子回路部2は、差動信号の値に基づいてワイヤロープWの欠陥(傷等)の存在を検出することが可能である。
(電子回路部の構成)
図3に示す電子回路部2の制御部21は、ワイヤロープ検査装置100の各部を制御するように構成されている。具体的には、制御部21は、CPU(中央処理装置)などのプロセッサ、メモリ、AD変換器などを含んでいる。
制御部21は、差動コイル10の差動信号を受信して、ワイヤロープWの状態を検知するように構成されている。また、制御部21は、励振コイル13を励振させる制御を行うように構成されている。また、制御部21は、通信部26を介して、ワイヤロープWの状態の検知結果を外部装置300に送信するように構成されている。
受信I/F22は、差動コイル10からの差動信号を受信して、制御部21に送信するように構成されている。具体的には、受信I/F22は、増幅器を含んでいる。また、受信I/F22は、差動コイル10の差動信号を増幅して、制御部21に送信するように構成されている。
励振I/F24は、制御部21からの信号を受信して、励振コイル13に対する電力の供給を制御するように構成されている。具体的には、励振I/F24は、制御部21からの制御信号に基づいて、電源回路25から励振コイル13への電力の供給を制御する。
制御部21は、第1測定において差動コイル10により取得した第1検知信号と、第1測定の後の第2測定において差動コイル10により取得した第2検知信号との略同じ位置における差分に基づいて、ワイヤロープWの状態を検知するように構成されている。具体的には、制御部21は、第1検知信号と第2検知信号との略同じ位置における差分を取得することにより、ワイヤロープWの固有の磁気特性の変化に基づく出力をキャンセルするように構成されている。
また、制御部21は、ワイヤロープWに欠陥があるか否かを判定するように構成されている。また、制御部21は、ワイヤロープWの欠陥(傷等)の大きさを判定する機能を有している。また、制御部21は、検出部1に対するワイヤロープWの相対移動の速度を取得するように構成されている。たとえば、制御部21は、エレベータEの位置を位置センサE3から取得するように構成されていてもよい。この他、ワイヤロープ検査装置100自体にワイヤロープWの位置を検知する位置センサ(図示せず)が設けられていてもよい。記憶部23は、制御部21により、ワイヤロープWの位置情報と、第1検知信号および第2検知信号のそれぞれとを関連付けた検知情報を記憶するように構成されている。
制御部21は、記憶部23から検知情報を取得して、第1測定および第2測定において、ワイヤロープWを検知した位置を互いに略一致させて、第1検知信号と第2検知信号との差分を取得するように構成されている。記憶部23は、HDDまたはSSDなどにより構成することが可能である。
また、制御部21は、第2検知信号に対して、差動コイル10の感度の補正、および、ワイヤロープWを検知した位置の補正を行った上で、第1検知信号と第2検知信号との差分を取得するように構成されている。たとえば、次式により、第1検知信号f(x)と第2検知信号f(x)との差分から、出力データy(x)を取得する。
α×f(x−Δx)−f(x)=y(x)
上記αは、差動コイル10の感度の補正係数である。αは、たとえば、差動コイル10が置かれる環境温度などに応じて所定の値が設定されてもよい。この他、αは、第1検知信号および第2検知信号の出力波形中の代表となるピークを比較して得られる比としてもよい。また、上記Δxは、ワイヤロープWの長手方向(X方向)の位置補正のための値である。Δxは、たとえば、出力波形中の代表となるピークを比較して得られるワイヤロープWの長手方向(X方向)の検知位置のずれの大きさとしてもよい。αおよびΔxは、y(x)の分散が最も小さくなるように設定される。f(x)は、たとえば、初期状態においては、個々のワイヤロープWに対して固有の出力波形を有している。固有の出力波形は、ワイヤロープWの製造時では、素線の透磁率の変化、ワイヤロープWとしての素線の粗密の変化、素線径の変化などによって決まり、ワイヤロープWの取り扱い時では、塑性変形の付与、磁気的な変化などによって決まる。
ここで、制御部21によるワイヤロープWの欠陥の判定方法を説明する。ワイヤロープWの局所に断線やさびがある場合、差動コイル10の受信コイル11および12を通過する磁束が変化する。また、差動コイル10から出力される差動信号は、受信コイル11および12の差分の信号であるため、その差が信号としてあらわれる。制御部21は、この信号を検知して、ワイヤロープWの急激な透磁率変化を検知する。また、制御部21は、ワイヤロープWの急激な透磁率変化に基づいて、ワイヤロープWの急激な構造的変化を検知する。
(ワイヤロープ検査方法)
次に、図6(A)〜(C)を参照して、ワイヤロープWの検査方法について説明する。ワイヤロープWの検査方法は、主に3つの工程(第1工程、第2工程、第3工程)を備えている。以下、順に説明する。
〈第1工程について〉
ワイヤロープWの検査方法は、差動コイル10によりワイヤロープWの磁界の変化を検知して第1検知信号を取得する第1測定を行う第1工程を備えている。第1測定は、ワイヤロープWをエレベータEに使用を開始する前に行ってもよいし、使用を開始した後に行ってもよい。第1工程により、図6(A)に示すような出力波形が得られる。
〈第2工程について〉
ワイヤロープWの検査方法は、第1測定の後に、差動コイル10によりワイヤロープWの磁界の変化を検知して第2検知信号を取得する第2測定を行う第2工程を備えている。なお、第1測定と、第2測定との間の長さは、ワイヤロープWの切断などが生じる比較的長い期間(たとえば数十年)ではなく、ワイヤロープWの損傷の進行を確認できる程度の所定期間(たとえば数ヶ月)に設定するのが好ましい。また、第2測定では、第1測定と同じ条件で、ワイヤロープWの測定(検査)が行われる。たとえば、第2測定では、第1測定と同じ速度でワイヤロープ検査装置100に対してワイヤロープWを移動させる。また、第2測定では、第1測定と同じワイヤロープWの位置から測定(検査)を開始して、第1測定と同じワイヤロープWの位置で測定(検査)を終了する。第2工程により、図6(B)に示すような出力波形が得られる。
図6(B)の出力波形からは、ワイヤロープWに3箇所の損傷があることがわかる。すなわち、第1測定後かつ第2測定前に、ワイヤロープWに3箇所の損傷が発生したことがわかる。また、図6(B)の出力波形からは、損傷箇所以外の部分の出力は、図6(A)に示す出力波形と略同じであることがわかる。
〈第3工程について〉
ワイヤロープWの検査方法は、第1検知信号と第2検知信号との略同じ位置における差分に基づいて、ワイヤロープWの状態を検知する第3工程を備えている。第3工程では、第1検知信号と第2検知信号との略同じ位置における差分を取得することにより、ワイヤロープWの固有の磁気特性の変化に基づく出力をキャンセルする。第3工程により、図6(C)に示すような出力波形が得られる。
図6(C)の出力波形を、図6(B)の出力波形と比較すると、ワイヤロープWの損傷箇所の出力の変化量が相対的に大きくなり、非損傷箇所の出力の変化量を相対的に小さくなっていることがわかる。すなわち、図6(C)の出力波形は、図6(B)の出力波形よりも、ワイヤロープの損傷箇所と非損傷箇所とをより明確に区別可能な態様で出力している。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、互いに略同じ出力が得られる第1測定による第1検知信号および第2測定による第2検知信号の略同じ位置における差分により、第1測定後に生じたワイヤロープWの損傷箇所の出力を除いて、ワイヤロープWの雑音データをキャンセルすることができるので、ワイヤロープWの雑音データ(固有の磁気特性の変化)の影響を受けずに第1測定後に生じたワイヤロープWの損傷を検出することができる。その結果、検知信号に基づく出力波形において、ワイヤロープWの損傷箇所と非損傷箇所とをより明確に区別可能な態様でメリハリを付けて出力することができるので、ワイヤロープWの損傷を精度よく検出することができる。すなわち、上記差分により、出力波形において、ワイヤロープWの損傷箇所の出力の変化量を相対的に大きくし、非損傷箇所の出力の変化量を相対的に小さくすることができるので、ワイヤロープWの損傷を精度よく検出することができる。
第1実施形態では、上記のように、差動コイル10により、ワイヤロープWの固有の磁気特性の変化を検知するように構成され、制御部21は、第1検知信号と第2検知信号との略同じ位置における差分を取得することにより、ワイヤロープWの固有の磁気特性の変化に基づく出力をキャンセルするように構成されている。これにより、ワイヤロープWの固有の磁気特性の変化に基づく出力をキャンセルして、ワイヤロープWの損傷を精度よく検出することができる。
第1実施形態では、上記のように、ワイヤロープWに対して、ワイヤロープWの延びる方向に交差する方向に磁界を印加することによりワイヤロープWの磁化の方向を整える磁界印加部4をさらに備える。これにより、磁界印加部4によりワイヤロープWに対して予め磁界を印加して、ワイヤロープWの損傷等のない部分の磁化を整えることができるので、ワイヤロープ検査装置100による測定毎の出力の再現性をより向上させることができる。その結果、差分によってワイヤロープWの固有の磁気特性の変化をより確実にキャンセルすることができる。すなわち、雑音データの影響をより小さくしてワイヤロープWの損傷を検出することができる。
第1実施形態では、上記のように、第1検知信号および第2検知信号のそれぞれと、ワイヤロープWの位置情報とを関連付けた検知情報を記憶する記憶部23をさらに備え、制御部21は、記憶部23から検知情報を取得して、第1測定および第2測定においてワイヤロープWを検知した位置を互いに略一致させて、第1検知信号と第2検知信号との差分を取得するように構成されている。これにより、検知情報を記憶する記憶部23により、第1検知信号と第2検知信号との略同じ位置における差分を容易に取得することができる。
第1実施形態では、上記のように、制御部21は、第1検知信号または第2検知信号に対して、差動コイル10の感度の補正、および、ワイヤロープWを検知した位置の補正の少なくとも一方を行った上で、第1検知信号と第2検知信号との差分を取得するように構成されている。これにより、感度補正により、第1測定および第2測定が互いに異なる温度環境などで行われた場合でも、第1測定および第2測定の際の差動コイル10の感度レンジを整合させることができるので、第1検知信号と第2検知信号との差分により取得される出力の変化量をより小さくすることができる。また、位置補正により、第1測定および第2測定が互いにワイヤロープWのずれた位置で行われた場合でも、位置ずれの影響を抑制することができるので、第1検知信号と第2検知信号との差分により取得される出力の変化量をより小さくすることができる。これにより、ワイヤロープWの損傷をより一層精度よく検出することができる。
[第2実施形態]
次に、図2および図7を参照して、第2実施形態によるワイヤロープ検査システム200の構成について説明する。この第2実施形態のワイヤロープ検査システム200は、ワイヤロープ検査装置100の制御部21によりワイヤロープWの状態を検知した上記第1実施形態と異なり、検査装置100aからの検知信号を外部装置300aに送信して、外部装置300aによりワイヤロープWの状態を検知する例について説明する。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、図中において同じ符号を付して図示し、その説明を省略する。また、外部装置300aは、請求の範囲の「制御装置」の一例である。
第2実施形態におけるワイヤロープ検査システム200は、図7に示すように、検査装置100aと、外部装置300aとを備えている。
検査装置100aは、差動コイル10と、励振コイル13と、制御部21aと、受信I/F22と、励振I/F24と、電源回路25と、通信部26とを備えている。制御部21aは、通信部26を介して、第1測定により取得した第1検知信号と、第2測定により取得した第2検知信号とを外部装置300aに送信する制御を行う。
外部装置300aは、通信部301と、解析部302と、表示部303と、制御部304とを備えている。制御部304は、通信部301を介して、第1検知信号と第2検知信号とを取得する。制御部304は、検査装置100aにおける第1測定により取得した第1検知信号と、検査装置100aにおける第2測定により取得した第2検知信号との略同じ位置における差分に基づいて、ワイヤロープW(図2参照)の状態を検知するように構成されている。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記第1実施形態と同様に、ワイヤロープWの雑音データをキャンセルして、ワイヤロープWの損傷を精度よく検出することができる。
第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく、請求の範囲によって示され、さらに請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、ワイヤロープをエレベータに使用した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ワイヤロープを、クレーン、吊り橋およびロボットなどのエレベータ以外の構成に使用してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ワイヤロープ検査装置が磁界印加部を備える構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ワイヤロープ検査装置は磁界印加部を備えていなくてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、制御部により感度補正を行った上で第1検知信号および第2検知信号の差分を取得した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部により感度補正を行わなくてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、制御部により位置補正を行った上で第1検知信号および第2検知信号の差分を取得した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部により位置補正を行わなくてもよい。
また、上記第1実施形態では、ワイヤロープ検査装置は外部装置に接続されている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ワイヤロープ検査装置は、外部装置に接続されずに、独立して用いられてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、固定された(移動することのない)ワイヤロープ検査装置(検査装置)に対してワイヤロープを移動させることにより、ワイヤロープを検査した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、固定された(移動することのない)ワイヤロープに対してワイヤロープ検査装置(検査装置)を移動させることにより、ワイヤロープを検査してもよい。
4 磁界印加部
10 差動コイル(検知コイル)
21、304 制御部
23 記憶部
100 ワイヤロープ検査装置
100a 検査装置
200 ワイヤロープ検査システム
300a 外部装置(制御装置)
W ワイヤロープ

Claims (9)

  1. ワイヤロープに対して予め磁界を印加し磁性体である前記ワイヤロープの磁化の大きさおよび方向を整える磁界印加部と、
    第1受信コイルおよび第2受信コイルを有し、前記第1受信コイルを通る磁束により変化する検知電圧と、前記第2受信コイルを通る磁束により変化する検知電圧との差に基づいて、前記ワイヤロープの磁界の変化を検知する検知コイルと、
    第1測定において前記ワイヤロープと前記検知コイルとを相対移動させて前記検知コイルにより取得した第1検知信号と、前記第1測定の後の第2測定において前記ワイヤロープと前記検知コイルとを相対移動させて前記検知コイルにより取得した第2検知信号との略同じ位置における差分に基づいて、前記ワイヤロープの状態を検知する制御部と、を備える、ワイヤロープ検査装置。
  2. 前記検知コイルにより、前記ワイヤロープの固有の磁気特性の変化を検知するように構成され、
    前記制御部は、前記第1検知信号と前記第2検知信号との略同じ位置における差分を取得することにより、前記ワイヤロープの固有の磁気特性の変化に基づく出力をキャンセルするように構成されている、請求項1に記載のワイヤロープ検査装置。
  3. 前記磁界印加部は、前記ワイヤロープに対して、前記ワイヤロープの延びる方向に交差する方向に磁界を印加することにより前記ワイヤロープの磁化の方向を整えるように構成されている、請求項1に記載のワイヤロープ検査装置。
  4. 前記第1検知信号および前記第2検知信号のそれぞれと、前記ワイヤロープの位置情報とを関連付けた検知情報を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記制御部は、前記記憶部から前記検知情報を取得して、前記第1測定および前記第2測定において前記ワイヤロープを検知した位置を互いに略一致させて、前記第1検知信号と前記第2検知信号との差分を取得するように構成されている、請求項1に記載のワイヤロープ検査装置。
  5. 前記制御部は、前記第1検知信号または前記第2検知信号に対して、前記検知コイルの感度の補正、および、前記ワイヤロープを検知した位置の補正の少なくとも一方を行った上で、前記第1検知信号と前記第2検知信号との差分を取得するように構成されている、請求項1に記載のワイヤロープ検査装置。
  6. ワイヤロープに対して予め磁界を印加し磁性体である前記ワイヤロープの磁化の大きさおよび方向を整える磁界印加部と、第1受信コイルおよび第2受信コイルを有し、前記第1受信コイルを通る磁束により変化する検知電圧と、前記第2受信コイルを通る磁束により変化する検知電圧との差に基づいて、前記ワイヤロープの磁界の変化を検知する検知コイルとを含む検査装置と、
    第1測定において前記ワイヤロープと前記検知コイルとを相対移動させて前記検知コイルにより取得した第1検知信号と、前記第1測定の後の第2測定において前記ワイヤロープと前記検知コイルとを相対移動させて前記検知コイルにより取得した第2検知信号との略同じ位置における差分に基づいて、前記ワイヤロープの状態を検知する制御装置とを備える、ワイヤロープ検査システム。
  7. 前記検査装置は、前記検知コイルにより、前記ワイヤロープの固有の磁気特性の変化を検知するように構成され、
    前記制御装置は、前記第1検知信号と前記第2検知信号との略同じ位置における差分を取得することにより、前記ワイヤロープの固有の磁気特性の変化に基づく出力をキャンセルするように構成されている、請求項6に記載のワイヤロープ検査システム。
  8. 磁界印加部によりワイヤロープに対して予め磁界を印加し磁性体である前記ワイヤロープの磁化の大きさおよび方向を整える工程と、
    前記ワイヤロープと第1受信コイルおよび第2受信コイルを有する検知コイルとを相対移動させて、前記検知コイルにより、前記第1受信コイルを通る磁束により変化する検知電圧と、前記第2受信コイルを通る磁束により変化する検知電圧との差に基づいて、前記ワイヤロープの磁界の変化を検知して第1検知信号を取得する第1測定を行う工程と、
    前記第1測定の後に、前記ワイヤロープと前記検知コイルとを相対移動させて、前記検知コイルにより、前記第1受信コイルを通る磁束により変化する検知電圧と、前記第2受信コイルを通る磁束により変化する検知電圧との差に基づいて、前記ワイヤロープの磁界の変化を検知して第2検知信号を取得する第2測定を行う工程と、
    前記第1検知信号と前記第2検知信号との略同じ位置における差分に基づいて、前記ワイヤロープの状態を検知する工程とを備える、ワイヤロープ検査方法。
  9. 前記ワイヤロープの状態を検知する工程では、前記第1検知信号と前記第2検知信号との略同じ位置における差分を取得することにより、前記ワイヤロープの固有の磁気特性の変化に基づく出力をキャンセルする、請求項8に記載のワイヤロープ検査方法。
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