JP7187855B2 - 磁性体検査システム、磁性体検査装置および磁性体検査方法 - Google Patents

磁性体検査システム、磁性体検査装置および磁性体検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、磁性体検査システム、磁性体検査装置および磁性体検査方法に関し、特に、磁性体の磁束を検知する磁性体検査システム、磁性体検査装置および磁性体検査方法に関する。
従来、磁性体の磁束を検知する磁性体検査装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、スチールワイヤロープ(磁性体)の傷み(断線)を検知するためのスチールワイヤロープの断線検出装置(磁性体検査装置)が開示されている。このスチールワイヤロープの断線検出装置は、スチールワイヤロープを磁化した状態で、検査対象物であるスチールワイヤロープに対して、検出コイルを移動させながら、検出コイルによりスチールワイヤロープの磁束を検知(計測)する。このスチールワイヤロープの断線検出装置は、計測波形の値と、しきい値とを比べて、スチールワイヤロープの傷みの有無を判定する。
特開平10-332542号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたスチールワイヤロープの断線検出装置では、スチールワイヤロープの傷みの有無を判定することができる一方、スチールワイヤロープ(磁性体)の傷みの種類までは判定することができないという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、磁性体の傷みの種類を容易に判定することが可能な磁性体検査システム、磁性体検査装置および磁性体検査方法を提供することである。
上記目的を達成するために、鋭意検討した結果、本願発明者は、磁性体の傷みを示す傷み波形では、磁性体の傷みの種類に応じて、傷み波形の特徴量に変化があるという新たな知見を得た。この発明の第1の局面による磁性体検査システムは、この新たな知見を利用して、磁性体の傷みの種類を判定するものである。すなわち、この発明の第1の局面による磁性体検査システムは、磁性体に対して検知部を相対的に移動させながら検知部により磁性体の磁束を検知して、計測波形を取得する磁性体検査装置と、計測波形のうち磁性体の傷みを示す傷み波形の特徴量と傷みの種類との関係を予め記憶している記憶部と、計測された傷み波形から特徴量を抽出し、抽出した特徴量と、記憶部に予め記憶された特徴量との比較に基づいて、磁性体の傷みの種類を判定する処理装置と、を備え、処理装置は、特徴量としての傷み波形の時間軸方向の長さ、および、特徴量としての傷み波形の極性に基づいて、磁性体の傷みの種類を判定するように構成されている。
この発明の第1の局面による磁性体検査システムでは、上記のように構成することにより、磁性体の傷みの種類を判定する場合、磁性体の傷みの種類に応じて、傷み波形の特徴量に変化があることを利用して、磁性体の傷みの種類を容易に判定することができる。その結果、磁性体の傷みの種類を容易に判定することが可能な磁性体検査システムを提供することができる。
また、上記第1の局面による磁性体検査システムでは、上記のように構成することにより、傷み波形の時間軸方向の長さを特徴量として抽出して磁性体の傷みの種類を判定する場合、磁性体の傷みの種類に応じて、傷み波形の時間軸方向の長さに大小があることを利用して、磁性体の傷みの種類を容易に判定することができる。また、傷み波形の極性を特徴量として抽出して磁性体の傷みの種類を判定する場合、磁性体の傷みの種類に応じて、傷み波形の極性が異なることを利用して、磁性体の傷みの種類を容易に判定することができる。
上記傷み波形の時間軸方向の長さ、および、傷み波形の極性に基づいて、磁性体の傷みの種類を判定する構成において、好ましくは、磁性体は、複数の素線により形成されたワイヤロープであり、処理装置は、傷み波形の時間軸方向の長さ、および、傷み波形の極性に基づいて、ワイヤロープの傷みの種類が、素線断線によるワイヤロープの傷み、または、素線断線によるワイヤロープの傷み以外のワイヤロープの傷みであると判定するように構成されている。ここで、本願発明者は、素線断線によるワイヤロープの傷みでは、傷みの範囲が比較的小さいため、傷み波形の時間軸方向の長さが比較的小さいという新たな知見を得た。また、本願発明者は、素線断線によるワイヤロープの傷みでは、ワイヤロープの断面積が減少して磁束が減少するため、傷み波形がこの磁束の減少に対応した特徴的な極性を示すという新たな知見を得た。そこで、上記のように構成すれば、素線断線によるワイヤロープの傷みを示す傷み波形では、傷み波形の時間軸方向の長さが比較的小さいこと、および、磁束の減少に対応した特徴的な極性を示すことを利用して、ワイヤロープの傷みの種類が、素線断線によるワイヤロープの傷み、または、素線断線によるワイヤロープの傷み以外のワイヤロープの傷みであることを容易に判定することができる。
この場合、好ましくは、処理装置は、傷み波形の時間軸方向の長さ、および、傷み波形の極性に基づいて、ワイヤロープの傷みの種類が、素線断線によるワイヤロープの傷み、または、磁性異物付着によるワイヤロープの傷みであると判定するように構成されており、処理装置は、傷み波形の時間軸方向の長さに基づいて、ワイヤロープの傷みの種類が、塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープの傷みであると判定するように構成されている。ここで、本願発明者は、欠片などの磁性異物付着によるワイヤロープの傷みでは、傷みの範囲が比較的小さいため、傷み波形の時間軸方向の長さが比較的小さいという新たな知見を得た。また、本願発明者は、磁性異物付着によるワイヤロープの傷みでは、ワイヤロープの断面積が増加して磁束が増加するため、傷み波形がこの磁束の増加に対応した特徴的な極性を示すという新たな知見を得た。そこで、上記のように構成すれば、磁性異物付着によるワイヤロープの傷みを示す傷み波形では、傷み波形の時間軸方向の長さが比較的小さいこと、および、磁束の増加に対応した特徴的な極性を示すこと、並びに、素線断線によるワイヤロープの傷みを示す傷み波形では、傷み波形の時間軸方向の長さが比較的小さいこと、および、磁束の減少に対応した特徴的な極性を示すことを利用して、ワイヤロープの傷みの種類が、素線断線によるワイヤロープの傷み、または、磁性異物付着によるワイヤロープの傷みであることを容易に判定することができる。また、本願発明者は、キンクなどに起因して生じる塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープの傷みでは、傷みの範囲が比較的大きいため、傷み波形の時間軸方向の長さが比較的大きいという新たな知見を得た。そこで、上記のように構成すれば、塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープの傷みを示す傷み波形では、傷み波形の時間軸方向の長さが比較的大きいことを利用して、ワイヤロープの傷みの種類が、塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープの傷みであることを容易に判定することができる。
上記傷み波形の時間軸方向の長さ、および、傷み波形の極性に基づいて、磁性体の傷みの種類を判定する構成において、好ましくは、検知部は、差動コイルを含み、処理装置は、検知部の差動コイルにより検知された傷み波形の時間軸方向の長さ、および、傷み波形の極性に基づいて、磁性体の傷みの種類を判定するように構成されている。このように構成すれば、差動コイルにより得られた雑音(ノイズ)が少ない傷み波形に基づいてワイヤロープの傷みの種類を判定することができるので、ワイヤロープの傷みの種類をより精度良く判定することができる。また、本願発明者は、差動コイルを用いれば、容易に、素線断線による磁性体の傷みと、磁性異物付着による磁性体の傷みとを判定することができることを見いだした。
上記検知部が差動コイルを含む構成において、好ましくは、傷み波形は、互いに極性が逆の2つの波形部分を有する両側波形であり、処理装置は、傷み波形としての両側波形の時間軸方向の長さ、および、傷み波形としての両側波形の極性の順番に基づいて、磁性体の傷みの種類を判定するように構成されている。このように構成すれば、磁性体の傷みの種類に応じて傷み波形としての両側波形の時間軸方向の長さに大小があること、または、磁性体の傷みの種類に応じて傷み波形としての両側波形の極性の順番が異なることを利用して、磁性体の傷みの種類を容易に判定することができることを本願発明者は見いだした。
上記検知部が差動コイルを含む構成において、好ましくは、傷み波形は、互いに極性が逆の2つの波形部分を有する両側波形を時間軸方向に積分した1つの山なり形状を有する積分波形であり、処理装置は、傷み波形としての積分波形の時間軸方向の長さ、および、傷み波形としての積分波形の極性に基づいて、磁性体の傷みの種類を判定するように構成されている。このように構成すれば、磁性体の傷みの種類に応じて傷み波形としての積分波形の時間軸方向の長さに大小があること、または、磁性体の傷みの種類に応じて傷み波形としての積分波形の極性が異なることを利用して、磁性体の傷みの種類を容易に判定することができることも本願発明者は見いだした。
この発明の第2の局面による磁性体検査装置は、磁性体に対して相対的に移動されながら磁性体の磁束を検知して、計測波形を取得する検知部と、計測波形のうち磁性体の傷みを示す傷み波形の特徴量と傷みの種類との関係を予め記憶している記憶部と、計測された傷み波形から特徴量を抽出し、抽出した特徴量と、記憶部に予め記憶された特徴量との比較に基づいて、磁性体の傷みの種類を判定する処理部と、を備え、処理部は、特徴量としての傷み波形の時間軸方向の長さ、および、特徴量としての傷み波形の極性に基づいて、磁性体の傷みの種類を判定するように構成されている。
この発明の第2の局面による磁性体検査装置では、上記のように構成することにより、第1の局面による磁性体検査システムと同様に、本願発明者による新たな知見に基づいて、磁性体の傷みの種類を容易に判定することが可能な磁性体検査装置を提供することができる。
この発明の第3の局面による磁性体検査方法は、磁性体に対して検知部を相対的に移動させながら検知部により磁性体の磁束を検知して、計測波形を取得するステップと、計測された計測波形のうち磁性体の傷みを示す傷み波形から特徴量を抽出するステップと、抽出した特徴量と、傷み波形の特徴量と傷みの種類との関係を予め記憶している記憶部に予め記憶された特徴量との比較に基づいて、磁性体の傷みの種類を判定するステップと、を備え、磁性体の傷みの種類を判定するステップは、特徴量としての傷み波形の時間軸方向の長さ、および、特徴量としての傷み波形の極性に基づいて、磁性体の傷みの種類を判定するステップを含む。
この発明の第3の局面による磁性体検査方法では、上記のように構成することにより、第1の局面による磁性体検査システムと同様に、本願発明者による新たな知見に基づいて、磁性体の傷みの種類を容易に判定することが可能な磁性体検査方法を提供することができる。
本発明によれば、上記のように、磁性体の傷みの種類を容易に判定することができる。
第1~第3実施形態による磁性体検査システムの構成を示す概略図である。 第1~第3実施形態による磁性体検査装置の構成を示す図である。 第1~第3実施形態による磁性体検査装置の制御的な構成を示すブロック図である。 傷み波形としての両側波形を示す図である。 傷み波形としての積分波形を示す図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1~図4を参照して、第1実施形態による磁性体検査システム300の構成について説明する。
(磁性体検査システムの構成)
図1に示すように、磁性体検査システム300は、検査対象物であり磁性体であるワイヤロープWの傷み(素線断線など)を検査するためのシステムである。磁性体検査システム300は、ワイヤロープWの磁束を計測する磁性体検査装置100と、磁性体検査装置100によるワイヤロープWの磁束の計測結果の表示、および、磁性体検査装置100によるワイヤロープWの磁束の計測結果に基づく解析を行う処理装置200と、を備える。磁性体検査システム300によりワイヤロープWの傷みを検査することにより、目視により確認しにくいワイヤロープWの傷みを確認可能である。なお、ワイヤロープWは、特許請求の範囲の「磁性体」の一例である。
ワイヤロープWは、たとえば、クレーン、エレベータ、吊り橋、ロボットなどに使用されている。ワイヤロープWは、磁性を有する複数の素線により形成されている。具体的には、ワイヤロープWは、複数の素線が編みこまれる(たとえば、ストランド編みされる)ことにより形成されている。ワイヤロープWは、X方向に延びる長尺材からなる磁性体である。ワイヤロープWは、劣化による切断が生じることを未然に防ぐために、磁性体検査装置100により状態を監視されている。磁束の計測の結果、劣化の程度が決められた基準を超えたと判断されるワイヤロープWは、作業者により交換される。
ワイヤロープWは、磁性体検査装置100の位置において、X方向に延びるように配置されている。磁性体検査装置100は、ワイヤロープWの表面に沿ってワイヤロープWに対して相対的にX方向(ワイヤロープWの長手方向)に移動しながら、ワイヤロープWの磁束を計測する。たとえば、クレーンやエレベータに使用されるワイヤロープWのように、ワイヤロープW自体が移動する場合には、磁性体検査装置100をワイヤロープWに対して固定した状態で、ワイヤロープWをX方向に移動させながら、磁性体検査装置100によるワイヤロープWの磁束の計測が行われる。また、吊り橋に使用されるワイヤロープWのように、ワイヤロープW自体が移動しない場合には、ワイヤロープWを磁性体検査装置100に対して固定した状態で、磁性体検査装置100をX方向に移動させながら、磁性体検査装置100によるワイヤロープWの磁束の計測が行われる。これにより、ワイヤロープWの各位置における磁束が計測される。
図2および図3に示すように、磁性体検査装置100は、検知部1と、磁界印加部2(図2参照)と、電子回路部3とを備える。
検知部1は、ワイヤロープWの磁束を検知(計測)する。具体的には、検知部1は、励振コイル11と、一対の受信コイル12aおよび12bを有する差動コイル12とを含む。励振コイル11は、ワイヤロープWの磁化の状態を励振する。励振コイル11は、導線を複数回巻き回したものであり、ワイヤロープWを囲むように、ワイヤロープWの軸心周りに配置されている。励振コイル11は、励振交流電流が流れることにより、内部(輪の内側)にX方向(ワイヤロープWの長手方向、軸方向)に沿った磁界を発生させ、発生させた磁界を内部に配置されたワイヤロープWに印加する。
差動コイル12(受信コイル12aおよび12b)は、励振コイル11により磁界を印加されたワイヤロープWのX方向の磁束を検知(計測)する。差動コイル12の受信コイル12aおよび12bは、それぞれ導線を複数回巻き回したものであり、互いに差動接続されている。差動コイル12の受信コイル12aおよび12bは、ワイヤロープWを囲むように、ワイヤロープWの軸心周りに配置されている。差動コイル12の受信コイル12aおよび12bは、ワイヤロープWに対して相対的にX方向に移動されながら、内部(輪の内側)に配置されたワイヤロープWの内部のX方向の磁束(全磁束)を検知する。差動コイル12は、検知したワイヤロープWのX方向の磁束に応じて、差動信号(検知信号)を電圧として送信する。差動信号は、受信コイル12aからの信号と受信コイル12bからの信号との差を示す信号である。
たとえば、差動コイル12は、受信コイル12aおよび12bの両方がワイヤロープWの正常箇所(傷みがない箇所)に位置する場合、略ゼロの値を有する差動信号を送信する。ワイヤロープWの正常箇所では、ワイヤロープWの全磁束(磁界の大きさに透磁率と面積とを乗算した値)が略同じであるためである。また、たとえば、差動コイル12は、受信コイル12aおよび12bのうちの一方がワイヤロープWの傷み箇所に位置し、他方がワイヤロープWの正常箇所に位置する場合、比較的大きい値(変動する値)を有する差動信号(図4参照)を送信する。ワイヤロープWの傷み箇所では、ワイヤロープWの正常箇所とは全磁束が異なるためである。このように、差動コイル12により、ワイヤロープWの傷み箇所を示す信号(傷み波形Wd(図4参照))を得ることが可能である。傷み波形Wdは、互いに極性が逆の2つの波形部分を有する両側波形(上に凸の波形部分および下に凸の波形部分を1つずつ含む波形)である。また、差動コイル12では、受信コイル12aおよび12bの信号同士の差分を取ることにより、雑音(ノイズ)を打ち消すことができるので、S/N比の良い信号を得ることが可能である。磁性体検査装置100は、ワイヤロープWに対して検知部1の差動コイル12を相対的にX方向に移動させながら、検知部1の差動コイル12によりワイヤロープWの磁束を検知(計測)して、計測波形を取得する。
また、差動コイル12は、励振コイル11の内部(輪の内側)に設けられている。なお、差動コイル12は、励振コイル11の外部(輪の外側)に設けられていてもよい。差動コイル12の受信コイル12aおよび12bは、X1方向側からX2方向側に向かって、この順にX方向に沿って配置されている。
磁界印加部2は、検知部1によりワイヤロープWの磁束を検知する前に、予めワイヤロープWの磁化の大きさおよび方向を整えるように構成されている。これにより、検知部1によるワイヤロープWの磁束の検知時に、磁化の乱れに起因して雑音(ノイズ)が生じることを抑制可能である。また、塑性変形を伴わない成分(着磁、軽い曲げなど)に起因する磁束変化を予め除去可能である。磁界印加部2は、ワイヤロープWに対してY方向(ワイヤロープWの長手方向に直交する方向)に磁界を印加することにより、磁性体の磁化の大きさおよび方向を整える。磁界印加部2は、磁石21および22を有する第1磁界印加部2aと、磁石23および24を有する第2磁界印加部2bとを含む。第1磁界印加部2a(磁石21および22)は、検知部1に対して、X1方向側(ワイヤロープWの長手方向の一方側)に配置されている。また、第2磁界印加部2b(磁石23および24)は、検知部1に対して、X2方向側(ワイヤロープWの長手方向の他方側)に配置されている。第1磁界印加部2aは、磁石21および22により、Y2方向に磁界を印加するように構成されている。第2磁界印加部2bは、磁石23および24により、Y1方向に磁界を印加するように構成されている。
図3に示すように、電子回路部3は、処理部31と、受信I/F(インターフェース)32と、励振I/F33と、電源回路34と、記憶部35と、通信部36とを含む。処理部31は、磁性体検査装置100の各部を制御するように構成されている。処理部31は、CPU(中央処理装置)などのプロセッサ、メモリ、AD変換器などを含む。受信I/F32は、差動コイル12からの差動信号を受信して、処理部31に送信する。受信I/F32は、増幅器を含む。受信I/F32は、増幅器により差動コイル12からの差動信号を増幅して、処理部31に送信する。励振I/F33は、処理部31からの制御信号を受信して、受信した制御信号に基づいて、励振コイル11に対する電力の供給を制御する。電源回路34は、外部から電力を受け取って、励振コイル11などの磁性体検査装置100の各部に電力を供給する。記憶部35は、たとえばフラッシュメモリを含む記憶媒体であり、ワイヤロープWの計測結果(計測データ)などの情報を記憶(保存)する。通信部36は、通信用のインターフェースであり、磁性体検査装置100と処理装置200とを通信可能に接続する。
図1に示すように、処理装置200は、通信部201と、処理部202と、記憶部203と、表示部204とを備える。通信部201は、通信用のインターフェースであり、磁性体検査装置100と処理装置200とを通信可能に接続する。処理装置200は、通信部201を介して、磁性体検査装置100によるワイヤロープWの計測結果(計測データ)を受信する。処理部202は、処理装置200の各部を制御する。処理部202は、CPUなどのプロセッサ、メモリなどを含む。処理部202は、通信部201を介して受信したワイヤロープWの計測結果に基づいて、素線断線などのワイヤロープWの傷みを解析する。記憶部203は、たとえばフラッシュメモリを含む記憶媒体であり、ワイヤロープWの計測結果、処理部202によるワイヤロープWの計測結果の解析結果などの情報を記憶(保存)する。表示部204は、たとえば液晶モニタであり、ワイヤロープWの計測結果、処理部202によるワイヤロープWの計測結果の解析結果などの情報を表示する。
(傷みの種類の判定に関する構成)
図4では、計測波形のうちの傷み波形Wdのグラフを示す。縦軸は、信号強度(電圧など)を示す軸である。横軸は、計測時のワイヤロープWと検知部1の差動コイル12との相対移動量を示す時間軸である。ここで、第1実施形態では、記憶部203には、計測波形のうちワイヤロープWの傷みを示す傷み波形Wdの特徴量と傷みの種類との関係が予め記憶されている。また、図4に示すように、処理装置200の処理部202は、計測された傷み波形Wdから特徴量を抽出し、抽出した特徴量と、記憶部203に予め記憶された特徴量との比較に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類を判定(推定)する。処理装置200の処理部202は、傷み波形Wdから、傷み波形Wdの時間軸方向の長さL、および、傷み波形Wdの極性のうちの少なくとも一方を特徴量として抽出する。また、処理装置200の処理部202は、特徴量として抽出した傷み波形Wdの時間軸方向の長さL、および、傷み波形Wdの極性のうちの少なくとも一方に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類を判定(推定)する。具体的には、処理装置200の処理部202は、傷み波形Wdとしての両側波形の時間軸方向の長さL、および、傷み波形Wdとしての両側波形の極性の順番のうちの少なくとも一方に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類を判定する。傷み波形Wdとしての両側波形の時間軸方向の長さLは、たとえば、両側波形の2つの波形部分のピーク間の長さである。
たとえば、処理装置200の処理部202は、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLに基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類が、塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷みであると判定する。処理装置200の処理部202は、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLが、予め決められた第1しきい値以上である場合、ワイヤロープWの傷みの種類が、塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷みであると判定する。第1しきい値は、実際の検査時と同一の移動速度および検知部1(差動コイル12)の配置により、予め測定しておいた測定結果に基づいて決定される値である。また、この測定時とは異なる移動速度により実際の検査を行う場合、第1しきい値を比例計算により補正して使用してもよい。
また、たとえば、処理装置200の処理部202は、傷み波形Wdの時間軸方向の長さL、および、傷み波形Wdの極性に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類が、磁性異物付着によるワイヤロープWの傷みであると判定する。処理装置200の処理部202は、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLが、予め決められた第2しきい値(<第1しきい値)未満で、かつ、傷み波形Wdとしての両側波形の極性の順番が予め決められた第1順番(図4では、上に凸、下に凸の順)である場合、ワイヤロープWの傷みの種類が、磁性異物付着によるワイヤロープWの傷みであると判定する。第2しきい値は、予め実験などにより求められる値である。
また、たとえば、処理装置200の処理部202は、傷み波形Wdの時間軸方向の長さL、および、傷み波形Wdの極性に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類が、素線断線によるワイヤロープWの傷みであると判定する。処理装置200の処理部202は、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLが、予め決められた第2しきい値未満で、かつ、傷み波形Wdとしての両側波形の極性の順番が予め決められた第2順番(図4では、下に凸、上に凸の順、第1順番とは逆の順番)である場合、ワイヤロープWの傷みの種類が、素線断線によるワイヤロープWの傷みであると判定する。
キンクなどに起因して生じる塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷みでは、磁性異物付着または素線断線によるワイヤロープWの傷みに比べて、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLが数倍程度になる。キンクなどに起因して生じる塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷みでは、磁性異物付着または素線断線によるワイヤロープWの傷みなどの局所的な傷みに比べて、傷みの範囲が大きいためである。
このため、処理装置200の処理部202は、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLに基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類が、塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷み、または、塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷み以外の傷み(磁性異物付着または素線断線によるワイヤロープWの傷み)のいずれであるかを判定可能である。同様に、処理装置200の処理部202は、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLに基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類が、磁性異物付着または素線断線によるワイヤロープWの傷み、もしくは、磁性異物付着または素線断線によるワイヤロープWの傷み以外の傷み(塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷み)のいずれであるかを判定可能である。
なお、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLは、ワイヤロープWの種類(太さなど)に応じて異なると考えられる。このため、磁性体検査装置100が互いに異なる種類の複数のワイヤロープWを検査可能に構成されている場合、磁性体検査装置100が検査可能なワイヤロープWの種類毎の第1しきい値および第2しきい値を処理装置200の記憶部203に記憶させてもよい。
また、磁性異物付着によるワイヤロープWの傷みと、素線断線によるワイヤロープWの傷みとでは、傷み波形Wdが互いに異なる極性を示す。具体的には、磁性異物付着によるワイヤロープWの傷みと、素線断線によるワイヤロープWの傷みとでは、傷み波形Wdとして両側波形の極性の順番が互いに逆の順番になる。磁性異物付着によるワイヤロープWの傷みでは、ワイヤロープWの断面積が増加して磁束が増加する一方、素線断線によるワイヤロープWの傷みでは、ワイヤロープWの断面積が減少して磁束が減少するためである。
このため、処理装置200の処理部202は、傷み波形Wdの極性(傷み波形Wdとしての両側波形の極性の順番)に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類が、磁性異物付着によるワイヤロープWの傷み、または、素線断線によるワイヤロープWの傷みのいずれであるかを判定可能である。なお、磁性異物付着によるワイヤロープWの傷みと、素線断線によるワイヤロープWの傷みとにおいて、傷み波形Wdが示す極性の順番は図4に示す例に限られない。これらの傷みにおいて、傷み波形Wdが示す極性の順番は図4に示す例とは反対であってもよい。傷み波形Wdが示す極性の順番は、差動コイル12の一対の受信コイル12aおよび12bのうちのいずれを基準として信号同士の差分を取るかによるためである。
ワイヤロープWの傷みの種類を判定した後、処理装置200の処理部202は、ワイヤロープWの傷みの種類の判定結果(塑性変形を伴う伸び、磁性異物付着、素線断線など)を出力する。たとえば、処理装置200の処理部202は、ワイヤロープWの傷みの種類の判定結果を表示部204に出力して、ワイヤロープWの傷みの種類の判定結果を表示部204に表示する。また、たとえば、処理装置200の処理部202は、ワイヤロープWの傷みの種類の判定結果を、検査されたワイヤロープWが用いられている装置(エレベータなど)に出力して、ワイヤロープWの傷みの種類の判定結果に応じた動作(停止動作など)をこの装置に行わせる。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、処理装置200を、計測された傷み波形Wdから特徴量を抽出し、抽出した特徴量と、記憶部203に予め記憶された特徴量との比較に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類を判定するように構成する。これにより、ワイヤロープWの傷みの種類を判定する場合、ワイヤロープWの傷みの種類に応じて、傷み波形Wdの特徴量に変化があることを利用して、ワイヤロープWの傷みの種類を容易に判定することができる。その結果、ワイヤロープWの傷みの種類を容易に判定することが可能な磁性体検査システム300を提供することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、処理装置200を、傷み波形Wdから、傷み波形Wdの時間軸方向の長さL、および、傷み波形Wdの極性のうちの少なくとも一方を特徴量として抽出するように構成する。これにより、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLを特徴量として抽出してワイヤロープWの傷みの種類を判定する場合、ワイヤロープWの傷みの種類に応じて、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLに大小があることを利用して、ワイヤロープWの傷みの種類を容易に判定することができる。また、傷み波形Wdの極性を特徴量として抽出してワイヤロープWの傷みの種類を判定する場合、ワイヤロープWの傷みの種類に応じて、傷み波形Wdの極性が異なることを利用して、ワイヤロープWの傷みの種類を容易に判定することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、処理装置200を、傷み波形Wdの時間軸方向の長さL、および、傷み波形Wdの極性に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類が、素線断線によるワイヤロープWの傷み、または、素線断線によるワイヤロープWの傷み以外のワイヤロープWの傷みであると判定するように構成する。ここで、本願発明者は、素線断線によるワイヤロープWの傷みでは、傷みの範囲が比較的小さいため、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLが比較的小さいという新たな知見を得た。また、本願発明者は、素線断線によるワイヤロープWの傷みでは、ワイヤロープWの断面積が減少して磁束が減少するため、傷み波形Wdがこの磁束の減少に対応した特徴的な極性を示すという新たな知見を得た。そこで、上記のように構成することにより、素線断線によるワイヤロープWの傷みを示す傷み波形Wdでは、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLが比較的小さいこと、および、磁束の減少に対応した特徴的な極性を示すことを利用して、ワイヤロープWの傷みの種類が、素線断線によるワイヤロープWの傷み、または、素線断線によるワイヤロープWの傷み以外のワイヤロープWの傷みであることを容易に判定することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、処理装置200を、傷み波形Wdの時間軸方向の長さL、および、傷み波形Wdの極性に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類が、素線断線によるワイヤロープWの傷み、または、磁性異物付着によるワイヤロープWの傷みであると判定するように構成する。そして、処理装置200を、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLに基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類が、塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷みであると判定するように構成する。ここで、本願発明者は、欠片などの磁性異物付着によるワイヤロープWの傷みでは、傷みの範囲が比較的小さいため、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLが比較的小さいという新たな知見を得た。また、本願発明者は、磁性異物付着によるワイヤロープWの傷みでは、ワイヤロープWの断面積が増加して磁束が増加するため、傷み波形Wdがこの磁束の増加に対応した特徴的な極性を示すという新たな知見を得た。そこで、上記のように構成することにより、磁性異物付着によるワイヤロープWの傷みを示す傷み波形Wdでは、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLが比較的小さいこと、および、磁束の増加に対応した特徴的な極性を示すこと、並びに、素線断線によるワイヤロープWの傷みを示す傷み波形Wdでは、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLが比較的小さいこと、および、磁束の減少に対応した特徴的な極性を示すことを利用して、ワイヤロープWの傷みの種類が、素線断線によるワイヤロープの傷み、または、磁性異物付着によるワイヤロープWの傷みであることを容易に判定することができる。また、本願発明者は、キンクなどに起因して生じる塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷みでは、傷みの範囲が比較的大きいため、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLが比較的大きいという新たな知見を得た。そこで、上記のように構成することにより、塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷みを示す傷み波形Wdでは、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLが比較的大きいことを利用して、ワイヤロープWの傷みの種類が、塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷みであることを容易に判定することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、処理装置200を、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLに基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類が、塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷みであると判定するように構成する。ここで、本願発明者は、キンクなどに起因して生じる塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷みでは、傷みの範囲が比較的大きいため、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLが比較的大きいという新たな知見を得た。そこで、上記のように構成することにより、塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷みを示す傷み波形Wdでは、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLが比較的大きいことを利用して、ワイヤロープWの傷みの種類が、塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷みを示す傷み波形Wdであることを容易に判定することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、検知部1を、差動コイル12を含むように構成する。そして、処理装置200を、検知部1の差動コイル12により検知された傷み波形Wdの時間軸方向の長さL、および、傷み波形Wdの極性のうちの少なくとも一方に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類を判定するように構成する。これにより、差動コイル12により得られた雑音(ノイズ)が少ない傷み波形Wdに基づいてワイヤロープWの傷みの種類を判定することができるので、ワイヤロープWの傷みの種類をより精度良く判定することができる。また、本願発明者は、差動コイル12を用いれば、容易に、素線断線によるワイヤロープWの傷みと、磁性異物付着によるワイヤロープWの傷みとを判定することができることを見いだした。
また、第1実施形態では、上記のように、傷み波形Wdは、互いに極性が逆の2つの波形部分を有する両側波形である。そして、処理装置200を、傷み波形Wdとしての両側波形の時間軸方向の長さL、および、傷み波形Wdとしての両側波形の極性の順番のうちの少なくとも一方に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類を判定するように構成する。これにより、ワイヤロープWの傷みの種類に応じて傷み波形Wdとしての両側波形の時間軸方向の長さLに大小があること、または、ワイヤロープWの傷みの種類に応じて傷み波形Wdとしての両側波形の極性の順番が異なることを利用して、ワイヤロープWの傷みの種類を容易に判定することができることを本願発明者は見いだした。
[第2実施形態]
次に、図1および図5を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、傷み波形が両側波形である上記第1実施形態と異なり、傷み波形が両側波形を積分した積分波形である例について説明する。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、図中において同じ符号を付して図示し、その説明を省略する。
(磁性体検査システムの構成)
磁性体検査システム600は、図1に示すように、処理装置500を備える点で、上記第1実施形態の磁性体検査システム300と相違する。また、処理装置500は、処理部502を備える点で、上記第1実施形態の処理装置200と相違する。
第2実施形態では、図5に示すように、傷み波形Wdは、両側波形を時間軸方向に積分した1つの山なり形状を有する積分波形である。処理装置500の処理部502は、傷み波形Wdとしての両側波形を時間軸方向に積分することにより、傷み波形Wdとしての積分波形に変換する。なお、図5では、理解の容易のため、積分波形を実線により示し、元の両側波形を破線により示す。
処理装置500の処理部502は、傷み波形Wdとしての積分波形の時間軸方向の長さL、および、傷み波形Wdとしての積分波形の極性のうちの少なくとも一方に基づいて、磁性体の傷みの種類を判定する。傷み波形Wdとしての積分波形の時間軸方向の長さLは、たとえば、積分波形の半値幅である。
たとえば、処理装置500の処理部502は、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLに基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類が、塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷みであると判定する。処理装置500の処理部502は、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLが、予め決められた第3しきい値以上である場合、ワイヤロープWの傷みの種類が、塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷みであると判定する。なお、第3しきい値は、予め実験などにより求められる値である。
また、たとえば、処理装置500の処理部502は、傷み波形Wdの時間軸方向の長さL、および、傷み波形Wdの極性に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類が、磁性異物付着によるワイヤロープWの傷みであると判定する。処理装置500の処理部502は、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLが、予め決められた第4しきい値(<第3しきい値)未満で、かつ、傷み波形Wdとしての積分波形の極性が予め決められた第1極性(図5では、上に凸)である場合、ワイヤロープWの傷みの種類が、磁性異物付着によるワイヤロープWの傷みであると判定する。なお、第4しきい値は、予め実験などにより求められる値である。
また、たとえば、処理装置500の処理部502は、傷み波形Wdの時間軸方向の長さL、および、傷み波形Wdの極性に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類が、素線断線によるワイヤロープWの傷みであると判定する。処理装置500の処理部502は、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLが、予め決められた第4しきい値未満で、かつ、傷み波形Wdとしての積分波形の極性が予め決められた第2極性(図5では、下に凸、第1極性とは逆の極性)である場合、ワイヤロープWの傷みの種類が、素線断線によるワイヤロープWの傷みであると判定する。
積分波形においても、元の両側波形と同様に、キンクなどに起因して生じる塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷みでは、磁性異物付着または素線断線によるワイヤロープWの傷みに比べて、傷み波形Wdの時間軸方向の長さLが数倍程度になる。
このため、処理装置500の処理部502は、傷み波形Wdとしての積分波形の時間軸方向の長さLに基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類が、塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷み、または、塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷み以外の傷み(磁性異物付着または素線断線によるワイヤロープWの傷み)のいずれであるかを判定可能である。同様に、処理装置500の処理部502は、傷み波形Wdとしての積分波形の時間軸方向の長さLに基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類が、磁性異物付着または素線断線によるワイヤロープWの傷み、もしくは、磁性異物付着または素線断線によるワイヤロープWの傷み以外の傷み(塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープWの傷み)のいずれであるかを判定可能である。
また、積分波形においても、元の両側波形と同様に、磁性異物付着によるワイヤロープWの傷みと、素線断線によるワイヤロープWの傷みとでは、傷み波形Wdが互いに異なる極性を示す。具体的には、磁性異物付着によるワイヤロープWの傷みと、素線断線によるワイヤロープWの傷みとでは、傷み波形Wdとして積分波形の極性が互いに逆になる。
このため、処理装置500の処理部502は、傷み波形Wdとしての積分波形の極性に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類が、磁性異物付着によるワイヤロープWの傷み、または、素線断線によるワイヤロープWの傷みのいずれであるかを判定可能である。なお、磁性異物付着によるワイヤロープWの傷みと、素線断線によるワイヤロープWの傷みとにおいて、傷み波形Wdが示す極性は図5に示す例に限られない。これらの傷みにおいて、傷み波形Wdが示す極性は図5に示す例とは反対であってもよい。傷み波形Wdが示す極性は、差動コイル12の一対の受信コイル12aおよび12bのうちのいずれを基準として信号同士の差分を取るかによるためである。
第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、傷み波形Wdは、互いに極性が逆の2つの波形部分を有する両側波形を時間軸方向に積分した1つの山なり形状を有する積分波形である。そして、処理装置500を、傷み波形Wdとしての積分波形の時間軸方向の長さL、および、傷み波形Wdとしての積分波形の極性のうちの少なくとも一方に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類を判定するように構成する。これにより、ワイヤロープWの傷みの種類に応じて傷み波形Wdとしての積分波形の時間軸方向の長さに大小があること、または、ワイヤロープWの傷みの種類に応じて傷み波形Wdとしての積分波形の極性が異なることを利用して、ワイヤロープWの傷みの種類を容易に判定することができることも本願発明者は見いだした。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[第3実施形態]
次に、図1~図5を参照して、第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、処理装置がワイヤロープの傷みの種類を判定する上記第1実施形態と異なり、磁性体検査装置がワイヤロープの傷みの種類を判定する例について説明する。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、図中において同じ符号を付して図示し、その説明を省略する。
(磁性体検査システムの構成)
磁性体検査システム900は、図1~図3に示すように、磁性体検査装置700と処理装置800とを備える点で、上記第1実施形態の磁性体検査システム300と相違する。また、磁性体検査装置700および処理装置800は、それぞれ、処理部631および処理部802を備える点で、上記第1実施形態の磁性体検査装置100および処理装置200と相違する。
第3実施形態では、記憶部35には、計測波形のうちワイヤロープWの傷みを示す傷み波形Wdの特徴量と傷みの種類との関係が予め記憶されている。また、磁性体検査装置700の処理部631は、計測された傷み波形Wdから特徴量を抽出し、抽出した特徴量と、記憶部35に記憶された特徴量との比較に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類を判定(推定)する。磁性体検査装置700の処理部631は、傷み波形Wdから、傷み波形Wdの時間軸方向の長さL、および、傷み波形Wdの極性のうちの少なくとも一方を特徴量として抽出する。また、磁性体検査装置700の処理部631は、抽出した傷み波形Wdの時間軸方向の長さL、および、傷み波形Wdの極性のうちの少なくとも一方に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類を判定する。磁性体検査装置700の処理部631は、上記第1実施形態のように(図4参照)、傷み波形Wdとしての両側波形に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類を判定してもよい。また、磁性体検査装置700の処理部631は、上記第2実施形態のように(図5参照)、傷み波形Wdとしての積分波形に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類を判定してもよい。第3実施形態においても、ワイヤロープWの傷みの種類の判定方法は、上記第1実施形態または上記第2実施形態と同様である。このため、詳細な説明は省略する。
ワイヤロープWの傷みの種類を判定した後、磁性体検査装置700の処理部631は、ワイヤロープWの傷みの種類の判定結果(塑性変形を伴う伸び、磁性異物付着、素線断線など)を出力する。たとえば、磁性体検査装置700の処理部631は、ワイヤロープWの傷みの種類の判定結果を処理装置800に出力する。処理装置800の処理部802は、たとえば、磁性体検査装置700からのワイヤロープWの傷みの種類の判定結果を表示部204に出力して、ワイヤロープWの傷みの種類の判定結果を表示部204に表示する。また、たとえば、磁性体検査装置700の処理部631は、ワイヤロープWの傷みの種類の判定結果を、検査されたワイヤロープWが用いられている装置(エレベータなど)に出力して、ワイヤロープWの傷みの種類の判定結果に応じた動作(停止動作など)をこの装置に行わせる。
第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記のように、磁性体検査装置700を、計測された傷み波形Wdから特徴量を抽出し、抽出した特徴量と、記憶部35に予め記憶された特徴量との比較に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類を判定する処理部631を備えるように構成する。これにより、上記第1実施形態と同様に、本願発明者による新たな知見に基づいて、ワイヤロープWの傷みの種類を容易に判定することが可能な磁性体検査装置700を提供することができる。
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1~第3実施形態では、磁性体検査システムにおいて検査される磁性体がワイヤロープである例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、磁性体検査システムにおいて検査される磁性体は、ワイヤロープ以外の磁性体であってもよい。
また、上記第1~第3実施形態では、検査対象物であるワイヤロープが、クレーン、エレベータ、吊り橋、ロボットなどに使用される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、検査対象物であるワイヤロープ(磁性体)は、クレーン、エレベータ、吊り橋、ロボット以外に使用されてもよい。
また、上記第1~第3実施形態では、検知部が一対の受信コイルを有する差動コイルを含む例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、検知部が単一のコイルにより構成された検知コイルを含んでいてもよい。単一のコイルにより構成された検知コイルによりワイヤロープ(磁性体)の磁束を検知する場合にも、磁性体の傷みの種類に応じて、傷み波形の時間軸方向の長さに大小が生じる。このため、傷み波形の時間軸方向の長さに基づいて、ワイヤロープ(磁性体)の傷みの種類を判定可能である。
また、上記第1~第3実施形態では、傷み波形の時間軸方向の長さ、および、傷み波形の極性のうちの少なくとも一方に基づいて、塑性変形を伴う伸びによるワイヤロープの傷み、磁性異物付着によるワイヤロープの傷み、および、素線断線によるワイヤロープの傷みの3つの傷みを判定(推定)する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、これら3つの傷みの全部を必ずしも判定(推定)しなくてもよい。たとえば、これら3つの傷みのうちの少なくとも1つを判定(推定)してもよい。また、本発明では、傷み波形の時間軸方向の長さ、および、傷み波形の極性のうちの少なくとも一方に基づいて、これら3つの傷み以外の傷みを判定(推定)してもよい。たとえば、傷み波形の時間軸方向の長さ、および、傷み波形の極性のうちの少なくとも一方に基づいて、プレス(ワイヤロープに対する圧縮)によるワイヤロープの傷みを判定してもよい。
1 検知部
12 差動コイル
35 記憶部
100、700 磁性体検査装置
200、500、800 処理装置
203 記憶部
300、600、900 磁性体検査システム
631 処理部
L 傷み波形の時間軸方向の長さ
W ワイヤロープ(磁性体)
Wd 傷み波形

Claims (8)

  1. 磁性体に対して検知部を相対的に移動させながら前記検知部により前記磁性体の磁束を検知して、計測波形を取得する磁性体検査装置と、
    前記計測波形のうち前記磁性体の傷みを示す傷み波形の特徴量と傷みの種類との関係を予め記憶している記憶部と、
    計測された前記傷み波形から前記特徴量を抽出し、抽出した前記特徴量と、前記記憶部に予め記憶された前記特徴量との比較に基づいて、前記磁性体の傷みの種類を判定する処理装置と、を備え、
    前記処理装置は、前記特徴量としての前記傷み波形の時間軸方向の長さ、および、前記特徴量としての前記傷み波形の極性に基づいて、前記磁性体の傷みの種類を判定するように構成されている、磁性体検査システム。
  2. 前記磁性体は、複数の素線により形成されたワイヤロープであり、
    前記処理装置は、前記傷み波形の時間軸方向の長さ、および、前記傷み波形の極性に基づいて、前記ワイヤロープの傷みの種類が、素線断線による前記ワイヤロープの傷み、または、素線断線による前記ワイヤロープの傷み以外の前記ワイヤロープの傷みであると判定するように構成されている、請求項に記載の磁性体検査システム。
  3. 前記処理装置は、前記傷み波形の時間軸方向の長さ、および、前記傷み波形の極性に基づいて、前記ワイヤロープの傷みの種類が、素線断線による前記ワイヤロープの傷み、または、磁性異物付着による前記ワイヤロープの傷みであると判定するように構成されており、
    前記処理装置は、前記傷み波形の時間軸方向の長さに基づいて、前記ワイヤロープの傷みの種類が、塑性変形を伴う伸びによる前記ワイヤロープの傷みであると判定するように構成されている、請求項に記載の磁性体検査システム。
  4. 前記検知部は、差動コイルを含み、
    前記処理装置は、前記検知部の前記差動コイルにより検知された前記傷み波形の時間軸方向の長さ、および、前記傷み波形の極性に基づいて、前記磁性体の傷みの種類を判定するように構成されている、請求項2または3に記載の磁性体検査システム。
  5. 前記傷み波形は、互いに極性が逆の2つの波形部分を有する両側波形であり、
    前記処理装置は、前記傷み波形としての前記両側波形の時間軸方向の長さ、および、前記傷み波形としての前記両側波形の極性の順番に基づいて、前記磁性体の傷みの種類を判定するように構成されている、請求項に記載の磁性体検査システム。
  6. 前記傷み波形は、互いに極性が逆の2つの波形部分を有する両側波形を時間軸方向に積分した1つの山なり形状を有する積分波形であり、
    前記処理装置は、前記傷み波形としての前記積分波形の時間軸方向の長さ、および、前記傷み波形としての前記積分波形の極性に基づいて、前記磁性体の傷みの種類を判定するように構成されている、請求項に記載の磁性体検査システム。
  7. 磁性体に対して相対的に移動されながら前記磁性体の磁束を検知して、計測波形を取得する検知部と、
    前記計測波形のうち前記磁性体の傷みを示す傷み波形の特徴量と傷みの種類との関係を予め記憶している記憶部と、
    計測された前記傷み波形から前記特徴量を抽出し、抽出した前記特徴量と、前記記憶部に予め記憶された前記特徴量との比較に基づいて、前記磁性体の傷みの種類を判定する処理部と、を備え、
    前記処理部は、前記特徴量としての前記傷み波形の時間軸方向の長さ、および、前記特徴量としての前記傷み波形の極性に基づいて、前記磁性体の傷みの種類を判定するように構成されている、磁性体検査装置。
  8. 磁性体に対して検知部を相対的に移動させながら前記検知部により前記磁性体の磁束を検知して、計測波形を取得するステップと、
    計測された前記計測波形のうち前記磁性体の傷みを示す傷み波形から特徴量を抽出するステップと、
    抽出した前記特徴量と、前記傷み波形の特徴量と傷みの種類との関係を予め記憶している記憶部に予め記憶された前記特徴量との比較に基づいて、前記磁性体の傷みの種類を判定するステップと、を備え、
    前記磁性体の傷みの種類を判定するステップは、前記特徴量としての前記傷み波形の時間軸方向の長さ、および、前記特徴量としての前記傷み波形の極性に基づいて、前記磁性体の傷みの種類を判定するステップを含む、磁性体検査方法。
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