JP6878593B2 - 体外診断システムの吸引プローブの洗浄方法、体外診断方法及び体外診断システム - Google Patents

体外診断システムの吸引プローブの洗浄方法、体外診断方法及び体外診断システム Download PDF

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Description

本明細書に開示されているのは、体外診断システムの吸引プローブを洗浄する方法、体外診断方法及び体外診断システムである。
生体外診断試験は臨床判断に大きな影響を与え、極めて重要な情報を医師に提供する。特に、救命救急の現場では、迅速で正確な試験結果を提供することが非常に重要である。生体外診断試験は通常、前分析機器、後分析機器、及び、さらには分析機器などの、1つ又は複数の生体試料及び/又は1つ又は複数の試薬に対して1つ又は複数の処理ステップ/ワークフローステップを実行するように動作可能な機器を使用して実施される。
分析機器/分析装置は、測定値を取得するように構成される。分析装置は、様々な化学的、生物学的、物理的、光学的、又は他の技術的な手順により、試料又はその成分のパラメータ値を特定するように動作可能である。分析装置は、試料のパラメータ又は少なくとも1つの分析対象のパラメータを測定して、取得された測定値を返すように動作可能であり得る。分析装置により返される可能性のある分析結果の一覧として、これらに限定されないが、試料内における分析対象の濃度、(検出レベルを上回る濃度に対応する)試料内における分析対象の存在を示すデジタル(はい、又は、いいえ)の結果、光学パラメータ、DNA又はRNA塩基配列、タンパク質又は代謝産物の質量分光測定により得られるデータ、及び、様々な種類の物理的又は化学的パラメータが挙げられる。分析機器は、試料及び/又は試薬のピペット操作、投与、及び混合を補助するユニットを備えていてもよい。分析装置は、分析を実施するために試薬を保持する試薬保持ユニットを備えていてもよい。試薬は、例えば、貯蔵区画又はコンベヤ内の適切なソケット又は位置に配置された、個々の試薬又は一群の試薬を収容するコンテナ又はカセットの形態で構成されていてもよい。これは、消耗品である供給ユニットを備えていてもよい。分析装置は、処理及び検出システムを備えていてもよく、そのワークフローは、特定の種類の分析に最適化される。このような分析装置の例は、化学的又は生物学的反応の結果を検出するために、又は、化学的又は生物学的反応の進行を観察するために使用される、臨床化学分析装置、凝固化学分析装置、免疫化学分析装置、尿分析装置、核酸分析装置である。
自動分析装置では、同じ吸引プローブやノズルを繰り返し使用して試料や試薬などの流体を分注するために、異なる流体を吸引する前にノズル先端の洗浄を行う。ノズル先端が十分に洗浄されていないと、前の試料成分が次の試料に持ち越され、測定精度が悪化する(キャリーオーバー)。このキャリーオーバーは、吸引プローブに付着し、通常の吸引プローブ洗浄では除去されない、流体中に見られるタンパク質/脂質/その他の物質によって引き起こされ得る。汚染の臨床的意義は、試験が行われているアッセイの感度/検出レベルに依存する。そのため、通常、非常に低い濃度で分析物を測定するアッセイは影響を受け、汚染が緩和できないようであれば、患者結果の誤報告につながる場合もある。
洗浄効率を向上させるために超音波振動を用いて吸引プローブを洗浄する方法が、例えば、特開平4−169850号公報及び特開2010−133727号公報に開示されている。超音波振動による洗浄効果は、主に、キャビテーションによるものであり、液体に生じた圧力差によって気泡が発生したり消滅したりする現象である。
しかしながら、上記開示の方法では、洗浄ムラを抑制しつつ高い洗浄効果を得ることは困難である。また、キャビテーション効果は主に吸引プローブの外面をターゲットとしているので、超音波洗浄は吸引プローブの内面も洗浄するのに効果的ではない。特に、吸引プローブの洗浄に採用される既知の方法は、洗浄ステップを実行するのに必要な時間のために、0.1ppmを超える残留汚染、そして分析システムの減速を引き起こす場合が多い。いずれの結果も、日常的な実験室での作業について許容できるものではなく、例えば、使い捨てチップの使用など、より抜本的かつ費用のかかる次善策を講じる必要性が生じる場合がある。
開示された方法及びシステムの実施形態は、0.1ppmよりはるかに低い残留キャリーオーバーレベルで、吸引プローブの外面及び内面の両方に対して高い洗浄効果を提供することを目的とする。また、システムの分析又は診断プロセスを遅らせることなく、洗浄ムラを抑制することが可能である。
本明細書に開示されているのは、体外診断システムの吸引プローブを洗浄する方法、体外診断方法及び体外診断システムである。
開示された体外診断システムの吸引プローブを洗浄する方法、体外診断方法及び体外診断システムの実施形態は、独立請求項の特徴を有する。本発明のさらなる実施形態は、独立した方法で、もしくは任意の組み合わせで実現されてもよく、従属請求項に開示されている。
以下で使用される場合において、「有する」、「備える」、もしくは「含む」という用語、又は、その任意のあらゆる文法上の活用形は、非排他的な手法で使用される。従って、これらの用語は、これらの用語により導入される特徴に加えて、この文脈において説明される実体においてさらなる特徴が存在しない場合と、1つ又は複数のさらなる特徴が存在する場合との両方を表し得る。一例として、「AがBを有する」、「AがBを備える」、及び「AがBを含む」という表現は、A内においてBに加えて他の構成要素が存在しない場合(すなわち、AがBのみからなる、及び排他的にBからなる場合)と、実体A内においてBに加えて、構成要素C、構成要素C及びD、又は、また別のさらなる構成要素などの1つ又は複数のさらなる構成要素が存在する場合との両方を表し得る。
さらに、「少なくとも1つの」、もしくは「1つ又は複数の」という用語、又は、特徴又は構成要素が1つ又は1つ以上存在し得ることを示す同様の表現は、それぞれの特徴又は構成要素を導入するときに、通常は一度だけ使用されることに留意されたい。以下、多くの場合において、それぞれの特徴又は構成要素を参照するとき、それぞれの特徴又は構成要素が1つ又は1つ以上存在し得るという事実にかかわらず、「少なくとも1つの」又は「1つ又は複数の」という表現は繰り返されない。
さらに、以下で使用される場合において、「特に」、「より詳細に」、「具体的に」、「より具体的に」という用語、又は、同様の用語は、代替的な可能性を制限することなく、追加的/代替的な特徴に関連して使用される。従って、これらの用語により導入される特徴は、追加的/代替的な特徴であり、決して特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。本発明は、当業者が認識するように、代替的な特徴を使用することにより実施されてもよい。同様に、「本発明の一実施形態」又は同様の表現により導入される特徴は、本発明の代替的な実施形態に関するいかなる限定も伴わない、本発明の範囲に関するいかなる限定も伴わない、このような手法により導入される特徴を、本発明の他の追加的/代替的な、又は非追加的/代替的な特徴と組み合わせる可能性に関するいかなる限定も伴わない、追加的/代替的な特徴であることが意図される。
開示された体外診断システムの吸引プローブを洗浄する方法によれば、吸引プローブは、流体を収容する内部空間を形成する外面と内面を含み、この方法は、
−外面が少なくとも部分的に第1の洗浄液に浸漬するように、吸引プローブを第1の洗浄液に浸す工程と、
−一定量の第1の洗浄液を吸引プローブの内部空間に吸引する工程と、
−第1の洗浄液を介して吸引プローブの外面に超音波振動を伝搬させる工程と、
−吸引プローブの外面と内面を第2の洗浄液ですすぐ工程と、
を備えている。
「吸引プローブ」という用語は、本明細書で使用される場合、試料や試薬などの流体を引き出す又は吸引するよう構成された装置を指す。このため、通常、吸引プローブはピペッターの一部であり、可動アームに固定され、上方から試料容器に浸され、適量の試料が、化学反応、生体反応などを開始するための反応容器などの所定の位置へと、移送針又は移送ノズルとしても知られるプローブ内に吸引され移送される。
「浸漬」という用語は、本明細書で使用される場合、構造部材を流体に浸すプロセスを指す。従って、開示された方法では、第1の洗浄液がプローブの少なくとも外面に接触するように、プローブを第1の洗浄液に浸す。
「吸引する」という用語は、本明細書で使用される場合、流体を所定の容積又は空間に引き込む又は吸い込むプロセスを指す。従って、開示された方法では、第1の洗浄液はプローブの内部に引き込まれる又は吸い込まれる。
「超音波振動を伝搬する」という用語は、本明細書で使用される場合、構造部材を超音波にさらすプロセスを指す。超音波は、人間の聴覚の上限より高い周波数の音波である。この上限は人それぞれ異なり、約20kHzである。従って、開示された方法では、プローブの外面が超音波振動にさらされる。
「すすぐ」という用語は、本明細書で使用される場合、構造部材の表面を洗浄するプロセスを指す。従って、開示された方法では、プローブの外面と内面は、一般的には第1の洗浄液とは異なる第2の洗浄液で洗浄される。
従って、吸引プローブ表面は、内部及び外部の汚染を除去するために、超音波放射の存在下で第1の洗浄液中で徹底的に洗浄される。そして、次の試料を吸引する前に吸引プローブを洗浄する。第1の洗浄液の存在下で超音波振動を印加すると、吸引プローブの外表面のキャビテーションや洗浄が引き起こされる。超音波振動の印加に加えて、第1の洗浄液を吸引プローブ内に吸引することは、吸引プローブの内表面を洗浄するのにも効果的である。従って、超音波の周波数及び洗浄プロセスのサイクル時間は、数秒などのかなり短い時間内に効果的な洗浄を行えるように最適化されてもよく、これにより、分析プロセスを遅らせることなく日常的な使用に適した方法となる。
上記方法の個々の工程については、いずれか1つ又は複数の工程が繰り返されてもよい。従って、上述した利点及び効果を高めることができる。特に、内面の洗浄をさらに効果的に行うために、第1の洗浄液の吸引を複数回、例えば、少なくとも2回繰り返すことが有利となり得る。この場合、第1の洗浄液を吸引する工程は、第1の洗浄液を吐出する工程と、第2の洗浄液でノズルをすすぐ工程とを交互に行ってもよい。また、特定のノズル構造、例えば、内径や材料、並びに、速度などの吸引条件に応じて、超音波振動の伝搬中に、例えば、吸込み端スピットを介して第1の洗浄液の吸引を行う、又は、連続的に吸引及び分注工程を繰り返すことは、キャビテーション効果をある程度部分的にノズルの内側にも伝達するというさらなる利点を有し、それによってさらに効果的な洗浄を行うことができる。
第1の洗浄液は、化学的に攻撃的な(chemically aggressive)流体であってもよい。「化学的に攻撃的な流体」という用語は、本明細書で使用される場合、プローブの表面に位置する潜在的な汚染物質に対して攻撃的である任意の流体を指す。従って、プローブの表面に付着しているあらゆる汚染物質を確実に除去することができる。
第1の洗浄液は、アルカリ性溶液であってもよい。例えば、第1の洗浄液は、水酸化ナトリウム溶液である。
アルカリ性溶液は洗剤を含み得る。「洗剤」という用語は、本明細書で使用される場合、希釈溶液中で洗浄特性を有する界面活性剤又は界面活性剤の混合物を指す。
第2の洗浄液は、水であってもよい。従って、プローブは、第2の洗浄液での処理後すぐに使用可能である。
開示された体外診断方法によれば、再利用可能な吸引プローブを用いて異なる試験流体又は異なる分割量の試験流体を順次吸引する工程を備え、テスト流体の吸引前及び/又は吸引後、及び/又は、メンテナンス間隔で上記いずれかの工程に従って、吸引プローブを洗浄する工程をさらに備えている。従って、重大なキャリーオーバー効果の恐れなく吸引プローブを再利用できるよう、吸引プローブの表面上の汚染物質を除去することができる。
上記方法は、免疫化学検査、臨床化学検査、核酸検査、凝固検査、血液検査、質量分析検査のうちの少なくとも1つ又は任意の2つ以上を組み合わせて実行する工程をさらに備えていてもよい。従って、この洗浄方法は、複数の異なる分析試験と統合してもよい。
開示された体外診断方法によれば、キャリーオーバーに対する感受性が低い診断検査とキャリーオーバーに対する感受性が高い診断検査とを行う工程と、異なるそれぞれの試験流体を再利用可能な吸引プローブで順次吸引する工程と、診断検査間に吸引プローブを洗浄する工程とを備え、キャリーオーバーに対する感受性の高い診断検査を実施する前に吸引プローブを洗浄する工程は、上記いずれかの工程に従って行われ、キャリーオーバーに対する感受性の低い診断検査を実施する前に吸引プローブを洗浄する工程は、第2の洗浄液で吸引プローブの外面と内面をすすぐ工程だけを含む。従って、この洗浄方法は、必要に応じて各プロセスに適合し得る。
キャリーオーバーに対する感受性が低い診断検査は臨床化学検査であってもよく、キャリーオーバーに対する感受性が高い診断検査は免疫化学検査であってもよい。従って、この洗浄方法は、かなり敏感な検査にさえも適合し得る。
開示された体外診断システムによれば、
流体を収容する内部空間を形成する外面と内面を有する吸引プローブと、
第1の洗浄液を保持する第1の洗浄室と、第1の洗浄液を介して吸引プローブの外面に超音波振動を伝搬させる超音波振動子を含む超音波洗浄器とを備える第1のプローブ洗浄ステーションと、
第2の洗浄液で吸引プローブのすすぎを行うための第2の洗浄室を備える第2のプローブ洗浄ステーションと、
を備えている。
「プローブ洗浄ステーション」という用語は、本明細書で使用される場合、ワークフローがプローブの洗浄工程を備える診断システム内の任意の場所又は位置を指す。
「洗浄室」という用語は、本明細書で使用される場合、所定量の洗浄液を保持するよう構成された任意の容器を指す。
「超音波洗浄器」という用語は、本明細書で使用される場合、物品を洗浄するために超音波及び適切な洗浄溶剤を使用するよう構成された任意の装置を指す。超音波洗浄では、高周波圧力(音波)波により生じるキャビテーション気泡を用いて液体を攪拌する。この攪拌によって、金属、プラスチック、ガラス、ゴム、セラミックなどの基板に付着している汚染物質に対して大きな力を生じさせる。
「超音波振動子」という用語は、本明細書で使用される場合、超音波振動を放射するよう構成された装置を指す。振動とは、平衡点を中心に振動が発生する機械的現象である。この振動は、周期的であってもランダムであってもよい。
従って、システムは、内部及び外部の汚染を除去するために、超音波振動の存在下で第1の洗浄液中の吸引プローブ表面を徹底的に洗浄するのに適している。吸引プローブは、その後、次の試料を吸引する前に洗浄されてもよい。第1の洗浄液の存在下で超音波振動を印加すると、吸引プローブの外面のキャビテーションや洗浄が引き起こされる。超音波振動の印加に加えて、第1の洗浄液を吸引プローブ内に吸引することは、吸引プローブの内表面を洗浄するのにも効果的である。従って、超音波の周波数及び洗浄プロセスのサイクル時間は、数秒などのかなり短い時間内に効果的な洗浄を行えるように最適化されてもよく、これにより、分析プロセスを遅らせることなく日常的な使用に適したシステムとなる。
超音波振動子は、洗浄ヘッドを備えてもよく、この洗浄ヘッドは、縦本体と、この縦本体から突出し、第1の洗浄室内及び第1の洗浄液内に挿入可能な先端部とを備える。この先端部は、第1の洗浄室に挿入されたときに第1の洗浄液で充填可能であり、吸引プローブの少なくとも一部を挿入可能な、吸引プローブの直径よりも大きい直径を有する貫通孔を備えている。言い換えれば、洗浄ヘッドは、円筒形状と同様にプローブを取り囲む形状を有している。先端部の円筒部分には、プローブの先端よりも大きな直径の穴が開けられている。従って、洗浄ヘッドは、プローブ挿入口となる中空部を有し、この中空部にプローブを挿入することができ、中空部に第1の洗浄液が充填される。プローブの洗浄は、プローブを中空部に挿入した状態で洗浄ヘッドを振動させることにより行うことができる。これにより、超音波振動がプローブにかなり短い距離で伝搬し、プローブを均一に(洗浄ムラを抑制して)効果的に洗浄することができる。
超音波振動子は、超音波振動を発生させて、その超音波振動を洗浄ヘッドを介して孔内の第1の洗浄液に伝搬させ、第1の洗浄液を介して穴に挿入された吸引プローブに伝搬させる、洗浄ヘッドに接続された少なくとも後部マスと前部マスとの間に固定された1つ又は複数の圧電素子を備えていてもよい。これにより、超音波振動子を効果的に駆動し得る。
前部マスはテーパ形状を有していてもよい。つまり、前部マスは、圧電素子側と先端側とで直径が変化する形状を有していてもよい。これにより、圧電素子の発生振幅を増幅することができる。
上記体外診断システムは、超音波振動子を駆動し、第1の洗浄室内の第1の洗浄液の振動周波数及び/又は温度が所定の範囲内に維持されるように制御するコントローラをさらに備えていてもよい。従って、超音波振動子の動作の自動化と確実な制御が可能となる。
この体外診断システムは、生体試料を分析する少なくとも1つの自動分析装置を備えていてもよい。この少なくとも1つの自動分析装置は、
再利用可能なプローブである第1の吸引プローブとしての吸引プローブによって生体試料を反応容器に吸引及び分注する第1の吸引ユニットと、
使い捨てチップである第2の吸引プローブによって生体試料の吸引及び分注を行う第2の吸引ユニットと、
超音波洗浄器と第1及び第2の吸引ユニットとを制御するコントローラと、
を備え、
超音波洗浄器は、第1の吸引プローブを洗浄するための第1の洗浄液を供給する供給部をさらに備え、
コントローラは、第1の吸引ユニットと第2の吸引ユニットのどちらが先に生体試料を吸引するかを決定し、
コントローラは、同じ試料容器内の生体試料がまずは第1の吸引ユニットによって吸引され、次に第2の吸引ユニットによって吸引されると決定した場合、超音波洗浄器を制御して、第1の吸引ユニットが生体試料を吸引する前に第1の吸引プローブの外面に超音波振動を伝搬する。
このように、開示されたプローブの洗浄原理は、自動分析装置のワークフローにうまく統合され得る。
第1の吸引ユニットは、生体試料を第1のグループの第1の反応容器のうちの1つに分注し、第2の吸引ユニットは、生体試料を第1のグループとは異なる第2のグループの第2の反応容器のうちの1つに分注する。第1の反応容器は、比色分析検査項目に用いられ、第2の反応容器は、免疫検査項目に用いられる。従って、プローブの洗浄は、各反応工程及び位置の間で行われてもよい。
上記体外診断システムは、複数の試料容器を第1及び第2の吸引ユニットに移送する試料移送ユニットをさらに備えていてもよい。従って、開示されたプローブの洗浄原理は、高度に自動化された機器や装置に統合され得る。
上記体外診断システムは、第1の吸引ユニット、第1のプローブ洗浄ステーション、第2のプローブ洗浄ステーションを含む第1の自動分析装置と、それぞれの第1のプローブ洗浄ステーション及び第2のプローブ洗浄ステーションを含む第2の吸引ユニットを含む第2の自動分析装置とをさらに備えていてもよい。試料移送ユニットは、第1及び第2の自動分析装置の間に少なくとも1つの試料容器を有する少なくとも1つのキャリアを移送するよう構成されている。
上記体外診断システムは、免疫検査項目に対応する第1の吸引プローブの洗浄条件を設定し、洗浄条件の1つとして、超音波振動子が第1の吸引プローブの外面に超音波振動を伝搬するか否かを選択する設定ユニットをさらに備えていてもよい。同一の生体試料に対して、超音波振動子が超音波振動を伝搬することが選択された免疫検査項目と比色検査項目とが要求される場合、そして、生体試料が同じ試料容器から、最初に第1の吸引ユニットにより吸引され、次に第2の吸引ユニットにより吸引される場合、コントローラは、超音波洗浄器を制御して、第1の吸引ユニットが生体試料を吸引する前に超音波振動を第1の吸引プローブの外面に伝搬させる。
免疫検査項目の優先吸引フラグは、設定ユニットによって免疫検査項目の分析条件として設定されてもよく、優先吸引フラグがオンであり、かつ、超音波振動子が超音波振動を伝搬することが選択されていない免疫検査項目と、比色分析検査項目とが同一の生体試料に対して要求された場合、コントローラは、生体試料がまずは第2の吸引ユニットへ、次に第1の吸引ユニットへという順番で移送されるよう試料移送ユニットを制御する。
本発明は、プログラムがコンピュータ又はコンピュータネットワーク上で実行される場合に、本明細書に含まれる1つ又は複数の実施形態において本発明に係る方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令を含むコンピュータプログラムをさらに開示及び提案する。具体的には、このコンピュータプログラムは、コンピュータ可読データ記憶媒体に格納されていてもよい。従って、具体的には、コンピュータ又はコンピュータネットワークを用いることにより、好ましくは、コンピュータプログラムを用いることにより、上述の方法の工程のうちの1つ、2つ以上、もしくは全工程を実行してもよい。本発明は、さらに、プログラムがコンピュータ又はコンピュータネットワーク上で実行される場合に、本明細書に含まれる1つ又は複数の実施形態において本発明に係る方法を実行するために、プログラムコード手段を有するコンピュータプログラム製品を開示及び提案する。具体的には、このプログラムコード手段は、コンピュータ可読データ記憶媒体に格納されていてもよい。
さらに、本発明は、データ構造を記憶したデータ記憶媒体を開示及び提案し、そのデータ記憶媒体は、コンピュータ又はコンピュータネットワークの作業メモリやメインメモリなど、コンピュータ又はコンピュータネットワークにロードした後、本明細書に開示された1つ又は複数の実施形態に係る方法を実行し得る。
本発明は、プログラムがコンピュータ又はコンピュータネットワーク上で実行される場合に、本明細書で開示される1つ又は複数の実施形態に係る方法を実行するために、機械可読記憶媒体に格納されたプログラムコード手段を有するコンピュータプログラム製品をさらに提案及び開示する。コンピュータプログラム製品とは、本明細書で使用される場合、取引可能な製品としてのプログラムを指す。この製品は、一般に、紙の形態などの任意の形態で、もしくは、コンピュータ可読データ記憶媒体上に存在していればよい。具体的には、コンピュータプログラム製品は、データネットワークを介して配布されてもよい。
最後に、本発明は、本明細書に開示された1つ又は複数の実施形態に係る方法を実行するために、コンピュータシステム又はコンピュータネットワークによって読み取り可能な命令を含む変調データ信号を提案及び開示する。
本発明のコンピュータ実施態様を参照すると、本明細書に開示された1つ又は複数の実施形態に係る方法の1つ又は複数の方法工程、もしくは、全方法工程は、コンピュータ又はコンピュータネットワークによって実行し得ることが好ましい。従って、一般に、データの提供及び/又は操作を含む任意の方法工程は、コンピュータ又はコンピュータネットワークによって実行されてもよい。一般に、これらの方法工程は、試料を提供する工程、及び/又は、実際の測定を実行する特定の態様など、手作業を必要とする方法工程を除いて、任意の方法工程を含んんでいてもよい。
具体的には、本発明は、
プロセッサは、本明細書に記載の実施形態の1つに係る方法を実行するよう構成された、少なくとも1つのプロセッサを備えるコンピュータ又はコンピュータネットワークと、
データ構造がコンピュータ上で実行されている間に、本明細書に記載の実施形態の1つに係る方法を実行するように適合されたコンピュータロード可能データ構造と、
プログラムがコンピュータ上で実行されている間に、本明細書に記載の実施形態の1つに係る方法を実行するように適合されたコンピュータプログラムと、
コンピュータプログラムがコンピュータ上又はコンピュータネットワーク上で実行されている間に、本明細書に記載の実施形態の1つに係る方法を実行するプログラム手段を含むコンピュータプログラムと、
コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に格納された、前述の実施形態に係るプログラム手段を含むコンピュータプログラムと、
コンピュータの、又はコンピュータネットワークの主及び/又は作業記憶領域へロードされた後に本明細書に記載の実施形態の1つに係る方法を行うように適合されたデータ構造を格納する記憶媒体と、
プログラムコード手段がコンピュータ上又はコンピュータネットワーク上で実行される場合、記憶媒体に格納可能又は格納され、本明細書に記載の実施形態の1つに係る方法を実行するプログラムコード手段を有するコンピュータプログラム製品と、
をさらに開示する。
本発明の知見を要約すると、以下の実施形態が好ましい。
実施形態1:体外診断システムの吸引プローブを洗浄する方法であって、吸引プローブは、流体を収容する内部空間を形成する外面と内面を含み、
外面が少なくとも部分的に第1の洗浄液に浸漬するように、吸引プローブを第1の洗浄液に浸す工程と、
一定量の第1の洗浄液を吸引プローブの内部空間に吸引する工程と、
第1の洗浄液を介して吸引プローブの外面に超音波振動を伝搬させる工程と、
吸引プローブの外面と内面を第2の洗浄液ですすぐ工程と、
を備えている。
実施形態2:個々のステップの1つ又は複数を繰り返す、実施形態1に係る方法。
実施形態3:第1の洗浄液が化学的に攻撃的な流体である、実施形態1又は2に係る方法。
実施形態4:第1の洗浄液がアルカリ性溶液である、実施形態3に係る方法。
実施形態5:アルカリ溶液が界面活性剤を含む、実施形態3又は4に係る方法。
実施形態6:第2の洗浄液は水である、前述のいずれかの実施形態に係る方法。
実施形態7:再利用可能な吸引プローブを用いて異なる試験流体又は異なる分割量の試験流体を順次吸引する工程を備え、テスト流体の吸引前及び/又は吸引後、及び/又は、メンテナンス間隔で、実施形態1〜6のいずれかに従って、吸引プローブを洗浄する工程を備える体外診断方法。
実施形態8:免疫化学検査、臨床化学検査、核酸検査、凝固検査、血液検査、質量分析検査のうちの少なくとも1つ又は任意の2つ以上を組み合わせて実行する、実施形態7に係る体外診断方法。
実施形態9:キャリーオーバーに対する感受性が低い診断検査とキャリーオーバーに対する感受性が高い診断検査とを行う工程と、異なるそれぞれの試験流体を再利用可能な吸引プローブで順次吸引する工程と、診断検査間に吸引プローブを洗浄する工程とを備える体外診断方法であって、キャリーオーバーに対する感受性の高い診断検査を実施する前に吸引プローブを洗浄する工程は、実施形態1〜6のいずれかに従って行われ、キャリーオーバーに対する感受性の低い診断検査を実施する前に吸引プローブを洗浄する工程は、第2の洗浄液で吸引プローブの外面と内面をすすぐ工程だけを含む。
実施態様10:キャリーオーバーに対する感受性が低い診断検査は臨床化学検査であり、キャリーオーバーに対する感受性が高い診断検査は免疫化学検査である、実施形態8に係る体外診断方法。
実施形態11:流体を収容する内部空間を形成する外面と内面を有する吸引プローブと、
第1の洗浄液を保持する第1の洗浄室と、第1の洗浄液を介して吸引プローブの外面に超音波振動を伝搬させる超音波振動子を含む超音波洗浄器とを備える第1のプローブ洗浄ステーションと、
第2の洗浄液で吸引プローブのすすぎを行うための第2の洗浄室を備える第2のプローブ洗浄ステーションと、
を備える体外診断システム。
実施形態12:超音波振動子は、洗浄ヘッドを備え、この洗浄ヘッドは、縦本体と、第1の洗浄室内及び第1の洗浄液内に挿入可能な縦本体から突出する先端部とを備え、この先端部は、第1の洗浄室に挿入されたときに第1の洗浄液で充填可能であり、吸引プローブの少なくとも一部を挿入可能な、吸引プローブの直径よりも大きい直径を有する貫通孔を備えている、実施形態11に係る体外診断システム。
実施形態13:超音波振動子は、超音波振動を発生させ、その超音波振動を洗浄ヘッドを介して孔内の第1の洗浄液に伝搬させ、第1の洗浄液を介して穴に挿入された吸引プローブに伝搬させる、洗浄ヘッドに接続された少なくとも後部マスと前部マスとの間に固定された1つ又は複数の圧電素子を備えている、実施形態12に係る体外診断システム。
実施形態14:前部マスがテーパ形状を有する、実施形態13に係る体外診断システム。
実施形態15:超音波振動子を駆動し、第1の洗浄室内の第1の洗浄液の振動周波数及び/又は温度が所定の範囲内に維持されるように制御するコントローラをさらに備えている、実施形態11〜14のいずれかに係る体外診断システム。
実施形態16:生体試料を分析する少なくとも1つの自動分析装置を備え、この少なくとも1つの自動分析装置は、
再利用可能なプローブである第1の吸引プローブとしての吸引プローブによって生体試料を反応容器に吸引及び分注する第1の吸引ユニットと、
使い捨てチップである第2の吸引プローブによって生体試料の吸引及び分注を行う第2の吸引ユニットと、
超音波洗浄器と第1及び第2の吸引ユニットとを制御するコントローラと、
を備え、
超音波洗浄器は、第1の吸引プローブを洗浄するための第1の洗浄液を供給する供給部をさらに備え、
コントローラは、第1の吸引ユニットと第2の吸引ユニットのどちらが先に生体試料を吸引するかを決定し、
コントローラは、同じ試料容器内の生体試料がまずは第1の吸引ユニットによって吸引され、次に第2の吸引ユニットによって吸引されると決定した場合、超音波洗浄器を制御して、第1の吸引ユニットが生体試料を吸引する前に第1の吸引プローブの外面に超音波振動を伝搬する、実施形態11〜14のいずれかに係る体外診断システム。
実施形態17:第1の吸引ユニットは、生体試料を第1のグループの第1の反応容器の1つに分注し、第2の吸引ユニットは、生体試料を第1のグループとは異なる第2のグループの第2の反応容器の1つに分注し、
第1の反応容器は、比色分析検査項目に用いられ、第2の反応容器は、免疫検査項目に用いられる、実施形態16に係る体外診断システム。
実施形態18:複数の試料容器を第1及び第2の吸引ユニットに移送する試料移送ユニットをさらに備えている、実施形態16又は17に係る体外診断システム。
実施形態19:第1の吸引ユニット、第1のプローブ洗浄ステーション、第2のプローブ洗浄ステーションを含む第1の自動分析装置と、
第2の吸引ユニットを含む第2の自動分析装置と、
をさらに備え、
試料移送ユニットは、第1及び第2の自動分析装置の間に少なくとも1つの試料容器を有する少なくとも1つのキャリアを移送することができる、実施形態18に係る体外診断システム。
実施形態20:免疫検査項目に対応する第1の吸引プローブの洗浄条件を設定し、洗浄条件の1つとして、超音波振動子が第1の吸引プローブの外面に超音波振動を伝搬するか否かを選択する設定ユニットをさらに備え、
同一の生体試料に対して、超音波振動子が超音波振動を伝搬することが選択された免疫検査項目と比色検査項目とが要求される場合、そして、生体試料が同じ試料容器から、まずは第1の吸引ユニットによって、次に第2の吸引ユニットによってという順番で吸引される場合、コントローラは、超音波洗浄器を制御して、第1の吸引ユニットが生体試料を吸引する前に超音波振動を第1の吸引プローブの外面に伝搬させる、実施形態17〜19のいずれかに係る体外診断システム。
実施形態21:免疫検査項目の優先吸引フラグは、設定ユニットによって免疫検査項目の分析条件として設定可能であり、
優先吸引フラグがオンであり、かつ、超音波振動子が超音波振動を伝搬することが選択されていない免疫検査項目と、比色分析検査項目とが同一の生体試料に対して要求された場合、コントローラは、生体試料がまずは第2の吸引ユニットへ、次に第1の吸引ユニットへという順番で移送されるよう試料移送ユニットを制御する、実施形態20に係る体外診断システム。
本発明のさらなる特徴及び実施形態は、特に従属請求項と共に、以下の説明においてより詳細に開示されるであろう。その中で、それぞれの特徴は、当業者が理解するように、独立した方法で、並びに、任意の実行可能な組み合わせで実現されてもよい。実施形態は、図面に概略的に示されている。これらの図中の同一の参照番号は、同一の構成要素又は機能的に同一の構成要素を指す。
体外診断システムの構成を示す図である。 超音波洗浄器の一例を示す外観図である。 吸引プローブを洗浄する方法の一例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法の一例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法の一例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法の一例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法の一例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法の一例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 吸引プローブを洗浄する方法のさらなる例の工程を示す図である。 体外診断方法の一例を示す図である。 体外診断方法のさらなる例を示す図である。 他の診断システムの構成を示す図である。
図1は、体外診断システム100の構成を示す図である。この体外診断システム100は、少なくとも1つの自動分析装置、この場合、生体試料の分析を行う2つの自動分析装置102、103を備えている。例えば、第1の自動分析装置102は臨床化学分析装置であり、第2の自動分析装置103は免疫化学分析装置である。しかしながら、このシステム100は、免疫化学分析装置、臨床化学分析装置、核酸分析装置、凝固分析装置、血液分析装置、質量分析装置のうちの少なくとも1つ又はいずれか2つ以上の組合せを含んでいてもよい。第1の自動分析装置102は、第1の吸引プローブ106を有する第1の吸引ユニット104を含み、第2の自動分析装置103は、第2の吸引プローブ110を有する第2の吸引ユニット108を含む。プローブ106は再利用可能なプローブであり、第2の吸引プローブ110もまた再利用可能なプローブである。一実施形態によれば、第1の吸引プローブ106は再利用可能なプローブであり、第2の吸引プローブ110は使い捨てチップである。第1の吸引プローブ106は中空であり、流体を収容する内部空間116を形成する外面112と内面114(図3C)を有している。一実施形態によれば、第2の吸引プローブ110が再利用可能なプローブである場合、第2の吸引プローブ110は、第1の吸引プローブ106と同一又は類似の構造を有する。一実施形態によれば、第1の自動分析装置102と第2の自動分析装置103は同じ吸引ユニット104を共有する。
第1の自動分析装置102は、その上に複数の試薬容器120が配置された試薬ディスク118と、試薬と試料の混合物を収容するよう構成された反応容器174を含む反応ディスク122とをさらに備えている。第1の自動分析装置102は、試薬容器120から試薬を吸引し、その試薬を反応容器174に分注する試薬分注機構124をさらに備えている。このため、試薬分注機構124には、試薬を分配するための試薬ノズル126が設けられている。第1の吸引ユニット104は、第1の吸引プローブ106によって生体試料を吸引して反応容器174に分注するよう構成されている。第2の自動分析装置103は、第1の自動分析装置102と同様の設計を有し、その上に複数の試薬容器120’が配置された試薬ディスク118’と、試薬ノズル126’を備えた試薬分配機構124’と、試薬及び試料の混合物を収容するよう構成された反応容器174’を含む反応ディスク122’を備えている。第2の吸引ユニット108は、第2の吸引プローブ110によって生体試料の吸引及び分注を行うよう構成されている。第2の自動分析装置103は、第2吸引プローブ110によって生体試料を吸引して分注するように構成されている。第2の自動分析装置103は、第2の吸引プローブ110が使い捨てチップである場合、第2の吸引プローブ110に使い捨てチップを供給する使い捨てチップ供給部190をさらに備えている。第2の自動分析装置103は、第1の自動分析装置102と同一であり得る第1のプローブ洗浄ステーション134と第2のプローブ洗浄ステーション144をさらに備えている。一実施形態によれば、第1の吸引ユニット104と第2の吸引ユニット108は、同じ第1のプローブ洗浄ステーション134と第2のプローブ洗浄ステーション144を共有している。また、第1のプローブ洗浄ステーション134と第2のプローブ洗浄ステーション144とは、第1の洗浄液を第2の洗浄液と交換後、第2洗浄液によるすすぎが行われる1つのプローブ洗浄ステーションに統合してもよい。また、既に述べたように、第1の自動分析装置102と第2の自動分析装置103は、同じ吸引ユニット104を共有してもよい。
体外診断システム100は、複数の試料容器130を第1及び第2の吸引ユニット104、108に移送する試料移送ユニット128をさらに備えている。この試料移送ユニット128に設置された試料はラック132に載せられ、そして、試験管などの試料容器130内に入った状態で搬送される。複数の試料容器130はラック132に載置される。試料は、例えば、血清、血漿、全血など血液由来の試料、又は、尿であってもよい。本実施形態では、試料移送ユニット128は、試料容器130やラック132を第1及び第2の吸引ユニット104、108に直線的に搬送するよう構成されている。あるいは、試料移送ユニット128は、試料容器130やラック132を回転によって第1及び第2の吸引ユニット104、108へと搬送してもよい。一実施形態によれば、試料移送ユニットは、複数の試料ラック又は試料容器を収容するよう構成されたディスクであってもよく、このディスクは、図9の体外診断システムと同様に、1回に1つの試料ラック又は試料容器を第1及び第2の吸引ユニット104、108にそれぞれ搬送するよう構成されている。図9は、第1及び第2の吸引ユニット104、108を示す。異なる配置で図1にも示す他の特徴はいずれも同様の参照番号で示されている。しかしながら、一実施形態によれば、吸引ユニット104、108の代わりに、反応ディスク122、122’に対して1つの共通の吸引ユニットをシステムに備えていてもよい。そのような場合、この共通の吸引ユニットは、第1及び第2の吸引プローブ106、110の代わりに、1つの共通の吸引プローブを備える。
図2により詳細に示す第1のプローブ洗浄ステーション134は、第1の洗浄液138を保持する第1の洗浄室136と、第1の洗浄液138を介して、第1の吸引プローブ106の外面112に超音波振動を伝搬するよう構成された超音波振動子142を含む超音波洗浄器140とを備えている。図3A〜図6Hを併せて参照すると、体外診断システム100は、第2の洗浄液148で第1の吸引プローブ106のすすぎを行う第2の洗浄室146を備える少なくとも1つの第2のプローブ洗浄ステーション144をさらに備えている。第1の洗浄液138は化学的に攻撃的な流体である。特に、第1の洗浄液138は、例えば、4%の洗剤を含む1mol/lの水酸化ナトリウム溶液のようなアルカリ性溶液である。第2の洗浄液148は水である。さらに、自動分析装置103は、自動分析装置103の第2の吸引ユニット108に備えられた第2の吸引プローブ110が使い捨てチップである場合、第1及び第2のプローブ洗浄ステーションを備える必要はなく、自動分析装置103の第2の吸引ユニット108に備えられた第2の吸引プローブ110が再利用可能なプローブである場合、使い捨てチップ供給部190を備える必要はない。
図2は、超音波洗浄器140の一例を示す外観図である。この超音波洗浄器140は、超音波振動子142を使用する。超音波振動子142は、洗浄ヘッド150を備えている。この洗浄ヘッド150は、縦本体152と、第1の洗浄室136内及び第1の洗浄液138内へと挿入可能な縦本体152から突出する先端部154とを備えている。この先端部154は、先端部154が第1の洗浄室136に挿入された際に第1の洗浄液を充填可能であり、第1の吸引プローブ106の少なくとも一部を挿入可能な、第1の吸引プローブ106の直径よりも大きな直径を有する貫通孔156を備えている。超音波振動子142は、超音波振動を発生させ、その超音波振動を洗浄ヘッド150を介して先端部154の孔156内の第1の洗浄液138へと伝搬し、第1の洗浄液138を介して孔156に挿入された第1の吸引プローブ106へと伝搬する、洗浄ヘッド150に接続された少なくとも背面又は後部マス160と前部マス162との間に固定された1つ又は複数の圧電素子158をさらに備えている。第1の洗浄液内の先端部154の超音波振動は、先端部154の孔156の中及びその周囲でキャビテーションを引き起こし、そのキャビテーションによって第1の吸引プローブ106の外面が洗浄される。さらに、1つ又は複数の圧電素子158と前部マス162との間には、金属部材164が配置される。前部マス162は、この場合、超音波を収束させるという有利な効果を有し得るテーパ形状を有する。例えば、前部マス162の直径は、圧電素子側から先端側に向かって減少してもよい。後部マス160及び前部マス162は、金属ブロックであってもよい。特に、1つ又は複数の圧電素子158と金属部材164は、後部マス160と前部マス162との間に介在し、超音波振動子142においてボルト165により締結固定されている。金属部材164は、超音波振動子ベース166に固定されていてもよい。振動部として機能する洗浄ヘッド150は、超音波振動子142にボルト等で固定されている。
体外診断システム100は、超音波洗浄器140と第1及び第2の吸引ユニット104、108を制御するよう構成されたコントローラ168をさらに備えている。より具体的には、コントローラ168は、超音波振動子142を駆動し、第1の洗浄室136内の第1の洗浄液138の振動周波数及び/又は温度が所定の範囲内に留まるように制御するよう構成されている。以下にさらに詳細に説明するように、第1の吸引プローブ106が第1の洗浄室136に挿入され、洗浄ヘッド150に接近した状態で、第1の吸引プローブ106の先端を洗浄することができる。
超音波洗浄器140は、超音波振動子142の振動振幅が大きくならない部分(振動のノード)で、金属部材164を介して、金属製の超音波振動子ベース166に固定されている。金属部材164は、発熱源である1つ又は複数の圧電素子158に隣接しており、超音波振動子142を駆動した際の熱は、1つ又は複数の圧電素子158から金属部材164に移動する。この後、熱は前部マス162、洗浄ヘッド150の順に移動し、洗浄ヘッド150が加熱されると、第1の吸引プローブ106の洗浄時に第1の洗浄液138を介して第1の吸引プローブ106が加温される。一方、金属部材164の板厚はかなり厚くてもよいので、熱容量が増大(体積が増加)し、洗浄ヘッド150への熱の移動が減少する可能性がある。従って、金属部材164と超音波振動子ベース166とを設けることにより、放熱を効果的に行うことができ、洗浄ヘッド150への熱の移動を抑制することができる。
特に、放熱性を向上させるためには、金属部材164と超音波振動子ベース166の材料は、前部マス162又は洗浄ヘッド150よりも熱伝導率が高い材料であることが望ましい。金属部材164から熱を放射することによって、又は、熱を超音波振動子ベース166に一体的に移動させることによって、1つ又は複数の圧電素子158からの熱が洗浄ヘッド150に移動しにくくなる。
さらに、金属部材164からの放熱効率を高めるには、金属部材164又は超音波振動子ベース166にフィン構造を設けて表面積を大きくし、金属部材164にヒートシンクを貼り付ける方法がある。また、超音波洗浄器140の構成において、超音波振動子ベース166を冷却することで金属部材164を冷却することが可能であり、洗浄ヘッド150への熱の移動を抑制することができる。冷却に関しては、超音波振動子ベース166に空冷又は水冷管用のファンを取り付ける方法や、ペルチェ素子を取り付ける方法がある。
このように、洗浄ヘッド150は、先端部154を第1の洗浄室136内に配置して用いられる。洗浄ヘッド150の先端部154において第1の吸引プローブ106を囲むように貫通孔156を設けることで、第1の吸引プローブ106の全周を効果的に洗浄することができる。
第1のプローブ洗浄ステーション134は、第1の吸引プローブ106を洗浄するための第1洗浄液138を供給する供給部170をさらに備えている。コントローラ168は、第1及び第2の吸引ユニット104、108のどちらが先に生体試料を吸引するかを判定するよう構成されている。コントローラ168は、同一の試料容器130内の生体試料の吸引が、まずは第1の吸引ユニット104、次に第2の吸引ユニット108の順番で行われると判定された場合、超音波洗浄器140を制御して、第1の吸引ユニット104が生体試料を吸引する前に、第1の吸引プローブ106の外面112に超音波振動を伝搬させる。
体外診断システム100は、第1の吸引ユニット104が生体試料を第1のグループの第1の反応容器の1つに分注し、第2の吸引ユニット108が生体試料を第1のグループとは異なる第2のグループの第2の反応容器の1つに分注するよう構成されてもよい。例えば、第1の反応容器は比色分析検査項目に使用され、第2の反応容器は免疫検査項目に使用される。
このため、体外診断システム100は、免疫検査項目に対応する第1の吸引プローブ106の洗浄条件を設定し、洗浄条件の1つとして、超音波振動子142が超音波振動を第1の吸引プローブ106の外面112に伝搬するか否かを選択する設定ユニット172をさらに備えていてもよい。同一の生体試料に対して、超音波振動子142が超音波振動を伝搬することが選択された免疫検査項目と比色検査項目とが要求される場合、そして、同じ試料容器からの生体試料の吸引が、まずは第1の吸引ユニット、そして次に第2の吸引ユニットの順番で行われる場合、コントローラ168は、超音波洗浄器140を制御して、第1の吸引ユニット104が生体試料を吸引する前に超音波振動を第1の吸引プローブ106の外面112に伝搬させるよう構成されている。また、設定ユニット172により、免疫検査項目の分析条件として、免疫検査項目の優先吸引フラグを設定することができる。優先吸引フラグがオンであり、かつ、超音波振動子142が超音波振動を伝搬することが選択されていない免疫検査項目と、比色分析検査項目とが同一の生体試料に対して要求された場合、コントローラ168は、生体試料がまずは第2の吸引ユニット108へ、次に第1の吸引ユニット104へという順番で移送されるよう試料移送ユニット128を制御するよう構成されている。設定ユニット172は、コントローラ168の一部であってもよいし、それと接続されていてもよい。
第1の吸引ユニット104は、試料が試料容器130から吸引される吸引位置、試料が反応容器174に分注される分注位置、第1の吸引プローブ106の先端が超音波洗浄器140によって第1のプローブ洗浄ステーション134で洗浄される第1の洗浄位置、第1の吸引プローブ106の先端が第2のプローブ洗浄ステーション144において第2の洗浄液148により洗浄される第2の洗浄位置へと第1の吸引プローブ106を移動させるよう構成されている。さらに、第1の吸引ユニット104は、吸引位置、分注位置、第1及び第2の洗浄位置における試料容器130、反応容器174、超音波洗浄器140、第2のプローブ洗浄ステーション144のそれぞれの高さに応じて第1の吸引プローブ106を降下させる。このような操作を行うために、第1の吸引ユニット104は、各停止位置で第1の吸引プローブ106を回転させるとともに上下動可能に構成されている。
第1の自動分析装置102は、測定部176をさらに備え、免疫化学検査、臨床化学検査、核酸検査、凝固検査、血液学的検査、質量分析検査のうちの少なくとも1つ又はいずれか2つ以上の組み合わせを実行するよう構成される。例えば、測定部176は、反応容器174に収容された試料と試薬の混合物に対して測光を行うことにより、試料中の所定成分の濃度を分析する。この測定部176は、例えば、光源や光度計を備え、この光度計は、例えば、光吸収光度計又は光散乱光度計である。他の実施形態によれば、測定部176は、反応容器174に収容された試料と試薬の混合物中の発光ラベルからの光を検出するよう構成されている。また、第1吸引プローブ106の移動又は試料の吸引/分注制御、第2のプローブ洗浄ステーション144への流体供給の制御、超音波洗浄器140の駆動制御、その他の各種機構の制御は、コントローラ168によって行われる。第2の自動分析装置103は、測定部176’をさらに備え、免疫化学検査、臨床化学検査、核酸検査、凝固検査、血液学的検査、質量分析検査のうちの少なくとも1つ又はいずれか2つ以上の組み合わせを実行するよう構成されてもよい。
次に、自動分析装置102の分析動作の一例について説明する。試料容器130が収容されているラック132は、試料の吸引位置に移動する。この位置で、試料は、試料容器130から第1の吸引プローブ106によって吸引される。吸引された試料は、反応容器174に分注される。試薬ディスク118は、所望の試薬容器120を、試薬ノズル126が回転している試薬容器120にアクセス可能な位置に移動させる。この位置で、試薬ノズル126により試薬容器120から試薬が吸引される。吸引された試薬は反応容器174に分注される。同一の反応容器174に収容されている試料と試薬の混合物が撹拌され、反応ディスク122は回転と停止を繰り返しながら試料と試薬の反応を進行させる。
回転と停止を繰り返しながら反応ディスク122を駆動し、測定対象である反応容器174が定期的に測定部176の前を通過する。通過時、光源から放たれた光は、反応容器174内の混合物を透過し、吸光度及び/又は散乱が光度計によって測定される。光度計により得られた光の情報から、試料中の試薬の種類に対応する所定の成分の濃度が算出される。第2の吸引ユニット108と第2の吸引プローブ110が同様に操作されてもよい。
以下、体外診断システム100の吸引プローブ106の洗浄方法について説明する。この方法は、前述の体外診断システム100と第1の吸引プローブ106を参照して説明する。基本的に、この方法には、外面112が少なくとも部分的に第1の洗浄液138に浸漬されるよう第1の吸引プローブ106を第1の洗浄液138に浸す工程と、一定量の第1の洗浄液138を第1の吸引プローブ106の内部空間116に吸引する工程と、第1の洗浄液138を介して第1の吸引プローブ106の外面112に超音波振動を伝搬させる工程と、第1の吸引プローブ106の外面112と内面114を第2の洗浄液148ですすぐ工程とが備えられている。これらの個々の工程のうちのいずれか1つ又は複数の工程が繰り返されてもよい。
以下、体外診断システム100の吸引プローブ106を洗浄する方法をさらに詳細に説明する。
図3A〜図3Fは、洗浄プロセスの各工程の一例を示す。図3A〜図3Fでは、第1の洗浄液138を保持する第1の洗浄室136と超音波洗浄器140とを備える第1のプローブ洗浄ステーション134が左側に示されている。さらに、図3A〜図3Fでは、第2の洗浄室146を備える第2のプローブ洗浄ステーション144が右側に示されている。図3Aに示すように、第1の洗浄室136には、入口178を介して第1の洗浄液138が供給される。また、超音波洗浄器140の洗浄ヘッド150の先端部154の貫通孔156には、入口178を含む供給部によって第1の洗浄液が充填される。
図3Bに示すように、第1の吸引プローブ106は、外面112が少なくとも部分的に第1の洗浄液138に浸漬されるよう、第1の吸引ユニット104によって先端154の貫通孔156における第1の洗浄液138に浸される。それによって、超音波振動180が第1の洗浄液138を介して第1の吸引プローブ106の外面112に伝搬する。
図3Cに示すように、超音波振動の伝搬中は、一定量の第1の洗浄液138が第1の吸引プローブ106の内部空間116内に吸引される。一定時間後、超音波洗浄器140と超音波振動子142がそれぞれ停止される。
図3Dに示すように、第1の吸引プローブ106は、第1のプローブ洗浄ステーション134から第2のプローブ洗浄ステーション144に移動し、そこで第1の吸引プローブ106は、第1の吸引プローブ106の内部空間に吸引された量の第1の洗浄液138を分注する。ある量の第1の洗浄液138も、出口182を介して第2の洗浄室146から排出される。
図3Eに示すように、第1の吸引プローブ106の外面112と内面114は、入口184及び内部空間116を介して供給される第2の洗浄液148ですすがれる。第2の洗浄液148は、第1の吸引プローブの先端とは反対側の端部から内部空間116へ供給されてもよい。
図3Fに示すように、第2の洗浄液148は、出口182を介して第2の洗浄室146から排出される。さらに、第1の洗浄液138は、出口186を介して第1の洗浄室136から排出される。第1の洗浄室136には、入口178を介して新しい第1の洗浄液138を再充填することができる。
図4A〜4Gは、洗浄プロセスの各工程のさらなる例を示す。以下、図3A〜図3Fに示す例との相違点について説明し、同様の構成部材には同様の参照符号を付すものとする。図4A〜図4Gでは、第1の洗浄液138を保持する第1の洗浄室136を備える第1のプローブ洗浄ステーション134と超音波洗浄器140とが左側に示されている。さらに、図4A〜図4Gでは、第2の洗浄室146を備える第2のプローブ洗浄ステーション144が右側に示されている。図4Aに示すように、第1の洗浄室136には、入口178を介して第1の洗浄液138が供給される。また、超音波洗浄器140の洗浄ヘッド150の先端部154にある貫通孔156には、第1の洗浄液が充填されている。
図4Bに示すように、超音波振動は、第1の吸引プローブ106が第1の洗浄液138に浸漬される前に伝搬される。
図4Cに示すように、超音波振動180が第1の洗浄液138を介して第1の吸引プローブ106の外面112に伝搬する間に、外面112が少なくとも部分的に第1の洗浄液138に浸されるよう、第1の吸引プローブ106が第1の吸引ユニット104によって先端部154の貫通孔156内の第1の洗浄液138に浸漬される。
図4Dに示すように、超音波振動が伝搬している間、ある量の第1の洗浄液138が第1の吸引プローブ106の内部空間116へと吸引される。第1の洗浄液138の吸引は、実際には、吸引プローブ106を第1の洗浄液138に浸漬している間、かつ、吸引プローブ106の先端が第1の洗浄液138の表面を下回るとすぐに開始することが有利である。一定時間後、超音波洗浄器140と超音波振動子142がそれぞれ停止される。
図4Eに示すように、第1の吸引プローブ106は、第1のプローブ洗浄ステーション134から第2のプローブ洗浄ステーション144に移動し、そこで第1の吸引プローブ106は、第1の吸引プローブ106の内部空間116へと吸引された量の第1の洗浄液138を分注する。ある量の第1の洗浄液138も、出口182を介して第2の洗浄室146から排出される。
図4Fに示すように、第1の吸引プローブ106の外面112と内面114は、入口184及び内部空間116を介して供給される第2の洗浄液148ですすがれる。第2の洗浄液148は、第1の吸引プローブの先端とは反対側の端部から内部空間116へ供給されてもよい。
図4Gに示すように、第2の洗浄液148は、出口182を介して第2の洗浄室146から排出される。さらに、第1の洗浄液138は、出口186を介して第1の洗浄室136から排出される。第1の洗浄室136には、入口178を介して新しい第1の洗浄液138を再充填することができる。
図5A〜5Fは、洗浄プロセスの各工程のさらなる例を示す。以下、図3A〜図3Fに示す例との相違点について説明し、同様の構成部材には同様の参照符号を付すものとする。図5A〜図5Fでは、第1の洗浄液138を保持する第1の洗浄室136を備える第1のプローブ洗浄ステーション134と超音波洗浄器140とが左側に示されている。さらに、図5A〜図5Fでは、第2の洗浄室146を備える第2のプローブ洗浄ステーション144が右側に示されている。図5Aに示すように、第1の洗浄室136には、入口178を介して第1の洗浄液138が供給される。また、超音波洗浄器140の洗浄ヘッド150の先端154の貫通孔156には、第1の洗浄液が充填されている。第1の吸引プローブ106は、外面112が少なくとも部分的に第1の洗浄液138に浸漬されるように、第1の吸引ユニット104によって先端部154の貫通孔156内の第1の洗浄液138に浸漬される。
図5Bに示すように、超音波振動が伝搬する前に、ある量の第1の洗浄液138が第1の吸引プローブ106の内部空間116へと吸引される。
図5Cに示すように、超音波振動180は、その後、第1の洗浄液138を介して第1の吸引プローブ106の外面112に伝搬する。一定時間後、超音波洗浄器140と超音波振動子142がそれぞれ停止される。
図5Dに示すように、第1の吸引プローブ106は、第1のプローブ洗浄ステーション134から第2のプローブ洗浄ステーション144に移動し、そこで第1の吸引プローブ106は、第1の吸引プローブ106の内部空間116へと吸引された量の第1の洗浄液138を分注する。ある量の第1の洗浄液138も、出口182を介して第2の洗浄室146から排出される。
図5Eに示すように、第1の吸引プローブ106の外面112と内面114は、入口184及び内部空間116を介して供給される第2の洗浄液148ですすがれる。第2の洗浄液148は、第1の吸引プローブの先端とは反対側の端部から内部空間116へ供給されてもよい。
図5Fに示すように、第2の洗浄液148は、出口182を介して第2の洗浄室146から排出される。さらに、第1の洗浄液138は、出口186を介して第1の洗浄室136から排出される。第1の洗浄室136には、入口178を介して新しい第1の洗浄液138を再充填することができる。
図6A〜図6Hは、洗浄プロセスの各工程のさらなる例を示す。以下、図3A〜図3Fに示す例との相違点について説明し、同様の構成部材には同様の参照符号を付すものとする。図6A〜図6Hでは、第1の洗浄液138を保持する第1の洗浄室136を備える第1のプローブ洗浄ステーション134と超音波洗浄器140とが左側に示されている。さらに、図6A〜図6Hでは、第2の洗浄室146を備える第2のプローブ洗浄ステーション144が右側に示されている。図6Aに示すように、第1の洗浄室136には、入口178を介して第1の洗浄液138が供給される。また、超音波洗浄器140の洗浄ヘッド150の先端154の貫通孔156には、第1の洗浄液が充填されている。
図6Bに示すように、第1の吸引プローブ106は、外面112が少なくとも部分的に第1の洗浄液138に浸漬されるように、第1の吸引ユニット104によって先端部154の貫通孔156内の第1の洗浄液138に浸漬される。その後、超音波振動180は、第1の洗浄液138を介して第1の吸引プローブ106の外面112に伝搬する。あるいは、超音波振動は、第1の吸引プローブ106が第1の洗浄液138に浸漬される前に、事前に開始されてもよい。
図6Cに示すように、超音波振動180が第1の洗浄液138を介して第1の吸引プローブ106の外面112に伝搬する間に、一定量の第1の洗浄液138が第1の吸引プローブ106の内部空間116へと吸引される。第1の洗浄液138の吸引は、吸引プローブ106を第1の洗浄液138に浸漬している間、かつ、吸引プローブ106の先端が第1の洗浄液138の表面を下回るとすぐに開始することが有利である。
図6Dに示すように、超音波振動180が伝搬している間に、一定量の第1洗浄液138が第1吸引プローブ106の内部空間116から排出される。図6C及び図6Dに示す工程はn回繰り返すことができ、ここでnは1より大きい整数である。
図6Eに示すように、超音波振動180が伝搬している間に、一定量の第1の洗浄液138が第1の吸引プローブ106の内部空間116へと吸引される。それにより、超音波振動180は、第1の洗浄液138を介して第1の吸引プローブ106の外面112に伝搬する。一定時間後、超音波洗浄器140と超音波振動子142がそれぞれ停止される。
図6Fに示すように、第1の吸引プローブ106は、第1のプローブ洗浄ステーション134から第2のプローブ洗浄ステーション144に移動し、そこで第1の吸引プローブ106は、第1の吸引プローブ106の内部空間116へと吸引された量の第1の洗浄液138を分注する。ある量の第1の洗浄液138も、出口182を介して第2の洗浄室146から排出される。第1の洗浄室136には、新しい第1の洗浄液138を再充填することができる。
図6Gに示すように、第1の吸引プローブ106の外面112と内面114は、入口184及び内部空間116を介して供給される第2の洗浄液148ですすがれる。第2の洗浄液148は、第1の吸引プローブの先端とは反対側の端部から内部空間116へ供給されてもよい。
図6Hに示すように、第2の洗浄液148は、出口182を介して第2の洗浄室146から排出される。さらに、第1の洗浄液138は、出口186を介して第1の洗浄室136から排出される。第1の洗浄室136には、入口178を介して新しい第1の洗浄液138を再充填することができる。
次に、図7を参照して、体外診断方法の一例について説明する。体外診断方法は、前述の体外診断システム100によって実施されてもよい。この体外診断方法では、ステップS1において、再利用可能な吸引プローブを用いて異なる試験流体又は異なる分割量の試験流体を順次吸引する。この再利用可能な吸引プローブは、第1の吸引プローブ106であってもよい。この方法では、さらに、ステップS2において、テスト流体の吸引前及び/又は吸引後、及び/又は、メンテナンス間隔で、図3A〜図6Hを参照して説明した吸引プローブ洗浄方法のいずれかの例に従って、第1の吸引プローブ106を洗浄する。この体外診断方法は、ステップS3において、免疫化学検査、臨床化学検査、核酸検査、凝固検査、血液学的検査、質量分析検査のうちの少なくとも1つ又はいずれか2つ以上の組み合わせを実行する工程をさらに備えていてもよい。
次に、図8を参照して、体外診断方法のさらなる例について説明する。体外診断方法は、前述の体外診断システム100によって実施されてもよい。この体外診断方法は、ステップS10において、キャリーオーバーに対する感受性が低い診断検査とキャリーオーバーに対する感受性が高い診断検査とを行う工程と、第1の吸引プローブ106などの再利用可能な吸引プローブを用いて、異なるそれぞれの試験流体を順次吸引する工程とを備えている。この方法は、ステップS11において、診断検査間に第1の吸引プローブ106を洗浄する工程をさらに備え、キャリーオーバーに対する感受性の高い診断検査を実施する前に第1の吸引プローブ106を洗浄する工程は、図3A〜図6Hを参照して説明した吸引プローブ洗浄方法のいずれかの例に従って行われ、キャリーオーバーに対する感受性の低い診断検査を実施する前に吸引プローブを洗浄する工程は、第2の洗浄液148で第1の吸引プローブ106の外面112と内面114をすすぐ工程だけを含む。キャリーオーバーに対して低い感受性を有する診断検査は、臨床化学検査であってもよく、キャリーオーバーに対して高い感受性を有する診断検査は、免疫化学検査であってもよい。
100 体外診断システム
102 第1の自動分析装置
103 第2の自動分析装置
104 第1の吸引ユニット
106 第1の吸引プローブ
108 第2の吸引ユニット
110 第2の吸引プローブ
112 外面
114 内面
116 内部空間
118 第1の自動分析装置の試薬ディスク
118’ 第2の自動分析装置の試薬ディスク
120 第1の自動分析装置の試薬容器
120’ 第2の自動分析装置の試薬容器
122 第1の自動分析装置の試薬ディスク
122’ 第2の自動分析装置の試薬ディスク
124 第1の自動分析装置の試薬分注機構
124’ 第2の自動分析装置の試薬分注機構
126 第1の自動分析装置の試薬ノズル
126’第2の自動分析装置の試薬ノズル
128 試料移送ユニット
130 試料容器
132 ラック
134 第1プローブ洗浄ステーション
136 第1の洗浄室
138 第1の洗浄液
140 超音波洗浄器
142 超音波振動子
144 第2のプローブ洗浄ステーション
146 第2の洗浄室
148 第2の洗浄液
150 洗浄ヘッド
152 縦本体
154 先端部
156 貫通孔
158 圧電素子
160 後部マス
162 前部マス
164 金属部材
165 ボルト
166 超音波振動子ベース
168 コントローラ
172 設定ユニット
174 第1の自動分析装置の反応容器
174’第2の自動分析装置の反応容器
176 第1の自動分析装置の測定部
176’第2の自動分析装置の測定部
178 入口
180 超音波振動
182 出口
184 入口
186 出口
190 使い捨てチップ供給部

Claims (20)

  1. 体外診断システムの吸引プローブを洗浄する方法であって、
    前記体外診断システムは、流体を収容する内部空間を形成する外面と内面を有する吸引プローブと、第1の洗浄液を保持する第1の洗浄室と、前記第1の洗浄液を介して前記吸引プローブの外面に超音波振動を伝搬させる超音波振動子を含む超音波洗浄器とを備える第1のプローブ洗浄ステーションと、第2の洗浄液で前記吸引プローブのすすぎを行うための第2の洗浄室を備え、
    前記超音波振動子は、洗浄ヘッドを備え、該洗浄ヘッドは、縦本体と、第1の洗浄室内及び第1の洗浄液内に挿入可能な縦本体から突出する先端部とを備え、該先端部は、前記第1の洗浄室に挿入されたときに第1の洗浄液で充填可能であり、前記吸引プローブの少なくとも一部を挿入可能な、前記吸引プローブの直径よりも大きい直径を有する貫通孔を備え、
    前記先端部を前記第1の洗浄室に挿入して前記第1の洗浄液で充填し、
    前記外面が少なくとも部分的に第1の洗浄液に浸漬するように、前記吸引プローブの少なくとも一部を前記貫通孔に挿入して、前記吸引プローブを前記第1の洗浄液に浸す工程と、
    一定量の第1の洗浄液を前記吸引プローブの内部空間に吸引する工程と、
    前記第1の洗浄液を介して前記吸引プローブの外面に前記超音波振動子により超音波振動を伝搬させる工程と、
    前記吸引プローブの外面と内面を第2の洗浄液ですすぐ工程と、
    を備えることを特徴とする方法。
  2. 前記個々の工程の1つ又は複数を繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の洗浄液が化学的に攻撃的な流体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記第1の洗浄液がアルカリ性溶液であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記アルカリ溶液が界面活性剤を含むことを特徴とする請求項3又は4に記載の方法。
  6. 前記第2の洗浄液が水であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 再利用可能な吸引プローブを用いて異なる試験流体又は異なる分割量の試験流体を順次吸引する工程を備え、テスト流体の吸引前及び/又は吸引後、及び/又は、メンテナンス間隔で、請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸引プローブを洗浄する工程を備える体外診断方法。
  8. 免疫化学検査、臨床化学検査、核酸検査、凝固検査、血液検査、質量分析検査のうちの少なくとも1つ又は任意の2つ以上を組み合わせて実行することを特徴とする請求項7に記載の体外診断方法。
  9. キャリーオーバーに対する感受性が低い診断検査とキャリーオーバーに対する感受性が高い診断検査とを行う工程と、異なるそれぞれの試験流体を再利用可能な吸引プローブで順次吸引する工程と、診断検査間に吸引プローブを洗浄する工程とを備える体外診断方法であって、キャリーオーバーに対する感受性の高い診断検査を実施する前に吸引プローブを洗浄する工程は、請求項1〜6のいずれか一項に従って行われ、キャリーオーバーに対する感受性の低い診断検査を実施する前に吸引プローブを洗浄する工程は、第2の洗浄液で吸引プローブの外面と内面をすすぐ工程だけを含む、
    ことを特徴とする体外診断方法。
  10. 前記キャリーオーバーに対する感受性が低い診断検査は臨床化学検査であり、前記キャリーオーバーに対する感受性が高い診断検査は免疫化学検査である、
    ことを特徴とする請求項8に記載の体外診断方法。
  11. 流体を収容する内部空間を形成する外面と内面を有する吸引プローブと、
    第1の洗浄液を保持する第1の洗浄室と、前記第1の洗浄液を介して前記吸引プローブの外面に超音波振動を伝搬させる超音波振動子を含む超音波洗浄器とを備える第1のプローブ洗浄ステーションと、
    第2の洗浄液で前記吸引プローブのすすぎを行うための第2の洗浄室を備える第2のプローブ洗浄ステーションと、
    を備える体外診断システムであって、
    前記超音波振動子は、洗浄ヘッドを備え、該洗浄ヘッドは、縦本体と、第1の洗浄室内及び第1の洗浄液内に挿入可能な縦本体から突出する先端部とを備え、該先端部は、前記第1の洗浄室に挿入されたときに第1の洗浄液で充填可能であり、前記吸引プローブの少なくとも一部を挿入可能な、前記吸引プローブの直径よりも大きい直径を有する貫通孔を備えている、
    ことを特徴とする体外診断システム。
  12. 前記超音波振動子は、超音波振動を発生させ、その超音波振動を前記洗浄ヘッドを介して前記先端部の孔内の前記第1の洗浄液に伝搬させ、第1の洗浄液を介して穴に挿入された前記吸引プローブに伝搬させる、前記洗浄ヘッドに接続された少なくとも後部マスと前部マスとの間に固定された1つ又は複数の圧電素子を備えることを特徴とする請求項11に記載の体外診断システム。
  13. 前記前部マスがテーパ形状を有することを特徴とする請求項12に記載の体外診断システム。
  14. 前記超音波振動子を駆動し、前記第1の洗浄室内の前記第1の洗浄液の振動周波数及び/又は温度が所定の範囲内に維持されるように制御するコントローラをさらに備えることを特徴とする請求項11〜13のいずれか一項に記載の体外診断システム。
  15. 生体試料を分析する少なくとも1つの自動分析装置を備え、該少なくとも1つの自動分析装置は、
    再利用可能なプローブである第1の吸引プローブとしての吸引プローブによって生体試料を反応容器に吸引及び分注する第1の吸引ユニットと、
    使い捨てチップである第2の吸引プローブによって生体試料の吸引及び分注を行う第2の吸引ユニットと、
    超音波洗浄器と第1及び第2の吸引ユニットとを制御するコントローラと、
    を備え、
    前記超音波洗浄器は、第1の吸引プローブを洗浄するための第1の洗浄液を供給する供給部をさらに備え、
    前記コントローラは、前記第1及び第2の吸引ユニットのどちらが先に生体試料を吸引するかを判定し、
    前記コントローラは、同じ試料容器内の生体試料がまずは第1の吸引ユニットによって吸引され、次に第2の吸引ユニットによって吸引されると判定した場合、前記超音波洗浄器を制御して、前記第1の吸引ユニットが生体試料を吸引する前に前記第1の吸引プローブの外面に超音波振動を伝搬する、
    ことを特徴とする請求項11〜13のいずれか一項に記載の体外診断システム。
  16. 前記第1の吸引ユニットは、前記生体試料を第1のグループの第1の反応容器の1つに分注し、前記第2の吸引ユニットは、前記生体試料を第1のグループとは異なる第2のグループの第2の反応容器の1つに分注し、
    前記第1の反応容器は、比色分析検査項目に用いられ、前記第2の反応容器は、免疫検査項目に用いられる、
    ことを特徴とする請求項15に記載の体外診断システム。
  17. 複数の試料容器を前記第1及び第2の吸引ユニットに移送する試料移送ユニットをさらに備えることを特徴とする請求項15又は16に記載の体外診断システム。
  18. 前記第1の吸引ユニット、前記第1のプローブ洗浄ステーション、前記第2のプローブ洗浄ステーションを含む第1の自動分析装置と、
    前記第2の吸引ユニットを含む第2の自動分析装置と、
    をさらに備え、
    前記試料移送ユニットは、前記第1及び第2の自動分析装置の間に少なくとも1つの試料容器を有する少なくとも1つのキャリアを移送するよう構成されている、
    ことを特徴とする請求項17に記載の体外診断システム。
  19. 免疫検査項目に対応する第1の吸引プローブの洗浄条件を設定し、洗浄条件の1つとして、前記超音波振動子が前記第1の吸引プローブの外面に超音波振動を伝搬するか否かを選択する設定ユニットをさらに備え、
    同一の生体試料に対して、前記超音波振動子が超音波振動を伝搬することが選択された免疫検査項目と比色検査項目とが要求される場合、そして、前記生体試料が同じ試料容器から、まずは第1の吸引ユニットによって、次に第2の吸引ユニットによってという順番で吸引される場合、前記コントローラは、前記超音波洗浄器を制御して、前記第1の吸引ユニットが前記生体試料を吸引する前に超音波振動を前記第1の吸引プローブの外面に伝搬させる、
    ことを特徴とする請求項1618のいずれか一項に記載の体外診断システム。
  20. 前記設定ユニットは、前記免疫検査項目の優先吸引フラグを該免疫検査項目の分析条件として設定するよう構成され、
    前記優先吸引フラグがオンであり、かつ、前記超音波振動子が超音波振動を伝搬することが選択されていない免疫検査項目と、比色分析検査項目とが同一の生体試料に対して要求された場合、前記コントローラは、前記生体試料がまずは前記第2の吸引ユニットへ、次に前記第1の吸引ユニットへという順番で移送されるよう前記試料移送ユニットを制御するよう構成されている、
    ことを特徴とする請求項19に記載の体外診断システム。
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