JP6875514B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は半導体装置に関し、特に、電子部品から発生した熱に対する優れた放熱性を有する半導体装置に関するものである。
車載(自動車・産業用建機)、車両用(鉄道車両)、産業機器(加工機・ロボット・産業用インバータ)および家庭用電子機器に用いられる半導体を用いた電子回路、電源装置、モータなどの駆動用電気回路が存在するが、これらを総称して以下、半導体装置と記載する。半導体装置においては、高出力化、薄型化、および小型化の要請が強い。これに伴い、半導体装置に実装される電子部品の単位体積当たりの発熱量は大きく上昇しており、高放熱を可能とする半導体装置が強く望まれている。
電子部品から発生する熱を放熱する半導体装置は、たとえば特開平6−77679号公報(特許文献1)および特開平11−345921号公報(特許文献2)に開示されている。これらの特許文献においては、プリント基板の上方に電子部品が、下方にヒートシンクが接合された構成となっている。プリント基板には、その一方の主表面から他方の主表面まで貫通するように形成された熱伝導チャネルが形成されている。この熱伝導チャネルにより、電子部品から発生する熱が、熱伝導チャネルを経由してヒートシンクに伝わり、ヒートシンクから外部に放熱可能となっている。
特開平6−77679号公報 特開平11−345921号公報
特開平6−77679号公報の装置においてはプリント基板のうち電子部品の真下から離れたところのみに熱伝導チャネルが設けられて特開平11−345921号公報においてはプリント基板のうち電子部品の真下のみに熱伝導用の孔部が設けられている。このためいずれもプリント基板のうち伝熱可能な領域の面積が小さく、電子部品から伝導できる熱量が少ないため、電子部品からその下方のヒートシンクまでの領域の放熱性が十分でない。さらに、特開平6−77679号公報の装置の締結プレートは冶具によりプリント基板に固定されているだけであり、プリント基板とヒートシンクとの間に空気層が生じ、両者間の放熱性が乏しくなる可能性もある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電子部品を中心として放射状に熱を拡散でき、電子部品から発生する熱に対する放熱性をいっそう向上させることが可能な半導体装置を提供することである。
本発明の半導体装置は、プリント基板と、電子部品および熱拡散部とを備えている。電子部品および熱拡散部は、プリント基板の一方の主表面上に接合されている。電子部品と熱拡散部とは接合材により電気的かつ熱的に接合される。プリント基板は、絶縁層と、その一方の主表面から他方の主表面まで貫通する複数の放熱用ビアとを含む。複数の放熱用ビアの少なくとも一部は電子部品と重なり、少なくとも他の一部は熱拡散部と重なる。複数の放熱用ビアの少なくとも一部は、プリント基板の他方の主表面からの透過視点において放熱部と重なるように配置される。電子部品は、リード端子と、半導体部と、モールド部と、放熱板とを含む。放熱板は、半導体部とプリント基板との間に配置される。放熱板と熱拡散部とは接合材により電気的かつ熱的に接続される。プリント基板の一方の主表面上に凸部が配置される。電子部品および熱拡散部は、プリント基板の一方の主表面からの透過視点において凸部と重なるように配置される。凸部と放熱板または熱拡散部との間に接合材が配置される。
本発明の半導体装置は、プリント基板と、電子部品および熱拡散部とを備えている。電子部品および熱拡散部は、プリント基板の一方の主表面上に接合されている。電子部品と熱拡散部とは接合材により電気的かつ熱的に接合される。プリント基板は、絶縁層と、その一方の主表面から他方の主表面まで貫通する複数の放熱用ビアとを含む。複数の放熱用ビアの少なくとも一部は電子部品と重なり、少なくとも他の一部は熱拡散部と重なる。複数の放熱用ビアの少なくとも一部は、プリント基板の他方の主表面からの透過視点において放熱部と重なるように配置される。電子部品は、リード端子と、半導体部と、モールド部と、放熱板とを含む。放熱板は、半導体部とプリント基板との間に配置される。放熱板と熱拡散部とは接合材により電気的かつ熱的に接続される。熱拡散部は、プリント基板の一方の主表面からの透過視点において電子部品の周囲に複数配置される。
本発明の半導体装置は、プリント基板と、電子部品および熱拡散部とを備えている。電子部品および熱拡散部は、プリント基板の一方の主表面上に接合されている。電子部品と熱拡散部とは接合材により電気的かつ熱的に接合される。プリント基板は、絶縁層と、そ
の一方の主表面から他方の主表面まで貫通する複数の放熱用ビアとを含む。複数の放熱用ビアの少なくとも一部は電子部品と重なり、少なくとも他の一部は熱拡散部と重なる。複数の放熱用ビアの少なくとも一部は、プリント基板の他方の主表面からの透過視点において放熱部と重なるように配置される。
本発明によれば、電子部品を中心として放射状に熱を拡散でき、かつ電子部品の真下へも放熱させることができる。このため電子部品から発生する熱に対する放熱性をいっそう向上させることが可能な半導体装置を提供することができる。
実施の形態1の第1例の半導体装置の概略平面図である。 実施の形態1の第1例の半導体装置の概略断面図である。 実施の形態1の第1例における、電子部品および熱拡散部が実装される前のプリント基板の概略平面図である。 実施の形態1の第2例の半導体装置の概略平面図である。 実施の形態1の第2例の半導体装置の概略断面図である。 実施の形態1の第1例の半導体装置の製造方法の第1工程を示す概略断面図である。 実施の形態1の第1例の半導体装置の製造方法の第2工程を示す概略断面図である。 実施の形態1の第1例の半導体装置の製造方法の第3工程を示す概略断面図である。 実施の形態1における電子部品からの伝熱経路を示す概略平面図である。 実施の形態1における電子部品からの伝熱経路を示す概略断面図である。 実施の形態1と比較例との半導体装置における熱抵抗値を比較したグラフである。 図11のグラフの導出に用いた、実施の形態1の半導体装置のモデルの各部寸法を示す概略平面図である。 図11のグラフの導出に用いた、実施の形態1の半導体装置のモデルを示す概略平面図である。 電子部品の縁部から、熱拡散板に接合される最外部の放熱用ビアまでの間隔と、当該半導体装置の熱抵抗との関係を示すグラフである。 実施の形態2〜5の各例の半導体装置の概略平面図である。 実施の形態2の半導体装置の概略断面図である。 実施の形態3の半導体装置の概略断面図である。 実施の形態3の半導体装置の製造方法の第1工程を示す概略断面図である。 実施の形態3の半導体装置の製造方法の第2工程を示す概略断面図である。 実施の形態3の半導体装置の製造方法の第3工程を示す概略断面図である。 実施の形態3の半導体装置の製造方法の第4工程を示す概略断面図である。 実施の形態4の半導体装置の、図15のA−A線に沿う部分の概略断面図である。 実施の形態4の半導体装置の、図15のB−B線に沿う部分の概略断面図である。 実施の形態5の第1例の半導体装置の概略断面図である。 実施の形態5の第2例の半導体装置の概略断面図である。 図24中の点線で囲まれた領域XXVIのより好ましい態様を示す、概略拡大断面図である。 実施の形態6の各例の半導体装置の概略平面図である。 実施の形態6の第1例の半導体装置の概略断面図である。 実施の形態6の第2例の半導体装置の概略断面図である。 実施の形態7の半導体装置の一部を拡大して示す概略拡大断面図である。 図30中の点線で囲まれた領域XXXIの態様を示す概略拡大断面図である。 実施の形態8の半導体装置の一部を拡大して示す概略拡大平面図である。 実施の形態8の半導体装置の一部を拡大して示す概略拡大断面図である。 実施の形態9の半導体装置の概略平面図である。 実施の形態10の第1例の半導体装置の概略断面図である。 実施の形態10の第2例の半導体装置の概略断面図である。 実施の形態10の第1例に対する比較例の半導体装置の概略断面図である。 実施の形態10の第2例に対する比較例の半導体装置の概略断面図である。 実施の形態11の第1例の半導体装置の概略断面図である。 実施の形態11の第2例の半導体装置の概略断面図である。 実施の形態11の第3例の半導体装置の概略断面図である。 実施の形態11の第4例の半導体装置の概略断面図である。 実施の形態12の各例の半導体装置の概略平面図である。 実施の形態12の第1例の半導体装置の概略断面図である。 実施の形態12の第2例の半導体装置の概略断面図である。
以下、一実施の形態について図に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は本実施の形態の第1例の半導体装置全体または一部の、上方からの透過視点すなわち上方からの平面視における態様を示している。また図2は図1のII−II線に沿う部分の概略断面図であり、後述する電子部品2と熱拡散部3とが配置された領域における、プリント基板1と放熱部4との積層構造を示している。すなわち図1が半導体装置の一部である場合には、図1は半導体装置全体の一部のみを切り取った態様を示している。図1および図2を参照して、本実施の形態の第1例の半導体装置101は、ハイブリッド自動車、電気自動車、電化製品、産業機器などに搭載される電力変換装置に用いられる装置である。半導体装置101は、プリント基板1と、電子部品2と、熱拡散部3と、放熱部4とを主に有している。以下に示すように、半導体装置101は、電子部品2で発生した熱をその真下のプリント基板1の放熱用ビア15を介してその下方の放熱部4から外部に放熱される経路と、その周囲の熱拡散部3に放散された後に放熱部4から外部に放熱される経路とを有する。以下、詳細に説明する。まずプリント基板1について説明する。
プリント基板1は、半導体装置100全体の土台をなす、たとえば平面視において矩形状を有する平板状の部材である。特に図2に示すように、プリント基板1は、絶縁層11と、複数の導体層としての上側導体層12および下側導体層13と、さらに他の複数の導体層としての内部導体層14とを有している。
絶縁層11は、プリント基板1全体の土台をなす部材である。絶縁層11は本実施の形態においては矩形の平板形状を有し、たとえばガラス繊維とエポキシ樹脂とにより構成されている。しかしこれに限定することなく、たとえばアラミド樹脂とエポキシ樹脂とにより構成されていてもよい。
絶縁層11の一方の主表面、すなわち図2の上側の主表面には上側導体層12が形成されている。また絶縁層11の一方の主表面と反対側の他方の主表面、すなわち図2の下側の主表面には下側導体層13が形成されている。ただしここでは上記の絶縁層11の一方の主表面11aおよび他方の主表面11bのみならず、上側導体層12の上側の表面をプリント基板1全体の最上面すなわち一方の主表面11aとし、下側導体層13の下側の表面をプリント基板1全体の最下面すなわち他方の主表面11bとしてもよい。
さらに絶縁層11の内部には、内部導体層14が形成されている。内部導体層14は、上側導体層12および下側導体層13のそれぞれと上下方向に関して互いに間隔をあけるように配置されている。内部導体層14は、上側導体層12および下側導体層13のそれぞれとほぼ平行となるように対向している。すなわち内部導体層14は、絶縁層11の一方および他方の主表面のそれぞれとほぼ平行となるように対向している。内部導体層14は、図2においては2層形成されている。ただし内部導体層14の形成される層数はこれに限定されず2層以外の層数であってもよいし、内部導体層14は形成されなくてもよい。ただし内部導体層14は絶縁層11よりも熱伝導率が高いため、内部導体層14を配置した方が配置しない場合に比べてプリント基板1全体の熱伝導率を高めることができる。
以上のようにプリント基板1には複数の導体層として、一方の主表面上の1層の上側導体層12と、他方の主表面上の1層の下側導体層13と、これらの間に配置される2層の内部導体層14との合計4層の導体層が配置されているがこれに限られない。このことは以降の各実施の形態においても同様である。これらの導体層12,13,14はいずれも、プリント基板1の一方および他方の主表面に沿うように(ほぼ平行となるように)拡がっている。導体層12,13,14は銅などの熱伝導性の良い材料により構成され、厚さはそれぞれ15μm以上500μm以下程度である。逆に言えば、プリント基板1は導体層12,13,14により区画される複数の絶縁層11を含んでいる。
プリント基板1には、絶縁層11の一方の主表面から他方の主表面までこれを貫通するように、複数の放熱用ビア15が形成されている。複数の放熱用ビア15は、プリント基板1の一方の主表面11aからの透過視点において電子部品2と重なる領域、および熱拡散部3と重なる領域に、プリント基板1の一方の主表面11aに沿う方向に関して互いに間隔をあけて形成されている。ここでプリント基板1を、第1の領域と第2の領域とに分けて考える。第1の領域とは、プリント基板1の一方の主表面側からの透過視点において電子部品2と重なる領域であり、第2の領域とはその周囲の領域、すなわちプリント基板1の一方の主表面側からの透過視点において第1の領域の外側に配置された領域である。このとき、複数の放熱用ビア15は、第1の領域に形成された複数の第1放熱用ビア15aと、第2の領域に形成された複数の第2放熱用ビア15bとに分類される。
すなわち放熱用ビア15は、上記の第1の領域と第2の領域との双方に形成されている。複数の放熱用ビア15の少なくとも一部は、プリント基板1の一方の主表面11aからの透過視点において電子部品2と重なる第1放熱用ビア15aである。また複数の放熱用ビア15の少なくとも他の一部は、プリント基板1の一方の主表面11aからの透過視点において熱拡散部3と重なる第2放熱用ビア15bである。
第1放熱用ビア15aおよび第2放熱用ビア15bは、絶縁層11内の一部に設けられた孔部であるが、その孔部の内壁面上に銅などの導体膜15cが形成されている。ここでは放熱用ビア15(第1放熱用ビア15aおよび第2放熱用ビア15b)は、場合に応じて孔部およびその内部の導体膜15cの双方を含むものと考えてもよいし、孔部または導体膜15cのいずれかのみを示すものと考えても特に支障はない。つまり図2においては第1放熱用ビア15aおよび第2放熱用ビア15bは、導体膜15cの部分を除き孔部(中空)である。しかし図2の第1放熱用ビア15aおよび第2放熱用ビア15bは熱伝導性の良い材料、たとえば銀フィラーを混入させた導電性接着剤またははんだにより当該孔部内が充填されたものであってもよい。後者の場合、孔部内に充填された導電性接着剤などの部材を放熱用ビア15の構成要素に含めることができる。このように導電性接着剤などを充填させることにより形成された放熱用ビア15は、孔部が中空である放熱用ビア15に比べて放熱性を向上することができる。空気に比べて導電性接着剤などの導電性部材は熱伝導性が高いためである。なお放熱用ビア15の孔部内をはんだで充填した半導体装置は後述の実施の形態3に示される。
上記の放熱用ビア15の孔部は、平面視においてたとえば直径が0.6mmの円柱形状であり、その内壁面上の導体膜15cの厚さはたとえば0.05mmである。ただし当該孔部は円柱形状に限らず、たとえば四角柱であってもよく、その上方からの透過視点における形状が多角形状であってもよい。
第1放熱用ビア15aおよび第2放熱用ビア15bは、上記のプリント基板1の一方の主表面11aおよび他方の主表面11bにたとえば直交するように交差している。また導体層12,13,14はいずれもプリント基板1の上記第1の領域から第2の領域まで平面状に拡がるように配置され、プリント基板1の一方および他方の主表面に沿うように、すなわちほぼ平行に、設けられている。このため第1放熱用ビア15aおよび第2放熱用ビア15bは、いずれも導体層12,13,14のそれぞれと交差接続する。逆に言えば複数の導体層12,13,14は複数の放熱用ビア15のそれぞれと交差接続している。より具体的には、放熱用ビア15の孔部の内壁面上に形成された導体膜15cと、導体層12,13,14とが、互いに交差接続されている。ここで交差接続とは、導体同士が接合されており、電気的に繋がっていることを意味する。
上記の導体層12,13,14は、プリント基板1と重なる領域(正確にはプリント基板1のうち放熱用ビア15の孔部と重なる領域以外の領域)の全体に平面状に広がるように配置されてもよい。また導体層12,13,14は、第1および第2の領域のうち特に放熱用ビア15が設けられる領域と重なる領域(正確には隣り合う1対の放熱用ビア15に挟まれた領域)に少なくとも配置され、放熱用ビア15と交差接続されていることが好ましい。つまり複数の導体層12,13,14は、たとえば図1の領域1Aなどの、放熱用ビア15が形成されない領域と重なる領域にまで広がっておらず、放熱用ビア15が設けられる領域(正確には隣り合う1対の放熱用ビア15に挟まれた領域)と重なる領域のみに配置された構成であってもよい。
図3は、後述する電子部品2および熱拡散部3が実装される前のプリント基板1の一方の主表面11a側からの透過視点における平面態様を示している。図3を参照して、放熱用ビア15はプリント基板1の一方の主表面11a上の全領域に形成されているわけではない。つまり図3の左側の領域1A、すなわち後述の電子部品2を構成するリード端子21が接続される領域においては放熱用ビア15が形成されていない。しかし領域1Aとそれ以外の放熱用ビア15が形成された領域との双方に平面状に広がるように、導体層12,13,14が形成されることが好ましい。これにより、電子部品2の熱を導体層において拡散させる効果が高められる。
プリント基板1の一方の主表面11a上における領域1Aは、電子部品2のリード端子21が接続されるため、図示されない配線が配置される領域である。この配線は、電子部品2と他部品とを電気的に接続するためのものである。またプリント基板1の領域1Aにおける一方の主表面11aには、上側導体層12と同一の層として形成された電極19が形成されている。そして、プリント基板1の領域1Aの一部の領域に設けられた電極19に、電子部品2のリード端子21が、たとえばはんだなどの接合材7aにより接合されている。ここで接合とは、はんだなどにより複数の部材が繋ぎ合わせられることを意味する。
なお図1、図2および図3の間で放熱用ビア15の数が一致していないが、これら各図の放熱用ビア15は互いに対応しているものとする。以降の各図においても同様である。
再度図1および図2を参照して、上記のプリント基板1の一方の主表面11a上、すなわち上側導体層12の上側の表面上には、電子部品2および熱拡散部3が接合されている。次に電子部品2および熱拡散部3(一部、接合材7aに関する記載を含む)について説明する。
電子部品2は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、PNPトランジスタ、NPNトランジスタ、ダイオード、制御IC(Integrated Circuit)などからなる群から選択されるいずれか1つ以上を含む半導体チップ22が、樹脂モールド部23で封止されたパッケージである。電子部品2はたとえば矩形の平面形状を有している。このような半導体チップ22を含むために、電子部品2の発熱量は非常に大きい。このため図2に示すように電子部品2は放熱板24を有する。そしてこの放熱板24が、たとえばはんだなどの接合材7aにより、プリント基板1の一方の主表面11a上、すなわち上側導体層12に接合されている。このようにすれば、電子部品2の半導体チップ22からの発熱を、放熱板24を介して効率的に放熱することができる。半導体装置101のように放熱板24を有する場合、電子部品2は、リード端子21と、半導体チップ22と、樹脂モールド部23と、放熱板24とを有する。
放熱板24は、半導体チップ22からの熱を外部に伝えることが目的の一つである。このため、たとえば半導体チップ22の熱をリード端子21側から外部に伝えることができるのであれば、リード端子21を放熱板24として配置し、リード端子21を放熱板24として機能させることもできる。また図2の放熱板24は、たとえ半導体チップ22との間に絶縁材料が挟まれることにより半導体チップ22と電気的に絶縁されていたとしても、半導体チップ22の熱を外部に伝えることができるものであれば問題はない。
図2においては、放熱板24は、その上面の一部および図2の左側の側面が樹脂モールド部23に覆われるように配置されている。これにより放熱板24は樹脂モールド部23に対して固定されている。ただしこれは一例でありこのような態様に限られない。
図4は本実施の形態の第2例の半導体装置全体または一部の、上方からの透過視点すなわち上方からの平面視における態様を示している。また図5は図4のV−V線に沿う部分の概略断面図であり、電子部品2と熱拡散部3とが配置された領域における、プリント基板1と放熱部4との積層構造を示している。図4および図5を参照して、本実施の形態の第2例の半導体装置102は大筋で半導体装置101と同様の構成を有するため同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を繰り返さない。ただし半導体装置102においては電子部品2が放熱板24を有しておらず、電子部品2はリード端子21の部分を除く樹脂モールド部23の最下面の全面が放熱板24を介さずにその下層の接合材7aと接触するいわゆるフルモールドの構成を有している。この点において半導体装置102は半導体装置101と異なっている。すなわち半導体装置102の電子部品2は、リード端子21と、半導体チップ22と、樹脂モールド部23とを有する。樹脂モールド部23は下層の接合材であるたとえばはんだにより接合しにくいため、当該接合材と単に接触するように密着した構成となっている。電子部品2の樹脂モールド部23は少なくとも接合材と接触した状態を有すれば、ある程度そこからプリント基板1側への放熱性を確保できる。ここで密着とは、複数の部材間が互いに接触し、接合よりも弱い吸引力を互いに及ぼしあうことを意味する。
再度図1および図2を参照して、熱拡散部3は、電子部品2からの熱を電子部品2の上側からの透過視点において外側に放射状に拡散させる役割を有している。このため熱拡散部3は、矩形の電子部品2のリード端子21側すなわち図1の左側以外の三方の側面を取り囲む形状を有している。このような形状にすることにより、熱拡散部3は、電子部品2からの熱を放射状に拡散させる効率を高めることができる。ただし熱拡散部3は必ずしもこのような形状に限定されない。
熱拡散部3は、熱拡散板31により構成される。熱拡散板31は、たとえば銅により形成されることが好ましい。このようにすれば、熱拡散板31の熱伝導性すなわち放熱性を高めることができる。熱拡散板31は、表面に銅などの金属膜が形成された酸化アルミニウムまたは窒化アルミニウムなどの熱伝導性の良いセラミック材料からなってもよい。また熱拡散板31は、銅合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金からなる群から選択されるいずれかの合金材料の表面にニッケルめっき膜および金めっき膜が形成された金属材料により形成されてもよい。この熱拡散板31は、たとえばはんだなどの接合材7aにより、プリント基板1の一方の主表面11a上、すなわち上側導体層12に接合されている。また熱拡散板31が接合されている上側導体層12上には電子部品2が接合材7aにより接合されている。熱拡散板31が接合される上側導体層12の部分と電子部品2が接合される上側導体層12の部分とは一体である。このため熱拡散板31が接合されている上側導体層12の部分と同一の上側導体層12に電子部品2が接合されている。ただし上方からの透過視点において熱拡散板31が接合される位置とは異なる位置に電子部品2が接合される。そして熱拡散板31と電子部品2とは電気的に接続されている。
図2に示すように、接合材7aにはんだを用いた場合、電子部品2と熱拡散部3との間の接合材7aは、電子部品2の熱拡散部3側の端部および熱拡散部3の電子部品2側の端部のそれぞれで、フィレットを形成する。その結果、電子部品2と上側導体層12との間の接合材7aの厚み、および熱拡散部3と上側導体層12との間の接合材7aの厚みに比べて、放熱板24と熱拡散板31との間の領域の接合材7aの厚みを大きくすることができる。
電子部品2すなわち放熱板24と熱拡散部3すなわち熱拡散板31とは、たとえばはんだなどの接合材7aにより電気的かつ熱的に接続されている。なお電子部品2と熱拡散部3とが電気的に接続されているとは、両者が絶縁材料ではなく、電気抵抗値が低いたとえばはんだなどの導電性材料といわれる部材により接続されていることを意味する。また電子部品2と熱拡散部3とが熱的に接続されているとは、両者が断熱材料ではなく、たとえばはんだなどの熱抵抗値が低いといわれる材料により接続されていることを意味する。
より具体的には、電子部品2の放熱板24と熱拡散部3の熱拡散板31とは、接合材7aを介して、図2の左右方向に並ぶように接合されている。熱拡散板31をたとえば金属材料のような導電性材料とすれば、電子部品2とはんだなどの接合材7aで接合される熱拡散板31に電気が通るため、プリント基板1での上側導体層12などの抵抗値を下げることができる。これにより熱拡散板31は、電子部品2からの熱を拡散することができるだけでなく、プリント基板1に形成された上側導体層12などの導通損失を低減することもできる。また電子部品2と熱拡散部3との双方が同一の表面上すなわちプリント基板1の一方の主表面11a上に接合されることにより、たとえば両者を同じ自動部品実装機(マウンタ)などを用いて、両者を接合する順序を問わず、両者を自動で接合することができる。このため両者のプリント基板1上への実装工程を単純化させ、低コストで高効率に当該工程を行なうことができる。
ところで、電子部品2のパッケージがたとえば半導体パッケージ型番TO−252である場合、その大きさが±0.2mm程度ばらつく。上記型番に限らず、一般的に電子部品2のパッケージはその大きさが±0.01mm以上1mm以下程度ばらつく。このため、自動部品実装機の駆動寸法の誤差を含め、電子部品2と熱拡散部3との間隔は0.05mm以上5mm以下を想定することが好ましい。電子部品2と熱拡散部3との間の距離が5mmを超えれば、電子部品2と熱拡散部3との間の熱抵抗が大きくなり熱拡散部3が熱拡散する効果が少なくなる。このため電子部品2と熱拡散部3との間隔は5mm以下であることが好ましい。自動部品実装機の駆動寸法の誤差が大きい場合、電子部品2と熱拡散部3との間隔が5mmを超えるおそれがある。そこでこのような不具合を防ぐ観点から、プリント基板1に電子部品2および熱拡散部3を実装する前に、電子部品2と熱拡散部3とを仮固定したうえで、電子部品2と熱拡散部3とを同時に自動部品実装機で実装することが好ましい。このようにすれば、電子部品2と熱拡散部3との間隔を5mm以下にすることができ、実装工程の歩留りを向上させることができる。
以上より、熱拡散部3は、はんだなどの接合材7aにより電子部品2と接合されるとともに、プリント基板1の一方の主表面11aに接合される。これにより、電子部品2から発する熱を接合材7aを介して熱拡散部3に放射状に伝えるよう、一方の主表面11a方向へ拡散させることができる。また電子部品2は接合材7aにより一方の主表面11aに接合されている。このため電子部品2からその真下の放熱部4へ直接伝熱することと、電子部品2から熱拡散部3へ拡散させたのち熱拡散部3からその真下の放熱部4へ伝熱することとの双方を可能としている。
また熱拡散板31は、プリント基板1の複数の放熱用ビア15のうち電子部品2と重なる領域以外の上記第2の領域における複数の第2放熱用ビア15bの孔部をその上方から塞ぐように、接合材7aにより、プリント基板1の一方の主表面11aに接合される。一方電子部品2の放熱板24は、プリント基板1の複数の放熱用ビア15のうち電子部品2と重なる領域の上記第1の領域における複数の第1放熱用ビア15aの孔部をその上方から塞ぐように、接合材7aにより、プリント基板1の一方の主表面11aに接合される。図1および図2においては領域1Aには放熱用ビア15が形成されないため、熱拡散板31も配置されていないが、これに限られない。
以上の各部材間を接合する接合材7aとしてはんだを用いた場合、接合材7aとこれに接合される電子部品2、上側導体層12および熱拡散板31のそれぞれとの接合界面で金属間化合物が形成され、当該接合界面における接触熱抵抗を小さくできる。このため接合材7aとしてははんだが用いられることが好ましいが、導電性接着剤またはナノ銀などのはんだ以外の熱伝導性の良好な材料が用いられてもよい。
熱拡散部3は、プリント基板1よりも曲げ剛性が高い、つまりヤング率と断面二次モーメントとの積が大きいことが好ましい。これにより、半導体装置101におけるプリント基板1と熱拡散板31とからなる構造体の剛性を高め、固定および振動などの外力に対してプリント基板1を変形しにくくすることができる。
熱拡散板31は、その厚さが薄くなると熱伝導性が低下し、電子部品2に対する放熱性が十分でなくなる。一方、熱拡散板31が厚すぎれば、熱拡散板31を、電子部品2を実装するマウンタと同じマウンタを用いて実装することができなくなる。熱拡散板31の厚さが、当該マウンタが実装可能な部品の厚さの上限値を超えてしまうためである。このようになれば自動機を用いた熱拡散板31の実装ができなくなるため実装コストが高騰する。以上を考慮し、熱拡散板31の厚さは、0.1mm以上100mm以下とすることが好ましく、たとえば0.5mmとすることが好ましい。
厚い熱拡散板31は、板状ではなくブロック状となるように形成されてもよい。また熱拡散部3は、複数の熱拡散板31が重ね合わせられた構成であってもよい。汎用的に使用されている板を重ね合わせて熱拡散部3を形成することにより、その製造コストを低減することができ、かつ熱拡散部3の放熱性を向上させることができる。
次に放熱部4について説明する。放熱部4はプリント基板1の他方の主表面11b側のたとえば全面に積層されており、放熱部材41と、冷却体42とを有している。プリント基板1と放熱部4とはたとえば接合材7aにより互いに接合されてもよいし、たとえば単に接触するように密着していてもよい。図2の半導体装置101においては一例として、図2の上側から下側に向けて、電子部品2、プリント基板1、放熱部材41、冷却体42の順に積層されている。しかし放熱部4においては上記と逆に、たとえば図2の上側から下側に向けて冷却体42、放熱部材41の順に積層されてもよい。つまり放熱部4における放熱部材41と冷却体42との積層順序は問わない。
放熱部4がプリント基板1の他方の主表面11b側の全面に積層される場合、放熱部4はプリント基板1のすべての第1放熱用ビア15aおよび第2放熱用ビア15bと平面視において重なるように配置される。ただし本実施の形態においては、複数の放熱用ビア15の少なくとも一部が、プリント基板1の他方の主表面11bからの透過視点において放熱部4と重なるように配置される。この意味では放熱部4は、プリント基板1の他方の主表面11bの少なくとも一部のみと重なる態様であってもよい。たとえば、電子部品2と平面視において重なる領域およびそれに隣接する領域のみにおける他方の主表面11bに放熱部材41および冷却体42が密着するように配置される構成であってもよい。
放熱部材41は、電気絶縁性を有し、熱伝導性の良い材料により構成されることが好ましい。具体的には、放熱部材41は、シリコーン樹脂に酸化アルミニウムまたは窒化アルミニウムなどの粒子を混入させたシートにより形成されることが好ましい。酸化アルミニウムまたは窒化アルミニウムは、熱伝導性が良く電気絶縁性を有するためである。ただし放熱部材41は、上記の代わりにグリスまたは接着剤であってもよい。また放熱部材41は、熱伝導性が高ければ非シリコーン系であってもよい。
放熱部材41は、熱伝導率の良い導体層と電気絶縁層とで構成されていてもよい。放熱部材41は、電子部品2からの熱を熱拡散板31により電子部品2の外側に拡散させて、拡散された熱を放熱用ビア15により、プリント基板1の下側導体層13に伝熱する。放熱部材41が熱拡散できる導体層を有していれば、導体層にて熱をさらに平面視における外側に放射状に拡散させることができる。
冷却体42は、熱伝導性の良い金属材料からなる矩形の平板形状の部材である。冷却体42はたとえば筐体であってもよいし、ヒートパイプまたは放熱フィンなどであってもよい。具体的には、冷却体42は、たとえばアルミニウムにより構成されることが好ましいが、他に銅、アルミニウム合金、またはマグネシウム合金により構成されてもよい。冷却体42は放熱部材41の真下または真上に配置される。このため図2において冷却体42は、放熱部材41を介して、プリント基板1と熱的に接続されている。これを言い換えると、冷却体42の上側または下側の主表面上に放熱部材41が接触し密着、または接合されている。なお図示されないが、冷却体42のさらに下側には、水冷または空冷の冷却機構が接触するように設けられていることが好ましい。
図6〜図8は、本実施の形態の第1例の半導体装置101の各製造工程における態様を示す概略断面図である。次に、図6〜図8を用いて、特に電子部品2および熱拡散部3の実装工程を中心に、半導体装置101の製造方法の概略を説明する。
図6を参照して、上記の図2に示す態様を有するプリント基板1が準備され、その一方の主表面11a上、すなわち上側導体層12上に、はんだペースト6aが供給される。はんだペースト6aはたとえばプリント基板1に形成された互いに隣り合う1対の放熱用ビア15の間に挟まれた領域のそれぞれに、平面視においてドット状に複数供給されることが好ましい。はんだペースト6aは、複数の放熱用ビア15のそれぞれの孔部の外縁からプリント基板1の一方の主表面11aに沿う方向に100μm以上離れた領域に、たとえば一般公知の印刷法により印刷されることが好ましい。
はんだペースト6aは、メタルマスクを用いて、一般公知のはんだ印刷工程を行なうことにより、図6に示すようにプリント基板1上に供給される。
図7を参照して、はんだペースト6aの上に電子部品2および熱拡散部3すなわち熱拡散板31が搭載され、その状態で一般公知の加熱リフロー処理がなされる。なお電子部品2および熱拡散部3を搭載する工程は上記のマウンタにより自動工程としてなされる。リフロー処理によりはんだペースト6aは溶融して上側導体層12の表面すなわち一方の主表面11aに沿うように流動し、層状の接合材7aとして形成される。なおこのとき溶融して流動する接合材7aは、第1放熱用ビア15aおよび第2放熱用ビア15b内には流入しない。図6の工程において第1放熱用ビア15aおよび第2放熱用ビア15bから離れた領域にはんだペースト6aを印刷しているためである。また電子部品2の樹脂モールド部23の真下にも接合材7aは流入するが、樹脂材料に対しては接合せず単に接合材7aが樹脂モールド部23に接触し密着する態様となる。接合材7aは電子部品2の放熱板24と熱拡散板31と上側導体層12とを互いに接合する。また当該接合材7aは電子部品2のリード端子21とプリント基板1の電極19とを互いに接合する。接合材7aによる接合後、その実装状態を検査する外観検査工程がなされる。
図8を参照して、プリント基板1の下側導体層13と接するように、たとえば放熱部材41と冷却体42とが上側から下側へこの順に配置され、互いに密着するように設置されることにより、放熱部4が設けられる。なお上記とは逆に冷却体42が上側に、放熱部材41が下側に配置されるように積層され、放熱部4が設けられてもよい。あるいはこれらの各部材が接合材7aなどにより接合されてもよい。以上により図2に示す半導体装置101が形成される。
次に、図9〜図14を用いて、本実施の形態の作用効果について説明する。なお既述の各部材の効果記載と部分的に内容が重複する場合がある。
図9は、半導体装置101全体の上方からの透過視点における熱の伝導経路を示している。図10は、図9のX−X線に沿う部分の半導体装置101の断面図における熱の伝導経路を示している。図9および図10を参照して、半導体装置101の駆動により電子部品2から発生した熱の一部は、図10中に矢印で表された熱H1で示すように、電子部品2の下方のプリント基板1に形成された第1放熱用ビア15aを通って下方(放熱部4側)に伝導する。これとともに、図示されないが、当該熱H1は上側導体層12、下側導体層13または内部導体層14を通ることにより、図10における電子部品2を中心としてその周囲(外側)の第2の領域に向けて放射状に熱を拡散する。
また電子部品2から発生した熱の他の一部は、図9および図10中に矢印で表された熱H2で示す主表面に沿う方向に関して電子部品2と接合材7aを介して接合される熱拡散板31に伝導され、熱拡散板31内を主表面に沿う方向に外側へ放射状に拡散される。これは電子部品2と熱拡散板31とを接合する接合材7aがはんだなどの導電材であり、熱伝導性に優れるためである。また当該熱拡散板31に伝わった熱はその下方のプリント基板1に形成された第2放熱用ビア15bを通って下方(放熱部4側)に伝導する。第2放熱用ビア15bを通った熱H2についても、その一部は上側導体層12、下側導体層13または内部導体層14を通ることにより、図10における電子部品2を中心としてその周囲(外側)の第2の領域に向けて放射状に熱を拡散する。
このように本実施の形態においては、電子部品2の熱が第1放熱用ビア15aを介して下方(放熱部4側)に伝わるルート(矢印で表される熱H1の経路)と、第2放熱用ビア15bを介して外側(第2の領域側)に伝わるルート(矢印で表される熱H2の経路)との2つのルートを経由して伝導できる。このように2つのルートで熱伝導できるのは、熱拡散板31が電子部品2と同じく一方の主表面11a上に接合されていることにより、電子部品2から発生した熱H2が接合材7aを経由して高効率に熱拡散板31を伝わり、当該熱H2をそこから高効率に放熱部4に伝導させることができるためである。またプリント基板1の主表面に交差する方向に延びる放熱用ビア15a,15bと主表面に沿うように拡がる導体層12,13,14とが互いに交差接続しているためである。この効果は、熱拡散板31と、プリント基板1の他方の主表面11b上に配置される放熱部4の存在により、いっそう高められる。
プリント基板1内を下方に移動した熱H1および熱H2は、電子部品2と熱拡散板31との真下、およびその外側の双方の領域において、下側導体層13に到達する。次に熱H1および熱H2は、その下側の放熱部材41を通って冷却体42に伝導される。冷却体42に伝導された熱H1および熱H2は図示されないがたとえば図10のさらに下側に設けられた水冷または空冷の冷却機構に放熱される。
以上のように本実施の形態の半導体装置101は、熱拡散板31が電子部品2と同じく一方の主表面11a上に接合され、電子部品2の熱を第1放熱用ビア15aを通るルートおよび第2放熱用ビア15bを通るルートの双方から下方へ放熱させることを可能とする構成を有している。このため、たとえば電子部品2の真下の第1放熱用ビア15aのみから放熱可能な場合、またはたとえば電子部品2から離れた第2放熱用ビア15bのみから放熱可能な場合に比べて、下方への放熱の効率を大幅に高めることができる。
特に本実施の形態の半導体装置101における第2放熱用ビア15bからの放熱効率を高める効果は、熱拡散板31が配置されることによるところが非常に大きい。熱拡散板31が配置されることにより、これが配置されない場合に比べて、放熱部材41を介して冷却体42に効率的に放熱することができる。
なお本実施の形態の半導体装置101は、たとえば図1および図9に示すように、熱拡散板31の真下の領域だけでなく、熱拡散板31の外側にも放熱用ビア15が形成されていてもよい。このようにすれば、電子部品2から発生する熱を電子部品2と熱拡散板31とのそれぞれの真下の領域の放熱用ビア15を通って下方に伝えるのみならず、熱拡散板31からその外側に向けて拡散させた熱をその真下の放熱用ビア15を通って下方に伝えることができる。
さらに上記のように、導体層12,13,14は熱拡散板31と同様に、電子部品2の熱H1および熱H2を外周側に向けて放射状に拡散させることができる。
以上により、外部へ放熱されるため、放熱可能な領域の面積が大きくなり、放熱性を高める効果がより大きくなる。したがって放熱用の冷却体42とプリント基板1との接触面積を十分に大きくすれば、放熱性をさらに向上させることができる。
ここで、放熱用ビア15および熱拡散板31の双方が存在することにより、放熱用ビア15のみを有する場合に比べて放熱の効率がどの程度向上するかについて、図11を用いて説明する。具体的には、半導体装置101のように放熱用ビア15および熱拡散板31の双方を有する構成と、その比較例として第2放熱用ビア15bおよび熱拡散板31を有さない(第1放熱用ビア15aのみを有する)構成との熱伝導による放熱抵抗について、熱抵抗値を用いて考察した結果を示す。
ここで「熱抵抗」とは温度の伝えにくさを表す指標であり、単位発熱量当たりの温度上昇値を意味する。本実施の形態の半導体装置101において、電子部品2から筐体までの上下方向の領域の熱抵抗(Rth)は、以下の式(1)により表される。なお式(1)において、各部材の伝熱面積をSi(m2)、各部材の厚さをli(m)、各部材の熱伝導率をλi(W/(m・K))とし、通過熱量をQ(W)、高温側および低温側の温度をそれぞれThi(K)、Tli(K)とする。
Figure 0006875514
ここで熱抵抗の計算に用いたモデルを示す。プリント基板1の上方からの透過視点における寸法は25×25mm、厚さは1.65mmである。電子部品2の上方からの透過視点における寸法は10×10mmであり、(図1および図4などとは異なるが)プリント基板1の中央部に接合されている。すなわち電子部品2を上方から見たときの各縁部と、それにほぼ平行に対向するプリント基板1を上方から見たときの各縁部との間隔はいずれもほぼ等しい。上側導体層12、下側導体層13および内部導体層14はいずれも厚さが105μmの4層構造である(図2参照)。プリント基板1においては、電子部品2の真下に25か所の第1放熱用ビア15aが、その周囲に63か所の第2放熱用ビア15bが、いずれも等間隔に配置されている。放熱用ビア15は円柱形状であり、その孔部を上方から見た直径は0.6mm、孔部の内壁面上の導体膜の厚さは0.05mmである。
また上記モデルにおける熱拡散部3の熱拡散板31は、上方からの透過視点における外形寸法が5×15mm、厚さは1mmで、電子部品2を取り囲むように配置されており、第2放熱用ビア15bを上方から覆っている。また互いに主表面に沿う方向に並ぶ電子部品2と熱拡散板31とは、はんだの接合材7aで接合されている。放熱部材41は、上方からの透過視点における寸法が5×15mm、厚さは0.4mmである。
上記モデルにおける上側導体層12、下側導体層13、内部導体層14、導体膜15c、および熱拡散板31は銅で構成され、熱伝導率は398W/(m・K)である。また放熱部材41の熱伝導率は2.0W/(m・K)である。
本実施の形態の半導体装置101のモデルおよび比較例のモデルは、放熱用ビア15の数(比較例は第1放熱用ビア15aのみであるのに対し、本実施の形態では第1放熱用ビア15aと第2放熱用ビア15bとを有する)および熱拡散板31の有無においてのみ異なっており、上記の寸法を含む他の構成はすべて同一となっている。
上記モデルを用いて、半導体装置101と比較例とについて、式(1)に基づく熱解析ソフトウェアを用いて熱抵抗値をシミュレーションした。図11にその結果を示す。図11における「ref」は比較例のモデルを、「ビア+熱拡散板」は本実施の形態の半導体装置101のモデルを意味し、縦軸は熱抵抗のシミュレーション結果を示す。図11を参照して、本実施の形態の半導体装置101のように第2放熱用ビア15bおよび熱拡散板31を設けることにより、これらを設けない比較例に比べて、熱抵抗を約53%低減することができる。熱抵抗が小さいことは放熱性が高いことを意味するため、この結果から、本実施の形態の半導体装置101のように第2放熱用ビア15bおよび熱拡散板31を設けることにより、これらを設けない比較例に比べて、放熱性を向上できることがわかる。
次に、図12〜図14を用いて、熱拡散板31に接合される放熱用ビア15の配置されるべき領域について検討した結果を説明する。図12および図13を参照して、これらは基本的に上記熱抵抗の計算に用いた本実施の形態の半導体装置101と同様のモデルを示しており、電子部品2を上方から見たときの各方向の縁部と、その上方から見たときの外側に隣り合う熱拡散板31の各方向の最外縁部との間隔をL1,L2,L3で示している。上記のように本モデルにおいては電子部品2を上方から見たときの各方向の縁部と、それに隣り合う熱拡散板31の各方向の縁部との距離はほぼ等しいため、距離L1〜L3はいずれもほぼ等しい。なお半導体装置101においては基本的に領域1A(図1参照)には第2放熱用ビア15bが形成されず、図12および図13のL4の側には第2放熱用ビア15bが存在しないが、参考用にこの方向においても他方向と同様に寸法L4を示している。
図14のグラフの横軸は、電子部品2の平面視における各縁部(矩形状の辺に相当)から熱拡散板31が配置されるL1〜L3の3方向の側における熱拡散板31の最外部との距離を示し、グラフの縦軸は、それぞれのモデルの半導体装置101の熱抵抗値を示している。図14を参照して、L1〜L3の寸法が大きくなるにつれて(つまり熱拡散板31と第2放熱用ビア15bとの形成される領域が広くなるにつれて)熱抵抗が小さくなり放熱効率が向上する。しかしL1〜L3の値が20mmになれば熱抵抗値の低下が飽和し、それ以上L1〜L3を大きくし、L1〜L3が20mm以上の領域の熱拡散板31と放熱用ビア15とを接合材7aで接合させても、L1〜L3が20mm以下の領域に比べて熱抵抗値の変化量が小さくなっていることがわかる。
このことから、熱拡散板31は、上記L1〜L3の寸法、すなわち電子部品2の縁部からの距離が20mm以内の範囲において、第2放熱用ビア15bと接合されるように配置されることが好ましいといえる。
さらに、本実施の形態においてはプリント基板1の第1の領域の第1放熱用ビア15aのみならずその周囲の第2の領域にも第2放熱用ビア15bが形成されている。このため第2放熱用ビア15bが形成されない場合に比べてプリント基板1の機械的な剛性が低下する。しかしプリント基板1の一方の主表面11a上の上側導体層12に熱拡散板31を接合材7aで接合することにより、プリント基板1と熱拡散板31とからなる構造体の曲げ剛性がプリント基板1単体の曲げ剛性よりも高くなる。このためプリント基板1の変形を抑制することができる。
実施の形態2.
図15は実施の形態2〜5の各例の半導体装置全体または一部の、上方からの透過視点すなわち上方からの平面視における態様を総括して示している。図16は実施の形態2における、図15のA−A線に沿う部分の概略断面図であり、電子部品2と熱拡散部3とが配置された領域における、プリント基板1と放熱部4との積層構造を示している。図15および図16を参照して、本実施の形態の半導体装置201は大筋で半導体装置101と同様の構成を有するため同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を繰り返さない。ただし半導体装置201においては、上側導体層12上の、平面視において第1放熱用ビア15aおよび第2放熱用ビア15bに隣接する領域に、第1放熱用ビア15aおよび第2放熱用ビア15bの周りを囲むように、たとえば円形状の凸部8が形成される。この点において半導体装置201は、このような凸部8を有さない半導体装置101と異なっている。
凸部8はたとえばソルダーレジストにより形成されており、上側導体層12よりも図16の上方に延びる形状を有している。このように本実施の形態においては、プリント基板1の一方の主表面11a上に凸部8が配置されている。そして電子部品2および熱拡散部3は、プリント基板1の一方の主表面11aからの透過視点において凸部8と重なるように配置されている。なお凸部8は図16の断面図において円形状または楕円形状を有するよう、放熱用ビア15の平面視における周囲に形成されている。しかしこれに限らず、凸部8はたとえば図16の断面図において矩形状を有するように形成されてもよい。
本実施の形態の半導体装置201の製造方法、特に凸部8の製造方法について簡潔に説明する。凸部8は、たとえばプリント基板の製造工程において一般公知のレジスト印刷により形成されるソルダーレジストであってもよいし、一般公知のシルク印刷またはシンボル印刷により形成されるパターンであってもよい。これらを用いれば、一般的なプリント基板製造工程により凸部8を形成できるため、特殊な工程を必要とせず安価に製造可能である。また凸部8としてはソルダーレジスト、シルク、シンボルマーク以外に樹脂シートが形成されたものであってもよいし、それらが適宜組み合わせられてもよい。さらに凸部8として上記以外の、上側導体層12から図16の上方へ延び厚さを有する形状とすることができ、はんだの接合材7aが濡れにくい材料が用いられてもよい。プリント基板1の一方の主表面11a上に形成された凸部8上にこれと重なるように電子部品2および熱拡散板31が載置され接合される。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。本実施の形態は実施の形態1と同様の効果の他、以下の作用効果を奏する。
半導体装置201のように凸部8が形成されれば、はんだペースト6a(図6参照)が第1放熱用ビア15aなどの孔部内に進入する不具合を凸部8が抑制する効果を奏する。凸部8が形成されることにより、これが形成されない場合に比べて、上側導体層12と、放熱板24および熱拡散板31との、図16の上下方向に関する間隔が広くなる。このため上記間隔の領域において、はんだペースト6aが溶融された接合材7aは上側すなわち放熱板24および熱拡散板31側に引っ張られるように応力を受けながら放熱板24および熱拡散板31に接合される。このため上側導体層12と放熱板24および熱拡散板31との間の領域において、接合材7aが放熱用ビア15内に流入し、放熱用ビア15の内壁面を流動する可能性を低減することができる。その結果、接合材7aが上側導体層12とその真下の冷却体42とを短絡させる可能性を低減することができ、半導体装置201全体の信頼性を高めることができる。
次に、上側導体層12上の凸部8と重なるように電子部品2および熱拡散板31が載置されることにより、上側導体層12と、放熱板24および熱拡散板31との間の領域の、図16の上下方向に関する間隔を制御することができる。すなわちプリント基板1に接合される電子部品2および熱拡散板31の、上側導体層12との間隔は、凸部8としてのソルダーレジストまたはシルクなどの印刷位置または印刷厚さを変更することにより制御することができる。このように凸部8により上側導体層12上における接合材7aの厚さが管理でき、接合材7aによるはんだ付けの品質を向上させることができる。接合材7aは上側導体層12と、放熱板24および熱拡散板31との間の領域を主表面に沿って拡がるが放熱用ビア15内には流入せず、その結果下側導体層13側には接合材7aが到達しない。このため接合材7aにより、電子部品2の放熱板24および熱拡散部3の熱拡散板31と、プリント基板1との接合部分が良好なフィレットを形成することができる。その結果、外観検査により接合材7aの接合状態の良否を容易に判定できるようになる。特に自動機により電子部品2などを搭載させた場合において、その実装状態を検査する外観検査の効率を大幅に向上させることができる。
次に、仮に放熱用ビア15に隣接する領域に、放熱用ビア15の周囲を囲むように小径のレジストの凸部8が形成されれば、凸部8は撥水効果を発揮する。これはレジストは、接合材7aとしてのはんだに対する濡れ性の良好な放熱板24、熱拡散板31および上側導体層12に比べてはんだが濡れないためである。放熱用ビア15を取り囲む凸部8がはんだに濡れないことからも、溶融されたはんだである接合材7aが放熱用ビア15内に流入し、一方の主表面11aから他方の主表面11bまでこれが流入することを抑制することができる。このことにより、上記のようにはんだによる短絡を抑制できるばかりでなく、放熱用ビア15としての孔部がそのまま残存することにより、接合材7aに含まれるフラックスガスを放熱用ビア15から外部へスムーズに排出することができる。このため接合材7a内におけるフラックスガスによるボイドの残存が抑制できる。
なお凸部8は、放熱用ビア15に隣接するだけでなく、たとえば放熱板24および熱拡散板31と上側導体層12との間における任意の位置に形成されてもよい。これにより、プリント基板1上に実装される電子部品2および熱拡散部3のプリント基板1に対する実装高さを一定に保つことができる。また、プリント基板1の一方の主表面11aからの透過視点において電子部品2および熱拡散部3が実装される領域の四隅に凸部8をシンボルマークとして設けることにより、電子部品2および熱拡散板31をプリント基板1の上側導体層12と、それぞれの主表面が互いにほぼ平行となるように配置し実装することができる。
実施の形態3.
図17は実施の形態3における、図15のA−A線に沿う部分の概略断面図である。図17を参照して、本実施の形態の半導体装置301は大筋で半導体装置101と同様の構成を有するため同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を繰り返さない。ただし半導体装置301においては、導体層12,13,14を介して電子部品2と重なる複数の第1放熱用ビア15aおよび熱拡散板31と重なる第2放熱用ビア15bの少なくとも一部の内部には、その内部の容積の1/3以上の体積分の接合材7aが配置されている。ただし電子部品2および熱拡散板31のいずれとも重ならない第2放熱用ビア15b(図15参照)の内部にも同様に接合材7aが配置されてもよい。この点において半導体装置301は、第1放熱用ビア15aなどの孔部内には内壁面上の導体膜15c以外の導電性材料が配置されない半導体装置101と異なっている。
図18〜図21は、本実施の形態の半導体装置301の各製造工程における態様を示す概略断面図である。次に、図18〜図21を用いて、特に電子部品2および熱拡散部3の実装工程を中心に、半導体装置301の製造方法の概略を説明する。
図18を参照して、プリント基板1の上側導体層12上に、はんだの酸化膜を除去するフラックスを介して、はんだ板6bが配置される。はんだ板6bは、その載置により放熱用ビア15を真上から覆う態様となる。またプリント基板1の第1の領域、および第2の領域の一部における下側導体層13上(図の下側)に、ポリイミドなどの耐熱テープ6cが貼り付けられる。耐熱テープ6cは、特に放熱用ビア15の孔部を他方の主表面11b側から塞ぐように貼り付けられる。
図19を参照して、はんだ板6b上に電子部品2が搭載され、その状態で一般公知の加熱リフロー処理がなされる。これにより図20を参照して、はんだ板6bが溶融して接合材7bとなったものが上側導体層12の表面に沿うように流動し、放熱用ビア15内を充填する。これははんだ板6bが放熱用ビア15の孔部を覆うように配置されているためである。また第1および第2の領域における下側導体層13上には耐熱テープ6cが貼られているため、はんだ板6bの溶融したものは耐熱テープ6cの下側まで漏出することはなく、放熱用ビア15の内部に充填される。
なお放熱用ビア15内の全体に接合材7aが充填されてもよいが、図20に示すように、その内部の容積の1/3以上の体積分の接合材7aが配置されることが好ましい。
図21を参照して、放熱用ビア15の内部のはんだが固化された後に耐熱テープ6cが除去される。その後、図8の工程と同様に、プリント基板1の下側導体層13と接するように、たとえば放熱部材41と冷却体42とが上側から下側へこの順に配置され、互いに密着するように設置される。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。本実施の形態は実施の形態1と同様の効果の他、以下の作用効果を奏する。
半導体装置301のように放熱用ビア15の内部に接合材7aが配置された構成とすることにより、電子部品2の発する熱の、第1放熱用ビア15aおよび第2放熱用ビア15bの内部における熱拡散板31側への伝熱量を増加することができる。これは上記のように、中空よりもはんだなどの導電性部材の方が高い熱伝導性を持つため、第1放熱用ビア15aなどの内部がはんだで充填されることにより、第1放熱用ビア15aの延在方向に交差する断面のうち、より高い熱伝導が可能な領域の面積が増加するためである。
上記の加熱リフロー処理においてプリント基板1を加熱した際に、放熱用ビア15の内壁面上の導体膜15cよりも先にはんだ板6bが溶融すれば、その溶融したはんだは放熱用ビア15の内壁面に沿って流動しにくくなる。その結果当該溶融はんだが塊状はんだとなって放熱用ビア15内を塞ぎ、図20、図21、図17に示すようにその一部の領域を充填しない態様となる。供給するはんだ量が少なければ、より放熱用ビア15内に配置されるはんだの割合が少なくなる。
しかし図20、図21、図17の態様においても、少なくとも上側導体層12および下側導体層13に隣接する接合材7aの塊状はんだ71の部分においては、放熱用ビア15の延在方向に交差する断面が塊状はんだ71に充填されるためその断面積のうち熱伝導性の高いはんだが占める割合が大きくなる。このため、たとえば半導体装置101のように放熱用ビア15内がまったくはんだで充填されない場合に比べてその放熱性を向上させることができる。このような放熱性を向上させる効果は、その上側導体層12側から延びる塊状はんだ71が、放熱用ビア15の延在方向の長さの1/3以上の高さhを有すれば、十分に得られる。このことは上側導体層12側または下側導体層13側のいずれか一方からのみ塊状はんだ71が延びる場合においても、あるいは上側導体層12側および下側導体層13側の双方から塊状はんだ71が延びる場合においても、同様である。すなわち少なくとも熱拡散板31の一方(上側)の主表面に塞がれた複数の放熱用ビア15内にはんだが当該放熱用ビア15の容積の1/3以上の体積分充填するように存在することが好ましい。
なお実施の形態2においては凸部8により放熱用ビア15内への接合材7aの流入を抑制し、それにより上側導体層12とその真下の冷却体42とを短絡させる可能性を低減している。これに対し本実施の形態においては積極的に放熱用ビア15内へ接合材7aを流入させている。しかし本実施の形態においては放熱用ビア15の孔部を他方の主表面11b側から塞ぐように耐熱テープ6cが予め貼り付けられた状態で放熱用ビア15内へ接合材7aが流入される。耐熱テープ6cは放熱用ビア15の内部のはんだが固化された後に除去される。耐熱テープ6cが孔部を塞ぐことにより放熱用ビア15から冷却体42側への接合材7aの流入を防ぐため、本実施の形態においても上記短絡の問題を回避することができる。
実施の形態4.
図22は実施の形態4における、図15のA−A線に沿う部分の概略断面図である。図23は実施の形態4における、図15のB−B線に沿う部分の概略断面図である。図22および図23を参照して、本実施の形態の半導体装置401は大筋で半導体装置101と同様の構成を有するため同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を繰り返さない。ただし半導体装置401においては、熱拡散部3の熱拡散板31が、第1熱拡散板部分31a(第1の部分)と、第2熱拡散板部分31b(第2の部分)との2つの部分を含む構成となっている。第1熱拡散板部分31aはプリント基板1の一方の主表面11aに沿う方向に延び当該一方の主表面11aに接合される部分であり、図22および図23の左右方向に延びている。第2熱拡散板部分31bは第1熱拡散板部分31aに連なっており、第1熱拡散板部分に交差する方向すなわち図22および図23の上方に向けて延びている。したがって第2熱拡散板部分31bはプリント基板1に接合されていない。
図22および図23の断面図においては、第1熱拡散板部分31aと第2熱拡散板部分31bとの境界部においてその延在方向が約90°変わるように屈曲している。しかしこれに限らず、たとえば第1熱拡散板部分31aと第2熱拡散板部分31bとの延在方向のなす角度は90°未満であっても90°超えであってもよい。つまり半導体装置401の熱拡散板31は、その一部の領域のみが一方の主表面11aに接合されている。この点において半導体装置401は、このような2つの部分を有さずその全体がプリント基板1の一方の主表面11aに接合される半導体装置101と異なっている。
なお図22および図23においては実施の形態2と同様に凸部8があるが、この凸部8は形成されなくてもよい。このことは以降の各実施の形態においても同様である。
本実施の形態の熱拡散板31は、たとえば空冷に適するフィンが付いたヒートシンクであってもよい。ヒートシンクは、TO−220のようなリード部品と共に、鉛直方向に沿って延びるように立てて使用されるのが通例であるが、本実施の形態においては水平方向に沿って延びるように横向きに使用されてもよい。なお汎用的に使用されているヒートシンクを熱拡散板31に使用すれば、その製造コストを削減することができる。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。本実施の形態は実施の形態1と同様の効果の他、以下の作用効果を奏する。
熱拡散板31は、第2熱拡散板部分31bを有することにより、熱拡散効果だけでなく、放熱性の効果も高くなる。つまりプリント基板1に接合された第1熱拡散板部分31aが熱拡散の効果を奏し、表面全体が外気に触れる第2熱拡散板部分31bが放熱性の効果を奏する。したがって、電子部品2の発熱を外部に放出する効果を、実施の形態1などよりいっそう高めることができる。
また電子部品2がたとえばMOSFETのようなスイッチング素子の場合は、スイッチング時に放射ノイズを出すが、熱拡散板31の第2熱拡散板部分31bにより外部への放射ノイズを低減させることが出来る。また電子部品2がたとえば制御ICや微小信号を処理するICなどの場合、外部からの放射ノイズを低減させる効果があり、ICの誤作動を防ぐことが出来る。また熱拡散板31の第2熱拡散板部分31bにより、外部からの粉塵などの防塵効果を有する。熱拡散板31の第2熱拡散板部分31bにより、プリント基板1に加わる応力を第2熱拡散板部分31bが吸収するためプリント基板1が反りにくくなる効果が高められ、プリント基板1の強度が増す。また熱拡散板31が第2熱拡散板部分31bを有することにより、接合材7aのヒートサイクル性も高めることが出来るので、半導体装置401の信頼性が向上する。
実施の形態5.
図24は実施の形態5の第1例における、図15のA−A線に沿う部分の概略断面図である。図25は実施の形態5の第2例における、図15のA−A線に沿う部分の概略断面図である。図24および図25を参照して、本実施の形態の第1例に係る半導体装置501および同第2例に係る半導体装置502は大筋で半導体装置101と同様の構成を有するため同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を繰り返さない。ただし半導体装置501,502においては、電子部品2の特に放熱板24が、プリント基板1の一方の主表面11aに沿う左右方向に拡がる部分(表面)である水平延在部分24c(第3の部分)と、当該一方の主表面11aに交差する上下方向に拡がる部分(表面)である鉛直延在部分24d(第4の部分)とを有している。そして熱拡散板31が、水平延在部分24cの少なくとも一部と、鉛直延在部分24dの少なくとも一部との双方と、接合材7aにより接合されている。
つまり、たとえば半導体装置501においては、熱拡散板31が、実施の形態4と同様のプリント基板1に接合される第1熱拡散板部分31aと、これと同じく一方の主表面11aに沿う方向に拡がる部分である第3熱拡散板部分31cと、一方の主表面11aに交差する上下方向に拡がる部分である第4熱拡散板部分31dとの3つの部分を含んでいる。これらが図の右側から左側へ、第1熱拡散板部分31a、第4熱拡散板部分31d、第3熱拡散板部分31cの順に連なっている。
半導体装置501においては、第1熱拡散板部分31aが上側導体層12上に接合されているのに対し、第3熱拡散板部分31cおよび第4熱拡散板部分31dがそこから放熱板24の表面上に乗り上げるように屈曲した形状を有している。そして第3熱拡散板部分31cが平面視において水平延在部分24cと対向するように重なり、かつ第4熱拡散板部分31dが平面視において鉛直延在部分24dと対向するように配置されている。
半導体装置502は大筋で半導体装置501と同様の構成であるが、熱拡散板31の断面形状において若干の相違がある。具体的には、熱拡散板31は半導体装置501と同様に熱拡散板部分31a,31c,31dを有している。半導体装置502の第1熱拡散板部分31aは上側導体層12上に接合されているが、半導体装置501の第1熱拡散板部分31aよりもやや厚い。熱拡散板31が図の左側にて部分的に切欠きを有しており、この切欠きにより第3熱拡散板部分31cおよび第4熱拡散板部分31dが形成される。ここでは水平延在部分24cに対向するように一方の主表面11aに沿って拡がる切欠きの表面を含む部分を第3熱拡散板部分31cとし、鉛直延在部分24dに対向するように一方の主表面11aに交差する方向に沿って拡がる切欠きの表面を含む部分を第4熱拡散板部分31dとしている。結果として半導体装置502においても、第3熱拡散板部分31cが水平延在部分24cに乗り上げるように重なっている。
以上のように本実施の形態においては、電子部品2の放熱板24と熱拡散部3の熱拡散板31とが2つの面において接合されている。この点において本実施の形態は、放熱板24と熱拡散板31とが1つの面において接合される半導体装置101と異なっている。なお本実施の形態においては、放熱板24と熱拡散板31とが3つ以上の面において接合されてもよい。
本実施の形態の製造方法において、半導体装置501における熱拡散板31の形状は、たとえば銅板を一般公知のプレス加工することにより、少ない製造コストで形成可能である。また半導体装置502における熱拡散板31の形状は、たとえば銅板を一般公知の削り出し加工または押し出し加工することで切欠きを形成することにより得られる。この場合、電子部品2と熱拡散板31との間の熱抵抗を小さくすることができ、熱拡散板31の熱拡散効率をより高めることができる。
次に、図26を用いながら、本実施の形態の作用効果について説明する。本実施の形態は実施の形態1と同様の効果の他、以下の作用効果を奏する。
本実施の形態の構成を有することにより、放熱板24と熱拡散板31との間の接合熱抵抗を低減することができ、熱拡散効果が高くなる。また上記構成により、プリント基板1に加わる応力が吸収されやすくなりプリント基板1が反りにくくなるため、プリント基板1の強度が増す。また接合材7aのヒートサイクル性も高めることが出来るので、半導体装置401の信頼性が向上する。
図24においては第1熱拡散板部分31aと第4熱拡散板部分31dとの境界部、および第4熱拡散板部分31dと第3熱拡散板部分31cとの境界部においてその延在方向が約90°変わるように屈曲している。しかしこれに限らず、これらの境界部に挟まれる2つの部分の延在方向のなす角度は90°未満であっても90°超えであってもよい。たとえば図26は、図24中の点線で囲まれた領域XXVIのより好ましい態様を示している。図26を参照して、ここでは第3熱拡散板部分31cと第4熱拡散板部分31dとのなす角度が90°を超えている。これにより、第3熱拡散板部分31cと水平延在部分24cとの間の領域の空気が抜けやすくなる。これにより両者間の空気層が薄くなり、両者間の熱伝導率が高くなる。第3熱拡散板部分31cと水平延在部分24cとの間の領域の空気を抜けやすくする観点から、両者間を可能な限り接近させるか、あるいは上記のように第3熱拡散板部分31cの延在方向を一方の主表面11aに沿う方向に対して傾斜させることが好ましい。
実施の形態6.
図27は実施の形態6の各例の半導体装置全体または一部の、上方からの透過視点すなわち上方からの平面視における態様を総括して示している。図28は実施の形態6の第1例における、図27のC−C線に沿う部分の概略断面図である。図29は実施の形態6の第2例における、図27のC−C線に沿う部分の概略断面図である。図28および図29においては、図15のB−B線に対応する方向からみた概略断面図が示される。図27、図28および図29を参照して、本実施の形態の第1例に係る半導体装置601および同第2例に係る半導体装置602は大筋で半導体装置101と同様の構成を有するため同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を繰り返さない。ただし半導体装置601,602においては、電子部品2のたとえば樹脂モールド部23がプリント基板1の一方の主表面11aと対向する下向きモールド面23e(第1の面)と、その反対側の上向きモールド面23f(第2の面)を考える。このとき熱拡散板31の一部が、上向きモールド面23fを覆うように配置されている。
つまり、たとえば半導体装置601においては、熱拡散板31が、実施の形態4,5と同様のプリント基板1に接合される第1熱拡散板部分31aと、これと同じく一方の主表面11aに沿う方向に拡がる部分である第5熱拡散板部分31fと、一方の主表面11aに交差する上下方向に拡がる部分である第6熱拡散板部分31gとの3つの部分を含んでいる。これらが図の左側から右側へ、第1熱拡散板部分31a、第6熱拡散板部分31g、第5熱拡散板部分31f、第6熱拡散板部分31g、第1熱拡散板部分31aの順に連なっている。
半導体装置601においては、第1熱拡散板部分31aが上側導体層12上に接合されているのに対し、第5熱拡散板部分31fおよび第6熱拡散板部分31gがそこから樹脂モールド部23を上側から跨ぐように屈曲した形状を有している。そして第5熱拡散板部分31fが平面視において上向きモールド面23fと対向するように重なり、かつ第6熱拡散板部分31gが樹脂モールド部23のモールド側面23gと対向するように配置されている。
半導体装置602は大筋で半導体装置601と同様の構成であるが、熱拡散板31の断面形状において若干の相違がある。具体的には、熱拡散板31は半導体装置601と同様に熱拡散板部分31a,31g,31fを有している。半導体装置602において一方の主表面11aに接合される第1熱拡散板部分31aは真上に延びるが、その真上に延びた部分が第6熱拡散板部分31gとなっており、モールド側面23gと対向している。ここではモールド側面23gに対向するように一方の主表面11aに交差する方向に拡がる部分を第6熱拡散板部分31gとし、第6熱拡散板部分31gの最下部のプリント基板1と接合される領域を第1熱拡散板部分31aとしている。結果として半導体装置602においても、第5熱拡散板部分31fおよび第6熱拡散板部分31gがそこから樹脂モールド部23を上側から跨ぐように屈曲した形状を有している。
以上のように本実施の形態においては、熱拡散板31が、電子部品2を跨ぐようにプリント基板1と接合されている。熱拡散板31は電子部品2の上面を覆いこれと重なるように配置される領域を含んでいる。この点において本実施の形態は、そのような構成を有さない半導体装置101と異なっている。なお熱拡散板31の第5熱拡散板部分31fと上向きモールド面23fとは接合されていてもよい。
本実施の形態の製造方法において、半導体装置601における熱拡散板31の形状は、上記半導体装置501と同様に形成可能である。また半導体装置602における熱拡散板31の形状は、上記半導体装置502と同様に形成可能である。
本実施の形態の作用効果については以下のとおりである。本実施の形態のように熱拡散板31が熱拡散板部分31f,31gを有することにより、実施の形態1と同様の効果の他、実施の形態4と同様の効果を奏する。このため、ここではその詳細な説明を繰り返さない。なお図28および図29においては熱拡散板31と樹脂モールド部23との間に空気層を有しているが、この空気層がなく両者が接合される場合には、両者間の熱伝導率がより高くなる。
実施の形態7.
図30は実施の形態7の半導体装置の特にプリント基板1の一部の領域を拡大して示している。図31は図30中の点線で囲まれた領域XXXI、すなわち絶縁層11の態様をより拡大して示している。図30および図31を参照して、本実施の形態の半導体装置701は大筋で半導体装置101と同様の構成を有するため同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を繰り返さない。ただし半導体装置701においては、プリント基板1の絶縁層11が、フィラー16を有している点において、半導体装置101と異なっている。なお図31に示すように、絶縁層11は、ガラス繊維17と、エポキシ樹脂18とを含んでいる。
フィラー16は無機フィラー粒子であり、酸化アルミニウム粒子が用いられることが好ましいが、これに限らず、窒化アルミニウムまたは窒化ホウ素などのセラミック粒子であってもよい。またフィラー16は数種類の粒子が混ぜられた構成であってもよく、たとえば酸化アルミニウムに水酸化アルミニウムを混合した構成であってもよい。
すなわち半導体装置701においては、プリント基板1に含まれる複数の絶縁層11のそれぞれが無機フィラー粒子を含んでいる。このようにすれば、絶縁層11の熱伝導性および耐熱性を向上させることができる。絶縁層11が無機フィラー粒子としてのフィラー16を含むことにより、フィラー16を経由して熱を伝導させることができる。このため絶縁層11の熱伝導を大きくすることができ、プリント基板1の熱抵抗を小さくすることができる。
酸化アルミニウムのフィラー16を70重量%含有した絶縁層11からなるプリント基板1を有する半導体装置701に対して、式(1)および実施の形態1と同様のモデルを用いて熱抵抗値をシミュレーションした。なおこのモデルにおいては、上記のフィラー16の有無を除きすべて実施の形態1の半導体装置101のモデルと同一の寸法および構成となっている。その結果、図11の半導体装置101の例に比べて熱抵抗値をさらに約5%低減させることができることが分かった。
また本実施の形態において、放熱の効果を大きくするためには、絶縁層11に含有するフィラー16の充填密度を大きくすることが重要である。具体的には、フィラー16の充填密度を80重量%まで大きくすることがより好ましい。このためフィラー16の形状は図31に示されるような球形に近い形状に限らず、四面体または六方晶のような多角形を基にした立体形状であってもよい。
さらに本実施の形態においては、絶縁層11内に充填されるフィラー16のサイズは一定でなくてもよい。つまり、たとえ絶縁層11内に単一種類のフィラー16の粒子のみが含まれている場合であっても、数種類のサイズの粒子の混合によりフィラー16が構成されていてもよい。この場合には、サイズの大きい複数のフィラー16の粒子の間に挟まれた領域にサイズの小さいフィラー16の粒子が入り込むため、フィラー16をより高密度で充填することができる。このため絶縁層11の放熱性をさらに向上させることができる。
実施の形態8.
図32は実施の形態8の半導体装置の特に第1放熱用ビア15aの領域を拡大しその平面態様を示している。図33は図32のXXXIII−XXXIII線に沿う部分の概略断面図である。図32および図33を参照して、本実施の形態の半導体装置801は大筋で半導体装置101と同様の構成を有するため同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を繰り返さない。ただし半導体装置801においては、上側導体層12における複数(特に1対)の隣り合う第1放熱用ビア15aの間に挟まれた領域において、当該第1放熱用ビア15aの孔部同士を繋ぐように溝15dが形成されている。この点において半導体装置801は、このような溝15dが形成されない半導体装置101と異なっている。
なお図32および図33においては溝15dは第1の領域のみに形成されているが、これに限らず、第2の領域においても互いに隣り合う放熱用ビア15の孔部同士を繋ぐように溝15dが形成されてもよい。言い換えれば半導体装置801のプリント基板1には、複数の放熱用ビア15のうち、プリント基板1の一方の主表面11aからの透過視点において互いに隣り合う放熱用ビア15同士を接続する溝15dが形成されている。
なお上記の溝15dは、プリント基板1の上側導体層12をパターニングする際に、通常の写真製版技術およびエッチングにより形成することができる。
上記のような溝15dを設けることにより、半導体装置801においては、その製造時にはんだを溶融するための加熱により、第1放熱用ビア15a内の膨張した空気を、溝15dを経由して外部に放出することができる。このため第1放熱用ビア15a内の圧力の上昇を抑えることにより、はんだの充填を容易に実現することができる。
実施の形態9.
図34は実施の形態9の半導体装置全体または一部の、上方からの透過視点における態様を示している。図34を参照して、本実施の形態に係る半導体装置901は大筋で半導体装置101と同様の構成を有するため同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を繰り返さない。ただし半導体装置901においては、プリント基板1の一方の主表面11aからの透過視点において電子部品2の周囲に配置される熱拡散板31が、3つの熱拡散板31x,31y,31zに分かれている。これらの熱拡散板31x,31y,31zは互いに間隔をあけて配置されることが好ましいがこれに限られない。この点において半導体装置901は、熱拡散板31が単一のものとして電子部品2の周囲の三方向側に配置される半導体装置101と異なっている。
図34においては一例として熱拡散板31は互いに間隔をあけた3つの領域に分かれている。しかし熱拡散板31は3つ以外、たとえば2つまたは4つなど、任意の複数の領域に分かれていてもよい。複数の熱拡散板31x、31y、31zのそれぞれは、電子部品2と接合材7aであるはんだにより接合されている。
たとえば半導体装置101の熱拡散板31のようにそのサイズが大きくなると、これをマウンタで実装することが困難となる。また熱拡散板31が中心と重心が同じ点である長方形または正方形の平面形状であるほうが、熱拡散板31が非対称な平面形状である場合に比べて、マウンタでの実装工程の不良率が減少する。このため本実施の形態のように熱拡散板31を複数の長方形に分割させて配置することにより、熱拡散板31を容易にマウンタで実装し、実装コストを低減することができる。すなわち本実施の形態によれば、熱拡散板31を自動実装に適する態様とすることができる。
実施の形態10.
図35は実施の形態10の第1例の半導体装置全体または一部の、上方からの透過視点における態様を示している。また図36は実施の形態10の第2例の半導体装置全体または一部の、上方からの透過視点における態様を示している。図35および図36を参照して、本実施の形態に係る半導体装置1001および同第2例に係る半導体装置1002は大筋で半導体装置101と同様の構成を有するため同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を繰り返さない。ただし半導体装置1001,1002においては、いずれも電子部品2が、プリント基板1の一方の主表面11aからの透過視点において互いに間隔をあけて4つの電子部品2a,2b,2c,2dとして配置されている。半導体装置1001においては4つの電子部品2a〜2dが図の左右方向に1列に並ぶように配置されるのに対し、半導体装置1002においては4つの電子部品2a〜2dが図の左右方向に2列、図の上下方向に2列の行列状に配置される。
以上のように本実施の形態の半導体装置においては、互いに間隔をあけて複数の電子部品2が配置される。この点において本実施の形態は、単一の電子部品2のみが配置される半導体装置101と異なっている。なお電子部品2の配置される数は半導体装置1001,1002に示す4つに限らず任意の複数である。また複数の電子部品2a〜2dのそれぞれの平面視における周囲に、単一の熱拡散部3として連なった熱拡散板31が配置されている。
次に、比較例である図37および図38を参照しながら本実施の形態の作用効果を説明する。
図37は実施の形態10の第1例に対する比較例の半導体装置全体または一部の、上方からの透過視点における態様を示している。また図38は実施の形態10の第2例に対する比較例の半導体装置全体または一部の、上方からの透過視点における態様を示している。図37および図38を参照して、半導体装置1003および半導体装置1004は大筋で半導体装置1001,1002と同様の構成を有するため同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を繰り返さない。
ただし半導体装置1003,1004においては、実施の形態9の半導体装置901と同様に、熱拡散板31が複数の熱拡散板に分かれている。具体的には、図37において、熱拡散板31は、電子部品2の上側の熱拡散板31xと、図の左右方向に関して電子部品2a〜2dのそれぞれの間に挟まれる(電子部品2a,2dに隣り合う)5つの熱拡散板31yとに分かれている。また図38において、熱拡散板31は、図の上下方向の中央部に拡がる熱拡散板31xと、熱拡散板31xの上側の領域にて電子部品2a,2bに隣り合う3つの熱拡散板31yと、熱拡散板31xの下側の領域にて電子部品2c,2dに隣り合う3つの熱拡散板31zとに分かれている。
たとえば図38のように1つの半導体装置内に複数の電子部品2が並列接続される場合、電子部品2の内部抵抗などのばらつきにより、発熱量もばらつく可能性がある。並列接続時に複数たとえば4つの電子部品2a〜2dのそれぞれに対し4つの熱拡散板を配置した場合、発熱量の大きい電子部品が、自らの発熱による温度上昇でさらに発熱量を増して熱暴走する可能性がある。図37のように1つの半導体装置内に複数の電子部品2が並列接続される場合も上記と同様である。
しかし本実施の形態のように、複数の電子部品2a〜2dの単一の熱拡散板31だけを配置することで、それぞれの電子部品2a〜2dの温度がバランスされ、熱暴走しにくい、信頼性の高い半導体装置を提供することができる。これは、電子部品2a〜2dが複数配置されるのに対し熱拡散板31が1つだけ配置されることにより、複数の電子部品2a〜2dのそれぞれに対し複数の熱拡散板が配置される場合に比べ、電子部品2a〜2dのそれぞれから同一の熱拡散板31への放熱を均一化することができるためである。
実施の形態11.
図39は実施の形態11の第1例における、図27のC−C線に沿う部分の概略断面図である。図40は実施の形態11の第2例における、図15のA−A線に沿う部分の概略断面図である。図41は実施の形態11の第3例における、図15のA−A線に沿う部分の概略断面図である。
図39を参照して、本実施の形態の第1例の半導体装置1101は、実施の形態6の半導体装置601の熱拡散板31の第5熱拡散板部分31fに筐体51が密着するように配置されている。図40を参照して、本実施の形態の第2例の半導体装置1102は、実施の形態5の半導体装置502の熱拡散板31の第3熱拡散板部分31cおよび第4熱拡散板部分31dに筐体51が密着するように配置されている。図41を参照して、本実施の形態の第3例の半導体装置1103は、実施の形態4の半導体装置401の熱拡散板31の第2熱拡散板部分31bに筐体51が密着するように配置されている。このように筐体51が配置される点において本実施の形態は、これが配置されない半導体装置601,502,401と異なっているが他の点については基本的に同様である。このため本実施の形態において記述の半導体装置と同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を繰り返さない。
筐体51は、半導体装置1101〜1103全体を外側から保護する部材であり、図39〜図41にはその一部分であるたとえば平板形状の部分が図示されている。筐体51はアルミニウムにより形成されることが好ましい。アルミニウムは半導体装置の内部の熱を外部に伝えることができ、かつアルミニウムは銅などよりも軽いためである。また筐体51は、表面に銅などの金属膜が形成された酸化アルミニウムまたは窒化アルミニウムなどの熱伝導性の良いセラミック材料からなってもよい。さらに筐体51は、銅合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金からなる群から選択されるいずれかの合金材料の表面にニッケルめっき膜および金めっき膜が形成された金属材料により形成されてもよい。筐体51としてこのような熱伝導性の良い材料を用いることで、半導体装置1101〜1103の熱伝導性(放熱性)を高めることができる。
なおここに挙げない記述の各実施の形態(各例)に係る半導体装置の熱拡散板31に、上記と同様に筐体51が密着するように配置されてもよい。
本実施の形態においては、電子部品2が発する熱を図10の熱拡散板31から第2放熱用ビア15bを経由して放熱部4側へ放熱させる実施の形態1のルートに加え、さらに熱拡散板31から筐体51を経由して外部へ放熱させるルートを有する。このため筐体51を有さない構成に比べていっそう放熱性の優れた半導体装置1101〜1103を提供することができる。
図42は実施の形態11の第4例における、図27のC−C線に沿う部分の概略断面図である。図42を参照して、本実施の形態の第4例の半導体装置1104は、半導体装置1101の熱拡散板31(第5熱拡散板部分31f)と筐体51との間に放熱部材52が挟まれており、放熱部材52は熱拡散板31および筐体51の双方に密着するように配置されている。放熱部材52は放熱部材41と同様の材質により形成されたシート状部材であることが好ましい。この点において半導体装置1104は放熱部材52を有さない半導体装置1101と異なるが他の点については基本的に同様である。このため本実施の形態において半導体装置1101と同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を繰り返さない。熱拡散板31と筐体51との電位が異なる場合は、両者の間に電気絶縁性を有する放熱部材52を挟み込むことが好ましい。これにより、熱拡散板31と筐体51との短絡を防ぎつつ、電子部品2の発熱を熱拡散板31および筐体51からその外側へ、より高効率に放熱することができる。
実施の形態12.
図43は実施の形態12の各例の半導体装置の概略平面図である。図44は実施の形態12の第1例における、図43のA−A線に沿う部分の概略断面図である。図45は実施の形態12の第2例における、図43のB−B線に沿う部分の概略断面図である。図43〜図44を参照して、これらの図に示す半導体装置1201は大筋で図15および図16と同様の構成を有するため同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を繰り返さない。ただし半導体装置1201においては、電子部品2および熱拡散部3の少なくとも一部を覆うように熱拡散材料60を有している。
熱拡散材料60としては、電気的特性および機械的特性に優れており、熱伝導率が高く発熱量が高い部位の熱放散性に優れる材料が用いられることが好ましい。また熱拡散材料60は、熱膨張係数が低く、耐クラック性に優れていて、低粘度で作業性が良好である材料であることが好ましい。熱拡散材料60は、加熱硬化時の低応力化によりプリント基板1等の反り量を低減する材料であることが好ましい。また熱拡散材料60は、高温保存下での重量減少量が少なく、耐熱性に優れる材料であることが好ましい。さらに熱拡散材料60は、不純物イオン濃度が少なく信頼性に優れる材料であることが好ましい。以上の観点から、熱拡散材料60にはエポキシ樹脂系のポッティング材が代表例として用いられる。ただし熱拡散材料60は、アクリル樹脂、シリコン、ウレタン、ポリウレタン、エポキシ樹脂、フッ素からなる群から選択されるいずれかであってもよい。さらに熱拡散材料60としては上記各材料の代わりにグリス、接着剤または放熱シードのいずれかが用いられてもよい。ただし熱拡散材料60は上記に限定されない。
図45を参照して、本実施の形態の第2例の半導体装置1202は大筋で図23の半導体装置401と同様の構成を有するため、同一の構成要素には同一の符号を付しその説明を繰り返さない。ただし半導体装置1202においては、電子部品2および熱拡散部3の少なくとも一部を覆うように熱拡散材料60を有している。
図45においては、熱拡散板31の第2熱拡散板部分31bに囲まれた領域に熱拡散材料60が充填されている。言い換えれば、第1熱拡散板部分31aおよび電子部品2を覆うように、熱拡散材料60が形成されている。
次に本実施の形態の作用効果を説明する。本実施の形態においては、電子部品2および熱拡散部3の少なくとも一部が熱拡散材料60に覆われる。これにより、電子部品2からの発熱をより効率良く熱拡散部3へ伝達させることができる。また熱拡散材料60による放熱性を向上させることもできる。また熱拡散材料60に覆われたプリント基板1および電子部品2の外部に対する絶縁性、防湿性、防水性、耐塩素性、耐油性を高める効果を得ることができる。さらに熱拡散材料60に覆われたプリント基板1および電子部品2の部分への異物の混入を抑制することができる。
なお図45の構成においては、熱拡散板31が第1熱拡散板部分31aとそれに対して延在方向が約90°異なる第2熱拡散板部分31bとを有する。このため、熱拡散材料60を供給したくない領域への熱拡散材料60の流出を抑制することができる。また図45においては、電子部品2の一部または全部を最小限の量の熱拡散材料60により覆うことができる。このように図45においては、熱拡散板31の形状の特徴を利用して電子部品2を熱拡散材料60で覆うことができる。これにより、低コストで高い放熱性を得ることができる。
以上においては一例として実施の形態2,4の構成に対し熱拡散材料60を導入した例を示している。しかし上記の実施の形態1〜11のいずれの例に対しても熱拡散材料60を用いることができる。
以上に述べた各実施の形態(に含まれる各例)に記載した特徴を、技術的に矛盾のない範囲内で適宜組み合わせるように適用してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 プリント基板、1A 領域、2 電子部品、3 熱拡散部、4 放熱部、51 筐体、6a はんだペースト、6b はんだ板、6c 耐熱テープ、7a,7b 接合材、8 凸部、11 絶縁層、11a 一方の主表面、11b 他方の主表面、12 上側導体層、13 下側導体層、14 内部導体層、15 放熱用ビア、15a 第1放熱用ビア、15b 第2放熱用ビア、15c 導体膜、15d 溝、16 フィラー、17 ガラス繊維、18 エポキシ樹脂、21 リード端子、22 半導体チップ、23 樹脂モールド部、23e 下向きモールド面、23f 上向きモールド面、23g モールド側面、24 放熱板、24c 水平延在部分、24d 鉛直延在部分、31,31x,31y,31z 熱拡散板、31a 第1熱拡散板部分、31b 第2熱拡散板部分、31c 第3熱拡散板部分、31d 第4熱拡散板部分、31f 第5熱拡散板部分、31g 第6熱拡散板部分、41,52 放熱部材、42 冷却体、60 熱拡散材料、71 塊状はんだ、101,102,201,301,401,501,502,601,602,701,801,901,1001,1002,1101,1102,1103,1104,1201,1202 半導体装置、H1,H2 熱。

Claims (11)

  1. プリント基板と、
    前記プリント基板の一方の主表面上に接合された、電子部品および熱拡散部とを備え、
    前記電子部品と前記熱拡散部とは接合材により電気的かつ熱的に接続され、
    前記プリント基板は、絶縁層と、前記絶縁層の一方および他方の主表面上のそれぞれに配置される複数の導体層と、前記絶縁層の一方の主表面から他方の主表面まで貫通する複数の放熱用ビアとを含み、
    前記複数の放熱用ビアの少なくとも一部は、前記プリント基板の一方の主表面からの透過視点において前記電子部品と重なり、前記複数の放熱用ビアの少なくとも他の一部は、前記プリント基板の一方の主表面からの透過視点において前記熱拡散部と重なり、
    前記複数の放熱用ビアの少なくとも一部は、前記プリント基板の他方の主表面からの透過視点において、放熱部と重なるように配置され、
    前記電子部品は、リード端子と、半導体部と、モールド部と、放熱板とを含み、
    前記放熱板は、前記半導体部と前記プリント基板との間に配置され、
    前記放熱板と前記熱拡散部とは前記接合材により電気的かつ熱的に接続され、
    前記プリント基板の一方の主表面上に凸部が配置され、
    前記電子部品および前記熱拡散部は、前記プリント基板の一方の主表面からの透過視点において前記凸部と重なるように配置され、
    前記凸部と前記放熱板または前記熱拡散部との間に前記接合材が配置され
    前記熱拡散部は、前記電子部品の前記一方の主表面に沿う方向に拡がる第1の部分の少なくとも一部と、前記電子部品の前記一方の主表面に交差する方向に拡がる第2の部分の少なくとも一部との双方と、前記接合材により接合される、半導体装置。
  2. 前記熱拡散部は、前記プリント基板の一方の主表面からの透過視点において前記電子部品の周囲に複数配置される、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記電子部品は、前記プリント基板の一方の主表面からの透過視点において互いに間隔をあけて複数配置され、
    前記複数の電子部品のそれぞれの周囲に単一の前記熱拡散部が配置される、請求項1に記載の半導体装置。
  4. プリント基板と、
    前記プリント基板の一方の主表面上に接合された、電子部品および熱拡散部とを備え、
    前記電子部品と前記熱拡散部とは接合材により電気的かつ熱的に接続され、
    前記プリント基板は、絶縁層と、前記絶縁層の一方および他方の主表面上のそれぞれに配置される複数の導体層と、前記絶縁層の一方の主表面から他方の主表面まで貫通する複数の放熱用ビアとを含み、
    前記複数の放熱用ビアの少なくとも一部は、前記プリント基板の一方の主表面からの透過視点において前記電子部品と重なり、前記複数の放熱用ビアの少なくとも他の一部は、前記プリント基板の一方の主表面からの透過視点において前記熱拡散部と重なり、
    前記複数の放熱用ビアの少なくとも一部は、前記プリント基板の他方の主表面からの透過視点において、放熱部と重なるように配置され、
    前記電子部品は、リード端子と、半導体部と、モールド部と、放熱板とを含み、
    前記放熱板は、前記半導体部と前記プリント基板との間に配置され、
    前記放熱板と前記熱拡散部とは前記接合材により電気的かつ熱的に接続され、
    前記熱拡散部は、前記プリント基板の一方の主表面からの透過視点において前記電子部品の周囲に複数配置される、半導体装置。
  5. 前記複数の導体層を介して前記電子部品または前記熱拡散部と重なる前記複数の放熱用ビアの少なくとも一部の内部には、前記内部の容積の1/3以上の体積分の前記接合材が配置されている、請求項4に記載の半導体装置。
  6. 前記熱拡散部は、前記プリント基板の一方の主表面に沿う方向に延び前記プリント基板の一方の主表面に接合される第の部分と、前記第の部分に交差する方向に延びる第の部分とを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記電子部品の前記プリント基板の一方の主表面と対向する第1の面と反対側の第2の面を覆うように前記熱拡散部の一部が配置される、請求項1〜のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 前記プリント基板は複数の前記絶縁層を含み、
    前記複数の絶縁層のそれぞれは無機フィラー粒子を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の半導体装置。
  9. 前記プリント基板には、前記複数の放熱用ビアのうち、前記プリント基板の一方の主表面からの透過視点において互いに隣り合う放熱用ビアを接続する溝が形成される、請求項1〜のいずれか1項に記載の半導体装置。
  10. 前記熱拡散部は、前記プリント基板よりも曲げ剛性が高い、請求項1〜のいずれか1項に記載の半導体装置。
  11. 前記電子部品および前記熱拡散部の少なくとも一部が熱拡散材料に覆われている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の半導体装置。
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