以下、本発明の第1実施形態によるパネル支持具及び什器システムについて説明する。図1は、本発明に係る什器システムの斜視図、図2は、配線収容什器の分解斜視図である。図1に示すように、本実施形態に係る什器システム100は、配線収容什器1と、フロントパネル2と、サイドパネル3と、を備えている。また、配線収容什器1には、パネル支持具4が固定されており、サイドパネル3は、パネル支持具4に固定されて支持されている。
配線収容什器1は、図2に示すように、収容部材10を備えている。収容部材10は、長尺状をなしており、上方が開口している。収容部材10は、水平方向に延在している。なお、収容部材10の延在方向を左右方向といい、水平面上における左右方向に直交する方向を前後方向という。
収容部材10の一端部(左端部)には、左端部部材20が設けられ、収容部材10の他端部(右端部)には、右端部部材30が設けられている左端部部材20及び右端部部材30は、互いに対称形状をなしている。左端部部材20及び右端部部材30は、収容部材10の長手方向略中央位置を通過する面を対称面として面対称となるように配置されている。
収容部材10は、左端部部材20及び右端部部材30の下方における前後方向略中央位置に接続されている。また、左端部部材20及び右端部部材30の上方における前後方向略中央位置には、連結部材40が接続されている。連結部材40は、上方が開口し、左右方向に延在している。また、連結部材40の左右方向の長さは、収容部材10の左右方向の長さと略同一とされている。
収容部材10及び連結部材40の前側には、前方上部カバー部材50が設けられており、収容部材10及び連結部材40の後側には、後方上部カバー部材60が設けられている。前方上部カバー部材50及び後方上部カバー部材60は、互いに対称形状をなしており、収容部材10の前後方向略中央の軸を通過する面を対称面として面対称となるように配置されている。前方上部カバー部材50及び後方上部カバー部材60は、左端部部材20及び右端部部材30の間の空間の上方を覆っている。
また、左端部部材20の外側(左側)には、端部カバー部材70が取り付けられている。右端部部材30の外側(右側)にも端部カバー部材が取り付け可能であるが、本形態では、右端部部材30の外側における端部カバー部材は取り付けられていない状態を示している。端部カバー部材70の左端部部材20に対する取付面の前後方向の幅は、収容部材10における左端部部材20と接続される面の前後方向の幅よりも広くされている。
連結部材40の上方には、センターカバー部材80が設けられている。センターカバー部材80の左右方向の長さは、連結部材40の左右方向の長さと略同一とされている。センターカバー部材80の前後方向の幅は、連結部材40の開口部の長さより長く、前後方向の幅の最大幅よりも短くされている。連結部材40の上方の開口は、センターカバー部材80によって閉塞されている。
前方上部カバー部材50、後方上部カバー部材60及びセンターカバー部材80が収容部材10、左端部部材20、右端部部材30、連結部材40に取り付けられた際、前方上部カバー部材50とセンターカバー部材80との間、及び後方上部カバー部材60とセンターカバー部材80との間にそれぞれ隙間が形成される。これらの隙間を介して、配線収容什器1を上方から覗いたときに、連結部材40の一部が視認可能となっている。
収容部材10は、収容部本体11を備えている。この収容部本体11に図示しない配線ケーブルが収容される。収容部本体11は、例えば折り曲げ加工によって一体的に形成されている。収容部本体11の前面側における収容部本体11の延在方向の途中位置には、複数の下部接続孔12が設けられている。また、収容部本体11の後面側にも同様に複数の下部接続孔12が設けられている。
収容部本体11の前側上面には、ナット取付部13が設けられている。ナット取付部13は、収容部本体11の前側上面に複数設けられており、複数のナット取付部13は、左右方向に沿って略等間隔で離間して配置されている。また、収容部本体11における後側上面にも同様に複数のナット取付部13が設けられている。隣り合うナット取付部13の離間距離は、隣り合う下部接続孔12の離間距離と同一とされている。また、複数の下部接続孔12とナット取付部13とは、左右方向に同一の位置に配置されている。
収容部本体11の左端部には、整理板14が設けられている。整理板14には、複数の孔部が形成されており、これらの孔部に配線を挿通させることによって、収容部本体11に収容される配線ケーブルをまとめたり整理したりするようにしている。また、図示はしないが、収容部本体11の右端部にも同様の整理板が設けられている。
左端部部材20は、平板状の左端部板材21を備えている。左端部板材21は、略上下方向を向いた短片と前後方向を向いた長辺とを備えており、短辺は、長辺よりもやや短い正方形に近い長方形をなしている。左端部部材20の前後方向の幅は、収容部材10における左端部部材20と接続される面の前後方向の幅よりも広くされている。左端部板材21の前側及び後ろ側には、それぞれ貫通孔22が設けられている。2つの貫通孔はいずれも同じ形状をなしており、長方形状を成しており、その短辺は、左端部板材21における短辺の半分の長さよりも短く長辺よりもやや短い長さを有している。
左端部部材20における前側側面の上方部及び下方部には、それぞれスリット23が設けられている。また、左端部部材20における後側側面の上方部及び下方部も、同様のスリットが設けられている。さらに、左端部部材20における下側面の前部及び後部には、それぞれ支持脚24が設けられている。支持脚24には、アジャスタが設けられており、左端部部材20の高さ調整が可能となるようにされている。
また、左端部板材21における前後方向略中央位置の上部及び下部には、それぞれ取付貫通孔25が設けられている。取付貫通孔25は、左端部板材21を貫通して設けられている。また、左端部部材20における上側面の前後方向略中央位置の左端部(外側端部)には、挿入孔26が設けられている。
配線収容什器1は単独で使用したり、並設して使用したりすることがあり、単独で使用する場合等には、左端部部材20及び右端部部材30のそれぞれに端部カバー部材70が取り付けられる。また、配線収容什器1を並設して使用する場合には、左端部部材20及び右端部部材30のうち、隣り合う配線収容什器1が配置される側には、端部カバー部材70を取り付けることなく、一方の配線収容什器1の左端部部材20と他方の配線収容什器1の右端部部材30とを接続する。このとき、取付貫通孔25にボルトナットが締め付けられて、隣り合う配線収容什器1が固定される。また、配線収容什器1同士の間では、貫通孔22,32を通して、配線が設けられる。
右端部部材30は、左端部部材20の左端部板材21と同様の右端部板材31を備えている。右端部板材31には、左端部板材21の貫通孔22、スリット23、支持脚24、取付貫通孔25、及び挿入孔26と同様の貫通孔32、スリット33、支持脚34、取付貫通孔35、及び挿入孔36が設けられている。右端部部材30の前後方向の幅は、収容部材10における右端部部材30と接続される面の前後方向の幅よりも広くされている。また、左端部部材20及び右端部部材30は、収容部材10の両端部をそれぞれ支持している。
連結部材40は、連結部材本体41を備えている。連結部材本体41は、上方が開口する略コ字形状をなしている。連結部材本体41における前側上端辺には、それぞれ前方に突出する突出片42が複数設けられている。複数の突出片42は、左右方向に沿って略等間隔で配置されている。連結部材本体41における後側上端辺には、それぞれ後方に突出する突出片42が複数設けられている。これらの突出片42も、左右方向に沿って略等間隔で配置されている。
また、連結部材本体41の前側片における延在方向の途中位置には、それぞれ上部接続孔43及びナット取付孔44が設けられている。上部接続孔43は、連結部材本体41の前側片の下方部にそれぞれ設けられている。ナット取付孔44は、上部接続孔43の上方であって、連結部材本体41の前側片の上下方向中央よりもやや上側に設けられている。上部接続孔43及びナット取付孔44は、連結部材本体41の前側片に複数設けられており、複数の上部接続孔43及びナット取付孔44は、略等間隔で配置されている。連結部材本体41の後側片にも、同様の上部接続孔43及びナット取付孔44が設けられている。
連結部材40に設けられた隣り合う上部接続孔43及びナット取付孔44の離間距離は、収容部材10に設けられた隣り合う下部接続孔12の離間距離と同一とされている。また、収容部材10に設けられた下部接続孔12及びナット取付部13と、連結部材40に設けられた上部接続孔43及びナット取付孔44とは、互いに上下方向に沿って略一直線上に配置されている。
また、連結部材本体41の前側上端辺から突出する複数の突出片42のうち、隣り合う突出片42同士の間には、上方位置規制部45が設けられている。同様に、連結部材本体41の後側上端辺から突出する複数の突出片42のうち、隣り合う突出片42同士の間にも、上方位置規制部45が設けられている。上方位置規制部45は、収容部材10に設けられた下部接続孔12及びナット取付部13と、連結部材40に設けられた上部接続孔43及びナット取付孔44とともに、互いに上下方向に沿って略一直線上に配置されている。
連結部材40の左側端部には、上方整理板46が設けられている。連結部材40は、断面略コ字形状であるため、ここにも配線ケーブルを収容することができる。連結部材40に配線ケーブルを収容する際には上方整理板46によって配線ケーブルを整理することができる。なお、連結部材40には、配線ケーブルを収容しないようにしてもよい。
連結部材40における突出片42は、平面視して、前方上部カバー部材50及び後方上部カバー部材60を避けた位置に配置されている。このため、配線収容什器1を上方から覗いたときには、連結部材40における突出片42が視認可能とされている。また、突出片42の間における上方位置規制部45も視認可能とされている。このため、配線収容什器1を上方から覗いたときには、上方位置規制部45を介して、配線収容什器1が設置されている設置面である床面が視認可能とされている。
前方上部カバー部材50は、前方上部カバー部材本体51を備えている。前方上部カバー部材本体51は、前側立設板部51Aと、前側平面板部51Bと、を備えている。前側立設板部51Aは、収容部材10及び連結部材40の前側に配置されている。前側立設板部51Aの下端辺は、収容部材10の下端辺と略同じ高さ位置とされている。前側立設板部51Aの上端辺は、連結部材40の上端辺よりも高い位置とされている。正面側から見た場合、収容部材10と連結部材40とは、前側立設板部51Aに隠されて外側からは見えないようにされている。
前側平面板部51Bは、前側立設板部51Aの上端辺から後方に向けて延在する板状の部材である。前方上部カバー部材50の左右方向の長さは、収容部材10及び連結部材40の左右方向の長さよりも長い。また、前方上部カバー部材50の左右方向の長さは、収容部材10及び連結部材40の左右に左端部部材20及び右端部部材30を取り付けたときの長さと略同一である。
前方上部カバー部材50の前側平面板部51Bには、前側蓋部材52が取り付けられる前側上方開口部53が設けられている。図2では、前側蓋部材52が前側上方開口部53を閉塞した状態を示している。前側蓋部材52は、左右方向に沿って離間して複数、本実施形態では3枚配置されている。これらの前側蓋部材52を取り付け可能となるように、前側平面板部51Bには、複数、本実施形態では3個の前側上方開口部53が左右方向に沿って離間して設けられている。
前側立設板部51Aの左右両端には、それぞれ前側立設端部54が設けられており、前側平面板部51Bの左右両端には、それぞれ前側平面端部55が設けられている。前側立設端部54の後側の面には、フック部材が設けられている。フック部材は、前側立設端部54の後側の面において、高さ方向に離間して2つ設けられている。前方上部カバー部材50は、連結部材40と左端部部材20と右端部部材30とによって支持されている。
後方上部カバー部材60は、前方上部カバー部材50と対称形をなしており、前方上部カバー部材50の前方上部カバー部材本体51(前側立設板部51A、前側平面板部51B)、前側蓋部材52、前側上方開口部53、前側立設端部54、前側平面端部55、及びフック部材56と同様の後方上部カバー部材本体61(後側立設板部61A、後側平面板部61B)、後側蓋部材62、後側上方開口部63、後側立設端部64、後側平面端部65、及びフック部材66を備えている。また、後方上部カバー部材60は、連結部材40と左端部部材20と右端部部材30とによって支持されている。なお、図2では、後側蓋部材62が後側上方開口部63から取り外された状態を示している。
左端部部材20の外側には、端部カバー部材70が設けられている。端部カバー部材70は板状の部材であり、端部カバー部材70の前後方向の幅は、収容部材10の前後方向の長さ(幅)よりも長く、左端部部材20の前後方向の幅よりもわずかに長くされている。
センターカバー部材80は、センターカバー部材本体81を備えている。センターカバー部材本体81は、例えば折り曲げ加工によって一体的に形成されている。また、センターカバー部材80は、連結部材40と左端部部材20と右端部部材30とによって支持されている。
センターカバー部材本体81の左側端部の内側(左側)及び右側端部の内側(右側)には、それぞれ蓋部材82が取り付けられる溝部83が設けられている。この溝部83には、センターカバー部材本体81の上下を貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔に対して配線を挿通可能とされている。また、貫通孔に配線を挿通しない状態では、溝部83に蓋部材82を取り付け、溝部83における貫通孔を閉塞可能とされている。
図1に示すように、配線収容什器1におけるセンターカバー部材80の上面には、フロントパネル2が立設されている。フロントパネル2の下端面におけるセンターカバー部材80の溝部83に対応する位置は、図示しないボルト孔が設けられており、溝部83の下側からボルトを貫通させ、フロントパネル2のボルト孔にねじ込むことにより、フロントパネル2が配線収容什器1におけるセンターカバー部材80に固定される。フロントパネル2は、配線収容什器1の延在方向に沿って配置されている。
サイドパネル3は、パネル支持具4を介して配線収容什器1に取り付けられている。サイドパネル3は、パネル本体3Aを備えている。パネル本体3Aは、前後方向に沿って配置されており、配線収容什器1の端部面に対して平行に配置されたパネルである。パネル本体3Aの前端部には、棒状のパネル脚部3Bが設けられており、パネル脚部3Bには、平面視した形状が円形である支持脚3Cが取り付けられている。また、パネル本体3Aの後端部近傍の下面には、ボルト孔が設けられている。
図3は、配線収容什器とサイドパネルの取付部の斜視図、図4は、配線収容什器とサイドパネルの取付部の正面図である。図3及び図4に示すように、パネル支持具4は、左右方向に延在し、その延在途中で上下に屈曲しており、下段に位置する什器固定部5と、上段に位置するパネル固定部6と、什器固定部5とパネル固定部6とを接続する接続部7と、を備える2段構造をなしている。什器固定部5は、配線収容什器1に固定されており、パネル固定部6にはサイドパネル3が固定されている。
什器固定部5には、第1被固定部5Aと第2被固定部5Bとが設けられている。第1被固定部5A及び第2被固定部5Bは、いずれも配線収容什器1の端部面よりも配線収容什器1の中央部側に離れた位置に配置されている。第1被固定部5Aと第2被固定部5B同士の間隔は、サイドパネル3の厚さに対応する寸法を有している。具体的には、第1被固定部5Aと第2被固定部5B同士の間隔は、サイドパネル3の厚さの半分とされている。
パネル固定部6は、その上面側に設けられたパネル取付部6Aを有しており、パネル取付部6Aにはボルト取付孔6Bが設けられている。パネル固定部6には、上下方向に貫通するボルト取付部6Cが設けられ、ボルト取付部6Cにボルト6Dが締め付けられている。このボルト6Dにより、パネル支持具4のパネル固定部6にサイドパネル3が取り付けられて固定されている。
パネル支持具4の什器固定部5は、配線収容什器1の前方上部カバー部材50とセンターカバー部材80との間における溝に配置されている。このため、什器固定部5は、配線収容什器1の上面より下方に配置されている。什器固定部5は、連結部材40の突出片42に載置されている。
パネル支持具4のパネル固定部6は、端部カバー部材70の上縁よりも上方に配置されており、配線収容什器1の端部面の上縁よりも上方に配置されている。また、什器固定部5とパネル固定部6とを接続する接続部7は、配線収容什器1の上面を貫通している。パネル支持具4は、これらの什器固定部5、パネル固定部6、及び接続部7が一体的に形成されている。
収容部材10の収容部本体11及び連結部材40の連結部材本体41には、パネル支持部材90が設けられている。パネル支持部材90は、上下方向に延在する棒状部材である支持部材91を備えている。支持部材91の上部には、上部ボルト92が締め付けられる上部貫通孔が設けられ、支持部材91の下部には、下部ボルト93が締め付けられる下部貫通孔が設けられている。また、支持部材91は、床面から離反して配置されている。
支持部材91に設けられた上部貫通孔と下部貫通孔の離間距離は、上下方向に沿って配置された連結部材40に設けられた上部接続孔43と収容部材10に設けられた下部接続孔12との離間距離と同一とされている。また、連結部材40のナット取付孔44及び収容部材10のナット取付部13には、それぞれ図4に示すクリップナット94が取り付けられている。支持部材91の上部における上部貫通孔を貫通する上部ボルト92は、ナット取付孔44に取り付けられたクリップナットに締め付けられて上部接続孔43に進入している。また、支持部材91の下部における下部貫通孔を貫通する下部ボルト93は、ナット取付部13に取り付けられたクリップナット94に締め付けられて下部接続孔12に進入している。こうして、パネル支持部材90は、連結部材40及び収容部材10に固定されている。
パネル支持部材90における支持部材91の上端面には、ボルト孔が設けられている。パネル支持具4における什器固定部5に設けられた第1被固定部5Aにはボルト95が貫通しており、ボルト95が支持部材91の上端面に設けられたボルト孔に締め付けられて、パネル支持部材90が第1被固定部5Aに接続される。こうして、パネル支持部材90が第1被固定部5Aに接続されることにより、パネル支持具4は、パネル支持部材90に固定されて支持されている。こうして、パネル支持具4は、パネル支持部材90を介して配線収容什器1に取り付けられている。
図4に示すように、什器固定部5が第1被固定部5Aでパネル支持部材90に固定されているときには、配線収容什器1の端部面(端部カバー部材70の外側面)1Xを含む面内にサイドパネル3の厚さ方向中央部3Mが位置するように、配線収容什器1の端部面1Xからサイドパネル3の厚さの半分張り出す位置(以下「第1位置」という)にサイドパネル3が配置される。什器固定部5が第2被固定部5Bでパネル支持部材90に固定されているときには、配線収容什器1の端部面1Xを含む面内に、サイドパネル3における厚さ方向に配線収容什器1と反対側となる左縁部3Lが位置するように、サイドパネル3の左縁部3Lと配線収容什器1の端部面1Xとが面一となる位置(以下「第2位置という」にサイドパネル3が配置される。
パネル支持具4のパネル固定部6に設けられたパネル取付部6Aのボルト取付孔6Bには、パネル支持具4のパネル固定部6に設けられたボルト取付部6Cの下側から挿入されたボルト6Dがねじ込まれる。このボルト6Dによって、サイドパネル3のパネル本体3Aは、パネル支持具4に固定されるとともに、パネル支持具4を介してパネル支持部材90に支持される。
また、本実施形態に係る什器システム100では、パネル支持部材90に固定される被固定部を第1被固定部5Aと第2被固定部5Bで変更することにより、配線収容什器1に対するサイドパネル3の取付位置の変更が可能である。また、パネル支持部材90に固定される被固定部を第1被固定部5Aと第2被固定部5Bで変更することで、サイドパネル3の取付位置を第1位置と第2位置とに変更可能である。
さらに説明すると、図5に示すように、パネル支持具4におけるボルト取付孔6Bと第1被固定部5Aとの間の距離を第1距離d1とし、ボルト取付孔6Bと第2被固定部5Bとの間の距離を第2距離d2とする。パネル支持具4では、第1距離d1と第2距離d2との差である第3距離d3(=d1−d2)は、サイドパネル3の厚さにd4に応じて定められている。この例では、第1距離d1と第2距離d2との差d3は、サイドパネル3の厚さd4の半分とされている。なお、第1被固定部5Aと第2被固定部5Bの中心間の距離は、第1距離d1と第2距離d2との差である第3距離d3と等しい距離である。
このため、図6(A)に示すように、パネル支持部材90に対して第1被固定部5Aがボルト95によって接続されてパネル支持具4がパネル支持部材90に固定されて支持されている場合、サイドパネル3は、第1位置に配置される。一方、図6(B)に示すように、パネル支持部材90に対して第2被固定部5Bがボルト95によって接続されてパネル支持具4がパネル支持部材90に固定されて支持されている場合、サイドパネル3は、第2位置に配置される。
什器システム100における配線収容什器1は、レイアウト等によって種々の配置が可能である。ここで、例えば配線収容什器1を並設し、配線収容什器1同士をサイドパネル3で仕切るレイアウトがある。このレイアウトでは、図6(A)に示すように、サイドパネル3が第1位置に配置されていると、並設された配線収容什器1同士の中央位置にサイドパネル3が配置される。このため、並設された配線収容什器1が占める領域を均等化できるので、什器システム100の使い勝手を良くすることができる。また、並設された配線収容什器1及びサイドパネル3をシンメトリに配置することができるので、意匠性を高めることができる。
また、例えば配線収容什器1を単独で使用するレイアウトがある。このレイアウトでは、図6(B)に示すように、サイドパネル3が第2位置に配置されていると、配線収容什器1からサイドパネル3がはみ出さないようにすることができる。このため、例えば什器システム100を壁面に沿って配置する場合に、無駄なスペースが生じるのを抑制できる。また、配線収容什器1からサイドパネル3がはみ出さないようにすることができるので、意匠性を高めることもできる。
本実施形態の什器システム100では、パネル支持部材90を第1被固定部5Aと第2被固定部5Bのいずれに接続するかによってサイドパネル3の配置を第1位置と第2位置を決定することができる。したがって、サイドパネル3の配置を第1位置と第2位置との間で容易に変更することができる。
以上の構成を有する本実施形態に係る什器システム100においては、パネル支持部材90に固定される被固定部として、第1被固定部5Aと第2被固定部5Bの2つの被固定部がある。また、これらの第1被固定部5Aと第2被固定部5Bの間隔が、サイドパネル3の厚さに対応する寸法を有している。このため、パネル支持部材90を第1被固定部5Aと第2被固定部5Bのいずれかに接続することで、配線収容什器1とサイドパネル3との距離調整することができ、配線収容什器1に対するサイドパネル3の取付態様の変更を容易に行うことができる。
また、第1被固定部5Aと第2被固定部5Bは、いずれも配線収容什器1の端部面よりも配線収容什器1の中央部側に離れた位置に配置されている。このため、第1被固定部5Aと第2被固定部5Bからパネル支持具4を介して配線収容什器1の端部にサイドパネル3が接続されるので、配線収容什器1の端部にサイドパネル3を容易に設置することができる。
また、第1被固定部5Aまでの距離d1と、ボルト取付孔6Bから第2被固定部5Bまでの距離との差d2が、サイドパネル3の厚さの半分とされている。このため、配線収容什器1の端部にサイドパネル3を平行に配置するにあたり、サイドパネル3を配線収容什器1の端部と面一に配置したり、配線収容什器1の端部からちょうど半分張り出すように配置したりする取付態様の変更を容易に行うことができる。
また、パネル支持具4におけるパネル固定部6は、配線収容什器1の端部面を有する端部カバー部材70の上縁よりも上方に配置されている。このため、配線収容什器1の端部にサイドパネル3を立設する際に、端部カバー部材70とサイドパネル3とが干渉しないようにすることができる。
また、パネル支持具4は、延在途中で上下に屈曲して什器固定部5とパネル固定部6とを備える2段構造をなしており、什器固定部5は、配線収容什器1の上面よりも下方に配置され、什器固定部5とパネル固定部6とは、什器の上面を貫通する接続部7で接続されている。このため、什器の上面に什器固定部が張り出すことがなく、パネル支持具4を什器に設けることができる。その結果、配線収容什器1の端部にサイドパネル3を立設する際に、端部カバー部材70とサイドパネル3とが干渉しないようにすることができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態に係る什器システムは、上記第1の実施形態と比較して、パネル支持具の構成が異なっている。以下、上記の実施形態と異なる構成であるパネル支持具を中心として、本実施形態について説明する。なお、上記第1の実施形態と共通する構成等については同一の符号を付して説明を省略することがある。
図7は、第2実施形態に係る什器システムにおける配線収容什器とサイドパネルの取付部の斜視図、図8は、第2実施形態に係る什器システムである。図7に示すように、本実施形態に係る什器システム101では、パネル支持具200によってサイドパネル3が支持されている。
パネル支持具200は、什器固定部210とパネル固定部220とを備えている。什器固定部210には、第1被固定部211と第2被固定部212と第3被固定部213とが設けられている。第1被固定部211と第2被固定部5212Bは、いずれも配線収容什器1の端部面よりも配線収容什器1の中央部側に離れた位置に配置されている。
また、パネル固定部220の上面には、パネル取付部221が取り付けられており、パネル取付部221にはボルト取付孔222が設けられている。パネル固定部220には、上下方向に貫通する貫通ボルト孔が設けられている。パネル支持具200のパネル固定部220に設けられた貫通ボルト孔の下側から挿入されたボルトがサイドパネル3の下部に設けられたボルト取付孔6Bにねじ込まれることにより、パネル支持具200にサイドパネル3が支持されている。
本実施形態に係る什器システム101において、パネル支持部材90に対して第1被固定部211がボルト95によって接続されている場合、サイドパネル3は、図6(A)に示す場合と同様に第1位置に配置され、並設された配線収容什器1同士の中央位置に配置される。このため、並設された配線収容什器1が占める領域を均等化できるので、什器システム101の使い勝手を良くすることができる。また、並設された配線収容什器1及びサイドパネル3をシンメトリに配置することができるので、意匠性を高めることができる。
パネル支持部材90に対して第2被固定部212がボルト95によって接続されている場合、サイドパネル3は、図6(B)に示す場合と同様に、サイドパネル3は第2位置に配置され、サイドパネル3の外側面と配線収容什器1の外側面とが面一となる。このため、例えば什器システム101を壁面に沿って配置する場合に、無駄なスペースが生じるのを抑制できる。また、配線収容什器1からサイドパネル3がはみ出さないようにすることができるので、意匠性を高めることもできる。
パネル支持部材90に対して第3被固定部213がボルト95によって接続されている場合、配線収容什器1の端部面1Xを含む面内に、サイドパネル3における厚さ方向に配線収容什器1側となる右縁部3Rが位置するように、サイドパネル3の右縁部3Rと配線収容什器1の端部面1Xとが面一となる位置(以下「第3位置」という)にサイドパネル3が配置される。サイドパネル3が第3位置に配置されることにより、サイドパネル3の内側面と配線収容什器1の外側面とが面一となるので、例えば配線収容什器1におけるサイドパネル3側の端部に他の什器、例えば棚300を設置する際に、サイドパネル3の隅部に棚300を設置することができる。したがって、サイドパネル3の上面のスペースを有効に活用することができる。また、サイドパネル3の内側面と配線収容什器1の外側面とが面一となっている。このため、意匠性を高めることもできる。
以上、本発明による配線収容部の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記実施形態では、パネル支持具4,200に設けられた什器取付孔は2つまたは3つであるが、4つ以上であってもよい。また、パネル支持具4,200は、配線収容什器1の前方上部カバー部材50とセンターカバー部材80との間における溝に配置されているが、他の位置に配置されていてもよい。例えば、前方上部カバー部材50、センターカバー部材80、後方上部カバー部材60の上面上に配置されていてもよい。
また、パネル支持具4,200は、パネル支持部材90を介して配線収容什器1に取り付けられているが、パネル支持具4,200が配線収容什器1に直接取り付けられていてもよい。また、上記第2実施形態では、被固定部としては、第1被固定部211、第2被固定部212、及び第3被固定部213を設けているが、他の態様としてもよい。例えば、第1被固定部211と第3被固定部213のみを設けるようにしてもよい。また、サイドパネル3が第1位置から第3位置以外の位置に配置されるように被固定部を設けてもよい。
また、上記実施形態では、パネル支持部材90の支持部材91は、床面から離反しているが、床面に接地していていもよい。また、支持部材91は、上部ボルト92及び下部ボルト93によって連結部材40及び収容部材10にそれぞれ支持されているが、支持部材91を設置させて自立させるようにしてもよい。この場合、配線収容什器1にサイドパネル3の荷重がかかることを抑制することができるので、配線収容什器1の小型化及び製作コストの削減を図ることができる。また、支持部材91を自立させながら、連結部材40や収容部材10に固定するようにしてもよい。また、パネル支持具4が取り付けられる什器は、配線収容什器1以外の什器であってもよい。