JP6872041B2 - 2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの高選択的な製造方法 - Google Patents
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Description
3,5−CTF:3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン(3−chloro−5−trifluoromethylpyridine);
2,3,5−DCTF:2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジン(2,3−dichloro−5−trifluoromethylpyridine);
2,6,3−DCTF:2,6−ジクロロ−3−トリフルオロメチルピリジン(2,6−dichloro−3−trifluoromethylpyridine);
2,3,6,5−TCTF:2,3,6−トリクロロ−5−トリフルオロメチルピリジン(2,3,6−trichloro−5−trifluoromethylpyridine)。
3−TF:3−トリフルオロメチルピリジン(3−trifluoromethylpyridine);
3−MP:3−メチルピリジン(3−methylpyridine);
2,3−CTF:2−クロロ−3−トリフルオロメチルピリジン(2−chloro−3−trifluoromethylpyridine);
2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法であって、前記方法は、2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンと塩素ガスとを、100〜150℃の温度及び0.5〜5.0MPaの圧力下、第一触媒の存在下で反応させて2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンを得ることを含み前記第一触媒は、担持型金属塩化物、担持型ゼオライトモレキュラーシーブ及び担持型ヘテロポリ酸のうちから選ばれる少なくとも1種であり、前記担持型金属塩化物は、活性成分がWCl6、MoCl5、FeCl3、AlCl3、CuCl2、ZnCl2、SnCl4、及びSbCl5のうちから選ばれる少なくとも1種で、且つ活性成分の担持量が1〜50wt%であり、前記担持型ゼオライトモレキュラーシーブは、ゼオライトモレキュラーシーブがZSM−5、Beta、X、Y、5A及びL型のゼオライトモレキュラーシーブのうちから選ばれる少なくとも1種で、且つゼオライトモレキュラーシーブの担持量が1〜50wt%であり、前記担持型ヘテロポリ酸は、ヘテロポリ酸がリンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸及びケイモリブデン酸のうちから選ばれる少なくとも1種で、且つヘテロポリ酸の担持量が1〜50wt%である2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
(2)生成物iの選択性:Si=生成物iのモル数/反応において消費された2,5−CTFモル数×100%;
(3)生成物iの收率:Yi=X2,5−CTF×Si=生成物iのモル数/反応器に添加された2,5−CTFモル数×100%,
式中、iは2,3,5−DCTF、2,6,3−DCTF及び2,3,6,5−TCTFなどの生成物を表す。
他の生成物の收率:Y他=(1−ΣYi)*100%,
式中、iは、3−TF,2,5−CTF,2,3−CTF,2,6,3−DCTF等の4種類の物質を表し、他の生成物は、側鎖におけるメチル基のクロロフッ素化が不十分な物質、環における塩素化が過度な物質などの副生成物、及び実験に損失した物質を含む。所定の反応条件下で、後述する各実施例における3−メチルピリジンの転化率はいずれも100%であるため、本発明において、生成物iの收率は、即ち生成物iの選択性と考えられる。
2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法であって、3−トリフルオロメチルピリジンと塩素ガスとを、第二触媒の存在下、反応温度を150〜350℃に保ちながら気相反応させて、2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンを得;前記第二触媒は、ZSM−5、5A、β及び13Xモレキュラーシーブのうちから選ばれる少なくとも1種であり、前記ZSM−5モレキュラーシーブは、Si/Alが50〜300で、対カチオンがH+、Na+、K+、Ca2+のうちから選ばれる少なくとも1種である2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン(90.8g,0.5mol)と15%WCl6/AC(活性炭に担持されたWCl6,担持量15wt%,12g)とを250mL高圧反応器(Inconel合金)に加え、反応器蓋をした後、2MPaの窒素ガスを充填して圧力を2時間保ち、反応器に対して漏れ試験を行ない、反応器の気体が漏れないことを確認した後、それを氷エタノール浴に入れて冷却し、反応器が0℃に冷却したら、反応器に約37.5gの塩素ガス(0.5mol)を反応器の気相管から導入し、その後、反応器をマグネチックスターラ付け加熱ジャケットに入れ、反応系を攪拌しながら150℃に加熱し、このとき、反応系の圧力は約2.0MPaであり、この温度で20時間連続的に反応させた。反応終了後、反応系温度が室温に下がったら、反応器に窒素ガスを液相管から通気して30min置換し(置換されたテールガスをアルカリ洗浄ボトルに通して吸収および中和した)、反応器蓋を開けて、触媒と製品とをろ過により分離し、製品に10wt%のNaOH溶液を加えて中和し、抽出し、分液して油状製品を得た。得られた油状製品を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、測定したところ、質量は107.0gであった。GC−MSを用いて定性分析を行い、ガスクロマトグラフィー内部標準法を用いて定量分析を行なった。2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの転化率及び塩素化反応生成物の選択率及び収率を表1に示す。
実施例1における反応温度を150℃から100℃に低下すること以外、実施例1と同様の反応条件及び製品処理方法で実施した。最終的に得られた油状製品の質量は91.2gであった。2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの転化率及び塩素化反応生成物の選択性及び收率を表1に示す。
実施例1における15%WCl6/AC(活性炭に担持されたWCl6,担持量15wt%,12g)を15%MoCl5/AC(活性炭に担持されたMoCl5,担持量15wt%,12g)に置き換えたこと以外、実施例1と同様の反応条件及び製品処理方法で実施した。最終的に得られた乾燥油状製品の質量は97.9gであった。2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの転化率及び塩素化反応生成物の選択性及び收率を表1に示す。
実施例1における15%WCl6/AC(活性炭に担持されたWCl6,担持量15wt%,12g)を15%FeCl3/AC(活性炭に担持されたFeCl3,担持量15wt%,12g)に置き換えたこと以外、実施例1と同様の反応条件及び製品処理方法で実施した。最終的に得られた乾燥油状製品の質量は107.2gであった。2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの転化率及び塩素化反応生成物の選択性及び收率を表1に示す。
実施例1における15%WCl6/AC(活性炭に担持されたWCl6,担持量15wt%,12g)を15%CuCl2/AC(活性炭に担持されたCuCl2,担持量15wt%,12g)に置き換えたこと以外、実施例1と同様の反応条件及び製品処理方法で実施た。最終的に得られた乾燥油状製品の質量は100.9gであった。2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの転化率及び塩素化反応生成物の選択性及び收率を表1に示す。
実施例1における15%WCl6/AC(活性炭に担持されたWCl6,担持量15wt%,12g)を15%CuCl/AC(活性炭に担持されたCuCl,担持量15wt%,12g)に置き換えたこと以外、実施例1と同様の反応条件及び製品処理方法で実施した。最終的に得られた乾燥油状製品の質量は98.1gであった。2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの転化率及び塩素化反応生成物の選択性及び收率を表1に示す。
実施例1における15%WCl6/AC(活性炭に担持されたWCl6,担持量15wt%,12g)を15%ZnCl2/AC(活性炭に担持されたZnCl2,担持量15wt%,12g)に置き換えたこと以外、実施例1と同様の反応条件及び製品処理方法で実施た。最終的に得られた乾燥油状製品の質量は100.7gであった。2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの転化率及び塩素化反応生成物の選択性及び收率を表1に示す。
実施例1における15%WCl6/AC(活性炭に担持されたWCl6,担持量15wt%,12g)を15%AlCl3/AC(活性炭に担持されたAlCl3,担持量15wt%,12g)に置き換えたこと以外、実施例1と同様の反応条件及び製品処理方法で実施た。最終的に得られた乾燥油状製品の質量は105.2gであった。2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの転化率及び塩素化反応生成物の選択性及び收率を表1に示す。
実施例1における15%WCl6/AC(活性炭に担持されたWCl6,担持量15wt%,12g)を15wt%NaY/AC(活性炭に担持されたNaYゼオライトモレキュラーシーブ,担持量15wt%,NaYのSi/Al=5.4,12g)に置き換えたこと以外、実施例1と同様の反応条件及び製品処理方法で実施した。最終的に得られた乾燥油状製品の質量は103.5gであった。2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの転化率及び塩素化反応生成物の選択性及び收率を表1に示す。
実施例1における15%WCl6/AC(活性炭に担持されたWCl6,担持量15wt%,12g)を15%HPW/AC(活性炭に担持されたリンタングステン酸,担持量15wt%,12g)に置き換えたこと以外、実施例1と同様の反応条件及び製品処理方法で実施した。最終的に得られた乾燥油状製品の質量は106.8gであった。2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの転化率及び塩素化反応生成物の選択性及び收率を表1に示す。
実施例1における15%WCl6/AC(活性炭に担持されたWCl6,担持量15wt%,12g)を15%HSiW/AC(活性炭に担持されたケイタングステン酸,担持量15wt%,12g)に置き換えたこと以外、実施例1と同様の反応条件及び製品処理方法で実施した。最終的に得られた乾燥油状製品の質量は93.2gであった。2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの転化率及び塩素化反応生成物の選択性及び收率を表1に示す。
実施例1における15%WCl6/AC(活性炭に担持されたWCl6,担持量15wt%,12g)を15%HPW/TiO2(TiO2に担持されたリンタングステン酸,担持量15wt%,12g)に置き換えたこと以外、実施例1と同様の反応条件及び製品処理方法で実施した。最終的に得られた乾燥油状製品の質量は93.2gであった。2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの転化率及び塩素化反応生成物の選択性及び收率を表1に示す。
実施例1における塩素ガス通気量を35.5g(0.5mol)から71.0g(1.0mol)に増加させたこと以外、実施例1と同様の反応条件及び製品処理方法で実施した。最終的に得られた乾燥油状製品の質量は108.7gであった。2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの転化率及び塩素化反応生成物の選択性及び收率を表1に示す。
実施例1における15%WCl6/AC(活性炭に担持されたWCl6,担持量15wt%,12g)をWCl6(担持なし,1.8g)に置き換えたこと以外、実施例1と同様の反応条件及び製品処理方法で実施した。最終的に得られた乾燥油状製品の質量は98.2gであった。2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの転化率及び塩素化反応生成物の選択性及び收率を表1に示す。実施例1に比べると、活性成分がACに担持されない場合は、2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの転化率が99.9%から65.2%に低下しただけでなく、目的生成物である2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの選択性も92.1%から65.7%に顕著に低下したことが分かる。これから明らかなように、金属塩化物を高比表面積の担体に担持することにより、その触媒性を顕著に向上させることができる。
実施例1における反応温度を150℃から200℃にしたこと以外、実施例1と同様の反応条件及び製品処理方法で実施した。最終的に得られた乾燥油状製品の質量は109.5gであった。2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの転化率及び塩素化反応生成物の選択性及び收率を表1に示す。
加熱炉は、炉チャンバの内径が30mmで、高さが600mmで、上段と下段をそれぞれ温度制御するものである。上段はクロロフッ素化反応ゾーンで、下段は塩素化反応ゾーンである。反応管は、内径が19mmで、長さが700mmで、材質がステンレス鋼で、上段と下段との2段への触媒充填高さが共に140mmであり、且つ上段と下段の触媒床層がそれぞれ上段と下段の加熱炉の定温ゾーンにあることが確保された。クロロフッ素化触媒の触媒床層は、55.5%MgF2−40.0%Co2O3−0.55%CeO2(55.5%、40%、0.5%は、金属原子のモル百分率で、各成分の金属原子のモル数と金属原子のモール数合計との比であり、クロロフッ素化触媒の組成はいずれも金属原子のモル比で表され、以下同じ)の触媒からなり、触媒は直径3mm、高さ4mmの円柱体に成型された。塩素化触媒床層は1%Pd/活性炭(1%は金属パラジウムが焼成触媒に占める質量割合であり、担持型塩素化触媒の組成は、いずれも金属原子の質量が触媒の全質量に占める割合で表され、以下同じ)の触媒で構成され、触媒は、直径3mm、高さ4mmの円柱体に成型された。
実施例1において、前記反応管の上段に55.5%MgF2−40%ZnO−0.5%K2O触媒を充填し、触媒を直径3mm、高さ4mmの円柱体に成型した。下段に、2%Pd/活性炭触媒を充填し、触媒を直径3mm、高さ4mmの円柱体に成型した。
実施例14において、前記反応管の上段に、77.0%MgF2−20.0%Bi2O3−2.0%Na2O触媒を充填し、触媒を直径3mm、高さ4mmの円柱体に成型し、下段にMgF2触媒を充填し、触媒を直径3mm、高さ4mmの円柱体に成型した。
実施例14において、前記反応管の上段に、85.0%CrF3−10.0%CuO−5.0%La2O3触媒を充填し、触媒を直径3mm、高さ4mmの円柱体に成型し、下段にMgO触媒を充填し、触媒を直径3mm、高さ4mmの円柱体に成型した。
触媒が異なること以外、実施例16と同様の操作条件で実施した。実施例18において、反応管の上段に90.0%CrF3−8.0%Fe2O3−2.0%La2O3触媒を充填し、下段にBaCl2触媒を充填し;実施例19において、反応管の上段に90.0%AlF3−8.0%NiO−2.0%BaO触媒を充填し、下段にCaCl2触媒を充填し;実施例20において、反応管の上段に90.0%CrF3−8.0%NiO−2.0%Na2O触媒を充填し、下段に1.5%Pd/活性炭触媒を充填した。
加熱炉は、炉チャンバの内径が35mmで、高さが500mmで、上段と下段をそれぞれ温度制御するものである。下段はクロロフッ素化反応ゾーンで、上段は塩素化反応ゾーンである。反応管は、材質がインコネル合金で、内径が30mmで、長さが600mmである。反応管の下段に85%AlF3−10%Mn2O3−5%BaO(平均粒径は0.15mm)クロロフッ素化触媒60mLを、静置高さが89mmとなるように充填し、反応管の上段に1%Pd/活性炭(平均粒径は0.15mm)塩素化触媒60mLを静置高さが89mmとなるように充填した。反応器の底部と反応器の中部に、共に、気流を分配し及び触媒を隔て支持するための分配板を配置した。窒素ガスを235℃で1時間流した後、HFを8.59g/h(0.430mol/h)の供給速度で4時間通気し、触媒をフッ素化した。その後、窒素ガスをキャリアガスとして気化した3−メチルピリジンと塩素ガスとを反応管に通した。その中では、3−メチルピリジンの流量が4.00g/h(0.043mol/h)に制御され、塩素ガスの流量が5.77L/h(0.258mol/h)に制御され、窒素ガスの流量が9.62L/h(0.430mol/h)に保たされた。反応物の仕込みモル比は3−メチルピリジン:塩素ガス:フッ化水素:窒素ガス=1:6:10:10であり、開始反応物のいずれか1つがクロロフッ素化触媒床層及び塩素化触媒床層に接触する時間は5.5sで、24時間反応させた。
触媒が異なること以外、実施例21と同様の条件で実施した。反応管の下段に90%AlF3−9%ZnCl2−1%CaO(平均粒径は0.15mm)クロロフッ素化触媒60mLを充填し、上段に1%Pd/Al2O3(平均粒径は0.15mm)塩素化触媒60mLを充填した。生成物の処理及び分析方法は実施例21と同様にして、油状製品158.90gを得、2,5−CTFの質量含有率は68.8%、反応收率は72.1%であった。
反応管内径25mm、長さ800mmのステンレス鋼管を固定床反応器とし、容積が40mL、粒子サイズが5−10メッシュ、Si/Alが100であるHZSM−5(H+が対カチオンであるものを表す)モレキュラーシーブを固定床反応器の中部に充填し、反応ラインを連接し、窒素ガスを100mL/minの窒素ガス流量で通してパージした。反応炉を5℃/minの昇温速度で290℃に昇温し、触媒床層が反応温度に到達したら、窒素ガスパージを停止し、それに代えて塩素ガスを通してパージしながら、固定床反応器に3−トリフルオロメチルピリジンを連続的に通して反応し始めた。反応原料となる3−トリフルオロメチルピリジンと塩素ガスとのモル比は1:2で、反応物が触媒床層に接触する時間は30.9sである。反応生成物を氷水浴により凝縮したものを収集ボルトに収集して、油状物を得た。反応終了後、油状物を水洗浄、アルカリ洗浄して酸を除去し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、蒸留し、留出物をGC−MSにより定性分析し、留出物の組成をガスクロマトグラフィー内部標準法により定量分析した。
触媒として5Aモレキュラーシーブを用いたこと以外、実施例23と同様の条件で実施した。
触媒として13Xモレキュラーシーブを用いたこと以外、実施例23と同様の条件で実施した。
触媒としてβモレキュラーシーブを用いたこと以外、実施例23と同様の条件で実施した。
350℃の反応温度を用いたこと以外、実施例23と同様の条件で実施した。
反応管は、材質がインコネル合金で、内径が30mmで、長さが400mmである。反応管に平均粒径が0.15mmでSi/Alが100であるHZSM−5モレキュラーシーブ触媒60mLを充填し、窒素ガスを235℃で1時間流した後、5℃/minの昇温速度で290℃に昇温し、触媒床層が反応温度に到達したら、窒素ガスパージを停止し、それに代えて塩素ガスを通してパージしながら、固定床反応器に3−トリフルオロメチルピリジンを連続的に通し、反応し始めた。反応原料となる3−トリフルオロメチルピリジンと塩素ガスとのモル比は1:2、反応物が触媒床層に接触する時間は58.5sである。反応生成物を氷水浴により凝縮したものを収集ボルトに収集して、油状物を得た。反応終了後、油状物を水洗浄、アルカリ洗浄して酸を除去し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、蒸留し、留出物をGC−MSにより定性分析し、留出物の組成をガスクロマトグラフィー内部標準法により定量分析した。
触媒としてSi/Al=50のHZSM−5モレキュラーシーブを用いたこと以外、実施例28と同様の条件で実施した。
触媒としてSi/Al=100のNaZSM−5(Na+が対カチオンであるものを表す)モレキュラーシーブを用いたこと以外、実施例28と同様の条件で実施した。
触媒としてSi/Al=100のKZSM−5(K+が対カチオンであるものを表す)モレキュラーシーブを用いたこと以外、実施例28と同様の条件で実施した。
触媒としてSi/Al=100のCaZSM−5(Ca2+が対カチオンであるものを表す)モレキュラーシーブを用いたこと以外、実施例28と同様の条件で実施した。
塩素ガスの配合割合として、原料となる3−トリフルオロメチルピリジンと塩素ガスとのモル比で1:10を用いたこと以外、実施例23と同様の条件で実施した。
実施例23における触媒をSi/Alが22であるHZSM−5モレキュラーシーブに置き換えたこと以外、実施例23と同様にした。
中国特許CN104610137に開示されているFeCl3/活性炭触媒を触媒とし、反応温度を250℃に制御したこと以外、実施例23と同様の操作条件で実施した。
加熱炉は、炉チャンバの内径が30mmで、高さが600mmである。反応管は、内径が19mmで、長さが700mmで、材質がステンレス鋼で、触媒充填高さが140mmである。触媒床層は、1%Pd/活性炭(1%は金属パラジウムが焼成触媒に占める質量割合であり、担持型塩素化触媒の組成は、いずれも金属原子の質量が触媒の全質量に占める割合で表され、以下同じ)の触媒で構成され、触媒は、直径3mm、高さ4mmの円柱体に成型された。反応ゾーンを290℃に加熱し、気化した3−トリフルオロメチルピリジンと塩素ガスとを反応管に通した。その中では、3−トリフルオロメチルピリジンの流量が6.33g/h(0.043mol/h)に制御され、塩素ガスの流量が7.7L/h(0.344mol/h)に制御された。反応物の仕込みモル比は3−トリフルオロメチルピリジン:塩素ガス=1:8であり、開始反応物のいずれか1つが触媒床層に接触する時間は16.5sで、8時間反応させた。
実施例34において、前記反応管に2%Pd/活性炭触媒を充填し、触媒を直径3mm、高さ4mmの円柱体に成型した。反応ゾーンを320℃に加熱した。気化した3−トリフルオロメチルピリジンと塩素ガスとを反応管に通した。その中では、3−トリフルオロメチルピリジンの流量が6.33g/h(0.043mol/h)に制御され、塩素ガスの流量が7.7L/h(0.344mol/h)に制御された。反応物の仕込みモル比は3−トリフルオロメチルピリジン:塩素ガス=1:8であり、開始反応物のいずれか1つが触媒床層に接触する時間は16.5sで、8時間反応させた。
実施例34において、前記反応管にMgF2触媒を充填し、触媒を直径3mm、高さ4mmの円柱体に成型した。反応ゾーンを280℃に加熱した。気化した3−トリフルオロメチルピリジンと塩素ガスとを反応管に通した。その中では、3−トリフルオロメチルピリジンの流量が6.33g/h(0.043mol/h)に制御され、塩素ガスの流量が7.7L/h(0.344mol/h)に制御された。反応物の仕込みモル比は3−トリフルオロメチルピリジン:塩素ガス=1:8であり、開始反応物のいずれか1つが触媒床層に接触する時間は16.5sで、8時間反応させた。
実施例34において、前記反応管内にMgO触媒を充填し、触媒を直径3mm、高さ4mmの円柱体に成型した。反応ゾーンを300℃に加熱した。気化した3−トリフルオロメチルピリジンと塩素ガスとを反応管に通した。その中では、3−トリフルオロメチルピリジンの流量が6.33g/h(0.043mol/h)に制御され、塩素ガスの流量が8.7L/h(0.387mol/h)に制御された。反応物の仕込みモル比は3−トリフルオロメチルピリジン=1:9であり、開始反応物のいずれか1つが触媒床層に接触する時間は14.8sで、6時間反応させた。
触媒が異なること以外、実施例35と同様の操作条件で実施した。実施例38において、反応管にBaCl2触媒を充填し;実施例39において、反応管にCaCl2触媒を充填し;実施例40において、反応管に1.5%Pd/活性炭触媒を充填した。反応によりそれぞれ油状製品66.25g、61.49g、64.57gを得た。それらをガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの質量含有率はそれぞれ85.0%、89.5%、89.8%、收率はそれぞれ90.1%、88.0%、92.8%であった。
加熱炉は、炉チャンバの内径が35mmで、高さが500mmである。反応管は、材質がインコネル合金で、内径が30mmで、長さが600mmである。反応管に1%Pd/活性炭(平均粒径は0.15mm)塩素化触媒60mLを静置高さ89mmとなるように充填した。窒素ガスを235℃で1時間流した後、気化した3−トリフルオロメチルピリジンと塩素ガスとを反応管に通した。その中では、3−トリフルオロメチルピリジンの流量が6.33g/h(0.043mol/h)に制御され、塩素ガスの流量が5.77L/h(0.258mol/h)に制御され、窒素ガスの流量が9.62L/h(0.430mol/h)に保たされた。反応物の仕込みモル比は3−トリフルオロメチルピリジン:塩素ガス=1:6であり、開始反応物のいずれか1つが触媒床層に接触する時間は13.5sで、24時間反応させた。
触媒が異なること以外、実施例41と同様の条件で実施した。反応管に1%Pd/Al2O3(平均粒径は0.15mm)塩素化触媒60mLを充填した。生成物処理及び分析方法は実施例3.8と同様にして、油状製品179.69gを得、それをガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの質量含有率は94.6%、收率は90.7%であった。
Claims (29)
- 2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法であって、前記方法は、
2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンと塩素ガスとを、100〜150℃の温度及び0.5〜5.0MPaの圧力下、第一触媒の存在下で反応させて2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンを得ることを含み;
前記第一触媒は、担持型金属塩化物、担持型ゼオライトモレキュラーシーブ及び担持型ヘテロポリ酸のうちから選ばれる少なくとも1種であり、
前記担持型金属塩化物は、活性炭に担持されたWCl6、MoCl5、FeCl3、AlCl3、CuCl2、ZnCl 2 のうちから選ばれる少なくとも1種で、且つ活性成分の担持量が1〜50wt%であり、
前記担持型ゼオライトモレキュラーシーブは、活性炭に担持されたNaYゼオライトモレキュラーシーブから選ばれ、且つゼオライトモレキュラーシーブの担持量が1〜50wt%であり、
前記担持型ヘテロポリ酸は、活性炭又はチタニアに担持されたリンタングステン酸、ケイタングステン酸のうちから選ばれる少なくとも1種で、且つヘテロポリ酸の担持量が1〜50wt%であることを特徴とする2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。 - 反応圧力が1.0〜2.0MPaである請求項1に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記担持型金属塩化物において、活性成分が、WCl6、MoCl5、ZnCl2、FeCl3のうちから選ばれる少なくとも1種で、活性成分の担持量が5〜20wt%であることを特徴とする請求項1に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記ゼオライトモレキュラーシーブの担持量は5wt%〜20wt%であることを特徴とする請求項1に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記担持型ヘテロポリ酸において、ヘテロポリ酸の担持量が5wt%〜20wt%であることを特徴とする請求項1に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記第一触媒の使用量は、2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの質量の0.1〜30wt%で、前記塩素ガスと2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンとのモル配合比は0.5〜10:1であることを特徴とする請求項1に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記第一触媒の使用量は、2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの質量の5〜20wt%で、前記塩素ガスと2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンとのモル配合比は1〜3:1であることを特徴とする請求項6に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記反応が高圧反応器で行なわれ、前記高圧反応器の材質が、316L、モネル合金、インコネル合金又はハステロイ合金から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記反応の終了後、アルカリ液を加えてから、分離して2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンを得ることを特徴とする請求項1に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンは、
(1)3−メチルピリジン、塩素ガス及びフッ化水素を、クロロフッ素化触媒の存在下、クロロフッ素化温度を150〜320℃に保ちながら、クロロフッ素化反応ゾーンに通し、3−トリフルオロメチルピリジンを含む混合ガスを得た、クロロフッ素化反応工程;
(2)工程(1)で得られた3−トリフルオロメチルピリジンを含む混合ガスを、マグネシウム、カルシウム、バリウムのフッ化物、酸化物、水酸化物、炭酸塩又は塩化物,活性炭、アルミナ又はフッ化アルミニウムに担持された担持型パラジウム触媒のうちから選ばれる塩素化触媒の存在下、塩素化温度を220〜380℃に保ちながら、塩素化反応ゾーンに通し、2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンを得た、塩素化反応工程
で製造されることを特徴とする請求項1に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。 - 前記塩素化触媒が、マグネシウム、カルシウムのフッ化物、酸化物又は塩化物,活性炭又はフッ化アルミニウムに担持された担持型パラジウム触媒のうちから選ばれることを特徴とする請求項10に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記クロロフッ素化温度が220〜260℃で、塩素化温度が270〜320℃であることを特徴とする請求項10に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記クロロフッ素化触媒は、主触媒、第一助触媒及び第二助触媒を含み、該主触媒が、アルミニウム、マグネシウム及びクロムのうちから選ばれる少なくとも1種で、該第一助触媒が鉄、コバルト、マンガン、ニッケル、銅、ビスマス及び亜鉛のうちから選ばれる少なくとも1種で、該第二助触媒がランタン、セリウム、バリウム、カルシウム、ナトリウム及びカリウムのうちから選ばれる少なくとも1種で、主触媒と第一助触媒と第二助触媒との三者のモル比が50〜95:5〜42:0.3〜8であることを特徴とする請求項10に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記クロロフッ素化触媒において、主触媒がアルミニウム及び/又はクロムから選ばれ、第一助触媒が鉄、ニッケル及び銅のうちから選ばれる少なくとも1種で、前記第二助触媒がランタン、バリウム及びカルシウムのうちから選ばれる少なくとも1種で、主触媒と第一助触媒と第二助触媒との三者のモル比が75〜90:10〜20:1〜5であることを特徴とする請求項13に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記3−メチルピリジンと塩素ガスとフッ化水素との三者のモル配合比が1:0.1〜50:1〜30であることを特徴とする請求項10に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記3−メチルピリジンと塩素ガスとフッ化水素との三者のモル配合比が1:4〜10:3〜12であることを特徴とする請求項15に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記3−メチルピリジンが不活性ガスで希釈した混合ガスであり、且つ3−メチルピリジンと不活性ガスとのモル配合比が1:0.5〜50であることを特徴とする請求項10に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記3−メチルピリジンと不活性ガスとのモル配合比が1:5〜20であることを特徴とする請求項17に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記工程(1)において、3−メチルピリジン、塩素ガス及びフッ化水素がクロロフッ素化触媒に接触する時間が0.5〜40sであり;前記工程(2)において、3−トリフルオロメチルピリジンを含む混合ガスが塩素化触媒に接触する時間が0.5〜40sであることを特徴とする請求項10に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記工程(1)において、3−メチルピリジン、塩素ガス及びフッ化水素がクロロフッ素化触媒に接触する時間が1.5〜20sであり;前記工程(2)において、3−トリフルオロメチルピリジンを含む混合ガスが塩素化触媒に接触する時間が1.5〜20sであることを特徴とする請求項19に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンは、
3−トリフルオロメチルピリジンと塩素ガスとを、第二触媒の存在下、反応温度を150〜350℃に保ちながら気相反応させて、2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンを得た工程で製造され;
前記第二触媒は、ZSM−5、5A、β及び13Xモレキュラーシーブのうちから選ばれる少なくとも1種であり、
前記ZSM−5モレキュラーシーブは、Si/Alが50〜300で、対カチオンがH+、Na+、K+、Ca2+のうちから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。 - 前記ZSM−5モレキュラーシーブは、Si/Alが80〜200で、対カチオンがH+、Na+及びK+のうちから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項21に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記反応温度が200〜300℃であることを特徴とする請求項21に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記3−トリフルオロメチルピリジンと塩素ガスとのモル配合比が1:0.1〜20であることを特徴とする請求項21に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記3−トリフルオロメチルピリジンと塩素ガスとのモル配合比が1:0.5〜5であることを特徴とする請求項24に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記3−トリフルオロメチルピリジン及び塩素ガスが触媒床層に接触する時間が0.5〜100sである請求項21に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記3−トリフルオロメチルピリジン及び塩素ガスが触媒床層に接触する時間が15〜70sであることを特徴とする請求項26に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
- 前記2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンは、
マグネシウム、カルシウム、バリウムのフッ化物、酸化物、水酸化物、炭酸塩又は塩化物,活性炭、アルミナ又はフッ化アルミニウムに担持された担持型パラジウム触媒のうちから選ばれる第三触媒の存在下で、反応温度を220〜360℃に保ちながら、3−トリフルオロメチルピリジンと塩素ガスとを気相として触媒床層を通過して、2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジンを得る工程で製造されることを特徴とする請求項1に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。 - 前記反応が固定床又は流動床反応器で行なわれることを特徴とする請求項10、21又は28のいずれか1項に記載の2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジンの製造方法。
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