JP6870172B2 - フラビンアデニンジヌクレオチド依存性ギ酸オキシダーゼ変異体、核酸分子、酵素電極、バイオ電池、及び、バイオセンサー - Google Patents
フラビンアデニンジヌクレオチド依存性ギ酸オキシダーゼ変異体、核酸分子、酵素電極、バイオ電池、及び、バイオセンサー Download PDFInfo
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Description
(a)野生型のフラビンアデニンジヌクレオチド依存性ギ酸オキシダーゼのアミノ酸配列において、配列番号2に示すアミノ酸配列の第60位に対応する位置のアミノ酸残基アルギニンのアラニンへの置換、第61位に対応する位置のアミノ酸残基アスパラギンのアラニン、又は、グリシンへの置換、及び、第99位に対応する位置のアミノ酸残基チロシンのアラニン、又は、グリシンへの置換から選択される少なくとも1つのアミノ酸残基の置換を有するアミノ酸配列
(b)(a)のアミノ酸配列において、配列番号2に示す第60位、第61位、及び、第99位に対応する位置以外の位置に、1又は複数のアミノ酸残基の置換、欠失、付加、及び、挿入から選択される少なくとも1つの改変を有するアミノ酸配列
[2]配列番号2に示すアミノ酸配列を有する野生型のフラビンアデニンジヌクレオチド依存性ギ酸オキシダーゼとの比較で、ギ酸オキシダーゼ活性が低減されている上記[1]のフラビンアデニンジヌクレオチド依存性ギ酸オキシダーゼ変異体。
[3]前記配列番号2に示すアミノ酸配列の第99位に対応する位置のアミノ酸残基チロシンのアラニン、又は、グリシンへの置換を有し、前記ギ酸オキシダーゼ活性を有しない上記[2]のフラビンアデニンジヌクレオチド依存性ギ酸オキシダーゼ変異体。
[4]以下の(c)〜(f)の何れかの置換を有する上記[1]又は[2]のフラビンアデニンジヌクレオチド依存性ギ酸オキシダーゼ変異体。
(c)前記配列番号2に示すアミノ酸配列の第60位に対応する位置のアミノ酸残基アルギニンのアラニンへの置換、及び、第61位に対応する位置のアミノ酸残基アスパラギンのアラニンへの置換
(d)前記配列番号2に示すアミノ酸配列の第60位に対応する位置のアミノ酸残基アルギニンのアラニンへの置換、及び、第61位に対応する位置のアミノ酸残基アスパラギンのグリシンへの置換
(e)前記配列番号2に示すアミノ酸配列の第60位に対応する位置のアミノ酸残基アルギニンのアラニンへの置換、及び、第99位に対応する位置のアミノ酸残基チロシンのグリシンへの置換
(f)前記配列番号2に示すアミノ酸配列の第60位に対応する位置のアミノ酸残基アルギニンのアラニンへの置換、第61位に対応する位置のアミノ酸残基アスパラギンのグリシンへの置換、及び、第99位に対応する位置のアミノ酸残基チロシンのグリシンへの置換
本発明のフラビンアデニンジヌクレオチド(以下「FAD」と略する)依存性ギ酸オキシダーゼ変異体は、野生型のFAD依存性ギ酸オキシダーゼが有していないギ酸デヒドロゲナーゼ活性が付与されている。本発明のFAD依存性ギ酸オキシダーゼ変異体は、好ましくは、野生型のFAD依存性ギ酸オキシダーゼと比較して低減されたギ酸オキシダーゼ活性を有し、特に好ましくは、ギ酸オキシダーゼ活性が消失している。
ギ酸 (HCOOH) + 酸素 (O2) → 二酸化炭素 (CO2) + 過酸化水素 (H2O2)
ここで、ギ酸オキシダーゼ活性によりFADは還元型FAD(FADH2)へ還元され、このとき、ギ酸は酸化されて二酸化炭素を生成する反応を触媒する。還元型FADは電子受容体である酸素分子に電子に伝達し再酸化され酸化形態となり、これによって酸素分子は還元され過酸化水素を生成する。
ギ酸 (HCOOH) + 電子メディエータ(酸化型) → 二酸化炭素 (CO2) + 電子メディエータ(還元型)
ここで、FAD依存性のギ酸デヒドロゲナーゼ活性により、ギ酸から二酸化炭素への酸化反応に伴って生じた還元型FADは、酸素以外の電子メディエータに電子を伝達し再酸化され酸化形態に転換される。
本発明のFAD依存性ギ酸オキシダーゼ変異体をコードする核酸分子は、上記の本発明のFAD依存性ギ酸オキシダーゼ変異体の理化学的特性を有するすべてのFAD依存性ギ酸オキシダーゼ変異体をコードする核酸分子を包含する。好ましくは、野生型のFAD依存性ギ酸オキシダーゼの一例であるアスペルギルス・オリゼ RIB40由来の野生型のFAD依存性ギ酸オキシダーゼ(Uniprot Entry : Q2UD26)の配列番号2に示すアミノ酸配列において、第60位のアミノ酸残基アルギニン(R)のアラニン(A)への置換、第61位のアミノ酸残基アスパラギン(N)のアラニン(A)又はグリシン(G)への置換、及び、第99位のアミノ酸残基チロシン(Y)のアラニン(A)又はグリシン(G)への置換、から選択される少なくとも1つの置換を有することにより改変されたアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする全てのポリヌクレオチドが例示できる。
本発明のFAD依存性ギ酸オキシダーゼ変異体は、酵素電極の電極触媒として利用することができ、かかる酵素電極も本発明の一部を構成する。本発明の酵素電極は、電極基材に本発明のFAD依存性ギ酸オキシダーゼ変異体を固定することにより構築することができる。
本発明のFAD依存性ギ酸オキシダーゼ変異体は、バイオ電池の構築に利用することができ、かかるバイオ電池も本発明の一部を構成する。本発明のバイオ電池は、例えば、酸化反応を行う負極(アノード)と、還元反応を行う正極(カソード)を含んで構成される。正極と負極が隔膜を挟んで対向するように配置され、正極と負極は外部回路によって接続される。負極では、本発明のFAD依存性ギ酸オキシダーゼ変異体が燃料であるギ酸を酸化することによって生じた電子を電極に取り出すと共に、プロトンを発生する。一方、正極側では、負極側で発生したプロトンが酸素と反応することによって水を生成するように構成される。
本発明のFAD依存性ギ酸オキシダーゼ変異体は、ギ酸を検出するためのギ酸センサー等のバイオセンサーの構築に利用することができ、かかるバイオセンサーも本発明の一部を構成する。本発明のバイオセンサーは、電極基材にFAD依存性ギ酸オキシダーゼ変異体を固定した酵素電極として構成される作用電極、及びその対極を設けて構成される。必要に応じて、測定精度の信頼性を高める観点から、参照極を設けた三電極方式として構成してもよい。ここで、作用電極としては、上記の本発明の酵素電極を利用することができる。
本実施例では、ギ酸デヒドロゲナーゼ活性を有するFAD依存性ギ酸オキシダーゼ変異体を構築するため、野生型のFAD依存性ギ酸オキシダーゼへの変異導入個所の選定の検討を行った。
ギ酸オキシダーゼへの変異導入箇所の選定に向け、既存のFAD依存性の酸化還元酵素の配列比較を行った。配列比較には、表1に示すオキシダーゼ活性のみを有しデヒドロゲナーゼ活性を有しない3種類の酵素(アスペルギルス・オリゼ由来のギ酸オキシダーゼ(AoFOX)、プレオロータス・エリンジ(Pleurotus eryngii)由来のアリールアルコールオキシダーゼ(PeAAOX)、及び、アルスロバクター・グロビフォルミス(Arthrobacter globiformis)由来のコリンオキシダーゼ(AgCOX))と、表2に示すデヒドロゲナーゼ活性を有する3種類の酵素(Leucoagaricus meleagris由来のピラノースデヒドロゲナーゼ(LmPDH)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)由来のグルコースオキシダーゼ(AnGOX)、ペニシリウム・アマガサキエンス(Penicillium amagasakiense)由来のグルコースオキシダーゼ(PaGOX))を使用した。ここで、各酵素の名称において、オキシダーゼ活性を有する酵素はデヒドロゲナーゼ活性の有無に拘らずオキシダーゼと称し、デヒドロゲナーゼ活性のみを有する酵素はデヒドロゲナーゼと称する。
6種類の酵素のアミノ酸配列の比較を図1に示すと共に、AoFOXの立体構造情報(PDB ID:3Q9T)を図2に示す。図1及び図2の結果より、AoFOXのアミノ酸配列(配列番号2)における第60位、第61位、及び、第99位の3アミノ酸残基を変異導入箇所に選定した。第60位、及び、第61位は、FADのイソアロキサジン環7位メチル基の近傍にあり、第99位はイソアロキサジン環5位窒素原子のごく近傍に存在している。これらのアミノ酸を、デヒドロゲナーゼ活性を有する酵素(LmPDH、AnGOX、PaGOX)のようにアラニンやグリシンに変換すると、各アミノ酸の側鎖が短くなり、FADの溶媒露出面積が大きくなると予想される。溶媒露出面積が向上すれば、電子メディエータがFADに接近しやすくなり、その結果、デヒドロゲナーゼ活性が発現する可能性があると予想した。
本実施例では、野生型AoFOXをコードする核酸分子を取得する共に、かかる野生型の野生型AoFOXをコードする核酸分子に基づいて部位特異的変異導入によりAoFOX変異体を作製した。
AoFOXをコードする核酸分子(配列番号1)を人工合成により作製(Genscript社)し、酵素のC末端側にHis-tagが付加するようにpET-22b(+)(Novagen社製)ベクターに挿入した。所望の改変を有するAoFOX変異体をコードする核酸分子は、部位特異的変異導入(Genscript社)により作製した。発現宿主にはBL21(DE3)株を用い、上記で得られた核酸分子で形質転換した。形質転換したBL21(DE3)株をLB培地にて37 ℃で振とう培養し、培養液のO.D.600がおよそ0.6となった時に、イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(isopropyl-s-D-thiogalactopyranoside:IPTG)を終濃度0.1 mMで添加し発現誘導を行った。発現誘導後、20 ℃で一晩培養し菌体を回収した。回収した菌体をPBSに懸濁後、超音波によって菌体を破砕した。続いて、遠心分離を行い、上清を水溶性画分として回収した。回収した水溶性画分から、TALON樹脂(CLONTECH社製)を用いたメタルイオンアフィニティークロマトグラフィーにて野生型AoFOX及びAoFOX変異体を精製し、最後に脱塩処理を行って酵素サンプルとした。これを以下の実施例で用いた。
本実施例では、以下の実施例で用いたギ酸オキシダーゼ活性及びギ酸デヒドロゲナーゼ活性の測定方法を説明する。
1.ギ酸オキシダーゼ活性の測定
ギ酸オキシダーゼ活性測定は、ペルオキシダーゼ法により行った。具体的には、200 mM 酢酸緩衝液 (pH 4.0) 中、100 mMギ酸ナトリウム(和光純薬:190-01995)、2 U/mL ペルオキシダーゼ(和光純薬:303-50991)、1.5 mM 4-アミノアンチピリン(和光純薬:017-02272)、1.5 mM TOOS(同仁化学:OC13)、各種濃度の野生型AoFOX又はAoFOX変異体の酵素サンプルを加え、室温で反応を行った。一定時間反応後、目視判定、又は、570 nmの吸光度を測定することによりギ酸オキシダーゼ活性を測定した。
ギ酸デヒドロゲナーゼ活性測定は、DCIPを電子受容体として用いて行った。具体的には、200 mM 酢酸緩衝液 (pH 4.0) 中、100 mMギ酸ナトリウム、200 μM DCIP(sigma:33125)、各種濃度の野生型AoFOX又はAoFOX変異体の酵素サンプルを加え、室温で反応を行った。一定時間反応後、目視判定、又は、570 nmの吸光度を測定することによりギ酸デヒドロゲナーゼ活性を測定した。
本実施例では、単一箇所に変異を有する変異体のギ酸オキシダーゼ活性及びギ酸デヒドロゲナーゼ活性を測定した。
実施例2に記載の方法に基づいて、AoFOXの配列番号2に示すアミノ酸配列の第60位、第61位、第99位の3アミノ酸を、それぞれアラニン、又は、グリシンに変換した変異体を作製した。ここで、野生型を「WT」と称する。第60位のアミノ酸残基アルギニンをアラニンに置換した変異体を「R60A」、第60位のアミノ酸残基アルギニンをグリシンに置換した変異体を「R60G」と称する。第61位のアミノ酸残基アスパラギンをアラニンに置換した変異体を「N61A」、第61位のアミノ酸残基アスパラギンをグリシンに置換した変異体を「N60G」と称する。第99位のアミノ酸残基チロシンをアラニンに置換した変異体を「Y99A」、第99位のアミノ酸残基チロシンをグリシンに置換した変異体を「Y99G」と称する。酵素活性の評価は、実施例3に記載の方法に基づき、酵素濃度10 μMの酵素サンプルで評価した。
結果を図3に示す。図3は、目視による反応液の色の変化を確認した色判定による野生型AoFOX及び各AoFOX変異体のギ酸オキシダーゼ活性及びギ酸デヒドロゲナーゼ活性評価の結果を示す。その結果、R60A、N61A、N61G、Y99A、Y99Gにギ酸デヒドロゲナーゼ活性が認められたが、R60GはWTと同様にギ酸デヒドロゲナーゼ活性が認められず、実施例1の予想に反するものであった。認められたギ酸デヒドロゲナーゼ活性は、R60Aが最も強くY99Aが最も弱かった。一方、ギ酸オキシダーゼ活性は、WT、R60A、R60G、N61A、及び、N61Gに活性が認められたが、Y99A、及び、Y99Gは活性を失っていた点も予想外であった。
本実施例は、複数箇所に変異を有する変異体のギ酸オキシダーゼ活性及びギ酸デヒドロゲナーゼ活性を測定した。
実施例2に記載の方法に基づいて、複数箇所に変異を有する変異体を作製した。実施例4にてR60Aに最も強い活性が認められたため、R60Aとその他の変異を組み合わせた二重変異体と三重変異体を作製した。ここで、AoFOXの配列番号2に示すアミノ酸配列において、第60位のアミノ酸残基アルギニンをアラニンに置換すると共に第61位のアミノ酸残基アスパラギンをアラニンに置換した変異体を「R60A-N61A」と称する。第60位のアミノ酸残基アルギニンをアラニンに置換すると共に第61位のアミノ酸残基アスパラギンをグリシンに置換した変異体を「R60A-N61G」と称する。第60位のアミノ酸残基アルギニンをアラニンに置換すると共に第99位のアミノ酸残基チロシンをグリシンに置換した変異体を「R60A-Y99G」と称する。第60位のアミノ酸残基アルギニンをアラニンに置換し、第61位のアミノ酸残基アスパラギンをグリシンに置換すると共に第99位のアミノ酸残基チロシンをグリシンに置換した変異体を「R60A-N61G-Y99G」と称する。酵素活性の評価は、実施例3に記載の方法に基づき、酵素サンプルで評価した。同様に、WT及びR60Aについても酵素活性を測定した。なお、ギ酸デヒドロゲナーゼ活性測定は酵素濃度1 μMで行い、ギ酸オキシダーゼ活性は酵素濃度10 nMで評価した。ただし、R60A-Y99GとR60A-N61G-Y99Gはギ酸オキシダーゼ活性を1 μMで評価した。
結果を図4及び図5に示す。図4は、570 nmの吸光度測定による野生型AoFOX及び各AoFOX変異体のギ酸デヒドロゲナーゼ活性評価の結果を示し、図5は、570 nmの吸光度測定による野生型AoFOX及び各AoFOX変異体のギ酸オキシダーゼ活性評価の結果を示す。その結果、全ての二重変異体がギ酸デヒドロゲナーゼ活性を示し、単位時間当たりの吸光度変化は、R60Aが0.0007 min-1であったのに対し、R60A-N61Aが0.0008 min-1、R60A-N61Gが0.0012 min-1、R60A-Y99Gが0.005 min-1と、さらなる活性向上が認められた。なかでも、R60A-N61GとR60A-Y99Gが高い活性を示したことから作製した三重変異体R60A-N61G-Y99Gのギ酸デヒドロゲナーゼ活性は更に向上し、単位時間当たりの吸光度変化が0.027 min-1となった(図4)。
Claims (8)
- 下記(a)、又は、(b)のアミノ酸配列を有し、ギ酸デヒドロゲナーゼ活性を有するフラビンアデニンジヌクレオチド依存性ギ酸オキシダーゼ変異体。
(a)野生型のフラビンアデニンジヌクレオチド依存性ギ酸オキシダーゼのアミノ酸配列において、配列番号2に示すアミノ酸配列の第60位に対応する位置のアミノ酸残基アルギニンのアラニンへの置換、第61位に対応する位置のアミノ酸残基アスパラギンのアラニン、又は、グリシンへの置換、及び、第99位に対応する位置のアミノ酸残基チロシンのアラニン、又は、グリシンへの置換から選択される少なくとも1つのアミノ酸残基の置換を有するアミノ酸配列
(b)(a)のアミノ酸配列において、配列番号2に示す第60位、第61位、及び、第99位に対応する位置以外の位置に、1又は複数のアミノ酸残基の置換、欠失、付加、及び、挿入から選択される少なくとも1つの改変を有するアミノ酸配列 - 配列番号2に示すアミノ酸配列を有する野生型のフラビンアデニンジヌクレオチド依存性ギ酸オキシダーゼとの比較で、ギ酸オキシダーゼ活性が低減されている請求項1に記載のフラビンアデニンジヌクレオチド依存性ギ酸オキシダーゼ変異体。
- 前記配列番号2に示すアミノ酸配列の第99位に対応する位置のアミノ酸残基チロシンのアラニン、又は、グリシンへの置換を有し、前記ギ酸オキシダーゼ活性を有しない請求項2に記載のフラビンアデニンジヌクレオチド依存性ギ酸オキシダーゼ変異体。
- 以下の(c)〜(f)の何れかの置換を有する請求項1又は2に記載のフラビンアデニンジヌクレオチド依存性ギ酸オキシダーゼ変異体。
(c)前記配列番号2に示すアミノ酸配列の第60位に対応する位置のアミノ酸残基アルギニンのアラニンへの置換、及び、第61位に対応する位置のアミノ酸残基アスパラギンのアラニンへの置換
(d)前記配列番号2に示すアミノ酸配列の第60位に対応する位置のアミノ酸残基アルギニンのアラニンへの置換、及び、第61位に対応する位置のアミノ酸残基アスパラギンのグリシンへの置換
(e)前記配列番号2に示すアミノ酸配列の第60位に対応する位置のアミノ酸残基アルギニンのアラニンへの置換、及び、第99位に対応する位置のアミノ酸残基チロシンのグリシンへの置換
(f)前記配列番号2に示すアミノ酸配列の第60位に対応する位置のアミノ酸残基アルギニンのアラニンへの置換、第61位に対応する位置のアミノ酸残基アスパラギンのグリシンへの置換、及び、第99位に対応する位置のアミノ酸残基チロシンのグリシンへの置換 - 請求項1〜4の何れか一項に記載のフラビンアデニンジヌクレオチド依存性ギ酸オキシダーゼ変異体をコードする核酸分子。
- 請求項1〜4の何れか一項に記載のフラビンアデニンジヌクレオチド依存性ギ酸オキシダーゼ変異体を電極基材上に固定した酵素電極。
- 請求項6に記載の酵素電極を負極として備えたバイオ電池。
- 請求項6に記載の酵素電極を作用電極として備えたバイオセンサー。
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