JP6864965B2 - 先端偏向操作可能カテーテル - Google Patents

先端偏向操作可能カテーテル Download PDF

Info

Publication number
JP6864965B2
JP6864965B2 JP2018057287A JP2018057287A JP6864965B2 JP 6864965 B2 JP6864965 B2 JP 6864965B2 JP 2018057287 A JP2018057287 A JP 2018057287A JP 2018057287 A JP2018057287 A JP 2018057287A JP 6864965 B2 JP6864965 B2 JP 6864965B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tip
catheter
lumen
catheter shaft
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018057287A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019166169A (ja
Inventor
智春 小磯
智春 小磯
拓也 桝田
拓也 桝田
洋輝 神山
洋輝 神山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Lifeline Co Ltd
Original Assignee
Japan Lifeline Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Lifeline Co Ltd filed Critical Japan Lifeline Co Ltd
Priority to JP2018057287A priority Critical patent/JP6864965B2/ja
Priority to PCT/JP2018/045475 priority patent/WO2019181102A1/ja
Publication of JP2019166169A publication Critical patent/JP2019166169A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6864965B2 publication Critical patent/JP6864965B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M25/00Catheters; Hollow probes
    • A61M25/01Introducing, guiding, advancing, emplacing or holding catheters
    • A61M25/0105Steering means as part of the catheter or advancing means; Markers for positioning
    • A61M25/0133Tip steering devices
    • A61M25/0136Handles therefor
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B18/00Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body
    • A61B18/04Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body by heating
    • A61B18/12Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body by heating by passing a current through the tissue to be heated, e.g. high-frequency current
    • A61B18/14Probes or electrodes therefor
    • A61B18/1492Probes or electrodes therefor having a flexible, catheter-like structure, e.g. for heart ablation
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M25/00Catheters; Hollow probes
    • A61M25/01Introducing, guiding, advancing, emplacing or holding catheters
    • A61M25/0105Steering means as part of the catheter or advancing means; Markers for positioning
    • A61M25/0133Tip steering devices
    • A61M25/0147Tip steering devices with movable mechanical means, e.g. pull wires
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B18/00Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body
    • A61B2018/00571Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body for achieving a particular surgical effect
    • A61B2018/00577Ablation
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B90/00Instruments, implements or accessories specially adapted for surgery or diagnosis and not covered by any of the groups A61B1/00 - A61B50/00, e.g. for luxation treatment or for protecting wound edges
    • A61B90/06Measuring instruments not otherwise provided for
    • A61B2090/064Measuring instruments not otherwise provided for for measuring force, pressure or mechanical tension

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Anesthesiology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Pulmonology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Otolaryngology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)

Description

本発明は、体外に配置した操作部を操作することにより、体腔内に挿入されているカテーテルの先端部分を撓ませて、その先端の向きを変化させることができる先端偏向操作可能カテーテルに関する。
血管を通して心臓の内部まで挿入される電極カテーテルなどでは、心臓内に挿入されたカテーテルの先端(遠位端)の向きを、体外に配置されるカテーテルの後端(近位端または手元側)に装着された操作部を操作して変化(偏向)させる必要性がある。
カテーテルの先端を手元側で操作して偏向させるための機構として、下記の特許文献1に示す機構が知られている。特許文献1に示す機構では、カテーテルの先端部分の内部にスプリング力のある板バネを配置し、この板バネの片面または両面に操作用ワイヤの先端を接続固定している。そして、操作用ワイヤの後端を引張操作することによって板バネを撓ませ、カテーテルの先端部分を板バネの平面と垂直方向に曲げて、カテーテルの先端の向きを変化させる。
このように、カテーテルの先端部分の内部に板バネを配置し、操作用ワイヤを引張操作することにより、先端部分の形状を同一平面上で変化させる(板バネの平面と垂直方向に曲げる)ことができる。
特許第3232308号公報
しかしながら、カテーテルの先端部分の内部に板バネを配置してなる従来のカテーテルでは、先端部分における形状変化の平面性に優れている反面、複雑に蛇行する血管形状に追従して先端部分を変形させることができないため、そのような血管に対して先端部分を挿通させることができず、または挿通させることがきわめて困難になるという問題がある。
例えば、先端部分の内部に板バネを配置してなる電極カテーテルを下大静脈から右心房内に挿入し、電極カテーテルの先端部分を冠状静脈洞口から冠状静脈洞に挿入する手技では、立体的に変化する冠状静脈洞の形状に追従して電極カテーテルの先端部分を変形させることができないため、当該先端部分を冠状静脈洞に挿通させることができなくなることがある。
本発明は以上のような事情に基いてなされたものである。
本発明の目的は、先端部分における形状変化の平面性を確保しながら、複雑な血管形状にも追従して変形し、当該血管に挿通することができる血管追従性に優れた先端偏向操作可能カテーテルを提供することにある。
本発明の先端偏向操作可能カテーテルは、先端に可撓部分を有する樹脂製のシャフトであって、その中心軸を挟んで対向するよう形成された第1ルーメンおよび第2ルーメンを有するカテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの前記第1ルーメンに挿通され、その後端を引張操作することにより前記可撓部分を第1方向に撓ませることのできる第1操作用ワイヤと、
前記カテーテルシャフトの前記第2ルーメンに挿通され、その後端を引張操作することにより前記可撓部分を第2方向に撓ませることのできる第2操作用ワイヤと、
前記第1ルーメンの中心軸および前記第2ルーメンの中心軸を含む第1仮想平面(P1)に対して直交する平面であって、前記カテーテルシャフトの前記中心軸を含む第2仮想平面(P2)上に各々の中心軸を有し、前記カテーテルシャフトの前記中心軸を挟んで対向するよう、前記カテーテルシャフトを構成する前記樹脂中に埋設された高強度樹脂からなる2本の棒状部材とを有し、
前記棒状部材が埋設されている前記カテーテルシャフトの前記可撓部分について、支点間距離を32mmとし、その中間点に曲げ荷重をかけて行う3点曲げ試験において、前記第1仮想平面(P1)に沿って1mm撓ませたときに測定される荷重を(F1)、前記第2仮想平面(P2)に沿って1mm撓ませたときに測定される荷重を(F2)とするとき、(F2)/(F1)の比率が1.0〜3.5であることを特徴とする。
ここに、「高強度樹脂」とは、可撓部分を構成する主たる樹脂材料と比較して強度(曲げ強度または引張強度)の高い樹脂をいう。
このような構成の先端偏向操作可能カテーテルによれば、高強度樹脂からなる2本の棒状部材を備えることにより、先端部分における形状変化の平面性を確保することができる。また、2本の棒状部材により確保される形状変化の平面性は、板バネを配置した場合と比較して弱くすることができる。
また、上記(F2)/(F1)の比率を1.0〜3.5とすることにより、先端部分における形状変化の平面性と、優れた血管追従性とをバランスよく兼ね備えたものとなる。 また、棒状部材が樹脂からなるので、シャフトを構成する樹脂との密着性に優れ、曲げ操作を繰り返しても、棒状部材が脱離するようなことはない。
本発明の先端偏向操作可能カテーテルにおいて、前記(F1)が10〜300gfであることが好ましい。
このような構成の先端偏向操作可能カテーテルによれば、(F1)が10gf以上であることにより、優れたプッシャビリティを発揮することができる。
また、(F1)が300gf以下であることにより、特に優れた血管追従性を発揮することができる。
本発明の先端偏向操作可能カテーテルにおいて、前記棒状部材を構成する高強度樹脂がPEEK樹脂であること、特に、延伸処理されたPEEK樹脂であることが好ましい。
本発明の先端偏向操作可能カテーテルは、アブレーション治療の際に、先端部分を冠状静脈洞(CS)に配置して使用することができる。
本発明の先端偏向操作可能カテーテルによれば、先端部分における形状変化の平面性を確保することができるとともに、優れた血管追従性を発揮することができ、複雑な血管形状にも追従して変形し当該血管に挿通することができる。
本発明の一実施形態に係る電極カテーテルの正面図である。 図1に示す電極カテーテルの横断面図(II−II断面図)である。
<実施形態>
本発明の先端偏向操作可能カテーテルの一実施形態に係る電極カテーテル100は、例えば、心臓における不整脈の診断に用いられる。
図1および図2に示すこの実施形態の電極カテーテル100は、先端可撓部分10Aを有する樹脂製のシャフトであって、その中心軸(O10)を挟んで対向するよう形成された第1ルーメン11Lおよび第2ルーメン12Lを含む6個のルーメン11L〜16Lを有するカテーテルシャフト10と、このカテーテルシャフト10の基端に接触された制御ハンドル20と、カテーテルシャフト10の先端に装着された先端電極31と、カテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aに装着された9個のリング状電極32と、カテーテルシャフト10の第1ルーメン11Lに挿通され、その後端を引張操作することにより先端可撓部分10Aを第1方向に撓ませることのできる第1操作用ワイヤ41と、カテーテルシャフト10の第2ルーメン12Lに挿通され、その後端を引張操作することにより先端可撓部分10Aを第2方向に撓ませることのできる第2操作用ワイヤ42と、第1ルーメン11Lの中心軸(O11)および第2ルーメン12Lの中心軸(O12)を含む第1仮想平面(P1)に対して直交する平面であって、カテーテルシャフト10の中心軸(O10)を含む第2仮想平面(P2)上に各々の中心軸(O51),(O52)を有し、カテーテルシャフト10の中心軸(O10)を挟んで対向するよう、カテーテルシャフト10を構成する前記樹脂中に埋設された高強度樹脂からなる2本の棒状部材51,52とを有し、棒状部材51,52が埋設されているカテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aについて、支点間距離を32mmとし、その中間点に曲げ荷重をかけて行う3点曲げ試験において、第1仮想平面(P1)に沿って1mm撓ませたときに測定される荷重を(F1)、第2仮想平面(P2)に沿って1mm撓ませたときに測定される荷重を(F2)とするとき、(F2)/(F1)の比率が1.0〜3.5である。
本実施形態の電極カテーテル100は、カテーテルシャフト10と、制御ハンドル20と、先端電極31と、リング状電極32と、第1操作用ワイヤ41と、第2操作用ワイヤ42と、棒状部材51と、棒状部材52とを備えている。
図1に示すように、電極カテーテル100を構成するカテーテルシャフト10の先端領域は、先端可撓部分10Aとなっている。
ここに、「先端可撓部分」とは、操作用ワイヤ(第1操作用ワイヤ41または第2操作用ワイヤ42)の後端を引張操作することにより撓む(曲がる)ことのできるカテーテルシャフトの先端部分をいう。
先端可撓部分10Aよりも基端側におけるカテーテルシャフト10の内部には、コイルチューブが配置され、これにより、撓むことが抑制されている。
カテーテルシャフト10の外径は、通常0.5〜5.0mmとされ、好ましくは1.6〜2.5mmとされる。
カテーテルシャフト10の長さは、通常500〜1500mmとされ、好ましくは700〜1200mmとされる。
先端可撓部分10Aの長さは、通常30〜300mmとされ、好ましくは50〜250mmとされる。
カテーテルシャフト10の先端には先端電極31が装着されている。
また、カテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aには、9つのリング状電極32が装着されている。
先端電極31およびリング状電極32は、例えばアルミニウム、銅、ステンレス、金、白金など、電気伝導性の良好な金属で構成される。なお、X線に対する造影性を良好に持たせるためには、白金などで構成されることが好ましい。
先端電極31およびリング状電極32の外径としては特に限定されないが、カテーテルシャフト10の外径と同程度であることが好ましい。
カテーテルシャフト10の基端には制御ハンドル20が接続されている。
電極カテーテル100を構成する制御ハンドル20内には、複数の端子を備えたコネクタ(図示省略)が設けられ、コネクタの端子には、先端電極31およびリング状電極32の各々に接続されたリード線(後述するリード線36およびリード線37)が接続されている。
また、制御ハンドル20には、カテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aを曲げるときの引張操作を行うための摘み25が装着してある。
カテーテルシャフト10は、その全長にわたり、マルチルーメン構造を有している。
図2に示すように、カテーテルシャフト10は、バインダ樹脂によりルーメンチューブ11〜16が固定されてなるインナー(コア)部18と、このインナー部18を被覆する樹脂からなるアウター(シェル)部19とからなり、インナー部18を構成するルーメンチューブ11〜16の各々の内部においてルーメン11L〜16Lが形成されている。
インナー部18を構成するバインダ樹脂の引張強度は10〜80MPaであることが好ましく、更に好ましくは20〜70MPaとされる。
インナー部18を構成するバインダ樹脂の硬度(ショア硬度)は、例えば72D以下とされ、好ましくは25D〜72Dとされる。
インナー部18を構成する樹脂材料としては、ナイロン樹脂、ポリエーテルブロックアミド(PEBAX)樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン系樹脂などを挙げることができる。
ルーメン11L〜16Lを形成するルーメンチューブ11〜16は、樹脂から構成されている。
ルーメンチューブ11〜16の肉厚としては、通常10〜50μmとされ、好ましくは20〜40μmとされる。
ルーメンチューブ11〜16を構成する樹脂材料としては、例えば、フッ素樹脂、ナイロン11/ナイロン12などのナイロン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂などを使用することができるが、チューブ内(ルーメン)の潤滑性(操作用ワイヤなどの挿通される部材の移動容易性)に優れている観点からフッ素樹脂からなるものが好ましい。 具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)などを例示することができる。
カテーテルシャフト10のアウター部19は、インナー部18を被覆する樹脂材料からなる。
アウター部19を構成する樹脂材料としては、熱可塑性ポリアミド系エラストマーを挙げることができ、ポリエーテルブロックアミド共重合体(PEBAX)であることが好ましい。
アウター部19を構成する樹脂の硬度は、例えば20D(ショア硬度)〜120(ロックウェル硬さRスケール)とされ、好ましくは25D(ショア硬度)〜108(ロックウェル硬さRスケール)とされる。
アウター部19は、軸方向に沿って同じ物性(硬度)のチューブにより構成されていてもよいが、基端側に向かって段階的に物性(硬度)が高くなっていることが好ましい。
カテーテルシャフト10の第1ルーメン11Lおよび第2ルーメン12Lはカテーテルシャフト10の中心軸(O10)を挟んで対向配置されており、第1ルーメン11L(ルーメンチューブ11)の中心軸(O11)、カテーテルシャフト10の中心軸(O10)および第2ルーメン12L(ルーメンチューブ12)の中心軸(O12)は、同一平面(第1仮想平面P1)上に位置している。
第1ルーメン11Lおよび第2ルーメン12Lの内径としては0.1〜0.6mmであることが好ましく、更に好ましくは0.15〜0.4mmとされる。
第1ルーメン11Lには、カテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aを、図1の矢印Aで示す第1方向に撓ませるための第1操作用ワイヤ41が挿通されている。第1操作用ワイヤ41は、カテーテルシャフト10の内部(第1ルーメン11L)に軸方向に移動可能に挿通されている。
第1操作用ワイヤ41の先端は先端電極31の内部に固定されている。また、第1操作用ワイヤ41の後端は、制御ハンドル20の摘み25に接続されることによって引張操作が可能になっている。
第2ルーメン12Lには、カテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aを、図1の矢印Bで示す第2方向に撓ませるための第2操作用ワイヤ42が挿通されている。第2操作用ワイヤ42は、カテーテルシャフト10の内部(第2ルーメン12L)に軸方向に移動可能に挿通されている。
第2操作用ワイヤ42の先端は先端電極31の内部に固定されている。また、第2操作用ワイヤ42の後端は、制御ハンドル20の摘み25に接続されることによって引張操作が可能になっている。
第1操作用ワイヤ41および第2操作用ワイヤ42の直径としては、例えば0.1〜0.4mmとされ、好ましくは0.15〜0.3mmとされる。
カテーテルシャフト10の第3ルーメン13Lには、先端電極31に接続されたリード線36が挿通され、第4ルーメン14L、第5ルーメン15Lおよび第6ルーメン16Lには、リング状電極32の各々に接続されたリード線37が挿通されている。
なお、リード線36,37の配置は、これに限定されるものではない。
第3ルーメン13L〜第6ルーメン16Lの内径としては0.15〜1mmであることが好ましく、更に好ましくは0.2〜0.8mmとされる。
カテーテルシャフト10の全長にわたり、インナー部18には、第1仮想平面P1に対して直交する第2仮想平面P2上に各々の中心軸(O51),(O52)を有し、カテーテルシャフト10の中心軸(O10)を挟んで対向するよう、高強度樹脂からなる棒状部材51,52が埋設されている。
棒状部材51,52を構成する高強度樹脂としては、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂およびナイロン11などを挙げることができ、これらのうち、PEEK樹脂が好ましく、特に、延伸処理されたPEEK樹脂が好ましい。
棒状部材51,52を構成する高強度樹脂は、カテーテルシャフト10のインナー部18を構成する樹脂より高い強度(曲げ強度または引張強度)を有している。
ここに、高強度樹脂の引張強度としては200MPa以上であることが好ましく、更に好ましくは300MPa以上とされる。
棒状部材51,52の直径としては、例えば0.1〜0.5mmとされ、好ましくは0.15〜0.3mmとされる。
棒状部材51,52の長さとしては、例えば30〜300mmとされ、好ましくは50〜250mmとされる。
高強度樹脂からなる棒状部材51,52が、各々の中心軸(O51),(O52)を第2仮想平面P2上に有するように埋設されていることにより、カテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aは、第2仮想平面P2と垂直方向に(すなわち、第1仮想平面P1に沿った第1方向および第2方向に)撓みやすくなり、先端可撓部分10Aにおける形状変化の平面性を確保することができる。
また、棒状部材51,52により発揮される形状変化の平面性は、第2仮想平面P2上に板バネを配置した場合と比較して弱くすることができるので、複雑に蛇行する血管形状に追従して先端可撓部分10Aを変形させることも可能である。
また、棒状部材51,52が高強度樹脂からなるので、インナー部18を構成するバインダ樹脂との密着性に優れ、曲げ操作(先端偏向操作)を繰り返しても、棒状部材51,52が脱離するようなことはない。
本実施形態の電極カテーテル100は、先端可撓部分に板バネを配置してなる従来公知の電極カテーテル(先端偏向操作可能カテーテル)と比較して、先端可撓部分における曲げ強度の異方性が小さい。
ここに、棒状部材51,52が埋設されているカテーテルシャフト10の先端可撓部分10Aについて、支点間距離を32mmとし、その中間点に曲げ荷重をかけて行う3点曲げ試験において、第1仮想平面(P1)に沿って前記中間点を1mm撓ませたときに測定される荷重を(F1)、第2仮想平面(P2)に沿って前記中間点を1mm撓ませたときに測定される荷重を(F2)とするとき、(F2)/(F1)の比率は1.0〜3.5とされ、好ましくは1.1〜3.0、更に好ましくは1.2〜2.5とされる。
(F2)/(F1)の比率が1.0〜3.5であることにより、本実施形態の電極カテーテル100は、先端可撓部分10Aにおける形状変化の平面性と優れた血管追従性とをバランスよく兼ね備えたものとなる。
(F2)/(F1)の比率が1.0未満である場合には、先端可撓部分における形状変化の平面性が損なわれる(後述する比較例2参照)。
また、(F2)/(F1)の比率が3.5を超える場合には、血管追従性が損なわれ、蛇行する血管形状に追従して先端可撓部分を変形させることができない。
(F2)/(F1)の比率は、棒状部材51,52の直径や構成材料を選択することにより調整することができる。
本実施形態の電極カテーテル100において、第1仮想平面(P1)に沿って撓ませたときに測定される前記荷重(F1)としては、10〜300gfであることが好ましく、更に好ましくは50〜200gfとされる。
また、第2仮想平面(P2)に沿って撓ませたときに測定される前記荷重(F2)としては、10〜400gfであることが好ましく、更に好ましくは50〜300gfとされる。
(F1)および(F2)が10gf以上であることことにより、本実施形態の電極カテーテル100は、優れたプッシャビリティを発揮することができる。
また、(F1)が300gf以下であり、(F2)が400gf以下であることにより、本実施形態の電極カテーテル100は、更に優れた血管追従性を発揮することができる。
<実施例1>
図1および図2に示すような形状を有する本発明の電極カテーテルを製造した。
この電極カテーテルの仕様を以下に示す。
・カテーテルシャフト(10)の外径:2mm
・カテーテルシャフト(10)の長さ:1050mm
・先端可撓部分(10A)の長さ:85mm
・第1ルーメン(11L)、第2ルーメン(12L)の内径:各0.3mm
・第3ルーメン(13L)〜第6ルーメン(16L)の内径:各0.45mm
・インナー部(18)の材質:PEBAX(硬度=42D,引張強度=36.0MPa、破断伸び=450%,曲げ弾性率=84MPa)
・アウター部(19)のディスタル部分(先端から0〜85mmの範囲)の材質:PEBAX
・アウター部(19)のプロキシマル部(先端から85〜1050mmの範囲)の材質:ダイアミドL1940
・アウター部(19)の硬度(先端から0〜30mmの範囲) :42D
・アウター部(19)の硬度(先端から30〜60mmの範囲):42D〜72D
・アウター部(19)の硬度(先端から60〜85mmの範囲):72D
・アウター部(19)の硬度(先端から85〜1050mmの範囲):108(ロックウェル硬さRスケール)
・ルーメンチューブ(11)〜(16)の材質:PFA
・ルーメンチューブ(11)〜(16)の硬度:64D
・第1操作用ワイヤ(41)、第2操作用ワイヤ(41)の材質:SUS304
・第1操作用ワイヤ(41)、第2操作用ワイヤ(41)の直径:各0.21mm
・棒状部材(51),(52)の材質:延伸処理されたPEEK樹脂(引張強度=771.4MPa、破断伸び=46%)
・棒状部材(51),(52)の直径:各0.2mm
得られた電極カテーテルについて、支点間距離を32mmとし、その中間点(先端から50mmの位置)に曲げ荷重をかけて行う3点曲げ試験に行い、第1仮想平面(P1)に沿って1mm撓ませたときの荷重(F1)、第2仮想平面(P2)に沿って1mm撓ませたときの荷重(F2)を測定し、(F2)/(F1)の比率を算出した。結果は下記のとおりある。
・荷重(F1)=108.7gf
・荷重(F2)=171.3gf
・比率(F2)/(F1)=1.58
<実施例2>
延伸処理されていないPEEK樹脂(引張強度=183.4MPa、破断伸び=225%、曲げ弾性率(参考値)4GPa)からなる直径0.2mmの棒状部材(51),(52)を埋設したこと以外は実施例1と同様にして本発明の電極カテーテルを製造した。
得られた電極カテーテルについて、実施例1と同様にして荷重(F1)および荷重(F2)を測定し、(F2)/(F1)の比率を算出した。結果は下記のとおりある。
・荷重(F1)=60gf
・荷重(F2)=66gf
・比率(F2)/(F1)=1.1
<比較例1>
棒状部材(51),(52)を埋設せずに、先端可撓部分に板バネ(材質:Ni−Ti合金,サイズ=0.1mm×1.4mm×105mm)を配置したこと以外は実施例1と同様にして比較用の電極カテーテルを製造した。
得られた電極カテーテルについて、実施例1と同様にして荷重(F1)および荷重(F2)を測定し、(F2)/(F1)の比率を算出した。結果は下記のとおりある。
・荷重(F1)=59.3gf
・荷重(F2)=214.3gf
・比率(F2)/(F1)=3.61
<比較例2>
棒状部材(51),(52)を埋設しなかったこと以外は実施例1と同様にして比較用の電極カテーテルを製造した。
得られた電極カテーテルについて、実施例1と同様にして荷重(F1)および荷重(F2)を測定し、(F2)/(F1)の比率を算出した。結果は下記のとおりある。
・荷重(F1)=85.7gf
・荷重(F2)=62.0gf
・比率(F2)/(F1)=0.72
<実施例1(形状変化の平面性の評価)>
実施例1〜2および比較例1〜2で得られた電極カテーテルの各々について、先端から30mmの位置より基端側のシャフト部分を固定して、第1方向または第2方向に最大限曲げた状態とし、この状態を側面から見たときの、先端電極(31)の先端と、前記シャフト部分の中心軸との距離を測定した。先端部分の形状が同一平面上で変化した場合には、この距離(側面視での距離)は0mmとなる。結果を下記表1に示す。
<実施例2(血管追従性の評価)>
実施例1〜2および比較例1〜2で得られた電極カテーテルの各々について、臨床模擬回路を使用して大腿部から冠状静脈洞(CS)に至るカテーテルの挿入性を評価した。
評価基準は下記のとおりであり、「B」以上であれば血管追従性が良好であるといえる。結果を下記表1に示す。
「A」:CSの蛇行部をスムーズに通過し、深部まで挿入することができた。
「B」:CSの蛇行部を通過し、深部まで挿入することができた。
「C」:CSの蛇行部を通過させるのに難渋したが、深部まで挿入することができた。 「D」:CSの蛇行部でスタックしてしまい、深部まで挿入することができなかった。
Figure 0006864965
100 電極カテーテル
10 カテーテルシャフト
10A 先端可撓部分
11〜16 ルーメンチューブ
11L〜16L ルーメン
18 インナー部
19 アウター部
20 制御ハンドル
25 摘み
31 先端電極
32 リング状電極
36 リード線
37 リード線
41 第1操作用ワイヤ
42 第2操作用ワイヤ
51 棒状部材
52 棒状部材

Claims (5)

  1. 先端に可撓部分を有する樹脂製のシャフトであって、その中心軸(O10)を挟んで対向するよう形成された第1ルーメンおよび第2ルーメンを有するカテーテルシャフトと、
    前記カテーテルシャフトの前記第1ルーメンに挿通され、その後端を引張操作することにより前記可撓部分を第1方向に撓ませることのできる第1操作用ワイヤと、
    前記カテーテルシャフトの前記第2ルーメンに挿通され、その後端を引張操作することにより前記可撓部分を第2方向に撓ませることのできる第2操作用ワイヤと、
    前記第1ルーメンの中心軸(O11)および前記第2ルーメンの中心軸(O12)を含む第1仮想平面(P1)に対して直交する平面であって、前記カテーテルシャフトの前記中心軸(O10)を含む第2仮想平面(P2)上に各々の中心軸(O51),(O52)を有し、前記カテーテルシャフトの前記中心軸(O10)を挟んで対向するよう、前記カテーテルシャフトを構成する前記樹脂中に埋設された高強度樹脂からなる2本の棒状部材とを有し、
    前記棒状部材が埋設されている前記カテーテルシャフトの前記可撓部分について、支点間距離を32mmとし、その中間点に曲げ荷重をかけて行う3点曲げ試験において、前記第1仮想平面(P1)に沿って1mm撓ませたときに測定される荷重を(F1)、前記第2仮想平面(P2)に沿って1mm撓ませたときに測定される荷重を(F2)とするとき、(F2)/(F1)の比率が1.0〜3.5であることを特徴とする先端偏向操作可能カテーテル。
  2. 前記(F1)が10〜300gfであることを特徴とする請求項1に記載の先端偏向操作可能カテーテル。
  3. 前記棒状部材を構成する高強度樹脂がPEEK樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載の先端偏向操作可能カテーテル。
  4. 前記棒状部材を構成する高強度樹脂が、延伸処理されたPEEK樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載の先端偏向操作可能カテーテル。
  5. 先端部分が冠状静脈洞(CS)に配置されることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の先端偏向操作可能カテーテル。
JP2018057287A 2018-03-23 2018-03-23 先端偏向操作可能カテーテル Active JP6864965B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018057287A JP6864965B2 (ja) 2018-03-23 2018-03-23 先端偏向操作可能カテーテル
PCT/JP2018/045475 WO2019181102A1 (ja) 2018-03-23 2018-12-11 先端偏向操作可能カテーテル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018057287A JP6864965B2 (ja) 2018-03-23 2018-03-23 先端偏向操作可能カテーテル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019166169A JP2019166169A (ja) 2019-10-03
JP6864965B2 true JP6864965B2 (ja) 2021-04-28

Family

ID=67987047

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018057287A Active JP6864965B2 (ja) 2018-03-23 2018-03-23 先端偏向操作可能カテーテル

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6864965B2 (ja)
WO (1) WO2019181102A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022190300A1 (ja) * 2021-03-10 2022-09-15 日本ライフライン株式会社 電極カテーテル

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6450948B1 (en) * 1999-11-02 2002-09-17 Vista Medical Technologies, Inc. Deflecting tip for surgical cannula
JP5508190B2 (ja) * 2010-08-10 2014-05-28 日本ライフライン株式会社 カテーテル

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019166169A (ja) 2019-10-03
WO2019181102A1 (ja) 2019-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6570123B2 (ja) 心腔内除細動カテーテル
JP4940332B2 (ja) カテーテル
JP5550150B2 (ja) 先端偏向操作可能カテーテル
JP4526585B2 (ja) 先端偏向操作可能カテーテル
JP4897077B1 (ja) カテーテル
WO2018163478A1 (ja) 電極カテーテル
JP2017148472A (ja) 電極カテーテル
JP4993353B2 (ja) 先端偏向操作可能カテーテル
JP5557393B2 (ja) 先端偏向操作可能カテーテル
JP6864965B2 (ja) 先端偏向操作可能カテーテル
JP2013048711A (ja) 先端偏向操作可能カテーテル
JP6071852B2 (ja) 先端偏向操作可能カテーテル
JP2017143997A (ja) 電極カテーテル
JP5429878B2 (ja) カテーテル用ハンドル
JP5787394B2 (ja) 先端偏向操作可能カテーテル
JP7167307B2 (ja) 心腔内除細動カテーテル
JP6095215B2 (ja) 先端偏向操作可能カテーテル
JP6876091B2 (ja) 心腔内除細動カテーテル
JP7261290B2 (ja) 先端偏向操作可能カテーテル
WO2022239127A1 (ja) 先端偏向操作可能カテーテル
JP5432932B2 (ja) 電極カテーテル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210113

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210402

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6864965

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250