JP5429878B2 - カテーテル用ハンドル - Google Patents
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Description
操作用ワイヤの張力は、ハンドルの製造時においてハンドル本体の内部におけるワイヤ張力調整具の軸方向位置を変えることで調整可能であり、製造段階において適正な範囲に調整される。
このカテーテル用ハンドルによれば、ハンドルの製造後において、これを分解することなく、操作ワイヤの張力を再調整することができる。
また、曲がり量不足の程度によっては、張力を調整(増加)しただけでは最大曲がり量を適正な範囲にまで補正することができない場合もある。
本発明の目的は、製造後において、これを分解することなく、しかも、操作用ワイヤの張力を変化させることなく、カテーテルチューブの遠位端部の最大曲がり量を適正な範囲に調整することができるカテーテル用ハンドルを提供することにある。
前記ハンドル本体に対して軸方向に移動自在に装着されるスライド操作部と、
前記ハンドル本体に対して軸方向に移動可能に装着され、装着位置を変えることにより前記スライド操作部の移動可能距離を調整するスライド量調整部とを有し、
前記スライド操作部にカテーテルチューブの近位端が固定してあり、
前記カテーテルチューブ内には、操作用ワイヤが挿通してあり、
前記操作用ワイヤの遠位端が前記カテーテルチューブの遠位端部に固定してあり、
前記操作用ワイヤの近位端が前記ハンドル本体に固定してあり、
前記スライド操作部は、遠位端方向に外径が小さくなるテーパ面が形成された操作用筒体を有し、
前記スライド量調整部は、前記操作用筒体の最小外径より大きく最大外径より小さい内径を有するリング状であって、前記ハンドル本体の遠位端側に装着され、
前記スライド操作部の操作用筒体は、前記スライド量調整部の内部および前記ハンドル本体の内部に入り込み、
前記ハンドル本体に対して前記スライド操作部が近位端から遠位端方向に移動することにより、前記カテーテルチューブの遠位端部が曲折し、前記ハンドル本体に対して位置決めされた状態の前記スライド量調整部の内周に前記操作用筒体のテーパ面が当接して、前記スライド操作部の遠位端方向への移動が抑止されることにより、前記カテーテルチューブの遠位端部の曲折動作が停止することを特徴とする。
そして、調整前後で操作用ワイヤの張力が変化しないことにより、製造時の適正な張力による好適な応答性(スライド操作に伴う曲がり動作の応答性)を維持することができる。
図1乃至図4に示すハンドル20は、例えば、心臓における不整脈の診断または治療に用いられるカテーテルを構成するものである。
また、図2〜図4に示すように、ハンドル本体24(中間部分242)には、円周方向における180度対称位置にスライド孔25が形成されている。
更に、ハンドル本体24(先端側部分243)の遠位端部には、シース26を介して、カテーテルチューブ40の近位端が接続固定されている。
操作用ワイヤ30の遠位端は、カテーテルチューブ40の遠位端部に接続固定してあり、操作用ワイヤ30の近位端は、操作用ワイヤ30の張力が調整された状態で、スライド操作部50(後述するスライド片55)に接続固定してある。
操作用摘み52には、スライド片55およびキャップ54が連結固定されている。
ハンドル本体24の中間部分242に形成されているスライド孔25は、スライド片55の移動路となる。すなわち、このスライド孔25に沿ってスライド片55が移動可能になっており、これにより、スライド操作部50(スライド片55、操作用摘み52、キャップ54)は、ハンドル本体24に対して軸方向に移動自在となる。
ハンドル20を構成する弾性部材65の外周は、押圧リング60のテーパ面61に接触している。
また、弾性部材65の内周は、ハンドル本体24の外周に接触しており、スライド操作部50とともに弾性部材65がハンドル本体24に対して軸方向に移動することにより、弾性部材65の内周面は、ハンドル本体24の外周面に対して摺動する。
スライド量調整部70の近位端側における外周にはネジ部71が形成されている。
スライド量調整部70の一部(近位端側)は、ハンドル本体24の後端側部分241の遠位端部の内周と、中間部分242の近位端部の外周との間に形成された隙間に挿入され、スライド量調整部70の外周に形成されたネジ部71は、ハンドル本体24の後端側部分241の遠位端部の内周に形成されたネジ部244に対して螺合しており、これにより、スライド量調整部70が、ハンドル本体24に対して移動可能に装着(螺着)されている。
すなわち、スライド量調整部70をハンドル本体24に対して回転操作することにより、スライド量調整部70はハンドル本体24に対して軸方向に移動することができる。
ここに、スライド量調整部70の軸方向の移動量としては、通常0.1〜10mmとされ、好適な一例を示せば5mmである。
このとき、弾性部材65が、押圧リング60のテーパ面61における外径が小さい側に押し付けられることになり、この場合には、弾性部材65がハンドル本体24を締め付ける力が強いので、弾性部材65の内周とハンドル本体24の外周との摩擦力が大きくなる。この摩擦力が、スライド操作部50を遠位端方向に引き戻す力よりも大きければ、操作用摘み22から指を離したとしても、スライド操作部50は、軸方向に移動せず、カテーテルチューブ40の遠位端部は、曲がった状態を維持することができる。
カテーテルチューブ40の軸方向ルーメンには、先端チップ10および中間リング12に接続される導線が、それぞれ絶縁されて通してある。
図5乃至図6に示すハンドル20aは、上述した第1実施形態に係るハンドル20と、以下に示す以外は、同様な構成および作用効果を有し、重複する説明は省略する。
ハンドル本体24aの内部には軸孔25aが形成されている。
ハンドル本体24aの内部(軸孔25a)には、軸方向に移動可能にワイヤ張力調整具23aが装着されている。
スライド操作部50aの操作用筒体58aは、ハンドル本体24aの軸孔25aに挿入され、ハンドル本体24aに対して軸方向に移動自在になっている。
スライド操作部50aの操作用摘み52aには、カテーテルチューブ40aの近位端が固定してある。図5および図6において、56aはシースであり、カテーテルチューブ40aの近位端は、このシースチューブ56を介して、スライド操作部50a(操作用摘み52aおよび操作用筒体58a)に固定されている。
操作用ワイヤ30aの遠位端は、カテーテルチューブ40aの遠位端部(遠位端近傍に設けられた首振り部材)に接続固定してあり、操作用ワイヤ30aの近位端は、ハンドル本体24aの内部に装着(固定)されたワイヤ張力調整具23aに接続固定されている。ワイヤ張力調整具23aは軸方向に移動すること(装着位置を変えること)ができ、装着位置を変えることによって、操作用ワイヤ30aの張力を調整することができる(但し、スライド操作部50aの移動可能距離を変えることはできない)。
テーパ面59aの軸方向の長さは、ハンドル本体24aに対して操作用摘み52aが軸方向に相対移動可能な範囲長さと同等以上が好ましい。具体的には、テーパ面59aの軸方向の長さは、好ましくは5〜20mmである。テーパ面59aのテーパ傾斜角度は、軸芯に対して、好ましくは0.1〜2.0度の角度である。
弾性部材65aは、ハンドル本体24aの遠位端と、ハンドル本体24aの遠位端部に着脱自在に取り付けられているキャップ22aとの間に形成された溝内に装着されている。弾性部材65aの内周面は、操作用筒体58aの外周面(テーパ面59a)に常時接触するようになっている。弾性部材65aは、例えばシリコーンゴム、ニトリルゴム、フッ素ゴムなどのゴムまたは合成樹脂などで構成される。
スライド量調整部70aの内径は、操作用筒体58aの最小外径より大きく、最大外径より小さく設定されている。
この結果、スライド量調整部70aは、キャップ22aを介して、ハンドル本体24aに対して軸方向に移動可能に装着されることになる。
そして、スライド量調整部70aをキャップ22aに対して回転操作することにより、スライド量調整部70aは、ハンドル本体24に対して軸方向に移動すること(装着位置を変えること)ができる。
ここに、スライド量調整部70aの内径は、操作用筒体58aの最小外径より大きく、最大外径より小さいため、スライド量調整部70aの内部に挿入された状態の操作用筒体58aを、遠位端方向に更に移動させた場合には、スライド量調整部70aの内周に操作用筒体58aのテーパ面59aが当接して、遠位端方向への移動が抑止されるので、操作用筒体58aが、スライド量調整部70aから抜け出ることはない。
例えば、スライド量調整部は、スライド操作部の軸方向の移動を抑止して、移動可能距離(スライド量)を調整できるものであれば特に制限されるものではない。
12 中間リング
20 ハンドル
21 コネクタ
24 ハンドル本体
241 後端側部分
242 中間部分
243 先端側部分
244 ネジ部
25 スライド孔
26 シース
30 操作用ワイヤ
40 カテーテルチューブ
50 スライド操作部
52 操作用摘み
54 キャップ
55 スライド片
60 押圧リング
61 テーパ面
65 弾性部材
70 スライド量調整部
71 ネジ部
20a ハンドル
21a コネクタ
22a キャップ
221a ネジ部
222a ネジ部
24a ハンドル本体
245a ネジ部
23a ワイヤ張力調整具
25a 軸孔
30a 操作用ワイヤ
40a カテーテルチューブ
50a スライド操作部
52a 操作用摘み52a
56a シース
58a 操作用筒体58a
59a テーパ面59a
65a 弾性部材65a
70a スライド量調整部
71a ネジ部
Claims (1)
- ハンドル本体と、
前記ハンドル本体に対して軸方向に移動自在に装着されるスライド操作部と、
前記ハンドル本体に対して軸方向に移動可能に装着され、装着位置を変えることにより前記スライド操作部の移動可能距離を調整するスライド量調整部とを有し、
前記スライド操作部にカテーテルチューブの近位端が固定してあり、
前記カテーテルチューブ内には、操作用ワイヤが挿通してあり、
前記操作用ワイヤの遠位端が前記カテーテルチューブの遠位端部に固定してあり、
前記操作用ワイヤの近位端が前記ハンドル本体に固定してあり、
前記スライド操作部は、遠位端方向に外径が小さくなるテーパ面が形成された操作用筒体を有し、
前記スライド量調整部は、前記操作用筒体の最小外径より大きく最大外径より小さい内径を有するリング状であって、前記ハンドル本体の遠位端側に装着され、
前記スライド操作部の操作用筒体は、前記スライド量調整部の内部および前記ハンドル本体の内部に入り込み、
前記ハンドル本体に対して前記スライド操作部が近位端から遠位端方向に移動することにより、前記カテーテルチューブの遠位端部が曲折し、前記ハンドル本体に対して位置決めされた状態の前記スライド量調整部の内周に前記操作用筒体のテーパ面が当接して、前記スライド操作部の遠位端方向への移動が抑止されることにより、前記カテーテルチューブの遠位端部の曲折動作が停止することを特徴とするカテーテル用ハンドル。
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