JP6864051B2 - 溶解性を高めるためのチーズ固結防止剤 - Google Patents

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Description

技術分野は、粒状チーズ製品に関し、特に、粒状ナチュラルチーズの溶解を高めるのに
有効なでん粉系固結防止組成物に関する。
細切りチーズは、チーズ市場全体のうちで成長している要素である。これは、主として
、細切りチーズは、チーズおろし器または同様の装置を用いてチーズの塊を手動で細断す
る必要なしに、多様な製品の調製において、付加的な消費者利便性を与えるからである。
チーズの細切りを用いると、同じチーズのより大きな塊やスライスを用いた場合に比べて
より均一に分布した、溶解したチーズのトッピングを食品上に提供することができる。細
切りチーズは、例えば、ピザ、ナチョス、キャセロール、サラダ等の手作り料理や、レス
トランの食品または小売店のスナックおよび食事に、トッピングまたは材料として使用す
ることができる。細切りチーズを用いることにより、ピザキット、タコスキット、パスタ
食事キット、およびサラダキットを例として含む、貯蔵安定な食事キット向けのチーズ成
分またはチーズソース成分を提供することができる。
理想的には、チーズの細切りは、保存および使用の間に、互いに集塊または固結せず、
対応する細切りにしてないチーズに似た溶解特性および官能特性を提供すべきである。し
かし、集塊は、冷蔵したチーズの細切りおよび冷蔵していないチーズの細切りの両方にお
いて問題になり得る。残念ながら、集塊しない細切りチーズを提供するためには、細切り
チーズ中に、またはその上に、かなりの量の固結防止剤を配合することが通常必要である
。これらの添加剤または局所成分の多くは粉末形態であり、製造または包装工程のある時
点で、チーズ製品の上に振りかけ、チーズ製品に混合し、またはチーズ製品に適用される
従来の固結防止剤は、多くの場合、ナチュラルチーズ製品には望ましくない。例えば、
従来の固結防止剤は、チーズの溶解に悪影響を与え、ねばり、粉っぽさ、または乾いた食
感等の、他の望ましくない官能特性を引き起こす傾向がある。固結防止剤は、チーズの溶
解特性を制限し、または、溶解時に過剰な褐変を引き起こす傾向があり、いずれも消費者
に否定的に受け取られる。場合によっては、従来の固結防止剤を含むチーズ製品は、添加
剤または局所成分を含まないチーズ製品と比較して、不均一または不完全に溶解する場合
がある。さらに、多くの固結防止剤は、細切りチーズ製品に望ましくないざらついた組織
を付与し、かつ、溶解時のチーズのクリーミーな食感に悪影響を及ぼし得る。従来の固結
防止剤は、いかにして調製されたかを考慮すれば、ナチュラルチーズの貯蔵安定性や長期
保存に影響を与え得る。天然のでん粉は、どのように処理されたかを考慮すれば、チーズ
製品に望ましくない微生物を与える、微生物負荷を含み得る。
本開示の一側面において、固結防止剤として加工でん粉または加工でん粉組成物を含む
粒状ナチュラルチーズ製品を提供する。一手法において、粒状ナチュラルチーズ製品は、
それぞれが外面を有する複数の粒状ナチュラルチーズ片の形でナチュラルチーズを含む。
粒状ナチュラルチーズ片は、チーズ上に、チーズ中に、またはチーズに適用した、固結防
止剤として有効な加工でん粉を有する。加工でん粉は組成物を有しており、ナチュラルチ
ーズ片の外面にアミロペクチンを有し、かつ、実質的にアミロースを有していない、未加
工のでん粉粒またはでん粉粒の断片を形成するのに有効な量で提供される。加工でん粉の
量および組成は、粒状ナチュラルチーズが溶解した場合に、未加工でん粉粒または断片が
実質的に存在せず、アミロペクチンのでん粉集塊物が実質的に存在せずに、ナチュラルチ
ーズの均一な溶解と、アミロペクチンの均一な分布を提供するのに有効である。したがっ
て、でん粉は、チーズ片が粒状である場合に、固結防止剤として機能するのに有効である
が、チーズが溶解すると、でん粉は使用中に機能的に消失する。
別の態様では、加工でん粉固結防止剤を有する粒状ナチュラルチーズ製品を溶解する方
法が提供される。一手法において、この方法は、外面を有する複数の粒状ナチュラルチー
ズ片の形でナチュラルチーズを提供することを含む。粒状ナチュラルチーズ片は、外面上
に、外面内に、または外面に適用された固結防止剤として有効な加工でん粉を有する。加
工でん粉の量および組成は、チーズ片の外面にアミロペクチンを含み、かつ、実質的にア
ミロースを含まない、未加工のでん粉粒またはでん粉粒の断片を提供する。次いで、粒状
ナチュラルチーズは、滑らかで均質なチーズ製品にチーズを溶解するのに有効な時間およ
び温度で加熱される。細切りナチュラルチーズが溶解した際に、ナチュラルチーズは、ア
ミロペクチンの均一な溶解物および均一な分布を有し、未加工のでん粉粒またはでん粉断
片が実質的になく、かつ、アミロペクチンの塊が実質的にない。
本開示の粒状ナチュラルチーズ製品および粒状ナチュラルチーズ製品を溶解する方法は
、特定の加工でん粉およびその有効量を用いて、チーズの加熱を管理しつつも、でん粉が
溶解した製品に与える影響を最小限にしているので、有利である。一つの手法では、固有
のでん粉組成物の量は、通常の取り扱い中におけるチーズ片の固着および集塊を妨げ、場
合によってはこれらを防止し、同時に、ナチュラルチーズの溶解時の製造安定性を提供し
つつも、官能的および機能的観点から最終溶解製品中からは消滅する、固結防止剤として
有効である。でん粉は、破断または分解することにより、溶解したチーズに対する機能的
な貢献を減少するので、でん粉は、最終溶解製品に、組織、風味、または他の官能的な貢
献を生じない。
いくつかの手法では、でん粉のゲル化が、溶解中のチーズの乳たんぱく質のたんぱく質
凝集を中断させ、チーズ溶解物の粘度に貢献することを可能にするような、ナチュラルチ
ーズのたんぱく質凝集温度に対するゲル化および粘度プロファイルを有するよう加工でん
粉の量および種類を選択し、これにより、本開示のナチュラルチーズを用いるチーズ溶解
工程に安定性を付与する。他の態様では、本明細書中で使用される量とでん粉は、溶解工
程中の適当な時点で、でん粉が溶解したチーズ中で破断および放散することを可能とする
ので、でん粉のゲル化がもはや必要でなくなった際に、加工でん粉が最終溶解ナチュラル
チーズに不所望な組織または風味を引き起こすことがない。
種々の固結防止剤のでん粉糊化特性の比較である。 様々なチーズソース調製温度における天然ジャガイモでん粉固結防止剤混合物の顕微鏡写真である。 様々なチーズソース調製温度における天然ジャガイモでん粉固結防止剤混合物の顕微鏡写真である。 様々なチーズソース調製温度における天然ジャガイモでん粉固結防止剤混合物の顕微鏡写真である。 様々なチーズソース調製温度における天然ジャガイモでん粉固結防止剤混合物の顕微鏡写真である。 様々なチーズソース調製温度における天然ジャガイモでん粉固結防止剤混合物の顕微鏡写真である。 様々なチーズソース調製温度における天然ジャガイモでん粉固結防止剤混合物の顕微鏡写真である。 様々なチーズソース調製温度における、架橋されたプロピル化モチトウモロコシでん粉の顕微鏡写真である。 様々なチーズソース調製温度における、架橋されたプロピル化モチトウモロコシでん粉の顕微鏡写真である。 様々なチーズソース調製温度における、架橋されたプロピル化モチトウモロコシでん粉の顕微鏡写真である。 様々なチーズソース調製温度における、架橋されたプロピル化モチトウモロコシでん粉の顕微鏡写真である。 様々なチーズソース調製温度における、架橋されたプロピル化モチトウモロコシでん粉の顕微鏡写真である。 様々なチーズソース調製温度における、架橋されたプロピル化モチトウモロコシでん粉の顕微鏡写真である。 様々なチーズソース調製温度における、軽度に置換されたワキシーコーンスターチ固結防止剤の顕微鏡写真である。 様々なチーズソース調製温度における、軽度に置換されたワキシーコーンスターチ固結防止剤の顕微鏡写真である。 様々なチーズソース調製温度における、軽度に置換されたワキシーコーンスターチ固結防止剤の顕微鏡写真である。 様々なチーズソース調製温度における、軽度に置換されたワキシーコーンスターチ固結防止剤の顕微鏡写真である。 様々なチーズソース調製温度における、軽度に置換されたワキシーコーンスターチ固結防止剤の顕微鏡写真である。 様々なチーズソース調製温度における、軽度に置換されたワキシーコーンスターチ固結防止剤の顕微鏡写真である。
加工でん粉固結防止剤または組成物をナチュラルチーズ片の上もしくは中に有する、ま
たは個々のナチュラルチーズ片に適用した粒状ナチュラルチーズ製品、または、加工でん
粉固結防止剤を有する粒状ナチュラルチーズ製品の溶解方法を提供する。いくつかの手法
では、粒状ナチュラルチーズ製品を、食品、スナック、および/または他の種類の食事キ
ットのチーズ成分またはチーズソース成分として提供することができる。本手法は、有効
量の、固結防止剤として有効な粒状加工でん粉で被覆され、またはこれと接触した粒状(
例えば、細切り、細片、ぶつ切り、サイコロ状、粉状、薄切り、すりおろし状等)のナチ
ュラルチーズを、消費者が家庭で、例えば、コンロ上や電子レンジで溶解し、粒状のもの
から、相分離を伴うことなく、有利に滑らかで均質で風味豊かな溶解チーズを得ることを
可能にする。本明細書において、粒状ナチュラルチーズとは、一般に、細切り、サイコロ
状、細片、ぶつ切り、ひも状、薄切り、小片、粉状、カード状等のナチュラルチーズの断
片を指す。特に指定がない限り、これらの用語は本明細書において互換的に使用される。
取り扱い中に細切りまたは粒状チーズが集塊するのを防止するための従来の方法は、製
造または包装工程のある時点で、チーズ製品に散布、混合、または適用される粉末でん粉
の形状で固結防止剤を使用している。一般的な従来の固結防止剤は、通常、天然トウモロ
コシでん粉または天然ジャガイモでん粉等の天然でん粉であった。これらの未加工でん粉
固結防止剤は、チーズ片やチーズ細切りの粘着または集塊を防止するための固結防止剤と
して有効であるものの、多くの欠点を有していた。一つには、こうした固結防止剤により
得られるチーズは、溶解性が要求に満たない。背景技術の項で述べたように、天然のでん
粉は、どのように処理されたかを考慮すれば、チーズ製品に望ましくない微生物を与える
、微生物負荷を含み得る。微生物負荷を低減または排除する、苛性工程、酸工程および/
または加熱工程を有することのある加工でん粉とは異なり、天然でん粉は、かかる処理工
程に供されない。いくつかの例では、固結防止剤として天然トウモロコシでん粉または天
然ジャガイモでん粉を使用することは、場合によっては、チーズに特定の水準のかびまた
は酵母を与えることとなり、細切りチーズ製品の貯蔵寿命を著しく低下させる。
未加工でん粉または天然でん粉を固結防止剤として使用することに伴う、かびおよび酵
母の欠点を克服するために、細切りチーズに対する固結防止剤として、高度に加工された
でん粉が試された。高度に加工されたでん粉は、分離、化学加工、pH処理および種々の
洗浄工程等の複数の処理工程に供せられるが、これによって、微生物負荷の点でより安定
した製品が提供される傾向がある。このような高度に加工されたでん粉(例えば、ヒドロ
キシプロピル化リン酸二でん粉、Rezista(登録商標)(イリノイ州ディケーター
のテート・アンド・ライル社)、Accucoat(登録商標)(ミネソタ州ミネアポリ
スのカーギル株式会社)、またはFarinex(オーストラリアのAbeve社))で
覆われた細切りチーズでは、未加工でん粉または天然でん粉で覆われた細切りチーズと比
較して、貯蔵寿命が改善した。しかし、このような高度に加工したでん粉の使用は、特に
チーズ片を溶解させた場合に、でん粉質の異臭や粗い組織等の官能特性不良を招いた。
しかし、固有の特性を有する加工でん粉またはでん粉組成物を用いる本手法では、驚く
べきことに、反対の結果となり、かつ、粒状チーズ製品に、ひと度加熱し、溶解し、また
は完全に溶けると、機能的に消失する有効な固結防止剤を提供する。したがって、本手法
は、有効量の特定の加工でん粉組成物を固結防止剤として用いるが、溶解制限およびでん
粉質の異臭等の、従来の固結防止剤に関連する欠点を全く有していない粒状ナチュラルチ
ーズ製品を提供する。
特定の量および加工の、本開示によるでん粉固結防止組成物は、粒状ナチュラルチーズ
が、取り扱いおよび包装中に集塊または固着するのを抑制し、場合によっては防止するの
に有効な固結防止剤として機能するが、同時に、従来の固結防止剤とは対照的に、ナチュ
ラルチーズの溶解を促進した後に、最終の溶解または加熱チーズ製品では消失し、いかな
る官能的に悪い特性をも生じさせず、または、風味放出に悪影響を与えない。換言すれば
、固有の軽度に加工されたでん粉組成物である、選択された加工でん粉は、取り扱いおよ
び包装中に固結防止剤としての機能を提供し、加工中の溶解および加熱に関与するが、最
終的な溶解され、加熱され、または完全に溶解された製品ではその機能性が消失する。
一態様において、粒状ナチュラルチーズ製品は、約0.1〜約10%(他の手法では約
2〜約6%、さらに他の手法では約2〜約4%)の軽度に加工されたでん粉またはでん粉
組成物を固結防止剤として、ナチュラルチーズ片の中もしくは上に含んだもの、あるいは
、かかるでん粉組成物を固結防止剤として、細切り、粉状、薄切り、サイコロ状、細片、
カード状等の外面に局所的に適用される等の、ナチュラルチーズ片に適用したものとして
ここでは説明される。加工でん粉は、組成物の形状を有し、かつ、チーズが溶解される前
には固結防止剤として機能するために、アミロペクチンを有するが、実質的にアミロース
を有していない、未加工のでん粉粒またはでん粉粒の断片を、ナチュラルチーズ片の中も
しくは上に形成する、またはナチュラルチーズ片に適用するのに有効な量で提供される。
加えて、軽度に加工したでん粉の量、形状、および特定の組成は、ナチュラルチーズの均
一な溶解と、粒状ナチュラルチーズが実質的に溶解した際に、未加工のでん粉粒が実質的
に存在せず、かつ、アミロペクチンのでん粉集塊物が実質的に存在しない、均一なアミロ
ペクチンの分布を与えるためにチーズの加熱を管理するのに有効である。したがって、で
ん粉は、チーズ片が粒状である場合に、固結防止剤として機能するのに有効である。その
後、でん粉はチーズの溶解を有効に管理するが、チーズが溶解すると、でん粉は使用中に
機能的に消失する。本明細書において、特に断らない限り、でん粉粒には、でん粉の粒お
よび/またはでん粉粒の断片の両方を含む。
いかなる特定の理論に縛られることも望まないが、選択された軽度に加工されたでん粉
粒および/またはでん粉粒の断片とナチュラルチーズ片を加熱する際に、乳たんぱく質が
集塊または分離を開始するおそれのある適当な時間に、でん粉粒またはその断片が水分を
吸収または取り込んで膨潤するよう構成される。でん粉は、溶解したナチュラルチーズの
粘度を効果的に管理し、溶解中のインプロセスでの安定性を提供する。ゲル化温度と加工
でん粉組成物の粘度寄与プロファイルは、ナチュラルチーズの溶解処理と互換性があり、
ナチュラルチーズが安定性を最も必要とする時点で加熱処理に介入する。この時点で、加
工でん粉粒は、粘度に貢献するのに十分なほどにゲル化しており、インプロセスでの安定
性を提供する。
他の手法では、でん粉の膨潤およびゲル化は、本明細書においてたんぱく質凝集温度ま
たはたんぱく質凝固温度またはチーズ温度帯と称される、加熱中にナチュラルチーズから
のたんぱく質が凝集または凝固を始める温度と一致し、いくつかの手法においては、この
温度に先行すると考えられている。本開示のゲル化した軽度に加工したでん粉組成物は、
溶解または加熱処理中の乳たんぱく質の凝集または凝固を阻止するのに有効であり、これ
によって、本開示のでん粉組成物を有するナチュラルチーズが滑らかで均一に溶解するこ
とが可能となると考えられる。チーズ溶解処理におけるたんぱく質の凝固中に、たんぱく
質が水分を失い、たんぱく質凝集物の分離と、溶解チーズ中の水分の付加を招き、これに
より、場合によっては、不均一で滑らかでないソースとなる傾向がある。処理条件のこの
ような変化は、溶解ナチュラルチーズを不安定にする可能性がある。しかし、本開示のチ
ーズでは、でん粉ゲル化温度とたんぱく質凝集温度の重なり、および、いくつかの手法で
は、たんぱく質凝集温度以前のでん粉のゲル化により、溶解したチーズにおけるたんぱく
質の凝固の中断、水の管理、および安定性の維持という有益な効果が提供され、滑らかな
チーズソースが得られる。ナチュラルチーズのたんぱく質凝集温度は、溶解中のナチュラ
ルチーズの危険点または閾値を高くする傾向がある。本明細書において、特にでん粉の量
および組成は、溶解処理中のチーズに対し、高危険点でのこの不安定性を管理し、低減す
る。特に、乳たんぱく質の不安定点と同時にまたはこれに先立たせたでん粉のゲル化は、
これらの不安定域を通じたチーズの管理に役立つ。
本発明のでん粉がゲル化および膨潤すると、でん粉は破断し始め、でん粉の粘度への寄
与が減少する。粒状でん粉の場合には、粘度の低下は、でん粉粒の完全性の喪失と関連し
ていると考えられる。本明細書におけるでん粉の粘度特性は、でん粉の分解および粘度変
化が、たんぱく質凝集の危険性の高い点である加熱したチーズのたんぱく質凝集温度と有
利に重なるようなものであり、したがって、でん粉は、チーズ溶解物を安定させ、脂肪お
よび水分を適当に管理するのに役立つ。チーズ溶解中に乳たんぱく質が不安的となる期間
内のでん粉の粘度への寄与は、粘度寄与がもはや安定性に不必要となった後のでん粉粒の
破断と相まって、前述の欠点のない最終製品を与える。
いくつかの手法では、でん粉のかかる機能は、でん粉およびでん粉粒中のアミロペクチ
ンおよびアミラーゼの量を、迅速に分解し、放散するのに有効となるよう選択することに
も関連すると考えられる。加工でん粉は、ナチュラルチーズ粒片内またはナチュラルチー
ズ粒片の外面上に、アミロペクチンを含むがアミロースを全く含まない未加工でん粉粒ま
たは粒の断片を提供する。しかし、粒状ナチュラルチーズが溶解されると、本開示の加工
でん粉および組成物は、未加工でん粉の粒または断片が実質的になく、アミロペクチンの
でん粉集塊物が実質的にない、アミロペクチンの均一な分布を与え、でん粉は最終製品中
で効果的に消失し、官能的な特性を実質的に与えない。
より具体的に説明すると、本開示は、特定の加工でん粉組成物を、粒状ナチュラルチー
ズ片の上もしくは内部に有し、または粒状ナチュラルチーズ片に適用した複数のナチュラ
ルチーズ片を含む粒状ナチュラルチーズを提供する。加工でん粉組成物は、固結防止剤と
して有効であるが、典型的には従来の固結防止剤に関連する、最終製品における望ましく
ない質感、風味、または他の官能特性を提供しない。一手法において、粒状ナチュラルチ
ーズ製品は、ナチュラルチーズの固結防止剤として有効な、約0.1〜約120ミクロン
、他の手法では、約0.1〜約120ミクロン、さらに他の手法では、約5〜約35ミク
ロンの間の寸法の未加工でん粉粒または未加工でん粉粒の断片を含む。1ミクロン未満で
は、でん粉は、断片または断片の集塊となり得る。
また、加工でん粉は、粒状ナチュラルチーズの溶解性を高めるのにも有効である。一手
法において、加工でん粉は粒状ナチュラルチーズ片の外面上にあり、加熱または溶解の前
には、アミロペクチンを含み、アミロースを実質的に含まない未加工でん粉粒または未加
工でん粉粒の断片を提供する。加工でん粉は、細切りナチュラルを溶解した際に、溶解し
たナチュラルチーズ中に、アミロペクチンの均一な溶解と均一な分布を与え、未加工でん
粉粒が実質的になく、アミロペクチンのでん粉集塊が実質的にない。本明細書において、
加熱溶解したチーズとは、さまざまな部分が、細切りの特徴をほとんどまたは全く残さず
に滑らかで均一な塊に溶解されたチーズを一般的に指す。チーズの溶解を達成する温度お
よび時間は、チーズ片の大きさおよびチーズの種類に応じて変化し得ることが理解される
であろう。いくつかの手法では、加工でん粉は、約0.1重量%未満のアミロースを有し
、場合によっては、アミロースを全く有していないので、溶解したナチュラルチーズは、
アミロースを実質的に有していない。さらに他の手法では、加工でん粉からのアミロペク
チンおよびアミロースは、溶解したナチュラルチーズに組織、粘度、または風味を実質的
に付与しないのに有効な形態および比で溶解ナチュラルチーズ中に存在するよう選択され
る。
好適なでん粉およびその組成物は、溶解時の粘度と水管理の所望の処理機能を提供するが
、アミロペクチンおよびアミロースの固有な分布に関連して上述したように、最終製品で
は機能的に消失するように処理された任意の加工でん粉を含むことができる。加工でん粉
は、トウモロコシ、小麦、ジャガイモ、タピオカ、モチトウモロコシ、サゴ、米等の任意
の適当なでん粉供給源に由来してもよい。一手法において、でん粉は、モチトウモロコシ
、もち米、およびワキシーソルガム等のワキシーでん粉、または、ジャガイモ、サツマイ
モ、ヤムイモ、タロイモおよびアロールートでん粉等の地下でん粉に由来し得る。任意の
好適な加工でん粉またはそれらの組み合わせを使用することができる。
一手法において、加工でん粉は、置換でん粉とすることができる。加工された置換でん
粉は、置換度が約0.2未満、または約0.1〜約0.2、場合によっては約0.1未満
等の、軽度に置換されたものであってもよい。置換度は、加工処理の間にでん粉が架橋さ
れる必要がないようなものとしてもよい。置換は、ゲル化温度を低下させるので、未加工
の親でん粉、架橋等の他の加工をしたでん粉、またはゲル化温度がより高いでん粉に比べ
て、加熱処理中の早い段階で粘度が出てくる傾向のあるでん粉となる。本明細書のいくつ
かの手法では、加工でん粉は、約65℃から約75℃のゲル化温度を有することができる
。軽度に置換されたでん粉は、せん断耐性が低く、せん断の適用によりでん粉粒が劣化ま
たは破断し得る。いくつかの手法では、軽度に置換したでん粉粒は、ほとんどまたは全く
撹拌せずに膨潤した場合に、破断することがある。さらに他の手法では、でん粉粒は実質
的に破断する傾向があり、わずかなまたは実質的にわずかな未加工で膨潤したでん粉粒は
、でん粉の調理されたペーストまたはスラリー中でも未加工のままである。一態様では、
でん粉は、でん粉エステルを形成するために、でん粉中の水素の代わりに1個のヒドロキ
シプロピル基を有する一置換のモチトウモロコシでん粉であってもよい。
いかなる特定の理論に縛られることを望まないが、溶解したチーズ中の本明細書のゲル
化でん粉は、たんぱく質凝固を阻害すると考えられる。一手法において、加工でん粉は、
ナチュラルチーズのたんぱく質凝集温度と重複し、またはこれに先行しており、溶解中の
たんぱく質凝集を阻害し滑らかな溶解チーズを提供するのに有効なピークゲル化温度を有
する。本明細書のでん粉および組成物は、特に、ナチュラルチーズに対して、選択したゲ
ル化プロファイルを有する。例えば、一手法では、加工でん粉のピークゲル化温度は、ナ
チュラルチーズのたんぱく質凝集温度の±10°Fの範囲内である。さらに他の手法では
、加工でん粉のピークゲル化温度とナチュラルチーズのたんぱく質凝集温度との比は、約
1:0.8〜約1:1.3、さらに他の手法では約1:1〜約1:1.2、さらに他の手
法では約1:1〜約1:1.2とすることができる。他の手法では、加工でん粉のピーク
ゲル化温度は、約140°F〜約150°Fであり、ナチュラルチーズのたんぱく質凝集
温度は、約120°F〜約180°F、他の手法では約140°F〜約180°Fである
。いくつかの手法では、加工でん粉は、約170°Fまでに完全にゲル化することができ
る。他の手法では、初期でん粉ゲル化と完全ゲル化との間の温度差は約10°F〜約30
°Fである。さらに他の手法では、加工でん粉のゲル化は、約10°Fの温度範囲にわた
って生じ、この温度範囲は、ナチュラルチーズのたんぱく質凝集温度と重複または先行す
ることができる。
本明細書における粒状ナチュラルチーズ製品を調製するのに適したナチュラルチーズは
、レンネット、代用レンネット、および酸性化の組み合わせによって乳を凝結することに
よって作られた殺菌または未殺菌のチーズとすることができる。乳は、未濾過の、または
限外濾過等で濾過した乳とすることができる。本開示で用いられるナチュラルチーズは、
作りたて、または熟成させたものとすることができる。ナチュラルチーズの種類は、例え
ば、チェダー、ゴーダ、モッツァレラ、プロヴォローネ、ブリー、および任意の他の適当
なナチュラルチーズを含むことができる。また、チーズは、ナチュラルチーズ、プロセス
チーズブレンド、または、特定の用途の必要に応じて様々な脂肪水準の非乳化チーズと調
合したチーズを含むことができる。2種以上のナチュラルチーズの混合物を選択し、粒状
ナチュラルチーズ製品に所望の風味プロフィールを付与することができる。ナチュラルチ
ーズは、カゼインを含むが、乳清を本質的に含まない。カゼインは、一般にカルシウムを
減少していないカゼインであり、カゼイン1%あたり約200〜約350ppmのカルシ
ウムを含み、場合によっては、カゼイン1%あたり約300〜約350ppmのカルシウ
ムを含む傾向にある。
1つの手法において、粒状ナチュラルチーズ製品は、約80〜約99重量%の粒状ナチ
ュラルチーズ(他の手法では約90〜約99重量%のチーズ、他の手法では約95〜約9
9%)と、約0.1〜約10重量%の加工でん粉(他の手法では約2〜約5%の加工でん
粉)を含むことができる。他の手法では、加工でん粉に対する粒状チーズの重量比は、約
9:1〜約99:1、他の手法では約19:1〜約48:1、場合によっては約24:1
である。加工でん粉は、チーズの内部または外面上に適用することができる。例えば、一
つの手法において、でん粉をチーズの外面上に散布または局所的に塗布してもよい。他の
手法では、でん粉をチーズカードに適用した後、ブロックまたは他のチーズ塊に整形して
、でん粉をチーズカードに効果的に配合することができる。次いで、ブロックを粉砕し、
または他の粒状片にして、でん粉をチーズ内部とチーズの表面上に同時に存在させること
ができる。
一手法において、加工でん粉組成物は、約20倍の倍率でルゴールのヨウ素染色により
測定して、約900mmの溶解したナチュラルチーズに対し、約50個未満の未加工で
ん粉粒または粒断片を、他の手法では約10個未満の未加工でん粉粒またはアミロペクチ
ンの粒断片を与え、未加工でん粉粒またはアミロペクチンの断片が溶解したナチュラルチ
ーズ中に実質的に存在しないようにするのに有効である。溶解したナチュラルチーズを、
ルゴールのヨード染色を用いて6〜7倍に希釈してもよい。さらに他の手法では、溶解し
たナチュラルチーズは、実質的に未加工でん粉粒または断片を有していない。当業者によ
って理解されるように、ルゴールのヨード染色または溶液は、拡大するとでん粉粒が明確
な暗い斑点として現れるので、でん粉粒を測定する容易な識別法となる。さらに他の手法
では、溶解したナチュラルチーズは、未加工でん粉粒を含まず、アミロペクチンのでん粉
集塊物を含まず、約0.1重量%未満のアミロース等の、アミロースを全くまたは実質的
に含まない。
他の手法では、加工でん粉組成物によって提供されるアミロースに対するアミロペクチ
ンの選択比は、固結防止剤として機能し、溶解中の処理性を向上させ、最終製品では消失
して、溶解したチーズには最終的な組織および風味特性を実質的に付与しないという固有
の能力を達成するのに有効である。例えば、別の手法において、溶解したナチュラルチー
ズは、アミロースに対するアミロペクチンの比が、約20〜約200、他の手法では約2
0〜約100、さらに他の手法では約50〜約100である。いくつかの手法では、溶解
したナチュラルチーズはアミロースを全く有していない。
本明細書における粒状ナチュラルチーズ製品の別の態様では、アミロペクチンは、粒状
ナチュラルチーズが溶解した際に、均一に分布している。したがって、アミロペクチンは
、溶解ナチュラルチーズの様々な部分に集塊、凝集、または貯留しておらず、むしろ、溶
解したナチュラルチーズ内または全体に均一にまたは一貫して配合されている。以下の実
施例に示されるように、このことは、赤褐色に着色されたアミロペクチンがチーズ全体に
均一に分散していることを可視化するルゴールの染色分析により容易に同定することがで
きる。
次に、加工でん粉の固結防止剤を有する粒状チーズ製品の溶解方法について説明する。
一手法では、この方法は、外面を有する複数のナチュラルチーズ片を有する粒状ナチュラ
ルチーズを提供することを含む。粒状ナチュラルチーズ片は、固結防止剤として有効なで
ん粉組成物をその中もしくは上に有し、またはかかるでん粉組成物が適用されている。加
工でん粉は、溶解前のチーズ細切りの外面上に、アミロペクチンを含むが、アミロースを
実質的に含まない未加工でん粉粒や粒断片を提供する。粒状チーズは、液体と調合され、
次いで、チーズが溶解して、ナチュラルチーズが均一に溶解し、アミロペクチンが均一に
分布した溶解混合物となるのに有効な時間および温度で加熱される。溶解すると、溶解し
たチーズ中には、未加工でん粉粒または断片が実質的に存在せず、アミロペクチンのでん
粉集塊物が実質的に存在しない。
溶解ナチュラルチーズ混合物は、水、または、全乳、脱脂乳および2%乳を含む乳、ま
たは他の任意の適当な液体等の液体と、細切りナチュラルチーズを組み合わせることによ
って調製することができる。調合物を、コンロ加熱用の鍋、または、マイクロ波加熱用の
電子レンジ調理容器に加えてもよい。いくつかの手法では、細切りナチュラルチーズは、
液体を添加せずに溶解する。
コンロ上で調製する場合、加熱処理中に鍋の中身を撹拌してもよい。マイクロ波での調
製では、混合物を、1500Wのマイクロ波で、約45秒等の第1持続時間にわたり加熱
し、電子レンジから取り出して撹拌してもよい。混合物を電子レンジに戻し、約45秒等
の付加持続時間にわたり加熱し、その後撹拌してもよい。他の手法では、細切りナチュラ
ルチーズを、攪拌することなく溶解する。また、チーズの細切りの種類に応じて、他の時
間および溶解条件を用いることができる。
本明細書における加工でん粉の量および組成物は、断続的なマイクロ波加熱および撹拌
であっても、ゲル化温度に到達し、溶解したチーズに寄与する粘度を提供するという利点
を有する。加工でん粉は、マイクロ波加熱を含む種々の加熱オプションが消費者によって
使用される、インスタント食品の調製に使用するのに適している。
一手法において、加工でん粉のゲル化ピーク温度は、ナチュラルチーズのたんぱく質凝
集温度と重なりまたは先行するので、ゲル化したでん粉粒がチーズ溶解処理中のたんぱく
質凝集を阻害することを可能とする。ナチュラルチーズのたんぱく質凝集温度と重なりお
よび/または先行するピークゲル化を有する本明細書の加工でん粉および組成物の使用は
、ゲル化したでん粉が、チーズ溶解中にたんぱく質凝集の起こる危険性の高い点で存在し
、たんぱく質凝集を阻害し、この時間中の水を管理し、滑らかな溶解チーズを提供するこ
とを可能とする。
本方法の一手法において、加工でん粉のゲル化ピーク温度は、ナチュラルチーズのたん
ぱく質凝集温度の±約10°Fの範囲内である。他の手法では、ナチュラルチーズのたん
ぱく質凝集温度に対する加工でん粉のゲル化ピーク温度の比は、約1.1:1.2である
。加工でん粉のピークゲル化温度とたんぱく質が凝集する危険のある点とが近接し重複す
ることにより、ゲル化したでん粉がチーズの溶解時に存在し、たんぱく質凝集を阻害する
ことが可能となる。
別の手法では、加工されたでん粉は、約170°Fまでに、例えば、約160°Fまで
に、または約150°Fまでに完全にゲル化する。一つの手法では、加工でん粉のゲル化
ピーク温度は、約140°F〜約150°Fであり、ナチュラルチーズは、約120°F
〜約180°F(場合によっては、約140°F〜約180°F)のたんぱく質凝集温度
を有する。たんぱく質凝集の危険性が最も高い点よりも先またはこれと同時にゲル化する
加工でん粉により、ゲル化したでん粉粒が、チーズの溶解が開始した時点またはその直後
に容易に利用可能となり、ナチュラルチーズの滑らかな溶解を確保するのに寄与する安定
した粘度を提供することが可能となる。
ゲル化したでん粉粒がチーズ溶解処理に安定性を付与した後、完全にゲル化したでん粉
は破断を始め、溶解したナチュラルチーズ全体に放散する。本明細書の選択したでん粉の
完全なゲル化は、約170°F、例えば約160°F、または約150°Fまでに達成さ
れ、次いで、約150°F、約160°F、または約170°Fで完全なゲル化が達成さ
れると、ゲル化したでん粉は分解を開始する。加工でん粉粒の破断により、でん粉粒中の
アミロペクチンが、溶解したナチュラルチーズ中に放散して、ナチュラルチーズ中に未加
工でん粉粒が実質的になく、アミロペクチンでん粉集塊物のないアミロペクチンの均一な
分布を提供することが可能となる。破断した粒からのアミロペクチンの均一な分布は、か
き混ぜまたは他の撹拌なしに達成することができる。加工でん粉は、約0.1重量%未満
のアミロースを有する。いくつかの手法では、でん粉は、約170°Fまでに完全に分解
され、アミロペクチンは、170°F、例えば160°Fまでに均一に分散される。
本明細書において、ある成分がチーズ中に、不存在である、有意な水準ではない、存在
しない、実質的にない、含まない、および/または実質的な量で存在しないという説明は
、その成分が約0.5%以下で存在し、他の手法では約0.1%以下で存在し、さらに他
の手法では約0.05%以下で存在し、場合によっては全く存在しないことを意味する。
本実施形態およびその多くの利点は、良い理解は、以下の実施例で明確に理解されるで
あろう。以下の実施例は例示であり、範囲または精神のいずれをも限定しない。当業者は
、これらの実施例で説明した要素、方法、手順、および装置の変形形態を使用することが
できることを容易に理解するであろう。特に断りのない限り、本明細書で述べた全ての%
および部は重量基準である。
実施例1
加工でん粉固結防止剤で被覆したチェダーチーズと、以下の表1に示す量の成分を用い
てチーズソースを調製した。軽度に置換したワキシーコーンスターチ(イリノイ州ディケ
ーターのテート・アンド・ライル社のShur−FIL)で被覆したチェダーチーズの細
切りと、フレーバとしての塩化ナトリウムを鍋で混合し、スプーンを用いて継続して撹拌
しながら中火で加熱した。
Figure 0006864051
当初、細切りであることは視認できた。混合物を加熱するにつれて、細切りが軟化して
溶解を開始した。約140°Fで、でん粉はゲル化し、チーズ混合物の粘度を上昇させた
。沸騰し始めるまで、混合物を加熱および撹拌し、沸騰した時点では、細切りは完全に溶
解し、均質なチーズソースとなった。
この時点で、チーズソースを評価したところ、以下の比較例1および2と比較して、特
性が改善していることが分かった。比較例1の被覆されていないチーズの細切りを用いて
作ったチーズソースと比較すると、約2%の本発明の軽度に置換されたワキシーコーンス
ターチで被覆した細切りチーズを用いて調製したチーズソースは、均質なチーズソースを
提供した。天然ジャガイモでん粉で被覆されたチーズの細切りを用いて作られた比較例2
のチーズソースと比較すると、このチーズソースは、改良された本物らしいチェダーチー
ズの風味と、滑らかな組織と、でん粉っぽい異臭がないことによる風味の向上とを提供し
た。
軽度に置換されたワキシーコーンスターチで被覆した細切りチーズを用いて調製したチー
ズソースを、事前に調理したパスタに混ぜ込んだところ、引き続き、相分離がなく、本物
のチェダーチーズの風味を有する均質な混合物が得られた。
比較例1
被覆されていないチェダーチーズの細切りと、以下の表2に示されるような量の成分と
を使用して、実施例1に記載の方法によりチーズソースを調製した。
Figure 0006864051
この例では、チーズの細切りは、被覆されていない。得られたチーズソースは、滑らか
な質感を持つ均質なチーズソースとはならず、相分離をしたソースとなった。
比較例2
チーズソースを、軽度に置換された加工でん粉の代わりに対照品の固結防止混合物で被
覆したチーズ細切りと、上記の表1に示す量の成分を用いて調製した。対照固結防止混合
物は、天然ジャガイモでん粉、セルロース、および硫酸カルシウムを、それぞれ約70:
20:10の重量比で含む(ニューヨーク州ノーストナワンダのインターナショナルファ
イバー社)。
天然ジャガイモでん粉で被覆されたチーズの細切りから作られたチーズソースは、チェ
ダーチーズの風味が低く、でん粉質の異臭があり、かつ、実施例1のチーズソースに比べ
て滑らかさに劣る組織であった。
実施例2
水に代えて、別々の機会に、全乳、脱脂乳、2%乳で置き換えて、実施例1に記載のよ
うにしてチーズソースを調製した。得られたソースは、実施例1に見られるのと同様の改
良された特性を有し、かつ乳製品らしくクリーミーな風味であった。
実施例3
コンロで加熱する代わりに、電子レンジで混合物を加熱することによりチーズソースを
調製した点を除いて、実施例1および2に記載したような成分および量を用いてチーズソ
ースを調製した。混合物を、1500Wのマイクロ波中で約45秒間加熱し、次いで取り
出して攪拌した。混合物を電子レンジに戻し、さらに45秒間加熱し、取り出して再び攪
拌した。
軽度に置換されたワキシーコーンスターチで被覆された細切りチーズを電子レンジで加
熱し撹拌することにより調製されたソースは、実施例1で見られる改善された特性を有す
る均質なソースを提供するとともに、乳製品らしくクリーミーなソースという点で実施例
2を反映した。 この実施例は、軽度に置換されたワキシーコーンスターチで被覆したチ
ーズの細切りの溶解度向上は、電子レンジを用いて達成可能であることを示しており、軽
度に置換されたワキシーコーンスターチで被覆したチーズの細切りは、マイクロ波加熱お
よび/または間欠加熱を用いて達成することができ、かつ、様々な家庭調理のシナリオに
適していることを示している。
実施例4
この実施例は、以下の表3で特定されたでん粉のでん粉糊化またはゲル化特性を比較す
る。表3のでん粉に対する糊化またはゲル化プロファイルを、オーストラリアのニューポ
ートサイエンティフィック社のラピッドビスコ(商標)アナライザを使用して入手可能な
2Standard2テストプロファイルを使用して作成した。でん粉は、水を基準に約
8w/w%で流動した。結果を図1のグラフに示す。
Figure 0006864051
図1から分かるように、比較固結防止剤Cは、固結防止剤Aまたは固結防止剤Bよりも
粘度の上昇が遅い。比較固結防止剤Cは、約140°F(60°C)でゲル化し始め、約
203°F(95°C)までに完全にゲル化される。固結防止剤Bは、約150°F(6
6°C)でゲル化し始め、165°F(74°C)までに完全にゲル化されている。固結
防止剤Aは、約140°F(60°C)でゲル化し始め、150°F(66°C)までに
は完全にゲル化して膨潤する。固結防止剤BまたはCと比較した場合に、固結防止剤Aは
、迅速な粘度上昇にはゲル化温度が低すぎ、かつ、完全なゲル化には温度範囲が短すぎる
固結防止剤Aの粘度は、固結防止剤Bまたは比較固結防止剤Cのいずれかの粘度よりも
早く低下し始める。固結防止剤Aは、固結防止剤BまたはCのいずれかよりも低い温度で
完全なゲル化に達するので、でん粉粒分解は固結防止剤A内で速やかに始まる。固結防止
剤Aの最終粘度は固結防止剤Bよりも低く、より完全なでん粉粒の分解が固結防止剤Aで
起きていることを示している。固結防止剤BまたはCと比較した場合に、固結防止剤Aは
、早期の粒分解と、より完全な粒分解の両方が起きる。(図2Fおよび3Fから分かるよ
うに、固結防止剤CおよびBのそれぞれの中のでん粉粒は、168°Fまでに分解してい
ない。)
固結防止剤Bは、固結防止剤Aよりも高いゲル化温度を有しているので、固結防止剤A
よりも粘度の上昇が遅くなる。固結防止剤Bの粘度の寄与は、固結防止剤Aより高く、固
結防止剤Aよりも高く維持されるが、これは固結防止剤Aよりもでん粉粒の分解が少ない
ことを示している。
固結防止剤AまたはBと比較した場合、固結防止剤Cは、粘度の上昇が遅く、粘度の寄
与が低い。固結防止剤Cが完全なゲル化に達すると、わずかな粘度の低下があるが、この
ことはでん粉粒の分解がわずかであることを示している。
図1は、迅速な粘度上昇のためのより低いゲル化温度、完全ゲル化のための短い温度範
囲、ならびに固結防止剤Aの完全なおよび/または迅速なでん粉粒分解という固結防止剤
Aの独特な特性を示している。
実施例5
この実施例は、上記の表3に記載されている固結防止剤のそれぞれで被覆したナチュラ
ルチーズの細切りを用い、以下の温度、すなわち、112°F、128°F、138°F
、148°F、158°F、および168°Fで調製したチーズソースのカンプルからの
顕微鏡写真を比較する。
1ロットのチェダーチーズを細断した。細断したチーズと表3の固結防止剤のそれぞれ
を、細断したチーズと固結防止剤の重量比を24:1として回転ドラム内で混合し、固結
防止剤A、B、およびCのそれぞれで被覆されたチェダーチーズの細切りを別々に調製し
た。
固結防止剤A、B、またはCのそれぞれで被覆された細切りチーズ2.5グラムを水1
.0グラムと合わせたものを収容した試料カップを準備した。固結防止剤A、B、および
Cで被覆された細切りチーズを収容した試料カップを、それぞれ112°F、128°F
、138°F、148°F、158°Fおよび168°Fの再循環水浴中に配置し、5分
間保持し、取り出した。
水浴から取り出すと、各サンプルを開け、約1滴のチーズ混合物をスライドガラスに乗
せ、ルゴールのヨード染色と合わせて、20倍の倍率で表示するために、22×40mm
のカバーガラスで覆った。
図2A〜2Fは、比較固結防止剤Cで被覆したチーズの細切りを用いて調製したチーズ
混合物の、各温度点における顕微鏡写真である。でん粉粒の膨潤は、図2C中の138°
Fからはっきりとし始め、図2Fの168°Fまで膨潤し続けている。図2A〜2Fに示
すように、でん粉粒は、膨潤が増大しても、その形状を維持する。固結防止剤Cのでん粉
粒は、破断、分解、または放散しない。
水と混合して加熱すると、比較固結防止剤Cを有するチーズの細切りは滑らかに溶解す
るように見えた。しかし、このチーズソースは、ペースト状および/または粒状の不満足
な食感であり、でん粉質の異臭があり、全体的なチーズ風味が低下する。
固結防止剤Cのゲル化した天然ジャガイモでん粉粒は、大きな寸法まで膨潤し、チーズ
ソース調製中も放散することなく大きなままであるので、それらの大きな粒寸法は粒状の
食感に寄与し、一方、未加工のままの粒はでん粉質の異臭を引き起こすと考えられる。ま
た、天然ジャガイモでん粉中のアミロースも、でん粉粒から浸出して、でん粉質の異臭に
さらに寄与することができる。
図3A〜3Fは、固結防止剤Bで被覆されたチーズの細切りを用いて調製されたチーズ
混合物の、各温度点における顕微鏡写真である。でん粉粒の膨潤は、図3D中の148°
Fで膨潤し始め、図3F中の168°Fまで膨潤し続けている。3F。でん粉粒は、破断
、分解、または放散することなく、その形状と増大した膨潤寸法を維持する。固結防止剤
Bのでん粉粒は、対応する温度での比較固結防止剤Cのでん粉粒よりも、一般的に小さい
固結防止剤Bで被覆されたチーズの細切りから調製されたソースのチーズソース性能は
、比較固結防止剤Cで被覆されたチーズの細切りから調製されたソースのチーズソース性
能よりも向上した固結防止剤Bで被覆されたチーズの細切りから調製されたチーズソース
は、比較固結防止剤Cを含むチーズソースと比較すれば減少してはいるが、粒状の食感と
でん粉質の異臭を有していた。モチトウモロコシでん粉の粒径が小さく、モチトウモロコ
シでん粉にはアミロースが存在しないことにより、比較固結防止剤Cよりも食感および風
味が改善したものと考えられる。
図4A〜4Fは、本発明の固結防止剤Aで被覆されたチーズの細切りを用いて調製され
た混合物の、各温度点における顕微鏡写真である。図4Cから分かるように、固結防止剤
A中のでん粉は、138°Fで膨潤し始め、図4Dから、148°Fで完全に調理される
ことが分かる。図4Eから分かるように、158°Fでは、粒の大部分が破断し、でん粉
粒の断片のみが残存する。図4Fに示すように、168°Fまでに、粒の断片は全く残存
せず、でん粉は分解している。でん粉中のアミロペクチンが均一にチーズソースに分配さ
れる。
固結防止剤Aで被覆されたチーズの細切りを用いて調製したチーズソースは、最適なチ
ーズソース性能を持っていた。チーズの細切りは、チーズソース中に滑らかに溶解し、ペ
ースト状または粒状の食感を持っていなかった。固結防止剤Aを含むチーズソースのチー
ズ風味は、固結防止剤Bまたは固結防止剤Cを含むチーズソースのそれよりも優れていた
固結防止剤Aのゲル化温度が低いことにより、チーズ溶解中の安定性に対して粘度の寄
与が望まれる場合に、粒が完全に膨潤し、破断および分散して、所望の食感を有する滑ら
かなチーズソースを得ることが可能になると考えられる。チーズ風味の放出およびでんぷ
ん質の異臭の発生を阻止するためのでん粉粒がほとんどまたは全く残っていないので、固
結防止剤Aを用いて調製したチーズソースは、でん粉質の異臭のない、望ましいチーズ風
味を与える。
方法および組成物の性質を説明するために本明細書で説明および図示してきた、処方お
よび成分の詳細、材料、および処理についての様々な変更が、明細書および特許請求の範
囲の原理および範囲において、当業者によってなされ得ることが理解されよう。

Claims (20)

  1. 粒状ナチュラルチーズ製品であって、
    それぞれが外面を有する複数の粒状ナチュラルチーズ片を含むナチュラルチーズと、
    前記粒状ナチュラルチーズ片の外面に適用され、ピークゲル化温度が140°F〜150°Fであり、置換度が0.1DS〜0.2DSであるヒドロキシプロピルワキシーコーンスターチを含む、無架橋の加工でん粉であり、アミロペクチンおよび0.1重量%未満のアミロースを含む未加工でん粉粒を前記ナチュラルチーズ片上に与える、固結防止剤として有効な加工でん粉とを含み、
    粒状ナチュラルチーズが溶解し、溶解したナチュラルチーズが形成された場合に、0.5重量%以下の未加工でん粉粒および0.5重量%以下のアミロペクチンのでん粉集塊物が存在することを特徴とする粒状ナチュラルチーズ製品。
  2. 前記ナチュラルチーズの外面上の前記でん粉粒は、固結防止剤として有効な寸法が0.1〜120ミクロンである、請求項1に記載の粒状ナチュラルチーズ製品。
  3. 前記加工でん粉は、溶解中のたんぱく質集塊を阻害し、滑らかな溶解チーズを与えるのに有効な、前記ナチュラルチーズのたんぱく質凝集温度に先行するピークゲル化温度を有する、請求項1に記載の粒状ナチュラルチーズ製品。
  4. 前記加工でん粉のピークゲル化温度は、前記ナチュラルチーズのたんぱく質凝集温度の±10°F以内である、請求項3に記載の粒状ナチュラルチーズ製品。
  5. 前記ナチュラルチーズのたんぱく質凝集温度に対する前記加工でん粉のピークゲル化温度の比が、1:0.8〜1:3である、請求項3に記載の粒状ナチュラルチーズ製品。
  6. 前記ナチュラルチーズは、120〜180°Fのたんぱく質凝集温度を有する、請求項1に記載の粒状ナチュラルチーズ製品。
  7. 前記加工でん粉は、170°Fまでに完全にゲル化する、請求項6に記載の粒状ナチュラルチーズ製品。
  8. 前記粒状ナチュラルチーズは、チェダーチーズ、プロセスチーズ、ブレンドチーズ、乳化塩を有するチーズ、乳化塩を有していないチーズ、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の粒状ナチュラルチーズ製品。
  9. 前記粒状ナチュラルチーズ製品は、80〜99重量%の粒状ナチュラルチーズと、0.1〜10重量%の加工でん粉を含む、請求項1に記載の粒状ナチュラルチーズ製品。
  10. 前記溶解したナチュラルチーズは、溶解したチーズ900mmあたり10個未満のアミロペクチンの未加工でん粉粒を有する、請求項1に記載の粒状ナチュラルチーズ製品。
  11. 前記加工でん粉は、初期でん粉ゲル化と完全ゲル化の間の温度差が10°F〜30°Fである、請求項1に記載の粒状ナチュラルチーズ製品。
  12. 加工でん粉固結防止剤を有する粒状ナチュラルチーズ製品の溶解方法であって、
    それぞれが外面を有する複数の粒状ナチュラルチーズ片を含む粒状ナチュラルチーズであり、前記粒状ナチュラルチーズ片は、アミロペクチンおよび0.1重量%未満のアミロースを含む未加工でん粉粒を前記ナチュラルチーズ片の外面上に与える、固結防止剤として有効な無架橋の加工でん粉を含む、粒状ナチュラルチーズを与え、
    前記チーズが溶解して、ナチュラルチーズの均一な溶解と、溶解したチーズ中に、0.5重量%以下の未加工でん粉粒および0.5重量%以下のアミロペクチンのでん粉集塊物を有するアミロペクチンの均一な分布とを有する溶解混合物となるのに有効な時間および温度で前記粒状ナチュラルチーズを加熱することを含み、
    前記加工でん粉は、ピークゲル化温度が140°F〜150°Fであり、置換度が0.1DS〜0.2DSであるヒドロキシプロピルワキシーコーンスターチを含むことを特徴とする方法。
  13. 前記ナチュラルチーズの外面上のでん粉粒は、固結防止剤として有効な寸法が0.1〜120ミクロンである、請求項12に記載の方法。
  14. 前記加工でん粉は、溶解中のたんぱく質集塊を阻害し、滑らかな溶解チーズを与えるのに有効な、前記ナチュラルチーズのたんぱく質凝集温度と重なるピークゲル化温度を有する、請求項12に記載の方法。
  15. 前記加工でん粉のピークゲル化温度は、前記ナチュラルチーズのたんぱく質凝集温度の±10°F以内である、請求項14に記載の方法。
  16. 前記ナチュラルチーズのたんぱく質凝集温度に対する前記加工でん粉のピークゲル化温度の比が、1:0.8〜1:3である、請求項14に記載の方法。
  17. 前記ナチュラルチーズは、120〜180°Fのたんぱく質凝集温度を有する、請求項16に記載の方法。
  18. 前記加工でん粉は、170°Fまでに完全にゲル化する、請求項16に記載の方法。
  19. 前記粒状ナチュラルチーズは、チェダーチーズ、プロセスチーズ、ブレンドチーズ、乳化塩を有するチーズ、乳化塩を有していないチーズ、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の粒状ナチュラルチーズ製品。
  20. 前記粒状ナチュラルチーズ製品は、80〜99重量%の粒状ナチュラルチーズと、0.1〜10重量%の加工でん粉を含む、請求項1に記載の粒状ナチュラルチーズ製品。
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