JP6861945B2 - 低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置 - Google Patents

低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置 Download PDF

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Description

本発明は、低温蒸気ホルムアルデヒド(LTSF)滅菌装置に関するものである。
従来、下記特許文献1に開示されるように、真空下の滅菌槽内で、ホルムアルデヒド含有水蒸気により滅菌物を滅菌する低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置が知られている。この装置では、真空下で水蒸気を取り扱うため、ドライ式ではなく、水封式の真空ポンプが好適に用いられる。
水封式の真空ポンプを用いる場合、到達可能な最低圧力は、封水の温度に左右される。封水の温度が低いほど、滅菌槽内を減圧しやすく、到達可能な圧力(絶対圧)は低くなる一方、封水の温度が高いほど、滅菌槽内を減圧しにくく、到達可能な圧力は高くなる。そして、滅菌槽内を大気圧未満に維持して滅菌する関係上、封水温度が高く、滅菌槽内の減圧が少ないほど、その後のホルムアルデヒドガスまたは水蒸気導入による復圧量(言い換えればホルムアルデヒドガスまたは水蒸気の導入量)が制約される。
従って、滅菌工程の前処理工程として、滅菌槽内の減圧とホルムアルデヒドガス導入による復圧とを設定回数繰り返すだけでは、封水温度が高いと、滅菌槽内へホルムアルデヒドを所望に供給できないおそれがある。また、滅菌工程の後処理工程として、滅菌槽内の減圧と水蒸気導入による復圧とを設定回数繰り返すだけでは、封水温度が高いと、滅菌槽内からホルムアルデヒドを所望に排除できないおそれがある。
特開2014−235030号公報(段落[0002]、[0026]、[0036])
本発明が解決しようとする課題は、水封式の真空ポンプを用いた低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置において、封水温度の変化に左右されず所期の運転を実現することにある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、滅菌物が収容される滅菌槽と、この滅菌槽内の気体を外部へ吸引排出する水封式の真空ポンプと、水蒸気およびホルムアルデヒドガスの導入手段と、前記真空ポンプおよび前記導入手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記真空ポンプによる前記滅菌槽内の減圧と、前記滅菌槽内へのホルムアルデヒドガスまたは水蒸気の導入による前記滅菌槽内の復圧とを、設定回数繰り返す工程を含んで運転させるものであり前記制御手段は、前記真空ポンプによる減圧で到達可能な圧力、または前記真空ポンプへの封水の温度に基づき、前記設定回数を変更することを特徴とする低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置である。
請求項1に記載の発明によれば、真空ポンプによる減圧で到達可能な圧力、または真空ポンプへの封水の温度に基づき、滅菌槽内の減圧とホルムアルデヒドガス(または水蒸気)導入による復圧との繰り返し回数を変更可能である。これにより、封水温度の変化に左右されず、滅菌槽内を所望の環境下にして運転することができる。
請求項2に記載の発明は、前記制御手段は、前記滅菌槽内の減圧とホルムアルデヒドガス導入による復圧とを繰り返すガス置換工程と、前記滅菌槽内を滅菌温度で滅菌時間保持する滅菌工程と、前記滅菌槽内の減圧と水蒸気導入による復圧とを繰り返す蒸気脱離工程と、前記滅菌槽内の減圧と空気導入による復圧とを繰り返す空気脱離工程とを順次に含んで運転させるものであり前記制御手段は、少なくとも前記ガス置換工程および/または前記蒸気脱離工程において、前記滅菌槽内の減圧と復圧との繰り返し回数としての前記設定回数を変更することを特徴とする請求項1に記載の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置である。
請求項2に記載の発明によれば、ガス置換工程、滅菌工程、蒸気脱離工程および空気脱離工程を順次に含んで運転することで、前処理、滅菌および後処理を図ることができる。また、少なくともガス置換工程および/または蒸気脱離工程において、滅菌槽内の減圧と復圧との繰り返し回数としての設定回数を変更可能である。ガス置換工程において設定回数を変更すれば、滅菌工程前にホルムアルデヒド濃度を所望に高めることができる。蒸気脱離工程において設定回数を変更すれば、滅菌工程後にホルムアルデヒド濃度を所望に下げることができる。
請求項3に記載の発明は、前記制御手段は、前記設定回数の繰り返し工程よりも前の工程として、前記滅菌槽内を所定の終了条件を満たすまで前記真空ポンプにより減圧し続ける真空引き工程を含んで運転させるものであり前記制御手段は、この真空引き工程で到達した最低圧力に基づき、前記設定回数を変更することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置である。
請求項3に記載の発明によれば、真空引き工程を実施することで、予め、真空ポンプによる減圧限界を知ることができる。そして、その結果に基づき設定回数を変更して、所期の運転を図ることができる。
請求項4に記載の発明は、前記制御手段は、前記真空ポンプによる減圧で到達可能な圧力が高いほど、または前記真空ポンプへの封水の温度が高いほど、前記設定回数を多くすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置である。
請求項4に記載の発明によれば、真空ポンプによる減圧で到達可能な圧力が高いほど、または真空ポンプへの封水の温度が高いほど、設定回数を多くすることで、封水温度の変化に左右されず所期の運転を図ることができる。
さらに、請求項5に記載の発明は、前記真空ポンプによる到達可能圧力と減復圧の繰り返し回数との関係、または前記真空ポンプへの封水温度と減復圧の繰り返し回数との関係が、予め圧力域または温度域ごとに分けて登録された情報記憶手段を備え前記制御手段は、前記真空ポンプによる減圧で到達可能な最低圧力、または前記真空ポンプへの封水温度に基づき、前記登録された情報から、その最低圧力または封水温度が属する繰り返し回数で運転することを特徴とする請求項4に記載の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置である。
請求項5に記載の発明によれば、真空ポンプによる到達可能圧力と減復圧の繰り返し回数との関係、または真空ポンプへの封水温度と減復圧の繰り返し回数との関係を予め登録しておき、実際の到達可能圧力または封水温度に基づき、繰り返し回数を容易に設定することができる。
本発明によれば、水封式の真空ポンプを用いた低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置において、封水温度の変化に左右されず所期の運転を実現することができる。
本発明の一実施例の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置を示す概略図であり、一部を断面にして示している。 図1の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置の運転工程の一例を示す概略図であり、滅菌槽内の圧力Pと経過時間tとの関係を示している。 図1の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置の変形例を示す図である。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置1を示す概略図であり、一部を断面にして示している。
本実施例の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置1は、滅菌物が収容される滅菌槽2と、この滅菌槽2内の気体を外部へ吸引排出する水封式の真空ポンプ3と、滅菌槽2内への水蒸気およびホルムアルデヒドガスの導入手段4と、滅菌槽2内への外気導入手段5と、滅菌槽2外へのホルムアルデヒドを分解する触媒反応器6と、制御手段(図示省略)とを備える。
滅菌物は、特に問わないが、典型的には、鉗子やチューブのような医療器具である。滅菌物は、滅菌用の包装資材に入れられた状態で、滅菌槽2内に収容されてもよい。
滅菌槽2は、内部空間の減圧に耐える中空容器であり、典型的には略矩形の箱状に形成されている。滅菌槽2は、ドア(図示省略)で開閉可能とされる。ドアを開けることで、滅菌槽2に対し滅菌物を出し入れすることができ、ドアを閉じることで、滅菌槽2を気密に閉じることができる。
滅菌槽2内は、ヒータ(図示省略)で加温可能とされる。滅菌槽2のヒータは、その構成を特に問わず、たとえば蒸気ジャケットでもよいが、本実施例では、滅菌槽2の外壁に設けられるヒートテープから構成される。ヒータのオンオフまたは容量を制御することで、滅菌槽2内を所望温度に維持することができる。
滅菌槽2には、滅菌槽2内の圧力を検出する圧力センサ7と、滅菌槽2内の温度を検出する温度センサ8とが設けられる。詳細は後述するが、圧力センサ7の検出圧力に基づき、滅菌槽2内の減圧または復圧を制御することができ、温度センサ8の検出温度に基づき、滅菌槽2のヒータを制御することができる。
水封式の真空ポンプ3は、周知のとおり、封水と呼ばれる水が供給されつつ運転される。具体的には、本実施例では、放射状に配置された羽根をもつインペラ(図示省略)は、封水が供給される円筒状のケーシング(符号省略)内に、ケーシングと偏心して設置されている。従って、インペラを高速回転させると、ケーシング内に水環ができ、しかもインペラとケーシングとを偏心させているので、一回転するたびに内部の気体が膨張と圧縮とを繰り返すことになる。そこで、ケーシングの適切な位置に吸気口3aと排気口3bとを設けておくことで、外部の気体を吸排気することができる。ケーシングには、さらに給水口(図示省略)が設けられており、その給水口からケーシング内へ封水が供給される。給水口への給水弁(図示省略)は、真空ポンプ3の発停と連動して開閉される。排気口3bからは、使用後の封水も排出される。なお、後述するように、真空ポンプ3への封水温度に基づき、たとえばガス置換工程S3および/または蒸気脱離工程S5における減復圧の繰り返し回数を設定(変更)する場合、真空ポンプ3への封水給水路には、封水温度センサ(図示省略)が設けられる。
真空ポンプ3の吸気口3aは、排気路9を介して、滅菌槽2に接続される。滅菌槽2内から真空ポンプ3への排気路9には、触媒反応器6が設けられる。この際、好ましくは、滅菌槽2内からの気体を、触媒反応器6を介して排出するか、触媒反応器6を介さずに排出するかを切替可能とされる。具体的には、滅菌槽2内からの排気路9は、第一排気路9aと第二排気路9bとに分岐した後、再び合流して真空ポンプ3に接続されている。そして、第一排気路9aには、入口弁10、触媒反応器6および出口弁11が順に設けられており、第二排気路9bには、バイパス弁12が設けられている。従って、バイパス弁12を閉じた状態で、入口弁10および出口弁11を開ければ、滅菌槽2内からの気体を第一排気路9aにより、触媒反応器6を介して排出することができる。逆に、入口弁10および出口弁11を閉じた状態で、バイパス弁12を開ければ、滅菌槽2内からの気体を第二排気路9bにより、触媒反応器6を介さずに排出することができる。
触媒反応器6は、ホルムアルデヒドを分解する触媒を備えて構成される。具体的には、滅菌槽2内からの気体が通される反応容器に、触媒が設けられて構成される。触媒としては、白金またはパラジウムを担持した網状材など、従来公知の各種のものを用いることができる。触媒反応器6は、ヒータ(図示省略)を備え、このヒータにより、触媒は設定温度(本実施例では200〜250℃)に加温される。この際、触媒自体(または滅菌槽2内からの気体自体)を直接に加温するのではなく、反応容器の外側から加温するのが好ましい。また、触媒での分解反応を有効に図るため、所望により、滅菌槽2内からの気体に、外部からの空気を混入して、触媒反応器6に通してもよい。ホルムアルデヒドの分解反応は、反応式「HCHO+O→CO+HO」で示されるとおり、酸素が必要だからである。
水蒸気およびホルムアルデヒドガスの導入手段4は、水タンク13、ホルマリンタンク14および気化器15を備える。水タンク13は、内部に水を貯留したタンクであり、ホルマリンタンク14は、内部にホルマリンを貯留したタンクである。なお、ホルマリンは、所定濃度(本実施例ではホルムアルデヒド濃度2〜37%)のホルムアルデヒド水溶液である。
水タンク13およびホルマリンタンク14は、給液路16(16a,16b)を介して気化器15に接続される。水タンク13から気化器15への第一給液路16aと、ホルマリンタンク14から気化器15への第二給液路16bとは、図示例の場合、気化器15の側において共通管路とされている。そして、共通管路よりも上流側(各タンク13,14側)において、第一給液路16aには第一給液弁17が設けられ、第二給液路16bには第二給液弁18が設けられている。但し、場合により、各給液弁17,18に代えて、給液ポンプを設けてもよい。
気化器15は、給液路16(16a,16b)を介して水タンク13およびホルマリンタンク14に接続されると共に、連通路19を介して滅菌槽2と接続される。気化器15は、ヒータ(図示省略)を備え、このヒータにより、気化器15内は所定温度に加温される。気化器15のヒータを作動させると共に滅菌槽2内を減圧した状態で、第二給液弁18を閉じたまま第一給液弁17を開けると、水タンク13からの水を気化器15へ導入して気化し、水蒸気として連通路19を介して滅菌槽2内へ供給することができる。あるいは、第一給液弁17を閉じたまま第二給液弁18を開けると、ホルマリンタンク14からのホルマリンを気化器15へ導入して気化し、ホルムアルデヒド含有水蒸気として連通路19を介して滅菌槽2内へ供給することができる。
なお、本明細書において、ホルムアルデヒド含有水蒸気は、少なくともホルムアルデヒドガスを含むという意味で、単にホルムアルデヒドガスということがある。言い換えれば、ホルムアルデヒドガスとは、少なくともホルムアルデヒドを含む気体であり、本実施例では、所定濃度のホルムアルデヒドを含有した水蒸気である。
外気導入手段5は、減圧下の滅菌槽2内に、給気路20を介して外気を導入する。滅菌槽2内への給気路20には、エアフィルタ21および給気弁22が設けられている。滅菌槽2内を減圧した状態で、給気弁22を開けると、滅菌槽2の内外の差圧により、外気を滅菌槽2内へ導入して、滅菌槽2内を復圧することができる。その際、エアフィルタ21により、清浄な空気を滅菌槽2内へ導入することができる。
制御手段は、前記各センサ7,8の検出信号や経過時間などに基づき、真空ポンプ3や前記各弁などを制御する制御器(図示省略)である。具体的には、真空ポンプ3、入口弁10、出口弁11、バイパス弁12、第一給液弁17、第二給液弁18、給気弁22、圧力センサ7および温度センサ8の他、滅菌槽2、触媒反応器6および気化器15の各ヒータなどは、制御器に接続されている。また、前述したとおり、真空ポンプ3への封水給水路に封水温度センサを設ける場合、その封水温度センサも制御器に接続される。そして、制御器は、以下に述べるように、所定の手順(プログラム)に従い、滅菌槽2内の滅菌物の滅菌を図る。
以下、本実施例の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置1の運転方法の具体例について説明する。
図2は、本実施例の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置1の運転工程の一例を示す概略図であり、滅菌槽2内の圧力Pと経過時間tとの関係を示している。この図に示すように、本実施例の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置1は、真空引き工程S1、蒸気置換工程S2、ガス置換工程S3、滅菌工程S4、蒸気脱離工程S5および空気脱離工程S6を順次に実行する。以下、各工程について説明する。
なお、運転開始に先立ち、滅菌槽2内には滅菌物が収容され、滅菌槽2のドアは気密に閉じられる。各工程中、滅菌槽2は、ヒータにより、設定温度(典型的には55〜80℃、好適には50〜60℃、本実施例では55℃)に加温され維持される。また、触媒反応器6は、ヒータにより、遅くともガス置換工程S3の開始までに、設定温度(本実施例では200〜250℃)に加温される。そして、ユーザがスタートボタンを押すなどして運転開始が指示されると、前記各工程を順次に実行する。
≪真空引き工程S1≫
真空引き工程S1では、所定の終了条件を満たすまで、真空ポンプ3により滅菌槽2内を減圧する。具体的には、入口弁10および出口弁11を閉じた状態で、バイパス弁12を開けて、真空ポンプ3を作動し続ける。この際、各給液弁17,18および給気弁22は、閉じられている。これにより、滅菌槽2内の気体を外部へ吸引排出して、滅菌槽2内を減圧することができる。真空引き工程S1は、本実施例では設定真空引き時間だけなされる。この時間は、真空ポンプ3の能力限界(つまり滅菌槽2内をどこまで減圧できるのか)を確認するのに必要十分な時間であるのが好ましい。設定真空引き時間の経過後、バイパス弁12を閉じると共に真空ポンプ3を停止して、次工程へ移行する。
但し、真空引き工程S1は、滅菌槽2内を目標真空引き圧力まで減圧するようにしてもよく、その場合、目標真空引き圧力まで到達すると真空引き工程S1を終了するが、設定真空引き時間内に目標真空引き圧力まで到達できない場合には、設定真空引き時間の経過をもって終了するのがよい。その間、圧力センサ7により、到達した最低圧力P1を監視する。いずれにしても、真空引き工程S1で到達した最低圧力P1以上で、後述する各工程の減圧目標圧力PLが設定される。また、後述するように、真空引き工程S1で到達した最低圧力P1に基づき、少なくともガス置換工程S3および/または蒸気脱離工程S5における減復圧の繰り返し回数を変更可能である。なお、各工程の減圧目標圧力PLは、典型的には、10kPa未満(たとえば4〜9kPa程度)で設定され、好ましくは5kPa以下で設定される。そして、復圧目標圧力PUは、減圧目標圧力PLを超え大気圧P0以下で設定される。
≪蒸気置換工程S2≫
蒸気置換工程S2では、滅菌槽2内の減圧と水蒸気導入による復圧とを、設定回数繰り返す。具体的には、真空ポンプ3による減圧目標圧力PLまでの減圧と、水蒸気導入による復圧目標圧力PUまでの復圧とを、設定回数繰り返す。なお、初回の減圧は、真空引き工程S1での減圧として、省略することができる。そのため、蒸気置換工程S2では、真空引き工程S1での減圧後、復圧目標圧力PUまでの復圧と減圧目標圧力PLまでの減圧とが、設定回数繰り返される。
なお、設定回数は、減圧状態からの復圧回数(図2において上下に振幅する圧力波の内、上方へ凸のパルス数)として定義できる。また、減復圧の繰り返し時、本実施例では、各回の減圧目標圧力PL同士は同一とされ、各回の復圧目標圧力PU同士も同一とされる。これらのことは、蒸気置換工程S2に限らず、ガス置換工程S3、蒸気脱離工程S5および空気脱離工程S6についても同様である。
蒸気置換工程S2での減復圧の繰り返しについて具体的に説明すると、まず、滅菌槽2内の減圧時、真空引き工程S1と同様に、入口弁10および出口弁11を閉じた状態で、バイパス弁12を開けて、真空ポンプ3を作動させる。そして、圧力センサ7の検出圧力が減圧目標圧力PLになると、バイパス弁12を閉じると共に真空ポンプ3を停止する。その後、第一給液弁17を開放すると、水タンク13内の水が気化器15へ吸引され、気化器15において蒸発した水蒸気は、滅菌槽2内へ導入される。滅菌槽2内が復圧目標圧力PUになると、第一給液弁17を閉じる。そして、このような減圧と復圧との繰り返しを、設定回数だけ実行する。
但し、図示例のように、滅菌槽2内へ水蒸気を導入して復圧目標圧力PUまで復圧後、復圧目標圧力PUにて設定保持時間(たとえば30秒)だけ保持してもよい。また、滅菌槽2内の復圧は、圧力センサ7の検出圧力が復圧目標圧力PUになるまでではなく、第一給液弁17の開放から設定開放時間経過するまででもよい。いずれにしても、蒸気置換工程S2において、滅菌槽2内の減圧と水蒸気導入による復圧とを繰り返すことで、滅菌槽2内から空気が排除され、水蒸気に置換される。
なお、場合により、滅菌槽2内の減圧は、圧力センサ7の検出圧力が減圧目標圧力PLになるまでではなく、減圧開始から設定減圧時間経過するまででもよい。あるいは、圧力センサ7の検出圧力が減圧目標圧力PLになるまで減圧する場合でも、設定減圧時間内に減圧目標圧力PLまで下がらない場合には、設定減圧時間の経過をもって減圧を終了してもよい。このことは、蒸気置換工程S2に限らず、ガス置換工程S3、蒸気脱離工程S5および空気脱離工程S6についても同様である。
≪ガス置換工程S3≫
ガス置換工程S3では、滅菌槽2内の減圧とホルムアルデヒドガス導入による復圧とを、設定回数繰り返す。具体的には、真空ポンプ3による減圧目標圧力PLまでの減圧と、ホルムアルデヒドガス導入による復圧目標圧力PUまでの復圧とを、設定回数繰り返す。なお、初回の減圧は、蒸気置換工程S2での最終の減圧として、省略することができる。そのため、ガス置換工程S3では、蒸気置換工程S2の終了後、復圧目標圧力PUまでの復圧と減圧目標圧力PLまでの減圧とが、設定回数繰り返される。
なお、蒸気置換工程S2とガス置換工程S3とは、いずれも、減圧目標圧力PLまでの減圧と、復圧目標圧力PUまでの復圧とを、設定回数繰り返す工程であるが、両工程の設定回数は互いに異なってもよい。同様に、両工程の各減圧目標圧力PL同士も、互いに異なってもよいし、両工程の各復圧目標圧力PU同士も、互いに異なってもよい。これらのことは、蒸気置換工程S2とガス置換工程S3との関係に限らず、蒸気脱離工程S5および空気脱離工程S6も含んだ各工程相互間についても同様である。また、復圧目標圧力PUでの保持時間(設定保持時間)などについても同様である。図示例では、蒸気置換工程S2、ガス置換工程S3、蒸気脱離工程S5および空気脱離工程S6において、各工程の減圧目標圧力PL同士は互いに同一とされ、空気脱離工程S6を除き、各工程の復圧目標圧力PU同士も互いに同一とされている。
ガス置換工程S3での減復圧の繰り返しについて具体的に説明すると、まず、滅菌槽2内の減圧時、バイパス弁12を閉じた状態で、入口弁10および出口弁11を開けて、真空ポンプ3を作動させる。これにより、滅菌槽2内の気体は、触媒反応器6を介して排出され、排気中に含まれるホルムアルデヒドは、触媒にて分解され無害化される。そして、圧力センサ7の検出圧力が減圧目標圧力PLになると、入口弁10および出口弁11を閉じると共に真空ポンプ3を停止する。その後、第二給液弁18を開放すると、ホルマリンタンク14内のホルマリンが気化器15へ吸引され、気化器15において蒸発したホルムアルデヒドガス(前述したとおり厳密にはホルムアルデヒド含有水蒸気)は、滅菌槽2内へ導入される。滅菌槽2内が復圧目標圧力PUになると、第二給液弁18を閉じる。そして、このような減圧と復圧との繰り返しを、設定回数だけ実行する。
但し、図示例のように、滅菌槽2内へホルムアルデヒドガスを導入して復圧目標圧力PUまで復圧後、復圧目標圧力PUにて設定保持時間(たとえば30秒)だけ保持してもよい。また、滅菌槽2内の復圧は、圧力センサ7の検出圧力が復圧目標圧力PUになるまでではなく、第二給液弁18の開放から設定開放時間経過するまででもよい。いずれにしても、ガス置換工程S3において、滅菌槽2内の減圧とホルムアルデヒドガス導入による復圧とを繰り返すことで、滅菌槽2内の水蒸気は、ホルムアルデヒドガスに置換される。言い換えれば、滅菌槽2内には、ホルマリンタンク14内と対応した濃度のホルムアルデヒドガスで充満される。
≪滅菌工程S4≫
滅菌工程S4では、滅菌槽2内を滅菌温度で滅菌時間保持する。ここでは、ガス置換工程S3での最終の復圧(滅菌槽2内へのホルムアルデヒドガス導入による復圧)にて、滅菌槽2内を滅菌圧力(図示例ではPU)に維持したまま、滅菌槽2内を滅菌温度で滅菌時間保持する。
具体的には、滅菌工程S4では、温度センサ8の検出温度が滅菌温度(たとえば55℃)を維持するように、滅菌槽2内へのホルムアルデヒドガスの導入(より具体的には第二給液弁18)を制御して、滅菌時間(たとえば60分)保持することで、滅菌槽2内の滅菌物を滅菌する。あるいは、圧力センサ7の検出圧力が滅菌圧力(滅菌温度相当の飽和蒸気圧力)を維持するように、滅菌槽2内へのホルムアルデヒドガスの導入を制御して、滅菌時間保持することで、滅菌槽2内の滅菌物を滅菌する。その後、第二給液弁18を閉じた状態で、次工程へ移行する。
≪蒸気脱離工程S5≫
蒸気脱離工程S5では、滅菌槽2内の減圧と水蒸気導入による復圧とを、設定回数繰り返す。具体的には、真空ポンプ3による減圧目標圧力PLまでの減圧と、水蒸気導入による復圧目標圧力PUまでの復圧とを、設定回数繰り返す。
蒸気脱離工程S5での減復圧の繰り返しについて具体的に説明すると、まず、滅菌槽2内の減圧時、バイパス弁12を閉じた状態で、入口弁10および出口弁11を開けて、真空ポンプ3を作動させる。これにより、滅菌槽2内の気体は、触媒反応器6を介して排出され、排気中に含まれるホルムアルデヒドは、触媒にて無害化される。そして、圧力センサ7の検出圧力が減圧目標圧力PLになると、入口弁10および出口弁11を閉じると共に真空ポンプ3を停止する。その後、第一給液弁17を開放すると、水タンク13内の水が気化器15へ吸引され、気化器15において蒸発した水蒸気は、滅菌槽2内へ導入される。滅菌槽2内が復圧目標圧力PUになると、第一給液弁17を閉じる。そして、このような減圧と復圧との繰り返しを、設定回数だけ実行する。
但し、図示例のように、滅菌槽2内へ水蒸気を導入して復圧目標圧力PUまで復圧後、復圧目標圧力PUにて設定保持時間(図示例では蒸気置換工程S2やガス置換工程S3における設定保持時間よりも短い時間)だけ保持してもよい。また、滅菌槽2内の復圧は、圧力センサ7の検出圧力が復圧目標圧力PUになるまでではなく、第一給液弁17の開放から設定開放時間経過するまででもよい。いずれにしても、蒸気脱離工程S5において、滅菌槽2内の減圧と水蒸気導入による復圧とを繰り返すことで、滅菌槽2内のホルムアルデヒドが排除され、ホルムアルデヒドを含まない水蒸気に置換される。
≪空気脱離工程S6≫
空気脱離工程S6では、滅菌槽2内の減圧と空気導入による復圧とを、設定回数繰り返す。具体的には、真空ポンプ3による減圧目標圧力PLまでの減圧と、空気導入による復圧目標圧力PUまでの復圧とを、設定回数繰り返す。なお、初回の減圧は、蒸気脱離工程S5での最終の減圧として、省略することができる。そのため、空気脱離工程S6では、蒸気脱離工程S5の終了後、復圧目標圧力PUまでの復圧と減圧目標圧力PLまでの減圧とが、設定回数繰り返される。
なお、本実施例では、空気脱離工程S6の減圧目標圧力PLは、蒸気置換工程S2、ガス置換工程S3および蒸気脱離工程S5の各減圧目標圧力PLと同一とされる。一方、空気脱離工程S6の復圧目標圧力PUは、蒸気置換工程S2、ガス置換工程S3および蒸気脱離工程S5の各復圧目標圧力PUよりも高く設定されるのが好ましく、大気圧かそれに近い圧力とされるのがよい。
空気脱離工程S6での減復圧の繰り返しについて具体的に説明すると、まず、滅菌槽2内の減圧時、入口弁10および出口弁11を閉じた状態で、バイパス弁12を開けて、真空ポンプ3を作動させる。そして、圧力センサ7の検出圧力が減圧目標圧力PLになると、バイパス弁12を閉じると共に真空ポンプ3を停止する。その後、給気弁22を開放すると、外気が滅菌槽2内へ導入される。滅菌槽2内が復圧目標圧力PUになると、給気弁22を閉じる。そして、このような減圧と復圧との繰り返しを、設定回数だけ実行する。
但し、滅菌槽2内の減圧時、滅菌槽2内からの気体を触媒反応器6に通してもよい。つまり、滅菌槽2内の減圧時、バイパス弁12を閉じた状態で、入口弁10および出口弁11を開けて、真空ポンプ3を作動させてもよい。これにより、滅菌槽2内の気体は、触媒反応器6を介して排出されるので、滅菌槽2内にホルムアルデヒドが残留していても、そのホルムアルデヒドは触媒にて無害化される。そして、圧力センサ7の検出圧力が減圧目標圧力PLになると、入口弁10および出口弁11を閉じると共に真空ポンプ3を停止して、給気弁22を開ければよい。
いずれにしても、空気脱離工程S6において、滅菌槽2内の減圧と空気導入による復圧とを繰り返すことで、滅菌槽2内から蒸気が排除され、空気に置換される。そして、最終的に、真空ポンプ3を停止した状態で、給気弁22を開けて、滅菌槽2内を大気圧に復圧すればよい。その後、滅菌槽2のドアを開けて、滅菌槽2内から滅菌物を取り出すことができる。
本実施例の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置1によれば、滅菌槽2内から真空ポンプ3への排気を触媒反応器6に通すことで、排気中に含まれるホルムアルデヒドを分解することができる。これにより、真空ポンプ3へのホルムアルデヒドの流入を防止して、封水ひいては排水へのホルムアルデヒドの溶込みを防止することができる。そして、ホルムアルデヒドを稀釈するための多量の水も必要とせず、ランニングコストの低減を図ることもできる。
また、滅菌槽2内からの排気を触媒反応器6に通すか否かを切り替えることができる。そのため、滅菌槽2内の気体に応じて(言い換えれば運転工程に応じて)、滅菌槽2内からの排気を触媒反応器6に通すか否かを切り替えることができる。触媒反応器6を介して排気する場合、触媒反応器6でホルムアルデヒドを分解することができ、触媒反応器6を介さずに排気する場合、触媒反応器6を通さない分だけ圧力損失を低減して、排気時間の短縮を図ることができる。少なくとも、滅菌槽2内からの排気中にホルムアルデヒドが含まれるガス置換工程S3および蒸気脱離工程S5では、滅菌槽2内からの気体を触媒反応器6に通して排気するのが好ましい。また、空気脱離工程S6においても、滅菌槽2内からの排気時、触媒反応器6を介して排気することで、万一、滅菌槽2内にホルムアルデヒドが残留していても、無害化しつつ排気することができる。
ところで、本実施例では、蒸気置換工程S2、ガス置換工程S3、蒸気脱離工程S5および空気脱離工程S6において、それぞれ、真空ポンプ3による滅菌槽2内の減圧と、滅菌槽2内へのホルムアルデヒドガスまたは水蒸気もしくは空気の導入による滅菌槽2内の復圧とが、設定回数、繰り返される。
ところが、水封式の真空ポンプ3を用いる場合、到達可能な最低圧力は、封水の温度に左右される。封水の温度が高いほど、滅菌槽2内を減圧しにくく、到達可能な圧力(絶対圧)は高くなる。そして、低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌に際しては、滅菌槽2内を大気圧未満に維持する関係上、封水温度が高く、滅菌槽2内の減圧が少ないほど、その後のホルムアルデヒドガスまたは水蒸気もしくは空気の導入による復圧量(言い換えればホルムアルデヒドガスまたは水蒸気もしくは空気の導入量)が制約される。従って、たとえば、ガス置換工程S3において、滅菌槽2内の減圧とホルムアルデヒドガス導入による復圧とを設定回数繰り返すだけでは、封水温度が高いと、滅菌槽2内へホルムアルデヒドを所望に供給できないおそれがある。また、蒸気脱離工程S5において、滅菌槽2内の減圧と水蒸気導入による復圧とを設定回数繰り返すだけでは、封水温度が高いと、滅菌槽2内からホルムアルデヒドを所望に排除できないおそれがある。
そこで、本実施例の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置1では、真空ポンプ3による減圧で到達可能な圧力、または真空ポンプ3への封水の温度に基づき、前記設定回数を変更可能とされる。特に、ガス置換工程S3および/または蒸気脱離工程S5において、滅菌槽2内の減圧と復圧との繰り返し回数としての前記設定回数を変更可能とされる。
具体的には、設定回数を変更しようとする工程の開始前に(あるいは設定回数を変更しようとする工程での初回の減圧時に)、真空ポンプ3による減圧で到達可能な最低圧力を圧力センサ7で確認するか、あるいは真空ポンプ3への封水温度を封水温度センサで確認して、その結果に基づき制御器が設定回数を設定する。
たとえば、ガス置換工程S3および/または蒸気脱離工程S5における減復圧の繰り返し回数を変更可能とする場合、予め真空引き工程S1において、到達した最低圧力P1または封水温度が分かるので、その最低圧力または封水温度に基づき、繰り返し回数を設定すればよい。その際、真空ポンプ3による減圧で到達可能な圧力が高いほど、または真空ポンプ3への封水温度が高いほど、設定回数を多くするのがよい。
より詳細には、次のようにして、減復圧の繰り返し回数を設定することができる。すなわち、真空ポンプ3による減圧で到達可能な圧力に基づき設定回数を変更する場合、真空ポンプ3による到達可能圧力P1と減復圧の繰り返し回数との関係が、予め圧力域ごとに分けて、情報記憶手段に登録されている。たとえば、到達可能圧力P1がP11[kPa]未満ならX1回、P11[kPa]以上P12[kPa]未満ならX2回、P12[kPa]以上P13[kPa]未満ならX3回、…という情報が、テーブルとして、情報記憶手段に登録されている(但し、P11<P12<P13<…、X1<X2<X3<…)。
従って、制御器は、真空引き工程S1で実際に到達した最低圧力P1に基づき、前記登録された情報から、その最低圧力P1が属する繰り返し回数(前記X1,X2,X3…のいずれか)を取得して、その取得回数を設定回数として、ガス置換工程S3および/または蒸気脱離工程S5などを実行すればよい。複数の工程(たとえばガス置換工程S3と蒸気脱離工程S5との双方の工程)において、個別に設定回数を変更する場合、情報記憶手段には、前記圧力域ごとに、各工程での繰り返し回数(たとえばガス置換工程S3用の設定回数と蒸気脱離工程S5用の設定回数)を登録しておけばよい。それにより、真空引き工程S1で到達した最低圧力P1に基づき、ガス置換工程S3での減復圧の繰り返し回数を設定できると共に、これと同じまたは異なる回数として、蒸気脱離工程S5での減復圧の繰り返し回数も設定できる。
真空ポンプ3への封水の温度に基づき設定回数を変更する場合も、同様に、真空ポンプ3への封水温度T1と減復圧の繰り返し回数との関係が、予め温度域ごとに分けて、情報記憶手段に登録されている。たとえば、封水温度T1がT11[℃]未満ならX1回、T11[℃]以上T12[℃]未満ならX2回、T12[℃]以上T13[℃]未満ならX3回、…という情報が、テーブルとして、情報記憶手段に登録されている(但し、T11<T12<T13<…、X1<X2<X3<…)。
従って、制御器は、真空引き工程S1(またはその後)の真空ポンプ3への封水温度T1に基づき、前記登録された情報から、その封水温度T1が属する繰り返し回数(前記X1,X2,X3…のいずれか)を取得して、その取得回数を設定回数として、ガス置換工程S3および/または蒸気脱離工程S5などを実行すればよい。複数の工程(たとえばガス置換工程S3と蒸気脱離工程S5との双方の工程)において、個別に設定回数を変更する場合、情報記憶手段には、前記温度域ごとに、各工程での繰り返し回数(たとえばガス置換工程S3用の設定回数と蒸気脱離工程S5用の設定回数)を登録しておけばよい。それにより、真空ポンプ3への封水温度T1に基づき、ガス置換工程S3での減復圧の繰り返し回数を設定できると共に、これと同じまたは異なる回数として、蒸気脱離工程S5での減復圧の繰り返し回数も設定できる。
このように、真空ポンプ3による減圧で到達可能な圧力、または真空ポンプ3への封水の温度に基づき、滅菌槽2内の減圧とホルムアルデヒドガス(または水蒸気もしくは空気)導入による復圧との繰り返し回数を変更することができる。これにより、封水温度の変化(ひいては減圧可能な最低圧力)に左右されず、滅菌槽2内を所望の環境下にして運転することができる。特に、ガス置換工程S3において設定回数を変更すれば、滅菌工程S4前にホルムアルデヒド濃度を所望に高めることができる。従って、季節や設備の影響で、封水の温度が上昇した場合でも、所期の滅菌性能を担保することができる。一方、蒸気脱離工程S5において設定回数を変更すれば、滅菌工程S4後にホルムアルデヒド濃度を所望に下げることができる。
図3は、前記実施例の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置1の変形例を示す概略図である。本変形例(図3)も、基本的には、前記実施例(図1)と同様である。そこで、以下においては、両者の異なる点を中心に説明し、対応する箇所には同一の符号を付して説明する。
本変形例は、滅菌槽2内から真空ポンプ3への排気系統の構成において、前記実施例と異なる。以下、具体的に説明する。まず、前記実施例と同様に、滅菌槽2内からの排気路9は、第一排気路9aと第二排気路9bとに分岐した後、再び合流して真空ポンプ3に接続されている。但し、第一排気路9aには、入口弁10、触媒反応器6、連通弁23、タンク24および出口弁11が順に設けられている。一方、第二排気路9bには、前記実施例と同様、バイパス弁12が設けられている。後述するように、各弁10,11,12,23の開閉を制御することで、第一排気路9aを介して排気するか、第二排気路9bを介して排気するかを切り替えることができる。
触媒反応器6の他、入口弁10、出口弁11およびバイパス弁12の構成は、前記実施例と同様である。タンク24は、滅菌槽2よりも小さな中空容器であり、ヒータ(たとえばヒートテープ)により設定温度(たとえば滅菌槽2内の加温温度と同じ55℃)に加温される。このタンク24は、連通弁23を介して触媒反応器6に接続されると共に、出口弁11を介して真空ポンプ3に接続される。
第一排気路9aを介して排気するには、バイパス弁12を閉じたまま、まず、入口弁10と連通弁23とを閉じた状態で、出口弁11を開けて、真空ポンプ3により、タンク24内を所定圧力まで減圧する(第一操作)。この所定圧力とは、滅菌槽2内の圧力よりも低い圧力である。その後、出口弁11を閉じた状態で、入口弁10と連通弁23とを開けて、滅菌槽2内を減圧する(第二操作)。つまり、触媒反応器6を介して滅菌槽2内とタンク24内とを連通させることで、滅菌槽2内の気体が触媒反応器6を介してタンク24内へ吸引される。その際、滅菌槽2内からの排気中に含まれるホルムアルデヒドは、触媒にて分解され無害化される。その後、再び、入口弁10と連通弁23とを閉じた状態で、出口弁11を開けて、タンク24内を減圧する(第三操作)。これにより、タンク24内に残留した水蒸気を、排除して、再び、タンク24内を所定圧力まで減圧することができる。
滅菌槽2内からホルムアルデヒドを含んだ気体を排気する際、上述の第一操作から第三操作の実施により、第一排気路9aを介して排気するのが好ましい。たとえば、ガス置換工程S3や蒸気脱離工程S5では、前記実施例で述べたように減圧と復圧とが設定回数繰り返されるが、その各回の減圧は、上述の第一操作から第三操作までの一セットの実施でなされるのがよい。つまり、第一操作により、タンク24内を減圧目標圧力PL未満の所定圧力としておき、第二操作により、滅菌槽2内を減圧目標圧力PLまで減圧するのがよい。その点を考慮して、タンク24の容量や(第一操作による)減圧レベルが設定される。
タンク24内の減圧(第一操作)は、たとえばガス置換工程S3では、事前(つまり工程開始前)に行うことができる他、減圧後の滅菌槽2内へのホルムアルデヒドガス導入による復圧中に並行して行うことができ、また蒸気脱離工程S5でも、事前(つまり工程開始前)に行うことができる他、減圧後の滅菌槽2内への水蒸気導入による復圧中に並行して行うことができる。
一方、第二排気路9bを介して排気するには、前記実施例と同様に、入口弁10と出口弁11とを閉じた状態で、バイパス弁12を開けて、真空ポンプ3により排気すればよい。その他の構成や運転方法は、前記実施例と同様のため、説明を省略する。
本発明の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置1は、前記実施例(変形例を含む)の構成(制御を含む)に限らず、適宜変更可能である。特に、真空ポンプ3による滅菌槽2内の減圧と、滅菌槽2内へのホルムアルデヒドガスまたは水蒸気の導入による滅菌槽2内の復圧とを、設定回数繰り返す工程を含んで運転され、真空ポンプ3による減圧で到達可能な圧力、または真空ポンプ3への封水の温度に基づき、前記設定回数を変更可能であれば、その他の構成は適宜に変更可能である。
たとえば、前記実施例では、主として、ガス置換工程S3および/または蒸気脱離工程S5における各減復圧の繰り返し回数を変更する例について説明したが、これに代えてまたはこれに加えて、滅菌槽2内の減復圧を繰り返すその他の工程(蒸気置換工程S2および/または空気脱離工程S6)における各繰り返し回数を変更可能としてもよい。その場合も、設定回数を変更しようとする工程の開始前に(あるいは設定回数を変更しようとする工程での初回の減圧時に)、真空ポンプ3による減圧で到達可能な最低圧力を圧力センサ7で検出するか、あるいは真空ポンプ3への封水温度を封水温度センサで検出して、その検出信号に基づき繰り返し回数を設定すればよい。
また、前記実施例では、第一排気路9aによる排気と第二排気路9bによる排気とは、入口弁10、出口弁11およびバイパス弁12の切替えによりなされたが、滅菌槽2内の排気時に触媒反応器6を介するか否かの具体的構成は、特に問わない。一例として、入口弁10とバイパス弁12の代わりに、第一排気路9aと第二排気路9bとの分岐部に三方弁を設けてもよく、あるいは、出口弁11とバイパス弁12の代わりに、第一排気路9aと第二排気路9bとの合流部に三方弁を設けてもよい。
また、前記実施例において、第二排気路9bのバイパス弁12は、場合により省略可能である。あるいは、第二排気路9b自体の設置を省略してもよい。つまり、滅菌槽2内からの排気は、常に、触媒反応器6を介して真空ポンプ3にて排出される構成としてもよい。その場合、第二排気路9bの他、出口弁11の設置も省略可能である。
また、前記実施例では、滅菌槽2内から真空ポンプ3への排気路に、触媒反応器6を設置したが、これは必須ではない。たとえば、触媒反応器6の設置を省略する代わりに、真空ポンプ3からの排水に含まれるホルムアルデヒドを、別途の水で希釈して排水するようにしてもよい。その場合、第二排気路9bの他、出口弁11の設置も省略可能である。
また、前記実施例では、真空引き工程S1、蒸気置換工程S2、ガス置換工程S3、滅菌工程S4、蒸気脱離工程S5および空気脱離工程S6を順次に実行したが、真空ポンプ3による滅菌槽2内の減圧と、滅菌槽2内へのホルムアルデヒドガスまたは水蒸気の導入による滅菌槽2内の復圧とを、設定回数繰り返す工程を含めば、各工程の有無や内容など、適宜に変更可能である。たとえば、蒸気置換工程S2は、滅菌槽2内からの空気排除が目的であるが、水蒸気に代えてホルムアルデヒドガスを用いることができる。そのため、蒸気置換工程S2を実施しない代わりに、ガス置換工程S3の減復圧の回数を増加させてもよい。
さらに、前記実施例では、真空ポンプ3による到達可能圧力と減復圧の繰り返し回数との関係(または真空ポンプ3への封水温度と減復圧の繰り返し回数との関係)を予めテーブルとして登録しておき、真空引き工程S1で到達した最低圧力P1(または真空ポンプ3への封水温度)に基づき、減復圧の繰り返し回数を設定する例について説明したが、これは次のようにしても実質同一である。すなわち、まずは一応、減復圧の繰り返し回数の基準値を決めておき、前記最低圧力P1(または封水温度)に基づき、前記基準値を増減してもよい。その場合、真空ポンプ3による到達可能圧力と前記基準値に対する増減数との関係(または真空ポンプ3への封水温度と前記基準値に対する増減数との関係)を予めテーブルとして登録しておけばよい。その際、到達可能圧力(または封水温度)によっては、増減数がゼロであってもよい。また、前記実施例と同様に、工程に応じて異なる増減数を設定してもよい。
1 低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置
2 滅菌槽
3 真空ポンプ(3a:吸気口、3b:排気口)
4 水蒸気およびホルムアルデヒドガスの導入手段
5 外気導入手段
6 触媒反応器
7 圧力センサ
8 温度センサ
9 排気路(9a:第一排気路、9b:第二排気路)
10 入口弁
11 出口弁
12 バイパス弁
13 水タンク
14 ホルマリンタンク
15 気化器
16 給液路(16a:第一給液路、16b:第二給液路)
17 第一給液弁
18 第二給液弁
19 連通路
20 給気路
21 エアフィルタ
22 給気弁
23 連通弁
24 タンク
P0 大気圧
P1 最低圧力
PL 減圧目標圧力
PU 復圧目標圧力
S1 真空引き工程
S2 蒸気置換工程
S3 ガス置換工程
S4 滅菌工程
S5 蒸気脱離工程
S6 空気脱離工程

Claims (5)

  1. 滅菌物が収容される滅菌槽と、
    この滅菌槽内の気体を外部へ吸引排出する水封式の真空ポンプと
    水蒸気およびホルムアルデヒドガスの導入手段と、
    前記真空ポンプおよび前記導入手段を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記真空ポンプによる前記滅菌槽内の減圧と、前記滅菌槽内へのホルムアルデヒドガスまたは水蒸気の導入による前記滅菌槽内の復圧とを、設定回数繰り返す工程を含んで運転させるものであり
    前記制御手段は、前記真空ポンプによる減圧で到達可能な圧力、または前記真空ポンプへの封水の温度に基づき、前記設定回数を変更する
    ことを特徴とする低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置。
  2. 前記制御手段は、前記滅菌槽内の減圧とホルムアルデヒドガス導入による復圧とを繰り返すガス置換工程と、前記滅菌槽内を滅菌温度で滅菌時間保持する滅菌工程と、前記滅菌槽内の減圧と水蒸気導入による復圧とを繰り返す蒸気脱離工程と、前記滅菌槽内の減圧と空気導入による復圧とを繰り返す空気脱離工程とを順次に含んで運転させるものであり
    前記制御手段は、少なくとも前記ガス置換工程および/または前記蒸気脱離工程において、前記滅菌槽内の減圧と復圧との繰り返し回数としての前記設定回数を変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置。
  3. 前記制御手段は、前記設定回数の繰り返し工程よりも前の工程として、前記滅菌槽内を所定の終了条件を満たすまで前記真空ポンプにより減圧し続ける真空引き工程を含んで運転させるものであり
    前記制御手段は、この真空引き工程で到達した最低圧力に基づき、前記設定回数を変更する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置。
  4. 前記制御手段は、前記真空ポンプによる減圧で到達可能な圧力が高いほど、または前記真空ポンプへの封水の温度が高いほど、前記設定回数を多くする
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置。
  5. 前記真空ポンプによる到達可能圧力と減復圧の繰り返し回数との関係、または前記真空ポンプへの封水温度と減復圧の繰り返し回数との関係が、予め圧力域または温度域ごとに分けて登録された情報記憶手段を備え
    前記制御手段は、前記真空ポンプによる減圧で到達可能な最低圧力、または前記真空ポンプへの封水温度に基づき、前記登録された情報から、その最低圧力または封水温度が属する繰り返し回数で運転する
    ことを特徴とする請求項4に記載の低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌装置。
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