JP2020028464A - 蒸気滅菌装置 - Google Patents

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慎二 藤井
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Abstract

【課題】簡易な構成で、空気および蒸気の排気速度を高めて、処理時間の短縮を図ることができる蒸気滅菌装置を提供する。【解決手段】被滅菌物が収容される滅菌槽2と、この滅菌槽2内の気体を外部へ吸引排出する水封式の真空ポンプ12と、この真空ポンプ12のケーシング13内に給水する第一給水路15と、滅菌槽2から真空ポンプ12への排気路11内に給水する第二給水路17と、制御手段とを備える。制御手段は、真空ポンプ12を制御すると共に、真空ポンプ12の封水を前記いずれの給水路から給水するかを切り替える。滅菌槽2内から空気を排除する場合、第一給水路15から給水し、滅菌槽2内から蒸気を排除する場合、第二給水路17から給水するのがよい。【選択図】図1

Description

本発明は、水封式の真空ポンプを備えた蒸気滅菌装置に関するものである。
従来、下記特許文献1に開示されるように、滅菌槽内の気体を外部へ吸引排出する水封式の真空ポンプを備えた蒸気滅菌装置が知られている。水封式の真空ポンプは、周知のとおり、封水と呼ばれる水が供給されつつ運転される。封水は、一般的には、真空ポンプのケーシング内へ供給されるが(特許文献1の図8、10)、真空ポンプの小型化を目的として、真空ポンプの一次側(入口側)に水噴霧装置を設けることも提案されている(特許文献1の図1、2、6)。
特開2000−199490号公報(段落0002、0005、0012−0015、図1、2、6、8、10)
水封式の真空ポンプの排気能力は、吸気口の流路断面積の他、滅菌槽内との圧力差に大きく依存する。そのため、真空ポンプのケーシング内に封水を供給するだけでは、特に吸気口の口径による制約で、蒸気の排気速度の向上に限界がある。
蒸気の排気速度を高めるために、従来、真空ポンプの一次側に、間接熱交換器(たとえばシェルアンドチューブ式熱交換器またはプレート式熱交換器)を設けたり、直接熱交換器(水噴霧装置)を設けたりして、真空ポンプの一次側で蒸気を凝縮(減容)させている。
しかしながら、間接熱交換器を設ける場合には、構造が複雑となる。一方、水噴霧装置を設ける場合には、構造は簡易となるが、空気吸引時には、空気と噴霧水との二相流となり、圧力損失を引き起こし、吸引力を低下させるおそれがある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、簡易な構成で、空気および蒸気の排気速度を高めて、処理時間の短縮を図ることができる蒸気滅菌装置を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、被滅菌物が収容される滅菌槽と、この滅菌槽内の気体を外部へ吸引排出する水封式の真空ポンプと、この真空ポンプのケーシング内に給水する第一給水路と、前記滅菌槽から前記真空ポンプへの排気路内に給水する第二給水路と、前記真空ポンプを制御すると共に、前記真空ポンプの封水を前記いずれの給水路から給水するかを切り替える制御手段とを備えることを特徴とする蒸気滅菌装置である。
請求項1に記載の発明によれば、真空ポンプへの封水は、真空ポンプのケーシング内に第一給水路により給水可能とされると共に、真空ポンプへの排気路内に第二給水路により給水可能とされる。そして、いずれの給水路から真空ポンプへ給水するかを切替可能とされる。滅菌槽内からの排気が主として空気であるか蒸気であるかに応じて、封水の供給箇所を切り替えることで、滅菌槽内からの排気が空気であっても蒸気であっても、排気速度を高めて処理時間の短縮を図ることができる。
請求項2に記載の発明は、前記排気路は、前記真空ポンプの吸気口よりも大径管とされ、この大径管内には、前記吸気口側の端部に前記第二給水路からの水が供給可能とされ、前記滅菌槽内から空気を排除する場合、前記第一給水路から給水し、前記滅菌槽内から蒸気を排除する場合、前記第二給水路から給水することを特徴とする請求項1に記載の蒸気滅菌装置である。
滅菌槽内から空気を排除する場合において、仮に第二給水路から排気路内(つまり真空ポンプの一次側)に封水を供給すると、空気と水との二相流となり、圧力損失を引き起こし、吸引力を低下させるおそれがある。ところが、請求項2に記載の発明によれば、滅菌槽内から空気を排除する場合、第一給水路からケーシング内に給水することで、二相流を吸引することなく、圧力損失を低減して、空気の排気速度を高めることができる。一方、滅菌槽内から蒸気を排除する場合、第二給水路から排気路内に給水することで、真空ポンプの一次側で蒸気を凝縮させて、蒸気の排気速度を高めることができる。しかも、滅菌槽から真空ポンプへの排気路は、真空ポンプの吸気口よりも大径管とされ、この大径管内には、吸気口側の端部に第二給水路からの水が供給可能とされるので、吸気口の口径による制約があっても、滅菌槽内からの蒸気排出時の圧力損失を低減することができる。
さらに、請求項3に記載の発明は、前記真空ポンプを作動させて前記滅菌槽内を減圧する際、前記滅菌槽内への蒸気供給後の最初の減圧であれば前記第二給水路から給水し、それ以外の減圧であれば前記第一給水路から給水することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蒸気滅菌装置である。
請求項3に記載の発明によれば、滅菌槽内への蒸気供給後の最初の減圧であれば、第二給水路から排気路内に給水することで、真空ポンプの一次側で蒸気を凝縮させて、蒸気の排気速度を高めることができる。一方、これ以外の減圧であれば、第一給水路からケーシング内に給水することで、空気と水との二相流を吸引することなく、圧力損失を低減して、空気の排気速度を高めることができる。
本発明の蒸気滅菌装置によれば、簡易な構成で、空気および蒸気の排気速度を高めて、処理時間の短縮を図ることができる。
本発明の一実施例の蒸気滅菌装置を示す概略図であり、一部を断面にして示している。 図1の蒸気滅菌装置の運転方法の一例を示す図であり、滅菌槽内の圧力と経過時間との関係を示している。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例の蒸気滅菌装置1を示す概略図であり、一部を断面にして示している。
本実施例の蒸気滅菌装置1は、被滅菌物が収容される滅菌槽2と、この滅菌槽2内の気体を外部へ吸引排出して滅菌槽2内を減圧する減圧手段3と、減圧された滅菌槽2内へ外気を導入して滅菌槽2内を復圧する復圧手段4と、滅菌槽2内へ蒸気を供給する給蒸手段5と、滅菌槽2内から蒸気の凝縮水を排出するドレン排出手段6と、大気圧との差圧により滅菌槽2内の気体を外部へ排出する排気手段7と、前記各手段3〜7を制御する制御手段(図示省略)とを備える。
被滅菌物は、特に問わないが、典型的には医療器具である。被滅菌物は、所望により、滅菌バッグ、不織布または滅菌コンテナなどに収容されている。被滅菌物は、滅菌槽2内の棚に載せられるか、台車に載せられて台車ごと滅菌槽2内に収容される。
滅菌槽2は、内部空間の減圧および加圧に耐える中空容器であり、典型的には略矩形の箱状に形成される。滅菌槽2は、ドアで開閉可能とされる。ドアは、滅菌槽2の正面に設けられるが、滅菌槽2の正面および背面の双方に設けられてもよい。ドアを閉じることで、滅菌槽2の開口部を気密に閉じることができる。
滅菌槽2内を外側から温めるために、本実施例では、滅菌槽2の外壁に蒸気ジャケット8が設けられる。具体的には、蒸気滅菌装置1は、内缶9と外缶10とを備え、内缶9にて滅菌槽2が構成され、内缶9と外缶10との隙間が蒸気ジャケット8とされる。蒸気ジャケット8には、ジャケット給蒸路(図示省略)を介して蒸気が供給され、その蒸気の凝縮水は、ジャケットドレン排出路(図示省略)を介して外部へ排出される。
減圧手段3は、排気路11を介して、滅菌槽2内の気体を外部へ吸引排出する。滅菌槽2内からの排気路11には、水封式の真空ポンプ12が設けられる。水封式の真空ポンプ12は、周知のとおり、封水と呼ばれる水が供給されつつ運転される。本実施例の水封式の真空ポンプ12は、放射状に配置された羽根をもつインペラ(図示省略)を備え、このインペラは、封水が供給される円筒状のケーシング13内に、ケーシング13と偏心して設けられる。従って、モータ14によりインペラを高速回転させると、ケーシング13内に水環ができ、しかもインペラとケーシング13とを偏心させているので、一回転するたびに内部の気体が膨張と圧縮とを繰り返すことになる。そこで、ケーシング13の適切な位置に吸気口13aと排気口13bとを設けておくことで、外部の気体を吸排気することができる。なお、排気口13bからは、使用後の封水も排出される。排気口13bからの流体を気水分離器に通して、排気および排水してもよい。
真空ポンプ12のケーシング13内に封水を供給するために、ケーシング13には給水口13cが設けられている。この給水口13cには第一給水路15が接続され、第一給水路15には第一給水弁16が設けられる。第一給水弁16により、第一給水路15を介したケーシング13内への給水の有無が切り替えられる。
滅菌槽2と真空ポンプ12とは、前述したとおり、排気路11で接続される。この排気路11には、所望により真空弁(図示省略)が設けられる。真空弁の開閉は、真空ポンプ12の発停と連動して制御される。その他、真空ポンプ12の二次側(排気口13bからの排出路)に、所望により逆止弁(図示省略)を設けてもよい。なお、本実施例では、排気路11には、間接熱交換器は設けられない。
真空ポンプ12への封水は、第一給水路15により、給水口13cを介してケーシング13内に給水可能とされると共に、第二給水路17により、排気路11から吸気口13aを介してケーシング13内に給水可能とされる。第二給水路17は、排気路11内への給水路であり、第二給水弁18が設けられる。第二給水弁18により、第二給水路17を介した排気路11内への給水の有無が切り替えられる。
第二給水路17による排気路11内への給水は、排気路11の下流側端部(つまり真空ポンプ12の一次側、言い換えれば吸気口13a側の端部)で行うのが好ましい。また、第二給水路17による排気路11内への給水は、排気路11内に散水して行うのが好ましい。さらに、滅菌槽2から真空ポンプ12の吸気口13aまでの配管は、吸気口13aよりも大径管(つまり排気路11の内径は吸気口13aの内径よりも大径)に形成されるのが好ましい。そして、前述したとおり、この大径管内には、吸気口13a側の端部に、第二給水路17からの水が供給可能とされる。
さらに詳細には、本実施例では、次のように構成される。図1に示すように、真空ポンプ12の吸気口13aは、ケーシング13の上方へ開口して形成されており、その吸気口13aに、滅菌槽2内からの排気路11(前記大径管)が接続される。その際、排気路11の端部(吸気口13aへの接続側端部)は、第二給水路17からの散水部を備えることで、気水混合管11Xとされる。気水混合管11Xも、滅菌槽2内からの排気路11として機能(つまり排気路11の一部を構成)するが、滅菌槽2内からの排気と第二給水路17からの水との混合部となるので、この混合部をそれより上流側の排気路11と区別して、気水混合管11Xということがある。
気水混合管11Xは、縦向き円筒状に形成され、下端部の小径管が吸気口13aに接続される。また、気水混合管11X内の上端部には、下方へ向けて散水用のノズル19が設けられており、このノズル19に第二給水路17が接続されている。さらに、気水混合管11Xの長手方向中途部の周側壁には、滅菌槽2内からの排気路11が接続される。気水混合管11Xおよび排気路11は、前述したとおり吸気口13aよりも大径管に形成される。図示例では、気水混合管11Xの内径は、排気路11の内径と略対応しており、吸気口13aの内径よりも大径に形成される。
真空ポンプ12を作動(つまりモータ14を作動)させた状態で、第二給水弁18を開ければ、ノズル19から気水混合管11X内に水が噴出される。滅菌槽2内からの排気が蒸気である場合、ノズル19からの散水で蒸気は凝縮液化して減容後、真空ポンプ12に吸引される。ノズル19からの散水と、蒸気の凝縮水とは、吸気口13aから真空ポンプ12内へ吸引され、封水として利用される。
もちろん、第二給水路17に代えて、第一給水路15からケーシング13内に給水しつつ、真空ポンプ12を作動させることもできる。第一給水路15または第二給水路17から給水しつつ、真空ポンプ12を作動させることで、滅菌槽2内の気体を外部へ吸引排出して、滅菌槽2内を減圧することができる。
復圧手段4は、減圧下の滅菌槽2内に、給気路20を介して外気を導入する。滅菌槽2内への給気路20には、エアフィルタ21、給気弁22および逆止弁23が設けられる。滅菌槽2内が減圧された状態で給気弁22を開放すると、差圧により外気を滅菌槽2内へ導入して、滅菌槽2内を復圧することができる。
給蒸手段5は、給蒸路24を介して、滅菌槽2内へ蒸気を供給する。給蒸路24には、給蒸弁25が設けられる。給蒸弁25を開放することで、蒸気供給源(図示省略)からの飽和蒸気を滅菌槽2内へ供給することができる。給蒸弁25の開閉または開度を調整して、滅菌槽2内への蒸気供給の有無または量を変更することができる。
ドレン排出手段6は、ドレン排出路26を介して、滅菌槽2内から蒸気の凝縮水を排出する。滅菌槽2内からのドレン排出路26には、スチームトラップ27および逆止弁28が設けられる。給蒸手段5により滅菌槽2内へ蒸気を供給中、蒸気の凝縮水はドレン排出手段6により滅菌槽2外へ排出される。
排気手段7は、加圧下の滅菌槽2内から、排気路29を介して気体を導出する。滅菌槽2内からの排気路29には、排気弁30および逆止弁31が設けられる。滅菌槽2内が加圧された状態で排気弁30を開放すると、差圧により滅菌槽2内の気体を外部へ導出して、滅菌槽2内の圧力を下げることができる。なお、図示例では、排気路29は、上流側(滅菌槽2側)において、ドレン排出路26と共通管路とされている。
滅菌槽2には、滅菌槽2内の圧力を検出する圧力センサ32と、滅菌槽2内の温度を検出する温度センサ33とが設けられる。圧力センサ32の設置位置は、特に問わないが、たとえば図示例のように、滅菌槽2の上方側部に設けられる。一方、温度センサ33は、滅菌に関する各種の規格に沿って、所定の位置に設けられる。図示例では、前記共通管路(ドレン排出路26と排気路29との共通管路)の内、滅菌槽2からの出口部に設けられる。
制御手段は、前記各センサ32,33の検出信号や経過時間などに基づき、前記各手段3〜7を制御する制御器(図示省略)である。具体的には、真空ポンプ12(モータ14)、第一給水弁16、第二給水弁18、給気弁22、給蒸弁25、排気弁30の他、圧力センサ32および温度センサ33などは、制御器に接続される。そして、制御器は、以下に述べるように、所定の手順(プログラム)に従い、滅菌槽2内の被滅菌物の滅菌とその後の乾燥を図る。また、詳細は後述するが、制御器は、真空ポンプ12を作動させる際、第一給水路15と第二給水路17との内、いずれの給水路から真空ポンプ12に給水するかを切り替える。
以下、本実施例の蒸気滅菌装置1の運転方法の具体例について説明する。
図2は、本実施例の蒸気滅菌装置1の運転方法の一例を示す図であり、滅菌槽2内の圧力Pと経過時間tとの関係を示している。なお、図2において、圧力P0は大気圧を示している。
蒸気滅菌装置1は、典型的には、予熱工程S1、前処理工程S2、滅菌工程S3、排気工程S4および乾燥工程S5を順次に実行する。以下、各工程について説明する。なお、初期状態において、給気弁22および排気弁30は開けられている一方、これら以外の各弁16,18,25は閉じられており、真空ポンプ12は停止している。そして、予熱工程S1中またはその前後には、滅菌槽2内に被滅菌物が収容され、滅菌槽2のドアは気密に閉じられる。その際、給気弁22および排気弁30も閉じられる。また、以下の各工程において、真空ポンプ12を作動させる際、真空ポンプ12には、第一給水路15または第二給水路17を介して封水が供給されるが、いずれの給水路から給水するのが好ましいかについては、各工程の説明後に述べる。
予熱工程S1では、滅菌槽2内を加熱する。具体的には、蒸気ジャケット8内に蒸気を供給し、蒸気ジャケット8内を所定圧力に維持することで、滅菌槽2内を所定温度に加熱して維持する。予熱工程S1の開始から所定時間経過後、前処理工程S2を開始するが、予熱工程S1の内容は、以降の各工程においても継続して実施される。
前処理工程S2では、滅菌槽2内の空気を排除する。具体的には、減圧手段3により滅菌槽2内を減圧するが、その際、給蒸手段5による給蒸を伴ってもよい。また、減圧手段3により滅菌槽2内を一旦減圧後、給蒸手段5による給蒸と減圧手段3による減圧とを繰り返してもよいし、給蒸手段5による給蒸で大気圧を超える圧力まで滅菌槽2内を加圧する場合には、給蒸手段5による給蒸と排気手段7による排気とを伴ってもよい。
図2の例では、減圧手段3(より具体的には真空ポンプ12)による設定圧力までの減圧操作a1と、給蒸手段5による大気圧付近までの給蒸操作b1と、再度の減圧手段3による設定圧力までの減圧操作a2と、給蒸手段5による大気圧を超える所定圧力までの給蒸操作b2と、排気手段7による大気圧付近までの排気操作c1とを含んで、前処理工程S2が実行される。
いずれにしても、前処理工程S2では、滅菌槽2内からの空気排除を図った後、最終的には、給蒸手段5による給蒸操作b3で、滅菌槽2内を滅菌温度または滅菌圧力まで昇圧する。そして、温度センサ33の検出温度が滅菌温度になるか、圧力センサ32の検出圧力が滅菌圧力になると、次工程へ移行する。
滅菌工程S3では、滅菌槽2内の被滅菌物を蒸気で滅菌する。具体的には、温度センサ33の検出温度が滅菌温度(典型的には121℃または135℃)を維持するように、給蒸手段5を制御して、滅菌時間保持することで、滅菌槽2内の被滅菌物を滅菌する。あるいは、圧力センサ32の検出圧力が滅菌圧力(滅菌温度相当の飽和蒸気圧力)を維持するように、給蒸手段5を制御して、滅菌時間保持することで、滅菌槽2内の被滅菌物を滅菌する。その後、給蒸手段5による給蒸を停止して、次工程へ移行する。
排気工程S4では、加圧下の滅菌槽2内から蒸気を排出して、滅菌槽2内の圧力を大気圧付近まで下げる。具体的には、排気弁30を開放して、滅菌槽2外へ蒸気を導出する。排気弁30の開放から設定排気時間経過するか、滅菌槽2内の圧力が設定排気圧力(大気圧またはそれよりも若干高い圧力)まで下がると、排気弁30を閉鎖して、次工程へ移行する。
乾燥工程S5では、滅菌槽2内の被滅菌物を乾燥させる。典型的には、減圧手段3による減圧と、復圧手段4による復圧とを用いて、滅菌槽2内の被滅菌物を真空乾燥させる。
図2の例では、減圧手段3(より具体的には真空ポンプ12)による設定圧力までの初期減圧操作a3の後、復圧手段4による大気圧付近までの給気操作d1と、減圧手段3による設定圧力までの減圧操作a4との繰返しを含んで、乾燥工程S5が実行される。但し、これに代えてまたはこれに加えて、減圧手段3により設定圧力まで減圧後、減圧下で保持して、被滅菌物の真空乾燥を図ってもよい。いずれにしても、設定乾燥時間経過すると、減圧手段3を停止して、復圧手段4により滅菌槽2内を大気圧まで復圧して、滅菌運転を終了する。
滅菌運転中、真空ポンプ12を作動させる際、第一給水路15と第二給水路17との内、いずれの給水路から給水するかは、制御器により切り替えられる。滅菌槽2内から空気を排除する場合、第一給水路15から給水し、滅菌槽2内から蒸気を排除する場合、第二給水路17から給水するのが好ましい。つまり、滅菌槽2内から空気を排除する場合、第二給水弁18を閉じた状態で第一給水弁16を開けて、第一給水路15からケーシング13内に給水し、滅菌槽2内から蒸気を排除する場合、第一給水弁16を閉じた状態で第二給水弁18を開けて、第二給水路17から排気路11(11X)内に給水するのが好ましい。
より具体的には、真空ポンプ12を作動させて滅菌槽2内を減圧する際、滅菌槽2内への蒸気供給後の最初の減圧であれば第二給水路17から給水し、それ以外の減圧であれば第一給水路15から給水するのが好ましい。図2の例では、前処理工程S2での最初の減圧操作a1や、乾燥工程S5での給気操作d1後の各減圧操作a4は、いずれも滅菌槽2内から主として空気を排出する減圧となるため、第一給水路15からケーシング13内に給水するのが好ましい。一方、前処理工程S2での給蒸操作b1後の減圧操作a2や、乾燥工程S5での初期減圧操作a3は、いずれも滅菌槽2内から主として蒸気を排出する減圧となるため、第二給水路17から排気路11(11X)内に給水するのが好ましい。
滅菌槽2内から空気を排除する場合において、仮に第二給水路17から排気路11(11X)内に給水すると、真空ポンプ12は、空気と水との二相流を吸引することになり、圧力損失を引き起こして、吸引力を低下させるおそれがある。ところが、本実施例の蒸気滅菌装置1によれば、滅菌槽2内から空気を排除する場合、第一給水路15からケーシング13内に給水することで、二相流を吸引することなく、圧力損失を低減して、空気の排気速度を高めることができる。
一方、滅菌槽2内から蒸気を排除する場合、第二給水路17から排気路11(11X)内に給水することで、真空ポンプ12の一次側で蒸気を凝縮させて、蒸気の排気速度を高めることができる。しかも、滅菌槽2から真空ポンプ12への排気路11(11X)は、真空ポンプ12の吸気口13aよりも大径管とされ、この大径管内には、吸気口13a側の端部に第二給水路17からの水が供給可能とされるので、吸気口13aの口径による制約があっても、滅菌槽2内からの蒸気排出時の圧力損失を低減することができる。つまり、滅菌槽2内から蒸気を排出する際、仮に第一給水路15からケーシング13内に給水したのでは、吸気口13aの口径の制約で排気速度に限界があるが、第二給水路17から排気路11(11X)内に給水することで、真空ポンプ12の一次側で蒸気を凝縮させて、排気速度の向上を図ることができる。
本発明の蒸気滅菌装置1は、前記実施例の構成(制御を含む)に限らず適宜変更可能である。特に、(a)被滅菌物が収容される滅菌槽2と、(b)この滅菌槽2内の気体を外部へ吸引排出する水封式の真空ポンプ12と、(c)この真空ポンプ12のケーシング13内に給水する第一給水路15と、(d)滅菌槽2から真空ポンプ12への排気路11内に給水する第二給水路17と、(e)真空ポンプ12を制御すると共に、真空ポンプ12の封水を前記いずれの給水路から給水するかを切り替える制御手段とを備えるのであれば、その他の構造は適宜に変更可能である。
たとえば、前記実施例では、排気路11の端部を気水混合管11Xとして、気水混合管11X内にノズル19から水を散布する例を説明したが、単に、滅菌槽2と真空ポンプ12とを排気路11で接続し、その排気路11内に水を供給する構成でもよい。その場合でも、排気路11の内径は、吸気口13aの内径よりも大径に形成しておくのが好ましい。
また、図2に示した運転内容は、一例であり、適宜変更可能である。その際も、滅菌槽2内から空気を排除する場合、第一給水路15から給水し、滅菌槽2内から蒸気を排除する場合、第二給水路17から給水するのがよい。また、真空ポンプ12を作動させて滅菌槽2内を減圧する際、滅菌槽2内への蒸気供給後の最初の減圧であれば第二給水路17から給水し、それ以外の減圧であれば第一給水路15から給水するのがよい。
その他、前記実施例では、滅菌運転における真空ポンプ12への封水制御方法について述べたが、滅菌運転に限らず、その他の運転モード(たとえばテスト運転)の際にも同様に適用可能である。
1 蒸気滅菌装置
2 滅菌槽
3 減圧手段
4 復圧手段
5 給蒸手段
6 ドレン排出手段
7 排気手段
8 蒸気ジャケット
9 内缶
10 外缶
11 排気路(11X:気水混合管)
12 真空ポンプ
13 ケーシング(13a:吸気口、13b:排気口、13c:給水口)
14 モータ
15 第一給水路
16 第一給水弁
17 第二給水路
18 第二給水弁
19 ノズル
20 給気路
21 エアフィルタ
22 給気弁
23 逆止弁
24 給蒸路
25 給蒸弁
26 ドレン排出路
27 スチームトラップ
28 逆止弁
29 排気路
30 排気弁
31 逆止弁
32 圧力センサ
33 温度センサ
S1 予熱工程
S2 前処理工程
S3 滅菌工程
S4 排気工程
S5 乾燥工程

Claims (3)

  1. 被滅菌物が収容される滅菌槽と、
    この滅菌槽内の気体を外部へ吸引排出する水封式の真空ポンプと、
    この真空ポンプのケーシング内に給水する第一給水路と、
    前記滅菌槽から前記真空ポンプへの排気路内に給水する第二給水路と、
    前記真空ポンプを制御すると共に、前記真空ポンプの封水を前記いずれの給水路から給水するかを切り替える制御手段と
    を備えることを特徴とする蒸気滅菌装置。
  2. 前記排気路は、前記真空ポンプの吸気口よりも大径管とされ、この大径管内には、前記吸気口側の端部に前記第二給水路からの水が供給可能とされ、
    前記滅菌槽内から空気を排除する場合、前記第一給水路から給水し、前記滅菌槽内から蒸気を排除する場合、前記第二給水路から給水する
    ことを特徴とする請求項1に記載の蒸気滅菌装置。
  3. 前記真空ポンプを作動させて前記滅菌槽内を減圧する際、前記滅菌槽内への蒸気供給後の最初の減圧であれば前記第二給水路から給水し、それ以外の減圧であれば前記第一給水路から給水する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蒸気滅菌装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112592810A (zh) * 2020-12-29 2021-04-02 大同同星抗生素有限责任公司 土霉素生产过程中的补料下料装置
CN113647329A (zh) * 2021-09-10 2021-11-16 漳州绿林生物科技有限公司 一种植物组织培养用灭菌装置

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