JP6436295B2 - 過酸化水素ガス滅菌装置 - Google Patents

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Description

本発明は、過酸化水素ガスを用いて被滅菌物を滅菌する過酸化水素ガス滅菌装置に関するものである。
従来、下記特許文献1に開示されるように、被滅菌物を収容する滅菌チャンバー(2)と、滅菌チャンバー(2)に接続された過酸化水素ガス供給装置(6)と、滅菌チャンバー(2)内の気体を吸引排出する真空ポンプ(12)と、滅菌チャンバー(2)に無菌エアを供給するエア取入口(24)とを備えた過酸化水素ガス滅菌装置が知られている(段落[0010]−[0011])。この過酸化水素ガス滅菌装置では、滅菌チャンバー(2)内に被滅菌物を収容後、真空ポンプ(12)により滅菌チャンバー(2)内を減圧する工程、過酸化水素ガス供給装置(6)から滅菌チャンバー(2)内に過酸化水素ガスを供給する工程、エア取入口(24)から無菌エアを滅菌チャンバー(2)内に導入する工程を、順次に複数回繰り返して、被滅菌物を滅菌する(段落[0013]−[0015])。
特開平10−328276号公報
この種の過酸化水素ガス滅菌装置においては、従来、過酸化水素水の気化器(過酸化水素ガス供給装置)内の温度は、滅菌槽(滅菌チャンバー)内の温度よりも高く設定されている。一般的には、滅菌槽内の温度は50〜55℃に設定される一方、気化器内の温度は75〜80℃に設定されている。
しかしながら、過酸化水素ガスは反応性が非常によく、被滅菌物に過酸化水素ガスが付着すると瞬時に反応してしまうので、特に被滅菌物がチューブやパイプのような長物の場合、被滅菌物の奥まで、滅菌に有効なガス濃度を保ったまま過酸化水素ガスを到達させることが難しい。
すなわち、従来、滅菌槽内の温度よりも高温で過酸化水素水を気化させているので、過酸化水素ガスの分解が進みやすく、ガス濃度を低下させやすい。また、ガス温度が高いと、活性が高くなり、長物の端部付近で反応が進み、長物の奥まで所望濃度で過酸化水素ガスを到達させることが難しい。そのため、滅菌可能な被滅菌物の長さに制約を生じさせる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、被滅菌物がたとえばチューブやパイプのような長物であっても、被滅菌物の奥まで所期の滅菌を図ることが可能な過酸化水素ガス滅菌装置を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、被滅菌物が収容される滅菌槽と、この滅菌槽内を加熱する加熱手段と、前記滅菌槽内の気体を外部へ吸引排出して、前記滅菌槽内を減圧する減圧手段と、減圧された前記滅菌槽内へ空気を導入して、前記滅菌槽内を復圧する復圧手段と、過酸化水素水の気化器を含んで構成され、この気化器で気化させた過酸化水素ガスを前記滅菌槽内へ供給するガス供給手段とを備え、前記気化器は、ヒータを備え、前記加熱手段により前記滅菌槽内を設定温度に加熱して保持すると共に、前記減圧手段により前記滅菌槽内を減圧後、前記ガス供給手段により前記滅菌槽内へ過酸化水素ガスを供給して被滅菌物を滅菌する際、前記ヒータにより前記気化器内の温度を前記滅菌槽内の前記設定温度よりも低い20℃以上50℃未満の所定温度に加熱することを特徴とする過酸化水素ガス滅菌装置である。
請求項1に記載の発明によれば、過酸化水素水の気化器内の温度を、滅菌槽内の設定温度よりも低くしておくことで、比較的低温の活性の低い過酸化水素ガスを生成して、反応性を抑えた状態で滅菌槽内へ供給することができる。これにより、被滅菌物がたとえばチューブやパイプのような長物であっても、被滅菌物の奥まで所期の滅菌を図ることができる。
さらに、請求項2に記載の発明は、前記滅菌槽内の設定温度を50℃以上55℃以下とする一方、前記気化器内の温度を20℃以上50℃未満としたことを特徴とする請求項1に記載の過酸化水素ガス滅菌装置である。
請求項2に記載の発明によれば、滅菌槽内の設定温度を50℃以上55℃以下とする一方、気化器内の温度を20℃以上50℃未満として、過酸化水素水の気化器内の温度を、滅菌槽内の設定温度よりも低くしておくことで、被滅菌物の奥まで所期の滅菌を図ることができる。なお、滅菌槽内の設定温度を50℃以上55℃以下とするのは、被滅菌物の耐熱温度と滅菌効果とを考慮したものであり、気化器内の温度を50℃未満とするのは、気化器内の温度を滅菌槽内の設定温度よりも低くするためであり、気化器内の温度を20℃以上にするのは、過酸化水素の飽和蒸気温度との関係を考慮したものである。
本発明の過酸化水素ガス滅菌装置によれば、被滅菌物がたとえばチューブやパイプのような長物であっても、被滅菌物の奥まで所期の滅菌を図ることが可能となる。
本発明の一実施例の過酸化水素ガス滅菌装置を示す概略図である。 図1の過酸化水素ガス滅菌装置の運転方法の一例を示す概略図であり、滅菌工程における滅菌槽内圧力と経過時間との関係を示している。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例の過酸化水素ガス滅菌装置1を示す概略図である。
本実施例の過酸化水素ガス滅菌装置1は、被滅菌物が収容される滅菌槽2と、この滅菌槽2内を加熱する加熱手段(図示省略)と、滅菌槽2内の気体を外部へ吸引排出して滅菌槽2内を減圧する減圧手段3と、減圧された滅菌槽2内へ空気を導入して滅菌槽2内を復圧する復圧手段4と、滅菌槽2内へ過酸化水素ガスを供給するガス供給手段5と、前記各手段を制御する制御手段(図示省略)とを備える。なお、被滅菌物は、特に問わないが、典型的には医療器具である。
滅菌槽2は、内部空間の減圧に耐える中空容器であり、典型的には、略矩形の中空ボックス状に形成され、扉で開閉可能とされる。なお、滅菌槽2の正面と背面とに扉を設け、一方の扉を、滅菌前の被滅菌物を滅菌槽2内に入れるための搬入扉とし、他方の扉を、滅菌後の被滅菌物を滅菌槽2外に取り出すための搬出扉としてもよい(パススルー仕様)。
加熱手段は、滅菌槽2内を加熱する手段であり、典型的には電気ヒータ(図示省略)から構成される。本実施例では、電気ヒータは、滅菌槽2の外壁に設けられ、滅菌槽2内を外側から温める。但し、加熱手段は、温水ジャケットから構成されてもよく、その場合、滅菌槽2の外壁に設けた温水ジャケットに温水を入れて、滅菌槽2内を外側から温める。
減圧手段3は、滅菌槽2内の気体を外部へ吸引排出して、滅菌槽2内を減圧する手段である。本実施例では、滅菌槽2内からの排気路6に、排気弁7と真空ポンプ8とが順に設けられて構成される。排気弁7を開けた状態で、真空ポンプ8を作動させると、滅菌槽2内を減圧することができる。なお、真空ポンプ8として、好適には、ドライ真空ポンプまたは油回転真空ポンプが用いられる。
滅菌槽2内からの排気路6には、真空ポンプ8よりも下流に、過酸化水素ガスを無害化する触媒9とサイレンサ(消音器)10とを順に設けるのが好ましい。真空ポンプ8からの排気路6に触媒を設けておくことで、滅菌槽2内からの過酸化水素ガスは、触媒を通される際に分解されて無害化される。さらに、サイレンサ10を設けておくことで、真空ポンプ8の排気音を低減できる。また、油回転真空ポンプの場合には、サイレンサ10は、オイルミストセパレータとしても機能する。
復圧手段4は、減圧された滅菌槽2へ空気を導入して、滅菌槽2内を復圧する手段である。本実施例では、滅菌槽2内への給気路11に、無菌フィルタ12と給気弁13とが順に設けられて構成される。滅菌槽2内が減圧された状態で給気弁13を開くと、滅菌槽2の内外の差圧により、浄化した空気を滅菌槽2内へ導入して、滅菌槽2内を復圧することができる。
ガス供給手段5は、滅菌槽2内へ過酸化水素ガスを供給する手段である。本実施例では、過酸化水素水の気化器14が、ガス供給路15を介して滅菌槽2に接続されている。そして、気化器14には、タンク16に貯留された所定濃度の過酸化水素水が、供給弁17を介して供給可能とされている。なお、滅菌槽2と気化器14とを接続するガス供給路15には、本実施例では弁は設置されておらず、それ故、滅菌槽2内の減圧時、気化器14内も減圧される。
気化器14は、ヒータ(図示省略)を備え、このヒータにより、気化器14内を所定温度に加熱して維持することができる。従って、気化器14のヒータを作動させた状態で、タンク16からの供給弁17を開くと、タンク16内の過酸化水素水が気化器14へ順次送り込まれて気化され、気化した過酸化水素ガスを滅菌槽2内へ導入することができる。
なお、タンク16と気化器14との間に、さらに濃縮器を備えてもよい。その場合、タンク16内の過酸化水素水は、まずは濃縮器において設定濃度まで濃縮された後、気化器14へ供給されて気化される。
本実施例の過酸化水素ガス滅菌装置1は、さらに、滅菌槽2に、滅菌槽2内の圧力を検出する圧力センサ18と、滅菌槽2内の温度を検出する温度センサ19とが設けられる。また、滅菌槽2からの排気路6には、触媒9の出口側に、過酸化水素の濃度センサ20が設けられる。
制御手段は、前記各センサの検出信号や経過時間などに基づき、前記各手段を制御する制御器(図示省略)である。具体的には、滅菌槽2の電気ヒータ、排気弁7、真空ポンプ8、給気弁13、気化器14、供給弁17の他、圧力センサ18、温度センサ19および濃度センサ20などは、制御器に接続される。そして、制御器は、以下に述べるように、所定の手順(プログラム)に従い、滅菌槽2内の被滅菌物の滅菌を図る。
以下、図2に基づき、本実施例の過酸化水素ガス滅菌装置1の運転方法の一例について具体的に説明する。なお、図2は、滅菌工程における滅菌槽2内圧力と経過時間との関係を示している。
運転開始に先立ち、滅菌槽2内に被滅菌物を収容し、滅菌槽2の扉を気密に閉じる。その後、所定の操作により、運転開始が指示されると、以下の工程を順次に実行する。
≪前処理工程≫
滅菌槽2と気化器14の各ヒータを作動させて、滅菌槽2内を設定温度まで加熱する一方、気化器14内を所定温度まで加熱する。この際、気化器14内の温度は、滅菌槽2内の設定温度よりも低く設定する。本実施例では、好ましくは、滅菌槽2内の温度を50℃以上55℃以下の設定温度(たとえば50℃)とする一方、気化器14内の温度を20℃以上50℃未満の所定温度とする。そして、滅菌槽2内を設定温度まで加熱すると共に気化器14内を所定温度まで加熱した後、制御器はこれら温度を維持するように前記各ヒータを制御する。この温度維持制御は、後述する滅菌工程の終了まで継続される。なお、前処理工程では、排気弁7、給気弁13および供給弁17は閉じられ、真空ポンプ8は停止した状態にある。
≪滅菌工程≫
滅菌槽2内を減圧後、その滅菌槽2内に、ガス供給手段5により過酸化水素ガスを供給(これに伴い滅菌槽2内をある程度まで復圧)して、滅菌槽2内の被滅菌物を滅菌する。本実施例では、以下に述べるように、(a)減圧操作、(b)第一復圧操作および(c)第二復圧操作を順次に実行する。好ましくは、これら各操作のセットを、設定回数だけ繰り返す。
<(a)減圧操作>
図2の符号aに示すように、減圧手段3により、滅菌槽2内を減圧する。具体的には、排気弁7を開けると共に真空ポンプ8を作動させて、滅菌槽2内を第一設定圧力P1(好ましくは1torr=0.133kPa以下、より好ましくは0.5torr=0.067kPa以下であり、本実施例では0.4torr=0.053kPa)まで減圧する。滅菌槽2内が第一設定圧力P1まで減圧されると、排気弁7を閉じる。以後、滅菌槽2内からの減圧の有無を切り替える際、排気弁7の開閉と連動して真空ポンプ8を発停させてもよいが、本実施例では、真空ポンプ8の作動を継続しておき、排気弁7の開閉を切り替える。なお、減圧操作において、給気弁13および供給弁17は、閉じられた状態にある。
<(b)第一復圧操作>
図2の符号bに示すように、ガス供給手段5により、滅菌槽2内へ所定量の過酸化水素ガスを供給する。具体的には、過酸化水素水の供給弁17を開けて、過酸化水素水を気化器14に供給して気化させる。気化器14において気化された過酸化水素ガスは、タンク16内と滅菌槽2内との差圧により、滅菌槽2内へ自然に導入される。所定量の過酸化水素ガスを滅菌槽2内へ供給するが、この供給量は滅菌槽2内の圧力により把握できる。つまり、滅菌槽2内が第二設定圧力P2(たとえば10torr=1.333kPa)になるまで、滅菌槽2内へ過酸化水素ガスを供給すればよい。滅菌槽2内が第二設定圧力P2まで復圧されると、供給弁17を閉じて、所定の曝露時間(たとえば1分)だけその状態を維持する(図2の符号b´)。このようにして、被滅菌物を過酸化水素ガスに曝露させて、被滅菌物を滅菌する。
<(c)第二復圧操作>
図2の符号cに示すように、復圧手段4により、滅菌槽2内を大気圧直前まで復圧する。具体的には、給気弁13を開けて、滅菌槽2内へ空気を導入して、滅菌槽2内を第三設定圧力P3(好ましくは大気圧よりも5〜10torr低い圧力であり、本実施例では750〜755torr=100〜100.658kPa)まで復圧する。なお、第三設定圧力P3は、第二設定圧力P2よりも高く、大気圧よりも低い圧力である。第三設定圧力P3を大気圧よりも低く設定しておくことで、復圧時に滅菌槽2の扉が開く(隙間が生じる)のを防止することができる。滅菌槽2内が第三設定圧力P3まで復圧されると、給気弁13を閉じて、所定の復圧保持時間(たとえば2.5分)だけその状態を維持する(図2の符号c´)。第一復圧操作で導入した過酸化水素ガスを、第二復圧操作により被滅菌物の奥まで押し込んで、被滅菌物の全体を滅菌することができる。つまり、被滅菌物がたとえばチューブやパイプのような長物であっても、被滅菌物の奥まで所期の滅菌を図ることができる。
その後、所望により、上述した(a)減圧操作、(b)第一復圧操作および(c)第二復圧操作のセットを繰り返す(つまり「a→b→c」→「a→b→c」→…)。ここでは、(a)〜(c)のセットを設定回数(たとえば合計6回または4回)繰り返して、滅菌工程を終了する。滅菌工程の終了に伴い、滅菌槽2と気化器14の各ヒータを停止させる。
≪エアレーション工程≫
減圧手段3による減圧と、復圧手段4による復圧とを順次に複数回繰り返す。具体的には、給気弁13を閉じると共に排気弁7を開けた状態で、真空ポンプ8により滅菌槽2内を所定の第四設定圧力まで減圧した後、給気弁13を開けて滅菌槽2内を所定の第五設定圧力まで復圧する。そして、このような減圧と復圧とのセットを、所定の終了条件を満たすまで繰り返す。これにより、滅菌槽2内から過酸化水素ガスが外部へ排出され、その際、触媒9を通過することで無害化されて排出される。なお、エアレーション工程では、排気弁7を開いた状態に維持しつつ(また前述したように真空ポンプ8の作動も継続しつつ)、給気弁13の開閉により滅菌槽2内の減圧と復圧とを実行することもできる。
本実施例では、エアレーション工程は、濃度センサ20の過酸化水素濃度が設定濃度(好ましくは0ppm)まで下がるまで実行する。その後、排気弁7を閉じると共に真空ポンプ8を停止する一方、給気弁13を開けて、滅菌槽2内を大気圧まで復圧する。これにより、滅菌槽2の扉を開けて、滅菌槽2内から被滅菌物を取り出すことができる。
本実施例の過酸化水素ガス滅菌装置1によれば、過酸化水素水の気化器14内の温度を、滅菌槽2内の設定温度よりも低くしておくことで、比較的低温の活性の低い過酸化水素ガスを生成して、反応性を抑えた状態で滅菌槽2内へ供給することができる。そして、過酸化水素ガスが被滅菌物に接触しその奥まで到達する過程で、被滅菌物の熱により過酸化水素ガスの反応性が活性化されつつ、滅菌作用が行われる。これにより、被滅菌物がたとえばチューブやパイプのような長物であっても、被滅菌物の奥まで所期の滅菌を図ることができる。
本実施例の過酸化水素ガス滅菌装置1では、滅菌工程において、前述したとおり、好ましくは、滅菌槽2内の設定温度を50℃以上55℃以下とする一方、気化器14内の温度を20℃以上50℃未満とする。滅菌槽2内の設定温度を50℃以上55℃以下とするのは、被滅菌物(特にプラスチック製)の耐熱温度と滅菌効果とを考慮したものであり、気化器14内の温度を50℃未満とするのは、気化器14内の温度を滅菌槽2内の設定温度よりも低くするためであり、気化器14内の温度を20℃以上にするのは、過酸化水素の飽和蒸気温度との関係(滅菌槽2内圧力との関係で気化し得る温度)を考慮したものである。
また、本実施例の過酸化水素ガス滅菌装置1によれば、気化器14において、真空下で過酸化水素水を気化させることになるので、低温で気化させることができ、気化に必要な熱量を抑えることができる。
本発明の過酸化水素ガス滅菌装置1は、前記実施例の構成(制御を含む)に限らず適宜変更可能である。特に、加熱手段により滅菌槽2内を設定温度に加熱して保持すると共に、減圧手段3により滅菌槽2内を減圧後、ガス供給手段5により滅菌槽2内へ過酸化水素ガスを供給して被滅菌物を滅菌する際、気化器14内の温度を滅菌槽2内の前記設定温度よりも低くするのであれば、その他の構成は適宜に変更可能である。
1 過酸化水素ガス滅菌装置
2 滅菌槽
3 減圧手段
4 復圧手段
5 ガス供給手段
6 排気路
7 排気弁
8 真空ポンプ
9 触媒
10 サイレンサ
11 給気路
12 無菌フィルタ
13 給気弁
14 気化器
15 ガス供給路
16 タンク
17 供給弁
18 圧力センサ
19 温度センサ
20 濃度センサ

Claims (4)

  1. 被滅菌物が収容される滅菌槽と、
    この滅菌槽内を加熱する加熱手段と、
    前記滅菌槽内の気体を外部へ吸引排出して、前記滅菌槽内を減圧する減圧手段と、
    減圧された前記滅菌槽内へ空気を導入して、前記滅菌槽内を復圧する復圧手段と、
    過酸化水素水の気化器を含んで構成され、この気化器で気化させた過酸化水素ガスを前記滅菌槽内へ供給するガス供給手段とを備え、
    前記気化器は、ヒータを備え、
    前記加熱手段により前記滅菌槽内を設定温度に加熱して保持すると共に、前記減圧手段により前記滅菌槽内を減圧後、前記ガス供給手段により前記滅菌槽内へ過酸化水素ガスを供給して被滅菌物を滅菌する際、前記ヒータにより前記気化器内の温度を前記滅菌槽内の前記設定温度よりも低い20℃以上50℃未満の所定温度に加熱する
    ことを特徴とする過酸化水素ガス滅菌装置。
  2. 前記滅菌槽内の設定温度を50℃以上55℃以下とする一方、前記気化器内の温度を20℃以上50℃未満とした
    ことを特徴とする請求項1に記載の過酸化水素ガス滅菌装置。
  3. 前記滅菌槽と前記気化器とを接続するガス供給路には、弁は設置されていない
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の過酸化水素ガス滅菌装置。
  4. 前記気化器は、ガス供給路を介して前記滅菌槽に接続されており、
    前記気化器には、タンクに貯留された所定濃度の過酸化水素水が、濃縮器および供給弁を介して供給可能とされている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の過酸化水素ガス滅菌装置。
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