JP6632463B2 - オゾンガスの濃縮方法、およびオゾンガスの濃縮装置 - Google Patents

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Description

本発明はオゾンガスの濃縮方法、およびオゾンガスの濃縮装置に関するものである。
オゾンガスは、強い酸化力を有し、脱臭力や除菌力に優れる。その上、分解した後は毒性を残さない。そのため、脱臭剤、殺菌剤、半導体の酸化処理などに、広く使用されている。
オゾンガスは、たとえば酸素ガスを含む雰囲気中での放電によって生成させることができる。しかしながら、このようにして生成したオゾンガスは低濃度であるため、実用するにはオゾンガスを濃縮してオゾンの濃度を高くする必要がある。そのようなオゾンガスの濃縮方法の一例として、オゾンガスを吸着塔内の吸着剤へ吸着させた後、吸着塔に接続された真空ポンプで吸着塔を減圧することにより吸着剤からオゾンガスを脱着させ、オゾンガスを濃縮精製する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、吸着塔に接続された真空ポンプにより吸着塔内を減圧することで、吸着塔内の吸着剤に吸着させたオゾンガスを脱着させ、真空ポンプの下流側に配置されているバッファタンクにオゾンガスを送給する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2013−56810号公報 国際公開第2008/062534号
しかしながら、既存のオゾンガスの濃縮方法にはいくつかの課題があった。例えば、特許文献1および特許文献2に示す方法においては、吸着塔内の吸着剤からオゾンガスを脱着させる際に、真空ポンプで減圧を行う。この際、吸着塔内で濃縮されたオゾンガスが真空ポンプ内部を通過することから、接ガス部、特に可動部におけるオゾン耐性が問題となることがあった。その結果、特殊な材質の部品を選定する必要がある上、修理、交換等のメンテナンス頻度が高くなり、安定した稼働が阻害される場合もあった。
本発明の目的は、安定した稼働を達成することができる、オゾンガスの濃縮方法、およびオゾンガスの濃縮装置を提供することである。
本発明に従ったオゾンガスの濃縮方法は、オゾンガスを吸着する吸着剤を保持する吸着容器内にオゾンガスを含む原料混合ガスを導入して、吸着剤にオゾンガスを吸着させる工程と、吸着容器に対して連通する状態と連通しない状態とを切り替え可能に接続される濃縮容器の内部を、吸着容器に対して連通しない状態で減圧する工程と、内部が減圧された濃縮容器とオゾンガスが吸着した吸着剤を保持する吸着容器とを連通する状態に切り替えて濃縮容器内と吸着容器内との圧力差により吸着剤に吸着したオゾンガスを脱着させて濃縮容器内に搬送することにより、濃縮容器内に原料混合ガスよりもオゾンガスの濃度が高い濃縮混合ガスを導入する工程と、を備える。
本発明に従ったオゾンガスの濃縮方法では、濃縮容器の内部を吸着容器に対して連通しない状態で減圧した後、濃縮容器と吸着容器とを連通する状態に切り替えて濃縮混合ガスを濃縮容器内に導入する。そのため、濃縮容器への濃縮混合ガスの導入を、真空ポンプなどの減圧装置の内部にオゾンを通過させることなく実施することができる。その結果、真空ポンプなどの減圧装置の修理、交換等のメンテナンスの頻度を少なくし、安定した稼働を達成することができる。
上記オゾンガスの濃縮方法においては、吸着剤にオゾンガスを吸着させる工程よりも後であって濃縮容器内に濃縮混合ガスを導入する工程の前に、オゾンガスが吸着した吸着剤を保持する吸着容器内を排気することにより、吸着容器内のガスの一部を排出する工程をさらに備えていてもよい。吸着容器内においては、オゾンは主に吸着剤に吸着されているため、吸着容器内に含まれる遊離ガス中のオゾン濃度は低い。この、吸着容器内のガスの一部を排出する工程では、そのようなオゾン濃度の低いガスが廃棄される。そのため、結果的に濃縮容器内に回収されるガス中のオゾンの濃度を高めることができる。
上記吸着容器内のガスの一部を排出する工程は、オゾンガスが吸着した吸着剤を保持する吸着容器と大気とを連通することにより、吸着容器内のガスの一部を排出する工程を含んでもよい。この工程を含むことにより、上述の吸着容器内のガスの一部を排出する工程を、簡素な設備で行うことができる。
上記吸着容器内のガスの一部を排出する工程は、オゾンガスが吸着した吸着剤を保持する吸着容器内のガスの一部を濃縮容器に到達させることなく、吸着容器内の圧力が−80kPa・G以下となるように排気する工程を含んでいてもよい。吸着容器内の圧力が−80kPa・G以下となるように排気することにより、吸着容器内のオゾンガスの濃度を高くすることができる。その結果、高濃度のオゾンを含むガスを濃縮容器内に回収することができる。なお、「kPa・G」とはゲージ圧を意味し、大気圧を0kPa・Gとした場合の相対的な圧力値を示す単位である。
本発明のオゾンガスの濃縮方法は、複数の吸着容器を用いて実施されてもよい。複数の吸着容器を備えることにより、たとえば、1つの吸着容器が脱着中に、別の吸着容器にオゾンガスを吸着させることができ、待機時間をできる限り発生させることなく、吸着−脱着のサイクルを繰り返すことができる。
吸着容器内のガスの一部を排出する工程は、オゾンガスが吸着した吸着剤を保持する複数の吸着容器のうち第1の吸着容器と、複数の吸着容器のうち第2の吸着容器とを連通させて、第1の吸着容器内のガスの一部を排出する工程を含んでもよい。第1の吸着容器と第2の吸着容器とを連通させると、オゾンガスを吸着剤に吸着させて圧力が高くなった第1の吸着容器から、第2の吸着容器へと、第1の吸着容器内のガスの一部が排出される。排出過程の初期に排出されるガス中のオゾン濃度は比較的低いため、オゾン濃度が低いガスを第1の吸着容器から排気することで、最終的に、第1の吸着容器からより高濃度のオゾンガスを回収することができる。また、第2の吸着容器へと導出されたガスは、第2の吸着容器内の圧力を高めることに利用され、さらに、ガス中に含まれるオゾンは、第2の吸着容器内の吸着剤に吸着される。そのため、利用することなく廃棄されるオゾンガスの量を低減することができる。
本発明のオゾンガスの濃縮方法は、複数の濃縮容器を用いて実施されてもよい。複数の濃縮容器を用いることにより、たとえば、待機時間をできる限り発生させることなく、減圧−濃縮混合ガスの導入−オゾンガスの導出、というサイクルを繰り返すことができる。
濃縮容器内に濃縮混合ガスを導入する工程は、吸着容器を加熱することなく実施されてもよい。吸着容器を加熱するには加熱装置が必要であり、装置が大掛かりとなる。加熱を実施しないことで、大掛かりな装置を必要とせず、設備を簡素化できる。
本発明に従ったオゾンガスの濃縮装置は、吸着容器と、濃縮容器と、減圧装置と、流路制御装置と、を備える。吸着容器は、オゾンガスを含む原料混合ガスが導入されることによりオゾンガスを吸着する吸着剤を保持している。濃縮容器は、吸着容器に接続されている。減圧装置は、濃縮容器に接続されており、濃縮容器内を減圧可能な装置である。流路制御装置は、吸着容器と濃縮容器とが連通せず、かつ濃縮容器内が減圧装置によって減圧される状態と、吸着容器と濃縮容器とが連通し、かつ濃縮容器内が減圧装置によって減圧されない状態であって、濃縮容器内と吸着容器内との圧力差により吸着剤に吸着したオゾンガスを脱着させて濃縮容器内に搬送することにより、濃縮容器内に原料混合ガスよりもオゾンガスの濃度が高い濃縮混合ガスを導入する状態とを切り替える。
本発明に従ったオゾンガスの濃縮装置では、濃縮容器の内部を吸着容器に対して連通しない状態で減圧した後、濃縮容器と吸着容器とを連通する状態に切り替えて濃縮混合ガスを濃縮容器内に導入する構成を備える。そのため、本発明に従ったオゾンガスの濃縮装置により、濃縮容器への濃縮混合ガスの導入を、真空ポンプなどの減圧装置の内部にオゾンを通過させることなく実施することができる。その結果、真空ポンプなどの減圧装置の修理、交換等のメンテナンスの頻度を少なくし、安定した稼働を達成することができる。
本発明のオゾンガスの濃縮装置は、吸着容器に接続され、吸着容器内のガスを濃縮容器に到達させることなく排気する排気路をさらに備えていてもよい。この排気路を備えることにより、たとえば、オゾン濃度の低いガスを濃縮容器に到達させることなく廃棄できるため、オゾン濃度の高いガスを回収することができる。
本発明のオゾンガスの濃縮装置は、複数の吸着容器を備えていてもよい。複数の吸着容器を備えることにより、たとえば、1つの吸着容器が脱着中に、別の吸着容器にオゾンガスを吸着させることができ、待機時間をできる限り発生させることなく、吸着−脱着のサイクルを繰り返すことができる。
また本発明のオゾンガスの濃縮装置は、複数の濃縮容器を備えていてもよい。複数の濃縮容器を備えることにより、たとえば、待機時間をできる限り発生させることなく、減圧−濃縮混合ガスの導入−オゾンガスの導出、というサイクルを繰り返すことができる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、安定した稼働を達成することができるオゾンガスの濃縮方法、およびオゾンガスの濃縮装置を提供することができる。
実施の形態1におけるオゾンガスの濃縮装置の構成の一例における、配管による接続状態を示した図である。 実施の形態1におけるオゾンガスの濃縮装置の構成の一例における、制御上の接続状態を示した図である。 実施の形態1における吸着容器の制御の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1における濃縮容器の制御の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1におけるオゾンガスの濃縮手順の一例を示すタイミングチャートである。 実施の形態2におけるオゾンガスの濃縮装置の構成の一例を示す概略図である。 実施の形態3および4におけるオゾンガスの濃縮装置の構成の一例を示す概略図である。 実施の形態3における吸着容器の制御の一例を示すフローチャートである。 実施の形態3における濃縮容器の制御の一例を示すフローチャートである。 実施の形態3におけるオゾンガスの濃縮手順の一例を示すタイミングチャートである。 実施の形態4におけるオゾンガスの濃縮手順の一例を示すタイミングチャートである。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
1.オゾンガスの濃縮装置の構成
図1は、実施の形態1におけるオゾンガスの濃縮装置であるオゾン濃縮装置1の配管による接続状態を示す。図2は、実施の形態1におけるオゾンガスの濃縮装置であるオゾン濃縮装置1の制御の接続状態を示す。図1を参照して、図1は、酸素源40と、オゾン生成装置10と、吸着容器20A,20B,20Cと、濃縮容器30A,30B,30Cとを備える。図1を参照して概説すると、オゾン濃縮装置1においては、まず酸素源40からオゾン生成装置10に酸素ガスが送出される。酸素源40から送出された酸素ガスは、オゾン生成装置10においてその一部がオゾンに変換され、オゾンを含む原料混合ガスが生成する。オゾンを含む原料混合ガスは、オゾン生成装置10から、吸着容器20A,20B,または20Cに送出される。吸着容器20A,20B,または20Cに送出された原料混合ガス中のオゾンは、吸着容器20A,20B,または20C内の吸着剤に吸着される。吸着剤に吸着されたオゾンはその後脱着され、吸着容器20A,20B,20C内にはオゾン濃度が高められた濃縮混合ガスが生成する。濃縮混合ガスは、吸着容器20A,20B,または20Cから、濃縮容器30A,30B,または30Cに導入される。濃縮容器30A,30B,または30Cに導入された濃縮混合ガスは、供給対象物へと供給される。以下、図1を参照して、詳細を説明する。
酸素源40と第1マスフローコントローラ41とは、配管152により接続されている。酸素源40としては、たとえば、それぞれ酸素を保持するボンベ、LGC(Liquid Gas Container)、CE(Cold Evaporator)などを採用することができる。配管152は、酸素源40からの酸素ガスの流出路である。配管152には、弁61が設置されている。第1マスフローコントローラ41には、配管154が接続されている。配管154には、弁62が設置されている。配管154は、オゾン生成装置10に接続されている。配管154は、オゾン生成装置10への原料ガスの流入路である。このように、酸素源40はオゾン生成装置10に配管を介して接続されている。
オゾン生成装置10には、配管155が接続されている。配管155は、オゾン生成装置10内で生成したオゾンを含む原料混合ガスの流出路である。配管155には、配管156と、配管157と配管158とが接続されている。配管156には、弁65が設置されている。配管157には、弁67が設置されている。配管158には、弁69が設置されている。
配管152の弁61が設置される位置と酸素源40に接続される位置との間に、配管151が接続されている。配管151は第2マスフローコントローラ42に接続されている。配管151には、弁63が設置されている。第2マスフローコントローラ42には、配管153が接続されている。配管153には、配管160と、配管162と、配管164とが接続されている。配管160には、弁64が設置されている。配管162には、弁66が設置されている。配管164には、弁68が設置されている。
配管156および配管160は、配管159に接続されている。配管157および配管162は、配管161に接続されている。配管158および配管164は、配管163に接続されている。配管159は、第1吸着容器20Aと接続されている。配管161は、第2の吸着容器20Bと接続されている。配管163は、第3の吸着容器20Cと接続されている。第1吸着容器20A内には、シリカゲルからなる吸着剤(第1吸着剤)が保持されている。第2吸着容器20B内には、シリカゲルからなる吸着剤(第2吸着剤)が保持されている。第3吸着容器20C内には、シリカゲルからなる吸着剤(第3吸着剤)が保持されている。第1吸着剤、第2吸着剤、および第3吸着剤を構成する各シリカゲルは、たとえば純度99.99質量%以上に調整されている。
第1吸着容器20Aには、配管165が接続されている。第2吸着容器20Bには、配管166が接続されている。第3吸着容器20Cには、配管167が接続されている。配管165と配管166とは、配管143で接続されている。配管143には弁89が設置されている。配管166と配管167とは、配管144で接続されている。配管144には弁90が設置されている。配管165と配管167とは、配管145で接続されている。配管145には弁91が設置されている。
配管165には、配管168と配管169とが接続されている。配管166には、配管170と配管171とが接続されている。配管167には、配管172と配管173とが接続されている。配管168には、弁70が設置されている。配管169には、弁71が設置されている。配管170には、弁72が設置されている。配管171には、弁73が設置されている。配管172には、弁74が設置されている。配管173には、弁75が設置されている。配管168と、配管170と、配管172とは、配管174に接続されている。また配管169と、配管171と、配管173とは、配管175に接続されている。
配管174の、配管168、配管170、配管172に接続される側とは反対側の端部は、オゾンガス濃縮装置1内のガスを排出する排気路を形成している。配管174には、背圧弁88と、オゾン分解装置54と、排気用ポンプ51とが設置されている。背圧弁88によって、吸着容器20内のガスの一部を排出する工程における圧力を制御することができる。オゾン分解装置54は、排気路から排気される雰囲気に含まれるオゾンを分解する。吸着容器20内のガスの一部を排出する工程において、圧力を制御する必要がない場合(大気と連通させる場合など)には、背圧弁88と、排気用ポンプ51とは省略が可能である。
配管175には、配管176と、配管178と、配管180とが接続されている。配管176は、第1濃縮容器30Aの内部にまで延在するように配設されている。配管176には、弁76が設置されている。また配管178は、第2濃縮容器30Bの内部にまで延在するように配設されている。配管178には、弁77が設置されている。また配管180は、第3濃縮容器30Cの内部にまで延在するように配設されている。配管78には、弁78が設置されている。
配管175には、弁85と、背圧弁86と、絞り弁87とが設置されている。背圧弁86と絞り弁87とは、オゾンガスの脱着時における濃縮混合ガスの圧力と流量を制御する。
配管177は、第1濃縮容器30Aの内部から外部にまで延在するように配設されている。配管177には、弁82が設置されている。配管179は、第2濃縮容器30Bの内部から外部にまで延在するように配設されている。配管179には、弁83が設置されている。配管181は、第3濃縮容器30Cの内部から外部にまで延在するように配設されている。配管181には、弁84が設置されている。配管177と、配管179と、配管181とは、配管185に接続されている。
濃縮容器30A,30B,30Cは、第1吸着容器20A内の第1吸着剤、第2吸着容器20B内の第2吸着剤、または第3吸着容器20C内の第3吸着剤から脱着したオゾンガスを含む濃縮混合ガスを収容する。濃縮容器30A,30B,30Cは、耐オゾン性を有する材料(例えば耐オゾン性を有する樹脂、金属など)からなる容器である。
配管185には、第3マスフローコントローラ43が接続されている。第3マスフローコントローラ43には、配管186が接続されている。配管186は、オゾンガスが供給されるべき供給対象物へとオゾンガスを吐出する吐出部(図示しない)に接続されている。
配管177には、配管182が接続されている。配管182には、弁79が設置されている。配管179には、配管183が接続されている。配管183には、弁80が設置されている。配管181には、配管184が接続されている。配管184には、弁81が設置されている。配管175と、配管182と、配管183と、配管184とは、配管187に接続されている。配管187は、配管188に接続されている。配管188には、オゾン分解装置53と、濃縮容器減圧用ポンプ50とが設置されている。濃縮容器減圧用ポンプ50は、配管189と接続されている。配管189は、濃縮容器30A、30B、または30C内の減圧時における、容器内部の雰囲気を排気する排気管を構成している。オゾン分解装置53は、排気される雰囲気に含まれるオゾンを分解する。
次に、図2を参照して、実施の形態1におけるオゾンガスの濃縮装置であるオゾン濃縮装置1の制御上の接続状態を説明する。図2を参照して、オゾン濃縮装置1は、制御部12と、ポンプ50,51と、弁61〜91と、オゾン生成装置10と、第1流量調整部としての第1マスフローコントローラ41と、第2流量調整部としての第2マスフローコントローラ42と、第3流量調整部としての第3マスフローコントローラ43とを備える。
制御部12は、流路制御装置として機能し、オゾンガス源から供給対象物への供給経路までの経路を含むオゾンガスの濃縮装置全体を制御する。制御部12は、各弁の開閉状態を制御することにより流路を制御する。また制御部12は、減圧装置としての濃縮容器減圧用ポンプ50と、排気装置としての排気用ポンプ51の動作を制御する。さらに制御部12は、オゾン生成装置10の動作を制御する。
濃縮容器減圧用ポンプ50は、濃縮容器内部の雰囲気を排気する排気管を構成する配管189と接続されている。濃縮容器減圧用ポンプ50を作動させると共に、各濃縮容器30A、30B、または30Cに対応する弁79、80、または81を開弁することにより、濃縮容器30A、30B、または30C内が減圧される。排気用ポンプ51は、外部への排気口を備えた配管174に設置されている。排気用ポンプ51を作動させると共に、各吸着容器20A、20B、または20Cに対応する弁70、72、または74を開弁することにより、吸着容器20A、20B、または20C内のガスの一部が排気される。
第1マスフローコントローラ41は、酸素源40からオゾン生成装置10に供給される酸素ガスの流量を制御する。第2マスフローコントローラ42は、パージガスとして酸素源40から吸着容器20A、20B、または20C内に供給される酸素ガスの流量を調整する。第3マスフローコントローラ43は、濃縮容器30A、30B、または30Cから供給対象物に供給される濃縮混合ガスの流量を制御する。
弁61〜91は、開閉可能な弁であり、弁を開弁または閉弁することにより流路を制御する。
オゾン生成装置10は、複数の電極を含む放電ユニットを備えている。オゾン生成装置10に導入された酸素ガスに対し、放電ユニットの電極間で放電を行うことにより、酸素の一部がオゾンに変換される。このようにして、オゾンを含む原料混合ガスが生成する。
2.オゾンガスの濃縮方法
次に、図1〜図5を参照して、本発明の実施の形態1におけるオゾンガスの濃縮方法について説明する。図3は、実施の形態1における吸着容器の制御の一例を示すフローチャートである。図4は、実施の形態1における濃縮容器の制御の一例を示すフローチャートである。図5は、実施の形態1におけるオゾンガスの濃縮手順の一例を示すタイミングチャートである。
(1)吸着容器での制御の流れの説明
吸着容器20A、20B、20Cにおける制御の流れについて以下に説明する。図3を参照して、吸着容器20A、20B、20Cの各吸着容器においては、S10〜S50のステップが実施される。吸着容器20A、20B、20Cのうち、第1吸着容器20Aにおける制御の流れを代表例として説明する。
図1および図3を参照して、第1吸着容器20Aにおいては、まず第1吸着容器20Aの内部に保持された第1吸着剤にオゾンガスを吸着させる(S10)。S10においては、まず弁61および弁62が開弁される。これにより、酸素源40から供給される酸素ガスが、配管152を介して第1マスフローコントローラ41に到達する。第1マスフローコントローラ41において所望の流量に調整された酸素ガスは、配管154を介して、オゾン生成装置10に送達される。オゾン生成装置10に到達した酸素ガス内における放電によってオゾンガスが生成する。ここで弁65を開弁すると、オゾン生成装置10内で生成したオゾンガスを含む原料混合ガスは、オゾン生成装置10から吐出されて、配管155、配管156、および配管159を介して、第1吸着容器20A内に導入される。そのまま第1吸着容器20Aに原料混合ガスの導入が継続され、必要に応じ所定のタイミングで弁70(又は、図示しないが、第1吸着容器20A内にオゾンを流通(通過)させるために配管165に接続される流通配管を開閉するための流通配管用開閉弁)が開弁され、第1吸着容器20Aの内圧は所定の圧力に保たれる。オゾンガスを含む原料混合ガスの第1吸着容器20Aへの導入が開始してから所定のタイミングに達すると、弁65および弁70(又は流通配管用開閉弁)が閉弁される。
第1吸着容器20Aの内部に保持された第1吸着剤は、導入された原料混合ガス中のオゾンを選択的に吸着する。その結果、第1吸着剤に吸着されなかったガスは、オゾン濃度が低い。そのため、このオゾン濃度が低いガスを廃棄し、オゾン濃度の高い部分のみを回収するために、第1吸着容器20A内のガスの排気を行う(S20)。排気の方法については、以下のいくつかの方法が例として挙げられる。
(A)大気と連通させて排気する方法
弁64、65、71を閉弁した状態で弁70を開弁する。背圧弁88を開放すると、第1吸着容器20Aと外部の大気とが、配管165、168、および174を介して連通する。第1吸着容器20A内の内部は、原料混合ガスの導入により大気圧よりも圧力が高くなっていることから、圧力が高い側の第1吸着容器20A内から、大気圧の外部へと第1吸着容器20A内のガスの一部が排出される。このときオゾンは第1吸着剤に吸着されていることから、このときに排出されるガスの一部とは、オゾンの濃度が低いガスである。また、この方法を採用する場合は背圧弁88および排気用ポンプ51を省略することができ、装置を簡素化できる。
(B)第1吸着容器20A内の圧力が−80kPa・G以下となるように排気する方法
弁64、65、71を閉弁した状態で弁70を開弁する。排気用ポンプ51を作動させて、背圧弁88により、第1吸着容器20Aの内圧が大気圧よりも低圧、具体的には−80kPa・G以下となるように制御しながら、第1吸着容器20A内のガスの一部を排出することもできる。この方法によれば、第1吸着容器20A内に収容されているガスのうち、オゾン濃度の低い部分をより多く排出し、より高い濃度の部分のみを第1吸着容器20A内に残すことができるため、上述の(A)の方法と比較して、より高濃度のオゾンを含む濃縮混合ガスを得ることができる。
(C)第1吸着容器20A内のガスの一部を、別の吸着容器20B(または20C)に排出する方法
まず、第2吸着容器20Bが、オゾンを吸着させるステップS10を行う前の状態であるとする。この状態において、弁64,65,66,67,70,71、72、73を閉弁したまま、弁89を開弁すると、圧力のより高い第1吸着容器20Aの内部から、圧力のより低い第2吸着容器20Bの内部へとガスが吐出される。そのまま放置すると、最終的に、第1吸着容器20Aの内圧と第2吸着容器20Bの内圧が同じになる。その後、弁89を閉弁する。これにより、第1吸着容器20A内のオゾン濃度が低い部分が、第1吸着容器20Aから第2吸着容器20Bへと導出される。これにより、第1の吸着容器からは、より高濃度のオゾンガスを回収することができる。また第2吸着容器20B内に導入されたガスは第2吸着容器20B内の圧力を高めることに利用され、さらに、ガス中のオゾンは、第2吸着容器20B内に保持された第2吸着剤に吸着される。そのため、オゾンを排気することなく回収して利用することができる。
以上、S20を実施するためのいくつかの例を挙げたが、S20を実施する方法はこれらの方法に限られない。それ以外の方法として、たとえば濃縮容器30A、30B、30Cのいずれかに吸着容器20A内のガスの一部を排気することもできる。
次に、1回目の濃縮混合ガスの導出を行う(S30)。1回目の濃縮混合ガスにおいて第1吸着容器20Aから導出される濃縮混合ガスは、濃縮容器30A、30B、30Cのうち所定の濃縮容器内へと導入される。このとき、濃縮容器は減圧されており、濃縮混合ガスが導入される濃縮容器の内圧は、第1吸着容器20Aの内圧よりも低い状態に保たれている。そのため、第1吸着容器20A側の弁71と、濃縮容器側の弁76(または77,78)を開弁すると、圧力の高い第1吸着容器20Aから導出された濃縮混合ガスが、配管175を介して、圧力の低い所定の濃縮容器内へと導入される。
次に、2回目の濃縮混合ガスの導出を行う(S40)。2回目の濃縮混合ガスが導入される濃縮容器の内圧は、1回目の濃縮混合ガスが導入される容器の内圧よりもさらに低い状態に保たれている。そのため、第1吸着剤に吸着されたまま、1回目の濃縮混合ガスの導出では導出されずに第1吸着容器20Aに残存していたオゾンが導出される。そのため、S40においては、S30において導出される濃縮混合ガスよりも、オゾン濃度が高い濃縮混合ガスが導出される。
そして、図3を参照して、供給対象物へのオゾンガスの供給が終了した場合(工程(S50)においてYESの場合)、オゾン濃縮装置1の運転は停止され、オゾンガスの濃縮は終了する。供給対象物へのオゾンガスの供給が終了していない場合(工程(S50)においてNOの場合)、再度S10〜S40の操作を繰り返す。なお、吸着容器内のガスの一部を排出する工程S20および2回目の濃縮混合ガスの導出を行う工程S40については省略することも可能である。
上記説明においては、代表例として第1吸着容器20Aにおける例のみを説明したが、上記S10〜S50のサイクルは、第1吸着容器20A、第2吸着容器20B、第3吸着容器20Cの各吸着容器において実施される。また各吸着容器におけるS10〜S50のサイクルは、濃縮混合ガスの供給が滞り無く実施されるように、それぞれタイミングをずらして実施される。
図5は、実施の形態1におけるオゾンガスの濃縮手順の一例を示すタイミングチャートである。図5を参照して、時刻t10〜t13においては、第2吸着容器20Bにて、S20の排気ステップ(時刻t10〜t11)と、S30の1回目の導出ステップ(時刻t10〜t11)と、S40の2回目の導出ステップ(時刻t12〜t13)とが行われている。一方、第1吸着容器20Aおよび第3吸着容器20Cにて、S10の吸着ステップが行われている。時刻t13〜t16においては、第3吸着容器20Cにて、S20〜S40が行われている。このとき、第1吸着容器20Aおよび第2吸着容器20Bにて、S10の吸着ステップが行われている。また時刻t16〜t19においては、第1吸着容器20Aにて、S20〜S40が行われている。このとき、第2吸着容器20Bおよび第3吸着容器20Cにて、S10の吸着ステップが行われている。このように、3つの吸着容器のうち、1つが、S20〜S40の工程を実施している間に、残りの2つはS10を実施している状態で上記サイクルが繰り返される。
(2)濃縮容器での制御の流れの説明
次に、濃縮容器30A、30B、30Cにおける制御の流れについて以下に説明する。図4を参照して、濃縮容器30A、30B、30Cの各濃縮容器においては、T10〜T50のステップが実施される。濃縮容器30A、30B、30Cのうち、第1濃縮容器30Aにおける制御の流れを代表例として説明する。
初めに、第1濃縮容器30Aの内部を減圧する(T10)。第1濃縮容器30Aの内部を減圧するには、弁76と弁82とを閉弁した状態で濃縮容器減圧用ポンプ50を作動させ、次に弁79を開弁する。こうすることにより、第1濃縮容器30Aの内部の雰囲気は、配管177、182、187、188、および189を通じて外部に排出され、第1濃縮容器30Aの内部が減圧される。所定の圧力にまで第1濃縮容器30Aの内部を減圧した後、濃縮容器減圧用ポンプ50の動作を停止させるとともに、弁79を閉弁する。このようにして、第1濃縮容器30Aの内部を減圧状態に保つ。
次に、1回目の濃縮混合ガスの導入を行う(T20)。T20においては、弁76を開弁することにより、第2吸着容器20Bと、第1濃縮容器30Aとを連通する状態に切り替える。両者を連通する状態に切り替えると、圧力差により、第2吸着容器20Bから、配管175および176を介して、原料混合ガスよりもオゾンの濃度が高い濃縮混合ガスが第1濃縮容器30Aの内部に導入される。このとき、第1濃縮容器30Aの内部は、吸着容器の内圧よりも低い状態に保たれていることから、弁76を開弁することにより、吸着容器から、圧力差により、高濃度のオゾンガスを含む濃縮混合ガスを第1濃縮容器30Aの内部に導入することができる。ただし、高濃度のオゾンガスを含む濃縮混合ガスは量が少ないため、1回目の濃縮混合ガスの導入を完了した時点では、第1濃縮容器30A内はまだオゾンガスの供給に充分な圧力では充填されていない。また第1濃縮容器30Aの内圧は少し上昇するものの、未だ他の吸着容器、たとえば第3吸着容器20Cの内圧よりも低い状態が保たれている。
次に、2回目の濃縮混合ガスの導入を行う(T30)。2回目の濃縮混合ガスの導入においては、1回目の濃縮混合ガスの導入時よりも第1濃縮容器30Aの内圧が少し高くなっている。そのため、2回目に導入される濃縮混合ガスは、原料混合ガスよりもオゾンガスの濃度が高いが、1回目に導入される濃縮混合ガスよりはややオゾン濃度が低い。2回目の濃縮混合ガスの導入によって第1濃縮容器30A内がオゾンガスの供給に充分な圧力で充填される。1回目に導入された濃縮混合ガスと、2回目に導入された濃縮混合ガスとは、第1濃縮容器30Aに一旦貯蔵されることで濃度が均一化され、より安定したオゾン濃度のガスを供給することが可能となる。
第1濃縮容器30Aの容器内が濃縮混合ガスにより充填されると、供給対象物に対してオゾンを含有する濃縮混合ガスが供給される(T40)。弁82を開弁すると、第1濃縮容器30Aから濃縮混合ガスが流れ出し、配管177および配管185を経由して第3マスフローコントローラ43に到達する。その後、第3マスフローコントローラ41により所望の流量に調整された状態で、配管186を介して供給対象物にオゾンが供給される。
そして、図4を参照して、供給対象物へのオゾンガスの供給が終了した場合(工程(T50)においてYESの場合)、オゾン濃縮装置1の運転は停止され、オゾンガスの濃縮は終了する。供給対象物へのオゾンガスの供給が終了していない場合(工程(T50)においてNOの場合)、再度S10〜S40の操作を繰り返す。なお、工程S40と同様、2回目の濃縮混合ガスの導入を行う工程T30については省略することも可能である。
上記説明においては、代表例として第1濃縮容器30Aにおける例のみを説明したが、上記S10〜S50のサイクルは、第1濃縮容器30A、第2濃縮容器30B、第3濃縮容器30Cの各吸着容器において実施される。また各吸着容器におけるT10〜T50のサイクルは、濃縮混合ガスの供給が滞り無く実施されるように、それぞれタイミングをずらして実施される。
図5を参照して、各濃縮容器における制御の時間的関係を説明する。まず時刻t10〜t12において、第1濃縮容器30Aでは、濃縮容器内を減圧するステップT10が実施される。このとき、第2濃縮容器30Bでは、濃縮混合ガスを供給対象物に供給する供給ステップT40が実施される。第3濃縮容器30Cでは、時刻t10〜t11における待機時間を経た後、時刻t11〜t12において、2回目の濃縮混合ガスの導入を行うステップT30が実施される。このとき第3濃縮容器30Cに導入される濃縮混合ガスは、同時期に第2吸着容器20Bから導出されたガスである(S30)。
時刻t12〜t13において、第1濃縮容器30Aでは、1回目の濃縮混合ガスの導入を行うステップT20が実施される。このとき第1濃縮容器30Aに導入される濃縮混合ガスは、同時期に第2吸着容器20Bから導出されたガスである(S40)。その後、時刻t13〜t14における待機時間を経た後、時刻t14〜t15において、2回目の濃縮混合ガスの導入を行うステップT30が実施される。このとき第1濃縮容器30Aに導入される濃縮混合ガスは、同時期に第3吸着容器20Cから導出されたガスである(S40)。時刻t15では、第1濃縮容器30Aでは、1回目と2回目の濃縮混合ガスの導入を終えて、内部が濃縮混合ガスで充填されている。
一方、時刻t12〜t15において、第2濃縮容器30Bでは、濃縮容器内を減圧するステップT10が実施される。第3濃縮容器30Cでは、濃縮混合ガスを供給対象物に供給する供給ステップT40が実施される。
時刻t15〜t18において、第1濃縮容器30Aでは、容器内に充填された濃縮混合ガスを供給対象物に供給する供給ステップT40が実施される。第2濃縮容器30Bでは、1回目の濃縮混合ガスの導入を行うステップT20と、2回目の濃縮混合ガスの導入を行うステップT30が実施される(間に時刻t16〜t17の待機時間を含む)。第3濃縮容器30Cでは、時刻t15において濃縮混合ガスの供給を終えた後、時刻t15〜t18の間、濃縮容器内を減圧するステップT10が実施される。
時刻t18において、第1濃縮容器30Aからの濃縮混合ガスの供給を終えると、時刻t18〜t19、さらにサイクルの最初に戻って、時刻t10〜t12の間、濃縮容器内を減圧するステップT10が実施される。第2濃縮容器30Bでは、時刻t18〜t19、さらにサイクルの最初に戻って、時刻t10〜t12の間、濃縮混合ガスを供給対象物に供給する供給ステップT40が実施される。第3濃縮容器30Cでは、時刻t18〜t19において、1回目の濃縮混合ガスの導入を行うステップT20が実施される。以後、供給対象物への濃縮混合ガスの供給が完了するまでこのサイクルを繰り返す。
図5を参照して、濃縮混合ガスを供給対象物に供給する供給ステップT40に着目すると、時刻t10〜t19のいずれの時点においても、いずれかの濃縮容器においてステップT40が実施されていることがわかる。すなわち、実施の形態1によれば、待機時間を設けることなく、オゾンを含有する濃縮混合ガスの供給を継続的に行うことができる。
前述の通り、ステップS40とステップT30については適宜省略可能である。なお、時刻t12〜t13において、第2吸着容器20Bからの導出を行うステップS40を省略した時には、S40と対応して同時刻に行われる第1濃縮容器30Aへの1回目の濃縮混合ガスの導入を行うステップT20が実施されないこととなる。この時は、時刻t14〜t15において、第1濃縮容器30Aへ2回目の濃縮混合ガスの導入を行うステップT30の代わりにステップT20を実施するように読み替えれば良い。
(実施の形態2)
1.オゾンガスの濃縮装置の構成
実施の形態2におけるオゾンガスの濃縮装置は、実施の形態1におけるオゾンガスの濃縮装置の構成のうち、図6における配管169,171、173の下流側である配管191以降の構造を変更したものである。実施の形態2におけるオゾンガスの濃縮装置は、実施の形態1におけるオゾンガスの濃縮装置と同様に、3つの吸着容器と3つの濃縮容器を備える。以下、実施の形態1の場合とは異なる点について説明する。
図6を参照して、実施の形態2におけるオゾンガスの濃縮装置は、配管169と、配管171と、配管173とに接続された配管191を備える。配管191は、配管192と、配管193と、配管194と、配管195とに接続されている。
配管192には、弁92と、背圧弁93と、絞り弁94とが設置されている。背圧弁93と絞り弁94とは、オゾンガスの脱着時における濃縮混合ガスの圧力と流量を制御する。
配管193には、弁95が設置されている。配管193は、第1濃縮容器30Aの内部にまで延在するように配設されている。配管194には、弁96が設置されている。配管194は、第2濃縮容器30Bの内部にまで延在するように配設されている。配管195には、弁97が設置されている。配管195は、第3濃縮容器30Cの内部にまで延在するように配設されている。
配管196は、第1濃縮容器30Aの内部から外部にまで延在するように配設されている。配管193には、弁101が設置されている。配管197は、第2濃縮容器30Bの内部から外部にまで延在するように配設されている。配管197には、弁102が設置されている。配管198は、第3濃縮容器30Cの内部から外部にまで延在するように配設されている。配管198には、弁103が設置されている。配管196と、配管197と、配管198とは、配管199に接続されている。
配管199には、オゾン分解装置53と、濃縮容器減圧用ポンプ50が設置されている。濃縮容器減圧用ポンプ50は、配管205と接続されている。配管205は、濃縮容器30A、30B、または30C内の減圧時における、容器内部の雰囲気を排気する排気管を構成している。オゾン分解装置53は、排気される上記雰囲気内に含まれるオゾンを分解し、オゾンが濃縮容器減圧用ポンプ50内部を流通しないようにする。オゾン分解装置53と、濃縮容器減圧用ポンプ50とは、配管204で接続されている。
配管196には、配管200が接続されている。配管200には、弁98が設置されている。配管197には、配管201が接続されている。配管198には、配管202が接続されている。配管201と配管202は、配管200に接続されている。
配管200には、第3マスフローコントローラ43が設置されている。第3マスフローコントローラ43には、配管203が接続されている。配管203は、オゾンガスが供給されるべき供給対象物へとオゾンガスを吐出する吐出部に接続されている。このような構造を採用した場合でも、実施の形態1と同様に、待機時間を設けることなく、オゾンを含有する濃縮混合ガスの供給を継続的に行うことができる。
2.オゾンガスの濃縮方法
各吸着容器および各濃縮容器における制御の流れは、実施の形態1における制御の流れと同じである。そのため、説明を省略する。
(実施の形態3)
1.オゾンガスの濃縮装置の構成
実施の形態3は、吸着容器と濃縮容器とをそれぞれ1つずつ有するオゾンガスの濃縮装置の一例を示す。図7を参照して、実施の形態3におけるオゾンガスの濃縮装置であるオゾン濃縮装置1は、酸素源40を備える。酸素源40の例は上述したとおりであり、説明を省略する。
酸素源40と第1マスフローコントローラ41とは、配管211により接続されている。配管211は、酸素源40からの酸素ガスの流出路である。配管211には、弁104が設置されている。第1マスフローコントローラ41には、配管212が接続されている。配管212には、弁105が設置されている。配管212は、オゾン生成装置10に接続されている。配管212は、オゾン生成装置10への原料ガスの流入路である。このように、酸素源40はオゾン生成装置10に配管を介して接続されている。
オゾン生成装置10には、配管213が接続されている。配管213は、オゾン生成装置10内で生成したオゾンガスの流出路である。配管213には、弁112が設置されている。
配管211の弁61が設置される位置と酸素源40に接続される位置との間には、配管210が接続されている。配管210は第2マスフローコントローラ42に接続されている。配管210には、弁106が設置されている。第2マスフローコントローラ42には、配管214が接続されている。配管214には、弁111が設置されている。
配管213と配管214とは、配管215に接続されている。配管215は、吸着容器20Dと接続されている。吸着容器20D内には、シリカゲルからなる吸着剤が保持されている。吸着剤を構成する各シリカゲルは、たとえば純度99.99質量%以上に調整されている。
吸着容器20Dには、配管216が接続されている。配管216には、配管217と、配管218とが接続されている。
配管217には、弁113と、背圧弁115と、オゾン分解装置55と、排気用ポンプ52とが設置されている。配管217の、配管216、配管218に接続される側とは反対側の端部は、オゾンガス濃縮装置1内のガスを排出する排気路を形成している。背圧弁115によって、吸着容器20D内のガスの一部を排出する工程における圧力を制御することができる。オゾン分解装置55は、排気路から排気される雰囲気に含まれるオゾンを分解する。吸着容器20D内のガスの一部を排出する工程において、圧力を制御する必要がない場合(大気と連通させる場合など)には、背圧弁115と、排気用ポンプ52とは省略が可能である。
配管218には、弁114が設置されている。配管218は、配管219と接続されている。
配管219には、弁119と、背圧弁120と、絞り弁121と、オゾン分解装置53と、濃縮容器減圧用ポンプ50とが設置されている。背圧弁120と絞り弁121とは、オゾンガスの脱着時における濃縮混合ガスの圧力と流量を制御する。濃縮容器減圧用ポンプ50は、配管225と接続されている。配管225は、濃縮容器30Dの減圧時における、容器内部の雰囲気を排気する排気管を構成している。オゾン分解装置53は、排気される上記雰囲気に含まれるオゾンを分解し、オゾンが濃縮容器減圧用ポンプ50内部を流通しないようにする。
配管219には、さらに、配管220が接続されている。配管220は、濃縮容器30Dの内部にまで延在するように配設されている。配管220には、弁116が設置されている。
配管221は、濃縮容器30Dの内部から外部にまで延在するように配設されている。配管221には、弁117が設置されている。配管221は、配管222と、配管223とが接続されている。配管223には、弁118が設置されている。配管223は、配管219の、絞り弁121が設置される位置とオゾン分解装置53との間に接続されている。
配管222は、第3マスフローコントローラ43に接続されている。第3マスフローコントローラ43には、配管226が接続されている。配管226は、オゾンガスが供給されるべき供給対象物へとオゾンガスを吐出する吐出部に接続されている。
なお、図2を参照して、実施の形態3におけるオゾンガスの濃縮装置は、実施の形態1におけるオゾンガスの濃縮装置と同様に、制御部12を含む、図2と同様の構成を有する。具体的な説明については実施の形態1と同様であるため省略する。
2.オゾンガスの濃縮方法
次に、図7〜図10を参照して、本発明の実施の形態3におけるオゾンガスの濃縮方法について説明する。図8は、実施の形態3における吸着容器の制御の一例を示すフローチャートである。図9は、実施の形態3における濃縮容器の制御の一例を示すフローチャートである。図10は、実施の形態3におけるオゾンガスの濃縮手順の一例を示すタイミングチャートである。
(1)吸着容器での制御の流れの説明
吸着容器20Dにおける制御の流れについて以下に説明する。図8を参照して、吸着容器20Dにおいては、U10〜U40のステップが実施される。
図7および図8を参照して、吸着容器20Dにおいては、まず吸着容器20Dの内部に保持された吸着剤にオゾンガスを吸着させる(U10)。U10においては、まず弁104および弁105が開弁される。これにより、酸素源40から供給される酸素ガスが、配管211を介して第1マスフローコントローラ41に到達する。第1マスフローコントローラ41において所望の流量に調整された酸素ガスは、配管212を介して、オゾン生成装置10に送達される。オゾン生成装置10に到達した酸素ガスに放電するとオゾンガスが生成する。ここで、弁112を開弁すると、オゾン生成装置10内で生成したオゾンガスを含む原料混合ガスは、オゾン生成装置10から吐出されて、配管213および配管215を介して、吸着容器20D内に導入される。そのまま吸着容器20Dに原料混合ガスの導入が継続され、必要に応じ所定のタイミングで弁113(又は、図示しないが、吸着容器20D内にオゾンを流通(通過)させるために配管217に接続される流通配管を開閉するための流通配管用開閉弁)が開弁され、吸着容器20Dの内圧は所定の圧力に保たれる。オゾンガスを含む原料混合ガスの吸着容器20Dへの導入が開始してから所定のタイミングに達すると、弁112および弁113(又は流通配管用開閉弁)が閉弁される。
次に、実施の形態1と同様の理由により、吸着容器20D内のガスの排気を行う(U20)。排気は、弁111、112、114を閉弁した状態で弁113を開弁する。このとき、ポンプ51を作動させずに背圧弁116を開放すると、吸着容器20Dと大気とが、配管217を介して連通する。その後、吸着容器20Dの内圧が大気圧と同じになるまで、吸着容器20D内から大気圧の外部へと、吸着容器20D内のガスの一部が排出される。また、別の方法として、排気用ポンプ51を作動させて、背圧弁88により吸着容器20Dの内圧が大気圧よりも低圧、具体的には−80kPa・G以下となるように制御しながら、吸着容器20D内のガスの一部を排出することもできる。また、濃縮容器20D内に、吸着容器20D内のガスの一部を排出することもできる。
次に、濃縮混合ガスの導出を行う(U30)。吸着容器20Dから導出される濃縮混合ガスは、濃縮容器30D内へと導入される。このとき、濃縮混合ガスが導入される濃縮容器の内圧は、吸着容器20Dの内圧よりも低い状態に保たれている。そのため、吸着容器20D側の弁114と、濃縮容器側の弁116を開弁すると、圧力が高い吸着容器20Dから導出される濃縮混合ガスが、配管218および219を通して、圧力が低い濃縮容器30D内へ導入される。
そして、図3を参照して、供給対象物へのオゾンガスの供給が終了した場合(工程(U40)においてYESの場合)、オゾン濃縮装置1の運転は停止され、オゾンガスの供給は終了する。供給対象物へのオゾンガスの供給が終了していない場合(工程(U40)においてNOの場合)、再度U10〜U30の操作を繰り返す。なお、吸着容器内のガスの一部を排出する工程U20については省略することも可能である。
(2)濃縮容器での制御の流れの説明
次に、濃縮容器30Dにおける制御の流れについて以下に説明する。図9を参照して、濃縮容器30Dにおいては、V10〜V40のステップが実施される。
初めに、濃縮容器30Dの内部を減圧する(V10)。第1濃縮容器30Aの内部を減圧するには、弁116と弁117とを閉弁した状態で濃縮容器減圧用ポンプ50を作動させ、弁118を開弁する。こうすることにより、濃縮容器30Dの内部の雰囲気は、配管221、223、224、および225を通じて外部に排出され、濃縮容器30Dの内部が減圧される。所定の圧力にまで濃縮容器30Dの内部を減圧した後、濃縮容器減圧用ポンプ50の動作を停止させるとともに、弁118を閉弁する。このようにして、濃縮容器30Dの内部を減圧状態に保つ。
次に、濃縮混合ガスの導入を行う(V20)。V20においては、弁114を開弁することにより、濃縮容器20Dから導出された濃縮混合ガスが、配管216,218,219,および220を介して濃縮容器30Dの内部に導入される。このとき、濃縮容器30Dの内部は、吸着容器20Dの内圧よりも低い状態に保たれていることから、弁116を開弁することにより、吸着容器20Dから、高濃度のオゾンガスを含む濃縮混合ガスを濃縮容器30Dの内部に導入することができる。
濃縮容器30Dの容器内が濃縮混合ガスにより充填されると、供給対象物に対してオゾンを含有する濃縮混合ガスが供給される(V30)。弁117を開弁すると、濃縮容器30Dから濃縮混合ガスが流れ出し、配管221および配管222を経由して第3マスフローコントローラ43に到達する。その後、第3マスフローコントローラ41により所望の流量に調整された状態で、配管226を介して供給対象物に供給される。
そして、図9を参照して、供給対象物へのオゾンガスの供給が終了した場合(工程(V40)においてYESの場合)、オゾン濃縮装置1の運転は停止され、オゾンガスの濃縮は終了する。供給対象物へのオゾンガスの供給が終了していない場合(工程(V40)においてNOの場合)、再度V10〜V30の操作を繰り返す。
次に図10を参照して、吸着容器20Dと濃縮容器30Dにおける制御の時間的関係を説明する。まず時刻t30〜t32において、吸着容器20Dでは、U10の吸着ステップが実施される。その間に、濃縮容器30Dでは、濃縮混合ガスを供給対象物に供給する供給ステップV30(時刻t30〜t31)が終了する。その後、濃縮容器30Dの内部を減圧する減圧ステップV10(時刻t31〜t32)が実施される。
時刻t32〜t33において、吸着容器20Dでは、U20の排気ステップが実施される。その間、濃縮容器30Dは待機中である。U20の排気ステップは、省略することも可能である。その場合、濃縮容器30Dにおける待機時間をなくすことができる。また、U20の排気ステップは、時刻t31〜t32において行ってもよい。
時刻t33〜t34において、吸着容器20Dから濃縮混合ガスを導出する導出ステップU30が実施される。導出された濃縮混合ガスは、濃縮容器30D内に導入される(V20)。以後、供給対象物への濃縮混合ガスの供給が完了するまでこのサイクルを繰り返す。
実施の形態3に示すように、本発明のオゾンガスの濃縮方法は、吸着容器と濃縮容器をそれぞれ1つ備えたシンプルなオゾン濃縮装置1を用いても実施することができる。ただし、実施の形態1のように、吸着容器と濃縮容器をそれぞれ複数備える場合と比較して、オゾンガスを供給する工程V30は断続的にしか行うことができないため、オゾンガスが供給されない供給待ちの時間が発生する。
(実施の形態4)
次に実施の形態4について説明する。実施の形態4は、実施の形態3で用いたものと同じオゾン濃縮装置1を使用して(図7参照)、オゾン濃度の高いガスを繰り返し濃縮容器内に貯蔵するステップを含む。なお、オゾン濃縮装置1の説明については説明を省略する。
図11は、実施の形態4におけるオゾンガスの濃縮手順の一例を示すタイミングチャートである。時刻t40〜t44における制御は、実施の形態3の、時刻t30〜t34における制御と同じである。図11、ならびに図8および図4を参照して、まず時刻t40〜t42において、吸着容器20Dでは、U10の吸着ステップが実施される。その間に、濃縮容器30Dでは、濃縮混合ガスを供給対象物に供給する供給ステップT40(時刻t40〜t41)が終了する。
時刻t42〜t43において、吸着容器20Dでは、U20の排気ステップが実施される。その間、濃縮容器30Dは待機中である。U20の排気ステップは、省略することも可能である。その場合、濃縮容器30Dにおける待機時間をなくすことができる。また、U20の排気ステップは、時刻t41〜t42において行ってもよい。
その後、濃縮容器30Dの内部を減圧する減圧ステップT10(時刻t41〜t42)が実施される。その後時刻t43〜t44において濃縮容器30D内に1回目の濃縮混合ガスが導入される(T20)。
時刻t44〜t47において、吸着容器20Dでは、U10の吸着ステップと、U20の排気ステップが実施される。一方、吸着容器30Dは待機中である。
時刻t47〜t48において、吸着容器20Dから濃縮混合ガスを導出する導出ステップU30が実施される。導出された濃縮混合ガスは、濃縮容器30D内に導入される(T30)。濃縮容器30D内には、既に時刻t43〜t44において、ステップT20により濃縮混合ガスが一度導入されている。したがって、時刻t47〜t48における濃縮容器30D内へのガスの導入は、このサイクルの中での2回目の濃縮混合ガスの導入である。
U30およびT20、T30が実施される際、濃縮容器30Dの内圧が低いほど、吸着容器内の吸着剤からより高濃度のオゾンが脱着する。時刻t47〜t48において、濃縮混合ガスが一度導入されているため、時刻t47における濃縮容器30Dの内圧は、時刻t43における濃縮容器30Dの内圧よりも高くなっている。そのため、時刻t47〜t48において濃縮容器30D内に導入される混合ガスのオゾン濃度は、オゾン生成装置10から供給されるガスと比較すると十分高濃度ではあるが、時刻t43〜t44において導入される混合ガスのオゾン濃度よりも低い。
以降、濃縮容器30Dへの濃縮混合ガスの導入を繰り返す。所望の量の濃縮混合ガスが濃縮容器30Dに貯蔵されると、時刻t48〜t49(=t40〜t41)おいて、濃縮混合ガスを供給対象物に供給する供給ステップT40を行う。このようにすることにより、濃縮混合ガスを1度だけ濃縮容器30Dに導入する場合と比較して、供給ステップT40をより長くすることができる。以後、供給対象物への濃縮混合ガスの供給が完了するまでこのサイクルを繰り返す。
上記実施の形態では、本発明のオゾンガスの濃縮方法で用いられるオゾンガスの濃縮装置の例を挙げて説明したが、図1、図6、または図7に示すような構成は例示に過ぎず、本発明のオゾンガスの濃縮装置はこのような構成に限られない。例えば、吸着容器および濃縮容器の配置、配管の配置、弁の配置などは、施工のしやすさや、設置されるスペースの状況などを考慮して、本発明の実施を妨げない範囲で適宜変更することができる。また吸着容器および濃縮容器の数についても限定されない。また吸着容器と濃縮容器の数は一致していなくてもよい。例えば、本発明のオゾンガスの濃縮装置は、吸着容器の数よりも多い数の濃縮容器を備えていてもよい。濃縮容器の数を吸着容器の数よりも多くすることで、吸着容器内にて吸着ステップが終了した際に、待ち時間なく効率よく、濃縮容器へと濃縮混合ガスを導出することができる。
また、上記実施形態において、濃縮容器30内にオゾン濃度が高い濃縮混合ガスを繰り返し導入して、高濃度のオゾンガスを回収することもできる。具体的には、一回目の排気ステップS20またはU20において、吸着容器20内の圧力が充分に低くなるよう、例えば−90kPa・G以下となるように排気することで、より高濃度のオゾンを含む濃縮混合ガスを得ることができる。その濃縮混合ガスを濃縮容器30(例えば第1濃縮容器30A)に導入した後、排気ステップにおける吸着容器20内の圧力を徐々に高めながら、複数回の導入を繰り返すことにより、より高い圧力で高濃度のオゾンガスを回収することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって規定され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明のオゾンガスの濃縮方法およびオゾンガスの濃縮装置は、ポンプの接ガス部のオゾン耐性が問題となるオゾンガスの濃縮方法およびオゾンガスの濃縮装置に、特に有利に適用され得る。
1 オゾン濃縮装置、10 オゾン生成装置、20 吸着容器、20A 第1吸着容器、20B 第2吸着容器、20C 第3吸着容器、20D 吸着容器、30 濃縮容器、30A 第1濃縮容器、30B 第2濃縮容器、30C 第3濃縮容器、30D 濃縮容器、40 酸素源、41 第1マスフローコントローラ、42 第2マスフローコントローラ、43 第3マスフローコントローラ、50 濃縮容器減圧用ポンプ、51 排気用ポンプ、52 排気用ポンプ、53 オゾン分解装置、54 オゾン分解装置、55 オゾン分解装置、61,62,63,64,65,66,67,68,69,70,71,72,73,74,75,76,77,78,79,80,81,82,83,84,85 弁、86 背圧弁、87 絞り弁、88 背圧弁、89,90,91,92 弁、93 背圧弁、94 絞り弁、95,96,97,98,99,100,101,102,103,104,105,106,111,112,113,114 弁、115 背圧弁、116,117,118,119 弁、120 背圧弁、121 絞り弁、143,144,145,151,152,154,155,156,157,158,159,160,161,162,163,164,165,166,167,168,169,170,171,172,173,174,175,176,177,178,179,180,181,182,183,184,185,186,187,188,189、191,192,193,194,195,196,197,198,199,200,201,202,203,204,205,210,211,212,213,214,215,216,217,218,219,220,221,222、223,224,225,226 配管。

Claims (12)

  1. オゾンガスを吸着する吸着剤を保持する吸着容器内にオゾンガスを含む原料混合ガスを導入して、前記吸着剤にオゾンガスを吸着させる工程と、
    前記吸着容器に対して連通する状態と連通しない状態とを切り替え可能に接続される濃縮容器の内部を、前記吸着容器に対して連通しない状態で減圧する工程と、
    内部が減圧された前記濃縮容器とオゾンガスが吸着した前記吸着剤を保持する前記吸着容器とを連通する状態に切り替えて前記濃縮容器内と前記吸着容器内との圧力差により前記吸着剤に吸着したオゾンガスを脱着させて前記濃縮容器内に搬送することにより、前記濃縮容器内に前記原料混合ガスよりもオゾンガスの濃度が高い濃縮混合ガスを導入する工程と、を備えるオゾンガスの濃縮方法。
  2. 前記吸着剤にオゾンガスを吸着させる工程よりも後であって前記濃縮容器内に前記濃縮混合ガスを導入する工程の前に、オゾンガスが吸着した前記吸着剤を保持する前記吸着容器内を排気することにより、前記吸着容器内のガスの一部を排出する工程をさらに備える、請求項1に記載のオゾンガスの濃縮方法。
  3. 前記吸着容器内のガスの一部を排出する工程は、オゾンガスが吸着した前記吸着剤を保持する前記吸着容器と大気とを連通することにより、前記吸着容器内のガスの一部を排出する工程を含む、請求項2に記載のオゾンガスの濃縮方法。
  4. 前記吸着容器内のガスの一部を排出する工程は、オゾンガスが吸着した前記吸着剤を保持する前記吸着容器内のガスの一部を前記濃縮容器に到達させることなく、前記吸着容器内の圧力が−80kPa・G以下となるように排気する工程を含む、請求項2に記載のオゾンガスの濃縮方法。
  5. 複数の前記吸着容器を用いて実施される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のオゾンガスの濃縮方法。
  6. 前記吸着容器内のガスの一部を排出する工程は、オゾンガスが吸着した前記吸着剤を保持する前記複数の吸着容器のうち第1の吸着容器と、前記複数の吸着容器のうち第2の吸着容器とを連通させて、前記第1の吸着容器内のガスの一部を排出する工程を含む、請求項5に記載のオゾンガスの濃縮方法。
  7. 複数の前記濃縮容器を用いて実施される、請求項1〜6のいずれか1項に記載のオゾンガスの濃縮方法。
  8. 前記濃縮容器内に前記濃縮混合ガスを導入する工程は、前記吸着容器を加熱することなく実施される、請求項1〜7のいずれか1項に記載のオゾンガスの濃縮方法。
  9. オゾンガスを含む原料混合ガスが導入されることによりオゾンガスを吸着する吸着剤を保持する吸着容器と、
    前記吸着容器に接続される濃縮容器と、
    前記濃縮容器に接続され、前記濃縮容器内を減圧可能な減圧装置と、
    前記吸着容器と前記濃縮容器とが連通せず、かつ前記濃縮容器内が前記減圧装置によって減圧される状態と、前記吸着容器と前記濃縮容器とが連通し、かつ前記濃縮容器内が前記減圧装置によって減圧されない状態であって、前記濃縮容器内と前記吸着容器内との圧力差により前記吸着剤に吸着したオゾンガスを脱着させて前記濃縮容器内に搬送することにより、前記濃縮容器内に前記原料混合ガスよりもオゾンガスの濃度が高い濃縮混合ガスを導入する状態とを切り替える流路制御装置と、を備える、オゾンガスの濃縮装置。
  10. 前記吸着容器に接続され、前記吸着容器内のガスを前記濃縮容器に到達させることなく排気する排気路をさらに備える、請求項9に記載のオゾンガスの濃縮装置。
  11. 複数の前記吸着容器を備える、請求項9または10に記載のオゾンガスの濃縮装置。
  12. 複数の前記濃縮容器を備える、請求項9〜11のいずれか1項に記載のオゾンガスの濃縮装置。
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