JP6861289B2 - アルキレンカーボネート製造用触媒、その製造方法、並びに前記触媒を用いたアルキレンカーボネートの製造方法及び装置 - Google Patents

アルキレンカーボネート製造用触媒、その製造方法、並びに前記触媒を用いたアルキレンカーボネートの製造方法及び装置 Download PDF

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Description

本明細書は、アルキレンカーボネート製造用触媒、その製造方法、並びに前記触媒を用いたアルキレンカーボネートの製造方法及び装置に関する。
本発明を支援した国家研究開発事業
本研究は、未来創造科学部の支援の下、韓国研究財団主観の新技術融合型成長動力事業として行われたものであって、研究課題名は‘Ortho−para水素変換分析技術開発’である(研究期間:2015.7.1〜2016.6.30)。
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのアルキレンカーボネートは、産業工程で溶媒や希釈剤として広く用いられており、化粧品原料物質や二次電池電解質としても用いられている。また、アルキレンオキサイドからアルキレングリコールの製造の際に中間体として使用可能であることから、最近、アルキレンカーボネートについての関心が増大しつつある。
従来、アルキレンカーボネートの製造には、エチレングリコール(ethylene glycol)とホスゲン(COCl2)とを反応させる方法が用いられていた。この反応は室温で無触媒で進められる。しかし、原料物質であるホスゲンの猛毒性や環境汚染物質である塩化水素の副成という問題などのため、最近では、主にアルキレンオキサイドと二酸化炭素とを反応させる工程が用いられている。
しかし、アルキレンオキサイドと二酸化炭素とを反応させてアルキレンカーボネートを製造する反応工程は、室温で無触媒で進められるホスゲン工程とは異なり、高温・高圧下での反応が要求されるため、原料であるアルキレンオキサイドが分解又は重合して副生物が多量生成されるという問題とともに爆発の危険性もある。
これらの問題点を解決するために多様な触媒が開発され、低温・低圧で反応させる研究が行なわれてきた。
例えば、日本特開平9−67365号では、触媒としてKIを用いる方法を記述しており、また、日本特開昭59−13776号では、トリブチルホスホニウムヨージド(tributyl methylphosphonium iodide)及びテトラアルキルホスホニウムハライド(tetraalkyl phosphonium halide)を用いる方法を記述している。
また、日本特開平9−235252号には、末端基に四級ホスホニウムハライドを有しているポリスチレン共重合高分子を用いる方法が開示されている。当該文献では、反応温度を100〜170℃で1〜5時間反応させたとき、収率が50〜95%に達すると記述されている。
しかし、これらの触媒はイオン性液体で非常に高価のものであり、実際に商用化された均一系触媒を用いる工程では無機ハライド触媒を用いており、反応温度180℃、圧力100気圧、反応時間8時間以上を要し、且つ原料である二酸化炭素及びアルキレンオキサイドの水分含量を数百ppm以下に調節する必要があるなどの問題点を持っている。
また、無機ハライド物質は反応物と生成物に溶解される均一系(homogeneous)触媒であるため、生成物と触媒とを分離するために真空蒸留し、しかも、分離された触媒はリサイクルが不可能であるため廃棄するようになる。
さらに、日本特開平7−206846号では、イオン交換樹脂を用いる方法としてイオン交換樹脂にCsOH、RbOH、アンモニウムハライドを置換させた触媒を用いる方法を開示している。
また、アメリカ特許第4,233,221号では、ダウエックス(Dowex)とアンバーライト(Amberlite)系のイオン交換樹脂を用いる方法を記述している。しかし、この方法ではアルキレンカーボネートの収率が30〜80%程度に過ぎないという実情である。
前述した触媒の他、アメリカ特許第5,283,356号では、Co、Cr、Fe、Mn、Ni、Ti、V、Zrなどを含むフタロシアニン(phthalocyanine)を触媒として用いる方法を開示しており、また、日本特開平7−206547号では、ヘテロポリ酸(heteropoly acid)の水素イオンの代わりにルビジウム(Rb)又はセシウム(Cs)イオンを置換する触媒を用いる方法を提示している。しかし、両者の場合、いずれも高価の触媒を必要とし、反応温度は120〜180℃と温和な条件であるが、収率が30〜90%と充分ではない実情である。
以上のように、従来技術による方法でアルキレンカーボネートを量産するためには、高い温度と圧力、長い反応時間、原料の水分除去などの反応条件がややこしいだけでなく、選択性や収率が低いという問題点がある。
また、従来技術の触媒の大半は熱安定性に劣っており、高温の反応又は蒸留精製過程で一部分解してハライドイオンを生成し、生成されたハライドイオンがアルキレンオキサイドと反応してハライド系副生物を生成する原因を提供したりもする。
一方、より温和な条件で反応を進めるために改善された触媒として、マンガンハライド(MnX2、X=Cl、Br、I)及びアルカリ金属ハライドからなる触媒(アメリカ特許第6,160,130号)と、インジウムと鉛ハライド、アルカリ金属ハライド(アメリカ特許第6,156,909号)からなる触媒などがあるが、いずれも均一系触媒であるため、触媒の回収及び再使用に問題点がある。
日本特開平9−67365号 日本特開昭59−13776号 日本特開平9−235252号 アメリカ特許第2,773,070号 日本特開平7−206846号 アメリカ特許第4,233,221号 アメリカ特許第5,283,356号 日本特開平7−206547号 アメリカ特許第6,160,130号 アメリカ特許第6,156,909号
本発明の例示的な具現例では、一側面において、アルキレンオキサイドと二酸化炭素との反応を促進することで、低温及び低圧の温和な反応条件において短時間且つ高い収率でアルキレンカーボネートを製造することができるアルキレンカーボネート製造用触媒、その製造方法、並びに前記触媒を用いたアルキレンカーボネートの製造方法及び装置を提供することをその目的とする。
本発明の例示的な具現例では、他の一側面において、耐久性に優れ、且つ触媒の回収及び再使用に有利であり、触媒を繰り返し再使用しても収率を保持することができるアルキレンカーボネート製造用触媒、その製造方法、並びに前記触媒を用いたアルキレンカーボネートの製造方法及び装置を製造する方法を提供することをその目的とする。
本発明の例示的な具現例では、アルキレンカーボネート製造用触媒であって、カルボニル基(−C=O−)又はエステル基(−COO−);及びハライド、アミン基(−NH2)、ヒドロキシ基(−OH)をいずれも含むアルキレンカーボネート製造用触媒を提供する。
本発明の例示的な具現例では、他の一側面において、アルキレンカーボネート製造用触媒の製造方法であって、ハライド、アミン基、ヒドロキシ基を含む化合物をカルボン酸前駆体(又はエステル前駆体)と反応させる段階;を含むアルキレンカーボネート製造用触媒の製造方法を提供する。
本発明の例示的な具現例では、さらに、前記アルキレンカーボネート製造用触媒の下でアルキレンオキサイドと二酸化炭素とを反応させてアルキレンカーボネートを製造するアルキレンカーボネートの製造方法及び装置を提供する。
本発明の例示的な具現例によれば、アルキレンオキサイドと二酸化炭素との反応を促進することで、既存の触媒による反応条件に比べて低温、低圧での反応が可能であり且つ反応時間を短縮させることができ、高い収率でアルキレンカーボネートを得ることが可能である。
また、本発明の例示的な具現例による触媒は反応物と生成物に溶解しない不均一系(heterogeneous)触媒であって、反応後に生成物と触媒とを単純沈殿及びろ過にて分離可能であるため分離が容易であり、分離された触媒もリサイクルが可能であるため経済的な観点からも長所がある。また、触媒の耐久性が高く且つ触媒を繰り返し再使用しても触媒収率を保持することができる。
本発明の実施例1〜3で製造された触媒のFT−IR測定結果である。 本発明の実施例1において、4回の繰り返し実験のGC/MS分析結果である。図2は、第1回目の実験についての分析結果である。 本発明の実施例1において、4回の繰り返し実験のGC/MS分析結果である。図3は、第2回目の実験についての分析結果である。 本発明の実施例1において、4回の繰り返し実験のGC/MS分析結果である。図4は、第3回目の実験についての分析結果である。 本発明の実施例1において、4回の繰り返し実験のGC/MS分析結果である。図5は、第4回目の実験についての分析結果である。 本発明の実施例2において、1回の実験のGC/MS分析結果である。 本発明の実施例3において、1回の実験のGC/MS分析結果である。
以下、本発明の例示的な具現例について詳しく説明することにする。
本明細書において、アルキル基は、直鎖状若しくは分岐状の炭化水素を意味し、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルなどが含まれるが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、アリール基は、芳香族基とヘテロ芳香族基及びそれらの部分的に還元された誘導体をすべて含むものであってよい。芳香族基は、5〜15角形からなる単環式又は縮合環式のものであり、ヘテロ芳香族基は、酸素、硫黄又は窒素を1つ以上含む芳香族基を意味する。
代表的なアリール基の例としては、フェニル、ベンジル、ナフチル、ピリジニル(pyridinyl)、フラニル(furanyl)、チオフェニル(thiophenyl)、インドリル(indolyl)、キノリニル(quinolinyl)、イミダゾリニル(imidazolinyl)、オキサゾリル(oxazolyl)、チアゾリル(thiazolyl)、テトラヒドロナフチルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書において、ハロアルキル基は1つ又はそれ以上の水素がハロゲンで置換されたアルキル基を意味し、例えば、トリフルオロメチル、クロロメチルなどを含むが、これらに限定されるものではない。
本発明の例示的な具現例では、アルキレンカーボネート製造用触媒であって、カルボニル基(−C=O−)又はエステル基(−COO−);アミン基(−NH2)、ヒドロキシ基(−OH)、ハライド成分をともに含む。該触媒においてカルボニル基(−C=O−)又はエステル基(−COO−)は、アミン基、ヒドロキシ基、ハライドのうちの1つ以上の化学結合を強くする役割をし、炭素、酸素、水素などの有機物鎖を長くすることで高温・高圧で触媒が溶け難くなるようにするため、該触媒が不均一系触媒特性を示すと判断される。すなわち、該触媒は不均一系触媒である。
このように、前記アルキレンカーボネート製造用触媒は、既存の触媒と異なり、触媒中にカルボニル基(−C=O−)又はエステル基(−COO−)の化学結合で固定化されたアミン基、ヒドロキシ基、ハライド物質が存在して、二酸化炭素の吸収促進、アルキレンオキサイド中の O−ringをopeningして二酸化炭素の添加反応を生じさせる。
また、触媒のエステル基(−COO−)又はカルボニル基(−C=O−)がアミン基、ヒドロキシ基、ハライドの化学結合を強くして、反応物及び生成物に触媒が溶解しないようにすることができるため、触媒反応性及び耐久性が向上され得る。
例示的な一具現例において、前記触媒は、FT−IRスペクトルで3200〜3600cm−1において−OHピークを示し、1630〜1680cm−1において−C=O−ピークを示し、1515〜1570cm−1において−C−N−Hピークを示し、1211〜1340cm−1において−C−O−ピークを示す。特に、前記触媒は、FT−IRスペクトルで3325cm−1において−OHピークを示し、1632cm−1において−C=O−ピークを示し、1558cm−1において−C−N−Hピークを示し、1335cm−1において−C−O−ピークを示す。
例示的な一具現例において、前記触媒は、下記の化学式1又は化学式2又は化学式3又は化学式4で表される触媒であってよい。
Figure 0006861289

Figure 0006861289

Figure 0006861289

Figure 0006861289
化学式1〜化学式4中、nは、それぞれ繰り返し単位である。
前記化学式1〜化学式4に見られるように、アルキレンカーボネート製造用触媒は、カルボニル基(−C=O−)又はエステル基(−COO−)を含み、さらに、アミン基、ヒドロキシ基(−OH)、ハライド成分を含む。
前記化学式1〜化学式4においてハライド(halide)は、F、Cl、Br又はIであり、エポキシド Oring opening及び二酸化炭素の添加反応効果が大きいという面から、好ましくは、Br又はI又はClである。
本発明の例示的な具現例では、他の一側面において、アルキレンカーボネート製造用触媒の製造方法であって、ハライド、アミン基、ヒドロキシ基をいずれも含む触媒化合物を重縮合反応前駆体であるカルボン酸前駆体(又は、エステル前駆体)と反応させる段階;を含むアルキレンカーボネート製造用触媒の製造方法を提供する。
例示的な一具現例において、前記方法は、アミン前駆体、アルデヒド前駆体、及びアンモニウムハライドからハライド、アミン基、ヒドロキシ基を含む触媒化合物を生成する段階;前記触媒化合物をカルボン酸前駆体(又は、エステル前駆体)と反応させて前記触媒化合物にカルボニル基又はエステル基を生成する段階;をさらに含んでいてよい。
例示的な一具現例において、アミン前駆体は、尿素(urea)、メラミン(melamine)、ジシアンジアミド(dicyandiamide)、シアンアミド(cyanamide)、グアニジン(guanidine)、ビグアニジン(biguanidine)、グアニル尿素(guanylurea)、多環グアニジン(polycyclic guanidine)などが含まれた1種以上の物質が用いられてよい。
例示的な一具現例において、アルデヒド前駆体としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、グルタルアルデヒド(glutaraldehyde)、グリオキサール(glyoxal)、マロンジアルデヒド(malondialdehyde)、コハク酸ジアルデヒド(succindialdehyde)、フタルアルデヒド(phthalaldehyde)などのアルデヒド類と知られた1種以上の物質が用いられてよい。
例示的な一具現例において、アンモニウムハライドとしては、例えば、NH4I、NH4Br、NH4Clなどから選ばれる1種以上が用いられてよい。
例示的な一具現例において、前記カルボン酸前駆体(又は、エステル前駆体)は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、n−吉草酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、ポリアクリル酸(polyacrylic acid、PAA)、酸化グラフェン(graphene oxide)、アルギン酸(alginic acid)などのカルボキシル基を含む物質から選ばれる1種以上であってよい。
本発明の例示的な具現例では、また、前記アルキレンカーボネート製造用触媒の下でアルキレンオキサイドと二酸化炭素とを反応させてアルキレンカーボネートを製造するアルキレンカーボネートの製造方法を提供する。
本発明の例示的な具現例では、さらに、アルキレンオキサイドと二酸化炭素とを反応させてアルキレンカーボネートを製造するアルキレンカーボネートの製造装置であって、前記触媒を含む装置を提供する。
例示的な一具現例において、前記アルキレンオキサイドは、下記の化学式5で表されるものであってよく、アルキレンカーボネートは、下記の化学式6で表される化合物であってよい。
Figure 0006861289

Figure 0006861289
前記化学式5及び化学式6中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロアルキル基又はアリール基であってよく、結合されている炭素原子とともに六角形環を形成していてよい。
例示的な一具現例において、前記化学式5で表されるアルキレンオキサイドは、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エピクロロヒドリン、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、シクロへキシレンオキサイドなどを含むが、これらに限定されるものではない。
例示的な一具現例において、前記触媒の使用量は、アルキレンオキサイド100重量に対し、好ましくは、0.0001〜20重量部、より好ましくは、0.1〜5重量部で用いられてよい。0.0001重量部未満である場合は、反応速度が遅くなりすぎることがあり、また、20重量部を超える場合は、さらなる反応速度や選択性の向上が得られないことがあるため経済的利得がない。
例示的な一具現例において、前記反応の反応温度は、40〜150℃又は80〜150℃であってよい。反応温度が低すぎると、反応速度が遅くなることがあり、また、反応温度が高すぎると、アルキレンオキサイドが自己高分子化反応(self−polymerization)を引き起こすため反応選択性が低下することがある。
例示的な一具現例において、前記反応の反応圧力は10〜30気圧である。反応圧力が10気圧未満になると、反応速度が遅くなることがあり、また、30気圧を超えると、さらなる反応速度の向上効果が得られないだけでなく、装置コストの過多所要につながることがある。
例示的な一具現例において、前記反応の収率は90〜99%である。
例示的な一具現例において、前記反応の反応時間は3〜5時間である。
例示的な一具現例において、前記反応の際に反応溶媒を用い、反応溶媒としては、生成物と同一のアルキレンカーボネートを用いてよい。その理由は、反応物であるアルキレンオキサイドが反応性が高くて爆発危険性があるため、生成物である安定したアルキレンカーボネートを混合することで工程安全性を向上させることができるからである。
以下、本発明の具現例に係る具体的な実施例についてより詳細に説明する。なお、本発明が下記の実施例によって限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲内で種々の形態の実施例が具現でき、下記の実施例は単に本発明の開示を完全にさせるとともに当業界で通常の知識を有する者にとって発明の実施が容易にできるようにするためのものであることが理解できるであろう。
実施例1
新規な触媒の製造例1
温度計、還流冷却器、及び滴下装置が設けられた三口フラスコに、ビグアニジン5g、ヨウ化アンモニウム2.2gと50% グルタルアルデヒド5.2gを入れ、反応温度75℃、pH3で1時間撹拌する。滴下装置にて50% グルタルアルデヒド5.2gをさらに加え、20% 塩酸溶液でpH4.0に調節してから12時間反応させる。
還流装置が取り付けられた100mL二口フラスコに、前記した方法によって合成された触媒前駆物質1.5gと蒸留水50g、ポリアクリル酸0.5gを充填し、60℃で撹拌しながら2時間反応を進めた。
反応後、水はロータリーエバポレータ(Rotary Evaporator)を用いて減圧下で除去し、カルボニル基を含む新規な触媒粉末(化学式1)を合成した。
実施例2
新規な触媒の製造例2
温度計、還流冷却器、及び滴下装置が設けられた三口フラスコに、尿素3.6g、ヨウ化アンモニウム2.2gとグリオキサール(glyoxal)3.8g、ジエチレントリアミン0.05gを入れ、反応温度75℃、pH3で1時間撹拌する。滴下装置にてグリオキサール3.8gをさらに加え、20% 塩酸溶液でpH4.0に調節してから12時間反応させる。
還流装置が取り付けられた100mL二口フラスコに、前記した方法によって合成された触媒前駆物質1.5gと蒸留水50g、酸化グラフェン0.5gを充填し、60℃で撹拌しながら2時間反応を進めた。
反応後、水はロータリーエバポレータ(Rotary Evaporator)を用いて減圧下で除去し、カルボニル基を含む新規な触媒粉末(化学式2)を合成した。
実施例3
新規な触媒の製造例3
温度計、還流冷却器、及び滴下装置が設けられた三口フラスコに、ジシアンジアミド2.8g、臭化アンモニウム1.9gとコハク酸ジアルデヒド(succindialdehyde)4.5g、ジエチレントリアミン0.05gを入れ、反応温度75℃、pH3で1時間撹拌する。滴下装置にてコハク酸ジアルデヒド(succindialdehyde)4.5gをさらに加え、20% 塩酸溶液でpH4.0に調節してから12時間反応させる。
還流装置が取り付けられた100mL二口フラスコに、前記した方法によって合成された触媒前駆物質1.5gと蒸留水50g、プロピオン酸0.5gを充填し、60℃で撹拌しながら2時間反応を進めた。
反応後、水はロータリーエバポレータ(Rotary Evaporator)を用いて減圧下で除去し、カルボニル基を含む新規な触媒粉末(化学式3)を合成した。
実施例4
新規な触媒の製造例4
温度計、還流冷却器、及び滴下装置が設けられた三口フラスコに、尿素3.6g、ヨウ化アンモニウム2.2gと35% ホルムアルデヒド5.0g、ジエチレントリアミン0.05gを入れ、反応温度75℃、pH3で1時間撹拌する。滴下装置にて35% ホルムアルデヒド5.0gをさらに加え、20% 塩酸溶液でpH4.0に調節してから12時間反応させる。
還流装置が取り付けられた100mL二口フラスコに、前記した方法によって合成された触媒前駆物質1.5gと蒸留水50g、ポリアクリル酸0.5g(又は、酸化グラフェン0.5g)を充填し、60℃で撹拌しながら2時間反応を進めた。
反応後、水はロータリーエバポレータ(Rotary Evaporator)を用いて減圧下で除去し、エステル基を含む新規な触媒粉末(化学式4)を合成した。
図1は、本発明の実施例1〜3で製造された触媒のFT−IR測定結果である。
図1のFT−IR測定結果から、製造された触媒は、−NH2、C=N、−OH、−COO−、−C−N−H、−C−O−などが確認された。また、−C=O−からカルボニル基の存在を確認することができた。
アルキレンカーボネートの製造
100mL高圧反応器に、反応物であるプロピレンオキサイド(PO、10g、0.17mol)と実施例1で得られた新規な触媒(0.2g)を充填した後、二酸化炭素(CO2)で満たして温度を130℃に上げる。
再び二酸化炭素を加え、反応器の圧力が20気圧になるようにした。4時間反応させてから反応器を室温で冷却し、触媒を回収して、80℃で12時間乾燥した後、重さを測定し、触媒を4回繰り返し再使用した。
図2〜5は、本発明の実施例1において、4回の繰り返し実験のGC/MS分析結果である。図2が第1回目、図3が第2回目、図4が第3回目、図5が第4回目の実験についての分析結果である。
図2〜5から分かるように、GC/MSによる生成物質の分析結果、4回の実験結果ともに、プロピレンカーボネートの収率は99.9%であって(PO→PC収率99.9%保持)、ハライド系不純物は生成されなかった。参考までに、ここで、収率は次の式にて求められる。
収率(%)=(アルキレンカーボネートの生成モル数/原料アルキレンオキサイドのモル数)×100
同様に、実施例2及び3の触媒を用いて、1回のアルキレンカーボネート製造実験を行った。図6は、本発明の実施例2において、1回実験のGC/MS分析結果である。図7は、本発明の実施例3において、1回実験のGC/MS分析結果である。図6及び7でも図2〜5と同様に、ハライド系不純物が生成されることなく99.9%の高い収率を得ることができた。
このように、本発明の例示的な具現例の触媒を用いる場合、既存の触媒による反応条件に比べて低温、低圧で反応が可能であり且つ反応時間を短縮することができ、高い収率でアルキレンカーボネートを得ることが可能である。また、触媒の耐久性を向上することができ、繰り返し再使用しても高い触媒収率を保持することができる。
アルキレンカーボネート製造用触媒、その製造方法、並びに前記触媒を用いたアルキレンカーボネートの製造方法及び装置が提供される。当該触媒は、既存の触媒による反応条件に比べて低温、低圧で反応が可能であり且つ反応時間を短縮させることができ、高い収率でアルキレンカーボネートを得ることが可能である。また、触媒の耐久性を向上することができるのみならず、生成物との分離が容易であることから再使用が可能であり、触媒を繰り返し再使用しても触媒収率を保持することができる。

Claims (18)

  1. アルキレンカーボネート製造用触媒であって、
    カルボニル基(−C=O−)又はエステル基(−COO−);アミン基(−NH2)、ヒドロキシ基(−OH)、ハライドを含み、
    前記触媒は、FT−IRスペクトルで3200〜3600cm −1 において−OHピークを示し、1630〜1680cm −1 において−C=O−ピークを示し、1515〜1570cm −1 において−C−N−Hピークを示し、1211〜1340cm −1 において−C−O−ピークを示すことを特徴とするアルキレンカーボネート製造用触媒。
  2. アルキレンカーボネート製造用触媒であって、
    前記触媒は、次の化学式1〜化学式4のいずれか一つで表されることを特徴とするアルキレンカーボネート製造用触媒。
    Figure 0006861289

    Figure 0006861289

    Figure 0006861289

    Figure 0006861289

    (前記化学式1〜化学式4中、nは繰り返し単位である。)
  3. 前記ハライド(halide)は、Br又はI又はClであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のアルキレンカーボネート製造用触媒。
  4. 請求項1又は2に記載のアルキレンカーボネート製造用触媒の製造方法であって、
    ハライド、アミン基、ヒドロキシ基を含む触媒化合物をカルボン酸前駆体と反応させる段階;を含むことを特徴とする、アルキレンカーボネート製造用触媒の製造方法。
  5. 当該方法は、アミン前駆体、アルデヒド前駆体、及びアンモニウムハライドからハライド、アミン基、ヒドロキシ基を含む触媒化合物を生成する段階;及び
    前記触媒化合物をカルボン酸前駆体と反応させて前記触媒化合物にカルボニル基(−C=O−)又はエステル基(−COO−)を生成する段階;を含むことを特徴とする、請求項4に記載のアルキレンカーボネート製造用触媒の製造方法。
  6. アルキレンカーボネート製造用触媒の製造方法であって、
    アミン前駆体、アルデヒド前駆体、及びアンモニウムハライドからハライド、アミン基、ヒドロキシ基を含む触媒化合物を生成する段階;及び
    前記触媒化合物をカルボン酸前駆体と反応させて前記触媒化合物にカルボニル基(−C=O−)又はエステル基(−COO−)を生成する段階;を含み、
    前記アミン前駆体は、尿素(urea)、メラミン(melamine)、ジシアンジアミド(dicyandiamide)、シアンアミド(cyanamide)、グアニジン(guanidine)、ビグアニジン(biguanidine)、グアニル尿素(guanylurea)、多環グアニジン(polycyclic guanidine)からなる群より選ばれる一つ以上であることを特徴とする、アルキレンカーボネート製造用触媒の製造方法。
  7. アルキレンカーボネート製造用触媒の製造方法であって、
    アミン前駆体、アルデヒド前駆体、及びアンモニウムハライドからハライド、アミン基、ヒドロキシ基を含む触媒化合物を生成する段階;及び
    前記触媒化合物をカルボン酸前駆体と反応させて前記触媒化合物にカルボニル基(−C=O−)又はエステル基(−COO−)を生成する段階;を含み、
    前記アルデヒド前駆体は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、グルタルアルデヒド(glutaraldehyde)、グリオキサール(glyoxal)、マロンジアルデヒド(malondialdehyde)、コハク酸ジアルデヒド(succindialdehyde)、フタルアルデヒド(phthalaldehyde)からなる群より選ばれる一つ以上であることを特徴とする、アルキレンカーボネート製造用触媒の製造方法。
  8. 前記アンモニウムハライドは、NH4I、NH4Br、NH4Clからなる群より選ばれる一つ以上であることを特徴とする、請求項5〜7のいずれか一項に記載のアルキレンカーボネート製造用触媒の製造方法。
  9. 前記カルボン酸前駆体は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、n−吉草酸、ヘキサン、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、ポリアクリル酸(polyacrylic acid、PAA)、酸化グラフェン(graphene oxide)、アルギン酸(alginic acid)からなる群より選ばれる一つ以上であることを特徴とする、請求項5〜8のいずれか一項に記載のアルキレンカーボネート製造用触媒の製造方法。
  10. 請求項1又は2に記載のアルキレンカーボネート製造用触媒の下でアルキレンオキサイドと二酸化炭素とを反応させてアルキレンカーボネートを製造することを特徴とするアルキレンカーボネートの製造方法。
  11. アルキレンオキサイドは下記の化学式5で表されるものであり、アルキレンカーボネートは下記の化学式6で表される化合物であることを特徴とする、請求項10に記載のアルキレンカーボネートの製造方法。
    Figure 0006861289

    Figure 0006861289

    (前記化学式5及び化学式6中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロアルキル基又はアリール基であってよく、結合されている炭素原子とともに六角形環を形成していてよい。)
  12. 前記触媒の使用量は、アルキレンオキサイド100重量に対し、0.0001〜20重量部であることを特徴とする、請求項10又は11に記載のアルキレンカーボネートの製造方法。
  13. 前記反応の反応温度は、40〜150℃であることを特徴とする、請求項10〜12のいずれか一項に記載のアルキレンカーボネートの製造方法。
  14. 前記反応の反応圧力は、10〜30気圧であることを特徴とする、請求項10〜13のいずれか一項に記載のアルキレンカーボネートの製造方法。
  15. 前記反応の反応時間は、3〜5時間であることを特徴とする、請求項10〜14のいずれか一項に記載のアルキレンカーボネートの製造方法。
  16. 前記反応の収率は、90〜99%であることを特徴とする、請求項10〜15のいずれか一項に記載のアルキレンカーボネートの製造方法。
  17. 前記反応の際に反応溶媒を用い、反応溶媒としては、生成物と同一のアルキレンカーボネートを用いることを特徴とする、請求項10〜16のいずれか一項に記載のアルキレンカーボネートの製造方法。
  18. アルキレンオキサイドと二酸化炭素とを反応させてアルキレンカーボネートを製造するアルキレンカーボネートの製造装置であって、
    請求項1又は2に記載のアルキレンカーボネート製造用触媒を含むことを特徴とする、アルキレンカーボネートの製造装置。
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