JP6856123B2 - 鋳型高さ変更ユニット、抜枠造型機、及び、鋳型高さ変更方法 - Google Patents

鋳型高さ変更ユニット、抜枠造型機、及び、鋳型高さ変更方法 Download PDF

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Description

本開示は、鋳型高さ変更ユニット、抜枠造型機、及び、鋳型高さ変更方法に関する。
特許文献1は、鋳枠を有しない無枠式の鋳型を造型する抜枠造型機を開示する。この造型機は、模型が設置されるマッチプレートを狭持する一組の上鋳枠及び下鋳枠と、盛枠と、鋳型砂を供給する供給機構と、鋳型砂を圧縮するスクイズ機構とを備える。造型機は、下鋳枠及び盛枠を上鋳枠へ近づけ、上鋳枠及び下鋳枠でマッチプレートを挟み込ませる。この状態で、造型機は、供給機構を動作させることにより、上鋳枠、下鋳枠及び盛枠により形成された上下の造型空間へ鋳型砂を供給させる。造型機は、スクイズ機構を動作させることにより、上下の造型空間の鋳型砂を圧縮させる。上記工程を経て、上鋳型及び下鋳型が同時に造型される。
特許第5168743号公報
特許文献1記載の抜枠造型機において造型できる鋳型の高さ(厚み)は、一種類のみである。鋳型の高さを製品の高さに応じて変更することができれば、使用する鋳型砂の使用量を最適化することができる。このため、本技術分野では、鋳型高さを変更可能な鋳型高さ変更ユニット、抜枠造型機、及び、鋳型高さ変更方法が望まれている。
本開示の一側面は、抜枠造型機に用いられる鋳型高さ変更ユニットである。抜枠造型機は、上鋳枠と、上鋳枠とともにマッチプレートを狭持可能な下鋳枠と、下鋳枠に連結可能な盛枠と、上鋳枠に入出可能な第1スクイズボードと、盛枠に入出可能な第2スクイズボードと、盛枠を第2スクイズボードに対して相対的に移動させる盛枠シリンダと、盛枠、第2スクイズボード及び盛枠シリンダを一体的に移動させるスクイズシリンダと、盛枠シリンダ及びスクイズシリンダを制御する制御部と、を有する。鋳型高さ変更ユニットは、盛枠シリンダのストローク長を所定の長さに制限するストッパ部を備える。
この鋳型高さ変更ユニットが対象とする抜枠造型機において、第2スクイズボード及び盛枠シリンダは一体的に動作する。そして、ストッパ部により、盛枠シリンダのストローク長が所定の長さに制限される。盛枠シリンダのストローク長がストッパ部により制限されることにより、第2スクイズボードに対する盛枠の上昇距離(下鋳枠に向かって盛枠が移動可能な距離)が短くなる。これにより盛枠シリンダのストローク長を制限しない場合と比べて、マッチプレート、下鋳枠、盛枠、及び第2スクイズボードで画成する下鋳型の造型空間の高さが低くなる。これにより、盛枠シリンダのストローク長を制限しない場合と比べて、高さの低い鋳型が造型される。このように、この鋳型高さ変更ユニットは、ストッパ部を用いて鋳型高さを変更することができる。
一実施形態において、ストッパ部は、第1端部及び第2端部を有し、第1端部が盛枠に固定され、盛枠シリンダを支持するフレームに形成された貫通孔に挿入される棒状部材と、棒状部材の第2端部に取り付けられ、盛枠がフレームから離間する方向に移動したときにフレームに突き当てられる当接部材と、を有してもよい。
このように構成した場合、棒状部材は盛枠とともに上昇する。そして、盛枠が棒状部材の長さ以上に上昇したとき、棒状部材の第2端部に取り付けられた当接部材がフレームに突き当てられる。このように、当接部材がフレームに当接することにより、ストッパ部は、盛枠シリンダのストローク長を所定の長さに制限することができる。
一実施形態において、盛枠がフレームに最も近接する最近接位置に位置したときにおけるフレームから棒状部材の当接部材までの長さは、盛枠シリンダのストローク長よりも短くてもよい。このように構成した場合、ストッパ部は、ストローク長を制限することができる。
一実施形態において、盛枠シリンダはエアシリンダであってもよい。エアシリンダは、ストロークの途中で正確に停止することが難しい。鋳型高さ変更ユニットは、ストッパ部材を用いることで、エアシリンダのストロークの途中であっても、正確に停止することができる。
一実施形態において、鋳型高さ変更ユニットは、制御部に接続され、盛枠シリンダが所定の長さまで伸びたことを検出する位置検出センサを備えてもよい。このように構成した場合、位置検出センサは、盛枠がストッパ部によって制限された位置まで移動したことを検出することができる。
一実施形態において、鋳型高さ変更ユニットは、第1スクイズボードにおけるマッチプレートに対向する主面に取り付けられるスペーサ部材を備えてもよい。このように構成した場合、マッチプレート、上鋳枠及び第1スクイズボードで画成する上鋳型の造型空間の高さが低くなる。これにより、スペーサ部材を設けない場合と比べて、高さの低い鋳型が造型される。このように、この鋳型高さ変更ユニットは、鋳型高さを変更することができる。
一実施形態において、スペーサ部材の材料は樹脂であってもよい。このように構成した場合、変形しにくく取り付け容易なスペーサ部材が提供される。
一実施形態において、スペーサ部材は、第1スクイズボードにネジによって固定されてもよい。スペーサ部材がネジを用いて固定可能とされることにより、作業員は鋳型高さの調整を簡易に行うことができる。
一実施形態において、スペーサ部材は、第1スクイズボードに設けられたライナ取り付け用のネジ穴を利用して第1スクイズボードに固定されてもよい。このように構成した場合、作業員は抜枠造型機に変更を加えることなくスペーサ部材を取り付けることができる。
本開示の他の側面に係る抜枠造型機は、上鋳枠と、上鋳枠とともにマッチプレートを狭持可能な下鋳枠と、下鋳枠に連結可能な盛枠と、上鋳枠に入出可能な第1スクイズボードと、盛枠に入出可能な第2スクイズボードと、盛枠を第2スクイズボードに対して相対的に移動させる盛枠シリンダと、盛枠、第2スクイズボード及び盛枠シリンダを一体的に移動させるスクイズシリンダと、盛枠シリンダ及びスクイズシリンダを制御する制御部と、盛枠シリンダのストローク長を所定の長さに制限するストッパ部と、を備える。
この抜枠造型機においては、第2スクイズボード及び盛枠シリンダは一体的に動作する。そして、ストッパ部により、盛枠シリンダのストローク長が所定の長さに制限される。盛枠シリンダのストローク長がストッパ部により制限されることにより、第2スクイズボードに対する盛枠の上昇距離(下鋳枠に向かって盛枠が移動可能な距離)が短くなる。これにより盛枠シリンダのストローク長を制限しない場合と比べて、マッチプレート、下鋳枠、盛枠、及び第2スクイズボードで画成する下鋳型の造型空間の高さが低くなる。これにより、盛枠シリンダのストローク長を制限しない場合と比べて、高さの低い鋳型が造型される。このように、この抜枠造型機は、鋳型高さを変更することができる。
一実施形態において、ストッパ部は、第1端部及び第2端部を有し、第1端部が盛枠に固定され、盛枠シリンダを支持するフレームに形成された貫通孔に挿入される棒状部材と、棒状部材の第2端部に取り付けられ、盛枠がフレームから離間する方向に移動したときにフレームに突き当てられる当接部材と、を有してもよい。
このように構成した場合、棒状部材は盛枠とともに上昇する。そして、盛枠が棒状部材の長さ以上に上昇したとき、棒状部材の第2端部に取り付けられた当接部材がフレームに付け当てられる。このように、当接部材がフレームに当接することにより、ストッパ部は、盛枠シリンダのストローク長を所定の長さに制限することができる。
一実施形態において、盛枠がフレームに最も近接する最近接位置に位置したときにおけるフレームから棒状部材の当接部材までの長さは、盛枠シリンダのストローク長よりも短くてもよい。このように構成した場合、ストッパ部は、ストローク長を制限することができる。
一実施形態において、盛枠シリンダはエアシリンダであってもよい。エアシリンダは、ストロークの途中で正確に停止することが難しい。鋳型高さ変更ユニットは、ストッパ部材を用いることで、エアシリンダのストロークの途中であっても、正確に停止することができる。
一実施形態において、抜枠造型機は、制御部に接続され、盛枠シリンダが所定の長さまで伸びたことを検出する位置検出センサを備えてもよい。このように構成した場合、位置検出センサは、盛枠がストッパ部によって制限された位置まで移動したことを検出することができる。
一実施形態において、抜枠造型機は、第1スクイズボードにおけるマッチプレートに対向する主面に取り付けられるスペーサ部材を備えてもよい。このように構成した場合、マッチプレート、上鋳枠及び第1スクイズボードで画成する上鋳型の造型空間の高さが低くなる。これにより、スペーサ部材を設けない場合と比べて、高さの低い鋳型が造型される。このように、この鋳型高さ変更ユニットは、鋳型高さを変更することができる。
一実施形態において、スペーサ部材の材料は樹脂であってもよい。このように構成した場合、変形しにくく取り付け容易なスペーサ部材が提供される。
一実施形態において、スペーサ部材は、第1スクイズボードにネジによって固定されてもよい。スペーサ部材がネジを用いて固定可能とされることにより、作業員は鋳型高さの調整を簡易に行うことができる。
一実施形態において、スペーサ部材は、第1スクイズボードに設けられたライナ取り付け用のネジ穴を利用して第1スクイズボードに固定されてもよい。このように構成した場合、作業員は抜枠造型機に変更を加えることなくスペーサ部材を取り付けることができる。
一実施形態において、抜枠造型機は、制御部に接続され、盛枠シリンダのストローク長を制限せずに造型する第1モードと、ストッパ部により盛枠シリンダのストローク長が制限された状態で造型する第2モードと、の何れかを選択可能な入力部を備えてもよい。このように構成した場合、入力部は、作業員によるモードの切り替え操作を受け付けることができる。
一実施形態において、第2モードは、第1スクイズボードにおけるマッチプレートに対向する主面に取り付けられるスペーサ部材をさらに用いて造型してもよい。このように、第2モードにおいて、上鋳型及び下鋳型の両方の厚さを薄く変更してもよい。
本開示のさらに他の側面に係る抜枠造型機は、上鋳枠と、上鋳枠とともにマッチプレートを狭持可能な下鋳枠と、下鋳枠に連結可能な盛枠と、上鋳枠に入出可能な第1スクイズボードと、盛枠に入出可能な第2スクイズボードと、盛枠を第2スクイズボードに対して相対的に移動させる盛枠シリンダと、盛枠、第2スクイズボード及び盛枠シリンダを一体的に移動させるスクイズシリンダと、盛枠シリンダ及びスクイズシリンダを制御する制御部と、制御部に接続され、盛枠シリンダが第1長さまで伸びたことを検出する第1位置検出センサと、制御部に接続され、盛枠シリンダが第1長さよりも短い第2長さまで伸びたことを検出する第2位置検出センサと、を備え、制御部は、第1位置検出センサの検出結果に基づいて第1長さまで伸びるように盛枠シリンダを動作させる第1動作モードと、第2位置検出センサの検出結果に基づいて第2長さまで伸びるように盛枠シリンダを動作させる第2動作モードと、を切り替え可能に構成される。
この抜枠造型機では、第1位置検出センサにより盛枠シリンダが第1長さまで伸びたことが検出され、第2位置検出センサにより盛枠シリンダが第2長さまで伸びたことが検出される。そして、制御部により、盛枠シリンダが第1長さまで伸びるように動作する第1モードと、盛枠シリンダが第2長さまで伸びるように動作する第2モードとが切り替えられる。このように、この抜枠造型機は、位置検出センサを用いて、鋳型高さを変更することができる。
本開示のさらに他の側面は、抜枠造型機の鋳型高さを変更する方法である。抜枠造型機は、上鋳枠と、上鋳枠とともにマッチプレートを狭持可能な下鋳枠と、下鋳枠に連結可能な盛枠と、上鋳枠に入出可能な第1スクイズボードと、盛枠に入出可能な第2スクイズボードと、盛枠を第2スクイズボードに対して相対的に移動させる第1盛枠シリンダと、盛枠、第2スクイズボード及び盛枠シリンダを一体的に移動させるスクイズシリンダと、を有する。鋳型高さ変更方法は、第1盛枠シリンダのストローク長とは異なるストローク長を有する第2盛枠シリンダを用意するステップと、第1盛枠シリンダと第2盛枠シリンダとを交換するステップと、を有する。
この方法では、第1盛枠シリンダとは異なるストローク長を有する第2盛枠シリンダが予め用意される。そして、第1盛枠シリンダと第2盛枠シリンダとを交換することにより、鋳型高さを変更することができる。
本開示のさらに他の側面は、抜枠造型機の鋳型高さを変更する方法である。抜枠造型機は、上鋳枠と、上鋳枠とともにマッチプレートを狭持可能な下鋳枠と、下鋳枠に連結可能な盛枠と、上鋳枠に入出可能な第1スクイズボードと、盛枠に入出可能な第2スクイズボードと、盛枠を第2スクイズボードに対して相対的に移動させる第1盛枠シリンダと、盛枠、第2スクイズボード及び盛枠シリンダを一体的に移動させるスクイズシリンダと、を有する。鋳型高さ変更方法は、第1スクイズボードにおけるマッチプレートに対向する主面にスペーサ部材を取り付けるステップ、第1スクイズボードにおけるマッチプレートに対向する主面の反対側の主面にスペーサ部材を取り付けるステップ、及び、第1スクイズボードと第1スクイズボードの厚さとは異なる厚さを有する第3スクイズボードとを交換するステップの何れか1つのステップを有する。
この方法では、スペーサ部材が第1スクイズボードに取り付けられるか、又は、第1スクイズボードを、第1スクイズボードの厚さとは異なる厚さを有する第3スクイズボードとを交換するかによって、鋳型高さを変更することができる。
本開示の種々の側面及び実施形態によれば、鋳型高さを変更可能な鋳型高さ変更ユニット、抜枠造型機、及び、鋳型高さ変更方法が提供される。
実施形態に係る抜枠造型機の一例を示す正面図である。 図1の装置の側面図である。 図1の装置の下スクイズボード周辺の概略拡大図である。 図1の装置の上枠シリンダ周辺の概略拡大図である。 図1の装置の電気系統及び空油圧系統を示すブロック図である。 図1の装置の枠セットスクイズシリンダ駆動機構の空油圧回路図である。 造型方法を示すフローチャートである。 造型方法におけるパターンシャトルイン工程終了状態を示す図である。 造型方法における砂入れ工程終了状態を示す図である。 造型方法におけるスクイズ工程終了状態を示す図である。 造型方法における抜型(ドロー)工程終了状態を示す図である。 造型方法におけるパターンシャトルアウト工程終了状態を示す図である。 造型方法における鋳型合わせ工程終了状態を示す図である。 造型方法の抜枠工程において上鋳枠から上鋳型の抜き出す状態を示す図である。 造型方法における抜枠工程終了状態を示す図である。 実施形態に係るスペーサ部材の取り付け位置の一例を説明する図である。 実施形態に係るストッパ部の取り付け位置の一例を説明する図である。 実施形態に係るストッパ部の取り付け位置の一例を説明する図である。 実施形態に係るストッパ部により変更される造型空間の高さを説明する図である。 実施形態に係るストッパ部の他の例を説明する図である。 位置検出センサの一例の上面図である。 位置検出センサの一例の側面図である。 造型空間の高さを変更したときの砂入れ工程終了状態を示す図である。 造型空間の高さを変更する方法を説明する図である。 実施形態に係るストッパ部の他の例を説明する図である。
以下、添付図面を参照して実施形態について説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。以下では、水平方向をX軸及びY軸の方向とし、鉛直方向(上下方向)をZ軸の方向とする。
[抜枠造型機の概要]
図1は、実施形態に係る抜枠造型機の一例を示す正面図である。抜枠造型機100は、無鋳枠の上鋳型及び下鋳型を造型する造型機である。図1に示されるように、抜枠造型機100は、上鋳型及び下鋳型からなる鋳型を造型する鋳型造型部100Aと、鋳型造型部100Aに下鋳枠を進入及び後退させる下枠進退駆動部100Bと、鋳型造型部100Aで造型された鋳型を外部に押出すモールド押出部100Cと、鋳型造型部100Aに鋳型砂を供給する鋳型砂供給部100Dとを備えている。
鋳型造型部100Aには、上下方向(Z軸方向)に動作可能な箱形状の上鋳枠及び盛枠が配置される。下枠進退駆動部100Bは、模型が配置されたマッチプレート及び下鋳枠を鋳型造型部100Aの上鋳枠と盛枠との間に導入する。鋳型造型部100Aの上鋳枠と下鋳枠及び盛枠とは互いに近接するように移動して、上鋳枠と下鋳枠とがマッチプレートを狭持する。鋳型砂供給部100Dは、上鋳枠、下鋳枠及び盛枠に、鋳型砂を充填する。上鋳枠、下鋳枠及び盛枠に充填された鋳型砂は、鋳型造型部100Aに備わるスクイズ機構によって上下方向から加圧されて上鋳型及び下鋳型が同時に形成される。その後、上鋳枠から上鋳型が、下鋳枠及び盛枠から下鋳型がそれぞれ抜き取られ、モールド押出部100Cにより装置外へ搬出される。このように、抜枠造型機100は、無鋳枠の上鋳型及び下鋳型を造型する。
[鋳型造型部100A]
図2は、図1の装置の側面図である。図1,2に示されるように、抜枠造型機100は、門型フレーム1を備える。門型フレーム1は、下部ベースフレーム1aと上部フレーム1bとを、平面視四隅においてコラム1cを介して一体的に連結して構成される。コラム1cに囲まれた位置を「造型位置」ともいう。
図3は、図1の装置の下スクイズボード周辺の概略拡大図である。図3に示されるように、下部ベースフレーム1aの上面中央部には、枠セットスクイズシリンダ2(スクイズシリンダの一例)が上向きに取り付けられている。枠セットスクイズシリンダ2のピストンロッド2aの先端には、下スクイズフレーム3の上端部3aを介して下スクイズボード4(第2スクイズボードの一例)が取り付けられている。下スクイズボード4は、下盛枠に入出可能に構成され、下鋳枠及び盛枠の下造型空間に充填した鋳型砂を密閉させて圧縮する板状部材である。枠セットスクイズシリンダ2の本体部2bは、下スクイズフレーム3の下端部3bの中央に設けられた挿通孔3cに挿通されている。下部ベースフレーム1aの平面の四隅には、少なくとも高さ10mm以上の摺動ブッシュ(図示せず)を設けて、下スクイズフレーム3の水平状態を保持してもよい。
下スクイズフレーム3の下端部3bには、枠セットスクイズシリンダ2を囲むように、4個の下盛枠シリンダ5が鉛直状態で取り付けられている。下盛枠シリンダ5は、下盛枠6を下スクイズボード4に対して相対的に移動させる。一例として、下盛枠シリンダ5は、エアシリンダである。下盛枠シリンダ5は、油圧シリンダ、又は、電動シリンダであってもよい。各下盛枠シリンダ5の上側のピストンロッド5aは、一例として、下スクイズフレーム3の下端部3bに設けられた挿通孔3dを通り、その先端に下盛枠6(盛枠の一例)が取り付けられている。下盛枠6は、上端及び下端が開口された箱状の枠体であり、その上端が後述する下鋳枠の下端に連結可能である。
下盛枠6の内面6aは、下方へ向かうに従って下盛枠6の内部空間が狭くなるようにテーパー状に形成されており、下スクイズボード4が気密状態を保ちながら下盛枠6へ嵌入し得る構成である。下盛枠6の側壁部6bには、鋳型砂導入孔6cが設けられている。下盛枠6の上面には、位置決めピン7が設けられている。
上述したように、枠セットスクイズシリンダ2のピストンロッド2aの先端には、下スクイズフレーム3の上端部3aを介して下スクイズボード4が取り付けられ、下スクイズフレーム3の下端部3bには、下盛枠シリンダ5が取り付けられ、下盛枠シリンダ5の上側のピストンロッド5aの先端には、下盛枠6が取り付けられている。このため、枠セットスクイズシリンダ2のピストンロッド2aが伸縮動作をすると、同時に、下スクイズボード4、下スクイズフレーム3、下盛枠シリンダ5及び下盛枠6が一体となって上昇又は下降する。
また、下盛枠シリンダ5の上側のピストンロッド5aが伸縮動作をすると、下盛枠6が下スクイズボード4に対して上昇又は下降する。このように、下盛枠6は、下スクイズボード4に対して、独立に、かつ同時に昇降可能である。つまり、下盛枠6だけが、下スクイズボード4とは独立して下盛枠シリンダ5によって昇降可能であると共に、下スクイズボード4が枠セットスクイズシリンダ2によって昇降すると、下盛枠6が、下スクイズボード4と同時に昇降可能である。
なお、上下動可能な下盛枠6は、下降端が原位置(初期位置)である。つまり、下スクイズボード4は、上方向に移動する下盛枠6よりも相対的に上方向に移動することにより、下盛枠6内の所定位置に移動され、下鋳枠23とともに造型空間(砂充填空間)を形成する。下スクイズボード4は、下盛枠6よりも相対的に上方向に移動することにより、スクイズ動作を行うことや、原位置に戻ることになる。
図4は、図1の装置の上枠シリンダ周辺の概略拡大図である。図4に示されるように、上部フレーム1bの下面には、上スクイズボード8(第1スクイズボードの一例)が固定して設けられており、上スクイズボード8は下スクイズボード4の上方対向位置にある。上スクイズボード8は、上鋳枠に入出可能に構成され、上鋳枠の上造型空間に充填した鋳型砂を密閉させて圧縮する板状部材である。上部フレーム1bには、エアシリンダからなる上枠シリンダ9が下向きに固定して設けられている。上枠シリンダ9のピストンロッド9aの先端には、上鋳枠10が取り付けられている。上鋳枠10は、上端及び下端が開口された箱状の枠体である。
上鋳枠10の内面10aは、下方へ向かうに従って上鋳枠10の内部空間が広くなるようにテーパー状に形成されており、上スクイズボード8が気密状態を保ちながら嵌入し得る構成である。上鋳枠10の側壁部10bには、鋳型砂導入孔10cが設けられている。
図1及び図2に示されるように、上スクイズボード8と下スクイズボード4との中間位置には、後述する下鋳枠23が進入可能で、かつ、進入した下鋳枠23が昇降可能となる空間Sが形成されている。コラム1cの内側には、同一水平面上を左右方向(左右方向とは、図1の図示の状態を基準に定めるものとする。以下、同様である)へ平行に延びる一対の走行レール11が配設されている。
[下枠進退駆動部100B]
図1に示されるように、下枠進退駆動部100Bは、コラム1cの側方(図1の実施形態においては負のX方向)に配置される。
下枠進退駆動部100Bは、パターンシャトルシリンダ21を備える。パターンシャトルシリンダ21は、パターンを上下に備えたマッチプレートを造型位置と待機位置に前進及び後退させるシリンダである。パターンシャトルシリンダ21のピストンロッド21aの先端には、マスタープレート22が水平状態で取り付けられる。マスタープレート22は、ピストンロッド21aの先端から上方へ離隔し得るように、ピストンロッド21aの先端に取り付けられる。
マスタープレート22の下面には、下鋳枠23が取り付けられる。下鋳枠23は、上鋳枠とともにマッチプレートを狭持可能であり、上端及び下端が開口された箱状の枠体である。マスタープレート22の上面には、上下面に模型を備えたマッチプレート24が取り付けられる。マッチプレート24は、パターンプレートの両面に模型を有する板状部材である。
マスタープレート22は、平面の四隅にそれぞれ鉛直状態のローラアーム22aを備える。各ローラアーム22aの上端及び下端には、それぞれ鍔付ローラ22b、22cが配設されている。
下側の4個の鍔付ローラ22cは、パターンシャトルシリンダ21のピストンロッド21aが後退状態にあるときには、同一水平面上を左右方向(X方向)へ平行に延びる一対のガイドレール25に沿って転動可能に、一対のガイドレール25上に接触する。上記ピストンロッド21aが前進状態になると、鍔付ローラ22cは一対のガイドレール25上から離れて、コラム1cの内側へ移動する。
上側の4個の鍔付ローラ22bは、パターンシャトルシリンダ21のピストンロッド21aが後退状態のときは、右側の2個の鍔付ローラ22bのみがコラム1cから延びる一対の走行レール11の左端部の上に載り、上記ピストンロッド21aが前進状態になると、左側の2個の鍔付ローラ22bも一対の走行レール11の上に載るように構成されている。
[モールド押出部100C]
図1に示されるように、モールド押出部100Cは、コラム1cの側方(図1の実施形態においては負のX方向)に配置される。モールド押出部100Cは、モールド押出シリンダ31を備える。モールド押出シリンダ31は、造型された上鋳型及び下鋳型を装置外に押し出すシリンダである。モールド押出シリンダ31のピストンロッド31aの先端には、押出プレート32が連結されている。
[鋳型砂供給部100D]
図1及び図2に示されるように、鋳型砂供給部100Dは、上部フレーム1bに配設される。鋳型砂供給部100Dは、鋳型砂供給口41と、鋳型砂供給口41を開閉するサンドゲート42と、サンドゲート42の下方に配置されたエアレーションタンク43とを備えている。エアレーションタンク43の先端は、上下方向へ二股状に分岐して砂導入孔43a(図8)を構成する。
[電気系統及び空油圧系統]
図5は、図1の装置の電気系統及び空油圧系統を示すブロック図である。図5に示されるように、抜枠造型機100の電気系統はシーケンサ200(制御部の一例)を備えており、このシーケンサ200にタッチパネル300(図1,図2、入力部の一例)、ソレノイドバルブSV1,SV2,SV3,SV5,SV6,SV7,SV8、及びカットバルブCVを電気的に接続して構成されている。また、シーケンサ200には、モールド押出シリンダの帰端(後退端)を検出するためのセンサ、後述する圧力スイッチPS、供給される圧縮空気が一定圧力以上であることを監視する圧力スイッチ、各シリンダの行き端、帰り端を確認するリードスイッチ又は近接スイッチ、スクイズ時に鋳型が一定の厚さに満たない厚さにならないよう監視する近接スイッチなど各種のセンサ201が電気的に接続される。
ソレノイドバルブSV1,SV2,SV3及びカットバルブCVは、図6に示す枠セットスクイズシリンダ駆動機構400の構成要素であり、後述する。ソレノイドバルブSV5は、モールド押出シリンダ31に対し圧縮空気の給排気を行い、ピストンロッド31aを前進及び後退させるソレノイドバルブである。ソレノイドバルブSV6は、パターンシャトルシリンダ21に対し圧縮空気の給排気を行い、ピストンロッド21aを前進及び後退させるソレノイドバルブである。ソレノイドバルブSV7は、上枠シリンダ9に対し圧縮空気の給排気を行い、ピストンロッド9aを前進(下降)及び後退(上昇)させるソレノイドバルブである。ソレノイドバルブSV8は、下盛枠シリンダ5に対し圧縮空気の給排気を行い、ピストンロッド5aを前進(上昇)及び後退(下降)させるソレノイドバルブである。
[枠セットスクイズシリンダ駆動機構]
図6は、図1の装置の枠セットスクイズシリンダ駆動機構の空油圧回路図である。図6に示されるように、枠セットスクイズシリンダ駆動機構400は、圧縮空気源401とオイルタンク402と増圧シリンダ403とを備え、空気圧回路404と油圧回路405の複合回路からなるエアオンオイル駆動で構成される。エアオンオイル駆動とは、空気圧を油圧に変換して使用する空気圧、油圧の複合機能による駆動をいう。エアオンオイル駆動では、油圧ポンプを用いた専用の油圧ユニットを使用せず、圧縮空気源のみを用いる。
(空気圧回路404)
オイルタンク402は上部に空気圧室402aを有しており、空気圧室402aは、ソレノイドバルブ(第1ソレノイドバルブ)SV1に連動して2位置制御されるバルブ(第1バルブ)V1によって、圧縮空気源401及び大気(サイレンサ406)のいずれか一方と連通状態となる。ソレノイドバルブSV1は、非通電時には、バルブV1の制御ポートをサイレンサ407に連通してバルブV1を非作動状態に保ち、オイルタンク402の空気圧室402aをサイレンサ406に連通し、空気圧室402a内を大気圧に保つ。また、ソレノイドバルブSV1は、通電時には、バルブV1の制御ポートを圧縮空気源401に連通してバルブV1を作動状態に保ち、オイルタンク402の空気圧室402aを圧縮空気源401に連通し、空気圧室402a内に圧縮空気を供給する。
増圧シリンダ403は、パスカルの原理を利用した増圧シリンダであって、低圧の空気圧を高圧の油圧に変換して使用する空気圧・油圧の複合機能を持つシリンダである。エアオンオイル駆動では、油圧ポンプは不要であり、空気圧源のみを用いる。増圧シリンダ403は、シリンダ部403aとピストン部403bとを備える。シリンダ部403aは、上部の空気圧室403cと下部の油圧室403dとを有し、空気圧室403cの断面積と油圧室403dの断面積との面積比は、大きな値、例えば10:1に設定されている。ピストン部403bは、シリンダ部403aの空気圧室403cに配され、空気圧室403cを上部空気圧室403eと下部空気圧室403fに区画する大径ピストン部403gと、大径ピストン部403gから下方へ延び、先端部が油圧室403dに配される小径ピストン部403hとにより構成される。増圧シリンダ403は、上記面積比が10:1の場合、圧縮空気圧の10倍の油圧を発生する。
増圧シリンダ403の上部空気圧室403eは、ソレノイドバルブ(第2ソレノイドバルブ)SV2に連動して2位置制御されるバルブ(第2バルブ)V2aによって、圧縮空気源401及び大気(サイレンサ408)のいずれか一方と連通状態となる。ソレノイドバルブSV2は、非通電時には、バルブV2の制御ポートをサイレンサ407に連通してバルブV2aを非作動状態に保ち、増圧シリンダ403の上部空気圧室403eをサイレンサ408に連通し、上部空気圧室403e内を大気圧に保つ。また、ソレノイドバルブSV2は、通電時には、バルブV2aの制御ポートを圧縮空気源401に連通してバルブV2aを作動状態に保ち、上部空気圧室403eを圧縮空気源401に連通し、上部空気圧室403e内に圧縮空気を供給する。圧縮空気源401とバルブV2aとの間の空気圧配管には、レギュレータ409が配設されている。
増圧シリンダ403の下部空気圧室403fは、ソレノイドバルブSV2に連動して2位置制御されるバルブV2bによって、圧縮空気源401及び大気(サイレンサ410)のいずれか一方と連通状態となる。ソレノイドバルブSV2は、非通電時には、バルブV2bの制御ポートを圧縮空気源401に連通してバルブV2bを作動状態に保ち、増圧シリンダ403の下部空気圧室403fを圧縮空気源401に連通し、下部空気圧室403f内に圧縮空気を供給する。また、ソレノイドバルブSV2は、通電時には、バルブV2bの制御ポートをサイレンサ411に連通してバルブV2aを非作動状態に保ち、下部空気圧室403fをサイレンサ410に連通し、下部空気圧室403f内を大気圧に保つ。
枠セットスクイズシリンダ2は、本体部(シリンダ部)2bと、本体部2bの内部に配されるピストン2cと、ピストン2cから上方へ延びるピストンロッド2aとを備え、上述したように、ピストンロッド2aの先端に下スクイズボード4が連結されている。本体部2bは、上部の空気圧室2dと下部の油圧室2eとを有し、ピストン2cは、空気圧室2dと油圧室2eとを区画する。
枠セットスクイズシリンダ2の空気圧室2dは、ソレノイドバルブ(第3ソレノイドバルブ)SV3によって、圧縮空気源401及び大気(サイレンサ407)のいずれか一方と連通状態となる。ソレノイドバルブSV3は、非通電時には、空気圧室2dをサイレンサ407に連通して空気圧室2d内を大気圧に保つ。また、ソレノイドバルブSV3は、通電時には、空気圧室2dを圧縮空気源401に連通して空気圧室2d内に圧縮空気を供給する。
(油圧回路405)
油圧回路405は、オイルタンク402と枠セットスクイズシリンダ2の油圧室2eとの間を油圧配管412で流体連通すると共に、オイルタンク402側の油圧配管部412aの途中にスピードコントローラSC及びカットバルブCVを配置し、枠セットスクイズシリンダ2側の油圧配管部412bに増圧シリンダ403の油圧室403dを流体連通し、さらに、枠セットスクイズシリンダ2側の油圧配管部412bに圧力スイッチPSを配置して構成される。圧力スイッチPSで油圧配管部412b内の作動オイル402bが所定の圧力に到達したことが監視される。
カットバルブCVは、非通電時には、オイルタンク402と枠セットスクイズシリンダ2の油圧室2eとの間、及び、オイルタンク402と増圧シリンダ403の油圧室403dとの間を遮断状態に保つ。また、カットバルブCVは、通電時には、圧縮空気圧により作動し、オイルタンク402と枠セットスクイズシリンダ2の油圧室2eとの間、及び、オイルタンク402と増圧シリンダ403の油圧室403dとの間を連通状態に保つ。
カットバルブCVに作動オイル流量を調節できる2速制御用カットバルブを用いることにより、枠セットスクイズシリンダ2を高速及び低速の2速に応答よく作動させることができる。
[抜枠造型方法]
図7は、造型方法を示すフローチャートである。フローチャート(A)に示すように抜枠造型方法は、パターンシャトルイン工程S1、枠セット工程S2、砂入れ工程S3、スクイズ工程S4、抜型(ドロー)工程S5、パターンシャトルアウト工程S6、鋳型合わせ工程S7、抜枠工程S8、モールド押出工程S9の一連の工程からなる。最初に、枠セットスクイズシリンダ駆動機構400の動作を上述した工程に対応させて説明する。
(造型開始時)
造型開始時は、ソレノイドバルブSV1、SV2は、共に非通電状態に保持され、ソレノイドバルブSV3及びカットバルブCVは、共に通電状態に保持される。ソレノイドバルブSV3は、通電状態にあるため、枠セットスクイズシリンダ2のピストン2c及びピストンロッド2aは下端(下降端)にあり、下スクイズボード4は下端(下降端)に保持される。カットバルブCVは、通電状態にあるため、オイルタンク402と枠セットスクイズシリンダ2の油圧室2eとの間、及び、オイルタンク402と増圧シリンダ403の油圧室403dとの間を流体連通状態に保つ。
(パターンシャトルイン工程S1)
パターンシャトルイン工程S1では、造型開始時と同様、ソレノイドバルブSV1、SV2は、共に非通電状態に保持され、ソレノイドバルブSV3及びカットバルブCVは、共に通電状態に保持される。
(枠セット工程S2)
枠セット工程S2では、ソレノイドバルブSV1への通電を開始すると共にソレノイドバルブSV3への通電を停止する。ソレノイドバルブSV1への通電が開始され、また、ソレノイドバルブSV3への通電が停止されると、枠セットスクイズシリンダ2の油圧室2eに供給されてきた作動オイル402bは、ピストン2cを上昇させ、ピストンロッド2aを介して下スクイズボード4は上昇して行き、枠セットが行われる。
(スクイズ工程S4)
スクイズ工程S4では、ソレノイドバルブSV1及びカットバルブCVへの通電を停止すると共にソレノイドバルブSV2への通電を開始する。ソレノイドバルブSV2への通電開始により、増圧シリンダ403の上部空気圧室403e内に供給されてきた圧縮空気は、大径ピストン部403gを押下げる。この大径ピストン部403gの下降に伴い小径ピストン部403hが油圧室403d内の作動オイル402bを押出す。押出された作動オイル402bは、枠セットスクイズシリンダ2の油圧室2eに供給されるので、下スクイズボード4が上昇し、スクイズ工程が行われる。なお、スクイズ工程S4は、圧力スイッチPSによって作動オイル402bが所定の圧力に到達したことを検知して完了となる。
(抜型(ドロー)工程S5)
抜型(ドロー)工程S5では、ソレノイドバルブSV2への通電を停止すると共にソレノイドバルブSV3及びカットバルブCVへの通電を開始する。ソレノイドバルブSV2への通電停止により、ピストン部403bは上端(上昇端)まで上昇する。カットバルブCVへの通電開始により、オイルタンク402と枠セットスクイズシリンダ2の油圧室2eとの間、及び、オイルタンク402と増圧シリンダ403の油圧室403dとの間が流体連通状態に復帰する。
ソレノイドバルブSV2への通電が停止されると共にソレノイドバルブSV3及びカットバルブCVへの通電が開始されると、枠セットスクイズシリンダ2のピストン2cが圧縮空気圧によって押下げられるので、油圧室2e内の作動オイル402bが押出される。この押出された作動オイル402bは、増圧シリンダ403の油圧室403d及びオイルタンク402内に戻る。従って、枠セットスクイズシリンダ2のピストン2cは下降し、増圧シリンダ403のピストン部403bは上昇する。
(鋳型合わせ工程S7)
鋳型合わせ工程S7では、枠セット工程S2時と同様、先ずソレノイドバルブSV1への通電を開始すると共にソレノイドバルブSV3への通電を停止する。この状態では、オイルタンク402内の作動オイル402bは、空気圧室402a内に供給されてくる圧縮空気による押下力を受けてオイルタンク402内から押出され、スピードコントローラSC及びカットバルブCVを経て枠セットスクイズシリンダ2の油圧室2eに供給される。従って、枠セットスクイズシリンダ2のピストン2cは上昇する。
(抜枠工程S8)
抜枠工程S8では、ソレノイドバルブSV1への通電を停止すると共にソレノイドバルブSV3への通電を開始する。ソレノイドバルブSV3への通電開始により、枠セットスクイズシリンダ2の空気圧室2dは圧縮空気源401に連通し、空気圧室2dに圧縮空気が供給される。このため、枠セットスクイズシリンダ2のピストン2cが圧縮空気圧によって押下げられるので、油圧室2e内の作動オイル402bが押出される。この押出された作動オイル402bは、オイルタンク402内に戻る。従って、枠セットスクイズシリンダ2のピストン2cは下降する。
以下に、実施形態の抜枠造型方法の一連の工程を工程順に説明する。フローチャート(B)は各工程におけるシリンダの動作を表している。
(造型開始時(図1〜図4))
造型開始時、鋳型造型部100Aにおいて、枠セットスクイズシリンダ2のピストンロッド2aは後退端に位置し、下スクイズボード4は下降端に位置する。また、下盛枠シリンダ5の上側のピストンロッド5aは後退端に位置し、下盛枠6は下降端に位置する。また、上枠シリンダ9のピストンロッド9aは前進端に位置し、上鋳枠10は下降端に位置する。
下枠進退駆動部100Bにおいて、パターンシャトルシリンダ21のピストンロッド21aは後退端に位置し、マスタープレート22、下鋳枠23及びマッチプレート24は、それぞれ後退端に位置する。
モールド押出部100Cにおいて、モールド押出シリンダ31のピストンロッド31aは後退端に位置し、押出プレート32は後退端に位置する。
鋳型砂供給部100Dにおいて、エアレーションタンク43内に鋳型砂51(図8)が充填されている。鋳型砂51は、その種類を問わないが、例えば、ベントナイトを粘結剤とする生型砂である。
(パターンシャトルイン工程S1(図2、図8))
パターンシャトルイン工程S1では、パターンシャトルシリンダ21のピストンロッド21aを前進させる。このピストンロッド21aの前進により、マスタープレート22が前進し、上側の4個の鍔付ローラ22bのうち左側の2個の鍔付ローラ22bも一対の走行レール11上に載ると共に下側の4個の鍔付ローラ22cが一対のガイドレール25上から離れ、ピストンロッド21aが前進端まで前進したとき、マスタープレート22、下鋳枠23及びマッチプレート24が鋳型造型部100Aのコラム1cの内側の所定位置にセットされる。図8は、造型方法におけるパターンシャトルイン工程終了状態を示す図である。
(枠セット工程S2(図9))
枠セット工程S2は、枠セットスクイズシリンダ2のピストンロッド2aを前進させて下スクイズボード4を上昇させると共に、下盛枠シリンダ5を前進させて下盛枠6を上昇させ、下盛枠6の位置決めピン7を下鋳枠23の位置決め孔(図示せず)に挿通し、下鋳枠23の下面に下盛枠6を重合し、下スクイズボード4、下盛枠6、下鋳枠23及びマッチプレート24により密閉された下鋳型空間を画成する。ここで、下スクイズボード4と下スクイズフレーム3は一体であるため、枠セットスクイズシリンダ2を昇降させると、下スクイズフレーム3も下スクイズボード4と共に昇降可能である。
次に、下スクイズフレーム3及び下スクイズボード4を一体的に上昇させ、位置決めピン7を上鋳枠10の下面に挿通し、下鋳枠23を上鋳枠10の下面に、マッチプレート24及びマスタープレート22を介して重合し、上スクイズボード8、上鋳枠10及びマッチプレート24により密閉された上鋳型空間を形成する。この際の枠セットスクイズシリンダ2の前進出力は、持ち上げる構成の重量に対するものでよいため比較的に低圧のシリンダを採用することができる。なお、上鋳型空間が形成されたとき、枠セットスクイズシリンダ2のピストンロッド2aは前進端(上昇端)まで達していない。
上鋳型空間が形成されたとき、下盛枠6の鋳型砂導入孔6cは、エアレーションタンク43の砂導入孔43aと合致する。図9は、造型方法における砂入れ工程終了状態を示す図である。図9では、鋳型砂51が上鋳型空間及び下鋳型空間に充填された状態を示しているが、枠セット工程S2は、鋳型砂51が充填される前の状態である。
(砂入れ工程S3(図9))
砂入れ工程S3では、鋳型砂供給部100Dにおいて、サンドゲート42(図2)を閉じ、エアレーションタンク43に圧縮空気を供給する。エアレーションタンク43内の鋳型砂51は、圧縮空気の空気圧により、下側の砂導入孔43a及び下盛枠6の鋳型砂導入孔6cを経て下鋳型空間に導入されると共に、上側の砂導入孔43a及び上鋳枠10の鋳型砂導入孔10cを経て上鋳型空間に導入される。この砂入れ工程S3において、圧縮空気のみが、上鋳枠10及び下鋳枠23の側壁部に設置された排気孔(図示せず。)から外部に排出される。
(スクイズ工程S4(図10))
スクイズ工程S4では、枠セットスクイズシリンダ2のピストンロッド2aを更に前進させ、上鋳型空間内の鋳型砂52及び下鋳型空間内の鋳型砂53を上スクイズボード8と下スクイズボード4とによって挟圧し、スクイズする。このスクイズ工程S4においては、下スクイズボード4の上昇に伴い、下盛枠6、下鋳枠23、マッチプレート24及び上鋳枠10も上昇する。このスクイズ工程S4により、上鋳型54及び下鋳型55が形成される。図10は、造型方法におけるスクイズ工程終了状態を示す図である。
スクイズする際は、増圧シリンダ403(図6)を下降させ高圧の作動オイルを枠セットスクイズシリンダ2に供給し、所定の硬度を有する上下鋳型を造型する。スクイズ開始後、増圧シリンダ403の下降を停止するタイミングは、圧力スイッチPS(図6)で行われる。増圧シリンダ403による増圧(下降)を停止するタイミングは、0.1MPaから21MPaの範囲で設定することが好ましい。21MPa超える場合は21MPa以上の耐圧を有する機器とする必要があるためコストアップとなる。一方、0.1MPaより低い場合は鋳型を形成する硬度が得られない。
なお、本実施形態では、スクイズ工程開始時から増圧シリンダ403を下降させて枠セットスクイズシリンダ2を高圧で作動させているが、スクイズ開始初期は、増圧シリンダ403を停止させたまま低圧で枠セットスクイズシリンダ2を前進(上昇)させ、その後増圧シリンダ403を作動させてもよい。スクイズ初期を低圧で作動させることにより、枠セットスクイズシリンダ2が高圧でスクイズするストロークを短くすることができるため、増圧シリンダのサイズを更にコンパクトにすることができる。
(抜型(ドロー)工程S5(図11))
抜型(ドロー)工程S5では、枠セットスクイズシリンダ2のピストンロッド2aを後退させ、下スクイズボード4を下降させる。下スクイズボード4の下降に伴い、下鋳枠23、マッチプレート24、マスタープレート22、下盛枠6も下降する。下降途中において、マスタープレート22の上側の4個の鍔付ローラ22bが一対の走行レール11上に載り、マスタープレート22、下鋳枠23及びマッチプレート24の下降が停止し、下スクイズボード4及び下盛枠6が下降を続行する。
枠セットスクイズシリンダ2のピストンロッド2aを後退させる際は、増圧シリンダ403(図6)による増圧(下降)を停止し、増圧シリンダ403を低圧で上昇させると共に同様に低圧で作動させる。また、鋳型よりマッチプレートを抜く際は鋳型の製品面が崩れないように枠セットスクイズシリンダ2を低速で作動させてもよい。図11は、造型方法における抜型(ドロー)工程終了状態を示す図である。
(パターンシャトルアウト工程S6(図12))
パターンシャトルアウト工程S6は、抜型(ドロー)工程S5において、マスタープレート22の上側の4個の鍔付ローラ22bが一対の走行レール11上に載ったとき、マスタープレート22は、パターンシャトルシリンダ21のピストンロッド21aの先端に連結状態となる。
パターンシャトルアウト工程S6においては、パターンシャトルシリンダ21のピストンロッド21aを後退端まで後退させる。ピストンロッド21aの後退により、マスタープレート22の下側の4個の鍔付ローラ22bは一対のガイドレール25上に載ると共に、マスタープレート22の上側の4個の鍔付ローラ22bのうち左側の2個の鍔付ローラ22bは一対の走行レール11上から離隔し、マスタープレート22、下鋳枠23及びマッチプレート24は、後退端(原位置)に復帰する。このパターンシャトルアウト工程S6終了後は、コラム1cの内側に中子を入れることが可能になり、必要に応じて中子入れが行われる。但し、中子入れは本開示では必須ではない。図12は、造型方法におけるパターンシャトルアウト工程終了状態を示す図である。
(鋳型合わせ工程S7(図13))
鋳型合わせ工程S7は、枠セットスクイズシリンダ2のピストンロッド2aを前進させて下スクイズボード4を上昇させ、上鋳型54の下面に下鋳型55を密着させる。このときの枠セットスクイズシリンダ2の前進は、枠セット工程S2と同様に増圧シリンダを停止させたまま低圧で作動させる。また、上鋳型54及び下鋳型55を密着させる直前は、密着の衝撃で鋳型が崩れないように、枠セットスクイズシリンダ2を低速とすることが好ましい。図13は、造型方法における鋳型合わせ工程終了状態を示す図である。
(抜枠工程S8(図14,図15))
図14は、造型方法の抜枠工程において上鋳枠から上鋳型の抜き出す状態を示す図である。抜枠工程S8では、図14に示されるように、上枠シリンダ9(図4)のピストンロッド9a(図4)を後退させ、上鋳枠10を上昇させる。上鋳枠10の上昇により、上鋳枠10から上鋳型54が抜枠される。抜枠後、上枠シリンダ9のピストンロッド9aを前進させ、上鋳枠10を下降端(原位置)まで復帰させる。
続いて、枠セットスクイズシリンダ2のピストンロッド2aを後退させ、下スクイズボード4を下降端(原位置)まで復帰させる。また、下盛枠シリンダ5の上側のピストンロッド5aを後退させ、下盛枠6を下降端(原位置)まで復帰させる。図15は、造型方法における抜枠工程終了状態を示す図である。
このときの枠セットスクイズシリンダ2の後退は、鋳型合わせ工程S7と同様に増圧シリンダは停止させたまま、低圧で作動させる。また、枠セットスクイズシリンダ2の下降端の直前では、抜枠した鋳型に衝撃を与えないために枠セットスクイズシリンダ2を低速で作動させてもよい。
(モールド押出工程S9(図1))
モールド押出工程S9は、モールド押出シリンダ31のピストンロッド31aを前進させて押出プレート32を前進させ、下スクイズボード4上の鋳型(上鋳型54及び下鋳型55)を搬送ラインに送り出す。その後、モールド押出シリンダ31のピストンロッド31aを後退させて、原位置まで復帰させる。
なお、前述の枠セット工程S2、抜型(ドロー)工程S5、鋳型合わせ工程S7、及び抜枠工程S8において枠セットスクイズシリンダ2を前進又は後退させるための低圧作動の出力は、0.1MPaから0.6MPaとしてもよい。枠セットスクイズシリンダ駆動機構400には上記で説明したエアオンオイル駆動を適用している。一般的な鋳造工場では、圧縮空気源401の供給圧力は0.6MPa程度に設定されている。0.6MPaを超えた圧力にすることは可能であるが、コンプレッサの能力を上げる必要がある。よって省エネルギーの観点から0.6MPa以下としてもよい。また、0.1MPaより低い圧力では、駆動させる対象の重量やシリンダ内のパッキンなどの摩擦抵抗のために枠セットスクイズシリンダ2を駆動させることが困難である。
なお、パターンシャトルシリンダ21のピストンロッド21aの前進及び後退は、0.1MPaから0.6MPaの空気圧で行われる。上記で説明したようにパターンシャトルシリンダ21はマスタープレート22、下鋳枠23及びマッチプレート24を前進及び後退可能であればよいので、0.1MPaから0.6MPaの空気圧でよい。上述のように一般的な鋳造工場の圧縮空気源の供給圧力は0.6MPa程度であるので、省エネルギーの観点より、パターンシャトルシリンダ21を作動させるための空気圧は0.6MPa以下としてもよい。また、0.1MPaより低い空気圧では前進及び後進させる対象の重量やシリンダ内の摩擦抵抗などによりパターンシャトルシリンダ21を作動させることが困難である。
また、下盛枠シリンダ5のピストンロッド5aを前進(上昇)及び後退(下降)させるための空気圧は、0.1MPaから0.6MPaでよい。下盛枠シリンダ5は、下盛枠6、下鋳枠23及びマッチプレート24の持ち上げ、下盛枠6からの下鋳型の型抜に用いられているので0.1MPaから0.6MPaの空気圧で作動させることができる。一般的な鋳造工場での圧縮空気源401の供給圧力は0.6MPa程度であるので省エネルギーの観点から下盛枠シリンダ5を作動させるための空気圧は0.6MPa以下としてもよい。また、0.1MPa未満では上昇させる対象の重量やシリンダ内の摩擦抵抗により下盛枠シリンダ5を作動させることが困難である。
[鋳型高さ変更ユニット]
上述した抜枠造型機100は、一種類の高さの上鋳型及び下鋳型のみを造型することができる。以下では、上述した抜枠造型機100に適用可能な鋳型高さ変更ユニット500を説明する。
(上鋳型用の鋳型高さ変更ユニット)
鋳型高さ変更ユニット500は、鋳型高さを変更するためのスペーサ部材を備え得る。図16は、実施形態に係るスペーサ部材の取り付け位置の一例を説明する図である。図16に示されるように、上スクイズボード8の下面8c(マッチプレート24に対向する主面の一例)には、スペーサ部材600が取り付けられている。スペーサ部材600は、例えばネジによって上スクイズボード8の下面8cに固定される。なお、上スクイズボード8の下面8cに摩耗対策としてライナを取り付けるためのネジ穴(ライナ取り付け用のネジ穴)が形成されている場合には、スペーサ部材600は、当該ネジ穴を利用して上スクイズボード8に固定されてもよい。
スペーサ部材600の材料は特に限定されないが、例えば樹脂である。スペーサ部材600が樹脂で形成されることにより、金属で形成される場合と比べて軽量化されるため、取り付け容易となる。また、スペーサ部材600の厚さは、特に限定されないが、例えば15mm〜75mm程度の厚さである。スペーサ部材600を設けることにより、スペーサ部材600の厚さ分だけ上鋳型の造型空間の高さを低くすることができるので、結果として上鋳型の厚さを薄くすることができる。
(下鋳型用の鋳型高さ変更ユニット)
鋳型高さ変更ユニット500は、下鋳型の高さを変更するためのストッパ部を備え得る。図17及び図18は、実施形態に係るストッパ部の取り付け位置の一例を説明する図である。図17及び図18に示されるように、下盛枠6には、下盛枠シリンダ5のストローク長を所定の長さに制限する少なくとも1つのストッパ部601が取り付けられている。一例として、ストッパ部601は、下盛枠6の対向する2つの端部において2つずつ設けられている。
ストッパ部601は、一例として、棒状部材602及び当接部材603を有する。棒状部材602は、第1端部602a及び第2端部602bを有する。第1端部602aは、下盛枠6に、着脱可能に取り付けられる。一例として、第1端部602aは、下盛枠6に、ネジ604〜606によって固定される。下盛枠シリンダ5が固定される下スクイズフレーム3の下端部3bには、貫通孔3eが形成されている。棒状部材602は、下盛枠6の下方に伸び、下盛枠シリンダ5を支持する下スクイズフレーム3に形成された貫通孔3eに挿入される。下スクイズフレーム3から棒状部材602の当接部材603までの長さ(突出長さL1)は、下盛枠シリンダ5のストローク長よりも短い。より詳細には、下盛枠6が下スクイズフレーム3に最も近接する最近接位置に位置したときにおける、下スクイズフレーム3の下面(当接面)から棒状部材602の当接部材603の上面(当接面)までの長さ(突出長さL1)は、下盛枠シリンダ5のストローク長よりも短い。なお、ストローク長とは、シリンダの一行程におけるスライドの距離であり、上死点から下死点までの距離である。
当接部材603は、棒状部材602の第2端部602bに取り付けられている。当接部材603は、棒状部材602から着脱可能である。当接部材603は、一例としてナットであり、棒状部材602の第2端部602bに形成された雄ネジに螺合することにより、取り付けられる。当接部材603は、貫通孔3eを通過不能な大きさ又は形状を有する。
棒状部材602及び当接部材603は、下盛枠シリンダ5によって下盛枠6とともに移動する。このため、下盛枠6が下スクイズフレーム3の下端部3bから離間する方向へ、突出長さL1以上の長さを移動した場合、当接部材603が下スクイズフレーム3に突き当てられる。これにより、下盛枠シリンダ5の伸び方向の動きが規制され、下盛枠6と下スクイズフレーム3との相対距離が制限される。これにより、造型空間の高さが変更される。
図19は、実施形態に係るストッパ部により変更される造型空間の高さを説明する図である。一点鎖線よりも左側に示された図は、ストッパ部601を設けていない装置における、下盛枠シリンダ5の伸び端位置を示す図である。一点鎖線よりも右側に示された図は、ストッパ部601を設けた装置における、下盛枠シリンダ5の伸び端位置を示す図である。左側の図に示されるように、ストッパ部601を設けていない場合には、下盛枠6は下盛枠シリンダ5の伸び端位置まで上昇する。このため、ストッパ部601を設けていない場合には、下盛枠シリンダ5の伸び端にて造型運転が実施される。下鋳枠23と連結する下盛枠6の上端から下スクイズボード4までの高さをH1とする。
右側の図に示されるように、ストッパ部601を設けた場合には、下盛枠6は、下盛枠シリンダ5の伸び端位置まで上昇する前に、ストッパ部601によってその上昇が制限される。より詳細には、下盛枠6の上昇が突出長さL1に制限される。下鋳枠23と連結する下盛枠6の上端から下スクイズボード4までの高さをH2とする。ストッパ部601を設けることにより、高さH1から高さH2を減算した高さH3だけ、下鋳型の造型空間の高さが低く変更される。これにより、結果として下鋳型の厚さを薄くすることができる。このようなストッパ部601は、下盛枠シリンダ5の位置制御をしない抜枠造型機に対してより有効に機能する。下盛枠シリンダ5の位置制御をしない抜枠造型機は、構造がシンプルであり、またシリンダの軽微な異常による機械停止が生じにくく、さらに位置の精度が高い、という様々なメリットを有する。その反面、下盛枠シリンダ5の位置制御をしない抜枠造型機は、鋳型の厚みを変更できないというデメリットがあったが、ストッパ部601を備えることでデメリットのみを解消することができる。
以下では、下盛枠シリンダ5のストローク長を制限せずに造型する場合を第1モードといい、ストッパ部601により下盛枠シリンダ5のストローク長が制限された状態で造型する場合を第2モードという。鋳型高さ変更ユニット500は、シーケンサ200に接続され、第1モードと第2モードとの何れかを選択可能なタッチパネル300を備えてもよい。なお、第2モードでは、上スクイズボード8の下面8cに取り付けられる上述したスペーサ部材600を用いてもよい。
(下鋳型用の鋳型高さ変更ユニットの他の例)
下鋳型用の鋳型高さ変更ユニット500は、上述したストッパ部601に限られない。図20は、実施形態に係るストッパ部の他の例を説明する図である。図20に示されるように、下盛枠シリンダ5は、ストッパ部611を有する。抜枠造型機100に備わる下盛枠シリンダ5の少なくとも1つがストッパ部611を備えればよい。一例として、4個の下盛枠シリンダ5の全てがストッパ部611を有する。ストッパ部611は、ストッパ部601と同様に、下盛枠シリンダ5のストローク長を所定の長さに制限する。つまり、抜枠造型機100は、ストッパ部601に替えてストッパ部611を採用することができる。
ストッパ部611は、一例として、棒状部材612及び当接部材613を有する。棒状部材612は、第1端部612a及び第2端部612bを有する。棒状部材612の第1端部612aは、棒状部材612が下盛枠シリンダ5のピストンロッド5aと一体的に動作するように、下盛枠シリンダ5のピストンロッド5aの下端に設けられる。棒状部材612の第2端部612bは、下盛枠シリンダ5の下方に位置する。棒状部材612は、ピストンロッド5aの上昇に伴い、下盛枠シリンダ5内に進入する。当接部材613は、棒状部材612の第2端部612bに取り付けられている。下盛枠シリンダ5の下端から棒状部材612の当接部材613までの長さ(突出長さL2)は、下盛枠シリンダ5のストローク長よりも短い。より詳細には、下盛枠6が下スクイズフレーム3に最も近接する最近接位置に位置したときにおける、下盛枠シリンダ5の下端(当接面)から棒状部材612の当接部材613の上面(当接面)までの長さ(突出長さL2)は、下盛枠シリンダ5のストローク長よりも短い。
当接部材613は、棒状部材612から着脱可能である。当接部材613は、一例としてナットであり、棒状部材612の第2端部612bに形成された雄ネジに螺合することにより、取り付けられる。当接部材613は、棒状部材612の横断面よりも大きな横断面を有する。
棒状部材612及び当接部材613は、下盛枠シリンダ5のピストンロッド5aとともに移動する。このため、ピストンロッド5aが突出長さL2以上に伸長した場合、当接部材613が下盛枠シリンダ5の下端に突き当てられる。これにより、下盛枠シリンダ5の伸び方向の動きが規制され、下盛枠6と下スクイズフレーム3との相対距離が制限される。これにより、造型空間の高さが変更される。
下盛枠シリンダ5の下端には、摩耗防止のためのライナ部材614が設けられてもよい。棒状部材612及びピストンロッド5aは、単一の部材で構成されてもよい。つまり、下盛枠シリンダ5は、いわゆる両ロッドのシリンダであってもよい。
[位置検出センサ]
鋳型高さ変更ユニット500を取り付けた場合、下盛枠シリンダ5の伸び端(上死点)の位置が変更になる。また、鋳型の厚さが薄くなるため、型合わせの高さ位置や、スクイズ時における鋳型の厚さ監視の位置も変更になる。このため、鋳型高さ変更ユニット500を設ける場合には、センサ201の一例として、抜枠造型機100には、鋳型高さ変更後の下盛枠シリンダ5の伸び端(所定の長さの一例)、鋳型高さ変更後の鋳型厚さの監視位置、鋳型高さ変更後の型合わせの高さ位置を検出する位置検出センサをさらに追加してもよい。位置検出センサとしては、停止位置毎に設けられその位置を検出する近接センサやリードスイッチ、又は、一定範囲全域(可動範囲)で常時位置を検出可能なエンコーダが用いられる。
代表的な位置検出センサの一例としてエンコーダの例を説明する。図21は、位置検出センサの一例を示す上面図である。図22は、位置検出センサの一例を示す正面図である。図21及び図22に示されるように、位置検出センサ70は、磁石60及び磁界検出部61を備える。磁石60は、下盛枠6と共に移動する部材62,63に取り付けられる。磁石60は、下盛枠6に直接取り付けられてもよい。磁石60は、その一部が切り欠かれた環状部材である。磁界検出部61は、固定フレームであるコラム1cに取り付けられ、上下方向に延びる長手部材からなり、磁石60との間に生じた磁界を検出する。磁界検出部61は、下盛枠6の移動方向に沿って設けられている。磁石60は、その内部に磁界検出部61が位置するように配置される。下盛枠6とともに磁石60が移動するため、位置検出センサ70は、磁界位置を検出することにより下盛枠6の高さ位置(絶対位置)を検出することができる。
上述した位置検出の一例として、砂入れ工程S3を説明する。図23は、造型空間の高さを変更したときの砂入れ工程終了状態を示す図である。図23に示されるように、鋳型高さ変更ユニット500であるスペーサ部材600及びストッパ部601を取り付けた場合、上鋳型の造型空間及び下鋳型の造型空間の高さが変更になる。このため、変更後の下盛枠6の高さ位置を検出することができるように、位置検出センサ70が設けられる。同様に、スクイズ時に鋳型が一定の厚さに満たない厚さにならないよう監視する位置検出センサ70を別途追加してもよい。
[位置検出センサを用いた制御]
センサ201(位置検出センサ70を含む)は、シーケンサ200に接続される。シーケンサ200は、タッチパネル300に位置検出センサ70の検出結果を表示してもよい。例えば、スクイズ時に鋳型が一定の厚さに満たない厚さにならないように監視している場合には、位置検出センサ70の検出結果に応じて、警報などを出力する。シーケンサ200は、監視モードに応じて監視結果を表示してもよい。例えば、第1監視モードでは、シーケンサ200は、上鋳枠10の鋳型高さのみを監視して監視結果を表示する。第2監視モードでは、シーケンサ200は、下鋳枠23の鋳型高さのみを監視して監視結果を表示する。第3監視モードでは、シーケンサ200は、上鋳枠10及び下鋳枠23の鋳型高さを監視して監視結果を表示する。タッチパネル300は、監視モードを選択可能な画面を表示し、作業員に選択させてもよい。なお、上述のとおり、鋳型高さ変更ユニット500を取り付けた場合、監視位置が変更となる。このため、抜枠造型機100は、鋳型高さ変更ユニット500を取り付けたか否かを作業員が選択可能なタッチパネル300を備えてもよい。シーケンサ200は、鋳型高さ変更ユニット500を取り付けたことを作業員により選択された場合には、変更後の高さ位置を検出する位置検出センサに基づいて監視結果をタッチパネル300に表示させてもよい。
[鋳型高さ変更方法の他の例1]
シーケンサ200は、位置検出センサに基づいて鋳型高さを変更してもよい。上述したセンサ201(位置検出センサ70)は、例えば、下盛枠シリンダ5が伸び端(第1長さの一例)まで伸びたことを検出する第1位置検出センサと、下盛枠シリンダ5が伸び端よりも短い長さ(第2長さの一例)まで伸びたことを検出する第2位置検出センサを含む。シーケンサ200は、第1位置検出センサの検出結果に基づいて伸び端まで伸びるように下盛枠シリンダ5を動作させる第1動作モードと、第2位置検出センサの検出結果に基づいて伸び端よりも短い長さまで伸びるように下盛枠シリンダ5を動作させる第2動作モードと、を切り替え可能に構成される。シーケンサ200は、第2動作モードで動作する場合、位置検出センサによって下盛枠シリンダ5が伸び端よりも短い長さまで伸びたことが検出されたときに、下盛枠シリンダ5を停止させる。これにより、鋳型高さを変更することができる。さらに、シーケンサ200は、1又は複数の他の動作モードを必要に応じて追加してもよい。例えば、第3位置検出センサをさらに設け、第3動作モードを実行可能に構成してもよい。この場合、シーケンサ200は、第3動作モードとして、第3位置検出センサにて検出される位置まで伸びるように下盛枠シリンダ5を動作させる。なお、図21及び図22のエンコーダは常時位置検出するため、図21及び図22のエンコーダを利用する場合には、新たな位置検出センサを設けることなく、任意の数の動作モードを容易に追加することができる。
[鋳型高さ変更方法の他の例2]
下盛枠シリンダ5の伸び端が異なる場合、鋳型高さを変更することができる。このため、以下の手順で鋳型高さを変更することができる。最初に、第1盛枠シリンダのストローク長とは異なるストローク長を有する第2盛枠シリンダを用意する。次に、第1盛枠シリンダと第2盛枠シリンダとを交換する。このような手順により、鋳型高さを容易に変更することができる。
[鋳型高さ変更方法の他の例3]
図24は、造型空間の高さを変更する方法を説明する図である。図24の要素(A)は、上造型空間の高さを変更する前の上スクイズボード8と上鋳枠10との位置関係を示す。以下では、上造型空間の高さを高さd1だけ低くする場合を一例として説明する。鋳型高さ変更方法は、例えば、上スクイズボード8の下面8c(マッチプレート24に対向する主面)に厚さd1のスペーサ部材600を取り付けるステップを有する。この場合、図24の要素(B)に示されるように、スペーサ部材600の厚さd1だけ上造型空間の高さが低くなる。あるいは、鋳型高さ変更方法は、上スクイズボード8よりも厚さd1だけ厚い上スクイズボード8A(第1スクイズボードの厚さとは異なる厚さを有する第3スクイズボード)を用意し、上スクイズボード8と上スクイズボード8Aとを交換してもよい。この場合、図24の要素(C)に示されるように、上スクイズボード8と上スクイズボード8Aとの厚さの差分d1だけ上造型空間の高さが低くなる。あるいは、鋳型高さ変更方法は、上スクイズボード8の下面8cの反対側の上面8dに厚さd1のスペーサ部材600Aを取り付けるステップを有してもよい。この場合、図24の要素(D)に示されるように、スペーサ部材600Aの厚さd1だけ上造型空間の高さが低くなる。鋳型高さ変更方法は、上述した方法の何れか1つのステップを有する。
[実施形態のまとめ]
この鋳型高さ変更ユニット500が対象とする抜枠造型機100において、下スクイズボード4及び下盛枠シリンダ5は一体的に動作する。そして、ストッパ部601により、下盛枠シリンダ5のストローク長が所定の長さに制限される。下盛枠シリンダ5のストローク長がストッパ部601により制限されることにより、下スクイズボード4に対する下盛枠6の上昇距離(下鋳枠23に向かって下盛枠6が移動可能な距離)が短くなる。これにより下盛枠シリンダ5のストローク長を制限しない場合と比べて、マッチプレート24、下鋳枠23、下盛枠6、及び下スクイズボード4で画成する下鋳型の造型空間の高さが低くなる。これにより、下盛枠シリンダ5のストローク長を制限しない場合と比べて、高さの低い鋳型が造型される。このように、この鋳型高さ変更ユニット500は、ストッパ部601を用いて鋳型高さを変更することができる。
鋳型高さを低く調整できるようにすることで、鋳型砂を節約することができるため、ランニングコストを低減することができる。また、鋳型高さの変更を、スペーサ部材600又はストッパ部601を取り付けるだけという低コストで実現することができる。
なお、上述した実施形態は本開示に係る抜枠造型機の一例を示すものである。本開示に係る抜枠造型機は、実施形態に係る抜枠造型機100に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で、実施形態に係る抜枠造型機100を変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。
例えば、上述した実施形態における方法の工程の幾つかは、順序独立としてもよい。即ち、説明した順序とは異なる順序で実行することができる。
また、実施形態におけるパターンシャトルシリンダ21には空気圧シリンダを用いたが、これに代えて電動シリンダとしてもよい。電動シリンダとすると、パターンシャトルシリンダ21のための空気圧配管が不要になるので、簡単な構成となる。
また、実施形態では、下方から上方に向けてスクイズ力を加える構成としているが、上方から下方に向けて、あるいは水平方向にスクイズ力を加える構成としてもよい。
また、上述した実施形態において、ストッパ部601の当接部材603が貫通孔3eを通過不能である旨を説明したが、これに限定されない。図25は、実施形態に係るストッパ部の他の例を説明する図である。図25の要素(A)で示されるように、下スクイズフレーム3の下端部3bには、非対称の開口部を有する貫通孔3fが形成されている。そして、図25の要素(B)で示されるように、貫通孔3fの形状に合わせた非対称の形状を有する当接部材608が、棒状部材602の第2端部602bに取り付けられている。当接部材608は、棒状部材602の軸線Z1を中心に回転可能に取り付けられている。このように構成することで、当接部材608の向きを変更するだけで、鋳型高さを変更することができる。
2…枠セットスクイズシリンダ(スクイズシリンダ)、4…下スクイズボード(第2スクイズボード)、5…下盛枠シリンダ(盛枠シリンダ)、6…下盛枠(盛枠)、8…上スクイズボード(第1スクイズボード)、8A…上スクイズボード(第3スクイズボード)、10…上鋳枠、21…パターンシャトルシリンダ、23…下鋳枠、24…マッチプレート、51…鋳型砂、54…上鋳型、55…下鋳型、100…抜枠造型機、500…鋳型高さ変更ユニット、600…スペーサ部材、601,611…ストッパ部。

Claims (25)

  1. 抜枠造型機に用いられる鋳型高さ変更ユニットであって、
    前記抜枠造型機は、
    上鋳枠と、
    前記上鋳枠とともにマッチプレートを狭持可能な下鋳枠と、
    前記下鋳枠に連結可能な盛枠と、
    前記上鋳枠に入出可能な第1スクイズボードと、
    前記盛枠に入出可能な第2スクイズボードと、
    前記盛枠を前記第2スクイズボードに対して相対的に移動させる盛枠シリンダと、
    前記盛枠、前記第2スクイズボード及び前記盛枠シリンダを一体的に移動させるスクイズシリンダと、
    前記盛枠シリンダ及び前記スクイズシリンダを制御する制御部と、
    を有し、
    前記鋳型高さ変更ユニットは、
    前記盛枠シリンダのストローク長を所定の長さに制限するストッパ部を備える、
    鋳型高さ変更ユニット。
  2. 前記ストッパ部は、
    第1端部及び第2端部を有し、前記第1端部が前記盛枠に固定され、前記盛枠シリンダを支持するフレームに形成された貫通孔に挿入される棒状部材と、
    前記棒状部材の前記第2端部に取り付けられ、前記盛枠が前記フレームから離間する方向に移動したときに前記フレームに突き当てられる当接部材と、
    を有する、請求項1に記載の鋳型高さ変更ユニット。
  3. 前記盛枠が前記フレームに最も近接する最近接位置に位置したときにおける前記フレームから前記棒状部材の前記当接部材までの長さは、前記盛枠シリンダのストローク長よりも短い、請求項2に記載の鋳型高さ変更ユニット。
  4. 前記ストッパ部は、
    第1端部及び第2端部を有し、前記第1端部が前記盛枠シリンダのピストンロッドの下端に設けられ、前記第2端部が前記盛枠シリンダの下方に位置し、前記ピストンロッドの上昇に伴い前記盛枠シリンダ内に進入する棒状部材と、
    前記棒状部材の前記第2端部に取り付けられ、前記盛枠が前記盛枠シリンダを支持するフレームから離間する方向に移動したときに前記盛枠シリンダの下端に突き当てられる当接部材と、
    を有する、請求項1に記載の鋳型高さ変更ユニット。
  5. 前記盛枠が前記フレームに最も近接する最近接位置に位置したときにおける前記盛枠シリンダの下端から前記棒状部材の前記当接部材までの長さは、前記盛枠シリンダのストローク長よりも短い、請求項4に記載の鋳型高さ変更ユニット。
  6. 前記盛枠シリンダはエアシリンダである、請求項1〜5の何れか一項に記載の鋳型高さ変更ユニット。
  7. 前記制御部に接続され、前記盛枠シリンダが前記所定の長さまで伸びたことを検出する位置検出センサを備える、請求項1〜6の何れか一項に記載の鋳型高さ変更ユニット。
  8. 前記第1スクイズボードにおける前記マッチプレートに対向する主面に取り付けられるスペーサ部材を備える、請求項1〜7の何れか一項に記載の鋳型高さ変更ユニット。
  9. 前記スペーサ部材の材料は樹脂である、請求項8に記載の鋳型高さ変更ユニット。
  10. 前記スペーサ部材は、前記第1スクイズボードにネジによって固定される、請求項8又は9に記載の鋳型高さ変更ユニット。
  11. 前記スペーサ部材は、前記第1スクイズボードに設けられたライナ取り付け用のネジ穴を利用して前記第1スクイズボードに固定される、請求項10に記載の鋳型高さ変更ユニット。
  12. 上鋳枠と、
    前記上鋳枠とともにマッチプレートを狭持可能な下鋳枠と、
    前記下鋳枠に連結可能な盛枠と、
    前記上鋳枠に入出可能な第1スクイズボードと、
    前記盛枠に入出可能な第2スクイズボードと、
    前記盛枠を前記第2スクイズボードに対して相対的に移動させる盛枠シリンダと、
    前記盛枠、前記第2スクイズボード及び前記盛枠シリンダを一体的に移動させるスクイズシリンダと、
    前記盛枠シリンダ及び前記スクイズシリンダを制御する制御部と、
    前記盛枠シリンダのストローク長を所定の長さに制限するストッパ部と、
    を備える抜枠造型機。
  13. 前記ストッパ部は、
    第1端部及び第2端部を有し、前記第1端部が前記盛枠に固定され、前記盛枠シリンダを支持するフレームに形成された貫通孔に挿入される棒状部材と、
    前記棒状部材の前記第2端部に取り付けられ、前記盛枠が前記フレームから離間する方向に移動したときに前記フレームに突き当てられる当接部材と、
    を有する、請求項12に記載の抜枠造型機。
  14. 前記盛枠が前記フレームに最も近接する最近接位置に位置したときにおける前記フレームから前記棒状部材の前記当接部材までの長さは、前記盛枠シリンダのストローク長よりも短い、請求項13に記載の抜枠造型機。
  15. 前記盛枠シリンダはエアシリンダである、請求項12〜14の何れか一項に記載の抜枠造型機。
  16. 前記制御部に接続され、前記盛枠シリンダが前記所定の長さまで伸びたことを検出する位置検出センサを備える、請求項12〜15の何れか一項に記載の抜枠造型機。
  17. 前記第1スクイズボードにおける前記マッチプレートに対向する主面に取り付けられるスペーサ部材を備える、請求項12〜16の何れか一項に記載の抜枠造型機。
  18. 前記スペーサ部材の材料は樹脂である、請求項17に記載の抜枠造型機。
  19. 前記スペーサ部材は、前記第1スクイズボードにネジによって固定される、請求項17又は18に記載の抜枠造型機。
  20. 前記スペーサ部材は、前記スペーサ部材は、前記第1スクイズボードに設けられたライナ取り付け用のネジ穴を利用して前記第1スクイズボードに固定される、請求項19に記載の抜枠造型機。
  21. 前記制御部に接続され、前記盛枠シリンダのストローク長を制限せずに造型する第1モードと、前記ストッパ部により前記盛枠シリンダのストローク長が制限された状態で造型する第2モードと、の何れかを選択可能な入力部を備える、請求項12〜20の何れか一項に記載の抜枠造型機。
  22. 前記第2モードは、前記第1スクイズボードにおける前記マッチプレートに対向する主面に取り付けられるスペーサ部材をさらに用いて造型する、請求項21に記載の抜枠造型機。
  23. 上鋳枠と、
    前記上鋳枠とともにマッチプレートを狭持可能な下鋳枠と、
    前記下鋳枠に連結可能な盛枠と、
    前記上鋳枠に入出可能な第1スクイズボードと、
    前記盛枠に入出可能な第2スクイズボードと、
    前記盛枠を前記第2スクイズボードに対して相対的に移動させる盛枠シリンダと、
    前記盛枠、前記第2スクイズボード及び前記盛枠シリンダを一体的に移動させるスクイズシリンダと、
    前記盛枠シリンダ及び前記スクイズシリンダを制御する制御部と、
    前記制御部に接続され、前記盛枠シリンダが第1長さまで伸びたことを検出する第1位置検出センサと、
    前記制御部に接続され、前記盛枠シリンダが前記第1長さよりも短い第2長さまで伸びたことを検出する第2位置検出センサと、
    を備え、
    前記制御部は、前記第1位置検出センサの検出結果に基づいて前記第1長さまで伸びるように前記盛枠シリンダを動作させる第1動作モードと、前記第2位置検出センサの検出結果に基づいて前記第2長さまで伸びるように前記盛枠シリンダを動作させる第2動作モードと、を切り替え可能に構成される、
    抜枠造型機。
  24. 抜枠造型機の鋳型高さ変更方法であって、
    前記抜枠造型機は、
    上鋳枠と、
    前記上鋳枠とともにマッチプレートを狭持可能な下鋳枠と、
    前記下鋳枠に連結可能な盛枠と、
    前記上鋳枠に入出可能な第1スクイズボードと、
    前記盛枠に入出可能な第2スクイズボードと、
    前記盛枠を前記第2スクイズボードに対して相対的に移動させる第1盛枠シリンダと、
    前記盛枠、前記第2スクイズボード及び前記盛枠シリンダを一体的に移動させるスクイズシリンダと、
    を有し、
    前記鋳型高さ変更方法は、
    前記第1盛枠シリンダのストローク長とは異なるストローク長を有する第2盛枠シリンダを用意するステップと、
    前記第1盛枠シリンダと前記第2盛枠シリンダとを交換するステップと、
    を有する、鋳型高さ変更方法。
  25. 抜枠造型機の鋳型高さ変更方法であって、
    前記抜枠造型機は、
    上鋳枠と、
    前記上鋳枠とともにマッチプレートを狭持可能な下鋳枠と、
    前記下鋳枠に連結可能な盛枠と、
    前記上鋳枠に入出可能な第1スクイズボードと、
    前記盛枠に入出可能な第2スクイズボードと、
    前記盛枠を前記第2スクイズボードに対して相対的に移動させる第1盛枠シリンダと、
    前記盛枠、前記第2スクイズボード及び前記盛枠シリンダを一体的に移動させるスクイズシリンダと、
    を有し、
    前記鋳型高さ変更方法は、
    前記第1スクイズボードにおける前記マッチプレートに対向する主面にスペーサ部材を取り付けるステップ、前記第1スクイズボードにおける前記マッチプレートに対向する主面の反対側の主面にスペーサ部材を取り付けるステップ、及び、前記第1スクイズボードと前記第1スクイズボードの厚さとは異なる厚さを有する第3スクイズボードとを交換するステップの何れか1つのステップを有する、鋳型高さ変更方法。
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