JP4523483B2 - 成型装置 - Google Patents
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請求項4記載の発明は、下型ユニットは、所定位置に保持された下部支持台と、該下部支持台に固定された下型把持体と、該下型把持体に取り付けられた下型と、前記下部支持台に上向きに取り付けられた流体圧シリンダと、該流体圧シリンダのピストンロッドの上端に連結され、かつ前記下型把持体及び下型に上下方向に貫通形成された貫通孔に下方から挿入された押出加圧ロッドとにより構成され、前記押出加圧ロッドの上面と前記貫通孔の内周面とにより前記キャビティに連通する溶湯の貯留室が形成され、一方、下型ユニットの上方に装着された上型ユニットは、昇降機構によって昇降動作される第1上型把持体と、該第1上型把持体に対し相対移動機構を介して上下方向の相対移動可能に、かつ常には第1付勢部材により所定のギャップを介して装着された第2上型把持体と、前記第2上型把持体の下部に装着され、かつ前記下型に型閉めされた状態でキャビティを形成する上型と、前記第1上型把持体に下向きに取り付けられ、かつ前記第2上型把持体を下方に貫通して前記キャビティに露出する上部加圧ロッドとにより構成され、前記昇降機構によって第1上型把持体、第2上型把持体及び上型が下降動作されて、前記下型に上型が型閉め接触された状態で、前記流体圧シリンダが作動されて前記押出加圧ロッドによって前記貯留室の溶湯がキャビティに押し出され、この状態で前記第1付勢部材に抗して、前記第1上型把持体を前記ギャップの範囲内で下方に移動して、前記上部加圧ロッドによりキャビティ内の溶湯を上側から加圧するとともに、前記押出加圧ロッドにより溶湯を下側から加圧するように構成されていることを要旨とする。
最初に、図9に基づいて成型装置全体の概略構成について説明する。
下部支持台11の下面には脚部12が設けられ、下部支持台11の上面には複数箇所(この実施形態では4箇所で二箇所のみ図示)に案内支柱13が上方に向けて互いに平行に立設されている。前記各案内支柱13の上端部間には上部支持台14が架設固定されている。前記各案内支柱13の上部には水平方向に指向する昇降板15が上下方向の往復動可能に装着されている。この昇降板15は前記上部支持台14に下向きに固定した複数(一箇所のみ図示)の昇降機構を構成する昇降用シリンダ16のピストンロッド17によって昇降動作されるようになっている。前記上部支持台14には型締シリンダ18が下向き固定され、そのピストンロッド19の下端が前記昇降板15に連結されている。
図2に示す下型ユニット21を構成する基板24は、図9に示す前記下部支持台11の上面に図示しないクランプ機構によって取り付けられるようになっている。この基板24の上面には水平支持板25が装着されている。この水平支持板25の上面には左右一対(二箇所のみ図示)の浮上高さの調節可能な浮上保持機構を構成するシリンダ26が上向きに互いに平行に立設されている。各シリンダ26のピストンロッド27には下型把持体28が上下方向の往復動可能に装着されている。前記下型把持体28の上面に設けた凹部281には下型29が取り外し可能に嵌入固定されている。前記シリンダ26の下部のピストン側シリンダ室には圧油が供給され、下型把持体28を所定高さ位置に浮上保持するようにしている。
図2に示すように、前記下型29には、前記成型面291に開口し、かつ前記テーパ状の成型面531と上下に対応するように貫通孔292が形成され、該貫通孔292の内周面には段差部293が形成され、貫通孔292には下部孔成型ピン61が所定のストローク範囲内で上下方向の往復動可能に貫通支持されている。前記下型把持体28には貫通孔292と対応するように第2付勢部材としての皿バネ62を収容するバネ収容室282が形成されている。前記下部孔成型ピン61は、前記段差部293の下方の貫通孔292に沿って案内される大径部611と、この大径部611の上面に一体に形成され、かつ小径の貫通孔292に案内される小径部612と、この小径部612の上端部に一体形成され、かつ前記製品60の貫通孔601の下部を形成する上端ほど小径となるテーパ状をなす下部孔成型部613とにより形成されている。前記皿バネ62の弾性力(バネ常数)は、前記皿バネ47の弾性力(バネ常数)よりも小さく設定されている。
図7に示すように前記シリンダ31の下部のピストン側シリンダ室91は、第1管路L1によって油タンク86及び油圧ポンプ87により構成された圧力流体供給源と接続されている。前記第1管路L1にはアキュームレータ88及び第1電磁切換弁89が接続され、該第1電磁切換弁89とシリンダ31のロッド側シリンダ室92は、第2管路L2によって接続されている。前記第1電磁切換弁89は前記第1管路L1を介してピストン側シリンダ室91に圧油を供給して押出加圧ロッド33を前進させる供給ポート89aと、前記両シリンダ室91,92を共にドレンポートに切り換えるドレンポート89bとの間で切り換え可能になっている。
図2は、前記下型29がシリンダ26によって所定高さ位置に浮上保持されるとともに、上型組体51が下型29から上方に離隔された型開き状態を示す。この状態においては、図7に示す前記第1電磁切換弁89、第2電磁切換弁97及び第3電磁切換弁100がそれぞれドレンポート89b,97b,100bに切り換えられ、前記シリンダ31のピストンロッド32及び押出加圧ロッド33がそれらの自重によって最下限位置に保持されている。又、前記貯留室34に所定量の溶湯Yが注入されている。
(例えば0.1〜2.0秒)遅れて第3電磁切換弁100がドレンポート100bから供給ポート100aに切り換えられ、シリンダ31のピストンロッド32によって押出加圧ロッド33が第3設定圧(12749kPa)で上方向に移動される。このため圧力曲線Pkに示すように、キャビティKの圧力が上昇し、溶湯Yが加圧される。なお、時刻H4から所定時間経過した時刻H5において成型動作が終了し、第1電磁切換弁89がドレンポート89bに、電磁開閉弁104が開路ポート104aに、第3電磁切換弁100がドレンポート100bにそれぞれ切り換えられる。そして、型締シリンダ18が不作動状態となり下型29及び上型組体51が昇降用シリンダ16によって上昇され、シリンダ31のピストンロッド32及び押出加圧ロッド33が自重により下降動作され、下型把持体28はシリンダ26によって所定の位置に浮上保持され、各部材は図2に示す成型動作開始位置に復帰される。
(1)上記実施形態では、下型29と上型組体51によって形成されるキャビティK内の溶湯Yをシリンダ31により作動される押出加圧ロッド33と、第1上型把持体41及び上部孔成型ピン71の加圧面715によって、上下方向から同時に加圧するようにしたので、溶湯Y全体を適正な圧力で迅速に加圧することができる。この結果、溶湯Yの内部のヒケ巣(気泡)を無くして製品の品質(硬度)を向上することができる。
○ 図11(a)に示すように、下部孔成型ピン61を省略するとともに、上部孔成型ピン71の上部孔成型部714を下方に延長して、製品の貫通孔全体を成型するようにしてもよい。
○ 前記増速シリンダ98を省略してもよい。
○ 製品の一個取りの成型装置に具体化したり3個以上の複数個取りの成型装置に具体化したりしてもよい。
(1)請求項1において、前記浮上保持機構は、油圧シリンダにより構成されている成型装置。
(4)請求項2において、前記相対移動機構の第1上型把持体と第2上型把持体4のギャップは、前記上部孔成型ピンを製品の貫通孔から完全に離隔するのに必要な間隔に設定されている成型装置。
Claims (4)
- 下型ユニットは、所定位置に保持された下部支持台と、該下部支持台に対し浮上高さの調節可能な浮上保持機構により浮上保持された下型把持体と、該下型把持体に取り付けられた下型と、前記下部支持台に上向きに取り付けられた流体圧シリンダと、該流体圧シリンダのピストンロッドの上端に連結され、かつ前記下型把持体及び下型に上下方向に貫通形成された貫通孔に下方から挿入された押出加圧ロッドとにより構成され、前記押出加圧ロッドの上面と前記貫通孔の内周面とにより前記キャビティに連通する溶湯の貯留室が形成され、一方、下型ユニットの上方に装着された上型ユニットは、昇降機構によって昇降動作される第1上型把持体と、該第1上型把持体に対し相対移動機構を介して上下方向の相対移動可能に、かつ常には第1付勢部材により所定のギャップを介して装着された第2上型把持体と、前記第2上型把持体の下部に装着され、かつ前記下型に型閉めされた状態でキャビティを形成する上型と、前記第1上型把持体に下向きに取り付けられ、かつ前記第2上型把持体を下方に貫通して前記キャビティに露出する上部加圧ロッドとにより構成され、前記昇降機構によって第1上型把持体、第2上型把持体及び上型が下降動作されて、前記下型に上型が型閉め接触され、前記下型及び上型が前記浮上保持機構の保持力に抗して下方に押し下げられるとともに、前記流体圧シリンダが作動されて所定位置に保持された前記押出加圧ロッドが上昇されて、前記貯留室の溶湯がキャビティに押し出され、その後、前記上型、下型、第1上型把持体及び第2上型把持体が下降動作されて、上型、下型及び第2上型把持体が下限位置に停止された状態で、前記第1付勢部材に抗して、前記第1上型把持体を前記ギャップの範囲内で下方に移動して、前記上部加圧ロッドによりキャビティ内の溶湯を上側から加圧するとともに、前記押出加圧ロッドにより溶湯を下側から加圧するように構成したことを特徴とする成型装置。
- 請求項1において、前記第1上型把持体にはキャビティ内で成型される製品の貫通孔の上部を成型し、かつ前記上部加圧ロッドとしての機能を兼用する上部孔成型ピンが装着され、前記下型ユニットには、前記上部孔成型ピンと協働してキャビティ内で成型される製品の貫通孔の下部を成型する下部孔成型ピンが所定のストローク範囲内で上下方向の往復動可能に装着され、該下部孔成型ピンの下部には該ピンを上方に付勢する第2付勢部材が設けられ、該第2付勢部材の弾性力は前記第1付勢部材の弾性力よりも小さく設定されている成型装置。
- 請求項1又は2において、圧力流体供給源と流体圧シリンダのピストン側シリンダ室を接続する第1管路には、第1電磁切換弁が設けられ、該第1電磁切換弁は、前記ピストン側シリンダ室に圧力流体を供給するとともに、ピストン側シリンダ室の流体を排出する供給ポートと、ピストン側シリンダ室及びロッド側シリンダ室の流体を排出するドレンポートとの間で切り換え可能に構成され、前記流体圧シリンダのロッド側シリンダ室は、第2管路によって前記第1電磁切換弁のドレンポートに常時接続され、前記第1電磁切換弁とピストン側シリンダ室との間の前記第1管路には第1圧力調整弁及び開閉弁が設けられ、前記圧力流体供給源と前記ピストン側シリンダ室との間に並列に接続された第3管路及び第4管路のうち、前記第3管路には第2圧力調整弁、第2電磁切換弁及び第1逆止弁が直列に接続され、前記第4管路には、第3圧力調整弁、第3電磁切換弁及び第2逆止弁が直列に接続され、前記第1圧力調整弁の設定圧は低圧に、第2圧力調整弁の設定圧は中圧に、第3圧力調整弁の設定圧は高圧に設定され、前記第1〜第3電磁切換弁及び開閉弁は製品の成型工程において、制御装置からの制御信号により、前記上型及び下型が型閉め接触された時刻に、前記開閉弁が開路ポートに保持されるとともに、前記第1電磁切換弁がドレンポートから供給ポートに切り換えられ、上型及び下型が下方に移動されて下限位置に移動された時刻に、前記第1電磁切換弁が供給ポートからドレンポートに切り換えられるとともに、前記開閉弁が開路ポートから閉路ポートに切り換えられ、さらに前記第2電磁切換弁がドレンポートから供給ポートに切り換えられ、前記第1上型把持体が第1付勢部材の付勢力に抗して下方に移動されて第2上型把持体とのギャップが無くなった下限位置に移動されて上型と下型との型締め動作が完了した時刻に、前記開閉弁が閉路ポートに保持されるとともに、前記第2電磁切換弁が供給ポートからドレンポートに切り換えられ、前記型締め動作が完了した時刻から所定時間経過した後に、前記第3電磁切換弁がドレンポートから供給ポートに切り換え動作され、該切り換え動作から所定時間が経過して成型動作が終了した時刻に、前記開閉弁が閉路ポートから開路ポートに切り換え動作されるとともに、第3電磁切換弁が供給ポートからドレンポートに切り換え動作されるように構成されている成型装置。
- 下型ユニットは、所定位置に保持された下部支持台と、該下部支持台に固定された下型把持体と、該下型把持体に取り付けられた下型と、前記下部支持台に上向きに取り付けられた流体圧シリンダと、該流体圧シリンダのピストンロッドの上端に連結され、かつ前記下型把持体及び下型に上下方向に貫通形成された貫通孔に下方から挿入された押出加圧ロッドとにより構成され、前記押出加圧ロッドの上面と前記貫通孔の内周面とにより前記キャビティに連通する溶湯の貯留室が形成され、一方、下型ユニットの上方に装着された上型ユニットは、昇降機構によって昇降動作される第1上型把持体と、該第1上型把持体に対し相対移動機構を介して上下方向の相対移動可能に、かつ常には第1付勢部材により所定のギャップを介して装着された第2上型把持体と、前記第2上型把持体の下部に装着され、かつ前記下型に型閉めされた状態でキャビティを形成する上型と、前記第1上型把持体に下向きに取り付けられ、かつ前記第2上型把持体を下方に貫通して前記キャビティに露出する上部加圧ロッドとにより構成され、前記昇降機構によって第1上型把持体、第2上型把持体及び上型が下降動作されて、前記下型に上型が型閉め接触された状態で、前記流体圧シリンダが作動されて前記押出加圧ロッドによって前記貯留室の溶湯がキャビティに押し出され、この状態で、前記第1付勢部材に抗して、前記第1上型把持体を前記ギャップの範囲内で下方に移動して、前記上部加圧ロッドによりキャビティ内の溶湯を上側から加圧するとともに、前記押出加圧ロッドにより溶湯を下側から加圧するように構成されていることを特徴とする成型装置。
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