JP6855678B2 - 鋼板の製造方法 - Google Patents
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Description
はじめに必須元素を説明する。
Cは、鋼板に残留オーステナイトを生成させる元素であり、熱延鋼板の強度と延性を高める。C含有量が0.40%を超えると、熱延鋼板の溶接性が不十分になる。一方、C含有量が0.0001%未満であると、熱延鋼板に必要な量の残留オーステナイトを生成させることができず、熱延鋼板の強度および延性が低下する。このため、C含有量は、0.0001%以上0.40%以下であり、好ましくは0.035%以上0.40%以下である。
Siは、鋼板内で鉄系炭化物の生成を抑制することによって鋼板内で残留オーステナイトを生成し易くし、熱延鋼板の強度および延性(成形性)を高める。本発明では、鋼板に上記の含有量でSiを含有させることにより、熱延鋼板の強度および延性を高める。Si含有量が0.0010%未満であると、焼鈍後の冷延鋼板を室温まで冷却する際に、冷延鋼板に鉄系炭化物が生成し易くなり、冷延鋼板に十分な残留オーステナイトが生成されず、これにより、冷延鋼板の強度および延性が低下する。このため、Si含有量は、0.0010%以上であり、好ましくは0.06%以上である。一方、Si含有量が3.0%を超えると、熱延鋼板に過剰量の残留オーステナイトが生成されて熱延鋼板が脆化し、熱延鋼板の延性が劣化する。このため、Si含有量は、3.0%以下であり、好ましくは2.5%以下である。
Mnは、熱延鋼板の強度および延性を高めるために含有する。具体的には、Mnは、熱延鋼板で残留オーステナイトを安定化することができ、これにより、熱延鋼板の強度および延性を高める。Mn含有量が4.0%を超えると、熱延鋼板が脆化し易くなって例えば鋳造した鋼スラブに割れが起こり易くなるとともに、熱延鋼板の溶接性も劣化する。一方、Mn含有量が0.01%未満であると、焼鈍後の冷延鋼板を室温に冷却する際に、冷延鋼板に軟質な鉄組織が多量に生成され、冷延鋼板の強度を確保することが難しくなる。このため、Mn含有量は、0.01%以上4.0%以下であり、好ましくは0.50%以上3.5%以下である。
Pは、鋼板の板厚中央部に偏析する傾向があり、溶接部を脆化させる。P含有量が0.30%を超えると溶接部が大幅に脆化する。このため、P含有量は0.30%以下である。P含有量は低いことが好ましいが、P含有量を0.001%未満に低減するには製鋼コストの大幅な上昇が避けられないので、P含有量は0.001%以上であることが好ましい。
Sは、溶接性ならびに鋳造時および熱間圧延時の製造性に悪影響を及ぼしたり、Mnと結びついて粗大なMnSを形成して延性や伸びフランジ性を低下させる。このため、S含有量は0.10%以下である。S含有量は低いことが好ましいが、S含有量を0.0001%未満に低減するには製鋼コストの大幅な上昇が避けられないので、S含有量は0.0001%以上であることが好ましい。
Alは、鉄系炭化物の生成を抑えて残留オーステナイトを得易くする元素であり、鋼板の強度および成形性を高める。しかし、Al含有量が2.0%を超えると溶接性が悪化するので、Al含有量は2.0%以下である。ただし、Alは脱酸材としても有効な元素であり、Al含有量が0.001%未満であると、脱酸材としての効果が十分に発揮されない。そこで、Alによる脱酸の効果を十分に得るために、Al含有量は0.001%以上である。
Nは、粗大な窒化物を形成し、延性および伸びフランジ性を劣化させるので、含有量を抑制する。N含有量が0.01%を超えるとこの傾向が顕著になるので、N含有量は0.01%以下である。N含有量は低いことが好ましいが、N含有量を0.0001%未満に低減するには製鋼コストの大幅な上昇が避けられないので、N含有量は0.0001%以上であることが好ましい。
Oは、酸化物を形成するので含有量を抑制する。O含有量が0.01%を超えると、延性および伸びフランジ性の劣化が顕著になるので、O含有量は0.01%以下である。O含有量は低いことが好ましいが、O含有量を0.0001%未満に低減するには製鋼コストの大幅な上昇が避けられないので、O含有量は0.0001%以上であることが好ましい。
Crは、高温での相変態を抑制するために鋼板の強度向上に有効な元素であり、必要に応じて含有してもよい。しかし、Cr含有量が2.0%を超えると、熱間での加工性が損なわれて生産性が低下するので、Cr含有量は2.0%以下であることが好ましい。一方、Crによる鋼板の強度向上効果を十分に得るためには、Cr含有量は0.001%以上であることが好ましい。
Niは、高温での相変態を抑制するために鋼板の強度向上に有効な元素であり、必要に応じて含有してもよい。しかし、Ni含有量が2.0%を超えると、溶接性が損なわれるので、Ni含有量は2.0%以下であることが好ましい。一方、Niによる鋼板の強度向上効果を十分に得るためには、Ni含有量は0.001%以上であることが好ましい。
Moは、高温での相変態を抑制するために鋼板の強度向上に有効な元素であり、必要に応じて含有してもよい。しかし、Mo含有量が1.0%を超えると、熱間での加工性が損なわれて生産性が低下するので、Mo含有量は1.0%以下であることが好ましい。一方、Moによる鋼板の強度向上効果を十分に得るためには、Mo含有量は0.001%以上であることが好ましい。
Wは、高温での相変態を抑制するために鋼板の強度向上に有効な元素であり、必要に応じて含有してもよい。しかし、W含有量が1.0%を超えると、熱間での加工性が損なわれて生産性が低下するので、W含有量は1.0%以下であることが好ましい。一方、Wによる鋼板の強度向上効果を十分に得るためには、W含有量は0.001%以上であることが好ましい。
Bは、高温での相変態を抑制するために鋼板の強度向上に有効な元素であり、必要に応じて含有してもよい。しかし、B含有量が0.01%を超えると、熱間での加工性が損なわれ生産性が低下するので、B含有量は0.01%以下であることが好ましい。Bによる鋼板の強度向上効果を十分に得るためには、B含有量は0.0001%以上であることが好ましい。
Tiは、析出物強化、フェライト結晶粒の成長抑制による細粒強化、および再結晶の抑制を通じた転位強化により、鋼板の強度上昇に寄与する元素であり、必要に応じて含有してもよい。しかし、Ti含有量が0.20%を超えると、炭窒化物の析出が多くなって成形性が劣化するので、Ti含有量は0.20%以下であることが好ましい。Tiによる十分な強度上昇効果を得るには、Ti含有量は0.001%以上であることが好ましい。
Nbは、析出物強化、フェライト結晶粒の成長抑制による細粒強化、および再結晶の抑制を通じた転位強化により、鋼板の強度上昇に寄与する元素であり、必要に応じて含有してもよい。しかし、Nb含有量が0.20%を超えると、炭窒化物の析出が多くなって成形性が劣化するので、Nb含有量は0.20%以下であることが好ましい。Nbによる十分な強度上昇効果を得るためには、Nb含有量は0.001%以上であることが好ましい。
Vは、析出物強化、フェライト結晶粒の成長抑制による細粒強化、および再結晶の抑制を通じた転位強化により、鋼板の強度上昇に寄与する元素であり、必要に応じて含有してもよい。しかし、V含有量が0.20%を超えると、炭窒化物の析出が多くなって成形性が劣化するので、V含有量は0.20%以下であることが好ましい。Vによる十分な強度上昇効果を得るためには、V含有量は0.001%以上であることが好ましい。
Cuは、微細な粒子として鋼板内に存在することにより鋼板の強度を高める元素であり、必要に応じて含有してもよい。しかし、Cu含有量が2.0%を超えると、溶接性が損なわれるので、Cu含有量は2.0%以下であることが好ましい。Cuによる鋼板の強度向上効果を十分に得るためには、Cu含有量は0.001%以上であることが好ましい。
Ca、Ce、Mg、Zr、Hf、REMは、いずれも、鋼板の延性の改善に有効な元素であり、必要に応じてこれらの元素のうち1種または2種以上を含有してもよい。ここで、REMとは、Rare Earth Metalの略であり、ランタノイド系列に属する元素を示す。しかし、Ca、Ce、Mg、Zr、HfおよびREMの1種又は2種以上の含有量が合計で0.50%を超えると、延性を損なうおそれがあるので、これら各元素の含有量の合計は0.50%以下であることが好ましい。鋼板の延性を改善する効果を十分に得るためには、これら各元素の含有量の合計が0.0001%以上であることが好ましい。
上記以外の残部はFeおよび不純物である。不純物としては、鉱石やスクラップ等の原材料に含まれるもの、製造工程において含まれるものが例示される。鋼板の強度、成形性(延性、伸びフランジ性など)、溶接性などの諸特性を損なわない範囲であれば、不純物として上述した必須元素および任意元素以外の元素をさらに含有してもよい。
本発明では,鋼板の表面上に硫黄系化合物が存在する。この硫黄系化合物は、非共有電子対を有する硫黄基を有する化合物が鋼板の表面に付着(吸着や堆積を含む)していることが好ましい。
硫黄系化合物が吸着した鋼板の表面粗度は、一般的に化成処理鋼板として要求される表面粗度を満たしていることが好ましい。ただし、表面粗度が大きいと、外観性の劣化や、クラックなどが加工した際の破断の起点になる要因になるおそれがあるだけでなく、化成処理性にも影響する。
上述の通り、熱延鋼板と冷延鋼板では、表面の平均粗度が異なることがあるが、鋼板の表面に付着する硫黄系化合物量は、化成処理性の観点からは鋼板の表面粗度と相関関係が見られる。経験的に、鋼板の表面の硫黄系化合物の硫黄分の付着量(mg/m2)を、表面粗さRa(μm)で除した値が0.10〜30.0であることが好ましい。この値が0.10未満であると、鋼板の表面積に対して硫黄系化合物の付着量が少なく、表面に残存する酸化物などによる化成処理性の悪化を抑制し難くなる。一方、この値が30.0を超えると、硫黄系化合物の単位面積当たりの付着量が多いため、一部で硫黄系化合物が過度に析出したり、表面の色調が変わることがある。
鋼板上に硫黄系化合物を付着させる方法としては、特に限定されないが、熱間圧延後や焼鈍後の酸洗工程や水洗(リンス)工程で鋼板の表面上に吸着させる方法が挙げられる。例えば、熱間圧延すると、鋼板の表面に鉄酸化物を主体とする酸化物が形成される。
鋼板上への硫黄系化合物の付着の有無は、例えば、蛍光X線分析により、鋼板の表層の硫黄強度を測定することにより、硫黄分として調べることが可能である。本発明で規定する硫黄系化合物には、鋼板の化学成分としての硫黄は含まない。そのため、例えば、機械研磨した鋼板の蛍光X線強度と比較することにより、硫黄系化合物の鋼板上の有無を判別することができる。
以下に、本発明に係る鋼板の製造方法の一例を示す。鋼板の製造方法は、鋼種によってもその制御条件が異なるため、以降の説明では、高強度鋼板を得るための製造方法を例にとるが、この製造方法以外の製造方法を用いて製造してもよい。
鋼板を製造するには、まず、上述した化学組成を有するスラブを鋳造する。熱間圧延に供するスラブは、連続鋳造スラブや薄スラブキャスターなどで製造したものを用いることができる。さらに、鋳造後に直ちに熱間圧延を行う連続鋳造−直接圧延(CC−DR)のようなプロセスを用いてもよい。
Ar3=901-325×C+33×Si-92×(Mn+Ni/2+Cr/2+Cu/2+Mo/2)+52×Al
熱間圧延を施して巻取った鋼材は、酸洗により、鋼板の表層部の酸化スケールを除去する。Si含有量やMn含有量が高い鋼板において酸化スケール以外に内部酸化層が熱間圧延後の巻取りにより生成した場合、内部酸化層も酸洗により除去する。酸洗によって、鋼板の表面の酸化物を除去することにより、熱延鋼板や冷延鋼板の化成処理性を向上させることができる。酸洗は一回のみの処理でもよいし、複数回に分けて施してもよい。
本発明に係る高強度冷延鋼板は、上述の化学組成の鋳片を熱間圧延および冷間圧延し、その後、焼鈍することによって製造される。焼鈍が連続焼鈍により行われることが好ましい。
このようにして得られた熱延鋼板や冷延鋼板は、必要に応じて、プレス加工などにより成形した後、りん酸亜鉛処理などの化成処理を施して使用すると好適である。化成処理皮膜の上に電着塗装を施すとさらに好適である。
表1に示す化学組成を有する鋼材No.A〜Dの鋼スラブを鋳造した。なお、化学組成の特定は、スパーク放電発光分析法(Thermo Scientific社、ARL 4460 OES)により行った。
次いで、鋼スラブを1250℃に加熱し、表2に示す仕上げ温度900〜950℃で厚さ3.0mmまで熱間圧延し、50〜650℃の範囲で巻取った。なお、鋼材Bは、巻取り温度から50℃/時間の冷却速度に制御することにより熱延鋼板を冷却した。
熱延鋼板は、スケールや内部酸化層の除去のため、酸洗した(実施No.1〜51)。酸洗は、熱延鋼板を50g/Lの鉄(II)イオンと、1g/Lの鉄(III)イオンおよび、300ppmの市販のインヒビター(朝日化学工業株式会社製、イビット710)を含有する85℃の10質量%の塩酸水溶液中に浸漬し、目視でスケール層や内部酸化層が溶解したと判断された後、酸洗液中から直ちに取り出し、10秒間水洗(リンス)し、乾燥した。
酸洗処理をした熱延鋼板を、冷間圧延機により、表2に示す圧下率およびロール粗度で冷間圧延した(実施No.26〜51)。
冷間圧延後の焼鈍は、表2に示す雰囲気および露点管理のもと、表2に示す昇温速度で焼鈍速度まで加熱し、一定時間(焼鈍保持時間として記載)炉内で均熱した。その後、表2に示す冷却速度で保持温度まで冷却し、一定時間(保持時間と記載)保持し、常温まで冷却した(実施No.26〜51)。
作製した熱延鋼板および冷延鋼板から、JIS Z 2201に準拠した引張試験片を採取し、JIS Z 2241に準拠して引張試験を行い、引張強度(TS)を測定した。
作製した熱延鋼板または冷延鋼板を70mm×150mmに切断し、これに日本パーカライジング社製の脱脂剤(商品名:ファインクリーナーE2083)の18g/l水溶液を、40℃で120秒間スプレーし、水洗することにより冷延鋼板の脱脂を行った。
化成処理を施した冷延鋼板を試験片(幅70mm×長さ150mm)とし、その試験片の長さ方向に沿って3か所(中央部および両端部)を、走査型電子顕微鏡(SEM)を使って1000倍の倍率で観察し、りん酸亜鉛皮膜の結晶粒の付着度合いを観察した。
作製した化成処理皮膜の付着量を蛍光X線で用いて測定した。付着量は、りん酸亜鉛処理皮膜の付着量が既知である冷延鋼板を用いて、予め作成した検量線を基に、蛍光X線のP強度から算出した。
作製した冷延鋼板に前述の方法で化成処理を施し、さらに日本ペイント社製の電着塗料(商品名:パワーニクス)を塗装した。塗装は、電着塗料の温度を30℃とし、試験片を塗料中に浸漬した状態で電圧を印加し、電圧150Vで通電時間が約3分間となる条件で塗装した。膜厚は、乾燥膜厚が20μmとなるように通電時間を調整した。膜厚は電磁膜厚計を用いて計測した。
電着塗装を施した冷延鋼板である試験片の中央に、塗膜上から試験片の素材(冷延鋼板)に達するように×状のカット疵をカッターナイフで設けた。また、試験片の端面部をテープにてシールすることにより、耐食性試験用サンプルを作成した。これをJIS Z 2371に規定された方法により塩水噴霧試験を行った。試験時間は1000時間とした。
評価試験の結果を表3にまとめて示す。表3における下線付き部は本発明の範囲外であることを示す。
Claims (8)
- 化学組成が、質量%で、
C:0.0001〜0.40%、
Si:0.0010〜3.0%、
Mn:0.01〜4.0%、
P :0.30%以下、
S :0.10%以下、
Al:0.001〜2.0%、
N :0.01%以下、
O :0.01%以下、
Cr:0〜2.0%、
Ni:0〜2.0%、
Mo:0〜1.0%、
W :0〜1.0%、
B :0〜0.01%、
Ti:0〜0.20%、
Nb:0〜0.20%、
V :0〜0.20%、
Cu:0〜2.0%、
Ca、Ce、Mg、Zr、HfおよびREMから選ばれた1種以上:合計で0〜0.50%、
残部Feおよび不純物であり、
表面に硫黄系化合物が硫黄分として見かけの面積に対して0.10〜30.0mg/m2存在し、
前記硫黄系化合物の硫黄量(mg/m2)を、圧延方向および圧延方向に対して直角方向の表面粗度Ra(μm)で除した値が、それぞれ0.10〜30.0である、熱延鋼板の製造方法であって、
鋼片に熱間圧延を行った後に、非共有電子対を有する硫黄基であるチオール基、チオシアン基、チオ硫酸基、スルフィド基、ジスルフィド基およびチオカルボニル基の分子骨格から選ばれた1種以上の硫黄系化合物の濃度が、0.001〜0.01mol・dm−3である酸洗液で酸洗を行うことにより前記硫黄系化合物を前記鋼板の表面に付着させる、鋼板の製造方法。 - 化学組成が、質量%で、
C:0.0001〜0.40%、
Si:0.0010〜3.0%、
Mn:0.01〜4.0%、
P :0.30%以下、
S :0.10%以下、
Al:0.001〜2.0%、
N :0.01%以下、
O :0.01%以下、
Cr:0〜2.0%、
Ni:0〜2.0%、
Mo:0〜1.0%、
W :0〜1.0%、
B :0〜0.01%、
Ti:0〜0.20%、
Nb:0〜0.20%、
V :0〜0.20%、
Cu:0〜2.0%、
Ca、Ce、Mg、Zr、HfおよびREMから選ばれた1種以上:合計で0〜0.50%、
残部Feおよび不純物であり、
表面に硫黄系化合物が硫黄分として見かけの面積に対して0.10〜30.0mg/m2存在し、
前記硫黄系化合物の硫黄量(mg/m2)を、圧延方向および圧延方向に対して直角方向の表面粗度Ra(μm)で除した値が、それぞれ0.10〜30.0である、冷延鋼板の製造方法であって、
鋼片に熱間圧延、冷間圧延および焼鈍を行った後に、非共有電子対を有する硫黄基であるチオール基、チオシアン基、チオ硫酸基、スルフィド基、ジスルフィド基およびチオカルボニル基の分子骨格から選ばれた1種以上の硫黄系化合物の濃度が、0.001〜0.01mol・dm−3である酸洗液で酸洗を行うことにより前記硫黄系化合物を前記鋼板の表面に付着させる、鋼板の製造方法。 - 前記化学組成が、質量%で、
Cr:0.001〜2.0%、
Ni:0.001〜2.0%、
Mo:0.001〜1.0%、
W:0.001〜1.0%、および
B:0.0001〜0.01%
から選ばれた1種以上を含有する、請求項1または2に記載の鋼板の製造方法。 - 前記化学組成が、質量%で、
Ti:0.001〜0.20%、
Nb:0.001〜0.20%、および
V:0.001〜0.20%、
から選ばれた1種以上を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の鋼板の製造方法。 - 前記化学組成が、質量%で、
Cu:0.001〜2.0%を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の鋼板の製造方法。 - 前記化学組成が、質量%で、Ca、Ce、Mg、Zr、HfおよびREMから選ばれた1種以上を合計で0.0001〜0.50%含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の鋼板の製造方法。
- 前記化学組成が、質量%で、Si:0.06〜3.0%を含有するとともに、引張強度が590MPa以上の機械特性を有する、請求項1〜6のいずれかに記載の鋼板の製造方法。
- 前記硫黄系化合物が、チオグリコール酸、2,2’−ジチオジエタノール、および1,1’−チオカルボニルジイミダゾール、ならびにこれらの塩から選ばれた1種以上である、請求項1〜7のいずれかに記載の鋼板の製造方法。
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