JP6852780B2 - 波長変換部材の製造方法 - Google Patents

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本発明は、発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下「LED」ともいう。)やレーザーダイオード(Laser Diode、以下「LD」ともいう。)から発せられた光の波長を変換する波長変換部材の製造方法に関する。
LEDを発光素子として用いる発光装置は、変換効率の高い光源であり、消費電力が少なく、長寿命であり、サイズの小型化が可能であることから、白熱電球や蛍光灯に代わる光源として利用されている。LEDを用いた発光装置は、室内照明や車載用照明などの照明分野のみならず、液晶用バックライト光源、イルミネーションなどの広範囲の分野で利用されている。なかでも青色光を発する発光素子と黄色蛍光体を組み合わせて、それらの混色光を放出する発光装置は、コスト面及び品質面で優れており、広く利用されている。
発光装置に用いられる蛍光体は、(Y,Gd,Tb,Lu)(Al,Ga)12:Ceで表される希土類アルミン酸塩蛍光体、(Sr,Ca,Ba)SiO:Euで表されるシリケート蛍光体、Ca−αサイアロン蛍光体などが知られている。
波長変換部材として、例えば、ガラス粉末と無機蛍光体粉末とを混合し、ガラス粉末を溶融させ固化させた焼結体からなる波長変換部材が開示されている(特許文献1)。
特開2014−234487号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている波長変換部材は、ガラス成分が焼結体の形成時に無機蛍光体中に混入し、光変換効率が著しく低下する場合がある。また、ガラスを用いた場合、高密度の焼結体を得ることが難しく、焼結体の内部に空孔が存在し、発光装置に用いた場合に光変換効率も低下する。
そこで本発明の一態様は、発光強度が高く、光変換効率の高い波長変換部材の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段は、以下の態様を包含する。
本発明の第一の態様は、下記式(I)で表される組成を有するイットリウムアルミニウムガーネット系蛍光体と、アルミナ純度99.0質量%以上のアルミナ粒子とを含む成形体を準備することと、
前記成形体を一次焼成し、第一の焼結体を得ることと、
前記第一の焼結体を熱間等方圧加圧(HIP)処理により二次焼成し、第二の焼結体を得ることを含む、波長変換部材の製造方法。
(Y1−a−bGdCeAl12 (I)
(式(I)中、a及びbは、0≦a≦0.3、0<b≦0.022を満たす数である。)
本発明の第二の態様は、イットリウムアルミニウムガーネット系蛍光体とアルミナ純度99.0質量%以上のアルミナ粒子を含む成形体を準備することと、前記成形体を一次焼成し、第一の焼結体を得ることと、前記第一の焼結体を熱間等方圧加圧(HIP)処理により二次焼成し、第二の焼結体を得ることと、前記第二の焼結体を酸素含有雰囲気のもとでアニーリングすることを含む、波長変換部材の製造方法である。
本発明の一実施形態によれば、発光強度が高く、光変換効率の高い波長変換部材の製造方法を提供することができる。
図1は、本開示の第一の実施形態の波長変換部材の製造方法の工程順序を示すフローチャートである。 図2は、本開示の第二の実施形態の波長変換部材の製造方法の工程順序を示すフローチャートである。 図3は、実施例1に係る波長変換部材の断面SEM写真である。 図4は、実施例11に係る波長変換部材の断面SEM写真である。 図5は、実施例1に係る波長変換部材の外観写真である。 図6は、実施例21に係る波長変換部材の断面SEM写真である。 図7は、比較例31に係る波長変換部材の断面SEM写真である。 図8は、比較例31に係る波長変換部材の外観写真である。 図9は、実施例32に係る波長変換部材の外観写真である。 図10は、実施例21に係る波長変換部材の外観写真である。 図11、実施例34に係る波長変換部材の外観写真である。
以下、本発明に係る波長変換部材の製造方法を実施形態に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、本発明は、以下の波長変換部材の製造方法に限定されない。なお、色名と色度座標との関係、光の波長範囲と単色光の色名との関係等は、JIS Z8110に従う。
第一の実施形態に係る波長変換部材の製造方法
第一の実施形態に係る波長変換部材の製造方法は、下記式(I)で表される組成を有するイットリウムアルミニウムガーネット系蛍光体と、アルミナ純度99.0質量%以上のアルミナ粒子とを含む成形体を準備することと、前記成形体を一次焼成し、第一の焼結体を得ることと、前記第一の焼結体を熱間等方圧加圧(HIP)処理により二次焼成し、第二の焼結体を得ることを含む。
以下、イットリウムアルミニウムガーネット系蛍光体を「YAG系蛍光体」とも称する場合がある。
(Y1−a−bGdCeAl12 (I)
ここで、式(I)中、a及びbは、0≦a≦0.3、0<b≦0.022を満たす数である。
式(I)で表される組成を有する蛍光体において、変数aはGdの賦活量であり、変数aは、0以上0.3以下(0≦a≦0.3)であり、好ましくは0.01以上0.28以下(0.01≦a≦0.28)、より好ましくは0.02以上0.27以下(0.02≦b≦0.27)、さらに好ましくは0.03以上0.25以下(0.03≦a≦0.25)、さらにより好ましくは0.05以上0.25以下(0.05≦a≦0.25)である。式(I)で表される組成を有する蛍光体において、Gdは結晶構造中に含まれていなくてもよい。式(I)であらわされる組成を有する蛍光体において、Gdの賦活量である変数aが0.3を超えると、蛍光体の発光ピーク波長が移動し、所望の光変換効率を得ることができない場合がある。
式(I)で表される組成を有するYAG系蛍光体において、変数bはCeの賦活量であり、変数bは、0を超えて0.022以下(0<b≦0.022)であり、好ましくは0.0001以上0.020以下(0.0001≦b≦0.02)であることが好ましく、より好ましくは0.0002以上0.015以下(0.0002≦b≦0.015)、さらに好ましくは0.0002以上0.012以下(0.0002≦b≦0.012)、よりさらに好ましくは0.0003以上0.012以下(0.0003≦b≦0.012)である。式(I)で表される組成を有する蛍光体において、Ceの賦活量である変数bの数値が、0であると発光中心となる元素が結晶構造中に存在せず発光しない。変数bの数値が0.022を超えると、濃度消光により発光強度が低下する傾向があり、所望の光変換効率が得られない。
YAG系蛍光体粒子の平均粒径は好ましくは1μm以上50μm以下の範囲であり、より好ましくは1μm以上40μm以下の範囲であり、さらに好ましくは2μm以上40μm以下の範囲であり、よりさらに好ましくは2μm以上20μm以下の範囲であり、特に好ましくは2μm以上15μm以下の範囲である。YAG系蛍光体粒子の平均粒径が1μm以上であると、YAG系蛍光体粒子を成形体に略均一に分散させることができる。YAG系蛍光体の平均粒径が50μm以下であると、波長変換部材中の空隙が少なくなるので光変換効率を高くすることができる。本明細書において、蛍光体の平均粒径とは、フィッシャーサブシーブサイザー法(Fisher sub-sieve sizer、以下「FSSS法」ともいう。)により測定した平均粒径(Fisher sub-sieve sizer’s number)をいう。
YAG系蛍光体とアルミナ粒子の合計量100質量%に対して、YAG系蛍光体の含有量が、好ましくは0.1質量%以上99.9質量%以下、より好ましくは0.5質量%以上99質量%以下、さらに好ましくは1質量%以上95質量%以下、よりさらに好ましくは2質量%以上80質量%以下、よりさらに好ましくは3質量%以上70質量%以下、よりさらに好ましくは3質量%以上50質量%以下、よりさらに好ましくは4質量%以上50質量%以下、とくに好ましくは5質量%以上50質量%以下である。
成形体を構成する粉体中に含まれるアルミナ粒子は、アルミナ純度が99.0質量%以上であり、より好ましくはアルミナ純度が99.5質量%以上である。成形体を構成する粉体に、アルミナ純度が99.0質量%以上であるアルミナ粒子を含むと、光変換効率を高くすることができ、良好な熱伝導率を有する波長変換部材を得ることができる。アルミナ純度は、市販のアルミナ粒子を用い場合には、カタログ値を参照することができる。アルミナ純度が不明である場合には、アルミナ粒子の質量を測定した後、各アルミナ粒子を800℃で1時間、大気雰囲気で焼成し、アルミナ粒子に付着している有機分やアルミナ粒子が吸湿している水分を除去し、焼成後のアルミナ粒子の質量を測定し、焼成後のアルミナ粒子の質量を焼成前のアルミナ粒子の質量で除すことによって、アルミナ純度を測定することができる。アルミナ純度は、例えば、以下の式によって算出することができる。アルミナ純度(質量%)=(焼成後のアルミナ粒子の質量÷焼成前のアルミナ粒子の質量)×100
アルミナ粒子は、その平均粒径が好ましくは0.2μm以上1.3μm以下の範囲であり、より好ましくは0.2μm以上1.0μm以下の範囲であり、さらに好ましくは0.3μm以上0.8μm以下の範囲であり、よりさらに好ましくは0.3μm以上0.6μm以下の範囲である。アルミナ粒子の平均粒径が前記範囲であると、YAG系蛍光体粉体とアルミナ粒子を均一に混合することができ、空隙が少なく密度の高い焼結体からなる波長変換部材を製造することができる。本明細書において、アルミナ粒子の平均粒径とは、レーザー回折散乱式粒度分布測定法によって測定した小径側からの体積累積頻度が50%に達する粒径(メジアン径)をいう。
YAG系蛍光体とアルミナ粒子の合計量100質量%に対して、アルミナ純度99.0質量%以上のアルミナ粒子の含有量が、好ましくは0.1質量%以上99.9質量%以下、より好ましくは1質量%以上99.5質量%以下、さらに好ましくは5質量%以上99質量%以下、よりさらに好ましくは20質量%以上98質量%以下、よりさらに好ましくは30質量%以上97質量%以下、よりさらに好ましくは50質量%以上97質量%以下、よりさらに好ましくは50質量%以上96質量%以下、とくに好ましくは50質量%以上95質量%以下である。
成形体を構成する粉体は、YAG系蛍光体粒子とアルミナ純度99.0質量%以上のアルミナ粒子の他に、YAG系蛍光体粒子による光の変換を妨げず、発光素子からの光を透過させる粉体を含んでいてもよい。成形体を構成するYAG系蛍光体粒子とアルミナ純度99.0質量%以上のアルミナ粒子以外の粉体は、比較的高い熱伝導率を有する粉体であることが好ましい。これにより、YAG系蛍光体粒子に加わる熱を外部に放出させやすくなり、波長変換部材の放熱性を向上させることができる。発光素子からの光を透過させる粉体としては、MgO、LiF、Nb、NiO、SiO、TiO及びYの少なくとも1種を含む粉体が挙げられる。発光素子からの光を透過させる粉体としては、MgO、LiF、SiO、TiO及びYからなる群から選ばれる2種以上を含む結晶構造を有する粉体を用いてもよい。
成形体を構成する粉体中に、YAG系蛍光体及びアルミナ純度99.0質量%以上のアルミナ粒子以外の粉体(以下、「他の粉体」ともいう。)を含む場合には、その他の粉体とアルミナ粒子の合計量が、成形体を構成する粉体100質量%中、99.9質量%以下、より好ましくは98.0質量%以下、さらに好ましくは95.0質量%以下、よりさらに好ましくは90.0質量%以下であり、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上である。アルミナ粒子とその他の粉体の配合比率(アルミナ粒子:他の粉体)が、好ましくは1:99から99:1、より好ましくは10:90から90:10である。
図1は、第一の実施形態に係る波長変換部材の製造方法の工程順序の一例を示すフローチャートである。図1を参照にして波長変換部材の製造方法の工程を説明する。波長変換部材の製造方法は、成形体準備工程S102と、一次焼成工程S103と、二次焼成工程S104とを含む。波長変換部材の製造方法は、成形体準備工程S102の前に、粉体混合工程S101を含んでいてもよく、二次焼成工程S104の後に、波長変換部材を加工する加工工程S105を含んでいてもよい。
粉体混合工程
粉体混合工程では、成形体を構成する粉体を混合する。成形体を構成する粉体は、YAG系蛍光体粒子とアルミナ純度99.0質量%以上のアルミナ粒子を含む。粉体の混合は、乳鉢及び乳棒を用いて混合することができる。粉体の混合には、ボールミルなどの混合媒体を用いて混合してもよい。また、粉体の混合を行いやすくし、さらに混合後の粉体を成形しやすくするために、少量の水やエタノール等の成形助剤を用いてもよい。成形助剤は、後の焼成工程において揮発しやすいものであるものが好ましく、成形助剤を加える場合は、粉体100質量%に対して、成形助剤が10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは8質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下である。
成形体準備工程
成形体準備工程では、YAG系蛍光体を含む粉体を、所望の形状に成形し、成形体を得る。粉体の成形方法は、プレス成形法などの知られている方法を採用することができ、例えば金型プレス成形法、冷間等方圧加圧法(CIP:Cold Isostatic Pressing、以下、「CIP」ともいう。)などが挙げられる。成形方法は、成形体の形状を整えるために、2種の方法を採用してもよく、金型プレス成形をした後に、CIPを行ってもよい。CIPでは、水を媒体とする冷間静水等方圧加圧法により成形体をプレスすることが好ましい。
金型プレス成形時の圧力は、好ましくは5MPaから50MPaであり、より好ましくは5MPaから20MPaである。金型プレス成形時の圧力が前記範囲であれば、成形体を所望の形状に整えることができる。
CIP処理における圧力は、好ましくは50MPaから200MPaであり、より好ましくは50MPaから180MPaである。CIP処理における圧力が前記範囲であると、成形体の密度を高め、全体が略均一な密度を有する成形体を得ることができ、後の一次焼成工程及び二次焼成工程において、得られる焼結体の密度を高めることができる。
一次焼成工程
一次焼成工程は、成形体を一次焼成し、第一の焼結体を得る工程である。一次焼成工程において、成形体に含まれるYAG系蛍光体粒子同士又はYAG系蛍光体粒子とその他の粉体の焼結密度を高めることによって、一次焼成後の二次焼成において、さらに焼結体の密度を高めることができる。
一次焼成は、酸素含有雰囲気のもとで行なうことが好ましい。酸素含有雰囲気は、少なくとも酸素を含む雰囲気であり、雰囲気中に含まれる酸素濃度が5体積%以上であればよく、好ましくは10体積%以上、さらに好ましくは15体積%以上である。一次焼成を行う酸素含有雰囲気は、大気(酸素濃度が約20体積%)であることが好ましい。成形体の一次焼成を酸素含有雰囲気で行うことにより、YAG系蛍光体粒子の焼成による変質が原因と考えられる成形体の黒色化を修復することができる。
一次焼成の温度は、好ましくは1200℃以上1800℃以下の範囲であり、より好ましくは1500℃以上1800℃以下の範囲であり、よりさらに好ましくは1600℃以上1780℃以下の範囲である。一次焼成の温度が1200℃以上であれば、焼結体の焼結密度を高め、一次焼成後の二次焼成において、さらに第二の焼結体の密度を高めることができる。一焼成の温度が1800℃以下であれば、成形体を溶解させることなく焼結体を形成することができる。
二次焼成工程
二次焼成工程は、第一の焼結体を熱間等方圧加圧(HIP:Hot Isostatic Pressing)処理(以下、「HIP処理」ともいう。)により、第二の焼結体を得る工程である。二次焼成工程において、HIP処理により、第一の焼結体に含有される空隙をより少なくし、第二の焼結体の密度を高めることができる。
二次焼成は、不活性ガス雰囲気のもとで行なうことが好ましい。二次焼成は、HIP処理により行うため、HIP処理を行う圧力媒体が不活性ガス雰囲気であることが好ましい。不活性ガス雰囲気とは、アルゴン、ヘリウム、窒素等を雰囲気中の主成分とする雰囲気を意味する。ここでアルゴン、ヘリウム、窒素等を雰囲気中の主成分とするとは、雰囲気中に、アルゴン、ヘリウム及び窒素からなる群から選択される少なくとも1種の気体を50体積%以上含むことをいう。不活性ガス雰囲気中の酸素の濃度は、好ましくは3体積%以下、より好ましくは1体積%以下である。
二次焼成を行うHIP処理における圧力は、好ましくは50MPa以上300MPa以下であり、より好ましくは80MPa以上200MPa以下である。HIP処理における圧力が前記範囲であると、YAG系蛍光体粒子の結晶構造を破壊することなく、焼結体の全体を均一に、より高い密度にすることができる。
二次焼成の温度は、好ましくは1500℃以上1800℃以下の範囲であり、より好ましくは1600℃以上1780℃以下の範囲、さらに好ましくは1600℃以上1770℃以下の範囲である。二次焼成の温度が1500℃以上であれば、焼結体の焼結密度を高めることができる。二次焼成の温度が1800℃以下であれば、焼結体を溶解させることなく焼結体を形成することができる。
加工工程
波長変換部材の製造方法において、得られた波長変換部材を加工する加工工程を含んでいてもよい。加工工程は、得られた波長変換部材を所望の大きさに切断加工する工程等が挙げられる。波長変換部材の切断方法は、公知の方法を利用することができ、例えば、ブレードダイシング、レーザーダイシング、ワイヤーソー等が挙げられる。これらのうち、切断面が高精度に平らになる点からワイヤーソーが好ましい。加工工程によって、所望の厚さや大きさの波長変換部材を得ることができる。波長変換部材の厚さは特に制限されないが、機械的強度や波長変換効率を考慮して、好ましくは1μm以上1mm以下の範囲、より好ましくは10μm以上800μm以下、さらに好ましくは50μm以上500μm以下、よりさらに好ましくは100μm以上300μm以下の範囲である。
第二の実施形態に係る波長変換部材の製造方法
本発明の第二の実施形態に係る波長変換部材の製造方法は、YAG系蛍光体とアルミナ純度99.0質量%以上のアルミナ粒子を含む成形体を準備することと、前記成形体を一次焼成し、第一の焼結体を得ることと、前記第一の焼結体を熱間等方圧加圧(HIP)処理により二次焼成し、第二の焼結体を得ることと、前記第二の焼結体を酸素含有雰囲気のもとでアニーリングすることを含む。
図2は、第二の実施形態に係る波長変換部材の製造方法の工程順序の一例を示すフローチャートである。図2を参照にして、波長変換部材の製造方法の工程を説明する。波長変換部材の製造方法は、成形体準備工程S202と、一次焼成工程S203と、二次焼成工程S204と、アニーリング工程S205とを含む。波長変換部材の製造方法は、成形体準備工程S202の前に、粉体混合工程S201を含んでいてもよく、アニーリング工程S205の後に、波長変換部材を加工する加工工程S206を含んでいてもよい。
YAG系蛍光体としては、YAl12:Ceで表されるYAG系蛍光体、(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ceで表されるYAG系蛍光体を用いてもよい。YAG系蛍光体は、式(I)で表される組成を有するYAG系蛍光体も包含する。YAl12:Ceで表されるYAG系蛍光体は、イットリウムの少なくとも一部をテルビウム(Tb)、ルテチウム(Lu)などの元素で置換した組成であってもよい。成形体を構成する粉体中のYAG系蛍光体粒子の含有量は、第一の実施形態の製造方法におけるYAG系蛍光体の含有量と同様の範囲であればよい。
また、アルミナ純度99.0質量%以上のアルミナ粒子は、第一の実施形態の製造方法と同様のものを用いることができる。成形体を構成する粉体中のアルミナ粒子の含有量も、第一の実施形態の製造方法におけるアルミナ粒子の含有量と同様の範囲であればよい。
第二の実施形態に係る波長変換部材の製造方法において、成形体準備工程、一次焼成工程、二次焼成工程は、第一の実施形態に係る波長変換部材の製造方法と同様の方法であればよい。第二の実施形態に係る波長変換部材の製造方法においても、成形体準備工程において、第一の実施形態に係る波長変換部材の製造方法における成形体の準備工程と同様に、YAG系蛍光体粒子とアルミナ純度99.0質量%以上のアルミナ粒子の他に、YAG系蛍光体粒子による光の変換を妨げず、発光素子からの光を透過させる粉体を含んでいてもよい。
アニーリング工程
第二の実施形態に係る波長変換部材の製造方法は、アニーリング工程を含む。アニーリング工程は、第二の焼結体を酸素含有雰囲気のもとでアニーリングし、波長変換部材を得る工程である。二次焼成工程において密度を高めた第二の焼結体が得られる一方、第二の焼結体が黒く着色する場合がある。これは、二次焼成工程において、YAG系蛍光体組成の構成元素の一つである酸素の組成比が変化してしまうことが原因の一つと考えられる。そこで、二次焼成工程の後で第二の焼結体が黒く着色した場合には、アニーリング工程を経ることによって、二次焼成工程において高めた焼結体の密度を低下させることなく、YAG系蛍光体の本来の体色に戻すことができる。アニーリング工程後の波長変換部材は、全体的に明るくYAG系蛍光体の本来の体色を有しており、光を吸収してしまう黒い領域が少ないので、光変換効率を高くすることができる。
アニーリングは、酸素含有雰囲気のもとで行なう。酸素含有雰囲気は、少なくとも酸素を含む雰囲気であり、雰囲気中に含まれる酸素濃度が5体積%以上であればよく、好ましくは10体積%以上、さらに好ましくは15体積%以上である。アニーリングは、大気(酸素濃度が約20体積%)雰囲気で行うことが好ましい。
アニーリングの温度は、好ましくは1200℃以上1700℃以下の範囲であり、より好ましくは1570℃以上1700℃以下、よりさらに好ましくは1580℃以上1630℃以下の範囲である。アニーリングの温度が1200℃以上であれば、第二の焼結体の密度を低下させることなく、第二の焼結体の暗く黒っぽい色を、YAG系蛍光体の本来の体色に戻すことができる。アニーリングの温度が1700℃以下であれば、第二の焼結体の結晶構造を維持し、第二の焼結体の暗く黒っぽい色をYAG系蛍光体の本来の体色に戻すことができる。
第二の実施形態に係る波長変換部材の製造方法において、第一の実施形態に係る波長変換部材の製造方法と同様に、得られた波長変換部材を加工する加工工程を含んでいてもよい。加工工程は、第一の実施形態に係る波長変換部材の製造方法における加工工程と同様の方法を用いることができる。
第一の焼結体の相対密度
第一及び第二の実施形態の波長変換部材の製造方法において、一次焼成工程において得られる第一の焼結体は、相対密度が、好ましくは95%以上であり、より好ましくは96%以上である。第一の焼結体の相対密度が95%以上であることによって、一次焼成後の二次焼成においてさらに第二の焼結体の密度を高めることができ、波長変換部材の空隙が少なくなり、空隙内での光の散乱が抑制されるため、光変換効率の高い波長変換部材を製造することができる。
本明細書において第一の焼結体の相対密度とは、第一の焼結体の真密度に対する第一の焼結体の見掛け密度により算出される値をいう。相対密度は、下記式(1)により算出される。
相対密度(%)=(第一の焼結体の見掛け密度÷第一の焼結体の真密度)×100 (1)
第一の焼結体の真密度は、YAG系蛍光体、アルミナ粒子及び他の粉体との合計量に対するYAG系蛍光体の質量割合にYAG系蛍光体の真密度を乗じて得られた値と、アルミナ粒子及び他の粉体の質量割合にアルミナ粒子及び他の粉体の真密度を乗じて得られた値との和である。第一の焼結体にYAG系蛍光体とアルミナ粒子とを含み、他の粉体を含まない場合には、YAG系蛍光体とアルミナ粒子との合計量に対するアルミナ粒子の質量割合にアルミナ粒子の真密度を乗じて得られた値と、YAG系蛍光体の質量割合にYAG系蛍光体の真密度を乗じて得られた値との和をいう。例えば、第一の焼結体の真密度は、下記式(2)より算出される。
第一の焼結体の真密度=(YAG系蛍光体とアルミナ粒子の合計量に対するYAG系蛍光体の質量割合×YAG系蛍光体の真密度)+(YAG系蛍光体とアルミナ粒子の合計量に対するアルミナ粒子の質量割合×アルミナ粒子の真密度) (2)
第一の焼結体の見掛け密度は、第一の焼結体の質量をアルキメデス法によって求められる第一の焼結体の体積で除した値をいう。第一の焼結体の見掛け密度は、下記式(3)により算出される。
第一の焼結体の見掛け密度=第一の焼結体の質量÷第一の焼結体のアルキメデス法により求められた体積 (3)
波長変換部材の相対密度
第一及び第二の実施形態の波長変換部材の製造方法において、二次焼成後又はアニーリング後に得られる波長変換部材は、相対密度が97%以上であることが好ましい。波長変換部材の相対密度が97%以上であることによって、波長変換部材の空隙が少なくなり、光変換効率を高くすることができる。また、二次焼成後又はアニーリング後に、相対密度が97%以上の波長変換部材が得られることによって、例えば加工工程において、加工を行っても欠けたりすることなく、波長変換部材の加工が行いやすくなる。
本明細書において波長変換部材の相対密度とは、波長変換部材の真密度に対する波長変
換部材の見掛け密度により算出される値をいう。相対密度は、下記式(4)により算出さ
れる。
相対密度(%)=(波長変換部材の見掛け密度÷波長変換部材の真密度)×100 (4)
波長変換部材の真密度の算出方法は、第一の焼結体の真密度と同様の方法によって算出される。波長変換部材の真密度は、第一の焼結体の真密度と同じ値である。
波長変換部材の見掛け密度は、波長変換部材の質量をアルキメデス法によって求められる波長変換部材の体積で除した値をいう。波長変換部材の見掛け密度は、下記式(5)により算出される。
波長変換部材の見掛け密度=波長変換部材の質量÷波長変換部材のアルキメデス法により求められた体積 (5)
本実施形態の製造方法によって得られる波長変換部材は、波長変換部材が高密度であり、相対発光強度を高くすることができ、光変換効率を高くすることができる。
波長変換部材は、溶融したアルミナからなるマトリックス中に、アルミナのマトリックスとは粒界によって区別されたYAG系蛍光体粒子が存在し、アルミナ粒子とYAG系蛍光体が一体となってセラミックスの波長変換部材を構成する。第一の実施形態及び第二の実施形態において、一次焼成の前の成形体準備工程において、YAG系蛍光体を構成する原料とアルミナ粒子を混合して成形体とするのではなく、YAG系蛍光体とアルミナ粒子とを混合して成形体とし、一次焼成及び二次焼成して波長変換部材が得られる。波長変換部材の断面写真を観察すると、アルミナ粒子が溶融して一体となったアルミナから構成されたマトリックス中に、マトリックスとは粒界によって区別されたYAG系蛍光体粒子が点在していることが確認できる。アルミナからなるマトリックス中にYAG系蛍光体粒子が略均一に分散し、波長変換部材の相対密度が97%以上であることによって、セラミックスの波長変換部材は切断等の加工を施した場合であっても、割れや欠けを生じることなく、波長変換部材を発光装置に用いた場合に、色むらの発生を抑制することができる。
第一の実施形態の製造方法又は第二の実施形態の製造方法によって得られる波長返変換部材は、発光素子と組み合わせることによって、発光素子から発せられた光を変換し、発光素子からの光と波長変換部材で波長変換された混色光を発する発光装置を構成することが可能となる。発光素子は、例えば、350nm以上500nm以下の波長範囲の光を発する発光素子を用いることができる。発光素子には、例えば、窒化物系半導体(InAlGa1−X−YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)を用いた半導体発光素子を用いることができる。励起光源として半導体発光素子を用いることによって、高効率で入力に対する出力のリニアリティが高く、機械的衝撃にも強い安定した発光装置を得ることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
YAG系蛍光体の製造例
酸化イットリウム(Y)、酸化ガドリニウム(Gd)、酸化セリウム(CeO)、酸化アルミニウム(Al)を実施例及び比較例の組成比となるように、それぞれ計量して原料混合物とし、フラックスとしてフッ化バリウム(BaF)を添加し、原料混合物及びフラックスをボールミルで混合した。この混合物をアルミナルツボに入れ、還元性雰囲気下、1400℃から1600℃の範囲で10時間焼成して焼成物を得た。得られた焼成物を、純水中に分散させ、ふるいを介して種々の振動を加えながら溶媒流を流して、湿式ふるいを通過させ、次いで脱水、乾燥し、乾式ふるいを通過させて分級し、目的の組成を有する実施例1から19及び比較例1から4で用いる各蛍光体を準備した。各蛍光体の組成及び平均粒径は、以下の方法によって測定した。結果を表1に示す。
平均粒径
得られた蛍光体について、レーザー回折式粒度分布測定装置(製品名:MASTER SIZER(マスターサイザー)3000、MALVERN(マルバーン)社製)により測定した小径側からの体積累積頻度が50%に達する体積平均粒径(メジアン径)を平均粒径粒径とした。
組成分析
得られた蛍光体について、ICP−AES(誘導結合プラズマ発光分析装置)(製品名:Perkin Elmer(パーキンエルマー)社製)により、YAG系蛍光体を構成する酸素を除く各元素(Y、Gd、Ce、Al、O)の質量百分率(質量%)を測定し、各元素の質量百分率の値から各元素のモル比を算出した。表1に示すGdのモル比(変数a)及びCeのモル比(変数b)は、測定されたAlのモル比を5とし、このAlのモル比5を基準として算出した値である。
実施例1
YAG系蛍光体の製造例によって得られた平均粒径5μmの(Y0.921Gd0.070Ce0.009Al12で表されるYAG系蛍光体を25質量部と、平均粒径0.40μmのαアルミナ粒子(品名:AHP200、日本軽金属株式会社製、アルミナ純度99.5質量%)75質量部とを秤量し、乾式ボールミルで混合し、成形体用の混合粉体を準備した。αアルミナ粒子のアルミナ純度は、後述するアルミナ純度の測定方法と同様の方法により測定した。混合粉体から混合媒体に用いたボールを除いた後、混合粉体を金型に充填し、19.6MPa(200kgf/cm)の圧力で直径20mm、厚さ20mmの円筒形状の成形体を形成した。得られた成形体を包装容器に入れて真空包装し、冷間静水等方圧加圧装置(KOBELCO社製)により176MPaでCIP処理を行った。
得られた成形体を焼成炉(丸祥電器社製)、大気雰囲気(酸素濃度:約20体積%)で、1700℃の温度で6時間保持して、一次焼成を行い、第一の焼結体を得た。得られた第一の焼結体を、HIP装置(KOBELCO社製)を用いて、圧力媒体に窒素ガスを用いて窒素ガス雰囲気(窒素:99体積%以上)のもとで、1750℃、198MPa、2時間、HIP処理により二次焼成を行い、第二の焼結体を得て、この第二の焼結体を波長変換部材とした。
実施例2
YAG系蛍光体を40質量部と、αアルミナ粒子を60質量部とを混合した混合粉体を準備したこと以外は、実施例1と同様にして、波長変換部材を得た。
実施例3
YAG系蛍光体を50質量部と、αアルミナ粒子を50質量部とを混合した混合粉体を準備したこと以外は、実施例1と同様にして波長変換部材を得た。
実施例4
YAG系蛍光体の製造例によって得られた平均粒径5μmの(Y0.862Gd0.130Ce0.008Al12で表されるYAG系蛍光体を15質量部と、平均粒径0.40μmのαアルミナ粒子(品名:AHP200、日本軽金属株式会社製、アルミナ純度99.5質量%)を85質量部とを秤量し、乾式ボールミルで混合し、成形体用の混合粉体を準備した。混合粉体から混合媒体に用いたボールを除いた後、混合粉体を金型に充填し、19.6MPa(200kgf/cm)の圧力で直径20mm、厚さ20mmの円筒形状の成形体を形成した。得られた成形体を包装容器に入れて真空包装し、冷間静水等方圧加圧装置(KOBELCO社製)により176MPaでCIP処理を行った。得られた成形体を焼成炉(丸祥電器社製)、大気雰囲気(酸素濃度:約20体積%)で、1700℃の温度で6時間保持して、一次焼成を行い、第一の焼結体を得た。
得られた第一の焼結体を、HIP装置(KOBELCO社製)を用いて、圧力媒体に窒素ガスを用いて窒素ガス雰囲気(窒素:99体積%以上)のもとで、1750℃、198MPa、2時間、HIP処理により二次焼成を行い、第二の焼結体を得て、この第二の焼結体を波長変換部材とした。
実施例5
YAG系蛍光体を20質量部と、αアルミナ粒子を80質量部とを混合した混合粉体を準備したこと以外は、実施例4と同様にして波長変換部材を得た。
実施例6
YAG系蛍光体の製造例によって得られた平均粒径5μmの(Y0.746Gd0.250Ce0.004Al12で表されるYAG系蛍光体を25質量部と、平均粒径0.40μmのαアルミナ粒子(品名:AHP200、日本軽金属株式会社製、アルミナ純度99.5質量%)を75質量部とを秤量し、乾式ボールミルで混合し、成形体用の混合粉体を準備した。混合粉体から混合媒体に用いたボールを除いた後、混合粉体を金型に充填し、19.6MPa(200kgf/cm)の圧力で直径20mm、厚さ20mmの円筒形状の成形体を形成した。得られた成形体を包装容器に入れて真空包装し、冷間静水等方圧加圧装置(KOBELCO社製)により176MPaでCIP処理を行った。得られた成形体を焼成炉(丸祥電器社製)、大気雰囲気(酸素濃度:約20体積%)で、1700℃の温度で6時間保持して、一次焼成を行い、第一の焼結体を得た。
得られた第一の焼結体を、HIP装置(KOBELCO社製)を用いて、圧力媒体に窒素ガスを用いて窒素ガス雰囲気(窒素:99体積%以上)のもとで、1750℃、198MPa、2時間、HIP処理により二次焼成を行い、第二の焼結体を得て、この第二の焼結体を波長変換部材とした
実施例7
YAG系蛍光体の製造例によって得られた平均粒径5μmの(Y0.927Gd0.070Ce0.003Al12で表されるYAG系蛍光体を用いたこと以外は、実施例6と同様にして波長変換部材を得た。
実施例8
YAG系蛍光体の製造例によって得られた平均粒径5μmの(Y0.897Gd0.100Ce0.003Al12で表されるYAG系蛍光体を用いたこと以外は、実施例6と同様にして波長変換部材を得た。
実施例9
YAG系蛍光体の製造例によって得られた平均粒径5μmの(Y0.867Gd0.130Ce0.003Al12で表されるYAG系蛍光体を用いたこ以外は、実施例6と同様にして波長変換部材を得た。
実施例10
YAG系蛍光体の製造例によって得られた平均粒径5μmの(Y0.797Gd0.200Ce0.003Al12で表されるYAG系蛍光体を用いたこと以外は、実施例6と同様にして波長変換部材を得た。
実施例11
YAG系蛍光体の製造例によって得られた平均粒径12μmの(Y0.922Gd0.070Ce0.008Al12で表されるYAG系蛍光体を25質量部と、平均粒径0.40μmのαアルミナ粒子(品名:AHP200、日本軽金属株式会社製、アルミナ純度99.5質量%)を75質量部とを秤量し、乾式ボールミルで混合し、成形体用の混合粉体を準備した。混合粉体から混合媒体に用いたボール除いた後、混合粉体を金型に充填し、19.6MPa(200kgf/cm)の圧力で直径20mm、厚さ20mmの円筒形状の成形体を形成した。得られた成形体を包装容器に入れて真空包装し、冷間静水等方圧加圧装置(KOBELCO社製)により176MPaでCIP処理を行った。得られた成形体を焼成炉(丸祥電器社製)、大気雰囲気(酸素濃度:約20体積%)で、1700℃の温度で6時間保持して、一次焼成を行い、第一の焼結体を得た。
得られた第一の焼結体を、HIP装置(KOBELCO社製)を用いて、圧力媒体に窒素ガスを用いて窒素ガス雰囲気(窒素:99体積%以上)のもとで、1750℃、198MPa、2時間、HIP処理により二次焼成を行い、第二の焼結体を得て、この第二の焼結体を波長変換部材とした。
実施例12
YAG系蛍光体を30質量部と、αアルミナ粒子を70質量部とを用いた混合粉体を準備したこと以外は、実施例11と同様にして波長変換部材を得た。
実施例13
YAG系蛍光体を40質量部と、αアルミナ粒子を60質量部とを用いた混合粉体を準備したこと以外は、実施例11と同様にして波長変換部材を得た。
実施例14
YAG系蛍光体を50質量部と、αアルミナ粒子を50質量部とを用いた混合粉体を準備したこと以外は、実施例11と同様にして波長変換部材を得た。
実施例15
YAG系蛍光体の製造例でよって得られた平均粒径12μmの(Y0.921Gd0.070Ce0.009Al12で表されるYAG系蛍光体を用いたこと以外は、実施例11と同様にして波長変換材料を得た。
実施例16
YAG系蛍光体を5質量部と、αアルミナ粒子を95質量部とを用いた混合粉体を準備したこと以外は、実施例11と同様にして波長変換部材を得た。
実施例17
YAG系蛍光体を7質量部と、αアルミナ粒子を93質量部とを用いた混合粉体を準備したこと以外は、実施例11と同様にして波長変換部材を得た。
実施例18
YAG系蛍光体を9質量部と、αアルミナ粒子を91質量部とを用いた混合粉体を準備したこと以外は、実施例11と同様にして波長変換部材を得た。
実施例19
YAG系蛍光体を15質量部と、αアルミナ粒子を85質量部とを用いた混合粉体を準備したこと以外は、実施例11と同様にして波長変換部材を得た。
比較例1
平均粒径5μmの(Y0.976Ce0.024Al12で表されるYAG系蛍光体7質量部と、平均粒径0.40μmのαアルミナ粒子(品名:AHP200、日本軽金属株式会社製、アルミナ純度99.5質量%)93質量部とを秤量し、乾式ボールミルで混合して、成形体用の混合粉体を準備した。混合粉体から混合媒体に用いたボールを除いた後、混合粉体を金型に充填し、19.6MPa(200kgf/cm)の圧力で直径20mm、厚さ20mmの円筒形状の成形体を形成した。得られた成形体を包装容器に入れて真空包装し、冷間静水等方圧加圧装置(KOBELCO社製)により176MPaでCIP処理を行った。得られた成形体を焼成炉(丸祥電器社製)、大気雰囲気(酸素濃度:約20体積%)で、1700℃の温度で6時間保持して、一次焼成を行い、第一の焼結体を得た。
得られた第一の焼結体を、HIP装置(KOBELCO社製)を用いて、圧力媒体に窒素ガスを用いて窒素ガス雰囲気(窒素:99体積%以上)のもとで、1750℃、198MPa、2時間、HIP処理により二次焼成を行い、第二の焼結体を得て、この第二の焼結体を波長変換部材とした。
比較例2
YAG系蛍光体を11質量部と、αアルミナ粒子を89質量部とを用いた混合粉体を準備したこと以外は、比較例1と同様にして波長変換部材を得た。
比較例3
YAG系蛍光体を15質量部と、αアルミナ粒子を85質量部とを用いた混合粉体を準備したこと以外は、比較例1と同様にして波長変換部材を得た。
比較例4
YAG系蛍光体を20質量部と、αアルミナ粒子を80質量部とを用いた混合粉体を準備したこと以外は、比較例1と同様にして波長変換部材を得た。
第一の焼結体の相対密度の測定
実施例1から19及び比較例1から4において、各第一の焼結体の相対密度を測定した。結果を表1に示す。
相対密度は下記式(1)により算出した。
相対密度(%)=(第一の焼結体の見掛け密度÷第一の焼結体の真密度)×100 (1)
第一の焼結体の真密度は、下記式(2)より算出した。実施例及び比較例で用いたαアルミナ粒子の真密度は3.98g/cmとし、実施例1〜3、実施例7、実施例11〜19を4.69g/cm、実施例4〜5、実施例9を4.77g/cm、実施例6を4.92g/cm、実施例8を4.73g/cm、実施例10を4.86g/cm、比較例1〜4を4.60g/cmとして算出した。
第一の焼結体の真密度=(YAG系蛍光体とアルミナ粒子の合計量に対するYAG系蛍光体の質量割合×YAG系蛍光体の真密度)+(YAG系蛍光体とアルミナ粒子の合計量に対するアルミナ粒子の質量割合×アルミナ粒子の真密度) (2)
第一の焼結体の見掛け密度は、下記式(3)により算出した。
第一の焼結体の見掛け密度=第一の焼結体の質量÷第一の焼結体のアルキメデス法により求められた体積 (3)
波長変換部材の相対密度の測定
実施例1から19及び比較例1から4の波長変換部材の相対密度を測定した。結果を表1に示す。
相対密度は下記式(4)により算出した。
相対密度(%)=(波長変換部材の見掛け密度÷波長変換部材の真密度)×100 (4)
波長変換部材の真密度の算出方法は、YAG系蛍光体とαアルミナ粒子の合計量に対するアルミナ粒子の質量割合にアルミナ粒子の真密度を乗じて得られた値と、YAG系蛍光体とαアルミナ粒子の合計量に対するYAG系蛍光体粒子の質量割合にYAG系蛍光体粒子の真密度を乗じて得られた値との和である。各YAG系蛍光体の真密度及びαアルミナ粒子の真密度は、第一の焼結体の真密度の算出方法で用いた数値と同じ数値を用いた。
波長変換部材の見掛け密度は、下記式(5)により算出した。
波長変換部材の見掛け密度=波長変換部材の質量÷波長変換部材のアルキメデス法により求められた体積 (5)
相対発光強度の測定
実施例1から19及び比較例1から4の波長変換部材を、ワイヤーソーを用いて厚さ300μmに切断し、サンプルを形成した。発光ピーク波長が455nmである窒化物半導体からなるLEDチップを光源として用いて、この光源から波長変換部材のサンプルに光を照射し、光源からの光を受けて実施例1から19及び比較例1から4の各波長変換部材のサンプルから得られた430nm以上800nm以下の波長範囲にある発光ピーク波長の発光強度を、分光蛍光光度計(日亜化学工業株式会社製)を用いて測定した。比較例1の波長変換部材のサンプルから得られた430nm以上800nm以下の波長範囲にある発光ピーク波長の発光強度を100%として、各サンプルから得られた430nm以上800nm以下の波長範囲にある発光ピーク波長の発光強度を相対発光強度(%)として表した。結果を表1に示す。
光変換効率の測定
実施例1から19及び比較例1から4の波長変換部材を、ワイヤーソーを用いて厚さ300μmに切断し、サンプルを形成した。発光ピーク波長が455nmである窒化物半導体からなるLEDチップを光源として用いて、この光源から波長変換部材のサンプルに光を照射し、430nm以上480nm以下の波長範囲にある波長変換部材のサンプルが吸収する光子量と、490nm以上800nm以下の波長範囲にある波長変換部材のサンプルから放出される光子量とを以下の測定条件で、積分球を用いて測定した。430nm以上480nm以下の波長範囲にある波長変換部材のサンプルが吸収した光子量に対する490nm以上800nm以下の波長範囲にある波長変換部材のサンプルから放出される光子量の割合を百分率で表し、光変換効率(%)とした。結果を表1に示す。
光変換効率の測定条件
励起光源電流値:800mA
励起光源駆動方式:パルス(周期:5msec、Duty:1%)
検出器:マルチチャンネル分光器
SEM写真
走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、実施例1及び実施例11の波長変換部材の断面のSEM写真を得た。図3は、実施例1の波長変換部材の断面のSEM写真である。図4は、実施例11の波長変換部材の断面のSEM写真である。
外観写真
実施例1の外観写真を得た。図5は、実施例1の波長変換部材の外観写真である。
Figure 0006852780
表1に示すように、式(I)で表される組成を有するYAG系蛍光体とアルミナ純度99.0質量%以上のアルミナ粒子とを含む成形体を準備し、一次焼成及び二次焼成して得られた実施例1から19の波長変換部材は、式(I)で表される組成を有していないYAG系蛍光体とアルミナ粒子とを含む成形体を準備し、一次焼成及び二次焼成して得られた比較例1から4の波長変換部材よりも高い相対発光強度を有し、比較例1よりも高い光変換効率を有していた。
表1に示すように、実施例14の波長変換部材は、YAG系蛍光体の平均粒径が10μmを超えて大きく、成形体を構成する混合粉体のうち、YAG系蛍光体の含有量が50質量%と大きくなると、相対発光強度も高く、光変換効率も高いものの、相対密度が97%以下となった。
表1に示すように、実施例16から18の波長変換部材は、YAG系蛍光体の平均粒径が10μmを超えて大きい場合には、YAG系蛍光体とアルミナ粒子の合計量100質量%に対してYAG系蛍光体の含有量が5質量%以上10質量%以下と少なくしても、比較例1又は比較例2の波長変換部材よりも相対発光強度が120%以上と高くなった。
図3のSEM写真に示すように、実施例1の波長変換部材は、焼結体のマトリックスを構成する溶融したアルミナ2中に、アルミナのマトリックスとは粒界によって区別されたYAG系蛍光体粒子1が存在し、マトリックスを構成するアルミナ2とYAG系蛍光体粒子1が一体となってセラミックスの波長変換部材が形成されていた。
図4のSEM写真に示すように、平均粒径が12μmと大きいYAG系蛍光体粒子1を含む実施例11の波長変換部材は、粒界によってマトリックスを構成するアルミナ2とははっきり区別されたYAG系蛍光体粒子1を確認することができる。
図示を省略したが、実施例1から19の波長変換部材は、予め製造したYAG系蛍光体粒子とアルミナ粒子とを混合した混合粉体を一次焼成及び二次焼成して波長変換部材とするため、波長変換部材中のYAG系蛍光体の特性が損なわれることなく、高い発光強度と、高い光変換効率とを有する波長変換部材が得られる。
図5の外観写真に示すように、実施例1の波長変換部材は、全体的に明るく、YAG系蛍光体の本来の体色を維持しており、一次焼成及びHIP処理による二次焼成によって変質していないことが確認できた。
表1の比較例1から4に示すように、式(I)で表される組成を有していないYAG系蛍光体とアルミナ粒子とを含む成形体を一次焼成及び二次焼成して得られた波長変換部材は、成形体を構成する混合粉体中のYAG系蛍光体の含有量を20質量%まで増やしても、YAG系蛍光体の含有量20質量%と同じである実施例5よりも相対発光強度が低く、また、光変換効率も低くなった。
次に、実施例21から29、32、34から36と、比較例31、33について説明する。
製造例1−1から製造例1−3
平均粒径20μmのYAl12:Ce((Y0.978Ce0.022Al12とも表すことができる。)で表されるYAG系蛍光体20質量部と、平均粒径0.40μmのαアルミナ粒子(品名:AHP200、日本軽金属株式会社製)80質量部とを秤量し、乾式ボールミルで混合した。混合媒体に用いたボールを混合粉体から除いた後、混合粉体を金型に充填し、19.6MPa(200kgf/cm)の圧力で直径20mm、厚さ20mmの円筒形状の成形体を形成した。得られた成形体を包装容器に入れて真空包装し、冷間静水等方圧加圧装置(KOBELCO社製)により176MPaでCIP処理を行った。得られた成形体を焼成炉(ADVANTEC社製)、大気雰囲気(酸素濃度:約20体積%)で、1700℃、1750℃、1780℃の各温度で6時間保持して、各温度で一次焼成を行い、製造例1−1、製造例1−2、製造例1−3の各第一の焼結体を得た。
製造例2−1から製造例2−3
平均粒径0.46μmのαアルミナ粒子(品名:AKP−20、住友化学株式会社製)を用いたこと以外は、製造例1−1から製造例1−3と同様にして製造例2−1から製造例2−3の各第一の焼結体を得た。
製造例3−1から製造例3−3
平均粒径1.00μmのαアルミナ粒子(品名:RA−40、岩谷産業株式会社製)を用いたこと以外は、製造例1−1から製造例1−3と同様にして製造例3−1から製造例3−3の各第一の焼結体を得た。
製造例4−1から製造例4−3
平均粒径1.30μmのαアルミナ粒子(品名:AHP300、日本軽金属株式会社製)を用いたこと以外は、製造例1−1から製造例1−3と同様にして製造例4−1から製造例4−3の各第一の焼結体を得た。
製造例5−1から製造例5−3
平均粒径0.51μmの活性アルミナ粒子(γアルミナ)(品名:RG−40、岩谷産業株式会社製)を用いたこと以外は、製造例1−1から製造例1−3と同様にして製造例5−1から製造例5−3の各第一の焼結体を得た。
製造例6
得られた成形体を焼成炉(ADVANTEC社製)、大気雰囲気(酸素濃度:約20体積%)で、1650℃の温度で6時間保持して、一次焼成を行う他は、製造例1−1と同様にして、製造例6の第一の焼結体を得た。
第一の焼結体の相対密度の測定
製造例1−1から製造例5−3および製造例6の各第一の焼結体の相対密度を測定した。結果を表2に示す。
相対密度は下記式(1)により算出した。
相対密度(%)=(第一の焼結体の見掛け密度÷第一の焼結体の真密度)×100 (1)
第一の焼結体の真密度は、下記式(2)より算出した。実施例及び比較例で用いたαアルミナ粒子の真密度は3.98g/cmとし、各YAG系蛍光体の真密度は、4.60g/cm3として算出した。各製造例における第一の焼結体の真密度は、表2に示す。
第一の焼結体の真密度=(YAG系蛍光体とアルミナ粒子の合計量に対するYAG系蛍光体の質量割合×YAG系蛍光体の真密度)+(YAG系蛍光体とアルミナ粒子の合計量に対するアルミナ粒子の質量割合×アルミナ粒子の真密度) (2)
第一の焼結体の見掛け密度は、下記式(3)により算出した。
第一の焼結体の見掛け密度=第一の焼結体の質量÷第一の焼結体のアルキメデス法により求められた体積 (3)
アルミナ純度の測定
アルミナ粒子の質量を測定した後、各アルミナ粒子を800℃で1時間、大気雰囲気で焼成し、アルミナ粒子に付着している有機分やアルミナ粒子が吸湿している水分を除去した。焼成後のアルミナ粒子の質量を測定し、焼成後のアルミナ粒子の質量を焼成前のアルミナ粒子の質量で除すことによって、アルミナ純度を以下の式(6)により算出した。各アルミナ粒子のアルミナ純度は、表2に示す。
アルミナ純度(質量%)=(焼成後のアルミナ粒子の質量÷焼成前のアルミナ粒子の質量)×100 (6)
Figure 0006852780
表2に示すように、アルミナ純度が99.0質量%以上であり、平均粒径が0.2μm以上1.3μm以下のアルミナ粒子は、YAG系蛍光体粒子と共に、相対密度が95%以上の高い密度を有する第一の焼結体を形成することができる。アルミナ粒子の平均粒径が0.2μm以上1.0μm以下であると、一次焼成の温度が1700℃以上1750℃以下の範囲であれば、相対密度が95.9%以上のより高い密度を有する第一の焼結体を形成することができる。アルミナ純度が99.0質量%未満のアルミナ粒子を用いた場合は、製造例5−1から製造例5−3に示すように第一の焼結体の相対密度が95%未満と低下した。
次に、製造例1−1で得られた第一の焼結体を用いて製造した波長変換部材の実施例21から29、32、34から36および37と、HIP処理及びアニーリングを行っていない比較例31と、アルミナ粒子の代わりにガラス粒子を用いた比較例33について説明する。
実施例21
製造例1−1で得られた第一の焼結体を、HIP装置(KOBELCO社製)を用いて、圧力媒体に窒素ガスを用いて窒素ガス雰囲気(窒素:99体積%以上)のもとで、1700℃、198MPa、2時間、HIP処理を行い、第二の焼結体を得た。得られた第二の焼結体を、大気焼成炉(丸祥電器社製)を用いて、大気雰囲気(酸素:約20体積%)で、1500℃、5時間、アニーリングし、波長変換部材を得た。
実施例22
アニーリングを1600℃で行ったこと以外は、実施例21と同様にして、波長変換部材を得た。
実施例23
アニーリングを1700℃で行ったこと以外は、実施例21と同様にして、波長変換部材を得た。
実施例24
HIP処理を1740℃で行い、アニーリングを1600℃で行ったこと以外は、実施例21と同様にして、波長変換部材を得た。
実施例25
HIP処理を1750℃で行い、アニーリングを1600℃で行ったこと以外は、実施例21と同様にして、波長変換部材を得た。
実施例26
HIP処理を1760℃で行い、アニーリングを1600℃で行ったこと以外は、実施例21と同様にして、波長変換部材を得た。
実施例27
HIP処理を1770℃で行い、アニーリングを1600℃で行ったこと以外は、実施例21と同様にして、波長変換部材を得た。
実施例28
HIP処理を1780℃で行い、アニーリングを1600℃で行ったこと以外は、実施例21と同様にして、波長変換部材を得た。
実施例29
HIP処理を1790℃で行い、アニーリングを1600℃で行ったこと以外は、実施例31と同様にして、波長変換部材を得た。
比較例31
製造例1−1で得られた第一の焼結体を、HIP処理及びアニーリングを行うことなく、比較例31の波長変換部材とした。
実施例32
製造例1−1で得られた第一の焼結体を、HIP装置(品名:KOBELCO社製)を用いて、圧力媒体に窒素ガスを用いて窒素ガス雰囲気(窒素:99体積%以上)のもとで、1700℃、198MPa、2時間、HIP処理を行い、第二の焼結体を得た。第二の焼結体を、アニーリングを行うことなく、実施例32の波長変換部材とした。
比較例33
平均粒径20μmのYAl12:Ceで表されるYAG系蛍光体11質量部と、硼珪酸ガラス粉末(松波硝子工業社製) 89質量部とを秤量し、乾式ボールミルで混合した。混合媒体に用いたボールを混合粉体から除いた後、混合粉体を金型に充填し、19.6MPa(200kgf/cm)の圧力で直径20mm、厚さ20mmの円筒形状の成形体を形成した。得られた成形体を包装容器に入れて真空包装し、冷間静水等方圧加圧装置(KOBELCO社製)により176MPaでCIP処理を行った。得られた成形体を焼成炉(ADVANTEC社製)、大気雰囲(酸素濃度:約20体積%)で、800℃の温度で6時間保持して、一次焼成を行い、焼結体を得ようとしたが、焼成炉内で溶融して取り出すことができなかった。
実施例34
アニーリングを、酸素濃度が1体積%未満の還元雰囲気のもとで、1400℃、5時間行ったこと以外は、実施例21と同様にして、波長変換部材を得た。
実施例35
アニーリングを1500℃で行ったこと以外は、実施例34と同様にして、波長変換部材を得た。
実施例36
アニーリングを1600℃で行ったこと以外は、実施例34と同様にして、波長変換部材を得た。
実施例37
製造例6で得られた第一の焼結体を、HIP装置(品名:KOBELCO社製)を用いて、圧力媒体に窒素ガスを用いて窒素ガス雰囲気(窒素:99体積%以上)のもとで、1650℃、198MPa、2時間、HIP処理を行い、第二の焼結体を得た。第二の焼結体を、アニーリングを行うことなく、実施例37の波長変換部材とした。
実施例21から29、32、34から36、37及び比較例31の波長変換部材の相対密度、相対発光強度、光変換効率は、実施例1から19及び比較例1から4の波長変換部材を測定した方法と同様の方法を用いて測定した。
波長変換部材の真密度の算出方法は、YAG系蛍光体とαアルミナ粒子の合計量に対するアルミナ粒子の質量割合にアルミナ粒子の真密度を乗じて得られた値と、YAG系蛍光体とαアルミナ粒子の合計量に対するYAG系蛍光体粒子の質量割合にYAG系蛍光体粒子の真密度を乗じて得られた値との和である。αアルミナ粒子の真密度は3.98g/cmとし、各YAG系蛍光体の真密度は、4.60g/cmとして算出した。
相対発光強度は、比較例31の波長変換部材のサンプルから得られた430nm以上800nm以下の波長範囲にある発光ピーク波長の発光強度を100%として、各サンプルから得られた430nm以上800nm以下の波長範囲にある発光ピーク波長の発光強度を相対発光強度(%)として表した。結果を表3に示す。
SEM写真
走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、実施例21及び比較例31の波長変換部材の断面のSEM写真を得た。図6は、実施例21の波長変換部材の断面のSEM写真である。
図7は、比較例31の波長変換部材の断面のSEM写真である。
外観写真
比較例31、実施例32、実施例21、実施例34の外観写真を得た。図8は、比較例31の波長変換部材の外観写真である。図9は、実施例32の波長変換部材の外観写真である。図10は、実施例21の波長変換部材の外観写真である。図11は実施例34の波長変換部材の外観写真である。
Figure 0006852780
表3に示すように、実施例21から29、32、34から36および37の波長変換部材は、比較例31の波長変換部材よりも相対密度が高く、相対発光強度及び光変換効率が高くなった。特に、一次焼成の温度が1600℃以上1780℃以下であり、かつ、二次焼成の温度が1600℃以上1780℃以下である、実施例32および37の波長変換部材は、相対発光強度及び光変換効率が高くなった。二次焼成の温度が1700℃以上1780℃以下であり、かつ、アニーリングの温度が1400℃以上1700℃以下である、実施例21から28、34から36の波長変換部材は、相対発光強度及び光変換効率が高くなった。
一方、二次焼成及びアニーリングを行っていない比較例31の波長変換部材は、実施例21から29、32、34から36および37の波長変換部材と比べて、相対密度が低く、光変換効率が低かった。
実施例32の波長変換部材は、HIP処理により二次焼成した後、アニーリングを行っておらず、HIP処理による二次焼成によって、波長変換部材の外観は、表面が全体的に暗く黒っぽい色となっていたが、比較例31の波長変換部材よりも、相対発光郷土及び光変換効率は高くなった。
比較例33は、二次焼成でガラスが溶融して形状が変化し、焼結体を容器から取り出せず、焼結体の特性が得られなかった。また、HIP処理を1800℃で行った場合も、焼結体が溶融し、容器から取り出せない状態であった。
実施例34から36の波長変換部材は、HIP処理による二次焼成後、さらに還元雰囲気のもとでアニーリングを行っており、波長変換部材の外観は、表面が全体的に暗く黒っぽい色となっていたが、比較例31の波長変換部材よりも、相対発光強度及び光変換効率は高くなった。実施例34から36の波長変換部材の外観が暗く黒っぽい色であるのは、HIP処理によるYAG系蛍光体の酸素組成比の変化がアニーリングを行っても修復されなかったためであると推測される。
図6のSEM写真に示すように、実施例21の波長変換部材は、成形体を一次焼成した後、HIP処理により二次焼成しているため、YAG系蛍光体粒子1と焼結体のマトリックスを構成しているアルミナ2との間の空隙3が少なくなり、また、焼結体のマトリックスを構成しているアルミナ2中に形成されている微小な空隙3も少ないことが確認できた。
図6に示すように、実施例21の波長変換部材は、二次焼成工程において、アルミナ粒子が溶融してマトリックスを構成したアルミナ2中に、アルミナのマトリックスとは粒界によって区別されたYAG系蛍光体粒子1が存在し、マトリックスを構成するアルミナ2とYAG系蛍光体粒子1が一体となってセラミックスの波長変換部材が形成されていた。波長変換部材中のYAG系蛍光体粒子は、一次焼成の前の成形体準備工程において、YAG系蛍光体粒子の原料とアルミナ粒子を混合して成形体とするのではなく、YAG系蛍光体粒子とアルミナ粒子とを混合して成形体とするため、YAG系蛍光体粒子1は、波長変換部材の断面写真において、粒子が溶融して一体となってマトリックスを構成するアルミナ2とは粒界によって区別することができた。図6に示すように、波長変換部材中のYAG系蛍光体粒子1は、YAG系蛍光体粒子の個々の粒子の形状を保ったまま、マトリックスを構成するアルミナ2中に点在していることが確認できた。
一方、図7のSEM写真に示すように、比較例31の波長変換部材は、成形体を一次焼成した後、HIP処理による二次焼成を行っていないため、YAG系蛍光体粒子1と、焼結体のマトリックスを構成しているアルミナ2との間に比較的大きな空隙3が形成されており、焼結体のマトリックスを構成しているアルミナ2中にも微小な空隙3が形成されていることが確認できた。
図8に示すように、比較例31の波長変換部材は、成形体を一次焼成したものであり、一次焼成後の第一の焼結体は、全体的に明るく、YAG系蛍光体の本来の体色を維持しており、第一の焼結体に含まれるYAG系蛍光体粒子は一次焼成によって変質していないことが確認できた。
図9に示すように、実施例32の波長変換部材は、第一の焼結体をHIP処理により二次焼成した第二の焼結体であり、この第二の焼結体は、表面が全体的に暗く黒っぽい色となっており、第二の焼結体に含まれるYAG系蛍光体粒子はHIP処理による二次焼成によって変質する場合があった。
図10に示すように、実施例21の波長変換部材は、HIP処理による二次焼成後、さらに酸素含有雰囲気のもとでアニーリングを行うことにより、YAG系蛍光体の本来の体色に戻すことができ、波長変換部材は全体的に明るい色となっていた。
図11に示すように、実施例34の波長変換部材は、HIP処理による二次焼成後、さらに還元雰囲気のもとでアニーリングを行ったため、全体的に暗く黒っぽい色のままであった。
上述した実施例32は、表3に示されるように、波長変換部材全体としては相対発光強度及び光変換効率が高いが、図9に示されるように、波長変換部材の一部に暗く黒っぽい色の部分が存在する場合もある。そのような部分を有する波長変換部材は、黒っぽい色の部分が光を吸収するため、好ましくない。実施例32のように、第二の焼結体に含まれるYAG系蛍光体がHIP処理により二次焼成によって変質し、第二の焼結体の一部が黒っぽい色になる場合には、第二の焼結体を酸素含有雰囲気のもとでアニーリングすることにより、図10の実施例21に示すように、YAG系蛍光体の本来の体色に戻すことができる。
本開示の製造方法によって製造された波長変換部材は、発光強度が高く、光変換効率が高く、LEDやLDから発せられた光の波長を変換する波長変換部材、固体シンチレーターの材料として利用できる。
1・・・YAG系蛍光体粒子、2・・・焼結体のマトリックスを構成するアルミナ、3
・・・空隙。

Claims (20)

  1. 下記式(I)で表される組成を有するイットリウムアルミニウムガーネット系蛍光体と、アルミナ純度99.0質量%以上のアルミナ粒子と、Y を含む粉体と、を含む成形体を準備することと、
    1200℃以上1800℃以下の範囲で、酸素含有雰囲気のもとで前記成形体を一次焼成し、第一の焼結体を得ることと、
    前記第一の焼結体を熱間等方圧加圧(HIP)処理により二次焼成し、第二の焼結体を得ることを含む、波長変換部材の製造方法。
    (Y1−a−bGdCeAl12 (I)
    (式(I)中、a及びbは、0<a≦0.3、0.0001≦b≦0.022を満たす数である。)
  2. 前記成形体を準備することにおいて、前記イットリウムアルミニウムガーネット系蛍光体と、前記アルミナ粒子と、前記Y を含む粉体と、を含む混合粉末を、乾式ボールミルにて混合した後、冷間等方圧加圧(CIP)処理により前記成形体を準備することを含む、請求項1に記載の波長変換部材の製造方法。
  3. 前記冷間等方圧加圧(CIP)処理が、水を媒体とする冷間静水等方圧加圧法である、請求項に記載の波長変換部材の製造方法。
  4. 前記冷間等方圧加圧(CIP)処理における圧力が、50MPaから200MPaである、請求項2又は3に記載の波長変換部材の製造方法。
  5. 金型プレス成形後、前記冷間等方圧加圧(CIP)処理により、前記成形体を準備する、請求項2から4のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
  6. 前記金型プレス成形時の圧力が、5MPaから50MPaである、請求項5に記載の波長変換部材の製造方法。
  7. 前記アルミナ粒子と前記少なくともY を含む粉体の合計量が、前記成形体を構成する粉体100質量%中、質量%以上99質量%以下である、請求項1から6のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
  8. 前記アルミナ粒子と前記少なくともY を含む粉体の配合比率(前記アルミナ粒子:前記粉体)が、1:99から99:1である、請求項1から7のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
  9. 前記式(I)中、a及びbは、0.05≦a≦0.25、0.0002≦b≦0.012を満たす数である、請求項1から8のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
  10. 前記第二の焼結体を酸素含有雰囲気のもとでアニーリングすることを含み、前記アニーリングの温度が、1200℃以上1700℃以下の範囲である、請求項1から9のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
  11. 前記一次焼成を大気雰囲気のもとで行う、請求項1から10のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
  12. 前記一次焼成の温度が、1500℃以上1780℃以下の範囲である、請求項1から11のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
  13. 前記二次焼成を不活性ガス雰囲気のもとで行う、請求項1から12のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
  14. 前記二次焼成の温度が、1500℃以上1800℃以下の範囲である、請求項1から13のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
  15. 前記第二の焼結体を酸素含有雰囲気のもとでアニーリングすることを含み、前記アニーリングの温度が、1580℃以上1630℃以下の範囲である、請求項1から14のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
  16. 前記イットリウムアルミニウムガーネット系蛍光体の平均粒径が1μm以上40μm以下の範囲である、請求項1から15のいずれ1項に記載の波長変換部材の製造方法。
  17. 前記アルミナ粒子の平均粒径が0.2μm以上1.0μm以下の範囲である、請求項1から16のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
  18. 前記イットリウムアルミニウムガーネット系蛍光体と前記アルミナ粒子との合計量に対して、前記イットリウムアルミニウムガーネット系蛍光体を3質量%以上50質量%以下と、前記アルミナ粒子を50質量%以上97質量以下とを混合して、成形体を準備する、請求項1から17のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
  19. 前記第一の焼結体の相対密度が95%以上である、請求項1から18のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
  20. 波長変換部材の相対密度が97%以上である、請求項1から19のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法。
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