JP6847263B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は、空気と冷媒とを熱交換する室外熱交換器を有する空気調和機に関するものである。
従来の空気調和機においては、暖房運転時に、圧縮機、室内熱交換器、減圧機構、及び室外熱交換器の順で冷媒が循環する冷媒回路と、圧縮機から吐出された冷媒の流れ方向を切り替える切換弁とを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この空気調和機は、除霜運転時に、圧縮機から吐出された冷媒を切換弁によって室外熱交換器に向わせる除霜運転制御を行なう。
特開2010−121789号公報
従来の空気調和機では、暖房運転時に室外熱交換器に着霜した霜を溶かすため、冷媒の流れを切り替えることで除霜運転を行う。このため、除霜運転を行う間は暖房運転が中断し、室内温度が低下して快適性が低下してしまう、という問題点があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、暖房運転を中断することなく、室外熱交換器への着霜を抑制することができる空気調和機を得るものである。
本発明に係る空気調和機は、圧縮機、室内熱交換器、膨張弁、及び空気と冷媒とを熱交換する室外熱交換器が配管で接続され、前記冷媒を循環させる冷媒回路と、前記室外熱交換器の温度を検出する第1温度センサと、前記圧縮機の運転容量を制御する制御装置と、前記室外熱交換器を通過する前記空気の露点温度を検出する露点温度検出手段と、を備え、前記制御装置は、前記第1温度センサの検出温度が第1閾値を下回り、且つ、予め設定した時間当たりの温度低下量が第2閾値以上となったとき、前記圧縮機の運転容量を低下させる第1運転制御を行い、前記第1運転制御において、前記圧縮機の運転容量を低下させたあと、前記第1温度センサの検出温度が、前記第1閾値よりも高い第3閾値を超えた場合、前記第1運転制御を終了し、前記第1運転制御の終了から所定時間が経過した場合、前記第1温度センサの検出温度が前記露点温度以上となるように、前記圧縮機の運転容量を変化させる第2運転制御を行うように構成されたものである。
本発明に係る空気調和機は、室外熱交換器の温度を検出する第1温度センサの検出温度が第1閾値以下となったあと、予め設定した時間当たりの温度低下量が第2閾値以上となったとき、圧縮機の運転容量を低下させる第1運転制御を行う。このため、暖房運転を中断することなく、室外熱交換器への着霜を抑制することができる。
実施の形態1における空気調和機の構成図である。 実施の形態1における空気調和機の制御装置の構成を示す機能ブロック図である。 実施の形態1における空気調和機の制御装置の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1における空気調和機の制御装置の第1運転制御を示すフローチャートである。 実施の形態1における空気調和機の制御装置の第2運転制御を示すフローチャートである。 実施の形態1における空気調和機の第1温度センサの検出温度の温度変化を概念的に示す図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における空気調和機の構成図である。
図1に示すように、空気調和機は、室外機1と、室内機2と、操作部3とを備えている。
室外機1は、圧縮機11と、四方弁12と、室外の空気と冷媒とを熱交換する室外熱交換器13と、膨張弁14と、アキュムレータ15と、室外の空気を室外熱交換器13に送風する室外ファン16とを備えている。
室内機2は、室内の空気と冷媒とを熱交換する室内熱交換器21と、室内の空気を室内熱交換器21に送風する室内ファン22とを備えている。
操作部3は、空気調和機の運転の操作及び室内の空気の設定温度の操作などが入力される。
圧縮機11と、四方弁12と、室外熱交換器13と、膨張弁14と、室内熱交換器21と、アキュムレータ15は、順次、配管によって接続され、冷媒が循環する冷媒回路を構成する。
圧縮機11は、冷媒回路を流れる冷媒を吸入し、その冷媒を圧縮して高温高圧の状態にして吐出する。圧縮機11は、単位時間当たりの冷媒の吐出量である運転容量が可変に構成される。例えば、圧縮機11は、インバータ回路により回転数が制御されるモータによって駆動される。
四方弁12は、圧縮機11から吐出されたガス冷媒を室外熱交換器13又は室内熱交換器21に流すように流路を切り替える。
室外熱交換器13は、例えば、複数の伝熱管と複数のフィンとを有するフィンアンドチューブ型熱交換器により構成される。室外熱交換器13は、暖房運転時には蒸発器として機能し、冷房運転時には凝縮器として機能する。
膨張弁14は、冷媒回路を流れる冷媒を減圧して膨張させるものである。膨張弁14は、例えば、電子式膨張弁若しくは感温式膨張弁等により構成される。
室内熱交換器21は、例えば、複数の伝熱管と複数のフィンとを有するフィンアンドチューブ型熱交換器により構成される。室内熱交換器21は、暖房運転時には凝縮器として機能し、冷房運転時には蒸発器として機能する。
アキュムレータ15は、ガス冷媒と液冷媒とを分離して余剰冷媒を溜める。なお、アキュムレータ15を省略した構成としても良い。
室外機1は、制御装置30と、第1温度センサ31と、第2温度センサ32と、湿度センサ33とを備える。
制御装置30は、圧縮機11の運転容量を制御する。また、制御装置30は、操作部3から取得した操作情報に基づいて、圧縮機11、四方弁12、膨張弁14、室外ファン16、及び室内ファン22の動作を制御する。
第1温度センサ31は、室外熱交換器13の温度を検出する。第1温度センサ31は、例えば室外熱交換器13を構成するフィン又は伝熱管の表面の温度を検出するように配置される。第1温度センサ31は、例えばサーミスタによって構成される。
第2温度センサ32は、室外熱交換器13を通過する空気の温度を検出する。第2温度センサ32は、室外熱交換器13を通過する前の空気の温度、即ち室外空気の温度を検出する。第2温度センサ32は、例えばサーミスタによって構成される。
湿度センサ33は、室外熱交換器13を通過する空気の相対湿度を検出する。湿度センサ33は、室外熱交換器13を通過する前の空気の相対湿度、即ち室外空気の相対湿度を検出する。湿度センサ33は、例えば、感湿膜と電極を備えたセンサ素子の静電容量変化により湿度を検知する静電容量型湿度センサなどによって構成される。
図2は、実施の形態1における空気調和機の制御装置の構成を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、制御装置30は、第1運転制御部301と、第2運転制御部302と、露点温度算出部303とを備える。
第1運転制御部301は、第1温度センサ31が検出した検出温度T1に基づき、圧縮機11の運転容量を制御する第1運転制御を行う。詳細は後述する。
第2運転制御部302は、第1温度センサ31が検出した検出温度T1及び露点温度算出部303が算出した露点温度Tdpに基づき、圧縮機11の運転容量を制御する第2運転制御を行う。詳細は後述する。
露点温度算出部303は、第2温度センサ32が検出した室外空気の温度と、湿度センサ33が検出した室外空気の相対湿度とから、室外空気の露点温度Tdpを算出する。露点温度算出部303、第2温度センサ32、及び湿度センサ33は、露点温度検出手段40を構成する。
制御装置30は、操作部3から使用者により指示された運転モード及び設定温度に基づいて、四方弁12の切り替え及び圧縮機11の運転容量を制御する暖房運転又は冷房運転を行う。
なお、制御装置30は、暖房運転又は冷房運転の制御において、設定温度、過冷却度、及び過熱度の目標値などに応じて、圧縮機11の運転容量、膨張弁14の開度、室外ファン16及び室内ファン22の回転数などを制御しても良い。
制御装置30は、専用のハードウェア、又はメモリに格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)で構成される。なお、CPUは、中央処理装置、処理装置、又は演算装置とも称される。
制御装置30が専用のハードウェアである場合、制御装置30は、例えば、単一回路、複合回路、ASIC(application specific integrated circuit)、FPGA(field−programmable gate array)、又はこれらを組み合わせたものが該当する。制御装置30が実現する各機能部のそれぞれを、個別のハードウェアで実現してもよいし、各機能部を一つのハードウェアで実現してもよい。
制御装置30がCPUの場合、制御装置30が実行する各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア又はファームウェアはプログラムとして記述され、メモリに格納される。CPUは、メモリに格納されたプログラムを読み出して実行することにより、制御装置30の各機能を実現する。ここで、メモリは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、又はEEPROM等の、不揮発性又は揮発性の半導体メモリである。
なお、制御装置30の機能の一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェア又はファームウェアで実現するようにしてもよい。
次に、空気調和機の冷媒回路における冷房運転及び暖房運転における冷媒の動作について説明する。
(冷房運転)
冷房運転時は、四方弁12が図1の点線で示される状態に切り替えられる。即ち、圧縮機11の吐出側の配管と室外熱交換器13とが接続される。
圧縮機11から吐出した高温高圧の冷媒は、四方弁12を通過して室外熱交換器13へ流入する。室外熱交換器13に流入した冷媒は、室外ファン16からの室外の空気と熱交換して放熱し、温度が低下して過冷却状態の液冷媒となって、室外熱交換器13から流出する。
室外熱交換器13から流出した冷媒は、膨張弁14によって減圧されて気液二相冷媒となり、室内熱交換器21に流入する。室内熱交換器21に流入した冷媒は、室内ファン22からの室内の空気と熱交換して吸熱、蒸発し、ガス状態の冷媒となって室内熱交換器21から流出する。室内熱交換器21から流出した冷媒は、四方弁12及びアキュムレータ15を通過して、圧縮機11へ吸入される。
(暖房運転)
暖房運転時は、四方弁12が図1の実線で示される状態に切り替えられる。即ち、圧縮機11の吐出側の配管と室内熱交換器21とが接続される。
圧縮機11から吐出した高温高圧の冷媒は、四方弁12を通過して室内熱交換器21へ流入する。室内熱交換器21に流入した冷媒は、室内ファン22からの室内の空気と熱交換して放熱し、温度が低下して過冷却状態の液冷媒となって、室内熱交換器21から流出する。
室内熱交換器21から流出した冷媒は、膨張弁14によって減圧されて気液二相冷媒となり、室外熱交換器13へ流入する。室外熱交換器13に流入した冷媒は、室外ファン16からの室外の空気と熱交換して吸熱、蒸発し、ガス状態の冷媒となって室外熱交換器13から流出する。室外熱交換器13から流出した冷媒は、四方弁12及びアキュムレータ15を通過して、圧縮機11へ吸入される。
なお、本実施の形態1の空気調和機は、冷房運転と暖房運転とを切り替え可能に構成したが、本発明はこれに限定されない。暖房運転のみを実施する構成としても良い。この場合には四方弁12は設けなくても良い。
暖房運転時、室外熱交換器13は蒸発器として機能するため、室外の空気に含まれる水分が室外熱交換器13を通過する際に昇華して霜として付着する場合がある。室外熱交換器13に霜が付着すると、室外熱交換器13を通過する空気の通風量が低下し、熱交換効率が低下する。室外熱交換器13の熱交換効率が低下すると、蒸発温度が低下して、霜がさらに成長することになる。このようなことから、室外熱交換器13への霜の着霜を抑制することが望まれる。
本実施の形態1に係る空気調和機は、暖房運転を中断することなく、室外熱交換器13への霜の着霜を検知して霜を除去する第1運転制御と、室外熱交換器13への霜の着霜を抑制しつつ暖房運転を継続する第2運転制御とを行う。
以下、制御装置30の動作の詳細を説明する。
図3は、実施の形態1における空気調和機の制御装置の動作を示すフローチャートである。
図4は、実施の形態1における空気調和機の制御装置の第1運転制御を示すフローチャートである。
図5は、実施の形態1における空気調和機の制御装置の第2運転制御を示すフローチャートである。
図6は、実施の形態1における空気調和機の第1温度センサの検出温度の温度変化を概念的に示す図である。図6の縦軸は温度を示し、横軸は経過時間を示す。なお、図6に示す例では、室外空気の温度Toutがゼロ度以上、室外空気の露点温度Tdpがゼロ度以下、冷媒の蒸発温度Tevaが露点温度Tdp以下の場合を示している。
以下、制御装置30の動作を、図3〜図5に基づき、図6を参照しつつ説明する。
制御装置30は、暖房運転を開始すると、冷媒回路の熱負荷に応じて圧縮機11の運転容量を変化させる。冷媒回路の熱負荷は、例えば、操作部3に入力された設定温度と室内空気の温度との差分などにより定まる。
なお、以下の説明において、冷媒回路の熱負荷に応じた圧縮機11の運転容量の制御を通常運転制御と称する。
制御装置30は、通常運転制御における圧縮機11の運転容量が安定したか否かを判定する(ステップS1)。例えば、制御装置30は、圧縮機11を駆動するモータの回転周波数を取得し、回転周波数の所定時間の変化量が一定の範囲内である場合には、圧縮機11の運転容量が安定していると判定する。
圧縮機11の運転容量が安定した場合、制御装置30の第1運転制御部301は、第1運転制御を開始する(ステップS2)。
第1運転制御部301は、第1温度センサ31の検出温度T1が第1閾値Tref1を下回り、且つ、予め設定した時間Δtにおける温度低下量ΔTが第2閾値Tref2以上であるか否かを判定する(ステップS201)。このステップS201は、室外熱交換器13への霜の着霜を検知するステップである。
第1閾値Tref1は、例えば、室外空気の露点温度Tdpに設定される。これにより、室外空気に含まれる水分が室外熱交換器13を通過する際に昇華して霜として付着し得る状態であることを検知することができる。
ここで、室外熱交換器13に霜が着霜していない場合、室外熱交換器13の表面に配置された第1温度センサ31の検出温度T1は、冷媒の蒸発温度とほぼ同じ温度となる。
一方、室外熱交換器13に霜が着霜した場合、即ち室外熱交換器13の表面に氷が付着している場合、第1温度センサ31の検出温度T1は冷媒の蒸発温度Tevaよりも低下する。また、第1温度センサ31の検出温度T1の低下量は、室外熱交換器13の着霜量が増えるほど大きくなる。
このようなことから、第1閾値Tref1の条件に加えて、予め設定した時間Δtにおける温度低下量ΔTが第2閾値Tref2以上であるか否かを判断することにより、室外熱交換器13への着霜を検知することができる。
図6に示す例のように、冷媒回路の蒸発温度Tevaが露点温度Tdpよりも低い状態において、時刻t0にて着霜が開始すると、検出温度T1が蒸発温度Tevaから徐々に低下する。時刻t0から予め設定した時間Δtを経過した時刻t1において、温度低下量ΔTが第2閾値Tref2以上となると、第1運転制御部301は、ステップS201の条件を満たすと判定し、時刻t1において、室外熱交換器13への霜の着霜を検知する。
なお、予め設定した時間Δt及び第2閾値Tref2は、室外熱交換器13の構成及び第1温度センサ31の位置などに応じて、適宜設定される。例えば、室外熱交換器13への着霜が開始した際の検出温度T1の低下速度などを、実験データ又はシミュレーション等により取得し、ごく初期の霜の着霜を検知することができる値に、予め設定した時間Δt及び第2閾値Tref2を設定する。
次に、第1運転制御部301は、圧縮機11の運転容量を低下させる(ステップS202)。圧縮機11の運転容量が低下すると、冷媒回路を循環する冷媒の循環量が低下し、冷媒回路の凝縮温度が低下し、蒸発温度が上昇する。即ち、蒸発温度と室外空気の温度との温度差が小さくなる。
これにより、室外熱交換器13の表面の温度も上昇し、室外熱交換器13の表面に付着した霜が溶解する。また、冷媒回路の凝縮温度の低下により暖房能力が低下するものの、暖房運転を継続しつつ室外熱交換器13に付着した霜を除去することが可能となる。
ここで、第1運転制御部301は、予め定めた運転容量を低下させても良いし、第1温度センサ31の検出温度T1と室外空気の温度Toutとの温度差又は検出温度T1とゼロ度との温度差が大きいほど、運転容量の低下量を大きくしても良い。また、一定時間毎に段階的に運転容量を低下させても良い。
第1運転制御部301は、第1温度センサ31の検出温度T1が、第3閾値Tref3を超えたか否かを判定する(ステップS203)。
第3閾値Tref3は、第1閾値Tref1よりも高い値に設定される。また、第3閾値Tref3は、ゼロ度よりも高い温度である。例えば、制御装置30は、室外空気の温度Toutとゼロ度との間の温度に設定する。
図6に示す例のように、時刻t1において圧縮機11の運転容量が低下すると、第1温度センサ31の検出温度T1が上昇し、時刻t2において第3閾値Tref3を超えると第1運転制御が終了する。
ステップS203において、第1温度センサ31の検出温度T1が、第3閾値Tref3を超えた場合、第1運転制御部301は、第1運転制御を終了する。
次に、制御装置30は、第1運転制御の終了からの所定時間の経過を判定する(ステップS3)。この所定時間は、室外熱交換器13の表面の温度が安定するまでの猶予時間である。また、検出温度T1が第3閾値Tref3を超えた状態を所定時間維持することで、室外熱交換器13の表面に付着した霜を十分に溶解させることができる。
この所定時間は、室外熱交換器13の構成などに応じて適宜設定される。例えば、室外熱交換器13に着霜した霜が溶解するまでの時間などを、実験データ又はシミュレーション等により取得し、室外熱交換器13に付着した霜を除去できる時間に設定する。
なお、所定時間は、第3閾値Tref3の温度に応じて変化させても良い。また、室外空気の温度Toutと第3閾値Tref3との温度差に応じて変化させても良い。例えば、第3閾値Tref3が高いほど所定時間を短くしても良い。また、室外空気の温度Toutが高いほど所定時間を短くしても良い。
ステップS3において所定時間が経過した場合、制御装置30の第2運転制御部302は、第2運転制御を開始する(ステップS4)。なお、ステップS2を省略し、第1運転制御の終了に続けて第2運転制御を開始するようにしても良い。
第2運転制御は、第1運転制御のあと、第1温度センサ31の検出温度T1が露点温度Tdp以上となるように、圧縮機11の運転容量を変化させる制御である。本実施の形態1における第2運転制御部302は、第1温度センサ31の検出温度T1が露点温度Tdpとなるように、圧縮機11の運転容量を変化させる制御を行う。
第2運転制御において第2運転制御部302は、第1温度センサ31の検出温度T1が露点温度Tdpであるか否かを判定する(ステップS401)。
第1温度センサ31の検出温度T1が露点温度Tdpでない場合、第2運転制御部302は、第1温度センサ31の検出温度T1が露点温度Tdpよりも高いか否かを判定する(ステップS402)。
第1温度センサ31の検出温度T1が露点温度Tdpよりも高い場合、第2運転制御部302は、圧縮機11の運転容量を増加させる(ステップS403)。圧縮機11の運転容量が増加すると、冷媒回路を循環する冷媒の循環量が増加し、冷媒回路の凝縮温度が上昇し、蒸発温度が低下する。これにより冷媒回路の暖房能力が増加する。
ステップS403のあと、第2運転制御部302は、ステップS401に戻り上記動作を繰り返す。
ステップS402において、第1温度センサ31の検出温度T1が露点温度Tdpよりも高くない場合、第2運転制御部302は、圧縮機11の運転容量を低下させる(ステップS404)。圧縮機11の運転容量が低下すると、冷媒回路の蒸発温度が上昇し、検出温度T1が露点温度Tdpに近づく。
ステップS404のあと、第2運転制御部302は、ステップS401に戻り上記動作を繰り返す。
なお、ステップS403及びステップS404において、圧縮機11の運転容量の変化量は、予め定めた運転容量でも良いし、検出温度T1と露点温度Tdpとの温度差が大きいほど、運転容量の変化量を大きくしても良い。また、一定時間毎に段階的に運転容量を変化させても良い。
また、圧縮機11の運転容量の変化と検出温度T1の変化とには時間的な遅れが生じることから、圧縮機11の運転容量を増加又は低下させたあと所定時間待機したあとに、ステップS401及びステップS402の判定を行うようにしても良い。
図6に示す例のように、時刻t2から所定時間を経過した時刻t3にて第2運転制御が開始する。時刻t3においては検出温度T1が露点温度Tdpよりも高いため、圧縮機11の運転容量が増加され、第1温度センサ31の検出温度T1が低下する。そして、第1温度センサ31の検出温度T1が露点温度Tdpとなるように、圧縮機11の運転容量が制御され、暖房運転が継続する。
また、室外熱交換器13の表面の温度が室外空気の露点温度Tdpよりも低下しないため、室外空気に含まれる水分が室外熱交換器13を通過する際に昇華して霜として付着しない。
以上のように本実施の形態1においては、第1温度センサ31の検出温度T1が第1閾値Tref1を下回り、且つ、予め設定した時間当たりの温度低下量ΔTが第2閾値Tref2以上となったとき、圧縮機11の運転容量を低下させる第1運転制御を行う。
このため、室外熱交換器13への霜の着霜を検知し、暖房運転を継続しつつ室外熱交換器13に付着した霜を除去することが可能となる。
よって、暖房運転を中断することなく、室外熱交換器13への着霜を抑制することができる。従って、除霜運転による暖房運転が中断されることがなく、室内温度の低下を抑制することができ、快適性の低下を抑制できる。
また、第1温度センサ31の検出温度T1の温度変化によって、ごく初期の霜の着霜を検知することができるため、圧縮機11の運転容量の低下にともなう蒸発温度の上昇によって霜を除去することができる。
また、従来の空気調和機のように、除霜運転時に、圧縮機11から吐出された冷媒を室外熱交換器13に流通させて、室外熱交換器13を凝縮器として機能させないので、従来の空気調和機と比較して、省エネルギー性を向上することができる。
また、本実施の形態1においては、第1運転制御のあと、第1温度センサ31の検出温度T1が室外空気の露点温度Tdp以上となるように、圧縮機11の運転容量を変化させる第2運転制御を行う。
このため、室外空気が室外熱交換器13を通過する際に、室外空気に含まれる水分が霜として付着することを抑制しつつ、暖房運転を継続することができる。
また、本実施の形態1においては、第1運転制御において、圧縮機11の運転容量を低下させたあと、第1温度センサ31の検出温度T1が第3閾値Tref3を超えた場合、第2運転制御に移行する。
このため、第1運転制御において霜を除去した後、第2運転制御において霜の着霜を抑制した暖房運転を行うことができる。
また、本実施の形態1においては、第2運転制御において、第1温度センサ31の検出温度T1が露点温度Tdpとなるように、圧縮機11の運転容量を変化させる。
このため、室外熱交換器13に霜が着霜しない最大の能力で暖房運転を行うことができる。
1 室外機、2 室内機、3 操作部、11 圧縮機、12 四方弁、13 室外熱交換器、14 膨張弁、15 アキュムレータ、16 室外ファン、21 室内熱交換器、22 室内ファン、30 制御装置、31 第1温度センサ、32 第2温度センサ、33 湿度センサ、40 露点温度検出手段、301 第1運転制御部、302 第2運転制御部、303 露点温度算出部。

Claims (5)

  1. 圧縮機、室内熱交換器、膨張弁、及び空気と冷媒とを熱交換する室外熱交換器が配管で接続され、前記冷媒を循環させる冷媒回路と、
    前記室外熱交換器の温度を検出する第1温度センサと、
    前記圧縮機の運転容量を制御する制御装置と、
    前記室外熱交換器を通過する前記空気の露点温度を検出する露点温度検出手段と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記第1温度センサの検出温度が第1閾値を下回り、且つ、予め設定した時間当たりの温度低下量が第2閾値以上となったとき、前記圧縮機の運転容量を低下させる第1運転制御を行い、
    前記第1運転制御において、前記圧縮機の運転容量を低下させたあと、前記第1温度センサの検出温度が、前記第1閾値よりも高い第3閾値を超えた場合、前記第1運転制御を終了し、
    前記第1運転制御の終了から所定時間が経過した場合、前記第1温度センサの検出温度が前記露点温度以上となるように、前記圧縮機の運転容量を変化させる第2運転制御を行うように構成された
    空気調和機。
  2. 前記制御装置は、
    前記第2運転制御において、
    前記第1温度センサの検出温度が前記露点温度となるように、前記圧縮機の運転容量を変化させる
    請求項に記載の空気調和機。
  3. 前記制御装置は、
    前記第2運転制御において、
    前記第1温度センサの検出温度が前記露点温度よりも高い場合、前記圧縮機の運転容量を増加させ、
    前記第1温度センサの検出温度が前記露点温度以下の場合、前記圧縮機の運転容量を低下させる
    請求項1又は2に記載の空気調和機。
  4. 前記制御装置は、
    前記露点温度を前記第1閾値として設定する
    請求項1〜3の何れか一項に記載の空気調和機。
  5. 前記露点温度検出手段は、
    前記室外熱交換器を通過する前記空気の温度を検出する第2温度センサと、
    前記室外熱交換器を通過する前記空気の相対湿度を検出する湿度センサと、
    前記第2温度センサの検出値と前記湿度センサの検出値とから前記空気の前記露点温度を算出する露点温度算出部と、
    を備えた
    請求項1〜4の何れか一項に記載の空気調和機。
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