JP5803898B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は、除湿運転を行うことができる空気調和機に関するものである。
従来の空気調和機には、主熱交換器の背面側に補助熱交換器を配置して、補助熱交換器だけで冷媒を蒸発させて局所的に除湿を行うことで、低負荷時(圧縮機の回転数が低いとき)、例えば、室温と設定温度との差が十分に小さく必要な冷却能力が小さいときでも除湿ができるようにした空気調和機がある。
特開平9−14727
従来の空気調和機において、蒸発域を室内熱交換器の一部範囲にして除湿を行う運転が行われる場合、蒸発域の特に液入口部分で非常に低温になる場合があるため、例えば液入口がドレンパンに近い熱交換器の下部にあって、そのドレンパンの下方に吹出口がある場合には、ドレンパンの熱交換器側と吹出口との温度差によって、吹出口の上面に結露が発生するという問題がある。
そこで、本発明の目的は、除湿運転時において、吹出口の上面に結露が発生するのを防止できる空気調和機を提供することである。
第1の発明にかかる空気調和機は、圧縮機と、室外熱交換器と、膨張弁と、室内熱交換器とを接続した冷媒回路を備え、前記室内熱交換器の全体を蒸発域とする冷房運転と、前記室内熱交換器の一部分だけを蒸発域とする除湿運転とを行う空気調和機であって、前記室内熱交換器の下方に配置されるドレンパンを有し、前記ドレンパンの下方には、吹出口が設けられており、前記除湿運転時において、前記蒸発域が前記室内熱交換器の前面側部分に配置されるとともに、前記除湿運転時に前記膨張弁からの冷媒が前記室内熱交換器に流れ込む液入口が、前記室内熱交換器の前面側部分の下部で且つ前記室内熱交換器の前面側部分の最下方の伝熱管より上方の伝熱管に設けられることを特徴とする。
この空気調和機では、室内熱交換器における液入口が、室内熱交換器の下部で且つ最下方の伝熱管より上方の伝熱管に設けられており、除湿運転時に、ドレンパンの熱交換器側と吹出口との温度差が小さくなるので、吹出口の上面に結露が発生するのを防止できる。
第2の発明にかかる空気調和機は、第1の発明にかかる空気調和機であって、前記液入口に供給された冷媒が、前記室内熱交換器の上端に近付くように前記室内熱交換器を流れることを特徴とする。
この空気調和機では、室内熱交換器の液入口付近だけを冷やしている場合でも、除湿された水がドレンパンに流下する途中で、再蒸発しづらいので、除湿効率が良い。
第3の発明にかかる空気調和機は、第1または第2の発明にかかる空気調和機であって、前記冷房運転時において、前記室内熱交換器における前記液入口より下方部分の伝熱管に、前記室内熱交換器における前記液入口の風下部分の伝熱管より先に冷媒が流れることを特徴とする。
この空気調和機では、冷房運転時に、室内熱交換器における液入口より下方部分の伝熱管に、室内熱交換器における液入口の風下部分の伝熱管より先に冷媒が流れるので、室内熱交換器の液入口より下方側部分が乾くのを防止できる。したがって、冷房運転時に、吹出口に空気を供給する室内ファンにおいて結露が発生するのを防止できる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の発明では、室内熱交換器における液入口が、室内熱交換器の下部で且つ最下方の伝熱管より上方の伝熱管に設けられており、除湿運転時に、ドレンパンの熱交換器側と吹出口との温度差が小さくなるので、吹出口の上面に結露が発生するのを防止できる。
第2の発明では、室内熱交換器の液入口付近だけを冷やしている場合でも、除湿された水がドレンパンに流下する途中で、再蒸発しづらいので、除湿効率が良い。
第3の発明では、冷房運転時に、室内熱交換器における液入口より下方部分の伝熱管に、室内熱交換器における液入口の風下部分の伝熱管より先に冷媒が流れるので、室内熱交換器の液入口より下方側部分が乾くのを防止できる。したがって、冷房運転時に、吹出口に空気を供給する室内ファンにおいて結露が発生するのを防止できる。
本発明の第1実施形態に係る空気調和機の冷媒回路を示す回路図である。 本発明の第1実施形態に係る空気調和機の室内機の概略断面図である。 室内熱交換器の構成を説明する図である。 本発明の第1実施形態に係る空気調和機の制御部を説明する図である。 膨張弁において開度を変化したときの流量変化の一例を示している。 本発明の第2実施形態に係る空気調和機の室内熱交換器の構成を説明する図である。 本発明の第3実施形態に係る空気調和機の室内熱交換器の構成を説明する図である。 本発明の第4実施形態に係る空気調和機の室内熱交換器の構成を説明する図である。 本発明の第5実施形態に係る空気調和機の室内熱交換器の構成を説明する図である。
以下、本発明に係る空気調和機1の実施の形態について説明する。
<第1実施形態>
<空気調和機1の全体構成>
図1に示すように、第1実施形態の空気調和機1は、室内に設置される室内機2と、室外に設置される室外機3とを備えている。そして、空気調和機1は、圧縮機10と、四方弁11、室外熱交換器12と、膨張弁13と、室内熱交換器14とを接続した冷媒回路を備えている。冷媒回路において、圧縮機10の吐出口に四方弁11を介して室外熱交換器12が接続され、その室外熱交換器12に膨張弁13が接続される。そして、膨張弁13に室内熱交換器14の一端が接続され、その室内熱交換器14の他端に四方弁11を介して圧縮機10の吸込口が接続される。
空気調和機1は、冷房運転モード、所定の除湿運転モードおよび暖房運転モードにおける運転が可能であって、リモコンによって、いずれかの運転を選択して運転開始操作を行ったり、運転切換操作や運転停止操作を行うことができる。また、リモコンでは、室内温度の設定温度を設定したり、室内ファンの回転数を変化させることによって室内機2の風量を変更できる。
冷房運転モードおよび所定の除湿運転モードでは、図示実線矢印で示すように、圧縮機10から吐出された冷媒が四方弁11から室外熱交換器12、膨張弁13、室内熱交換器14へと順に流れ、室内熱交換器14を経た冷媒が四方弁11を通って圧縮機10に戻る冷房サイクルまたは除湿サイクルが形成される。すなわち、室外熱交換器12が凝縮器、室内熱交換器14が蒸発器として機能する。
一方、暖房運転モードでは、四方弁11が切換わることにより、図示破線矢印で示すように、圧縮機10から吐出される冷媒が四方弁11から室内熱交換器14、膨張弁13、室外熱交換器12へと順に流れ、室外熱交換器12を経た冷媒が四方弁11を通って圧縮機10に戻る暖房サイクルが形成される。すなわち、室内熱交換器14が凝縮器、室外熱交換器12が蒸発器として機能する。
室内機2は、図2に示すように、上面に室内空気の吸込口2aを有し、前面下部に空調用空気の吹出口2bとを有している。室内機2内には、吸込口2aから吹出口2bに向かって空気流路が形成され、この空気流路には、室内熱交換器14と、横流型の室内ファン16が配置される。室内熱交換器14の下方には、ドレンパン17が配置され、ドレンパン17の下方に、吹出口2bが設けられている。したがって、室内ファン16が回転すると、室内空気が吸込口2aから室内ユニット1内に吸込まれる。そして、吸込口2aからの吸込み空気は、室内機2の前側と背面側のそれぞれにおいて、室内熱交換器14を通って室内ファン16側に流れた後で、吹出口2bから吹き出される。
室内熱交換器14は、室内機2の前面側に配置された前面熱交換器14aと、室内機2の背面側に配置された背面熱交換器14bとを有しており、この熱交換器14a、14bが、室内ファン16を囲むように逆V字状に配置される。そして、前面熱交換器14aと背面熱交換器14bは、それぞれ、複数の伝熱管および多数枚のフィンを備えている。本実施形態では、前面熱交換器14aが2列12段の伝熱管を有し、背面熱交換器14bが2列6段の伝熱管を有している。
冷房運転モードおよび所定の除湿運転モードでは、図3に示すように、前面熱交換器14aの下方の端部近くの伝熱管101に配置された液入口101aから液冷媒が供給され、その供給された液冷媒は、前面熱交換器14aの上端に近付くように、前面熱交換器14aの風上側部分を流れる。そして、前面熱交換器14aの上端近くに配置された伝熱管102から流れ出て分岐部120に供給される。そして、分岐部120で分岐された冷媒が、それぞれ、前面熱交換器14aの上端近くの伝熱管103と、背面熱交換器14bの上端近くの伝熱管110とに供給される。前面熱交換器14aの上端近くの伝熱管103に供給された冷媒は、前面熱交換器14aの下端に近付くように、前面熱交換器14aの風下側部分(伝熱管109、110を除く)を伝熱管104まで流れた後、液入口101aより下方の伝熱管105に供給される。その冷媒は、液入口101aより下方部分の伝熱管を流れた後、液入口101aの風下部分の伝熱管107、108を、前面熱交換器14aの上端に近付くように流れて、伝熱管109から流れ出て合流部121に供給される。一方、背面熱交換器14bの上端近くの伝熱管110に供給された冷媒は、背面熱交換器14bを、背面熱交換器14bの下端に近付くように流れた後、背面熱交換器14bの上端に近付くように流れて、背面熱交換器14bの伝熱管111から、前面熱交換器14aの伝熱管112に供給され、その下方の伝熱管113から流れ出て合流部121に供給される。また、暖房運転モードでは、冷媒が上記と反対方向に流れる。
そして、空気調和機1では、所定の除湿運転モードでの運転が行われているとき、前面熱交換器14aの液入口101aから供給された液冷媒は、前面熱交換器14aの風上側部分を、前面熱交換器14aの上端に近付くように流れる途中で全て蒸発する。したがって、前面熱交換器14aの風上側部分の液入口101a近くの一部の範囲だけが、液冷媒が蒸発する蒸発域(図3において点線で囲まれた範囲)である。よって、所定の除湿運転モードで運転されているとき、室内熱交換器14において、前面熱交換器14aの風上側部分の上流側の一部だけが蒸発域であって、前面熱交換器14aの蒸発域の下流側の範囲と背面交換器14bとは、いずれも過熱域である。一方、冷房運転モードでの運転が行われているとき、室内熱交換器14の全体が蒸発域であるが、所定の除湿運転モードでの蒸発域の温度は、冷房運転モードでの蒸発域の温度より低い。したがって、所定の除湿運転モードでは、冷房運転モードに比べて、蒸発域の範囲が小さいにもかかわらず、除湿を行うことができる。
このように、本実施形態では、所定の除湿運転モードにおいて、室内熱交換器14における液入口101aが、前面熱交換器14aの風上側部分の下部(室内熱交換器14の前面側部分の下部)で、且つ、前面熱交換器14aの風上側部分の最下方の伝熱管106(室内熱交換器14の前面側部分の最下方の伝熱管106)より上方の伝熱管101に設けられる。そして、所定の除湿運転モードにおいて、蒸発域が、前面熱交換器14aの風上側部分(室内熱交換器14の前面側部分)に配置される。本発明において、室内熱交換器における液入口が室内熱交換器の前面側部分の下部に設けられるとは、室内熱交換器における液入口が室内熱交換器の前面側部分の上下方向中央より下方に設けられることである。
また、上述したように、冷房運転モードおよび所定の除湿運転モードにおいて、前面熱交換器14aにおける液入口101aより下方部分の伝熱管(室内熱交換器14における液入口101aより下方部分の伝熱管)に、前面熱交換器14aにおける液入口101aの風下部分の伝熱管107、108(室内熱交換器14における液入口101aの風下部分の伝熱管107、108)より先に冷媒が流れる。本発明において、室内熱交換器14における液入口101aの風下部分の伝熱管とは、室内熱交換器14における液入口101aの風下部分の伝熱管であって、液入口101a近傍の伝熱管である。そして、室内熱交換器における液入口より下方部分の伝熱管とは、液入口101a及び液入口101aの風下部分の伝熱管より下方部分の伝熱管である。そして、仮に、冷房運転モードにおいて、冷媒が、前面熱交換器14aにおける液入口101aの風下部分の伝熱管107、108に流れた後で、前面熱交換器14aにおける液入口101aより下方部分の伝熱管に流れるように構成されている場合には、冷房運転モードにおいて室内熱交換器14の液入口101aより下方側部分が乾くことがあって、冷房運転モードにおいて吹出口2bから吹き出される空気温度が低いので、吹出口2bに空気を供給する室内ファン16において結露が発生するという問題があるが、本発明では、上記の問題を防止できる。
また、本実施形態では、前面熱交換器14aの上端近くの過熱域を流れた冷媒が、前面熱交換器14aの蒸発域の風下側部分を流れる。したがって、吸込口2aからの吸込空気において、前面熱交換器14aの風上側部分の蒸発域で冷却された空気は、前面熱交換器14aの蒸発域の風下側部分で加熱された後で、吹出口2bから吹き出される。一方、吸込口2aからの吸込空気において、前面熱交換器14aの過熱域を流れた空気と、背面熱交換器14bを流れた空気とは、室内温度と略同一の温度で、吹出口2bから吹き出される。
空気調和機1では、図1に示すように、室外機3に、冷媒回路において膨張弁13の下流側において蒸発温度を検知する蒸発温度センサ30が取り付けられる。そして、室内機2に、室内温度(室内機2の吸込口2aからの吸込空気の温度)を検知する室内温度センサ31と、前面熱交換器14aにおいて液冷媒の蒸発が終了したことを検知する室内熱交温度センサ32が取付けられる。
室内熱交温度センサ32は、図3に示すように、前面熱交換器14aの上端近くの風下側に配置される。そして、前面熱交換器14aの上端近くの過熱域では、吸込口2aからの吸込空気がほとんど冷却されない。したがって、室内熱交温度センサ32で検知される温度が、室内温度センサ31で検知される室内温度と略同一である場合には、前面熱交換器14aの風上側部分の途中で蒸発が終了して、前面熱交換器14aの上端近くの範囲が過熱域であることを検知できる。また、室内熱交温度センサ32は、室内熱交換器14の中間部の伝熱管に配置される。したがって、室内熱交換器14の中間部近くにおいて、冷暖房運転での凝縮温度または蒸発温度を検知できる。
図4に示すように、空気調和機1の制御部には、圧縮機10と、四方弁11、膨張弁13と、室内ファン16を駆動するモータ16aと、蒸発温度センサ30と、室内温度センサ31と、室内熱交温度センサ32とが接続される。したがって、制御部は、リモコンからの指令(運転開始操作や室内温度の設定温度等)や、蒸発温度センサ30で検知される蒸発温度、室内温度センサ31で検知される室内温度(吸込空気の温度)、室内熱交温度センサ32で検知される熱交中間温度に基づいて空気調和機1の運転を制御する。
そして、空気調和機1では、所定の除湿運転モードにおいて、前面熱交換器14aの風上側部分が、液冷媒が蒸発する蒸発域と蒸発域の下流側の過熱域を有するが、この蒸発域の範囲が、負荷に応じて変化するように、圧縮機10及び膨張弁13が制御される。ここで、負荷に応じて変化するとは、蒸発域に供給される熱量に応じて変化することであって、熱量は例えば室内温度(吸込空気の温度)と室内風量によって決まる。また、負荷は、必要除湿能力(必要冷房能力)に対応しており、例えば室内温度と設定温度との差に基づいて検知できる。
圧縮機10は、室内温度と設定温度との差に基づいて制御される。室内温度と設定温度との差が大きい場合に負荷が大きいことから圧縮機10の周波数が増加され、室内温度と設定温度との差が小さい場合に負荷が小さいことから、圧縮機10の周波数が減少するように制御される。
膨張弁13は、蒸発温度センサ30で検知される蒸発温度に基づいて制御される。上述したように、圧縮機10の周波数が制御された状態において、蒸発温度が目標蒸発温度(12℃)近くの所定範囲(10℃−14℃)内の温度になるように、膨張弁13が制御される。この蒸発温度の所定範囲は、圧縮機10の周波数によらず一定に制御されるのが好ましい。ただし、周波数によって、わずかに変化するようにしても実質的に一定であれば問題ない。
このように、所定の除湿運転モードにおいて、負荷に応じて圧縮機10及び膨張弁13を制御することによって、補助熱交換器20の蒸発域の範囲を変化して、蒸発温度が所定範囲内の温度になるようにできる。
空気調和機1では、前面熱交換器14aの風上側部分に、12段の伝熱管が配置されている。そして、所定の除湿運転モードにおいて前面熱交換器14aの蒸発域となる段数が、前面熱交換器14aの段数の半分以上である場合、補助熱交換器の蒸発域の範囲を十分に広くできるので負荷の変動に十分に対応できる。特に負荷が大きい場合に効果がある。
図5は、膨張弁13において開度を変化したときの流量変化を示している。膨張弁13は、入力される駆動パルスの数に応じて開度が連続的に変化する。そして、開度が減少するにつれて、膨張弁13を流れる冷媒の流量が減少する。膨張弁13では、開度t0のときに全閉状態であって、開度t0からt1の間では、開度が増加するにつれて流量が第1の傾きにしたがって増加し、開度t1からt2の間では、開度が増加するにつれて流量が第2の傾きにしたがって増加する。ここで、第1の傾きは、第2の傾きより大きい。
前面熱交換器14aの風上側部分の蒸発域の範囲が変化するように行われる制御について、一例を説明する。例えば、所定の除湿運転モードにおいて、前面熱交換器14aの蒸発域の範囲が所定面積であるときに負荷が大きくなった場合、圧縮機10の周波数が増加されると共に、膨張弁13の開度が大きく変更される。したがって、前面熱交換器14aの蒸発域の範囲が所定面積より大きくなって、室内機2に吸い込まれた風量が一定であっても、実際に蒸発域を通過する風量が増加する。
一方、所定の除湿運転モードにおいて、前面熱交換器14aの蒸発域の範囲が所定面積であるときに負荷が小さくなった場合、圧縮機10の周波数が減少されると共に、膨張弁13の開度が小さく変更される。したがって、前面熱交換器14aの蒸発域の範囲が所定面積より小さくなって、室内機2に吸い込まれた風量が一定であっても、実際に蒸発域を通過する風量が減少する。
<本実施形態の空気調和機の特徴>
本実施形態の空気調和機1では、前面熱交換器14aにおける液入口が、前面熱交換器14aの下部で且つ最下方の伝熱管より上方の伝熱管101に設けられており、除湿運転時に、ドレンパン17の熱交換器側と吹出口2bとの温度差が小さくなるので、吹出口2bの上面に結露が発生するのを防止できる。
また、本実施形態の空気調和機1では、前面熱交換器14aの液入口101aに供給された冷媒が、前面熱交換器14aの上端に近付くように前面熱交換器14aを流れるので、前面熱交換器14aの液入口付近だけを冷やしている場合でも、除湿された水がドレンパンに流下する途中で、再蒸発しづらいので、除湿効率が良い。
また、本実施形態の空気調和機1では、冷房運転モードにおいて、前面熱交換器14aにおける液入口101aより下方部分の伝熱管に、前面熱交換器14aにおける液入口101aの風下部分の伝熱管106、107より先に冷媒が流れるので、前面熱交換器14aの液入口より下方側部分が乾くのを防止できる。したがって、冷房運転モードにおいて、吹出口2bに空気を供給する室内ファン16において結露が発生するのを防止できる。
また、本実施形態の空気調和機1では、前面熱交換器14aにおいて液冷媒の蒸発が行われる蒸発域の範囲が負荷に応じて変化することで、室内機2に吸い込まれた風量が一定であっても、実際に蒸発域を通過する風量が変化する。これにより、過度に蒸発温度を下げてCOPを悪化させること無く、広い負荷範囲で、除湿を続けることが可能となる。そして、蒸発温度を極度に下げる必要がないため、凍結に至ることがなく、除霜運転の必要がない。また、風量を増やしても除湿できるため、低負荷でも部屋全体を均一に冷やしながら、除湿ができて、蒸し暑さを感じずに済む。
また、本実施形態の空気調和機1では、室内熱交換器14における蒸発域を前面熱交換器14aの風上側部分に配置することによって、前面熱交換器14aの蒸発域の範囲を大きくできる。したがって、広い負荷範囲で高効率の除湿運転ができる。また、液冷媒が前面熱交換器14aの下部から供給されるので、前面熱交換器14aを通過する空気のうち下方の空気だけが冷やされる。これにより、吹き出した風は、上方が冷たく、下方が温かくなるため、冷気が下に垂れづらく、不快感が少ない。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態にかかる空気調和機について説明する。
第2実施形態の空気調和機が第1実施形態の空気調和機1と異なる点は、室内熱交換器14が、前面熱交換器14a及び背面熱交換器14bだけでなく、補助熱交換器14c、14dを有している点である。そして、室内熱交換器14における伝熱管の接続方法は異なるが、その他の構成は、第1実施形態にかかる空気調和機1と略同一であるので説明は省略する。
本発明の第2実施形態に係る空気調和機の室内熱交換器では、図6に示すように、室内熱交換器14が、主熱交換器として前面熱交換器14a及び背面熱交換器14bを有しているとともに、前面熱交換器14aの前方に配置された補助熱交換器14cと、背面熱交換器14bの後方に配置された補助熱交換器14dとを有している。本実施形態では、前面熱交換器14aが2列12段の伝熱管を有し、背面熱交換器14bが2列6段の伝熱管を有しているとともに、補助熱交換器14cが1列8段の伝熱管を有し、補助熱交換器14dが1列4段の伝熱管を有している。
冷房運転モードおよび所定の除湿運転モードでは、図6に示すように、前面熱交換器14aの下方の端部近くの伝熱管201に配置された液入口201aから液冷媒が供給され、その供給された液冷媒は、その上方の伝熱管202を流れた後、補助熱交換器14cの伝熱管203に供給され、その後、補助熱交換器14cの上端に近付くように、補助熱交換器14cを流れる。そして、補助熱交換器14cの上端近くに配置された伝熱管204から流れ出て分岐部220に供給される。そして、分岐部220で分岐された冷媒が、それぞれ、前面熱交換器14aの上端近くの伝熱管205と、前面熱交換器14aの上端近くの伝熱管212とに供給される。前面熱交換器14aの上端近くの伝熱管205に供給された冷媒は、前面熱交換器14aの下端に近付くように、前面熱交換器14aの風上側部分を伝熱管206まで流れた後、前面熱交換器14aの液入口201aより下方の伝熱管207に供給される。その冷媒は、液入口201aより下方部分の伝熱管を流れた後、液入口201aの風下部分の伝熱管209、210を、前面熱交換器14aの上端に近付くように流れて、伝熱管211から流れ出て合流部221に供給される。一方、背面熱交換器14bの上端近くの伝熱管212に供給された冷媒は、その上方の伝熱管213から背面熱交換器14bの伝熱管214に供給され、背面熱交換器14bを流れた後、補助熱交換器14dに供給される。そして、その冷媒は、補助熱交換器14dの下端に近付くように流れた後、背面熱交換器14bの伝熱管215に供給され、背面熱交換器14bの上端に近付くように流れた後、背面熱交換器14bの伝熱管216から、前面熱交換器14aの伝熱管217に供給され、その下方の伝熱管218から流れ出て合流部221に供給される。また、暖房運転モードでは、冷媒が上記と反対方向に流れる。
そして、空気調和機では、所定の除湿運転モードでの運転が行われているとき、前面熱交換器14aの液入口201aから供給された液冷媒は、前面熱交換器14aの風上側部分と補助熱交換器14cとを、補助熱交換器14cの上端に近付くように流れる途中で全て蒸発する。したがって、室内熱交換器14の風上側部分の液入口201a近くの一部の範囲だけが、液冷媒が蒸発する蒸発域である。
このように、本実施形態では、所定の除湿運転モードにおいて、室内熱交換器14における液入口201aが、前面熱交換器14aの風上側部分の下部(室内熱交換器14の前面側部分の下部)で、且つ、前面熱交換器14aの風上側部分の最下方の伝熱管208(室内熱交換器14の前面側部分の最下方の伝熱管208)より上方の伝熱管201に設けられる。そして、所定の除湿運転モードにおいて、蒸発域が、前面熱交換器14aの風上側部分(室内熱交換器14の前面側部分)に配置される。本実施形態において、室内熱交換器の前面側部分とは、前面熱交換器14aの風上側部分の最下方から4段の伝熱管がある部分までと補助熱交換器14cである。
<本実施形態の空気調和機の特徴>
本実施形態の空気調和機では、第1実施形態の空気調和機と同様の効果が得られる。
<第3実施形態>
本発明の第2実施形態にかかる空気調和機について説明する。
第3実施形態の空気調和機が第1実施形態の空気調和機1と異なる点は、室内熱交換器14が、前面熱交換器14a及び背面熱交換器14bだけでなく、補助熱交換器14cを有している点である。そして、室内熱交換器14における伝熱管の接続方法は異なるが、その他の構成は、第1実施形態にかかる空気調和機1と略同一であるので説明は省略する。
本発明の第3実施形態に係る空気調和機の室内熱交換器では、図7に示すように、室内熱交換器14が、主熱交換器として前面熱交換器14a及び背面熱交換器14bを有しているとともに、前面熱交換器14aの前方に配置された補助熱交換器14cを有している。本実施形態では、前面熱交換器14aが2列12段の伝熱管を有し、背面熱交換器14bが2列6段の伝熱管を有しているとともに、補助熱交換器14cが1列8段の伝熱管を有している。
冷房運転モードおよび所定の除湿運転モードでは、図7に示すように、前面熱交換器14aの下方の端部近くの伝熱管301に配置された液入口301aから液冷媒が供給され、その供給された液冷媒は、その上方の伝熱管302を流れた後、補助熱交換器14cの伝熱管303に供給され、その後、補助熱交換器14cの上端に近付くように、補助熱交換器14cを流れる。そして、補助熱交換器14cの上端近くに配置された伝熱管304から流れ出て分岐部320に供給される。そして、分岐部320で分岐された冷媒が、それぞれ、前面熱交換器14aの上端近くの伝熱管305と、前面熱交換器14aの上端近くの伝熱管312とに供給される。前面熱交換器14aの上端近くの伝熱管305に供給された冷媒は、前面熱交換器14aの下端に近付くように、前面熱交換器14aの風上側部分を伝熱管306まで流れた後、前面熱交換器14aの液入口301aより下方の伝熱管307に供給される。その冷媒は、液入口301aより下方部分の伝熱管を流れた後、液入口301aの風下部分の伝熱管309、310を、前面熱交換器14aの上端に近付くように流れて、伝熱管311から流れ出て合流部321に供給される。一方、背面熱交換器14bの上端近くの伝熱管312に供給された冷媒は、その上方の伝熱管313から背面熱交換器14bの伝熱管314に供給され、背面熱交換器14bを、背面熱交換器14bの下端に近付くように流れた後、背面熱交換器14bの上端に近付くように流れて、背面熱交換器14bの伝熱管315から、前面熱交換器14aの伝熱管316に供給され、前面熱交換器14aの下端に近付くように流れた後、前面熱交換器14aの伝熱管317から流れ出て合流部321に供給される。また、暖房運転モードでは、冷媒が上記と反対方向に流れる。
そして、空気調和機では、所定の除湿運転モードでの運転が行われているとき、前面熱交換器14aの液入口301aから供給された液冷媒は、前面熱交換器14aの風上側部分と補助熱交換器14cとを、補助熱交換器14cの上端に近付くように流れる途中で全て蒸発する。したがって、室内熱交換器14の風上側部分の液入口301a近くの一部の範囲だけが、液冷媒が蒸発する蒸発域である。
このように、本実施形態では、所定の除湿運転モードにおいて、室内熱交換器14における液入口301aが、前面熱交換器14aの風上側部分の下部(室内熱交換器14の前面側部分の下部)で、且つ、前面熱交換器14aの風上側部分の最下方の伝熱管308(室内熱交換器14の前面側部分の最下方の伝熱管308)より上方の伝熱管301に設けられる。そして、所定の除湿運転モードにおいて、蒸発域が、前面熱交換器14aの風上側部分(室内熱交換器14の前面側部分)に配置される。本実施形態において、室内熱交換器の前面側部分とは、前面熱交換器14aの風上側部分の最下方から4段の伝熱管がある部分までと補助熱交換器14cである。
<本実施形態の空気調和機の特徴>
本実施形態の空気調和機では、第1実施形態の空気調和機と同様の効果が得られる。
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態にかかる空気調和機について説明する。
第4実施形態の空気調和機が第1実施形態の空気調和機1と異なる点は、室内熱交換器14が、前面熱交換器14a及び背面熱交換器14bだけでなく、補助熱交換器14cを有している点である。そして、室内熱交換器14における伝熱管の接続方法は異なるが、その他の構成は、第1実施形態にかかる空気調和機1と略同一であるので説明は省略する。
本発明の第4実施形態に係る空気調和機の室内熱交換器では、図8に示すように、室内熱交換器14が、主熱交換器として前面熱交換器14a及び背面熱交換器14bを有しているとともに、前面熱交換器14aの前方に配置された補助熱交換器14cを有している。本実施形態では、前面熱交換器14aが2列12段の伝熱管を有し、背面熱交換器14bが2列6段の伝熱管を有しているとともに、補助熱交換器14cが1列4段の伝熱管を有している。
冷房運転モードおよび所定の除湿運転モードでは、図8に示すように、前面熱交換器14aの下方の端部近くの伝熱管401に配置された液入口401aから液冷媒が供給され、その供給された液冷媒は、前面熱交換器14aの風上側部分の上端に近付くように流れて、前面熱交換器14aの伝熱管402から補助熱交換器14cの伝熱管403に供給され、その後、補助熱交換器14cの上端に近付くように、補助熱交換器14cを流れる。そして、補助熱交換器14cの上端近くに配置された伝熱管404から流れ出て分岐部420に供給される。そして、分岐部420で分岐された冷媒が、それぞれ、前面熱交換器14aの上端近くの伝熱管405と、前面熱交換器14aの上端近くの伝熱管414とに供給される。前面熱交換器14aの上端近くの伝熱管405に供給された冷媒は、前面熱交換器14aの下端に近付くように、前面熱交換器14aの風上側部分を伝熱管406まで流れた後、前面熱交換器14aの風下側部分の伝熱管407に供給され、その下方の伝熱管408から、前面熱交換器14aの液入口401aより下方の伝熱管409に供給される。その冷媒は、液入口401aより下方部分の伝熱管を流れた後、液入口401aの風下部分の伝熱管411、412を、前面熱交換器14aの上端に近付くように流れて、伝熱管413から流れ出て合流部221に供給される。一方、背面熱交換器14bの上端近くの伝熱管414に供給された冷媒は、その上方の伝熱管415から背面熱交換器14bの伝熱管416に供給され、背面熱交換器14bの下端に近付くように流れた後、背面熱交換器14bの上端に近付くように流れて、背面熱交換器14bの伝熱管417から前面熱交換器14aの伝熱管418に供給され、その下方の伝熱管419から流れ出て合流部421に供給される。また、暖房運転モードでは、冷媒が上記と反対方向に流れる。
そして、空気調和機では、所定の除湿運転モードでの運転が行われているとき、前面熱交換器14aの液入口401aから供給された液冷媒は、前面熱交換器14aの風上側部分と補助熱交換器14cとを、補助熱交換器14cの上端に近付くように流れる途中で全て蒸発する。したがって、室内熱交換器14の風上側部分の液入口401a近くの一部の範囲だけが、液冷媒が蒸発する蒸発域である。
このように、本実施形態では、所定の除湿運転モードにおいて、室内熱交換器14における液入口401aが、前面熱交換器14aの風上側部分の下部(室内熱交換器14の前面側部分の下部)で、且つ、前面熱交換器14aの風上側部分の最下方の伝熱管410(室内熱交換器14の前面側部分の最下方の伝熱管410)より上方の伝熱管401に設けられる。そして、所定の除湿運転モードにおいて、蒸発域が、前面熱交換器14aの風上側部分(室内熱交換器14の前面側部分)に配置される。本実施形態において、室内熱交換器の前面側部分とは、前面熱交換器14aの風上側部分の最下方から7段の伝熱管がある部分までと補助熱交換器14cである。
<本実施形態の空気調和機の特徴>
本実施形態の空気調和機では、第1実施形態の空気調和機と同様の効果が得られる。
<第5実施形態>
本発明の第5実施形態にかかる空気調和機について説明する。
第5実施形態の空気調和機が第1実施形態の空気調和機1と異なる点は、室内熱交換器14が、前面熱交換器14a及び背面熱交換器14bだけでなく、補助熱交換器14cを有している点である。そして、室内熱交換器14における伝熱管の接続方法は異なるが、その他の構成は、第1実施形態にかかる空気調和機1と略同一であるので説明は省略する。
本発明の第5実施形態に係る空気調和機の室内熱交換器では、図9に示すように、室内熱交換器14が、主熱交換器として前面熱交換器14a及び背面熱交換器14bを有しているとともに、前面熱交換器14aの前方に配置された補助熱交換器14cを有している。本実施形態では、前面熱交換器14aが2列12段の伝熱管を有し、背面熱交換器14bが2列6段の伝熱管を有しているとともに、補助熱交換器14cが1列8段の伝熱管を有している。
冷房運転モードおよび所定の除湿運転モードでは、図9に示すように、前面熱交換器14aの下方の端部近くの伝熱管501に配置された液入口501aから液冷媒が供給され、その供給された液冷媒は、その上方の伝熱管を流れた後、補助熱交換器14cの伝熱管502に供給され、その後、補助熱交換器14cの上端に近付くように、補助熱交換器14cを流れる。そして、補助熱交換器14cの上端近くに配置された伝熱管503から流れ出て第1分岐部520aに供給される。そして、第1分岐部520aで分岐された冷媒が、それぞれ、第2分岐部520bと、背面熱交換器14bの伝熱管516に供給される。また、第2分岐部520bで分岐された冷媒が、それぞれ、前面熱交換器14aの上端近くの伝熱管504と、前面熱交換器14aの伝熱管509とに供給される。第2分岐部520bから前面熱交換器14aの上端近くの伝熱管504に供給された冷媒は、その上方の伝熱管から背面熱交換器14bの上端近くの伝熱管505に供給される。その冷媒は、背面熱交換器14bを流れた後、背面熱交換器14bの伝熱管506から前面熱交換器14aの伝熱管507に供給される。その後、冷媒は、前面熱交換器14aの下端に近付くように流れた後、前面熱交換器14aの伝熱管508から流れ出て合流部521に供給される。また、第2分岐部520bから前面熱交換器14aの伝熱管509に供給された冷媒は、前面熱交換器14aの下端に近付くように、前面熱交換器14aの風上側部分を伝熱管510まで流れた後、前面熱交換器14aの液入口501aより下方の伝熱管511に供給される。その冷媒は、液入口501aより下方部分の伝熱管を流れた後、液入口501aの風下部分の伝熱管513、514を、前面熱交換器14aの上端に近付くように流れて、伝熱管515から流れ出て合流部522に供給される。一方、第1分岐部520aから背面熱交換器14bの伝熱管516に供給された冷媒は、背面熱交換器14bの下端に近付くように流れた後、背面熱交換器14bの上端に近付くように流れて、背面熱交換器14bの伝熱管517から前面熱交換器14aの伝熱管518に供給され、その下方の伝熱管から流れ出て合流部521に供給される。また、暖房運転モードでは、冷媒が上記と反対方向に流れる。
そして、空気調和機では、所定の除湿運転モードでの運転が行われているとき、前面熱交換器14aの液入口501aから供給された液冷媒は、前面熱交換器14aの風上側部分と補助熱交換器14cとを、補助熱交換器14cの上端に近付くように流れる途中で全て蒸発する。したがって、室内熱交換器14の風上側部分の液入口501a近くの一部の範囲だけが、液冷媒が蒸発する蒸発域である。
このように、本実施形態では、所定の除湿運転モードにおいて、室内熱交換器14における液入口501aが、前面熱交換器14aの風上側部分の下部(室内熱交換器14の前面側部分の下部)で、且つ、前面熱交換器14aの風上側部分の最下方の伝熱管512(室内熱交換器14の前面側部分の最下方の伝熱管512)より上方の伝熱管501に設けられる。そして、所定の除湿運転モードにおいて、蒸発域が、前面熱交換器14aの風上側部分(室内熱交換器14の前面側部分)に配置される。本実施形態において、室内熱交換器の前面側部分とは、前面熱交換器14aの風上側部分の最下方から4段の伝熱管がある部分までと補助熱交換器14cである。
<本実施形態の空気調和機の特徴>
本実施形態の空気調和機では、第1実施形態の空気調和機と同様の効果が得られる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
上述の第2−第5実施形態において、補助熱交換器と主熱交換器とが一体に構成されてもよい。したがって、この場合、室内熱交換器が一体に構成され、室内熱交換器の最風上側に、補助熱交換器に対応した部分が設けられる。
また、上述の実施形態では、所定の除湿運転モードにおいて、前面熱交換器において液冷媒の蒸発が行われる蒸発域の範囲が負荷に応じて変化するが、所定の除湿運転モードにおいて、室内熱交換器において液冷媒の蒸発が行われる蒸発域の範囲が変化しないものであってもよい。この場合、蒸発域の下流側において一定の過熱度となるように制御されてもよい。
また、上述の実施形態では、冷房運転モード、所定の除湿運転モードおよび暖房運転モードでの運転を行う空気調和機について説明したが、所定の除湿運転モードの他の方法で除湿運転を行う除湿運転モードでの運転を行う空気調和機であってもよい。
本発明を利用すれば、除湿運転時において、蒸発域となる部分の面積を大きくできるとともに、吹出口の上面に結露が発生するのを防止できる。
1 空気調和機
2 室内機
3 室外機
10 圧縮機
12 室外熱交換器
13 膨張弁
14 室内熱交換器
16 室内ファン
17 ドレンパン

Claims (3)

  1. 圧縮機と、室外熱交換器と、膨張弁と、室内熱交換器とを接続した冷媒回路を備え、前記室内熱交換器の全体を蒸発域とする冷房運転と、前記室内熱交換器の一部分だけを蒸発域とする除湿運転とを行う空気調和機であって、
    前記室内熱交換器の下方に配置されるドレンパンを有し、
    前記ドレンパンの下方には、吹出口が設けられており、
    前記除湿運転時において、前記蒸発域が前記室内熱交換器の前面側部分に配置されるとともに、
    前記除湿運転時に前記膨張弁からの冷媒が前記室内熱交換器に流れ込む液入口が、前記室内熱交換器の前面側部分の下部で且つ前記室内熱交換器の前面側部分の最下方の伝熱管より上方の伝熱管に設けられることを特徴とする空気調和機。
  2. 前記液入口に供給された冷媒が、前記室内熱交換器の上端に近付くように前記室内熱交換器を流れることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記冷房運転時において、前記室内熱交換器における前記液入口より下方部分の伝熱管に、前記室内熱交換器における前記液入口の風下部分の伝熱管より先に冷媒が流れることを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機。
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