JP6844622B2 - 鉛蓄電池 - Google Patents

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Description

本発明は鉛蓄電池に関する。
鉛蓄電池を不完全な充電状態(PSOC(Partial state of charge))で使用する用途が多くなっている。例えば、自動車の燃費を向上させるため、アイドリングストップ(Idling−Stop、以下ISと省略する。)車が提案されているが、IS車では鉛蓄電池は充電不足の状態で使用される。IS車用途以外でも、エネルギー効率を向上させるために鉛蓄電池への充電を避け、しかも鉛蓄電池から取り出す電力が増加しているので、鉛蓄電池は充電不足な状態に置かれることが多い。
鉛蓄電池では、放電時に、両極板で硫酸が消費されるとともに正極では水が生成する。また、充電時に両極板から硫酸が放出される。硫酸は水より比重が大きいため、鉛蓄電池の下部に蓄積しやすく、電解液の硫酸濃度に上下差が生じる現象(成層化)が起こる。充電量が充分な場合、充電末期に極板から発生するガスにより電解液が撹拌されるため、成層化は解消する。
しかし、PSOCで使用される鉛蓄電池では、過充電によるガス発生が少ないため、電解液の成層化が解消し難い。硫酸濃度が高くなった極板下部では、充電受入性が低くなり、負極板下部においてサルフェーション(硫酸鉛の蓄積)が進行する。また、充放電反応が極板上部に集中することにより、正極板上部の劣化が促進され、寿命性能が低下する。
PSOCで使用される鉛蓄電池の充電受入性を改善し、寿命性能を向上させるために、負極電極材料に黒鉛を添加することが知られている。
特許文献1には、「鉛粉を原料とするペースト状活物質を鉛合金製の集電体に保持させてなるペースト式負極板が用いられた鉛蓄電池において、負極活物質中に炭素質材料とともに、(a)ビスフェノールスルホン酸ポリマと(b)リグニンスルホン酸ナトリウムを含有し、(a)および(b)の配合量について次の点を特徴とする鉛蓄電池。配合した(a)と(b)の合計を100質量部とした時、(a)の配合割合を50〜80質量部とし、かつ、前記負極活物質の原料鉛粉の質量に対して、(a)と(b)を合計した配合質量を、0.05質量%以上、0.3質量%以下とする。」([請求項1])、「前記負極活物質中に、炭素質材料として、平均一次粒子径が10μm以上の鱗片状黒鉛が含有されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鉛蓄電池。」([請求項4])、「前記鱗片状黒鉛の含有量が、満充電状態における負極活物質の質量に対し、0.5質量%〜2.5質量%であることを特徴とする請求項4記載の鉛蓄電池。」([請求項5])、「前記鱗片状黒鉛に加えてカーボンブラックが含有されることを特徴とする請求項5記載の鉛蓄電池。」([請求項6])の発明が記載されている。
特許文献2には、「硫酸バリウム;高濃度の炭素および/またはグラファイト;ならびに有機物質を含む、鉛蓄電池用の蓄電池極板用の蓄電池ペースト用の防縮剤。」(請求項1)、「高濃度の炭素および/またはグラファイトが、鉛蓄電池中の負極活物質表面上での硫酸鉛の蓄積を低下させる、請求項1に記載の防縮剤。」(請求項10)についての発明が記載されている。
特許文献3には、「硫酸バリウム、炭素および有機材料を含み、有機材料が耐熱分解性であることを特徴とする、蓄電池ペースト用の膨張剤。」(請求項1)の発明について、「炭素は、カーボンブラック、活性化炭素またはグラファイト、およびそれらの混合物のいずれかを表す。」(段落[0029])と記載されている。
また、PSOCで使用される鉛蓄電池の性能を改善するために、正極電極材料にスズを添加することや、正極電極材料の密度を特定することが知られている。
特許文献4には、「正極活物質と正極格子とから成る正極板と、負極活物質と負極格子とから成る負極板と、正極板と負極板とを分離するセパレータと、正極板と負極板とセパレータとを浸しかつ流動性のある液体電解液、とを備えるアイドリングストップ車用の液式鉛蓄電池において、正極活物質は化成済みの状態において、密度が4.4g/cm以上4.8g/cm以下で、かつSnを金属Snに換算して0.05mass%以上1.0mass%以下含有することを特徴とする、液式鉛蓄電池。」(請求項1)についての発明が記載されている。
再公表 WO2012/017702 特表2012−501519号公報 特表2010−529619号公報 特開2013−140677号公報
鉛蓄電池において、比較的導電性が高くカーボンブラック等に比べて粒子径が大きい、黒鉛又は炭素繊維(以下、「黒鉛等」ということがある。)を負極電極材料に含有させると、PSOC条件下における鉛蓄電池の寿命(以下「PSOC寿命」という。)を長くすることができる。一方で、負極電極材料に黒鉛等を含有させた鉛蓄電池では、浸透短絡が生じやすくなるという課題があることを、本発明者らは初めて知見した。その理由は、必ずしも明らかではないが、以下のように推察される。黒鉛等はカーボンブラック等に比べて粒子径が大きいことでその一部が負極板表面に露出しやすい。黒鉛等は導電性が比較的高いため、黒鉛等が負極板表面に露出すると、その露出部上でPb2+の充電反応が集中して起こるようになる。その結果、局所的に大きなデンドライト状鉛が、セパレータを突き破る方向に成長し、充電電流が集中しやすい極板上部を中心に浸透短絡が生じると推察される。
本発明は、上記の課題に鑑み、PSOC寿命性能が向上し、かつ浸透短絡の発生が抑制された鉛蓄電池を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る鉛蓄電池は、正極板と負極板と電解液とを備え、前記負極板の負極電極材料は黒鉛あるいは炭素繊維と、硫酸バリウム換算で1.1mass%以上3.0mass%以下のバリウム元素と、を含有し、前記正極板の正極電極材料は0.01mass%以上0.10mass%以下のスズ元素を含有することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、PSOC寿命性能が向上し、かつ浸透短絡の発生が抑制された鉛蓄電池を提供することができる。
本発明の一態様に係る鉛蓄電池の要部断面図 黒鉛含有量の影響を示す特性図(硫酸バリウム換算のバリウム含有量1.0mass%、正極活物質密度4.8g/cm、スズ含有量0mass%) バリウム含有量の影響を示す特性図(黒鉛含有量1.0mass%、スズ含有量0mass%) バリウム含有量とスズ含有量の影響を示す特性図(黒鉛含有量1.0mass%、正極活物質密度4.2g/cm バリウム含有量とスズ含有量の影響を示す特性図(黒鉛含有量1.0mass%、正極活物質密度4.2g/cm 正極活物質密度の影響を示す特性図(黒鉛含有量1.0mass%、硫酸バリウム換算のバリウム含有量1.2mass%) 正極活物質密度の影響を示す特性図(黒鉛含有量1.0mass%、硫酸バリウム換算のバリウム含有量1.0mass%) バリウム含有量の影響を示す特性図(黒鉛含有量1.0mass%、スズ含有量0.01mass%) カーボンブラック含有量の影響を示す特性図(黒鉛含有量3.0mass%、正極活物質密度4.8g/cm 黒鉛の平均粒子径の影響を示す特性図(黒鉛含有量3.0mass%、硫酸バリウム換算のバリウム含有量1.2mass%、正極活物質密度4.8g/cm、スズ含有量0.01mass%)
本発明の一態様に係る鉛蓄電池は、正極板と負極板と電解液とを備え、前記負極板の負極電極材料は黒鉛あるいは炭素繊維と、硫酸バリウム換算で1.1mass%以上のバリウム元素と、を含有し、前記正極板の正極電極材料はスズ元素を含有することを特徴とする。以下、詳述する。
負極板は、負極集電体と負極電極材料とから成り、正極板は、正極集電体と正極電極材料とから成り、集電体以外の固形成分は電極材料に属するものとする。以下、黒鉛の含有量、炭素繊維の含有量、バリウム元素の含有量、カーボンブラックの含有量は、化成後で満充電状態の負極電極材料に対する含有量(mass%)である。また、スズ元素の含有量は、化成後で満充電状態の正極電極材料に対する含有量(mass%)である。なお、バリウム元素の含有量は硫酸バリウム換算での含有量であり、スズ元素の含有量は金属スズ換算での含有量である。
鉛蓄電池を満充電状態にするには、液式の電池の場合、25℃の水槽中で、5時間率電流で2.5V/セルに達するまで定電流充電を行った後、さらに5時間率電流で2時間、定電流充電を行う。また、制御弁式の電池の場合、25℃の気槽中にて5時間率電流、2.23V/セルにて定電流定電圧充電を行い、定電圧充電時の電流値が1mCA以下になった時点で充電を終了する。この明細書における5時間率電流は、鉛蓄電池の公称容量を5時間で放電する電流値であり、例えば公称容量が30Ahの電池であれば5時間率電流は6Aであり、1mCAは30mAである。
<電極材料>
前述のとおり、黒鉛等を含有する負極電極材料を備えた鉛蓄電池は、PSOC寿命性能が向上する。
負極電極材料中の黒鉛等の含有量が0.5mass%以上であると、PSOC寿命性能の向上効果が大きいため、負極電極材料中の黒鉛等の含有量は0.5mass%以上とすることが好ましい。負極電極材料中の黒鉛等の含有量が1.0mass%以上であると、PSOC寿命性能の向上効果がさらに大きいため、負極電極材料中の黒鉛等の含有量は1.0mass%以上とすることがより好ましい。
負極電極材料中の黒鉛等の含有量が2.5mass%以下であると、負極電極材料ペーストを負極集電体へ充填することが容易になるため、負極電極材料中の黒鉛等の含有量は2.5mass%以下とすることが好ましく、2.0mass%以下とすることがより好ましい。
黒鉛としては、例えば鱗片状黒鉛、鱗状黒鉛、土状黒鉛、膨張黒鉛、膨張化黒鉛、人造黒鉛等が挙げられる。膨張化黒鉛とは膨張済みの黒鉛である。また、黒鉛に代えて炭素繊維を用いてもよい。黒鉛及び炭素繊維は導電性が比較的高く、カーボンブラック等よりも大きい点で共通し、負極電極材料中での作用も同様であると考えられる。炭素繊維は例えば長さが5μm以上500μm以下のものが好ましく、長さが10μm以上300μm以下のものがより好ましい。黒鉛等は、鱗片状黒鉛又は膨張化黒鉛であることが好ましく、鱗片状黒鉛であることがより好ましい。
黒鉛の平均粒子径を300μm以下とすると、浸透短絡が発生しにくくなるので、黒鉛の平均粒子径は300μm以下とするのが好ましい。また、黒鉛の平均粒子径を100μm以上とすると、PSOC寿命性能が向上するので、黒鉛の平均粒子径は100μm以上とするのが好ましい。なお、黒鉛の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置で分析した際の粒度分布における、累積体積が50%となる粒子径(D50)の値を意味する。
負極電極材料に黒鉛等を添加することにより、PSOC寿命性能が向上する一方で、浸透短絡が発生しやすくなる。鉛蓄電池の負極電極材料に黒鉛等を添加することにより浸透短絡が発生しやすくなることはこれまで知られていない。本発明者らは、負極電極材料に黒鉛等とともに硫酸バリウム換算で1.1mass%以上のバリウム元素を含有させることにより、浸透短絡の発生を抑制できることを見出した。
負極電極材料に、黒鉛等とともに硫酸バリウム換算で1.1mass%以上のバリウム元素を添加することにより、浸透短絡を抑制することができるという効果は、これまでの技術常識から予想できないものである。なぜなら、負極電極材料に黒鉛等を含有させることにより、浸透短絡が発生しやすくなるという課題がこれまで認識されておらず、バリウム元素の添加量を硫酸バリウム換算で1.1mass%以上に選択することにより、浸透短絡の発生が抑制されるという効果もこれまで知られていなかったからである。
負極電極材料へのバリウム元素の添加が浸透短絡の発生を抑制する作用機序は、必ずしも明らかではないが、以下のように推察される。負極電極材料中のバリウム元素は、硫酸バリウムとして負極電極材料の内部にほぼ均一に分散し、放電時には硫酸鉛の核形成材として機能することにより、負極電極材料内部にも硫酸鉛を生成させる。負極電極材料内部にも硫酸鉛が生成すると、負極板の表面で硫酸鉛の生成量が多くなることを抑制できる。硫酸鉛の一部は溶解して鉛イオンを生ずるが、負極板の表面の硫酸鉛量が減少すると、負極板の表面付近での鉛イオンの濃度も減少し、鉛イオンが正負極板間の電解液中に拡散しにくくなる。その結果、極板表面に露出した黒鉛等において、充電時に鉛イオンの還元反応が起き難くなり、極板表面に露出した黒鉛等から正極板方向へのデンドライト状鉛の成長を抑制することができると考えられる。
負極電極材料中のバリウム元素の含有量を硫酸バリウム換算で1.2mass%以上とすると、浸透短絡の発生を大きく抑制できる。したがって、負極電極材料中のバリウム元素の含有量を硫酸バリウム換算で1.2mass%以上とすることが好ましい。
負極電極材料中のバリウム元素の含有量を硫酸バリウム換算で3.0mass%以下とすると、PSOC寿命性能が向上するので、負極電極材料中のバリウム元素の含有量を硫酸バリウム換算で3.0mass%以下とすることが好ましい。負極電極材料中のバリウム元素の含有量を硫酸バリウム換算で2.5mass%以下とすると、PSOC寿命性能が大きく向上するので、負極電極材料中のバリウム元素の含有量を硫酸バリウム換算で2.5mass%以下とすることがより好ましい。
負極電極材料にバリウム元素を含有させるためには、負極電極材料に単体のバリウム、あるいは硫酸バリウム、炭酸バリウム等のバリウム化合物を添加すればよい。硫酸バリウム以外の、単体のバリウムやバリウム化合物を負極電極材料に添加しても、添加後に硫酸バリウムに変化すると考えられる。
負極電極材料中での硫酸バリウムは、例えば平均二次粒子径が1〜10μmであることが好ましい。また、負極電極材料中での硫酸バリウムは、例えば平均一次粒子径が0.3〜2.0μmであることが好ましい。
負極電極材料中のバリウム元素の含有量を硫酸バリウム換算で1.1mass%以上とし、さらに正極電極材料にスズ元素を含有させると、浸透短絡を一層抑制することができる。一方で、負極電極材料中のバリウム元素の含有量が硫酸バリウム換算で1.0mass%以下の場合には、正極電極材料にスズ元素を含有させても、スズ元素による浸透短絡抑制効果はみられない。正極電極材料中のスズ元素が浸透短絡に関係していることはこれまで知られていない。したがって、負極電極材料が黒鉛等を含有し、かつ、硫酸バリウム換算で1.1mass%以上のバリウム元素を含有する場合に、正極電極材料にスズ元素を含有させることで浸透短絡を抑制できることは予想できるものではない。また、負極電極材料中の硫酸バリウム換算でのバリウム元素の含有量が1.1mass%以上の場合と1.0mass%以下の場合とで、スズ元素による浸透短絡抑制効果が明確に変化することから、負極電極材料中のバリウム元素の含有量を硫酸バリウム換算で1.1mass%以上とすることには臨界的意義があるといえる。
正極電極材料中のスズ元素の含有量を0.01mass%以上とすると、浸透短絡を顕著に抑制できるので、正極電極材料中のスズ元素の含有量を0.01mass%以上とすることが好ましい。なお、正極電極材料中でのスズ元素の存在形態としては金属、酸化物、硫酸塩などが考えられる。
正極電極材料へのスズ元素の添加により、浸透短絡の発生が抑制される作用機序は必ずしも明らかではないが、以下のように推察される。スズ元素には導電性を高める効果があることから、正極電極材料にスズ元素を添加すると、正極板の上下方向における充放電反応がより均一化され、極板上部への充電電流の集中が緩和される。極板上部への充電電流の集中が緩和されると、極板上部でのデンドライト状鉛の成長が抑制され、負極電極材料中の1.1mass%以上の硫酸バリウムによる浸透短絡抑制効果と相乗的に作用して、浸透短絡の発生が顕著に抑制されるものと推察される。
負極電極材料が黒鉛等と硫酸バリウム換算で1.1mass%以上のバリウム元素とを含有する場合に、正極電極材料中のスズ元素の含有量を0.15mass%以下とすると、正極電極材料がスズ元素を含有しない場合と比べて、PSOC寿命性能が向上する。したがって、正極電極材料中のスズ元素の含有量を0.15mass%以下とするのが好ましい。一方、負極電極材料中のバリウム元素の含有量が硫酸バリウム換算で1.0mass%以下の場合には、正極電極材料中のスズ元素の含有量を0.15mass%以下としても、正極電極材料がスズ元素を含有しない場合と比べて、PSOC寿命性能は向上しない。負極電極材料が黒鉛等を含有する場合に、負極電極材料中のバリウム元素の含有量と、正極電極材料中のスズ元素の含有量とを特定の範囲にすることでPSCO寿命性能が向上することはこれまで知られていない。
負極電極材料が黒鉛等と硫酸バリウム換算で1.1mass%以上のバリウム元素とを含有する場合に、正極電極材料中のスズ元素の含有量を0.10mass%以下とすると、正極電極材料にスズ元素を含有しない場合と比べて、PSOC寿命性能が大きく向上する。したがって、正極電極材料中のスズ元素の含有量を0.10mass%以下とするのがより好ましい。負極電極材料が黒鉛等と硫酸バリウム換算で1.1mass%以上のバリウム元素とを含有する場合に、正極電極材料中のスズ元素の含有量を0.08mass%以下とすると、PSOC寿命性能がさらに大きく向上するのでさらに好ましい。負極電極材料が黒鉛等と硫酸バリウム換算で1.1mass%以上のバリウム元素とを含有する場合に、正極電極材料中のスズ元素の含有量を0.06mass%以下とすると、PSOC寿命性能が特に大きく向上するので特に好ましい。
負極電極材料が黒鉛等と硫酸バリウム換算で1.1mass%以上のバリウム元素とを含有する場合に、正極電極材料中のスズ元素の含有量を0.03mass%以上とすると、正極電極材料にスズ元素を含有しない場合と比べて、PSOC寿命性能が大きく向上する。したがって、正極電極材料中のスズ元素の含有量を0.03mass%以上とするのが好ましい。
負極電極材料が黒鉛等と硫酸バリウム換算で1.1mass%以上のバリウム元素とを含有し、正極電極材料が0.15mass%以下のスズ元素を含有することにより得られるPSOC寿命性能の向上効果は、正極電極材料の密度が3.6g/cm以上の場合に大きくなる。したがって、正極電極材料の密度を3.6g/cm以上とすることが好ましい。一方、負極電極材料中のバリウム元素の含有量が硫酸バリウム換算で1.0mass%以下の場合には、正極電極材料の密度を3.6g/cm以上としても、正極電極材料がスズ元素を含有しない場合と比べて、PSOC寿命性能は向上しない。
負極電極材料が黒鉛等と硫酸バリウム換算で1.1mass%以上のバリウム元素とを含有し、正極電極材料が0.15mass%以下のスズ元素を含有することにより得られるPSOC寿命性能の向上効果は、正極電極材料の密度が4.2g/cm以上の場合に一層大きくなる。したがって、正極電極材料の密度を4.2g/cm以上とすることがより好ましい。このPSOC寿命性能の向上効果は、正極電極材料の密度が4.4g/cm以上の場合に顕著に大きくなるので、正極電極材料の密度を4.4g/cm以上とすることが特に好ましい。
正極電極材料の密度を5.0g/cm以下とすると鉛蓄電池の初期容量が向上するので、正極電極材料の密度は5.0g/cm以下とすることが好ましい。
本発明の一態様に係る鉛蓄電池は、負極電極材料にさらにカーボンブラックを含有してもよい。負極電極材料が黒鉛等と硫酸バリウム換算で1.1mass%以上のバリウム元素を含有し、正極電極材料がスズ元素を含有する場合に、負極電極材料中にさらにカーボンブラックを含有させると、浸透短絡を一層抑制することができる。一方、負極電極材料中のバリウム元素の含有量が硫酸バリウム換算で1.0mass%以下の場合、または、正極電極材料がスズ元素を含有しない場合には、負極電極材料中にカーボンブラックを含有させても、カーボンブラックによる浸透短絡抑制効果は得られない。
負極電極材料中のカーボンブラックの含有量を0.1mass%以上とすると浸透短絡を大きく抑制できるので好ましい。負極電極材料中のカーボンブラックの含有量を1.0mass%以下とすると負極電極材料ペーストを負極集電体へ充填することが容易になる。したがって、負極電極材料中のカーボンブラックの含有量は1.0mass%以下とするのが好ましい。
以下、本発明の一実施形態に係る鉛蓄電池及びその製造方法について、順に詳説する。
<負極板>
未化成の負極板は以下のようにして作製することができる。まず、鉛粉に水と硫酸とを加えてペースト化して負極電極材料ペーストを得る。負極電極材料ペーストにはさらに黒鉛、炭素繊維、硫酸バリウム、カーボンブラック、防縮剤としてのリグニン、合成樹脂繊維等の補強材、等を含有させてもよい。硫酸バリウムに代えて、単体のバリウムや炭酸バリウム等のバリウム化合物を用いても良い。
リグニンの含有量は任意で、リグニンに代えて、スルホン化したビスフェノール類の縮合物等の合成防縮剤を用いてもよい。補強材の含有量及び合成樹脂繊維の種類は任意である。また、鉛粉の種類と製造条件は任意である。他の添加物、水溶性の合成高分子電解質等を負極電極材料ペーストに含有させても良い。
負極電極材料ペーストを負極集電体に充填した後に、熟成と乾燥を施し、未化成の負極板を作製する。負極集電体には例えばエキスパンド格子、鋳造格子、打ち抜き格子などを使用することができる。
<正極板>
未化成の正極板は以下のようにして作製することができる。まず、鉛粉に水と硫酸とを加えてペースト化して正極電極材料ペーストを得る。正極電極材料ペーストに、硫酸スズ、合成樹脂繊維等の補強材、等を含有させてもよい。この正極電極材料ペーストを正極集電体に充填した後に、熟成と乾燥を施して、未化成の正極板を作製する。鉛粉の種類と製造条件は任意である。硫酸スズに代えて、金属スズ等を用いても良く、正極電極材料中でスズは金属、酸化物、硫酸化合物等として存在すると推察される。化成後の正極電極材料の密度は、正極電極材料ペーストを作製するときの水の添加量を変えて調整する。なお、正極集電体には例えばエキスパンド格子、鋳造格子、打ち抜き格子などを使用することができる。
<鉛蓄電池>
鉛蓄電池は以下のようにして作製することができる。未化成の負極板と未化成の正極板とをセパレータを介して交互に積層し、未化成の負極板同士、未化成の正極板同士をそれぞれストラップで接続して極板群とする。極板群を直列に接続した状態で電槽のセル室に収容し、硫酸を加えて化成を行い、鉛蓄電池を作製する。未化成の負極板及び未化成の正極板を化成した後に、極板群を組み立てて鉛蓄電池を作製してもよい。セパレータは例えば合成樹脂製で、好ましくはポリオレフィン製であり、さらに好ましくはポリエチレン製である。また、セパレータはベースから突出するリブを有するのが好ましい。セパレータのベース厚さ、合計厚さ等は任意であるが、セパレータのベースの厚さは0.15mm以上0.25mm以下が好ましい。正極板と負極板との間隔は0.5mm以上1.0mm以下が好ましい。セパレータを袋状として、正極板又は負極板を包んでもよい。
図1は、本発明の一態様に係る鉛蓄電池の極板群1の要部を示し、2は負極板、3は正極板、4はセパレータである。負極板2は負極集電体21と負極電極材料22とから成り、正極板3は正極集電体31と正極電極材料32とから成る。セパレータ4はベース41とリブ42とを備える袋状で、袋の内部に負極板2が収納され、リブ42が正極板3側を向いている。ただし、リブ42を正極板3に向けてセパレータ4に正極板3を収納しても良いし、セパレータ4がリブ42を有しなくても良い。また、セパレータは正極板と負極板を隔離していれば、袋状である必要はなく、例えばリーフレット状のガラスマットやリテーナマット等を用いても良い。
化成後の負極電極材料に含まれるバリウム元素の含有量は以下のようにして定量する。満充電状態の鉛蓄電池を解体し、負極板を水洗及び乾燥して硫酸分を除去し、負極電極材料を採取する。負極電極材料を粉砕し、300g/Lの過酸化水素水を、負極電極材料100g当たり20mL加え、さらに60mass%の濃硝酸をその3倍容のイオン交換水で希釈して得た硝酸を加え、撹拌下で5時間加熱し、鉛を硝酸鉛として溶解させる。さらに硫酸バリウムを溶解させ、得られた水溶液中のバリウム濃度を原子吸光測定により定量する。このバリウム濃度を用いて、負極電極材料に含まれる、硫酸バリウム換算のバリウム含有量を算出する。
化成後の負極電極材料に含まれる黒鉛及びカーボンブラックの含有量は以下のようにして定量する。満充電状態の鉛蓄電池を解体し、負極板を水洗及び乾燥して硫酸分を除去し、負極電極材料を採取する。負極電極材料を粉砕し、300g/Lの過酸化水素水を、負極電極材料100g当たり20mL加え、さらに60mass%の濃硝酸をその3倍容のイオン交換水で希釈して得た硝酸を加え、撹拌下で5時間加熱し、鉛を硝酸鉛として溶解させる。さらに硫酸バリウムを溶解させる。得られた水溶液を濾過することにより、黒鉛、カーボンブラック、補強材等の固形成分を分離する。
次に、濾過によって得られた固形成分を水中に分散させる。補強材が通らない篩いを用い、分散液を2回篩いにかけ、水洗をおこない補強材を除去することで、カーボンブラック及び黒鉛を分離する。
負極電極材料ペーストには、カーボンブラック及び黒鉛はリグニンなどの有機防縮剤とともに添加され、化成後の負極電極材料中においても、有機防縮剤の界面活性効果によって、カーボンブラック及び黒鉛はその凝集体が崩れた状態で存在する。上記一連の分離操作において有機防縮剤は水中に溶出して失われるため、分離したカーボンブラック及び黒鉛を再度水中に分散させた後、有機防縮剤として、リグニンスルホン酸塩であるバニレックスN(日本製紙株式会社製)を水100mLに対して15g加えて撹拌し、カーボンブラック及び黒鉛の凝集体を再び崩した状態で以下の分離操作を行う。
上記操作の後、カーボンブラックと黒鉛を含む懸濁液を、黒鉛が実質的に通過せずカーボンブラックが通過する篩いにかけ、両者を分離する。この操作で黒鉛は篩い上に残り、篩いを通過した液にカーボンブラックが含まれる。上記一連の操作により分離した、黒鉛及びカーボンブラックをそれぞれ水洗及び乾燥した後にそれぞれの重量を秤量する。炭素繊維も黒鉛と同様にして分離し、重量を秤量する。
黒鉛の平均粒子径の測定方法を以下に示す。測定装置には島津製作所製レーザー回折式粒度分布測定装置SALD2200を用いる。まず、水と界面活性剤を混合して作製した分散液に黒鉛を分散させ、黒鉛を分散させた分散液に、超音波洗浄機を使用して5分間超音波を照射する。次に、黒鉛を分散させた分散液を回分式セルに導入し、1分間撹拌する。その後、レーザー光を照射し、黒鉛の粒度分布を得る。その粒度分布において、最小を0.1μm、最大を1000μmに設定した範囲の中で、累積体積が50%(D50)となる粒径を平均粒子径とする。
化成後の正極電極材料中のスズ元素の含有量は以下のようにして定量する。満充電状態の鉛蓄電池を解体し、正極板を水洗及び乾燥して硫酸分を除去し、正極電極材料を採取する。正極電極材料を粉砕し、300g/Lの過酸化水素水を、正極電極材料100g当たり20mL加え、さらに60mass%の濃硝酸をその3倍容のイオン交換水で希釈して得た硝酸を加え、撹拌下で5時間加熱し、鉛とスズを溶解させる。得られた水溶液中のスズ元素の濃度をICP発光分光分析法により定量し、正極電極材料中のスズ元素の含有量を算出する。
正極電極材料の密度は、化成後で満充電状態の正極電極材料のかさ密度の値を意味し、以下のようにして測定する。化成後の電池を満充電してから解体し、入手した正極板を、水洗と乾燥とを施すことにより正極板中の電解液を除く。次いで正極板から正極電極材料を分離して、未粉砕の測定試料を入手する。測定容器に試料を投入し、真空排気した後、0.5〜0.55psiaの圧力で水銀を満たして、正極電極材料のかさ容積を測定し、測定試料の質量をかさ容積で除すことにより、正極電極材料のかさ密度を求める。なお、測定容器の容積から、水銀の注入容積を差し引いた容積をかさ容積とする。
本実施形態に係る鉛蓄電池はPSOC寿命性能に優れるとともに、部分充電状態で使用されても浸透短絡を生じにくいため、アイドリングストップ車用鉛蓄電池など部分充電状態で使用される鉛蓄電池に好適である。また、本実施形態に係る鉛蓄電池は、アイドリングストップ車用鉛蓄電池などの他に、フォークリフト用などのサイクル用途の鉛蓄電池にも好適である。以下の実施例では鉛蓄電池は液式であるが、制御弁式でも良い。本実施形態に係る鉛蓄電池は、好ましくは液式の鉛蓄電池である。
<その他の実施形態>
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、上記態様の他、種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。例えば、本発明は以下のような態様で実施することができる。
(1)正極板と負極板と電解液とを備え、前記負極板の負極電極材料は黒鉛あるいは炭素繊維と、硫酸バリウム換算で1.1mass%以上のバリウム元素と、を含有し、前記正極板の正極電極材料はスズ元素を含有することを特徴とする鉛蓄電池。
(2)前記正極電極材料は0.15mass%以下のスズ元素を含有することを特徴とする、(1)の鉛蓄電池。
(3)前記正極電極材料の密度が3.6g/cm以上であることを特徴とする、(1)または(2)の鉛蓄電池。
(4)前記負極電極材料がカーボンブラックを含有することを特徴とする、(1)〜(3)のいずれかの鉛蓄電池。
(5)前記負極電極材料は黒鉛あるいは炭素繊維を0.5mass%以上含有することを特徴とする、(1)〜(4)のいずれかの鉛蓄電池。
(6)前記負極電極材料は黒鉛あるいは炭素繊維を2.5mass%以下含有することを特徴とする、(1)〜(5)のいずれかの鉛蓄電池。
(7)前記黒鉛あるいは炭素繊維は平均粒子径が300μm以下の黒鉛であることを特徴とする、(1)〜(6)のいずれかの鉛蓄電池。
(8)前記黒鉛あるいは炭素繊維は平均粒子径が100μm以上の黒鉛であることを特徴とする、(1)〜(7)のいずれかの鉛蓄電池。
(9)前記負極電極材料は硫酸バリウム換算で3.0mass%以下のバリウム元素を含有することを特徴とする、(1)〜(8)のいずれかの鉛蓄電池。
(10)前記正極電極材料は0.01mass%以上のスズ元素を含有することを特徴とする、(1)〜(9)のいずれかの鉛蓄電池。
(11)前記正極電極材料の密度が4.2g/cm以上であることを特徴とする、(1)〜(10)のいずれかの鉛蓄電池。
(12)前記正極電極材料の密度が5.0g/cm以下であることを特徴とする、(1)〜(11)のいずれかの鉛蓄電池。
(13)前記負極電極材料は黒鉛あるいは炭素繊維を1.0mass%以上含有することを特徴とする、(1)〜(12)のいずれかの鉛蓄電池。
(14)前記負極電極材料は黒鉛あるいは炭素繊維を2.0mass%以下含有することを特徴とする、(1)〜(13)のいずれかの鉛蓄電池。
(15)前記負極電極材料は硫酸バリウム換算で1.2mass%以上のバリウム元素を含有することを特徴とする、(1)〜(14)のいずれかの鉛蓄電池。
(16)前記負極電極材料は硫酸バリウム換算で2.5mass%以下のバリウム元素を含有することを特徴とする、(1)〜(15)のいずれかの鉛蓄電池。
(17)前記バリウム元素を硫酸バリウムとして含有することを特徴とする、(1)〜(16)のいずれかの鉛蓄電池。
(18)前記正極電極材料は0.10mass%以下のスズ元素を含有することを特徴とする、(1)〜(17)のいずれかの鉛蓄電池。
(19)前記正極電極材料は0.08mass%以下のスズ元素を含有することを特徴とする、(1)〜(18)のいずれかの鉛蓄電池。
(20)前記正極電極材料は0.06mass%以下のスズ元素を含有することを特徴とする、(1)〜(19)のいずれかの鉛蓄電池。
(21)前記正極電極材料は0.03mass%以上のスズ元素を含有することを特徴とする、(1)〜(20)のいずれかの鉛蓄電池。
(22)前記正極電極材料の密度が4.4g/cm以上であることを特徴とする、(1)〜(21)のいずれかの鉛蓄電池。
(23)前記負極電極材料が0.1mass%以上のカーボンブラックを含有することを特徴とする、(1)〜(22)のいずれかの鉛蓄電池。
(24)前記負極電極材料が1.0mass%以下のカーボンブラックを含有することを特徴とする、(1)〜(23)のいずれかの鉛蓄電池。
(25)正極板と負極板と電解液とを備え、前記負極板の負極電極材料は黒鉛あるいは炭素繊維と、硫酸バリウム換算で約1.1mass%以上のバリウム元素と、を含有し、前記正極板の正極電極材料はスズ元素を含有することを特徴とする鉛蓄電池。
(26)前記正極電極材料は約0.15mass%以下のスズ元素を含有することを特徴とする、(25)の鉛蓄電池。
(27)前記正極電極材料の密度が約3.6g/cm以上であることを特徴とする、(25)または(26)の鉛蓄電池。
(28)前記負極電極材料は黒鉛あるいは炭素繊維を約0.5mass%以上含有することを特徴とする、(25)〜(27)のいずれかの鉛蓄電池。
(29)前記黒鉛あるいは炭素繊維は、鱗片状黒鉛あるいは膨張化黒鉛であることを特徴とする、(1)〜(28)のいずれかの鉛蓄電池。
(30)前記黒鉛あるいは炭素繊維は、鱗片状黒鉛であることを特徴とする、(1)〜(29)のいずれかの鉛蓄電池。
(31)前記鉛蓄電池は、部分充電状態で使用される鉛蓄電池であることを特徴とする、(1)〜(30)のいずれかの鉛蓄電池。
(32)前記鉛蓄電池は、液式鉛蓄電池であることを特徴とする、(1)〜(31)のいずれかの鉛蓄電池。
(33)前記鉛蓄電池は、制御弁式鉛蓄電池であることを特徴とする、(1)〜(31)のいずれかの鉛蓄電池。
(34)前記鉛蓄電池は、アイドリングストップ車用の鉛蓄電池であることを特徴とする、(1)〜(33)のいずれかの鉛蓄電池。
(35)(1)〜(34)のいずれかの鉛蓄電池を搭載した車両。
以下に、実施例を示す。実施に際しては、当業者の常識及び先行技術の開示に従い、実施例を適宜に変更できる。なお実施例では、負極電極材料を負極活物質と呼び、正極電極材料を正極活物質と呼ぶことがある。
ボールミル法によって製造した鉛粉に、所定量の鱗片状黒鉛(平均粒子径(D50)は10〜500μm)、所定量の硫酸バリウム(平均1次粒子径は0.79μm、平均2次粒子径は2.5μm)、所定量のカーボンブラック、防縮剤のリグニン(含有量0.2mass%)、及び補強材の合成樹脂繊維(含有量0.1mass%)を混合し、水と硫酸とでペースト化して負極活物質ペーストを作製した。鱗片状黒鉛の含有量は、0mass%から3.0mass%の範囲で変化させた。硫酸バリウムの含有量は、1.0mass%〜4.0mass%の範囲で変化させた。カーボンブラックの含有量は0mass%から0.5mass%の範囲で変化させた。
作製した負極活物質ペーストを、アンチモンを含有しないPb−Ca−Sn系合金から成るエキスパンドタイプの負極格子(高さ110mm×幅100mm×厚さ1.0mm)に充填し、熟成と乾燥を施して、未化成の負極板を作製した。
ボールミル法によって製造した鉛粉に、所定量の硫酸スズと、0.1mass%の補強材の合成樹脂繊維(含有量0.1mass%)とを混合し、水と硫酸とでペースト化して正極活物質ペーストを作製した。硫酸スズの含有量は、金属スズ換算で0〜0.3mass%の範囲で変化させた。作製した正極活物質ペーストを、アンチモンを含有しないPb−Ca−Sn系合金から成るエキスパンドタイプの正極格子(高さ110mm×幅100mm×厚さ1.2mm)に充填し、熟成と乾燥を施して、未化成の正極板を作製した。なお、ペースト化する際に添加する水の量を変えて化成後の正極活物質の密度が3.4g/cm以上5.0g/cm以下になるように調整した。
ベースからリブが突出したポリエチレンセパレータ(平均細孔径0.1μm)で未化成の負極板を包み、未化成の負極板7枚と未化成の正極板6枚とを交互に積層し、負極板同士、正極板同士をそれぞれストラップで接続して極板群とした。実施例ではベースの厚さが0.25mmのセパレータを使用し、正極板と負極板との間隔は0.7mmとした。6個の極板群を直列に接続した状態で電槽のセル室に収容し、20℃で比重1.285の硫酸を加えて電槽内で化成し、B20サイズで5時間率容量が30Ahの液式鉛蓄電池とした。
負極活物質に含まれるバリウム元素の含有量、黒鉛の含有量、黒鉛の平均粒子径、カーボンブラックの含有量の測定は前述のとおりに行った。負極活物質中のカーボンブラック及び黒鉛と補強材との分離には、径が1.4mmの篩いを用いた。分離したカーボンブラックと黒鉛を水中に分散させた後に、有機防縮剤としてリグニンスルホン酸塩であるバニレックスN(日本製紙株式会社製)を添加し、径が20μmの篩いを用いてカーボンブラックと黒鉛を分離した。なお、組成が同じ負極板を備える鉛蓄電池については、それらの鉛蓄電池のうちの1個を選んで測定を行い、測定結果は同組成の負極板を備える全ての鉛蓄電池に当てはまるものとした。また、正極活物質に含まれるスズ元素の含有量、正極活物質密度の測定は前述のとおりに行った。組成が同じ正極板を備える鉛蓄電池については、それらの鉛蓄電池のうちの1個を選んで測定を行い、測定結果は同組成の正極板を備える全ての鉛蓄電池に当てはまるものとした。
満充電状態の鉛蓄電池に対し、PSOC寿命試験と浸透短絡促進試験とを行った。PSOC寿命試験の内容を表1に示す。1CAは公称容量が30Ahの電池の場合は30Aである。「40℃気」は40℃の気槽中で試験したことを示す。PSOC寿命試験の内容は以下のとおりである。まず、1CAで59秒間の定電流放電(工程1)と、300Aで1秒間の定電流放電(工程2)を行う。次に、1セル当たり2.4Vの電圧(充電電流は最大で50Aとする。)で10秒間の定電圧充電(工程3)と、1CAで5秒間の定電流放電を行う(工程4)。工程3及び工程4を合計5回繰り返し(工程5)、さらに工程1〜工程5を合計50回繰り返す(工程6)。工程6が終わった後、1セル当たり2.4Vの電圧(充電電流は最大で50Aとする。)で900秒間の定電圧充電(工程7)を行う。工程1〜工程7を合計72回繰り返し(工程8)、15時間の休止を経て(工程9)、工程1に戻る(工程10)。端子電圧が1.2V/セルに到達するまで工程1〜工程10を繰り返し、端子電圧が1.2V/セルに到達した時点でのサイクル数を、PSOC寿命回数とする。なお、工程1〜工程5で1サイクルとする。例えば、工程1〜工程10を1回行った場合、サイクル数は3600サイクルとなる。
浸透短絡促進試験の内容を表2に示す。この試験は浸透短絡の発生を促進するような条件下で行う試験であり、実際の鉛蓄電池の使用条件下よりも浸透短絡の発生率が顕著に高くなる。浸透短絡促進試験の内容は以下のとおりである。まず、1セル当たりの電圧が1.0Vになるまで0.05CAで定電流放電を行う(工程1)。次に、鉛蓄電池の正極端子と負極端子の間に10Ωの抵抗を接続し、その状態で23時間50分放置する(工程2)。その後、1セル当たり2.4Vの電圧で10分間定電圧充電(充電電流は最大で50Aとする。)を行う(工程3)。工程2及び工程3を合計5回繰り返した後に(工程4)鉛蓄電池を解体して、短絡が発生した鉛蓄電池の割合を調べた。なお、「25℃水」は25℃の水槽中で試験したことを示す。表1及び表2において、CC放電は定電流放電、CV充電は定電圧充電、CC充電は定電流充電を意味する。
PSOC寿命試験と浸透短絡促進試験の結果を表3〜表10に示す。表3〜表10において、PSOC寿命回数は、表3の電池A1のPSOC寿命回数を100とした場合の各電池のPSOC寿命回数の比を表す。PSOC寿命比は、各表の先頭の電池のPSOC寿命回数に対する各電池のPSOC寿命回数の比を表す。
表5及び図2より、負極活物質に黒鉛を含有する鉛蓄電池では、黒鉛含有量以外が同条件の鉛蓄電池と比べて、PSOC寿命性能が向上することがわかる。負極活物質に黒鉛を0.5mass%以上含有させるとPSOC寿命性能が大きく向上し、負極活物質に黒鉛を1.0mass%以上含有させるとPSOC寿命性能がさらに大きく向上する。
一方で、表3〜表6及び図2より、負極活物質に黒鉛を含有する鉛蓄電池では、黒鉛含有量以外が同条件の鉛蓄電池と比べて、浸透短絡が発生しやすくなることがわかる。このように負極活物質に黒鉛を含有させると浸透短絡が発生しやすくなることはこれまで知られていなかった。
表3〜表6及び図3より、負極活物質に硫酸バリウム換算で1.1mass%以上のバリウム元素を含有させると浸透短絡を抑制できることがわかる。負極活物質に硫酸バリウム換算で1.2mass%以上のバリウム元素を含有させると浸透短絡を大きく抑制できる。
表3〜表6及び図4より、負極活物質中のバリウム元素の含有量が硫酸バリウム換算で1.1mass%以上の場合に、正極活物質にスズ元素を含有させることで浸透短絡を大きく抑制できることがわかる。正極活物質中のスズ元素の含有量を0.01mass%以上とすると浸透短絡を顕著に抑制できる。一方、負極活物質中のバリウム元素の含有量が硫酸バリウム換算で1.0mass%以下の場合には、正極活物質にスズ元素を含有させても、スズ元素による浸透短絡抑制効果は得られない。
負極活物質中のバリウム元素及び正極活物質中のスズ元素が浸透短絡に関係していることはこれまで知られていなかった。したがって、負極活物質中のバリウム元素の含有量が硫酸バリウム換算で1.1mass%以上の場合に、正極活物質にスズ元素を含有させることで浸透短絡を顕著に抑制できることは予想できるものではない。また、負極電極材料中のバリウム元素の含有量が硫酸バリウム換算で1.1mass%以上の場合と1.0mass%以下の場合とで、スズ元素による浸透短絡抑制効果が明確に変化することから、負極電極材料中のバリウム元素の含有量を硫酸バリウム換算で1.1mass%以上とすることには臨界的意義があるといえる。
表3〜表6及び図5より、負極活物質中のバリウム元素の含有量が硫酸バリウム換算で1.1mass%以上の場合に、正極活物質中のスズ元素の含有量を0.15mass%以下とすることで、正極活物質がスズ元素を含有しない場合と比較して、PSOC寿命性能が向上することがわかる。正極活物質中のスズ元素の含有量を0.10mass%以下とすると、PSOC寿命性能が大きく向上し、正極活物質中のスズ元素の含有量を0.08mass%以下とすると、PSOC寿命性能がさらに大きく向上し、正極活物質中のスズ元素の含有量を0.06mass%以下とすると、PSOC寿命性能が特に大きく向上する。一方、負極活物質中のバリウム元素の含有量が硫酸バリウム換算で1.0mass%以下の場合には、正極活物質中のスズ元素の含有量を0.15mass%以下としても、正極活物質がスズ元素を含有しない場合と比較して、PSOC寿命性能は向上しない。
負極電極材料に黒鉛等を含有する場合に、負極電極材料中のバリウム元素の含有量と、正極電極材料中のスズ元素の含有量とを特定の範囲にすることでPSOC寿命性能が向上することはこれまで知られておらず、予想外の結果である。
表3〜表6及び図6より、負極活物質が黒鉛と硫酸バリウム換算で1.1mass%以上のバリウム元素とを含有し、正極活物質が0.15mass%以下のスズ元素を含有することで得られるPSOC寿命性能の向上効果は、正極活物質の密度が3.6g/cm以上の場合に大きくなることがわかる。正極活物質の密度が4.2g/cm以上の場合にはPSOC寿命性能の向上効果がさらに大きく、正極活物質の密度が4.4g/cm以上の場合にはPSOC寿命性能の向上効果が顕著に大きくなる。一方、負極活物質中のバリウム元素の含有量が硫酸バリウム換算で1.0mass%以下の場合には、正極活物質の密度を3.6g/cm以上としてもPSOC寿命性能は向上しない(図7)。
表3〜表6及び図8より、負極活物質中のバリウム元素の含有量が硫酸バリウム換算で3.0mass%以下であると、PSOC寿命性能が向上することがわかる。
表7及び図9は負極活物質にカーボンブラックを含有させた場合の結果を示す。表7及び図9より、負極活物質が黒鉛と硫酸バリウム換算で1.1mass%以上のバリウム元素を含有し、正極活物質がスズ元素を含有する場合、負極活物質にカーボンブラックを含有させると浸透短絡をさらに抑制できることがわかる。負極活物質中のカーボンブラック含有量を0.1mass%以上とすると浸透短絡を大きく抑制できる。一方、負極活物質中のバリウム元素の含有量が硫酸バリウム換算で1.0mass%以下の場合、又は正極活物質がスズ元素を含有しない場合には、カーボンブラックによる浸透短絡抑制効果は得られない。
表8及び図10は負極活物質中の黒鉛の平均粒子径を変化させた場合の結果を示す。表8及び図10より、負極活物質中の黒鉛の平均粒子径を300μm以下とすると浸透短絡を抑制できることがわかる。また、負極活物質中の黒鉛の平均粒子径を100μm以上とするとPSOC寿命性能が向上することがわかる。
表9及び表10は、鱗片状黒鉛に代えて膨張化黒鉛を負極活物質に含有させた場合の結果を示す。表9及び表10より、鱗片状黒鉛に代えて膨張化黒鉛を使用しても同様の結果が得られることがわかる。
実施例では浸透短絡が少ない液式の鉛蓄電池が得られたが、セパレータをガラスマット等として、制御弁式の鉛蓄電池としても良い。
本発明により、PSOC寿命性能が向上し、かつ浸透短絡の発生が抑制された鉛蓄電池を提供することができるので、充電不足な状態に置かれることが多いIS車両用途等に有用である。
1 鉛蓄電池の極板群
2 負極板
3 正極板
4 セパレータ
21 負極集電体
22 負極電極材料
31 正極集電体
32 正極電極材料
41 ベース
42 リブ

Claims (12)

  1. 正極板と負極板と電解液とを備え、
    前記負極板の負極電極材料は黒鉛あるいは炭素繊維と、硫酸バリウム換算で1.1mass%以上3.0mass%以下のバリウム元素と、を含有し、
    前記正極板の正極電極材料は0.01mass%以上0.10mass%以下のスズ元素を含有することを特徴とする鉛蓄電池。
  2. 前記正極電極材料の密度が3.6g/cm以上であることを特徴とする、請求項に記載の鉛蓄電池。
  3. 前記負極電極材料がカーボンブラックを含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の鉛蓄電池。
  4. 前記負極電極材料は黒鉛あるいは炭素繊維を0.5mass%以上含有することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の鉛蓄電池。
  5. 前記負極電極材料は黒鉛あるいは炭素繊維を2.5mass%以下含有することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の鉛蓄電池。
  6. 前記黒鉛あるいは炭素繊維は平均粒子径が300μm以下の黒鉛であることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の鉛蓄電池。
  7. 前記黒鉛あるいは炭素繊維は平均粒子径が100μm以上の黒鉛であることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の鉛蓄電池。
  8. 前記正極電極材料の密度が4.2g/cm以上であることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の鉛蓄電池。
  9. 前記正極電極材料の密度が5.0g/cm以下であることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の鉛蓄電池。
  10. 前記鉛蓄電池が部分充電状態で使用される鉛蓄電池であることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の鉛蓄電池。
  11. 前記鉛蓄電池は液式鉛蓄電池であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の鉛蓄電池。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の鉛蓄電池を搭載した車両。
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