JP6841479B2 - 誘電体組成物及びこれを含む積層セラミックキャパシター - Google Patents

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本発明は、高い誘電率及び優れた信頼性を有する誘電体組成物、及びこれを含む積層セラミックキャパシターに関する。
近年、映像機器の大型化、コンピューターのCPU速度上昇などによって電子機器の発熱が深刻化しており、IC(Integrated Circuit;集積回路)の安定した動作のために高い温度で安定した容量と信頼性を確保できる−X5R(−55℃〜85℃までの動作温度)又はX7R(−25℃〜125℃までの動作温度)級の機種に対する市場の要求が大きくなっている。
これとともに、一般的な電子製品市場の傾向である小型軽量化、多機能化に応えるために、積層セラミックキャパシター(MLCC)チップ製品の小型化、高容量化、昇圧化が求められ続けている。したがって、誘電体層の薄層化とともに優れた耐電圧及びDC特性が、X5R又はX7R級の機種の開発において重要に考慮されている。
薄層化、昇圧化は、誘電体層にかかる電界の強度を高めDC特性と耐電圧特性を劣化させる。特に、薄層化に伴う微細構造上の欠陥が、BDV(Breakdown Voltage)、高温IRなどの耐電圧特性に及ぼす影響をより深刻化する。
これを防止するために、母材主成分の微粒化が必須的であるが、母材主成分の粒径が小さくなると、容量温度特性の具現がより困難となり、誘電率が減少する。
そのため、キャパシターの容量の具現ができず、薄層化によって誘電率が具現されるとしてもキャパシター内の電界(electric field)が強くなり、所望の信頼性を満たすことができないという問題点がある。
上記問題を解決するためには、母材主成分の微粒化なしでも優れた信頼性及び誘電率を有する誘電体組成物の開発が必要である。
下記の特許文献1は、誘電体組成物及びこれを含むセラミック電子部品に関する。
韓国公開特許第2004−0047650号公報 特開2000−103668号公報
本発明は、高い誘電率及び優れた信頼性を有する誘電体組成物及びこれを含む積層セラミックキャパシターに関する。
本発明の一実施形態に係る誘電体組成物は、母材主成分と、副成分と、を含み、上記母材主成分は、ABO(Aは、Ba、Ca及びSrのうち少なくとも一つであり、Bは、Ti、Zr及びHfのうち少なくとも一つである)で表され、上記副成分は、上記母材主成分100モルに対して、Dy及びTbのうち少なくとも一つを含む酸化物である0.5〜2.0モルの第1副成分を含むことができる。
本発明の一実施形態に係る積層セラミックキャパシターは、誘電体層と第1及び第2内部電極が交互に積層された構造を含むセラミック本体と、上記セラミック本体の両端部に形成され、上記第1及び第2内部電極と電気的に連結される第1及び第2外部電極と、を含み、上記誘電体層は、母材主成分と、副成分と、を含み、上記母材主成分は、ABO(Aは、Ba、Ca及びSrのうち少なくとも一つであり、Bは、Ti、Zr及びHfのうち少なくとも一つである)で表され、上記副成分は、上記母材主成分100モルに対してDy及びTbのうち少なくとも一つを含む酸化物である0.5〜2.0モルの第1副成分を含むことができる。
本発明は、母材主成分にテルビウム(Tb)を添加し、高い誘電率及び優れた信頼性を有する誘電体組成物及びこれを含む積層セラミックキャパシターを提供する。
本発明の一実施形態に係る積層セラミックキャパシターを示す概略的な斜視図である。 図1のI‐I´に沿って取った積層セラミックキャパシターを示す概略的な断面図である。 本発明の一実施形態に係る実施例の高温加速寿命を示すグラフである。
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
以下、本発明に係る誘電体組成物について説明する。
本発明の一実施形態に係る誘電体組成物は、母材主成分と、副成分と、を含み、上記母材主成分は、ABO(Aは、Ba、Ca及びSrのうち少なくとも一つであり、Bは、Ti、Zr及びHfのうち少なくとも一つである)で表され、上記副成分は、上記母材主成分100モルに対して、Dy及びTbのうち少なくとも一つを含む酸化物である0.5〜2.0モルの第1副成分を含む。
本発明に係る誘電体組成物は、1180℃以下で還元雰囲気焼成が可能である。
また、本発明に係る誘電体組成物を用いた積層セラミックキャパシターは、−25℃〜125℃まで動作することができ、誘電体層内の誘電体グレーンの粒子成長がなくても高い誘電率及び信頼性を確保することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る誘電体組成物の各成分についてより具体的に説明する。
母材主成分
本発明の一実施形態に係る誘電体組成物において、母材主成分は、ABO(Aは、Ba、Ca及びSrのうち少なくとも一つであり、Bは、Ti、Zr及びHfのうち少なくとも一つである)で表される。
上記母材主成分は、上記希土類金属が置換されたものであってもよい。
上記母材主成分は、BaTiO系又は(CaSr(1−x))(ZrTi(1−y))O(0≦x≦1、0≦y≦1)系であってもよい。
上記母材主成分は、常誘電体である(CaSr(1−x))(ZrTi(1−y))O(0≦x≦1、0≦y≦1)系であってもよい。上記母材主成分が(CaSr(1−x))(ZrTi(1−y))O(0≦x≦1、0≦y≦1)系である場合には、安定した温度特性を有することができる。
第1副成分
本発明の一実施形態によると、第1副成分として、Dy及びTbのうち少なくとも一つ以上を含む酸化物を含むことができる。
従来の場合、Sm、La、Mg及びYbのような希土類元素を母材主成分に置換して使用した。具体的には、SmはAサイトに対して置換性が強い代表的な元素であり、置換の際に誘電率は上昇するが、半導体化する傾向があり、誘電体組成物としての信頼性を確保することが困難である。一方、Mgは、Bサイトに置換されるアクセプター元素であり、誘電体組成物の信頼性を向上させることができるが、誘電特性を減少させ得る。
上記Dyは、Sm、La及びYbのような希土類元素とは異なり、母材主成分のコア‐シェル(core‐shell)構造においてシェルが形成されるようにして誘電体組成物の信頼性を向上させる代表的な両性希土類元素である。
上記Dyは、シェル領域に均一に存在する両性元素であり、上記母材主成分のAサイト及びBサイトへの置換が可能であることから、誘電体組成物の信頼性に影響を及ぼし得る。
上記Dyが上記母材主成分のAサイトに置換されると、Aサイト(3価)に空孔(vacancy)が形成され得、Bサイト(4価)に置換されると、アクセプター(acceptor)の役割をし、酸素空孔を形成し得る。上記Aサイトの空孔と酸素空孔は、電荷又は電子の移動を抑制するトラップサイト(trap site)として作用し得るため、これは、誘電体組成物の信頼性を減少させる役割をし得る。
Dyがイオン化すると、3価Dyイオン(Dy3+)状となり、Dyイオンの半径が0.099nmであり、これと類似のイオン半径を有する希土類イオンとしてはTbがある。
上記Tbがイオン化すると、Tbイオンの半径が0.100nmとDyイオンの半径と類似し、上記Tbイオンは、Tb3+及びTb4+のうち少なくとも一つのイオン状に上記母材主成分に置換されることができる。すなわち、Tbは、イオン化すると、Tb3+又はTb4+を帯びる可変元素であり、Aサイト及びBサイト置換がDyに比べて容易であり得る。
上記Tb3+はAサイトに置換され、上記Tb4+はBサイトに置換されることができる。
上記ABOで表される母材主成分において、Aサイトは3価(3+)元素が置換され、Bサイトは4価(4+)元素が置換される。
上記Tbは、イオン化の際に、可変的にTb3+又はTb4+に変化するため、Tb3+がAサイトに置換され、上記Tb4+がBサイトに置換されると、Dyに比べて誘電率が向上することができ、信頼性が大幅に向上することができる。
上記母材主成分100モルに対して、Dy及びTbのうち少なくとも一つを含む酸化物である上記第1副成分の含有量は0.5〜2.0モルである。
具体的には、上記Tbを含む酸化物は、0.5〜1.0モルであってもよい。
上記Tbを含む酸化物が0.5モル未満である場合には、信頼性の確保が困難になり得、上記Tbを含む酸化物が1.0モルを超える場合には、誘電率の確保が困難になり得る。
上記本発明の母材主成分及び第1副成分としてキャパシターの耐還元性の具現が可能であるが、誘電体層が母材主成分のみからなる場合、焼結温度が高くなり得、積層セラミックキャパシターの重要な温度特性を満たすことが困難になり得る。
本発明によると、上記の問題を解決するために、上記副成分は、Mnを含む酸化物である第2副成分と、Siを含む酸化物又はSiを含むガラス(Glass)化合物である第3副成分と、を含むことができる。
上記誘電体組成物は、バナジウム(V)を含む酸化物又はアルミニウム(Al)を含む酸化物をさらに含むことができる。
第2副成分
上記第2副成分は、Mnを含む酸化物を含むことができる。
上記第2副成分は、絶縁抵抗(IR)を増加させ、高温加速寿命を向上させる役割を行うことができる。
上記第2副成分の含有量は、母材粉末100モルに対して0.05〜0.80モル含まれることができる。
上記第2副成分の合計が0.05モル未満である場合には、常温絶縁抵抗(Insulation Resistance、IR)特性が低下し、高温加速寿命が低下し得る。
上記第2副成分の合計が0.80モルを超える場合には、C*R(C[0]apacitance*Resistance)値が低下し得、時間による容量変化が大きくなり得る。
本発明の一実施形態に係る誘電体組成物は、0.1〜0.4モルの含有量を有する第2副成分を含むことができ、これにより、常温絶縁抵抗(Insulation Resistance、IR)特性に優れ、高いC*R(capacitance*Resistance)値を得ることができる。
第3副成分
上記第3副成分は、Siを含む酸化物又はSiを含むガラス(Glass)化合物を含むことができる。
上記第3副成分は、他の成分、特に、上記第1副成分又は母材粉末と反応して焼結性を付与することができる。
上記第3副成分の含有量は、0.1〜2.0モルであってもよい。
上記第3副成分の含有量が0.1モル未満である場合には、高温加速寿命特性に問題があって信頼性が低下し得、所望の温度特性、特に、静電容量変化率(temperature coefficient of capacitance、TCC)特性が具現されないという問題がある。
上記第3副成分の含有量が2.0モルを超える場合には、焼成温度が上昇し、所望の誘電定数値を得ることができず、誘電特性が低下し得る。
本発明の一実施形態に係る誘電体組成物は、0.1〜2.0モルの含有量を有する第3副成分を含むことができ、これにより、焼成温度が低くなり、誘電特性に優れ、信頼性に優れた積層セラミックキャパシターを具現することができる。
その他の副成分
上記誘電体組成物は、バナジウム(V)を含む酸化物を含むことができる。
上記バナジウム(V)を含む酸化物は、焼成温度を低くし、高温加速寿命を向上させ、キュリー温度(Tc)以上での容量変化を安定化する役割をする。
上記バナジウム(V)を含む酸化物の含有量は、母材粉末100モルに対して0.05〜1.0モル含まれることができる。
上記バナジウム(V)を含む酸化物の含有量が0.05モル未満である場合には、高温加速寿命が低下し得、1.0モルを超える場合には、C*R値が低下し得る。
また、上記誘電体組成物は、アルミニウム(Al)を含む酸化物を含むことができる。
上記アルミニウム(Al)を含む酸化物は、他の成分、特に、母材粉末と反応して焼結性を付与することができる。
上記アルミニウム(Al)を含む酸化物の含有量は、母材粉末100モルに対して0.05モル〜0.5モル含まれることができる。
上記アルミニウム(Al)を含む酸化物の含有量が0.05モル未満である場合には、焼成温度が高くなる恐れがあり、0.5モルを超える場合には、粒成長の制御が困難になり得、静電容量変化率(temperature coefficient of capacitance、TCC)特性が低下し得る。
図1は本発明の一実施形態に係る積層セラミックキャパシターを示す概略的な斜視図であり、図2は図1のI‐I´に沿って取った積層セラミックキャパシターを示す概略的な断面図である。
図1及び図2を参照すると、本発明の他の実施例による積層セラミックキャパシター100は、誘電体層111と第1内部電極121及び第2内部電極122が交互に積層された構造を含むセラミック本体110を有する。
セラミック本体110の両端部には、セラミック本体110の内部に交互に配置された第1及び第2内部電極121、122とそれぞれ導通する第1外部電極131及び第2外部電極132が形成されている。
セラミック本体110の形状は、特に制限されないが、一般的に、直方体の形状であってもよい。また、その寸法も特に制限されず、用途に応じて、適切な寸法にしてもよい。
誘電体層111の厚さは、キャパシターの容量設計に応じて任意に変更することができ、本発明の一実施例において、焼成後の誘電体層の厚さは、1層当たり好ましくは0.2μm以上であってもよい。
上記誘電体層の厚さが0.2μm未満である場合には、1層内に存在する結晶粒の数が少なく信頼性が低下し得る。
第1及び第2内部電極121、122は、各端面がセラミック本体110の対向する両端部の表面に交互に露出するように積層されている。
上記第1及び第2外部電極131、132は、セラミック本体110の両端部に形成され、交互に配置された第1及び第2内部電極121、122の露出端面に電気的に連結されてキャパシター回路を構成する。
上記第1及び第2内部電極121、122に含有される導電性材料は、特に限定されないが、本発明の一実施形態に係る誘電体層の構成材料が常誘電体材料と強誘電体材料の混合又は固溶された形態を有することから、貴金属を用いることができる。
上記導電性材料として用いる貴金属としては、パラジウム(Pd)又はパラジウム(Pd)合金であってもよい。
パラジウム(Pd)合金としては、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、コバルト(Co)及びアルミニウム(Al)から選択される1種以上の元素とパラジウム(Pd)の合金であってもよく、合金中のパラジウム(Pd)の含有量は、95重量%以上であってもよい。
上記導電性材料として用いる貴金属としては、銀(Ag)又は銀(Ag)合金であってもよい。
上記第1及び第2内部電極121、122の厚さは、用途などに応じて適宜決定することができ、特に制限されるものではないが、例えば、0.1〜5μm又は0.1〜2.5μmであってもよい。
上記第1及び第2外部電極131、132に含有される導電性材料としては、特に限定されないが、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、又はこれら合金を用いることができる。
上記第1及び第2外部電極131、132の厚さは、用途などに応じて適宜決定することができ、特に制限されるものではないが、例えば、10〜50μmであってもよい。
上記セラミック本体110を構成する誘電体層111は、本発明の一実施形態に係る誘電体組成物を含むことができる。
本発明の一実施形態に係る誘電体組成物は、母材主成分と、副成分と、を含み、上記母材主成分は、ABO(Aは、Ba、Ca及びSrのうち少なくとも一つであり、Bは、Ti、Zr及びHfのうち少なくとも一つである)で表され、上記副成分は、上記母材主成分100モルに対してDy及びTbのうち少なくとも一つを含む酸化物である0.5〜3.0モルの第1副成分を含む。
上記副成分は、上記Mnを含む酸化物である第2副成分と、Siを含む酸化物又はSiを含むガラス(Glass)化合物である第3副成分と、を含む。
上記母材主成分は、(CaSr(1−x))(ZrTi(1−y))O(0≦x≦1、0≦y≦1)であってもよい。
上記Tbを含む酸化物は、Tb3+及びTb4+のうち少なくとも一つのイオン状に上記母材主成分に置換されることができる。上記ABOで表される母材主成分において、上記Tb3+はAサイトに置換され、上記Tb4+はBサイトに置換されることができる。
上記Tbを含む酸化物の含有量は、0.5〜1.0モルであってもよい。
上記誘電体組成物は、バナジウム(V)を含む酸化物又はアルミニウム(Al)を含む酸化物をさらに含むことができる。
上記誘電体組成物に関する具体的な説明は、上述の本発明の一実施形態に係る誘電体組成物の特徴と同様であるため、ここでは省略する。
以下、実施例及び比較例により、本発明をより詳細に説明するが、これは、発明の具体的な理解を助けるためのものであって、本発明の範囲は実施例により限定されるものではない。
誘電体組成物は、母材主成分及び副成分の組成及び含有量を下記表1のように調節した。
スラリーの作製の際に、母材主成分及び副成分粉末を、ジルコニアボールを混合/分散メディアとして使用し、エタノール/トルエンと分散剤及びバインダーを混合した後、24時間ボールミリング(ball milling)を実施した。
製造された混合スラリーは、ドクターブレード(doctor blade)方式のテープキャスティング(tape casting)を用いて3〜5μmと10〜15μmの厚さに成形シートを製造した。
成形シートにニッケル(Ni)内部電極を印刷し、上下カバーは、カバー用シート(10〜15μmの厚さ)を積層して作製し、内部電極が印刷されたシートを加圧して積層しバー(bar)を作製した。圧着バーは、切断機を用いて3216(長さ×幅が約3.2mm×1.6mm)サイズのチップに切断した。
上記チップをか焼してから還元雰囲気(0.1% H/99.9% N、HO/H/N雰囲気)で1000〜1300℃の温度で1時間焼成した後、1000℃で2時間再酸化熱処理を行った。
上記焼成されたチップに対して、銅(Cu)ペーストでターミネーション工程及び電極焼成を経て外部電極を完成した。
上記のように完成された積層セラミックキャパシターに対して、誘電特性及び高温信頼性などを評価した。
積層セラミックキャパシター(MLCC)チップの常温静電容量及び誘電損失は、LCR‐meterを用いて、1kHz、AC0.5V/μmの条件で測定した。
静電容量と積層セラミックキャパシター(MLCC)チップの誘電体の厚さ、内部電極の面積、積層数から積層セラミックキャパシター(MLCC)チップの誘電率(相対誘電率)を計算した。
常温IRは、5V/μmの条件で高抵抗計(High‐Resistance Meter)を用いて測定した。
高温IR昇圧試験は、150℃で0.5Vr=5V/μmの条件で行い、高温信頼性を評価した。
Figure 0006841479
Figure 0006841479
図3は本発明の一実施形態に係る実施例の高温加速寿命を示すグラフである。
図3、表1及び表2を参照すると、本発明の一実施形態に係る誘電体組成物を含む積層セラミックキャパシターは、誘電率が125以上の値を有し、安定した高温加速寿命である4.0×1014以上の値を有する傾向を示すことから、高い誘電率及び優れた信頼性の確保が可能であることが分かる。
これに対し、比較例1〜3の場合、Tbを含む酸化物を含んでおらず、高温加速寿命が低下する副作用があることが分かる。
比較例6及び8はTbを含む酸化物の含有量範囲を満たすが、Dyを含む酸化物の含有量が多くて高温加速寿命が低下したことが分かる。
比較例9及び10は、Tbを含む酸化物の含有量が1.5モルであり、Tbを含む酸化物の含有量が多すぎると、誘電率及びIRが低下することを確認することができる。
したがって、本発明の一実施形態の誘電体組成物は、Tbを含む酸化物の含有量が0.5〜1.0であり、上記含有量を満たすと、誘電率及び信頼性を確保することができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
100 積層セラミックキャパシター
110 セラミック本体
111 誘電体層
121 第1内部電極
122 第2内部電極
131 第1外部電極
132 第2外部電極

Claims (14)

  1. 母材主成分と、副成分と、を含み、
    前記母材主成分は、ABO(AはCa及びSrのうち少なくとも一つであり、Bは、Ti、及びZrのうち少なくとも一つである)で表され、
    前記副成分は、前記母材主成分100モルに対して、
    Tb含む酸化物である0.5〜2.0モルの第1副成分を含
    前記母材主成分は、(Ca Sr (1−x) )(Zr Ti (1−y) )O (0≦x≦1、0≦y≦1)系である、
    誘電体組成物。
  2. Mnを含む酸化物である第2副成分と、
    Siを含む酸化物又はSiを含むガラス(Glass)化合物である第3副成分と、を含む、請求項1に記載の誘電体組成物。
  3. 前記Tbを含む酸化物は、Tb3+及びTb4+のうち少なくとも一つのイオン状に前記母材主成分に置換される、請求項1または2に記載の誘電体組成物。
  4. 前記ABOで表される母材主成分において、
    前記Tb3+はAサイトに置換され、前記Tb4+はBサイトに置換される、請求項に記載の誘電体組成物。
  5. 前記Tbを含む酸化物の含有量は、0.5〜1.0モルである、請求項1からのいずれか一項に記載の誘電体組成物。
  6. 前記誘電体組成物は、バナジウム(V)を含む酸化物をさらに含む、請求項1からのいずれか一項に記載の誘電体組成物。
  7. 前記誘電体組成物は、アルミニウム(Al)を含む酸化物をさらに含む、請求項1からのいずれか一項に記載の誘電体組成物。
  8. 誘電体層と第1及び第2内部電極が交互に積層された構造を含むセラミック本体と、
    前記セラミック本体の両端部に形成され、前記第1及び第2内部電極と電気的に連結される第1及び第2外部電極と、を含み、
    前記誘電体層は、母材主成分と、副成分と、を含み、前記母材主成分は、ABO(AはCa及びSrのうち少なくとも一つであり、Bは、Ti、及びZrのうち少なくとも一つである)で表され、前記副成分は、前記母材主成分100モルに対してTb含む酸化物である0.5〜2.0モルの第1副成分を含
    前記母材主成分は(Ca Sr (1−x) )(Zr Ti (1−y) )O (0≦x≦1、0≦y≦1)系である、
    積層セラミックキャパシター。
  9. 前記副成分は、Mnを含む酸化物である第2副成分と、Siを含む酸化物又はSiを含むガラス(Glass)化合物である第3副成分と、を含む、請求項に記載の積層セラミックキャパシター。
  10. 前記Tbを含む酸化物は、Tb3+及びTb4+のうち少なくとも一つのイオン状に前記母材主成分に置換される、請求項8または9に記載の積層セラミックキャパシター。
  11. 前記ABOで表される母材主成分において、
    前記Tb3+はAサイトに置換され、前記Tb4+はBサイトに置換される、請求項10に記載の積層セラミックキャパシター。
  12. 前記Tbを含む酸化物の含有量は、0.5〜1.0モルである、請求項から11のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシター。
  13. 前記誘電体層は、バナジウム(V)を含む酸化物をさらに含む、請求項から12のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシター。
  14. 前記誘電体層は、アルミニウム(Al)を含む酸化物をさらに含む、請求項から12のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシター。
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