JP6841385B1 - 金属複合酸化物およびその製造方法、ならびに固体酸化物形燃料電池用電極 - Google Patents

金属複合酸化物およびその製造方法、ならびに固体酸化物形燃料電池用電極 Download PDF

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Abstract

本発明は、粉体状の複数種の金属化合物と、分散媒と、分散剤と、を混合し、スラリーを調製する工程と、前記スラリー中の前記分散媒を除去した後、前記複数種の金属化合物を焼成する工程と、を備え、前記スラリーは、さらに、粘度平均分子量が150,000以上であるポリアルキレンオキサイドを含む、金属複合酸化物の製造方法に関する。B型粘度計を用いて、温度23℃?27℃、回転数60rpmの条件で測定される前記スラリーの粘度は、10mPa・s以上、2000mPa・s以下であってよい。本発明に係る製造方法によれば、複数種の金属化合物の粉体が均一に分散し、沈殿が抑制されたスラリーが得られる。よって、所望の組成を有する金属複合酸化物を得ることができる。

Description

本発明は、金属複合酸化物およびその製造方法、ならびに固体酸化物形燃料電池用電極に関する。
近年、クリーンなエネルギー源として燃料電池が注目されている。なかでも、電解質としてイオン伝導性を有する固体酸化物を用いる固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、発電効率に優れる。SOFCは、作動温度が700℃〜1000℃程度と高く、排熱を利用することもできる。さらに、SOFCは、炭化水素および一酸化炭素ガス等、様々な燃料を利用することができるため、家庭用から大規模発電まで幅広い活用が期待されている。SOFCは、通常、電極である空気極(カソ−ド)および燃料極(アノード)とこれらの間に介在する電解質層とを有する。
空気極は、例えば金属複合酸化物により形成される。金属複合酸化物は、複数種の原料の混合物から、クエン酸法、固相法等で合成できる。特許文献1には、クエン酸法を用いて金属複合酸化物を合成する方法が教示されている。特許文献2には、固相法を用いて金属複合酸化物を合成する方法が教示されている。
固相法では、一般に、素原料として金属酸化物、金属炭酸塩等の複数種の金属化合物の粉体が用いられる。これら金属化合物の粉体は、通常、均一性向上を目的として、分散媒に分散されて、スラリーにされた後、固相法に供される。
特許文献3には、固相法により合成されたペロブスカイト酸化物において、Aサイトに含まれる金属のモル濃度をBサイトに含まれる金属のモル濃度で除した値の幅を小さくする方法が教示されている。
特開2012−138256号公報 特開2009−035447号公報 特開2013−4455号公報
スラリー中において、複数種の金属化合物の粉体の分散状態は様々である。例えば、比重や粒子径の大きい粒子は沈降速度が速いため、容易に分散媒と分離して沈降し易い。金属化合物の種類によっては、凝集して、再分散も困難なほど硬い沈殿物になる場合がある。そのため、スラリーに含まれる金属化合物の比率が局所的に変化し、結果的に、所望の組成を有する金属複合酸化物を得ることができない場合がある。
上記に鑑み、本発明の一側面は、粉体状の複数種の金属化合物と、分散媒と、分散剤と、を混合し、スラリーを調製する工程と、前記スラリー中の前記分散媒を除去した後、前記複数種の金属化合物を焼成する工程と、を備え前記スラリーは、さらに、粘度平均分子量が150,000以上であるポリアルキレンオキサイドを含む、金属複合酸化物の製造方法に関する。
本発明の他の側面は、下記一般式:
A11−xA2BO3−δ
(ただし、元素A1は、LaおよびSmよりなる群から選択される少なくとも一種であり、元素A2は、Ca、SrおよびBaよりなる群から選択される少なくとも一種であり、元素Bは、Mn、Fe、CoおよびNiよりなる群から選択される少なくとも一種であり、0<x<1、δは酸素欠損量である。)
で表され、ペロブスカイト型の結晶構造を有する金属複合酸化物であって、任意の10スポットを分析して得られる前記元素A1および前記元素A2の合計のモル濃度Mを前記元素Bのモル濃度Mで除した値の標準偏差は、0.1以下である金属複合酸化物に関する。
本発明のさらに他の側面は、上記の金属複合酸化物を含む、固体酸化物形燃料電池用電極に関する。
本発明に係る製造方法によれば、複数種の金属化合物の粉体が均一に分散し、沈殿が抑制されたスラリーが得られる。よって、所望の組成を有する金属複合酸化物を得ることができる。
本発明に係る金属複合酸化物によれば、他層との密着性の高い電極が得られる。
本発明の新規な特徴を添付の請求の範囲に記述するが、本発明は、構成および内容の両方に関し、本願の他の目的および特徴と併せ、以下の詳細な説明によりさらによく理解されるであろう。
本発明の一実施形態に製造方法の一例を示すフローチャートである。
[金属複合酸化物の製造方法]
スラリーの調製において、低粘度化および高濃度化の観点から分散剤の存在は欠かせない。しかし、分散剤を添加しても、金属化合物によっては沈降し、さらには沈殿物が生じる。本実施形態では、分散剤と特定の高分子有機化合物とを併用することで、分散剤による低粘度化および高濃度化を達成しつつ、金属化合物を含む沈殿物の生成を抑制する。これにより、複数種の金属化合物が、所望の比率で均一に分散したスラリーが得られる。その結果、このスラリーから、所望の組成を有する金属複合酸化物を得ることができる。さらに、沈殿物の生成が抑制されるため、製造ラインの閉塞等が防止され、生産性が向上する。
本実施形態に係る高分子有機化合物は、粘度平均分子量が150,000以上のポリアルキレンオキサイド(以下、第1ポリアルキレンオキサイドと称す。)である。このような高分子量のポリアルキレンオキサイドは、分散剤によって解膠された金属化合物の粉体同士が再び接近することを妨げて、これらを分散した状態で安定化させるものと考えられる。さらに、第1ポリアルキレンオキサイドが有する酸素原子が、金属化合物に含まれる金属に配位していることも考えられる。このような第1ポリアルキレンオキサイドの作用により、比重や粒子径の大きな金属化合物であっても、その沈降が抑制される。また、第1ポリアルキレンオキサイドの添加により、スラリーの粘度は高まる。この点も、金属化合物の沈降を抑制し、金属化合物が安定して分散されることに寄与している。
加えて、主として炭素、水素および酸素からなる有機物である第1ポリアルキレンオキサイドは、金属複合酸化物を製造する工程(焼成工程)により除去される。よって、最終生成物である金属複合酸化物の特性に与える影響も少ない。
以下、本実施形態に係る製造方法を、工程ごとに説明する。
(1)スラリーの調製工程
複数種の金属化合物の粉体と、分散媒と、分散剤と、第1ポリアルキレンオキサイドと、を混合する。均一性をさらに高める観点から、上記各原料は、遊星ボールミル、ビーズミル、メディアレス粉砕機等により混合されてもよい。遊星ボールミル、ビーズミルに使用されるメディアとしては、例えばアルミナビーズ、ジルコニアビーズ、窒化珪素ビーズ等が挙げられる。使用するメディアの大きさは、0.1mm以上5mm以下であってよい。混合の順番は特に限定されない。例えば、分散媒に金属化合物以外を添加して溶解させた後、金属化合物を添加してよい。
本工程において調製されるスラリーの粘度は特に限定されない。B型粘度計を用いて、温度23℃〜27℃、回転数60rpmの条件で測定されるスラリーの粘度は、10mPa・s以上であることが好ましい。スラリーの粘度が10mPa・s未満であると、金属化合物の沈降抑制効果が得られ難くなって、沈澱が生じる場合がある。上記の方法で測定されるスラリーの粘度は、より好ましくは12mPa・s以上であり、更に好ましくは15mPa・s以上である。
また、上記の方法で測定されるスラリーの粘度は、2,000mPa・s以下であることが好ましい。スラリーの粘度が2000mPa・sを超えると、例えば混合工程以降の工程において、スラリーを次工程へ送液することが難しくなる等、スラリーの取り扱い性が低下し易い。上記の方法で測定されるスラリーの粘度は、より好ましくは1800mPa・s以下であり、更に好ましくは1200mPa・s以下である。特に、上記の方法で測定されるスラリーの粘度が1000mPa・s以下であると、スラリーは噴霧乾燥させ易い。
すなわち、上記範囲の粘度を有するスラリーは、適度な粘性を有するため、金属化合物の沈降がさらに抑制され易くなるとともに、取り扱い性に優れる。また、この範囲の粘度を有するスラリーは撹拌され易いため、撹拌により、スラリー中に分散している各金属化合物が凝集することを容易に抑制できる。上記粘度は、JIS Z 8803に準じて測定される。
上記の方法で測定されるスラリーの粘度は、例えば、10mPa・s以上、2000mPa・s以下である。
(第1ポリアルキレンオキサイド)
第1ポリアルキレンオキサイドの粘度平均分子量は、150,000以上である。これにより、比重や粒子径の大きい金属化合物の沈降を抑制することができる。よって、複数種の金属化合物は均一に分散されて、凝集も抑制される。その結果、沈殿物の生成が抑制される。あるいは、沈殿物が生じても、沈殿物は再分散できる程度に柔らかくなる。一方、第1ポリアルキレンオキサイドの粘度平均分子量が150,000未満の場合、金属化合物の沈降抑制効果を得ることができず、分散性が低下する。
第1ポリアルキレンオキサイドの粘度平均分子量の上限は特に限定されないが、第1ポリアルキレンオキサイドの粘度平均分子量は、2,200,000以下であることが好ましい。第1ポリアルキレンオキサイドの粘度平均分子量が2,200,000を超えると、粘度が高くなりすぎるため、上記したようにスラリーの取り扱い性が低下する場合がある。第1ポリアルキレンオキサイドの粘度平均分子量は、より好ましくは1,100,000以下である。
粘度平均分子量(M)は、毛細管粘度計により求められるポリマー希釈溶液の固有粘度(η)を用いて、以下のMark-Houwink-Sakurada式から算出できる。
η=KMα
式中、Kは、Flory-Foxの定数であり、αは0.5〜1の定数である。固有粘度ηは、JIS K 7367に準拠して測定できる。
第1ポリアルキレンオキサイドは、例えば、下記一般式:
Figure 0006841385
で表されるモノマーの重合体である。式中、R1〜R4はそれぞれ独立して、水素、炭素数が1〜4の脂肪族炭化水素基等であってよい。
第1ポリアルキレンオキサイドは、複数種の上記モノマーの共重合体であってもよい。共重合体は、複数種のモノマーのランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよい。
第1ポリアルキレンオキサイドは、具体的には、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの付加重合物であってよい。なかでも、ポリエチレンオキサイドが好ましい。
第1ポリアルキレンオキサイドの添加量は特に限定されないが、粘度および沈降抑制の観点から、分散媒100質量部に対して0.1質量部以上であることが好ましい。第1ポリアルキレンオキサイドの添加量が、分散媒100質量部に対して0.1質量部より少ないと、金属化合物の沈降抑制効果が得られ難くなる。第1ポリアルキレンオキサイドの上記添加量は、より好ましくは、0.2質量部以上であり、更に好ましくは0.3質量部以上である。
また、第1ポリアルキレンオキサイドの上記添加量は、分散媒100質量部に対し5質量部以下であることが好ましい。第1ポリアルキレンオキサイドの上記添加量が、分散媒100質量部に対して5質量部より多いと、粘度が過度に高くなる場合がある。そのため、上記したようにスラリーの取り扱い性が低下する場合がある。第1ポリアルキレンオキサイドの上記添加量は、より好ましくは3質量部以下である。
第1ポリアルキレンオキサイドの添加量は、例えば、分散媒100質量部に対して0.1質量部以上、5質量部以下である。
第1ポリアルキレンオキサイド以外の高分子有機化合物を用いる場合、スラリーにおける金属化合物の沈殿を抑制する効果を発揮するためには大量に添加する必要があり、経済的でない。また、その後の焼成工程に供される原料中に高分子有機化合物が大量に残存することになる。そのため、高分子有機化合物が熱分解され難くなって、得られる金属酸化物中に残留し得る。あるいは、高分子有機化合物が熱分解される際に大量に発生する炭素種により還元雰囲気となり、所望の金属酸化物が得られないという問題が生じ得る。
(金属化合物)
金属化合物の種類は特に限定されず、金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩等が挙げられる。
例えば、一般式:
A11−xA2BO3−δ
で表されるペロブスカイト型の結晶構造を有する金属複合酸化物を製造する場合、金属化合物としては、元素A1を含む第1化合物、元素A2を含む第2化合物、および、元素Bを含む第3化合物の少なくとも三種が用いられる。
第1化合物に含まれる元素A1は、例えばランタン(La)およびサマリウム(Sm)の少なくとも一種である。第1化合物としては、例えば、炭酸ランタン(La(CO)、水酸化ランタン(La(OH))、酸化ランタン(La)、炭酸サマリウム(Sm(CO)、水酸化サマリウム(Sm(OH))、酸化サマリウム(Sm)等が挙げられる。炭酸ランタンのように沈降しやすい金属化合物であっても、本実施形態によれば均一に分散される。
第2化合物に含まれる元素A2は、例えばカルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)およびバリウム(Ba)よりなる群から選択される少なくとも一種である。第2化合物としては、例えば、炭酸ストロンチウム(SrCO)、水酸化ストロンチウム(Sr(OH))、炭酸カルシウム(CaCO)、水酸化カルシウム(Ca(OH))、炭酸バリウム(BaCO)、水酸化バリウム(Ba(OH))等が挙げられる。
第3化合物に含まれる元素Bは、例えば、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)およびニッケル(Ni)よりなる群から選択される少なくとも一種である。第3化合物としては、例えば、酸化マンガン(MnO、Mn等)、炭酸マンガン(MnCO)、酸化鉄(Fe)、酸化コバルト(Co)、炭酸コバルト(CoCO)、酸化ニッケル(NiO)、炭酸ニッケル(NiCO)等が挙げられる。酸化コバルトのように沈降しやすい金属化合物であっても、本実施形態によれば均一に分散される。
元素A1はLaを含むことが好ましい。元素A1に占めるLaの割合は、90原子%以上であってもよい。元素A2はSrを含むことが好ましい。元素A2に占めるSrの割合は、90原子%以上であってもよい。xは特に限定されない。
元素Bは、CoおよびFeの少なくとも1つを含むことが好ましい。元素Bに占めるCoまたはFeの割合、あるいはCoおよびFeを含む場合はその合計の割合は、90原子%以上であってもよい。なかでも、元素Bは、CoおよびFeを含むことが好ましい。
具体的には、金属複合酸化物として、ランタンストロンチウムコバルトフェライト(LSCF、La1−x1Srx1Co1−y1Fey13−δ、0<x1<1、0<y1<1)、ランタンストロンチウムマンガナイト(LSM、La1−x2Srx2MnO3- δ、0<x2<1)、ランタンストロンチウムコバルタイト(LSC、La1−x3Sr x3CoO3-δ、0<x3<1)、サマリウムストロンチウムコバルタイト(SSC、Sm1−x4Srx4CoO3-δ、0<x4<1)、ランタンストロンチウムカルシウムマンガナイト(LSCM、La1−x5−y2Srx5Cay2MnO3−δ、0<x5<1、0<y2<1)、等が挙げられる。
金属化合物の合計量は特に限定されないが、分散媒100質量部に対して100質量部以上、170質量部以下であることが好ましい。このように高濃度で金属化合物を含む場合にも、本実施形態によれば均一に分散される。
金属化合物の平均粒子径も特に限定されない。平均粒子径の異なる複数種の金属化合物の粉体を用いる場合であっても、本実施形態によれば均一に分散される。各金属化合物の平均粒子径は、例えば、0.5μm以上、50μm以下であってよく、1μm以上、40μm以下であってよい。ある一種の金属化合物の平均粒子径と他の金属化合物の平均粒子径との差は、例えば、20μm以上であってよく、30μm以上であってよい。
平均粒子径は、レーザー回折法によって測定される体積基準の粒度分布において、累積体積の50%における粒径である(以下、同じ)。
金属化合物の比重も特に限定されない。比重の異なる複数種の金属化合物を用いる場合であっても、本実施形態によれば均一に分散される。各金属化合物の比重は、例えば、1g/cm以上、15g/cm以下であってよく、2g/cm以上、9g/cm以下であってよい。金属化合物間の比重の差は、例えば、2g/cm以上であってよく、3g/cm以上であってよい。
(分散媒)
分散媒は特に限定されない。取り扱い性および不純物量を低減する観点から、分散媒の主成分(全質量の50%以上を占める成分)は、水(イオン交換水)であってよく、水(イオン交換水)のみが好ましい。
(分散剤)
分散剤は特に限定されず、従来公知の分散剤であってよい。
分散媒がイオン交換水を主成分とする場合、分散剤としては、例えば、ポリカルボン酸塩、ポリアクリル酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、アルキルスルホン酸塩、ポリリン酸塩等のアニオン性の分散剤;第1ポリアルキレンオキサイド以外(粘度平均分子量が15,000未満)のポリアルキレンオキサイド、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル等の非イオン性の分散剤;四級アンモニウム塩等のカチオン性分散剤が挙げられる。
なかでも、スラリーの粘度が低下され易く、第1ポリアルキレンオキサイドを添加することによる効果がより発揮されやすい点で、アニオン性の分散剤が望ましい。例えば、ポリアクリル酸塩を用いればよい。塩を形成するカチオンとしては、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、アンモニウムイオン、カルシウムイオン等が挙げられる。
分散剤の分子量は特に限定されず、分散媒の種類、分散する金属化合物の種類および粒径等に応じて、適宜設定すればよい。
分散剤の添加量は特に限定されないが、分散効果を考慮すると、金属化合物の合計100質量部に対して0.5質量部以上、4質量部以下が好ましい。分散剤の上記添加量は、より好ましくは1質量部以上、3質量部以下である。
(2)焼成工程
得られたスラリーを乾燥して分散媒を除去した後、金属化合物を焼成する。これにより、各金属化合物に含まれていた金属を含む金属複合酸化物が得られる。
スラリーを乾燥する方法は特に限定されず、噴霧乾燥、熱風乾燥、真空乾燥、蒸発乾燥等であってよい。ただし、第1ポリアルキレンオキサイドが除去されないような条件で乾燥させるのが望ましい。分散媒がイオン交換水である場合、上記の方法であれば、第1ポリアルキレンオキサイドは除去されにくい。また、スラリーの均一性が損なわれないうちに乾燥が終了することが望ましい。この点で、乾燥時間が例えば数秒である噴霧乾燥が好ましく用いられる。スラリーの乾燥温度は、例えば、105℃以上、200℃以下であってよい。
分散媒除去後、焼成直前の原料中に第1ポリアルキレンオキサイドが残存していることにより、各金属化合物の凝集が抑制され、均一に混合された状態で焼成される。よって、所望の組成を有する金属複合酸化物を得ることができる。
焼成温度は、第1ポリアルキレンオキシドが熱分解される温度以上であれば、特に限定されない。第1ポリアルキレンオキシドの熱分解と各金属元素の拡散を促進する観点から、加熱温度は1000℃以上であってよく、1200℃以上であってよく、1400℃以上であってよい。焼成雰囲気は、第1ポリアルキレンオキシドが熱分解され、金属複合酸化物が得られる限り、特に制限されない。焼成雰囲気は、例えば、酸素雰囲気、窒素雰囲気、大気雰囲気、酸素と窒素の混合雰囲気であってよい。
図1は、本実施形態に係る製造方法の一例を示すフローチャートである。
まず、分散媒に、分散剤および第1ポリアルキレンオキサイドを添加して、溶解させる(S1)。次いで、上記溶液に、複数種の金属化合物を順次あるいは一度に添加して(S2)、湿式で混合する(S3)。これにより、金属化合物が分散媒中に均一に分散するスラリーが調製される。続いて、分散媒を除去した後(S4)、残った金属化合物を焼成することで(S5)、金属複合酸化物が得られる。
[金属複合酸化物]
本実施形態に係る金属複合酸化物は、
下記一般式:
A11−xA2BO3−δ
(ただし、元素A1は、LaおよびSmよりなる群から選択される少なくとも一種であり、元素A2は、Ca、SrおよびBaよりなる群から選択される少なくとも一種であり、元素Bは、Mn、Fe、CoおよびNiよりなる群から選択される少なくとも一種であり、0<x<1、δは酸素欠損量である。)
で表され、ペロブスカイト型の結晶構造を有する。
上記金属複合酸化物において、任意の10スポットを分析して得られる元素A1および元素A2(以下、Aサイト元素と総称する場合がある。)の合計のモル濃度Mを、元素B(以下、Bサイト元素と称する場合がある。)のモル濃度Mで除した値の標準偏差は、0.1以下である。このような金属複合酸化物を用いて形成される電極は、他層との密着性に優れる。
金属複合酸化物の平均粒子径は、特に限定されない。固体酸化物形燃料電池用電極の材料として使用される場合、金属複合酸化物の平均粒子径は、5.0μm以下であることが好ましく、4.0μm以下がより好ましい。金属複合酸化物の平均粒子径がこの範囲であると、上記密着性はさらに向上し易い。金属複合酸化物の平均粒子径は、0.1μm以上であってよい。
上記金属複合酸化物は、固体酸化物形燃料電池用電極の材料として好適である。上記金属複合酸化物は、固体酸化物形燃料電池の逆反応を利用した電解セル(SOEC)用の電極としても好適である。特に、上記金属複合酸化物は、高い電子伝導性が求められる空気極の材料として好適である。
固体酸化物形燃料電池用のセルを作製する際、空気極用のペーストは、固体電解質層あるいは中間層に塗布された後、焼成される。これにより、ペーストに含まれる金属複合酸化物が焼結して、空気極が形成される。発電効率の観点から、空気極と固体電解質層あるいは中間層とは、十分に密着していることが求められる。
空気極と固体電解質層あるいは中間層との密着性は、金属複合酸化物の焼結時の挙動に影響されることがわかった。特に、Aサイト元素のモル濃度とBサイト元素のモル濃度の比(以下、A/B比と称す。)のバラつき、すなわちA/B比の標準偏差が、上記の密着性に大きく影響する。
A/B比の標準偏差は、以下のようにして求められる。まず、金属複合酸化物の粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて倍率3,000倍で観察して、観察視野を決定する。この観察視野内から無作為に10スポット抽出し、エネルギー分散型X線検出器(EDS。例えば、オックスフォード社製、INCA X−sight)を用いてAサイト元素およびBサイト元素のモル濃度をそれぞれ測定する。測定されたAサイト元素のモル濃度MをBサイトのモル濃度Mで除して、各スポットにおけるA/B比を求める。最後に、算出された10のA/B比の標準偏差を求める。Aサイト元素が複数ある場合、モル濃度Mは、これらAサイト元素の合計のモル濃度である。Bサイト元素が複数ある場合、モル濃度Mは、これらBサイト元素の合計のモル濃度である。
上記観察視野には、複数の金属複合酸化物の粒子が含まれ得る。そのため、上記方法により得られるA/B比の標準偏差には、粒子間のA/B比のバラつきも反映される。また、SEMは、試料の表面から内部深くまでを検出対象にすることができる。そのため、SEM−EDSを用いて分析することにより、粒子に関するより多くの情報を得ることができる。このような方法から算出されるA/B比のバラつきが小さいことにより、金属複合酸化物を用いて形成される電極層と他層との密着性は、特に向上する。上記密着性が向上することにより、セルの耐クラック性および耐久性の向上が期待できる。
A/B比の標準偏差は、0.09以下が好ましく、0.08以下がより好ましい。
A/B比の最大値と最小値の差も小さいことが好ましい。A/B比の最大値と最小値の差は、例えば、0.3以下であり、0.29以下であってよい。なお、A/B比の最大値と最小値の差が0.3以下であっても、A/B比の標準偏差≦0.1を満たすとは限らない。A/B比の最大値と最小値の差は、A/B比の標準偏差に必ず相関するわけではない。
上記金属複合酸化物は、本実施形態に係る製造方法により製造することができる。原料スラリー中の構成成分の分散性が向上することにより、A/B比のバラつきが小さい、すなわち、所望の組成を有する金属複合酸化物が得られる。
[固体酸化物形燃料電池用電極]
本実施形態に係る固体酸化物形燃料電池用電極は、本実施形態に係る上記の金属複合酸化物を含む。電極は、特に空気極として用いられることが好ましい。本実施形態に係る金属複合酸化物は、高い電子伝導性を有するためである。
本実施形態に係る金属複合酸化物を含む空気極は、例えば、金属複合酸化物を含むペーストを固体電解質層あるいは中間層に塗布した後、焼成することにより作製される。本実施形態に係る金属複合酸化物はA/B比のバラつきが小さいため、これを含む空気極は、固体電解質層あるいは中間層に十分に密着することができる。
以下、実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。ただし、この実施例は、本発明を限定するものではない。
[実施例1]
イオン交換水45gを100mL容量のポリプロピレン製ポットに秤量した。
上記ポリプロピレン製ポットに、粘度平均分子量150,000〜400,000の第1ポリアルキレンオキサイドA(ポリエチレンオキサイド、PEO−1、住友精化(株)製)を、イオン交換水に対して1.0質量%になるように添加し、撹拌して溶解させた。
その後、分散剤としてポリアクリル酸アンモニウム溶液(富士フイルム和光純薬(株)製、和光一級)を下記金属化合物の合計量に対して2質量%になるように添加した。
次いで、上記ポリプロピレン製ポットに、炭酸ランタン(La(CO、関東化学(株)製、平均粒子径40μm、比重2.6g/cm)22.45g、炭酸ストロンチウム(SrCO、富士フイルム和光純薬(株)製、平均粒子径2μm、比重3.7g/cm)9.68g、酸化コバルト(Co、富士フイルム和光純薬(株)製、平均粒子径3μm、比重6.1g/cm)2.58gおよび酸化鉄(Fe、富士フイルム和光純薬(株)製、平均粒子径1μm、比重5.24g/cm)10.30gをそれぞれ添加し、撹拌した。
上記ポリプロピレン製ポットに、直径1mmのジルコニアビーズ45mlを加え、遊星ボールミル(フリッチュ社製、P−5)により、210rpmで3分間、湿式混合した。次いで、ビーズを除去して、スラリーX1を得た。
得られたスラリーX1をスプレードライヤー(出口温度105℃)にて噴霧乾燥し、乾燥粉末を得た。次いで、得られた乾燥粉末を電気炉にて1400℃で2時間加熱し、焼成物を得た。その後、得られた焼成物をメノウ乳鉢で解砕し、次いで、目開き500μmの篩に通して、金属複合酸化物粒子(LSCF、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0. 3−δ)を得た。
[実施例2]
第1ポリアルキレンオキサイドAを、イオン交換水に対して0.5質量%になるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリーX2を調製した。
得られたスラリーX2に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[実施例3]
粘度平均分子量400,000〜600,000の第1ポリアルキレンオキサイドB(ポリエチレンオキサイド、PEO−2、住友精化(株)製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてスラリーX3を調製した。
得られたスラリーX3に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[実施例4]
第1ポリアルキレンオキサイドBを、イオン交換水に対して0.5質量%になるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリーX4を調製した。
得られたスラリーX4に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[実施例5]
粘度平均分子量600,000〜1,100,000の第1ポリアルキレンオキサイドC(ポリエチレンオキサイド、PEO−3、住友精化(株)製)を、イオン交換水に対して5.0質量%になるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリーX5を調製した。
得られたスラリーX5を110℃に加熱して蒸発乾燥させ、乾燥粉末を得た後、得られた乾燥粉末を実施例1と同様に焼成して、金属複合酸化物粒子を得た。
[実施例6]
第1ポリアルキレンオキサイドCを、イオン交換水に対して3.0質量%になるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリーX6を調製した。
得られたスラリーX6に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[実施例7]
第1ポリアルキレンオキサイドCを、イオン交換水に対して1.4質量%になるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリーX7を調製した。
得られたスラリーX7に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[実施例8]
第1ポリアルキレンオキサイドCを、イオン交換水に対して1.2質量%になるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリーX8を調製した。
得られたスラリーX8に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[実施例9]
第1ポリアルキレンオキサイドCを、イオン交換水に対して1.0質量%になるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリーX9を調製した。
得られたスラリーX9に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[実施例10]
第1ポリアルキレンオキサイドCを、イオン交換水に対して0.75質量%になるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリーX10を調製した。
得られたスラリーX10に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[実施例11]
第1ポリアルキレンオキサイドCを、イオン交換水に対して0.5質量%になるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリーX11を調製した。
得られたスラリーX11に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[実施例12]
第1ポリアルキレンオキサイドCを、イオン交換水に対して0.3質量%になるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリーX12を調製した。
得られたスラリーX12に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[実施例13]
第1ポリアルキレンオキサイドCを、イオン交換水に対して0.1質量%になるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリーX13を調製した。
得られたスラリーX13に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[実施例14]
粘度平均分子量1,100,000〜1,500,000の第1ポリアルキレンオキサイドD(ポリエチレンオキサイド、PEO−4、住友精化(株)製)を、イオン交換水に対して3.2質量%になるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリーX14を調製した。
得られたスラリーX14を110℃に加熱して蒸発乾燥させ、得られた乾燥粉末を実施例1と同様に焼成して、金属複合酸化物粒子を得た。
[実施例15]
第1ポリアルキレンオキサイドDを、イオン交換水に対して3.0質量%になるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリーX15を調製した。
得られたスラリーX15を、110℃に加熱して蒸発乾燥させ、得られた乾燥粉末を実施例1と同様に焼成して、金属複合酸化物粒子を得た。
[実施例16]
第1ポリアルキレンオキサイドDを、イオン交換水に対して2.5質量%になるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリーX16を調製した。
得られたスラリーX16に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[実施例17]
粘度平均分子量1,700,000〜2,200,000の第1ポリアルキレンオキサイドE(ポリエチレンオキサイド、PEO−8、住友精化(株)製)を、イオン交換水に対して1.7質量%になるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリーX17を調製した。
得られたスラリーX17を110℃に加熱して蒸発乾燥させ、得られた乾燥粉末を実施例1と同様に焼成して、金属複合酸化物粒子を得た。
[実施例18]
第1ポリアルキレンオキサイドEを、イオン交換水に対して1.5質量%になるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリーX18を調製した。
得られたスラリーX18を、110℃に加熱して蒸発乾燥させ、得られた乾燥粉末を実施例1と同様に焼成して、金属複合酸化物粒子を得た。
[実施例19]
第1ポリアルキレンオキサイドEを、イオン交換水に対して1.0質量%になるように添加した以外は、実施例1と同様にしてスラリーX19を調製した。
得られたスラリーX19に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[比較例1]
第1ポリアルキレンオキサイドを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてスラリーY1を調製した。
得られたスラリーY1に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[比較例2]
イオン交換水45gを100mL容量のガラス製ポットに秤量した。
上記ガラス製ポットに、ゼラチン(APH−250、新田ゼラチン(株)製)を、イオン交換水に対して1.0質量%になるように添加し、室温で30分間撹拌した。撹拌しながら、イオン交換水が50℃程度になるまで加熱して、ゼラチンを溶解させた。その後、撹拌を止めて、室温に戻るまでガラス製ポットを静置放冷した。
得られたゼラチン水溶液を100mL容量のポリプロピレン製容器に移した。このポリプロピレン製容器に、分散剤および金属化合物を実施例1と同様に添加して、スラリーY2を調製した。
得られたスラリーY2に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[比較例3]
ゼラチンを、イオン交換水に対して0.5質量%になるように添加した以外は、比較例2と同様にしてスラリーY3を調製した。
得られたスラリーY3に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[比較例4]
第1ポリアルキレンオキサイドに替えてメチルセルロース(メトローズ、信越化学工業(株)製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてスラリーY4を調製した。
得られたスラリーY4に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[比較例5]
メチルセルロースを、イオン交換水に対して0.5質量%になるように添加した以外は、比較例4と同様にしてスラリーY5を調製した。
得られたスラリーY5に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[比較例6]
第1ポリアルキレンオキサイドAに替えてポリビニルピロリドン(K−30、(株)日本触媒製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてスラリーY6を調製した。
得られたスラリーY6に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[比較例7]
ポリビニルピロリドンを、イオン交換水に対して0.5質量%になるように添加した以外は、比較例6と同様にしてスラリーY7を調製した。
得られたスラリーY7に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[比較例8]
第1ポリアルキレンオキサイドAに替えてポリビニルアルコール(富士フイルム和光純薬(株)製、けん化度78〜82mol%、平均重合度1,500〜1,800)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてスラリーY8を調製した。
得られたスラリーY8に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[比較例9]
ポリビニルアルコールを、イオン交換水に対して0.5質量%になるように添加した以外は、比較例8と同様にしてスラリーY9を調製した。
得られたスラリーY9に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[比較例10]
第1ポリアルキレンオキサイドAに替えて粘度平均分子量が150,000未満のポリアルキレンオキサイド(ポリエチレングリコール、富士フイルム和光純薬(株)製、平均分子量20,000)を用い、イオン交換水に対して2.0質量%になるように添加したこと以外は、実施例1と同様にしてスラリーY10を調製した。
得られたスラリーY10に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[比較例11]
ポリエチレングリコールを、イオン交換水に対して1.0質量%になるように添加した以外は、比較例10と同様にしてスラリーY11を調製した。
得られたスラリーY11に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[比較例12]
ポリエチレングリコールを、イオン交換水に対して0.5質量%になるように添加した以外は、比較例10と同様にしてスラリーY12を調製した。
得られたスラリーY12に対して、実施例1と同様に噴霧乾燥および焼成を行い、金属複合酸化物粒子を得た。
[評価]
スラリーX1〜X19、Y1〜Y12を、以下のようにして評価した。結果を表1および表2に示す。なお、表中の添加量は、分散媒100質量部に対する高分子有機化合物の質量を示す。
(1)スラリーの粘度測定
各スラリーの粘度を、温度23〜27℃、回転数60rpmで、B型粘度計(BM型、東京計器(株)製)を用いて測定した。スラリーX5、X14〜X18の粘度測定では、No.3ローターを使用し、それ以外のスラリーの粘度測定では、No.2ローターを使用した。
(2)沈殿抑制効果
各スラリー30mlを、30ml容量の試験管にそれぞれ投入し、1日静置した。その後、沈殿の高さを測定した。さらに、沈殿物をガラス棒で押して、以下の指標に従って評価した。
最良:沈殿の高さは3mm未満である
良:沈殿の高さは3mm以上であるが、沈殿物は柔らかく、ガラス棒によって容易に解れる
不良*1:沈殿の高さは3mm未満であるが、スラリー中において、金属化合物が不均一に分散している
不良*2:沈殿の高さは3mm以上、10mm未満であり、沈殿物はガラス棒によって解れない程度に硬い
不適:沈殿の高さは10mm以上であり、沈殿物はガラス棒によって解れない程度に硬い
Figure 0006841385
Figure 0006841385
表1から明らかなように、第1ポリアルキレンオキサイドを適量添加したスラリーX1〜X19では、沈殿物の高さがいずれも3mm以下であるか、柔らかい沈殿物が生成されていた。特に、スラリーX1〜X4、X7〜X13では、スラリーの粘度も低く抑えられており、作業性にも優れていた。
一方、高分子有機化合物を添加しなかったスラリーY1は、沈降物の高さが10mm以上であった。第1ポリアルキレンオキサイド以外の高分子有機化合物を添加したスラリーY2〜Y7、Y10〜Y12も、添加量にかかわらず沈降物の高さが3mm以上であり、かつ、硬い沈殿物であった。このように硬い沈殿物が多い場合、所望の組成を有する金属複合酸化物を得ることは難しい。また、ポリビニルアルコールを添加したスラリーY8、Y9において、添加量の多いスラリーY8は沈降抑制の効果がやや見られるが、金属化合物が均一に分散しておらず、所望の組成を有する金属複合酸化物を得ることは難しい。
[実施例20]
実施例6と同様にしてスラリーX20を得た。
得られたスラリーX20をスプレードライヤー(出口温度105℃)にて噴霧乾燥し、乾燥粉末を得た。次いで、得られた乾燥粉末を電気炉にて1400℃で2時間加熱し、焼成物を得た。その後、得られた焼成物をメノウ乳鉢で解砕し、次いで、目開き500μmの篩に通して、金属複合酸化物粒子(LSCF、La0.6Sr0.4Co0.2Fe .83−δ)を得た。
得られた金属複合酸化物粒子をポリプロピレン製ポットに投入した。直径3mmのジルコニアビーズ45mlを上記ポットにさらに加えて、遊星ボールミル(フリッチュ社製、P−5)により、10分間、粉砕処理を行った。その後、ビーズを除去して、得られたスラリーをスプレードライヤー(出口温度105℃)にて噴霧乾燥し、乾燥粉末A1を得た。乾燥粉末A1のレーザー回折式粒度分布装置(マイクロトラック・ベル(株)製、MT-3300EX II)により測定された粒径D50は、4.0μmであった。
[実施例21]
イオン交換水45gを100mL容量のポリプロピレン製ポットに秤量した。
上記ポリプロピレン製ポットに、第1ポリアルキレンオキサイドCを、イオン交換水に対して1.5質量%になるように添加し、撹拌して溶解させた。
その後、分散剤としてポリアクリル酸アンモニウム溶液(富士フイルム和光純薬(株)製、和光一級)を下記金属化合物の合計量に対して2質量%になるように添加した。
次いで、上記ポリプロピレン製ポットに、炭酸ランタン(La(CO、関東化学(株)製、平均粒子径40μm、比重2.6g/cm)22.32g、炭酸ストロンチウム(SrCO、富士フイルム和光純薬(株)製、平均粒子径2μm、比重3.7g/cm)9.5g、酸化コバルト(Co、富士フイルム和光純薬(株)製、平均粒子径3μm、比重6.1g/cm)12.8gをそれぞれ添加し、撹拌した。
上記ポリプロピレン製ポットに、直径1mmのジルコニアビーズ45mlを加え、遊星ボールミル(フリッチュ社製、P−5)により、210rpmで3分間、湿式混合した。次いで、ビーズを除去して、スラリーX21を得た。
得られたスラリーX21をスプレードライヤー(出口温度105℃)にて噴霧乾燥し、乾燥粉末を得た。次いで、得られた乾燥粉末を電気炉にて1300℃で2時間加熱し、焼成物を得た。その後、得られた焼成物をメノウ乳鉢で解砕し、次いで、目開き500μmの篩に通して、金属複合酸化物粒子(LSC、La0.6Sr0.4CoO3−δ)を得た。
得られた金属複合酸化物粒子をポリプロピレン製ポットに投入した。直径1mmのジルコニアビーズ45mlを上記ポットにさらに加えて、遊星ボールミル(フリッチュ社製、P−5)により、20分間、粉砕処理を行った。その後、ビーズを除去して、得られたスラリーをスプレードライヤー(出口温度105℃)にて噴霧乾燥し、乾燥粉末A2を得た。乾燥粉末A2のレーザー回折式粒度分布装置(マイクロトラック・ベル(株)製、MT-3300EX II)により測定された粒径D50は、1.0μmであった。
[実施例22]
イオン交換水45gを100mL容量のポリプロピレン製ポットに秤量した。
上記ポリプロピレン製ポットに、第1ポリアルキレンオキサイドBを、イオン交換水に対して2質量%になるように添加し、撹拌して溶解させた。
その後、分散剤としてポリアクリル酸アンモニウム溶液(富士フイルム和光純薬(株)製、和光一級)を下記金属化合物の合計量に対して2質量%になるように添加した。
次いで、上記ポリプロピレン製ポットに、酸化ランタン(La、富士フイルム和光純薬(株)製、平均粒子径20μm、比重6.5g/cm)20.53g、炭酸ストロンチウム(SrCO、富士フイルム和光純薬(株)製、平均粒子径2μm、比重3.7g/cm)4.64g、炭酸マンガン(MnCO3、富士フイルム和光純薬(株)製、平均粒子径10μm、比重3.1g/cm)18.13gをそれぞれ添加し、撹拌した。
上記ポリプロピレン製ポットに、直径1mmのジルコニアビーズ45mlを加え、遊星ボールミル(フリッチュ社製、P−5)により、210rpmで3分間、湿式混合した。次いで、ビーズを除去して、スラリーX22を得た。
得られたスラリーX22をスプレードライヤー(出口温度105℃)にて噴霧乾燥し、乾燥粉末を得た。次いで、得られた乾燥粉末を電気炉にて1100℃で2時間加熱し、焼成物を得た。その後、得られた焼成物をメノウ乳鉢で解砕し、次いで、目開き500μmの篩に通して、金属複合酸化物粒子(LSM、La0.8Sr0.2MnO3−δ)を得た。
得られた金属複合酸化物粒子をポリプロピレン製ポットに投入した。直径1mmのジルコニアビーズ45mlを上記ポットにさらに加えて、遊星ボールミル(フリッチュ社製、P−5)により、50分間、粉砕処理を行った。その後、ビーズを除去して、得られたスラリーをスプレードライヤー(出口温度105℃)にて噴霧乾燥し、乾燥粉末A3を得た。乾燥粉末A3のレーザー回折式粒度分布装置(マイクロトラック・ベル(株)製、MT-3300EX II)により測定された粒径D50は、1.0μmであった。
[実施例23]
イオン交換水45gを100mL容量のポリプロピレン製ポットに秤量した。
上記ポリプロピレン製ポットに、第1ポリアルキレンオキサイドCを、イオン交換水に対して2.0質量%になるように添加し、撹拌して溶解させた。
その後、分散剤としてポリアクリル酸アンモニウム溶液(富士フイルム和光純薬(株)製、和光一級)を下記金属化合物の合計量に対して2質量%になるように添加した。
次いで、上記ポリプロピレン製ポットに、酸化ランタン(La、富士フィルム和光純薬(株)製、平均粒子径20μm、比重6.5g/cm)16.96g、酸化ニッケル(NiO、富士フイルム和光純薬(株)製、平均粒子径2μm、比重6.67g/cm)4.67gおよび酸化鉄(Fe、富士フイルム和光純薬(株)製、平均粒子径1μm、比重5.24g/cm)3.33gをそれぞれ添加し、撹拌した。
上記ポリプロピレン製ポットに、直径1mmのジルコニアビーズ45mlを加え、遊星ボールミル(フリッチュ社製、P−5)により、210rpmで3分間、湿式混合した。次いで、ビーズを除去して、スラリーX23を得た。
得られたスラリーX23をスプレードライヤー(出口温度105℃)にて噴霧乾燥し、乾燥粉末を得た。次いで、得られた乾燥粉末を電気炉にて1200℃で2時間加熱し、焼成物を得た。その後、得られた焼成物をメノウ乳鉢で解砕し、次いで、目開き500μmの篩に通して、金属複合酸化物粒子(LNF、LaNi0.6Fe0.43−δ)を得た。
得られた金属複合酸化物粒子をポリプロピレン製ポットに投入した。直径1mmのジルコニアビーズ45mlを上記ポットにさらに加えて、遊星ボールミル(フリッチュ社製、P−5)により、50分間、粉砕処理を行った。その後、ビーズを除去して、得られたスラリーをスプレードライヤー(出口温度105℃)にて噴霧乾燥し、乾燥粉末A4を得た。乾燥粉末A4のレーザー回折式粒度分布装置(マイクロトラック・ベル(株)製、MT-3300EX II)により測定された粒径D50は、1.0μmであった。
[実施例24]
イオン交換水45gを100mL容量のポリプロピレン製ポットに秤量した。
上記ポリプロピレン製ポットに、第1ポリアルキレンオキサイドBを、イオン交換水に対して2質量%になるように添加し、撹拌して溶解させた。
その後、分散剤としてポリアクリル酸アンモニウム溶液(富士フイルム和光純薬(株)製、和光一級)を下記金属化合物の合計量に対して2質量%になるように添加した。
次いで、上記ポリプロピレン製ポットに、酸化ランタン(La、富士フイルム和光純薬(株)製、平均粒子径20μm、比重6.5g/cm)14.53g、炭酸ストロンチウム(SrCO、富士フイルム和光純薬(株)製、平均粒子径2μm、比重3.7g/cm)6.59g、炭酸カルシウム(CaCO、富士フイルム和光純薬(株)製、平均粒径2μm、比重2.8g/cm)4.47g、炭酸マンガン(MnCO3、富士フイルム和光純薬(株)製、平均粒子径10μm、比重3.1g/cm)20.5gをそれぞれ添加し、撹拌した。
上記ポリプロピレン製ポットに、直径1mmのジルコニアビーズ45mlを加え、遊星ボールミル(フリッチュ社製、P−5)により、210rpmで3分間、湿式混合した。次いで、ビーズを除去して、スラリーX24を得た。
得られたスラリーX24をスプレードライヤー(出口温度105℃)にて噴霧乾燥し、乾燥粉末を得た。次いで、得られた乾燥粉末を電気炉にて1400℃で2時間加熱し、焼成物を得た。その後、得られた焼成物をメノウ乳鉢で解砕し、次いで、目開き500μmの篩に通して、金属複合酸化物粒子(LSCM、La0.5Sr0.25Ca0.25MnO3−δ)を得た。
得られた金属複合酸化物粒子を、超音速ジェット粉砕機(日本ニューマチック工業(株)製)を用いて粉砕圧力0.6MPa、投入速度10g/分で粉砕処理し、乾燥粉末A5を得た。乾燥粉末A5のレーザー回折式粒度分布装置(マイクロトラック・ベル(株)製、MT-3300EX II)により測定された粒径D50は、3.0μmであった。
[比較例13]
第1ポリアルキレンオキサイドを添加しなかったこと以外は、実施例20と同様にしてスラリーY13を調製した。
得られたスラリーY13に対して、実施例20と同様に噴霧乾燥、焼成および粉砕処理を行って、乾燥粉末B1を得た。乾燥粉末B1のレーザー回折式粒度分布装置(マイクロトラック・ベル(株)製、MT-3300EX II)により測定された粒径D50は、3.9μmであった。
[比較例14]
第1ポリアルキレンオキサイドを添加しなかったこと以外は、実施例21と同様にしてスラリーY14を調製した。
得られたスラリーY14に対して、実施例21と同様に噴霧乾燥、焼成および粉砕処理を行って、乾燥粉末B2を得た。乾燥粉末B2のレーザー回折式粒度分布装置(マイクロトラック・ベル(株)製、MT-3300EX II)により測定された粒径D50は、2.3μmであった。
[比較例15]
第1ポリアルキレンオキサイドを添加しなかったこと以外は、実施例22と同様にしてスラリーY15を調製した。
得られたスラリーY15に対して、実施例22と同様に噴霧乾燥、焼成および粉砕処理を行って、乾燥粉末B3を得た。乾燥粉末B3のレーザー回折式粒度分布装置(マイクロトラック・ベル(株)製、MT-3300EX II)により測定された粒径D50は、1.0μmであった。
[比較例16]
第1ポリアルキレンオキサイドを添加しなかったこと以外は、実施例23と同様にしてスラリーY16を調製した。
得られたスラリーY16に対して、実施例23と同様に噴霧乾燥、焼成および粉砕処理を行って、乾燥粉末B4を得た。乾燥粉末B4のレーザー回折式粒度分布装置(マイクロトラック・ベル(株)製、MT-3300EX II)により測定された粒径D50は、1.3μmであった。
[比較例17]
第1ポリアルキレンオキサイドを添加しなかったこと以外は、実施例24と同様にしてスラリーY17を調製した。
得られたスラリーY17に対して、実施例24と同様に噴霧乾燥、焼成および粉砕処理を行って、乾燥粉末B5を得た。乾燥粉末B5のレーザー回折式粒度分布装置(マイクロトラック・ベル(株)製、MT-3300EX II)により測定された粒径D50は、3.5μmであった。
[評価]
(1)スラリーの粘度測定
スラリーX20〜X24、Y13〜Y17について、上記と同様にして、No.3ローターを用いて各スラリーの粘度を測定した。結果を表3に示す。
(2)沈殿抑制効果
スラリーX20〜X24、Y13〜Y17について、上記と同様にして沈殿の高さを測定し、評価した。結果を表3に示す。
(3)A/B比の標準偏差
乾燥粉末A1〜A5、B1〜B5について、以下のようにして10スポットにおけるA/B比の標準偏差を求めた。結果を表4に示す。
乾燥粉末をSEMを用いて倍率3,000倍で観察して、観察視野を決定した。この観察視野内から無作為に10スポット抽出し、エネルギー分散型X線検出器(オックスフォード社製、INCA X−sight)を用いて、加速電圧15kV、プロセスタイム 5の条件でAサイト元素およびBサイト元素のモル濃度をそれぞれ測定した。測定されたAサイト元素の総モル濃度MをBサイトの総モル濃度Mで除して、各スポットにおけるA/B比を求めた。最後に、この10スポットのA/B比の標準偏差を求めた。
(4)密着性
乾燥粉末A1〜A5、B1〜B5を用いて、以下のようにして密着性を評価した。結果を表4に示す。
(i)空気極用ペーストの調製
プラスチック製軟膏容器(馬野化学容器(株)製、UG軟膏容器、容量24mL)に、乾燥粉末2.5g、エチルセルロース(キシダ化学、商品名「エチルセルロース 45mPa・s」)2.25g、および、ターピネオール(関東化学(株)製、α−テルピネオール)0.25gを秤量した。上記軟膏容器を自転・公転ミキサー((株)シンキー製、あわとり練太郎、ARE−250)に設置し、回転数2000rpmで3分間混練して、空気極用ペーストを得た。
(ii)中間層用ペーストの調製
プラスチック製軟膏容器(馬野化学容器(株)製UG軟膏容器、容量24mL)に、ガドリニウムドープセリア(シグマアルドリッチ製、Gd0.1Ce0.91.95)2.5g、エチルセルロース(キシダ化学、商品名「エチルセルロース 45mPa・s」)2.25g、および、ターピネオール(関東化学(株)製、α−テルピネオール)0.25gを秤量した。上記軟膏容器を自転・公転ミキサー((株)シンキー製、あわとり練太郎、ARE−250)に設置し、回転数2000rpmで3分間混練して、中間層用ペーストを得た。
(iii)電解質基板の作製
イットリア安定化ジルコニウム(東ソー(株)製、TZ−8Y)2gを直径20mmの丸形ダイスに秤量した。上記丸形ダイスを両軸加圧成形機に設置し、圧力100MPaで1分間成形して、円柱状の成形体を得た。得られた成形体を、大気雰囲気および1400℃の条件下、電気炉内で5時間焼成して、電解質基板を得た。
(iv)中間層の形成
スクリーンマスク(SUS、300メッシュ、直径9mm)を用いて、作製された電解質基板上に中間層用ペーストを塗布し、室温で10分間静置した。その後、中間層用ペーストが塗布された電解質基板を、110℃の条件下、乾燥機内で10分間乾燥した。続いて、上記基板を、大気雰囲気および1200℃の条件下、電気炉内で2時間焼成した。中間層用ペーストは電解質基板の表面に層状に焼き付けられて、中間層と電解質基板との第1積層体が得られた。
(v)空気極の形成
スクリーンマスク(SUS、300メッシュ、直径9mm)を用いて、作製された第1積層体に空気極用ペーストを塗布し、室温で10分間静置した。その後、空気極用ペーストが塗布された第1積層体を、110℃の条件下、乾燥機内で10分間乾燥した。続いて、上記第1積層体を、大気雰囲気および下記温度の条件下、電気炉内で2時間焼成した。空気極用ペーストは中間層の表面に層状に焼き付けられて、空気極と中間層と電解質基板とを備える第2積層体が得られた。乾燥粉体A1およびB1(LSCF)を用いた場合の焼成温度は、900℃とした。乾燥粉体A2およびB2(LSC)を用いた場合、乾燥粉体A3およびB3(LSM)を用いた場合、および、乾燥粉体A4およびB4(LNF)を用いた場合の焼成温度は、1000℃とした。乾燥粉体A5およびB5(LSCM)を用いた場合の焼成温度は、950℃とした。
(vi)密着性の評価
得られた第2積層体の空気極に市販のセロハン粘着テープを貼り付けた。上記粘着テープを空気極の表面に対して垂直に引っ張って、空気極の表面から剥離した。剥離されたテープに、空気極が付着しているか否かを目視により評価した。テープへの空気極の付着が、空気極のテープが張り付けられている面積の5%以下である場合、密着性が良好であると評価した。テープへの空気極の付着が、空気極のテープが張り付けられている面積の5%を超える場合、密着性が不良であると評価した。結果を表4に示す。
Figure 0006841385
Figure 0006841385
[評価結果]
表3から明らかなように、第1ポリアルキレンオキサイドを適量添加したスラリーX20〜X24では、沈殿物の高さがいずれも3mm以下であるか、柔らかい沈殿物が生成されていた。特に、X21〜X24では、スラリーの粘度も低く抑えられており、作業性にも優れていた。
表4より、第1ポリアルキレンオキサイドを添加して調製されたスラリーから作製された金属複合酸化物A1〜A5は、A/B比の標準偏差が0.10以下であった。さらに、A/B比の最大値と最小値との差が0.30以下であった。このことから、金属複合酸化物A1〜A5は、所望の組成を有していることが示唆された。さらに、これら金属複合酸化物A1〜A5を用いて作成された空気極は、他層との密着性に優れていた。
本発明に係る製造方法は、所望の組成を有する金属複合酸化物が得られるため、様々な金属複合酸化物の製造に好適である。
本発明に係る金属複合酸化物は所望の組成を有する。金属複合酸化物を含む電極は、他層との密着性に優れるため、固体酸化物形燃料電池の電極用の材料として好適である。
本発明を現時点での好ましい実施態様に関して説明したが、そのような開示を限定的に解釈してはならない。種々の変形および改変は、上記開示を読むことによって本発明に属する技術分野における当業者には間違いなく明らかになるであろう。したがって、添付の請求の範囲は、本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、すべての変形および改変を包含する、と解釈されるべきものである。

Claims (11)

  1. 粉体状の複数種の金属化合物と、分散媒と、分散剤と、粘度平均分子量が150,000以上であるポリアルキレンオキサイドと、を混合し、スラリーを調製する工程と、
    前記スラリー中の前記分散媒を除去した後、前記ポリアルキレンオキサイドが残存している状態の前記複数種の金属化合物を1000℃以上で焼成する工程と、を備え
    前記ポリアルキレンオキサイドの添加量は、前記分散媒100質量部に対して0.1質量部以上、5質量部以下であり、
    前記複数種の金属化合物の平均粒子径は、それぞれ0.5μm以上、50μm以下であり、
    前記複数種の金属化合物は、ランタンおよびサマリウムの少なくとも一種を含む金属化合物と、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウムよりなる群から選択される少なくとも一種を含む金属化合物と、マンガン、鉄、コバルトおよびニッケルよりなる群から選択される少なくとも一種を含む金属化合物とを、少なくとも含む、金属複合酸化物の製造方法。
  2. B型粘度計を用いて、温度23℃〜27℃、回転数60rpmの条件で測定される前記スラリーの粘度は、10mPa・s以上、2000mPa・s以下である、請求項1に記載の金属複合酸化物の製造方法。
  3. 前記ポリアルキレンオキサイドの粘度平均分子量は、2,200,000以下である、請求項1または2に記載の金属複合酸化物の製造方法。
  4. 前記ポリアルキレンオキサイドは、ポリエチレンオキサイドである、請求項1〜のいずれか一項に記載の金属複合酸化物の製造方法。
  5. 前記分散剤はアニオン性である、請求項1〜のいずれか一項に記載の金属複合酸化物の製造方法。
  6. 前記分散剤の添加量は、前記複数種の金属化合物の合計100質量部に対して0.5質量部以上、4質量部以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載の金属複合酸化物の製造方法。
  7. 前記複数種の金属化合物の合計量は、前記分散媒100質量部に対して100質量部以上、170質量部以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載の金属複合酸化物の製造方法。
  8. 前記金属複合酸化物は、粉体であり、かつ下記一般式:
    A11−xA2BO3−δ
    (ただし、元素A1は、LaおよびSmよりなる群から選択される少なくとも一種であり、元素A2は、Ca、SrおよびBaよりなる群から選択される少なくとも一種であり、元素Bは、Mn、Fe、CoおよびNiよりなる群から選択される少なくとも一種であり、0<x<1、δは酸素欠損量である。)
    で表され、ペロブスカイト型の結晶構造を有する、請求項1〜のいずれか一項に記載の金属複合酸化物の製造方法。
  9. 下記一般式:
    A11−xA2BO3−δ
    (ただし、元素A1は、LaおよびSmよりなる群から選択される少なくとも一種であり、元素A2は、Ca、SrおよびBaよりなる群から選択される少なくとも一種であり、元素Bは、Mn、Fe、CoおよびNiよりなる群から選択される少なくとも一種であり、0<x<1、δは酸素欠損量である。)
    で表され、ペロブスカイト型の結晶構造を有する金属複合酸化物の粉体であって、
    複数の前記金属複合酸化物の粒子を含む前記粉体に対し、任意の10スポットをエネルギー分散型X線検出器で分析して得られる前記元素A1および前記元素A2の合計のモル濃度Mを前記元素Bのモル濃度Mで除した値の標準偏差は、0.1以下である、金属複合酸化物の粉体。
  10. 前記モル濃度Mを前記モル濃度Mで除した値の最大値と最小値の差は、0.3以下である、請求項に記載の金属複合酸化物の粉体。
  11. 請求項または10に記載の金属複合酸化物を含む、固体酸化物形燃料電池用電極。
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