JP6840255B2 - ガスバリアフィルム - Google Patents

ガスバリアフィルム Download PDF

Info

Publication number
JP6840255B2
JP6840255B2 JP2019544427A JP2019544427A JP6840255B2 JP 6840255 B2 JP6840255 B2 JP 6840255B2 JP 2019544427 A JP2019544427 A JP 2019544427A JP 2019544427 A JP2019544427 A JP 2019544427A JP 6840255 B2 JP6840255 B2 JP 6840255B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
inorganic layer
gas barrier
inorganic
barrier film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019544427A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2019065020A1 (ja
Inventor
望月 佳彦
佳彦 望月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Publication of JPWO2019065020A1 publication Critical patent/JPWO2019065020A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6840255B2 publication Critical patent/JP6840255B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B9/00Layered products comprising a layer of a particular substance not covered by groups B32B11/00 - B32B29/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C16/00Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
    • C23C16/22Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the deposition of inorganic material, other than metallic material
    • C23C16/30Deposition of compounds, mixtures or solid solutions, e.g. borides, carbides, nitrides
    • C23C16/42Silicides

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Description

本発明は、耐屈曲性および透明性に優れるガスバリアフィルムに関する。
太陽電池、有機エレクトロルミネッセンス素子、および、量子ドットを用いる照明装置など、水分および/または酸素等によって劣化する素子等を保護するために、ガスバリアフィルムが用いられている。
また、高いガスバリア性を有するガスバリアフィルムとして、ガスバリア層として窒化ケイ素、酸化ケイ素、および、酸化アルミニウム等の無機層を形成したガスバリアフィルムが知られている。
例えば、特許文献1には、有機材料からなる表面を有する基板と、基板上に形成された窒化ケイ素を主成分とする無機層(無機膜)とを有し、無機層は、N/Siの組成比が1〜1.35で、膜密度が2.1〜2.4g/cm2で、厚さが10〜60nmであり、基板と無機層との界面に、基板(有機材料)に由来する成分と、無機層に由来する成分とを含有する厚さ5〜40nmの混合層を有するガスバリアフィルムが記載されている。
また、特許文献2には、基材フィルムおよび無機層を有するガスバリアフィルムであって、無機層は、Si、N、HおよびOを含有し、厚さ方向の中央で、SiとNとHとOとの比が均一であり、かつ、下記の式で示されるO比率が10%以下である均一領域を5nm以上、有し、さらに、無機層の少なくとも一方の界面に接する領域が、O比率が均一領域側から界面方向に向かって増加しており、O比率の単位厚さ当たりの変化量が2〜8%/nmである酸素含有領域である、ガスバリアフィルムが記載されている。
O比率[%]=(Oの数/Si、NおよびOの総数)×100
特開2013−203050号公報 特開2015−182274号公報
特許文献1および2に示されるような、ガスバリア層として無機層を有するガスバリアフィルムは、ガスバリア層として樹脂等からなる有機層を有するガスバリアフィルムに比して、非常に高いガスバリア性を発現する。
ここで、ガスバリアフィルムの耐屈曲性および透明性の点では、無機層の厚さは薄い方が有利である。また、無機層が薄い方が、生産性の点でも、有利である。
ところが、本発明者の検討によれば、無機層を薄膜化すると、十分なガスバリア性を得られない場合があり、さらに、ガスバリアフィルムの高温高湿耐性が不足してしまうという問題が生じてしまう。
本発明の目的は、このような問題点を解決することにあり、耐屈曲性、透明性および生産性等に優れ、さらに、十分なガスバリア性および高温高湿耐性を有するガスバリアフィルムを提供することにある。
本発明は、以下の構成によって課題を解決する。
[1] 窒化ケイ素を含有し、厚さが2〜15nmである無機層と、無機層の成分および無機層の形成面になる層の成分を含有し、厚さが2〜25nmである混合層との組み合わせを、少なくとも1組、有し、無機層のN/Si原子比が0.7〜0.97であるガスバリアフィルム。
[2] 混合層のN/Si原子比が0.2〜0.85である、[1]に記載のガスバリアフィルム。
[3] 混合層のN/Si原子比が、無機層のN/Si原子比より低い、[1]または[2]に記載のガスバリアフィルム。
[4] 混合層のN/Si原子比と、無機層のN/Si原子比との差が0.05〜0.5である、[3]に記載のガスバリアフィルム。
[5] 無機層と、無機層の下地となる有機層との組み合わせを、1組以上、有し、無機層と有機層との間に、混合層が存在する、[1]〜[4]のいずれかに記載のガスバリアフィルム。
本発明によれば、耐屈曲性、透明性および生産性等に優れ、さらに、十分なガスバリア性および高温高湿耐性も有するガスバリアフィルムが提供される。
本発明のガスバリアフィルムの一例を示す概念図である。 本発明のガスバリアフィルムの別の例を示す概念図である。 本発明のガスバリアフィルムの別の例を示す概念図である。 本発明のガスバリアフィルムの一例の組成比を示すグラフである。 本発明のガスバリアフィルムを製造するための有機成膜装置の一例の概念図である。 本発明のガスバリアフィルムを製造するための無機成膜装置の一例の概念図である。
以下、本発明のガスバリアフィルムの実施形態について、図面に基づいて説明する。
(ガスバリアフィルム)
図1に、本発明のガスバリアフィルムの一例を概念的に示す。
図1は、本発明のガスバリアフィルムを主面の面方向から見た概念図である。主面とは、シート状物(フィルム、板状物)の最大面である。
図1に示すガスバリアフィルム10は、支持体12と、下地有機層14と、混合層16と、無機層18と、を有して構成される。
本発明のガスバリアフィルム10において、無機層18は、窒化ケイ素を含有する層である。また、混合層16は、無機層18の成分と、無機層18の形成面になる層の成分とを含有する層である。無機層18の形成面になる層の成分は、無機層18の成分とは異なる成分であることが好ましく、支持体12の成分、または、下地有機層14の成分であることがより好ましい。図1に示すガスバリアフィルム10において、無機層18は、下地有機層14の表面に形成される。従って、混合層16は、無機層18の成分と、下地有機層14の成分とを含む。また、本発明のガスバリアフィルム10において、無機層18は、厚さが2〜15nmで、N/Si原子比が0.7〜0.97であり、かつ、混合層16の厚さが2〜25nmである。
以下の説明では、ガスバリアフィルム10の支持体12側を『下』、支持体12とは逆側を『上』とも言う。
なお、図1に示すガスバリアフィルム10は、好ましい態様として、無機層18の下地層となる下地有機層14を有し、下地有機層14と無機層18との組み合わせを、1組、有する、支持体12・下地有機層14・混合層16・無機層18の層構成を有するものである。しかしながら、本発明のガスバリアフィルムは、この層構成に限定はされず、各種の層構成が利用可能である。
例えば、本発明のガスバリアフィルムは、図2に示すガスバリアフィルム20のように、下地有機層14を設けず、支持体12に、直接、無機層18を形成した、支持体12・混合層24・無機層18の層構成を有するものであってもよい。この構成においては、混合層24は、無機層18の成分と、支持体12の成分とを含む。
あるいは、本発明のガスバリアフィルムは、図3に示すガスバリアフィルム28のように、下地有機層14と無機層18との組み合わせを2組有する、支持体12・下地有機層14・混合層16・無機層18・下地有機層14・混合層16・無機層18の層構成を有するものでもよい。さらに、下地有機層14と無機層18との組み合わせを、3組以上、有する構成も、利用可能である。また、図2に示す、支持体12に、直接、無機層18を形成したガスバリアフィルム20に、さらに、下地有機層14と無機層18との組み合わせを、1組以上、積層してもよい。
さらに、本発明のガスバリアフィルムは、最上層すなわち最も支持体12と離間する無機層18の上に、無機層18を保護するための保護有機層を有してもよい。
なお、本発明のガスバリアフィルムにおいて、無機層18を2層以上有する場合には、厚さ2〜15nm、および、N/Si原子比0.7〜0.97の少なくとも一方を満たさない無機層18、および/または、厚さ2〜25nmを満たさない混合層16が、存在してもよい。さらに、本発明のガスバリアフィルムにおいて、無機層18を2層以上有する場合には、無機層18と無機層18の形成面になる層との間に、混合層を有さない組み合わせが存在してもよい。
すなわち、本発明のガスバリアフィルムは、厚さ2〜15nm、N/Si原子比0.7〜0.97の無機層18と、無機層18の形成面となる層との間に形成された、厚さ2〜25nmの混合層16との組み合わせを、1組以上、有すればよい。
しかしながら、本発明のガスバリアフィルムにおいては、2層以上の無機層18を有する場合であっても、全ての無機層18と無機層18の形成面になる層との間に混合層16を有し、かつ、全ての無機層18および混合層16が、上述した厚さおよび原子比の条件を満たすのが好ましい。
<支持体>
支持体12は、各種のガスバリアフィルムおよび各種の積層型の機能性フィルム等において支持体として利用される、公知のシート状物(フィルム、板状物)を用いることができる。
支持体12の材料には、制限はなく、下地有機層14および無機層18を形成可能であれば、各種の材料が利用可能である。支持体12の材料としては、好ましくは、各種の樹脂材料が例示される。
支持体12の材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリトニトリル(PAN)、ポリイミド(PI)、透明ポリイミド、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、シクロオレフィン共重合体(COC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、トリアセチルセルロース(TAC)、および、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等が挙げられる。
支持体12の厚さは、用途および材料等に応じて、適宜、設定できる。
支持体12の厚さには、制限はないが、ガスバリアフィルム10の機械的強度を十分に確保できる、可撓性(フレキシブル性)の良好なガスバリアフィルム10が得られる、ガスバリアフィルム10の軽量化および薄膜化を図れる、可撓性の良好なガスバリアフィルム10が得られる等の点で、5〜150μmが好ましく、10〜125μmがより好ましい。
<下地有機層>
ガスバリアフィルム10において、支持体12の一方の表面には、下地有機層14が形成される。
下地有機層14は、例えば、モノマー、ダイマーおよびオリゴマー等を重合(架橋、硬化)した有機化合物からなる層である。前述のように、下地有機層14は、好ましい態様として設けられるものである。
無機層18の下層となる下地有機層14は、無機層18を適正に形成するための下地となる層である。
支持体12の表面に形成される下地有機層14は、支持体12の表面の凹凸および表面に付着する異物等を包埋して、無機層18の形成面を適正にできる。従って、支持体12の表面に、このような下地有機層14を有することにより、主にガスバリア性を発現する無機層18を、適正に形成することが可能になる。
なお、前述のように、本発明のガスバリアフィルムは、無機層18と下地有機層14との組み合わせを、複数組、有してもよい。この際には、2層目以降の下地有機層14は、無機層18の上に形成されるが、この構成においても、無機層18の下層(無機層18の形成面)となる下地有機層14は、同様の作用を発現する。
下地有機層14は、例えば、有機化合物(モノマー、ダイマー、トリマー、オリゴマー、および、ポリマー等)を含有する、有機層形成用組成物を硬化して形成される。有機層形成用組成物は、有機化合物を1種のみ含んでもよく、2種以上含んでもよい。
下地有機層14は、例えば、熱可塑性樹脂および有機ケイ素化合物等を含有する。熱可塑性樹脂は、例えば、ポリエステル、(メタ)アクリル樹脂、メタクリル酸−マレイン酸共重合体、ポリスチレン、透明フッ素樹脂、ポリイミド、フッ素化ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、セルロースアシレート、ポリウレタン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、脂環式ポリオレフィン、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、フルオレン環変性ポリカーボネート、脂環変性ポリカーボネート、フルオレン環変性ポリエステル、および、アクリル化合物等が挙げられる。有機ケイ素化合物は、例えば、ポリシロキサンが挙げられる。
下地有機層14は、強度が優れる観点と、ガラス転移温度の観点とから、好ましくは、ラジカル硬化性化合物および/またはエーテル基を有するカチオン硬化性化合物の重合物を含む。
下地有機層14は、強度およびガラス転移温度の観点から、より好ましくは、(メタ)アクリレートのモノマー、オリゴマー等の重合体を主成分とする(メタ)アクリル樹脂を含む。
下地有機層14は、さらに好ましくは、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート(DPGDA)、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート(TMPTA)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(DPHA)などの、2官能以上の(メタ)アクリレートのモノマー、ダイマーおよびオリゴマー等の重合体を主成分とする(メタ)アクリル樹脂を含み、さらに好ましくは、3官能以上の(メタ)アクリレートのモノマー、ダイマーおよびオリゴマー等の重合体を主成分とする(メタ)アクリル樹脂を含む。また、これらの(メタ)アクリル樹脂を、複数用いてもよい。なお、主成分とは、含有する成分のうち、最も含有質量比が大きい成分をいう。
有機層形成用組成物は、有機化合物に加え、好ましくは、有機溶剤、界面活性剤、および、シランカップリング剤などを含む。
下地有機層14が複数設けられる場合、すなわち、下地有機層14と無機層18との組み合わせを複数組有する場合には、それぞれの下地有機層14の材料は、同じでも異なってもよい。
下地有機層14の厚さには、制限はなく、有機層形成用組成物に含まれる成分および用いられる支持体12等に応じて、適宜、設定できる。
下地有機層14の厚さは、0.1〜5μmが好ましく、0.2〜3μmがより好ましい。下地有機層14の厚さを0.1μm以上とすることにより、支持体12の表面の凹凸および表面に付着した異物等を包埋して、下地有機層14の表面を平坦化できる等の点で好ましい。下地有機層14の厚さを5μm以下とすることにより、下地有機層14のクラックを防止できる、ガスバリアフィルム10の可撓性を高くできる、ガスバリアフィルム10の薄膜化および軽量化を図れる等の点で好ましい。
下地有機層14が複数設けられる場合、すなわち、無機層18と下地有機層14との組み合わせを複数組有する場合には、各下地有機層14の厚さは同じでも異なってもよい。
下地有機層14は、材料に応じた公知の方法で形成できる。
例えば、下地有機層14は、前述の有機層形成用組成物を塗布して、有機層形成用組成物を乾燥させる、塗布法で形成できる。塗布法による下地有機層14の形成では、必要に応じて、さらに、乾燥した有機層形成用組成物に、紫外線を照射することにより、有機層形成用組成物中の有機化合物を重合(架橋)させる。
下地有機層14は、ロール・トゥ・ロールによって形成するのが好ましい。以下の説明では、『ロール・トゥ・ロール』を『RtoR』とも言う。
周知のように、RtoRとは、長尺なシート状物を巻回してなるロールから、シート状物を送り出し、長尺なシートを長手方向に搬送しつつ成膜を行い、成膜済のシート状物をロール状に巻回する製造方法である。RtoRを利用することで、高い生産性と生産効率が得られる。
なお、本発明のガスバリアフィルムは、最上層の無機層18(最も支持体12と離間する無機層18)の表面に、無機層18を保護するための保護有機層を有してもよい。
このような保護有機層を有する場合、材料、厚さ、および、形成方法等は、下地有機層14と同様でよい。
<無機層および混合層>
下地有機層14の表面には、無機層18が形成される。また、本発明のガスバリアフィルム10においては、下地有機層14と無機層18との間には、下地有機層14の成分と、無機層18の成分とを含有する、混合層16が形成される。
なお、無機層18は、支持体12の表面に形成されてもよいのは、前述のとおりであり、この際には、混合層24は、支持体12の成分と、無機層18の成分とを含む(図2参照)。
本発明のガスバリアフィルム10において、無機層18は、窒化ケイ素を含む層であり、好ましくは窒化ケイ素を主成分とする層であり、より好ましくは窒化ケイ素からなる層である。
従って、無機層18は、窒化ケイ素以外にも、酸化窒化ケイ素、水素化窒化ケイ素、水素化酸化窒化ケイ素および酸化ケイ素などの副生物、ならびに、シランガス、アンモニアガスおよび水素ガスなどの原料ガスに由来する成分等、不可避的に含まれる各種の成分を含有してもよい。
本発明のガスバリアフィルム10において、無機層18は、厚さが2〜15nmであり、N/Si原子比が0.7〜0.97である。
なお、前述のように、無機層18が、複数層、設けられる場合には、各無機層18の厚さは、同じでも異なってもよい。
無機層18は、材料に応じた公知の方法で形成できる。
例えば、CCP(Capacitively Coupled Plasma)−CVD(Chemical Vapor Deposition)およびICP(Inductively Coupled Plasm)−CVD等のプラズマCVD、ならびに、原子層堆積法(ALD(Atomic Layer Deposition))等が利用可能である。
なお、無機層18も、RtoRで形成するのが好ましい。
ガスバリアフィルム10において、無機層18と、無機層18の形成面になる下地有機層14との間には、混合層16を有する。
混合層16は、例えば、プラズマCVDによって無機層18を形成する際に、プラズマによって下地有機層14(無機層18の形成面となる層)の表面がエッチングされることで形成される層である。従って、混合層16は、無機層18の成分と下地有機層14の成分とを含有する。言い換えると、混合層16は、下地有機層14に由来する成分と、無機層18に由来する成分とが、混合された層である。
ここで、本発明のガスバリアフィルム10は、無機層18の厚さは2〜15nmで、無機層18のN/Si原子比(N/Siの原子比)は0.7〜0.97であり、混合層16の厚さは2〜25nmである。
本発明のガスバリアフィルムは、このような構成を有することにより、耐屈曲性、透明性および生産性等に優れ、さらに、十分なガスバリア性および高温高湿耐性を有するガスバリアフィルムを実現している。
特許文献1および2にも示されるように、高性能なガスバリアフィルムとして、無機層をガスバリア層として有するガスバリアフィルムが知られている。中でも、ガスバリア層として窒化ケイ素層を有するガスバリアフィルムは、高いガスバリア性を発現する。
ここで、無機層を有するガスバリアフィルムでは、無機層が薄い方が、折り曲げた際の無機層の破壊を防止でき、すなわち、耐屈曲性(可撓性)に優れる。また、ガスバリアフィルムは、無機層を薄くした方が、透明性等の光学特性の点でも有利である。さらに、無機層を薄くすることで、ガスバリアフィルムの生産性も向上できる。
ところが、本発明者の検討によれば、窒化ケイ素を含有する無機層を薄くすると、十分なガスバリア性を得るのが困難になり、さらに、高温高湿耐性も低くなってしまうという問題が生じる。
無機層は、CCP−CVD等のプラズマCVDによって形成(成膜)する。また、無機層の形成面は、有機化合物である下地有機層(または樹脂製の支持体)である。前述のように、このような下地有機層(有機化合物を含む層)にプラズマCVDによって無機層を形成すると、無機層の成膜条件によっては、プラズマによって下地有機層がエッチングされて、無機層の成分と下地有機層の成分とを含有する混合層が形成され、その上に無機層が形成される。すなわち、無機層の形成面が、エッチングによって、粗くなる。
ここで、無機層が十分な厚さを有する場合には、無機層の形成面が、多少、粗くなっても、混合層を全面的に覆って無機層を形成できるため、隙間なく全面的に形成された無機層によって、十分なガスバリア性を得ることができる。
ところが、無機層を薄くした場合には、無機層が混合層を全面的に覆うことができず、無機層の非形成部から水分が侵入してしまうため、十分なガスバリア性が得られない。
さらに、本発明者の検討によれば、窒化ケイ素を含有する無機層を高温高湿環境に曝すと、無機層中に残存するNH2基などがOH基などに置き換わる等、無機層の酸化が進行し、膜の密度が低下する。
無機層(窒化ケイ素層)が十分な厚さを有する場合には、無機層の酸化が進行しても、十分なガスバリア性を保つことができる。しかしながら、無機層を薄くした場合には、高温高湿環境に曝すと、短時間で、無機層全体が、窒化ケイ素よりも密度が低い酸化ケイ素のようになってしまい、ガスバリア性が大幅に低下してしまう。
本発明者は、窒化ケイ素層を含有する無機層18を薄くした場合に生じる、このような問題点を解決すべく、鋭意、検討を重ねた。
その結果、無機層18が含有する窒素の量を低減すること、すなわち、N/Si原子比を下げることで、無機層18を薄くした場合でも、ガスバリア性および高温高湿耐性に優れるガスバリアフィルム10を得られることを見出した。
本発明者の検討によれば、プラズマ中の窒素ラジカルは、窒化ケイ素の成膜に寄与するとともに、下地有機層14の炭素とも反応して、下地有機層14(無機層18の形成面)をエッチングする。
無機層18中の窒素を低減(N/Si原子比を低減)すること、すなわち、プラズマ中の窒素ラジカルを低減することで、下地有機層14の過度なエッチングを抑制できる。その結果、混合層16の荒れすなわち無機層18の成膜面の荒れを抑制することができるので、無機層18を薄くしても、混合層16の表面全面を覆って、適正な無機層18を形成できる。特に、混合層24の窒素量もさらに低減(N/Si原子比を低減)することで、この効果を、より好適に得ることができる。
本発明者の検討によれば、無機層18中の窒素を低減する、すなわち、無機層18中のN/Si原子比を低減することで、高温高湿環境における上述の無機層18の酸化を進みにくくできる。
その結果、無機層18を薄くしても、十分な高温高湿耐性を有するガスバリアフィルム10を得ることができる。
前述のように、本発明のガスバリアフィルム10において、無機層18の厚さは、2〜15nmである。無機層18の厚さは、3〜13nmが好ましく、5〜12nmがより好ましい。
無機層18が2nm以上の厚さを有すると、十分なガスバリア性を有するガスバリアフィルム10が得られる。
無機層18が15nm未満の厚さを有すると、ガスバリアフィルム10の透明性が高く、耐屈曲性に優れるガスバリアフィルム10が得られる。
また、無機層18は、N/Si原子比(原子比率)が0.7〜0.97である。無機層18のN/Si原子比は、0.75〜0.95が好ましく、0.8〜0.93がより好ましい。
無機層18が0.7以上のN/Si原子比を有すると、ガスバリアフィルム10の透明性に優れる。
無機層18が0.97以下のN/Si原子比を有すると、十分なガスバリア性および高温高湿耐性を有するガスバリアフィルム10を得られる。
無機層18の密度(膜密度)には制限はないが、2.1〜2.5g/cm2が好ましく、2.12〜2.45g/cm2がより好ましく、2.14〜2.4g/cm2がさらに好ましい。
無機層18の密度を2.1g/cm2以上とすることにより、高いガスバリア性を有するガスバリアフィルム10が得られる、および、高い高温高湿耐性を有するガスバリアフィルム10が得られる等の点で好ましい。
無機層18の密度を2.5g/cm2以下とすることにより、膜応力等に起因する無機層18の損傷を防止でき高いガスバリア性を有するガスバリアフィルム10が得られる等の点で好ましい。
なお、無機層18の密度は、XRR(X線反射率法(X-Ray Reflectometry))によって測定すればよい。XRR測定結果からの密度の計算は、ソフトを用いたシミュレーションによって行うものでもよい。XRR測定は、例えば、リガク社製のATXを用いて行えばよい。また、シミュレーションは、例えば、リガク社製の解析ソフトGXRRを用いて行えばよい。
本発明のガスバリアフィルム10において、混合層16(24)の厚さは、2〜25nmである。混合層16の厚さは、4〜22nmが好ましく、5〜20nmがより好ましい。
混合層16の厚さが2nm未満では、無機層18と下地有機層14、あるいは、無機層18と支持体12とが剥離しやすくなり、十分な耐屈曲性が確保できない等の不都合を生じる。
混合層16の厚さが25nmを超えると、無機層18の形成面の表面粗さが大きくなるため、無機層18を適正に形成できず十分なガスバリア性を有するガスバリアフィルム10が得られない、および、混合層16による光の吸収が大きくなり透明性が低下する等の不都合を生じる。
本発明のガスバリアフィルム10において、混合層16におけるN/Si原子比には制限はないが、0.2〜0.85が好ましく、0.3〜0.82がより好ましく、0.4〜0.8がさらに好ましい。本発明においては、混合層16におけるN/Si原子比(=窒素含有量)、すなわち、混合層16の形成時におけるプラズマ中の窒素ラジカルも、より低減するのが好ましい。
混合層16におけるN/Si原子比を0.2以上とすることにより、混合層16による光の吸収を抑制し透明性に優れたガスバリアフィルム10が得られる等の点で好ましい。
混合層16におけるN/Si原子比を0.85以下とすることにより、混合層16が過度に粗くなることを抑制して適正な無機層18を形成できるため高いガスバリア性を有するガスバリアフィルム10が得られる等の点で好ましい。
ここで、混合層16のN/Si原子比は、無機層18のN/Si原子比よりも低いのが好ましい。すなわち、混合層16は、無機層18よりも、より、ケイ素に対する窒素の量が少ないのが好ましい。
特に、混合層16のN/Si原子比が、無機層18のN/Si原子比よりも0.05〜0.5、低いのが好ましく、0.1〜0.3、低いのがより好ましい。すなわち、本発明のガスバリアフィルム10は、『0.05≦(無機層18のN/Si原子比)−(混合層16のN/Si原子比)≦0.5』を満たすのが好ましい。
混合層16のN/Si原子比と無機層18のN/Si原子比との差を0.05以上とすることにより、混合層16の粗さを抑制して適正な無機層18を形成できるため高いガスバリア性を有するガスバリアフィルム10が得られる等の点で好ましい。
混合層16のN/Si原子比と無機層18のN/Si原子比との差を0.5以下とすることにより、ガスバリアフィルム10の透明性を向上できる等の点で好ましい。
<N/Si原子比の制御方法>
無機層18および混合層16におけるN/Si原子比、すなわち、窒素の含有量の制御方法としては、以下の方法が例示される。
まず、無機層18を形成する際における原料ガスの組成を調節することで、無機層18および混合層16におけるN/Si原子比を調節する方法が例示される。例えば、無機層18を、原料ガスとしてシランガス、アンモニアガス、および、水素ガスを用いるプラズマCVDで形成する際には、シランガスに対するアンモニアガスの量を調節することで、N/Si原子比を調節できる。例えば、アンモニアガスを減らすほど、N/Si原子比を低くできる。
無機層18を形成する際のプラズマ励起電力を調節することでも、無機層18および混合層16におけるN/Si原子比を調節できる。例えば、無機層18を形成する際のプラズマ励起電力を高くするほど、N/Si原子比が大きくなる。
無機層18を形成する際の温度調節によっても無機層18および混合層16におけるN/Si原子比を調節できる。例えば、無機層18を形成する際に、温度を高くするほど、無機層18および混合層16から窒素が抜け易くなり、N/Si原子比が低くなる。
なお、無機層18形成時における温度調節は、例えば、無機層18を形成する際における支持体12の温度調節で行えばよい。一例として、後述するように、ドラム102に支持体12を巻き掛けて、RtoRによって無機層18を形成する際には、ドラム102の温度を調節することで、支持体12の温度を調節すればよい。
さらに、無機層18の形成に先立ち、無機層18の形成面を水素プラズマで処理することでも、無機層18および混合層16におけるN/Si原子比を調節できる。具体的には、無機層18の形成面を水素プラズマで処理することで、無機層18および混合層16におけるN/Si原子比を低くできる。
水素プラズマは、非常に強い紫外線を発生する。そのため、無機層18の形成に先立ち、無機層18の形成面を水素プラズマで処理することにより、紫外線の照射によって無機層18の形成面の硬化を進行できる。これにより、無機層18を形成する際のプラズマによるエッチングを抑制できる。その結果、無機層18を形成する際における、混合層16等への窒素の混入を抑制して、無機層18および混合層16におけるN/Si原子比を低くできる。
この方法は、無機層18の形成面が、例えば、(メタ)アクリレート等の紫外線硬化性の有機化合物の硬化(重合)によって形成された、下地有機層14等である場合に、特に有効である。
(厚さ、および、N/Si原子比の測定方法)
本発明のガスバリアフィルム10において、無機層18および混合層16の厚さ、ならびに、無機層18および混合層16のN/Si原子比は、XPS(X線光電子分光法(X-ray Photoelectron Spectroscopy)を利用して測定すればよい。なお、XPSは、ESCA(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)とも呼ばれている。
XPSを用いる各層の厚さおよびN/Si原子比の測定では、一例として、まず、アルゴンイオンプラズマ等によるエッチングと、XPSによる測定とを交互に行って、厚さ方向の各位置における、ケイ素原子(Si)、窒素原子(N)、酸素原子(O)、および、炭素原子(C)の量を測定する。XPSによる厚さ方向の測定間隔は、エッチングレートおよび測定装置等に応じて、適宜、設定すればよい。
次いで、エッチングレートとエッチング時間とから、XPSによる測定を行った厚さ方向の位置を検出する。さらに、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子および炭素原子の合計を1(すなわち100%)として、図4に概念的に示すような、厚さ方向におけるケイ素原子、窒素原子、酸素原子および炭素原子の組成比(組成比のプロファイル)を検出する。
なお、XPSによる測定は、下地有機層14(無機層18の形成面となる層)も行うが、下地有機層14の領域において、XPSによる測定値が一定になったら、それ以上は、測定を行わなくてもよい。
図4に示す例は、図1に示すような、支持体12・下地有機層14・混合層16・無機層18の層構成を有するガスバリアフィルム10の一例における厚さ方向(膜厚)の各位置における各原子の含有率である。従って、0nmの位置は、無機層18の表面である。
ここで、窒化ケイ素層である無機層18には、酸素および炭素は存在しないが、厚さ0nm、および、その近傍では、酸素原子および炭素原子が検出されている。後述するが、ガスバリアフィルム10の製造においては、通常、無機層18を成膜した後に、無機層18に保護フィルムを積層して無機層18を保護し、使用時(測定時)に保護フィルムを剥離する。この剥離の際に、無機層18の表面には、保護フィルムの成分が転写される。厚さ0nm、および、その近傍で検出された酸素原子および炭素原子は、この保護フィルムから無機層18に転写された成分が検出されたものである。
次いで、ケイ素原子の組成比(量)における最大値および最小値を検出して、図4に示すように、その間を100%として、最大値を100%、最小値を0%とする。
ケイ素原子の組成比における最大値を100%および最小値を0%と設定したら、ケイ素原子の組成比が、最大値(100%)から10%低下した厚さ方向の位置を無機層18と混合層16との界面とし、ケイ素原子の組成比が、最小値(0%)から10%上昇した厚さ方向の位置を混合層16と下地有機層14との界面とする。
言い換えれば、ケイ素原子の組成比の最大値(100%)から最小値(0%)までの間を10等分して、ケイ素原子の組成比のプロファイルと上から1/10の位置(1段目)とが交差する厚さ方向の位置を、無機層18と混合層16との界面とし、ケイ素原子の組成比のプロファイルと下から1/10の位置(9段目)とが交差するの厚さ方向の位置を、混合層16と下地有機層14との界面とする。
このようにして、無機層18と混合層16との界面、および、混合層16と下地有機層14との界面を決定したら、無機層18の厚さ(表面(0nm)から界面まで)、および、混合層16の厚さ(界面から界面まで)を検出する。
さらに、検出した界面、および、厚さ方向の各位置におけるケイ素原子および窒素原子の組成比から、無機層18におけるN/Si原子比を検出し、あるいはさらに、混合層16におけるN/Si原子比を検出する。
本発明において、無機層18のN/Si原子比とは、無機層18の厚さ方向の各位置におけるN/Si原子比の平均値である。また、混合層16のN/Si原子比とは、混合層16の厚さ方向の各位置におけるN/Si原子比の平均値である。
従って、例えば、無機層18と混合層16との界面近傍等、無機層18は、厚さ方向において、部分的に、N/Si比が0.7〜0.97の範囲に入らない領域を有する場合もある。この点に関しては、混合層16も同様である。
前述のように、本発明のガスバリアフィルムにおいては、無機層18の上に、さらに下地有機層14を形成する場合があり(図3参照)、また、無機層18の上に保護有機層を形成する場合もある。
この際には、無機層18の上層の有機層を含めて、同様のXPSによる測定を行い、上層の有機層〜無機層18の領域において、ケイ素原子の組成比の最小値および最大値を検出し、先と同様に、この間を100%として、ケイ素原子の検出結果が最大値よりも10%低い厚さ方向の位置を、上層の有機層と無機層18との界面とすればよい。
無機層18および混合層16の厚さおよびN/Si原子比は、ガスバリアフィルム10において製品として使用される領域であれば、殆ど、変動は無い。
従って、上述のような、無機層18および混合層16の厚さおよびN/Si原子比の測定は、ガスバリアフィルム10の中央領域で行えばよい。例えば、ガスバリアフィルム10が、RtoRによって製造したものであれば、幅方向の中央80%の領域内で測定を行えばよい。また、ガスバリアフィルム10が、枚様式(カットシート)によって製造したものであれば、縦方向および横方向共に、長さの10%以上、内側の領域で測定を行えばよい。
好ましくは、中央領域の5点の位置で、上述のような無機層18および混合層16の厚さおよびN/Si原子比の測定を行い、その平均値を、ガスバリアフィルム10の無機層18および混合層16の厚さおよびN/Si原子比とする。
(ガスバリアフィルムの製造方法)
ガスバリアフィルム10は、好ましくはRtoRを利用して製造される。ガスバリアフィルム10の製造方法の一例を、図5および図6を用いて説明する。
図5は、有機成膜装置40を示す。
有機成膜装置40は、RtoRによって下地有機層14あるいはさらに保護有機層を形成する装置である。有機成膜装置40は、回転軸52と、搬送ローラ対54aおよび54bと、塗布部56と、乾燥部58と、光照射部60と、巻取り軸62と、回収ロール64と、供給ロール66とを備える。
以下、有機成膜装置40を用いて下地有機層14を形成する方法について説明する。
下地有機層14(保護有機層)は、長尺な支持体12を長手方向に搬送しつつ、有機層形成用組成物を塗布して形成される。
まず、長尺な支持体12を巻回してなるロール72が、回転軸52に装填される。次いで、支持体12は、ロール72から引き出されて、所定の搬送経路に挿通され、搬送される。搬送経路は、ロール72から順に搬送ローラ対54a、塗布部56、乾燥部58、光照射部60、および、搬送ローラ対54bを経て、巻取り軸62に至る経路である。
ロール72から引き出された支持体12は、長手方向に搬送されつつ、まず、塗布部56において、表面に有機層形成用組成物が塗布される。塗布部56における塗布方法は、例えば、ダイコート法、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、および、グラビアコート法が挙げられる。
次いで、有機層形成用組成物が塗布された支持体12は、乾燥部58によって加熱される。これにより、有機層形成用組成物を乾燥する。
乾燥部58は、表側(下地有機層14の形成面、図5において上側)から加熱して乾燥を行う乾燥部58aと、裏側(支持体12側)から加熱して乾燥を行う乾燥部58bとを有し、表側および裏側の両方から、加熱できる。
乾燥部58における加熱方法は、シート状物を加熱する公知の方法が利用可能である。例えば、乾燥部58aで温風乾燥を行い、乾燥部58bでヒートローラ(加熱機構を有するパスローラ)による乾燥を行ってもよい。
次いで、乾燥された有機層形成用組成物に、光照射部60によって紫外線等が照射される。これにより、有機化合物が重合(架橋)して、下地有機層14が形成される。有機化合物の重合は、必要に応じて窒素雰囲気等の不活性雰囲気で行ってもよい。
次いで、搬送ローラ対54bにおいて、供給ロール66から送り出した保護フィルムGaが下地有機層14の上に積層される。保護フィルムGaは、下地有機層14を保護する保護フィルムである。保護フィルムGaが積層された支持体12は、巻取り軸62で巻き取られ、ロール74とされる。
図6は、無機成膜装置80を示す。
無機成膜装置80は、RtoRによって無機層18を形成する装置である。
無機成膜装置80は、真空チャンバ82を有する。真空チャンバ82は、真空排気手段84を備える。真空排気手段84を駆動することにより、無機成膜装置80(真空チャンバ82)の内部圧力を調節できる。
真空チャンバ82内には、回転軸92と、パスローラ94a〜94cと、回収ロール98と、第1成膜ユニット100A、第2成膜ユニット100Bおよび第3成膜ユニット100Cと、ドラム102と、供給ロール104と、パスローラ106a〜106cと、巻取り軸108とを備える。
このような無機成膜装置80では、下地有機層14が形成された長尺な支持体12を長手方向に搬送しつつ、下地有機層14上に無機層18を形成する。
まず、ロール74が回転軸92に装填される。次いで、ロール74から引き出された支持体12が、パスローラ94a〜94c、ドラム102、パスローラ106a〜106cを経て、巻取り軸108に至る、所定の搬送経路に挿通される。
ロール74から引き出された支持体12は、パスローラ94a〜94cによって案内されてドラム102に巻き掛けられて所定の経路を搬送される。第1成膜ユニット100A、第2成膜ユニット100Bおよび第3成膜ユニット100Cの1以上によって無機層18が形成される。第1成膜ユニット100Aまたは第2成膜ユニット100Bによって、前述の水素プラズマによる下地有機層14の処理を行ってもよい。
なお、ドラム102は温度調節手段を内蔵しており、支持体12は、必要に応じて、ドラム102によって冷却または加熱されつつ、第1成膜ユニット100A、第2成膜ユニット100Bおよび第3成膜ユニット100Cの1以上によって処理される。前述のように、このような支持体12の温度調節を行うことで、混合層16および無機層18における、N/Si原子比を調節することが可能である。
さらに、ドラム102には、バイアス電力を供給できるように構成されている。
また、下地有機層14に保護フィルムGaが積層されている場合には、保護フィルムGaは下地有機層14から剥離され、回収ロール98で回収される。
第1成膜ユニット100A、第2成膜ユニット100Bおよび第3成膜ユニット100Cにおける成膜方法は、一例として、CCP−CVDである。従って、成膜条件を調節することで、プラズマによって下地有機層14をエッチングして、下地有機層14と無機層18との間に、混合層16が形成される。
第1成膜ユニット100A、第2成膜ユニット100Bおよび第3成膜ユニット100Cは、同じ構成を有するものであり、ドラム102と電極対を構成するシャワー電極114、高周波電源116、および、ガス供給手段118を有する。シャワー電極114は、ドラム102との対向面に原料ガスを供給するための開口を有する、プラズマCVDに用いられる公知のシャワー電極(シャワープレート)である。
高周波電源116は、シャワー電極114にプラズマ励起電力を供給するものであり、プラズマCVDに用いられる公知の高周波電源である。前述のように、シャワー電極114に供給するプラズマ励起電力の強度を調節することで、混合層16および無機層18における、N/Si原子比等の調節が可能である。
ガス供給手段118は、シャワー電極114に原料ガスを供給するものであり、プラズマCVDに用いられる公知のガス供給手段である。本発明のガスバリアフィルム10は、窒化ケイ素を含有する無機層18を有するものであり、原料ガスとしては、一例として、シランガス、アンモニアガスおよび水素ガスが例示される。前述のように、シランガスとアンモニアガスとの供給量を調節することで、混合層16および無機層18における、N/Si原子比等の調節が可能である。
なお、混合層16および無機層18の厚さは、プラズマ励起電力の調節、成膜時間の調節すなわち支持体12の搬送速度の調節、および、原料ガスの供給量の調節等、公知の方法で行えばよい。
3つの成膜ユニットを有する無機成膜装置80を用いることにより、混合層16および無機層18の厚さおよび/または組成を、高い自由度で調節することが可能になる。
例えば、第1成膜ユニット100Aと第3成膜ユニット100Cとを用いて無機層18を形成する。このように、複数の成膜ユニットを用いて無機層18を形成することにより、上流側の第1成膜ユニット100Aでは、主に、混合層16の形成を行い、下流側の第3成膜ユニット100Cでは、主に無機層18の形成を行うことで、混合層16の形成、および、無機層18の形成のそれぞれにおいて、独立して厚さおよび組成の調節を行うことが可能になる。
また、第1成膜ユニット100Aでは、成膜を行わずに下地有機層14の表面に水素プラズマによる処理を行い、第3成膜ユニット100Cによって、または、第2成膜ユニット100Bと第3成膜ユニット100Cとによって、混合層16および無機層18を形成することも可能である。
なお、無機成膜装置80は、これ以外にも、第1成膜ユニット100Aと第2成膜ユニット100Bとを用いて混合層16および無機層18を形成してもよく、第2成膜ユニット100Bと第3成膜ユニット100Cとを用いて混合層16および無機層18を形成してもよく、第1成膜ユニット100A〜第3成膜ユニット100Cを全て用いて混合層16および無機層18を形成してもよく、第1成膜ユニット100A、第2成膜ユニット100Bおよび第3成膜ユニット100Cの1つのみを用いて、混合層16および無機層18を形成してもよい。
無機層18が形成された支持体12すなわちガスバリアフィルム10には、パスローラ106aにおいて、供給ロール104から送り出した保護フィルムGbが無機層18上に積層される。保護フィルムGbは、無機層18を保護するフィルムである。
保護フィルムGbが積層されたガスバリアフィルム10は、パスローラ106a〜106cに案内されて、巻取り軸108に搬送され、保護フィルムGbが積層されたガスバリアフィルム10が巻取り軸108に巻き取られ、ガスバリアフィルム10を巻回したロール110が得られる。
無機層18の形成後、真空チャンバ82が大気開放されて、清浄化した乾燥空気が導入される。その後、ロール110が真空チャンバ82から取り出される。
下地有機層14と無機層18との組み合わせを、2組以上、形成する場合には、形成する組み合わせの数に応じて、同様の下地有機層14と無機層18(混合層16)との形成を、繰り返し行えばよい。なお、この際に、2層目以降の下地有機層14の形成は、無機層18に積層した保護フィルムGbを搬送ローラ対54aにおいて剥離した後、行う。
無機層18の上に保護有機層を形成する場合には、無機層18を形成した後に、無機層18の上に、下地有機層14と同様に保護有機層を形成すればよい。
図2に示すガスバリアフィルム20のように、支持体12に、直接、混合層16および無機層18を形成する場合には、有機成膜装置40による下地有機層14の形成を行わずに、無機成膜装置80によって、支持体12に、直接、無機層18を形成すればよい。
以上、本発明のガスバリアフィルムについて詳細に説明したが、本発明は上記の態様に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々、改良や変更を行ってもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。本発明は、以下に示す具体例に限定されない。
[実施例1]
<<支持体>>
支持体として、幅1000mm、厚さ100μm、長さ100mのPETフィルム(東洋紡社製、コスモシャインA4300)を用いた。
<<下地有機層の形成>>
TMPTA(ダイセルオルネクス社製)および光重合開始剤(ランベルティ社製、ESACURE KTO46)を、質量比率として95:5となるように秤量し、固形分濃度が15質量%となるようにメチルエチルケトン(MEK)に溶解して、下地有機層を形成するための有機層形成用組成物を調製した。
図5に示すような、塗布部、乾燥部および光照射部を有する、RtoRによって塗布法で有機層を形成する有機成膜装置の塗布部に、調製した有機層形成用組成物を充填した。
また、支持体をロール状に巻回してなるロールを所定位置に装填して、ロールから巻き出した支持体を所定の搬送経路に挿通した。さらに、PE製の保護フィルムを巻回した供給ロールを所定位置に装填して、光照射部の下流の搬送ローラ対において、保護フィルムを下地有機層に積層するようにした。
有機成膜装置において、支持体を長手方向に搬送しつつ、塗布部において有機層形成用組成物を塗布し、乾燥部において有機層形成用組成物を乾燥した。塗布部は、ダイコータを用いた。乾燥部における加熱温度は50℃とし、乾燥部の通過時間は3分とした。
次いで、光照射部において、乾燥した有機層形成用組成物に紫外線を照射(積算照射量約600mJ/cm2)して有機層形成用組成物を硬化させることにより、下地有機層を形成した。
光照射部の下流の搬送ローラ対において、下地有機層の表面に保護フィルムを積層した後、下地有機層を形成した支持体を巻取り軸に巻き取ってロールを得た。形成した下地有機層の厚さは、1μmであった。
<<無機層の形成>>
下地有機層を形成した支持体を巻回したロールを、図6に示すような、第1成膜ユニット、第2成膜ユニットおよび第3成膜ユニットの3つの成膜ユニットを有し、ドラムに支持体を巻き掛けて搬送しつつ、RtoRでCCP−CVDによって成膜を行う無機成膜装置の所定位置に装填した。
ロール74から巻き出した支持体(下地有機層を形成した支持体)を、パスローラ、ドラム、および、パスローラを経て巻取り軸に到る所定の搬送経路に挿通した。さらに、PE製の保護フィルムを巻回した供給ロールを所定位置に装填して、ドラムの直下流のパスローラにおいて、保護フィルムを無機層に積層するようにした。
ロールから巻き出した支持体を長手方向に搬送しつつ、ドラムの直上流のパスローラで保護フィルムを剥離した後、下地有機層の上に無機層として窒化ケイ素層を形成して、図1に示すようなガスバリアフィルムを作製した。
ガスバリアフィルムには、ドラムの直下流のパスローラにおいて、無機層の表面に保護フィルムを積層し、その後、巻取り軸に巻き取った。このようにして、ガスバリアフィルムの無機層に保護フィルムを積層した積層体を巻回したロールを得た。
無機層(窒化ケイ素層)の形成には、最上流の第1成膜ユニットおよび最下流の第3成膜ユニットを用いた。
支持体の搬送速度は15m/minとした。
原料ガスは、シランガス、アンモニアガスおよび水素ガスを用いた。原料ガスの供給量は、第1成膜ユニットは、シランガス150sccm、アンモニアガス300sccmおよび水素ガス500sccm、第3成膜ユニットは、シランガス150sccm、アンモニアガス350sccmおよび水素ガス500sccmとした。
第1成膜ユニットおよび第3成膜ユニット、共に、プラズマ励起電力(電力)は2.5kW、プラズマ励起電力の周波数は13.56MHzとした。
ドラムには、周波数0.4MHz、0.5kWのバイアス電力を供給した。また、ドラムは、冷却手段によって30℃に温度制御した。
成膜圧力は50Paとした。
[実施例2〜13、比較例1〜5]
無機層の形成において、使用する成膜ユニット、各原料ガスの供給量、プラズマ励起電力、および、支持体の搬送速度を、下記の表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様に、下地有機層の上に無機層(窒化ケイ素層)を形成して、ガスバリアフィルムを作製し、保護フィルムGbを積層し、巻き取った。
なお、実施例2のみ、下地有機層を形成せずに、支持体に、直接、無機層を形成した。実施例2では、支持体は、幅1000mm、厚さ100μm、長さ100mのPENフィルム(帝人社製、テオネックスQ65HA)を用いた。この支持体は、片面に易接着層を有するものであり、無機層の形成は、易接着層の無い面に行った。
[混合層および無機層の厚さ、および、N/Si原子比]
作製した各ガスバリアフィルムについて、前述のように、アルゴンプラズマによるエッチングおよびXPSによる測定を行って、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子および水素原子の組成比との関係を検出して、混合層および無機層の、厚さおよびN/Si原子比を測定した。XPSは、島津製作所製のESCA−3400を用いて行った。
測定は、中央領域の5点で行い、その平均を、各ガスバリアフィルムにおける、混合層および無機層の、厚さおよびN/Si原子比とした。なお、いずれのガスバリアフィルムも、各点での測定値には、ほとんど差は無かった。
結果を下記の表2に示す。
さらに、作製した各ガスバリアフィルムについて、ガスバリア性および全光線透過率を測定し、また、評価を行った。
[ガスバリア性]
カルシウム腐食法(特開2005−283561号公報に記載される方法)によって、温度25℃、相対湿度50%RHの条件で、ガスバリアフィルムの水蒸気透過率(WVTR)[g/(m2・day)]を測定した。
なお、水蒸気透過率の測定は、ガスバリアフィルムの作製直後(作製直後)、温度85℃および相対湿度85%RHの環境下に1000時間放置した後(高温高湿後)、および、直径6mmの円柱に、無機層が外側になるように巻き掛けて屈曲することを10万回行った後(10万回曲げ)の、3つの条件で行った。
[全光線透過率]
各ガスバリアフィルムに関して、日本電色工業社製のNDH−7000を用いて、JIS(Japanese Industrial Standards) K 7361−1(1996)に準拠して全光線透過率[%]を測定した。
[評価]
全ての水蒸気透過率が1×10-4g/(m2・day)未満、および、全光線透過率が85%超の両方を満たすものをA;
A評価には入らず、かつ、全ての水蒸気透過率が5×10-4g/(m2・day)以下、および、全光線透過率が82.5%以上の両方を満たすものをB;
1以上の水蒸気透過率が5×10-4g/(m2・day)超、および、全光線透過率が82.5%未満の、1つでも当てはまるものをC; と評価した。
結果を下記の表2に示す。
上記表に示されるように、本発明のガスバリアフィルムは、成膜直後のみならず、高温高湿環境に放置した後、および、曲げ試験を行った後にも、高いガスバリア性を維持している。また、本発明のガスバリアフィルムは、全光線透過率も82.5%以上であり、透明性も高い。
特に、実施例2と、その他の実施例とに示されるように、無機層の下地となる下地有機層を有することにより、より優れたガスバリア性が得られる。また、実施例5と、その他の実施例とに示されるように、混合層のN/Si原子比を0.2〜0.85の範囲とすることで、より優れたガスバリア性が得られる。実施例10と、その他の実施例とに示されるように、混合層のN/Si原子比を無機層のN/Si原子比よりも低くすることで、より優れたガスバリア性が得られる。さらに、実施例9と、その他の実施例とに示されるように、混合層のN/Si原子比を無機層のN/Si原子比よりも低くし、かつ、その差を0.05〜0.5の範囲とすることで、より高い透明性が得られる。
一方、比較例1は、混合層が厚すぎるために、ガスバリア性が低い。比較例2および3は、無機層が厚すぎるため、曲げ試験を行うとガスバリア性が低下してしまい、また、透明性も低い。比較例4は、無機層のN/Si原子比が高すぎるため、高温高湿環境に放置すると、ガスバリア性が低下してしまう。さらに、比較例5は、無機層のN/Si原子比が低すぎるため、透明性が低い。
以上の結果より、本発明の効果は明らかである。
太陽電池および有機エレクトロルミネッセンス素子等の封止材として、好適に利用可能である。
10,20,28 ガスバリアフィルム
12 支持体
14 下地有機層
16,24 混合層
18 無機層
40 有機成膜装置
52、92 回転軸
54a、54b 搬送ローラ対
56 塗布部
58、58a、58b 乾燥部
60 光照射部
62、108 巻取り軸
64、98 回収ロール
66、104 供給ロール
72、74、110 ロール
80 無機成膜装置
82 真空チャンバ
84 真空排気手段
94a〜94c、106a〜106c パスローラ
100A 第1成膜ユニット
100B 第2成膜ユニット
100C 第3成膜ユニット
102 ドラム
114 シャワー電極
116 高周波電源
118 ガス供給手段
Ga,Gb 保護フィルム

Claims (5)

  1. 窒化ケイ素を含有し、厚さが2〜15nmである無機層と、前記無機層の成分および前記無機層の形成面になる層の成分を含有し、厚さが2〜25nmである混合層との組み合わせを、少なくとも1組、有し、
    前記無機層のN/Si原子比が0.7〜0.97である、ガスバリアフィルム。
  2. 前記混合層のN/Si原子比が0.2〜0.85である、請求項1に記載のガスバリアフィルム。
  3. 前記混合層のN/Si原子比が、前記無機層のN/Si原子比より低い、請求項1または2に記載のガスバリアフィルム。
  4. 前記混合層のN/Si原子比と、前記無機層のN/Si原子比との差が0.05〜0.5である、請求項3に記載のガスバリアフィルム。
  5. 前記無機層と、前記無機層の下地となる有機層との組み合わせを、1組以上、有し、前記無機層と前記有機層との間に、前記混合層が存在する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスバリアフィルム。
JP2019544427A 2017-09-27 2018-08-23 ガスバリアフィルム Active JP6840255B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017186930 2017-09-27
JP2017186930 2017-09-27
PCT/JP2018/031245 WO2019065020A1 (ja) 2017-09-27 2018-08-23 ガスバリアフィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019065020A1 JPWO2019065020A1 (ja) 2020-11-05
JP6840255B2 true JP6840255B2 (ja) 2021-03-10

Family

ID=65901672

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019544427A Active JP6840255B2 (ja) 2017-09-27 2018-08-23 ガスバリアフィルム

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6840255B2 (ja)
CN (1) CN111065514B (ja)
WO (1) WO2019065020A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220108855A (ko) * 2021-01-27 2022-08-04 삼성디스플레이 주식회사 표시 장치 및 이의 제조 방법
WO2023181489A1 (ja) * 2022-03-25 2023-09-28 富士フイルム株式会社 積層体及び積層体の製造方法

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7256134B2 (en) * 2003-08-01 2007-08-14 Applied Materials, Inc. Selective etching of carbon-doped low-k dielectrics
JP2005342975A (ja) * 2004-06-02 2005-12-15 Toppan Printing Co Ltd 透明バリアフィルム
JP4400636B2 (ja) * 2007-03-01 2010-01-20 株式会社豊田中央研究所 バリア膜及びバリア膜の製造方法
JP2009067040A (ja) * 2007-08-21 2009-04-02 Fujifilm Corp 複合ガスバリアフィルムおよびこれを用いた表示素子
JP5136114B2 (ja) * 2008-02-20 2013-02-06 大日本印刷株式会社 ガスバリア膜の作製方法及び作製装置
JP5394867B2 (ja) * 2009-09-17 2014-01-22 富士フイルム株式会社 ガスバリア膜およびガスバリアフィルム
JP5463168B2 (ja) * 2010-03-04 2014-04-09 富士フイルム株式会社 成膜方法および成膜装置
JP2013119209A (ja) * 2011-12-07 2013-06-17 Sumitomo Bakelite Co Ltd 透明複合基板および表示素子基板
JP5730235B2 (ja) * 2012-03-29 2015-06-03 富士フイルム株式会社 ガスバリアフィルムおよびガスバリアフィルムの製造方法
JP5795825B2 (ja) * 2012-08-17 2015-10-14 富士フイルム株式会社 機能性フィルムおよび有機elデバイス
WO2014192700A1 (ja) * 2013-05-28 2014-12-04 コニカミノルタ株式会社 ガスバリア性フィルムおよびその製造方法
JP6026395B2 (ja) * 2013-12-05 2016-11-16 富士フイルム株式会社 有機機能層付き基板およびその製造方法
JP6229506B2 (ja) * 2014-01-15 2017-11-15 コニカミノルタ株式会社 ガスバリア性フィルム、およびこれを用いた電子デバイス

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019065020A1 (ja) 2019-04-04
CN111065514B (zh) 2022-01-25
CN111065514A (zh) 2020-04-24
JPWO2019065020A1 (ja) 2020-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101577547B1 (ko) 기능성 필름의 제조 방법 및 기능성 필름
KR101622816B1 (ko) 기능성 필름의 제조 방법
TWI647110B (zh) 層合體之製造方法
US20150050478A1 (en) Gas barrier film and manufacturing method of gas barrier film
JP6840255B2 (ja) ガスバリアフィルム
WO2015186434A1 (ja) ガスバリアーフィルム
JP6754491B2 (ja) ガスバリアフィルムおよび成膜方法
US11203180B2 (en) Gas barrier film and method for producing gas barrier film
JP2016010889A (ja) ガスバリアフィルムおよび機能性フィルムの製造方法
JP6019054B2 (ja) ガスバリアフィルムおよびガスバリアフィルムの製造方法
JP6683836B2 (ja) ガスバリアフィルムおよびガスバリアフィルムの製造方法
WO2015115510A1 (ja) ガスバリアー性フィルム及びその製造方法
WO2015198701A1 (ja) 機能性フィルムの製造方法
WO2019187981A1 (ja) ガスバリアフィルム
US20230257874A1 (en) Method of manufacturing gas barrier film
WO2018207508A1 (ja) ガスバリアフィルムおよびガスバリアフィルムの製造方法
JP7109554B2 (ja) 成膜方法
JPWO2015053189A1 (ja) ガスバリアーフィルム及びその製造方法
WO2021106636A1 (ja) 積層フィルムの製造方法
WO2020196607A1 (ja) 機能性フィルムおよび機能性フィルムの製造方法
JPWO2016159206A1 (ja) ガスバリアーフィルム及びその製造方法
CN108349210B (zh) 气体阻隔膜
JP6264096B2 (ja) ガスバリアフィルムの製造方法
WO2015141741A1 (ja) 電子デバイス

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200310

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6840255

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250