JP2009067040A - 複合ガスバリアフィルムおよびこれを用いた表示素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性が高く、各種機能を付加可能な複合ガスバリアフィルムを提供する。
【解決手段】基材フィルム上に、ガスバリア層を有するガスバリアフィルムユニット2つ以上を、接着層を介して貼り合せた複合ガスバリアフィルム。前記ガスバリア層が、少なくとも1つの無機領域と少なくとも1つの有機ポリマー領域とが連続した構成であることが好ましい。また前記ガスバリア層が、少なくとも1層の無機層と少なくとも1層の有機ポリマー層が積層した構成であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、複合ガスバリアフィルムおよびこれを用いた表示素子に関する。
従来から、少なくとも1層の無機層と少なくとも1層の有機ポリマー層とが積層したガスバリアフィルムが知られている(特許文献1)。また、特許文献2には、ガスバリアフィルムをラミネート樹脂で貼り合わせることが開示されている。
しかしながら、技術の進歩に伴い、ガスバリア性の向上はもちろん、生産性や信頼性や可撓性がさらに向上したガスバリアフィルムが求められている。また、機能性材料が付加されたガスバリアフィルムが求められる傾向にある。表示素子、特に有機EL素子に用いるガスバリアフィルムとして、適したものが得られていない。
米国特許6413645号公報 特開2004−148565号公報
本発明の目的は上記課題を解決することを目的としたものであって、信頼性が高く、各種機能を付加可能な複合ガスバリアフィルムおよびこれを用いた表示素子を提供することを目的とする。
かかる状況のもと、本発明者らが、鋭意検討した結果、基材フィルム上に、ガスバリア層を有するガスバリアフィルムユニット2つ以上を、接着層を介して貼り合わせることにより上記課題を解決しうることを見出した。
具体的には以下の手段により、達成された。
(1)基材フィルム上に、ガスバリア層を有するガスバリアフィルムユニット2つ以上を、接着層を介して貼り合せた複合ガスバリアフィルム。
(2)前記ガスバリアフィルムユニットのうち少なくとも2つが、ガスバリア層を外側にして接着層を介して貼り合わされたことを特徴とする、(1)に記載の複合ガスバリアフィルム。
(3)前記ガスバリア層が、少なくとも1つの無機領域と少なくとも1つの有機ポリマー領域とが連続した構成である、(1)または(2)に記載の複合ガスバリアフィルム。
(4)前記ガスバリア層が、少なくとも1層の無機層と少なくとも1層の有機ポリマー層とが積層した構成である、(1)または(2)に記載の複合ガスバリアフィルム。
(5)前記接着層が、押出コーティング・ラミネーション樹脂を用いたラミネーション技術または接着剤を用いた接着技術により形成されたものである、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の複合ガスバリアフィルム。
(6)前記接着層が、エマルジョンタイプの接着剤、ワックスホットメルトラミネーション用接着剤、およびドライラミネーション用接着剤から選択される少なくとも1種の接着剤を含む、(1)〜(5)のいずれか1項に記載の複合ガスバリアフィルム。
(7)前記接着層が、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーからなる一液型接着剤および/または末端に水酸基を有する主剤とイソシアネート基を有する硬化剤からなる二液型接着剤を含む、(1)〜(5)のいずれか1項に記載の複合ガスバリアフィルム。
(8)前記接着層が、機能性材料を含有する、(1)〜(7)のいずれか1項に記載の複合ガスバリアフィルム。
(9)前記接着層が、吸湿材、酸素吸収材、応力緩和材、物質遮断材、インジケータ材、導電材、誘電材および光学材料からなる機能性材料の少なくとも1種を含有する、(1)〜(8)のいずれか1項に記載の複合ガスバリアフィルム。
(10)有機EL素子の基板用である、(1)〜(9)のいずれか1項に記載の複合ガスバリアフィルム。
(11)(1)〜(10)のいずれか1項に記載の複合ガスバリアフィルムを用いた表示素子。
信頼性が高く、各種機能を付加可能な複合ガスバリアフィルムを得ることが可能になった。
以下において、本発明の内容について表示素子を有機EL素子で例示して詳細に説明する。しかしながら、本発明は図1に示される有機EL素子に限定されるものではないことは言うまでもない。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。また、本明細書における有機EL素子とは、有機エレクトロルミネッセンス素子のことをいう。尚、複合ガスバリアフィルムの信頼性とは、フィルム材料に共通である曲げ・撓み・ねじれなどによる変形を受けてもガスバリア性が劣化することがなく、複合ガスバリアフィルムの生産工程・同フィルムの加工工程・同フィルム上へのデバイス製造工程・流通工程を通じ、最終製品の使用時に至るまで、破壊・劣化よるガスバリア性の低下が生じにくい複合ガスバリアフィルムを供給しうる安定性を意味する。
最初に、図1に従って本発明の複合ガスバリアフィルムを説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の複合ガスバリアフィルムは、例えば、図1に示されるように、2つ以上のガスバリアフィルムユニット1と接着層2を必須とし、該ガスバリアフィルムユニットを接着層を介して貼り合わせたことを特徴とするものである。このような構成とすることにより、ガスバリアフィルムユニットを、基材フィルムの両側に積層した場合に比べて、著しくガスバリア性が高くなる。さらに、耐屈曲性を持たせることができる。
また、本発明の複合ガスバリアフィルムの、他の構成は特に定めるものではなく、例えば、ガスバリアフィルムユニットは、2つであってもよいし、3つ以上であってもよい。ガスバリアフィルムユニットを3つ以上有する場合、そのうちの2つが接着層を介して貼り合わせられていれば良いが、3つ以上接着層を介して貼り合わせられていても良い。ガスバリアフィルムユニットの3つが接着層を介して貼り合わせられている例として、例えば、図2に示すような、第一ガスバリアフィルムユニット/第一接着層/第二ガスバリアフィルムユニット/第二接着層/第三ガスバリアフィルムユニットといった層構成が考えられる。また、例えば、第一接着層に水分インジケータ材、第ニ接着層に吸湿材を導入することにより、長寿命かつ寿命が近付いたことを事前に知ることができるような高品質なガスバリアフィルムを提供することができる。
ガスバリアフィルムユニットは、基材フィルム11とガスバリア層12とを必須とするが、これ以外の層やフィルムを含んでいてもよい。また、本発明では、ガスバリアフィルムユニットのうち2つ以上がガスバリア層12を外側にして、すなわち、基材フィルム11側が内側となるように接着層を介して貼り合わせることが好ましい。このような構成とすることにより、過剰な脱水、脱ガス、乾燥工程を必要とせずに高いガスバリアフィルムを提供できるようになるだけでなく、フィルム自身や接着層が透過物質(水・ガスなど)のリザーバータンクとして働くことで、実質的にこれらの透過性を著しく低下、すなわち、ガスバリア性を向上させることが可能になる。
以下、本発明の複合ガスバリアフィルムを構成する基材フィルム、ガスバリア層、接着層について、さらに詳細に説明する。
(基材フィルム)
本発明におけるガスバリアフィルムは、通常、基材フィルムとして、プラスチックフィルムを用いる。用いられるプラスチックフィルムは、有機ポリマー層、無機層等の積層体(ガスバリア層)を保持できるフィルムであれば材質、厚み等に特に制限はなく、使用目的等に応じて適宜選択することができる。前記プラスチックフィルムとしては、具体的には、金属支持体(アルミニウム、銅、ステンレス等)ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、メタクリル酸−マレイン酸共重合体、ポリスチレン樹脂、透明フッ素樹脂、ポリイミド、フッ素化ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、セルロースアシレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、シクロオレフィルンコポリマー、フルオレン環変性ポリカーボネート樹脂、脂環変性ポリカーボネート樹脂、フルオレン環変性ポリエステル樹脂、アクリロイル化合物などの熱可塑性樹脂が挙げられる。
本発明のガスバリアフィルムを後述する有機EL素子等のデバイスの基板として使用する場合は、プラスチックフィルムは耐熱性を有する素材からなることが好ましい。具体的には、ガラス転移温度(Tg)が100℃以上および/または線熱膨張係数が40ppm/℃以下で耐熱性の高い透明な素材からなることが好ましい。Tgや線膨張係数は、添加剤などによって調整することができる。このような熱可塑性樹脂として、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN:120℃)、ポリカーボネート(PC:140℃)、脂環式ポリオレフィン(例えば日本ゼオン(株)製 ゼオノア1600:160℃)、ポリアリレート(PAr:210℃)、ポリエーテルスルホン(PES:220℃)、ポリスルホン(PSF:190℃)、シクロオレフィンコポリマー(COC:特開2001−150584号公報の化合物:162℃)、ポリイミド(例えば三菱ガス化学(株)ネオプリム:260℃)、フルオレン環変性ポリカーボネート(BCF−PC:特開2000−227603号公報の化合物:225℃)、脂環変性ポリカーボネート(IP−PC:特開2000−227603号公報の化合物:205℃)、アクリロイル化合物(特開2002−80616号公報の化合物:300℃以上)が挙げられる(括弧内はTgを示す)。特に、透明性を求める場合には脂環式ポレオレフィン等を使用するのが好ましい。
本発明のガスバリアフィルムを偏光板と組み合わせて使用する場合、ガスバリアフィルムのバリア性積層体がセルの内側に向くようにし、最も内側に(素子に隣接して)配置することが好ましい。このとき偏光板よりセルの内側にガスバリアフィルムが配置されることになるため、ガスバリアフィルムのレターデーション値が重要になる。このような態様でのガスバリアフィルムの使用形態は、レターデーション値が10nm以下の基材フィルムを用いたガスバリアフィルムと円偏光板(1/4波長板+(1/2波長板)+直線偏光板)を積層して使用するか、あるいは1/4波長板として使用可能な、レターデーション値が100nm〜180nmの基材フィルムを用いたガスバリアフィルムに直線偏光板を組み合わせて用いるのが好ましい。
レターデーションが10nm以下の基材フィルムとしてはセルローストリアセテート(富士フイルム(株):富士タック)、ポリカーボネート(帝人化成(株):ピュアエース、(株)カネカ:エルメック)、シクロオレフィンポリマー(JSR(株):アートン、日本ゼオン(株):ゼオノア)、シクロオレフィンコポリマー(三井化学(株):アペル(ペレット)、ポリプラスチック(株):トパス(ペレット))ポリアリレート(ユニチカ(株):U100(ペレット))、透明ポリイミド(三菱ガス化学(株):ネオプリム)等を挙げることができる。
また1/4波長板としては、上記のフィルムを適宜延伸することで所望のレターデーション値に調整したフィルムを用いることができる。
本発明のガスバリアフィルムは有機EL素子等のデバイスとして利用されることから、プラスチックフィルムは透明であること、すなわち、光線透過率が通常80%以上、好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上である。光線透過率は、JIS−K7105に記載された方法、すなわち積分球式光線透過率測定装置を用いて全光線透過率および散乱光量を測定し、全光線透過率から拡散透過率を引いて算出することができる。
本発明のガスバリアフィルムをディスプレイ用途に用いる場合であっても、観察側に設置しない場合などは必ずしも透明性が要求されない。したがって、このような場合は、プラスチックフィルムとして不透明な材料を用いることもできる。不透明な材料としては、例えば、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、公知の液晶ポリマーなどが挙げられる。
本発明のガスバリアフィルムに用いられるプラスチックフィルムの厚みは、用途によって適宜選択されるので特に制限がないが、典型的には1〜800μmであり、好ましくは10〜200μmである。これらのプラスチックフィルムは、透明導電層、プライマー層等の機能層を有していても良い。機能層については、特開2006−289627号公報の段落番号0036〜0038に詳しく記載されている。これら以外の機能層の例としてはマット剤層、保護層、帯電防止層、平滑化層、密着改良層、遮光層、反射防止層、ハードコート層、応力緩和層、防曇層、防汚層、被印刷層、易接着層等が挙げられる。
(ガスバリア層)
ガスバリアフィルムは大気中の酸素、水分を遮断する機能を有するフィルムである。本発明で用いるガスバリアフィルムは、少なくとも1つの有機ポリマー領域と、少なくとも1つの無機領域、好ましくは、少なくとも1層の有機ポリマー層と少なくとも1層の無機層を含むガスバリア層を有する。本発明におけるガスバリア層は、該層を構成する組成が膜厚方向に有機ポリマー領域と無機領域が連続的に変化するいわゆる傾斜材料層であってもよい。前記傾斜材料の例としては、キムらによる論文「Journal of Vacuum Science and Technology A Vol. 23 p971−977(2005 American Vacuum Society) ジャーナル オブ バキューム サイエンス アンド テクノロジー A 第23巻 971頁〜977ページ(2005年刊、アメリカ真空学会)」に記載の材料や、米国公開特許2004−46497号明細書に開示してあるように有機ポリマー領域と無機領域が界面を持たない連続的な層等が挙げられる。以降、簡略化のため、有機ポリマー層と有機ポリマー領域は「有機ポリマー層」として、無機層と無機領域は無機層として記述する。
カスバリアフィルムを構成する層数に関しては特に制限はないが、典型的には2層〜30層が好ましく、3層〜20層がさらに好ましい。なお、本発明におけるガスバリアユニットは、ガスバリア層が基材フィルムの片面にのみ設けられていてもよいし、両面に設けられていてもよい。
また、有機ポリマー層および無機層以外の他の構成層を含んでいてもよい。
(無機層)
前記無機層は無機物で構成されガスバリア性を有すれば特に制限はない。前記無機物としては、典型的には、ホウ素、マグネシウム、アルミニウム、珪素、チタン、亜鉛、スズの酸化物、窒化物、酸窒化物、炭化物、水素化物等が挙げられる。これらは純物質でもよいし、複数組成からなる混合物や傾斜材料層でもよい。これらのうち、アルミニウムの酸化物、窒化物若しくは酸窒化物、または珪素の酸化物、窒化物若しくは酸窒化物が好ましい。ガスバリア層が無機層の積層体である場合、前記無機層の積層体は硬くて緻密な無機物の層と軟らかい無機物の層との交互積層体であるのが好ましい。硬くて緻密な無機物の例としては、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸窒化アルミニウム、窒化珪素、酸化珪素、酸窒化珪素等が挙げられる。軟らかい無機物の例としては、炭化珪素、炭素を30%以上含有する酸化珪素または窒化珪素、空隙率が30%以上である酸化珪素または酸化アルミニウム等が挙げられる。
前記ガスバリア層を構成する各無機層の厚みに関しては特に限定されないが、典型的には1層あたり5nm〜500nmの範囲内であることが好ましく、さらに好ましくは1層あたり10nm〜200nmである。
前記無機層の形成方法としては、目的の薄膜を形成できる方法であればいかなる方法でも用いることができる。例えば、ゾルーゲル法、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法などが適しており、具体的には特許登録第3400324号公報、特開2002−322561号公報、特開2002−361774号公報記載の形成方法を採用することができる。
特に、珪素の化合物を成膜する場合、誘導結合プラズマCVD、電子サイクロトロン共鳴条件に設定したマイクロ波と磁場を印加したプラズマを用いたPVDまたはCVDのいずれかの形成方法を採用するのが好ましく、誘導結合プラズマCVDによる形成方法を採用するのが最も好ましい。誘導結合プラズマCVDや電子サイクロトロン共鳴条件に設定したマイクロ波と磁場を印加したプラズマとを用いたCVD(ECR−CVD)は、例えば、化学工学会、CVDハンドブック、p.284(1991)に記載の方法にて実施することができる。また、電子サイクロトロン共鳴条件に設定したマイクロ波と磁場を印加したプラズマとを用いたPVD(ECR−PVD)は、例えば、小野他、Jpn.J.Appl.Phys.23、No.8、L534(1984)に記載の方法にて実施することができる。前記CVDを用いる場合の原料としては、珪素供給源としてシラン等のガスソースや、ヘキサメチルジシラザン等の液体ソースを用いることができる。
(有機ポリマー層)
ガスバリア層を構成しうる有機ポリマー層とは有機ポリマーを主成分とする、有機ポリマー層であることが好ましい。具体的には、ポリエステル、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、メタクリル酸−マレイン酸共重合体、ポリスチレン、透明フッ素樹脂、ポリイミド、フッ素化ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、セルロースアシレート、ポリウレタン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、脂環式ポリオレフィン、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、フルオレン環変性ポリカーボネート、脂環変性ポリカーボネート、フルオレン環変性ポリエステル、アクリロイル化合物、などの熱可塑性樹脂、あるいはポリシロキサン、その他有機珪素化合物の層である。有機ポリマー層は単独の材料からなっていても混合物からなっていても良い。2層以上の有機ポリマー層を積層しても良い。この場合、各層が同じ組成であっても異なる組成であっても良い。米国公開特許2004-46497号明細書に開示してあるように無機層との界面が明確で無く、組成が膜厚方向で連続的に変化する層であっても良い。
本発明においては、ポリマーとして好ましくはラジカル重合性化合物および/またはエーテル基を官能基に有するカチオン重合性化合物の重合物から構成された有機ポリマー層である。
(重合性化合物)
本発明で用いる重合性化合物は、エチレン性不飽和結合を末端または側鎖に有する化合物、および/または、エポキシまたはオキセタンを末端または側鎖に有する化合物である。これらのうち、エチレン性不飽和結合を末端または側鎖に有する化合物が好ましい。エチレン性不飽和結合を末端または側鎖に有する化合物の例としては、(メタ)アクリレート系化合物(アクリレートとメタクリレートをあわせて(メタ)アクリレートと表記する)、アクリルアミド系化合物、スチレン系化合物、無水マレイン酸等が挙げられる。
(メタ)アクリレート系化合物としては、(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートやポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が好ましい。
スチレン系化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、4−ヒドロキシスチレン、4−カルボキシスチレン等が好ましい。
以下に、(メタ)アクリレート系化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2009067040
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前記有機ポリマー層の形成方法としては、例えば、通常の溶液塗布法や真空成膜法等を挙げることができる。溶液塗布法としては、例えばディップコ−ト法、エア−ナイフコ−ト法、カ−テンコ−ト法、ロ−ラ−コ−ト法、ワイヤ−バ−コ−ト法、グラビアコ−ト法、スライドコート法、或いは、米国特許第2,681,294号明細書に記載のホッパ−を使用するエクストル−ジョンコ−ト法や、ポリマーを溶液塗布しても良いし、特開2000-323273、特開2004-25732に開示されているような無機物を含有するハイブリッドコーティング法を用いても良い。前記真空成膜法は、特に制限されないが、蒸着、プラズマCVD等の成膜方法が好ましく、成膜速度を制御しやすい抵抗加熱蒸着法がより好ましい。本発明においては、成膜中もしくは成膜後に有機物を重合することにより、有機ポリマー層を形成することができる。有機物を重合する方法は特に限定は無いが、加熱重合、光(紫外線、可視光線)重合、電子ビーム重合、プラズマ重合、あるいはこれらの組み合わせが好ましく用いられる。
また、未反応モノマーをポリマーに転換するためにポスト重合を行ってもよい。前記ポスト重合は、加熱、光(紫外線、可視光線)照射、電子線照射、プラズマ照射、およびこれらの組み合わせを用いて行うことができる。また、前記ポスト重合は有機ポリマー層を設置した直後に行ってもよいし、すべての層を設置した後に行ってもよい。前記有機ポリマー層を複数層設置する場合には、各有機ポリマー層設置ごとにポスト重合を行ってもよい。このポスト重合によって、未反応モノマーに起因するガス成分の発生や有機ポリマー層の機械特性の劣化をより抑制することができる。
有機ポリマー層は、平滑で、膜硬度が高いことが好ましい。有機ポリマー層の平滑性は10μm角の平均粗さ(Ra値)として10nm以下であることが好ましく、2nm以下であることがより好ましい。有機ポリマー層の膜硬度は鉛筆硬度としてHB以上の硬さを有することが好ましく、H以上の硬さを有することがより好ましい。
有機ポリマー層の膜厚については特に限定はないが、薄すぎると膜厚の均一性を得ることが困難となるため、バリア性能を発現させる十分な積層構造が構築できない場合があり、厚すぎると外力によりクラックを発生し、バリア性が低下する可能性がある。かかる観点から、前記有機ポリマー層の厚みは、10nm〜2000nmが好ましく、20nm〜1000nmさらに好ましく、50nm〜500nmが最も好ましい。
(接着層)
本発明では、ガスバリアフィルムユニットを、接着層を介して貼り合せている。本発明では接着層を設けることにより、バリア層が破壊しにくくなり、バリア層の劣化を抑えることが可能になる。
ここで、接着層を介してとは、ガスバリアフィルムユニットが、接着層に直接に接している場合の他、ガスバリアフィルムユニットと接着層の間に他の層やフィルムが設けられている場合も含む趣旨である。また、接着層は2層以上から構成されていてもよい。
接着層は、押出コーティング・ラミネーション樹脂を用いたラミネーション技術または接着剤を用いた接着技術により形成されたものであることが好ましく、接着剤を用いた接着技術により形成されたものであることがより好ましい。このような接着層とすることにより、基材フィルムや併用機能材料に適した材料選択が容易であるうえ、ロール交換により容易に様々な幅のものに対応可能なので多品種少量の製造対応が可能となる。
ここで、押出コーティング・ラミネーション樹脂を用いたラミネーション技術とは、例えば、特開2004−148565号公報に記載されている技術を挙げることができる。
押出ラミネート樹脂としては、エチレン・不飽和カルボン酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体またはこれとエチレン・不飽和カルボン酸共重合体及び/又はエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体との混合樹脂組成物であって、樹脂全成分量に対して不飽和カルボン酸成分量が1〜12重量%、(メタ)アクリル酸エステル成分量が2〜25重量%を占めるものが好ましい。すなわちエチレン・不飽和カルボン酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体を単独で使用するか、これにエチレン・不飽和カルボン酸共重合体及びエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体の一方または双方を配合した混合樹脂であることが好ましく、不飽和カルボン酸成分が2〜6重量%、(メタ)アクリル酸エステル成分が6〜20重量%となるように配合した混合樹脂であることがより好ましい。
不飽和カルボン酸成分量が上記範囲を越えると、樹脂の耐熱性が低下し、押出ラミネート加工時に脱水架橋反応に基づく未溶融物の発生や水分による発泡が顕著になるため好ましくない。
また(メタ)アクリル酸エステル成分量が上記範囲より少ないと、押出ラミネート樹脂とポリエステルフィルムの親和性が低下し、基材フィルムとの接着性が低下する場合があるので好ましくない。また(メタ)アクリル酸エステル成分量が上記範囲を越えると、押出ラミネート加工時のべたつき増加による加工適性低下のため好ましくない。
上記エチレン・不飽和カルボン酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体における不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、マレイン酸モノメチル、無水マレイン酸などを例示することができる。これらの中では、アクリル酸またはメタクリル酸の共重合体を使用するのが特に好ましい。また上記共重合体における(メタ)アクリル酸エステルは、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルを意味するもので、具体的にはメチル、エチル、nーブチル、イソブチル、2−エチルヘキシル、イソオクチルなどのエステルを例示することができる。かかる共重合体における不飽和カルボン酸含量は、1〜15重量%、特に2〜12重量%、(メタ)アクリル酸エステル含量は、4〜25重量%、特に6〜20重量%の範囲で共重合されていることが望ましい。このような共重合体としてはまた、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレート(MFR)が0.5〜100g/10分、特に1〜50g/10分のものが好ましい。
エチレン・不飽和カルボン酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体とともに用いることができるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体としては、エチレンと、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、マレイン酸モノメチル、無水マレイン酸などとの共重合体を例示することができる。これらの中では、エチレン・アクリル酸共重合体またはエチレン・メタクリル酸共重合体を使用するのが特に好ましい。これら共重合体における不飽和カルボン酸含量は、1〜15重量%、特に2〜12重量%の範囲にあることが好ましい。このような共重合体としてはまた、190℃、2160g荷重におけるMFRが0.5〜100g/10分、特に1〜50g/10分のものが好ましい。
エチレン・不飽和カルボン酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体とともに用いることができるエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体としては、エチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体であり、そのエステル成分としては、メチル、エチル、nーブチル、イソブチル、2−エチルヘキシル、イソオクチルなどのエステルを例示することができる。このような共重合体としてはまた、190℃、2160g荷重におけるMFRが0.5〜100g/10分、特に1〜50g/10分のものが好ましい。
押出ラミネート樹脂は、押出ラミネート加工性を考慮すると、190℃、2160g荷重におけるMFRが、0.5〜100g/10分、特に1〜50g/10分に調整されていることが望ましい。
一方、接着剤を用いた接着技術とは、接着剤を用いて貼りあわせることをいう。通常、接着層を構成する成分の80重量%が接着剤であることをいう。ここで用いる接着剤としては、エマルジョンタイプの接着剤、ワックスホットメルトラミネーション用接着剤、およびドライラミネーション用接着剤から選択される少なくとも1種の接着剤が好ましい。
エマルジョンタイプの接着剤の例としては、熱可塑性エラストマー、LDPE、IO(アイオノマー)、PVDC、EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)、PE(ポリエチレン)ワックスなどを分散したコーティング剤等が挙げられる。ワックスホットメルトラミネーション用接着剤の例としては、PVDC(ポリ塩化ビニリデン樹脂をコートしたOPP(二軸延伸ポリプロピレンフィルム、ナイロンフィルム、PETフィルム、PVAフィルムなどが挙げられる。ドライラミネーション用接着剤の例としては、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ニトロセルロース、酢酸セルロース、およびシリコーンなどが挙げられる。これらの接着剤のうち、本発明では、熱や光による硬化剤の化学反応を用いた化学反応型の接着剤が好ましく、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーからなる一液型接着剤および/または末端に水酸基を有する主剤とイソシアネート基を有する硬化剤からなる二液型接着剤であることがより好ましく、末端に水酸基を有する主剤とイソシアネート基を有する硬化剤からなる二液型接着剤がさらに好ましい。
末端にイソシアネート基を有するプレポリマーからなる一液型接着剤の例としては、ジイソシアネートとポリエーテルポリオールの縮合体であるポリエーテルポリウレタンイポリイソシアネートをプレポリマーとしたもの、ジイソシアネートとポリエステルポリオールの縮合したポリエステルポリウレタンポリイソシアネートをプレポリマーとしたものなどが挙げられる。末端に水酸基を有する主剤とイソシアネート基を有する硬化剤からなる二液型接着剤の例としては、グリコールとジカルボン酸の縮合物であるポリエステルポリオールおよび/またはポリエステルポリオールとジイソシアネートの縮合物であるポリエステルポリウレタンポリオールおよび/またはポリエーテルポリオールとジイソシアネートの縮合物であるポリエーテルポリウレタンポリオールと、トリイソシアネートの縮合物などが挙げられる。
本発明では、特に、接着剤として、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーからなる一液型接着剤および/または末端に水酸基を有する主剤とイソシアネート基を有する硬化剤からなる二液型接着剤を用いることにより、接着層が応力緩和剤としても働き、接着層に耐屈曲性をもたせることができる。結果として、ガスバリア層が破壊しにくく、また、本発明の複合ガスバリアフィルムを曲げたり伸ばしたりしてもガスバリア性能が落ちないという効果を有する。特に、かかる接着剤を用いる場合、接着層の厚さを10μm以下としても接着層の耐屈曲性を保持できる点で好ましい。
さらに、接着層に用いる接着剤は硬化後のTgが0℃以下である材料が好ましく、Tgが−20℃以下である材料がさらに好ましい。
本発明における接着層には、機能性材料を含有させてもよい。接着層に機能性材料を含めることにより、本発明の複合ガスバリアフィルムに、各種機能を容易に付加することができる。ここで、機能性材料としては、吸湿材、酸素吸収材、応力緩和材、物質遮断材、インジケータ材、導電材、誘電材および光学材料が挙げられる。特に、本発明の複合ガスバリアフィルムは、機能性材料の機能に関係なく、耐屈曲性を向上させることができるという利点を有する。
また、接着層とは別に機能性材料を含有する機能性層を設けてもよく、この場合、接着層に隣接して設けることが好ましい。
さらに、本発明の複合ガスバリアフィルムは、上記の他、基材フィルムとガスバリア層との間、或いは、ガスバリアフィルムユニットと接着層の間、該フィルムの最外側に所望の機能層を設置することができる。このような機能層の例としては、平滑化層・密着改良層、反射防止層等が挙げられる。
本発明の複合ガスバリアフィルムの40℃・相対湿度90%における水蒸気透過率は、0.01g/m2・day以下であることが好ましく、0.001g/m2・day以下であることがより好ましく、0.0001g/m2・day以下であることが特に好ましい。
また、本発明の複合ガスバリアフィルムの厚さは、10〜200μmであることが好ましく、25〜100μmであることがより好ましい。
本発明の複合ガスバリアフィルムは、公知のラミネートフィルムと同様、欠陥や傷がきっかけとなる破壊を防止する効果があり、引張強度などの実用的な機械的強度が向上する。
本発明の複合ガスバリアフィルムは、有機EL素子の基板等の画像表示素子として好ましく用いることができるほか、高級包装材料、簡易ディスプレイ、光電変換材料の基材などに利用することが見込まれる。
<有機EL素子>
次に、本発明の複合ガスバリアフィルムを利用した有機EL素子について詳しく説明する。本発明の複合ガスバリアフィルムは、有機EL素子の基板として、好ましく用いることができる。有機EL素子は、基板上に陰極と陽極を有し、両電極の間に有機発光層(以下、単に「発光層」と称する場合がある。)を含む有機化合物層を有する。発光素子の性質上、陽極および陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明である。
本発明における有機化合物層の積層の態様としては、陽極側から、正孔輸送層、発光層、電子輸送層の順に積層されている態様が好ましい。さらに、正孔輸送層と発光層との間、または、発光層と電子輸送層との間には、電荷ブロック層等を有していてもよい。陽極と正孔輸送層との間に、正孔注入層を有してもよく、陰極と電子輸送層との間には、電子注入層を有してもよい。また、発光層としては一層だけでもよく、また、第一発光層、第二発光層、第三発光層等に発光層を分割してもよい。さらに、各層は複数の二次層に分かれていてもよい。
次に、有機EL素子を構成する各要素について、詳細に説明する。
(基板)
本発明における有機EL素子に用いられる基板は、公知の有機EL素子に用いられる基板が広く採用できる。基板は、樹脂フィルムであってもよいし、ガスバリアフィルムであってもよい。特開2004−136466号公報、特開2004−148566号公報、特開2005−246716号公報、特開2005−262529号公報等に記載のガスバリアフィルムも好ましく用いることができる。
本発明で用いる基板の厚みは、特に規定されないが30μm〜700μmが好ましく、より好ましくは40μm〜200μm、さらに好ましくは50μm〜150μmである。さらにいずれの場合もヘイズは3%以下が好ましく、より好ましくは2%以下、さらに好ましくは1%以下、全光透過率は70%以上が好ましく、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上である。
(陽極)
陽極は、通常、有機化合物層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。上述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。透明陽極については、沢田豊監修「透明電極膜の新展開」シーエムシー刊(1999)に詳述がある。基板として耐熱性の低いプラスチック基材を用いる場合は、ITOまたはIZOを使用し、150℃以下の低温で成膜した透明陽極が好ましい。
(陰極)
陰極は、通常、有機化合物層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
陰極を構成する材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物などが挙げられる。具体例としては2属金属(たとえばMg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、イッテルビウム等の希土類金属などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点からは、2種以上を好適に併用することができる。
これらの中でも、陰極を構成する材料としては、アルミニウムを主体とする材料が好ましい。
アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01〜10質量%のアルカリ金属または2属金属との合金(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。なお、陰極の材料については、特開平2−15595号公報、特開平5−121172号公報に詳述されている。また、陰極と前記有機化合物層との間に、アルカリ金属または2属金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を0.1〜5nmの厚みで挿入してもよい。この誘電体層は、一種の電子注入層と見ることもできる。
陰極の厚みは、陰極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10nm〜5μm程度であり、50nm〜1μmが好ましい。
また、陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、透明な陰極は、陰極の材料を1〜10nmの厚さに薄く成膜し、さらにITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
(有機化合物層)
有機EL素子は、発光層を含む少なくとも一層の有機化合物層を有しており、有機発光層以外の他の有機化合物層としては、前述したごとく、正孔輸送層、電子輸送層、電荷ブロック層、正孔注入層、電子注入層等の各層が挙げられる。
−有機発光層−
有機発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、または正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、または電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子との再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。発光層は、発光材料のみで構成されていてもよく、ホスト材料と発光材料の混合層とした構成でもよい。発光材料は蛍光発光材料でも燐光発光材料であってもよく、ドーパントは1種であっても2種以上であってもよい。ホスト材料は電荷輸送材料であることが好ましい。ホスト材料は1種であっても2種以上であってもよく、例えば、電子輸送性のホスト材料とホール輸送性のホスト材料とを混合した構成が挙げられる。さらに、発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいてもよい。また、発光層は1層であっても2層以上であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光してもよい。
前記蛍光発光材料の例としては、例えば、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、スチリルベンゼン誘導体、ポリフェニル誘導体、ジフェニルブタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ナフタルイミド誘導体、クマリン誘導体、縮合芳香族化合物、ペリノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、オキサジン誘導体、アルダジン誘導体、ピラリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体、キナクリドン誘導体、ピロロピリジン誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、スチリルアミン誘導体、ジケトピロロピロール誘導体、芳香族ジメチリディン化合物、8−キノリノール誘導体の金属錯体やピロメテン誘導体の金属錯体に代表される各種金属錯体等、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、有機シラン誘導体などの化合物等が挙げられる。
前記燐光発光材料は、例えば、遷移金属原子またはランタノイド原子を含む錯体が挙げられる。
前記遷移金属原子としては、特に限定されないが、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、および白金が挙げられ、より好ましくは、レニウム、イリジウム、および白金である。
前記ランタノイド原子としては、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテシウムが挙げられる。これらのランタノイド原子の中でも、ネオジム、ユーロピウム、およびガドリニウムが好ましい。
錯体の配位子としては、例えば、G.Wilkinson等著,Comprehensive Coordination Chemistry, Pergamon Press社1987年発行、H.Yersin著,「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」 Springer−Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。
また、発光層に含有されるホスト材料としては、例えば、カルバゾール骨格を有するもの、ジアリールアミン骨格を有するもの、ピリジン骨格を有するもの、ピラジン骨格を有するもの、トリアジン骨格を有するものおよびアリールシラン骨格を有するものや、後述の正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層の項で例示されている材料が挙げられる。
−正孔注入層、正孔輸送層−
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極または陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。正孔注入層、正孔輸送層は、具体的には、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、有機シラン誘導体、カーボン、等を含有する層であることが好ましい。
−電子注入層、電子輸送層−
電子注入層、電子輸送層は、陰極または陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。電子注入層、電子輸送層は、具体的には、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
−正孔ブロック層−
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陰極側で隣接する有機化合物層として、正孔ブロック層を設けることができる。また、電子輸送層・電子注入層が正孔ブロック層の機能を兼ねていてもよい。
正孔ブロック層を構成する有機化合物の例としては、BAlq等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、BCP等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。
また、陰極側から発光層に輸送された電子が陽極側に通りぬけることを防止する機能を有する層を、発光層と陽極側で隣接する位置に設けることもできる。正孔輸送層・正孔注入層がこの機能を兼ねていてもよい。
(保護層)
有機EL素子全体は、保護層によって保護されているのが好ましい。
保護層に含まれる材料としては、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているもの、もしくは有機EL素子の表面に平坦性を付与するものである。
その具体例としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等の金属、MgO、SiO、SiO2、Al23、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe23、Y23、TiO2等の金属酸化物、SiNx、SiNxy等の金属窒化物、SiCw、SiOzw等の金属炭化物、MgF2、LiF、AlF3、CaF2等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
前記保護層の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、印刷法、転写法を適用できる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
[実施例1]
(ガスバリアフィルムユニットの形成)
(1)第1無機層の形成
基材フィルムとしての市販のPENフィルム(テオネックスQ65FA、帝人デュポンフィルム製、厚さ100μm、40℃90%RHにおける水蒸気透過率1.7g/m2・day)上に、スパッタリング装置(装置名:インラインスパッタリング蒸着装置、(株)エイコー・エンジニアリング製)を用いて、第1無機層(酸化アルミニウム)を形成した。前記スパッタリングの条件は、ターゲットとしてアルミニウムを、放電ガスとしてアルゴンを、反応ガスとして酸素を用いた。成膜圧力は0.1Paであり、到達膜厚は50nmであった。
(2)第1有機ポリマー層の形成
第1無機層を形成した基板フィルム上に、トリエチレングリコールジアクリレート20gと、紫外線重合開始剤(商品名:Cibaイルガキュア−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)0.6gと、2−ブタノン200gとの混合溶液を塗布層の厚みが5μmとなるようにワイヤーバーを用いて塗布した。室温にて2時間乾燥した後、高圧水銀ランプの紫外線を照射して硬化させ(積算照射量約2J/cm2)、第1無機層上に第1有機ポリマー層を形成した。第1有機ポリマー層の膜厚は450nmであった。
(3)第2無機層の形成
第1の無機層と同様の方法および同様の条件で第1有機ポリマー層上に第2無機層(酸化アルミニウム)を形成した。到達膜厚は50nmであった。
(4)第2有機ポリマー層の形成
第1有機ポリマー層と同様の方法で第2無機層上に第2有機ポリマー層を形成した。
(5)第3無機層の形成
第2無機層と同様の方法および同様の条件で第2有機ポリマー層上に第3無機層(酸化アルミニウム)を形成し、第3無機層を形成した。第3無機層の到達膜厚は50nmであった。
(複合ガスバリアフィルムの作製)
得られたガスバリアフィルムユニットを、各々バリア層が外側を向くようにして、ポリエステル系樹脂を主剤とし、硬化剤としてイソホフロンジイソシアネートIIPDI)の3量体を含む接着剤を用いてグローブボックス内の無酸素・ドライ環境下でドライラミネーションにより積層・一体化した。さらに50℃4日間の加熱養生を行って複合ガスバリアフィルムを得た。このときの接着層の厚さは、6μmとした。
[試験例1]
(ガスバリア性の評価方法)
本発明および比較用のフィルムのガスバリア性評価はカルシウム腐蝕法により実施した。カルシウム腐蝕法はG.Nisatoらの方法(2001 IDW Conference Proceedings)に従った。すなわち、ガスバリアフィルム試料上に真空蒸着法により金属カルシウム薄膜を作製し、これを直ちにガラス板とエポキシ系接着剤XNR−5516−HV(ナガセケムテックス製)で封止してテストセルを作製した。このテストセルを40℃相対湿度90%の環境下に静置し、水蒸気透過率に換算値を求めた。
[試験例2]
(耐屈曲性の評価方法)
実施例および比較例における複合ガスバリアフィルムをそれぞれ20cm×30cmに切り出し、両端を張り合わせて円柱状にした後、12mmφの搬送ローラー2本を両ローラー間に約1Nの張力をかけて、フィルムとローラー部が完全に接触し、かつ、フィルムが滑らないように注意しながら30cm/分でフィルムを回転搬送させた。各フィルムを25℃相対湿度60%の環境で8時間調湿してから上記と同じ方法にてガスバリア性の評価を行った。
[比較例1]
実施例1において、市販のPENフィルム(Q65A、200μm、帝人デュポンフィルム製)の両面に[実施例1]で作製されたガスバリアフィルムユニットを設けたものを作製した。
[実施例2]
実施例1において、接着剤に、吸湿剤である市販のCaO粉末(フルウチ化学製)を練りこみ、他は同様に行って、複合ガスバリアフィルムを得た。
[実施例3]
実施例1において、接着剤に、市販の脱酸素剤(三菱ガス化学製)を練りこみ、他は同様に行って、複合ガスバリアフィルムを得た。
[実施例4]
実施例1において、接着剤コート面に予め市販のフッ素樹脂コーティング液(応力緩和剤、旭硝子製)のスピンコート法でコートして応力緩和層を設置した以外は実施例1と同様に行って、複合ガスバリアフィルムを得た。
[実施例5]
実施例1において、接着剤に、物質遮断剤である市販のキレート樹脂(モリテックス製)を練りこみ、複合ガスバリアフィルムを得た。
[実施例6]
実施例1において、接着剤コート面に予めインジケータ部分に金属Caを蒸着しておく以外は実施例1と同様に行い、複合ガスバリアフィルムを得た。
[実施例7]
実施例1において、接着剤コート面に予め市販の帯電防止コーティング液(アルテック製)をバーコート法でコートし40℃48時間養生して帯電防止層を設置した以外は実施例1と同様に行い、複合ガスバリアフィルムを得た。
[実施例8]
実施例1において、接着剤コート面に予めスパッタリング法により強誘電材料であるチタン酸ジルコン酸鉛(Pb(ZrxTi1-x)O3(x=0.525))を含む層(PZT層)を設置した以外は、実施例1と同様に行い、複合ガスバリアフィルムを得た。該複合ガスバリアフィルムの絶縁性が1桁向上していることが確認できた。
[実施例9]
実施例1において、接着剤コート面に予め市販の青色カラーフィルタ材料(富士フイルムエレクトロニクスマテリアル製)をスピンコート法にて設定した以外は実施例1と同じ方法で、光学材料含有複合バリアフィルムを得た。
(有機EL素子の作製)
実施例1で作製した複合ガスバリアフィルムを基板とし、真空チャンバー内に導入し、ITOターゲットを用いて、DCマグネトロンスパッタリングにより、厚み0.2μmのITO薄膜からなる透明電極を形成した。ITO膜を有する基板を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この基板(陽極)上に真空蒸着法にて以下の有機化合物層を順次蒸着した。
(第1正孔輸送層)
銅フタロシアニン:膜厚10nm
(第2正孔輸送層)
N,N'−ジフェニル−N,N'−ジナフチルベンジジン:膜厚40nm
(発光層兼電子輸送層)
トリス(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム:膜厚60nm
最後にフッ化リチウムを1nm、金属アルミニウムを100nm順次蒸着して陰極とし、その上に厚さ5μmの窒化珪素膜を平行平板CVD法によって蒸着し、有機EL素子を作製した。
また、上記有機EL素子と、ガスバリアフィルム以外全く同じ条件で作製した、特開2007−118564公報の実施例に記載の有機EL素子とを比較したところ、フィルター性能以外の素子性能は差がないことを確認できた。
以下に、実施例1〜9および比較例1で作製したガスバリアフィルムのガスバリア性および耐屈曲性の評価について示す。下記結果から明らかなとおり、本発明の複合ガスバリアフィルムでは、良好なガスバリア性を維持していた。さらに、接着剤に各種機能性材料を添加したり、機能性層を別途設けたりしても、耐屈曲性が低下することが無かった。これに対し、比較例1では、耐屈曲性が著しく劣ることが分かった。
また、実施例1において、基材フィルムの厚みを200μmのPENフィルムに変えた以外は同様に行って得た複合ガスバリアフィルムおよび、実施例1において、基材フィルムをPENフィルムから、東レ社からルミラーT60の商品名で市販されている二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚み:100μm)に変えた以外は、同様に行って得た複合ガスバリアフィルムは、いずれも、実施例で得られた複合ガスバリアフィルムと同等の性能のバリアフィルムを得ることができた。
この基材フィルムを変更した複合バリアフィルムを用いて同様に有機EL素子を作成したところ、いずれも基材フィルムにかかわらず同等の性能の素子を得ることができた。
Figure 2009067040
本発明では、ガスバリアフィルムユニット2つ以上を、接着層を介して貼り合わせることにより、貼り合せ直前までガスバリアフィルムユニットのバック面を用いてハンドリングでき、すなわち、ガスバリア層の接触破壊を防ぐことができ、かつ、貼り合せ後は接着層が応力緩和層として機能することができることから、生産性・信頼性・可撓性を著しく向上させることが可能になった。特に、貼り合せ直前までバリア層のバック面接触搬送が可能であることから、連続的に生産することが可能になった。従って、本発明の複合ガスバリアフィルムは、信頼性が高く、かつ、機能連続生産性に適したものとすることができる。
また、本発明では、接着層に各種機能性材料を含めることができるため、複合ガスバリアフィルムに各種機能を付加することができ、加えて、採用する機能性材料に対する制限が極めて少ないため、極めて広範な用途に適用可能である。特に、信頼性および連続生産性を維持しつつ、容易に各種機能を付加できる点で、本発明の複合ガスバリアフィルムは極めて有用性が高い。
さらに、本発明では、耐屈曲性に優れ、かつ高いガスバリア能と必要に応じて吸水機能をさらに付与できることから、有機EL素子の基板に適した複合ガスバリアフィルムとすることができる。
また、接着層に特定の接着剤を採用することにより、該接着層が応力緩和剤として働き、ガスバリア層が破壊しにくくなり、ガスバリア層の劣化防止が図られる。加えて、従来のガスバリアフィルムでは、接着層に耐屈曲性を持たせるためには、その厚さを10μmより厚くすることが必要であったが、接着層に特定の接着剤を採用することにより、接着層の厚さを10μm以下(さらには、6μm以下)にしても、耐屈曲性を持たせることが可能になった。
本発明の複合ガスバリアフィルムの態様模式図を示す。 本発明の複合ガスバリアフィルムの別の態様模式図を示す。
符号の説明
1 ガスバリアフィルムユニット
2 接着層
11 基材フィルム
12 ガスバリア層

Claims (11)

  1. 基材フィルム上に、ガスバリア層を有するガスバリアフィルムユニット2つ以上を、接着層を介して貼り合せた複合ガスバリアフィルム。
  2. 前記ガスバリアフィルムユニットのうち少なくとも2つが、ガスバリア層を外側にして接着層を介して貼り合わされたことを特徴とする、請求項1に記載の複合ガスバリアフィルム。
  3. 前記ガスバリア層が、少なくとも1つの無機領域と少なくとも1つの有機ポリマー領域とが連続した構成である、請求項1または2に記載の複合ガスバリアフィルム。
  4. 前記ガスバリア層が、少なくとも1層の無機層と少なくとも1層の有機ポリマー層とが積層した構成である、請求項1または2に記載の複合ガスバリアフィルム。
  5. 前記接着層が、押出コーティング・ラミネーション樹脂を用いたラミネーション技術または接着剤を用いた接着技術により形成されたものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合ガスバリアフィルム。
  6. 前記接着層が、エマルジョンタイプの接着剤、ワックスホットメルトラミネーション用接着剤、およびドライラミネーション用接着剤から選択される少なくとも1種の接着剤を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合ガスバリアフィルム。
  7. 前記接着層が、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーからなる一液型接着剤および/または末端に水酸基を有する主剤とイソシアネート基を有する硬化剤からなる二液型接着剤を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合ガスバリアフィルム。
  8. 前記接着層が、機能性材料を含有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の複合ガスバリアフィルム。
  9. 前記接着層が、吸湿材、酸素吸収材、応力緩和材、物質遮断材、インジケータ材、導電材、誘電材および光学材料からなる機能性材料の少なくとも1種を含有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の複合ガスバリアフィルム。
  10. 有機EL素子の基板用である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の複合ガスバリアフィルム。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の複合ガスバリアフィルムを用いた表示素子。
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